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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024111576
(43)【公開日】2024-08-19
(54)【発明の名称】ストライカ
(51)【国際特許分類】
   B62D 25/12 20060101AFI20240809BHJP
   E05B 15/02 20060101ALI20240809BHJP
   E05B 83/24 20140101ALI20240809BHJP
   F16B 1/02 20060101ALI20240809BHJP
【FI】
B62D25/12 N
E05B15/02 F
E05B83/24 Z
F16B1/02 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023016165
(22)【出願日】2023-02-06
(71)【出願人】
【識別番号】000148896
【氏名又は名称】三井金属アクト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】弁理士法人航栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】赤堀 正和
【テーマコード(参考)】
2E250
3D004
【Fターム(参考)】
2E250AA21
2E250HH01
2E250LL15
3D004AA13
3D004BA02
3D004CA41
(57)【要約】
【課題】加工が容易であり、且つ、容易な作業で高さの調整が可能なストライカを提供する。
【解決手段】ストライカ10は、ベースプレート20と、ベースプレート20に支持されるピン30と、一端部40aがピン30に固定され、他端部40bがベースプレート20に形成された第2挿通孔22を挿通するL字状のループ部材40と、を備える。ピン30には、固定部材50がピン30の長手方向に変位可能に取り付けられており、ループ部材40の一端部40aは、固定部材50によってピン30の長手方向に変位可能にピン30に固定されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースプレートと、
前記ベースプレートに支持されるピンと、
一端部が前記ピンに固定され、他端部が前記ベースプレートに形成された挿通孔を挿通するL字状のループ部材と、を備える、ストライカであって、
前記ピンには、固定部材が前記ピンの長手方向に変位可能に取り付けられており、
前記ループ部材の前記一端部は、前記固定部材によって前記ピンの長手方向に変位可能に前記ピンに固定されている、ストライカ。
【請求項2】
請求項1に記載のストライカであって、
前記ピンには、雄ネジ部が形成されており、
前記ループ部材の前記一端部には、前記ピンの長手方向に対して直交する方向に平坦に延在する平坦部が形成されており、
前記固定部材は、前記ピンの前記雄ネジ部に螺合して、前記ループ部材の前記平坦部を前記ピンの長手方向に挟持するダブルナットである、ストライカ。
【請求項3】
請求項2に記載のストライカであって、
前記ピンの長手方向の一端部である基端部が前記ベースプレートに支持されており、
前記ピンの長手方向の他端部である先端部には、前記雄ネジ部よりも大径である抜止部が形成されている、ストライカ。
【請求項4】
請求項3に記載のストライカであって、
前記ループ部材は、前記ピンの長手方向に対して略垂直方向に延在する横方向延在部と、前記横方向延在部から屈曲して前記ピンの長手方向に対して略平行に延在する縦方向延在部と、を有し、
前記ループ部材の前記縦方向延在部には、鍔部が形成されており、
前記鍔部と前記ベースプレートとの間には、前記鍔部が前記ベースプレートから離れる方向に付勢する付勢部材が設けられている、ストライカ。
【請求項5】
請求項4に記載のストライカであって、
前記付勢部材と前記ループ部材の外周面との間、前記ループ部材の外周面と前記ベースプレートとの間、及び、前記付勢部材と前記ベースプレートとの間に介在するスリーブ部材を備える、ストライカ。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載のストライカであって、
