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特開2024-11173画像処理装置、画像処理装置の制御方法、及びサービス提供システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024011173
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】画像処理装置、画像処理装置の制御方法、及びサービス提供システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240118BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240118BHJP
【FI】
G06Q50/10
B41J29/38 201
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022112969
(22)【出願日】2022-07-14
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】野垣内 聡
【テーマコード(参考)】
2C061
5L049
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061AQ05
2C061HJ08
2C061HJ10
2C061HK11
2C061HN05
2C061HN15
2C061HQ01
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】サブスクリプションサービスにおいて、ユーザーPが複合機1をレンタルしているか複合機1を購入したかに応じて複合機1の動作を設定できるようにする。
【解決手段】複合機1は、サブスクリプションサービスにおいて購入可能にレンタルされる複合機1であって、複合機1がレンタルされていることを示す第1内容、又は、複合機1が購入されたことを示す第2内容を示す第1情報113を記憶する複合機メモリー110と、複合機メモリー110が記憶する第1情報113に基づいて、複合機1の動作制限を行う動作制限部102と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サブスクリプションサービスにおいて購入可能にレンタルされる画像処理装置であって、
前記画像処理装置がレンタルされていることを示す第1内容、又は、前記画像処理装置が購入されたことを示す第2内容を示す第1情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部が記憶する前記第1情報に基づいて、前記画像処理装置の動作制限を行う動作制限部と、を備える、
画像処理装置。
【請求項2】
前記動作制限部は、
前記第1情報が前記第1内容を示し、且つ、前記サブスクリプションサービスを管理する管理装置と前記画像処理装置とが通信不可である場合、前記画像処理装置の動作制限を行う、
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記動作制限部は、前記第1情報が前記第2内容を示す場合、前記画像処理装置の動作制限を行わない、
請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記画像処理装置の購入予約を示す第2情報と、前記サブスクリプションサービスから退会する退会日時を示す第3情報とを、前記サブスクリプションサービスを管理する管理装置から受信する受信部と、
前記記憶部が記憶する前記第1情報が示す内容を変更する変更部と、を備え、
前記記憶部は、前記受信部が前記第2情報及び前記第3情報を受信した場合に、前記受信部が受信した前記第2情報及び前記第3情報を記憶し、
前記変更部は、前記記憶部が前記第2情報を記憶し、且つ、現在日時が、前記記憶部が記憶する前記第3情報が示す退会日時に至った場合、前記第1情報が示す内容を前記第1内容から前記第2内容に変更する、
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記受信部は、端末装置から前記画像処理装置の購入予約を取り消す取消情報を受信し、
前記受信部が前記取消情報を受信した場合、前記記憶部から前記第2情報を消去する取消部と、を備える、
請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項6】
サブスクリプションサービスにおいて購入可能にレンタルされる画像処理装置の制御方法であって、
前記画像処理装置がレンタルされていることを示す第1内容、又は、前記画像処理装置が購入されたことを示す第2内容を示す第1情報を記憶し、
記憶する前記第1情報に基づいて、前記画像処理装置の動作制限を行う、
画像処理装置の制御方法。
【請求項7】
サブスクリプションサービスを提供するサービス提供システムであって、
前記サブスクリプションサービスを管理する管理装置と、前記サブスクリプションサービスにおいて購入可能にレンタルされる画像処理装置と、を備え、
前記画像処理装置は、
前記画像処理装置がレンタルされていることを示す第1内容、又は、前記画像処理装置が購入されたことを示す第2内容を示す第1情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部が記憶する前記第1情報に基づいて、前記画像処理装置の動作制限を行う動作制限部と、を備える、
サービス提供システム。
【請求項8】
前記管理装置は、前記サブスクリプションサービスへの再入会の際に前記記憶部が記憶する前記第1情報が前記第2内容を示す場合、前記サブスクリプションサービスが含む複数のサービスのうち、前記画像処理装置のレンタルを含まないサービスを前記画像処理装置のユーザーに提供する提供部を備える、
請求項7に記載のサービス提供システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理装置の制御方法、及びサービス提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷装置などの画像処理装置に係わるサービスが知られている。例えば、特許文献1では、ユーザーがトナーカートリッジを購入することなく必要に合わせてトナーを配送するサービスを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-088552号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1記載のような画像処理装置に係わるサービスには、画像処理装置を購入可能にレンタルできるサブスクリプションサービスがある。この種のサブスクリプションサービスでは、画像処理装置のユーザーが画像処理装置をレンタルしているか画像処理装置を購入したかに応じて、画像処理装置の動作設定を変更したいとする要望があるが、従来、この要望に応える仕組みがなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する一態様は、サブスクリプションサービスにおいて購入可能にレンタルされる画像処理装置であって、前記画像処理装置がレンタルされていることを示す第1内容、又は、前記画像処理装置が購入されたことを示す第2内容を示す第1情報を記憶する記憶部と、前記記憶部が記憶する前記第1情報に基づいて、前記画像処理装置の動作制限を行う動作制限部と、を備える、画像処理装置である。
【0006】
上記課題を解決する別の一態様は、サブスクリプションサービスにおいて購入可能にレンタルされる画像処理装置の制御方法であって、前記画像処理装置がレンタルされていることを示す第1内容、又は、前記画像処理装置が購入されたことを示す第2内容を示す第1情報を記憶し、記憶する前記第1情報に基づいて、前記画像処理装置の動作制限を行う、画像処理装置の制御方法である。
【0007】
上記課題を解決するさらに別の一態様は、サブスクリプションサービスを提供するサービス提供システムであって、前記サブスクリプションサービスを管理する管理装置と、前記サブスクリプションサービスにおいて購入可能にレンタルされる画像処理装置と、を備え、前記画像処理装置は、前記画像処理装置がレンタルされていることを示す第1内容、又は、前記画像処理装置が購入されたことを示す第2内容を示す第1情報を記憶する記憶部と、前記記憶部が記憶する前記第1情報に基づいて、前記画像処理装置の動作制限を行う動作制限部と、を備える、サービス提供システムである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】サービス提供システムの構成を示す図。
