(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024111467
(43)【公開日】2024-08-19
(54)【発明の名称】プログラムおよび情報処理システム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20240809BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20240809BHJP
A63F 13/812 20140101ALI20240809BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/55
A63F13/812 D
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023015987
(22)【出願日】2023-02-06
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 2022年12月30日(https://www.youtube.com/watch?v=ci1gWZmf2DI)
(71)【出願人】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】100104547
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 三男
(74)【代理人】
【識別番号】100206612
【弁理士】
【氏名又は名称】新田 修博
(74)【代理人】
【識別番号】100209749
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 和輝
(74)【代理人】
【識別番号】100217755
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 淳史
(72)【発明者】
【氏名】広部 俊哉
(57)【要約】
【課題】ゲームの興趣性を向上させる。
【解決手段】コンピュータを、仮想空間上の第1オブジェクトと第2オブジェクトとの位置関係に基づいて、第1オブジェクトに有利な効果を付与する処理と、第1オブジェクトに不利な効果を付与する処理と、を実行する効果付与手段として機能させるプログラム。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
仮想空間上の第1オブジェクトと第2オブジェクトとの位置関係に基づいて、前記第1オブジェクトに有利な効果を付与する処理と、前記第1オブジェクトに不利な効果を付与する処理と、を実行する効果付与手段として機能させる
プログラム。
【請求項2】
前記効果付与手段は、前記第1オブジェクトと前記第2オブジェクトとの位置関係について特定の位置関係が継続した時間に応じて、前記第1オブジェクトに対して有利な効果を付与するか不利な効果を付与するかを変化させる
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記効果付与手段は、
前記第1オブジェクトと前記第2オブジェクトとの位置関係が第1の位置関係であることに基づいて、前記第1オブジェクトに対して有利な効果を付与し、
前記第1オブジェクトと前記第2オブジェクトとの位置関係が第2の位置関係であることに基づいて、前記第1オブジェクトに対して不利な効果を付与する
請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータを、さらに、
ユーザの操作に基づいて前記第1オブジェクトを動かす第1オブジェクト制御手段と、
前記ユーザの対戦相手の指示に基づいて前記第2オブジェクトを前記仮想空間上に配置する第2オブジェクト制御手段と、
として機能させる請求項1~3のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータを、さらに、
前記仮想空間上において前記第2オブジェクトを移動させる第2オブジェクト制御手段として機能させ、
前記第2オブジェクト制御手段は、前記第1オブジェクトの状態に応じて、前記第2オブジェクトの移動に関する状態を変化させる
請求項1~3のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
仮想空間上の第1オブジェクトと第2オブジェクトとの位置関係に基づいて、前記第1オブジェクトに有利な効果を付与する処理と、前記第1オブジェクトに不利な効果を付与する処理と、を実行する効果付与手段を備える
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラムおよび情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ゲーム中のオブジェクトとして、キャラクタとの位置関係に基づいてキャラクタに対して有利な効果を付与するオブジェクトや不利な効果を付与するオブジェクトが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】GameWith、“[Apex]チャージタワーの使い方と注意点[エーペックス]”、[online]、[令和5年 1月17日検索]、インターネット<URL:https://gamewith.jp/apexlegends/article/show/255318>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ゲームにおいては、興趣性の更なる向上が求められていた。
【0005】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、ゲームの興趣性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に示す一実施形態によれば、
コンピュータを、
仮想空間上の第1オブジェクトと第2オブジェクトとの位置関係に基づいて、前記第1オブジェクトに有利な効果を付与する処理と、前記第1オブジェクトに不利な効果を付与する処理と、を実行する効果付与手段として機能させる
プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】ゲームシステムの機能的構成を示すブロック図である。
【
図4】ゲーム空間に配置されるテニスコートを示す図である。
【
図5】表示画面の一例を示す図であって、特定オブジェクトが出現した状態を示す図である。
【
図6】特定オブジェクトとの位置関係に基づいてプレイヤキャラクタに対して所定の効果を付与する処理の一例を示すフローチャートである。
【
図7】プレイヤキャラクタと特定オブジェクトとの接触時間を算出する処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0010】
<ゲームシステムのハードウェア構成>
図1に示すように、本実施形態のゲームシステム1は、複数の端末装置10と、サーバ20とを備えている。
【0011】
端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク2を介して接続される。ネットワーク2は、例えば、インターネット、移動通信システム(例えば、3G、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等)、WiFi(Wireless Fidelity)、ブルートゥース(登録商標)、その他の通信回線、またはこれらの組み合わせ等のいずれによって構成されていてもよい。また、端末装置10とサーバ20との接続は、有線接続であるか無線接続であるかを問わない。
【0012】
サーバ20(換言すると、コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってもよい。サーバ20は、プロセッサ21と、メモリ22と、ストレージ23と、通信IF(インターフェース)24と、入出力IF25と、を備える。サーバ20が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに接続される。
【0013】
プロセッサ21は、サーバ20全体の動作を制御する。プロセッサ21は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)およびGPU(Graphics Processing Unit)等を含み得る。プロセッサ21は、ストレージ23からプログラムを読み出し、メモリ22に展開する。プロセッサ21は、展開したプログラムを実行する。
【0014】
