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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024111562
(43)【公開日】2024-08-19
(54)【発明の名称】遊技場用システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20240809BHJP
【FI】
A63F5/04 683
A63F5/04 691A
A63F5/04 691B
A63F5/04 605B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023016145
(22)【出願日】2023-02-06
(71)【出願人】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】根木 優
【テーマコード(参考)】
2C182
【Fターム(参考)】
2C182CA10
2C182EB01
2C182EB11
(57)【要約】
【課題】多くの遊技価値を獲得した遊技者が遊技終了した場合でも継続して出玉感を演出し易くする。
【解決手段】発行処理により発行された一般カードに対応付けられるお持ち帰り点を特定し、その特定したお持ち帰り点が、予め設定される持玉範囲(例えば5000、2000、1000等)の何れに属するかを発行処理単位で分類し、その分類結果をお持ち帰り情報として特定して報知する。多くの遊技価値を獲得した遊技者が遊技終了した場合でも継続して出玉感を演出し易くなる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者により獲得された遊技価値である獲得価値が対応付けられた記録媒体を発行する発行処理を行う発行手段と、
前記発行処理により発行された前記記録媒体に対応付けられる獲得価値を示す発行価値に関する持ち帰り情報を特定可能な持ち帰り情報特定手段と、
前記持ち帰り情報が、予め設定される価値範囲の何れに属するかを発行処理単位で分類する分類手段と、
前記分類手段による所定期間を対象とした分類結果を報知する報知手段と、を備えた遊技場用システム。
【請求項2】
予め設定される条件であって、前記持ち帰り情報の大きさを対象とした基準条件を満たす持ち帰り情報を報知対象とする一方、前記基準条件を満たさない持ち帰り情報を報知対象から除外する除外手段を備えた請求項1に記載した遊技場用システム。
【請求項3】
前記報知手段は、前記分類結果を報知する場合に、前記価値範囲に応じて発行処理単位で特定される持帰識別情報を表示する請求項1又は2に記載した遊技場用システム。
【請求項4】
前記持ち帰り情報を調整する調整手段を備え、
前記持ち帰り情報は、前記発行価値を遊技機単位で特定可能であり、
前記調整手段は、前記発行価値から当該発行価値の対象となる遊技機とは別の遊技機にて増減した獲得価値を除外することで持ち帰り情報を調整する請求項1又は2に記載した遊技場用システム。
【請求項5】
前記持ち帰り情報特定手段は、前記持ち帰り情報の特定対象期間を複数の営業日に渡る期間とする請求項1又は2に記載した遊技場用システム。
【請求項6】
前記持ち帰り情報特定手段は、遊技機単位で持ち帰り情報を特定し、
前記報知手段は、前記持ち帰り情報特定手段により遊技機単位で特定された前記持ち帰り情報を遊技機グループにて統合した結果を報知する請求項1又は2に記載した遊技場用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
遊技場では遊技者に対して出玉感をアピールするために例えば特許文献1の図面の[図2]に示されるような持玉数表示装置を遊技機単位で設けて出玉情報を提示している。この場合、明細書の段落[0018]に記載のように所謂各台計数装置にて計数した、或いは段落[0020]に記載のように遊技情報から特定される所謂持玉を出玉情報の対象としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-34054号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような出玉情報は一人の遊技者の持玉を対象としているので、対象となる遊技者が遊技終了し、次の遊技者が遊技開始すればその遊技者の持玉が表示対象となってしまう。即ち、例えば10000玉のような多くの出玉を獲得した遊技者の遊技中の演出には長けているが、その遊技者が遊技を終えた場合にその出玉感を継続して演出することが難しく、この点に改良の余地があった。
