(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024111825
(43)【公開日】2024-08-19
(54)【発明の名称】インテリジェント照明装置
(51)【国際特許分類】
F21S 41/657 20180101AFI20240809BHJP
F21S 41/143 20180101ALI20240809BHJP
F21S 41/148 20180101ALI20240809BHJP
B60Q 1/115 20060101ALI20240809BHJP
F21W 102/10 20180101ALN20240809BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240809BHJP
【FI】
F21S41/657
F21S41/143
F21S41/148
B60Q1/115
F21W102:10
F21Y115:10
【審査請求】有
【請求項の数】26
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024015356
(22)【出願日】2024-02-05
(31)【優先権主張番号】112104030
(32)【優先日】2023-02-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】524048955
【氏名又は名称】王 正
(74)【代理人】
【識別番号】110003007
【氏名又は名称】弁理士法人謝国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】王 正
【テーマコード(参考)】
3K339
【Fターム(参考)】
3K339AA02
3K339BA01
3K339BA08
3K339BA09
3K339BA12
3K339BA13
3K339BA22
3K339BA25
3K339BA26
3K339CA01
3K339DA01
3K339FA02
3K339GB01
3K339HA19
3K339LA01
3K339LA07
3K339LA11
3K339MC52
(57)【要約】 (修正有)
【課題】車体の姿勢変化に応じて照明光型の特性を調整できるとともに小型化できるインテリジェント照明装置を提供する。
【解決手段】インテリジェント照明装置にはブラケット部品1、回転部品2、駆動部品、光源部品、投光部品、制御部品及びマスク7を含む。ブラケット部品1は、車両に取り付けることが適しており、固定状態にある。回転部品2はブラケット部品1に対して回転可能に設置される。駆動部品はブラケット部品1と回転部品2の間に設置され、回転部品2を回転軸周りに回転操作を行うよう駆動する。さらに、光源部品は回転部品2内に設置されて照明光を発し、投光部品は回転部品2に固定され、照明光を外部に投影して配光パターンを形成する。制御部品は回転部品2に接続され、駆動部品に制御命令を送るのに適しており、マスク7は制御部品をその内部に囲むように設置される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に取り付けられ固定状態にあるブラケット部品と、
前記ブラケット部品に対して回転可能に設置される回転部品と、
前記ブラケット部品と前記回転部品の間に設置され、制御命令に基づいて前記回転部品を回転軸周りに回転させる駆動部品と、
前記回転部品内に設置されて照明光を発する光源部品と、
前記回転部品に固定され、前記照明光を外部に投光して配光パターンを形成する投光部品と、
を備えるインテリジェント照明装置であって
前記回転部品は、シェル部、前記シェル部内に設置されたベース部、及び前記ベース部から延長して形成された軸部を含み、前記シェル部は、前記ブラケット部品、前記駆動部品及び前記光源部品を収容するための収容空間を囲むように構成され、前記シェル部は、前記ベース部に前記光源部品が設置され、前記投光部品が前記光源部品の出光路に位置するように前記投光部品を固定し、前記軸部が前記回転軸を定義し、
前記ブラケット部品は、サポート部を含み、前記サポート部は前記駆動部品を前記シェル部の前記収容空間内に固定するように設定され、
前記軸部は、軸受ユニットにより前記ブラケット部品と枢着する
ことを特徴とする、インテリジェント照明装置。
【請求項2】
前記駆動部品に前記制御命令を発するように設定される制御部品をさらに含み、
前記制御部品は、前記収容空間の外に位置する制御回路基板を含む、請求項1に記載のインテリジェント照明装置。
【請求項3】
前記制御部品は、前記回転部品の前記軸部に接続される、請求項2に記載のインテリジェント照明装置。
【請求項4】
前記ブラケット部品は、前記サポート部を貫通する取り付けスロットを含み、前記取り付けスロットは、前記回転軸と枢着するように配置される、請求項1に記載のインテリジェント照明装置。
【請求項5】
前記制御部品をその内部に取り囲むように配置されるマスクをさらに含む、請求項1または2に記載のインテリジェント照明装置。
【請求項6】
前記制御部品は、モーションセンサーを含み、前記モーションセンサーは、前記回転部品の運動状態情報を取得するのに適しており、前記制御部品は、前記運動状態情報に基づいて前記駆動部品に前記制御命令を発するように設定される、請求項1に記載のインテリジェント照明装置。
【請求項7】
前記ベース部は、前記シェル部の前記収容空間を第1の収容空間及び第2の収容空間に分割するように設定されており、前記第1の収容空間は前記ベース部の側に位置し、前記第2の収容空間は前記ベース部に対して他方側に位置し、前記軸部は前記ベース部から前記第2の収容空間に延長し、前記ブラケット部品の前記サポート部と前記駆動部品は、前記第2の収容空間内に位置しながら前記回転部品の前記シェル部と前記軸部の間に位置し、前記光源部品は前記第1の収容空間内に位置する、請求項1に記載のインテリジェント照明装置。
【請求項8】
