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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024111531
(43)【公開日】2024-08-19
(54)【発明の名称】曲げ加工機
(51)【国際特許分類】
   B30B 15/04 20060101AFI20240809BHJP
   B21D 5/02 20060101ALI20240809BHJP
【FI】
B30B15/04 A
B21D5/02 J
B21D5/02 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023016092
(22)【出願日】2023-02-06
(71)【出願人】
【識別番号】390014672
【氏名又は名称】株式会社アマダ
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100170575
【弁理士】
【氏名又は名称】森 太士
(72)【発明者】
【氏名】久保 雅亮
(72)【発明者】
【氏名】野口 茂樹
【テーマコード(参考)】
4E063
4E088
【Fターム(参考)】
4E063AA01
4E063BA07
4E063CA13
4E063FA03
4E088AA02
4E088AB04
4E088BA06
(57)【要約】
【課題】スラスト荷重の影響を受け難い構造を備えたプレスブレーキを提供する。
【解決手段】プレスブレーキ1は、下部テーブル5と、上下方向に移動可能に支持された上部テーブル7と、回転駆動される出力部の回転運動を上下方向に沿った直線運動に変換して出力するボールねじ機構55と、ボールねじ機構55と上部テーブル7とを接続する接続ブロック60と、接続ブロック60と前後方向に向かい合うようにサイドプレート2に固定され、上下方向に延在するローラガイド4と、接続ブロック60にそれぞれ取り付けられて、ローラガイド4の左右の側面を挟み込むように対向して配置された一対の直線ガイド部63と、を備える。ローラガイド4と接続ブロック60との間には、ローラガイド4と接続ブロック60とを前後方向に離隔させる隙間Gpが設けられている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サイドプレートの前側に支持された固定テーブルと、
前記固定テーブルに対して上下方向に対向して配置され、前記サイドプレートの前側に上下方向に移動可能に支持された可動テーブルと、
回転駆動される出力部の回転運動を、上下方向に沿った直線運動に変換して出力する変換機構と、
前記変換機構と前記可動テーブルとを接続し、前記変換機構の上下方向の直線運動によって前記可動テーブルを上下方向に移動させる接続部と、
前記接続部と前後方向に向かい合うように前記サイドプレートに固定され、上下方向に延在するガイド体と、
前記接続部にそれぞれ取り付けられて、前記ガイド体の左右の側面を挟み込むように対向して配置された一対の直線ガイド部と、を備え、
前記ガイド体と前記接続部との間には、前記ガイド体と前記接続部とを前後方向に離隔させる隙間が設けられている
曲げ加工機。
【請求項2】
前記直線ガイド部のそれぞれは、
前記接続部に取り付けられ、前後方向に延在する軸体と、
前記ガイド体の側面に接触するように、前記軸体に回転自在に支持された回転部材と、を含む
請求項1記載の曲げ加工機。
【請求項3】
前記軸体は、
前記回転部材の回転軸を左右方向にオフセット可能な偏心軸である
請求項2記載の曲げ加工機。
【請求項4】
前記可動テーブルに取り付けられ、互いに回転自在な一対のガイドローラをさらに備え、
前記一対のガイドローラは、
前記可動テーブルと平行に前記サイドプレートに取り付けられた支持プレートの前後のプレート面を挟み込むように対向して配置されている
請求項1から3のいずれか1項記載の曲げ加工機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、曲げ加工機に関する。
【背景技術】
【0002】
曲げ加工機の一つとして、プレスブレーキが知られている。プレスブレーキは、ダイなどの金型が取り付けられる固定テーブルに対して、パンチなどの金型が取り付けられる可動テーブルを上下方向に移動させることにより、ワークに対して曲げ加工を行う。可動テーブルの駆動方法として、サーボモータなどの電動機を用いるものが知られている。
