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特開2024-111541バス乗降支援装置、移動補助具利用判定装置、バス乗降支援方法、移動補助具利用判定方法、プログラム及び記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024111541
(43)【公開日】2024-08-19
(54)【発明の名称】バス乗降支援装置、移動補助具利用判定装置、バス乗降支援方法、移動補助具利用判定方法、プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/127 20060101AFI20240809BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240809BHJP
【FI】
G08G1/127 A
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023016113
(22)【出願日】2023-02-06
(71)【出願人】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(74)【代理人】
【識別番号】100227019
【弁理士】
【氏名又は名称】安 修央
(72)【発明者】
【氏名】三村 武司
【テーマコード(参考)】
5H181
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5H181AA05
5H181AA06
5H181AA16
5H181AA24
5H181BB04
5H181CC04
5H181FF13
5H181FF18
5H181FF33
5H181MA38
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】 本発明は、使用者の申込状況と乗車状況から乗車可否等の確認が可能となるバス乗降支援装置の提供を目的とする。
【解決手段】 本発明のバス乗降支援装置は、情報取得部11、バス運行管理部12、使用可否情報生成部13及び情報出力部14を含み、前記情報取得部11は、移動補助具を使用するバス乗降者の乗降予定のバス乗降情報を取得し、前記バス運行管理部12は、前記バス乗降情報に基づき前記バス乗降者が使用予定のバスを特定し、さらに、前記情報取得部11は、前記特定されたバスの車内情報を取得し、前記使用可否情報生成部13は、前記車両情報に基づき前記移動補助具の使用可否情報を生成し、前記情報出力部14は、前記使用可否情報を、バス乗降者用の端末に出力する。
【選択図】 図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報取得部、バス運行管理部、利用可否情報生成部、及び、情報出力部を含み、
前記情報取得部は、移動補助具を利用するバス乗降者の乗降予定のバス乗降情報を取得し、
前記バス運行管理部は、前記バス乗降情報に基づき前記バス乗降者が利用予定のバスを特定し、
さらに、前記情報取得部は、前記特定されたバスの車内情報を取得し、
前記利用可否情報生成部は、前記車両情報に基づき前記移動補助具の利用可否情報を生成し、
前記情報出力部は、前記利用可否情報を、バス乗降者用の端末に出力する、
バス乗降支援装置。
【請求項2】
前記バス乗降情報は、バス乗降時の補助の要否に関する情報を含み、
前記情報出力部は、前記バス乗降情報を前記特定されたバスの端末に出力する、
請求項1記載のバス乗降支援装置。
【請求項3】
前記情報出力部は、前記車内情報を前記特定されたバスの端末に出力し、
前記情報取得部は、前記特定されたバスの運転手により前記車内情報が修正された修正車内情報を取得し、
前記利用可否情報生成部は、前記修正車内情報に基づき前記移動補助具の利用可否情報を生成する、
請求項2記載のバス乗降支援装置。
【請求項4】
車両情報取得部、車内状況判定部、及び、判定結果出力部を含み、
前記車両情報取得部は、移動補助具の利用者が乗降予定の車両の車両情報、前記車両の車内画像情報、及び、前記車両の車内物体距離情報を取得し、
前記車内状況判定部は、前記車両情報、前記車内画像情報及び前記物体距離情報に基づき、前記車両における全体使用割合、前記車両における移動補助具スペースの使用割合、及び、前記移動補助具スペースの利用者数を算出し、
前記全体使用割合、前記移動補助具スペースの使用割合、及び前記移動補助具スペースの利用者数に基づき、前記車両の混雑情報を生成し、
前記混雑情報が一定の基準を満たす場合に、移動補助具スペース空き情報を生成し、
前記判定結果出力部は、前記移動補助具スペース空き情報を出力する、
移動補助具利用判定装置。
【請求項5】
前記利用可否情報生成部は、移動補助具利用判定部を含み、
前記移動補助具利用判定部は、請求項4記載の移動補助具利用判定装置を含み、
前記利用可否情報生成部は、前記移動補助具スペース空き情報を含む前記移動補助具の利用可否情報を生成する、
請求項1から3のいずれか一項に記載のバス乗降支援装置。
【請求項6】
情報取得工程、バス運行管理工程、利用可否情報生成工程、及び、情報出力工程を含み、
前記情報取得工程は、移動補助具を利用するバス乗降者の乗降予定のバス乗降情報を取得し、
前記バス運行管理工程は、前記バス乗降情報に基づき前記バス乗降者が利用予定のバスを特定し、
さらに、前記情報取得工程は、前記特定されたバスの車内情報を取得し、
前記利用可否情報生成工程は、前記車両情報に基づき前記移動補助具の利用可否情報を生成し、
前記情報出力工程は、前記利用可否情報を、バス乗降者用の端末に出力し、
前記各工程が、コンピュータにより実行される、
バス乗降支援方法。
【請求項7】
前記バス乗降情報は、バス乗降時の補助の要否に関する情報を含み、
前記情報出力工程は、前記バス乗降情報を前記特定されたバスの端末に出力し、
前記各工程が、コンピュータにより実行される、
請求項6記載のバス乗降支援方法。
【請求項8】
前記情報出力工程は、前記車内情報を前記特定されたバスの端末に出力し、
前記情報取得工程は、前記特定されたバスの運転手により前記車内情報が修正された修正車内情報を取得し、
前記利用可否情報生成工程は、前記修正車内情報に基づき前記移動補助具の利用可否情報を生成し、
前記各工程が、コンピュータにより実行される、
請求項7記載のバス乗降支援方法。
【請求項9】
車両情報取得工程、車内状況判定工程、及び、判定結果出力工程を含み、
前記車両情報取得工程は、移動補助具の利用者が乗降予定の車両の車両情報、前記車両の車内画像情報、及び、前記車両の車内物体距離情報を取得し、
前記車内状況判定工程は、前記車両情報、前記車内画像情報及び前記物体距離情報に基づき、前記車両における全体使用割合、前記車両における移動補助具スペースの使用割合、及び、前記移動補助具スペースの利用者数を算出し、
前記全体使用割合、前記移動補助具スペースの使用割合、及び前記移動補助具スペースの利用者数に基づき、前記車両の混雑情報を生成し、
前記混雑情報が一定の基準を満たす場合に、移動補助具スペース空き情報を生成し、
前記判定結果出力工程は、前記移動補助具スペース空き情報を出力し、
前記各工程が、コンピュータにより実行される、
移動補助具利用判定方法。
【請求項10】
前記利用可否情報生成工程は、移動補助具利用判定工程を含み、
前記移動補助具利用判定工程は、車両情報取得工程、車内状況判定工程、及び、利用情報出力工程を含み、
前記車両情報取得工程は、移動補助具の利用者が乗降予定の車両の車両情報、前記車両の車内画像情報、及び、前記車両の車内物体距離情報を取得し、
前記車内状況判定工程は、前記車両情報、前記車内画像情報及び前記物体距離情報に基づき、前記車両における全体使用割合、前記車両における移動補助具スペースの使用割合、及び、前記移動補助具スペースの利用者数を算出し、
前記全体使用割合、前記移動補助具スペースの使用割合、及び前記移動補助具スペースの利用者数に基づき、前記車両の混雑情報を生成し、
前記混雑情報が一定の基準を満たす場合に、移動補助具スペース空き情報を生成し、
前記判定結果出力工程は、前記移動補助具スペース空き情報を出力し、
さらに、前記利用可否情報生成工程は、前記移動補助具スペース空き情報を含む前記移動補助具の利用可否情報を生成し、
前記各工程が、コンピュータにより実行される、
請求項6から8記載のバス乗降支援方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バス乗降支援装置、移動補助具利用判定装置、バス乗降支援方法、移動補助具利用判定方法、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
路線バス等の公共交通機関では、事前連絡なしで車椅子やベビーカーの乗降が可能である。しかし、利用者が実際に乗降する際に、補助が必要になる場合や混雑状況から直ちに乗車できないこともある。そこで、乗降に補助が必要となる場合に、降車場所を伝え、目的地での降車の際に、迅速で安全に利用者が補助を受けられる降車補助サービスシステムが公開されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開第2009-161080号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の降車補助サービスシステムは、例えば、車椅子等の利用者が降車駅を鉄道会社に伝えて補助を受けること等が可能であるが、前記利用者に対して、乗車が可能であるか否かに関する情報を提供することは想定されていない。また、前記システムは、車内の乗車状況に関する情報に基づいて、車椅子等の利用者が乗車可能であるか否かを判定することは想定されていない。