前記駆動部品は前記ブラケット部品の前記サポート部と前記回転部品の前記シェル部との間に設置されている、請求項7に記載のインテリジェント照明装置。
【請求項9】
前記駆動部品は電磁気組立体及び磁気部材を含み、前記電磁気組立体は前記回転部品の前記シェル部に固着され、且つ、前記磁気部材は前記ブラケット部品の前記サポート部に固着される、請求項8に記載のインテリジェント照明装置。
【請求項10】
前記電磁気組立体は、鉄心及び複数のコイル巻線を含み、前記鉄心は、環状部及び複数のフット部を有し、前記環状部は前記回転部品の前記シェル部に固着され、
複数の前記フット部は、前記環状部の内周から延伸して形成され、所定の間隔で分布し、複数の前記フット部は前記磁気部材と対向して設置され、複数の前記コイル巻線は、複数の前記フット部にそれぞれ巻かれている、請求項9に記載のインテリジェント照明装置。
【請求項11】
前記ブラケット部品の前記サポート部と前記回転部品の前記軸部の間に設置される軸受ユニットをさらに含む、請求項10に記載のインテリジェント照明装置。
【請求項12】
前記鉄心、前記磁気部材、及び前記軸受ユニットの位置が相互に対応しており、前記鉄心の前記環状部、前記磁気部材、及び前記軸受ユニットの幾何中心が前記回転軸で一致する、請求項11に記載のインテリジェント照明装置。
【請求項13】
前記駆動部品が前記ブラケット部品の前記サポート部と前記回転部品の前記軸部の間に設置されている、請求項7に記載のインテリジェント照明装置。
【請求項14】
前記駆動部品は電磁気組立体及び磁気部材を含み、前記電磁気組立体は前記回転部品の前記軸部に固着され、前記磁気部材は前記ブラケット部品の前記サポート部に固着されている、請求項13に記載のインテリジェント照明装置。
【請求項15】
前記電磁気組立体は鉄心及び複数のコイル巻線を含み、前記鉄心は、環状部及び複数のフット部を有し、前記環状部は前記回転部品の前記軸部に固着され、複数の前記フット部は前記環状部の外周から延伸して形成され、所定の間隔で分布し、複数の前記フット部は前記磁気部材と対向して設置され、複数の前記コイル巻線は、複数の前記フット部にそれぞれ巻かれる、請求項14に記載のインテリジェント照明装置。
【請求項16】
前記ブラケット部品の前記サポート部と前記回転部品の前記シェル部の間に設置される軸受ユニットをさらに含む、請求項15に記載のインテリジェント照明装置。
【請求項17】
前記鉄心、前記磁気部材、及び前記軸受ユニットの位置は相互に対応しており、前記鉄心の前記環状部、前記磁気部材、及び前記軸受ユニットの幾何中心は、前記回転軸で一致する、請求項16に記載のインテリジェント照明装置。
【請求項18】
前記制御部品は制御回路基板を含み、前記モーションセンサーは前記制御回路基板に統合配置されており、前記回転部品は前記制御回路基板を保持するための保持部を含む、請求項6に記載のインテリジェント照明装置。
【請求項19】
前記保持部は支持プレート及び前記支持プレートから延伸して形成されたボンディングスリーブを含み、前記支持プレートは前記制御回路基板と一体化するように設置され、前記ボンディングスリーブは前記軸部に着装され、前記軸部と結合している、請求項18に記載のインテリジェント照明装置。
【請求項20】
前記マスクと前記保持部の前記支持プレートとが密閉空間を取り囲んで形成するように構成され、前記制御部品は前記密閉空間内に位置する、請求項19に記載のインテリジェント照明装置。
【請求項21】
前記投光部品は入射面及び前記入射面に対して相対する出射面を有し、前記光源部品は固体光源及び導光部を含み、前記固体光源は前記照明光を発し、前記導光部は前記照明光を前記投光部品の前記入射面に導くように配置される、請求項1に記載のインテリジェント照明装置。
【請求項22】
前記投光部品の前記入射面及び前記出射面は、いずれも平面である、請求項21に記載のインテリジェント照明装置。
【請求項23】
前記シェル部は第1の載置面を有し、前記ベース部は第2の載置面を有し、該第2の載置面は前記第1の載置面に連接して相互に垂直であり、前記光源部品は導電性基板及びアダプタープレートを含み、前記導電性基板は前記第1の載置面に設置され、前記アダプタープレートは前記第2の載置面に設置され、前記固体光源は前記導電性基板に取り付けられ、前記アダプタープレートは前記導電性基板と前記制御部品との間に電気的接続を形成するように設置されている、請求項21に記載のインテリジェント照明装置。
【請求項24】
前記光源部品は前記ベース部の載置面に設置され、導電性基板及び前記導電性基板に取り付けられた固体光源を含み、前記制御部品は制御回路基板を含み、前記回転部品は配線路を有し、該配線路にはワイヤが通され、前記ワイヤの両端がそれぞれ前記導電性基板と前記制御回路基板に接続されている、請求項7に記載のインテリジェント照明装置。
【請求項25】
前記配線路は前記ベース部及び前記軸部を貫通するように設置される、請求項24に記載のインテリジェント照明装置。
【請求項26】
前記ベース部には配線孔及び配線スロットが設けられ、前記シェル部の前記第2の収容空間は前記配線孔及び前記配線スロットを通じて空間的に連通しており、前記駆動部品のリード線は前記配線孔を通じて前記第2の収容空間から前記配線スロットに伸び、次いで前記配線スロット及び前記配線路を順序に通じて前記制御回路基板に接続されている、請求項24に記載のインテリジェント照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本発明は、台湾特許出願第112104030号(申請日:2023年02月06日)の分割案件であり、該出願の完全な内容を本発明の特許明細書の一部として参照するために組み込む。
【0002】
本発明は照明装置に関するもので、特にインテリジェント照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0003】
