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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024111705
(43)【公開日】2024-08-19
(54)【発明の名称】印刷量管理装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20240809BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20240809BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20240809BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20240809BHJP
B41J 29/00 20060101ALI20240809BHJP
【ＦＩ】
G06F3/12 329
G06F3/12 302
G06F3/12 339
G06F3/0481
B41J29/38 203
B41J29/42 F
B41J29/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】ＯＬ
(21)【出願番号】P 2023016358
(22)【出願日】2023-02-06
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】弁理士法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】市川 裕詞
【テーマコード（参考）】
2C061
5E555
【Ｆターム（参考）】
2C061AP01
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AS02
2C061CQ03
2C061CQ04
2C061CQ24
2C061CQ34
2C061HK05
2C061HN04
2C061HN15
5E555AA08
5E555AA11
5E555AA53
5E555BA02
5E555BA03
5E555BA05
5E555BA06
5E555BA09
5E555BB02
5E555BB03
5E555BB05
5E555BB06
5E555BC04
5E555BC11
5E555CC03
5E555DD03
5E555DD06
5E555DD07
5E555EA05
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】印刷システムにおいて複数のユーザの間で印刷装置の許容印刷量を有効に活用する。
【解決手段】サーバ１００とプリンタ２００とを備えた印刷システム１について印刷量の管理をするサーバ１００であって、印刷システム１は、シート上に画像を印刷するときの上限となる印刷可能枚数を、ユーザの操作に応じた購入要求に基づき購入される印刷権限が保証するチャージ枚数に応じて増加可能に構成され、プリンタ２００は、当該プリンタ２００の印刷可能枚数を記憶する記憶装置２１５を備え、サーバ１００は、ユーザＡが管理する印刷可能枚数を所望量だけ減算するステップＳ５１，Ｓ１５１と、ステップＳ５１，Ｓ１５１で減算された引継ぎ枚数を、ユーザＢが管理する印刷可能枚数に加算するステップＳ６０，ステップＳ１７５と、を実行するよう構成されている。
【選択図】図９
【解決手段】サーバ１００とプリンタ２００とを備えた印刷システム１について印刷量の管理をするサーバ１００であって、印刷システム１は、シート上に画像を印刷するときの上限となる印刷可能枚数を、ユーザの操作に応じた購入要求に基づき購入される印刷権限が保証するチャージ枚数に応じて増加可能に構成され、プリンタ２００は、当該プリンタ２００の印刷可能枚数を記憶する記憶装置２１５を備え、サーバ１００は、ユーザＡが管理する印刷可能枚数を所望量だけ減算するステップＳ５１，Ｓ１５１と、ステップＳ５１，Ｓ１５１で減算された引継ぎ枚数を、ユーザＢが管理する印刷可能枚数に加算するステップＳ６０，ステップＳ１７５と、を実行するよう構成されている。
【選択図】図９
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと印刷装置とを備えた印刷システムについて印刷量の管理をする印刷量管理装置であって、
前記印刷システムは、
シート上に画像を印刷するときの上限となる許容印刷量を、ユーザの操作に応じた購入要求に基づき購入される印刷権限が保証する保証印刷量に応じて増加可能に構成され、
前記印刷装置は、
当該印刷装置の許容印刷量を記憶する記憶部を備え、
前記印刷量管理装置は、
第１ユーザが管理する前記許容印刷量を所望量だけ減算する減算処理と、
前記減算処理で減算された前記所望量を、第２ユーザが管理する前記許容印刷量に加算する加算処理と、
を実行するよう構成されている、印刷量管理装置。
前記印刷システムは、
シート上に画像を印刷するときの上限となる許容印刷量を、ユーザの操作に応じた購入要求に基づき購入される印刷権限が保証する保証印刷量に応じて増加可能に構成され、
前記印刷装置は、
当該印刷装置の許容印刷量を記憶する記憶部を備え、
前記印刷量管理装置は、
第１ユーザが管理する前記許容印刷量を所望量だけ減算する減算処理と、
前記減算処理で減算された前記所望量を、第２ユーザが管理する前記許容印刷量に加算する加算処理と、
を実行するよう構成されている、印刷量管理装置。
【請求項2】
前記印刷量管理装置は、さらに、
前記第１ユーザが管理する前記許容印刷量の第１識別情報を、前記減算処理の処理対象として指定する引継ぎ元指定画面の表示信号を出力する第１表示信号出力処理と、
前記第２ユーザが管理する前記許容印刷量の第２識別情報を、前記加算処理の処理対象として指定する引継ぎ先ユーザ指定画面の表示信号を出力する第２表示信号出力処理と、
を実行するよう構成されている、請求項１記載の印刷量管理装置。
前記第１ユーザが管理する前記許容印刷量の第１識別情報を、前記減算処理の処理対象として指定する引継ぎ元指定画面の表示信号を出力する第１表示信号出力処理と、
前記第２ユーザが管理する前記許容印刷量の第２識別情報を、前記加算処理の処理対象として指定する引継ぎ先ユーザ指定画面の表示信号を出力する第２表示信号出力処理と、
を実行するよう構成されている、請求項１記載の印刷量管理装置。
【請求項3】
前記印刷量管理装置は、さらに、
前記減算処理で減算し前記加算処理で加算する引継ぎ量を前記所望量として指定する引継ぎ量指定画面の表示信号を出力する第３表示信号出力処理を実行する
よう構成されている、請求項２記載の印刷量管理装置。
前記減算処理で減算し前記加算処理で加算する引継ぎ量を前記所望量として指定する引継ぎ量指定画面の表示信号を出力する第３表示信号出力処理を実行する
よう構成されている、請求項２記載の印刷量管理装置。
【請求項4】
前記加算処理において、前記減算処理で減算された前記所望量を、前記第２識別情報に対応する印刷装置に記憶されている前記許容印刷量に加算するよう構成されている、請求項２記載の印刷量管理装置。
【請求項5】
前記第２識別情報に対応する前記印刷装置を、前記加算処理の処理対象として指定する引継ぎ先印刷装置指定画面の表示信号を出力する第４表示信号出力処理
を実行するよう構成されている、請求項４記載の印刷量管理装置。
を実行するよう構成されている、請求項４記載の印刷量管理装置。
【請求項6】
前記第１識別情報及び前記第２識別情報は引継ぎ専用の識別情報である、請求項２乃至請求項５のいずれか１項記載の印刷量管理装置。
【請求項7】
サーバと印刷装置とを備えた印刷システムについて印刷量の管理をする印刷量管理装置であって、
前記印刷システムは、
シート上に画像を印刷するときの上限となる許容印刷量を、ユーザの操作に応じた購入要求に基づき購入される印刷権限が保証する保証印刷量に応じて増加可能に構成され、
前記印刷装置は、
当該印刷装置の許容印刷量を記憶する記憶部を備え、
前記印刷量管理装置は、
第１識別情報を、第１ユーザが管理する前記許容印刷量を引き継ぐ引き継ぎ元情報として指定する引継ぎ元指定画面の表示信号を出力する第１表示信号出力処理と、
第２識別情報を、前記第１ユーザが管理する前記許容印刷量を第２ユーザが管理する前記許容印刷量に引き継ぐ引継ぎ先情報として指定する引継ぎ先ユーザ指定画面の表示信号を出力する第２表示信号出力処理と、
を実行するよう構成されている、印刷量管理装置。
前記印刷システムは、
シート上に画像を印刷するときの上限となる許容印刷量を、ユーザの操作に応じた購入要求に基づき購入される印刷権限が保証する保証印刷量に応じて増加可能に構成され、
前記印刷装置は、
当該印刷装置の許容印刷量を記憶する記憶部を備え、
前記印刷量管理装置は、
第１識別情報を、第１ユーザが管理する前記許容印刷量を引き継ぐ引き継ぎ元情報として指定する引継ぎ元指定画面の表示信号を出力する第１表示信号出力処理と、
第２識別情報を、前記第１ユーザが管理する前記許容印刷量を第２ユーザが管理する前記許容印刷量に引き継ぐ引継ぎ先情報として指定する引継ぎ先ユーザ指定画面の表示信号を出力する第２表示信号出力処理と、
を実行するよう構成されている、印刷量管理装置。
【請求項8】
前記印刷量管理装置は、さらに、
前記許容印刷量の引継ぎ量を指定する引継ぎ量指定画面の表示信号を出力する第３表示信号出力処理
を実行するよう構成されている、請求項７記載の印刷量管理装置。
前記許容印刷量の引継ぎ量を指定する引継ぎ量指定画面の表示信号を出力する第３表示信号出力処理
を実行するよう構成されている、請求項７記載の印刷量管理装置。
【請求項9】
前記第２識別情報に対応する印刷装置を、前記引継ぎ先情報として指定する引継ぎ先印刷装置指定画面の表示信号を出力する第４表示信号出力処理
を実行するよう構成されている、請求項７又は請求項８記載の印刷量管理装置。
を実行するよう構成されている、請求項７又は請求項８記載の印刷量管理装置。
【請求項10】
前記サーバは、前記印刷量管理装置を備える、請求項１又は請求項７記載の印刷量管理装置。
【請求項11】
前記印刷装置は、前記印刷量管理装置を備える、請求項１又は請求項７記載の印刷量管理装置。
【請求項12】
前記印刷システムは、
前記サーバ及び前記印刷装置に接続される端末装置をさらに備え、
前記端末装置は、
当該端末装置を前記印刷量管理装置として動作させるアプリケーションプログラムを備える、請求項１又は請求項７記載の印刷量管理装置。
前記サーバ及び前記印刷装置に接続される端末装置をさらに備え、
前記端末装置は、
当該端末装置を前記印刷量管理装置として動作させるアプリケーションプログラムを備える、請求項１又は請求項７記載の印刷量管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバと複数の印刷装置とを備えた印刷システムについて印刷量の管理をする印刷量管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
印刷装置を使用するユーザが、サービス提供者に対して印刷内容に応じた課金料金を支払う印刷サービスにおいて、プリペイド方式の料金システムが導入される場合がある。従来、例えば特許文献１に記載のように、ユーザが有償で印刷権限を購入し、その購入した印刷権限が保証する所定の印刷量を上限として印刷を行えるようにした技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開２０２１－６８３７２号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術では、印刷権限が保証する保証印刷量に基づく印刷処理が完遂され、印刷装置にて印刷可能な上限値である許容印刷量がゼロとなった場合、ユーザは新たに印刷権限を購入しその印刷権限が保証する保証印刷量を加えて許容印刷量を増大させることで、印刷を続行することができる。