【0005】
そこで本発明は、車椅子等の利用者が乗車の際に乗車可否等を確認できるバス乗降支援装置及び乗車状況に関する情報に基づいて車椅子等の利用可否を判定する移動補助具利用判定装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明のバス乗降支援装置は、
情報取得部、バス運行管理部、利用可否情報生成部、及び、情報出力部を含み、
前記情報取得部は、移動補助具を利用するバス乗降者の乗降予定のバス乗降情報を取得し、
前記バス運行管理部は、前記バス乗降情報に基づき前記バス乗降者が利用予定のバスを特定し、
さらに、前記情報取得部は、前記特定されたバスの車内情報を取得し、
前記利用可否情報生成部は、前記車両情報に基づき前記移動補助具の利用可否情報を生成し、
前記情報出力部は、前記利用可否情報を、バス乗降者用の端末に出力する。
【0007】
本発明の移動補助具利用判定装置は、
車両情報取得部、車内状況判定部、及び、判定結果出力部を含み、
前記車両情報取得部は、移動補助具の利用者が乗降予定の車両の車両情報、前記車両の車内画像情報、及び、前記車両の車内物体距離情報を取得し、
前記車内状況判定部は、前記車両情報、前記車内画像情報及び前記物体距離情報に基づき、前記車両における全体使用割合、前記車両における移動補助具スペースの使用割合、及び、前記移動補助具スペースの利用者数を算出し、
前記全体使用割合、前記移動補助具スペースの使用割合、及び前記移動補助具スペースの利用者数に基づき、前記車両の混雑情報を生成し、
前記混雑情報が一定の基準を満たす場合に、移動補助具スペース空き情報を生成し、
前記判定結果出力部は、前記移動補助具スペース空き情報を出力する。
【0008】
本発明のバス乗降支援方法は、
情報取得工程、バス運行管理工程、利用可否情報生成工程、及び、情報出力工程を含み、
前記情報取得工程は、移動補助具を利用するバス乗降者の乗降予定のバス乗降情報を取得し、
前記バス運行管理工程は、前記バス乗降情報に基づき前記バス乗降者が利用予定のバスを特定し、
さらに、前記情報取得工程は、前記特定されたバスの車内情報を取得し、
前記利用可否情報生成工程は、前記車両情報に基づき前記移動補助具の利用可否情報を生成し、
前記情報出力工程は、前記利用可否情報を、バス乗降者用の端末に出力し、
前記各工程が、コンピュータにより実行される。
【0009】
本発明の移動補助具利用判定方法は、
車両情報取得工程、車内状況判定工程、及び、判定結果出力工程を含み、
前記車両情報取得工程は、移動補助具の利用者が乗降予定の車両の車両情報、前記車両の車内画像情報、及び、前記車両の車内物体距離情報を取得し、
前記車内状況判定工程は、前記車両情報、前記車内画像情報及び前記物体距離情報に基づき、前記車両における全体使用割合、前記車両における移動補助具スペースの使用割合、及び、前記移動補助具スペースの利用者数を算出し、
前記全体使用割合、前記移動補助具スペースの使用割合、及び前記移動補助具スペースの利用者数に基づき、前記車両の混雑情報を生成し、
前記混雑情報が一定の基準を満たす場合に、移動補助具スペース空き情報を生成し、
前記判定結果出力工程は、前記移動補助具スペース空き情報を出力し、
前記各工程が、コンピュータにより実行される。
【0010】
本発明のバス乗降支援方法に係るプログラムは、
情報取得手順、バス運行管理手順、利用可否情報生成手順、及び、情報出力手順を含み、
前記情報取得手順は、移動補助具を利用するバス乗降者の乗降予定のバス乗降情報を取得し、
前記バス運行管理手順は、前記バス乗降情報に基づき前記バス乗降者が利用予定のバスを特定し、
さらに、前記情報取得手順は、前記特定されたバスの車内情報を取得し、
前記利用可否情報生成手順は、前記車両情報に基づき前記移動補助具の利用可否情報を生成し、
前記情報出力手順は、前記利用可否情報を、バス乗降者用の端末に出力し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0011】
本発明の移動補助具利用判定方法に係るプログラムは、
車両情報取得手順、車内状況判定手順、及び、判定結果出力手順を含み、
前記車両情報取得手順は、移動補助具の利用者が乗降予定の車両の車両情報、前記車両の車内画像情報、及び、前記車両の車内物体距離情報を取得し、
前記車内状況判定手順は、前記車両情報、前記車内画像情報及び前記物体距離情報に基づき、前記車両における全体使用割合、前記車両における移動補助具スペースの使用割合、及び、前記移動補助具スペースの利用者数を算出し、
前記全体使用割合、前記移動補助具スペースの使用割合、及び前記移動補助具スペースの利用者数に基づき、前記車両の混雑情報を生成し、
前記混雑情報が一定の基準を満たす場合に、移動補助具スペース空き情報を生成し、
前記判定結果出力手順は、前記移動補助具スペース空き情報を出力し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0012】
本発明のバス乗降支援方法に係る記録媒体は、
情報取得手順、バス運行管理手順、利用可否情報生成手順、及び、情報出力手順を含み、
前記情報取得手順は、移動補助具を利用するバス乗降者の乗降予定のバス乗降情報を取得し、
前記バス運行管理手順は、前記バス乗降情報に基づき前記バス乗降者が利用予定のバスを特定し、
さらに、前記情報取得手順は、前記特定されたバスの車内情報を取得し、
前記利用可否情報生成手順は、前記車両情報に基づき前記移動補助具の利用可否情報を生成し、
前記情報出力手順は、前記利用可否情報を、バス乗降者用の端末に出力し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0013】
本発明の移動補助具利用判定方法に係る記録媒体は、
車両情報取得手順、車内状況判定手順、及び、判定結果出力手順を含み、
前記車両情報取得手順は、移動補助具の利用者が乗降予定の車両の車両情報、前記車両の車内画像情報、及び、前記車両の車内物体距離情報を取得し、
前記車内状況判定手順は、前記車両情報、前記車内画像情報及び前記物体距離情報に基づき、前記車両における全体使用割合、前記車両における移動補助具スペースの使用割合、及び、前記移動補助具スペースの利用者数を算出し、
前記全体使用割合、前記移動補助具スペースの使用割合、及び前記移動補助具スペースの利用者数に基づき、前記車両の混雑情報を生成し、
前記混雑情報が一定の基準を満たす場合に、移動補助具スペース空き情報を生成し、
前記判定結果出力手順は、前記移動補助具スペース空き情報を出力し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、車椅子等を使用する利用者が乗車の際に乗車可否等を確認でき、車内の乗車状況に基づいて車椅子等の利用可否を判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、実施形態1のバス乗降支援装置の一例の構成を示すブロック図である。
図2図2は、実施形態1のバス乗降支援装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態1のバス乗降支援装置における処理の一例を示すフローチャートである。
図4図4は、実施形態1のバス乗降支援装置によるバス乗降支援方法の具体的な手順の一例を説明する参考図である。
図5図5は、実施形態2のバス乗降支援装置に含まれる移動補助具利用判定装置の一例の構成を示すブロック図である。
図6図6は、実施形態2のバス乗降支援装置に含まれる移動補助具利用判定装置における処理の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、実施形態2のバス乗降支援装置に含まれる移動補助具利用判定装置による移動補助具スペース空き情報生成方法の具体的な手順の一例を説明する参考図である。
図8図8は、実施形態2のバス乗降支援装置の一例の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態について図を用いて説明する。本発明は、以下の実施形態には限定されない。以下の各図において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用でき、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。
【0017】
[実施形態1]
図1は、本実施形態のバス乗降支援装置10(以下「本装置」ともいう。)の一例の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本装置10は、情報取得部11、バス運行管理部12、利用可否情報生成部13及び情報出力部14を含む。また、本装置10は、図示していないが、例えば、入力部、出力部、表示部及び/又は記憶部を含んでもよい。
【0018】
