IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社 ラセングルの特許一覧

特開2024-111443情報処理方法、プログラム、および記憶媒体
<>
  • 特開-情報処理方法、プログラム、および記憶媒体 図1
  • 特開-情報処理方法、プログラム、および記憶媒体 図2
  • 特開-情報処理方法、プログラム、および記憶媒体 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024111443
(43)【公開日】2024-08-19
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラム、および記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/54 20220101AFI20240809BHJP
   G06F 15/00 20060101ALI20240809BHJP
【FI】
H04L67/54
G06F15/00 440B
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023015956
(22)【出願日】2023-02-06
(71)【出願人】
【識別番号】522039773
【氏名又は名称】株式会社 ラセングル
(74)【代理人】
【識別番号】100153246
【弁理士】
【氏名又は名称】伊吹 欽也
(72)【発明者】
【氏名】石田 臣
(57)【要約】      (修正有)
【課題】Web会議システムが変わっても、簡便に所定のWeb会議の欠席者を抽出できる情報処理方法、プログラムおよび記憶媒体を提供する。
【解決手段】情報処理方法は、予め作成された、Web会議に参加予定者の名前を含む参加予定者リストを取得しS31、出席者表示画面が表示されている場合、該出席者表示画面に対してHTML解析を行い、出席者の表示に係るHTML要素に基づき上記Web会議に出席している出席者の名前を抽出しS33、抽出した出席者の名前から出席者リストを作成しS34、取得した参加予定者リストと、作成された出席者リストとを比較し、参加予定者リストに含まれているが出席者リストには含まれていないユーザの名前を抽出し、該抽出されたユーザを出席していないユーザとして特定し、欠席者リストを作成するS35。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
Web会議に出席予定であるが出席していないユーザを特定する情報処理方法であって、
予め作成された、前記Web会議に参加予定者の名前を含む参加予定者リストを取得する工程と、
前記Web会議における出席者が一覧表示されている出席者表示画面が表示されている場合、該出席者表示画面に対してHTML解析を行い、出席者の表示に係るHTML要素に基づき前記Web会議に出席している出席者の名前を抽出して出席者リストを作成する工程と、
前記取得した参加予定者リストと、前記作成された出席者リストとを比較し、前記参加予定者リストに含まれているが前記出席者リストには含まれていないユーザの名前を抽出し、該抽出されたユーザを前記出席していないユーザとして特定する工程と、
を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項2】
コンピュータに、Web会議に出席予定であるが出席していないユーザを特定する情報処理方法を実行させるプログラムであって、
前記情報処理方法は、
予め作成された、前記Web会議に参加予定者の名前を含む参加予定者リストを取得する工程と、
前記Web会議における出席者が一覧表示されている出席者表示画面が表示されている場合、該出席者表示画面に対してHTML解析を行い、出席者の表示に係るHTML要素に基づき前記Web会議に出席している出席者の名前を抽出して出席者リストを作成する工程と、
前記取得した参加予定者リストと、前記作成された出席者リストとを比較し、前記参加予定者リストに含まれているが前記出席者リストには含まれていないユーザの名前を抽出し、該抽出されたユーザを前記出席していないユーザとして特定する工程と、
を有することを特徴とするプログラム。
【請求項3】
請求項2に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読取り可能な記憶媒体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、プログラム、および記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のコロナ禍の影響もあり、会社に出社せずに自宅等の他の場所で勤務する形態、所謂テレワークを導入する企業も増えてきており、インターネット等の通信ネットワークを介したオンラインコミュニケーションの需要が急激に増えてきている。こうしたオンラインコミュニケーションツールの1つとして、Web会議システムが活用されている(非特許文献1)。
【0003】