図2】複合機の構成を示すブロック図。
図3】端末装置の構成を示すブロック図。
図4】管理装置の構成を示すブロック図。
図5】複合機の動作を示すフローチャート。
図6】複合機の動作を示すフローチャート。
図7】複合機の動作を示すフローチャート。
図8】サービス提供システムの動作を示すフローチャート。
図9】複合機の構成を示すブロック図。
図10】端末装置の構成を示すブロック図。
図11】管理装置の構成を示すブロック図。
図12】複合機の動作を示すフローチャート。
図13】サービス提供システムの動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[1.第1実施形態]
[1-1.サービス提供システムの構成]
図1は、第1実施形態に係わるサービス提供システム1000の構成を示す図である。
サービス提供システム1000は、複合機1に係わるサブスクリプションサービスを提供するシステムである。本実施形態における当該サブスクリプションサービスでは、第1サービス又は第2サービスがサブスクリプションサービスに入会した入会者に提供される。本実施形態において、複合機1のユーザーPは、サブスクリプションサービスに入会した入会者である。なお、入会者とは、現在に入会している現会員者と、過去に入会していた旧会員者とを含む。
複合機1は、「画像処理装置」の一例である。
【0010】
第1サービスは、サブスクリプションサービスの現会員者が複合機1をレンタルするサービス、及び複合機1で用いられる消耗品を配送するサービスを含む。そのため、第1サービスにおいて入会者に配送される物品は、複合機1と、この複合機1で用いられる消耗品とを含む。なお、消耗品としては、インクや、廃液ボックス、印刷媒体などが例に挙げられる。サービス提供システム1000が提供するサブスクリプションサービスでは、現会員者及び旧会員者が、第1サービスで提供された複合機1を購入できる。
【0011】
第2サービスは、サブスクリプションサービスにおいて提供された複合機1で用いられる消耗品を配送するサービスを含む。第2サービスは、第1サービスと比較して、複合機1をレンタルするサービスを含まない。そのため、第2サービスは、第1サービスより一定期間の利用料金が安く設定される。
【0012】
サービス提供システム1000は、サブスクリプションサービスを管理する管理装置2を備える。管理装置2が管理する事項は、例えば、サブスクリプションサービスの入退会の状況や、レンタルされている複合機1が購入されたか否かなどである。管理装置2は、通信ネットワークNWに接続するサーバー装置である。通信ネットワークNWは、インターネットや、専用回路、公衆回路などのネットワークである。
【0013】
管理装置2は、通信ネットワークNWを介して配送サーバー3と通信する。配送サーバー3は、物品の配送を配送員に指示するサーバー装置である。配送サーバー3は、例えば、配送業者に所有され、当該配送業者の従業員である配送員に配送指示を行う。
【0014】
なお、各図において管理装置2と配送サーバー3との各々を、1つのブロックによって表現するが、これは必ずしも単一のサーバー装置により構成されることを意味しない。例えば、管理装置2及び配送サーバー3は、処理内容が異なる複数のサーバー装置を含んで構成されてもよい。
【0015】
サービス提供システム1000は、複合機1を備える。なお、各図では、ユーザーがサブスクリプションサービスへ入会したユーザーPに複合機1が提供された場合を示している。
【0016】
複合機1は、インクジェットヘッドにインクを供給するインクタンクに対して、インクの充填が可能なCISS(Continuous Ink Supply System)方式の印刷装置である。複合機1は、配送先KOのローカルネットワークLNに接続し、ローカルネットワークLNに接続する通信装置4を介して通信ネットワークNWに接続する機器と通信する。また、複合機1は、ローカルネットワークLNに接続する端末装置5と通信する。
【0017】
通信装置4は、通信ネットワークNWに接続し、通信ネットワークNWを介して管理装置2と通信する。通信装置4は、複合機1及び端末装置5を通信ネットワークNWに接続するためのインターフェイス装置として機能する。通信装置4は、配送先KOにローカルネットワークLNを構築する。
【0018】
サービス提供システム1000は、端末装置5を備える。端末装置5は、コンピューターである。端末装置5は、ローカルネットワークLNに接続し、ローカルネットワークLNに接続する複合機1、及び、通信ネットワークNWに接続する管理装置2と通信する。なお、図1に示す端末装置5は、ラップトップ型のコンピューターを例示しているが、デスクトップ型でもタブレット型でもよい。端末装置5がローカルネットワークLNを介さず通信ネットワークNWに接続可能な場合、端末装置5は、ローカルネットワークLNを介さず管理装置2と通信してもよい。また、端末装置5は、1対1で通信する通信方式によって複合機1と通信してもよい。この通信方式としては、Wi-Fi Direct等のダイレクト通信方式が一例として挙げられる。Wi-Fiは、登録商標である。
【0019】
次に、複合機1、端末装置5、及び管理装置2の構成について説明する。
まず、複合機1の構成について説明する。
図2は、複合機1の構成を示すブロック図である。
【0020】
[1-2.複合機の構成]
複合機1は、複合機制御部10を備える。
複合機制御部10は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-processing unit)等のプログラムを実行する複合機プロセッサー100、及び、複合機メモリー110を備え、複合機1の各部を制御する。複合機プロセッサー100の機能部については後述する。
複合機メモリー110は、「記憶部」の一例である。
【0021】
複合機メモリー110は、複合機プロセッサー100が実行するプログラムや、複合機プロセッサー100で処理されるデータを記憶する。複合機メモリー110は、複合機プロセッサー100が実行する制御プログラム111、設定データ112、第1情報113、シリアル番号114、その他の各種データを記憶する。複合機メモリー110は、不揮発性の記憶領域を有する。複合機メモリー110は、揮発性の記憶領域を備え、複合機プロセッサー100のワークエリアを構成してもよい。複合機メモリー110は、例えば、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等で構成される。
【0022】
設定データ112は、複合機1の動作設定に関する各種の設定値を含むデータである。
【0023】
第1情報113は、第1内容、第2内容、及び第3内容のいずれかを示す情報である。
第1内容は、複合機1がレンタルされていることを示す。換言すると、第1内容は、サブスクリプションサービスに入会している複合機1のユーザーPが複合機1をサブスクリプションサービスからレンタルしていることを示す。
第2内容は、複合機1が購入されたことを示す。換言すると、第2内容は、サブスクリプションサービスからレンタルしていた複合機1をこの複合機1のユーザーPが購入したことを示す。
第3内容は、複合機1のユーザーPがサブスクリプションサービスの利用を終了したことを示す。
【0024】
シリアル番号114は、複合機1を識別するための識別番号である。
【0025】
複合機1は、複合機通信部11を備える。複合機通信部11は、コネクターや通信回路などの所定の通信規格に従った通信ハードウェアを備え、複合機制御部10の制御で、ローカルネットワークLNに及び通信ネットワークNWと接続する機器と通信する。すなわち、複合機通信部11は、端末装置5及び管理装置2と通信する。
【0026】
複合機1は、印刷部12を備える。印刷部12は、印刷媒体にインクを吐出してドットを形成するインクジェットヘッドや、インクジェットヘッドを走査方向に移動させるキャリッジ、キャリッジを駆動させるキャリッジ駆動モーター、印刷媒体を搬送する搬送機構、インクタンク、インクジェットヘッドをメンテナンスするメンテナンス機構等の印刷に係る構成を備える。印刷部12は、複合機制御部10の制御に従って印刷を行うことで、端末装置5などの外部装置が生成した画像データが示す画像を、印刷媒体に印刷する。
【0027】