本装置10は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。また、本装置10は、前記通信回線網を介して、後述する外部装置と接続可能である。前記通信回線網は、特に制限されず、公知のネットワークを使用でき、例えば、有線でも無線でもよい。前記通信回線網は、例えば、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、SAN(Storage Area Network)、DTN(Delay Tolerant Networking)、LPWA(Low Power Wide Area)、L5G(ローカル5G)、等が挙げられる。無線通信としては、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ローカル5G、LPWA等が挙げられる。前記無線通信としては、各装置が直接通信する形態(Ad Hoc通信)、インフラストラクチャ(infrastructure通信)、アクセスポイントを介した間接通信等であってもよい。本装置10は、例えば、システムのサーバに組み込まれていてもよい。また、本装置10は、例えば、本発明のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。さらに、本装置10は、例えば、前記各部のうち少なくとも一つがサーバ上にあり、その他の前記各部が端末上にあるような、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティング等の形態であってもよい。
【0019】
図2に、本装置10のハードウェア構成のブロック図を例示する。本装置10は、例えば、中央処理装置(CPU、GPU等)101、メモリ102、バス103、記憶装置104、入力装置105、出力装置106、通信デバイス107等を含む。本装置10の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス103を介して相互に接続されている。
【0020】
中央処理装置101は、コントローラ(システムコントローラ、I/Oコントローラ等)等により、他の構成と連携動作し、本装置10Aの全体の制御を担う。本装置10Aにおいて、中央処理装置101により、例えば、本発明のプログラムやその他のプログラムが実行され、また、各種情報の読み込みや書き込みが行われる。具体的には、例えば、中央処理装置101が、情報取得部11、バス運行管理部12、利用可否情報生成部13及び情報出力部14として機能する。本装置10が、前記出力部を含む場合、中央処理装置101は、前記出力部として機能してもよい。本装置10は、演算装置として、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、APU(Accelerated Processing Unit)等の他の演算装置を備えてもよいし、CPUとこれらとの組合せを備えてもよい。
【0021】
バス103は、例えば、外部装置とも接続できる。前記外部装置は、例えば、ユーザの端末、外部記憶装置(外部データベース等)、プリンタ、外部入力装置、外部表示装置、外部撮像装置、外部3次元センサ等が挙げられる。本装置10は、例えば、バス103に接続された通信デバイス107により、外部ネットワーク(前記通信回線網)に接続でき、外部ネットワークを介して、他の装置と接続することもできる。
【0022】
メモリ102は、例えば、メインメモリ(主記憶装置)が挙げられる。中央処理装置101が処理を行う際には、例えば、後述する記憶装置104に記憶されている本発明のプログラム等の種々の動作プログラムを、メモリ102が読み込み、中央処理装置101は、メモリ102からデータを受け取って、プログラムを実行する。前記メインメモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。また、メモリ102は、例えば、ROM(読み出し専用メモリ)であってもよい。
【0023】
記憶装置104は、例えば、前記メインメモリ(主記憶装置)に対して、いわゆる補助記憶装置ともいう。前述のように、記憶装置104には、本発明のプログラムを含む動作プログラムが格納されている。記憶装置104は、例えば、記録媒体と、記録媒体に読み書きするドライブとの組合せであってもよい。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリー、メモリーカード等が挙げられる。記憶装置104は、例えば、記録媒体とドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)、及びソリッドステートドライブ(SSD)であってもよい。本装置10が前記記憶部を含む場合、例えば、記憶装置104は、前記記憶部として機能する。前記記憶部は、例えば、後述するバス乗降情報、車内情報、利用可否情報、車両情報、車内画像、車内物体距離情報、混雑情報及び移動補助具スペース空き情報等を記憶できる。
【0024】
本装置10において、メモリ102及び記憶装置104は、ログ情報、外部データベース(図示せず)や外部の装置から取得した情報、本装置10によって生成した情報、本装置10が処理を実行する際に用いる情報等の種々の情報を記憶することも可能である。この場合、メモリ102及び記憶装置104は、例えば、前記バス乗降情報等を記憶していてもよい。なお、少なくとも一部の情報は、例えば、メモリ102及び記憶装置104以外の外部サーバに記憶されていてもよいし、複数の端末にブロックチェーン技術等を用いて分散して記憶されていてもよい。
【0025】
本装置10は、例えば、さらに、入力装置105、出力装置106を備える。入力装置105は、例えば、タッチパネル、トラックパッド、マウス等のポインティングデバイス;キーボード;カメラ、スキャナ等の撮像手段;ICカードリーダ、磁気カードリーダ等のカードリーダ;マイク等の音声入力手段;等が挙げられる。出力装置106は、例えば、LEDディスプレー、液晶ディスプレー等の表示装置;スピーカ等の音声出力装置;プリンタ;等が挙げられる。本実施形態1において、入力装置105と出力装置106とは、別個に構成されているが、入力装置105と出力装置106とは、タッチパネルディスプレーのように、一体として構成されてもよい。
【0026】
つぎに、本実施形態のバス乗降支援方法の一例を、図3のフローチャートに基づき説明する。本実施形態のバス乗降支援方法は、例えば、図1又は図2の本装置10を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態のバス乗降支援方法は、図1又は図2の本装置10の使用には限定されない。
【0027】
まず、情報取得部11は、移動補助具を利用するバス乗降者の乗降予定のバス乗降情報を取得する(S1、情報取得工程(バス乗降情報取得処理))。前記移動補助具は、例えば、車椅子、ベビーカー等である。バス乗降情報は、例えば、前記移動補助具の区分、乗車希望のバスの情報等である。なお、バス乗降情報は、例えば、乗降時の補助の要否、連絡先電話番号等を含むものであってもよい。前記乗車希望のバスの情報は、例えば、バスの識別番号、乗降場所、乗車時間等である。なお、前記バス乗降情報は、前記例示に限定されず、前記バス乗降者の乗降に関して必要な項目を適宜設定してもよい。
【0028】
前記バス乗降者は、例えば、前記バス乗降者用の端末を用いて、前記バス乗降情報を登録する。前記端末は、前記バス乗降者が所有する端末に限定されず、例えば、介助者が所有する端末、バスの停留所及待合所等に設置された端末、バス会社の係員が操作する端末等であってもよく、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等、その形態は限定されない。また、前記バス乗降情報の登録は、例えば、前記端末に表示される登録用画面等を用いて行われる。前記登録用画面は、例えば、バス会社等のホームページから表示されるものでもよく、バスの停留所及待合所等に添付されたQRコード(登録商標)を読み込むことによって表示されるもの等でもよい。さらに、前記登録用画面は、例えば、QRコード(登録商標)を読み込むことによって、バス会社等の運行管理システムから前記登録用画面のURLが発行され、前記URLに基づき表示されるものであってもよい。前記URLは、例えば、当日限り有効等、有効期限があってもよく、また、事前の取得が可能であり有効期限を定めないようなものでもよく、実情に合わせて任意の設定をしてもよい。前記登録は、前記バス乗降者自身によるものに限定されず、例えば、バス乗降者の家族等や窓口又は電話での受付に基づきバス会社の係員が、バス乗降者の代わりに行うことができるようにしてもよい。また、前記登録は、例えば、会員カードや携帯端末の登録情報等によって、前記移動補助具の区分等、前記バス乗降情報の一部を登録できるようにしてもよい。情報取得部11は、前記バス乗降者の登録に基づき、前記バス乗降情報を取得する。
【0029】
つぎに、バス運行管理部12は、バス乗降情報に基づきバス乗降者が利用予定のバスを特定する(S2、バス運行管理工程)。バス運行管理部12は、例えば、前記バス乗降情報の乗車希望のバスの情報に基づき、指定されたバスを運行管理システム等から抽出して特定する。なお、バスの特定方法は、運行管理システムに限定されず、例えば、時刻表からの抽出等、実態に応じた設定としてよい。
