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特開2024-111833視覚ニューロモーフィックセンサにおけるグローバル及びクラスタコントラスト検出
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024111833
(43)【公開日】2024-08-19
(54)【発明の名称】視覚ニューロモーフィックセンサにおけるグローバル及びクラスタコントラスト検出
(51)【国際特許分類】
   H04N 25/47 20230101AFI20240809BHJP
【FI】
H04N25/47
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024015729
(22)【出願日】2024-02-05
(31)【優先権主張番号】23305156.4
(32)【優先日】2023-02-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
(71)【出願人】
【識別番号】520207608
【氏名又は名称】プロフェシー
【氏名又は名称原語表記】PROPHESEE
【住所又は居所原語表記】74 rue du Faubourg Saint Antoine, 75012 PARIS, FRANCE
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】フィナテュー,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】シャハロキ,ファルザネ
【テーマコード(参考)】
5C024
【Fターム(参考)】
5C024CY17
5C024GX03
5C024HX17
5C024HX28
5C024HX29
5C024HX47
5C024HX50
(57)【要約】
【課題】概してイベントベースのセンサに関し、より具体的には、視覚ニューロモルフィックセンサにおいてグローバル及びクラスタコントラスト検出を実施するための方法及び/又は装置に関する。
【解決手段】イベントベースの視覚センサは、各々がそれぞれの光電流を生み出すように構成されており、複数のピクセル回路の1つ以上のクラスタ(120)に分割されているピクセル回路のアレイ(60)と、各クラスタについて、(i)クラスタのピクセル回路によって生み出された光電流の総和(IPSUM)、及び(ii)光電流の総和の変化に基づくクラスタイベント(POS、NEG)を生成するように構成されたクラスタ制御回路(102、104)と、を備える。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イベントベースの視覚センサであって、
各々がそれぞれの光電流を生み出すように構成されたピクセル回路のアレイ(60)であって、複数のピクセル回路の1つ以上のクラスタ(120)に分割されており、各ピクセル回路が、接地と前記クラスタの全てのピクセル回路に共通のノード(IPHOTO)との間に前記ピクセル回路の前記光電流を生成するように接続されたフォトダイオード(D0)を備える、ピクセル回路のアレイ(60)と、
各クラスタについて、(i)前記クラスタの前記ピクセル回路によって生み出された前記光電流の総和(IPSUM)と、(ii)前記光電流の前記総和の変化に基づくクラスタイベント(POS、NEG)とを生成するように構成されたクラスタ制御回路(102、104)であって、前記光電流の前記総和を測定するために、共通ノードと電圧源(VDD)との間に接続されたクラスタ電流センサ(102)を備える、クラスタ制御回路(102、104)と、を備え、
クラスタの各ピクセル回路が、
前記光電流を感知するように前記フォトダイオードと前記共通ノードとの間に接続されたトランスインピーダンス増幅器(MN_FB、MN_AMP)であって、バイアス電流源(IPR)を含む、トランスインピーダンス増幅器(MN_FB、MN_AMP)と、
前記フォトダイオードと前記共通ノード(IPHOTO)との間に接続されたバイパススイッチ(MN_BYPASS)と、を更に備える、視覚センサ。
【請求項2】
前記クラスタ制御回路(104)が、前記視覚センサの動作のモードを制御するように構成されており、前記モードが、
(i)全てのピクセル回路の前記バイパススイッチ(BYPASS)がオフにされ、それによって、前記視覚センサが、個々のピクセルイベント及びクラスタイベントの両方を生成することができる、通常モードと、
(ii)前記バイパススイッチがいくつかのクラスタに対してオンにされ、前記いくつかのクラスタの前記ピクセル回路の前記電流源(IPR)がオフにされ、それによって、前記いくつかのクラスタの前記ピクセル回路が非アクティブであり、電流を消費しない間、前記視覚センサが、前記いくつかのクラスタに対してクラスタイベントのみを生成することができる、スタンバイモードと、を含む、請求項1に記載の視覚センサ。
【請求項3】
クラスタイベントを処理するように構成されたデジタルコア(56)を備え、前記クラスタ制御回路(104)が、
(i)前記スタンバイモードで、前記デジタルコアをオフにし、クラスタイベントを評価し、
(ii)クラスタイベントが閾値超過を示すとき、前記クラスタイベントを処理するために前記デジタルコアをオンにし(ACTIVATE)、かつ
(iii)前記クラスタイベントが条件に一致すると前記デジタルコアが判定すると、前記視覚センサを通常モードに切り替える(SMART ACTIVATE)ように構成されている、請求項1に記載の視覚センサ。
【請求項4】
クラスタが、前記光電流の前記総和から照度の絶対測定値(192)又は相対測定値(152)を生み出すように構成されている、請求項1に記載の視覚センサ。
【請求項5】
前記クラスタ制御回路が、前記絶対測定値のために、前記光電流の現在の総和と前記光電流の前の総和とを比較し、前記比較に応答してクラスタイベントを生成するように構成されている、請求項4に記載の視覚センサ。
【請求項6】
前記総和の前記比較が、(a)前記現在の総和と前記前の総和との間の差、又は(b)前記現在の総和と前記前の総和との間の比に基づく、請求項5に記載の視覚センサ。
【請求項7】
前記クラスタ制御回路が、
(a)積分サンプリング時間における前記光電流の前記総和のための第1の電圧レベルを生成し、前記光電流の前の総和のための第2の電圧レベルを記憶し、(b)前記第1の電圧レベルと前記第2の電圧レベルとの比較が正の閾値よりも大きいとき、正のクラスタイベントを生成し、かつ
(c)前記第1の電圧レベルと前記第2の電圧レベルとの比較が負の閾値よりも小さいとき、負のイベントを生成するように構成されている、請求項1に記載の視覚センサ。
【請求項8】
容量性トランスインピーダンス増幅器が、前記第1の電圧レベルを生成した後、出力電圧を予め定義されたレベルにリセットするように構成されている、請求項7に記載の視覚センサ。
【請求項9】
前記クラスタ制御回路が、前記光電流の前記総和の照度変化の相対測定値を生み出すように構成されており、(i)前記光電流の前記総和が、電圧レベルに変換され、(ii)前記電圧レベルが、前記クラスタイベントが生成された後、予め定義されたレベルにリセットされる、請求項1に記載の視覚センサ。
【請求項10】
前記クラスタ制御回路が、(i)前記電圧レベルを正の閾値と比較し、(ii)前記電圧レベルが前記正の閾値よりも大きい場合に、正のイベントを生成し、(iii)前記電圧レベルを負の閾値と比較し、かつ(iv)前記電圧レベルが前記負の閾値よりも小さい場合に、負のイベントを生成するように構成されている、請求項9に記載の視覚センサ。
【請求項11】
ピクセルのクラスタが、(i)ピクセル回路のいくつかの行及び列、(ii)ピクセル回路の1つ以上の行、(iii)ピクセル回路の1つ以上の列、(iv)前記ピクセル回路のアレイのサブセット、及び(v)前記ピクセル回路のアレイのいずれかに対応する、請求項1に記載の視覚センサ。
【請求項12】
前記デジタルコアが、
オンになると、前記クラスタイベントを低解像度のイベントマップとして処理し、かつ
より高い解像度のイベントマップが望ましいとき、前記アレイの個々のピクセル回路から構成された高解像度のイベントマップを処理するために、前記センサを前記通常モードに切り替えるように構成されている、請求項3に記載の視覚センサ。
【請求項13】
前記デジタルコアが、
オンになると、個々のクラスタ内の望ましくないイベントを検出するために前記クラスタイベントを処理し、かつ
望ましくないイベントが検出されているクラスタに対応するピクセル回路を除いて、前記アレイの全ての前記ピクセル回路がオンにされるモードに、前記センサを切り替えるように構成されている、請求項3に記載の視覚センサ。
【請求項14】
前記望ましくないイベントが、フリッカを含む、請求項13に記載の視覚センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概してイベントベースのセンサに関し、より具体的には、視覚ニューロモルフィックセンサにおいてグローバル及びクラスタコントラスト検出を実施するための方法及び/又は装置に関する。
【背景技術】
【0002】