メモリ22は、主記憶装置である。メモリ22は、例えば、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置により構成される。メモリ22は、プロセッサ21がストレージ23から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ21に作業領域を提供する。メモリ22は、プロセッサ21がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0015】
なお、本実施形態においてプログラムとは、ゲームを端末装置10により実現するプログラムであってもよい。また、当該プログラムは、当該ゲームを端末装置10とサーバ20との協働により実現するプログラムであってもよい。なお、端末装置10とサーバ20との協働により実現されるゲームは、一例として、端末装置10において起動されたブラウザ上で実行されるゲームであってもよい。また、当該プログラムは、当該ゲームを複数の端末装置10の協働により実現するプログラムであってもよい。また、各種データには、例えば、ユーザ情報およびゲーム情報などのゲームに関するデータ、および端末装置10とサーバ20との間で送受信される指示や通知が含まれる。
【0016】
ストレージ23は、補助記憶装置である。ストレージ23は、例えば、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置により構成される。ストレージ23には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0017】
通信IF24は、サーバ20と端末装置10等との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。
【0018】
入出力IF25は、サーバ20がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであるとともに、サーバ20がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF25は、例えば、マウス、キーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
【0019】
端末装置10(換言すると、コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット型コンピュータ、パーソナルコンピュータ、ウェアラブル端末、またはゲーム装置等であってもよい。端末装置10は、携帯端末であってもよい。端末装置10は、ユーザがゲームを実行する際に可搬型の端末であってもよい。
【0020】
端末装置10は、プロセッサ11と、メモリ12と、ストレージ13と、通信IF14と、入出力IF15と、入力部17と、表示部18と、を備える。端末装置10が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに接続される。
【0021】
プロセッサ11は、端末装置10全体の動作を制御する。プロセッサ11は、CPU、MPUおよびGPU等を含み得る。プロセッサ11は、ストレージ13からプログラムを読み出し、メモリ12に展開する。プロセッサ11は、展開したプログラムを実行する。
【0022】
メモリ12は、主記憶装置である。メモリ12は、例えば、ROMおよびRAM等の記憶装置により構成される。メモリ12は、プロセッサ11がストレージ13から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ11に作業領域を提供する。メモリ12は、プロセッサ11がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0023】
ストレージ13は、補助記憶装置である。ストレージ13は、例えば、フラッシュメモリまたはHDD等の記憶装置により構成される。ストレージ13には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0024】
通信IF14は、端末装置10とサーバ20等との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。
【0025】
入出力IF15は、端末装置10がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであるとともに、端末装置10がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF15は、例えばUSB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行うこととしてもよい。入出力IF15は、入力部17または表示部18等を含み得る。
【0026】
入力部17は、ユーザによる入力を受け付ける。入力部17は、例えば、タッチパッド等のポインティングデバイスであってもよい。表示部18は、画像を表示する。表示部18は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等であってもよい。端末装置10は、例えば、入力部17と表示部18とを組み合わせた電子部品であるタッチスクリーン16を備える。
【0027】
入力部17は、ユーザの操作(例えば、タッチ操作、タップ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびフリック操作等)により入力面に対して入力された位置を検知し、検知した位置を示す情報を入力信号として送信する機能を有する。入力部17としてのタッチパネルは、静電容量方式または抵抗膜方式等を採用することができるが、他の方式であってもよい。
【0028】
なお、入力部17は、例えば、キーボード、各種物理ボタン、各種センサ(例えば、加速度センサまたは角速度センサ等)、操作スティック、カメラ、またはマイク等であってもよい。また、表示部18は、例えば、プロジェクタ等であってもよい。
【0029】
<ゲームシステムの機能的構成>
図2は、サーバ20および端末装置10の機能的構成を示すブロック図である。本実施形態におけるサーバ20は、例えば、ゲームを実現するために必要な各種データおよびプログラムを各端末装置10に提供する機能、各端末装置10からゲームに関するデータを収集して管理する機能、ならびに複数の端末装置10間の同期処理を行う機能等を有する。
【0030】
なお、本実施形態において、サーバ20は、ゲームごとに事前に登録されるユーザのアカウントを用い、各ユーザおよび端末装置10を識別する。アカウントの登録方法は特に限定されない。例えば、端末装置10またはパーソナルコンピュータ等の他の装置が、ユーザの操作に基づいて、ユーザのアカウント登録に必要な情報をサーバ20に送信し、サーバ20が、受信した情報に基づいて各ユーザのアカウントを作成および保存することとしてもよい。
【0031】
図2に示すように、サーバ20は、プロセッサ21、メモリ22、ストレージ23、通信IF24、および入出力IF25等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能する。記憶部220は、制御部210が使用する各種データを格納する。各種データとして、例えば、ゲームプログラム221、ゲーム情報222およびユーザ情報223がある。
【0032】
ゲームプログラム221は、ゲームを実現するためのプログラムである。ゲーム情報222およびユーザ情報223は、制御部210がゲームプログラム221を実行するときに参照するデータである。
【0033】
なお、ゲームプログラム221は、サーバ20側で実行するゲームプログラムに加え、端末装置10に送信して端末装置10側で実行するプログラム(後述するゲームプログラム121)を含むこととしてもよい。あるいは、記憶部220が、サーバ20側で実行するゲームプログラム221と、端末装置10側で実行するプログラムとを格納することとしてもよい。
【0034】
ゲーム情報222は、アカウント間で共通の情報である。ゲーム情報222は、例えば、各種ゲーム空間を規定するための情報を含む。ゲーム空間とは、ユーザが操作可能なキャラクタ(以下、「操作キャラクタ」あるいは「プレイヤキャラクタ」ともいう。)のオブジェクトが配置される空間である。また、ゲーム情報222は、例えば、ゲーム空間内に配置される建物や木、石等の背景オブジェクトやノンプレイヤキャラクタ(non player character:NPC)のオブジェクトの配置位置や大きさ、色、形状等、アカウント間で共通のオブジェクトに関する各種設定情報を含む。また、ゲーム情報222は、例えば、ノンプレイヤキャラクタの各種パラメータの設定値等を含む。以下においては、ゲーム空間に配置されたキャラクタのオブジェクトを指して、単に「キャラクタ」ということもある。
【0035】