前記ループ部材の前記他端部には、前記ベースプレートに形成された前記挿通孔の貫通方向から見て、前記ベースプレートに形成された前記挿通孔の孔径よりも長い拡大部が形成されている、ストライカ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のフード等の開閉部材に取付けられるストライカに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、開閉部材及び開閉部材をロックする部材の一方にストライカが取付けられ、開閉部材及び開閉部材をロックする部材の他方にロック装置が取り付けられ、ロック装置にストライカが係合することにより開閉部材をロックする、開閉部材のロック機構が知られている。例えば、自動車のフード及び車体の一方にストライカが取付けられており、自動車のフード及び車体の他方に設けられたロック装置にストライカが係合することにより、自動車のフードは、車体にロックされる。また、ドアやトランクリッド等、自動車のフード以外の開閉部材においても、開閉部材及び開閉部材をロックする部材の一方にストライカが取り付けられているものが知られている。
【0003】
この種のストライカにおいては、開閉部材をロックする部材に対して開閉部材がガタつくことを防止するために、高さの調整が可能であるストライカが知られている。例えば、特許文献1に記載のストライカは、ボルトの軸部に雄ねじ部が形成されており、L字状のフックの他端に形成される雌ねじ部が螺合している。そして、ボルトの先端に設けた雌ねじ部を工具にて回転させることで、フックの高さが調整可能となっている。また、例えば、特許文献2に記載のストライカは、ボルトの雄ねじがリベットナットの雌ねじに螺合し、ボルトの先端に設けた工具取付部に工具を係合させることで、ループの高さが調整可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-110608号公報
【特許文献2】特許第5836583号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のストライカは、高さを調整する場合、ベースの貫通孔にカシメ固定されたボルトを、径の太い軸部を径の細い雌ねじ部で回転させる必要があるため、作業性に課題があった。また、特許文献2に記載のストライカは、リベットナットとボルトとの共回りを防止するために、リベットナットをプレートに強固に取り付ける必要があり、加工面に課題があった。
【0006】
本発明は、加工が容易であり、且つ、容易な作業で高さの調整が可能なストライカを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、
ベースプレートと、
前記ベースプレートに支持されるピンと、
一端部が前記ピンの長手方向に摺動可能に係合し、他端部が前記ベースプレートに形成された挿通孔を挿通するL字状のループ部材と、を備える、ストライカであって、
前記ピンには、固定部材が前記ピンの長手方向に変位可能に取り付けられており、
前記ループ部材の前記一端部は、前記固定部材によって前記ピンに固定されている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ピンを操作することなく、固定部材をピンの長手方向に変位させることで高さの調整が可能であるので、加工が容易であり、且つ、容易な作業で高さの調整が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態のストライカの斜視図である。
図2】本発明の一実施形態のストライカを図1の矢印A方向から見た図である。
図3図2のB-B断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明のストライカの一実施形態を、添付図面に基づいて説明する。なお、図面は、符号の向きに見るものとする。
【0011】
本実施形態のストライカ10は、例えば、自動車のフードの裏面に左右一対取り付けられる。
【0012】
図1から図3に示すように、本実施形態のストライカ10は、ベースプレート20と、ベースプレート20に支持されるピン30と、L字状のループ部材40と、を備える。ループ部材40は、ピン30の長手方向に対して略直交方向に延在し、不図示の車両用フードロック装置のラッチと噛合する横方向延在部41と、横方向延在部41から屈曲してピン30の長手方向に対して略平行に延在する縦方向延在部42と、を有する。
【0013】