イベントベースの視覚センサは、コントラスト検出を使用して、動的視覚情報を取得するための新しいパラダイムを提供する。フレームベースの画像取得技法と比較して、イベントベースのセンサの主な利点は、低レイテンシ応答、広ダイナミックレンジ動作、及びピクセルレベルデータ冗長性抑制である。イベントベースのセンサのフレームフリー動作は、センサ出力におけるデータ量を直接低減する。時間的冗長性抑制の直接的な利点は、データ送信及び後処理のための帯域幅、メモリ、及び計算能力要件の低減である。
【0003】
イベントベースのセンサのためのピクセル内変化検出器は、非同期イベント駆動信号処理を伴う高速連続時間対数感光体の周囲に構築される。光電流の変化は、連続的に監視される。イベントベースのセンサは、調整可能な閾値を超える光強度の相対的な増加又は減少を表す極性弁別イベントで光電流の変化に応答する。概して、イベントの発生は、2つの電圧比較器のうちの1つによって感知される。回路は、60年を超える照明の時間的コントラスト(>120dB)に応答する。光入力の信号波形は、光電流を追跡するノードにおける電圧波形を提供するために、変化検出器回路によって分析され得る。イベント生成回路は、光電流の正及び負の勾配に対して、それぞれ、正又は負の極性のパルスイベントで応答する。変化率は、イベント間間隔において符号化される。変化検出器は、イベントベースの視覚センサの周辺に位置する読み出し回路を介してアドレスイベントの送信をトリガすることによって、照明の相対変化に応答する。読み出しが変化検出器に肯定応答すると、特定のピクセル回路がリセットし、リセット後の基準レベルが現在の周囲光に設定される。
【0004】
イベントベースの視覚センサは、コントラスト検出ピクセルに依存する。コントラスト検出ピクセルフロントエンドは、概して、フォトダイオードから発せられ、トランジスタを介して流れる光電流によって実装される。電流源(例えば、IPR)は、ピクセルフロントエンドの適切なバイアスを許容する。しかしながら、イベントベースのセンサは、多くの場合、対象となるアクティビティを検出するためにマトリクス全体から多くのイベントを処理することを必要とする。アクティビティが強いと、動的電力を無視することができない。
【発明の概要】
【0005】
概して、イベントベースの視覚センサが提供され、視覚センサは、各々がそれぞれの光電流を生み出すように構成されており、複数のピクセル回路の1つ以上のクラスタに分割されているピクセル回路のアレイと、各クラスタについて、(i)クラスタのピクセル回路によって生み出された光電流の総和、及び(ii)光電流の総和の変化に基づくクラスタイベントを生成するように構成されたクラスタ制御回路と、を備える。
【0006】
クラスタの各ピクセル回路は、ピクセル回路の光電流を生成するように接地とクラスタの全てのピクセル回路に共通のノードとの間に接続されたフォトダイオードを備え得、クラスタ制御回路は、光電流の総和を測定するために共通ノードと電圧源との間に接続されたクラスタ電流センサを備え得る。
【0007】
クラスタの各ピクセル回路は、光電流を感知するようにフォトダイオードと共通ノードとの間に接続されたトランスインピーダンス増幅器であって、バイアス電流源を含む、トランスインピーダンス増幅器と、フォトダイオードと共通ノードとの間に接続されたバイパススイッチと、を更に備え得る。クラスタ制御回路は、視覚センサの動作のモードを制御するように構成されており、モードは、(i)全てのピクセル回路のバイパススイッチがオフにされ、それによって、視覚センサが、個々のピクセルイベント及びクラスタイベントの両方を生成することが可能である、通常モードと、(ii)バイパススイッチがいくつかのクラスタに対してオンにされ、上記のいくつかのクラスタのピクセル回路の電流源がオフにされ、それによって、視覚センサが、上記のいくつかのクラスタのピクセル回路が非アクティブであり、電流を消費しない間、上記のいくつかのクラスタに対してクラスタイベントのみを生成することができる、スタンバイモードと、を含む。
【0008】
視覚センサは、クラスタイベントを処理するように構成されたデジタルコアを更に備え得、クラスタ制御回路は、(i)スタンバイモードで、デジタルコアをオフにし、クラスタイベントを評価し、(ii)クラスタイベントが閾値超過を示すと、クラスタイベントを処理するためにデジタルコアをオンにし、かつ(iii)クラスタイベントが条件に一致するとデジタルコアが判定すると、視覚センサを通常モードに切り替えるように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施形態は、以下の詳細な説明並びに添付の特許請求の範囲及び図面から明らかになるであろう。
図1】本発明の例示的な実施形態を例解するブロック図である。
図2】ピクセルアレイ全体に対して動作するように構成されたグローバルコントラスト検出器回路を実装することを例解する図である。
図3】ピクセル回路のクラスタ上で動作するように構成された複数のグローバルコントラスト検出器回路を実装することを例解する図である。
図4】ピクセル回路の行に対して動作するように構成された複数のグローバルコントラスト検出器回路を例解する図である。
図5】ピクセルのクラスタごとに総和又はクラスタイベントを生成するように構成された相対照度センサを実装するGCD回路の構成要素を例解するブロック図である。
図6】ピクセルの全てのクラスタに対して単一の総和イベントを生成するために簡略化されたフロントエンドを有する相対照度センサを実装するGCD回路の構成要素を例解するブロック図である。
図7】アクティブ化されたデジタルコアに総和イベントを提供するように構成された相対照度センサを実装するGCD回路の構成要素を例解するブロック図である。
図8】ピクセルのクラスタごとに総和イベントを生成するように構成された絶対照度センサを実装するGCD回路の構成要素を例解するブロック図である。
図9】アクティブ化されたデジタルコアに総和イベントを提供するように構成された絶対照度センサを実装するGCD回路の構成要素を例解するブロック図である。
図10】バイパスすることができるイベントベースのピクセル回路の実施形態を例解する図である。
図11】相対照度検出及び絶対照度検出を実施するように構成されたフロントエンド回路を例解する図である。
図12】絶対照度検出の基本バージョンを実装するように構成されたフロントエンド回路を例解する図である。
図13】相対照度検出の基本バージョンを実装するように構成されたフロントエンド回路を例解する図である。
図14】相対照度センサ及び絶対照度センサを有するピクセルのクラスタを例解する図である。
図15】絶対照度センサを有するピクセルのクラスタを例解する図である。
図16】相対センシング波形を例解するグラフである。
図17】絶対センシング波形を例解するグラフである。
図18】視覚ニューロモルフィックセンサにおいてグローバル及びクラスタコントラスト検出を実施するための方法を例解するフロー図である。
図19】絶対照度センサを使用してシーン内の照度の変化を検出するための方法を例解するフロー図である。
図20】相対照度センサを使用してシーンにおける照度の変化を検出するための方法を例解するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
イベントベースの視覚センサでは、アクティビティのピーク中の高いイベントスループットは、デジタル/ソフトウェアリソースによって処理することが困難である可能性がある。加えて、求められていないイベントが全体的な性能を妨げる。例えば、フリッカ雑音は求められていないイベントをもたらす可能性がある。求められていないイベントは、デジタル又はソフトウェア後処理中、部分的又は全体的にフィルタリングされ、拒絶され得る。しかしながら、ピクセルデータ出力の不必要な増加と関連付けられる電力及び計算コストは、信号事前分析がデジタル処理の上流で実行される場合、完全に回避することができる。
【0011】
本明細書では、視覚ニューロモルフィックセンサにおいてグローバル及びクラスタコントラスト検出を実施することが提供される。
【0012】
本発明の実施形態は、(i)電力消費を低減し、(ii)光電流のフルタイム認識を提供し、(iii)ピクセル回路フロントエンド及びデジタルコアが独立してアクティブ化及び非アクティブ化されることを可能にし、(iv)光電流の合計の変化を検出し、(v)シーン全体のコントラスト変化を監視し、(vi)ピクセルのクラスタに対応するコントラスト変化を監視し、(vii)ピクセル回路の読み出しを無効/有効にするためにグローバルコントラスト検出イベントを使用し、(viii)ピクセル回路と比較してコントラスト変化に関する低解像度情報を提供し、(ix)特定の周波数におけるイベントのフィルタリングを提供し、かつ/又は(x)1つ以上の集積回路として実装され得る、視覚ニューロモルフィックセンサにおけるグローバル及びクラスタコントラスト検出を提供することを含む。
【0013】
本発明の実施形態は、イベントベースのセンサにおける光電流のフルタイム認識を提供するように構成され得る。フォトダイオードによって発せられる光電流は、グローバルコントラスト検出器(Global Contrast Detector、GCD)回路によって直接監視され得る。グローバルコントラスト検出器回路を実装することは、ピクセル回路フロントエンドが無効にされている間であっても、光電流が監視されることを可能にし得る。ピクセル回路フロントエンドを無効にすることは、電力節約を提供し得る。