ユーザ情報223は、ゲームのアカウントごとに管理される情報である。ユーザ情報223は、例えば、操作キャラクタに関する情報、保有資産に関する情報、およびゲームの進行度合いを示す情報等を含む。保有資産として、例えば、ゲーム内通貨、アイテム、キャラクタの装備品等が挙げられる。
【0036】
制御部210は、記憶部220に格納されたゲームプログラム221を実行することにより、ゲームに関する各種処理を制御する。制御部210は、例えば、送受信部211、サーバ処理部212、データ管理部213および同期処理部214を有する。
【0037】
送受信部211は、各種データを送信または受信する。送受信部211は、例えば、各種データおよびプログラムの送信要求や、マルチプレイ機能に対応するための同期処理の要求、同期処理の対象となるデータ等を、各端末装置10から受信し、サーバ処理部212に渡す。また、送受信部211は、サーバ処理部212による制御に従って、同期を取るための指示等を含む各種データやプログラムを、各端末装置10に送信する。
【0038】
本実施形態において、マルチプレイ機能とは、複数のアカウントによるゲーム処理を同期させた状態で進行させる機能である。ゲームシステム1のサーバ20および端末装置10は、ゲームシステム1にログインしているアカウントが同じゲームに複数参加する場合に、マルチプレイ機能に対応するための各種処理を実行する。
【0039】
サーバ処理部212は、端末装置10からの要求等に応じ、ゲームプログラム221に記述された演算処理を実行することで、端末装置10にゲームを提供する。サーバ処理部212は、例えば、マルチプレイ機能に対応するための同期処理の要求や同期処理の対象となるデータを、送受信部211を介して端末装置10から受け取ると、マルチプレイ機能に対応するための同期処理を実行する。また、サーバ処理部212は、ゲーム情報222またはユーザ情報223の送信指示を送受信部211に指令する。さらに、サーバ処理部212は、ゲーム情報222またはユーザ情報223のレコードの追加、更新または削除に関する指示をデータ管理部213に指令する。
【0040】
データ管理部213は、記憶部220に格納されている各種データをサーバ処理部212の指示に従って管理する。データ管理部213は、例えば、サーバ処理部212からの指令に従って、ゲーム情報222またはユーザ情報223を読み出し、送受信部211を介して端末装置10に送信する。また、データ管理部213は、サーバ処理部212からの指令に従って、ゲーム情報222またはユーザ情報223のレコードを、追加、更新または削除する。
【0041】
同期処理部214は、サーバ処理部212からの指令に従って、ゲームのマルチプレイ機能に対応するための同期処理を実行する。同期処理部214は、例えば、サーバ20が複数の端末装置10に対して情報を送信するときに、各端末装置10に同時に情報を送信することで、各端末装置10間で進行するゲームの同期を取る。具体的に、同期処理部214は、各アカウントに対応する端末装置10から所定期間(例えば、一フレーム)内に受信した操作情報を、所定期間ごとに各端末装置10に同時に送信する。操作情報は、端末装置10に入力される操作に関する情報である。同期のタイミングや同期すべき情報は、サーバ処理部212から随時受信することとしてもよい。同期処理を実行することで、一つの端末装置10で入力された操作に起因するゲーム内の事象を、他の端末装置10に同時に反映させることが可能となる。
【0042】
本実施形態における端末装置10は、例えば、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能、およびゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能等を有する。
【0043】
端末装置10は、プロセッサ11、メモリ12、ストレージ13、通信IF14、および入出力IF15等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。記憶部120は、制御部110が使用する各種データを格納する。各種データとして、例えば、ゲームプログラム121、ゲーム情報122およびユーザ情報123がある。
【0044】
ゲームプログラム121は、端末装置10側でゲームを実現するためのプログラムである。ゲーム情報122およびユーザ情報123は、制御部110がゲームプログラム121を実行するときに参照するデータである。
【0045】
ゲーム情報122は、上述したサーバ20のゲーム情報222と同様の情報を含む。したがって、ここではゲーム情報122の説明を省略する。
【0046】
ユーザ情報123は、端末装置10を使用するユーザのアカウントに関するデータであり、上述したサーバ20のユーザ情報223と同様の情報を含む。したがって、ここではユーザ情報123の説明を省略する。
【0047】
制御部110は、記憶部120に格納されたゲームプログラム121を実行することにより、端末装置10において実行されるゲームに関する各種処理を制御する。制御部110は、例えば、操作受付部111、送受信部112、ゲーム進行部113および表示制御部114を有する。
【0048】
操作受付部111は、入力部17を介してユーザにより入力される操作(以下、「入力操作」ともいう。)を受け付ける。具体的には、操作受付部111は、入力部17に対する入力操作がされた場合に、入力位置の座標および入力操作の種類を検知する。入力操作の種類として、例えば、タッチ操作、タップ操作、スライド操作、スワイプ操作、フリック操作、ピンチイン操作およびピンチアウト操作等の、手指等による各種操作が挙げられる。入力操作は、入力部17(例えば、タッチスクリーン16)に物理的に接触する操作に限らず、非接触による操作も含み得る。なお、タッチスクリーン16への接触を終了するタッチオフ操作等のそれまで行っていた入力操作を終了する操作も、入力操作の一態様ということができる。
【0049】
ここで、操作受付部111は、入出力IF15を介して接続された操作機器を用いてされる入力操作についても、入力部17に対する入力操作と同様に受け付けることができる。
【0050】
送受信部112は、各種データを送受信する。以下に、具体例を挙げて説明する。
【0051】
送受信部112は、ゲーム情報122またはユーザ情報123や、マルチプレイ機能に対応するための同期要求を、サーバ20に送信する。送受信部112は、各種データ、プログラム、およびマルチプレイ機能に対応するための同期のためのデータ等を、サーバ20から受信する。同期のためのデータには、例えば、マルチプレイに参加している各端末装置10間で同期を取るように指示するための同期指示データが含まれる。同期指示データには、例えば、同期対象となるデータおよびそのデータの種類や、同期する時期を特定するためのデータ等が含まれる。
【0052】
送受信部112は、操作受付部111により受け付けられた入力操作に関する操作情報を、サーバ20に送信する。送受信部112は、他の端末装置10において他のユーザにより入力された操作に関する操作情報を、サーバ20から受信する。
【0053】
ゲーム進行部113(制御部)は、ゲームの進行に関する各種処理を実行する。換言すると、ゲーム進行部113は、ゲームの進行を制御する。以下に、具体例を挙げて説明する。
【0054】
ゲーム進行部113は、ゲーム情報122に含まれるゲーム空間を規定するための情報に基づいて、ゲーム空間(換言すると仮想空間)を規定する。ゲーム進行部113は、ゲーム情報122に含まれるオブジェクトの設定情報に基づいて、ゲーム空間にオブジェクトを配置する。ゲーム進行部113は、ゲーム空間に配置したオブジェクトを制御する。具体的には、ゲーム進行部113は、ゲーム空間内でのオブジェクトの位置、向き、形状、色等を変更することや、オブジェクトに所定の動作を行わせるように、オブジェクトを制御する。
【0055】
ゲーム進行部113は、ゲーム空間のうちユーザに提示する領域を指定するための仮想カメラを規定する。ゲーム進行部113は、ゲーム空間内での仮想カメラの位置および向きを規定することにより、ゲーム空間内に仮想カメラを配置する。ゲーム進行部113は、仮想カメラにより規定される視界領域およびこの視界領域に配置されているオブジェクトを描画した画像を生成するように、表示制御部114に指示する。
【0056】
仮想カメラの位置および向きは、ゲーム空間ごとに適宜決定することができる。例えば、ゲーム進行部113は、特定のオブジェクトの位置や向きを基準とし、特定のオブジェクトが特定の向きで視界領域の中央に位置するように、仮想カメラを配置する。その際、ゲーム進行部113は、特定のオブジェクトに対する方向、距離および角度を用い、仮想カメラの位置や向きを調整する。特定のオブジェクトは、例えば、操作キャラクタやノンプレイヤキャラクタ等の動的なオブジェクトであってもよいし、建物や木、石等の静的なオブジェクトであってもよい。動的なオブジェクトには、各ユーザの操作に基づいてそれぞれ動作する操作キャラクタと、ゲームプログラム121,221に基づいて動作するキャラクタ(例えば、ノンプレイヤキャラクタ、敵キャラクタ等)とが含まれる。