【0005】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、その目的は、多くの遊技価値を獲得した遊技者が遊技終了した場合でも継続して出玉感を演出し易い遊技場用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載した発明は、遊技者により獲得された遊技価値である獲得価値が対応付けられた記録媒体(例えば一般カード)を発行する発行処理を行う発行手段(例えば遊技装置2)と、前記発行処理により発行された前記記録媒体に対応付けられる獲得価値(例えば持玉)を示す発行価値(例えば発行数)に関する持ち帰り情報(例えば発行数やお持ち帰り数)を特定可能な持ち帰り情報特定手段(例えば情報表示装置3)と、前記持ち帰り情報が、予め設定される価値範囲(例えば持玉範囲)の何れに属するかを発行処理単位で分類する分類手段(例えば情報表示装置3)と、前記分類手段による所定期間(例えば1日)を対象とした分類結果(例えば持帰識別情報F1~F4や各設定値に対応する数値)を報知する報知手段(例えば情報表示装置3)と、を備える。
【0007】
このような構成によれば、発行処理により発行された記録媒体に対応付けられる獲得価値を示す発行価値に関する持ち帰り情報を特定し、持ち帰り情報が、予め設定される価値範囲の何れに属するかを発行処理単位で分類し、所定期間を対象とした分類結果を報知するようにしたので、多くの遊技価値を獲得した遊技者が遊技終了した場合でも継続して出玉感を演出し易くなる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態における遊技場用システムの全体構成を概略的に示す図
図2】遊技機の正面図
図3】遊技機のスペックを示す図
図4】情報表示装置の正面図
図5】スランプグラフを示す図
図6】お持ち帰り点を説明する図
図7】表示例を示す図
図8】表示例を示す図
図9】表示例を示す図
図10】表示例を示す図
図11】発行履歴を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、遊技場用システムの全体構成を概略的に示している。遊技場内には、複数台の遊技機1が設置されている。本実施形態の場合、遊技機1は所謂スロットマシンを想定している。各遊技機1には、遊技装置2(発行手段に相当する)及び情報表示装置3(持ち帰り情報特定手段、分類手段、箇所特定手段、報知手段、除外手段、調整手段に相当する)が付設されている。遊技機1、遊技装置2及び情報表示装置3は、それぞれ中継装置4と接続されている。中継装置4は、LAN5を介して管理装置6と接続されている。
【0010】
管理装置6は、遊技場内の例えば事務所等に設置されており、モニタ7、キーボード8等が接続されている。管理装置6は、遊技場内に設置される各種機器(遊技機1、遊技装置2、情報表示装置3等)の稼動状況を管理する。尚、遊技場内には、所謂パチンコ機も含めて例えば数百台の遊技機1が設置されており、それぞれの遊技機1が管理装置6の管理対象となっている。遊技場には島端計数機や景品交換端末(POS端末)等も設置されており、それらもLAN5を介して管理装置6と接続されている。
【0011】
図2に示すように、遊技機1は、表示窓9、リール10、スタートレバー11、ストップ釦12a~12c、液晶表示部13、スピーカ14、MAXBET釦15、計数釦16、付与数表示部17、クレジット数表示部18等を備える。遊技者は表示窓9を通じて内部に設けられたリール10に描かれた図柄を視認可能となっている。遊技者がMAXBET釦15を操作することでクレジットメダル(遊技価値)が所定枚数ベットされ(遊技価値が消費され)、その状態でスタートレバー11が操作されると(ゲームの開始操作が行われると)、内部抽選を実行すると共に図柄の変動を開始させ、ストップ釦12a~12cが操作されると、所謂引込制御(予め規定された引込範囲である例えば4図柄まで図柄を有効ライン上に引込んで停止表示させる制御)によりリール10の変動を停止する。遊技機1は、上記した物理的なリール10を備えるものに限らず、表示窓9を液晶表示器等で構成し、図柄を画像として表示及び変動させるタイプのものであっても良い。その場合、スタートレバー11が操作されると、液晶表示器の画面に表示された図柄の変動を開始させ、ストップ釦12a~12cが操作されると、対応する図柄が停止表示されることになる。
【0012】
遊技機1には、周知のようにボーナス役、小役、リプレイ役等の役が設定されており、上記した内部抽選時に何れの役に内部当選した状態で遊技者によりストップ釦12a~12cが操作され、予め設定されている有効ライン上に内部当選役に対応する図柄が停止表示されると(図柄が揃うと)、入賞が発生する。入賞が発生した場合には、対応する枚数のメダルの付与又は大当り状態(ボーナス状態)等への移行が行われる。
【0013】
遊技機1には、図3に示すように、例えば「1」~「6」の6段階で役の内部当選確率を設定するための設定値が設けられており、何れかの設定値を有効化する。設定値は、その値が高いほど遊技者にとって有利な設定であり、その値が低いほど遊技者にとって不利な設定である。高設定ほどボーナス役の入賞率が高くなることで出率が高くなり、設定値により遊技機1の出率等が調整される。尚、小役確率については全設定共通である。上記は一例であり、機種によってはART等のボーナスとは異なる特別状態が発生する等、スペックは機種に応じて異なる。
【0014】
遊技機1は、遊技装置2との間でデータ信号により遊技情報を送受信するI/F部(図示省略)を備えており、遊技の実行に応じて以下に示す各種の遊技情報を遊技装置2へ送信する。