【0005】
上記印刷サービスにおいて、ユーザが購入した印刷権限が保証する保証印刷量は、ユーザ又は当該ユーザが管理する印刷装置に対応付けられる形で取得される。ここで、例えば家族等の複数のユーザが、一台の印刷装置を共用したり、各自が管理する印刷装置をそれぞれ利用する場合が考えられる。その場合、一部のユーザに係る許容印刷量が不足すると、その他のユーザに係る許容印刷量が余っていたとしても、当該余った許容印刷量を不足したユーザに活用することはできず、不足したユーザは新たに印刷権限を購入する必要がある。また、一部のユーザに係る許容印刷量が多すぎて利用しきれないと購入した印刷権限が無駄になってしまう。このように、複数のユーザの間で印刷装置の許容印刷量を有効に活用できない場合があった。
【0006】
本発明の目的は、印刷システムにおいて複数のユーザの間で印刷装置の許容印刷量を有効に活用することができる印刷量管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本願発明は、サーバと印刷装置とを備えた印刷システムについて印刷量の管理をする印刷量管理装置であって、前記印刷システムは、シート上に画像を印刷するときの上限となる許容印刷量を、ユーザの操作に応じた購入要求に基づき購入される印刷権限が保証する保証印刷量に応じて増加可能に構成され、前記印刷装置は、当該印刷装置の許容印刷量を記憶する記憶部を備え、前記印刷量管理装置は、第１ユーザが管理する前記許容印刷量を所望量だけ減算する減算処理と、前記減算処理で減算された前記所望量を、第２ユーザが管理する前記許容印刷量に加算する加算処理と、を実行するよう構成されている。
【0008】
本願発明の印刷量管理装置は、サーバと印刷装置とを備えた印刷システムについて印刷量の管理を行う。印刷システムは、シート上に画像を印刷するときの上限となる許容印刷量を、ユーザの操作に応じた購入要求に基づき購入される印刷権限が保証する保証印刷量に応じて増加可能な権限購入サービスを実行可能に構成されている。各印刷装置の記憶部には、当該印刷装置の許容印刷量が記憶されている。
印刷量管理装置は、減算処理と、加算処理と、を実行する。減算処理では、第１ユーザが管理する許容印刷量が、所望量だけ減算される。第１ユーザが管理する許容印刷量は、第１ユーザに関連付けられていてもよいし、第１ユーザが利用する印刷装置に関連付けられていてもよい。加算処理では、減算処理で減算された所望量が、第２ユーザが管理する許容印刷量に加算される。第２ユーザが管理する許容印刷量は、第２ユーザに関連付けられていてもよいし、第２ユーザが利用する印刷装置に関連付けられていてもよい。
印刷量管理装置は、減算処理と、加算処理と、を実行する。減算処理では、第１ユーザが管理する許容印刷量が、所望量だけ減算される。第１ユーザが管理する許容印刷量は、第１ユーザに関連付けられていてもよいし、第１ユーザが利用する印刷装置に関連付けられていてもよい。加算処理では、減算処理で減算された所望量が、第２ユーザが管理する許容印刷量に加算される。第２ユーザが管理する許容印刷量は、第２ユーザに関連付けられていてもよいし、第２ユーザが利用する印刷装置に関連付けられていてもよい。
【0009】
本願発明によれば、第１ユーザ又は当該第１ユーザが管理する印刷装置から第２ユーザ又は当該第２ユーザが管理する印刷装置に許容印刷量を所望の量だけ引き継ぐことができる。例えば、家族等の複数のユーザが、一台の印刷装置を共用したり、各自が管理する印刷装置をそれぞれ利用する場合に、一部のユーザに係る許容印刷量が不足した場合には、その他のユーザの許容印刷量を不足したユーザに振り分けることができる。また、一部のユーザに係る許容印刷量が多すぎて利用しきれない場合には、その他のユーザの許容印刷量に振り分けることができる。本願発明によれば、印刷システムにおいて複数のユーザの間で印刷装置の許容印刷量を有効に活用することができる。
また、ユーザが印刷権限を購入する際の購入費用は、印刷権限が保証する保証印刷量の枚数が多いほど単価が安くなるのが一般的である。本願発明によれば、複数のユーザが印刷装置を利用する場合に、一のユーザが複数ユーザ分に対応する印刷権限をまとめて購入して保証印刷量を各ユーザに振り分けることで、ユーザごとに印刷権限を購入する場合に比べて、コスト的なメリットを得ることができる。
また、ユーザが印刷権限を購入する際の購入費用は、印刷権限が保証する保証印刷量の枚数が多いほど単価が安くなるのが一般的である。本願発明によれば、複数のユーザが印刷装置を利用する場合に、一のユーザが複数ユーザ分に対応する印刷権限をまとめて購入して保証印刷量を各ユーザに振り分けることで、ユーザごとに印刷権限を購入する場合に比べて、コスト的なメリットを得ることができる。
【0010】
また、上記目的を達成するために、本願発明は、サーバと印刷装置とを備えた印刷システムについて印刷量の管理をする印刷量管理装置であって、前記印刷システムは、シート上に画像を印刷するときの上限となる許容印刷量を、ユーザの操作に応じた購入要求に基づき購入される印刷権限が保証する保証印刷量に応じて増加可能に構成され、前記印刷装置は、当該印刷装置の許容印刷量を記憶する記憶部を備え、前記印刷量管理装置は、第１識別情報を、第１ユーザが管理する前記許容印刷量を引き継ぐ引き継ぎ元情報として指定する引継ぎ元指定画面の表示信号を出力する第１表示信号出力処理と、第２識別情報を、第２ユーザが管理する前記許容印刷量を引き継ぐ引継ぎ先情報として指定する引継ぎ先ユーザ指定画面の表示信号を出力する第２表示信号出力処理と、を実行するよう構成されている。
【0011】
本願発明の印刷量管理装置は、第１表示信号出力処理と、第２表示信号出力処理と、を実行する。第１表示信号出力処理では、第１識別情報を、第１ユーザが管理する許容印刷量を引き継ぐ引き継ぎ元情報として指定する引継ぎ元指定画面の表示信号が出力される。第２表示信号出力処理では、第２識別情報を、第２ユーザが管理する許容印刷量を引き継ぐ引継ぎ先情報として指定する引継ぎ先ユーザ指定画面の表示信号が出力される。
本願発明によれば、印刷システムのいずれかの装置において、引継ぎ元指定画面と、引継ぎ先ユーザ指定画面と、を表示することができる。ユーザは上記画面において、引き継ぎ元情報と引継ぎ先情報を指定することで、第１ユーザ又は当該第１ユーザが管理する印刷装置から第２ユーザ又は当該第２ユーザが管理する印刷装置に許容印刷量を所望の量だけ引き継ぐことが可能となる。例えば、家族等の複数のユーザが、一台の印刷装置を共用したり、各自が管理する印刷装置をそれぞれ利用する場合に、一部のユーザに係る許容印刷量が不足した場合には、その他のユーザの許容印刷量を不足したユーザに振り分けることができる。また、一部のユーザに係る許容印刷量が多すぎて利用しきれない場合には、その他のユーザの許容印刷量に振り分けることができる。本願発明によれば、印刷システムにおいて複数のユーザの間で印刷装置の許容印刷量を有効に活用することができる。
本願発明によれば、印刷システムのいずれかの装置において、引継ぎ元指定画面と、引継ぎ先ユーザ指定画面と、を表示することができる。ユーザは上記画面において、引き継ぎ元情報と引継ぎ先情報を指定することで、第１ユーザ又は当該第１ユーザが管理する印刷装置から第２ユーザ又は当該第２ユーザが管理する印刷装置に許容印刷量を所望の量だけ引き継ぐことが可能となる。例えば、家族等の複数のユーザが、一台の印刷装置を共用したり、各自が管理する印刷装置をそれぞれ利用する場合に、一部のユーザに係る許容印刷量が不足した場合には、その他のユーザの許容印刷量を不足したユーザに振り分けることができる。また、一部のユーザに係る許容印刷量が多すぎて利用しきれない場合には、その他のユーザの許容印刷量に振り分けることができる。本願発明によれば、印刷システムにおいて複数のユーザの間で印刷装置の許容印刷量を有効に活用することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、印刷システムにおいて複数のユーザの間で印刷装置の許容印刷量を有効に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施形態に係る印刷システムのシステム構成の一例を表すブロック図である。
【図2】端末装置の構成の一例を表すブロック図である。
【図3】印刷システムにより提供されるプリペイド印刷サービスの具体例を表す説明図である。
【図4】一のユーザのプリンタから他のユーザを指定して印刷可能枚数を引き継ぐ場合に、端末装置のタッチパネルに表示される引継ぎ設定に係わる画面の一例を表す図である。
【図5】他のユーザのプリンタを指定して印刷可能枚数を引き継ぐ場合に、端末装置のタッチパネルに表示される引継ぎ設定に係わる画面の一例を表す図である。
【図6】ユーザが当該ユーザの引継ぎＩＤ又は当該ユーザが管理するプリンタの引継ぎＩＤを取得する際に、当該ユーザの端末装置のタッチパネルに表示される引継ぎＩＤ取得画面の一例を表す図である。
【図7】ユーザを指定して印刷可能枚数が引き継がれた際に、当該ユーザの端末装置のタッチパネルに表示されるホーム画面の一例を表す図である。
【図8】ユーザのプリンタを指定して印刷可能枚数が引き継がれた際に、当該ユーザの端末装置のタッチパネルに表示されるホーム画面の一例を表す図である。
【図9】ユーザを指定した印刷可能枚数の引継ぎの実行時に、端末装置のＣＰＵ、サーバのプロセッサ、プリンタのプロセッサが実行する制御手順の一例を表すシーケンスチャートである。
【図10】プリンタを指定した印刷可能枚数の引継ぎの実行時に、端末装置のＣＰＵ、サーバのプロセッサ、プリンタのプロセッサが実行する制御手順の一例を表すシーケンスチャートである。
【図11】プリンタを指定した印刷可能枚数の引継ぎの実行時に、端末装置のＣＰＵ、サーバのプロセッサが実行する制御手順の一例を表すシーケンスチャートである。
【図12】引継ぎＩＤの検証失敗時に再実行する際に、端末装置のタッチパネルに表示される画面の一例を表す図である。
【図13】引継ぎ元からの印刷可能枚数の抽出失敗時に再実行する際に、端末装置のタッチパネルに表示される画面の一例を表す図である。
【図14】引継ぎ元からの印刷可能枚数の抽出に成功した後、引継ぎ先への印刷可能枚数のチャージ失敗時に再実行する際に、端末装置のタッチパネルに表示される画面の一例を表す図である。
【図15】一のユーザから他のユーザを指定して印刷可能枚数を引き継ぐ場合に、端末装置のタッチパネルに表示される引継ぎ設定に係わる画面の一例を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
【0015】
＜印刷システムの概要＞
図１に、実施形態に係る印刷システム１の構成の一例を示す。印刷システム１は、顧客であるユーザがあらかじめ料金を支払ってプリンタ２００の印刷機能を使用するプリペイド印刷サービスを提供する。図１において、印刷システム１は、サーバ１００と、プリンタ２００と、端末装置３００と、を有している。これらサーバ１００、プリンタ２００、及び端末装置３００は、ネットワークＮＴに接続されており、互いに通信可能である。ネットワークＮＴは携帯電話通信回線を含んでいてよい。なお、サーバ１００が印刷量管理装置の一例であり、プリンタ２００が印刷装置の一例である。