【0014】
本発明の実施形態は、イベントベースのセンサ内の1つ以上のピクセル電流消費経路における電流消費を低下させる(又は無効にする)ように構成され得る。一実施例では、ピクセル回路内の全ての電流が無効にされ得る。例えば、IPR電流は、ピクセル回路がオンにされて機能しているときに(ピクセル回路の他の電流源と共に)オンにされ得、又はIPR電流はオフにされ得る一方、バイパススイッチが、合計された光電流の電流経路を判定し得る。ピクセルアレイの外側にGCD回路を実装することは、ピクセル回路の動作状態にかかわらず、光電流が監視され得ることを確実にし得る。
【0015】
GCDは、ピクセル回路におけるコントラスト検出と同様の機能を実装するように構成され得る。GCDは、ピクセル回路マトリクスの周辺に実装され得る。ピクセル回路と同様に、GCDは、光の変化(例えば、極性)を検出するように構成され得る。しかしながら、GCDは、合計された光電流に基づいて検出を実行し得る。GCDは、合計された光電流の検出に応答して総和又はクラスタイベントを生成するように構成され得る。合計された光電流に基づいて検出を実行することは、ピクセル回路マトリクス/アレイ内のピクセル回路と比較して、低減された電流消費でコントラスト検出が実行されることを可能にし得る。合計された光電流に基づいて検出を実行することは、ピクセル回路の各々によって生成されたイベントと比較して、コントラスト変化検出のより低い解像度を提供し得る。コントラスト検出性能は、ピクセルマトリクス内の制約と比較して、より少ないシリコン面積制約を有し得る、ピクセルマトリクスの周辺におけるGCDによって行われ得る。いくつかの実施形態では、GCDは、ピクセル回路の全てのための共通/共有回路、及び/又はピクセル回路のサブセットのための共通/共有回路であり得る。複数のピクセル回路に対してGCDのための回路を共有することは、電力消費を低減し、及び/又は回路によって占有される面積を制限し得る。
【0016】
本発明の実施形態は、様々なGCD構成で実施され得る。いくつかの実施形態では、単一のGCDが、ピクセルマトリクス全体に実装され得る。いくつかの実施形態では、複数のGCD回路が実装され得、各GCD回路は、ピクセル回路の特定のクラスタに割り当てられる。いくつかの実施形態では、複数のGCD回路は、ピクセル回路の特定の行/列に割り当てられた各GCD回路を用いて実装され得る。いくつかの実施形態では、GCDは、ピクセル回路の特定のクラスタ/行/列に対して個別であり得るが、GCDのいくつかのサブ回路は、ピクセル回路の全てによって共有され得る。実装されるGCD回路の数、タイプ、及び/又は配置は、特定の実装形態の設計基準に従って変更され得る。
【0017】
概して、ピクセルアレイ内のピクセル回路は、イベントベースのピクセルであり得る。GCD回路を実装することは、ピクセル回路が他のタイプのアーキテクチャで実装されることを可能にし得る(例えば、ピクセル回路は、イベントベースのアーキテクチャに限定され得ない)。実施例では、ピクセル回路は、ピン留めフォトダイオードを有する4Tピクセルなど、より従来型のトポロジを使用し得る。例えば、常時オンモードは、アンチブルーミング(又は等価な)構造を介して光電流が感知され得るように、転送ゲートを接続し得る。イベントストリームは、GCDのアクティビティ監視が、対象となるシグネチャを示すときはいつでも取得することができ、これにより、誤警報及び/又はシステム全体の電力消費を低減し得る。概して、GCDは、フレーム取得中に有効にされ得る。
【0018】
本発明の実施形態は、GCD回路から合計されたイベントを提供するように構成され得る。合計されたイベントは、ピクセルマトリクスによって生成されたイベントストリーム内のイベントとは別個のイベントであり得る。合計されたイベントは、GCDによって検出されたコントラスト変化の極性に基づくON/OFF(又はPOS/NEG)イベントを含み得る。いくつかの実施形態では、GCDのフロントエンドの実装形態は、サンプリングされたシステムを備え得る。サンプリングされたシステムは、入力がサンプリングされることを可能にし得る。信号調整及び/又はフィルタリングは、サンプリングされたスイッチドキャパシタシステムを使用して実行され得る。いくつかの実施形態では、GCDのフロントエンドの実装形態は、ピクセルの各サブセットのための個々の回路として実装され得る。後続の信号調整及び/又は合計イベント生成回路は、面積及び電力を節約するために、ピクセルの全て又はより大きいサブセット間で共有及び/又は多重化され得る。
【0019】
本発明の実施形態は、イベントベースのセンサの動作のアクティブ(例えば、通常)及び非アクティブ(例えば、低電力又はスタンバイ)モードで動作するように構成され得る。アクティブ動作モードでは、GCD及びデジタルコアは、オンにされ得、ピクセルアレイは、オン又はオフにされ得る。アクティブ動作モードでは、デジタルコアは、GCDによって検出された全てのピクセルクラスタから総和イベントを区別することが可能であり得る。非アクティブ動作モードでは、GCDはオンにされ得、デジタルコアはオフにされ得、ピクセルアレイはオン又はオフにされ得る。非アクティブ動作モードでは、総和イベントは、異なるピクセルクラスタ間で区別されない場合がある。
【0020】
一実施例では、イベントベースのセンサ(例えば、デジタルコア及び/又はピクセルマトリクス)は、非アクティブ(例えば、低電力)動作モードで動作し得る。例えば、ピクセル回路の読み出しは無効にされ得、及び/又は低電力若しくはスタンバイ動作モードにある間、デジタルコアにイベントが渡されない場合があり、これは電力を節約し得る。低電力又はスタンバイ動作モードは、環境が概ね静的である間に選択され得る。GCD回路は、環境が概ね静的であるときを判定するために使用され得る。GCDは、コントラスト変化を検出して、環境が静的でないときを判定し得る。例えば、GCDは、ピクセルのクラスタ(又はサブセット)に対応し得るアクティビティを検出し得、ピクセルマトリクス及び/又はデジタルコアをアクティブ化し得る。ピクセルマトリクス及び/又はデジタルコアをアクティブ化すると、ピクセル回路(例えば、イベントストリーム)の読み出しが可能になり、かつ/又はデジタルコアによる要求/肯定応答信号の処理が可能になり得る。
【0021】
本発明の実施形態は、低解像度動作モードを可能にし得る。GCDは、ピクセル回路のクラスタを表すコントラスト検出を可能にし得る。例えば、1つのGCD合計イベント(例えば、低解像度)は、ピクセルのクラスタ(例えば、高解像度)によって検出され得る複数のイベントを表し得る。イベントベースのセンサからのデータに基づいて使用され得るいくつかの機能は、計算集約的であり得る(例えば、ステレオオブジェクト追跡)。高解像度データを使用して特定の機能のための計算を実行することで、高い計算負荷がもたらされる場合がある。計算負荷は、GCD合計イベントを使用することによって低減され得る。GCD合計イベントは、特定の機能に十分であり得るピクセルのクラスタを表すアクティビティ/イベントマップのより低い解像度を提供し得る。GCD合計イベントを使用する低解像度モードは、提供されるデータが十分であるときに使用され得、処理は、より正確なデータが特定のタイプの機能に有益であるときに、フルピクセル回路読み出しイベントを使用する高解像度モードに切り替わる場合がある。
【0022】
GCD合計イベントは、動的にプログラム可能な基準閾値に基づいて動作し得る。基準閾値は、GCD合計イベントのうちの1つをカウントするための最小及び最大コントラストを示し得る。例えば、GCD合計イベントが特定の閾値を通過するとき、基準は最大コントラストを検出するために広げられ得る。GCDイベントカウントが設定値よりも低い場合、最小コントラストを検出することができるように基準を厳しくし得る。同様に、フレームベースのカメラの場合、GCDによって検出された合計イベントを使用して、フレームベースのカメラをアクティブ化し得る。例えば、フレームベースカメラは、GCDイベントが検出されたときにのみアクティブ化され得る(例えば、センサアレイの又はピクセルのより小さいサブセットに対して定義され得る)。低解像度動作モードから高解像度動作モードに調整するために検出される特定の状況は、特定の実装形態の設計基準に従って変更され得る。
【0023】
本発明の実施形態は、信号調整/フィルタリングの追加層を提供するように構成され得る。一実施例では、フィルタリングのために60Hz付近に阻止帯域が追加され得る。別の実施例では、ハイパスフィルタを使用してフィルタリングを提供し得る。例えば、局所平均電流が望ましくない帯域幅内にあるとき、GCDは、電流を拒絶する(例えば、総和イベントを作り出さない)場合があり、その結果、対応するピクセルからの読み出しが拒絶される(例えば、ピクセル回路をアクティブ化することが防止される)場合がある。ピクセル回路によって生成されたイベントの数を低減すると、データ出力が低減され得、これは、フリッカイベントなどの望ましくない信号に特に有用であり得る。(例えば、デジタル/ファームウェアレベルではなく)ピクセルレベルにおいてフィルタ処理することによって、デジタルコアに送られるデータの量が低減され得る。GCD回路は、シーンの平均フリッカ周波数を抽出するために使用され得る。平均フリッカ周波数は、アンチフリッカ(anti-flicker、AFK)技法を自動的に調整するために使用され得る。