【0057】
ゲーム進行部113は、操作受付部111により検知された入力位置の座標および入力操作の種類等に基づいて、ユーザの指示内容を解釈する。ゲーム進行部113は、解釈した指示内容等に基づいて、ゲームの進行に関わる各種判定処理を実行する。ゲーム進行部113は、判定処理の結果等に基づいて、オブジェクトや仮想カメラ等を制御しながらゲームを進行する。ゲーム進行部113は、ゲームの進行状況に応じて、ゲーム情報122やユーザ情報123を更新、追加または削除する。
【0058】
表示制御部114は、表示部18に画像を表示させる。以下に、具体例を挙げて説明する。
【0059】
表示制御部114は、ゲーム空間のうち、ゲーム進行部113が規定する仮想カメラの視野の領域と、その領域に存在するオブジェクトとを描画した画像を生成し、表示部18に表示させる。表示制御部114は、表示部18に表示させる画像に対し、例えば、アイコン、ボタン、各種パラメータを示すメニュー等、ゲームの種々の操作に必要なUI(User Interface)に関わるオブジェクトを重畳して描画することができる。
【0060】
なお、
図2に示す端末装置10およびサーバ20の機能は一例にすぎない。端末装置10およびサーバ20の各装置は、他の装置が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。換言すると、本実施形態において端末装置10が備える機能ブロックの一部または全部をサーバ20が備えていてもよく、サーバ20の備える機能ブロックの一部または全部を端末装置10が備えていてもよい。また、端末装置10およびサーバ20等の各装置は、一体の機器により実現されるものでなくてもよく、例えば、ネットワーク等を介して接続される複数の機器によって実現されてもよい。また、ゲームシステム1は、例えば、端末装置10またはサーバ20のみによって構成されていてもよい。換言すると、ゲームシステム1は、ネットワークを介して接続される複数の機器によって実現されていなくてもよい。
【0061】
<本実施形態に係る処理>
次に、本実施形態に係る処理について説明する。なお、本実施形態では、端末装置10のプロセッサ11が、ゲームシステム1に記憶されているゲームプログラムを実行することによって、後述する各処理を行うものとして説明する。ただし、後述する各処理のうちの少なくとも一部を、プロセッサ11とは別のプロセッサが実行するようにしてもよい。換言すると、本実施形態においてゲームプログラムを実行するコンピュータは、端末装置10およびサーバ20のいずれであってもよく、また、複数の装置の組み合わせにより実現されてもよい。
【0062】
以下では、本実施形態に係る構成をスポーツゲームの1つであるテニスゲームに適用した場合を例に説明する。テニスゲームでは、ユーザは、例えば、ゲーム空間内のプレイヤキャラクタを操作して、プレイヤキャラクタを移動させつつ、ボールを打球させる等の操作を行い、ゲームを進行させることができる。
【0063】
図3は、テニスゲームにおいて、対戦相手との対戦中に表示部18に表示されるテニスコートFを含むゲーム空間30を示す画面例である。ゲーム進行部113は、テニスの試合(すなわち、対戦)の開始時に、フィールドとしてのテニスコートFを含むゲーム空間30(換言すると、特定空間)の画像を表示部18に表示させる。具体的には、ゲーム空間30内の仮想カメラによって撮影された画像が表示部18に表示される。
【0064】
図4に示すように、ゲーム進行部113は、ゲーム空間30内のxyz座標軸において、xy平面上にテニスコートFを配置する。このとき、z軸は、テニスコートFのコート面(換言すると、地面)に対する高さ方向となる。
図4は、z軸上方からテニスコートFを見たxy平面図である。
【0065】
図3に戻り、ゲーム空間30およびゲーム空間30に重ねて表示されるオブジェクトについて説明する。ゲーム進行部113は、ゲーム空間30におけるオブジェクトの配置を制御する。また、ゲーム進行部113は、ユーザの入力操作等に基づき、ゲーム空間30に配置されたオブジェクトの移動を制御する。また、ゲーム進行部113は、ゲーム空間30のうち、表示部18に表示される領域となる視界領域を制御する。表示制御部114は、ゲーム空間30のうち、ゲーム進行部113が規定する仮想カメラの視界領域と、当該視界領域に存在するオブジェクトとを描画した画像を生成し、表示部18に表示させる。ゲーム空間30に配置されるオブジェクトとしては、プレイヤキャラクタ31、相手キャラクタ32、ボール33、および後述する特定オブジェクト35等がある。
【0066】
また、ゲーム進行部113は、表示制御部114に対し、当該画像に、アイコン、ボタン、各種パラメータを示すメニュー等、ゲームの種々の操作に必要なUI(User Interface)に係るオブジェクトを重畳して描画し、表示部18に表示させるように指示する。当該UIに係るオブジェクトとしては、例えば、ユーザが、プレイヤキャラクタ31に必殺技としてのスキルを実行させる際に操作するスキルボタン34等がある。
【0067】
ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31(第1オブジェクトの一例)をゲーム空間30に配置する。具体的には、ゲーム進行部113は、ラケット(対戦で使用するアイテムの一例)を、プレイヤキャラクタ31に所持させるようにして、ゲーム空間30に配置する。また、ゲーム進行部113は、操作受付部111を介してのユーザの入力操作(例えば、ドラッグ操作)に基づき、プレイヤキャラクタ31を、ゲーム空間30内におけるテニスコートFが配置されている面上において移動させる。また、ゲーム進行部113は、ユーザの入力操作(例えば、タップ操作またはフリック操作)に基づき、プレイヤキャラクタ31にラケットをスイングさせる。すなわち、ゲーム進行部113は、仮想空間に第1オブジェクトを配置し、ユーザの操作に基づいて第1オブジェクトを動かす第1オブジェクト制御部として機能し得る。
【0068】
また、ゲーム進行部113は、相手キャラクタ32をゲーム空間30に配置する。具体的には、ゲーム進行部113は、ラケットを、相手キャラクタ32に所持させるようにして、ゲーム空間30に配置する。また、ゲーム進行部113は、ゲームの進行に応じて、相手キャラクタ32を、ゲーム空間30内におけるテニスコートFが配置されている面上において移動させる。相手キャラクタ32は、プレイヤキャラクタ31の対戦相手となるオブジェクトである。相手キャラクタ32は、プレイヤキャラクタ31を操作するユーザとは異なる他のユーザの入力操作に基づき移動やラケットのスイング等をするものであってもよく、いわゆるノンプレイヤキャラクタ(換言すると、他ユーザの入力操作に基づかずにコンピュータが動きを制御するキャラクタ)であってもよい。すなわち、ユーザの対戦相手は、他のユーザであってもよく、コンピュータ(換言すると、ノンプレイヤキャラクタ)であってもよい。
【0069】
ここで、テニスコートFのうち、プレイヤキャラクタ31が配置されるコートを自コートF1とし、相手キャラクタ32が配置されるコートを相手コートF2とする。ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31を、相手コートF2側を向くように自コートF1に配置し、相手キャラクタ32を、自コートF1側を向くように相手コートF2に配置する。換言すると、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31および相手キャラクタ32を、テニスコートFのネットNを挟んで向かい合うように配置する。なお、向かい合うとは、正面で向かい合う(すなわち正対する)場合に限らず、対角で向かい合う場合等を含む。
【0070】
また、ゲーム進行部113は、ボール33をゲーム空間30に配置する。また、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31によるラケットのスイングや、相手キャラクタ32によるラケットのスイングに応じてゲーム空間30においてボール33を移動させ得る。ボール33は、プレイヤキャラクタ31と相手キャラクタ32とが交互に打ち合う対象となるオブジェクト(換言すると、対象物)と言うことができる。
【0071】
