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特開2024-111595情報処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024111595
(43)【公開日】2024-08-19
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/18 20120101AFI20240809BHJP
【FI】
G06Q50/18 310
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023016194
(22)【出願日】2023-02-06
(71)【出願人】
【識別番号】300010899
【氏名又は名称】NGB株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】金山 英嗣
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC33
5L050CC33
(57)【要約】      (修正有)
【課題】商標登録出願において自己衝突が生じる可能性を事前に予測する情報処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラム及び非一時的コンピュータ可読媒体を提供する。
【解決手段】情報処理システムにおいて、情報処理装置は、出願人名義情報を含む識別番号と、識別番号に含まれる出願人名義情報を変更するための第一書類を提出した日である第一提出日と、出願予定の商標の称呼およびウィーン分類コードの少なくとも一つと、を入力するための入力インターフェースと、プロセッサと、メモリと、を備え、少なくとも一つの命令がプロセッサにより実行されると、入力された識別番号と、入力された商標の称呼と同じか又は近しい称呼及び入力されたウィーン分類コードの少なくとも一つと、を含み、登録日が第一提出日よりも時間的に前の日である登録商標を、商標データベースから取得して、登録商標を含む表示データを生成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
出願人の氏名または名称および前記出願人の住所または居所を示す出願人名義情報を含む識別番号と、前記識別番号に含まれる前記出願人名義情報を変更するための第一書類を提出した日である第一提出日と、出願予定の商標の称呼およびウィーン分類コードの少なくとも一つと、を入力するための入力インターフェースと、
プロセッサと、
前記プロセッサが実行可能な少なくとも一つの命令を記憶するメモリと、を備える情報処理装置であって、
少なくとも一つの前記命令が前記プロセッサにより実行されると、前記情報処理装置は、
前記入力インターフェースに入力された前記識別番号と、前記入力インターフェースに入力された前記商標の称呼と同一または近しい称呼および前記入力インターフェースに入力された前記ウィーン分類コードの少なくとも一つと、を含む登録商標であって、前記登録商標の登録日が前記第一提出日よりも時間的に前の日である前記登録商標を商標データベースから取得し、
前記情報処理装置によって取得された前記登録商標を含む表示データを生成する、情報処理装置。
【請求項2】
前記入力インターフェースには、さらに類似群コードが入力され、
前記情報処理装置は、前記入力インターフェースに入力された前記識別番号と、前記入力インターフェースに入力された前記商標の称呼と同一または近しい称呼および前記入力インターフェースに入力された前記ウィーン分類コードの少なくとも一つと、前記入力インターフェースに入力された前記類似群コードと、を含む前記登録商標であって、前記登録商標の登録日が前記第一提出日よりも時間的に前の日である前記登録商標を前記商標データベースから取得する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示データに含まれる前記登録商標のうち、前記登録商標に紐づく権利者の氏名または名称および前記権利者の住所または居所を示す権利者名義情報を変更するための第二書類が提出されている前記登録商標の表示態様は、前記第二書類が提出されていない前記登録商標の表示態様と異なる、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示データに含まれる前記登録商標のうち、前記第二書類が提出されている前記登録商標であって前記第二書類を提出した日である第二提出日が前記第一提出日と同じ日または前記第一提出日よりも時間的に後の日である前記登録商標の表示態様は、前記第二書類が提出されていない前記登録商標の表示態様および前記第二提出日が前記第一提出日よりも時間的に前の日である前記登録商標の表示態様と異なる、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示データには、前記登録商標に紐づく権利者の氏名または名称および前記権利者の住所または居所を示す権利者名義情報を変更するための第二書類が提出されていない前記登録商標と、前記第二書類が提出されている前記登録商標のうち前記第二書類を提出した日である第二提出日が前記第一提出日よりも時間的に前の日である前記登録商標と、のみが含まれる、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第一書類は、氏名(名称)変更届及び住所(居所)変更届、氏名(名称)変更届および住所(居所)変更届であり、
前記第二書類は、登録名義人の表示変更登録申請書および登録名義人の表示更正登録申請書である、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
複数の前記第二書類が提出されている場合、前記情報処理装置は、最新の前記第二書類が提出された日を、前記第二書類を提出した日である第二提出日として特定する、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記入力インターフェースに入力された前記商標の称呼と近しい称呼を含む前記登録商標は、前記入力インターフェースに入力された前記商標の称呼と一音相違の称呼を含む商標である、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記登録商標は、前記入力インターフェースに入力された前記商標の称呼と同一の称呼を含む商標である、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記入力インターフェースには複数の前記ウィーン分類コードが入力され、
前記情報処理装置は、前記入力インターフェースに入力された複数の前記ウィーン分類コードを含む前記登録商標を前記商標データベースから取得する、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項11】
情報処理装置によって実行される情報処理方法であって、
出願人の氏名または名称および前記出願人の住所または居所を示す出願人名義情報を含む識別番号と、前記識別番号に含まれる前記出願人名義情報を変更するための第一書類を提出した日である第一提出日と、出願予定の商標の称呼およびウィーン分類コードの少なくとも一つと、が前記情報処理装置の入力インターフェースに入力されるステップと、
前記入力インターフェースに入力された前記識別番号と、前記入力インターフェースに入力された前記商標の称呼と同一または近しい称呼および前記入力インターフェースに入力された前記ウィーン分類コードの少なくとも一つと、を含む登録商標であって、前記登録商標の登録日が前記第一提出日よりも時間的に前の日である前記登録商標を商標データベースから取得するステップと、
前記情報処理装置によって取得された前記登録商標が表示される表示データを生成するステップと、を含む、情報処理方法。
【請求項12】
情報処理装置のプロセッサにより実行される少なくとも一つの命令を含むコンピュータプログラムであって、
少なくとも一つの前記命令が前記プロセッサにより実行されると、前記情報処理装置に、