複合機1は、スキャン部13を備える。スキャン部13は、原稿に記録された文字や画像を読み取るイメージセンサー等の読み取りに係る構成を備え、複合機制御部10の制御に従って、スキャン機能を行う。スキャン部13は、スキャン機能を行うと、例えば、光源が発する光を原稿に当てて記録された文字や画像を読み取り、読み取りにより得られたデータを複合機制御部10に出力する。複合機制御部10は、スキャン部13から入力されたデータに対してRGB変換や圧縮処理等のデータ処理を行い、所定形式のデータを生成する。そして、複合機制御部10は、生成した所定形式のデータを複合機メモリー110に記憶させる。
【0028】
複合機入力部14は、複合機1に設けられた操作スイッチや、タッチパネル等の入力手段を備え、ユーザーPの入力手段に対する操作を検出し、複合機制御部10に出力する。複合機制御部10は、複合機入力部14からの入力に基づいて、入力手段に対する操作に対応する処理を実行する。
【0029】
複合機表示部15は、LEDや表示パネル等を備え、複合機制御部10の制御に従って、LEDの点灯及び消灯の実行や、表示パネルへの情報の表示等を行う。
【0030】
複合機プロセッサー100は、複合機メモリー110の制御プログラム111を読み出して実行することにより、複合機通信制御部101、動作制限部102、及び変更部103として機能する。
【0031】
複合機通信制御部101は、複合機通信部11を介して、端末装置5及び管理装置2と通信する。
【0032】
動作制限部102は、複合機1の動作制限、及び複合機1の動作制限の解除を行う。動作制限部102は、設定データ112の設定値を変更することで動作制限を行う。設定データ112は、動作制限を行うための設定項目が複数定められている。この設定項目としては、印刷機能の実行を有効又は無効にする設定項目や、スキャン機能の実行を有効又は無効にする設定項目などが例に挙げられる。動作制限部102は、この動作制限を行うための設定項目に無効の設定値をセットすることで動作制限を行う。なお、動作制限部102は、無効の設定値を有効の設定値に変更することで、動作制限の解除を行う。制限対象の動作は、例えば印刷やスキャンなどの動作である。一方、動作制限されない動作は、例えばクリーニングなどのメンテナンスや、管理装置2などの外部機器との通信などである。
【0033】
変更部103は、第1情報113が示す内容を変更する。
【0034】
[1-3.端末装置の構成]
次に、端末装置5の構成について説明する。
図3は、端末装置5の構成を示すブロック図である。
【0035】
端末装置5は、端末制御部50を備える。端末制御部50は、CPUやMPU等のプログラムを実行する端末プロセッサー500、及び、端末メモリー510を備え、端末装置5の各部を制御する。
【0036】
端末メモリー510は、端末プロセッサー500が実行するプログラムや、端末プロセッサー500で処理されるデータを記憶する。端末メモリー510は、端末プロセッサー500が実行するアプリ511、その他の各種データを記憶する。端末メモリー510は、不揮発性の記憶領域を有する。端末メモリー510は、揮発性の記憶領域を備え、端末プロセッサー500のワークエリアを構成してもよい。端末メモリー510は、例えば、ROMやRAM等で構成される。
【0037】
アプリ511は、サブスクリプションサービスに係わるアプリケーションプログラムである。アプリ511は、サブスクリプションサービスに係わる専用のアプリケーションプログラムでもよいし、ブラウザーでもよい。アプリ511は、サブスクリプションサービスにおいて提供される複合機1を制御するためのプリンタードライバーとして機能してもよい。
【0038】
端末装置5は、端末通信部51を備える。端末通信部51は、通信回路などの所定の通信規格に従った通信ハードウェアを備え、端末制御部50の制御により、ローカルネットワークLNに接続する複合機1、及び、通信ネットワークNWと接続する管理装置2と通信する。
【0039】
端末装置5は、端末入力部52を備える。端末入力部52は、キーボード、マウス、その他の入力手段を備え、入力手段に対するユーザーの操作を検出し、端末制御部50に出力する。端末制御部50は、端末入力部52からの入力に基づいて、入力手段に対するユーザーの操作に対応する処理を実行する。
【0040】
端末装置5は、端末表示部53を備える。端末表示部53は、ディスプレイを備え、端末制御部50の制御でディスプレイに各種情報を表示する。
【0041】
上述した通り、端末制御部50は、アプリ実行部501として機能する。
【0042】
アプリ実行部501は、サブスクリプションサービスへの入会に係わる処理、サブスクリプションサービスからの退会に係わる処理、レンタルされている複合機1の購入に係わる処理、及びサブスクリプションサービスへの再入会に係わる処理を実行する。
【0043】
アプリ実行部501は、サブスクリプションサービスへの入会を行うためユーザーインターフェイスを端末表示部53に表示させる。このユーザーインターフェイスには、サブスクリプションサービスから提供される物品の配送先KOを示す配送先情報などが入力される。なお、配送先情報は、例えば配送先KOの住所の情報である。アプリ実行部501は、このユーザーインターフェイスに入力された情報を含む入会要求情報を、端末通信部51を介して管理装置2に送信する。
【0044】
アプリ実行部501は、サブスクリプションサービスからの退会を行うためユーザーインターフェイスを端末表示部53に表示させる。このユーザーインターフェイスには、サブスクリプションサービスの会員を識別する会員ID(Identification)、レンタルしている複合機1を購入するか否かを示す購入希望有無情報などが入力される。アプリ実行部501は、このユーザーインターフェイスに入力された情報を含む退会要求情報を、端末通信部51を介して管理装置2に送信する。
【0045】
アプリ実行部501は、ユーザーPがレンタルしている複合機1を購入するためのユーザーインターフェイスを端末表示部53に表示させる。このユーザーインターフェイスには、会員IDが入力される。アプリ実行部501は、このユーザーインターフェイスに入力された情報を含む購入要求情報を、端末通信部51を介して管理装置2に送信する。
【0046】
アプリ実行部501は、サブスクリプションサービスへの再入会を行うためのユーザーインターフェイスを端末表示部53に表示させる。このユーザーインターフェイスには、会員IDが入力される。アプリ実行部501は、このユーザーインターフェイスに入力された情報を含む再入会要求情報を、端末通信部51を介して管理装置2に送信する。
【0047】
[1-4.管理装置の構成]
次に、管理装置2の構成について説明する。
図4は、管理装置2の構成を示すブロック図である。
【0048】
管理装置2は、管理装置制御部20を備える。管理装置制御部20は、CPUやMPU等のプログラムを実行する管理装置プロセッサー200、及び、管理装置メモリー210を備え、管理装置2の各部を制御する。管理装置プロセッサー200の機能部については後述する。
【0049】
管理装置メモリー210は、管理装置プロセッサー200が実行するプログラムや、管理装置プロセッサー200で処理されるデータを記憶する。管理装置メモリー210は、管理装置プロセッサー200が実行する制御プログラム211、管理DB212、その他の各種データを記憶する。管理装置メモリー210は、不揮発性の記憶領域を有する。管理装置メモリー210は、揮発性の記憶領域を備え、管理装置プロセッサー200のワークエリアを構成してもよい。管理装置メモリー210は、例えばROMやRAM等で構成される。
【0050】
管理DB212は、サブスクリプションサービスに係わるデータを管理するデータベースである。管理DB212は、サブスクリプションサービスの現会員者及び旧会員者ごとに、レコードRを有する。1件のレコードRは、会員ID、シリアル番号114、配送先情報、サービス種類情報、入退会状況情報、及び購入情報を有する。
【0051】
サービス種類情報は、入会者に提供するサービスの種類を示す情報である。
入退会状況情報は、入会しているか退会しているかを示す情報である。
購入情報は、複合機1を購入したか否かを示す情報である。
【0052】
管理装置2は、管理装置通信部21を備える。
管理装置通信部21は、所定の通信規格に従った通信ハードウェアを備え、管理装置制御部20の制御により、端末装置5及び複合機1と通信する。
【0053】
管理装置プロセッサー200は、管理装置通信制御部201、及び管理装置処理部202として機能する。管理装置処理部202は、「提供部」の一例である。
【0054】