・得点消費情報(アウト情報)=遊技で消費された得点の数を示す情報。
・得点付与情報(セーフ情報)=入賞により付与された得点の数を示す情報。
・遊技点数情報=現時点の遊技点数(貸出点数+付与点数(セーフ)-消費点数(アウト))を示す情報。
・ゲーム情報=ゲームが実行されたことを示す情報。
・ボーナス情報=ボーナス状態(特別状態)であることを示す情報。BB、RB等ボーナスの種類を区分可能。又、所謂ARTのような他の特別状態を対象としても良い。
こうした遊技情報は、これを特定可能な電文のようなデータ信号として、前回送信時からの累計データ(更新データ)を遊技装置2に対して一定間隔(例えば200ミリ秒毎)で出力することができ、又、機種によって異なる様々な情報を出力することができる。
又、詳しくは後述するように、上記の遊技点数情報たる遊技点数(クレジット)は、これと後述する持点数との合計値を示す保有点数として情報表示装置3に表示しても良い。
【0015】
遊技装置2は、遊技者が貨幣(有価価値)を投入する貨幣投入口19、遊技者が一般カード等のICカード(記録媒体に相当する)を挿入するカード挿入口20、貸出操作を行うときに操作される貸出釦21、再プレイ操作を行うときに操作される再プレイ釦22、発行操作を行うときに発行釦23、タッチパネル式の液晶表示部24、小物を収容する小物入れ25等を備える。
【0016】
遊技装置2は以下に示す動作を行う。
(1)貨幣を受付ける(貨幣受付処理)と、入金額を残高に加算して表示し、残高がある状態で貸出釦21が押下される(貸出操作、付与操作を受付ける)と、付与単位(例えば1000円)分の点数(貸出点数、対価付与価値)を遊技機1にて管理されるクレジット(遊技点)へ付与(加算)し(貸出処理、対価付与処理)、その対価分を残高から引落とす。尚、貨幣は複数回分の対価付与処理の対応分を受付可能である(例えば1万円まで)。
【0017】
(2)持点を管理し、遊技機1の計数釦16が押下される(計数操作を受付ける)と、クレジットを持点に変換する計数処理を行う。又、再プレイ釦22が押下される(再プレイ操作、付与操作を受付ける)ことで、持点をクレジットに変換する払戻処理(価値付与処理、再プレイ処理)も可能とし、払戻処理した場合はその対価分(付与した持点と同数)を持点より減算する。尚、計数処理や払戻処理も貸出処理と同様に変換レートを任意に設定し、当該変換レートに応じて適宜変換するレートを変換しても良い。
【0018】
(3)残高や持点が残存する状態で発行釦23が押下される(発行操作を受付ける)と、残高や持点(獲得価値)を特定可能な一般カードを発行する(発行処理)。尚、一般カードを受付けた場合は、その残高や持点を引継ぐ。この場合、離席操作のような特別操作した場合にはクレジットを残したまま発行可能とするが、通常の発行処理ではクレジットの計数忘れを防ぐため、遊技点が「0」であることを条件として発行処理を許容する。
【0019】
(4)中継装置4とのシリアル通信により管理装置6にて貨幣受付処理や対価付与処理、残高や持点、貸出点数、払戻点数、入金額、計数点数や貸出点数や貸出点の対価となる売上額及び一般カードの受付や発行処理等の各種情報を特定可能とするが、これらをパルス信号(例えば入金1000円毎に1パルス、売上100円毎に1パルス等)にて特定可能としても良い。尚、中継装置4からは管理装置6だけでなく情報表示装置3へも情報送信され、発行処理に関する情報として、その対象となった残高や持点(発行価値)、或いは発行時点(発行された旨を送信すれば、その送信時刻だけでも凡その発行時刻を特定可能)等を特定可能な発行情報も送信対象となる。又、当該発行情報は後述する図11に示すような発行履歴を特定可能な情報でもある。
【0020】
図4に示すように、情報表示装置3は、呼出表示時やボーナス中等にイルミネーション演出を行うイルミネーション部26、各種遊技情報等を表示する表示領域27、表示領域の表示内容を変更する等の操作を受付ける各種操作釦28を備える。表示領域27は、液晶表示によりメイン表示部27aとサブ表示部27b~27eとに区分されており、通常状態時では図4に例示しているように各表示部を区分して情報表示を行うが、例えば特別状態発生演出を行う際や拡大して情報表示する際等には各表示部を区分せずに表示領域27の全体で情報表示を行うことも可能である。
【0021】
メイン表示部27aには、差数の推移を示す所謂スランプグラフ(遊技情報の推移を示すグラフに相当する)が表示される。第1サブ表示部27bには、該当日(当日、前日、前々日)単位のBB数及びRB数が表示される。第2サブ表示部27cには、初期化条件成立後(営業開始や特別状態の終了等により成立)からのゲーム数が表示される。第3サブ表示部27dには、ボーナスのような特別状態単位のゲーム数をグラフ化した所謂ゲーム履歴グラフが表示される。尚、第3サブ表示部27dに各種操作釦の案内等を表示される場合もある。第4サブ表示部27eには、機種名が表示される。各種操作釦28による遊技情報の切替操作が行われると、図示しない他の遊技情報へ表示を切替えることも可能である。
【0022】