ヘッドライト(または前照灯)は移動車両の目に相当し、運転の安全にとって非常に重要である。初期のヘッドライトでは、ロービームやハイビームを問わず、提供される照明光型は固定されており、曲がり角に入る際に車体の姿勢変化に応じて適切に調整されないため、実際の使用において多くの欠点が存在している。例えば、車両が曲がり角の道路を走行している時、前方の照明光型もそれに伴って左または右に傾くため、車両前方に照明の死角が生じ、ドライバーが道路の内側の状況を明確に認識できず、これが交通事故を引き起こす可能性がある。
【0004】
車灯技術の進歩に伴い、照明光型を調整できるヘッドライトが次々と市場に出回っており、この種のヘッドライトは車体の姿勢変化に応じて照明光型の特性を調整できるようになっている。これには照明範囲、照明距離などが含まれ、ドライバーに最適な視界を提供し、運転の安全を確保する。その中には、曲がり角の補助照明を提供するために複数の補助照明を利用するヘッドライトもあるが、補助照明の設置によってヘッドライトの体積を小さくすることができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上述の従来技術に存在する問題を解決するためのインテリジェント照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の技術的問題を解決するため、本発明が採用する技術方案の一つは、ブラケット部品、回転部品、駆動部品、光源部品、投光部品、制御部品及びマスクを含むインテリジェント照明装置を提供することである。前記ブラケット部品は車両に取り付けられ、固定状態にある。前記回転部品は、前記ブラケット部品に対して回転可能に設置され、前記駆動部品は前記ブラケット部品と前記回転部品の間に設置され、制御命令に基づいて前記回転部品を回転軸周りに回転させるよう駆動する。さらに、前記光源部品は前記回転部品内に設置されて照明光を発し、前記投光部品は前記回転部品に固定され、前記照明光を外部に投影して配光パターンを形成する。前記制御部品は前記回転部品に接続され、前記駆動部品に制御命令を送るように設定されている。前記マスクは、前記制御部品を内部に包囲するように設置されている。前記回転部品はシェル部、前記シェル部内に設置されたベース部、及び前記ベース部から延びる軸部を含み、前記シェル部はブラケット部品、駆動部品、及び光源部品を収容するための収容空間を囲む。前記シェル部は前記投光部品を固定し、前記ベース部に前記光源部品が設置されており、前記投光部品が前記光源部品の出光路に位置するようにする。前記軸部は前記回転軸を定義し、前記制御部品と一体的に接続される。前記ブラケット部品はサポート部及び前記サポート部を貫通する取り付けスロットを含み、前記サポート部は前記駆動部品を前記シェル部の収容空間内に固定するように設置され、前記取り付けスロットは前記回転軸と枢着するように設置されている。
【0007】
本発明の実施形態において、前記制御部品はモーションセンサーを含み、前記モーションセンサーは前記回転部品の運動状態情報を取得するのに適しており、前記制御部品は前記運動状態情報に基づいて前記駆動部品に前記制御命令を送るように設定されている。
【0008】
本発明の実施形態において、前記ベース部は前記シェル部の前記収容空間を第1の収容空間及び第2の収容空間に分割するように設定されており、前記第1の収容空間は前記ベース部の側に位置し、前記第2の収容空間は前記ベース部に対する他方側に位置し、前記軸部は前記ベース部から前記第2の収容空間に延びる。前記ブラケット部品の前記サポート部と前記駆動部品は前記第2の収容空間内にあり、同時に前記回転部品の前記シェル部と前記軸部の間に位置し、前記光源部品は前記第1の収容空間内に位置する。
【0009】
本発明の実施形態において、前記駆動部品は前記ブラケット部品の前記サポート部と前記回転部品の前記シェル部の間に設置されている。
【0010】
本発明の実施形態において、前記駆動部品は電磁気組立体及び磁気部材を含み、前記電磁気組立体は前記回転部品の前記シェル部に固着され、前記磁気部材は前記ブラケット部品の前記サポート部に固着されている。
【0011】
本発明の実施形態において、前記電磁気組立体は鉄心及び複数のコイル巻線を含み、前記鉄心には環状部及び複数のフット部があり、前記環状部は前記回転部品の前記シェル部に固着され、複数の前記フット部は前記環状部の内周から延びて形成され所定の間隔で分布し、複数の前記フット部は前記磁気部材と対向して設置され、且つ複数の前記コイル巻線は複数の前記フット部にそれぞれ巻かれている。
【0012】
本発明の実施形態において、前記インテリジェント照明装置はさらに軸受ユニットを含み、前記軸受ユニットは前記ブラケット部品の前記サポート部と前記回転部品の前記軸部の間に設置される。また、前記鉄心、前記磁気部材、及び前記軸受ユニットの位置は相互に対応し、前記鉄心の前記環状部、前記磁気部材、及び前記軸受ユニットの幾何中心は前記回転軸上で一致する。
【0013】
本発明の実施形態において、前記駆動部品は前記ブラケット部品の前記サポート部と前記回転部品の前記軸部の間に設置される。
【0014】
本発明の実施形態において、前記駆動部品は電磁気組立体及び磁気部材を含み、前記電磁気組立体は前記回転部品の前記軸部に固着され、且つ前記磁気部材は前記ブラケット部品の前記サポート部に固着される。
【0015】
本発明の実施形態において、前記電磁気組立体は鉄心及び複数のコイル巻線を含み、前記鉄心には環状部及び複数のフット部がある。前記環状部は前記回転部品の前記軸部に固着され、複数の前記フット部は前記環状部の外周から延びて形成され、所定の間隔で分布する。複数の前記フット部は前記磁気部材と対向して設置され、且つ複数の前記コイル巻線は複数の前記フット部にそれぞれ巻かれている。
【0016】
本発明の実施形態において、前記インテリジェント照明装置は更に軸受ユニットを含み、前記軸受ユニットは前記ブラケット部品の前記サポート部と前記回転部品の前記シェル部の間に設置される。また、前記鉄心、前記磁気部材、及び前記軸受ユニットの位置は相互に対応し、前記鉄心の前記環状部、前記磁気部材、及び前記軸受ユニットの幾何中心は前記回転軸上で一致する。