【0003】
特許文献1には、サーボモータによってボールねじ機構を回転させて、ボールねじ機構に接続された可動テーブルを上下方向に移動させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】中国特許出願公開第112692113号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
プレスブレーキは、可動テーブルの上下方向の移動をガイドする直線ガイド機構を備えている。一方で、ヘミング加工といったように曲げ加工の態様によっては、可動テーブルに対して前後方向のスラスト荷重が作用する。このスラスト荷重の影響は直線ガイド機構にも及ぶ。直線ガイド機構に高い許容荷重を求めると、コストアップ、構造の大型化に繋がる。そのため、直線ガイド機構に対するスラスト荷重の影響について新たな解決策が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の曲げ加工機は、サイドプレートの前側に支持された固定テーブルと、固定テーブルに対して上下方向に対向して配置され、サイドプレートの前側に上下方向に移動可能に支持された可動テーブルと、回転駆動される出力部の回転運動を、上下方向に沿った直線運動に変換して出力する変換機構と、変換機構と可動テーブルとを接続し、変換機構の上下方向の直線運動によって可動テーブルを上下方向に移動させる接続部と、接続部と前後方向に向かい合うようにサイドプレートに固定され、上下方向に延在するガイド体と、接続部にそれぞれ取り付けられて、ガイド体の左右の側面を挟み込むように対向して配置された一対の直線ガイド部と、を備え、ガイド体と接続部との間には、ガイド体と接続部とを前後方向に離隔させる隙間が設けられている曲げ加工機である。
【0007】
本発明の一態様によれば、ガイド体と接続部との間には隙間が設けられている。スラスト荷重を受けて接続部が後方へと移動しても、接続部がガイド体に対して干渉することを抑制することができる。また、ガイド体の側面に対して、一対の直線ガイド部が前後方向にすべるように移動することで、一対の直線ガイド部に作用するスラスト荷重を逃がすことができる。一対の直線ガイド部は、スラスト荷重を受けた場合でも、上下方向にスムーズに移動することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、可動テーブルを上下方向にスムーズに移動させることができる。したがって、許容荷重の高い機構を用いることなく、このような効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、プレスブレーキの要部を上側からみたときの断面図である。
図2図2は、プレスブレーキの構成を示す正面図である。
図3図3は、プレスブレーキの要部を拡大して示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照し、本実施形態に係る曲げ加工機を、プレスブレーキを例示して説明する。
【0011】
図1は、プレスブレーキの要部を上側からみたときの断面図である。本明細書では、方向の定義として、左右方向、前後方向、及び上下方向を用いる。左右方向及び前後方向は水平方向において直交する2つの方向に対応し、上下方向は鉛直方向に対応する。図1において、紙面手前側は上方向、紙面奥側は下方向に対応する。これらの方向は、本実施形態に係るプレスブレーキを説明するために、便宜的に用いられるに過ぎない。
【0012】
本実施形態に係るプレスブレーキ1は、サイドプレート2の前側に支持された下部テーブル5と、下部テーブル5に対して上下方向に対向して配置され、サイドプレート2の前側に上下方向に移動可能に支持された上部テーブル7と、回転駆動される出力部の回転運動を、上下方向に沿った直線運動に変換して出力するボールねじ機構55と、ボールねじ機構55と上部テーブル7とを接続し、ボールねじ機構55の上下方向の直線運動によって上部テーブル7を上下方向に移動させる接続ブロック60と、接続ブロック60と前後方向に向かい合うようにサイドプレート2に固定され、上下方向に延在するローラガイド4と、接続ブロック60にそれぞれ取り付けられて、ローラガイド4の左右の側面を挟み込むように対向して配置された一対の直線ガイド部63と、を備え、ローラガイド4と接続ブロック60との間には、ローラガイド4と接続ブロック60とを前後方向に離隔させる隙間Gpが設けられている。