前記情報処理装置に備わる入力インターフェースに入力された出願人の氏名または名称および前記出願人の住所または居所を示す出願人名義情報を含む識別番号と、前記入力インターフェースに入力された出願予定の商標の称呼と同一または近しい称呼および前記入力インターフェースに入力されたウィーン分類コードの少なくとも一つと、を含む登録商標であって、前記登録商標の登録日が前記入力インターフェースに入力された前記識別番号に含まれる前記出願人名義情報を変更するための第一書類を提出した日である第一提出日よりも時間的に前の日である前記登録商標を商標データベースから取得させ、
前記情報処理装置によって取得された前記登録商標を含む表示データを生成させる、コンピュータプログラム。
【請求項13】
請求項12に記載されたコンピュータプログラムが記憶された、非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、インターネットを利用して、出願志望者にとって容易に商標登録出願を実現できる商標登録出願支援システムを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-259534号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば、日本国商標法第4条第1項11号は、商標登録出願の日前の商標登録出願に係る他人の登録商標又はこれに類似する商標であって、その商標登録に係る指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について使用をする商標は登録できない旨を規定している。つまり、日本国においては、他人の商標と同一または類似の商標であって、その他人の商標に係る指定商品役務と同一または類似の商品役務について使用する商標に関する商標登録出願は拒絶される。一方で、例えば、ある登録商標と同一または類似の商標であって、その登録商標に係る指定商品役務と同一または類似の商品役務について使用する商標に関する商標登録出願であっても、その登録商標に係る権利者が当該商標登録出願に係る出願人と同一名義である場合、当該商標登録出願は拒絶されない。なぜならば、その登録商標は当該商標登録出願の出願人にとって自己の登録商標である(すなわち、他人の登録商標ではない)からである。なお、日本国商標法において、ある登録商標に係る権利者がある商標登録出願に係る出願人と同一名義であるとは、当該権利者の氏名または名称および住所または居所が当該出願人の氏名または名称および住所または居所が一致していることを指す。
【0005】
ところで、日本国においては、出願人の氏名または名称や出願人の住所または居所を変更するための書類は、氏名(名称)変更届や住所(居所)変更届である。登録商標に係る権利者の氏名または名称や出願人の住所または居所を変更するための書類は、登録名義人の表示変更登録申請書や登録名義人の表示更正登録申請書である。つまり、出願人の氏名または名称や出願人の住所または居所を変更するための書類と、登録商標に係る権利者の氏名または名称や出願人の住所または居所を変更するための書類とは、異なる。したがって、例えば、住所(居所)変更届を出した場合、出願人の住所または居所は変更されるものの、登録商標に係る権利者の住所または居所は変更されない。このため、例えば、住所または居所が変わったものの、住所(居所)変更届のみを提出した場合に、新しい住所または居所で、ある登録商標と同一または類似の商標について当該登録商標に係る指定商品役務と同一または類似の商品役務を指定する商標登録出願をすると、当該登録商標の権利者は当該商標登録出願の出願人と他人であると判断され、当該商標登録出願は拒絶されてしまう。なお、説明の便宜上、本明細書では、このような実質的には同一人であっても氏名または名称および住所または居所の表示が異なることで実質的には同一人の権利者が保有する登録商標が引用されて当該登録商標に係る権利者と実質的には同一人である者がした商標登録出願が拒絶されてしまうことを「自己衝突」と称する。また、「実質的には同一人である」とは、氏名または名称および住所または居所の少なくとも一つの表示が異なるものの、実体的には同じ自然人または同じ法人であることをいう。
【0006】
本開示は、商標登録出願において自己衝突が生じる可能性を事前に予測することが可能な情報処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するための一態様に係る情報処理装置は、
出願人の氏名または名称および前記出願人の住所または居所を示す出願人名義情報を含む識別番号と、前記識別番号に含まれる前記出願人名義情報を変更するための第一書類を提出した日である第一提出日と、出願予定の商標の称呼およびウィーン分類コードの少なくとも一つと、を入力するための入力インターフェースと、
プロセッサと、
前記プロセッサが実行可能な少なくとも一つの命令を記憶するメモリと、を備える情報処理装置であって、
少なくとも一つの前記命令が前記プロセッサにより実行されると、前記情報処理装置は、
前記入力インターフェースに入力された前記識別番号と、前記入力インターフェースに入力された前記商標の称呼と同一または近しい称呼および前記入力インターフェースに入力された前記ウィーン分類コードの少なくとも一つと、を含む登録商標であって、前記登録商標の登録日が前記第一提出日よりも時間的に前の日である前記登録商標を商標データベースから取得し、
前記情報処理装置によって取得された前記登録商標を含む表示データを生成する。
【0008】
また、上記の目的を達成するための一態様に係る情報処理方法は、
情報処理装置によって実行される情報処理方法であって、
出願人の氏名または名称および前記出願人の住所または居所を示す出願人名義情報を含む識別番号と、前記識別番号に含まれる前記出願人名義情報を変更するための第一書類を提出した日である第一提出日と、出願予定の商標の称呼およびウィーン分類コードの少なくとも一つと、が前記情報処理装置の入力インターフェースに入力されるステップと、
前記入力インターフェースに入力された前記識別番号と、前記入力インターフェースに入力された前記商標の称呼と同一または近しい称呼および前記入力インターフェースに入力された前記ウィーン分類コードの少なくとも一つと、を含む登録商標であって、前記登録商標の登録日が前記第一提出日よりも時間的に前の日である前記登録商標を商標データベースから取得するステップと、
前記情報処理装置によって取得された前記登録商標が表示される表示データを生成するステップと、を含む。
【0009】
また、上記の目的を達成するための一態様に係るコンピュータプログラムは、
情報処理装置のプロセッサにより実行される少なくとも一つの命令を含むコンピュータプログラムであって、
少なくとも一つの前記命令が前記プロセッサにより実行されると、前記情報処理装置に、
前記情報処理装置に備わる入力インターフェースに入力された出願人の氏名または名称および前記出願人の住所または居所を示す出願人名義情報を含む識別番号と、前記入力インターフェースに入力された出願予定の商標の称呼と同一または近しい称呼および前記入力インターフェースに入力されたウィーン分類コードの少なくとも一つと、を含む登録商標であって、前記登録商標の登録日が前記入力インターフェースに入力された前記識別番号に含まれる前記出願人名義情報を変更するための第一書類を提出した日である第一提出日よりも時間的に前の日である前記登録商標を商標データベースから取得させ、
前記情報処理装置によって取得された前記登録商標を含む表示データを生成させる。
【0010】
また、上記の目的を達成するための一態様に係る非一時的コンピュータ可読媒体には、
上記のコンピュータプログラムが記憶されている。
【0011】