本明細書等では説明を簡単且つ明確にするために、三次元座標系を導入し、ピン30の長手方向をZ方向、Z方向と直交しループ部材40の横方向延在部41の延在方向をX方向、Z方向及びX方向の双方と直交する方向をY方向と定義する。なお、Z方向を高さ方向ということもある。
【0014】
ベースプレート20は、X方向及びY方向に延在する。ベースプレート20には、Z方向に貫通し、ピン30がカシメ固定される第1挿通孔21と、Z方向に貫通し、ループ部材40の縦方向延在部42が挿通する第2挿通孔22が形成されている。
【0015】
ピン30は、略円柱状を有し、Z方向に延在する。ピン30は、長手方向の一端部である基端部31と、長手方向の他端部である先端部32を有する。ピン30の基端部31は、ベースプレート20に支持されている。本実施形態では、ピン30は、ベースプレート20の第1挿通孔21を挿通し、ピン30の基端部31がベースプレート20にカシメ固定されている。
【0016】
ピン30の外周面には、雄ネジ部33が形成されている。ピン30の先端部32には、雄ネジ部33よりも大径の抜止部34が形成されている。
【0017】
ピン30の雄ネジ部33には、固定部材50が取り付けられている。本実施形態において、固定部材50は、ピン30の雄ネジ部33に螺合する第1ナット51及び第2ナット52を有するダブルナットである。固定部材50は、第1ナット51及び第2ナット52を回転させることによって、ピン30の長手方向(すなわちZ方向)に変位可能となっている。本実施形態では、第1ナット51及び第2ナット52は、第1ナット51がピン30の雄ネジ部33のZ方向における基端部31側、第2ナット52がピン30の雄ネジ部33のZ方向における先端部32側となるように取り付けられている。なお、ダブルナットの締付け力は、一般に螺合する雄ネジ部の先端部側に配置されるナット(本実施形態では第2ナット52)の強度で決まる。そのため、本実施形態では、第1ナット51及び第2ナット52の軸方向厚さは同厚であるか、又は、第1ナット51よりも第2ナット52を厚く構成されていることが好ましい。このように構成することで、ダブルナットの締め付け力を高めることができるので、後述するループ部材40の一端部40aの固定が弛むことを防止できる。
【0018】
ループ部材40の一端部40aは、ループ部材40の横方向延在部41側の端部となっている。ループ部材40の一端部40aには、ピン30の長手方向(すなわちZ方向)に対して直交する方向に平坦に延在する平坦部43が形成されている。平坦部43には、ピン30の雄ネジ部33が挿通可能な挿通孔44が設けられている。
【0019】
ループ部材40の一端部40aは、挿通孔44にピン30の雄ネジ部33が挿通し、ループ部材40の平坦部43が固定部材50の第1ナット51と第2ナット52とによってピン30の長手方向(すなわちZ方向)に挟持されて、ピン30の長手方向(Z方向)に変位可能にピン30に固定されている。
【0020】
したがって、ループ部材40の一端部40aが、固定部材50によってピン30の長手方向に変位可能にピン30に固定されていることによって、ピン30を操作することなく、固定部材50を操作してピン30の長手方向に変位させることで、ストライカ10の高さの調整が可能となっている。また、ループ部材40の一端部40aを、固定部材50によってピン30の長手方向に変位可能にピン30に固定することで、ストライカ10の高さの調整が可能となっているので、容易な加工で高さの調整が可能なストライカ10を製造することができる。このように、本実施形態のストライカ10は、ピン30を操作することなく、固定部材50をピン30の長手方向に変位させることで高さの調整が可能であるので、加工が容易であり、且つ、容易な作業で高さの調整が可能となる。
【0021】
また、ループ部材40の一端部40aには、ピン30の長手方向に対して直交する方向に平坦に延在する平坦部43が形成されており、固定部材50が第1ナット51及び第2ナット52を有し、ループ部材40の平坦部43をピン30の長手方向に挟持するダブルナットであることによって、ループ部材40の一端部40aの固定が弛むことを防止できるとともに、ストライカ10の高さの調整がより容易な作業で可能となる。
【0022】
なお、ピン30の先端部32の抜止部34は、第1ナット51を雄ネジ部33に螺合し、ループ部材40の平坦部43に形成された挿通孔44に雄ネジ部33を挿通し、第2ナット52を雄ネジ部33に螺合した後、ピン30の先端部32を、雄ネジ部33よりも大径となるようにピン30の長手方向から押しつぶすことによって形成される。