管理装置通信制御部201は、管理装置通信部21を介して、端末装置5及び複合機1と通信する。
【0055】
管理装置処理部202は、端末装置5及び複合機1をクライアントとして、各種処理を行う。
【0056】
管理装置処理部202は、管理装置通信制御部201が端末装置5から入会要求情報を受信した場合、受信された入会要求情報に基づいて、サブスクリプションサービスへの入会に係わる処理を実行する。
管理装置処理部202は、サブスクリプションサービスへの入会に係わる処理として、レコードRの生成、及び、生成したレコードRの管理DB212への格納を行う。管理装置処理部202は、レコードRの生成に際し、会員IDを生成する。そして、管理装置処理部202は、生成した会員ID、この会員IDが示す会員に提供する複合機1のシリアル番号114、入会要求情報に含まれる配送先情報、第1サービスを示すサービス種類情報、入会を示す入会状況情報、及び、複合機1を購入していないことを示す購入情報を含むレコードRを生成する。なお、管理装置処理部202は、レコードRのサービス種類情報が示す内容を第1サービスに設定することで、サブスクリプションサービスの入会者に第1サービスを提供することとなる。
【0057】
また、管理装置処理部202は、サブスクリプションサービスへの入会に係わる処理として、生成した会員IDを入会者に通知する処理や、複合機1及び消耗品の配送依頼する処理などを行う。
【0058】
管理装置処理部202は、管理装置通信制御部201が端末装置5から退会要求情報を受信した場合、受信された退会要求情報に基づいて、サブスクリプションサービスからの退会に係わる処理を実行する。
管理装置処理部202は、サブスクリプションサービスからの退会に係わる処理として、退会要求情報に含まれる会員IDを有するレコードRを管理DB212から特定する。次いで、管理装置処理部202は、特定したレコードRの入退会状況情報を、退会を示す入退会状況情報に変更する。また、管理装置処理部202は、退会要求情報に含まれる購入希望有無情報が複合機1を購入することを示す場合、特定したレコードRの購入情報を、複合機1を購入したことを示す購入情報に更新する。
【0059】
管理装置処理部202は、管理装置通信制御部201が端末装置5から購入要求情報を受信した場合、受信された購入要求情報に基づいて、レンタルされている複合機1の購入に係わる処理を実行する。
管理装置処理部202は、レンタルされている複合機1の購入に係わる処理として、購入要求情報に含まれる会員IDを有するレコードRを管理DB212から特定する。次いで、管理装置処理部202は、特定したレコードRの購入情報を、複合機1を購入したことを示す購入情報に更新する。
【0060】
管理装置処理部202は、管理装置通信制御部201が端末装置5から再入会要求情報を受信した場合、受信された再入会要求情報に基づいて、サブスクリプションサービスへの再入会に係わる処理を実行する。この処理については、図8を参照して後述する。
【0061】
[1-5.サービス提供システムの各部の動作]
次に、サービス提供システム1000の各部の動作について説明する。
以下で説明するサービス提供システム1000の各部の動作では、ユーザーPがサブスクリプションサービスへ入会し、サブスクリプションサービスからユーザーPに複合機1が提供されたことを前提とする。
【0062】
複合機1の動作制限部102は、複合機メモリー110が記憶する第1情報113が示す内容に基づいて、複合機1の動作制限、及び複合機1の動作制限の解除を行う。第1情報113が示す内容は、図5及び図6で示す動作に従って変更される。なお、第1情報113は、第2内容を示す場合、第1内容又は第3内容には変更されない。
【0063】
[1-5-1.第1情報が示す内容の変更に係わる動作]
図5は、第1情報113が示す内容の変更に係わる複合機1の動作を示すフローチャートFAである。
図5のフローチャートFAの開始時点では、第1情報113が第1内容を示している。すなわち、図5のフローチャートFAの開始時点では、ユーザーPがサブスクリプションサービスに入会していて、且つ、ユーザーPが複合機1をレンタルしている。
【0064】
図5のフローチャートFAは、所定のトリガーが発生した場合に開始される。所定のトリガーとしては、所定の周期が到来したことや、現在時刻が所定の時刻に至ったこと、複合機1の電源が投入されたことなどが例に挙げられる。
【0065】
複合機通信制御部101は、管理装置2に第1確認情報を送信する(ステップSA1)第1確認情報は、ユーザーPがサブスクリプションサービスに入会しているか退会しているかを管理装置2に確認する情報である。第1確認情報には、複合機メモリー110が記憶するシリアル番号114が含まれる。
【0066】
管理装置通信制御部201が第1確認情報を受信すると、管理装置処理部202は、第1確認情報に含まれるシリアル番号114を有するレコードRを管理DB212から特定する。そして、管理装置通信制御部201は、特定されたレコードRの入退会状況情報を第1確認情報の応答として、複合機1に送信する。
【0067】
複合機通信制御部101は、入退会状況情報を管理装置2から受信する(ステップSA2)。
【0068】
次いで、変更部103は、ステップSA2で受信された入退会状況情報に基づいて、ユーザーPがサブスクリプションサービスから退会したか否かを判定する(ステップSA3)。変更部103は、入退会状況情報が入会を示す場合、ステップSA3において否定判定する。一方、変更部103は、入退会状況情報が退会を示す場合、ステップSA3において肯定判定する。
【0069】
変更部103が、サブスクリプションサービスから退会していないと判定した場合(ステップSA3:NO)、複合機プロセッサー100は、本処理を終了する。
【0070】
変更部103が、サブスクリプションサービスから退会したと判定した場合(ステップSA3:YES)、複合機通信制御部101は、第2確認情報を管理装置2に送信する(ステップSA4)。第2確認情報は、ユーザーPが複合機1を購入したか否かを管理装置2に確認する情報である。第2確認情報には、複合機メモリー110が記憶するシリアル番号114が含まれる。
【0071】
管理装置通信制御部201が第2確認情報を受信すると、管理装置処理部202は、第2確認情報に含まれるシリアル番号114を有するレコードRを管理DB212から特定する。そして、管理装置通信制御部201は、特定されたレコードRの購入情報を第2確認情報の応答として、複合機1に送信する。
【0072】
複合機通信制御部101は、購入情報を管理装置2から受信する(ステップSA5)。
【0073】
変更部103は、受信された購入情報に基づいて、ユーザーPが複合機1を購入したか否かを判定する(ステップSA6)。変更部103は、購入情報が示す購入したことを示す場合、ステップSA6において肯定判定し、購入情報が購入していないことを示す場合、ステップSA6において否定判定する。
【0074】
変更部103は、ユーザーPが複合機1を購入していないと判定した場合(ステップSA6:NO)、第1情報113が示す内容を第1内容から第3内容に変更する(ステップSA7)。
【0075】
一方、変更部103は、ユーザーPが複合機1を購入したと判定した場合(ステップSA6:YES)、第1情報113が示す内容を第1内容から第2内容に変更する(ステップSA8)。
【0076】
次に、図6を参照して、第1情報113が第3内容を示している場合における、第1情報113が示す内容の変更に係わる複合機1の動作について説明する。
【0077】
図6は、第1情報113が示す内容の変更に係わる複合機1の動作を示すフローチャートFBある。
図6フローチャートFBの開始時点では、第1情報113が第3内容を示している。すなわち、図6のフローチャートFBの開始時点では、ユーザーPが複合機1を購入しておらず、且つ、ユーザーPがサブスクリプションサービスから退会している。
【0078】
図6のフローチャートFBは、所定のトリガーが発生した場合に開始される。所定のトリガーとしては、所定の周期が到来したことや、現在時刻が所定の時刻に至ったこと、複合機1の電源が投入されたことなどが例に挙げられる。
【0079】
複合機通信制御部101は、管理装置2に第1確認情報を送信する(ステップSB1)。
【0080】
次いで、複合機通信制御部101は、入退会状況情報を管理装置2から受信する(ステップSB2)。
【0081】