【0024】
図1を参照すると、本発明の例示的な実施形態を例解するブロック図が示されている。装置100は、視覚ニューロモルフィックセンサにおいてグローバル及びクラスタコントラスト検出を実施するように構成され得る。いくつかの実施形態では、装置100は、人によって操作され得るハンドヘルドカメラにおいて実装され得る。
【0025】
感光体40は、光入力LINに応答して光電流信号IPHOTO[0~N]を生成するフォトダイオード50a~50nを含み得る。
【0026】
ピクセルアレイ(又はマトリックス)52は、ピクセル回路(又はピクセル)60a~60nを含み、光電流信号IPHOTO[0~N]に応答して、イベントストリームEVSTM及び電流の総和IPSUM[0~M]を生成する。イベントストリームEVSTMは、デジタルコア56に提示され得る。光電流の和IPSUM[0~M]は、カレントミラー102a~102mに提示される。
【0027】
ピクセル60a~60nの構成要素の詳細については、図10に関連して説明する。ピクセルアレイ52のピクセル60a~60nの数、形状、及び/又は配置は、特定の実装形態の設計基準に従って変更され得る。
【0028】
ピクセル60a~60nの各々は、光電流信号IPHOTO[0~N]のそれぞれの1つをピクセル内部電圧信号に対数変換するように構成され得る。電圧信号は、1つ以上の閾値を超える、以前に記憶された電圧レベルからの偏差について監視される。閾値を超える電圧信号を検出すると、イベントのうちの1つの生成がもたらされる。ピクセル60a~60nのうちの1つが、イベントのうちの1つを生成した後、イベントを生成したピクセルは、現在の光レベルにリセットされ、閾値を超える新たな偏差を監視し続ける。実施例では、ピクセル60a~60nは、光受容体電圧信号に関する振幅領域レベル交差サンプラ(又は非同期デルタ変調器(asynchronous delta modulator、ADM)動作)と同様に動作し得る。光電流IPHOTO[0~N]は、フォトダイオード50a~50nに入射する光と共に連続的に変化し、光に対する変化は、イベントを生成するためにピクセル60a~60nによって検出される。
【0029】
ピクセル60a~60nは、ピクセルのクラスタにグループ化される。ピクセルのクラスタの各々は、実装されたピクセル60a~60nの合計数のサブセットを含む。ピクセル60a~60nのクラスタの詳細については、図2図4に関連して説明する。光電流の総和IPSUM[0~M]のうちの1つ以上は、ピクセル60a~60nのクラスタに対応し得る。光電流の総和IPSUM[0~M]は、特定の時間において光電流信号IPHOTO[0~N]内で受信された光電流の組み合わせを含み得る。実施例では、光電流の総和IPSUM[0~M]は、信号IPHOTO[0~N]における光電流の合計数(例えば、n)よりも少ない成分(例えば、m)を含み得る。
【0030】
イベントストリームEVSTMは、ピクセル60a~60nのいずれかによって生成されたいくつかのイベントを含む。概して、ピクセル60a~60nの各々は、イベントを通信するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ピクセルアレイ52によって生成されたイベントは、イベントストリームEVSTMを生成するために、ピクセル60a~60nからの出力の後にシリアル化される。
【0031】
イベントストリームEVSTMは、ピクセルアレイ52によって検出されたコントラスト変化に応答してトリガされる非同期イベントを含む。ピクセル60a~60nの各々は、光入力における局所的なコントラスト変化を検出(又は応答)し得る。イベントは非同期的に生成されるので、イベントストリームEVSTMは、所定のレートでフレーム全体を生み出すことなく、局所的なコントラスト変化に応答して正又は負のイベントを提供する。イベントの非同期生成は、イベントストリームEVSTMが、冗長な時間的又は空間的サンプリングなしに、ピクセル60a~60nにおける光入力の変化(例えば、正のイベント又は負のイベントとして)を提供することを可能にする。
【0032】
デジタルコア56は、イベントストリームEVSTM及び/又は総和イベントに対して1つ以上のデジタル演算を実行するように構成され得る。例えば、デジタルコア56は、様々なデジタル動作を実行するためにデジタル処理ブロック70を実装し得る。
【0033】
カレントミラー102a~102mの各々は、m個の合計された光電流IPSUM[0~M]のうちの1つを受信する。光電流IPHOTO[0~N]は、m個のクラスタに合計され、次いで、カレントミラー102a~102mに送られ得る。カレントミラー102a~102mは、受信された電流を特定の係数でコピー及び/又は割るように、例えば、電力消費を低減するために10の倍数で割るように構成され得る。カレントミラー102a~102mは、m個の合計電流IPSUM[0~M]のコピーを含む信号IPCOPY[0~M]を生成する。カレントミラー102a~102mの詳細は、図11に関連して説明される。コピーされた光電流IPCOPY[0~M]は、GCDアレイ104に提示される。
【0034】
GCDアレイ104は、各々がグローバルコントラスト検出器(GCD)を実装するいくつかの回路110a~110mを備える。いくつかの実施形態では、単一のGCD(例えば、GCD110)が実装され得る。いくつかの実施形態では、1つのGCD回路が、ピクセル回路60a~60nのクラスタの各1つに対して実装され得る。GCD回路110a~110mの各々は、いくつかの(例えば、2つ以上の)ピクセル回路60a~60nと関連付けられ得る。GCD回路110a~110mの各々は、ピクセル回路60a~60nのうちの複数(例えば、クラスタ)に対応し得るので、GCDアレイ104は、ピクセルアレイ52によって実装されるピクセル回路60a~60nの数よりも少ないGCD回路110a~110mを備え得る。実施例では、実装されるGCD回路110a~110mの数は、合計された光電流IPSUM[0~M]の成分の数及び/又はカレントミラー102a~102mの数と同じであり得る。GCD回路110a~110mの各々は、コピーされた光電流IPCOPY[0~M]の成分を受信する。GCDアレイ104は、ピクセルアレイ52の外部で動作し得る。
【0035】
GCD回路110a~110mの各々は、ピクセルアレイ52及び/又はピクセル60a~60nのサブセットのグローバルアクティビティ及び/又は照明についての情報を提供するように構成され得る。コピーされた光電流IPCOPY[0~M]は、ピクセル回路60a~60nに提供される光電流IPHOTO[0~N]の合計を含み得る。GCD回路110a~110mのフロントエンド(又は感光体ブロック)は、コピーされた光電流IPCOPY[0~M]を対数電圧に変換するように構成され得る。GCD回路110a~110mは、光電流の総和の測定を実行するように構成され得る。一実施例では、GCD回路110a~110mは、光電流の総和の絶対測定を実行し得る。別の実施例では、GCD回路110a~110mは、光電流の総和の相対測定を実行し得る。GCD回路110a~110mの各々は、測定値に応答して総和イベントを生成するように構成され得る。
【0036】
GCD回路110a~110mは各々、総和イベントを生成するように構成され得る。総和イベントは、ピクセルアレイ52によって生成されたイベントと同様であり得る。しかしながら、総和イベントは、イベントストリームEVSTM内に提供される解像度よりも低いコントラストの変化の解像度を提供し得る。総和イベントは、ピクセルアレイ52全体及び/又はピクセル60a~60nのクラスタに対するコントラストの変化を表すように構成され得る。総和イベントは、正のイベント(例えば、ON又はPOSイベント)又は負のイベント(例えば、OFF又はNEGイベント)を含み得る。例えば、正の総和イベントは、コントラスト及び/又は照明の増加を示し得、負の総和イベントは、コントラスト及び/又は照明の減少を示し得る。
【0037】
GCDアレイ104は、信号(例えば、ACTIVATE)、信号(例えば、POS)、及び/又は信号(例えば、NEG)を生成するように構成され得る。GCDアレイ104は、信号(例えば、ACKB)及び/又は信号(例えば、RST)を受信するように構成され得る。信号ACTIVATEは、アクティブ化信号であり得る。信号POSは、正の総和イベントであり得る。信号NEGは、負の総和イベントであり得る。信号ACKBは、肯定応答信号であり得る。信号RSTは、リセット信号であり得る。GCDアレイ104によって送信/受信される信号の各々の数、タイプ、及び/又は機能は、特定の実装形態の設計基準に従って変更され得る。
【0038】
信号ACTIVATEは、デジタルコア56に提示され得る。信号ACTIVATEは、デジタルコア56の動作モードを選択及び/又はトグルするように構成され得る。デジタルコア56は、少なくとも動作のアクティブモード(例えば、通常モード、完全機能モード、デフォルトモードなど)及び動作の非アクティブモード(スタンバイモード、超低電力モード、パワーダウンモード、スリープモードなど)で動作し得る。非アクティブ動作モードでは、デジタルコア56は、オフであり得る。非アクティブ動作モードでは、デジタルコア56は、電力節約を提供し得る。信号ACTIVATEは、デジタルコア56のアクティブ動作モードを選択するように構成され得る。アクティブ動作モードでは、デジタルコア56は、様々な動作を実行するように構成され得る。実施例では、デジタルコア56は、アクティブ動作モードにおいて完全に機能し得、(例えば、デジタル処理ブロック70)イベントストリームEVSTM、総和イベントを処理し、及び/又は他の動作を実行し得る。