上記構成に係る情報処理装置によれば、入力インターフェースに入力された識別番号と、入力インターフェースに入力された出願予定の商標の称呼と同一または近しい称呼および入力インターフェースに入力されたウィーン分類コードの少なくとも一つと、を含む登録商標であって、登録商標の登録日が第一提出日よりも時間的に前の日である登録商標を商標データベースから取得する。つまり、上記構成に係る情報処理装置は、権利者の氏名または名称や権利者の住所または居所が第一書類によって変更された出願人の氏名または名称や出願人の住所または居所と異なる登録商標であって、出願予定の商標と同一または類似である可能性がある登録商標を商標データベースから取得する。そして、上記構成に係る情報処理装置は、当該情報処理装置によって取得された登録商標を含む表示データを生成する。ユーザは、このような表示データを利用することで、権利者の氏名または名称や権利者の住所または居所が第一書類によって変更された出願人の氏名または名称や出願人の住所または居所と異なる可能性がある登録商標であって、出願予定の商標と同一または類似である可能性がある登録商標を認識することができる。つまり、ユーザは、当該情報処理装置によって生成された表示データを利用することで、自己衝突を引き起こす可能性が高い登録商標を認識することができる。したがって、上記構成に係る情報処理装置によれば、商標登録出願において自己衝突が生じる可能性を事前に予測することができる。また、上記構成に係る情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体においても、同様の効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、商標登録出願において自己衝突が生じる可能性を事前に予測することが可能な情報処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本開示の一実施形態に係る情報処理システムのブロック図である。
図2図2は、第一実施例に係る情報処理方法のフローチャート図である。
図3図3は、入力画面の一例を示す図である。
図4図4は、情報処理装置によって取得された登録商標の一例を示す図である。
図5図5は、第一実施例に係る表示データに基づく画像を例示する図である。
図6図6は、第二実施例に係る情報処理方法のフローチャート図である。
図7図7は、第二実施例に係る表示データに基づく画像を例示する図である。
図8図8は、第一実施例の変形例に係る表示データに基づく画像を例示する図である。
図9図9は、第一実施例の変形例に係る表示データに基づく画像を例示する図である。
図10図10は、第一実施例の変形例に係る表示データに基づく画像を例示する図である。
図11図11は、第一実施例の変形例に係る表示データに基づく画像を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示の実施形態の一例について図面を参照しながら説明する。
【0015】
図1を参照しつつ、本実施形態の情報処理システム1について説明する。図1は、本開示の一実施形態に係る情報処理システム1のブロック図である。図1に例示するように、情報処理システム1は、商標データベース10と、情報処理装置20と、ユーザ端末装置30と、を含む。商標データベース10と情報処理装置20は、例えば、インターネット等を介して、通信可能である。情報処理装置20とユーザ端末装置30は、有線または無線により通信可能である。
【0016】
商標データベース10は、例えば、日本国特許庁の商標データベースである。商標データベース10には、日本国特許庁に対して行われた商標登録出願および国際商標登録出願に係る出願番号、登録番号、国際登録番号、商標、商標の称呼、称呼基準、指定商品役務、商品役務区分(以下、単に区分ともいう。)、類似群コード、経過情報、出願人に関する情報、権利者に関する情報、識別番号等が記録されている。
【0017】
商標データベース10に記録されている商標の称呼は、日本国特許庁によって参考情報として付与された出願商標の称呼である。なお、日本国特許庁の商標データベースには、照会した商標の称呼と同一または近しい称呼を含む商標を検索することができる称呼類似検索が実装されている。称呼類似検索を実行することで検出される商標には、称呼基準が付与されている。称呼基準とは、日本国特許庁の商標データベースにおける検索基準概要に示されている15の種別のいずれに該当するのかを示す基準番号である。したがって、称呼類似検索を実行することで検出される商標は、検索基準概要に示されている15の種別のいずれか一つに該当する称呼を含んでいる。
【0018】
商品役務区分とは、商品役務を材質や用途等の一定の基準によってカテゴリー分けしたものである。商品役務区分は、例えば、第1類から第45類までの45個の区分に分けられている。
【0019】
類似群コードとは、日本国特許庁の類似商品・役務審査基準に記載されるグループであり、共通性を有する商品・役務をグルーピングし、同じグループに属する指定商品役務に付した5桁の共通コードである。類似群コードは、数字2桁とアルファベット1桁と数字2桁からなる。類似群コードが同じである指定商品役務同士は、商標登録出願の審査において、同一または類似であると推定される。
【0020】
経過情報とは、その商標登録出願および国際商標登録出願の審査記録や登録記録を示す情報である。審査記録とは、例えば、出願から登録までの間に出願人または当該出願人の代理人によって提出された書類や日本国特許庁から送達された書類、これらの書類の提出日や送達日等に関する記録である。出願から登録までの間に出願人または当該出願人の代理人によって提出された書類とは、例えば、願書、意見書等である。日本国特許庁から送達された書類とは、例えば、拒絶理由通知書、登録査定等である。登録記録とは、例えば、登録後に権利者または当該権利者の代理人によって提出された書類や日本国特許庁から送達された書類、これらの書類の提出日や送達日等に関する記録である。登録後に権利者または当該権利者の代理人によって提出された書類とは、例えば、登録名義人の表示変更登録申請書、登録名義人の表示更正登録申請書、商標権存続期間更新登録申請書等である。登録後に日本国特許庁から送達された書類とは、移転登録済通知書等である。
【0021】
出願人に関する情報とは、例えば、出願人名義情報である。出願人名義情報とは、出願人の氏名または名称および出願人の住所または居所を示す情報である。権利者に関する情報とは、例えば、権利者名義情報である。権利者名義情報とは、権利者の氏名または名称および権利者の住所または居所を示す情報である。なお、出願人とは、商標登録出願の名義人であり、権利者とは、登録商標の名義人である。
【0022】
識別番号とは、日本国特許庁に対して手続をする者に対し特許庁長官が付与する9桁のアラビア数字からなるコードである。識別番号は、出願人名義情報を含んでいる。例えば、日本国特許庁に対して識別番号が記載された商標登録出願の願書が提出された場合、日本国特許庁は、願書に記載された識別番号を用いて、当該商標登録出願の出願人を特定する。
【0023】
情報処理装置20は、入力インターフェース21と、制御部22と、表示部23と、出力インターフェース24と、を備えている。これらはバス25を介して互いに通信可能に接続されている。
【0024】
入力インターフェース21は、情報処理装置20に対するユーザの入力操作を受け付けると共に、当該入力操作に対応する要求信号を生成するように構成されている。入力インターフェース21は、例えば、表示部23上に重ねて配置されたタッチパネルや、情報処理装置20に電気的に接続されたキーボード等の入力装置等である。ユーザは、例えば、これから商標登録出願をしようする者、これから商標登録出願をしようする者の代理人等である。ユーザは、例えば、識別番号と、識別番号に含まれる出願人名義情報を変更するための第一書類を提出した日である第一提出日と、出願予定の商標の称呼およびウィーン分類コードの少なくとも一つと、類似群コードと、を入力インターフェース21に入力する。なお、第一書類とは、氏名(名称)変更届及び住所(居所)変更届、氏名(名称)変更届および住所(居所)変更届である。また、複数の第一書類を提出している場合は、最新の第一書類を提出した日を第一提出日として入力インターフェース21に入力する。入力インターフェース21は、入力された識別番号と、第一提出日と、商標の称呼およびウィーン分類コードの少なくとも一つと、類似群コードと、を制御部22に送信する。
【0025】