【0030】
つぎに、前記情報取得部11は、特定されたバスの車内情報を取得する(S3、情報取得工程(車内情報取得処理))。前記車内情報は、例えば、バスの車両情報、バスの乗車状況の情報である。前記車両情報は、例えば、バス全体の座席の数、移動補助具用の専用スペースの面積及び利用可能人数、前記座席及び前記専用スペースを除くバスの床面積等の情報である。なお、前記車両情報の内容は、これに限定されず、バスの構造等に応じて、適宜設定できる。また、前記乗車状況の情報は、例えば、バス全体の乗客の人数、立っている乗客の人数、座っている乗客の人数、移動補助具使用の乗客の人数等である。なお、前記乗車状況の情報の内容は、これに限定されず、実情に応じて乗車スペースの空き状況を把握できるように、適宜定めてよい。前記情報取得部11は、次のとおり、特定されたバスの車両情報及び乗車状況の情報を取得する。
【0031】
各バスの前記車両情報は、例えば、各バスに設置された専用端末等、あるいは、本装置10の記憶装置又は外部データベース等に保管される。そこで、前記情報取得部11は、例えば、前記バス運行管理部12が特定したバスに設置された専用端末等から前記車両情報を取得する。あるいは、前記情報取得部11は、例えば、前記記憶装置等から、前記バス運行管理部12が特定したバスに係る前記車両情報を抽出して取得する。このように、前記情報取得部11による前記車両情報の取得方法は、前記車両情報の保管状態に応じた方法によって行われる。
【0032】
各バスの前記乗車状況の情報は、例えば、各バスに設置されたカメラ、ビデオカメラ等の撮像装置による画像である。なお、前記乗車状況の情報は、これに限定されず、乗車スペースの状況が把握できるものであればよい。例えば、前記乗車状況の情報は、バスの運転手が、バスに設置された専用端末に入力するものでもよい。また、例えば、前記乗車状況の情報は、3次元センサによる情報であってもよい。なお、前記3次元センサは、例えば、赤外線によるセンサが搭載されたカメラであるが、これに限定されず、例えば、カメラ2台を組み合わせたものでもよく、画像と物体の距離情報とが取得できるものであればよい。前記3次元センサによれば、例えば、立っている乗客、座っている乗客、車椅子使用の乗客及びベビーカー使用の乗客の各画像並びにこれらの乗客の距離情報が取得され、前記画像及び前記情報の解析によって、立っている乗客、座っている乗客、車椅子使用の乗客及びベビーカー使用の乗客の各人数及び位置関係の情報を取得することができる。そこで、前記情報取得部11は、例えば、前記バス運行管理部12が特定したバスに設置された撮像装置等から前記乗車状況の情報を取得する。
【0033】
つぎに、利用可否情報生成部13は、車両情報に基づき移動補助具の利用可否情報を生成する(S4、利用可否情報生成工程)。前記利用可否情報は、バス乗降者が乗車を希望するバスに、移動補助具を利用して前記バス乗降者が乗車することが可能か否かを示す情報である。利用可否情報生成部13は、前記バス運行管理部12が特定したバスの車内情報に基づいて乗車スペースの空き状況を判断し、前記情報取得部11が取得したバス乗降情報中の移動補助具の区分に応じた必要スペースと前記空き状況とを対比して、利用可能か否かを判定し、判定結果の方法を生成する。利用可否情報生成部13の判定方法は、具体的には、例えば、移動補助具用の専用スペースの利用可能人数と現実の利用人数とを対比して、利用可能であるかを判断する。あるいは、前記判断方法は、例えば、座席以外の床面積と実際に立っている乗客の人数とに基づいて、空き床面積を計算することによる方法であってもよい。また、前記判断方法は、例えば、座席に空席がある場合には、空席の座席数分を立っている人の人数から差し引いて計算する方法によってもよい。立っている人の利用面積は、例えば、平均的な必要面積を設定して計算されるものとしてもよい。空きスペースの判断は、例えば、利用される移動補助具の区分に応じて、その平均的な必要スペースをもとに計算してもよい。このように、利用可否情報生成部13における判定は、実情に応じて、利用されている床面積等の算出基準、利用される移動補助具の条件、及びこれらの対比方法が設定され、これらの設定に基づいて実施される。
【0034】
つぎに、情報出力部14は、利用可否情報を、バス乗降者用の端末に出力する(S5、情報出力工程)。前記バス乗降者用の端末は、前述のとおり、前記バス乗降者が所有する端末に限定されず、例えば、介助者が所有する端末、バスの停留所及待合所等に設置された端末、バス会社の係員が操作する端末等であってもよく、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等、その形態は限定されない。なお、情報出力部14が前記バス乗降者用の端末に出力する情報は、前記利用可否情報に限定されず、例えば、前記バス乗降者用が登録したバス乗降情報を出力して、前記バス乗降者用が登録内容を確認できるようにしてもよい。また、前記情報は、例えば、前記利用可否情報に加えて、バスの混雑情報等を表示してもよい。さらに、前記バス乗降者用は、前記利用可否情報を確認し、例えば、利用困難と判断した場合には、前記バス乗降情報を変更し、前記情報取得部11は、変更後の前記バス乗降情報を取得し、本装置10は、変更後の前記バス乗降情報に基づいて、前記バス運行管理工程(S2)から前記情報出力工程(S5)までの各工程を行うようにしてもよい。
【0035】
本実施形態のバス乗降支援装置によるバス乗降支援方法の具体的な手順について、図4を用いて説明する。なお、図4による手順は、本実施形態の一例であり、本実施形態のバス乗降支援方法は、以下の手順によるものに限定されない。
【0036】
図4の左下の四角の破線で囲まれた部分は、バス乗降者の携帯端末31及び停留所に表示されたQRコード(登録商標)32である。図4の上部の四角の破線で囲まれた部分は、本装置10である。図4の右下の四角の破線で囲まれた部分は、バス乗降者が乗車希望として指定したバス33である。また、前記バスを囲んだ破線の上部に表示された丸い破線で囲まれた部分は、前記バス33に設置された撮像装置34であり、前記バス33の右上の丸い破線で囲まれた部分の内部に前記撮像装置34が設置されていることを示している。前記バス33を囲んだ破線の左に表示された丸い破線で囲まれた部分は、前記バス33に設置された専用端末35であり、前記専用端末35が運転席のハンドルの左側に設置されていることを示している。なお、本装置10と前記携帯端末31、前記撮像装置34及び前記専用端末35とは、電気通信網を介して接続されている。
【0037】
まず、バス乗降者は、自身の携帯端末31を使用して、停留所の表示されたQRコード(登録商標)32を読み込む。前記QRコード(登録商標)32に基づき、前記携帯端末31は、バス利用のための専用画面を表示する。バス乗降者は、前記専用画面を利用して、バス乗降情報を登録する。つぎに、本装置10の情報取得部11は、バス乗降者が登録した前記バス乗降情報を取得し、バス運行管理部12は、前記バス乗降情報に基づき、バス乗降者が指定したバスを特定する。つぎに、バス運行管理部12によって特定された前記バスに設置された撮像装置34は、車内の画像を撮像する。さらに、前記情報取得部11は、本装置10に記憶された前記バスの車両情報を取得するとともに、前記撮像装置34が撮像した画像を取得する。なお、前記情報取得部11が取得する車内情報は、前記車両情報と前記画像とを合わせた情報である。つぎに、利用可否情報生成部13は、前記車内情報に基づいて、車内の座席及び床面積等と乗車状況及び移動補助具の利用状況とを対比し、バス乗降者が移動補助具を使用して乗車することが可能であるか否かを判定し、利用可否情報を生成する。つぎに、情報出力部14は、前記利用可否情報生成部13が生成した前記利用可否情報を、バス乗降者の携帯端末31に出力する。そして、バス乗降者は、携帯端末31の表示によって、利用可否の判定結果を確認する。
【0038】
さらに、本実施形態の変形例として、情報出力部14は、バス運行管理部12によって特定されたバスの端末に、バス乗降情報を出力する構成としてもよい。前記バスの端末は、例えば、各バスに設置された専用端末である。前記端末は、各バスに設置されているものに限定されず、例えば、バスの運転手に所持させ、運転席の近くに置いて使用するものでもよく、本装置10専用の端末、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等、その形態は限定されない。なお、前記バス乗降情報は、前述のとおり、例えば、前記移動補助具の区分、乗降時の補助の要否、乗車希望のバスの情報、連絡先電話番号等である。前記構成とした結果、前記バス乗降情報を前記バスの端末に出力することによって、バス運行管理部12によって特定されたバスの運転手は、例えば、移動補助具を利用するバス乗降者の存在を確認することができ、利用希望者の見落としを軽減できる。さらに、前記運転手は、例えば、前記移動補助具の区分及び補助の要否を確認することができ、適切な対応が容易になり、補助の要否確認の負担が軽減される。
【0039】
