(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024111778
(43)【公開日】2024-08-19
(54)【発明の名称】水から水素を得る方法
(51)【国際特許分類】
C01B 3/06 20060101AFI20240809BHJP
C01B 3/00 20060101ALI20240809BHJP
【FI】
C01B3/06
C01B3/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023026682
(22)【出願日】2023-02-06
(71)【出願人】
【識別番号】523063117
【氏名又は名称】土井 櫻子
(72)【発明者】
【氏名】土井 櫻子
【テーマコード(参考)】
4G140
【Fターム(参考)】
4G140AB01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】水素を得るためのエネルギーコストが低く、澱粉を水素の製造原料とするような食糧問題が起きない、水素を得る方法を提供する。
【解決手段】水素化マグネシウムをポリヴィニ-ルアルコ-ル(以下PVA)のカルボキシ化化合物(以下PVAのモノクロロ酢酸によるカルボキシメチル化物、アクリル酸の付加によるプロピオン酸化合物、酸素によるヒドロキシル基の酸化化合物を意味する)水溶液で水溶化し、水から水素を常温で出し続けさせ、大規模なタンクに貯蔵する方法。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水素化マグネシウムをポリヴィニ-ルアルコ-ル(以下PVA)のカルボキシ化化合物(以下PVAのモノクロロ酢酸によるカルボキシメチル化物、アクリル酸の付加によるプロピオン酸化合物、酸素によるヒドロキシル基の酸化化合物を意味する)水溶液で水溶化し、水から水素を常温で出し続けさせ、大規模なタンクに貯蔵する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は水素化マグネシウムをポリヴィニ-ルアルコ-ル(以下PVA)のカルボキシ化化合物(以下PVAのモノクロロ酢酸によるカルボキシメチル化物、アクリル酸の付加によるプロピオン酸化合物、ヒドロキシル基の酸素による酸化化合物を意味する)水溶液で水溶化し、水から水素を常温で出し続けさせ、大規模なタンクに貯蔵する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来水蒸気改質法、水の電気分解、水素化マグネシウムをクエン水溶液で水溶化する方法で水素を得ていた。
【先行技術文献】
【0003】
【特許文献】
【特許文献】上杉 浩之 日本特許 2008-44832,2009-99534 軽金属 60(11)(2010),615-618
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の方法は次のような欠点があった。
(イ)水蒸気改質法で水素を得ようとすると、炭化水素の炭素の数だけ炭酸ガスが発生する。この炭酸ガスをCCSなどで処理しないと水素は生産できない。CCSなどの処理は海底の砂層に圧入しなければならないので、混合ガスからの炭酸ガスの分離、液化、圧入と云た費用を伴なう。この費用は生産水素に加算されるので、水素の価格は高くなる。
(ロ)水の電気分解からの水素の価格は水蒸気改質法からの水素の価格の数倍と言われているので、生産価格で問題にならない。
(ハ)水素化マグネシウムをクエン水溶液で水溶化する方法で水素を得る方法は、クエン酸を生産する原料が澱粉であるので、大量に使用する場合は食糧問題を考慮しなければならない。燃料に使用する水素の量は膨大であるので、澱粉の使用量も膨大である。クエン酸の生産に待ったが掛るのは必須である。特に70億人の地球人口に達した現代では、澱粉を食糧以外に使用することは許されないだろう。
【問題を解決するための手段】
【0005】
水素化マグネシウムをクエン水溶液で水溶化する方法で水素を得る方法はプラズマを用いて水素を得る方法であるので、水から水素をえるに必要なエネルギ-コストが従来の方法である水蒸気改質法や水の電気分解とは全く違う。従って、水から水素を得る方法としては、現在最も有力な方法であろう。しかし、残念ながらクエン酸の製造原料は澱粉であるので、食糧問題が関わってくる。70億人の地球人口に達した現代では、澱粉を食糧以外に大量に使用することは許されない。従って、食糧問題にならない分野から水素化マグネシウムを水溶化する方法を考える必要がある。それは石油を原料にすることである。有力なのはPVAのカルボキシ化化合物水溶液で水素化マグネシウムを水溶化することである。
【発明の効果】
【0006】
水素化マグネシウムをPVAのカルボキシメチル化化合物水溶液で水溶化し、水から水素を常温で出し続けさせ大規模なタンクに貯留する。一種の水素の油田化である。管理は水を一定の水準に保つだけでよい。水素を貯留し自前のエネルギ-確保を目指す。