(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024111748
(43)【公開日】2024-08-19
(54)【発明の名称】遊技場用システム
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20240809BHJP
【FI】
A63F7/02 328
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023016434
(22)【出願日】2023-02-06
(71)【出願人】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129654
【弁理士】
【氏名又は名称】大池 達也
(72)【発明者】
【氏名】向山 幸治
(72)【発明者】
【氏名】岩田 陽平
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088CA02
2C088CA35
(57)【要約】
【課題】遊技場の多様な営業形態に適用できる汎用性の高い遊技場用システムを提供すること。
【解決手段】遊技場用システム1では、予め会員登録済みの遊技者のみ入場を許可する第1営業形態、及び会員登録済みの遊技者に加えて会員未登録の遊技者も入場を許可する第2営業形態、のうち何れかの営業形態を設定可能であり、第1営業形態の場合、進入した遊技者が会員登録済みであれば入場ゲート18Gが開放される一方、会員未登録のときは入場ゲート18Gが開放されずに会員登録手続をすべき旨の報知が行われ、第2営業形態の場合には、遊技者が会員登録済みであるか会員未登録であるかに関わらず入場ゲート18Gが開放される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技場の入場ゲートにおいて遊技者の認証を行い、当該認証の結果に応じて遊技者の入場を規制することが可能な遊技場用システムにおいて、
遊技場の営業形態として、予め会員登録済みの遊技者のみ入場を許可する第1営業形態、及び会員登録済みの遊技者に加えて会員未登録の遊技者も入場を許可する第2営業形態のうちの何れかの営業形態を設定可能な設定手段と、
前記入場ゲートに進入した遊技者が会員登録済みか否かを判定する遊技者判定手段と、
前記設定手段により第1営業形態が設定された場合は、前記遊技者判定手段による判定結果が会員登録済みのときに入場ゲートを開放する一方、当該判定結果が会員未登録のときは入場ゲートを開放しないように制御し、前記設定手段により第2営業形態が設定された場合は、前記判定結果が会員登録済みであるか会員未登録であるかに関わらず入場ゲートを開放するゲート制御手段と、
前記設定手段により第1営業形態が設定された場合、前記遊技者判定手段により会員未登録と判定された遊技者に対し、会員登録手続をすべき旨の報知を行う報知手段と、を備えたことを特徴とする遊技場用システム。
【請求項2】
前記設定手段により設定可能な営業形態として、入場ゲートを常時開放し、認証を行うことなく全ての遊技者の入場を許可する第3営業形態を設定可能であることを特徴とする請求項1に記載の遊技場用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の遊技場において、例えば下記の特許文献1に記載されているように、入場ゲートにおいて認証を行い、所定の条件を満たす遊技者のみ入場を許可する運用が提案されている。このような運用を行うことにより、不審者の入場を防止することができるだけでなく、いわゆる依存症に該当する遊技者の入場を規制することも可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、遊技場の営業形態は、遊技機の稼動状況や従業員の勤務状況などに応じて臨機応変に変更するのが通常であり、様々な営業形態に対応して適切な入場管理を行う必要がある。
【0005】
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、遊技場の多様な営業形態に適用できる汎用性の高い遊技場用システムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の遊技場用システムは、遊技場の入場ゲートにおいて遊技者の認証を行い、当該認証の結果に応じて遊技者の入場を規制することが可能なシステムである。本発明の遊技場用システムは、営業形態の設定手段と、会員登録済みの遊技者か否かを判定する遊技者判定手段と、入場ゲートを制御するゲート制御手段と、会員登録手続をすべき旨を報知する報知手段と、を備えている。
【0007】
本発明の遊技場用システムでは、予め会員登録済みの遊技者のみ入場を許可する第1営業形態、及び会員登録済みの遊技者に加えて会員未登録の遊技者も入場を許可する第2営業形態、のうち何れかの営業形態を設定可能である。第1営業形態の場合、進入した遊技者が会員登録済みであれば入場ゲートが開放される一方、会員未登録のときは入場ゲートが開放されずに会員登録手続をすべき旨の報知が行われる。一方、第2営業形態の場合には、遊技者が会員登録済みであるか会員未登録であるかに関わらず入場ゲートが開放される。
【0008】
本発明の遊技場用システムによれば、遊技場の営業形態に応じて会員のみ入場を許可する運用と、会員登録済みの遊技者だけでなく会員未登録の遊技者も入場を許可する運用と、を適宜選択できる。この遊技場用システムでは、例えば、特定のイベントを開催する場合など多数の来場が見込まれるときには第1営業形態を選択して会員登録済みの遊技者のみ入場を許可する一方、来場が少ないときには会員未登録の遊技者の入場も許可するといった運用への切替が可能である。
【0009】
このように本発明の遊技場用システムは、遊技場の多様な営業形態に適用できる汎用性の高いシステムである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図3】パチンコ遊技機及び認証ユニットの電気的構成を示すブロック図。
【
図4】当日カード発行装置の電気的構成を示すブロック図。
【
図5】会員登録装置の電気的構成を示すブロック図。
【
図6】入場ゲート装置(退場ゲート装置)の電気的構成を示すブロック図。
【
図7】遊技場管理装置が管理する会員リストを例示する説明図。
【
図8】遊技場管理装置が管理する会員入場履歴データを例示する説明図。
【
図9】遊技場管理装置が管理する会員退場判定履歴データを例示する説明図。
【
図10】遊技場管理装置が管理する会員遊技価値データを例示する説明図。
【
図11】遊技場管理装置が管理する非会員遊技価値データを例示する説明図。
【
図12】遊技場管理装置が管理する会員遊技履歴データを例示する説明図。
【
図13】携帯端末による属性情報入力画面の正面図。
【
図17】入場ゲート装置による顔認証成功画面の正面図。
【
図18】入場ゲート装置による顔認証失敗画面の正面図。
【
図19】入場ゲート装置によるID認証画面の正面図。
【
図20】入場ゲート装置によるID認証成功画面の正面図。
【
図22】認証ユニットによる顔認証成功画面の正面図。
【
図23】認証ユニットによる会員未登録画面の正面図。
【
図24】認証ユニットによる操作メニュー画面の正面図。
【
図25】入場ゲート装置による休憩終了確認画面の正面図。
【
図27】退場ゲート装置による顔認証成功画面(遊技終了判定の場合)の正面図。