本実施形態の前記変形例の具体的な手順について、図4を用いて説明する。なお、本実施形態のバス乗降支援方法の具体例に関する前記説明と同様に、以下の説明は一例であり、本実施形態の前記変形例におけるバス乗降支援方法は、以下の手順によるものに限定されない。
【0040】
まず、バス乗降者によるバス乗降情報の登録までの手順は、前述の説明と同様である。バス乗降者がバス乗降情報を登録すると、バス運行管理部12は、前記バス乗降情報に基づき、バス乗降者が指定したバスを特定し、本装置10の情報出力部14は、前記バスに設置された専用端末35に、バス乗降情報を出力する。これによって、前記バスの運転手は、バス乗降者が登録したバス乗降情報を確認することができる。なお、前記情報取得部11による車内情報の取得、前記利用可否情報生成部13による利用可否情報の生成、前記情報出力部14による利用可否情報の出力は、前述のとおりである。
【0041】
さらに、本実施形態の別の変形例として、情報出力部14は、情報取得部11によって取得された車内情報を、バス運行管理部12によって特定されたバスの端末に出力する構成としてもよい。さらに、この場合、前記情報取得部11は、前記バスの運転手により前記車内情報が修正された修正車内情報を取得し、利用可否情報生成部13は、前記修正車内情報に基づき移動補助具の利用可否情報を生成する構成としてもよい。前記車内情報は、前述のとおり、例えば、バスの車両情報、バスの乗車状況の情報である。前記車両情報は、例えば、移動補助具のためのスペースが使用に支障が生じている場合等、前記運転手による修正が必要になる場合がある。また、前記乗車状況の情報は、前述のとおり、例えば、各バスに設置された撮像装置による画像に基づくものであるが、情報が適切に反映されていない場合等、前記運転手による修正が必要になる場合がある。そこで、前記運転手は、情報取得部11によって取得された車内情報を修正できるようにしてもよい。前記車内情報の修正は、例えば、前記運転手によってバスに設置された専用端末を用いて行われる。前記修正が行われた場合には、前記情報取得部11は、前記バスの運転手が修正した修正車内情報を取得する。この場合、利用可否情報生成部13は、前記修正車内情報に基づき移動補助具の利用可否情報を生成する。なお、情報出力部14によるバスに設置された専用端末への出力は、前述の前記バス乗降情報及び前記車内情報に限定されず、情報出力部14は、前記専用端末に、利用可否情報生成部13が生成した利用可否情報を送信してもよい。前記各構成を取り入れた結果、前記運転手は、例えば、車内の情報を確認することが容易になり、必要な訂正を行い、適切な条件に基づいて利用可否情報を生成させることができる。
【0042】
本実施形態の前記別の変形例の具体的な手順について、図4を用いて説明する。なお、以下の説明は一例であり、本実施形態の前記別の変形例におけるバス乗降支援方法は、以下の手順によるものに限定されないことは、前述の説明と同様である。
【0043】
まず、バス運行管理部12によるバスの特定までの手順は、前述の説明と同様である。バス運行管理部12によってバスが特定されると、情報出力部14は、前記バスに設置された専用端末35に、車内情報を出力する。なお、前記車内情報は、例えば、本装置10が記憶する車両情報と情報取得部11が取得した前記画像とを合わせた情報である。これによって、前記バスの運転手は、専用端末35を利用して、前記車内情報を確認する。前記車内情報が、実際の車内の状況と異なる場合等、修正の必要がある場合には、前記運転手は、前記専用端末35を使用して、前記車内情報の修正をする。前記運転手による修正が行われた場合には、情報取得部11は、修正された修正車内情報を取得し、利用可否情報生成部13は、前記修正車内情報に基づいて、移動補助具の利用可否の判定を行い、利用可否情報を生成する。そして、前記利用可否情報生成部13が生成した前記利用可否情報を、バス乗降者の携帯端末31に出力することは、前述の説明と同様である。
【0044】
本実施形態のバス乗降支援装置によれば、移動補助具を使用するバス乗降者に対して、移動補助具の利用可否情報を提供することが可能となる。これにより、前記バス乗降者は、気軽にバスを利用することができるようになる。また、運転手は、移動補助具利用及び補助の要否の情報を適切に確認することができ、運転手による見落としを防止し、運転手の確認の負担を軽減する効果が得られる。
【0045】
[実施形態2]
実施形態2は、本発明の移動補助具利用判定装置の実施形態である。図5は、本実施形態の移動補助具利用判定装置20(以下「本判定装置」ともいう。)の一例の構成を示すブロック図である。図5に示すように、本判定装置20は、車両情報取得部21、車内状況判定部22及び判定結果出力部23を含む。また、本判定装置20は、図示していないが、例えば、入力部、出力部、表示部及び/又は記憶部を含んでもよい。また、本判定装置20のハードウェア構成は、本判定装置20の構成が車両情報取得部21、車内状況判定部22及び判定結果出力部23を含むものである点を除き、実施形態1のバス乗降支援装置のハードウェア構成と同様であり、その説明を援用できる。なお、本判定装置20の対象は、バス乗降支援に限定されず、例えば、鉄道の列車、路面電車等、多数の利用者に利用される乗り物に関するものが対象となる。また、本判定装置20は、実施形態1のバス乗降支援装置と組み合わせて使用することも可能であり、後述のとおり、本判定装置20を組み込んだ前記バス乗降支援装置と構成することもできる。
【0046】
つぎに、本実施形態の移動補助具利用判定方法の一例を、図6のフローチャートに基づき説明する。本実施形態の移動補助具利用判定方法は、例えば、図5の本判定装置20を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態の移動補助具利用判定方法は、図5の本判定装置20の使用には限定されない。
【0047】
まず、車両情報取得部21は、移動補助具の利用者が乗降予定の車両の車両情報、前記車両の車内画像情報、及び、前記車両の車内物体距離情報を取得する(SB1、車両情報取得工程)。前記車両情報は、例えば、車両内全体の座席の数、移動補助具用の専用スペースの面積及び利用可能人数、前記座席及び前記専用スペースを除く車両内の床面積等の情報である。前記車内画像情報は、例えば、車両内全体の乗客、立っている乗客、座っている乗客、移動補助具使用の乗客等を含めた車内の使用状態を撮像した画像である。前記車内物体距離情報は、撮像された乗客等までの距離に関する情報である。前記車両情報は、例えば、車両に設置された専用端末、本判定装置20の記憶部、外部データベース等から取得される。前記車内画像情報及び前記車内物体距離情報は、例えば、3次元センサによって取得される。車両情報取得部21は、例えば、前記各情報を前記の方法で直接取得してもよい。また、本判定装置20が実施形態1の本装置10と組み合わせて使用される場合には、車両情報取得部21は、例えば、実施形態1の本装置10の情報取得部11が取得した情報を取得してもよく、実施形態1の本装置10の情報取得部11が本実施形態の車両情報取得部21を兼ねるものであってもよい。
【0048】
つぎに、車内状況判定部22は、車両情報、車内画像情報及び物体距離情報に基づき、車両における全体使用割合、前記車両における移動補助具スペースの使用割合、及び、前記移動補助具スペースの利用者数を算出し、前記全体使用割合、前記移動補助具スペースの使用割合、及び前記移動補助具スペースの利用者数に基づき、前記車両の混雑情報を生成し、前記混雑情報が一定の基準を満たす場合に、移動補助具スペース空き情報を生成する(SB2、車内状況判定工程)。
【0049】
前記車内状況判定部22は、例えば、以下のように、車両における全体使用割合、前記車両における移動補助具スペースの使用割合及び前記移動補助具スペースの利用者数を算出する。まず、前記車内状況判定部22は、前記車両情報取得部21が取得した前記車内画像情報及び前記車内物体距離情報に基づき、例えば、人工知能(物体検知AI)等を利用して、車両内全体の乗客、立っている乗客、座っている乗客、移動補助具使用の乗客の各人数を算出する。つぎに、乗客が使用している面積は、例えば、立っている乗客等の区分に応じて、乗客の縦方向及び横方向の距離の平均に基づき一人当たりの平均使用面積を計算し、前記平均使用面積に人数を乗じて、前記乗客等の区分毎に算出される。そして、前記車両における全体使用割合は、例えば、各区分の乗客が使用している面積の合計を、車両全体の床面積で除して算出される。また、座席空き数は、車両全体の座席数から座っている乗客の人数を差し引いた数である。移動可能者の床面積は、例えば、座席空き数(ただし、立っている乗客が、座席空き数未満の場合には、立っている乗客の人数)に立っている乗客一人当たりの平均使用床面積を乗じて算出される。そして、前記移動補助具スペースの使用割合は、例えば、移動補助具を使用する乗客の使用床面積から前記移動可能者の床面積を差し引いたものを、移動補助具の専用スペースの床面積で除して算出される。なお、上記説明は、前記床面積使用率及び車椅子スペース使用率算出の一例であり、これに限定されず、計算のための区分及び計算方法は、実情に合わせて任意に設定してもよい。また、車椅子、ベビーカー等の移動補助具の区分は、まとめて基準を設定してもよく、独立した基準を定めてもよく、組み合わせた基準を設けてもよい。なお、前記移動補助具スペースの利用者数は、前述のとおり、例えば、人工知能(物体検知AI)等を利用して算出されている。