非特許文献1に開示されたWeb会議システムでは当該システムの機能として、所定のWeb会議に参加者として招待されているが当該Web会議に参加していないユーザを確認できるもの(出欠状況確認機能)が実装されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【非特許文献1】誰でも利用できるビデオ通話とWeb会議。<https://apps.google.com/intl/ja/meet/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
非特許文献1に開示されたサービスでは、そのWeb会議に参加している者、および参加していない者を随時確認することができ、当該Web会議の主催者や他の参加者は、会議を途中で遮ることなくその会議への参加状況を知ることができ、非常に有益である。しかしながら、上記出欠状況確認機能は、対象となるWeb会議システムに組み込まれているものであり、他のWeb会議システムには適用できない。
【0006】
テレワークの増加等の影響により、Web会議システムも多数存在しており、各企業や個人毎に使用しているテレビ会議システムも千差万別である。よって、ビジネスシーンにおける会議、プライベートにおける仲間との会合、所謂ウェビナーといったインターネットを介した配信セミナー等を実行する際、各ユーザは、該オンラインコミュニケーションの場の主催者が採用するWeb会議システムに合わせる必要がある。すなわち、多種多様なWeb会議システムが存在している昨今、各ユーザは、場面に応じてWeb会議システムを使い分けなければならない状況が多いと言える。
【0007】
このように、Web会議システムは複数存在しているが、上述のような出欠状況確認機能が実装されていないWeb会議システムを利用する場合、当該Web会議への出欠状況を確認するためには、一旦会議を止めて出欠状況を実際の参加者らに声かけして確認したり、出席者の画像を表示する機能(タイル表示機能)を用いて出席者を確認する等、人の手によって出席者や欠席者の洗い出しを行う必要がある。従って、Web会議システムが変わっても利用できる出席状況を確認できるものがあれば、より円滑にオンラインコミュニケーションを実行できるであろう。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、Web会議システムが変わっても、簡便に所定のWeb会議の欠席者を抽出できる情報処理方法、プログラム、および記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このような目的を達成するために、本発明の第一の態様は、Web会議に出席予定であるが出席していないユーザを特定する情報処理方法であって、予め作成された、前記Web会議に参加予定者の名前を含む参加予定者リストを取得する工程と、前記Web会議における出席者が一覧表示されている出席者表示画面が表示されている場合、該出席者表示画面に対してHTML解析を行い、出席者の表示に係るHTML要素に基づき前記Web会議に出席している出席者の名前を抽出して出席者リストを作成する工程と、前記取得した参加予定者リストと、前記作成された出席者リストとを比較し、前記参加予定者リストに含まれているが前記出席者リストには含まれていないユーザの名前を抽出し、該抽出されたユーザを前記出席していないユーザとして特定する工程とを有することを特徴とする。
【0010】
本発明の第二の態様は、コンピュータに、Web会議に出席予定であるが出席していないユーザを特定する情報処理方法を実行させるプログラムであって、前記情報処理方法は、予め作成された、前記Web会議に参加予定者の名前を含む参加予定者リストを取得する工程と、前記Web会議における出席者が一覧表示されている出席者表示画面が表示されている場合、該出席者表示画面に対してHTML解析を行い、出席者の表示に係るHTML要素に基づき前記Web会議に出席している出席者の名前を抽出して出席者リストを作成する工程と、前記取得した参加予定者リストと、前記作成された出席者リストとを比較し、前記参加予定者リストに含まれているが前記出席者リストには含まれていないユーザの名前を抽出し、該抽出されたユーザを前記出席していないユーザとして特定する工程とを有することを特徴とする。
【0011】
本発明の第三の態様は、上記第二の態様に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読取り可能な記憶媒体である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、Web会議システムが変わっても、簡便に所定のWeb会議の欠席者を抽出できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の概略構成を示す図である。
図2】本発明の一実施形態に係るWeb会議の表示画面であって、欠席者確認機能を実行している場合の表示画面を示す図である。
図3】本発明の一実施形態に係るWeb会議における欠席者確認機能を実行する処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明するが、本発明は本実施形態に限定されるものではない。なお、以下で説明する図面で、同機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略することもある。
【0015】