【
図28】退場ゲート装置による顔認証成功画面(休憩判定の場合)の正面図。
【
図29】退場ゲート装置による顔認証成功画面(遊技継続判定の場合)の正面図。
【
図30】退場ゲート装置による顔認証失敗画面の正面図。
【
図31】退場ゲート装置によるID認証画面の正面図。
【
図32】退場ゲート装置によるID認証成功画面(遊技終了判定の場合)の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、会員のみ入場を許可する営業形態や一般の遊技者の入場を許可する営業形態など、遊技場の多様な営業形態に適用できる汎用性の高い遊技場用システム1に関する例である。この内容について、
図1~
図32を用いて説明する。
【0012】
本例の遊技場用システム1(
図1)は、入場ゲート18G及び退場ゲート19Gが設けられて入退場を管理可能な遊技場向けのシステムである。遊技場用システム1は、遊技場の入場ゲート18Gにおいて遊技者の認証を行い、認証の結果に応じて遊技者の入場を規制することが可能である。
【0013】
入場ゲート18G及び退場ゲート19Gは、遊技場の入口あるいは遊技場の出口のエリアを意味している。入場ゲート18Gには、遊技者の入場を物理的に規制するゲート186(
図6参照。)が設けられ、退場ゲート19Gには、遊技者の退場を物理的に規制するゲート196(
図6参照。)が設けられている。以下の説明では、例えば、ゲート186が遊技者の入場を物理的に許容する状態のとき入場ゲート18Gが開放されている、といい、ゲート186が規制する状態のとき入場ゲート18Gが閉鎖されている、という。
【0014】
遊技場用システム1は、遊技機2が設置される遊技場の場内システム10、及び遊技場外の管理サーバ11、を含んで構成されている。管理サーバ11は、公衆通信回線であるインターネットを介して場内システム10と通信可能に接続される外部サーバである。
【0015】
遊技場では、パチンコ遊技機21やパチスロ遊技機(図示略)等の遊技機2に対して、遊技に必要な遊技価値を付与する認証ユニット4および遊技情報表示装置105等が個別に設置されている。さらに、2台の遊技機2毎に、中継装置109が1台ずつ設置されている。遊技場内の管理スペースには、遊技場内の各種機器を管理するための遊技場管理装置101が設置されている。また、遊技場内の図示しない景品交換カウンタには、遊技者が獲得した遊技価値を景品に交換する景品交換端末102、景品払出機103等が設置されている。
【0016】
本例の遊技場用システム1は、入場ゲート装置18および退場ゲート装置19を含み、遊技場への遊技者の入退場を管理可能である。この遊技場用システム1が導入された遊技場では、会員登録済みの遊技者のみ入場を許可する営業形態の際、会員未登録の遊技者の来場に対応できるよう、会員登録装置16や当日カード発行装置15等が設置されている。さらに、本例の遊技場用システム1では、遊技者が所持する携帯端末13を利用する会員登録も可能である。
【0017】
管理サーバ11は、各遊技場の会員の登録や会員情報を管理する機能を備えている。また、管理サーバ11は、遊技者の携帯端末13に対し、会員管理アプリをダウンロードする配信機能や、会員登録された遊技者の情報を会員情報として記憶管理する機能等を備えている。管理サーバ11は、会員登録先として選択された遊技場に対して会員情報を送信する。
【0018】
遊技場管理装置101は、遊技場内に設置される遊技機2や認証ユニット4など、各種設備機器の稼動状況を管理するコンピュータ装置である。遊技場管理装置101は、管理サーバ11から受信した自店の会員情報、各会員の入金残高や持点数や貯点数、等を記憶管理する。さらに遊技場管理装置101は、非会員の顔画像、当日カードに記憶される入金残高、持点数等を記憶管理する。
【0019】
遊技場管理装置101は、遊技場の営業形態を設定する設定手段としての機能、入場ゲート18Gに進入した遊技者が会員登録済みか否かを判定する遊技者判定手段としての機能、を有する。設定手段としての遊技場管理装置101は、予め会員登録済みの遊技者のみ入場を許可する第1営業形態、及び会員登録済みの遊技者に加えて会員未登録の遊技者も入場を許可する第2営業形態、のうちの何れかの営業形態を設定可能である。
【0020】
会員登録装置16は、携帯端末13を所持していない会員未登録の遊技者が会員登録の手続を行うための端末装置である。会員登録装置16では、顔画像及び属性情報(氏名、年齢、住所など)等を入力することで、会員登録が可能である。なお、携帯端末13で会員登録済みの遊技者は、会員登録装置16の操作により、会員情報として携帯端末IDを対応付け可能である。
【0021】
入場ゲート装置18は、遊技場の出入口に設けられた入場ゲート18G(
図6参照。)に進入した遊技者の入場を管理する装置である。入場ゲート装置18は、遊技者の顔画像をカメラで取得し、遊技場管理装置101に記憶された顔画像リストと照合すると共に、その遊技者の遊技状況を判定する。入場ゲート装置18は、顔画像により会員・非会員、及び入場を許可するか否かを判定する。なお、入場ゲート装置18は、携帯端末IDによる認証も可能である。
【0022】
退場ゲート装置19は、退場ゲート19G(
図6参照。)に進入した遊技者の退場を管理する装置である。退場ゲート装置19は、退場ゲート19Gに進入した遊技者の顔画像をカメラで取得し、遊技場管理装置101に記憶された顔画像リストと照合すると共に、その遊技者の遊技状況に基づいて退場の可否を判定する。退場ゲート装置19は、退場可の判定結果の場合に退場ゲート19Gを開放し、退場を許可する。なお、退場ゲート装置19は、携帯端末IDによる認証も可能である。
【0023】
携帯端末13は、遊技者が所持する端末である。携帯端末13は、近距離無線通信を実現するNFC( Near Field Communication )機能、インターネット等の公衆回線に接続するための通信機能、等を備えていれば良い。携帯端末13は、管理サーバ11からダウンロードした会員管理アプリを実行することで、会員登録手続を行うことができる。さらに携帯端末13は、会員管理アプリの利用により、認証ユニット4での入金に利用可能な電子マネーをチャージできる。
【0024】
認証ユニット4は、遊技機2毎に設置される装置であり、例えばパチンコ遊技機21の場合には、左隣りの遊技機2との間の隙間のスペースに組み込まれる。認証ユニット4は、対応する遊技機2の遊技に必要な遊技価値を付与(貸出、再プレイ)する。認証ユニット4は、顔認証により遊技者を特定し、その遊技者の入金残高、持点数、貯点数の範囲内で遊技価値の付与を実行する。認証ユニット4は、当日会員を含めて特定した会員の持点数・貯点数・入金残高を遊技場管理装置101から受信する。
【0025】
景品交換端末102は、遊技者が獲得した遊技価値(持点数・貯点数)に基づいて景品交換処理を実行する端末である。景品交換端末102は、顔認証により遊技者を特定し、その遊技者が所有する遊技価値を読み出し、景品交換処理を実行する。景品交換端末102には、景品払出機103が接続されている。景品交換処理による景品は、景品払出機103から払い出される。
【0026】
当日カード発行装置15は、当日の遊技に利用可能な当日限りの当日カードを発行する装置である。当日カードは、非会員及び携帯端末13を所持しない会員が遊技に使用する遊技カードである。当日カードには、電子マネーを現金でチャージ可能である。当日カードのチャージ限度は1万円である。