【0017】
本発明の実施形態において、前記制御部品は制御回路基板を含み、前記モーションセンサーは前記制御回路基板に統合されて設置される。前記回転部品は前記制御回路基板を固着するための保持部を含む。
【0018】
前記保持部は支持プレート及び前記支持プレートから延びて形成されるボンディングスリーブを含む。前記支持プレートは前記制御回路基板と接続して一体化されるように設置され、前記ボンディングスリーブは前記軸部に着装され、前記軸部と連結される。
【0019】
本発明の実施形態において、前記マスクと前記保持部の前記支持プレートは閉空間を囲んで形成され、且つ前記制御部品は前記閉空間内に位置する。
【0020】
本発明の実施形態において、前記ベース部は前記光源部品を設置するための載置面を有する。前記ベース部は前記シェル部の前記収容空間を第1の収容空間及び第2の収容空間に分割するように設定されており、前記第1の収容空間は前記ベース部の側に位置し、前記第2の収容空間は前記ベース部に対する他方側に位置する。前記軸部は前記ベース部から前記第2の収容空間に延びる。前記シェル部には第1の配線孔が設けられ、前記ベース部には第2の配線孔及び配線スロットが設けられている。前記配線スロットは前記載置面から凹入して形成される。更に、前記回転軸の方向に沿って前記ベース部と前記軸部を貫通するように配線路が設けられている。前記保持部の前記支持プレートには第3の配線孔が設けられている。前記第1の配線孔は前記第1の収容空間を外界と連通させるために設定され、前記第2の収容空間は前記第2の配線孔及び前記配線スロットを通じて連通し、前記配線スロット、前記配線路、及び前記第3の配線孔の間は空間的に連通している。
【0021】
本発明の実施形態において、前記第1の配線孔内には第1のシーリングプラグが設置され、前記第2の配線孔内には第2のシーリングプラグが設置される。前記シェル部と前記投光部品の間には第1のシーリングガスケットが前記投光部品の端縁の輪郭に沿うように設置される。前記軸部と前記保持部の前記ボンディングスリーブの間には第2のシールガスケットが前記配線路の外周回りに設置される。前記保持部の前記支持プレートと前記マスクの内面の間には第3のシーリングワッシャーが設置され、第3のシーリングワッシャーは前記支持プレートの端縁の輪郭に沿って、前記閉空間の外周周りに配置される。
【0022】
本発明の実施形態において、前記投光部品は入射面及び前記入射面に対して相対する出射面を有し、前記光源部品は固体光源及び導光部を含む。前記固体光源は前記照明光を発するために設置され、前記導光部は前記照明光を前記投光部品の前記入射面へ導くために設置される。
【0023】
本発明の実施形態において、前記投光部品の前記入射面及び前記出射面はいずれも平面である。
【0024】
本発明の実施形態において、前記回転部品はシェル部、前記シェル部内に設置されたベース部、及び前記ベース部から延びて形成された軸部を含む。前記シェル部は、前記ブラケット部品、前記駆動部品、及び前記光源部品を収容するための収容空間を囲むように構成される。前記シェル部は、前記投光部品を固定し、第1の載置面を有する。前記ベース部は、前記第1の載置面と連接し互いに垂直である第2の載置面を有する。前記軸部は前記回転軸を定義し、前記制御部品と一体的に接続される。前記光源部品は導電性基板及びアダプタープレートを含み、前記導電性基板は前記第1の載置面に設置され、前記固体光源は前記導電性基板に取り付けられる。前記アダプタープレートは前記第2の載置面に設置され、前記導電性基板と前記制御部品の間に電気的な接続を形成するように設置される。
【0025】
本発明の一つの有益な効果は、本発明のインテリジェント照明装置において、技術的特徴である「前記回転部品はシェル部、前記シェル部内に設置されたベース部、及び前記ベース部から延びて形成された軸部を含み、前記シェル部は前記ブラケット部品、前記駆動部品、及び前記光源部品を収容するための収容空間を囲むように構成され、前記シェル部は前記投光部品を固定し、かつ前記ベース部に前記光源部品が設置されることで、前記投光部品を前記光源部品の発光路に位置させ、前記軸部は前記回転軸を定義し、前記制御部品と一体的に接続される」と、「前記ブラケット部品はサポート部及び前記サポート部を貫通する取り付けスロットを含み、前記サポート部は前記駆動部品を前記シェル部の収容空間内に固定するように設置され、前記取り付けスロットは前記回転軸に枢着するように設置される」という技術的方案を含むことにより、駆動部品を回転部品内部に統合し、駆動部品が直接回転部品を駆動することを可能にし、伝動軸や歯車群などの伝動機構を通じて動力を伝達する必要がない。さらに、本発明のインテリジェント照明装置において、投光部品の光軸は回転部品の回転軸に平行で、好ましくは回転部品の回転軸と基本的に一致し、これにより回転部品の回転操作の制御誤差を減少させ、投光部品の回転角度調整の精度を向上させることができる。
【0026】
発明の特徴及び技術内容がより一層分かるように、以下本発明に関する詳細な説明と添付図面を参照する。しかし、提供される添付図面は参考と説明のために提供するものに過ぎず、本発明の特許請求の範囲を制限するためのものではない。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明における実施形態に基づくインテリジェント照明装置が車両に適用される模式図である。
【
図2】本発明における第1の実施形態に基づくインテリジェント照明装置の立体組合せ模式図である。
【
図3】本発明における第1の実施形態に基づくインテリジェント照明装置の立体分解模式図である。
【
図4】本発明における第1の実施形態に基づくインテリジェント照明装置の別の立体分解模式図である。
【
図5】本発明における第1の実施形態に基づくインテリジェント照明装置の構造模式図である。
【
図6】本発明における第1の実施形態に基づくインテリジェント照明装置の布線模式図である。
【