図5は、例えば1番台での1営業日におけるスランプグラフを示している。スランプグラフにおける数値(例えば左端から「-800」、「50」等は対応する箇所における差数(適宜省略)を示し、丸数字は発行処理したことを示す(適宜省略、詳細は後述する図7から図10参照)。図5では、丸数字「1」~「10」といった10回分の発行処理を例示し、丸数字「1」の発行処理では差数が「50」であることを例示している。他の丸数字「2」~「10」の発行処理についても同様である。
【0023】
図6は、図5に示したスランプグラフに対応し、発行処理した時点の差数、その差数の最下点、最下点と差数との差分(即ち、発行処理された持点(発行数))を示すお持ち帰り点(持ち帰り情報に相当する)、持玉範囲(価値範囲に相当する)を示す各設定値等を示す。設定値として「5000」、「2000」、「1000」、「500」、「未達」が区分されている。尚、上記した設定値の区分は、例示した「5000」、「2000」、「1000」、「500」、「未達」の5区分に限らず、任意の設定値及び区分数で良い。
【0024】
各区分ではお持ち帰り点を、対応する設定値で除算した値を示し、更に、余り分を下位の設定値で除算した値を示している(持ち帰り情報が、予め設定される価値範囲の何れに属するかを発行処理単位で分類する)。例えば「丸数字1」の発行処理では、お持ち帰り点が「850」であるので、「850」をそれぞれ「5000」、「2000」、「1000」で除算した値は「0」となるが、「500」で除算した値は「1」となる。例えば「丸数字7」の発行処理では、お持ち帰り点が「5950」であるので、「5950」を「5000」で除算した値は「1」となり、その余り分である「950」をそれぞれ「2000」、「1000」で除算した値は「0」となるが、「500」で除算した値は「1」となる。お持ち帰り点が最小の設定値である「500」に達していない場合は、「未達」が「1」となる。例えば「丸数字4」の発行処理では、お持ち帰り点が「400」であるので、「未達」が「1」となる。
【0025】
「対象」は、対応する発行処理を後述するお持ち帰り対象に含める場合には「○」、含めない場合には「×」としており、お持ち帰り点が別途設定されるお持ち帰り基準値(基準条件に相当する、例えば「100」)に達していれば「○」、達していなければ「×」となる。図6の例示では、「丸数字5」、「丸数字6」の発行処理が「×」となる。尚、「丸数字3」の発行処理については後述するが、「丸数字9」の発行処理と同一遊技者であるため対象から除外している。
【0026】
「合計」は、上記した「5000」から「未達」までを対象として特定した各設定値に対応する数値の合計を示す。例えば「5000」であれば、「丸数字7」の発行処理にて1回分の合計1回の持ち帰りがあったことを示す。例えば「2000」であれば、「丸数字9」の発行処理にて2回分の合計2回の持ち帰りがあったことを示す。例えば「500」であれば、「丸数字1」、「丸数字7」、「丸数字8」、「丸数字10」の各発行処理にて1回分の合計4回の持ち帰りがあったことを示す。「対象」は、「5000」から「未達」までの合計を示す。
【0027】
仮に従来の持玉数表示装置を有する遊技場用システムであれば、最新の「1900」の差数、即ち、持点なしの状態を報知するだけとなり、営業中に「5000」以上のお持ち帰りがあったことを演出し難いが、本実施形態によれば、「5000」以上のお持ち帰りがあったことだけでなく、他にも「2000」のお持ち帰りが2回分(例示では「4250」)、「1000」のお持ち帰りが2回分(例示では「1700」と「1500」)といったように最新以外のお持ち帰り分も含めた持点演出が可能になる。又、お持ち帰り基準値に達していないお持ち帰り点を対象から除外しているので、演出効果の低いお持ち帰り点を報知対象から除外することで演出効果を高めている。
【0028】
図7から図10は、図6に示した「500」から「5000」までの各設定値に対応した特定結果を示すお持ち帰り情報を、図5に示したスランプグラフと比較可能に情報表示装置3にて表示する例を示す。図7から図10では、「500」から「5000」までの各設定値に対応するフラッグ形状の識別情報(以下、持帰識別情報と称する。分類結果)F1~F4に、「5000点Over」といった何れの設定値に対応する持帰識別情報であるかを示す情報を含めて表示している。各設定値に対応する持帰識別情報F1~F4は、例えば背景色、形状、サイズ、表示形態等を任意に異ならせることで識別可能としても良く、例えば「5000」、「2000」、「1000」、「500」に対応するそれぞれの持帰識別情報F1~F4の背景色を、「赤色」、「桃色」、「黄色」、「白色」等にしても良い。又、例えば「5000」、「2000」、「1000」、「500」に対応するそれぞれの持帰識別情報F1~F4のサイズを、数値が大きいほど大きくしても良い。
【0029】