制御部22は、ハードウェア構成として、メモリと、プロセッサと、を備えている。メモリは、例えば、各種コンピュータプログラム等が格納されたROM(Read Only Memory)やプロセッサにより実行される各種コンピュータプログラム等が格納される複数ワークエリアを有するRAM(Random Access Memory)等から構成される。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)であって、ROMに組み込まれた各種コンピュータプログラムから指定されたコンピュータプログラムをRAM上に展開し、RAMとの協働で各種処理を実行するように構成されている。
【0026】
なお、本実施形態においては、非一時的コンピュータ可読媒体がメモリとして利用されうる。非一時的コンピュータ可読媒体は、プロセッサが読み取ることのできる情報やデータを記憶しうる、あらゆるタイプの物理メモリ(RAM、ROM等)を指す。非一時的コンピュータ可読媒体は、1つ以上のプロセッサによる実行処理に関する命令を記憶しうる。なお、「非一時的コンピュータ可読媒体」という用語は、有形の品目を包含し、かつ搬送波や一時的な信号は除外する(すなわち、非一時的なものを指す)。非一時的コンピュータ可読媒体とは、例えば、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM)である。
【0027】
制御部22は、入力インターフェース21から受信した識別番号と、商標の称呼およびウィーン分類コードの少なくとも一つと、類似群コードと、に基づいて、所定の条件を満たす登録商標を商標データベース10から取得する。所定の条件を満たす登録商標とは、入力インターフェース21に入力された識別番号と、商標の称呼と同一または近しい称呼およびウィーン分類コードの少なくとも一つと、類似群コードと、を含む登録商標であって、当該登録商標の登録日が第一提出日よりも時間的に前の日である登録商標である。なお、入力インターフェース21に入力された商標の称呼と同一または近しい称呼を含む商標とは、日本国特許庁の商標データベースにおける検索基準概要に示されている15の種別のいずれに該当する称呼を含む商標である。例えば、称呼基準(基準番号)が01である称呼を含む商標は、入力インターフェース21に入力された商標の称呼と同一音(長音の有無などを含む)の称呼を含む商標である。つまり、入力インターフェース21に入力された商標の称呼と同一の称呼を含む商標とは、称呼基準(基準番号)が01である称呼を含む商標である。また、本実施形態において、入力インターフェース21に入力された商標の称呼と近しい称呼を含む商標とは、称呼基準(基準番号)が02から15いずれか一つに該当する称呼を含む商標である。例えば、称呼基準(基準番号)が08である称呼を含む商標は、入力インターフェース21に入力された商標の称呼と一音相違の称呼を含む商標である。
【0028】
制御部22は、取得した登録商標、すなわち、上記の所定の条件を満たす登録商標を含む表示データを生成する。制御部22は、表示データに含まれる登録商標の表示態様を、所定の条件に基づいて決定することもできる。なお、当該所定の条件の詳細については後述する。制御部22は、生成した表示データを表示部23または出力インターフェース24に送信する。
【0029】
表示部23は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等のタッチスクリーン型のディスプレイ等である。表示部23は、例えば、制御部22から受信した表示データに基づく画像を表示するように構成されている。
【0030】
出力インターフェース24は、制御部22から受信した表示データをユーザ端末装置30に出力する。
【0031】
ユーザ端末装置30は、情報処理装置20のユーザによって操作される端末装置である。ユーザ端末装置30は、例えば、デスクトップタイプのPC、ノートPC、タブレット端末、スマートフォン等の電子機器である。ユーザ端末装置30は、表示部31を備えている。表示部31は、例えば、液晶ディスプレイ等である。表示部31は、出力インターフェース24から受信した表示データに基づく画像を表示するように構成されている。
【0032】
(第一実施例)
次に、図2から図5を参照しつつ、第一実施例に係る情報処理方法について説明する。図2は、第一実施例に係る情報処理方法のフローチャート図である。なお、本実施例では、ユーザは、類似群コード11C01に紐づく商品について使用する称呼が「スマートテック」である文字商標と、同商品について使用するウィーン分類コード1.7.6を含む図形商標と、に関する商標登録出願を予定しているものとする。ユーザは、当該商標登録出願をするに当たり、当該商標登録出願が自己衝突により拒絶されてしまう可能性があるかどうかを事前に確認するために、情報処理装置20を利用するものとする。また、当該ユーザには、識別番号012345678が付与されているものとする。
【0033】
図2に例示するように、情報処理装置20のユーザは、識別番号、第一提出日、出願予定の商標の称呼、出願予定の商標のウィーン分類コードおよび類似群コードを入力インターフェース21に入力する(STEP01)。なお、本実施例において、入力インターフェース21は、表示部23上に重ねて配置されたタッチパネルである。図3は、入力画面の一例である。図3に例示するように、本実施例において、識別番号は、012345678である。第一提出日、すなわち、氏名(名称)変更届および/または住所(居所)変更届の提出日は、2022年6月1日である。出願予定の商標の称呼は、「スマートテック」である。出願予定の商標のウィーン分類コードは、1.7.6である。類似群コードは、11C01である。入力インターフェース21に入力された識別番号、第一提出日、出願予定の商標の称呼、出願予定の商標のウィーン分類コードおよび類似群コードは、制御部22に送信される。
【0034】
図2に例示するように、制御部22は、所定の条件を満たす登録商標を商標データベース10から取得する(STEP02)。本実施例において所定の条件とは、入力インターフェース21に入力された識別番号と、商標の称呼と同一または近しい称呼およびウィーン分類コードの少なくとも一つと、類似群コードと、を含む登録商標であって、当該登録商標の登録日が第一提出日よりも時間的に前の日である登録商標である。
【0035】
制御部22は、商標データベース10にアクセスし、入力インターフェース21に入力された識別番号と、商標の称呼および/またはウィーン分類コードと、類似群コードと、に基づいて、商標データベース10で検索を行う。なお、本実施例では、日本国特許庁の商標データベースに実装されている称呼類似検索を用いて、入力インターフェース21に入力された出願予定の商標の称呼と同一または近しい称呼を含む登録商標を検索するものとする。また、本実施例において、取得された登録商標には、当該登録商標に係る登録番号、商標態様、区分、登録日、経過情報が含まれているものとする。本実施例では、図4に例示される登録商標が制御部22によって取得されたものとする。
【0036】
図2に例示するように、制御部22は、STEP02で取得した登録商標のそれぞれについて、登録商標に紐づく権利者の氏名または名称および権利者の住所または居所を示す権利者名義情報を変更するための第二書類が提出されているかどうか判断する(STEP03)。第二書類とは、登録名義人の表示変更登録申請書および登録名義人の表示更正登録申請書である。制御部22は、経過情報に含まれる登録記録を参照することで、第二書類が提出されているかどうかを判断する。制御部22は、STEP02で取得した登録商標について、第二書類が提出されていないと判断すると(STEP03においてNO)、当該登録商標の表示態様を第一表示態様にすることを決定する(STEP04)。第一表示態様は、例えば、赤色に着色された表示態様である。一方で、制御部22は、STEP02で取得した登録商標について、第二書類が提出されていると判断すると(STEP03においてYES)、STEP05を実行する。
【0037】
図4に例示するように、登録番号5521234、登録番号5521235、登録番号5805567および登録番号2263458の登録商標については、第二書類が提出されていないので(STEP03においてNO)、制御部22は、第二書類が提出されていないこれらの登録商標の表示態様を第一表示態様にすることを決定する(STEP04)。一方で、登録番号2263456、登録番号5079876、登録番号5806123および登録番号2263457の登録商標については、第二書類が提出されているので(STEP03においてYES)、STEP05が実行される。