【0039】
信号ACTIVATEは、ピクセルアレイ52がアクティブ化されるか又は非アクティブ化されるかに必ずしも直接影響しない場合がある。例えば、ピクセルアレイ52は、デジタルコア56のアクティブ化及び/又は非アクティブ化とは独立してアクティブ化及び/又は非アクティブ化され得る。いくつかの実施形態では、信号ACTIVATEは、デジタルコア56をアクティブ化するように構成され得、デジタルコア56は、ひいては、装置100のアナログコアの構成要素(例えば、ピクセルアレイ52、バイアス回路、ADC、PMU、温度センサ、他のアナログユニットなど)をアクティブ化し得る。例えば、信号ACTIVATEは、デジタルコア56をアクティブ化するため、及び/又は装置100のアナログコアの構成要素のアクティブ化を可能にするために使用され得る。信号ACTIVATEに応答して、どの構成要素がアクティブ化及び/又は非アクティブ化され得るかは、特定の実装形態の設計基準に従って変更され得る。
【0040】
信号POS及び信号NEGは、デジタルコア56に提示され得る。いくつかの実施形態では、信号POS及び/又は信号NEGは、信号ACTIVATEを生成するために、GCD回路110a~110mによって内部で使用され得る。実施例では、信号ACTIVATEは、正の総和イベント及び負の総和イベントの論理OR演算に応答して生成され得る。信号POSは、正の総和イベントをデジタルコア56に提示し得る。信号NEGは、デジタルコア56に負の総和イベントを提示し得る。いくつかの実施形態では、単一の信号POSは、GCD回路110a~110mの全てに対する正の総和イベントに関する情報を提供し得、単一の信号NEGは、GCD回路110a~110mの全てに対する負の総和イベントに関する情報を提供し得る。いくつかの実施形態では、信号POSは、GCD回路110a~110mの各々によって提供される正の総和イベントの各々のための成分(例えば、最大m個の成分)を備え得、信号NEGは、GCD回路110a~110mの各々によって提供される負の総和イベントの各々のための成分(例えば、最大m個の成分)を備え得る。
【0041】
総和イベント(例えば、信号POS又は信号NEG)は、イベントストリームEVSTM内のイベントと同様であり得る。総和イベントは、GCD回路110a~110mによって生成された正の総和イベント及び負の総和イベントを含み得る。イベントは、ピクセル回路60a~60nによって生成された正のイベント及び負のイベントを含み得る。概して、ピクセル回路60a~60nによって生成されたイベントは、GCD回路110a~110mによって生成された総和イベントよりも高いレベルの精度(例えば、解像度)を有し得る。例えば、正のイベント及び負のイベントは、ピクセル回路60a~60nの各々に対応し得、正の総和イベント及び負の総和イベントは、ピクセル回路60a~60nのクラスタ(又はピクセルアレイ52全体)に対応し得る。
【0042】
肯定応答信号ACKBは、デジタルコア56によって生成され得る。デジタルコア56は、正の総和イベント又は負の総和イベントのいずれかに応答して、肯定応答信号ACKBを生成し得る。肯定応答信号ACKBは、総和イベントが受信されているという肯定応答を提供し得る。
【0043】
リセット信号RSTは、デジタルコア56によって生成され得る。いくつかの実施形態では、リセット信号RSTは、GCD回路110a~110mによって内部で生成され、使用され得る。例えば、デジタルコア56が低電力動作モードにあるとき、信号RSTは、GCD回路110a~110mによって内部で生成され得る。信号RSTは、要求が肯定応答された後に、GCD回路110a~110mによる要求を除去するように、かつ/又はすでに肯定応答されている要求を除去するように構成され得る。信号RSTは、後続の総和イベントの生成のためにGCD回路110a~110nを準備し得る。いくつかの実施形態では、信号RSTは、単一の要求に対する肯定応答を受信した後に、全てのGCD回路110a~110mをリセットし得る。いくつかの実施形態では、信号RSTは、GCD回路110a~110mのサブセット及び/又は要求が肯定応答されたサブ回路をリセットし得る。
【0044】
GCD回路110a~110mは、スタンドアロンデバイスとして、及び/又はピクセルアレイ52と並列に動作し得る。スタンドアロンデバイスとして、GCD回路110a~110mは、コントラスト検出の第1の層を提供し得る。GCD回路110a~110mは、ピクセルマトリクス52が無効化されている間、コントラスト変化を検出し得る。例えば、ピクセル回路60a~60nは、イベントを生成しないように電力を弱められ得、光電流IPHOTO[0~N]は、イベントストリーム生成をバイパスし、総和電流IPSUM[0~M]のために合計され得る。ピクセルアレイ52が無効にされるとき、GCD回路110a~110mは、コントラスト変化を検出(例えば、総和イベントを提供)し得る。総和イベントに応答して、ピクセルアレイ52は、(例えば、GCDアレイ104又はデジタルコア56のいずれかによってデアサートされるバイパス信号に応答して)アクティブ化され得る。
【0045】
GCD回路110a~110mはスタンドアロン動作モードで動作するが、デジタルコア56は、非アクティブモードで無効化され得るか、又はアクティブ動作モードで機能的となり得る(例えば、デジタルコア56のアクティブ化は、ピクセルアレイ52のアクティブ化とは無関係であり得る)。デジタルコア56が低電力制限機能構成にあるとき、GCDアレイ104は、バイパス信号をデアサートし、それ故、ピクセル回路60a~60nがイベントストリームEVSTMのためのイベントを生成するかどうかを制御し得る。一実施例では、GCDアレイ104によって生成されたバイパス信号は、静的値であり得るデフォルト値を含み得る。別の実施例では、GCDアレイ104によって生成されたバイパス信号は、装置100のパッド(例えば、パッドリング)によって駆動され得るデフォルト値を含み得る。ピクセル60a~60nの全てのクラスタを構成し、GCDアレイ104からのバイパス信号のデアサートに応答して、イネーブル信号を送る制御ユニットを実装し得る。制御ユニットは、デジタルコア56が非アクティブ動作モードにある間、ピクセルアレイ52へのバイパス信号をデアサートし得る。
【0046】
いくつかの実施形態では、信号(例えば、ULP_EN、図示せず)は、デジタルコア56の動作モードを定義するように構成され得るGCDアレイ104(例えば、パッドリングからの入力)によって受信され得る。例えば、信号ULP_ENは、デジタルコア56が低電力動作モードにあるときを示し得る。実施例では、信号ULP_ENがアサートされる(例えば、デジタルコア56が低電力動作モードにある)とき、GCD回路110a~110mは、ピクセルアレイ52(例えば、並びに他のアナログブロック)のバイパスの制御を引き継ぎ得る。信号ULP_ENがアサートされていない(例えば、デジタルコア56が通常動作モードにある)とき、デジタルコア56は、様々な制御信号(例えば、信号BYPASS及び/又は他の制御信号)を定義し得る。一実施例では、デジタルコア56は、デフォルトでは低電力モードで開始し得、デジタルコア56は、信号ACTIVATEに応答して、かつ/又は信号ULP_ENがアサートされるときにアクティブ化され得る。
【0047】
デジタルコア56が非アクティブ(又は低電力)動作モードにあるとき、デジタルコア56及び装置100のアナログコアの大部分はオフであり得る。GCD回路110a~110mは、信号ACTIVATEを生成するために、コントラスト変化を検出し得るスタンドアロンデバイスとして動作し得る。信号ACTIVATEは、デジタルコア56(例えば、通常動作モードへの変更)及び装置100のアナログコアの残り(例えば、ピクセル回路60a~60nを含み得る)を有効化し得る。デジタルコア56が低電力モードにあるとき、GCD回路110a~110mは、グローバルGCDとして動作し得(例えば、総和イベントは、ピクセル回路60a~60nの全てに対応し得る)、単一信号ACTIVATEをデジタルコア56に提示し得る。概して、GCD回路110a~110mのスタンドアロン機能性は、デジタルコア56がアクティブであるときと比較して、著しい電力節約を可能にし得る。デジタルコア56が低電力動作モードにあるとき、装置100は、超低電力センサを提供するように構成され得る(例えば、装置100は、バッテリで動き得る)。GCD110a~110mは、デジタルコア56及びアナログコア(ピクセル60a~60nを含む)が概ねオフであり、次いで、シーン内でアクティビティが検出されたときにオンになるように、装置100が動作することを可能にし得る。
【0048】