【0027】
中継装置109は、装置間のデータ送受信を中継する端末装置である。上記の通り、中継装置109は、遊技機2台につき、1台ずつ設置されている。さらに、通路に沿って遊技機2が配列された遊技島の島端にも中継装置109が設置されている。
【0028】
遊技場では、各種機器が通信可能に接続された有線LAN等の場内ネットワーク100が構築されている。遊技機2は、対応する遊技情報表示装置105及び認証ユニット4と共に、中継装置109を介して場内ネットワーク100に接続されている。場内ネットワーク100では、遊技情報表示装置105等の周辺装置を含めた遊技機2側と、遊技場管理装置101と、の間の各種の通信が、中継装置109及び島端の中継装置109を介して実現される。
【0029】
遊技場管理装置101は、場内ネットワーク100に接続されているほか、公衆通信回線であるインターネットにも接続されている。遊技場用システム1では、インターネットに接続された遊技場管理装置101を介して、場内システム10と場外の管理サーバ11とが通信可能な状態で接続されている。
【0030】
遊技機2は、パチンコ遊技機21や図示しないパチスロ遊技機などの遊技機である。遊技機2は、各種の遊技情報(消費点数、付与点数、大当たり発生など)を、中継装置109経由で遊技場管理装置101へ送信する。遊技機2には、遊技情報表示装置105が個別に付設されている。遊技情報表示装置105は、遊技に関する各種遊技情報(大当たり回数、ゲーム回数、獲得点数など)を表示する。
【0031】
次に、(A)遊技機及び認証ユニットの構成及び動作、(B)当日カード発行装置の構成及び動作、(C)会員登録装置の構成及び動作、(D)入場ゲート装置・退場ゲート装置の構成及び動作、(E)遊技場管理装置の管理データ、(F)携帯端末による会員管理アプリ画面、(G)遊技場用システムの動作、について順番に説明する。
【0032】
(A)遊技機及び認証ユニットの構成及び基本動作
本例では、遊技機2の一例として、パチンコ遊技機21を例示する。パチンコ遊技機21(
図2)は、得点を消費(使用)して遊技媒体である遊技球を発射することにより遊技される遊技機である。例示するパチンコ遊技機21は、特図始動口221への入賞に応じて大当たり抽選が実行され、大当たりに当選したときに大当たり図柄が表示されて大当たり状態が発生する、いわゆるセブン機である。
【0033】
パチンコ遊技機21は、
図2に示すように、略円形状の遊技領域(遊技盤)210を有している。遊技領域210の上部、左右両側には装飾ランプ部242が設けられ、遊技領域210の下部、左側にはスピーカ241が配置されている。また、遊技領域210の下側には、情報表示部25と操作ボタン群231とが配設され、情報表示部25の右下には、操作ハンドル26が設けられている。
【0034】
情報表示部25は、液晶ディスプレイにより構成され、その表示画面には、大当たり回数や特図抽選回数など遊技に関する遊技データ等、各種の情報が表示される。さらに、この情報表示部25の表示画面には、認証ユニット4から受信した遊技点数(得点数)が表示される。遊技点数は、遊技球を1個発射する毎に1点ずつ減算される一方、入賞に応じて所定の点数が加算される。パチンコ遊技機21では、この遊技点数がゼロになると遊技球を発射できなくなる。
【0035】
操作ボタン群231は、情報表示部25に表示させる遊技データを遊技者が選択するための操作ボタンや、遊技演出に利用される操作ボタン等によって構成されている。操作ボタン群231には、パチンコ遊技機21が記憶する遊技点数の計数を求める計数ボタン231Aが含まれている。
【0036】
遊技領域210は、遊技媒体である遊技球が流下する領域である。遊技領域210では、図柄表示部24を含む表示装置が中心近くに配置され、入賞することなく流下した遊技球を回収するためのアウト孔225が最下部に設けられている。特図始動口221は、図柄表示部24の下側に配置され、特図始動口221とアウト孔225の中間には、大入賞口222が設けられている。
【0037】
遊技者側から向かって図柄表示部24の左側には通過ゲート式の普図始動口223等が配置されている。普図始動口223は、遊技球の通過を検知するためのゲートである。遊技球を通過させるのみの普図始動口223には、得点の付与が設定されていない。普図始動口223により遊技球が検知されると、普通図柄の当否判定(以下、普図抽選という。)用の抽選用乱数が抽出され、普図抽選が実行される。普図抽選の当否は、図柄表示部24によって表示される。
【0038】
特図始動口221は、電動チューリップ(電動役物)を備え、特別図柄の当否判定(以下、特図抽選という。)の契機となる可変入賞口である。電動チューリップは、普図抽選での当選を契機として開放し、特図始動口221の入賞率を格段に高くする。特図始動口221に遊技球が入賞(始動入賞)すると、特図抽選用の抽選用乱数が抽出され、特図抽選(大当たり抽選)が実行される。
【0039】
図柄表示部24は、液晶ディスプレイにより図柄を変動表示する表示部である。図柄表示部24は、特図抽選の当否(抽選結果)を表示する特図表示部としての機能と、普図抽選の当否(抽選結果)を表示する普図表示部としての機能と、を有している。特図抽選にて当選すると、大入賞口222の開放を含む大当たりが発生する。
【0040】
パチンコ遊技機21は、
図3のごとく主制御部20を中心として構成されている。主制御部20に対しては、情報表示部25、操作ボタン群231、演出制御部291、入賞した遊技球のセンサ293~295、特図始動口(電チュー)221を開放する特図始動ソレノイド296、大入賞口222を開放させる大入賞口ソレノイド297、及び電力供給のための電源回路部298等が電気的に接続されている。さらに、主制御部20には、中継装置109及び認証ユニット4との通信窓口をなすI/F部200が電気的に接続されている。
【0041】
演出制御部291には、スピーカ241を駆動するアンプ241Aや装飾ランプ部242が電気的に接続されているほか、図柄表示部24の表示画面を制御する表示制御部292が通信可能に接続されている。
【0042】
入賞した遊技球の検出センサとしては、
図2及び
図3のごとく、特図始動口221への入賞を検出する特図入賞センサ293、普図始動口223の入賞を検出する普図入賞センサ294、及び大入賞口222への入賞を検出する大入賞センサ295がある。
【0043】
主制御部20は、
図3のごとく、CPU(Central Processing Unit)201、記憶素子であるROM(Read Only Memory)202・RAM(Random Access Memory)204、及び入出力インタフェースをなすI/O(Input/Output)205等を備えている。
【0044】
認証ユニット4は、パチンコ遊技機21に個別に対応するよう、隣り合うパチンコ遊技機21との台間スペースに設置されている(
図1参照。)。この認証ユニット4は、遊技球を発射する権利となる遊技点数(得点)の付与機能(貸出機能)を備えている。
【0045】
認証ユニット4の前面(
図2参照。)には、装置エラー等の作動状態を表示する状態ランプ41、遊技者の顔認証用のカメラ部42、液晶表示画面にタッチスクリーンシートが積層されたタッチパネル式の表示部43、代金引き落としに応じて遊技に必要な遊技点数の貸出を受けるための貸出ボタン44、前日までに獲得して遊技場に預け入れた貯点数、及び当日において獲得した持点数を利用するための再プレイボタン45、遊技を終了させるための終了ボタン46、携帯端末13や当日カード等との間の無線通信のための近距離通信部47、等が配設されている。