本発明の一実施形態では、インターネットを用いたオンラインコミュニケーションの一手法であるWeb会議システムにて所定のWeb会議を行う場合において、該Web会議に出席予定であるが出席していないユーザ(以降、「欠席者」とも呼ぶ)を特定するものであって、予め作成された該Web会議の参加予定者リストと、上記所定のWeb会議に実際に参加している出席者が表示される参加者表示画面をHTML解析して取得された現在出席している出席者リストとを比較し、欠席者(上記Web会議に出席予定であるが出席していないユーザ)を抽出するものである。
【0016】
本発明において、「Web会議」は、PC(Personal Computer)やスマートフォン、タブレットといった通信機能を備えた装置同士をインターネットを介して接続し、これら装置の画面を通じて離れた相手とコミュニケーションが可能な仕組みである。すなわち、本発明に係る「Web会議」とは、HTML文書により表示された画面を通じて、上記インターネットを介して通信する装置の各ユーザ同士が会議や会話といったコミュニケーションを行ったり、ウェビナーといった配信/視聴を行うことが可能な仕組みである。
【0017】
図1は、本実施形態に係る情報処理装置100の概略構成を示す図である。
情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101、GPU(Graphics Processing Unit)102、ストレージ103、メモリ104、出力インタフェース(I/F)105、リーダ106、リーダインタフェース(I/F)107、入力インタフェース(I/F)108、通信モジュール109を備えている。情報処理装置100には、出力I/F105を介して表示部110が接続され、また入力I/F108を介して入力部111が接続される。
【0018】
CPU101は、種々の演算、制御、判別などの処理動作を実行するものであり、例えばストレージ103から所定のプログラムをメモリ104にロードし、該プログラムに含まれる一連の命令を実行することによって、様々な処理を実行するよう機能する。GPU102は、画像処理を行うためのプロセッサであって、CPU101からの所定の命令に応じて画像を描画し、表示部110に画像を表示させる。
【0019】
ストレージ103は、CPU101が読み出して実行するためのプログラム(例えば、図3に示すプログラム、Webブラウザ103a、Web会議アプリを実行するためのプログラム等)及び各種のデータが格納されている。メモリ104は、データ及びプログラムを一時的に保持する。メモリ104は、揮発性メモリであり、CPU101やGPU102の処理動作中のデータや入力データ、さらにはリーダ106にて読み取られたデータ(画像等)を一時的に格納するものであって、例えばRAM(Random Access Memory)である。
【0020】
出力I/F105は、CPU101やGPU102の指令に従って、ディスプレイといった表示部110に映像を表示する。リーダ106は、情報処理装置100に設けられ、各種データ、プログラム等が格納されたメモリカードやDVD(Digital Versatile Disc)といった外部記憶媒体を装着可能に構成され、該装着された外部記憶媒体から所定のデータを読み取る。リーダI/F107は、CPU101からの指令に応じて、リーダ106に装着された外部記憶媒体からのデータの読み取りを行う。入力I/F108は、キーボード等の入力部111を介して使用者が操作することによって入力された操作に関する入力信号を受付ける。通信モジュール109は、通信回路網に接続されて、通信回路網に接続されている他のコンピュータと通信する。この通信は有線であっても無線であってもよい。通信モジュール109を介して上記元画像等、所定のデータを取得しても良い。
【0021】
本発明の一実施形態では、Webブラウザ103aのブックマークに登録できる「ブックマークレット」として欠席者確認機能を実行することができる。「ブックマークレット」とは、Webブラウザのブックマークツールバーにアイコン状で常駐し、または一時的に存在し、Webブラウザにて簡易的な処理を行うスクリプトである。なお、本発明の一実施形態に係る欠席者確認機能の実行手段としては、ブックマークレットに限らず、プラグイン等、Webブラウザに機能を追加できるものであればいずれであっても良い。
【0022】
以降、ブックマークレットを用いて欠席者確認を行う例を説明する。
図2は、本実施形態に係るWeb会議の表示画面であって、欠席者確認機能を実行している場合の表示画面を示す図である。図2において、ユーザが所定のWeb会議アプリを起動して所定のWeb会議に参加すると、情報処理装置100は、Web会議画面200を表示部110に表示する。画面200のブックマークツールバー201には、欠席者確認用のブックマークレット202が表示されている。また、該Web会議への出席者は各々個別の表示画面にて個別の映像(例えば、各出席者の本人画像など)が表示されるが、出席者表示画面203aには現在の発話者が表示され、画面203b~203dには発話していない出席者の画像が表示される。さらに、出席者表示画面204には、該当するWeb会議への出席者(現在、本Web会議にアクセスしているユーザ)の名前の一覧が表示される。従って、該当するWeb会議に参加すると、各参加者(出席者)に関する映像が出席者表示画面203a~203dに適宜表示され、出席者表示画面204に名前が表示される。