以下、相手コートF2側を向いているプレイヤキャラクタ31の前方側を「前」、同後ろ側を「後」、同右手側を「右」、同左手側を「左」、同頭側を「上」、同足側を「下」とする。ゲーム進行部113は、ゲーム空間30では、基本的にプレイヤキャラクタ31(具体的には、プレイヤキャラクタ31の位置座標)を基準とし、仮想カメラの位置や向きを制御する。ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31の後方かつ上方の位置に仮想カメラを配置し、かつプレイヤキャラクタ31が視界領域における所定位置(例えば、視界領域における略中央部)に位置するように、当該仮想カメラの向きを調整する。
図3は、当該仮想カメラによって撮影されて生成された画像が表示部18に表示されている状態を示している。
【0072】
プレイヤキャラクタ31は、ユーザの入力操作に基づき、
図4に示す移動可能領域Sの範囲内で移動可能となっている。換言すると、プレイヤキャラクタ31は、自コートF1内を移動可能となっている。ここで、プレイヤキャラクタ31によるラケットのスイングについて説明する。ゲーム進行部113は、操作受付部111を介してユーザの入力操作を受け付けると、プレイヤキャラクタ31にラケットをスイングする動作を行わせる。プレイヤキャラクタ31の周囲には、プレイヤキャラクタ31の位置を中心とする所定範囲の打球可能領域(図示せず)が設定されている。なお、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31の周囲に、打球可能領域に対応する表示(換言すると、打球可能範囲を示す表示)を表示させてもよい。
【0073】
相手キャラクタ32がボール33を打ち、相手コートF2から自コートF1に向かってボール33が移動してくるとき、ユーザは、打球可能領域の範囲内にボール33を収めるように、プレイヤキャラクタ31を移動させる入力操作を行う。また、ユーザは、打球可能領域の範囲内にボール33が収まっているタイミングで、プレイヤキャラクタ31にラケットをスイングさせる入力操作を行う。
【0074】
また、ゲーム進行部113は、ボール33が打球可能領域の範囲内に存在するタイミングでユーザの入力操作(例えば、タップ操作またはフリック操作)を受け付けると、プレイヤキャラクタ31にラケットをスイングさせるとともに、ラケットとボール33を衝突させる。なお、ゲーム進行部113は、ボール33が打球可能領域の範囲外に存在するタイミングでユーザの入力操作(例えば、タップ操作またはフリック操作)を受け付けると、プレイヤキャラクタ31にラケットをスイングさせるが、ラケットとボール33を衝突させない。すなわち、ラケットを空振りさせる。
【0075】
また、ゲーム進行部113は、ボール33が打球可能領域の範囲内に存在するタイミングでユーザの入力操作(例えば、タップ操作またはフリック操作)を受け付けると、プレイヤキャラクタ31にラケットをスイングさせるが、このとき、テニスコートFの地面からのボール33の高さが所定の高さ以下である場合にはラケットとボール33を衝突させ、当該ボール33の高さが所定の高さよりも高い場合にはラケットとボール33を衝突させない(すなわち、空振りさせる)ようにしてもよい。
【0076】
ゲーム進行部113は、第1オブジェクトと第2オブジェクトとの位置関係に基づいて、第1オブジェクトに有利な効果を付与する処理と、第1オブジェクトに不利な効果を付与する処理と、を実行する効果付与部として機能し得る。以下、この点について詳述する。
【0077】
ゲーム進行部113は、
図5に示すように、ゲームの進行中において所定条件が満たされると、ゲーム空間30に特定オブジェクト35(第2オブジェクトの一例)を配置する。本実施形態では、当該所定条件が満たされる場合として、相手キャラクタ32が特定のスキル(換言すると、アクション)を実行した場合、というものがある。換言すると、他ユーザが、当該他ユーザの端末装置10において、特定オブジェクト35の出現に係る操作(例えば、スキルボタン34に対するタッチ操作)を行った場合、というものがある。さらに換言すると、特定オブジェクト35は、ユーザの対戦相手の指示に基づいてゲーム空間30上に配置されるオブジェクトといえる。なお、前述のように対戦相手は、コンピュータ(換言すると、ノンプレイヤキャラクタ)であってもよく、「対戦相手の指示に基づいて」とは、コンピュータがノンプレイヤキャラクタとしての相手キャラクタ32に特定のスキルを実行させる場合等を含む。また、相手キャラクタ32には、本実施形態に係る構成をロールプレイングゲーム等に適用する場合における敵キャラクタ等も含まれる。すなわち、「対戦相手の指示に基づいて」とは、コンピュータが当該敵キャラクタに特定のスキルを実行させて特定オブジェクト35を配置させる場合等を含む。なお、特定のスキルを実行できる条件(例えば、スキルボタン34に対する操作が有効となる条件)は、例えば、以下のようなものであってもよい。すなわち、特定の期間(例えば、特定のターン数)が経過すると特定のスキルが実行できるようになっていてもよい。この場合に、特定の期間が経過する毎に所定確率で特定のスキルが実行可能となるようになっていてもよい。また、相手キャラクタ32(あるいはプレイヤキャラクタ31)の所定のパラメータ(例えば、後述する体力値)が所定の条件を満たしたとき(例えば、所定値以下のとき)に特定のスキルが実行できるようになっていてもよい。また、例えば、所定のアクション(例えば、打球)をすることで溜まっていく所定のパラメータが所定の条件を満たしたとき(例えば、所定値に達したとき)に特定のスキルが実行できるようになっていてもよい。なお、特定のスキルは、所定の条件を満たした場合に、自動で(換言すると、ユーザの入力操作を介さずに)実行されるものであってもよい。
【0078】
なお、特定オブジェクト35が出現するゲーム空間30上の位置は、一定であってもよく、変動するものであってもよい。具体的には、例えば、ゲーム進行部113は、相手キャラクタ32が特定のスキルを実行すると、自コートF1の決まった位置(例えば、中央)に特定オブジェクト35を出現させてもよい。また、例えば、ゲーム進行部113は、相手キャラクタ32が特定のスキルを実行すると、複数の候補の中からランダムに決定される位置(例えば、中央)に特定オブジェクト35を出現させてもよい。また、例えば、ゲーム進行部113は、特定のスキルの実行に伴い放たれたボール33の着弾地点(換言すると、所定のオブジェクトとしてのボール33の位置に応じた位置)に特定オブジェクト35を出現させてもよい。換言すると、ゲーム進行部113は、第2の領域としての相手コートF2から第1の領域としての自コートF1に入る(換言すると、自コートF1に向かって移動する)移動体としてのボール33の位置に基づいて、特定オブジェクト35を配置してもよい。すなわち、ゲーム進行部113は、対戦相手が指定する位置(換言すると、他ユーザの操作によって指定される位置)に特定オブジェクト35を出現させてもよい。
【0079】
なお、特定オブジェクト35は、例えば、ゲームの開始時点において予めゲーム空間30に配置されているオブジェクト等であってもよい。
【0080】
特定オブジェクト35は、こたつの形状のオブジェクトとなっている。なお、特定オブジェクト35の見た目は特に限定されず、例えば、所定の形状の光等であってもよい
【0081】
また、ゲーム進行部113は、特定オブジェクト35をゲーム空間30上で移動させる。すなわち、ゲーム進行部113は、ユーザの対戦相手の指示に基づいて第2オブジェクトを仮想空間上に配置し、仮想空間上において第2オブジェクトを移動させる第2オブジェクト制御部として機能し得る。具体的には、ゲーム進行部113は、特定オブジェクト35を自コートF1内(換言すると、移動可能領域S内)で移動させる。また、ゲーム進行部113は、特定オブジェクト35をプレイヤキャラクタ31の移動に追従させる。より具体的には、ゲーム進行部113は、所定条件が満たされていない場合には、特定オブジェクト35をプレイヤキャラクタ31の移動に追従させず(具体的には、特定オブジェクト35を停止した状態とし)、当該所定条件が満たされると、特定オブジェクト35をプレイヤキャラクタ31の移動に追従させる。本実施形態では、当該所定条件は、プレイヤキャラクタ31に係る所定のパラメータ、具体的には体力値が所定値以下になること、であり、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31の体力値が所定値以下になると特定オブジェクト35がプレイヤキャラクタ31に向かって動くように特定オブジェクト35を移動させる。なお、体力値とは、プレイヤキャラクタ31の移動やスイング等(換言すると、行動)に応じて減少するパラメータであり、体力値が所定値以下になると、プレイヤキャラクタ31の動きが鈍くなる(ここで、「動きが鈍くなる」とは、ユーザが入力操作を行ってもプレイヤキャラクタ31が移動しなくなる場合等を含む)。すなわち、本実施形態に係るゲームでは、ユーザは、プレイヤキャラクタ31の体力値が所定値以下とならないように注意しながらプレイを行う。なお、当該所定条件は、プレイヤキャラクタ31のパラメータに関するものでなくてもよく、例えば、特定オブジェクト35が登場してから所定期間が経過すること等であってもよい。また、このように、第2オブジェクト制御部としてのゲーム進行部113は、第1オブジェクトの状態に応じて(換言すると、所定条件を満たすか否かに応じて)、第1オブジェクトに追従する状態と追従しない状態との間で第2オブジェクトの移動に関する状態を変化させるが、第2オブジェクトの移動に関する状態の変化はこれに限らない。例えば、ゲーム進行部113は、第2オブジェクトの移動速度が速い状態と第2オブジェクトの移動速度が遅い状態とで第2オブジェクトの移動に関する状態を変化させる等してもよい。また、このように、第2オブジェクト制御部としてのゲーム進行部113は、第2オブジェクトを第1オブジェクトの移動に追従させることが可能であるが、ゲーム進行部113は、第2オブジェクトが常に第1オブジェクトに追従するように制御するなどしてもよい。