図１に、実施形態に係る印刷システム１の構成の一例を示す。印刷システム１は、顧客であるユーザがあらかじめ料金を支払ってプリンタ２００の印刷機能を使用するプリペイド印刷サービスを提供する。図１において、印刷システム１は、サーバ１００と、プリンタ２００と、端末装置３００と、を有している。これらサーバ１００、プリンタ２００、及び端末装置３００は、ネットワークＮＴに接続されており、互いに通信可能である。ネットワークＮＴは携帯電話通信回線を含んでいてよい。なお、サーバ１００が印刷量管理装置の一例であり、プリンタ２００が印刷装置の一例である。
【0016】
＜サーバ＞
サーバ１００は、例えばプリンタ２００のメーカーが設置及び管理するサーバである。図１に示すように、サーバ１００は、プロセッサ１１０と、記憶装置１１５と、通信インタフェース１９０と、を有している。これらプロセッサ１１０、記憶装置１１５、及び通信インタフェース１９０は、バス１０５を介して互いにデータ送受信可能に接続されている。
サーバ１００は、例えばプリンタ２００のメーカーが設置及び管理するサーバである。図１に示すように、サーバ１００は、プロセッサ１１０と、記憶装置１１５と、通信インタフェース１９０と、を有している。これらプロセッサ１１０、記憶装置１１５、及び通信インタフェース１９０は、バス１０５を介して互いにデータ送受信可能に接続されている。
【0017】
記憶装置１１５は、揮発性記憶装置１２０と、不揮発性記憶装置１３０と、を備えている。揮発性記憶装置１２０は、例えば、ＤＲＡＭであり、処理対象となる各種のプログラムやデータを記憶する。不揮発性記憶装置１３０は、例えば、ハードディスクドライブ、あるいはソリッドステートドライブであり、プログラム記憶領域１３１と、データ記憶領域１３２と、を有している。
【0018】
プログラム記憶領域１３１には各種プログラムが格納されている。各種プログラムには、後述の図５のシーケンスチャート等に基づく処理プログラムが含まれる。データ記憶領域１３２には、例えば、管理対象であるプリンタ２００ごとに印刷可能枚数等が記憶されている。
【0019】
プロセッサ１１０は、データ処理を行う装置、例えばＣＰＵであり、プログラム記憶領域１３１に格納された各種プログラムを実行する。プロセッサ１１０は、ネットワークＮＴに接続されたプリンタ２００及び端末装置３００に対するデータ通信を含む各種の処理を行う。
【0020】
通信インタフェース１９０は、他の装置と通信するための例えば有線ＬＡＮインタフェース又は無線インタフェースであり、ネットワークＮＴに接続されている。
【0021】
なお、上記記憶装置１１５は上述した装置要素での構成に限られず、例えば、ＲＡＭ、ＲＯＭ、ＥＥＰＲＯＭ、ＨＤＤ、サーバ１００に着脱されるＵＳＢメモリ等の可搬記録媒体、プロセッサ１１０が備えるバッファ等、或いはそれらの組み合わせによって構成されてもよい。
また、記憶装置１１５は、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体であってもよい。コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体とは、ｎｏｎ－ｔｒａｎｓｉｔｏｒｙな媒体である。ｎｏｎ－ｔｒａｎｓｉｔｏｒｙな媒体には、上記の例の他に、ＣＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤ－ＲＯＭ等の記録媒体も含まれる。また、ｎｏｎ－ｔｒａｎｓｉｔｏｒｙな媒体は、ｔａｎｇｉｂｌｅな媒体でもある。後述するプリンタ２００の記憶装置２１５についても同様である。
また、記憶装置１１５は、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体であってもよい。コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体とは、ｎｏｎ－ｔｒａｎｓｉｔｏｒｙな媒体である。ｎｏｎ－ｔｒａｎｓｉｔｏｒｙな媒体には、上記の例の他に、ＣＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤ－ＲＯＭ等の記録媒体も含まれる。また、ｎｏｎ－ｔｒａｎｓｉｔｏｒｙな媒体は、ｔａｎｇｉｂｌｅな媒体でもある。後述するプリンタ２００の記憶装置２１５についても同様である。
【0022】
＜プリンタ＞
プリンタ２００は、例えば上記プリペイド印刷サービスの提供を受けるユーザによって保有されている。図１に示すように、プリンタ２００は、プロセッサ２１０と、記憶装置２１５と、表示部２４０と、操作部２５０と、搬送機構２６０と、通信インタフェース２７０と、印刷部２９０と、を有している。これらプロセッサ２１０、記憶装置２１５、表示部２４０、操作部２５０、搬送機構２６０、通信インタフェース２７０、及び印刷部２９０は、バス２０５を介して互いにデータ送受信可能に接続されている。
プリンタ２００は、例えば上記プリペイド印刷サービスの提供を受けるユーザによって保有されている。図１に示すように、プリンタ２００は、プロセッサ２１０と、記憶装置２１５と、表示部２４０と、操作部２５０と、搬送機構２６０と、通信インタフェース２７０と、印刷部２９０と、を有している。これらプロセッサ２１０、記憶装置２１５、表示部２４０、操作部２５０、搬送機構２６０、通信インタフェース２７０、及び印刷部２９０は、バス２０５を介して互いにデータ送受信可能に接続されている。
【0023】
記憶装置２１５は、揮発性記憶装置２２０と、不揮発性記憶装置２３０と、を備えている。揮発性記憶装置２２０は、例えば、ＤＲＡＭであり、印刷対象の画像データを記憶する画像データ記憶領域２２２を備えている。不揮発性記憶装置２３０は、例えばＮＶＲＡＭ、フラッシュメモリ等であり、プログラム記憶領域２３１と、データ記憶領域２３２と、を備えている。プログラム記憶領域２３１には各種プログラムが格納されている。各種プログラムには、後述の図５のシーケンスチャート等に基づく処理プログラムや、印刷処理プログラムなどのファームウェア等が含まれる。データ記憶領域２３２には、印刷可能枚数等が記憶されている。記憶装置２１５が記憶部の一例である。
【0024】
プロセッサ２１０は、データ処理を行う装置であり、例えば、ＣＰＵである。プロセッサ２１０は、プログラム記憶領域２３１に格納された各種プログラムを実行する。
【0025】
表示部２４０は、例えば、液晶ディスプレイであり、種々の情報を表示可能である。操作部２５０は、ユーザによる操作を受け付ける装置である。ユーザは、操作部２５０を操作することによって、種々の指示をプリンタ２００に入力可能である。通信インタフェース２７０は、他の装置と通信するための有線または無線のネットワークインタフェースであり、ネットワークＮＴに接続されている。
【0026】
搬送機構２６０は、複数のシートを載置可能なトレイから供給されるシートを搬送する。印刷部２９０は、搬送機構２６０によるシートの搬送経路に設けられており、搬送機構２６０により搬送されるシートに対して印刷ジョブに対応した画像を所定の方式で形成する。所定の方式は特に限定されるものではないが、例えばインクジェット方式やレーザ方式等である。印刷部２９０は、端末装置３００から送信された印刷ジョブ、若しくは、操作部２５０での操作に基づき自ら生成した印刷ジョブに応じて、シートに対して印刷を行う。
【0027】
＜端末装置＞
図２に、端末装置３００の構成の一例を示す。端末装置３００は、例えばユーザの所有するスマートフォン等の携帯端末であり、無線通信を介してネットワークＮＴに接続される。図２に示すように、端末装置３００は、ＣＰＵ３１０と、メモリ３２０と、無線通信を介してネットワークＮＴに接続するための通信制御部３３０と、タッチパネル３４０と、大容量記憶装置３５０と、を有している。
図２に、端末装置３００の構成の一例を示す。端末装置３００は、例えばユーザの所有するスマートフォン等の携帯端末であり、無線通信を介してネットワークＮＴに接続される。図２に示すように、端末装置３００は、ＣＰＵ３１０と、メモリ３２０と、無線通信を介してネットワークＮＴに接続するための通信制御部３３０と、タッチパネル３４０と、大容量記憶装置３５０と、を有している。
【0028】
大容量記憶装置３５０は、例えばフラッシュメモリであり、プログラム記憶領域３５１と、データ記憶領域３５２と、を備えている。プログラム記憶領域３５１には各種プログラムが例えばファームウェアとして格納されている。各種プログラムには、後述の図５のシーケンスチャート等に基づく処理プログラムや、端末装置３００を印刷量管理装置として動作させるアプリケーションプログラム等が含まれる。ＣＰＵ３１０は、プログラム記憶領域３５１に格納された各種プログラムを実行する。ＣＰＵ３１０は、通信制御部３３０を介し、ネットワークＮＴに接続されたサーバ１００やプリンタ２００に対するデータ通信を含む種々の処理を実行する。
【0029】
端末装置３００はまた、液晶ディスプレイとタッチパッドを一体的に組み合わせたタッチパネル３４０で各種の情報の表示と、ユーザによる各種の操作を受け付ける。ユーザは、タッチパネル３４０を操作することによって、種々の指示を端末装置３００に入力可能である。
【0030】
なお、端末装置３００として、携帯端末に代えて、例えばタブレットコンピュータやノート型ＰＣ、デスクトップ型ＰＣ等の他の情報端末を用いてもよい。
【0031】
＜プリペイド印刷サービス＞
印刷システム１は、プリンタ２００がシート上に画像を印刷するときの上限となる印刷可能枚数を、ユーザの操作に応じた購入要求に基づき購入される印刷権限が保証するチャージ枚数に応じて増加可能な権限購入サービスを実行可能に構成されている。印刷システム１は、ユーザが購入した所定のチャージ枚数が対象となるプリンタ２００の印刷可能枚数に加算され、当該印刷可能枚数に基づいて当該プリンタ２００における印刷処理を実行可能とする、プリペイド印刷サービスを提供する。チャージ枚数が保証印刷量の一例であり、印刷可能枚数が許容印刷量の一例である。
印刷システム１は、プリンタ２００がシート上に画像を印刷するときの上限となる印刷可能枚数を、ユーザの操作に応じた購入要求に基づき購入される印刷権限が保証するチャージ枚数に応じて増加可能な権限購入サービスを実行可能に構成されている。印刷システム１は、ユーザが購入した所定のチャージ枚数が対象となるプリンタ２００の印刷可能枚数に加算され、当該印刷可能枚数に基づいて当該プリンタ２００における印刷処理を実行可能とする、プリペイド印刷サービスを提供する。チャージ枚数が保証印刷量の一例であり、印刷可能枚数が許容印刷量の一例である。
【0032】
図３に、印刷システム１により提供されるプリペイド印刷サービスの具体例を示す。図３では、例えば２人のユーザＡ及びユーザＢが、各自が管理する２台のプリンタ２００Ａ，２００Ｂをそれぞれ利用する場合を図示している。ユーザＡ及びユーザＢは、例えば夫婦や親子等、家族である場合などを想定している。図３に示すように、ユーザＡ及びユーザＢはプリンタ２００Ａ，２００Ｂで印刷を行うために、課金を負担することによりチャージ枚数を購入する。すなわちユーザは、いわゆるプリペイド方式で金銭的な負担を行ってチャージ枚数の購入を行う。チャージ枚数の購入はプリンタごとに行われる。この例では、ユーザＡはプリンタ２００Ａに対してチャージ枚数を購入する。ユーザＢはプリンタ２００Ｂに対してチャージ枚数を購入する。
【0033】