次いで、変更部103は、ステップSB2で受信された入退会状況情報に基づいて、ユーザーPがサブスクリプションサービスへ再入会したか否かを判定する(ステップSB3)。変更部103は、入退会状況情報が入会を示す場合、ステップSB3において肯定判定する。一方、変更部103は、入退会状況情報が退会を示す場合、ステップSB3において否定判定する。
【0082】
変更部103が、ユーザーPがサブスクリプションサービスへ再入会していないと判定した場合(ステップSB3:NO)、複合機通信制御部101は、第2確認情報を管理装置2に送信する(ステップSB4)。
【0083】
次いで、複合機通信制御部101は、購入情報を管理装置2から受信する(ステップSB5)。
【0084】
変更部103は、ステップSB5で受信された購入情報に基づいて、ユーザーPが複合機1を購入したか否かを判定する(ステップSB6)。変更部103は、購入情報が購入したことを示す場合、ステップSB6において肯定判定し、購入情報が購入していないことを示す場合、ステップSB6において否定判定する。
【0085】
変更部103が、ユーザーPが複合機1を購入していないと判定した場合(ステップSB6:NO)、複合機プロセッサー100は、本処理を終了する。
【0086】
一方、変更部103は、ユーザーPが複合機1を購入したと判定した場合(ステップSB6:YES)、第1情報113が示す第3内容を第2内容に変更する(ステップSB7)。
【0087】
ステップSB3の説明に戻り、変更部103が、ユーザーPがサブスクリプションサービスへ再入会したと判定した場合(ステップSB3:YES)、複合機通信制御部101は、第2確認情報を管理装置2に送信する(ステップSB8)。
【0088】
次いで、複合機通信制御部101は、購入情報を管理装置2から受信する(ステップSB9)。
【0089】
変更部103は、ステップSB9で受信された購入情報に基づいて、ユーザーPが複合機1を購入したか否かを判定する(ステップSB10)。変更部103は、購入情報が複合機1を購入したことを示す場合、ステップSB10において肯定判定し、購入情報が複合機1を購入していないことを示す場合、ステップSB10において否定判定する。
【0090】
変更部103は、ユーザーPが複合機1を購入していないと判定した場合(ステップSB10:NO)、第1情報113が示す内容を第3内容から第1内容に変更する(ステップSB11)。
【0091】
一方、変更部103は、ユーザーPが複合機1を購入したと判定した場合(ステップSB10:YES)、第1情報113が示す内容を第3内容から第2内容に変更する(ステップSB12)。
【0092】
[1-5-2.動作制限に係わる動作]
次に、動作制限部102の動作について説明する。
図7は、動作制限部102の動作を示すフローチャートFCである。
図7のフローチャートFCは、所定のトリガーが発生した場合に開始される。所定のトリガーとしては、所定の周期が到来したことや、現在時刻が所定の時刻に至ったこと、複合機1の電源が投入されたことなどが例に挙げられる。
【0093】
動作制限部102は、管理装置2と複合機1とが通信可能であるか否かを判定する(ステップSC1)。
【0094】
例えば、ステップSC1において、動作制限部102は、複合機通信制御部101に所定のコマンドを管理装置2へ送信させ、当該所定のコマンドに対して複合機通信制御部101が応答を受信した場合、管理装置2と複合機1とが通信可能であると判定する。一方、動作制限部102は、当該所定のコマンドに対して複合機通信制御部101が応答を受信しない場合、管理装置2と複合機1とが通信不可であると判定する。なお、通信可能か否かを判定する手法は、コマンド送信に限定されない。
【0095】
動作制限部102は、管理装置2と複合機1とが通信可能である場合(ステップSC1:YES)、現在、動作制限を行っているか否かを判定する(ステップSC2)。ステップSC2において、動作制限部102は、設定データ112に無効の設定値がセットされている場合、現在、動作制限を行っていると判定し、設定データ112に無効の設定値がセットされていない場合、現在、動作制限を行っていないと判定する。
【0096】
動作制限部102は、動作制限を行っていないと判定した場合(ステップSC2:NO)、本処理を終了する。
【0097】
一方、動作制限部102は、動作制限を行っていると判定した場合(ステップSC2:YES)、複合機1の動作制限を解除する(ステップSC3)。
【0098】
ステップSC2の説明に戻り、動作制限部102は、管理装置2と複合機1とが通信不可である場合(ステップSC2:NO)、第1情報113が第2内容を示すか否かを判定する(ステップSC5)。
【0099】
動作制限部102は、第1情報113が第2内容を示さないと判定した場合(ステップSC5:NO)、複合機1の動作制限を行う(ステップSC6)。
【0100】
一方、動作制限部102は、第1情報113が第2内容を示すと判定した場合(ステップSC5:YES)、動作制限を行うことなく、本処理を終了する。
【0101】
[1-5-3.再入会があった際の動作]
上述した通り、サブスクリプションサービスでは再入会が可能である。本実施形態のサービス提供システム1000は、再入会したユーザーPが複合機1を購入していた場合、ユーザーPに対して第2サービスを提供する。
【0102】
図8は、サービス提供システム1000の動作を示すフローチャートである。
図8において、フローチャートFDは端末装置5の動作を示し、フローチャートFEは管理装置2の動作を示す。
【0103】
フローチャートFDで示すように、アプリ実行部501は、再入会要求情報を管理装置2に送信する(ステップSD1)。
【0104】
フローチャートFEで示すように、管理装置通信制御部201は、再入会要求情報を端末装置5から受信する(ステップSE1)。
【0105】
次いで、管理装置処理部202は、再入会要求情報に含まれる会員IDを有するレコードRを管理DB212から特定する(ステップSE2)。
【0106】
次いで、管理装置処理部202は、ステップSE2で特定したレコードRのシリアル番号114に対応する複合機1が記憶する第1情報113が、第2内容を示すか否かを判定する(ステップSE3)。
【0107】
例えば、管理装置処理部202は、ステップSE2で特定したレコードRの購入情報が複合機1を購入したことを示す場合、ステップSE3において肯定判定し、当該レコードRの購入情報が複合機1を購入していないことを示す場合、ステップSE3において否定判定する。
【0108】
また、例えば、管理装置処理部202は、ステップSE2で特定したレコードRのシリアル番号114に対応する複合機1に対して、第1情報113が示す内容を問い合わせる。そして、管理装置処理部202は、問い合わせ結果が第2内容を示す場合、ステップSE3において肯定判定し、第2内容を示さない場合、ステップSE3において否定判定する。なお、この問い合わせを行う構成の場合では、シリアル番号114と複合機1の通信情報とが対応付いたデータを管理装置2が記憶している。
【0109】
管理装置処理部202は、第1情報113が第2内容を示すと判定した場合(ステップSE3:NO)、特定したレコードRのサービス種類情報を、第2サービスを示すサービス種類情報に更新する(ステップSE4)。これにより、再入会したユーザーPに対して第2サービスが提供されることになる。
【0110】
一方、管理装置処理部202は、第1情報113が第2内容を示さないと判定した場合(ステップSE3:YES)、本処理を終了する。
【0111】
以上、説明したように、複合機1は、サブスクリプションサービスにおいて購入可能にレンタルされる。複合機1は、複合機1をレンタルされていることを示す第1内容、又は、複合機1が購入されたことを示す第2内容を示す第1情報113を記憶する複合機メモリー110と、複合機メモリー110が記憶する第1情報113に基づいて、複合機1の動作制限を行う動作制限部102と、を備える。
【0112】
これによれば、第1情報113が示す内容に応じて複合機1の動作を設定できるようになる。そのため、サブスクリプションサービスにおいて、ユーザーPが複合機1をレンタルしているか複合機1を購入したかに応じて、複合機1の動作を設定できる。
【0113】
動作制限部102は、第1情報113が第1内容を示し、且つ、サブスクリプションサービスを管理する管理装置2と複合機1とが通信不可である場合、複合機1の動作制限を行う。
【0114】
これによれば、複合機1の所有権がユーザーPにない場合であって且つ管理装置2と通信できない場合に複合機1の動作制限が行われるため、複合機1の状況に応じて複合機1の動作を適切に設定できる。また、管理装置2と通信できない場合に複合機1の動作制限が行われるため、複合機1の所有権がユーザーPにない場合において複合機1の不正利用を抑制できる。