【0046】
認証ユニット4は、
図3のごとく、CPU401、ROM402、RAM403、I/O404等を備える制御部40を中心として電気的に構成されている。制御部40に対しては、上記の各構成のほか、I/F部400が電気的に接続されている。認証ユニット4は、I/F部400を介して中継装置109と通信可能であるほか、対応するパチンコ遊技機21と直接接続されている。
【0047】
続いてパチンコ遊技機21及び認証ユニット4の基本動作を説明する。パチンコ遊技機21は、対応する認証ユニット4から遊技点数を受信すると、その遊技点数分の遊技球を発射できるようになる。パチンコ遊技機21は、遊技球を発射する毎に1点ずつ遊技点数を減算する一方、入賞が発生した場合には、入賞に応じた付与点数を遊技点数に加算する。パチンコ遊技機21では、この遊技点数がゼロになった時点で、遊技球の発射ができなくなり遊技を継続できなくなる。
【0048】
パチンコ遊技機21では、操作ハンドル26を操作することで遊技領域210の右下に配置された図示しない発射装置から遊技球を発射できる。遊技球が特図始動口221へ入賞すると特図抽選(大当たり抽選)が実行され、図柄表示部24にて特図の図柄変動が開始される。
【0049】
特図抽選で当選した場合は、図柄表示部24にて、777などの大当たり図柄が停止表示されて大当たりが報知され、大当たり状態へ移行する。大当たり状態では、大入賞口222が規定回数開放されることにより、入賞率が大幅に向上する。
【0050】
なお、普図始動口223へ入賞すると普図抽選が実行され、普図の図柄変動が図柄表示部24で開始される。普図抽選に当選すると、図柄表示部24でその旨が報知されると共に、特図始動口221の電動チューリップが開放して特図始動口221への入賞が容易になる。
【0051】
パチンコ遊技機21の遊技状態としては、上記の大当たり状態のほか、通常状態、確変状態がある。確変状態は、通常状態よりも特図判定及び普図判定の当選確率が高まり、大当たりの期待度が高くなる熱い状態である。なお、パチンコ遊技機21の遊技中では、情報表示部25へのタッチ操作に応じて各種の遊技データ(大当たり回数、特図抽選回数など)の閲覧が可能である。
【0052】
遊技終了時など、パチンコ遊技機21が記憶している遊技点数の計数を受けるためには、計数ボタン231Aを操作すれば良い。計数ボタン231Aが操作されると、パチンコ遊技機21は、記憶している遊技点数を認証ユニット4へ送信する。計数ボタン231Aは、短押しで遊技点数を1点ずつ送信でき、長押しで遊技点数を全点一括して送信できる。認証ユニット4では、パチンコ遊技機21から受信した遊技点数が持点数へ変換される。パチンコ遊技機21が記憶している遊技点数は、認証ユニット4への送信完了に応じてゼロリセットされる。
【0053】
認証ユニット4は、対応するパチンコ遊技機21から各種の遊技信号を受信して遊技データを算出・記憶すると共に、遊技場管理装置101へ随時、遊技データを送信する。また、認証ユニット4は、遊技場管理装置101から各種設定情報(遊技機番号、機種名、得点単価など)を受信し、記憶している。
【0054】
認証ユニット4は、貸出ボタン44の操作など遊技者の求めに応じて遊技者の入金残高、貯点数、持点数を遊技点数に換算し、対応するパチンコ遊技機21へ送信する。例えば貸出ボタン44が操作されたときには、一定金額(例えば1000円)ずつ遊技点数(250点)に変換され、パチンコ遊技機21へ送信される。例えば再プレイボタン45が操作されたときには、持点数あるいは貯点数が250点ずつ遊技点数に変換され、パチンコ遊技機1へ送信されて持点、貯点による再プレイが可能になる(再プレイ処理)。なお、遊技者が持点数と貯点数の両方を所持する場合、優先的に持点数が遊技点数の変換元となる。
【0055】
認証ユニット4は、パチンコ遊技機21の計数ボタン231Aの操作に応じて受信した遊技点数を、持点数として記憶する。認証ユニット4は、入金残高及び持点数の少なくともいずれか一方が存在する状態で終了ボタン46が操作されたとき、遊技者の入金残高、持点数を遊技場管理装置101へ送信してリセットし、空台状態とする。
【0056】
認証ユニット4は、カメラ部42により遊技者の顔画像を取得し、随時、遊技場管理装置101へ送信すると共に、顔画像または近距離通信部47による遊技者の認証結果を遊技場管理装置101から随時、受信する。認証ユニット4は、会員及び非会員の入金残高、持点数を遊技場管理装置101から受信する。
【0057】
認証ユニット4は、携帯端末13及び当日カードと近距離通信を行い、電子マネーを対価として入金を受け付ける(入金処理)。入金処理は、携帯端末13又は当日カードにチャージされた電子マネーを利用して実行される。認証ユニット4は、近距離通信部47にかざされた携帯端末13又は当日カードから電子マネーの残高を読み取る。遊技者は、残高の範囲内で入金額を選択できる。選択した入金額が認証ユニット4に入金され、携帯端末13又は当日カードの残高が減算される。
【0058】
遊技終了あるいは休憩する際には、認証ユニット4が提示するメニューの中から遊技終了又は休憩を選択すれば良い。遊技終了時は、認証ユニット4は、入金残高および持点数を遊技場管理装置101へ送信してリセットし、空台状態とする。休憩時は、認証ユニット4は、休憩状態を設定することにより他人が操作不可能なロック状態へ移行する。
【0059】
(B)当日カード発行装置の構成及び動作
当日カード発行装置15(
図4)は、当日限りの遊技カードである当日カードを発行する装置である。当日カード発行装置15は、CPU、ROM、RAM、I/O等を含む制御部150を中心として構成されている。制御部150には、I/F部151、顔認証カメラ153、紙幣処理部155、表示部157、タッチセンサシート158、カード発行部159、等が接続されている。当日カード発行装置15は、I/F部151を介して遊技場管理装置101と通信可能に接続されている。
【0060】
当日カード発行装置15は、顔認証カメラ153で顔画像を取得し、遊技場管理装置101へ送信して顔画像リストと照合する。当日カード発行装置15は、紙幣処理部155に投入された紙幣金額分の電子マネーを当日カードにチャージして発行する。当日カード発行装置15は、当日カードを発行すると、カード発行情報を遊技場管理装置101へ送信する。遊技場管理装置101では、カード発行情報と顔画像とが対応付けて管理される。
【0061】
(C)会員登録装置の構成及び動作
会員登録装置16(
図5)は、携帯端末13を所持していない遊技者が会員登録の手続を行うための装置である。会員登録装置16は、CPU、ROM、RAM、I/O等を含む制御部160を中心として構成されている。制御部160には、I/F部161、顔認証カメラ163、表示部167、タッチセンサシート168、近距離無線通信のためのNFC部169、等が接続されている。会員登録装置16は、I/F部161を介して遊技場管理装置101と通信可能に接続されている。
【0062】
携帯端末13を所持していない遊技者は、表示部167とタッチセンサシート168との組合せによるタッチパネル16Pへのタッチ操作により会員情報(会員の属性情報)を入力できる。会員登録装置16は、入力された会員情報と、顔認証カメラ163で取得した顔画像と、を遊技場管理装置101へ送信することにより、会員登録の手続処理を実行する。