図7】本発明における第1の実施形態に基づくインテリジェント照明装置のブラケット部品、駆動部品及び軸受ユニットの組立模式図である。
【
図8】本発明の実施形態に基づくインテリジェント照明装置が追従移動照明機能を実現する構成図である。
【
図9】本発明の実施形態に基づくインテリジェント照明装置の回転操作模式図である。
【
図10】本発明の実施形態に基づくインテリジェント照明装置の実際運作模式図である。
【
図11】本発明における第1の実施形態の変形例に基づくインテリジェント照明装置の構造模式図である。
【
図12】本発明における第1の実施形態の変形例に基づくインテリジェント照明装置のブラケット部品、駆動部品及び軸受ユニットの組立模式図である。
【
図13】本発明における第2の実施形態に基づくインテリジェント照明装置の構造模式図である。
【
図14】本発明における第2の実施形態に基づくインテリジェント照明装置の立体部分の分解模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
下記より、本発明が開示する「インテリジェント照明装置」の実施形態について説明する。当業者は本明細書の公開内容により本発明のメリット及び効果を理解し得る。本発明は他の異なる実施形態により実行又は応用できる。本明細書における各細節も様々な観点又は応用に基づいて、本発明の精神逸脱しない限りに、均等の変形と変更を行うことができる。また、本発明の図面は簡単で模式的に説明するためのものであり、実際的な寸法を示すものではない。以下の実施形態において、さらに本発明に係る技術事項を説明するが、公開された内容は本発明を限定するものではない。また、本明細書に用いられる「又は」という用語は、実際の状況に応じて、関連する項目中の何れか一つ又は複数の組合せを含み得る。
【0029】
特に定義されていない限り、本明細書で使用される用語は、本分野の技術者が通常理解している意味と同じである。各実施形態に関連する機構部品や操作は、特に説明がない場合は、本分野で通常の機構部品や操作である。
【0030】
[第1の実施形態]
図2から
図5を参照してください。これらは、本発明の第1の実施形態に基づくインテリジェント照明装置Dの構成部品と具体的な配置を示している。上述の図に示されているように、本発明のインテリジェント照明装置Dは、車両V(例えばオートバイなどの二輪車)に前方照明を提供するために使用することができ、主にブラケット部品1、回転部品2、駆動部品3、光源部品4、投光部品5、及び制御部品6を含む。回転部品2と駆動部品3は、ブラケット部品1を基盤として設置され、光源部品4、投光部品5、及び制御部品6は全て回転部品2に結合され、これにより一つの整体を形成する。
【0031】
図1及び
図8から
図10に示されるように、本発明において、ブラケット部品1は車両Vに固定状態で設置され、回転部品2はブラケット部品1に対して回転可能に設置され、駆動部品3はブラケット部品1と回転部品2との間に設置されて回転部品2を駆動する。さらに、光源部品4は回転部品2内に設置されて照明光を発し、投光部品5は回転部品2に固定されて照明光を外部に投射して水平明暗カットオフラインCLを持つ配光パターンPを形成する。制御部品6は回転部品2に接続されており、モーションセンサー63を含んでいる。モーションセンサー63は、制御部品6の運動状態情報を取得するために設置されている。さらに、制御部品6は、モーションセンサー63から取得された運動状態情報に基づいて駆動部品3に制御命令を発し、駆動部品3によって回転部品2を回転軸A1周りに回転させる操作を行う。さらに、光源部品4、投光部品5、および制御部品6は、回転部品2と共に回転するように設置されている。したがって、本発明のインテリジェント照明装置Dは、内部に磁気エンコーダを設置することなく、ロービームの追従移動照明を実現することができ、これにより製造コストを低減することができる。
【0032】
図9および
図10に示されるように、本発明のインテリジェント照明装置Dは、車両Vが姿勢変化(例えば、車両Vが路面に対して左右に一定の角度θで傾斜する)を起こした時に、十分な前方照明を提供し、車両前方の暗領域コーナーZを消し去り、それによって交通安全を確保することができる。さらに、
図8から
図10に示されるように、車両Vが姿勢変化を起こすと、モーションセンサー63は、車両Vの姿勢変化によって引き起こされる制御部品6(制御回路基板61)の運動状態変化を検出できる。例えば、制御部品6(制御回路基板61)が上下に移動する方向、速度、および/または加速度の変化を検出できる。そして、制御部品6(制御回路基板61)は、異なる運動状態に対応して、駆動部品3が回転部品2を適切な回転操作で駆動するための制御命令を生成する。制御命令には、駆動方向(例えば、回転方向)および駆動量(例えば、回転駆動量)が含まれ、この制御命令は駆動部品3に送信される。このようにして、回転部品2は、駆動部品3の駆動により、光源部品4(固体光源41)、投光部品5、および制御部品6(制御回路基板61)を時計回りまたは反時計回りに所定の角度αで回転させ、配光パターンPを正しい位置に回転させ、配光パターンPの明暗カットオフラインCLを水平線H-Hに平行に保つことができる。
【0033】
以下に、本発明のインテリジェント照明装置Dの構成部品およびそれらの間の制約および協調関係について詳細に説明する。
【0034】
図2から
図5を参照し、さらに
図7、
図11および
図12を参照して、ブラケット部品1は照明装置全体の組み立て基盤であり、照明装置全体を車両Vの車体に安定して取り付けるだけでなく、駆動部品3を回転部品2の内部に統合し、駆動部品3が伝動軸や歯車組みなどの伝動機構を介さずに回転部品2を直接駆動することを可能にする。ブラケット部品1は、支持部11、支持部11から延伸形成されるサポート部12、および支持部11とサポート部12を貫通する取り付けスロット100を含むことができる。支持部11は車体と結合することができ、サポート部12は駆動部品3を回転部品2の内部空間に安定して保持することができ、取り付けスロット100は回転部品2とブラケット部品1の回転協調連接を実現することができる。