【0115】
動作制限部102は、第1情報113が第2内容を示す場合、複合機1の動作制限を行わない。
【0116】
これによれば、所有権がユーザーPにある場合においては複合機1の動作制限が行われないため、複合機1の動作を適切に設定できる。
【0117】
サブスクリプションサービスにおいて購入可能にレンタルされる複合機1の制御方法は、複合機1がレンタルされていることを示す第1内容、又は、複合機1が購入されたことを示す第2内容を示す第1情報113を記憶し、記憶する第1情報113に基づいて、複合機1の動作制限を行う。
【0118】
これによれば、上述した複合機1の効果と同様の効果を奏する。
【0119】
サブスクリプションサービスを提供するサービス提供システム1000は、サブスクリプションサービスを管理する管理装置2と、サブスクリプションサービスにおいて購入可能にレンタルされる複合機1と、を備える。複合機1は、複合機1がレンタルされていることを示す第1内容、又は、複合機1が購入されたことを示す第2内容を示す第1情報113を記憶する複合機メモリー110と、複合機メモリー110が記憶する第1情報113に基づいて、複合機1の動作制限を行う動作制限部102と、を備える。
【0120】
これによれば、上述した複合機1の効果と同様の効果を奏する。
【0121】
管理装置2は、サブスクリプションサービスへの再入会の際に複合機メモリー110が記憶する第1情報113が第2内容を示す場合、サブスクリプションサービスが含む複数のサービスのうち、複合機1のレンタルを含まないサービスを複合機1のユーザーPに提供する管理装置処理部202を備える。
【0122】
これによれば、複合機1を購入したユーザーPに対して適切なサービスを提供できる。
【0123】
[2.第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。
第2実施形態の説明では、第1実施形態のサービス提供システム1000の各部の構成要素と同じ構成要素については、同一の符号を付して詳細な説明を適宜に省略する。
【0124】
[2-1.サービス提供システムの構成]
第2実施形態のサービス提供システム2000が提供するサブスクリプションサービスは、第1実施形態が提供するサブスクリプションサービスと比較し、複合機1AのユーザーPAがサブスクリプションサービスからの退会を事前に予約可能である。本実施形態において、ユーザーPAは、サブスクリプションサービスに入会した入会者である。
【0125】
サービス提供システム2000は、複合機1A、管理装置2A、及び端末装置5Aを備え、サブスクリプションサービスの入会者に対して第1サービス又は第2サービスを提供する。
複合機1Aは、「画像処理装置」の一例である。
【0126】
[2-2.複合機の構成]
図9は、第2実施形態の複合機1Aの構成を示す図である。
複合機1Aは、複合機1と同様、CISS方式の印刷装置であり、ローカルネットワークLNを介して、管理装置2Aと端末装置5Aと通信する。
【0127】
複合機1Aは、複合機制御部10A、複合機通信部11、印刷部12、スキャン部13、複合機入力部14、及び複合機表示部15を備える。
【0128】
複合機制御部10Aは、CPUやMPU等のプログラムを実行する複合機プロセッサー100A、及び、複合機メモリー110Aを備え、複合機1Aの各部を制御する。複合機プロセッサー100Aの機能部については後述する。
複合機メモリー110Aは、「記憶部」の一例である。
【0129】
複合機メモリー110Aは、複合機プロセッサー100Aが実行するプログラムや、複合機プロセッサー100Aで処理されるデータを記憶する。複合機メモリー110Aは、複合機プロセッサー100Aが実行する制御プログラム111A、設定データ112A、第1情報113A、シリアル番号114A、その他の各種データを記憶する。複合機メモリー110Aは、複合機1Aが管理装置2Aから第2情報115及び第3情報116を受信した場合、第2情報115及び第3情報116を記憶する。また、複合機メモリー110Aは、複合機1Aが管理装置2Aから第3情報116を受信した場合、第3情報116を記憶する。複合機メモリー110Aは、不揮発性の記憶領域を有する。複合機メモリー110Aは、揮発性の記憶領域を備え、複合機プロセッサー100Aのワークエリアを構成してもよい。複合機メモリー110Aは、例えば、ROMやRAM等で構成される。
【0130】
設定データ112Aは、複合機1Aの動作に関する各種の設定値を含むデータである。
【0131】
第1情報113Aは、第1内容、第2内容、及び第3内容のいずれかを示す情報である。
第1内容は、複合機1Aがレンタルされていることを示す。換言すると、第1内容は、サブスクリプションサービスに入会している複合機1AのユーザーPAが複合機1Aをサブスクリプションサービスからレンタルしていることを示す。
第2内容は、複合機1Aが購入されたことを示す。換言すると、第2内容は、サブスクリプションサービスからレンタルしていた複合機1Aをこの複合機1AのユーザーPAが購入したことを示す。
【0132】
シリアル番号114Aは、複合機1Aを識別する識別情報である。
第2情報115は、複合機1Aの購入予約を示す情報である。
第3情報116は、ユーザーPAがサブスクリプションサービスから退会する退会日時を示す情報である。
【0133】
複合機プロセッサー100Aは、複合機メモリー110Aの制御プログラム111Aを読み出して実行することにより、複合機通信制御部101A、動作制限部102A、変更部103A、及び取消部104として機能する。
複合機通信制御部101Aは、「受信部」の一例である。
【0134】
複合機通信制御部101Aは、複合機通信部11を介して、端末装置5A及び管理装置2Aと通信する。
【0135】
動作制限部102Aは、動作制限部102と同様に、複合機1Aの動作制限、及び動作制限の解除を行う。動作制限部102Aは、第1実施形態と同様に、設定データ112Aの設定値を変更することで動作制限を行う。
【0136】
変更部103Aは、第1情報113Aが示す内容を変更する。
取消部104は、複合機1Aの購入予約を取り消す。
【0137】
[2-3.端末装置の構成]
図10は、端末装置5Aの構成を示す図である。
端末装置5Aは、コンピューターであり、ローカルネットワークLNに接続し、ローカルネットワークLNに接続する複合機1A、及び、通信ネットワークNWに接続する管理装置2Aと通信する。なお、端末装置5Aは、デスクトップ型でもタブレット型でもよい。端末装置5AがローカルネットワークLNを介さず通信ネットワークNWに接続可能な場合、端末装置5Aは、ローカルネットワークLNを介さず管理装置2Aと通信してもよい。また、端末装置5Aは、1対1で通信する通信方式によって複合機1Aと通信してもよい。
【0138】
端末装置5Aは、端末制御部50Aを備える。端末制御部50Aは、CPUやMPU等のプログラムを実行する端末プロセッサー500A、及び、端末メモリー510Aを備え、端末装置5の各部を制御する。
【0139】
端末メモリー510Aは、端末プロセッサー500Aが実行するプログラムや、端末プロセッサー500Aで処理されるデータを記憶する。端末メモリー510Aは、端末プロセッサー500Aが実行するアプリ511A、その他の各種データを記憶する。端末メモリー510Aは、不揮発性の記憶領域を有する。端末メモリー510Aは、揮発性の記憶領域を備え、端末プロセッサー500Aのワークエリアを構成してもよい。端末メモリー510Aは、例えば、ROMやRAM等で構成される。
【0140】
アプリ511Aは、サブスクリプションサービスに係わるアプリケーションプログラムである。
【0141】
端末プロセッサー500Aは、アプリ511Aを読み出して実行することにより、アプリ実行部501Aとして機能する。
【0142】
アプリ実行部501Aは、第1実施形態のアプリ実行部501と同様に、サブスクリプションサービスへの入会に係わる処理、サブスクリプションサービスからの退会に係わる処理、レンタルされている複合機1Aの購入に係わる処理、及びサブスクリプションサービスへの再入会に係わる処理を実行する。
【0143】
また、アプリ実行部501Aは、サブスクリプションサービスからの退会の予約に係わる処理を実行する。