【0023】
欠席者表示画面205には、該当するWeb会議に出席予定のユーザのうち、あるタイミング(最新の更新時)において該当するWeb会議に出席していないユーザの名前が一覧表示される(欠席者リストが表示される)。欠席者表示画面205には、更新ボタン206、およびDL(Download)ボタン207が設けられている。更新ボダン206が選択されると、後述する欠席者確認機能が実行され、欠席者リストが更新され、DLボタン207が選択されると、最新の欠席者リストが所定の形式(例えば、CSV形式)で欠席リストファイルとして出力される。
【0024】
本実施形態では、欠席者確認用ブックマークレット202が選択されたり、更新ボタン206が選択されると、後述する処理を実行して欠席者リストが表示された欠席者表示画面205が表示されるのである。
【0025】
図3は、本実施形態に係るWeb会議における欠席者確認機能を実行する処理手順を示すフローチャートである。
上述のように、本実施形態では欠席者確認機能をブックマークレットにて実行するので、該当するWeb会議に参加する前に欠席者確認用ブックマークレットを準備して登録する。本実施形態では、欠席者確認用ブックマークレットのスクリプトコードには、図3に示す処理に加えて、該当するWeb会議の出席予定者リスト(該当するWeb会議に出席予定のユーザ名の一覧)も記述する。すなわち、欠席者確認用ブックマークレットには、該当するWeb会議の出席予定者の名前の各々も記述されているのである。このような欠席者確認用ブックマークレット202を予め、Webブラウザ103aのブックマークに登録しておく。このように登録することにより、出席予定者が変わらない限り、該登録済みの欠席者確認用ブックマークレット202によって欠席者確認を実行することができる(都度の登録が不要となる)。逆に言うと、出席予定者が変われば、その都度、その出席予定者リストを組み込んだ新しい欠席者確認用ブックマークレットを作成し、Webブラウザ103aのブックマークに登録すれば良い。
【0026】
さて、以降では、出席予定者が“鈴木一郎”、“山田春子”、“佐藤次郎”、“田中三郎”、“伊藤夏子”、“高橋四郎”の6名であり、図2に示すように、“鈴木一郎”、“山田春子”、“佐藤次郎”、“田中三郎”が出席し、“伊藤夏子”、“高橋四郎”が欠席している(現時点で出席していない)場合のWeb会議Aを例に、“鈴木一郎”が欠席者確認を実行する際の処理について説明する。従って、欠席者確認用ブックマークレット202は、上記6名の名を連ねた出席予定者リストが記述されており、事前にWebブラウザ103aのブックマークに登録されている。
【0027】
本実施形態において、欠席者確認機能が実行されるタイミングとしては、ブックマークツールバー201に設けられた欠席者確認用ブックマークレット202を選択されるか、または更新ボタン206が選択された場合が挙げられる。情報処理装置100は、入力部111を介してユーザ(ここでは、鈴木一郎)にてこれらのいずれかの選択が入力されると、本処理を開始する。なお、欠席者確認用ブックマークレット202が選択された場合は、情報処理装置100は、該欠席者確認用ブックマークレット202に記述された出席予定者リストをメモリ104に保存する。
【0028】
ステップS31では、CPU101は、予め作成された出席予定者リストを取得する。すなわち、CPU101は、メモリ104に保存されている、“鈴木一郎”、“山田春子”、“佐藤次郎”、“田中三郎”、“伊藤夏子”、“高橋四郎”の6名を含む出席予定者リストを取得する。
【0029】
ステップS32では、CPU101は、表示部110に表示されたWeb会議画面200において、出席者表示画面204が表示されているか否かを判定する。出席者表示画面204が表示されていないと判断された場合は、該画面204が表示されるまで本ステップを繰り返す。なお、出席者表示画面204が表示されていないと判断した場合、CPU101は、出席者表示画面204の表示をユーザに促すための画面をWeb会議画面200に表示するようにしても良い。あるいは、出席者表示画面204が表示されていないと判断した場合、CPU101は、出席者表示画面204を強制的に表示するようにしても良い。
【0030】
ステップS33では、CPU101は、Web会議画面202に表示された出席者表示画面204に対してHTML解析を行い、出席者の表示に係るHTML要素に基づいて該当するWeb会議に出席している出席者の名前を抽出する。上記「出席者の表示に係るHTML要素」は、Web会議アプリ毎に設定された、Web会議に出席しているユーザの名前を示すHTML要素である。従って、該HTML要素を、出席者表示画面204を表示するためのHTML文書から抽出することにより、その時点でWeb会議に参加しているユーザの名前を取得することができるのである。本実施形態では、出席者表示画面204に表示されている“鈴木一郎”、“山田春子”、“佐藤次郎”、“田中三郎”の名前が出席者の名前として取得される。
【0031】