【0063】
なお、会員登録済みの遊技者は、会員登録装置16を利用して会員情報に携帯端末IDを対応付け可能である。会員情報に携帯端末IDを対応付けるには、NFC部169に携帯端末13をかざして携帯端末IDを読み取らせれば良い。NFC部169が読み取った携帯端末IDは、遊技場管理装置101に送信され、遊技場管理装置101が記憶する会員情報に対応付けられる。
【0064】
(D)入場ゲート装置・退場ゲート装置の構成及び動作
入場ゲート装置18(退場ゲート装置19)(
図1及び
図6)は、遊技者の入場(退場)を管理するために入場ゲート18G(退場ゲート19G)に設置される装置である。入場ゲート装置18(退場ゲート装置19)は、遊技者の入退場を物理的に規制するゲート186(ゲート196)を含めて構成されている。
【0065】
入場ゲート装置18(退場ゲート装置19)は、CPU、ROM、RAM、I/O等を含む制御部180(190)を中心として構成されている。制御部180(190)には、I/F部181(191)、顔認証カメラ183(193)、表示部187(197)、タッチセンサシート188(198)、近距離無線通信のためのNFC部189(199)、ゲート駆動部185(195)等が接続されている。
【0066】
ゲート駆動部185(195)は、ゲート186(196)を駆動する駆動部である。ゲート駆動部185(195)は、ゲート186(ゲート196)を駆動するゲート制御手段としての機能を有している。ゲート186(196)が駆動されることにより、入場ゲート18G(退場ゲート19G)が開閉される。
【0067】
入場ゲート装置18(19)では、表示部187(197)とタッチセンサシート188(198)との組合せにより、タッチ操作が可能なタッチパネル18P(19P)が形成されている。入場ゲート装置18(退場ゲート装置19)は、I/F部181(191)を介して遊技場管理装置101と通信可能に接続されている。
【0068】
入場ゲート装置18は、入場ゲート18Gへ進入した遊技者の顔画像を顔認証カメラ183で取得し、遊技場管理装置101へ送信する。そして、遊技場管理装置101から顔認証の結果を受信し、会員と非会員とで異なるメッセージを表示する。依存症の遊技者や不審人物など入場制限対象者の場合は、入場ゲート18Gを開放しないで退場すべき旨を報知する。
【0069】
入場ゲート装置18は、会員の入場のみが許可される上記の第1営業形態が設定されている場合に、会員登録手続をすべき旨の報知を行う報知手段としての機能を有する。報知手段としての入場ゲート装置18は、第1営業形態が設定されているとき、非会員に対して会員登録の手続きを促すアナウンスを行う。
【0070】
退場ゲート装置19は、退場ゲート19Gへ進入した遊技者の顔画像を顔認証カメラ193で取得し、遊技場管理装置101へ送信する。そして、遊技場管理装置101から顔認証の結果(前記遊技者判定手段による判定結果)を受信し、会員と非会員とで異なるメッセージを表示する。退場ゲート装置19は、特定の遊技台で遊技継続中と判定された遊技者に対しては、遊技終了すべき旨の報知を行う。タッチパネル19Pに強制終了ボタンを表示し、タッチ操作に応じて対象の遊技機について強制終了処理を実行する。また退場ゲート装置19は、タッチパネル19Pに戻るボタンを表示し、タッチ操作に応じてその遊技者の退場処理をリセットする。
【0071】
(E)遊技場管理装置の管理データ
遊技場管理装置101は、登録された会員の個人情報を
図7の会員リストとして記憶し管理する機能、会員の入退場を会員入場履歴データ(
図8)及び会員退場判定履歴データ(
図9)として管理する機能、各会員が所有する遊技価値を会員遊技価値データ(
図10)として記憶し管理する機能、非会員が所有する遊技価値を非会員遊技価値データ(
図11)として記憶し管理する機能、各会員の遊技履歴を会員遊技履歴データ(
図12)として記憶し管理する機能、等を備えている。
【0072】
図7の会員リストは、会員登録手続で入力された会員情報(会員の属性情報)が登録される各会員の個人データの一覧である。会員登録手続は、例えば、携帯端末13のアプリ、あるいは遊技場内の会員登録装置16で行うことが可能である。会員情報には、顔画像データが含まれる。なお、会員リスト中の携帯IDは、携帯端末13を所持している会員のみ登録され、携帯端末13を所持していない会員については登録されない。
【0073】
図8の会員入場履歴データは、入場ゲート18Gでの顔認証を含む入場判定が行われた入場者の履歴を記録した当日データである。入場判定が行われたとき、顔認証された顔画像に対応する会員No.が
図7の会員リストから読み出され、入場者の履歴として会員入場履歴データに記録される。
【0074】
入場者の履歴には、判定時刻や判定結果(OKかNG)が記録される。入場者の履歴には、入場判定時に撮像された顔画像が記録される。顔認証がNGであった一方、携帯IDの認証による入場判定が行われた場合には、携帯IDが記録される。なお、当日において2回目以降の入場の場合には、再入場フラグが記録される。
【0075】
図9の会員退場判定履歴データは、退場ゲート19Gで顔認証を含む退場判定が行われた退場者の履歴を記録した当日データである。退場判定が行われたとき、顔認証された顔画像に対応する会員No.が
図7の会員リストから読み出され、退場者の履歴として会員退場判定履歴データに記録される。退場者の履歴には、判定時刻や判定結果(OKかNG)が記録される。退場判定がOKの場合、休憩、終了、遊技なしのいずれかが記録される。
【0076】
図10の会員遊技価値データは、各会員が所有する入金残高、持点数、貯点数のデータであり、会員の識別番号である会員No.を対応付けて記憶されている。
図11の非会員遊技価値データは、非会員の遊技者が所有する入金残高、持点数のデータであり、顔画像が対応付けて記憶されている。なお、遊技中に会員登録手続が行われ完了したときは、会員遊技価値データ(
図10)へのデータ移行が行われる。
【0077】
図12の会員遊技履歴データは、各会員の遊技履歴のデータである。遊技場管理装置101は、認証ユニット4が集計して随時送信する遊技データを元にして各会員の遊技履歴データを作成し記憶する。
【0078】
(F)携帯端末による会員管理アプリ画面
遊技者が所持する携帯端末13は、管理サーバ11からダウンロードしたアプリケーションを実行することにより、会員管理アプリ画面を表示可能である。会員管理アプリ画面として、
図13の属性情報入力画面、
図14の顔画像登録画面、
図15の遊技場選択画面、を例示する。
【0079】
図13の属性情報入力画面は、氏名、年齢、性別、住所、電話番号、等の属性情報を入力するための画面である。
図14の顔画像登録画面は、遊技者が自ら顔を撮像して自分の顔画像を登録するための画面である。
図15の遊技場選択画面は、会員登録する遊技場を選択するための画面である。会員管理アプリを利用すれば、複数の遊技場に対する会員登録が可能である。
【0080】
(G)遊技場用システムの動作
本例の遊技場用システム1は、予め会員登録手続を行って会員登録された遊技者のみ遊技可能な第1営業形態と、会員未登録の遊技者も遊技可能な第2営業形態と、を適宜選択できる。以下、遊技場用システム1の動作として、(1)入場時の認証処理、(2)着席時の認証処理、(3)入金処理、(4)持点・貯点再プレイ処理、(5)休憩処理、の内容を説明する。