【0013】
以下、図1乃至図3を参照し、プレスブレーキ1の詳細について説明する。図2は、プレスブレーキの全体構成を示す正面図である。図3は、プレスブレーキの要部を拡大して示す分解斜視図である。
【0014】
図2に示すように、プレスブレーキ1は、パンチなどの上金型Pと、ダイなどの下金型Dとの協働により、板金などの板状のワークに対して曲げ加工を行う。プレスブレーキ1は、左右のサイドプレート2と、固定テーブルである下部テーブル5と、可動テーブルである上部テーブル7と、左右のテーブル駆動装置20と、制御装置100と、を備えている。
【0015】
左右のサイドプレート2は、互いに対向するように、左右方向に離隔して配置されている。
【0016】
下部テーブル5は、左右方向に延在しており、左右のサイドプレート2の前側下部に支持されている。下部テーブル5の上側には、下金型Dを着脱可能に保持する下金型ホルダ6が、左右方向に設けられている。下金型ホルダ6には、下金型Dの基部(シャンク部)を保持するためのホルダ溝が左右方向に形成されている。
【0017】
上部テーブル7は、左右方向に延在しており、下部テーブル5と対向するように、左右のサイドプレート2の前側上部に支持されている。上部テーブル7は、左右のサイドプレート2に対して、上下方向に移動自在に構成されている。
【0018】
上部テーブル7の下側には、上金型Pを着脱可能に保持する上金型ホルダ8が、左右方向に設けられている。上金型ホルダ8には、上金型Pの基部(シャンク部)を保持するためのホルダ溝が左右方向に形成されている。
【0019】
左右のテーブル駆動装置20は、左右のサイドプレート2の上部にそれぞれ固定されている。個々のテーブル駆動装置20は、上部テーブル7を上下方向へ移動させる。テーブル駆動装置20は、電動機25と、減速機ユニット30と、ボールねじ機構55と、を主体に構成されている。
【0020】
電動機25は、例えばサーボモータであり、軸線周りで回転する電動機軸を備えている。減速機ユニット30は、電動機軸の回転を所定の減速比で減速して出力する出力部を備える。減速機ユニット30の出力部は、ボールねじ機構55に接続されている。
【0021】
ボールねじ機構55は、減速機ユニット30の出力部の回転運動を直線運動に変換することで、上部テーブル7を上下方向に移動させる変換機構である。ボールねじ機構55は、ボールねじナット56と、ボールねじ軸57と、を含む。ボールねじナット56は、ボールねじ機構55の筐体内部に軸受部を介して支持されている。ボールねじナット56は、減速機ユニット30の出力部と連結されており、出力部の回転に応じて回転する。ボールねじ軸57は、ボールねじナット56に螺合しており、ボールねじナット56が正逆回転することにより、上下方向に移動する。
【0022】
ボールねじ機構55の下端、具体的にはボールねじ軸57の下端には、接続ブロック60が連結されている。接続ブロック60の下端には、上下方向に沿って垂下する吊りボルト61が取り付けられており、吊りボルト61は、上部テーブル7を前後方向に貫通する支持軸62を支持している。ボールねじ軸57は、吊りボルト61及び支持軸62を含む接続ブロック60を介して、上部テーブル7に連結されている。すなわち、接続ブロック60は、ボールねじ機構55と上部テーブル7とを連結し、ボールねじ機構55の上下方向の直線運動によって上部テーブル7を上下方向に移動させる。
【0023】
左側のサイドプレート2には、プレスブレーキ1の動作を制御するNC(Numerical Control)装置などの制御装置100が接続アームを介して支持されている。制御装置100は、電動機25及び減速機ユニット30などを制御する。
【0024】
このような構成のプレスブレーキ1では、下部テーブル5の下金型ホルダ6に装着された下金型D上にワークが位置決めされる。上金型ホルダ8に上金型Pが装着された上部テーブル7を下部テーブル5に向かって下降させると、上金型Pと下金型Dとの間でワークが加圧される。これにより、上金型Pと下金型Dとの協働によってワークが所望の曲げ角度で折り曲げられる。
【0025】
以下、図1及び図3を参照し、上部テーブル7を駆動する駆動系について説明する。以下の説明では、左側に設けられた駆動系について説明するが、右側に設けられた駆動系も同様である。