ユーザＡが端末装置３００Ａおいてプリンタ２００Ａに対するチャージ枚数の購入を要求する操作を行うと、サーバ１００にプリンタ２００Ａの識別情報とチャージ枚数の購入要求が送信される。サーバ１００のプロセッサ１１０は、購入要求を受け付けると、チャージ枚数の決済処理を行うととともに、ユーザＡにより新たに購入されたチャージ枚数の値を、プリンタ２００Ａに対する印刷可能枚数の値に加算する。同様に、ユーザＢが端末装置３００Ｂにおいてプリンタ２００Ｂに対するチャージ枚数の購入を要求する操作を行うと、サーバ１００にプリンタ２００Ｂの識別情報とチャージ枚数の購入要求が送信される。サーバ１００のプロセッサ１１０は、購入要求を受け付けると、チャージ枚数の決済処理を行うととともに、ユーザＢにより新たに購入されたチャージ枚数の値を、プリンタ２００Ｂに対する印刷可能枚数の値に加算する。印刷可能枚数は、プリンタ２００Ａ，２００Ｂが印刷可能な上限枚数であり、サーバ１００の記憶装置１１５のデータ記憶領域１３２にプリンタごとに記憶されている。更新された印刷可能枚数の値は、対応するプリンタ２００Ａ，２００Ｂにも送信され、プリンタ２００Ａ，２００Ｂの記憶装置２１５のデータ記憶領域２３２に記憶された印刷可能枚数も更新される。
【0034】
なお、上記では、印刷可能枚数がプリンタ２００に対して関連付けられてプリンタ２００ごとに記憶される場合について説明したが、印刷可能枚数はユーザに対して関連付けられてユーザごとに記憶されてもよい。この場合、ユーザは自身が保有する印刷可能枚数を、自身が管理する１又は複数のプリンタ２００に対して所望の枚数だけチャージすることができる。
【0035】
また、サーバ１００のプロセッサ１１０がユーザＡ又はユーザＢにより新たに購入されたチャージ枚数の値を対応するプリンタ２００Ａ，２００Ｂに送信し、プリンタ２００Ａ，２００Ｂのプロセッサ２１０により印刷可能枚数の値への加算が行われてもよい。この場合、更新された印刷可能枚数の値は、プリンタ２００Ａ，２００Ｂからサーバ１００に送信されて、サーバ１００の記憶装置１１５のデータ記憶領域１３２に記憶された印刷可能枚数も更新される。
【0036】
プリンタ２００Ａのプロセッサ２１０は、印刷ジョブをユーザＡの端末装置３００から受信すると、印刷可能枚数が１以上である場合には印刷可能枚数が例えば０となるまでの範囲で印刷を実行する。同様に、プリンタ２００Ｂのプロセッサ２１０は、印刷ジョブをユーザＢの端末装置３００から受信すると、印刷可能枚数が１以上である場合には印刷可能枚数が例えば０となるまでの範囲で印刷を実行する。プリンタ２００Ａ，２００Ｂのプロセッサ２１０は、印刷を実行した印刷枚数だけ、記憶装置２１５のデータ記憶領域２３２に記憶された印刷可能枚数を減算する。すなわちプリンタ２００Ａ，２００Ｂのプロセッサ２１０は、印刷ジョブを受信した場合には印刷可能枚数を消費して印刷を実行する。印刷ジョブは端末装置３００からの受信に限られず、ユーザＡ又はユーザＢの操作に基づきプリンタ２００Ａ，２００Ｂの操作部２５０を介して受け付けてもよい。
【0037】
＜印刷可能枚数の引継ぎ設定時の画面表示＞
上述したプリペイド印刷サービスにおいて、例えば家族等の複数のユーザが各自が管理するプリンタ２００をそれぞれ利用する場合を考える。その場合、一部のユーザに係る印刷可能枚数が不足すると、その他のユーザに係る印刷可能枚数が余っていたとしても、当該余った印刷可能枚数を不足したユーザに活用することはできず、不足したユーザは新たにチャージ枚数を購入する必要がある。また、一部のユーザに係る印刷可能枚数が多すぎて利用しきれないと、購入したチャージ枚数が無駄になってしまう。このように、複数のユーザの間でプリンタ２００の印刷可能枚数を有効に活用できない場合がある。
上述したプリペイド印刷サービスにおいて、例えば家族等の複数のユーザが各自が管理するプリンタ２００をそれぞれ利用する場合を考える。その場合、一部のユーザに係る印刷可能枚数が不足すると、その他のユーザに係る印刷可能枚数が余っていたとしても、当該余った印刷可能枚数を不足したユーザに活用することはできず、不足したユーザは新たにチャージ枚数を購入する必要がある。また、一部のユーザに係る印刷可能枚数が多すぎて利用しきれないと、購入したチャージ枚数が無駄になってしまう。このように、複数のユーザの間でプリンタ２００の印刷可能枚数を有効に活用できない場合がある。
【0038】
そこで本実施形態では、ユーザＡが管理する印刷可能枚数を所望の引継ぎ枚数だけ減算し、減算された引継ぎ枚数を、ユーザＢが管理する印刷可能枚数に加算することにより、印刷可能枚数を引き継ぐことを可能とする。ユーザＡが管理する印刷可能枚数は、ユーザＡに関連付けられた印刷可能枚数でもよいし、ユーザＡが管理するプリンタ２００Ａに関連付けられた印刷可能枚数でもよい。ユーザＢが管理する印刷可能枚数は、ユーザＢに関連付けられた印刷可能枚数でもよいし、ユーザＢが管理するプリンタ２００Ｂに関連付けられた印刷可能枚数でもよい。ユーザＡが第１ユーザの一例であり、ユーザＢが第２ユーザの一例である。その際にユーザＡは、端末装置３００において印刷可能枚数の引継ぎに関わる設定を行う。図４（ａ）～図４（ｋ）及び図５（ａ）～図５（ｋ）に、端末装置３００において上記設定を行う際に、ユーザＡの端末装置３００Ａのタッチパネル３４０に表示される画面の一例を示す。図４（ａ）～図４（ｋ）は、例えばユーザＡのプリンタ２００ＡからユーザＢを指定して印刷可能枚数を引き継ぐ場合である。図５（ａ）～図５（ｋ）は、例えばユーザＡのプリンタ２００ＡからユーザＢが管理するプリンタ２００Ｂを指定して印刷可能枚数を引き継ぐ場合である。
【0039】
まず、図４（ａ）～図４（ｋ）により、ユーザＢを指定して印刷可能枚数を引き継ぐ場合について説明する。ユーザＡが端末装置３００においてプリペイド印刷サービスに係る専用アプリケーションを起動し、印刷可能枚数の引継ぎ設定を行うための所定の操作をすると、図４（ａ）に示す引継ぎ設定画面３４０Ａが表示される。引継ぎ設定画面３４０Ａには、引継ぎ元のプリンタ２００Ａを選択するための選択ボタン３４１と、引継ぎ先のユーザ又はプリンタ２００を指定するための指定ボタン３４２と、引継ぎを実行するための実行ボタン３４３と、が表示されている。なお、実行ボタン３４３については例えばグレーアウトされることにより操作不能となっている。
【0040】
引継ぎ設定画面３４０Ａにおいて、ユーザが選択ボタン３４１を操作すると、図４（ｂ）に示す引継ぎ元指定画面３４０Ｂに移行する。引継ぎ元指定画面３４０Ｂは、プリンタ２００ＡをユーザＡが管理する印刷可能枚数を引き継ぐ引き継ぎ元として指定するための画面である。引継ぎ元指定画面３４０Ｂには、ユーザＡが利用する複数のプリンタ２００の各々を選択するためのプリンタ情報ボタン３４４，３４５が表示されている。引継ぎ元指定画面３４０Ｂに表示される複数のプリンタ２００は、予めサーバ１００に登録されてプリペイド印刷サービスを受けることが可能となっている。図４（ｂ）に示す例では２台のプリンタ２００に対応するプリンタ情報ボタン３４４，３４５が表示されており、各選択ボタンには例えばプリンタ２００のシリアルナンバーと印刷可能枚数が表示されている。すなわち、引継ぎ元指定画面３４０Ｂは、プリンタ２００Ａのシリアルナンバーを、ユーザＡが管理する印刷可能枚数を引き継ぐ引き継ぎ元情報として指定する画面ともいうことができる。シリアルナンバーは第１識別情報の一例である。
【0041】
引継ぎ元指定画面３４０Ｂにおいて、ユーザが例えばプリンタ情報ボタン３４４を操作すると、図４（ｃ）に示す引継ぎ量指定画面３４０Ｃに移行する。引継ぎ量指定画面３４０Ｃは、印刷可能枚数の引継ぎ枚数を指定するための画面である。引継ぎ枚数が引継ぎ量の一例である。引継ぎ量指定画面３４０Ｃには、引継ぎ元指定画面３４０Ｂで選択されたプリンタ２００Ａのプリンタ情報ボタン３４４と、引継ぎ枚数を指定するための枚数指定部３５５と、引継ぎ枚数を決定するための決定ボタン３４６と、が表示されている。ユーザは、枚数指定部３５５の増減ボタンを操作することで引継ぎ枚数を指定することができる。ここで指定できる引継ぎ枚数は、１枚ごとに指定できても良いし、ある程度間隔をあけて枚数が増減するようにしても良い。また、引継ぎ枚数の指定は、ユーザが直接枚数を入力するようにしても良い。指定された引継ぎ枚数はプリンタ情報ボタン３４４に反映され、プリンタ２００Ａの印刷可能枚数が引継ぎの実行により何枚に減少するかが表示される。
【0042】
引継ぎ量指定画面３４０Ｃにおいて、ユーザが例えば決定ボタン３４６を操作すると、図４（ｄ）に示す引継ぎ設定画面３４０Ｄに移行する。引継ぎ設定画面３４０Ｄには、プリンタ情報ボタン３４４と、引継ぎ量指定画面３４０Ｃで指定された引継ぎ枚数３４７と、前述の指定ボタン３４２と、実行ボタン３４３と、が表示されている。なお、実行ボタン３４３については例えばグレーアウトされることにより操作不能となっている。
【0043】
引継ぎ設定画面３４０Ｄにおいて、ユーザが例えば指定ボタン３４２を操作すると、図４（ｅ）に示す引継ぎ先指定方法選択画面３４０Ｅに移行する。引継ぎ先指定方法選択画面３４０Ｅは、印刷可能枚数の引継ぎ先の指定方法を、ユーザＢにするか、当該ユーザＢが管理するプリンタ２００Ｂにするか、を指定するための画面である。引継ぎ先指定方法選択画面３４０Ｅには、引継ぎ先の指定方法をユーザＢとするための選択ボタン３４８と、引継ぎ先の指定方法をユーザＢが管理するプリンタ２００Ｂとするための選択ボタン３４９と、が表示されている。
【0044】
引継ぎ先指定方法選択画面３４０Ｅにおいて、ユーザが例えば選択ボタン３４８を操作すると、図４（ｆ）に示す引継ぎ先ユーザ指定画面３４０Ｆに移行する。引継ぎ先ユーザ指定画面３４０Ｆは、ユーザＢをプリンタ２００Ａの印刷可能枚数を引き継ぐ引継ぎ先として指定するための画面である。言い換えると、ユーザＢの引継ぎＩＤを、ユーザＡが管理する印刷可能枚数をユーザＢが管理する印刷可能枚数に引き継ぐ引継ぎ先情報として指定するための画面である。引継ぎＩＤは、印刷可能枚数を引き継ぐことを可能とするために、例えばプリペイド印刷サービスの契約時にユーザに対して個別に付与される引継ぎ専用のＩＤである。引継ぎＩＤは、ユーザを識別するためのユーザＩＤとは異なる。ユーザＢの引継ぎＩＤは、ユーザＡからユーザＢへの印刷可能枚数の引継ぎが行われる前に、ユーザＢからユーザＡに事前に知らされている。引継ぎ先ユーザ指定画面３４０Ｆには、引継ぎＩＤの入力部３６０と、引継ぎ先のユーザを決定するための決定ボタン３６１と、が表示されている。引継ぎＩＤが第２識別情報及び引継ぎ専用の識別情報の一例である。
【0045】
引継ぎ先ユーザ指定画面３４０Ｆにおいて、ユーザが引継ぎＩＤを入力部３６０に入力した上で決定ボタン３６１を操作すると、図４（ｇ）に示す引継ぎ設定画面３４０Ｇに移行する。引継ぎ設定画面３４０Ｇには、引継ぎ元のプリンタ２００Ａを表すプリンタ情報ボタン３４４と、引継ぎ枚数３４７と、引継ぎ先ユーザ指定画面３４０Ｆで指定されたユーザＢの引継ぎＩＤを含むユーザ情報ボタン３６２が表示されている。また引継ぎ設定画面３４０Ｇには、設定された内容で引継ぎを実行するための実行ボタン３４３が表示されている。
【0046】
引継ぎ設定画面３４０Ｇにおいて、ユーザが例えば実行ボタン３４３を操作すると、図４（ｈ）に示す引継ぎ中画面３４０Ｈに移行する。引継ぎ中画面３４０Ｈは、端末装置３００からの引継ぎ実行指示を受けたサーバ１００が引継ぎ処理を実行中であることを表す画面である。引継ぎ中画面３４０Ｈには、成否表示部３６３，３６４，３６５が表示されている。成否表示部３６３には、引継ぎ先ユーザの引継ぎＩＤの検証の成否が表示される。成否表示部３６４には、引継ぎ元のプリンタ２００Ａからの印刷可能枚数の抽出の成否が表示される。成否表示部３６５には、引継ぎ先のユーザＢに対する印刷可能枚数のチャージの成否が表示される。引継ぎ中画面３４０Ｈでは、成否表示部３６３，３６４，３６５はいずれも処理中または未処理であるため成否は表示されていない。
【0047】
引継ぎ先ユーザの引継ぎＩＤの検証が成功した場合、図４（ｉ）に示す引継ぎ中画面３４０Ｉに移行する。引継ぎ中画面３４０Ｉでは、成否表示部３６３により引継ぎ先ユーザの引継ぎＩＤの検証が成功したことが表示されている。成否表示部３６４，３６５は処理中または未処理であるため成否は表示されていない。