【0050】
前記車内状況判定部22は、つぎに、例えば、以下のように、前記全体使用割合、前記移動補助具スペースの使用割合及び前記移動補助具スペースの利用者数に基づき、前記車両の混雑情報を生成する。例えば、前記全体使用割合が80パーセントを超える場合には、前記車両は、混雑しているものとする。例えば、前記移動補助具スペースの使用割合が80パーセントを超える場合には、前記車両は、混雑しているものとする。例えば、前記移動補助具スペースの利用者数が、前記移動補助具用の専用スペースの利用可能人数以上の場合には、前記車両は、混雑しているものとする。そして、例えば、前記全体使用割合、前記移動補助具スペースの使用割合及び前記移動補助具スペースの利用者数による基準において、いずれか1つの基準でも混雑していると判定される場合には、前記車両は、混雑しているものとし、いずれの基準においても混雑しているものに該当しない場合には、空きスペースがあるものとする。そして、前記車内状況判定部22は、前記車両の混雑状況について、例えば、前述の判断結果のとおりの混雑情報を生成する。なお、混雑状況の判定基準は、前述の基準に限定されず、適宜の判断基準を定めてもよい。
【0051】
前記車内状況判定部22は、つぎに、例えば、前記混雑情報において空きスペースがあるとの結果が示された場合には、移動補助具スペース空き情報を生成する。前記移動補助具スペース空き情報の内容は、例えば、空きスペースがあるか否かの表示及び利用可能人数の情報であるが、これに限定されず、いずれか一方の情報のみでもよく、任意に必要な情報を追加したものであってもよい。なお、前記利用可能人数は、例えば、移動補助具の専用スペースの床面積から、移動補助具を使用する乗客の使用床面積(ただし、移動可能者の床面積がある場合には、これを差し引いた床面積)を差し引いた床面積を、移動補助具を使用する乗客1人当たりの想定床面積で除して算出される。ただし、前記利用可能人数の算出方法は、これに限定されず、適宜の判断基準を定めてもよい。
【0052】
つぎに、判定結果出力部23は、前記移動補助具スペース空き情報を出力する(SB3、判定結果出力工程)。判定結果出力部23による出力は、例えば、本判定装置20の出力装置、その他の外部装置等に出力される。また、判定結果出力部23は、例えば、前記移動補助具スペース空き情報と併せて、前記混雑情報を出力してもよい。
【0053】
なお、本判定装置20が、実施形態1の本装置10と組み合わされて使用される場合には、判定結果出力部23は、例えば、実施形態1の本装置10の利用可否情報生成部13に、前記混雑情報を含む前記移動補助具スペース空き情報を出力するようにしてもよい。この場合、前記利用可否情報生成部13は、例えば、前記車内状況判定部22における混雑情報に応じて、バス乗降者に係る利用可否情報を生成するようにしてもよい。この場合の前記利用可否情報は、例えば、前記混雑情報、前記移動補助具スペース空き情報等を含むものであってもよい。
【0054】
本判定装置20による移動補助具利用判定方法の具体的な手順を示す。まず、車両情報取得部21は、例えば、判定の対象となる車両の特定に基づき、乗車予定の車両の車両情報、前記車両の車内画像情報及び前記車両の車内物体距離情報を取得する。なお、前述のとおり、車両情報取得部21による前記各情報の取得方法は、例えば、実施形態1の本装置10の情報取得部11による取得方法と同様である。また、車両情報取得部21による情報取得は、本判定装置が20実施形態10と組み合わせて使用される場合、前記情報取得部11が取得した情報を取得してもよい。つぎに、車内状況判定部22は、前記車両情報取得部21が取得した乗車予定の車両の車両情報、前記車両の車内画像情報及び前記車両の車内物体距離情報に基づき、移動補助具スペース空き情報を生成する。以下、前記車内状況判定部22における移動補助具スペース空き情報生成方法について、図7を用いて説明する。なお、以下の説明は、バス乗降支援を前提としているが、前述のとおり、本判定装置20の対象は、バス乗降支援に限定されない。また、図7による手順は、本判定装置20による移動補助具スペース空き情報生成方法の一例であり、前述のとおり、前記移動補助具スペース空き情報生成方法は、以下の手順によるものに限定されない。
【0055】
図7は、図4のバス33を本判定装置の対象として示したものであり、図7の上部は、図4のバス33の内部の車内の乗車状況を示している。前記バス33の上部には、図4の撮像装置34として、3次元センサを備えたカメラが設置され、これを用いて本判定装置20の車両情報取得部21が車内画像情報及び物体距離情報を取得するものとして、以下の説明をする。なお、バスの座席数、床面積等の車両情報は、例えば、外部データベース等から取得することを前提とする。図7の前記バス33に表示された人は、バスの乗客であり、車椅子等を利用した乗客や立っている乗客を示し、それぞれの乗客の周りに表示された四角の枠は、乗客の位置等を特定するための表示である。図7の下部の表は、本判定装置20によって生成される移動補助具スペース空き情報の一例である。
【0056】
まず、本判定装置20の車両情報取得部21は、前記外部データベース等からバスの前記車両情報を取得し、前記撮像装置34から前記車内画像情報及び前記物体距離情報を取得する。以下、前記各情報を取得した後の車内状況判定部22における移動補助具スペース空き情報生成までの手順を説明する。前提として、バス乗降者が指定した識別番号1から3のバスの条件は、いずれも、座席数5席、1席あたりの床面積を0.6平方メートル、車椅子等の使用定員が3人まで、車椅子等1人当たりの使用床面積を1.0平方メートル、車両全体の使用可能床面積合計を8.0平方メートルである。なお、この条件は、説明のための条件であり、以下の説明の中に示す床面積も同様である。
【0057】
3次元センサを備えたカメラによって得られた乗車状況は、それぞれ以下のとおりである。図7には表示していないが、以下の説明は、識別番号1のバスの乗客が7人(座っている乗客4人、車椅子等使用者3人)、識別番号2のバスの乗客が5人(座っている乗客5人のみ)、識別番号3のバスの乗客が15人(座っている乗客5人、立っている乗客9人、車椅子等使用者1人)であることを前提とする。座っている乗客の使用床面積は、1人当たり0.6平方メートル、立っている乗客の使用床面積は、1人当たり0.4平方メートル、車椅子等使用者の使用床面積は、1人当たり1.0平方メートルとする。この結果を整理すると、識別番号1のバスは、使用床面積が5.4平方メートル、床面積使用率が約66パーセント(車椅子等スペース使用率が100パーセント)、識別番号2のバスは、使用床面積が3.0平方メートル、床面積使用率が約38パーセント(車椅子等スペース使用率が0パーセント)、識別番号3のバスは、使用床面積が7.6平方メートル、床面積使用率が95パーセント(車椅子等スペース使用率が約87パーセント)となる。なお、識別番号3のバスは、座席がすべて使用されているため、立っている乗客の中に移動可能者はいない。また、識別番号3の車椅子等スペースには、通常の乗客が立って使用している部分があり、空きスペースは、0.4平方メートルしか残っていないため、車椅子等スペース使用率は、約87パーセント(2.6平方メートル/3.0平方メートル)である。
【0058】
なお、混雑情報の条件は、床面積使用率80パーセント以下、車椅子等スペース使用率80パーセント以下、車椅子等の定員が空いていることのすべての条件を満たした場合に、空きスペースありとする。その結果、識別番号1のバスは、車椅子等の定員に空きがないため、空きスペースなしとなる。識別番号2のバスは、すべての条件を満たすため、空きスペースありとなる。識別番号3のバスは、床面積使用率が条件を満たさないため、空きスペースなしとなる。そこで、車椅子等利用可能数の算出は、識別番号2のバスについてのみ行われる。識別番号2のバスの車椅子等スペースは、全く使用されていないため、車椅子等利用可能数は、車椅子等スペースの空き面積3.0平方メートルを1人当たりの使用面積1.0平方メートルで除して、3人となる。この結果を表にまとめると、図7の移動補助具スペース空き情報の一例のようになる。この結果の情報は、判定結果出力部によって、移動補助具スペース空き情報として出力される。
【0059】
つぎに、本実施形態の本判定装置20を含むバス乗降支援装置について、図8を用いて説明する。図6は、本実施形態の乗降補助支援装置10B(以下「本装置10B」ともいう。)の一例の構成を示すブロック図である。図6に示すように、本装置10Bは、実施形態1の乗降補助支援装置10の構成(情報取得部11、バス運行管理部12、使用可否情報生成部13及び情報出力部14)のうち前記使用可否情報生成部13の構成に、本判定装置20の構成(車両情報取得部21、車内状況判定部22及び判定結果出力部23)を含むものである。したがって、本装置10Bの構成は、実施形態1の本装置10及び本実施形態に係る本判定装置20のとおりであり、その説明をそれぞれ援用できる。
【0060】