【0082】
なお、特定オブジェクト35は、移動しないオブジェクトであってもよい。
【0083】
ゲーム進行部113は、第1オブジェクトと第2オブジェクトとの位置関係に基づいて、第1オブジェクトに対して有利な効果を付与するか不利な効果を付与するかを変化させる。本実施形態では、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35との位置関係が、特定の位置関係、具体的にはプレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが接触する位置関係となることで、プレイヤキャラクタ31に有利な効果が付与されることがある。また、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35との位置関係が、当該特定の位置関係、すなわちプレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが接触する位置関係となることで、プレイヤキャラクタ31に不利な効果が付与されることもある。
【0084】
具体的には、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35との位置関係について特定の位置関係が継続した時間に応じて、プレイヤキャラクタに対して有利な効果を付与するか不利な効果を付与するかを変化させる。具体的には、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35との位置関係が、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが接触する位置関係となっており、かつ接触時間が所定時間(例えば、5秒)に達していない場合には、プレイヤキャラクタ31に有利な効果を付与する。一方、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35との位置関係が、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが接触する位置関係となっており、かつ接触時間が所定時間(例えば、5秒)に達している場合には、プレイヤキャラクタ31に不利な効果を付与する。換言すると、ゲーム進行部113は、所定の条件を満たすか否か(例えば、所定時間が経過しているか否か)に応じて、第1オブジェクトと第2オブジェクトとの位置関係に基づいて第1オブジェクトに与える効果を異ならせる。
【0085】
このように、接触時間が所定時間に達していない場合には有利な効果を付与し、所定時間に達している場合には不利な効果を付与することで、プレイヤキャラクタ31が特定オブジェクト35に接触する時間が長くなるようにボール33を打つなどの戦略性をゲームに与えることができる。なお、接触時間が所定時間に達していない場合には不利な効果を付与し、所定時間に達している場合には有利な効果を付与するように構成するなどしてもよい。
【0086】
なお、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが接触していない場合(換言すると、特定の位置関係となっていない場合)には、プレイヤキャラクタ31に対して、特定オブジェクト35との位置関係に基づく効果を与えない。すなわち、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが特定の位置関係となっていない場合には、プレイヤキャラクタ31に対して、特定の位置関係となった場合に付与され得る有利な効果と不利な効果とのいずれも与えない。換言すると、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが特定の位置関係となっていない場合には、プレイヤキャラクタ31は、特定オブジェクト35からの影響を受けない。
【0087】
本実施形態では、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35との接触時間(換言すると、特定の位置関係が継続した時間)は、以下のように計測される。すなわち、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが接触している間、接触時間の計測に係るタイマーの計測時間を増加させていくとともに、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが離れている間、当該タイマーの計測時間を減少させることにより接触時間を計測する。すなわち、本実施形態では、接触時間は、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが接触した時間の合計から、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが離れた時間を減じたものとなっている。ただし、タイマーの計測時間は0秒を下回ることがないようになっている。
【0088】
すなわち、例えば、特定オブジェクト35が自コートF1に登場した後、プレイヤキャラクタ31が特定オブジェクト35に3秒間接触すると、タイマーにより計測される接触時間は3秒となる。また、その後、プレイヤキャラクタ31の特定オブジェクト35への接触状態が解除され2秒経過すると、タイマーにより計測される接触時間は1秒となる。また、その後、プレイヤキャラクタ31が特定オブジェクト35に接触し4秒経過すると、タイマーにより計測される接触時間は5秒となる。
【0089】
また、例えば、特定オブジェクト35が自コートF1に登場した後、プレイヤキャラクタ31が特定オブジェクト35に2秒間接触すると、タイマーにより計測される接触時間は2秒となる。また、その後、プレイヤキャラクタ31の特定オブジェクト35への接触状態が解除され3秒経過すると、タイマーにより計測される接触時間は0秒となる(2秒-3秒で-1秒であるが、0秒を下回らないため)。また、その後、プレイヤキャラクタ31が特定オブジェクト35に接触し4秒経過すると、タイマーにより計測される接触時間は4秒となる。
【0090】
なお、接触時間が一度所定時間(例えば、5秒)に達すると、ゲーム進行部113は、接触時間の計測を終了してもよい。換言すると、ゲーム進行部113は、接触時間が一度所定時間に達すると、その後は、プレイヤキャラクタ31が特定オブジェクト35から離れ再度特定オブジェクト35に接触した場合等であってもプレイヤキャラクタ31に有利な効果を付与せず、不利な効果を付与することとしてもよい。
【0091】
なお、接触時間の計測方法はこれに限られない。すなわち、例えば、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが離れている間について、タイマーの計測時間を減少させるのではなく、タイマーの更新をストップさせるなどしてもよい。また、例えば、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが離れると、タイマーの計測時間を0秒にリセットし、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが再度接触した場合には、0秒から接触時間の計測を開始するなどしてもよい。
【0092】
ゲーム進行部113が、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35との位置関係に基づいてプレイヤキャラクタ31に与える有利な効果は、所定のパラメータが増加(例えば、回復)するという効果であってもよい。具体的には、例えば、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが接触しており、かつ接触時間が所定時間(例えば、5秒)に達していない場合には、時間の経過と共に、当該所定のパラメータとしてのプレイヤキャラクタ31の体力値を回復させてもよい。