デジタルコア56がアクティブ動作モードにあるとき、デジタルコア56は、総和イベントで検出されたコントラスト変化に応答して、信号の状態(例えば、BYPASS及び/又はSMART ACTIVATE)をトグルし得る。例えば、GCDアレイ104は、信号ACTIVATEをアサートして、デジタルコア56を有効化し得、デジタルコア56は、信号BYPASSをトグルして、ピクセル回路60a~60nをバイパスするか否かを判定し得る。例えば、デジタルコア56が通常動作モードにあるとき、ピクセルアレイ52は、(例えば、デジタルコア56によって行われた判定に基づいて)バイパスされ得るか、又はアクティブとなり得る。信号SMART ACTIVATEは、アクティブ化信号であり得る。
【0049】
GCD回路110a~110mは、ピクセルアレイ52と並列動作モードで動作するが、デジタルコア56は、アクティブ動作モードであり得る。GCD回路110a~110mからの情報(すなわち、総和イベント)は、ピクセルアレイ52からのイベントストリームデータと共に使用され得る。デジタルコア56がアクティブであるとき、GCD110a~110mは、クラスタごとに総和イベントを提供し得る。デジタルコア56は、(例えば、コントラスト変化が検出されている場所をより良く理解することを可能にするために)クラスタごとの総和イベント、又はクラスタイベントを区別し得る。総和イベントは、デジタル処理ブロック70によって使用されて、フリッカ緩和又はイベントストリームEVSTMに対する他のタイプのデータ処理を実行し得る。一実施例では、総和イベントは、イベントストリームEVSTMに対するフリッカ検出/緩和を実行するために、デジタルコア56によって使用され得る。別の実施例では、総和イベントは、光パターン/形態、デューティサイクル、周波数、偽総和イベント拒絶などを判定するために、デジタルコア56によって使用され得る。更に別の実施例では、総和イベントは、特定の(例えば、予め定義された)光パターンを検出するために、デジタルコア56によって使用され得る。更に別の実施例では、デジタルコア56は、イベントストリームEVSTM内の偽イベントを訂正及び/又は較正するために、生の総和イベントをフィルタリングするように構成され得る。別の実施例では、デジタルコア56は、生の総和イベントを分析して、信号BYPASSをトグルし、ピクセルアレイ52のウェイクアップ基準を調整し、かつ/又は所望の用途に応じて信号SMART ACTIVATEを生成するように構成され得る。総和イベント及び/又はイベントストリームEVSTMに応答してデジタルコア56及び/又はデジタル処理ブロック70によって実行される機能は、特定の実装形態の設計基準に従って変更され得る。
【0050】
信号SMART ACTIVATEは、装置100の別の構成要素(図示せず)をアクティブ化するように構成され得る。例えば、他の構成要素は、HDMIインターフェース、Wi-Fi、イーサネット、オーディオなどを備え得る。いくつかの実施形態では、信号SMART ACTIVATEは、信号ACTIVATEと同様に動作し得る。例えば、信号SMART ACTIVATEは、デジタルコア56以外の様々な他の構成要素の機能をトグルし得る。いくつかの実施形態では、信号SMART ACTIVATEは、デジタルコア56によって実行された後処理から生じる出力であり得る。実施例では、信号SMART ACTIVATEは、シーンに偽イベント/フリッカイベントがない場合があることを示し得、かつ/又は検出されたフリッカ周波数を示し得る。いくつかの実施形態では、信号SMART ACTIVATEは、ピクセル回路60a~60nをオンにする(例えば、ピクセルバイパスをオフにする)ために使用され得る。
【0051】
概して、デジタルコア56のアクティブ化は、ピクセルアレイ52のアクティブ化から独立している場合がある。実施例では、ピクセルアレイ52は、デジタルコア56が非アクティブ又はアクティブである間、アクティブであり得る。同様に、デジタルコア56は、ピクセルアレイ52が非アクティブ又はアクティブである間、アクティブであり得る。GCD回路110a~110mは、ピクセルアレイ52を有効化及び/又は無効化するように構成され得る。GCD回路110a~110mは、デジタルコア56を有効及び/又は無効にするように構成され得る。
【0052】
図2を参照すると、ピクセルアレイ全体に対して動作するように構成されたグローバルコントラスト検出器回路を実装することを例解する図が示されている。装置100の様々な実施形態は、GCD110a~110mに対して異なる構成を実装し得る。ピクセルアレイ52及びGCD回路110の簡略化されたバージョンが、例解目的のために示される。
【0053】
示された構成では、GCDアレイ104は、単一のGCD回路110を備え得る。単一GCD回路110の実施形態は、ピクセルアレイ52全体に対してコントラスト検出を提供するように構成されたGCD回路110を備え得る。例えば、単一のGCD回路110と関連付けられたピクセル回路60a~60nのクラスタは、ピクセル回路60a~60nの全てを含み得る。
【0054】
ピクセルアレイ52は、フォトダイオード50a~50nによって生成された光電流の全ての総和を含む総和光電流IPSUMを生成し得る。単一のGCD110の実装形態では、信号IPSUMは、光電流IPHOTO[0~N]の全ての総和を含み得る。単一のGCD110は、ピクセルアレイ52全体に対応するコントラスト変化を判定するように構成され得る。単一のGCD110によって生成された総和イベントは、装置100を実装するカメラによってキャプチャされたシーン全体のコントラスト変化及び/又は照明の変化に対応し得る。信号POSでの正の総和イベント及び/又は信号NEGでの負の総和イベントは、シーンの変化に関する高レベルの情報のみを提供し得る。実施例では、デジタルコア56が低電力動作モードにあるとき、総和イベントは、ピクセル60a~60nのクラスタの各々の間で区別可能でない場合がある。デジタルコア56が低電力動作モードにあるとき、総和イベントは、ピクセルアレイ52のピクセル60a~60nの全てに対応し得る。
【0055】
図3を参照すると、ピクセル回路のクラスタ上で動作するように構成された複数のグローバルコントラスト検出器回路を実装することを例解する図が示されている。ピクセルアレイ52及びGCD回路110a~110mの簡略化されたバージョンが、例解目的で示されている。ピクセルクラスタ120a~120lが示されている。
【0056】
ピクセルクラスタ120a~120lは、ピクセル回路60a~60nのグループを含み得る。示された実施例では、ピクセルクラスタ120a~120lは、ピクセル回路60a~60nのグループの3×4アレイを備え得る。ピクセルクラスタ120a~120lの配置は、例解目的で示されている。ピクセル回路60a~60nのクラスタは、所与の数の列及び行を表し得る。ピクセルクラスタ120a~120lは各々、シーンの領域に関する情報を提供し得る。ピクセルクラスタ120a~120lの各々におけるピクセル回路60a~60nの数、及び/又はピクセルクラスタ120a~120lの各々における特定のピクセル回路60a~60nの数は、特定の実装形態の設計基準に従って変更され得る。
【0057】
GCD回路110a~110mは、ピクセルクラスタ120a~120lと関連して示されている。いくつかの実施形態では、GCD110a~110mのうちの1つは、ピクセルクラスタ120a~120lのうちの1つに対応し得る(例えば、ピクセルアレイ52がGCD回路110a~110mに対応するようにピクセルクラスタ120a~120mを実装した状態で、ピクセルクラスタごとに1つのGCD)。いくつかの実施形態では、GCD回路110a~110mのうちの1つ以上は、ピクセルクラスタ120a~120lのうちの複数と関連付けられ得る。実施例では、GCD110aは、ピクセルクラスタ120a、ピクセルクラスタ120e、及びピクセルクラスタ120iを含むピクセルクラスタの列におけるコントラスト変化を検出するように構成され得、GCD110eは、ピクセルクラスタ120a、ピクセルクラスタ120b、ピクセルクラスタ120c、及びピクセルクラスタ120dを含むピクセルクラスタの行におけるコントラスト変化を検出するように構成され得る。
【0058】
いくつかの実施形態では、ピクセルクラスタ120a~120lのうちの1つは、GCD回路110a~110mのうちの1つのみと関連付けられ得る(例えば、GCD回路110aは、ピクセルクラスタ120aの変化を検出し得、他のGCD回路110b~110mは、ピクセルクラスタ120aの変化を検出しない場合がある)。いくつかの実施形態では、GCD回路110a~110mのうちの複数は、ピクセルクラスタ120a~120lのうちの同じ1つと関連付けられ得る。例えば、同じピクセルクラスタ120a~120lを複数のGCD回路110a~110mと関連付けることによって、GCD回路110a~110mは、領域の特定のパターン及び/又は形状の変化を検出するように構成され得る(例えば、1つのGCDは右上隅の変化を検出し、別のGCDはシーンの右側の変化を検出し、別のGCDはシーンの上部に沿った変化を検出し、ここで、シーンの右上隅、右側及び上部は全てピクセルクラスタ120dを含み得る)。
【0059】