【0023】
このように、ピン30の先端部32に、雄ネジ部33よりも大径である抜止部34が形成されていることによって、ダブルナットである固定部材50の第1ナット51及び第2ナット52がピン30から抜脱することを防止できる。
【0024】
ループ部材40の他端部40bは、ループ部材40の縦方向延在部42側の端部となっている。ループ部材40の他端部40bは、ベースプレート20に形成された第2挿通孔22を挿通する。
【0025】
ループ部材40の縦方向延在部42には、縦方向延在部42の外周面から延出した鍔部45が形成されている。そして、鍔部45とベースプレート20との間には、鍔部45がベースプレート20から離れる方向に付勢する付勢部材60が設けられている。本実施形態では、付勢部材60は、Z方向に延在するコイルばねである。そして、付勢部材60であるコイルばねのZ方向一端部は、鍔部45に当接して、鍔部45をZ方向においてベースプレート20から離れる方向に押圧しており、付勢部材60であるコイルばねのZ方向他端部は、ベースプレート20に当接して、ベースプレート20をZ方向において鍔部45から離れる方向に押圧している。
【0026】
これにより、ストライカ10が取り付けられる開閉部材を開閉する際にベースプレート20に対してループ部材40が振動することが低減されるので、ストライカ10が取り付けられる開閉部材を開閉する際にベースプレート20に対してループ部材40が振動することによって発生する騒音を低減することができるとともに、長期間にわたってストライカ10の安定的な品質を維持することができる。
【0027】
さらに、ストライカ10は、付勢部材60とループ部材40の外周面との間、ループ部材40の外周面とベースプレート20との間、及び、付勢部材60とベースプレート20との間に介在するスリーブ部材70を備える。
【0028】
スリーブ部材70は、付勢部材60とループ部材40の外周面との間でループ部材40の外周面と取り囲んでZ方向に延在してベースプレート20の第2挿通孔22を挿通する円筒部71と、鍔部45とベースプレート20との間で円筒部71の外周面からフランジ状に延出する底壁部72と、底壁部72のベースプレート20を挟んでZ方向反対側で円筒部71の外周面からフランジ状に延出する係止部73と、を備える。
【0029】
そして、スリーブ部材70は、底壁部72と係止部73とでベースプレート20をZ方向に挟持することによってベースプレート20に固定される。さらに、スリーブ部材70の円筒部71が付勢部材60とループ部材40の外周面との間と、ループ部材40の外周面とベースプレート20の第2挿通孔22との間に介在し、スリーブ部材70の底壁部72が付勢部材60とベースプレート20との間に介在する。
【0030】
このように、付勢部材60とループ部材40の外周面との間、ループ部材40の外周面とベースプレート20との間、及び、付勢部材60とベースプレート20との間に介在するスリーブ部材70を備えることによって、付勢部材60とループ部材40との当接音、付勢部材60とベースプレート20との当接音、及び、ループ部材40とベースプレート20との当接音を低減することができるとともに、長期間にわたってストライカ10の安定的な品質を維持することができる。
【0031】
ループ部材40の他端部40bには、ベースプレート20に形成された第2挿通孔22の貫通方向(すなわちZ方向)から見て、ベースプレート20に形成された第2挿通孔22の孔径よりも長い拡大部46が形成されている。拡大部46は、ループ部材40の他端部40bをベースプレート20に形成された第2挿通孔22に挿通した後、ループ部材40の他端部40bを平つぶし加工することによって形成される。
【0032】
これにより、ループ部材40の他端部40bがベースプレート20の第2挿通孔22から抜脱することを防止できる。
【0033】
以上、本発明の一実施形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【0034】
例えば、本実施形態では、固定部材50は、第1ナット51及び第2ナット52を有するダブルナットであるものとしたが、固定部材50は、ピン30の長手方向に変位可能に取り付けられ、ピン30の長手方向に変位可能にループ部材40の一端部40aをピン30に固定可能なダブルナット以外の部材であってもよい。
【0035】
また、例えば、本実施形態では、付勢部材60は、コイルばねであるものとしたが、付勢部材60は、コイルばねに限らず、任意の付勢部材であってよい。