【0081】
(1)入場時の認証処理
本例の遊技場用システム1では、入場ゲート18Gにて認証が行われ、会員、非会員、入場不可人物、が判定されると共に、初入場か再入場かが判定される。第1営業形態では、会員のみ入場が許可され入場ゲート18Gが開放される一方、非会員の場合は入場が拒絶される。第2営業形態では、入場不可人物として登録されていないことを条件に、入場ゲート18Gが開放される。
【0082】
なお、第1営業形態であるか第2営業形態であるかに関わらず、依存症の遊技者や不審人物など、入場不可人物として登録された入場制限対象者の場合には、入場ゲート18Gが開放されることはない。入場制限対象者の場合には、退場すべき旨の報知画面(図示略)がタッチパネル18Pに切替表示されて退場が促される。
【0083】
第1営業形態を例にして、遊技者が入場する際の処理を説明する。遊技者が入場ゲート18Gに進入するとき、タッチパネル18P(入場ゲート装置18)には
図16の待機画面が表示されている。この待機画面には、会員に顔認証を求める旨および非会員に会員登録を促す旨のメッセージが画面上部に表示されると共に、顔認証エリア18aが画面中央に配置されている。待機画面では、会員登録済みの来場者に対して顔認証すべき旨を報知するとともに、会員未登録の来場者に対しては会員登録の手続をすべき旨が報知される。
【0084】
遊技者は、顔認証カメラ183で撮影された自分の顔が顔認証エリア18aに収まるように頭の位置を調整することで、顔認証を受けることができる。入場ゲート装置18は、遊技者の顔画像を遊技場管理装置101へ送信して顔認証を求める。顔認証が成功した場合、すなわち遊技者が会員の場合には、
図17の顔認証成功画面がタッチパネル18Pに表示される。顔認証成功画面には、来場に対する謝辞と共に、会員である遊技者の名前や所有価値である貯点数が表示される。
【0085】
一方、顔認証に失敗した場合には、
図18の顔認証失敗画面がタッチパネル18Pに表示される。この顔認証失敗画面には、顔認証に失敗した旨と共に、入場するための案内が表示される。入場するための案内には2種類がある。第1の種類の案内は、顔認証に失敗した会員向けの案内である。この案内では、画面中の「ID認証」ボタン18cへのタッチ操作により、ID・暗証番号により認証が受けられる旨が報知される。第2の種類の案内は、会員未登録の遊技者向けの案内である。この案内では、会員未登録の場合は、会員登録が必要である旨が報知される。このように、入場が許可されなかった非会員に対しては、会員登録装置16へ誘導する案内が行われる。
【0086】
顔認証失敗画面(
図18)の「ID認証」ボタン18cへのタッチ操作が行われると、
図19のID認証画面の表示に切り替わる。このID認証画面には、携帯端末IDの読み取り部が配置されると共に、暗証番号を入力するためのテンキー18bが配置されている。携帯端末13を読み取り部にかざして携帯端末IDを読み取らせた上で、テンキー18bへのタッチ操作により暗証番号を入力することで、ID認証を求めることができる。本例の遊技場用システム1では、顔画像による認証が基本となっており、補助的に携帯端末IDによるID認証が利用される。
【0087】
ID認証に成功すると、
図20のID認証成功画面が切替表示される。ID認証成功画面には、来場に対する謝辞と共に、その会員の所有価値である貯点数が表示される。さらに、このID認証成功画面には、会員として登録済みの顔画像が読み出されて一緒に表示される。
【0088】
第2営業形態の場合、入場制限対象者を除き、だれでも入場が許可される。ただし、入場が許可される一方、ID等の識別情報が未付与である非会員の遊技者に対しては、当日カードの発行を受ける必要がある旨が、入場ゲート18Gにて案内される。当日カード発行装置15を利用する当日カードの発行の際は、非会員の顔画像が登録される。
なお、休憩後の再入場の際の入場時の認証処理については、後で説明する(5)休憩処理にて説明する。
【0089】
(2)着席時の認証処理
本例の遊技場用システム1では、
図21~
図24の表示画面を参照して以下に説明する通り、遊技者がいずれかの遊技台に着席すると、認証ユニット4のカメラ部42で顔画像が取得され、顔画像により遊技者(会員、非会員)が特定される。そして、特定された遊技者の入金残高、持点数、貯点数が読み出されてタッチパネル式の表示部43(認証ユニット4)に表示される。
【0090】
対応するパチンコ遊技機21に遊技者が着席すると、
図21の初期画面が表示部43(認証ユニット4)に表示される。この初期画面は、最上段の種別表示欄430と、下部の入金残高表示欄432及び所有価値表示欄433の中間に、メッセージ表示欄438及び顔撮像エリア431が配置された表示画面である。
【0091】
種別表示欄430は、種別(単価)、単位付与数の表示欄である。初期画面のメッセージ表示欄438には、あいさつ文と、顔認証を開始する旨を表す文章と、がテキスト表示される。顔撮像エリア431は、顔の撮像エリアを示す表示である。顔撮像エリア431には、撮像画像が表示される。顔撮像エリア431に撮像画像を表示することにより、エリア内に顔が収まるように遊技者に調整を促すことができる。
【0092】
入金残高表示欄432は、上記の入金処理により入金した金額のうち、遊技点数に未変換の入金残高を表示する欄である。所有価値表示欄433は、遊技者が所持する持点数、貯点数の表示欄である。
【0093】
顔認証が完了すると、表示部43による表示画面が、
図21の初期画面から
図22の顔認証成功画面に切り替わる。この顔認証成功画面では、顔認証に応じて遊技場管理装置101から受信した入金残高、持点・貯点数データが表示される。
【0094】
図22の顔認証成功画面は、初期画面(
図21)と同様、最上段に種別表示欄430が配置されていると共に、入金残高表示欄432及び所有価値表示欄433が下部に配置されている表示画面である。会員用画面の中間部分には、メッセージ表示欄438及び顔撮像エリア431に加えて、メニューボタン434が配置されている。メニューボタン434は、後述する
図24の操作メニュー画面を表示させるためのタッチ操作ボタンである。
【0095】
一方、顔認証されなかった場合、認証ユニット4に対して、遊技場管理装置101から未登録通知が送信される。認証ユニット4は、この未登録通知を受信した後、
図23の会員未登録画面を切替表示する。この会員未登録画面は、会員登録が必要である旨のテキスト表示がメッセージ表示欄438に表示される点、及び遊技者の顔画像が顔画像撮像エリア431に表示済みである点、を除いて初期画面(
図21)とほぼ同様の表示画面である。
【0096】
図24の操作メニュー画面は、顔認証成功画面(
図22)中のメニューボタン434へのタッチ操作に応じて切替表示される表示画面である。操作メニュー画面中の最上段の種別表示欄430、下部の入金残高表示欄432及び所有価値表示欄433は、顔認証成功画面(
図22)と同様である一方、中間部分の表示内容が顔認証成功画面とは異なっている。
【0097】
操作メニュー画面(
図24)の中間部分には、入金ボタン435、返金ボタン439、休憩ボタン436、遊技終了ボタン437が配置されている。これらの操作ボタンは、タッチ操作が可能である。入金ボタン435は、電子マネーにより入金するための操作ボタンである。返金ボタン439は、電子マネーにより返金を受けるための操作ボタンである。休憩ボタン436は、50分までの休憩をとるための操作ボタンである。遊技終了ボタン437は、遊技を終了するための操作ボタンである。