ピクセルクラスタ120a~120lのうちの1つの中で、又は隣接するピクセルクラスタの間で変化の差を感知すると、特定のシーンにおける光変化の展開についての詳細のより大きい精度が提供される場合がある。実施例では、デジタルコア56が通常動作モードにあるとき、総和イベントは、ピクセル60a~60nのクラスタ120a~120lの各々の間で区別可能であり得る。デジタルコア56が通常動作モードにあるとき、総和イベントの各々は、前述のピクセル回路60a~60nのクラスタ120a~120lのうちの1つに対応し得る。GCD回路110a~110mのどれがピクセルクラスタ120a~120lのどれと関連付けられるかは、特定の実装形態の設計基準に従って変更され得る。
【0060】
図4を参照すると、ピクセル回路の行に対して動作するように構成された複数のグローバルコントラスト検出器回路を例解する図が示されている。ピクセルアレイ52及びGCD回路110a~110mの簡略化されたバージョンが、例解目的で示されている。ピクセルクラスタ120a’~120i’及びGCD回路110a~110iが示されている。
【0061】
示された実施例では、ピクセルクラスタ120a’~120i’は、ピクセルアレイ52内のピクセル回路60a~60nの各行に対応し得る。別の実施例では、ピクセルクラスタ120a’~120i’は、ピクセル回路60a~60nの各列に対応し得る。GCD回路110a~110iは、コントラスト変化を検出し、ピクセルクラスタ120a’~120i’によって表される行の各々について総和イベントを生成するように構成され得る。GCD回路110a~110mのうちの1つを各ピクセル行又はピクセル列と関連付けることで、GCD回路110a~110mは、ピクセル行ごと又はピクセル列ごとに総和イベントが提供され得る。概して、行(又は列)内又は隣接する行間(又は隣接する列間)のコントラスト変化の変動は、シーンの展開についての重要な詳細を提供し得る。
【0062】
図5を参照すると、ピクセルのクラスタごとに総和イベントを生成するように構成された相対照度センサを実装するGCD回路の構成要素を例解するブロック図が示されている。GCDアレイ104及びピクセルクラスタ120a~120mを備える実装形態150が示されている。コピーされた光電流IPCOPYとしてピクセルクラスタ120a~120mからコピーされた合計された光電流IPSUMは、GCDアレイ104に提示され得る。GCDアレイ104は、相対照度センサとして実装される複数のGCD回路110a~110mを備え得る。一実施例では、ピクセルクラスタ120a~120mのうちの9つが実装され得、GCDアレイ104は、GCD回路110a~110mのうちの9つを備え得る。実装されるピクセルクラスタ120a~120m及び/又はGCD回路110a~110mの数は、特定の実装形態の設計基準に従って変更され得る。
【0063】
GCD回路110a~110mの構成要素が示されている。GCD回路110a~110mは各々、対応するブロック(又は回路)152a~152mのうちの1つ、対応するブロック(又は回路)154a~154mのうちの1つ、対応するブロック(又は回路)156a~156mのうちの1つ、及び/又は対応するブロック(又は回路)158a~158mのうちの1つを備え得る。GCDアレイ104は、ブロック(又は回路)160及び/又はブロック(又は回路)162を更に備え得る。回路152a~152mは、GCDフロントエンドを備え得る。回路154a~154mは、GCDローパスフィルタを備え得る。回路156a~156mは、GCDハイパスフィルタ及び利得段を備え得る。回路158a~158mは、GCD比較器を備え得る。回路160は、ロジックゲートを備え得る。回路162は、GCDハンドシェイクロジック回路を備え得る。個々のGCD回路110a~110m及び/又はGCDアレイ104は、他の構成要素(図示せず)を備え得る。GCD回路110a~110m及び/又はGCDアレイ104の構成要素の数、タイプ及び/又は配置は、特定の実装形態の設計基準に従って変更され得る。
【0064】
GCDフロントエンド回路152a~152mは、カレントミラー102a~102mから信号IPCOPYを受信するように構成され得る。GCDフロントエンド回路152a~152mは各々、電圧GCD_PR_OUTを生成するように構成され得る。いくつかの実施形態では、デジタルコア56は、バイアス、帯域幅を変更し、かつ/又は雑音応答を整形するために、GCDフロントエンド回路152a~152mをプログラムするように構成され得る。GCDフロントエンド回路152a~152mの各々からの電圧GCD_PR_OUTは、GCDローパスフィルタ154a~154mのうちのそれぞれ1つに提示され得る。GCDフロントエンド回路152a~152mの詳細は、図11及び/又は図13に関連して説明され得る。
【0065】
GCDローパスフィルタ154a~154mの各々は、それぞれのGCDフロントエンド回路152a~152mから信号GCD_PR_OUTを受信するように構成され得る。GCDローパスフィルタ154a~154mは、信号GCD_PR_OUTのローパスフィルタを実行し、バッファ回路を提供するように構成され得る。いくつかの実施形態では、デジタルコア56は、ローパスフィルタ154a~154mの帯域幅をプログラムするように構成され得る。GCDローパスフィルタ154a~154mは、信号(例えば、GCD_LPF_OUT)を生成するように構成され得る。GCDローパスフィルタ154a~154mの各々によって生成された信号GCD_LPF_OUTは、GCDハイパスフィルタ及び利得段156a~156mのうちのそれぞれ1つに提示され得る。
【0066】
GCDハイパスフィルタ及び利得段156a~156mの各々は、それぞれのGCDローパスフィルタ154a~154mから信号GCD_LPF_OUTを受信するように構成され得る。GCDハイパスフィルタ及び利得段156a~156mは、プログラマブル利得制御及び/又は同調可能ハイパスフィルタを備え得る。いくつかの実施形態では、デジタルコア56は、GCDハイパスフィルタ及び利得段156a~156mのために、利得制御をプログラムし、かつ/又はハイパスフィルタを調整するように構成され得る。デジタルコア56は、利得段の増幅器への基準電圧をプログラムするように更に構成され得る。実施例では、利得段回路の利得は、シーン及び/又はアプリケーションの制約/選好に応じてコントラスト閾値を調整するために、(例えば、GCD比較器158a~158mによって実装される)比較器基準と共にデジタルコア56によって動的にプログラムされ得る。
【0067】
GCDハイパスフィルタ及び利得段156a~156mは、利得動作を実行し、増幅された信号をハイパスフィルタ処理するように構成され得る。GCDハイパスフィルタ及び利得段156a~156mは、リセット信号RSTを受信するように構成され得る。リセット信号RSTは、後続の総和イベントの生成のためにGCD回路110a~110mを準備するために、総和イベントが生成され肯定応答された後に受信され得る。GCDハイパスフィルタ及び利得段156a~156mは各々、信号(例えば、GCD_DIFF_OUT)を生成するように構成され得る。ハイパスフィルタ及び利得段156a~156mの各々によって生成された信号GCD_DIFF_OUTは、GCD比較器158a~158mのうちのそれぞれ1つに提示され得る。
【0068】
GCD比較器158a~158mの各々は、それぞれのGCDハイパスフィルタ及び利得段156a~156mから信号GCD_DIFF_OUTを受信するように構成され得る。GCD比較器158a~158mの各々は、一対の比較器を実装し得る。GCD比較器158a~158mは、正(又はオン)比較器と負(又はオフ)比較器とを備え得る。対の比較器は、正の総和イベント(例えば、信号POS)又は負の総和イベント(例えば、信号NEG)を生成するように構成され得る。
【0069】
GCD比較器158a~158mは、少なくとも2つの比較器を備え得る。比較器のうちの1つは、信号GCD_DIFF_OUTを正の基準電圧と比較して、正の総和イベントを生成するかどうか(例えば、GCD_DIFF_OUT>VREF_POS)を判定するように構成され得る。比較器のうちの別の比較器は、信号GCD_DIFF_OUTを負の基準電圧と比較して、負の総和イベントを生成するかどうかを判定するように構成され得る(例えば、GCD_DIFF_OUT<VREF_NEG)。正の基準電圧は、負の基準電圧よりも高い値であり得る。信号GCD_DIFF_OUTが正の基準電圧と負の基準電圧との間にある(例えば、コントラストの著しい変化が生じていない)とき、総和イベントは生成されない場合がある。
【0070】
デジタルコア56は、正の基準電圧及び負の基準電圧のための電圧レベルをプログラムするように構成され得る。デジタルコア56は、シーン及び/又は所望のコントラスト閾値に応じて、対の比較器の基準電圧を動的に変更するように構成され得る。基準電圧の詳細については、図16に関連して説明され得る。GCD比較器158a~158mの各々によって生成された信号POS及び/又は信号NEGは、ロジックゲート160に提示され得る。
【0071】
ロジックゲート160は、GCD比較器158a~158mの各々から信号POS及び/又は信号NEGを受信するように構成され得る。示された実施例では、ロジックゲート160は、論理OR演算を実行するように構成され得る。実施例では、ロジックゲート160は、短い総和イベントがキャプチャされることを確実にするためにフリップフロップを備え得る。示された実施例では、ロジックゲート160の出力は、GCDハンドシェイクロジック162に提示され得る。