【0038】
図2に例示するように、制御部22は、STEP02で取得した登録商標のうち第二書類が提出されている登録商標について、第二書類を提出した日である第二提出日が第一提出日と同じ日または第一提出日よりも時間的に後の日であるかどうか判断する(STEP05)。制御部22は、経過情報に含まれる登録記録を参照することで、第二提出日を特定する。なお、複数の第二書類が提出されている場合、制御部22は、最新の第二書類が提出された日を第二提出日として特定する。そして、制御部22は、入力インターフェース21から受信した第一提出日と特定した第二提出日を比較することで、第二提出日が第一提出日と同じ日または第一提出日よりも時間的に後の日であるかどうか判断する。
【0039】
制御部22は、STEP02で取得した登録商標のうち第二書類が提出されている登録商標について、第二提出日が第一提出日よりも時間的に前の日であると判断すると(STEP05においてNO)、当該登録商標の表示態様を第一表示態様とは異なる第二表示態様にすることを決定する(STEP06)。第二表示態様は、例えば、黄色に着色された表示態様である。
【0040】
一方で、制御部22は、STEP02で取得した登録商標のうち第二書類が提出されている登録商標について、第二提出日が第一提出日と同じ日または第一提出日よりも時間的に後の日であると判断すると(STEP05においてYES)、当該登録商標の表示態様を第一表示態様および第二表示態様とは異なる第三表示態様にすることを決定する(STEP07)。第三表示態様は、例えば、青色に着色された表示態様である。
【0041】
図4に例示するように、登録番号5079876の登録商標については、第二提出日が第一提出日よりも時間的に前の日であるので(STEP05においてNO)、制御部22は、登録番号5079876の登録商標の表示態様を第二表示態様にすることを決定する(STEP06)。一方で、登録番号2263456、登録番号5806123および登録番号2263457の登録商標については、第二提出日が第一提出日と同じ日または第一提出日よりも時間的に後の日であるので(STEP05においてYES)、制御部22は、登録番号2263456、登録番号5806123および登録番号2263457の登録商標の表示態様を第三表示態様にすることを決定する(STEP07)。
【0042】
図2に例示するように、制御部22は、STEP02で取得した登録商標のそれぞれについて、STEP04、STEP06、STEP07のいずれかを実行すると、表示データを生成する(STEP08)。制御部22は、生成した表示データを表示部23または出力インターフェース24に送信する。なお、表示データが出力インターフェース24に送信される場合、出力インターフェース24は、表示データをユーザ端末装置30に出力する。
【0043】
表示データが表示部23に送信、または出力インターフェース24を介してユーザ端末装置30に出力されると、情報処理装置20の表示部23またはユーザ端末装置30の表示部31には、表示データに基づく画像が表示される(STEP09)。
【0044】
ここで、図5を参照しつつ、本実施例において生成された表示データに基づく画像について詳細に説明する。図5は、本実施例に係る表示データに基づく画像を例示する図である。図5に例示するように、情報処理装置20の表示部23またはユーザ端末装置30の表示部31には、制御部22がSTEP02で取得した全ての登録商標が表示されている。本実施例において、情報処理装置20の表示部23またはユーザ端末装置30の表示部31には、登録商標に係る登録番号、商標態様、区分、登録日、第二書類の提出有無および第二書類の提出日が表示されている。
【0045】
図5に例示される登録商標のそれぞれは、制御部22によって決定された表示態様で表示されている。具体的には、登録番号5521234、登録番号5521235、登録番号5805567および登録番号2263458の登録商標は、第一表示態様で表示されている。登録番号5079876の登録商標は、第二表示態様で表示されている。登録番号2263456、登録番号5806123および登録番号2263457の登録商標は、第三表示態様で表示されている。
【0046】
本実施例において、第一表示態様は赤色に着色された表示態様である。第二表示態様は黄色に着色された表示態様である。第三表示態様は青色に着色された表示態様である。なお、図5においては、赤色に着色された表示態様は縦線のハッチングで表現している。黄色に着色された表示態様は横線のハッチングで表現している。青色に着色された表示態様はドットのハッチングで表現している。
【0047】
このように、本実施例においては、第二書類が提出されていない登録商標の表示態様と、第二書類が提出されている登録商標であって第二提出日が第一提出日よりも時間的に前の日である登録商標の表示態様は、異なっている。第二書類が提出されていない登録商標の表示態様と第二書類が提出されている登録商標であって第二提出日が第一提出日と同じ日または第一提出日よりも時間的に後の日である登録商標の表示態様は、異なっている。第二書類が提出されている登録商標であって第二提出日が第一提出日よりも時間的に前の日である登録商標の表示態様と、第二書類が提出されている登録商標であって第二提出日が第一提出日と同じ日または第一提出日よりも時間的に後の日である登録商標の表示態様は、異なっている。
【0048】
ところで、例えば、日本国商標法第4条第1項11号は、商標登録出願の日前の商標登録出願に係る他人の登録商標又はこれに類似する商標であって、その商標登録に係る指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について使用をする商標は登録できない旨を規定している。つまり、日本国においては、他人の商標と同一または類似の商標であって、その他人の商標に係る指定商品役務と同一または類似の商品役務について使用する商標に関する商標登録出願は拒絶される。一方で、例えば、ある登録商標と同一または類似の商標であって、その登録商標に係る指定商品役務と同一または類似の商品役務について使用する商標に関する商標登録出願であっても、その登録商標に係る権利者が当該商標登録出願に係る出願人と同一名義である場合、当該商標登録出願は拒絶されない。なぜならば、その登録商標は当該商標登録出願の出願人にとって自己の登録商標である(すなわち、他人の登録商標ではない)からである。なお、日本国商標法において、ある登録商標に係る権利者がある商標登録出願に係る出願人と同一名義であるとは、当該権利者の氏名または名称および住所または居所が当該出願人の氏名または名称および住所または居所が一致していることを指す。
【0049】
ところで、日本国においては、出願人の氏名または名称や出願人の住所または居所を変更するための書類は、登録商標に係る権利者の氏名または名称や出願人の住所または居所を変更するための書類と異なる。具体的に言うと、前者の書類は氏名(名称)変更届や住所(居所)変更届であり、後者の書類は登録名義人の表示変更登録申請書や登録名義人の表示更正登録申請書である。したがって、例えば、住所(居所)変更届を出した場合、出願人の住所または居所は変更されるものの、登録商標に係る権利者の住所または居所は変更されない。このため、例えば、住所または居所が変わったものの、住所(居所)変更届のみを提出した場合に、新しい住所または居所で、ある登録商標と同一または類似の商標について当該登録商標に係る指定商品役務と同一または類似の商品役務を指定する商標登録出願をすると、当該商標登録出願は自己衝突により拒絶されてしまう。
【0050】