【0098】
(3)入金処理
図24の操作メニュー画面の入金ボタン435へのタッチ操作により、遊技価値の貸出を受けるための対価を入金できる。本例の遊技場用システム1では、会員と非会員とで入金方法が異なっている。会員は、携帯端末13からの電子マネーの入金が可能である一方、非会員は、当日カードにチャージされた電子マネーから入金する必要がある。
【0099】
会員は、入金ボタン435へのタッチ操作の後、携帯端末13で起動した会員管理アプリ上で電子マネーの入金操作を実行できる。一方、非会員は、電子マネーがチャージされた当日カードを近距離通信部47にかざすことで入金操作を実行できる。
【0100】
(4)持点・貯点再プレイ処理
本例の遊技場用システム1では、会員は、遊技場管理装置101に記憶された貯点数を読み出して再プレイすることが可能である。一方、非会員は、当日中に獲得した持点数を読み出して再プレイできるのみであり、貯点サービスの利用は不可である。
【0101】
(5)休憩処理
図24の操作メニュー画面の休憩ボタン436へのタッチ操作が行われると、カメラ部42によって撮像された遊技者の顔画像が登録された上で休憩状態に移行する。休憩状態は、上記のごとく、遊技機2や認証ユニット4等を他人が操作不可能なロック状態である。
【0102】
休憩後の再入場の際は、入場ゲート18Gでの顔認証により入場が許可される。顔認証に成功すれば、
図25の休憩終了確認画面がタッチパネル18P(入場ゲート装置18)に切替表示される。そして、元の遊技台への遊技者の着席の際は、カメラ部42によって新たに撮像された顔画像と、休憩開始時に登録された顔画像と、の一致判定により同一遊技者であるか否かの判定が行われる。遊技を再開する遊技者が、休憩を取った遊技者と同一であれば、ロック状態が解除されて遊技を開始できるようになる。
なお、休憩をとったときの退場時の処理ついては、後で説明する(9)退場時の認証処理にて説明する。
【0103】
(6)遊技終了処理
認証ユニット4は、
図24の操作メニュー画面の遊技終了ボタン437へのタッチ操作に応じて、遊技終了処理を実行する。遊技終了処理では、入金残高と持点数とが遊技場管理装置101へ送信され、遊技場管理装置101において記憶される。会員の場合、持点数は貯点数へ移行して記憶される。また、認証ユニット4の遊技中情報がリセットされて、非遊技中となる。
【0104】
(7)景品交換処理
遊技者が獲得し計数済みの遊技価値である持点数及び貯点数は、景品交換端末102にて景品に交換可能である。景品交換端末102では、顔認証により遊技者が特定されて、その遊技者が所有する持点数等が遊技場管理装置101において読み出される。景品交換端末102は、遊技場管理装置101から受信した持点数等を限度とした景品交換処理を実行する。景品は、景品払出機103から払い出される。
【0105】
(8)入金残高の返金処理
入金残高は、認証ユニット4にて返金を受けることが可能である。
図24の操作メニュー画面の返金ボタン439へのタッチ操作(精算操作)に応じて、入金残高が電子マネーとして返金される。
【0106】
(9)退場時の認証処理
本例の遊技場用システム1では、遊技者が遊技場から退場する際、退場ゲート19Gにて認証が行われ、退場可能条件を満たすか否かが判定される。会員の退場可能条件は、例えば、認証ユニット4にて遊技終了または休憩中であること、である。非会員の退場可能条件は、遊技終了に伴う景品交換済または休憩中であること、である。
【0107】
遊技者が退場ゲート19Gに進入する際、タッチパネル19P(退場ゲート装置19)には
図26の待機画面が表示されている。この待機画面には、会員に顔認証を求める旨が画面上部に表示されると共に、顔認証エリア19aが画面中央に配置されている。待機画面では、会員登録済みの来場者に対して顔認証すべき旨が報知される。
【0108】
遊技者は、顔認証カメラ193で撮影された自分の顔が顔認証エリア19aに収まるように頭の位置を調整することで、顔認証を受けることができる。退場ゲート装置19は、遊技者の顔画像を遊技場管理装置101へ送信して顔認証を求める。顔認証に成功した場合には、
図27~
図29のうちのいずれかの顔認証成功画面がタッチパネル19Pに表示される。
【0109】
図27の顔認証成功画面は、顔認証により特定された遊技者が、上記の退場可能条件のうちの遊技終了判定の条件を満たしている場合に表示される画面である。同図の顔認証成功画面には、来場に対する謝辞と共に、会員である遊技者の名前やその会員の所有価値である貯点数が表示される。
【0110】
図28の顔認証成功画面は、顔認証により特定された遊技者が、上記の退場可能条件のうちの休憩判定の条件を満たしている場合に表示される画面である。同図の顔認証成功画面では、休憩の終了時間が表示される。
【0111】
図29の顔認証成功画面は、顔認証に成功する一方、退場可能条件が満たされず遊技継続中と判定された場合に表示される画面である。同図の顔認証成功画面では、遊技機2の台番を示しながら遊技継続中である旨のメッセージが表示される。このように退場可能条件が満たされない場合には、遊技終了操作、休憩操作、景品交換操作など、退場条件を満たすための操作を促すメッセージ等が顔認証成功画面に表示される。
【0112】
図29は、遊技終了ボタンが配置された会員向けの顔認証成功画面の例示であり、会員の場合、認証ユニット4に戻ることなく退場ゲート19Gにおいて遊技終了操作が可能となっている。同図の顔認証成功画面では、遊技終了ボタンへのタッチ操作によりこのまま遊技を終了できる旨のメッセージが表示され、遊技継続の意思確認が行われる。非会員の場合、入金残高がゼロで持点数が所定数未満の場合に限り、顔認証成功画面に遊技終了ボタンが表示され、退場ゲート19Gでの遊技終了操作が可能となる。
【0113】
一方、顔認証に失敗した場合には、
図30の顔認証失敗画面がタッチパネル19Pに表示される。この顔認証失敗画面には、顔認証に失敗した旨と共に、ID認証の案内が表示される。同図の顔認証失敗画面には、ID認証を求める「端末認証」ボタン19cが配置されている。「端末認証」ボタン19cへのタッチ操作により、携帯端末13または当日カードでの認証が可能になる。
【0114】
顔認証失敗画面(
図30)の「端末認証」ボタン19cへのタッチ操作が行われると、
図31のID認証画面の表示に切り替わる。このID認証画面には、携帯端末IDまたは遊技カードの識別情報であるカードIDの読み取り部が配置されると共に、暗証番号を入力するためのテンキー19bが配置されている。携帯端末13または遊技カードを読み取り部にかざして携帯端末IDあるいはカードIDを読み取らせた上で、テンキー19bへのタッチ操作により暗証番号を入力することで、ID認証を求めることができる。本例の遊技場用システム1では、顔画像による認証が基本となっており、補助的に携帯端末IDまたはカードIDによるID認証が利用される。
【0115】
ID認証に成功すると、
図32のID認証成功画面が切替表示される。同図は、会員向けの遊技終了判定時のID認証成功画面の例である。このID認証成功画面には、来場に対する謝辞と共に、その会員の所有価値である貯点数が表示される。さらに、このID認証成功画面には、会員として登録済みの顔画像が読み出されて一緒に表示される。なお、非会員向けのID認証成功画面(図示略)では、「またのご来場をお待ちしております。」等のメッセージのみが表示される。なお、休憩判定、遊技継続判定の場合のID認証成功画面は、上記の