本判定装置20を含むバス乗降支援装置によるバス乗降支援方法の具体的手順は、図4及び図7を用いた前述の説明のとおりである。なお、前述の説明をまとめると、以下のとおりである。まず、バス乗降者は、自身の携帯端末31を使用して、停留所の表示されたQRコード(登録商標)32を読み込む。前記QRコード(登録商標)32に基づき、前記携帯端末31は、バス利用のための専用画面を表示する。バス乗降者は、前記専用画面を利用して、バス乗降情報を登録する。つぎに、本装置10Bの情報取得部11は、バス乗降者が登録した前記バス乗降情報を取得し、バス運行管理部12は、前記バス乗降情報に基づき、バス乗降者が指定したバスを特定する。つぎに、バス運行管理部12によって特定された前記バスに設置された3次元センサを備えた撮像装置34は、車内の画像を撮像し、物体距離情報を計測する。さらに、前記情報取得部11は、本装置10Bに記憶された前記バスの車両情報を取得するとともに、前記撮像装置34の前記車内画像情報及び前記物体距離情報を取得する。なお、前記情報取得部11が取得した前記各情報は、本装置20の車両情報取得部21が直接取得してもよく、車両情報取得部21において前記情報取得部11が取得した前記各情報を取得するようにしてもよい。つぎに、本装置20の車内状況判定部は、前記車両情報取得部21が取得した前記各情報に基づき、前述の移動補助具スペース空き情報生成の手順に従い、空き情報に関する情報を生成する。判定結果出力部23は、本装置10Bの利用可否情報生成部13に前記空き情報に関する情報を出力し、利用可否情報生成部13は、前記空き情報に基づいて、利用可否情報を生成する。つぎに、情報出力部14は、前記利用可否情報生成部13が生成した前記利用可否情報を、バス乗降者の携帯端末31に出力する。そして、バス乗降者は、携帯端末31の表示によって、利用可否の判定結果を確認する。なお、以上の説明は、実施形態1のバス乗降支援装置での説明と同様に、具体的な手順の一例であり、本実施形態の移動補助具利用判定方法を含むバス乗降支援方法は、この手順に限定されない。
【0061】
このように、バス乗降支援装置10Bに本判定装置20を組み込むことによって、移動補助具を使用するバス乗降者に対して、より適切な使用可否情報を提供することが可能となる。
【0062】
[実施形態3]
本実施形態のプログラムは、本発明の各工程を、コンピュータに実行させるためのプログラムである。具体的に、本実施形態のプログラムは、コンピュータに、例えば、情報取得手順、バス運行管理手順、使用可否情報生成手順及び情報出力手順を実行させるためのプログラムである。
【0063】
前記情報取得手順は、移動補助具を使用するバス乗降者の乗降予定のバス乗降情報を取得し、
前記バス運行管理手順は、前記バス乗降情報に基づき前記バス乗降者が使用予定のバスを特定し、
さらに、前記情報取得手順は、前記特定されたバスの車内情報を取得し、
前記使用可否情報生成手順は、前記車両情報に基づき前記移動補助具の使用可否情報を生成し、
前記情報出力手順は、前記使用可否情報を、バス乗降者用の端末に出力する。
【0064】
また、本実施形態のプログラムは、コンピュータを、例えば、情報取得手順、バス運行管理手順、使用可否情報生成手順及び情報出力手順として機能させるプログラムということもできる。
【0065】
本実施形態のプログラムは、前記本発明のバス乗降支援装置及びバス乗降支援方法並びに移動補助具使用判定装置及び移動補助具使用判定方法における記載を援用できる。前記各手順は、例えば、「手順」を「処理」と読み替え可能である。また、本実施形態のプログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。前記記録媒体は、例えば、非一時的なコンピュータ可読記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)である。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、フラッシュメモリ(例えば、SSD(Solid State Drive)、USBフラッシュメモリ、SD/SDHCカード等)、光ディスク(例えば、CD‐R/CD‐RW、DVD‐R/DVD‐RW、BD‐R/BD‐RE等)、光磁気ディスク(MO)、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)等があげられる。また、本実施形態のプログラム(例えば、プログラミング製品、又はプログラム製品ともいう)は、例えば、外部のコンピュータから配信される形態であってもよい。前記「配信」は、例えば、通信回線網を介した配信でもよいし、有線で接続された装置を介した配信であってもよい。本実施形態のプログラムは、配信された装置にインストールされて実行されてもよいし、インストールされずに実行されてもよい。
【0066】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をできる。
【0067】
<付記>
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
情報取得部、バス運行管理部、利用可否情報生成部、及び、情報出力部を含み、
前記情報取得部は、移動補助具を利用するバス乗降者の乗降予定のバス乗降情報を取得し、
前記バス運行管理部は、前記バス乗降情報に基づき前記バス乗降者が利用予定のバスを特定し、
さらに、前記情報取得部は、前記特定されたバスの車内情報を取得し、
前記利用可否情報生成部は、前記車両情報に基づき前記移動補助具の利用可否情報を生成し、
前記情報出力部は、前記利用可否情報を、バス乗降者用の端末に出力する、
バス乗降支援装置。
(付記2)
前記バス乗降情報は、バス乗降時の補助の要否に関する情報を含み、
前記情報出力部は、前記バス乗降情報を前記特定されたバスの端末に出力する、
付記1記載のバス乗降支援装置。
(付記3)
前記情報出力部は、前記車内情報を前記特定されたバスの端末に出力し、
前記情報取得部は、前記特定されたバスの運転手により前記車内情報が修正された修正車内情報を取得し、
前記利用可否情報生成部は、前記修正車内情報に基づき前記移動補助具の利用可否情報を生成する、
付記2記載のバス乗降支援装置。
(付記4)
車両情報取得部、車内状況判定部、及び、判定結果出力部を含み、
前記車両情報取得部は、移動補助具の利用者が乗降予定の車両の車両情報、前記車両の車内画像情報、及び、前記車両の車内物体距離情報を取得し、
前記車内状況判定部は、前記車両情報、前記車内画像情報及び前記物体距離情報に基づき、前記車両における全体使用割合、前記車両における移動補助具スペースの使用割合、及び、前記移動補助具スペースの利用者数を算出し、
前記全体使用割合、前記移動補助具スペースの使用割合、及び前記移動補助具スペースの利用者数に基づき、前記車両の混雑情報を生成し、
前記混雑情報が一定の基準を満たす場合に、移動補助具スペース空き情報を生成し、
前記判定結果出力部は、前記移動補助具スペース空き情報を出力する、
移動補助具利用判定装置。
(付記5)
前記利用可否情報生成部は、移動補助具利用判定部を含み、
前記移動補助具利用判定部は、付記4記載の移動補助具利用判定装置を含み、
前記利用可否情報生成部は、前記移動補助具スペース空き情報を含む前記移動補助具の利用可否情報を生成する、
付記1から3のいずれか一項に記載のバス乗降支援装置。
(付記6)
情報取得工程、バス運行管理工程、利用可否情報生成工程、及び、情報出力工程を含み、
前記情報取得工程は、移動補助具を利用するバス乗降者の乗降予定のバス乗降情報を取得し、
前記バス運行管理工程は、前記バス乗降情報に基づき前記バス乗降者が利用予定のバスを特定し、
さらに、前記情報取得工程は、前記特定されたバスの車内情報を取得し、
前記利用可否情報生成工程は、前記車両情報に基づき前記移動補助具の利用可否情報を生成し、
前記情報出力工程は、前記利用可否情報を、バス乗降者用の端末に出力し、
前記各工程が、コンピュータにより実行される、
バス乗降支援方法。
(付記7)
前記バス乗降情報は、バス乗降時の補助の要否に関する情報を含み、
前記情報出力工程は、前記バス乗降情報を前記特定されたバスの端末に出力し、
前記各工程が、コンピュータにより実行される、
付記6記載のバス乗降支援方法。
(付記8)
前記情報出力工程は、前記車内情報を前記特定されたバスの端末に出力し、
前記情報取得工程は、前記特定されたバスの運転手により前記車内情報が修正された修正車内情報を取得し、
前記利用可否情報生成工程は、前記修正車内情報に基づき前記移動補助具の利用可否情報を生成し、
前記各工程が、コンピュータにより実行される、
付記7記載のバス乗降支援方法。
(付記9)
車両情報取得工程、車内状況判定工程、及び、判定結果出力工程を含み、
前記車両情報取得工程は、移動補助具の利用者が乗降予定の車両の車両情報、前記車両の車内画像情報、及び、前記車両の車内物体距離情報を取得し、
前記車内状況判定工程は、前記車両情報、前記車内画像情報及び前記物体距離情報に基づき、前記車両における全体使用割合、前記車両における移動補助具スペースの使用割合、及び、前記移動補助具スペースの利用者数を算出し、
前記全体使用割合、前記移動補助具スペースの使用割合、及び前記移動補助具スペースの利用者数に基づき、前記車両の混雑情報を生成し、
前記混雑情報が一定の基準を満たす場合に、移動補助具スペース空き情報を生成し、
前記判定結果出力工程は、前記移動補助具スペース空き情報を出力し、
前記各工程が、コンピュータにより実行される、