【0093】
また、ゲーム進行部113が、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35との位置関係に基づいてプレイヤキャラクタ31に与える不利な効果は、所定のパラメータが減少するという効果であってもよい。具体的には、例えば、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが接触しており、かつ接触時間が所定時間(例えば、5秒)に達している場合には、時間の経過と共に、当該所定のパラメータとしてのプレイヤキャラクタ31の体力値を減少させてもよい。なお、有利な効果で変動する所定のパラメータと、不利な効果で変動する所定のパラメータとは、同一のパラメータであってもよく、異なるパラメータであってもよい。
【0094】
また、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35との位置関係に基づいてプレイヤキャラクタ31に与える不利な効果は、プレイヤキャラクタ31を異常状態に陥らせる(換言すると、状態異常を付与する)という効果であってもよい。具体的には、例えば、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが接触しており、かつ接触時間が所定時間(例えば、5秒)に達すると、プレイヤキャラクタ31を行動制限状態に陥らせてもよい。ここで、行動制限状態とは、通常時(行動制限状態に陥っていない状態)に比べ、プレイヤキャラクタ31の行動に制限が加わる状態であり、一例としては、プレイヤキャラクタの31の移動に制限が加わること(例えば、移動速度の低下や、移動が不可能となる等)や、プレイヤキャラクタ31のスイングに制限が加わること(例えば、スイング速度の低下や、スイングが不可能となる等)や、スキルの発動に制限が加わること(例えば、スキルの発動が不可能となる等)が挙げられる。換言すると、不利な効果は、プレイヤキャラクタ31が特定オブジェクト35から離れることができなくなるという効果等であってもよい。
【0095】
なお、ゲーム進行部113が、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35との位置関係に基づいてプレイヤキャラクタ31に与える効果は、複数存在してもよい。また、上述のように、ゲーム進行部113は、所定の条件を満たすか否か(例えば、所定時間が経過しているか否か)に応じて、第1オブジェクトと第2オブジェクトとの位置関係に基づいて第1オブジェクトに与える効果を変化させるが、一度に複数の効果を付与し得る場合において、当該複数の効果のうちの少なくとも1つを、当該所定の条件を満たすか否か(例えば、所定時間が経過しているか否か)に関わらず与え続けてもよい。具体的には、例えば、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが接触している間は、接触時間が所定時間に達しているか否かに関わらず、プレイヤキャラクタ31が所定の異常状態に陥らないように制御してもよい。なお、ゲーム進行部113は、第1オブジェクトと第2オブジェクトとの位置関係が特定の位置関係である場合に、有利な効果と不利な効果との両方を同時に付与可能に構成されるなどしてもよい。具体的には、例えば、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35との位置関係が特定の位置関係である場合に、プレイヤキャラクタ31の体力値が回復しつつもプレイヤキャラクタ31に状態異常が付与されるなどしてもよい。
【0096】
ゲーム進行部113は、ゲームの進行中において、所定の条件が満たされると、ゲーム空間30(換言すると、自コートF1)から特定オブジェクト35を消去する。具体的には、例えば、ゲーム進行部113は、所定の基準時から所定期間が経過したことに基づいて特定オブジェクト35を消去してもよい。ここで、所定の基準時は、例えば、特定オブジェクト35が出現したときや、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35との接触が開始されたときや、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35との接触が終了したときであってもよい。また、所定期間の経過とは、例えば、一定の秒数の経過であってもよく、一定のポイント数分の試合の進行であってもよく、一定の打球数分の試合の進行等であってもよい。換言すると、例えば、一方のキャラクタが獲得したポイント数あるいは両方のキャラクタが獲得した合計ポイント数が所定数に達したことや、一方のキャラクタがボール33を打った回数あるいは両方のキャラクタがボール33を打った合計回数が所定数に達したこと等に基づいて特定オブジェクト35が消滅してもよい。
【0097】
なお、本実施形態のゲームでは、ユーザが、自身の使用(換言すると、操作)するキャラクタ(すなわち、プレイヤキャラクタ31)を複数のキャラクタの中から選択可能となっていてもよい。そして、ユーザの使用するキャラクタに応じて、スキルボタン34が操作された際に発動するスキルが異なっていてもよい。すなわち、特定オブジェクト35が出現するスキルは、キャラクタ固有のスキル等であってもよい。換言すると、特定オブジェクト35が出現するスキルを有するキャラクタをプレイヤキャラクタ31として選択している場合には、所定の操作(例えば、スキルボタン34に対する操作)に基づいて特定オブジェクト34が出現し、当該スキルを有さないキャラクタをプレイヤキャラクタ31として選択している場合には、当該所定の操作を行っても特定オブジェクト34が出現しないようになっていてもよい。
【0098】
次に、
図6を参照して、特定オブジェクト35との位置関係に基づいてプレイヤキャラクタ31に対して所定の効果を付与する処理のフローについて説明する。
【0099】
まず、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが接触しているか否かを判定する(ステップS1)。換言すると、ゲーム進行部113は、第1のオブジェクトと第2のオブジェクトとが特定の位置関係か否かを判定する。
【0100】
プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが接触している場合(ステップS1でYES)、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35との接触時間が所定時間(具体的には、5秒)に達したか否かを判定する(ステップS2)。なお、接触時間を算出する処理のフローについては後述する。
【0101】
接触時間が所定時間に達していない場合(ステップS2でNO)、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31に有利な効果を付与する(ステップS3)。具体的には、ゲーム進行部113は、時間の経過に応じてプレイヤキャラクタ31の体力値を徐々に回復させる。
【0102】
一方、接触時間が所定時間に達した場合(ステップS2でYES)、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31に不利な効果を付与する(ステップS4)。具体的には、ゲーム進行部113は、時間の経過に応じてプレイヤキャラクタ31の体力値を徐々に減少させる。なお、ゲーム進行部113は、接触時間が所定時間に達した場合(ステップS2でNO)に、プレイヤキャラクタ31を、行動制限状態に陥らせるなどしてもよい。
【0103】
次に、
図7を参照して、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35との接触時間を算出する処理のフローについて説明する。なお、接触時間の計測は、記憶部120の備えるタイマーを用いて行われるが、特定オブジェクト35が自コートF1に登場した時点においては、当該タイマーの計測時間は0秒となっている。
【0104】
まず、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが接触しているか否かを判定する(ステップS11)。
【0105】
プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが接触している場合(ステップS11でYES)、ゲーム進行部113は、タイマーの計測時間を増加させる(ステップS12)。すなわち、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが接触している期間は、タイマーの計測時間を増加させる。