ステップS34では、CPU101は、ステップS33にて取得された、現時点(欠席者確認機能を実行したタイミング(例えば、欠席者確認用ブックマークレット202が選択されたタイミングや更新ボタン206が選択されたタイミング))でWeb会議に出席しているユーザ(出席者表示画面204に名前が表示されているユーザ)の名前に基づいて、Web会議に出席しているユーザの名前の一覧(出席者リスト)を作成する。よって、作成された出席者リストには、“鈴木一郎”、“山田春子”、“佐藤次郎”、“田中三郎”の各々の名前が記述されることになる。
【0032】
ステップS35では、ステップS31にて取得された出席予定者リストと、ステップS34にて取得された出席者リストとを比較し、現時点でのWeb会議を欠席しているユーザの名前(現時点での欠席者の名前)を特定し、欠席者リストを作成する。すなわち、CPU101は、出席予定者リストの構成要素(名前;“鈴木一郎”、“山田春子”、“佐藤次郎”、“田中三郎”、“伊藤夏子”、“高橋四郎”)と出席者リストの構成要素(名前;“鈴木一郎”、“山田春子”、“佐藤次郎”、“田中三郎”)との差分、すなわち、出席予定者リストに含まれる名前の各々と出席者リストに含まれる名前の各々とを照合し、出席予定者リストにあって出席者リストに無い名前を欠席者の名前として抽出する。CPU101は、このようにして作成された欠席者リスト(“伊藤夏子”、“高橋四郎”の名前が記述されている)を欠席者表示画面205に表示する。このようにして、CPU101は、欠席者確認機能を終了する。
【0033】
このように本実施形態は、対象となるWeb会議にて実際に表示される画面(例えば、出席者表示画面204)に着目し、ある意味その画面に基づいて出席者の名前を抽出する、という概念である。より具体的には、Web会議アプリ自体に新しい機能を追加したり、改変したりするものではなく、Web会議アプリの動作は変わらず、該アプリによって表示された画面を構築するための情報(HTML文書)を、その情報を変えることなく活用して出席者を特定していくものである。すなわち、Web会議に出席しているユーザの名前に関するHTML要素に基づきWeb会議に実際に表示されている画面(出席者表示画面204)から出席者の名前を抽出するようにしているので、ブックマークレットやプラグインのようにWebブラウザ上で動作するプログラムとして実装することができ、該当するWeb会議アプリとは別個にプログラムを作成したり、動作させることができる。従って、欠席者確認機能についてユーザ側でカスタマイズが可能であり、さらには他のWeb会議アプリにも適用することができる。
【0034】
また、従来では、欠席者確認機能がWeb会議アプリに実装されている場合、Web会議アプリ毎に欠席者確認機能を実行するためのUI(User Interface)が異なることが多い。しかしながら、本実施形態では、欠席者確認機能をWeb会議アプリのプログラムに組み込むのではなく、Web会議アプリとは別個のソフトウエアであるので、Web会議アプリが変わっても同一のUIで操作することができる。
【0035】
なお、本実施形態では、ステップS32にて出席者表示画面204が表示されているか否かの判断を行っているが、CPU101は、ユーザによって欠席者確認用ブックマークレット202が選択された時、または更新ボタン206が選択された時に、強制的に出席者表示画面204を開くようにしても良い。
【0036】
また、CPU101は、欠席者リストに記載されていたユーザが対象となるWeb会議に参加した場合、その旨を出席者に通知するようにしても良い。この場合は、例えば、ステップS35の後に、CPU101は、出席者表示画面204に対してHTML解析を行い、対象となるWeb会議に新たに出席したユーザが居るか否かを判断し、新たに出席したユーザが居る場合はその名前を欠席者リストと照合し、欠席者リストに名前がある場合は欠席者リストから名前を削除すると共に、該新たな出席者の名前をWeb会議画面200に通知するようにすれば良い。
【0037】
(その他の実施形態)
上述した実施形態の機能を実現するように前述した実施形態の構成を動作させるプログラム(例えば、図3に示す処理を行うプログラム)を記憶媒体に記憶させ、該記憶媒体に記憶されたプログラムをコードとして読み出し、コンピュータにおいて実行する処理方法も上述の実施形態の範疇に含まれる。即ちコンピュータ読み取り可能な記憶媒体も実施例の範囲に含まれる。また、前述のコンピュータプログラムが記憶された記憶媒体はもちろんそのコンピュータプログラム自体も上述の実施形態に含まれる。かかる記憶媒体としてはたとえばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、磁気テープ、不揮発性メモリカード、ROM等を用いることができる。また上述の記憶媒体に記憶されたプログラム単体で処理を実行しているものに限らず、他のソフトウエア、拡張ボードの機能と共同して、OS上で動作し上述の実施形態の動作を実行するものも上述した実施形態の範疇に含まれる。
【符号の説明】
【0038】
100 情報処理装置
101 CPU
103 ストレージ
103a Webブラウザ
104 メモリ
200 Web会議表示画面
202 欠席者確認用ブックマークレット
204 出席者表示画面
205 欠席者表示画面

図1
図2
図3