移動補助具利用判定方法。
(付記10)
前記利用可否情報生成工程は、移動補助具利用判定工程を含み、
前記移動補助具利用判定工程は、車両情報取得工程、車内状況判定工程、及び、利用情報出力工程を含み、
前記車両情報取得工程は、移動補助具の利用者が乗降予定の車両の車両情報、前記車両の車内画像情報、及び、前記車両の車内物体距離情報を取得し、
前記車内状況判定工程は、前記車両情報、前記車内画像情報及び前記物体距離情報に基づき、前記車両における全体使用割合、前記車両における移動補助具スペースの使用割合、及び、前記移動補助具スペースの利用者数を算出し、
前記全体使用割合、前記移動補助具スペースの使用割合、及び前記移動補助具スペースの利用者数に基づき、前記車両の混雑情報を生成し、
前記混雑情報が一定の基準を満たす場合に、移動補助具スペース空き情報を生成し、
前記判定結果出力工程は、前記移動補助具スペース空き情報を出力し、
さらに、前記利用可否情報生成工程は、前記移動補助具スペース空き情報を含む前記移動補助具の利用可否情報を生成し、
前記各工程が、コンピュータにより実行される、
付記6から8記載のバス乗降支援方法。
(付記11)
情報取得手順、バス運行管理手順、利用可否情報生成手順、及び、情報出力手順を含み、
前記情報取得手順は、移動補助具を利用するバス乗降者の乗降予定のバス乗降情報を取得し、
前記バス運行管理手順は、前記バス乗降情報に基づき前記バス乗降者が利用予定のバスを特定し、
さらに、前記情報取得手順は、前記特定されたバスの車内情報を取得し、
前記利用可否情報生成手順は、前記車両情報に基づき前記移動補助具の利用可否情報を生成し、
前記情報出力手順は、前記利用可否情報を、バス乗降者用の端末に出力し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
(付記12)
前記バス乗降情報は、バス乗降時の補助の要否に関する情報を含み、
前記情報出力手順は、前記バス乗降情報を前記特定されたバスの端末に出力し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるための付記11記載のプログラム。
(付記13)
前記情報出力手順は、前記車内情報を前記特定されたバスの端末に出力し、
前記情報取得手順は、前記特定されたバスの運転手により前記車内情報が修正された修正車内情報を取得し、
前記利用可否情報生成手順は、前記修正車内情報に基づき前記移動補助具の利用可否情報を生成し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるための付記12記載のプログラム。
(付記14)
車両情報取得手順、車内状況判定手順、及び、判定結果出力手順を含み、
前記車両情報取得手順は、移動補助具の利用者が乗降予定の車両の車両情報、前記車両の車内画像情報、及び、前記車両の車内物体距離情報を取得し、
前記車内状況判定手順は、前記車両情報、前記車内画像情報及び前記物体距離情報に基づき、前記車両における全体使用割合、前記車両における移動補助具スペースの使用割合、及び、前記移動補助具スペースの利用者数を算出し、
前記全体使用割合、前記移動補助具スペースの使用割合、及び前記移動補助具スペースの利用者数に基づき、前記車両の混雑情報を生成し、
前記混雑情報が一定の基準を満たす場合に、移動補助具スペース空き情報を生成し、
前記判定結果出力手順は、前記移動補助具スペース空き情報を出力し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
(付記15)
前記利用可否情報生成手順は、移動補助具利用判定手順を含み、
前記移動補助具利用判定手順は、車両情報取得手順、車内状況判定手順、及び、利用情報出力手順を含み、
前記車両情報取得手順は、移動補助具の利用者が乗降予定の車両の車両情報、前記車両の車内画像情報、及び、前記車両の車内物体距離情報を取得し、
前記車内状況判定手順は、前記車両情報、前記車内画像情報及び前記物体距離情報に基づき、前記車両における全体使用割合、前記車両における移動補助具スペースの使用割合、及び、前記移動補助具スペースの利用者数を算出し、
前記全体使用割合、前記移動補助具スペースの使用割合、及び前記移動補助具スペースの利用者数に基づき、前記車両の混雑情報を生成し、
前記混雑情報が一定の基準を満たす場合に、移動補助具スペース空き情報を生成し、
前記判定結果出力手順は、前記移動補助具スペース空き情報を出力し、
さらに、前記利用可否情報生成手順は、前記移動補助具スペース空き情報を含む前記移動補助具の利用可否情報を生成し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるための付記11から13のいずれか一項に記載のプログラム。
(付記16)
情報取得手順、バス運行管理手順、利用可否情報生成手順、及び、情報出力手順を含み、
前記情報取得手順は、移動補助具を利用するバス乗降者の乗降予定のバス乗降情報を取得し、
前記バス運行管理手順は、前記バス乗降情報に基づき前記バス乗降者が利用予定のバスを特定し、
さらに、前記情報取得手順は、前記特定されたバスの車内情報を取得し、
前記利用可否情報生成手順は、前記車両情報に基づき前記移動補助具の利用可否情報を生成し、
前記情報出力手順は、前記利用可否情報を、バス乗降者用の端末に出力し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記17)
前記バス乗降情報は、バス乗降時の補助の要否に関する情報を含み、
前記情報出力手順は、前記バス乗降情報を前記特定されたバスの端末に出力し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な付記16記載の記録媒体。
(付記18)
前記情報出力手順は、前記車内情報を前記特定されたバスの端末に出力し、
前記情報取得手順は、前記特定されたバスの運転手により前記車内情報が修正された修正車内情報を取得し、
前記利用可否情報生成手順は、前記修正車内情報に基づき前記移動補助具の利用可否情報を生成し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な付記17記載の記録媒体。
(付記19)
車両情報取得手順、車内状況判定手順、及び、判定結果出力手順を含み、
前記車両情報取得手順は、移動補助具の利用者が乗降予定の車両の車両情報、前記車両の車内画像情報、及び、前記車両の車内物体距離情報を取得し、
前記車内状況判定手順は、前記車両情報、前記車内画像情報及び前記物体距離情報に基づき、前記車両における全体使用割合、前記車両における移動補助具スペースの使用割合、及び、前記移動補助具スペースの利用者数を算出し、
前記全体使用割合、前記移動補助具スペースの使用割合、及び前記移動補助具スペースの利用者数に基づき、前記車両の混雑情報を生成し、
前記混雑情報が一定の基準を満たす場合に、移動補助具スペース空き情報を生成し、
前記判定結果出力手順は、前記移動補助具スペース空き情報を出力し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記20)
前記利用可否情報生成手順は、移動補助具利用判定手順を含み、
前記移動補助具利用判定手順は、車両情報取得手順、車内状況判定手順、及び、利用情報出力手順を含み、
前記車両情報取得手順は、移動補助具の利用者が乗降予定の車両の車両情報、前記車両の車内画像情報、及び、前記車両の車内物体距離情報を取得し、
前記車内状況判定手順は、前記車両情報、前記車内画像情報及び前記物体距離情報に基づき、前記車両における全体使用割合、前記車両における移動補助具スペースの使用割合、及び、前記移動補助具スペースの利用者数を算出し、
前記全体使用割合、前記移動補助具スペースの使用割合、及び前記移動補助具スペースの利用者数に基づき、前記車両の混雑情報を生成し、
前記混雑情報が一定の基準を満たす場合に、移動補助具スペース空き情報を生成し、
前記判定結果出力手順は、前記移動補助具スペース空き情報を出力し、
さらに、前記利用可否情報生成手順は、前記移動補助具スペース空き情報を含む前記移動補助具の利用可否情報を生成し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な付記16から18のいずれか一項に記載の記録媒体。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明によれば、移動補助具を使用するバス乗降者は、気軽にバスを使用することができるようになる。また、運転手による移動補助具使用の見落としを防止し、運転手による補助要否の確認の負担を軽減することができる。その結果、車椅子等の移動補助具を利用するバス乗降者のバス乗降支援に有用である。
【符号の説明】
【0069】
10、10B バス乗降支援装置
11 情報取得部
12 バス運行管理部
13 使用可否情報生成部
14 情報出力部
20 移動補助具使用判定装置
21 車両情報取得部
22 車内状況判定部
23 判定結果出力部
101 中央処理装置
102 メモリ
103 バス
104 記憶装置
105 入力装置
106 出力装置
107 通信デバイス

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8