【0048】
引継ぎ元のプリンタ２００Ａからの印刷可能枚数の抽出が成功した場合、図４（ｊ）に示す引継ぎ中画面３４０Ｊに移行する。引継ぎ中画面３４０Ｊでは、成否表示部３６４により引継ぎ元のプリンタ２００Ａからの印刷可能枚数の抽出が成功したことが表示されている。成否表示部３６５は処理中であるため成否は表示されていない。
【0049】
引継ぎ先のユーザＢに対する印刷可能枚数のチャージが成功した場合、図４（ｋ）に示す引継ぎ中画面３４０Ｋに移行する。引継ぎ中画面３４０Ｋでは、成否表示部３６５により引継ぎ先のユーザＢに対する枚数のチャージが成功したことが表示されている。
【0050】
次に、図５（ａ）～図５（ｋ）により、ユーザＢのプリンタ２００Ｂを指定して印刷可能枚数を引き継ぐ場合について説明する。図５（ａ）～図５（ｅ）は、上記図４（ａ）～図４（ｅ）と同様であるため説明を省略する。
【0051】
引継ぎ先指定方法選択画面３４０Ｅにおいて、ユーザが例えば選択ボタン３４９を操作すると、図５（ｆ）に示す引継ぎ先プリンタ指定画面３４０Ｌに移行する。引継ぎ先プリンタ指定画面３４０Ｌは、ユーザＢが管理するプリンタ２００Ｂを印刷可能枚数の引継ぎ先として指定するための画面である。言い換えると、プリンタ２００Ｂの引継ぎＩＤを引継ぎ先情報として指定するための画面である。プリンタの引継ぎＩＤは、印刷可能枚数を引き継ぐことを可能とするために、例えばプリペイド印刷サービス契約時にユーザが使用するプリンタ２００を登録する際に、プリンタ２００に対して個別に付与される引継ぎ専用のＩＤである。引継ぎＩＤは、プリンタ２００を識別するためのプリンタＩＤとは異なる。プリンタ２００Ｂの引継ぎＩＤは、ユーザＡからユーザＢのプリンタ２００Ｂに対して印刷可能枚数の引継ぎが行われる前に、ユーザＢからユーザＡに事前に知らされている。引継ぎ先プリンタ指定画面３４０Ｌには、引継ぎＩＤの入力部３６６と、引継ぎ先のプリンタ２００を決定するための決定ボタン３６７と、が表示されている。引継ぎＩＤが第２識別情報及び引継ぎ専用の識別情報の一例である。
【0052】
引継ぎ先プリンタ指定画面３４０Ｌにおいて、ユーザが引継ぎＩＤを入力部３６６に入力した上で決定ボタン３６７を操作すると、図５（ｇ）に示す引継ぎ設定画面３４０Ｍに移行する。引継ぎ設定画面３４０Ｍには、引継ぎ元のプリンタ２００Ａを表すプリンタ情報ボタン３４４と、引継ぎ枚数３４７と、引継ぎ先プリンタ指定画面３４０Ｌで指定されたプリンタ２００Ｂの引継ぎＩＤを含むプリンタ情報ボタン３６８が表示されている。また引継ぎ設定画面３４０Ｍには、設定された内容で引継ぎを実行するための実行ボタン３６９が表示されている。
【0053】
引継ぎ設定画面３４０Ｍにおいて、ユーザが例えば実行ボタン３６９を操作すると、図５（ｈ）に示す引継ぎ中画面３４０Ｈに移行する。図５（ｈ）～図５（ｋ）は、上記図４（ｈ）～図４（ｋ）と同様であるため説明を省略する。
【0054】
以上の図４（ａ）～図４（ｋ）及び図５（ａ）～図５（ｋ）に示す各画面３４０Ａ～３４０Ｍは、サーバ１００により生成され、各画面３４０Ａ～３４０Ｍに対応する表示信号がサーバ１００から端末装置３００に送信されて、タッチパネル３４０に表示される。なお、各画面３４０Ａ～３４０Ｍは、端末装置３００にインストールされたアプリケーションプログラムにより生成されてタッチパネル３４０に表示されてもよい。
【0055】
＜引継ぎＩＤ取得時の画面表示＞
図６に、ユーザが当該ユーザの引継ぎＩＤ又は当該ユーザが管理するプリンタ２００の引継ぎＩＤを取得する際に、当該ユーザの端末装置３００のタッチパネル３４０に表示される引継ぎＩＤ取得画面の一例を示す。図６は、例えばユーザＢが２台のプリンタ２００を利用している場合の例である。図６に示す引継ぎＩＤ取得画面３４０Ｎは、例えばプリペイド印刷サービスの契約時にユーザＢ又はユーザＢが管理する２台のプリンタ２００がサーバ１００に登録された際に、ユーザＢの端末装置３００のタッチパネル３４０に表示される。引継ぎＩＤ取得画面３４０Ｎには、ユーザＢに付与された引継ぎＩＤを含むユーザ情報表示部３７０と、ユーザＢが管理する２台のプリンタ２００の各々に付与された引継ぎＩＤを含むプリンタ情報表示部３７１，３７２と、が表示されている。各情報表示部３７０，３７１，３７２には、引継ぎＩＤをメモリに一時的に記憶するためのコピーボタン３７３がそれぞれ表示されている。ユーザは、いずれかのコピーボタン３７３を操作することで対応する引継ぎＩＤをメモリに記憶させ、例えば電子メールやＳＮＳ等の連絡手段を使用して、他のユーザに知らせることが可能である。
図６に、ユーザが当該ユーザの引継ぎＩＤ又は当該ユーザが管理するプリンタ２００の引継ぎＩＤを取得する際に、当該ユーザの端末装置３００のタッチパネル３４０に表示される引継ぎＩＤ取得画面の一例を示す。図６は、例えばユーザＢが２台のプリンタ２００を利用している場合の例である。図６に示す引継ぎＩＤ取得画面３４０Ｎは、例えばプリペイド印刷サービスの契約時にユーザＢ又はユーザＢが管理する２台のプリンタ２００がサーバ１００に登録された際に、ユーザＢの端末装置３００のタッチパネル３４０に表示される。引継ぎＩＤ取得画面３４０Ｎには、ユーザＢに付与された引継ぎＩＤを含むユーザ情報表示部３７０と、ユーザＢが管理する２台のプリンタ２００の各々に付与された引継ぎＩＤを含むプリンタ情報表示部３７１，３７２と、が表示されている。各情報表示部３７０，３７１，３７２には、引継ぎＩＤをメモリに一時的に記憶するためのコピーボタン３７３がそれぞれ表示されている。ユーザは、いずれかのコピーボタン３７３を操作することで対応する引継ぎＩＤをメモリに記憶させ、例えば電子メールやＳＮＳ等の連絡手段を使用して、他のユーザに知らせることが可能である。
【0056】
＜印刷可能枚数が引き継がれた際の画面表示＞
図７及び図８に、印刷可能枚数が引き継がれた際に、引継ぎ先のユーザの端末装置３００のタッチパネル３４０に表示される画面表示の一例を示す。図７は、前述の図４（ａ）～図４（ｋ）に対応しており、ユーザを指定して印刷可能枚数が引き継がれた際に、当該ユーザの端末装置３００のタッチパネル３４０に表示されるホーム画面の例である。ホーム画面は、ユーザが端末装置３００においてプリペイド印刷サービスに係る専用アプリケーションプログラムを起動すると表示される。図７に示すホーム画面３４０Ｏには、ユーザが使用するプリンタ２００のプリンタＩＤ３７４と、当該プリンタ２００の印刷可能枚数３７５と、当該プリンタ２００に対して印刷可能枚数の加算を実行するためのチャージボタン３７６と、が表示されている。また、ホーム画面３４０Ｏには、ユーザに対して例えば５００枚の印刷可能枚数が引き継がれたことを伝えるためのメッセージ３７７が表示されている。ユーザは、チャージボタン３７６を操作することで、ユーザに引き継がれた５００枚の印刷可能枚数を、表示されたプリンタ２００の印刷可能枚数に加算することができる。なお、ユーザが複数のプリンタ２００を利用している場合には、いずれかのプリンタ２００を選択してチャージしたり、複数のプリンタ２００に振り分けてチャージすることも可能である。
図７及び図８に、印刷可能枚数が引き継がれた際に、引継ぎ先のユーザの端末装置３００のタッチパネル３４０に表示される画面表示の一例を示す。図７は、前述の図４（ａ）～図４（ｋ）に対応しており、ユーザを指定して印刷可能枚数が引き継がれた際に、当該ユーザの端末装置３００のタッチパネル３４０に表示されるホーム画面の例である。ホーム画面は、ユーザが端末装置３００においてプリペイド印刷サービスに係る専用アプリケーションプログラムを起動すると表示される。図７に示すホーム画面３４０Ｏには、ユーザが使用するプリンタ２００のプリンタＩＤ３７４と、当該プリンタ２００の印刷可能枚数３７５と、当該プリンタ２００に対して印刷可能枚数の加算を実行するためのチャージボタン３７６と、が表示されている。また、ホーム画面３４０Ｏには、ユーザに対して例えば５００枚の印刷可能枚数が引き継がれたことを伝えるためのメッセージ３７７が表示されている。ユーザは、チャージボタン３７６を操作することで、ユーザに引き継がれた５００枚の印刷可能枚数を、表示されたプリンタ２００の印刷可能枚数に加算することができる。なお、ユーザが複数のプリンタ２００を利用している場合には、いずれかのプリンタ２００を選択してチャージしたり、複数のプリンタ２００に振り分けてチャージすることも可能である。
【0057】
図８は、前述の図５（ａ）～図５（ｋ）に対応しており、ユーザが管理するプリンタ２００を指定して印刷可能枚数が引き継がれた際に、当該ユーザの端末装置３００のタッチパネル３４０に表示されるホーム画面の例である。図８に示すホーム画面３４０Ｐには、ユーザが使用するプリンタ２００のプリンタＩＤ３７４と、当該プリンタ２００の印刷可能枚数３７５と、当該プリンタ２００に対して印刷可能枚数の加算を実行するためのチャージボタン３７６と、が表示されている。また、ホーム画面３４０Ｐには、プリンタ２００に対して例えば５００枚の印刷可能枚数がチャージされたことを伝えるためのメッセージ３７８が表示されている。チャージされた引継ぎ枚数は、印刷可能枚数３７５に反映されている。
【0058】
＜制御モードの切替時の制御手順＞
本実施形態における上記処理を実現するために、印刷可能枚数の引継ぎ時に端末装置３００Ａ及び端末装置３００ＢのＣＰＵ３１０、サーバ１００のプロセッサ１１０、プリンタ２００Ａ及びプリンタ２００Ｂのプロセッサ２１０が実行する制御手順の一例を図９～図１１のシーケンスチャートにより説明する。図９は、例えばユーザＡが管理するプリンタ２００ＡからユーザＢを指定して印刷可能枚数を引き継ぐ場合の制御手順である。図１０～図１１は、例えばユーザＡが管理するプリンタ２００ＡからユーザＢが管理するプリンタ２００Ｂを指定して印刷可能枚数を引き継ぐ場合の制御手順である。
本実施形態における上記処理を実現するために、印刷可能枚数の引継ぎ時に端末装置３００Ａ及び端末装置３００ＢのＣＰＵ３１０、サーバ１００のプロセッサ１１０、プリンタ２００Ａ及びプリンタ２００Ｂのプロセッサ２１０が実行する制御手順の一例を図９～図１１のシーケンスチャートにより説明する。図９は、例えばユーザＡが管理するプリンタ２００ＡからユーザＢを指定して印刷可能枚数を引き継ぐ場合の制御手順である。図１０～図１１は、例えばユーザＡが管理するプリンタ２００ＡからユーザＢが管理するプリンタ２００Ｂを指定して印刷可能枚数を引き継ぐ場合の制御手順である。
【0059】
まず、図９により、ユーザＢを指定して印刷可能枚数を引き継ぐ場合について説明する。ステップＳ３では、サーバ１００のプロセッサ１１０は、ユーザＡが管理するプリンタ２００Ａを、当該プリンタ２００Ａに係わる印刷可能枚数を引き継ぐ引継ぎ元として指定する引継ぎ元指定画面３４０Ｂの表示信号を端末装置３００Ａに送信する。言い換えると、サーバ１００のプロセッサ１１０は、ユーザＡが管理するプリンタ２００Ａのシリアルナンバーを、後述するステップＳ５１の処理対象として指定する引継ぎ元指定画面３４０Ｂの表示信号を端末装置３００Ａに送信する。当該ステップＳ３が第１表示信号出力処理の一例である。
【0060】
ステップＳ６では、端末装置３００ＡのＣＰＵ３１０は、上記ステップＳ３においてサーバ１００から送信された表示信号を受信し、引継ぎ元指定画面３４０Ｂをタッチパネル３４０に表示させる（図４（ｂ）参照）。引継ぎ元指定画面３４０Ｂで選択されたプリンタ２００Ａの情報は、当該ステップＳ６でサーバ１００に送信されてもよいし、端末装置３００Ａにプールされて、例えば後述のステップＳ２１において実行指示と共にサーバ１００に送信されてもよい。
【0061】