【0106】
一方、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが接触していない場合(ステップS11でNO)、ゲーム進行部113は、タイマーの計測時間を減少させる(ステップS13)。すなわち、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが接触していない期間は、タイマーの計測時間を減少させる。このとき、ゲーム進行部113は、タイマーの計測時間が0秒を下回らないように制御する。
【0107】
(他のゲームへの適用)
本実施形態に係る構成は、テニスゲーム以外のゲームにも適用可能である。例えば、本実施形態に係る構成は、プレイヤキャラクタ等のオブジェクトを移動させて試合を行う、他のスポーツゲームに適用可能である。また、キャラクタ同士を対戦させて勝敗を決める格闘ゲームにも適用可能である。また、敵キャラクタと戦ってゲームを進行させるロールプレイングゲーム、アクションゲーム、またはシューティングゲーム等にも適用可能である。
【0108】
(変形例)
なお、ゲーム進行部113は、例えば、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35との位置関係が第1の位置関係であることに基づいて、プレイヤキャラクタ31に対して有利な効果を付与し、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35との位置関係が第2の位置関係であることに基づいて、プレイヤキャラクタ31に対して不利な効果を付与してもよい。ここで、プレイヤキャラクタ31が特定オブジェクト35から所定範囲内に位置する位置関係を第1の位置関係とし、所定範囲内に位置しない位置関係を第2の位置関係としてもよい。具体的には、例えば、プレイヤキャラクタ31と特定オブジェクト35とが接触する位置関係を第1の位置関係とし、接触しない位置関係を第2の位置関係としてもよい。また、例えば、プレイヤキャラクタ31が特定オブジェクト35の第1部位(例えば、特定オブジェクト35としての敵キャラクタの右腕)に接触する位置関係を第1の位置関係とし、特定オブジェクト35の第2部位(例えば、特定オブジェクト35としての敵キャラクタの左腕)に接触する位置関係を第2の位置関係としてもよい。
【0109】
すなわち、例えば、アクションゲームにおいて、プレイヤキャラクタ31が特定オブジェクト35の近くにいる場合には、当該特定オブジェクト35の影響によりプレイヤキャラクタ31を回復させる効果が付与され、プレイヤキャラクタ31が特定オブジェクト35から離れた位置にいる場合には、当該特定オブジェクト35の影響によりプレイヤキャラクタ31がダメージを受ける効果が付与されるなどしてもよい。また、例えば、プレイヤキャラクタ31が敵キャラクタの右腕に接触している場合には、当該敵キャラクタの影響によりプレイヤキャラクタ31を回復させる効果が付与され、プレイヤキャラクタ31が当該敵キャラクタの左腕に接触している場合には、当該敵キャラクタの影響によりプレイヤキャラクタ31がダメージを受ける効果が付与されるなどしてもよい。
【0110】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。本発明はその発明の範囲内において、各構成要素の自由な組み合わせ、任意の構成要素の変形、または任意の構成要素の省略等が可能である。また、本明細書において説明した処理の流れはあくまで一例であり、各処理の順序や構成は異なるものであってもよい。また、各フローチャートに示した各種判定処理等の各処理には存在しないものがあってもよい。換言すると、処理の流れや具体的な判定処理等は本明細書に例示したものと異なっていてもよい。
【0111】
<付記>
以上の実施形態で説明した事項は、以下の付記のようにも記載され得る。
【0112】
(付記1)
コンピュータを、
仮想空間上の第1オブジェクトと第2オブジェクトとの位置関係に基づいて、前記第1オブジェクトに有利な効果を付与する処理と、前記第1オブジェクトに不利な効果を付与する処理と、を実行する効果付与手段として機能させる
プログラム。
従来のゲームにおいては、あるオブジェクトに対して有利な効果を付与するオブジェクトと不利な効果を付与するオブジェクトとは予め役割分担がされており、別々のオブジェクトとして存在していた。これに対し、本構成によれば、第1オブジェクトと第2オブジェクトとの位置関係に基づいて、第1オブジェクトに対して所定の効果を与える第2オブジェクトについて、有利な効果を与える機能と不利な効果を与える機能とを持たせることができる。したがって、このような第2オブジェクトによって新たなゲーム性を実現することが可能となり、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0113】
(付記2)
前記効果付与手段は、前記第1オブジェクトと前記第2オブジェクトとの位置関係について特定の位置関係が継続した時間に応じて、前記第1オブジェクトに対して有利な効果を付与するか不利な効果を付与するかを変化させる
付記1に記載のプログラム。
このような構成によれば、第2オブジェクトが第1オブジェクトに与える影響を、特定の位置関係が継続した時間に応じて変化させることができる。したがって、このような第2オブジェクトによって新たなゲーム性を実現することが可能となり、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0114】
(付記3)
前記効果付与手段は、
前記第1オブジェクトと前記第2オブジェクトとの位置関係が第1の位置関係であることに基づいて、前記第1オブジェクトに対して有利な効果を付与し、
前記第1オブジェクトと前記第2オブジェクトとの位置関係が第2の位置関係であることに基づいて、前記第1オブジェクトに対して不利な効果を付与する
付記1に記載のプログラム。
このような構成によれば、第2オブジェクトが第1オブジェクトに与える影響を、第1オブジェクトと第2オブジェクトとの位置関係に応じて異ならせることができる。したがって、このような第2オブジェクトによって新たなゲーム性を実現することが可能となり、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0115】
(付記4)
前記コンピュータを、さらに、
ユーザの操作に基づいて前記第1オブジェクトを動かす第1オブジェクト制御手段と、
前記ユーザの対戦相手の指示に基づいて前記第2オブジェクトを前記仮想空間上に配置する第2オブジェクト制御手段と、
として機能させる付記1~3のいずれか1つに記載のプログラム。
このような構成によれば、対戦相手の指示に基づいて配置される第2オブジェクトについて、ユーザの操作に基づいて動く第1オブジェクトに有利な効果を与える機能と不利な効果を与える機能とを持たせることができる。したがって、このような第2オブジェクトによって新たなゲーム性を実現することが可能となり、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0116】
(付記5)
前記コンピュータを、さらに、
前記仮想空間上において前記第2オブジェクトを移動させる第2オブジェクト制御手段として機能させ、
前記第2オブジェクト制御手段は、前記第1オブジェクトの状態に応じて、前記第2オブジェクトの移動に関する状態を変化させる
付記1~3のいずれか1つに記載のプログラム。
このような構成によれば、第2オブジェクトの移動について、第1オブジェクトの状態に応じた変化をもたらすことが可能となり、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0117】
(付記6)
仮想空間上の第1オブジェクトと第2オブジェクトとの位置関係に基づいて、前記第1オブジェクトに有利な効果を付与する処理と、前記第1オブジェクトに不利な効果を付与する処理と、を実行する効果付与手段を備える
情報処理システム。
このような構成によれば、付記1に記載のプログラムと同様の作用効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0118】
1 ゲームシステム、2 ネットワーク、10 端末装置、11 プロセッサ、12 メモリ、13 ストレージ、16 タッチスクリーン、17 入力部、18 表示部、20 サーバ、21 プロセッサ、22 メモリ、23 ストレージ、30 ゲーム空間、31 プレイヤキャラクタ、32 相手キャラクタ、33 ボール、35 特定オブジェクト、110 制御部、111 操作受付部、112 送受信部、113 ゲーム進行部、114 表示制御部、120 記憶部、210 制御部、211 送受信部、212 サーバ処理部、213 データ管理部、214 同期処理部、220 記憶部