上記構成に係る情報処理装置20によれば、入力インターフェース21に入力された識別番号と、出願予定の商標の称呼と同一または近しい称呼およびウィーン分類コードの少なくとも一つと、類似群コードと、を含む登録商標であって、登録商標の登録日が第一提出日よりも時間的に前の日である登録商標を商標データベース10から取得する。つまり、情報処理装置20は、権利者の氏名または名称や権利者の住所または居所が第一書類によって変更された出願人の氏名または名称や出願人の住所または居所と異なる登録商標であって、出願予定の商標と同一または類似である可能性がある登録商標を商標データベース10から取得する。そして、情報処理装置20は、取得した登録商標を含む表示データを生成する。ユーザは、このような表示データを利用することで、権利者の氏名または名称や権利者の住所または居所が第一書類によって変更された出願人の氏名または名称や出願人の住所または居所と異なる可能性がある登録商標であって、出願予定の商標と同一または類似である可能性がある登録商標を認識することができる。つまり、ユーザは、情報処理装置20によって生成された表示データを利用することで、自己衝突を引き起こす可能性が高い登録商標を認識することができる。したがって、情報処理装置20によれば、商標登録出願において自己衝突が生じる可能性を事前に予測することができる。また、上記構成に係る情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体においても、同様の効果を奏することができる。
【0051】
また、上記構成に係る情報処理装置20によれば、表示データに含まれる登録商標のうち、第二書類が提出されている登録商標の表示態様は、第二書類が提出されていない登録商標の表示態様と異なる。このため、ユーザは、このような表示データを利用する際に、第二書類が提出されている登録商標と第二書類が提出されていない登録商標とを容易に区別して認識することができる。
【0052】
また、上記構成に係る情報処理装置20によれば、表示データに含まれる登録商標のうち、第二提出日が第一提出日と同じ日または第一提出日よりも時間的に後の日である登録商標の表示態様は、第二書類が提出されていない登録商標の表示態様および第二提出日が第一提出日よりも時間的に前の日である登録商標の表示態様と異なる。登録日が第一提出日よりも前であり、かつ第二書類が提出されていない登録商標に紐づく権利者の氏名または名称や権利者の住所または居所は、第一書類によって変更された出願人の氏名または名称や出願人の住所または居所と異なる。また、発明者は、第一提出日よりも時間的に前の日に提出された第二書類によって変更された権利者の氏名または名称や権利者の住所または居所は、第一書類によって変更された出願人の氏名または名称や出願人の住所または居所と異なることが多いことに気が付いた。さらに、発明者は、第二書類が提出されている登録商標であって第二提出日が第一提出日と同じ日または第一提出日よりも時間的に後の日である登録商標に紐づく権利者の氏名または名称や権利者の住所または居所は、第一書類によって変更された出願人の氏名または名称や出願人の住所または居所と一致していることが多いことにも気が付いた。したがって、情報処理装置20によれば、登録商標に紐づく権利者の氏名または名称や権利者の住所または居所が第一書類によって変更された出願人の氏名または名称や出願人の住所または居所と一致している可能性が高い登録商標と、登録商標に紐づく権利者の氏名または名称や権利者の住所または居所が第一書類によって変更された出願人の氏名または名称や出願人の住所または居所と異なっている可能性が高い登録商標と、を容易に区別して認識することができる。
【0053】
また、上記構成に係る情報処理装置20によれば、第一書類は、氏名(名称)変更届及び住所(居所)変更届、氏名(名称)変更届および住所(居所)変更届であり、第二書類は、登録名義人の表示変更登録申請書および登録名義人の表示更正登録申請書である。したがって、情報処理装置20は、日本国における商標登録出願において自己衝突が生じる可能性を事前に予測するのに好適である。
【0054】
また、上記構成に係る情報処理装置20によれば、複数の第二書類が提出されている場合、情報処理装置20の制御部22は、最新の第二書類が提出された日を、第二書類を提出した日である第二提出日として特定する。このため、情報処理装置20によれば、例えば、登録名義人の表示変更登録申請書が複数回提出されている登録商標を含む表示データを生成する場合であっても、自己衝突を引き起こす可能性が高い登録商標を認識するのに適切な表示データを生成することができる。
【0055】
(第二実施例)
次に、図3図4図6および図7を参照しつつ、第二実施例において情報処理装置20が実行する処理について説明する。なお、本実施例において、情報処理装置20は、図6に例示する情報処理方法を実行する。また、本実施例では、第一実施例と同様の部分については第一実施例と同じ符号を用いて説明し、重複する部分の説明は適宜省略する。なお、本実施例において、制御部22は、第二書類が提出されている登録商標のうち、第二提出日が第一提出日と同じ日または第一提出日よりも時間的に後の日である登録商標については表示データに含めないことを決定する。この点において、本実施例は第一実施例と異なる。
【0056】
STEP11からSTEP16は、第一実施例のSTEP01からSTEP06と同様である。なお、本実施例においても、STEP11において、図3に例示する識別番号、第一提出日、出願予定の商標の称呼、出願予定の商標のウィーン分類コードおよび類似群コードが入力インターフェース21に入力される。また、本実施例においても、STEP12で取得された登録商標は、図4に例示する登録商標である。さらに、STEP13は、STEP12で取得した登録商標のそれぞれについて実行される。
【0057】
図6に例示するように、制御部22は、STEP12で取得した登録商標のうち第二書類が提出されている登録商標について、第二提出日が第一提出日と同じ日または第一提出日よりも時間的に後の日であると判断すると(STEP15においてYES)、当該登録商標を表示データに含めないことを決定する(STEP17)。
【0058】
図4に例示するように、登録番号2263456、登録番号5806123および登録番号2263457の登録商標については、第二提出日が第一提出日と同じ日または第一提出日よりも時間的に後の日であるので(STEP15においてYES)、制御部22は、登録番号2263456、登録番号5806123および登録番号2263457の登録商標を表示データに含めないことを決定する(STEP17)。
【0059】
図6に例示するように、STEP18およびSTEP19は、第一実施例のSTEP08およびSTEP09と同様である。
【0060】
ここで、図7を参照しつつ、本実施例において生成された表示データに基づく画像について詳細に説明する。図7は、本実施例に係る表示データに基づく画像を例示する図である。図7に例示する画像には、表示データに含めないことが決定された登録番号2263456、登録番号5806123および登録番号2263457の登録商標は含まれていない。図7に例示する画像は、この点で図5に例示する画像と異なる。図7に例示する画像は、それ以外の点については、図5に例示する画像と同様である。
【0061】
本実施例においても、情報処理装置20は、第一実施例と同様の効果を奏することができる。
【0062】
また、上記構成に係る情報処理装置20によれば、表示データには、第二書類が提出されていない登録商標と、第二書類が提出されている登録商標のうち第二提出日が第一提出日よりも時間的に前の日である登録商標と、のみが含まれる。つまり、表示データに含まれる登録商標に紐づく権利者の氏名または名称や権利者の住所または居所は、第一書類によって変更された出願人の氏名または名称や出願人の住所または居所と異なっている可能性が高い。このため、ユーザは、このような表示データを利用することで、権利者の氏名または名称や権利者の住所または居所が、第一書類によって変更された出願人の氏名または名称や出願人の住所または居所と異なっている可能性が高い登録商標をより容易に認識することができる。
【0063】
上記の実施形態は本開示の理解を容易にするためのものであって、本開示を限定するものではない。本開示は、その趣旨を逸脱することなく変更、改良されうる。
【0064】