【0035】
さらに詳しくは、支持部11は支持フレーム111および支持フレーム111の外周から延伸して形成される支持アーム112を含む。これにより、支持部11は照明装置全体の構造強度を有することができる。また、支持アーム112は固定孔Hを有することによって、車両Vの車体上でロックして位置決めることができる。さらに、サポート部12はスリーブ構造であり、サポート部12は支持フレーム111の側面から延伸形成され、サポート部12の延伸方向は支持アーム112の延伸方向に垂直である。ただし、上記は実施可能な実施形態にすぎず、本発明を限定するものではない。
【0036】
回転部品2は、追従移動照明の操作部品であり、回転部品2は、シェル部21、シェル部21内に設置されたベース部22、及びベース部22から延伸形成される軸部23を含むことができる。シェル部21は、ブラケット部品1、駆動部品3、及び光源部品4を収容するための収容空間を囲むように構成される。シェル部21は、投光部品5を固定することができる。ベース部22は、投光部品5が光源部品4の出光路に位置するように光源部品4を設置するためのものである。軸部23は、サポート部12の取り付けスロット100と枢着し、回転軸A1を定義するように使用される。さらに詳しくは、シェル部21は両端が開口した筒状構造であり、ベース部22は平板状構造であるが、本発明はこれに限定されない。
【0037】
本実施例において、回転部品2において、ベース部22はシェル部21の収容空間を第1の収容空間S1及び第2の収容空間S2に分割する。第1の収容空間S1はベース部22の側面(例えば前面)にあり、第2の収容空間S2はベース部22に対する他方側(例えば後面)にあり、軸部23はベース部22から第2の収容空間S2に延伸する。組立が完了した後、ブラケット部品1のサポート部12と駆動部品3は第2の収容空間S2内に位置し、ブラケット部品1のサポート部12は回転部品2のシェル部21と軸部23の間に位置し、光源部品4は第1の収容空間S1内に位置する。注目すべきは、駆動部品3はブラケット部品1のサポート部12と回転部品2のシェル部21の間に設置されることも(
図5参照)、ブラケット部品1のサポート部12と回転部品2の軸部23の間に設置されることも(
図11参照)可能である。したがって、レイアウトがコンパクトで、占有スペースが小さく、組立ての効率が高く、操作が安定するなどの有益な技術効果が得られる。
【0038】
図5、
図7、
図11及び
図12に示されるように、駆動部品3は照明装置全体の駆動力源であり、駆動部品3は電磁気組立体31及び磁気部材32を含むことができる。電磁気組立体31と磁気部材32は互いに協調して電磁トルクを生成し、回転部品2が回転軸A1を中心に時計回りまたは反時計回りに回転する。さらに詳しくは、電磁気組立体31は鉄心311及び複数のコイル巻線312を含むことができる。鉄心311は環状部3111と複数のフット部3112を有し、フット部3112は環状部3111の内周または外周から延伸して所定の間隔で配分され、複数のコイル巻線312はそれぞれ複数のフット部3112に巻かれる。実際には、
図5及び
図7に示されるように、鉄心311の環状部3111を回転部品2のシェル部21に固着し、磁気部材32をブラケット部品1のサポート部12に固着し、鉄心311の複数のフット部3112と対向配置することができる。また、
図11及び
図12に示されるように、鉄心311の環状部3111を回転部品2の軸部23に固着し、磁気部材32をブラケット部品1のサポート部12に固着し、鉄心311の複数のフット部3112と対向配置することができる。磁気部材32は単一の磁石または複数の磁石から成ることができるが、本発明はこれに限定されない。
【0039】
回転部品2の回転操作をより安定かつスムーズにするため、ブラケット部品1と回転部品2の間には軸受ユニットBを設置することができる。軸受ユニットBは薄壁のボールベアリングであることができるが、本発明はこれに限定されない。駆動部品3がブラケット部品1のサポート部12と回転部品2のシェル部21の間に配置された場合、軸受ユニットBはブラケット部品1のサポート部12と回転部品2の軸部23の間に配置される、
図5及び
図7に示されるように。駆動部品3がブラケット部品1のサポート部12と回転部品2の軸部23の間に配置された場合、軸受ユニットBはブラケット部品1のサポート部12と回転部品2のシェル部21の間に配置される、
図11及び
図12に示されるように。しかしながら、これらは実現可能な実施形態に過ぎず、本発明を制限するものではない。より好ましくは、鉄心311、磁気部材32、及び軸受ユニットBの位置が対応し、鉄心311の環状部3111、磁気部材32、及び軸受ユニットBの幾何中心CPが回転軸A1上で一致する。このように、たった一つの軸受ユニットBだけで最適な構造安定性を達成することができる。
【0040】
光源部品4は固体光源41と導電性基板42を含むことができ、固体光源41は導電性基板42に取り付けられる。実際には、回転部品2は第1の収容空間S1内に光源部品4を設置するための承載面200を有し、光源部品4は回転部品2と共に回転することができる。固体光源41は、発光ダイオードなどの一つまたは複数の発光ユニットを含むことができる。導電性基板42は回路板であり、より好ましくは高熱伝導性のプリント回路板、例えば金属基板プリント回路板(MCPCB)である。これは制御指令に従って固体光源41を駆動して点灯させることができ、例えば一つまたは複数の発光ユニットを点灯させて必要なロービームの配光パターンまたはハイビームの配光パターンを生成することができる。
【0041】
ところで、回転部品2の基座部22に設置される承載面200は、充分な放熱面積を提供することができる。金属基プリント回路板が導電性基板42として使用され、固体光源41と回転部品2との間の最短熱伝達パスを形成することに加え、回転部品2の材質に高熱伝導性の金属が含まれているため、効率的に放熱を高め、固体光源41が発生する熱を迅速かつ均一に外部に放散することができる。