ステップＳ９では、サーバ１００のプロセッサ１１０は、印刷可能枚数の引継ぎ枚数を指定する引継ぎ量指定画面３４０Ｃの表示信号を端末装置３００Ａに送信する。言い換えると、サーバ１００のプロセッサ１１０は、後述するステップＳ５１で減算しステップＳ６０で加算する引継ぎ量を指定する引継ぎ量指定画面３４０Ｃの表示信号を端末装置３００Ａに送信する。当該ステップＳ９が第３表示信号出力処理の一例である。
【0062】
ステップＳ１２では、端末装置３００ＡのＣＰＵ３１０は、上記ステップＳ９においてサーバ１００から送信された表示信号を受信し、引継ぎ量指定画面３４０Ｃをタッチパネル３４０に表示させる（図４（ｃ）参照）。引継ぎ量指定画面３４０Ｃで入力された引継ぎ枚数は、当該ステップＳ１２でサーバ１００に送信されてもよいし、端末装置３００Ａにプールされて、例えば後述のステップＳ２１において実行指示と共にサーバ１００に送信されてもよい。
【0063】
ステップＳ１５では、サーバ１００のプロセッサ１１０は、ユーザＢをプリンタ２００Ａに係わる印刷可能枚数を引き継ぐ引継ぎ先として指定する引継ぎ先ユーザ指定画面３４０Ｆの表示信号を端末装置３００Ａに送信する。言い換えると、サーバ１００のプロセッサ１１０は、ユーザＢの引継ぎＩＤを、後述するステップＳ６０の処理対象として指定する引継ぎ先ユーザ指定画面３４０Ｆの表示信号を端末装置３００Ａに送信する。当該ステップＳ１５が第２表示信号出力処理の一例である。
【0064】
ステップＳ１８では、端末装置３００ＡのＣＰＵ３１０は、上記ステップＳ１５においてサーバ１００から送信された表示信号を受信し、引継ぎ先ユーザ指定画面３４０Ｆをタッチパネル３４０に表示させる（図４（ｆ）参照）。引継ぎ先ユーザ指定画面３４０Ｆで入力されたユーザＢの引継ぎＩＤの情報は、当該ステップＳ１８でサーバ１００に送信されてもよいし、端末装置３００Ａにプールされて、例えば後述のステップＳ２１において実行指示と共にサーバ１００に送信されてもよい。
【0065】
ステップＳ２１では、端末装置３００ＡのＣＰＵ３１０は、印刷可能枚数の引継ぎの実行指示をサーバ１００に送信する。
【0066】
ステップＳ２４では、サーバ１００のプロセッサ１１０は、端末装置３００Ａから送信された印刷可能枚数の引継ぎの実行指示を受信する。
【0067】
ステップＳ２７では、サーバ１００のプロセッサ１１０は、端末装置３００Ａから取得した引継ぎ先であるユーザＢの引継ぎＩＤが正式に発行されたものであるか否かを検証する。プロセッサ１１０は、引継ぎＩＤが正式に発行されたものである場合には検証に成功したと判定し、引継ぎＩＤが正式に発行されたものでない場合には検証に失敗したと判定する。
【0068】
ステップＳ３０では、サーバ１００のプロセッサ１１０は、上記ステップＳ２７の検証が成功したことを表す検証成功の表示信号を端末装置３００Ａに送信する。なお、検証に失敗した場合には、検証が失敗したことを表す検証失敗の表示信号を端末装置３００Ａに送信する。
【0069】
ステップＳ３３では、端末装置３００ＡのＣＰＵ３１０は、サーバ１００から送信された表示信号を受信し、タッチパネル３４０に引継ぎＩＤの検証が成功したことを表示する（図４（ｉ）参照）。
【0070】
ステップＳ３６では、サーバ１００のプロセッサ１１０は、上記ステップＳ２４で受信した実行指示に基づき、プリンタ２００Ａに係わる印刷可能枚数を指定された引継ぎ枚数だけ減算する減算指示を、プリンタ２００Ａに送信する。
【0071】
ステップＳ３９では、プリンタ２００Ａのプロセッサ２１０は、サーバ１００から送信された印刷可能枚数の減算指示を受信する。
【0072】
ステップＳ４２では、プリンタ２００Ａのプロセッサ２１０は、記憶装置２１５のデータ記憶領域２３２に記憶された印刷可能枚数を指定された引継ぎ枚数だけ減算し、印刷可能枚数を更新する。
【0073】
ステップＳ４５では、プリンタ２００Ａのプロセッサ２１０は、印刷可能枚数の減算が完了したことを表す減算完了通知を指定された引継ぎ枚数だけ減算された印刷可能枚数とともにサーバ１００に送信する。
【0074】
ステップＳ４８では、サーバ１００のプロセッサ１１０は、プリンタ２００Ａから送信された減算完了通知と指定された引継ぎ枚数だけ減算された印刷可能枚数を受信する。プリンタ２００Ａの記憶装置２１５のデータ記憶領域２３２に記憶された印刷可能枚数が、第１ユーザが管理する許容印刷量の一例である。そして、ステップＳ３６及びステップＳ４８が減算処理の一例である。
【0075】
ステップＳ５１では、サーバ１００のプロセッサ１１０は、記憶装置１１５のデータ記憶領域１２１に記憶されたプリンタ２００Ａに係わる印刷可能枚数を、ステップＳ４８で受信した減算後のプリンタ２００Ａの印刷可能枚数に更新する。
【0076】
ステップＳ５４では、サーバ１００のプロセッサ１１０は、プリンタ２００Ａの印刷可能枚数の減算が成功したことを表す減算成功の表示信号を端末装置３００Ａに送信する。
【0077】
ステップＳ５７では、端末装置３００ＡのＣＰＵ３１０は、サーバ１００から送信された表示信号を受信し、タッチパネル３４０にプリンタ２００Ａの印刷可能枚数の減算が成功したことを表示する（図４（ｊ）参照）。
【0078】
ステップＳ６０では、サーバ１００のプロセッサ１１０は、上記ステップＳ５１で減算された引継ぎ枚数を、記憶装置１１５のデータ記憶領域１２１に記憶された、ユーザＢに関連付けられた印刷可能枚数に加算し、ユーザＢの印刷可能枚数を更新する。ユーザＢに関連付けられた印刷可能枚数が第２ユーザが管理する許容印刷量の一例であり、当該ステップＳ６０が加算処理の一例である。
【0079】
ステップＳ６３では、サーバ１００のプロセッサ１１０は、ユーザＢの印刷可能枚数の加算が成功したことを表す加算成功の表示信号を端末装置３００Ａに送信する。
【0080】
ステップＳ６５では、端末装置３００ＡのＣＰＵ３１０は、サーバ１００から送信された表示信号を受信し、タッチパネル３４０にユーザＢの印刷可能枚数の加算が成功したことを表示する（図４（ｋ）参照）。
【0081】
ステップＳ６９では、サーバ１００のプロセッサ１１０は、ユーザＢの印刷可能枚数に対する加算が完了したことを通知する加算完了通知をユーザＢの端末装置３００Ｂに送信する。
【0082】
ステップＳ７２では、端末装置３００ＢのＣＰＵ３１０は、サーバ１００から送信された加算完了通知を受信し、タッチパネル３４０にユーザＢの印刷可能枚数が加算されたことを表示する（図７参照）。以上により、シーケンスが終了する。
【0083】
【0084】
【0085】
ステップＳ１１５では、サーバ１００のプロセッサ１１０は、ユーザＢのプリンタ２００Ｂを、ユーザＡのプリンタ２００Ａに係わる印刷可能枚数を引き継ぐ引継ぎ先として指定する引継ぎ先プリンタ指定画面３４０Ｌの表示信号を端末装置３００Ａに送信する。言い換えると、サーバ１００のプロセッサ１１０は、入力される引継ぎＩＤに対応するプリンタ２００Ｂを、後述するステップＳ１７５の処理対象として指定する引継ぎ先プリンタ指定画面３４０Ｌの表示信号を端末装置３００Ａに送信する。当該ステップＳ１１５が第４表示信号出力処理の一例である。
【0086】
ステップＳ１１８では、端末装置３００ＡのＣＰＵ３１０は、上記ステップＳ１１５においてサーバ１００から送信された表示信号を受信し、引継ぎ先プリンタ指定画面３４０Ｌをタッチパネル３４０に表示させる（図５（ｆ）参照）。引継ぎ先プリンタ指定画面３４０Ｌで入力されたプリンタ２００Ｂの引継ぎＩＤの情報は、当該ステップＳ１１８でサーバ１００に送信されてもよいし、端末装置３００Ａにプールされて、例えばステップＳ１２１において実行指示と共にサーバ１００に送信されてもよい。
【0087】
ステップＳ１２１～ステップＳ１２４は、上記図９のステップＳ２１～ステップＳ２４と同様であるため説明を省略する。
【0088】
ステップＳ１２７では、サーバ１００のプロセッサ１１０は、端末装置３００Ａから取得した引継ぎ先であるプリンタ２００Ｂの引継ぎＩＤが正式に発行されたものであるか否かを検証する。プロセッサ１１０は、引継ぎＩＤが正式に発行されたものである場合には検証に成功したと判定し、引継ぎＩＤが正式に発行されたものでない場合には検証に失敗したと判定する。
【0089】
ステップＳ１３０では、サーバ１００のプロセッサ１１０は、上記ステップＳ１２７の検証が成功したことを表す検証成功の表示信号を端末装置３００Ａに送信する。なお、検証に失敗した場合には、検証が失敗したことを表す検証失敗の表示信号を端末装置３００Ａに送信する。
【0090】
ステップＳ１３３では、端末装置３００ＡのＣＰＵ３１０は、サーバ１００から送信された表示信号を受信し、タッチパネル３４０に引継ぎＩＤの検証が成功したことを表示する（図５（ｉ）参照）。
【0091】
ステップＳ１３６～ステップＳ１５７は、上記図９のステップＳ３６～ステップＳ５７と同様であるため説明を省略する。尚、ステップＳ１３６及びステップＳ１４８が減算処理の一例である。
【0092】
ステップＳ１６０では、サーバ１００のプロセッサ１１０は、上記ステップＳ１２４で受信した実行指示に基づき、上記ステップＳ１５１で減算された引継ぎ枚数をプリンタ２００Ｂに係わる印刷可能枚数に加算する加算指示を、プリンタ２００Ｂに送信する。
【0093】
ステップＳ１６３では、プリンタ２００Ｂのプロセッサ２１０は、サーバ１００から送信された印刷可能枚数の加算指示を受信する。
【0094】
ステップＳ１６６では、プリンタ２００Ｂのプロセッサ２１０は、記憶装置２１５のデータ記憶領域２３２に記憶された印刷可能枚数を指定された引継ぎ枚数だけ加算し、印刷可能枚数を更新する。
【0095】
ステップＳ１６９では、プリンタ２００Ｂのプロセッサ２１０は、印刷可能枚数の加算が完了したことを表す加算完了通知を引継ぎ枚数だけ加算された印刷可能枚数とともにサーバ１００に送信する。
【0096】
ステップＳ１７２では、サーバ１００のプロセッサ１１０は、プリンタ２００Ｂから送信された加算完了通知と引継ぎ枚数だけ加算された印刷可能枚数を受信する。プリンタ２００Ｂの記憶装置２１５のデータ記憶領域２３２に記憶された印刷可能枚数が、第２ユーザが管理する許容印刷量の一例である。そして、ステップＳ１６０及びステップＳ１７２が加算処理の一例である。
【0097】
ステップＳ１７５では、サーバ１００のプロセッサ１１０は、記憶装置１１５のデータ記憶領域１２１に記憶された、プリンタ２００Ｂに関連付けられた印刷可能枚数をステップＳ１７２で受信した加算後のプリンタ２００Ｂの印刷可能枚数に更新する。
【0098】
図１１に示すステップＳ１７８では、サーバ１００のプロセッサ１１０は、プリンタ２００Ｂの印刷可能枚数の加算が成功したことを表す加算成功の表示信号を端末装置３００Ａに送信する。
【0099】
ステップＳ１８１では、端末装置３００ＡのＣＰＵ３１０は、サーバ１００から送信された表示信号を受信し、タッチパネル３４０にプリンタ２００Ｂの印刷可能枚数の加算が成功したことを表示する（図５（ｋ）参照）。
【0100】
ステップＳ１８４では、サーバ１００のプロセッサ１１０は、ユーザＢのプリンタ２００Ｂの印刷可能枚数の加算が完了したことを通知する加算完了通知をユーザＢの端末装置３００Ｂに送信する。
【0101】
ステップＳ１８７では、端末装置３００ＢのＣＰＵ３１０は、サーバ１００から送信された加算完了通知を受信し、タッチパネル３４０にプリンタ２００Ｂの印刷可能枚数が加算されたことを表示する（図８参照）。以上により、シーケンスが終了する。
【0102】
＜実施形態の効果＞