図7から図9は、メイン表示部27aにてお持ち帰り情報を表示する例である。尚、図7から図9では、スランプグラフにて図5で示した差数の数値を省略しているが表示対象としても良い。図7は、遊技者から見てメイン表示部27aの左上に、持帰識別情報F1~F4を重ねて纏めて表示し、「5000」のような数値の高い持帰識別情報F1ほど上位のレイヤとなるよう優先して表示した例である。「500」のような数値の低い持帰識別情報F4ほど上位のレイヤとなるよう優先して表示しても良い。又、数値の大小に代えて発生順の新旧に優先順を設けて表示しても良く、例えば発生順が新しい持帰識別情報(図6で例示した「丸数字10」の発行処理に対応する「1000」と「500」の2つの持帰識別情報)ほど上位のレイヤとなるよう優先して表示しても良い。
【0030】
図8は、図7と同様に遊技者から見てメイン表示部27aの左上に、持帰識別情報F1~F4を数値別に整列させて纏めて表示し、「5000」のような数値の高い持帰識別情報F1ほど上側となるように表示した例である。「500」のような数値の低い持帰識別情報F4ほど上側となるように表示しても良い。この場合も、数値の大小に代えて発生順の新旧に優先順を設けて表示しても良く、例えば発生順が新しい持帰識別情報ほど上側となるよう表示しても良いし、例えば発生順が古い持帰識別情報ほど上側となるよう表示しても良い。
【0031】
図9は、当日(本日)と過去複数日(例えば7日、複数の営業日に渡る期間)とのお持ち帰り情報を比較可能に表示した例である。ここで、お持ち帰り率は、お持ち帰り回数(図6で例示した「対象」欄の「合計」)に対する各設定値に対応する数値(分類結果)の割合を示し、例えば「5000」の持帰識別情報F1については、本日分では、お持ち帰り回数の合計が「11」であり、数値が「1」であるので、「9%」を算出して表示しており、過去7日分では、お持ち帰り回数の合計が「65」であり、数値が「8」であるので、「12%」を算出して表示している。「2000」の持帰識別情報F2、「1000」の持帰識別情報F3、「500」の持帰識別情報F4についても同様である。図9では、過去複数日として7日、即ち、1週間を例示したが、1カ月や導入日からの累計を対象としても良いし、例えば前週の同曜日を対象としても良い。更に、例えば同一機種や同一遊技島といった遊技機グループを対象としたお持ち帰り情報を表示対象としても良い(遊技機単位で特定された持ち帰り情報を遊技機グループにて統合した結果を報知する)。
【0032】
上記した表示例において、持帰識別情報F1~F4がフラッグ形状であることから、風になびくような演出、点滅するような演出、上方から舞い降りてくるような演出を行って表示しても良い。その場合、全ての持帰識別情報F1~F4を上記した演出の対象としても良いし、例えば「5000」のような演出効果の高い持帰識別情報F1だけを上記した演出の対象としても良い。又、当日分を表示する場合、営業開始時のような営業時間が余り経過していない状態では演出効果が低いので、例えば24時間分遡った期間(閉店している期間を除外した純粋な営業時間を対象としても良い)を当日分としても良い。
【0033】
図10は、上記したお持ち帰り情報をメイン表示部27aにて表示する図7から図9とは異なり、お持ち帰り情報をメイン表示部27aと第1サブ表示部27bとを併せて表示する例である。図10では、スランプグラフ上で発行処理が行われた時点に対応する箇所を特定し、当該箇所を起点としてお持ち帰り情報を表示している。即ち、スランプグラフを全体的に拡げて表示し、お持ち帰り情報としてお持ち帰り点を表示するだけでなく、対応する持帰識別情報(例えば図6で例示した「丸数字1」の起点に対応する「500」の持帰識別情報F4等、「丸数字7」や「丸数字8」等の起点も同様)を表示し、更に、発行回数を示す丸数字も表示している。図10では、持帰識別情報F1~F4を遊技者から見てメイン表示部27aの左上に纏めて表示する図7及び図8とは異なり、持帰識別情報F1~F4を起点に対応させて分散して表示し、持帰識別情報F1~F4をアピールしている。尚、図10の例示では、お持ち帰り点と持帰識別情報F1~F4とを対応付けて表示しているが、お持ち帰り点だけを表示しても良いし、持帰識別情報F1~F4だけを表示しても良い。又、メイン表示部27aと第1サブ表示部27bとを併せるだけでなく、お持ち帰り情報をメイン表示部27aと第1サブ表示部27bと第2サブ表示部27cと第3サブ表示部27dとを併せて表示したり、何れかの表示のみで表示したりしても良い。
【0034】
図10では、このように持帰識別情報F1~F4を分散して表示することでスランプグラフが遮蔽されて当該スランプグラフの視認性が低下するので、持帰識別情報F1~F4の表示と非表示とを所定期間単位で切替えて表示したり、上記したように上方から舞い降りてくるような動きを持たせて表示したりしても良い。この場合、発行時点に対応する箇所に垂直方向に上方から舞い降りてくるように表示することが望ましい。更に、例えばスランプグラフの上方や下方といった四方へ適宜ずらす等してスランプグラフを避けて表示しても良い。又、図10では、図6に示した「対象」が「○」である発行処理を対象としてお持ち帰り情報を表示しているが、全ての発行処理を対象としてお持ち帰り情報を表示しても良いし、持帰識別情報F1~F4を表示可能な発行処理(「対象」が「○」である発行処理のうち「丸数字2」と「丸数字4」を除く発行処理)を対象としてお持ち帰り情報を表示しても良い。尚、他の表示例も含め、グラフとしては差数の推移を示す所謂スランプグラフを例示しているが、例えばお持ち帰り点数の推移や、大当り数の推移等、他の遊技情報の推移を示すグラフにて本実施形態を採用しても良い。