上記の実施形態において、入力インターフェース21には、識別番号と、第一提出日と、出願予定の商標の称呼と、出願予定の商標のウィーン分類コードと、類似群コードと、が入力されているが、類似群コードは入力されなくてもよい。この場合、制御部22は、入力インターフェース21に入力された識別番号と、商標の称呼と同一または近しい称呼およびウィーン分類コードの少なくとも一つと、を含む登録商標であって、当該登録商標の登録日が第一提出日よりも時間的に前の日である登録商標を商標データベース10から取得する。この場合、出願予定の商標が使用される商品役務と非類似の商品役務を指定する登録商標も取得されるので、情報処理装置20が生成する表示データには、出願予定の商標が使用される商品役務と非類似の商品役務を指定する登録商標も含まれる。つまり、表示データには、例えば、出願予定の商標が使用される商品役務とは非類似の商品役務を指定するものの、周知または著名である登録商標も含まれうるので、いわゆる周知商標や著名商標による自己衝突が生じる可能性も事前に予測することができる。
【0065】
第一実施例において、STEP03からSTEP07は実行されなくてもよい。また、第二実施例において、STEP13からSTEP17は実行されなくてもよい。例えば、第一実施例において、STEP03からSTEP07が実行されない場合、情報処理装置20の表示部23またはユーザ端末装置30の表示部31には、図8に例示する画像が表示される。この場合、図8に例示するように、情報処理装置20の表示部23またはユーザ端末装置30の表示部31には、登録商標に係る登録番号、商標態様、区分および登録日が表示される。つまり、この場合、情報処理装置20の表示部23またはユーザ端末装置30の表示部31に、第二書類の提出有無および第二書類の提出日は表示されない。また、図8に例示する画像に含まれる登録商標には着色されていない。つまり、図8に例示する画像において、各登録商標の表示態様は同じである。
【0066】
上記の実施形態において、入力インターフェース21には、識別番号、第一提出日、出願予定の商標の称呼および類似群コードが入力されてもよい。つまり、入力インターフェース21に、出願予定の商標のウィーン分類コードは入力されてなくてもよい。例えば、第一実施例において、入力インターフェース21に、識別番号、第一提出日、出願予定の商標の称呼および類似群コードが入力される場合、情報処理装置20の表示部23またはユーザ端末装置30の表示部31には、図9に例示する画像が表示される。この場合、図9に例示するように、情報処理装置20の表示部23またはユーザ端末装置30の表示部31には、「スマートテック」と同一または近しい称呼を有する登録商標(例えば、登録番号2263456の登録商標)のみが表示される。つまり、この場合、情報処理装置20の表示部23またはユーザ端末装置30の表示部31には、「スマートテック」と同一または近しい称呼を有しない登録番号2263458の登録商標は表示されない。
【0067】
上記の実施形態において、入力インターフェース21には、識別番号、第一提出日、出願予定の商標のウィーン分類コードおよび類似群コードが入力されてもよい。つまり、入力インターフェース21に、出願予定の商標の称呼は入力されてなくてもよい。例えば、第一実施例において、入力インターフェース21に、識別番号、第一提出日、出願予定の商標のウィーン分類コードおよび類似群コードが入力される場合、情報処理装置20の表示部23またはユーザ端末装置30の表示部31には、図10に例示する画像が表示される。この場合、図10に例示するように、情報処理装置20の表示部23またはユーザ端末装置30の表示部31には、ウィーン分類コード1.7.6を含む登録番号2263457および2263458の登録商標のみが表示される。つまり、この場合、情報処理装置20の表示部23またはユーザ端末装置30の表示部31には、ウィーン分類コード1.7.6を含まない登録商標(例えば、登録番号2263456の登録商標)は表示されない。
【0068】
上記の実施形態において、制御部22によって取得された登録商標は、入力インターフェース21に入力された商標の称呼と同一または近しい称呼およびウィーン分類コードの少なくとも一つを含んでいるが、本開示はこれに限られない。制御部22は、入力インターフェース21に入力された識別番号と、商標の称呼と同一または近しい称呼と、ウィーン分類コードと、類似群コードと、を含む登録商標を商標データベース10から取得してもよい。例えば、第一実施例において、制御部22が、入力インターフェース21に入力された識別番号と、商標の称呼と同一または近しい称呼と、ウィーン分類コードと、類似群コードと、を含む登録商標を商標データベース10から取得する場合、情報処理装置20の表示部23またはユーザ端末装置30の表示部31には、図11に例示する画像が表示される。この場合、図11に例示するように、情報処理装置20の表示部23またはユーザ端末装置30の表示部31には、「スマートテック」と同一または近しい称呼を有し、かつウィーン分類コード1.7.6を含む登録番号2263457の登録商標のみが表示される。
【0069】
上記の実施形態において、制御部22によって商標データベース10から取得された各登録商標の表示態様は、それぞれ異なっているが、同じ表示態様であってもよい。
【0070】
上記の実施形態において、第一表示態様は赤色に着色された表示態様であり、第二表示態様は黄色に着色された表示態様であり、第三表示態様は青色に着色された表示態様であるが、着色される色はこの例に限られない。
【0071】
上記の実施形態において、登録商標の各表示態様(第一表示態様、第二表示態様および第三表示態様)は、登録商標に着色される色を異ならせることで異ならせているが、着色以外の手段により各表示態様を異ならせてもよい。
【0072】
上記の実施形態において、商標データベースは日本国特許庁の商標データベースであるが、例えば、商標サービスプロバイダーが提供する商用の商標データベースであってもよい。なお、この場合、商標サービスプロバイダーが提供する商用の商標データベースの構成は、日本国特許庁の商標データベースの構成と同様でありうる。
【0073】
上記の実施形態において、入力インターフェース21には一つの類似群コードが入力されているが、複数の類似群コードが入力インターフェース21に入力されてもよい。
【0074】
上記の実施形態において、入力インターフェース21には一つの出願予定の商標の称呼が入力されているが、複数の出願予定の商標の称呼が入力インターフェース21に入力されてもよい。
【0075】
上記の実施形態において、入力インターフェース21には一つのウィーン分類コードが入力されているが、複数のウィーン分類コードが入力インターフェース21に入力されてもよい。この場合、情報処理装置20の制御部22は、入力インターフェース21に入力された複数のウィーン分類コードを含む登録商標を商標データベース10から取得してもよい。このような登録商標は自己衝突を引き起こす可能性が比較的高いので、ユーザは、情報処理装置20によって生成された表示データを利用することで、自己衝突を引き起こす可能性が比較的高い登録商標を認識することができる。
【0076】
上記の実施形態において、情報処理装置20は、図1において破線で示すように、記憶装置26をさらに備えていてもよい。記憶装置26は、プログラムや各種データを格納するように構成されている。記憶装置26は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等の記憶装置(ストレージ)である。この場合、記憶装置26には、日本国特許庁の商標データベースと同様の構成であるインハウスの商標データベースが記憶されていてもよい。インハウスの商標データベースとは、情報処理装置20のユーザが独自に構築する商標データベースである。また、この場合、情報処理装置20の制御部22は、商標データベース10ではなく、記憶装置26に記憶されているインハウスの商標データベースから登録商標を取得してもよい。
【0077】
上記の実施形態において、情報処理装置20の表示部23またはユーザ端末装置30の表示部31には、登録商標に係る登録番号、商標態様、区分、登録日、第二書類の提出有無および第二書類の提出日が表示されているが、本開示はこれに限られない。情報処理装置20の表示部23またはユーザ端末装置30の表示部31には、例えば、これらに加えて他の情報(類似群コード、称呼基準等)が表示されてもよいし、これらの一部(例えば、登録商標に係る登録番号だけ)が表示されてもよい。
【0078】