本実施形態のサーバ１００は、当該サーバ１００と複数のプリンタ２００とを備えた印刷システム１について印刷量の管理を行う。印刷システム１は、シート上に画像を印刷するときの上限となる印刷可能枚数を、ユーザの操作に応じた購入要求に基づき購入される印刷権限が保証するチャージ枚数に応じて増加可能な権限購入サービスを実行可能に構成されている。各プリンタ２００の記憶装置２１５には、当該プリンタ２００の印刷可能枚数が記憶されている。
本実施形態のサーバ１００は、当該サーバ１００と複数のプリンタ２００とを備えた印刷システム１について印刷量の管理を行う。印刷システム１は、シート上に画像を印刷するときの上限となる印刷可能枚数を、ユーザの操作に応じた購入要求に基づき購入される印刷権限が保証するチャージ枚数に応じて増加可能な権限購入サービスを実行可能に構成されている。各プリンタ２００の記憶装置２１５には、当該プリンタ２００の印刷可能枚数が記憶されている。
【0103】
サーバ１００は、ステップＳ３６及びステップＳ４８、若しくはＳ１３６及びステップＳ１４８と、ステップＳ６０、若しくはステップ１６０及びステップＳ１７２と、を実行する。ステップＳ３６及びステップＳ４８、若しくはステップＳ１３６及びステップＳ１４８では、ユーザＡが管理する印刷可能枚数が引継ぎ枚数だけ減算する減算処理がなされる。ユーザＡが管理する印刷可能枚数は、ユーザＡに関連付けられていてもよいし、上記実施形態のようにユーザＡが利用するプリンタ２００Ａに関連付けられていてもよい。ステップＳ６０、若しくはステップ１６０及びステップＳ１７２では、減算処理がなされた引継ぎ枚数を、ユーザＢが管理する印刷可能枚数に加算する加算処理がなされる。ユーザＢが管理する印刷可能枚数は、ユーザＢに関連付けられていてもよいし、ユーザＢが利用するプリンタ２００Ｂに関連付けられていてもよい。
【0104】
本実施形態によれば、ユーザＡ又は当該ユーザＡが管理するプリンタ２００からユーザＢ又は当該ユーザＢが管理するプリンタ２００Ｂに印刷可能枚数を所望の量だけ引き継ぐことができる。例えば、家族等の複数のユーザが、一台のプリンタ２００を共用したり、各自が管理するプリンタ２００をそれぞれ利用する場合に、一部のユーザに係る印刷可能枚数が不足した場合には、その他のユーザの印刷可能枚数を不足したユーザに振り分けることができる。また、一部のユーザに係る印刷可能枚数が多すぎて利用しきれない場合には、その他のユーザの印刷可能枚数に振り分けることができる。本実施形態によれば、印刷システム１において複数のユーザの間でプリンタ２００の印刷可能枚数を有効に活用することができ、利便性を向上できる。
【0105】
また、ユーザがチャージ枚数を購入する際の購入費用は、チャージ枚数が多いほど単価が安くなるのが一般的である。本実施形態によれば、複数のユーザがプリンタ２００を利用する場合に、一のユーザが複数ユーザ分に対応するチャージ枚数をまとめて購入して各ユーザに振り分けることで、ユーザごとにチャージ枚数を購入する場合に比べて、コスト的なメリットを得ることができる。
【0106】
また、本実施形態では特に、端末装置３００に、引継ぎ元指定画面３４０Ｂと、引継ぎ先ユーザ指定画面３４０Ｆと、を表示させる。引継ぎ元指定画面３４０Ｂでは、ユーザＡが利用するプリンタ２００Ａに対応する印刷可能枚数をステップＳ５１，Ｓ１５１の減算対象として指定する。引継ぎ先ユーザ指定画面３４０Ｆでは、ユーザＢに対応する引継ぎＩＤをステップＳ６０，Ｓ１７５の加算対象として指定する。本実施形態によれば、ユーザは上記画面において、引継ぎ元であるユーザＡが利用するプリンタ２００Ａと、引継ぎ先であるユーザＢを容易且つ確実に指定することができる。また、印刷可能枚数をユーザに対応付ける形で引き継ぐので、ユーザは引き継がれた印刷可能枚数を自身が利用するどのプリンタ２００に対しても使用することができる。
【0107】
また、本実施形態では特に、端末装置３００に、ステップＳ３６及びステップＳ４８、若しくはステップＳ１３６及びステップＳ１４８で減算処理しステップＳ６０、若しくはステップ１６０及びステップＳ１７２で加算処理する引継ぎ枚数を指定する引継ぎ量指定画面３４０Ｃを表示させる。本実施形態によれば、ユーザは上記画面において、引継ぎ枚数を容易且つ確実に指定することができる。
【0108】
また、本実施形態では特に、ステップＳ１３６及びステップＳ１４８で減算処理がなされた引継ぎ枚数が、ステップＳ１６０及びステップＳ１７２によりユーザＢが管理するプリンタ２００Ｂに関連付けられた印刷可能枚数に加算する加算処理がなされる。本実施形態によれば、ユーザＡのプリンタ２００Ａの印刷可能枚数を、ユーザＢが管理するプリンタ２００Ｂに対応付ける形で引き継ぐことができる。また、印刷可能枚数をプリンタ２００に対応付ける形で引き継ぐので、当該プリンタ２００を利用可能などのユーザもプリンタ２００に引き継がれた印刷可能枚数を使用することができる。
【0109】
また、本実施形態では特に、端末装置３００に、プリンタ２００ＢをステップＳ１６０及びステップＳ１７２の処理対象として指定する引継ぎ先プリンタ指定画面３４０Ｌを表示させる。本実施形態によれば、ユーザは上記画面において、引継ぎ先のプリンタ２００を容易且つ確実に指定することができる。
【0110】
また、本実施形態では特に、例えばユーザＩＤやプリンタＩＤ等の、ユーザやプリンタを識別するための一般的な識別情報とは異なる引継ぎ専用の識別情報である引継ぎＩＤを用いて、引継ぎ先のユーザやプリンタ２００が指定される。これにより、信頼できる特定のユーザとの間でだけ印刷可能枚数を引き継ぐことが可能となり、信頼性を向上できる。
【0111】
また、本実施形態では特に、サーバ１００が、ステップＳ３６及びステップＳ４８、若しくはステップＳ１３６及びステップＳ１４８と、ステップＳ６０、若しくはステップＳ１６０及びステップＳ１７２、等を実行する印刷量管理装置として機能する。本実施形態によれば、印刷システム１において、ユーザＡ又は当該ユーザＡが管理するプリンタ２００からユーザＢ又は当該ユーザＢが管理するプリンタ２００Ｂに印刷可能枚数を所望の量だけ引き継ぐ処理を、サーバ１００が主体的に実行するシステムを実現できる。
【0112】
＜変形例＞
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を、順を追って説明する。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を、順を追って説明する。
【0113】
（１）引継ぎＩＤの検証失敗時に再実行する場合
例えば引継ぎＩＤの誤入力等、何らかの原因により、引継ぎＩＤの検証に失敗する場合もあり得る。このような場合に、引継ぎＩＤの検証が再実行されるように、印刷システム１が構成されてもよい。
例えば引継ぎＩＤの誤入力等、何らかの原因により、引継ぎＩＤの検証に失敗する場合もあり得る。このような場合に、引継ぎＩＤの検証が再実行されるように、印刷システム１が構成されてもよい。
【0114】
図１２に、本変形例において端末装置３００Ａのタッチパネル３４０に表示される画面の一例を示す。図１２（ａ）の引継ぎ中画面３４０Ｈは、前述の図４（ｈ）又は図５（ｈ）に示した引継ぎ中画面３４０Ｈに対応している。引継ぎ中画面３４０Ｈより前の画面遷移は前述の図４（ａ）～図４（ｇ）又は図５（ａ）～図５（ｇ）と同様であるため説明を省略する。引継ぎ中画面３４０Ｈにおいて、ユーザ又はプリンタ２００の引継ぎＩＤの検証に失敗した場合、図１２（ｂ）に示す引継ぎ中画面３４０Ｒに移行する。引継ぎ中画面３４０Ｒは、例えば前述の図９に示すステップＳ２１において端末装置３００Ａがサーバ１００に対して実行指示を送信した後一定期間を経過しても検証成功の表示信号を受信しない場合に、表示される。
【0115】
引継ぎ中画面３４０Ｒでは、成否表示部３６３により引継ぎＩＤの検証が失敗したことが表示される。また引継ぎ中画面３４０Ｒには、ユーザに対して引継ぎＩＤの確認を促すメッセージ３７９と、引継ぎＩＤの検証の再実行を指示するためのＯＫボタン３８０と、が表示されている。
【0116】
引継ぎ中画面３４０Ｒにおいて、ユーザが引継ぎＩＤを確認してＯＫボタン３８０を操作した場合、図１２（ｃ）に示す引継ぎ設定画面３４０Ｄに移行する。図１２（ｃ）の引継ぎ設定画面３４０Ｄは、前述の図４（ｄ）又は図５（ｄ）に示した引継ぎ設定画面３４０Ｄに対応している。引継ぎ設定画面３４０Ｄの後の画面遷移は前述の図４（ｅ）～図４（ｋ）又は図５（ｅ）～図５（ｋ）と同様であるため説明を省略する。上記操作により、サーバ１００は引継ぎＩＤの検証を再実行する。
【0117】
本変形例によれば、引継ぎＩＤの誤入力等により検証に失敗しても、ユーザに対して引継ぎＩＤを再入力の機会を与えて、引継ぎＩＤの検証を再実行することができる。本変形例によれば、引継ぎＩＤの検証の成功率を高めることができる。
【0118】
（２）引継ぎ元からの印刷可能枚数の抽出失敗時に再実行する場合
例えば引継ぎ元として指定したプリンタ２００Ａがオフラインになっている等、何らかの原因により、引継ぎ元のプリンタ２００Ａからの印刷可能枚数の抽出に失敗する場合もあり得る。このような場合に、抽出処理が再実行されるように、印刷システム１が構成されてもよい。
例えば引継ぎ元として指定したプリンタ２００Ａがオフラインになっている等、何らかの原因により、引継ぎ元のプリンタ２００Ａからの印刷可能枚数の抽出に失敗する場合もあり得る。このような場合に、抽出処理が再実行されるように、印刷システム１が構成されてもよい。
【0119】
図１３に、本変形例において端末装置３００Ａのタッチパネル３４０に表示される画面の一例を示す。図１３（ａ）の引継ぎ中画面３４０Ｉは、前述の図４（ｉ）又は図５（ｉ）に示した引継ぎ中画面３４０Ｉに対応している。引継ぎ中画面３４０Ｉより前の画面遷移は前述の図４（ａ）～図４（ｈ）又は図５（ａ）～図５（ｈ）と同様であるため説明を省略する。引継ぎ中画面３４０Ｉにおいて、引継ぎ元のプリンタ２００Ａからの印刷可能枚数の抽出に失敗した場合、図１３（ｂ）に示す引継ぎ中画面３４０Ｓに移行する。引継ぎ中画面３４０Ｓは、例えば前述の図９に示すステップＳ３６においてサーバ１００がプリンタ２００Ａに対して減算指示を送信した後一定期間を経過しても完了通知を受信しない場合に、サーバ１００が端末装置３００Ａにその旨を通知することで表示される。
【0120】
引継ぎ中画面３４０Ｓでは、成否表示部３６４により引継ぎ元のプリンタ２００Ａからの印刷可能枚数の抽出が失敗したことが表示される。また引継ぎ中画面３４０Ｓには、ユーザに対してネットワーク状況の確認と抽出の再実行を促すメッセージ３８１と、抽出の再実行を指示するためのＯＫボタン３８２と、が表示されている。
【0121】
引継ぎ中画面３４０Ｓにおいて、ユーザがプリンタ２００Ａのネットワーク状況等を確認してＯＫボタン３８２を操作した場合、図１３（ｃ）に示す引継ぎ設定画面３４０Ｄに移行する。図１３（ｃ）の引継ぎ設定画面３４０Ｄは、前述の図４（ｄ）又は図５（ｄ）に示した引継ぎ設定画面３４０Ｄに対応している。引継ぎ設定画面３４０Ｄの後の画面遷移は前述の図４（ｅ）～図４（ｋ）又は図５（ｅ）～図５（ｋ）と同様であるため説明を省略する。上記操作により、サーバ１００はプリンタ２００Ａからの印刷可能枚数の抽出処理を再実行する。
【0122】
本変形例によれば、引継ぎ元のプリンタ２００Ａからの印刷可能枚数の抽出に失敗した場合に、抽出処理を再実行することができる。本変形例によれば、プリンタ２００Ａに対して実行する抽出処理の成功率を高めることができる。
【0123】
（３）引継ぎ先への印刷可能枚数のチャージ失敗時に再実行する場合
例えば引継ぎ先として指定したプリンタ２００Ｂがオフラインになっている等、何らかの原因により、引継ぎ元のプリンタ２００Ａからの印刷可能枚数の抽出に成功した後に、引継ぎ先のプリンタ２００Ｂに対する印刷可能枚数のチャージに失敗する場合もあり得る。このような場合に、チャージ処理が再実行されるように、印刷システム１が構成されてもよい。