【0035】
図11は、図5のような遊技が行われた場合の発行履歴を示している。尚、説明の都合上、No7~No9、No14では発行処理は行われていないが特別に履歴を示している。発行履歴における各項目の意味は次の通りである。
【0036】
図5図5の丸数字に対応する(説明の都合上、特別に示している)。
受付持点=一般カードを受付けた場合には当該一般カードに対応付けられた持点(対応する遊技機1と同レートの持点が対象となる。会員カードを受付けた場合には当該会員カードに対応付けられた当日貯玉を持点同様に扱う)。
発行数=カードを発行処理した持点を示す。
現持点=最新又は発行処理時の持点を示す。
現遊技点=最新又は発行処理時の遊技点(クレジット)を示す。
カードID=発行処理した記録媒体のIDを示す。
5000~対象=図6と同様。
【0037】
以下、図11を参照してお持ち帰り点の特定方法について説明する。先ず、お持ち帰り点は以下の演算式により特定している。
お持ち帰り点=(同一カードの過去最新発行時のお持ち帰り点+現持点-受付持点)+現遊技点
括弧内が負の場合は括弧内を「0」として演算する。No1~No3のように受付持点が「0」、即ち、カードを受付けずに現金を受付けて遊技開始し、遊技点を全て計数して発行処理した場合は、現持点となる発行数がお持ち帰り点となる。
【0038】
一方で、No4~No6のように以前に発行処理していない(他の遊技装置2にて発行処理された)カードを受付け、受付持点はあるが遊技点はない場合(通常の発行処理は遊技点があれば抑制される)は、現持点から受付持点を差引いた持点(即ち、他の遊技機にて獲得した持点を除いた持点)がお持ち帰り点となる(発行価値から当該発行価値の対象となる遊技機とは別の遊技機にて増減した獲得価値を除外することで持ち帰り情報を調整する)。No11~No12も同様である。又、No7のようにカードを受付けて受付持点がある場合でも保有点(持点+遊技点を示す)が基準値(例えば「50」)に達していない場合は、一旦遊技終了として次のレコードであるNo8を作成して新たなレコードとして特定する(この場合、実際には発行処理がなく、次のレコードに持点や遊技点が引継がれるので、新たなレコードを特定しなくとも良い)。
【0039】
No8のように例えばトイレのような休憩時に離席操作を行った場合(図6には示さず)、遊技点が残存していても発行処理が許容されるので、受付持点が「0」であれば(0以外なら減算される)持点と遊技点との合計がお持ち帰り点となる。更に、No9のように一旦発行処理した後、No10のように他の遊技機1での遊技により持点を増減させて遊技者が戻ってきた場合、例えばNo10のようにカードID「406」を受付けた場合、それより以前に発行したカードのカードIDを参照し、当該カードIDがあれば上記した演算式にて特定する。例えばNo10の場合、過去の最新発行はNo9となるので、
お持ち帰り点=(3850+5100-3000)+0=5950
となる。
【0040】
同様に、No13のようにカードID「103」を受付けた場合、過去の最新発行はNo3となるので、
お持ち帰り点=(700+1800-1000)+0=1500
となる。
【0041】
更に、No14のように発行処理前の最新の状態では、上記した演算式によると、
お持ち帰り点=(955-3000)+45
となるが、括弧内が負となるので、括弧内を「0」として演算し、
お持ち帰り点=(0)+45=45
となり、現遊技点をお持ち帰り点として特定する。
【0042】
又、図11ではお持ち帰り点を識別出力(例えば「丸数字1」や「丸数字2」等)しているが、この識別出力は図7から図10の表示対象となるお持ち帰り点を示す。即ち、「丸数字3」や「丸数字10」のように同一のカードIDを発行した場合は最新の発行処理に対応したお持ち帰り点が対象となる。又、No13のように発行処理から受付までに他の遊技者の遊技を挟む場合には別履歴としてお持ち帰り点を分けてそれぞれ表示対象としても良い。尚、現在に限り、発行処理していない場合にも対象となるが、図11ではお持ち帰り基準値に達していないため対象から除外している。しかしながら、現在については、お持ち帰り基準値に関わらず対象に含めても良い。
【0043】
図5に戻り、例えば「丸数字9」及び「丸数字10」の発行処理がなかった場合、最新のお持ち帰り点は「-50」から「1900」までの「1950」となるが、最大(以下、ピークと称する)のお持ち帰り点である「-50」から「4200」までの「4250」を表示しても良い。この場合、最新の「1950」と比較可能に表示しても良く、更に、ピーク時と最新のお持ち帰り点と、図7から図10に示したこれまでのお持ち帰り情報とを比較可能に表示することが望ましい。
【0044】