【0026】
図3に示すように、サイドプレート2の前側には、ローラガイド4が設けられている。ローラガイド4は、接続ブロック60と向かい合うように、サイドプレート2に固定されている。ローラガイド4は、接続ブロック60の上下方向の可動範囲に対応して、上下方向に延在している。ローラガイド4は、横断面形状が四角形となる角柱形状を有している。
【0027】
接続ブロック60の後側には、一対の直線ガイド部63が取り付けられている。一対の直線ガイド部63は、ローラガイド4の左右の側面を挟み込むように対向して配置されている。
【0028】
個々の直線ガイド部63は、ローラフォロア63aと、軸体63bと、で構成されている。ローラフォロア63aは、フォロア軸受などの軸受構造を備えた回転部材である。ローラフォロア63aは、ローラフォロア63aの外周面がローラガイド4の側面に接触するように、軸体63bに回転自在に支持されている。軸体63bは、接続ブロック60に取り付けられ、前後方向に延在している。軸体63bの外周に、ローラフォロア63aが外嵌されている。
【0029】
本実施形態において、軸体63bは、偏心軸で構成されている。偏心軸である軸体63bには、前後方向に沿った回転軸から径方向外側に所定偏心量だけ偏心した偏心部が設けられている。軸体63bを、回転軸を中心に回転することで、偏心部の位置が左右方向にオフセットする。これにより、ローラフォロア63aの回転軸を左右方向にオフセットさせることができる。
【0030】
ローラフォロア63aを接続ブロック60に組み付けるとき、製造誤差や寸法公差など原因で、ローラフォロア63aとローラガイド4の側面との間に隙間が生じてしまうことがある。このとき、軸体63bを利用して、ローラフォロア63aの回転軸を左右方向にオフセットさせることで、ローラガイド4の側面に対してローラフォロア63aを接触させることができる。
【0031】
図1に示すように、ローラガイド4と接続ブロック60との間には、ローラガイド4と接続ブロック60とを前後方向に離隔させる隙間Gpが設けられている。この隙間Gpは、例えば5mm~15mmの範囲で設定されている。後述するスラスト荷重Fは、プレスブレーキ1の加圧力が高いほど大きく作用するため、加圧能力が高いプレスブレーキ1ほど、大きい隙間Gpが設定されることが好ましい。
【0032】
また、ローラガイド4には、回転自在なローラフォロア63aが接触している。このため、ローラフォロア63aが回転することで、接続ブロック60の上下方向の移動をスムーズにガイドすることができる。
【0033】
また、図1に示すように、上部テーブル7の後面には、一対の第1ガイドローラ7aと、一対の第2ガイドローラ7bが設けられている。一対の第2ガイドローラ7bは、一対の第1ガイドローラ7aとよりも下方に配置されている。なお、一対の第2ガイドローラ7bのうち、一方の第2ガイドローラ7bは、図面の都合上、図1では描かれていない。
【0034】
サイドプレート2の前側には、サポート部材3を介して第1支持プレート3aが取り付けられている。第1支持プレート3aは、上部テーブル7と平行に配置されており、上下方向に延在している。一対の第1ガイドローラ7aは、第1支持プレート3aの前後のプレート面を挟み込むように対向して配置されている。個々の第1ガイドローラ7aは、左右方向に沿って延在する軸体に回転自在に支持されている。
【0035】
また、サイドプレート2には、第2支持プレート3bが取り付けられている。第2支持プレート3bは、上部テーブル7と平行に配置されており、上下方向に延在している。一対の第2ガイドローラ7bは、第2支持プレート3bの前後のプレート面を挟み込むように対向して配置されている。個々の第2ガイドローラ7bは、左右方向に沿って延在する軸体に回転自在に支持されている。
【0036】
一対の第1ガイドローラ7a及び一対の第2ガイドローラ7bは、サイドプレート2に設けられた第1支持プレート3a及び第2支持プレート3bに沿って上下に移動する。一対の第1ガイドローラ7a及び一対の第2ガイドローラ7bが第1支持プレート3a及び第2支持プレート3bにガイドされることで、上下方向に移動する上部テーブル7の傾きを規制することができる。すなわち、上部テーブル7の姿勢を垂直に維持することができる。
【0037】