【0042】
投光部品5はシェル部21に固定され、光源部品4の出光路に位置している。投光部品5には入射面501と、入射面501に対して相対する出射面502がある。投光部品5は、固体光源41の出光路に沿って光が入射面501を通って投光部品5に入り、出射面502の異なる位置から屈折して出るように設計されており、車両照明規則に適合する配光パターンPを生成することができる。例えば、ECE R112及びR113規則(非対称光型及び対称光型ヘッドライト規則)に適合する。さらに、
図5及び
図11に示されるように、回転部品2のシェル部21には第1の収容空間S1に連通する開口端211があり、投光部品5は機械的に開口端211に結合され、回転部品2と共に回転することができる。
【0043】
本実施形態では、投光部品5は光学レンズであり、入射面501は平面で、出射面502は異なる曲率を持つ光学曲面である。この光学構造の下で、投光部品5は固体光源41の光軸A2を定義し、その入射面501は固体光源41の発光面410に対して配置される。さらに、投光部品5の光軸A2は回転部品2の回転軸A1に平行で、より望ましくは回転部品2の回転軸A1と基本的に一致している。これにより、回転部品2の回転操作の制御的な誤差を減少させ、投光部品5の回転角度の調整精度を向上させることができる。「基本的に一致する」という用語は、投光部品5の光軸A2が回転部品2の回転軸A1と位置的に一致するか、または近いことを指す。
【0044】
図5、
図8及び
図10に示されるように、制御部品6は照明装置全体の制御の中核であり、制御部品6は制御回路基板61、処理ユニット62及び前述のモーションセンサー63を含む。処理ユニット62はモーションセンサー63と共に制御回路基板61に集成されている。制御回路基板61は回転部品2によって回転するよう設置され、モーションセンサー63は制御回路基板61の運動状態の変化を感知する(制御回路基板61の運動状態は車両Vの姿勢変化に応じて変化する)。処理ユニット62はモーションセンサー63から得られる情報に基づき、ドライブ部品3に対応する制御命令を発出し、ドライブ部品3が回転部品2を所定の角度で回転させるようにすることで、車両Vの姿勢変化によって生じる照明の暗区Dを消去または減少させる。
【0045】
実際の応用において、回転部品2はさらに制御回路基板61を固定するための保持部24を含むことができる。これにより、制御回路基板61は回転部品2と共に回転する。保持部24は支持プレート241とボンディングスリーブ242を含み、ボンディングスリーブ242は支持プレート241の側面から延びる。支持プレート241は制御回路基板61と一体化するよう設置される。例えば、支持プレート241には一つまたは複数の固定構造(例えば中空柱状構造)が設けられ、制御回路基板61の動きを制限する。ボンディングスリーブ242は軸部23に着装され、軸部23と結合する。しかし、以に述べたのは実施可能な実施形態であり、本発明を限定するものではない。
【0046】
本実施形態において、軸部23はベース部22に近い前段及びベース部22から遠ざかる後段を有している。組み立てが完了した後、軸部23はブラケット部品1の取り付けスロット100を通過し、ボンディングスリーブ242が少なくとも一部は取り付けスロット100内に伸びており、機械的に軸部23の後段に結合される。さらに、駆動部品3の電磁気組立体31と磁気部材32が、軸部23の前段において、回転軸A1の方向に垂直に順に設置されている。すなわち、上から下へまたは下から上へ順に設置される。
【0047】
図5及び
図6に示されるように、回転部品2は光源部品4と車両Vとの間、光源部品4と制御部品6との間、及び駆動部品3と制御部品6との間の電力及び信号の伝送を実現するために設置される。さらに、シェル部21には第1の配線孔210が設けられ、ベース部22には第2の配線孔220及び配線スロット221が設けられている。配線スロット221は、載置面200から凹んで形成される。また、軸部23とベース部22を貫通して回転軸A1の方向に沿って設置される配線路201があり、保持部24の支持プレート241には第3の配線孔240が設けられている。第1の配線孔210により、シェル部21の第1の収容空間S1は外界と連通し、シェル部21の第2の収容空間S2は第2の配線孔220及び配線スロット221を通じて連通する。また、配線スロット221、配線路201及び第3の配線孔240の間は空間的に連通している。
【0048】
使用する時には、光源部品4と車両とを電気的接続するためのワイヤW1は、第1の配線孔210を通じて第1の収容空間S1内に伸び、導電性基板42に接続される。光源部品4と制御部品6を電気的接続するためのワイヤW2は、配線路201内を通り、第3の配線孔240から回転部品2の外に伸び、その両端が導電性基板42と制御回路基板61にそれぞれ接続される。さらに、駆動部品3のリード線W3(例えば、コイル巻線312のリード線)は、第2の配線孔220から第2の収容空間S2に伸び、配線スロット221および配線路201を通り、第3の配線孔240から回転部品2の外に伸びて、制御回路基板61に接続される。
【0049】
[第2の実施形態]
図13及び
図14、ならびに
図1及び
図8から
図10を参照し、本発明の第2の実施形態は、インテリジェント照明装置Dを提供し、これはブラケット部品1、回転部品2、駆動部品3、光源部品4、投光部品5及び制御部品6を含む。ブラケット部品1は車両Vに取り付けられ、固定状態である。回転部品2はブラケット部品1に対して回転可能に設置され、駆動部品3はブラケット部品1と回転部品2の間に設置され、回転部品2を回転軸A1の周りで回転操作するために設置される。さらに、光源部品4は回転部品2内に設置されて照明光を発し、投光部品5は回転部品2に固定され、照明光を外部に投射して配光パターンPを形成し、制御部品6は回転部品2に接続され、モーションセンサー63を含む。
【0050】