アプリ実行部501Aは、サブスクリプションサービスからの退会の予約を行うためユーザーインターフェイスを端末表示部53に表示させる。このユーザーインターフェイスには、退会日時の情報や、複合機1Aの購入を予約するか否かを示す購入予約有無情報などが入力される。アプリ実行部501Aは、このユーザーインターフェイスに入力された情報を含む退会予約要求情報を、端末通信部51を介して管理装置2Aに送信する。
【0144】
[2-4.管理装置の構成]
図11は、管理装置2Aの構成を示す図である。
管理装置2Aは、サブスクリプションサービスを管理する装置である。管理装置2Aは、通信ネットワークNWに接続し、複合機1A、配送サーバー3、及び端末装置5Aと通信する。
【0145】
管理装置2Aは、管理装置制御部20A、及び管理装置通信部21を備える。管理装置制御部20Aは、CPUやMPU等のプログラムを実行する管理装置プロセッサー200A、及び、管理装置メモリー210Aを備え、管理装置2Aの各部を制御する。管理装置プロセッサー200Aの機能部については後述する。
【0146】
管理装置メモリー210Aは、管理装置プロセッサー200Aが実行するプログラムや、管理装置プロセッサー200Aで処理されるデータを記憶する。管理装置メモリー210Aは、管理装置プロセッサー200Aが実行する制御プログラム211A、管理DB212A、その他の各種データを記憶する。管理装置メモリー210Aは、不揮発性の記憶領域を有する。管理装置メモリー210Aは、揮発性の記憶領域を備え、管理装置プロセッサー200Aのワークエリアを構成してもよい。管理装置メモリー210Aは、例えば、ROMやRAM等で構成される。
【0147】
管理DB212Aは、サブスクリプションサービスに係わるデータを管理するデータベースである。管理DB212Aは、現会員者及び旧会員者ごとに、レコードRAを有する。1件のレコードRAは、会員ID、シリアル番号114、配送先情報、サービス種類情報、入退会状況情報、購入情報、及び購入予約有無情報を有する。
【0148】
購入予約有無情報は、複合機1の購入予約の有無を示す情報である。
【0149】
管理装置プロセッサー200Aは、管理装置通信制御部201A、及び管理装置処理部202Aとして機能する。
管理装置処理部202Aは、「提供部」の一例である。
【0150】
管理装置通信制御部201Aは、管理装置通信部21を介して、端末装置5A及び複合機1Aと通信する。
【0151】
管理装置処理部202Aは、端末装置5A及び複合機1Aをクライアントとして、各種処理を行う。
【0152】
管理装置処理部202Aは、管理装置通信制御部201Aが端末装置5Aから入会要求情報を受信した場合、第1実施形態の管理装置処理部202と同様に、サブスクリプションサービスへの入会に係わる処理を実行する。
【0153】
管理装置処理部202Aは、管理装置通信制御部201Aが端末装置5Aから退会要求情報を受信した場合、第1実施形態の管理装置処理部202と同様に、サブスクリプションサービスへの退会に係わる処理を実行する。
【0154】
管理装置処理部202Aは、管理装置通信制御部201Aが端末装置5Aから購入要求情報を受信した場合、第1実施形態の管理装置処理部202と同様に、複合機1Aの購入に係わる処理を実行する。
【0155】
管理装置処理部202Aは、管理装置通信制御部201Aが端末装置5Aから再入会要求情報を受信した場合、第1実施形態の管理装置処理部202と同様に、サブスクリプションサービスへの再入会に係わる処理を実行する。
【0156】
管理装置処理部202Aは、管理装置通信制御部201Aが端末装置5から退会予約要求情報を受信した場合、退会予約に係わる処理を実行する。
管理装置処理部202Aは、受信された退会予約要求情報に記録された退会日時を示す第3情報116を生成する。また、管理装置処理部202Aは、受信された退会予約要求情報に複合機1Aの購入を予約することを示す購入予約有無情報が含まれる場合、第2情報115を生成する。管理装置通信制御部201Aは、生成された第3情報116、又は、生成された第2情報115及び第3情報116を複合機1Aに送信する。複合機1Aの複合機通信制御部101Aは、第2情報115及び第3情報116を受信すると、複合機メモリー110Aに受信した第2情報115及び第3情報116を記憶させる。複合機1Aの複合機通信制御部101Aは、第3情報116を受信すると、複合機メモリー110Aに受信した第3情報116を記憶させる。
また、管理装置処理部202Aは、退会予約に係わる処理として、受信された退会予約要求情報に含まれる会員IDを有するレコードRAを管理DB212Aから特定し、特定したレコードRの購入予約有無情報を、受信された退会予約要求情報に更新する。
【0157】
[2-5.サービス提供システムの各部の動作]
次に、サービス提供システム2000の各部の動作について説明する。サービス提供システム2000において、動作制限部102Aは、図7に示す動作制限部102の動作と同様の動作を行って、複合機1Aの動作制限、及び複合機1Aの動作制限の解除を行う。また、サービス提供システム2000において、管理装置2Aは、図8に示す動作と同様の動作を行って、第2サービスの提供を行う。
【0158】
[2-5-1.第1情報が示す内容の変更に係わる動作]
第2実施形態の複合機通信制御部101Aと変更部103Aとは、第1実施形態で説明した図5及び図6に示す動作と同様の動作を行い、第1情報113Aが示す内容を変更する。第2実施形態の変更部103Aは、さらに図12に示す動作を行い、第1情報113Aが示す内容を変更する。
【0159】
図12は、第1情報113Aが示す内容の変更に係わる複合機1Aの動作を示すフローチャートFFである。
図12のフローチャートFFの開始時点では、第1情報113Aが第1内容を示している。すなわち、図12のフローチャートFFの開始時点では、ユーザーPAが複合機1Aをレンタルしている。
【0160】
図12のフローチャートFFは、所定のトリガーが発生した場合に開始される。所定のトリガーとしては、所定の周期が到来したことや、現在時刻が所定の時刻に至ったこと、複合機1Aの電源が投入されたことなどが例に挙げられる。
【0161】
変更部103Aは、複合機メモリー110Aが第3情報116を記憶しているか否かを判定する(ステップSF1)。
【0162】
変更部103Aは、複合機メモリー110Aが第3情報116を記憶していないと判定した場合(ステップSF1:NO)、本処理を終了する。一方、変更部103Aは、複合機メモリー110Aが第3情報116を記憶していると判定した場合(ステップSF1:YES)、現在日時が、第3情報116が示す退会日時に至っているか否かを判定する(ステップSF2)。
【0163】
変更部103Aは、現在日時が、第3情報116が示す退会日時に至っていないと判定した場合(ステップSF2:NO)、本処理を終了する。
【0164】
一方、変更部103Aは、現在日時が、第3情報116が示す退会日時に至っていると判定した場合(ステップSF2:YES)、複合機メモリー110Aが第2情報115を記憶しているか否かを判定する(ステップSF3)。
【0165】
変更部103Aは、複合機メモリー110Aが第2情報115を記憶していないと判定した場合(ステップSF3:NO)、第1情報113Aが示す内容を第1内容から第3内容に変更する(ステップSF4)。
【0166】
一方、変更部103Aは、複合機メモリー110Aが第2情報115を記憶していると判定した場合(ステップSF3:YES)、第1情報113Aが示す内容を第1内容から第2内容に変更する(ステップSF5)。
【0167】
[2-5-2.購入予約の取消に係わる動作]
上述した通り、第2実施形態のサービス提供システム2000が提供するサブスクリプションサービスでは、複合機1Aの購入予約の取消が可能である。図13を参照して、複合機1Aの購入予約の取消に係わるサービス提供システム2000の動作について説明する。
【0168】
図13は、サービス提供システム2000の動作を示すフローチャートである。図13において、フローチャートFGは端末装置5Aの動作を示し、フローチャートFHは管理装置2Aの動作を示し、フローチャートFIは複合機1Aの動作を示す。
【0169】
端末装置5Aのアプリ実行部501Aは、管理装置2Aに第1取消情報を送信する(ステップSG1)。第1取消情報は、複合機1Aの購入予約の取消を示す情報である。第1取消情報は、会員IDが含まれる。
【0170】
次いで、アプリ実行部501Aは、複合機1Aに第2取消情報を送信する(ステップSG2)。第2取消情報は、複合機1Aの購入予約の取消を示す情報である。
第2取消情報は、「取消情報」の一例である。