上記の実施形態において、入力インターフェース21に入力された商標の称呼と近しい称呼を含む商標とは、称呼基準(基準番号)が02から15いずれか一つに該当する称呼を含む商標であるが、本開示はこれに限られない。入力インターフェース21に入力された商標の称呼と近しい称呼を含む商標とは、例えば、一音相違の称呼を含む商標であってもよい。この場合、情報処理装置20の制御部22は、同一の称呼または類似と判断される可能性が比較的高い称呼を含む登録商標を商標データベース10から取得することができる。その結果、ユーザは、情報処理装置20によって生成された表示データを利用することで、自己衝突を引き起こす可能性が極めて高いまたは比較的高い登録商標を認識することができる。
【0079】
上記の実施形態において、情報処理装置20の制御部22は、入力インターフェース21に入力された商標の称呼と同一または近しい称呼を含む登録商標を商標データベース10から取得するが、本開示はこれに限られない。制御部22は、例えば、入力インターフェース21に入力された商標の称呼と同一の称呼を含む登録商標のみを商標データベース10から取得してもよい。この場合、制御部22によって商標データベース10から取得される登録商標は、入力インターフェース21に入力された商標の称呼と同一の称呼を含む商標である。このような登録商標は自己衝突を引き起こす可能性が極めて高いので、ユーザは、情報処理装置20によって生成された表示データを利用することで、自己衝突を引き起こす可能性が極めて高い登録商標を認識することができる。
【0080】
以上説明したように、本明細書には次の事項が開示されている。
(1)出願人の氏名または名称および前記出願人の住所または居所を示す出願人名義情報を含む識別番号と、前記識別番号に含まれる前記出願人名義情報を変更するための第一書類を提出した日である第一提出日と、出願予定の商標の称呼およびウィーン分類コードの少なくとも一つと、を入力するための入力インターフェースと、
プロセッサと、
前記プロセッサが実行可能な少なくとも一つの命令を記憶するメモリと、を備える情報処理装置であって、
少なくとも一つの前記命令が前記プロセッサにより実行されると、前記情報処理装置は、
前記入力インターフェースに入力された前記識別番号と、前記入力インターフェースに入力された前記商標の称呼と同一または近しい称呼および前記入力インターフェースに入力された前記ウィーン分類コードの少なくとも一つと、を含む登録商標であって、前記登録商標の登録日が前記第一提出日よりも時間的に前の日である前記登録商標を商標データベースから取得し、
前記情報処理装置によって取得された前記登録商標を含む表示データを生成する、情報処理装置。
(2)前記入力インターフェースには、さらに類似群コードが入力され、
前記情報処理装置は、前記入力インターフェースに入力された前記識別番号と、前記入力インターフェースに入力された前記商標の称呼と同一または近しい称呼および前記入力インターフェースに入力された前記ウィーン分類コードの少なくとも一つと、前記入力インターフェースに入力された前記類似群コードと、を含む前記登録商標であって、前記登録商標の登録日が前記第一提出日よりも時間的に前の日である前記登録商標を前記商標データベースから取得する、(1)に記載の情報処理装置。
(3)前記表示データに含まれる前記登録商標のうち、前記登録商標に紐づく権利者の氏名または名称および前記権利者の住所または居所を示す権利者名義情報を変更するための第二書類が提出されている前記登録商標の表示態様は、前記第二書類が提出されていない前記登録商標の表示態様と異なる、(1)または(2)に記載の情報処理装置。
(4)前記表示データに含まれる前記登録商標のうち、前記第二書類が提出されている前記登録商標であって前記第二書類を提出した日である第二提出日が前記第一提出日と同じ日または前記第一提出日よりも時間的に後の日である前記登録商標の表示態様は、前記第二書類が提出されていない前記登録商標の表示態様および前記第二提出日が前記第一提出日よりも時間的に前の日である前記登録商標の表示態様と異なる、(3)に記載の情報処理装置。
(5)前記表示データには、前記登録商標に紐づく権利者の氏名または名称および前記権利者の住所または居所を示す権利者名義情報を変更するための第二書類が提出されていない前記登録商標と、前記第二書類が提出されている前記登録商標のうち前記第二書類を提出した日である第二提出日が前記第一提出日よりも時間的に前の日である前記登録商標と、のみが含まれる、(1)から(3)のいずれか一つに記載の情報処理装置。
(6)前記第一書類は、氏名(名称)変更届及び住所(居所)変更届、氏名(名称)変更届および住所(居所)変更届であり、
前記第二書類は、登録名義人の表示変更登録申請書および登録名義人の表示更正登録申請書である、(3)から(5)のいずれか一つに記載の情報処理装置。
(7)複数の前記第二書類が提出されている場合、前記情報処理装置は、最新の前記第二書類が提出された日を、前記第二書類を提出した日である第二提出日として特定する、(3)から(6)のいずれか一つに記載の情報処理装置。
(8)前記入力インターフェースに入力された前記商標の称呼と近しい称呼を含む前記登録商標は、前記入力インターフェースに入力された前記商標の称呼と一音相違の称呼を含む商標である、(1)から(7)のいずれか一つに記載の情報処理装置。
(9)前記登録商標は、前記入力インターフェースに入力された前記商標の称呼と同一の称呼を含む商標である、(1)から(7)のいずれか一つに記載の情報処理装置。
(10)前記入力インターフェースには複数の前記ウィーン分類コードが入力され、
前記情報処理装置は、前記入力インターフェースに入力された複数の前記ウィーン分類コードを含む前記登録商標を前記商標データベースから取得する、(1)から(10)のいずれか一つに記載の情報処理装置。
(11)情報処理装置によって実行される情報処理方法であって、
出願人の氏名または名称および前記出願人の住所または居所を示す出願人名義情報を含む識別番号と、前記識別番号に含まれる前記出願人名義情報を変更するための第一書類を提出した日である第一提出日と、出願予定の商標の称呼およびウィーン分類コードの少なくとも一つと、が前記情報処理装置の入力インターフェースに入力されるステップと、
前記入力インターフェースに入力された前記識別番号と、前記入力インターフェースに入力された前記商標の称呼と同一または近しい称呼および前記入力インターフェースに入力された前記ウィーン分類コードの少なくとも一つと、を含む登録商標であって、前記登録商標の登録日が前記第一提出日よりも時間的に前の日である前記登録商標を商標データベースから取得するステップと、
前記情報処理装置によって取得された前記登録商標が表示される表示データを生成するステップと、を含む、情報処理方法。
(12)情報処理装置のプロセッサにより実行される少なくとも一つの命令を含むコンピュータプログラムであって、
少なくとも一つの前記命令が前記プロセッサにより実行されると、前記情報処理装置に、
前記情報処理装置に備わる入力インターフェースに入力された出願人の氏名または名称および前記出願人の住所または居所を示す出願人名義情報を含む識別番号と、前記入力インターフェースに入力された出願予定の商標の称呼と同一または近しい称呼および前記入力インターフェースに入力されたウィーン分類コードの少なくとも一つと、を含む登録商標であって、前記登録商標の登録日が前記入力インターフェースに入力された前記識別番号に含まれる前記出願人名義情報を変更するための第一書類を提出した日である第一提出日よりも時間的に前の日である前記登録商標を商標データベースから取得させ、
前記情報処理装置によって取得された前記登録商標を含む表示データを生成させる、コンピュータプログラム。
(13)(12)に記載されたコンピュータプログラムが記憶された、非一時的コンピュータ可読媒体。
【符号の説明】
【0081】
1:情報処理システム
10:商標データベース
20:情報処理装置
21:入力インターフェース
22:制御部
23:表示部
24:出力インターフェース
25:バス
26:記憶装置
30:ユーザ端末装置
31:表示部
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