このような構成のプレスブレーキ1において、ヘミング加工といったように曲げ加工の態様によっては、上部テーブル7に対して前後方向のスラスト荷重Fが作用する。このとき、スラスト荷重Fは、第1支持プレート3a及び第2支持プレート3b、並びに一対の第1ガイドローラ7a及び一対の第2ガイドローラ7bによって受け止めることができる。具体的には、第1支持プレート3a及び第2支持プレート3bが歪んだり、一対の第1ガイドローラ7a及び一対の第2ガイドローラ7bが撓んだりすることで、スラスト荷重Fが受け止められる。
【0038】
特に、一対の第2ガイドローラ7bの方が加工位置に近い位置に存在する。そのため、スラスト荷重Fは、第2支持プレート3b及び一対の第2ガイドローラ7bによって受け止められる。
【0039】
また、上述したように、ローラガイド4と接続ブロック60との間には隙間Gpが設けられている。このため、スラスト荷重Fを受けて接続ブロック60が後方へ移動しても、接続ブロック60がローラガイド4に対して干渉することを抑制することができる。また、ローラガイド4の側面に対してローラフォロア63aがすべるように前後方向に移動することで、一対の直線ガイド部63に作用するスラスト荷重を逃がすことができる。これにより、一対の直線ガイド部63は、スラスト荷重を受けた場合でも、上下方向にスムーズに移動することができる。したがって、許容荷重の高い機構を用いることなく、上記の効果を得ることができる。
【0040】
本実施形態において、直線ガイド部63のそれぞれは、接続ブロック60に取り付けられ、前後方向に延在する軸体63bと、ローラガイド4の側面に接触するように、軸体63bに回転自在に支持されたローラフォロア63aと、を含む。
【0041】
この構成によれば、ローラガイド4の側面に接触するローラフォロア63aが回転することで、上部テーブル7をスムーズに移動させることができる。ローラフォロア63aとローラガイド4の側面との接触面積が少ないので、ローラガイド4の側面に対してローラフォロア63aがすべるように移動することができる。これにより、一対の直線ガイド部63に作用するスラスト荷重を効果的に逃がすことができる。
【0042】
なお、回転部材の一例としてローラフォロア63aを示したが、本実施形態はこれに限らない。また、直線ガイド部63は、ローラフォロア63aなどの回転部材に代えて、ローラガイド4の側面と面接触して、側面上を摺動するパッドなどであってもよい。
【0043】
本実施形態において、軸体63bは、ローラフォロア63aの回転軸を左右方向にオフセット可能な偏心軸である。
【0044】
この構成によれば、一対の直線ガイド部63の組み付け時、ローラガイド4の左右の側面と、一対の直線ガイド部63との間に生じる隙間を埋めることができる。これにより、一対の直線ガイド部63を、ローラガイド4の左右の側面に隙間なく接触させることができる。
【0045】
本実施形態において、プレスブレーキ1は、上部テーブル7に取り付けられ、互いに回転自在な一対の第2ガイドローラ7bをさらに備えている。一対の第2ガイドローラ7bは、上部テーブル7と平行にサイドプレート2に取り付けられた第2支持プレート3bの前後のプレート面を挟み込むように対向して配置されている。
【0046】
この構成によれば、上部テーブル7に作用するスラスト荷重を、一対の第2ガイドローラ7b及び第2支持プレート3bによって受け止めることができる。これにより、スラスト荷重を分散させることができるので、一対の直線ガイド部63に作用するスラスト荷重を抑制することができる。
【0047】
上記のように、本実施形態を記載したが、この実施形態の一部をなす論述及び図面はこの実施形態を限定するものであると理解すべきではない。この実施形態から当業者には様々な代替の実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【符号の説明】
【0048】
1 プレスブレーキ
2 サイドプレート
3 サポート部材
3a 第1支持プレート
3b 第2支持プレート
4 ローラガイド
5 下部テーブル(固定テーブル)
6 下金型ホルダ
7 上部テーブル(可動テーブル)
7a 第1ガイドローラ
7b 第2ガイドローラ
8 上金型ホルダ
20 テーブル駆動装置
25 電動機
30 減速機ユニット
55 ボールねじ機構(変換機構)
60 接続ブロック(接続部)
63 直線ガイド部
63a ローラフォロア
63b 軸体(偏心軸)
100 制御装置
図1
図2
図3