最新のお持ち帰り点についての上記した報知は、該当遊技者の遊技終了までとしても、次の遊技者の遊技開始までとしても、次の遊技者が基準値以上のお持ち帰り点を得るまでとの何れとしても良く、更に、最新とピーク時のお持ち帰り点の切替タイミングを異なるようにしても良い。更に、これらを設定操作により選択可能にしても良い。
【0045】
上記した例示では、お持ち帰り点の上限値(基準条件)を「5000」とし、「5000」以上となる場合には複数のお持ち帰り情報に区分するようにしている。例えば「12500」のお持ち帰り点の場合、「5000」×2、「2000」×1、「500」×1としている。これは遊技者を無益に煽ることを防止するためであるが、「5000」として最大のお持ち帰り情報を1つだけ報知対象としたり、「5000」×2を報知対象としたりする一方、「2000」×1、「500」×1を報知対象から除外する等しても良い(基準条件を満たさない発行価値を持ち帰り情報の対象から除外する)。即ち、特定のお持ち帰り情報を報知対象とする一方、残りのお持ち帰り情報を報知対象から除外しても良く、これらを設定操作により切替えても良い。
【0046】
例えば最大のお持ち帰り点や最新のお持ち帰り点のような特別なお持ち帰り点については、「5000」のような設定値単位ではなく、1点単位、或いは10点単位等異なる点数単位で報知するようにしても良い(持帰識別情報の表示態様も含む)。例えば上記した例示では最大のお持ち帰り点である図5の「丸数字7」の発行処理を「5000」×1、「500」×1と報知しているが、「5950」と報知しても良く、「5950点Over」といった持帰識別情報を表示しても良い。
【0047】
発行処理時のような遊技終了時のお持ち帰り点を特定する構成を例示したが、ピーク時のお持ち帰り点を報知対象としても良い。例えば「丸数字7」の発行処理では「5950」のお持ち帰り点であるが、「丸数字7」の時点ではなく、あと「500」枚のメダルを使用した「5450」の時点で発行処理された場合であっても、ピーク時のお持ち帰り点を保持して報知対象としても良い。この場合、保持するピーク時のお持ち帰り点は、お持ち帰り点を更新した際にピーク時よりも大きくなった場合に更新すれば良い。これは営業日のような所定期間内の最大のお持ち帰り点だけでなく、その他のお持ち帰り点についても適用可能である。
【0048】
図11では発行処理単位で履歴情報を記憶しているが、カードID単位(同一の遊技者であるかによる遊技者単位)で履歴情報を纏めても良く、履歴情報を遊技者へ報知しても良い。即ち、図11のお持ち帰り点を識別出力したレコードを報知対象として、同一カードIDの履歴情報を適宜統合すれば良い。例えばNo3のレコードを、No13に対応するカードを受付けた際にNo13に統合すれば良い。
【0049】
図9のように表現方法としては「*回分」(*は自然数)を例示したが、延べ人数的に「*名様」といった表現方法も可能である。又、例えばお持ち帰り点が「5950」である場合に、「5000」×1、「500」×1とするように各設定値にて重複しない構成を例示したが、「5000」×1、「2000」×2、「1000」×5、「500」×11といったように重複する構成を採用しても良く(例えば5000であれば1回分、2000であれば2回分、1000であれば5回分等)、このような構成とするか否かを設定操作により切替えても良い。
【0050】
各設定値に到達する都度、お持ち帰り情報を更新しても良い。例えばお持ち帰り点が最終的に「5950」となる場合、持点や遊技点の更新に応じてお持ち帰り点を更新し(更新タイミングは必ずしも連動させなくとも良い)、「500」となった時点で持帰識別情報F4を報知し、「1000」となった時点で持帰識別情報F3を報知し、「2000」となった時点で持帰識別情報F2を報知し、「5000」となった時点で持帰識別情報F1を報知することで、最終的に持帰識識別情報F1~F4を1つずつ順次報知するといった構成としても良いし、例えば「1000」となった時点で「500」×2と「1000」、「2000」となった時点で「500」×4と「1000」×2と「2000」×1といったように報知すれば、上記した重複する構成とする場合に更新頻度を高めた上での演出が可能となる。
【0051】
以上に説明した実施形態によれば、次のような作用効果を得ることができる。
遊技場用システムにおいて、発行処理により発行された一般カードに対応付けられるお持ち帰り点を特定し、その特定したお持ち帰り点が、予め設定される持玉範囲の何れに属するかを発行処理単位で分類し、その分類結果をお持ち帰り情報として特定して報知するようにしたので、多くの遊技価値を獲得した遊技者が遊技終了した場合でも継続して出玉感を演出し易くなる。
【0052】
発行処理により発行された一般カードに対応付けられるお持ち帰り点を発行処理単位で特定し、遊技情報の推移を示すグラフ上で発行処理が行われた時点に対応する箇所を特定し、その特定した箇所において対応する発行処理に応じたお持ち帰り情報を報知するようにしたので、多くの遊技価値を獲得した遊技者が遊技終了した場合でも継続して出玉感を演出し易くなる。又、どのような遊技情報の推移時点で発行処理が行われて遊技者が持点を持ち帰ったかをアピールし易くなる。
【0053】