ところで、光源部品4、投光部品5、及び制御部品6が回転部品2と共に回転するように設置され、モーションセンサー63は制御部品6の運動状態情報を取得するために適している。また、制御部品6は、モーションセンサー63から取得した情報に基づいて、駆動部品3に制御命令を発するように設置されている。これにより、駆動部品3の駆動の下で、回転部品2は光源部品4、投光部品5、及び制御部品6を時計回りまたは反時計回りの方向に所定の角度まで回転させ、配光パターンPを期待する位置に回転させることができる。これにより、配光パターンPの明暗カットオフラインCLが平らに保持される(水平線H-Hに平行)。
【0051】
本実施形態は、第1の実施形態とは異なる光学構造を採用している。光源部品4は、導光部43をさらに含んでおり、導光部43は固体光源41から発せられる照明光を投光部品5の入射面501に導くように設置されている。ここで、投光部品5の入射面501と出射面502はともに平面である。実際の適用では、投光部品5はガラスのカバープレートであることも可能であるが、これに限定されない。回転部品2には、第1の収容空間S1内に位置する第1の載置面200aがあり、第1の載置面200aはシェル部21に固体光源41および導電性基板42を配置するために設置される。ここで、固体光源41は導電性基板42に取り付けられる。導光部43は固体光源41に対応する位置にあり、反射面430を有しており、反射面430は固体光源41の発光面410に面して設置され、固体光源41から発せられる照明光を反射し、投光部品5の入射面501に向かって進行させる。導光部43の反射面430は、楕円曲線に基づいて構成される曲面であることができるが、本発明はこれに限定されない。
【0052】
本実施形態では、光源部品4には、アダプタープレート44も含まれており、これにより導電性基板42と制御回路基板61の間で電気的接続が形成されるように設置される。さらに、回転部品2には、第1の収容空間S1内に位置する第2の載置面200bもあり、第2の載置面200bは第1の載置面200aに接続され、相互に垂直であり、かつ第2の載置面200bはベース部22にアダプタープレート44を配置するために設置される。この構造の下で、アダプタープレート44は回路板であり、車体側のワイヤW1がアダプタープレート44に接続され、これにより導電性基板42とさらに電気的に接続される。同様に、制御回路基板61からのワイヤW2がアダプタープレート44に接続され、これにより導電性基板42とさらに電気的に接続される。
【0053】
図13に示されるように、信頼性を高めるために、本発明のインテリジェント照明装置Dは、さらにマスク7を含んでおり、これにより制御部品6を内部にか取り囲み、制御部品6が常に外界から隔離され、ほこり、湿気、水などの外部環境要因の影響を受けにくくする。マスク7は、シェル部21の第2の収容空間S2を密封して、保持部24の支持プレート241と共に閉空間700を形成し、制御部品6を閉空間700内に位置させるように設置される。さらに、照明装置全体の防水性と気密性を高めるために、第1の配線孔210内には、ワイヤW1が占める空間以外の残りの空間を満たすように第1のシーリングプラグ8aが設置される。第2の配線孔220内には、リード線W3が占める空間以外の残りの空間を満たすように第2のシーリングプラグ8bが設置される。さらに、回転部品2のシェル部21と投光部品5の間(接合箇所)には第1のシーリングガスケット9aが設置され、第1のシーリングガスケット9aは投光部品5の縁の輪郭に沿って設置される。回転部品2の軸部23と保持部24のボンディングスリーブ242の間(接合箇所)には第2のシーリングガスケット9bが設置され、第2のシーリングガスケット9bは配線路201の外周周りに設置される。保持部24の支持プレート241とマスク7の内面701の間(接合箇所)には第3のシーリングワッシャー9cが設置され、第3のシーリングワッシャー9cは支持プレート241の縁の輪郭に沿って設置され、閉空間700の外周周りに設置される。
【0054】
第1の実施形態で述べられた関連技術の詳細は、本実施形態でも引き続き有効である。重複を避けるため、ここでは詳述しない。同様に、本実施形態で述べられた関連技術の詳細も、第1の実施形態で適用可能である。
【0055】
[実施形態による有益な効果]
本発明の一つの有益な効果は、本発明のインテリジェント照明装置が、「前記回転部品は、シェル部、前記シェル部内に設置されたベース部、及び前記ベース部から延伸して形成された軸部を含み、前記シェル部は、前記ブラケット部品、前記駆動部品、及び前記光源部品を収容するための収容空間を囲むように構成され、前記シェル部は前記投光部品を固定し、前記ベース部に前記光源部品が設置され、前記投光部品を前記光源部品の出光路に位置させ、前記軸部は前記回転軸を定義し、且つ前記制御部品と一体で連結される」、及び「前記ブラケット部品は、サポート部及び前記サポート部を貫通する取り付けスロットを含み、前記サポート部は、前記駆動部品を前記シェル部の前記収容空間内に固定するように設置され、且つ前記取り付けスロットは前記回転軸に枢着するように設置される」という技術的手段を含むことで、駆動部品を回転部品の内部に統合し、駆動部品が直接回転部品を駆動することを可能にし、伝動軸や歯車組などの伝動機構を介して動力を伝達する必要がなくなる点にある。さらに、本発明のインテリジェント照明装置では、投光部品の光軸が回転部品の回転軸と平行であり、好ましくは回転部品の回転軸と基本的に一致し、これにより回転部品の回転操作の制御的な誤差を減少し、それによって投光部品の回転角度調整の精度を向上させることができる。
【0056】
以上に開示された内容は本発明の好ましい実施形態に過ぎず、これにより本発明の特許請求の範囲を制限するものではない。そのため、本発明の明細書及び添付図面の内容に基づき為された等価の技術変形は、全て本発明の特許請求の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0057】