例えば引継ぎ先として指定したプリンタ２００Ｂがオフラインになっている等、何らかの原因により、引継ぎ元のプリンタ２００Ａからの印刷可能枚数の抽出に成功した後に、引継ぎ先のプリンタ２００Ｂに対する印刷可能枚数のチャージに失敗する場合もあり得る。このような場合に、チャージ処理が再実行されるように、印刷システム１が構成されてもよい。
【0124】
図１４に、本変形例において端末装置３００Ａのタッチパネル３４０に表示される画面の一例を示す。図１４（ａ）の引継ぎ中画面３４０Ｊは、前述の図４（ｊ）又は図５（ｊ）に示した引継ぎ中画面３４０Ｊに対応している。引継ぎ中画面３４０Ｊより前の画面遷移は前述の図４（ａ）～図４（ｉ）又は図５（ａ）～図５（ｉ）と同様であるため説明を省略する。引継ぎ中画面３４０Ｊにおいて、引継ぎ先のプリンタ２００Ｂに対する印刷可能枚数のチャージに失敗した場合、図１４（ｂ）に示す引継ぎ中画面３４０Ｔに移行する。引継ぎ中画面３４０Ｔは、例えば前述の図１０に示すステップＳ１６０において、サーバ１００がプリンタ２００Ｂに対して加算指示を送信した後一定期間を経過しても完了通知を受信しない場合に、サーバ１００が端末装置３００Ａにその旨を通知して表示される。
【0125】
引継ぎ中画面３４０Ｔでは、成否表示部３６４により引継ぎ元のプリンタ２００Ａからの印刷可能枚数の抽出が成功したことが表示される一方、成否表示部３６５により引継ぎ先のプリンタ２００Ｂに対する印刷可能枚数のチャージが失敗したことが表示されている。また引継ぎ中画面３４０Ｔには、ユーザに対してチャージの再実行を促すメッセージ３８３と、チャージの再実行を指示するためのＯＫボタン３８４と、が表示されている。
【0126】
引継ぎ中画面３４０Ｔにおいて、ユーザがＯＫボタン３８４を操作すると、図１４（ｃ）に示す引継ぎ設定画面３４０Ｑに移行する。引継ぎ設定画面３４０Ｑには、前述の図４（ｄ）又は図５（ｄ）に示した引継ぎ設定画面３４０Ｄと同様に、プリンタ情報ボタン３４４と、引継ぎ枚数３４７と、指定ボタン３４２と、実行ボタン３４３と、が表示されている。また引継ぎ設定画面３４０Ｑには、引継ぎ元のプリンタ２００Ａからの印刷可能枚数の抽出が完了していることを表すメッセージ３８５が表示されている。
【0127】
引継ぎ設定画面３４０Ｑにおいて、ユーザが例えば指定ボタン３４２を操作すると、図１４（ｄ）に示す引継ぎ先指定方法選択画面３４０Ｅに移行する。図１４（ｄ）の引継ぎ先指定方法選択画面３４０Ｅは、前述の図４（ｅ）又は図５（ｅ）に示した引継ぎ先指定方法選択画面３４０Ｅに対応している。引継ぎ先指定方法選択画面３４０Ｅの後の画面遷移は前述の図４（ｆ）～図４（ｋ）又は図５（ｆ）～図５（ｋ）と同様であるため説明を省略する。上記操作により、サーバ１００はプリンタ２００Ｂに対する印刷可能枚数のチャージを再実行する。
【0128】
本変形例によれば、プリンタ２００Ｂに対する印刷可能枚数のチャージに失敗した場合に、チャージ処理を再実行することができる。本変形例によれば、プリンタ２００Ｂに対して実行するチャージ処理の成功率を高めることができる。
【0129】
（４）引継ぎ元にユーザを選択する場合
以上では、ユーザＡが管理するプリンタ２００からユーザＢ又は当該ユーザＢが管理するプリンタ２００Ｂに印刷可能枚数を引き継ぐ場合について説明したが、これに限られない。例えば、ユーザＡからユーザＢ又は当該ユーザＢが管理するプリンタ２００Ｂに印刷可能枚数を引き継いでもよい。
以上では、ユーザＡが管理するプリンタ２００からユーザＢ又は当該ユーザＢが管理するプリンタ２００Ｂに印刷可能枚数を引き継ぐ場合について説明したが、これに限られない。例えば、ユーザＡからユーザＢ又は当該ユーザＢが管理するプリンタ２００Ｂに印刷可能枚数を引き継いでもよい。
【0130】
【0131】
図１５（ａ）に示す引継ぎ設定画面３４０Ｕには、引継ぎ元のユーザを指定するための指定ボタン３９０と、上記指定ボタン３４２と、上記実行ボタン３４３と、が表示されている。引継ぎ設定画面３４０Ｕにおいて、ユーザが指定ボタン３９０を操作すると、図１５（ｂ）に示す引継ぎ元指定方法選択画面３４０Ｖに移行する。引継ぎ元指定方法選択画面３４０Ｖは、印刷可能枚数の引継ぎ元の指定方法を、ユーザＡにするか、当該ユーザＡが管理するプリンタ２００Ａにするか、を指定するための画面である。引継ぎ元指定方法選択画面３４０Ｖには、引継ぎ元の指定方法をユーザＡとするための選択ボタン３９１と、引継ぎ元の指定方法をユーザＡが管理するプリンタ２００Ａとするための選択ボタン３９２と、が表示されている。
【0132】
引継ぎ元指定方法選択画面３４０Ｖにおいて、ユーザが例えば選択ボタン３９１を操作すると、前述の図４（ｆ）に示す引継ぎ先ユーザ指定画面３４０Ｆと同様の引継ぎ元ユーザ指定画面（図示省略）を経て、図１５（ｃ）に示す引継ぎ量指定画面３４０Ｗに移行する。引継ぎ量指定画面３４０Ｗには、引継ぎ元ユーザ指定画面（図示省略）で指定されたユーザＡの引継ぎＩＤを含むユーザ情報ボタン３９３と、上記枚数指定部３５５と、上記決定ボタン３４６と、が表示されている。ユーザは、枚数指定部３５５の増減ボタンを操作することで引継ぎ枚数を指定することができる。指定された引継ぎ枚数はユーザ情報ボタン３９３に反映され、ユーザＡの印刷可能枚数が引継ぎの実行により何枚に減少するかが表示される。
【0133】
引継ぎ量指定画面３４０Ｗにおいて、ユーザが例えば決定ボタン３４６を操作すると、図１５（ｄ）に示す引継ぎ設定画面３４０Ｘに移行する。引継ぎ設定画面３４０Ｘには、ユーザ情報ボタン３９３と、引継ぎ量指定画面３４０Ｗで指定された引継ぎ枚数３４７と、指定ボタン３４２と、実行ボタン３４３と、が表示されている。引継ぎ設定画面３４０Ｘにおいて、ユーザが例えば指定ボタン３４２を操作すると、図１５（ｅ）に示す引継ぎ先指定方法選択画面３４０Ｅに移行する。図１５（ｅ）～図１５（ｆ）は、前述の図４（ｅ）～図４（ｆ）と同様であるため説明を省略する。
【0134】
引継ぎ先ユーザ指定画面３４０Ｆにおいて、ユーザが引継ぎＩＤを入力部３６０に入力した上で決定ボタン３６１を操作すると、図１５（ｇ）に示す引継ぎ設定画面３４０Ｙに移行する。引継ぎ設定画面３４０Ｙには、引継ぎ元のユーザ２００Ａを表すユーザ情報ボタン３９３と、引継ぎ枚数３４７と、引継ぎ先ユーザ指定画面３４０Ｆで指定されたユーザＢの引継ぎＩＤを含むユーザ情報ボタン３６２が表示されている。引継ぎ設定画面３４０Ｙにおいて、ユーザが例えば実行ボタン３４３を操作すると、図１５（ｈ）に示す引継ぎ中画面３４０Ｈに移行する。図１５（ｈ）～図１５（ｋ）は、前述の図４（ｈ）～図４（ｋ）と同様であるため説明を省略する。
【0135】
ここで、印刷可能枚数の引継ぎ元の指定方法を、ユーザＡが指定された場合の減算処理は、一例として、図９のステップＳ３６及びステップＳ４８に代えて、若しくは図１０のステップＳ１３６及びステップＳ１４８に代えて、以下の処理を行う。当該処理において、サーバ１００のプロセッサ１１０は、記憶装置１１５のデータ記憶領域１２１に記憶された、ユーザＡに関連付けられた印刷可能枚数を減算し、ユーザＡの印刷可能枚数を更新する。
【0136】
なお、上記では引継ぎ先としてユーザを指定する場合について説明したが、前述の図５と同様に、引継ぎ先としてプリンタ２００を指定してもよい。
【0137】
（５）その他
また、以上の実施形態で説明したサーバ１００のプロセッサ１１０による機能の一部又は全部を、例えば端末装置３００のＣＰＵ３１０が実行するようにしてもよい。例えば、端末装置３００ＡのＣＰＵ３１０が、図９に示したステップＳ２７、ステップＳ３６、ステップＳ４８～ステップＳ５１、ステップＳ６０、ステップＳ６９等を実行してもよい。あるいは、端末装置３００ＡのＣＰＵ３１０が、図１０及び図１１に示したステップＳ１２７、ステップＳ１３６、ステップＳ１４８～ステップＳ１５１、ステップＳ１６０、ステップＳ１７２～ステップＳ１７５、ステップＳ１８４等を実行してもよい。この場合、端末装置３００Ａが印刷量管理装置の一例である。本変形例によれば、印刷システム１において、ユーザＡ又は当該ユーザＡが管理するプリンタ２００からユーザＢ又は当該ユーザＢが管理するプリンタ２００Ｂに印刷可能枚数を所望の量だけ引き継ぐ処理を、端末装置３００Ａが主体的に実行するシステムを実現できる。
また、以上の実施形態で説明したサーバ１００のプロセッサ１１０による機能の一部又は全部を、例えば端末装置３００のＣＰＵ３１０が実行するようにしてもよい。例えば、端末装置３００ＡのＣＰＵ３１０が、図９に示したステップＳ２７、ステップＳ３６、ステップＳ４８～ステップＳ５１、ステップＳ６０、ステップＳ６９等を実行してもよい。あるいは、端末装置３００ＡのＣＰＵ３１０が、図１０及び図１１に示したステップＳ１２７、ステップＳ１３６、ステップＳ１４８～ステップＳ１５１、ステップＳ１６０、ステップＳ１７２～ステップＳ１７５、ステップＳ１８４等を実行してもよい。この場合、端末装置３００Ａが印刷量管理装置の一例である。本変形例によれば、印刷システム１において、ユーザＡ又は当該ユーザＡが管理するプリンタ２００からユーザＢ又は当該ユーザＢが管理するプリンタ２００Ｂに印刷可能枚数を所望の量だけ引き継ぐ処理を、端末装置３００Ａが主体的に実行するシステムを実現できる。
【0138】
また、以上の実施形態で説明したサーバ１００のプロセッサ１１０による機能の一部又は全部を、例えばプリンタ２００のプロセッサ２１０が実行するようにしてもよい。例えば、プリンタ２００Ａのプロセッサ２１０が、図９に示したステップＳ３、ステップＳ９、ステップＳ１５、ステップＳ２４～ステップＳ３０、ステップＳ５１～ステップＳ５４、ステップＳ６０～ステップＳ６３、ステップＳ６９等を実行してもよい。あるいは、プリンタ２００Ａのプロセッサ２１０が、図１０及び図１１に示したステップＳ１０３、ステップＳ１０９、ステップＳ１１５、ステップＳ１２４～ステップＳ１３０、ステップＳ１５１～ステップＳ１５４、ステップＳ１７５～ステップＳ１７８、ステップＳ１８４等を実行してもよい。この場合、プリンタ２００Ａが印刷量管理装置の一例である。本変形例によれば、印刷システム１において、ユーザＡ又は当該ユーザＡが管理するプリンタ２００からユーザＢ又は当該ユーザＢが管理するプリンタ２００Ｂに印刷可能枚数を所望の量だけ引き継ぐ処理を、プリンタ２００Ａが主体的に実行するシステムを実現できる。
【0139】
【0140】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0141】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0142】
１ 印刷システム
１００ サーバ（印刷量管理装置の一例）
２００ プリンタ（印刷装置の一例）
２００Ａ プリンタ（印刷装置の一例）
２００Ｂ プリンタ（印刷装置の一例）
２１５ 記憶装置（記憶部の一例）
３００ 端末装置
３００Ａ 端末装置
３００Ｂ 端末装置
３４０Ｂ 引継ぎ元指定画面
３４０Ｃ 引継ぎ量指定画面
３４０Ｆ 引継ぎ先ユーザ指定画面
３４０Ｌ 引継ぎ先プリンタ指定画面（引継ぎ先印刷装置指定画面）
１００ サーバ（印刷量管理装置の一例）
２００ プリンタ（印刷装置の一例）
２００Ａ プリンタ（印刷装置の一例）
２００Ｂ プリンタ（印刷装置の一例）
２１５ 記憶装置（記憶部の一例）
３００ 端末装置
３００Ａ 端末装置
３００Ｂ 端末装置
３４０Ｂ 引継ぎ元指定画面
３４０Ｃ 引継ぎ量指定画面
３４０Ｆ 引継ぎ先ユーザ指定画面
３４０Ｌ 引継ぎ先プリンタ指定画面（引継ぎ先印刷装置指定画面）
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】