【0036】
本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を一例として示しているが、これに限定されるものではない。
【0037】
(1) ベースプレート(ベースプレート20)と、
前記ベースプレートに支持されるピン(ピン30)と、
一端部(一端部40a)が前記ピンに固定され、他端部(他端部40b)が前記ベースプレートに形成された挿通孔(第2挿通孔22)を挿通するL字状のループ部材(ループ部材40)と、を備える、ストライカ(ストライカ10)であって、
前記ピンには、固定部材(固定部材50)が前記ピンの長手方向に変位可能に取り付けられており、
前記ループ部材の前記一端部は、前記固定部材によって前記ピンの長手方向に変位可能に前記ピンに固定されている、ストライカ。
【0038】
(1)によれば、ピンを操作することなく、固定部材をピンの長手方向に変位させることで高さの調整が可能であるので、加工が容易であり、且つ、容易な作業で高さの調整が可能となる。
【0039】
(2) (1)に記載のストライカであって、
前記ピンには、雄ネジ部(雄ネジ部33)が形成されており、
前記ループ部材の前記一端部には、前記ピンの長手方向に対して直交する方向に平坦に延在する平坦部(平坦部43)が形成されており、
前記固定部材は、前記ピンの前記雄ネジ部に螺合して、前記ループ部材の前記平坦部を前記ピンの長手方向に挟持するダブルナットである、ストライカ。
【0040】
(2)によれば、ループ部材の一端部の固定が弛むことを防止できるとともに、ストライカの高さの調整がより容易な作業で可能となる。
【0041】
(3) (2)に記載のストライカであって、
前記ピンの長手方向の一端部である基端部(基端部31)が前記ベースプレートに支持されており、
前記ピンの長手方向の他端部である先端部(先端部32)には、前記雄ネジ部よりも大径である抜止部(抜止部34)が形成されている、ストライカ。
【0042】
(3)によれば、抜止部によって、ダブルナットである固定部材の第1ナット及び第2ナットがピンから抜脱することを防止できる。
【0043】
(4) (3)に記載のストライカであって、
前記ループ部材は、前記ピンの長手方向に対して略垂直方向に延在する横方向延在部(横方向延在部41)と、前記横方向延在部から屈曲して前記ピンの長手方向に対して略平行に延在する縦方向延在部(縦方向延在部42)と、を有し、
前記ループ部材の前記縦方向延在部には、鍔部(鍔部45)が形成されており、
前記鍔部と前記ベースプレートとの間には、前記鍔部が前記ベースプレートから離れる方向に付勢する付勢部材(付勢部材60)が設けられている、ストライカ。
【0044】
(4)によれば、ベースプレートに対してループ部材が振動することが低減されるので、ベースプレートに対してループ部材が振動することによって発生する騒音を低減することができるとともに、長期間にわたってストライカの安定的な品質を維持することができる。
【0045】
(5) (4)に記載のストライカであって、
前記付勢部材と前記ループ部材の外周面との間、前記ループ部材の外周面と前記ベースプレートとの間、及び、前記付勢部材と前記ベースプレートとの間に介在するスリーブ部材(スリーブ部材70)を備える、ストライカ。
【0046】
(5)によれば、スリーブ部材によって、付勢部材とループ部材との当接音、付勢部材とベースプレートとの当接音、及び、ループ部材とベースプレートとの当接音を低減することができるとともに、長期間にわたってストライカの安定的な品質を維持することができる。
【0047】
(6) (1)から(5)のいずれかに記載のストライカであって、
前記ループ部材の前記他端部には、前記ベースプレートに形成された前記挿通孔の貫通方向から見て、前記ベースプレートに形成された前記挿通孔の孔径よりも長い拡大部(拡大部46)が形成されている、ストライカ。
【0048】
(6)によれば、ループ部材の他端部がベースプレートの挿通孔から抜脱することを防止できる。
【符号の説明】
【0049】
10 ストライカ
20 ベースプレート
22 第2挿通孔(挿通孔)
30 ピン
31 基端部
32 先端部
33 雄ネジ部
34 抜止部
40 ループ部材
40a 一端部
40b 他端部
41 横方向延在部
42 縦方向延在部
43 平坦部
45 鍔部
46 拡大部
50 固定部材
60 付勢部材
70 スリーブ部材
図1
図2
図3