図28あるいは
図29の画面と同種の画面が表示される。
【0116】
以上のように構成された本例の遊技場用システム1は、遊技場の入場ゲート18Gにおいて遊技者の認証を行い、当該認証の結果に応じて遊技者の入場を規制することが可能なシステムである。遊技場用システム1は、営業形態の設定手段と、会員登録済みの遊技者か否かを判定する遊技者判定手段と、入場ゲート18Gを制御するゲート制御手段と、会員登録手続をすべき旨を報知する報知手段と、を備えている。
【0117】
本例の遊技場用システム1では、予め会員登録済みの遊技者のみ入場を許可する第1営業形態、及び会員登録済みの遊技者に加えて会員未登録の遊技者も入場を許可する第2営業形態、のうち何れかの営業形態を設定可能である。第1営業形態の場合、進入した遊技者が会員登録済みであれば入場ゲート18Gが開放される一方、会員未登録のときは入場ゲート18Gが開放されずに会員登録手続をすべき旨の報知が行われる。第2営業形態の場合には、遊技者が会員登録済みであるか会員未登録であるかに関わらず入場ゲート18Gが開放される。
【0118】
本例の遊技場用システム1によれば、遊技場の営業形態に応じて会員のみ入場を許可する運用と、会員だけでなく非会員の入場も許可する運用とを適宜選択できる。この遊技場用システム1では、例えば、特定のイベントを開催する場合など多数の来場が見込まれるときには第1営業形態を選択して会員のみ入場を許可する一方、来場が少ないときには非会員の入場も許可するといった運用の切替が可能である。
【0119】
このように本例の遊技場用システム1は、遊技場の多様な営業形態に適用できる汎用性の高いシステムとなっている。
【0120】
本実施形態の構成に代えて、あるいは加えて以下のような構成を採用することも良い。また、以下の各構成を適宜組み合わせて採用することも良い。
本例では、会員のみ入場を許可する第1営業形態と、会員及び非会員の入場を許可する第2営業形態と、を設定手段により設定可能な営業形態として例示している。入場ゲート18Gを常時開放し、認証を行うことなく全ての遊技者の入場を許可する第3営業形態を、営業形態として設定可能とすることも良い。このような第3営業形態は、例えばグランドオープン時にできる限り多くの遊技者へ遊技場内を披露したい場合に選択するのが望ましい。入場ゲート18G及び退場ゲート19Gでの認証を行うことなく、入場ゲート18G及び退場ゲート19Gは常に開放状態とし、全ての遊技者が自由に入退場可能とすることも良い。
【0121】
翌日遊技する遊技機を予約する機能を会員管理アプリに追加し、遊技機を予約した会員のみの入場を許可する第4営業形態を設定可能としても良い。このような第4営業形態は、例えば新機種を導入した直後で稼動率の大幅な向上が見込まれる場合に選択するのが望ましい。この場合、入場ゲート18Gにおいて遊技機を予約済みか否かを判定し、予約済みの会員に対しては遊技機の台番を案内すると良い。
【0122】
入場可能な遊技者数を制限する第5営業形態を設定可能としても良い。第5営業形態では、例えば遊技機台数と同数の遊技者数を入場可能数として設定し、実際の入場者数がその入場可能数に達した時点で入場を制限する運用が可能である。このような第5営業形態は、第4営業形態と同様に混雑が見込まれる場合に採用すると効果的である。また、第1営業形態、第2営業形態と合わせて実施することもできる。
【0123】
入場する際に遊技機の台番を抽選で決定して各遊技者に割り当てる第6営業形態を設定可能としても良い。第6営業形態では、全ての遊技機を遊技者に割り当てた時点で入場を制限することとなるので、第5営業形態と合わせて実施される営業形態である。
【0124】
1営業日の時間帯や稼動状況によって営業形態を変更可能としても良い。例えば開店直後から昼12時までは第1営業形態とし、12時から第2営業形態へ変更する等の運用が可能である。あるいは開店直後の稼動率が高い状況では第4営業形態とし、稼動率が低下したときに第1営業形態や第2営業形態へ変更するようにしても良い。
【0125】
本例の構成では、携帯端末13又は当日カードにチャージされた電子マネーを対価として認証ユニット4へ入金するようにしたが、入金手段は本例の構成には限定されず、様々な方式の入金手段を採用することができる。例えば、クレジット決済、デビット決済、暗号資産により入金を可能としても良い。あるいは、現金による入金を可能としても良い。
【0126】
入場ゲート装置18や退場ゲート装置19において顔画像により遊技者を認証するようにしたが、他の認証手段を採用しても良い。例えば、指紋、静脈、虹彩など、他の生体情報に基づいて認証することができる。生体情報に基づく認証に対し、携帯端末13や遊技カードなどの媒体による認証を併せて採用しても良い。
入場ゲートと退場ゲートとを別々に設け、遊技場の入口と出口を分けても良いが、入場ゲートと退場ゲートとをゲートを共用し、遊技場の入口と出口とを同じにしても良い。
【0127】
本例で例示した遊技機2はあくまでも一例であり、様々な仕様の遊技機を対象として遊技場用システム1を構成できる。例えば、本例では遊技球を発射して遊技が行われるパチンコ遊技機2を例示したが、パチスロ遊技機であっても良い。さらに、本例では、遊技媒体が払い出されることがなく得点を付与する方式の封入式遊技機を例示したが、入賞に応じて遊技媒体を払い出す払出式のパチンコ遊技機であっても良い。つまり、玉やメダルなどの遊技媒体を入賞に応じて払い出すタイプの遊技機であっても良い。この場合、玉数やメダル数が遊技価値に相当する。
【0128】
本例の構成において、遊技者の退場後に当該遊技者の遊技履歴データを携帯端末13へ送信するようにしても良い。このような構成を採用すれば、遊技者は自分自身の遊技履歴データを携帯端末13で確認できるようになり、利便性を向上できる。
遊技場管理装置101側で算出するデータの種類は本例に限定されるものではない。遊技機2や認証ユニット4から受信するデータに基づいて、様々な種類のデータを算出することが可能である。
【0129】
以上、実施例のごとく本発明の具体例を詳細に説明したが、これらの具体例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、具体例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して前記具体例を多様に変形、変更あるいは適宜組み合わせた技術を包含している。
【符号の説明】
【0130】
1 遊技場用システム
10 場内システム
101 遊技場管理装置(設定手段、遊技者判定手段)
102 景品交換端末
103 景品払出機
105 遊技情報表示装置
109 中継装置
11 管理サーバ
13 携帯端末
15 当日カード発行装置
153 顔認証カメラ
16 会員登録装置
163 顔認証カメラ
169 NFC部
18 入場ゲート装置(報知手段)
18a 顔認証エリア
18G 入場ゲート
18P タッチパネル
183 顔認証カメラ
185 ゲート駆動部(ゲート制御手段)
19 退場ゲート装置
19a 顔認証エリア
19G 退場ゲート
19P タッチパネル
193 顔認証カメラ
195 ゲート駆動部(ゲート制御手段)
2 遊技機
21 パチンコ遊技機
4 認証ユニット
42 カメラ部
47 近距離通信部