【0171】
フローチャートFHで示すように、管理装置2Aの管理装置通信制御部201Aは、第1取消情報を端末装置5Aから受信する(ステップSH1)。
【0172】
フローチャートFIで示すように、複合機通信制御部101Aは、第2取消情報を端末装置5Aから受信する(ステップSI1)。
【0173】
次いで、取消部104は、管理装置2と複合機1Aとが通信接続しているか否かを判定する(ステップSI2)。ステップSI2において、取消部104は、ステップSC1と同様の手法で判定する。
【0174】
取消部104は、管理装置2と複合機1Aとが通信接続していないと判定した場合(ステップSI2:NO)、再度、ステップSI2の判定を行う。なお、取消部104は、ステップSI2で否定判定した場合、複合機表示部15などによって管理装置2と通信接続できないことを報知してもよい。
【0175】
取消部104は、管理装置2と複合機1Aとが通信可能であると判定した(ステップSC2:YES)、複合機メモリー110Aから第2情報115を消去する(ステップSI3)。
【0176】
次いで、複合機通信制御部101Aは、複合機1Aの購入予約を取り消したことを示す第1取消完了情報を管理装置2に送信する(ステップSI4)。第1取消完了情報には、複合機メモリー110Aが記憶するシリアル番号114が含まれる。
【0177】
フローチャートFHで示すように、管理装置通信制御部201Aは、第1取消完了情報を受信する(ステップSH2)。
【0178】
管理装置処理部202Aは、複合機1Aの購入を取り消す購入取消処理を行う(ステップSH3)。
ステップSF4において、管理装置処理部202Aは、第1取消情報に含まれる会員IDと、第1取消完了情報に含まれるシリアル番号114とを有するレコードRAを、管理DB212Aから特定する。次いで、管理装置処理部202Aは、当該レコードRAの購入予約有無情報を、購入を予約しないことを示す購入予約有無情報に更新する。
【0179】
管理装置通信制御部201Aは、ステップSF1で受信した第1取消情報の応答として、購入予約の取消が完了したことを示す第2取消完了情報を端末装置5Aに送信する(ステップSH4)。
【0180】
フローチャートFGで示すように、アプリ実行部501Aは、第2取消完了情報を管理装置2Aから受信する(ステップSG3)。
【0181】
次いで、アプリ実行部501Aは、複合機1Aの購入予約を取り消した旨を端末表示部53に表示させる(ステップSG4)。
【0182】
図13を用いて説明したように、複合機1Aは、管理装置2Aと通信可能である場合に購入を取り消す。また、管理装置2Aは、複合機1Aから第1取消完了情報を受信した場合に購入取消処理を実行する。これにより、複合機1Aにおいては購入予約が取り消されていないにも係わらず、管理装置2Aにおいては購入取消処理が行われてしまうという事態の発生を防止できる。よって、ユーザーPAの購入予約の取り消しを複合機1A及び管理装置2Aの両者に確実に反映させることができ、ユーザーPAの購入予約の取り消しが複合機1Aに反映されず、複合機1Aの不正利用が可能になることを防止できる。
【0183】
上述した第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
さらに上述した第2実施形態は、以下の効果を奏する。
【0184】
複合機1Aは、複合機1Aの購入予約を示す第2情報115と、サブスクリプションサービスから退会する退会日時を示す第3情報116とを、サブスクリプションサービスを管理する管理装置2から受信する複合機通信制御部101Aと、複合機メモリー110Aが記憶する第1情報113Aが示す内容を変更する変更部103Aと、を備える。複合機メモリー110Aは、複合機通信制御部101Aが第2情報115及び第3情報116を受信した場合に、複合機通信制御部101Aが受信した第2情報115及び第3情報116を記憶する。変更部103Aは、複合機メモリー110Aが第2情報115を記憶し、且つ、現在日時が、複合機メモリー110Aが記憶する第3情報116が示す退会日時に至った場合、第1情報113Aが示す内容を第1内容から第2内容に変更する。
【0185】
これによれば、現在日時が退会日時に至ったタイミングにおいて、自動で第1情報113Aが示す内容を第1内容に変更できるため、複合機1Aが外部と通信していない状況でも、複合機1Aの動作を適切に設定できる。
【0186】
複合機通信制御部101Aは、端末装置5Aから複合機1Aの購入予約を取り消す第2取消情報を受信する。複合機1Aは、複合機通信制御部101Aが第2取消情報を受信した場合、複合機メモリー110Aから第2情報115を消去する取消部104と、を備える。
【0187】
これによれば、端末装置5Aの操作によってユーザーPAは複合機1Aの購入予約を取り消すことができる。よって、サブスクリプションサービスにおいてユーザーPAの利便性を向上できる。
【0188】
[3.他の実施形態]
上述した各実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形および応用が可能である。
【0189】
上述した各実施形態では、複合機1、1AとしてCISS方式の印刷装置を例示したが、複合機1、1Aはインクカートリッジ式の印刷装置でもよい。この場合、第1サービス及び第2サービスでは、消耗品としてインクカートリッジが配送されてもよい。
【0190】
上述した各実施形態では、画像処理装置として複合機1、1Aを例示したが、画像処理装置は複合機1、1Aに限定されない。画像処理装置は、スキャン機能を有さないプリンターでもよいし、印刷機能を有さないスキャナーでもよい。
【0191】
複合機プロセッサー100、100A、管理装置プロセッサー200、200A、及び端末プロセッサー500、500Aの機能は、複数のプロセッサー、又は、半導体チップにより実現してもよい。
【0192】
図2図3図4図9図10、及び図11に示した各部は一例であって、特に限定されない。必ずしも各部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで各部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。ソフトウェアで実現される機能の一部はハードウェアとしてもよく、或いは、ハードウェアで実現される機能の一部はソフトウェアで実現してもよい。その他、複合機1、1A、管理装置2、2A、及び端末装置5、5Aについて他の各部の具体的な細部構成について、任意に変更可能である。
【0193】
図5図6図7図8図12、及び図13に示す動作のステップ単位は、表示制御部103の動作の理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものであり、処理単位の分割の仕方や名称によって、限定されることはない。処理内容に応じて、さらに多くのステップ単位に分割してもよい。1つのステップ単位がさらに多くの処理を含むように分割してもよい。また、そのステップの順番は、適宜に入れ替えてもよい。
【符号の説明】
【0194】
1、1A…複合機(画像処理装置)、2、2A…管理装置、5、5A…端末装置、10、10A…複合機制御部、11…複合機通信部、12…印刷部、13…スキャン部、14…複合機入力部、15…複合機表示部、20、20A…管理装置制御部、50、50A…端末制御部、100、100A…複合機プロセッサー、101、101A…複合機通信制御部(受信部)、102、102A…動作制限部、103、103A…変更部、104…取消部、110、110A…複合機メモリー(記憶部)、111、111A…制御プログラム、112、112A…設定データ、113、113A…第1情報、114、114A…シリアル番号、115…第2情報、116…第3情報、200、200A…管理装置プロセッサー、201、201A…管理装置通信制御部、202、202A…管理装置処理部(提供部)、210、210A…管理装置メモリー、211、211A…制御プログラム、500、500A…端末プロセッサー、501、501A…アプリ実行部、510、510A…端末メモリー、511、511A…アプリ、1000、2000…サービス提供システム、LN…ローカルネットワーク、NW…通信ネットワーク、P、PA…ユーザー。
図1
図2
図3
図4
図5
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図10
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