お持ち帰り基準値を満たすお持ち帰り点を報知対象とする一方、お持ち帰り基準値を満たさないお持ち帰り点を報知対象から除外するようにしたので、例えば演出効果の高いお持ち帰り点を対象とした演出が可能となる。
【0054】
分類結果を報知する場合に、持玉範囲に応じて発行処理単位で特定される持帰識別情報F1~F4等を表示するようにしたので、出玉感を持玉範囲に応じて感覚的に把握し易い演出が可能となる。
【0055】
遊技機単位でお持ち帰り点を特定し、他台で増減した持点が発行数に含まれる場合には除外するようにしたので、発行処理された持点に基づいてお持ち帰り点数を特定する場合であっても、対象となる遊技機1での獲得分を適切にお持ち帰り点数とすることが可能となる。
【0056】
お持ち帰り情報の対象期間を複数の営業日を渡る期間とするようにしたので、例えば営業開始時のような余りお持ち帰り点数が生じていない場合でも出玉感を把握し易い演出が可能となる。
【0057】
遊技機単位で特定したお持ち帰り情報を遊技機グループにて統合した結果を報知するようにしたので、遊技機グループ全体の出玉感を把握し易い演出が可能となる。
【0058】
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形又は拡張したり、各変形例を上記した実施形態と組み合わせたり各変形例を組み合わせたりしてどのように組み合わせても良いし、適宜、採用しない構成を設けても良い。
【0059】
お持ち帰り基準値を満たすお持ち帰り点を報知対象とする一方、お持ち帰り基準値を満たさないお持ち帰り点を報知対象から除外したが、お持ち帰り基準値を満たすお持ち帰り点をお持ち帰り情報の対象とする一方、お持ち帰り基準値を満たさないお持ち帰り点をお持ち帰り情報の対象から除外しても良い。又、上限値以上の持ち帰り点を報知対象やお持ち帰り情報の対象から除外しても良い。
【0060】
発行処理した遊技者が同一であるか否かをカードIDにより判定することを例示したが、例えば遊技装置2にカメラのような撮像装置を設け、撮像した画像を比較することで同一であるかを判定するといったように例示していない周知の判定方法を採用しても良い。
【0061】
図11に示したように他台で獲得した持点をお持ち帰り点から除外したが含めても良い。この場合、保有点や発行数をお持ち帰り点としてお持ち帰り情報を特定すれば良い。
【0062】
本実施形態では、別途お持ち帰り基準値を設定したが、「500」のような設定値にて兼用しても良い。即ち、報知対象となるお持ち帰り点のみを対象としてお持ち帰り点を特定しても良い。
【0063】
本実施形態では、お持ち帰り点を、例えば「5950」の場合、「5000」×1、「500」×1にて2回分としたが、実際には1回しか発行処理を行っていないので、例えば最大の(代表となる)「5000」を1回分としても良く、この場合、お持ち帰り率は最大のお持ち帰り点(例えば図5の「丸数字7」の場合は「5000」)の1回分を演算対象としても良いし、本実施形態と同様に複数回分(例えば「5000」×1と「500」×1)としても良い。
【0064】
例示した全ての遊技情報は、入力した信号により直接的に特定しても良いし、演算式を利用して間接的に特定しても良い。又、機種としては、メーカ単位やスペック単位等、遊技機の種類を示せばどのような区分としても良い。
数値、桁数、項目等は例示であり、どのような数値を採用しても良い。又、演算式については単なる例示であり、例示した演算式と同様の値を示す、或いは同様の意義を持つ演算値を演算するのであれば、どのような演算式を採用しても良い。
【0065】
以下と未満についてはどちらを採用しても良く、「達していない」等の表現は以下或いは未満となった場合の何れにも対応する表現となる。以上と超過についても同様で、「達している」等の表現は双方に対応する表現となる。
液晶表示を例示したが、有機EL等の他の表示方法を採用しても良い。又、表示することを例示したが、印字するといった報知方法を採用しても良い。
【0066】
対象となる遊技機としてスロットマシンを例示したが、それ以外に例えばパチンコ遊技機のような他の遊技機を対象としても良い。この場合、遊技価値を払出さない所謂メダルレスのスロットマシンを例示したが、従来の遊技価値を払出すスロットマシンを対象としても良いく、パチンコ遊技機についても同様である。本実施形態のように点数式の遊技機だけでなく従来の払出し式の遊技機にて払出される遊技媒体を想定できるため、両者を包含する遊技価値という表現を適宜使用している。
【0067】
情報表示装置3が行う処理の一部、或いは全てを管理装置6、遊技装置2、或いは中継装置4等にて行っても良いし、情報表示装置3のみで全てを構成しても良い。又、例示した構成を適宜設定に応じて採用するか否かを変更しても良いし、変形例を含む例示した構成をどのように組合せても良いし、適宜構成を除外しても良い。
【符号の説明】
【0068】
図面中、1は遊技機、2は遊技装置(発行手段)、3は情報表示装置(持ち帰り情報特定手段、分類手段、箇所特定手段、報知手段、除外手段、調整手段)である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11