【0072】
GCDハンドシェイクロジック162は、ロジックゲート160からの出力を受信するように構成され得る。GCDハンドシェイクロジック162は、GCDアレイ104内のGCD回路110a~110mとデジタルコア56との間の通信を可能にするように構成され得る。GCDハンドシェイクロジック162は、ロジックゲート160の出力に応答して、信号ACTIVATEを生成するように構成され得る。信号ACTIVATEを生成するために、正の総和イベント及び/又は負の総和イベントの論理OR演算が実装され得る。GCDハンドシェイクロジック162は、デジタルコア56から肯定応答信号ACKBを受信するように構成され得る。GCDハンドシェイクロジックは、肯定応答信号ACKBに応答して、リセット信号RSTを生成するように構成され得る。信号RSTは、GCDハイパス及び利得段156a~156mに提示され得る。いくつかの実施形態では、信号RSTは、総和イベントを提示するように実装され得るDフリップフロップをリセットするために、ロジックユニットに提示され得る。(例えば、デジタルコア56が低電力動作モードで動作している)実装形態150の実施例では、リセット信号RSTは、GCD回路110a~110mによって使用される内部信号であり得る。
【0073】
GCDアレイ104の実装形態150は、相対照度センサ(Relative Illuminance Sensor、RIS)として構成され得る。RIS実装形態150は、総和イベントを単一の信号(例えば、アクティブ化信号ACTIVATE)にマージし得る。RIS実装形態150は、光電流の合計(例えば、信号IPCOPYとしてコピーされた信号IPSUM)を電圧に変換するように構成され得る。電圧は、正の総和イベント及び/又は負の総和イベントを生成するために、基準値(例えば、信号VREF_POS及び信号VREF_NEG)と比較され得る。いくつかの実施形態では、GCDアレイ104は、相対照度センサ及び絶対照度センサの両方を実装するように構成され得る。絶対照度センサの詳細は、図8図9に関連して説明され得る。
【0074】
RIS実装形態150では、デジタルコア56は、非アクティブ動作モードにあり得る。デジタルコア56が非アクティブ動作モードにあるので、装置100は、様々なピクセルクラスタ120a~120mにおけるコントラスト変化を区別することができない場合がある。ピクセルアレイ52は、無効化又は有効化される場合がある。信号ACTIVATEは、デジタルコア56(図示せず)に提示される正及び負の総和イベントの論理ORであり得る。デジタルコア56は、信号ACTIVATEに応答してアクティブ化され得る。同様に、ピクセルアレイ52を有効化するためのGCD110a~110mによるバイパス信号のデアサートは、正及び負の総和イベントの論理ORであり得る。
【0075】
図6を参照すると、ピクセルの全てのクラスタに対して単一の総和イベントを生成するために簡略化されたフロントエンドを有する相対照度センサを実装するGCD回路の構成要素を例解するブロック図が示されている。GCDアレイ104及びピクセルクラスタ120a~120mを備える簡略化されたRIS実装形態170が示されている。ピクセルクラスタ120a~120mからコピーされた合計された光電流IPSUMは、GCDアレイ104に提示され得る。簡略化されたRIS実装形態170は、図5に関連して示される実装形態150と同様であり得る。
【0076】
簡略化されたRIS実装形態170では、GCD回路110a~110mは、GCDフロントエンド回路152a~152mと、GCDローパスフィルタ154a~154mと、ロジックゲート160と、GCDハンドシェイクロジック162とを備え得る。簡略化されたRIS実装形態170では、デジタルコア56は、(例えば、非アクティブ動作モードで)無効化され得、ピクセルアレイ52は、無効化又は有効化され得る。図5に関連して示される実装形態150と同様に、簡略化されたRIS実装形態170は、総和イベントを単一のアクティブ化信号ACTIVATEにマージし得る。デジタルコア56が非アクティブ動作モードにある状態で、装置100は、異なるピクセルクラスタ120a~120mにおける照度変化を区別することができない場合がある。
【0077】
実装形態150と比較して、簡略化されたRIS実装形態170は、より少ない回路を有するフロントエンド設計を有し得る。例えば、簡略化されたRIS実装形態170は、より低い実装コストを有し得、かつ/又はより少ない電力を消費し得る。(例えば、簡略化されたRIS実装形態170は、面積及び電力効率が良い場合がある)。簡略化されたRIS実装形態170におけるGCD回路110a~110mは、単一のGCDハイパスフィルタ及び利得段156と、単一のGCD比較器158とを共有し得る。単一のGCDハイパスフィルタ及び利得段156並びに単一のGCD比較器158は、ピクセルクラスタ120a~120mの全てから受信された光電流のために使用され得る。
【0078】
簡略化されたRIS実装形態170では、GCDローパスフィルタ154a~154mGCDからの信号GCD_LPF_OUTは、単一のGCDハイパスフィルタ及び利得段156においてマージ(例えば、時分割多重化)され得る。単一のGCDハイパスフィルタ及び利得段156は、時間多重化信号GCD_LPF_OUTに応答して増幅及びハイパスフィルタリングを実行し、信号GCD_DIFF_OUTを生成し得る。実施例では、単一のGCDハイパスフィルタ及び利得段156は、複数のピクセルクラスタ120a~120mに対応し得るので、GCDフロントエンド回路152a~152mからの出力は、時間多重化及びサンプリングされ得る。単一のGCDハイパスフィルタ及び利得段156の出力は、特定のサンプリングされた時間における特定のクラスタ/行に対応し得る。信号GCD_LPF_OUTは、GCDローパスフィルタ154a~154mの各々によって出力され、時間多重化に応答して順次、単一のGCDハイパスフィルタ及び利得段156の入力に接続され得る。
【0079】
信号GCD_DIFF_OUTは、単一のGCD比較器158に提示され得る。単一のGCD比較器158は、(例えば、図5に関連して説明したGCD比較器158a~158mによって実装されるm個の対の比較器の代わりに)1対の比較器を実装し得る。単一のGCD比較器158の比較器の対は、信号GCD_DIFF_OUTを正の基準電圧及び負の基準電圧と比較して、単一の正の総和イベント又は単一の負の総和イベントを生成し得る。ロジックゲート160及びGCDハンドシェイクロジック162は、デジタルコア56の動作モードを変更する(例えば、デジタルコア56をアクティブ化する)ために、総和イベントを使用してアクティブ化信号ACTIVATEを生成し得る。
【0080】
図7を参照すると、アクティブ化されたデジタルコアに総和イベントを提供するように構成された相対照度センサを実装するGCD回路の構成要素を例解するブロック図が示されている。デジタルコア56と、GCDアレイ104と、ピクセルクラスタ120a~120mとを備えるアクティブ化されたRIS実装形態180が示されている。ピクセルクラスタ120a~120mからコピーされた合計された光電流IPSUMは、GCDアレイ104に提示され得る。アクティブ化されたRIS実装形態180は、図5に関連して示された実装形態150と同様であり得る。
【0081】
アクティブ化されたRIS実装形態180では、GCD回路110a~110mは、GCDフロントエンド回路152a~152mと、GCDローパスフィルタ154a~154mと、GCDハイパスフィルタ及び利得段156a~156mと、GCD比較器158a~158mとを備え得る(ロジックゲート160及びGCDハンドシェイクロジック162が実装され得るが、例解目的のために図示されていない)。アクティブ化されたRIS実装形態180では、デジタルコア56は、(例えば、通常動作モードで)アクティブ化され得、ピクセルアレイ52は、無効化又は有効化され得る。いくつかの実施形態では、GCD110a~110mは、図6に関連して示される簡略化されたRIS実装形態170(例えば、単一のGCDハイパスフィルタ及び利得段156並びに単一のGCD比較器158を有する)を備え得、デジタルコア56は、アクティブ化された動作モードにある。デジタルコア56がアクティブ化された動作モードにある状態で、装置100は、異なるピクセルクラスタ120a~120mの各々における照度変化を区別することが可能であり得る。実施例では、アクティブ化されたRIS実装形態180におけるGCD回路110a~110mは、ピクセルクラスタ120a~120mの全てに対応する全ての正の総和イベント及び全ての負の総和イベントを(例えば、合計された光電流IPSUM[0~M]に基づいて)提供するように構成され得る。
【0082】
アクティブ化されたRIS実装形態180では、GCDフロントエンド回路152a~152m、GCDローパスフィルタ154a~154m、GCDハイパスフィルタ及び利得段156a~156m、並びにGCD比較器158a~158mは、図5に関連して説明した実装形態150と同様に動作し得る。デジタルコア56がアクティブ化された状態で、GCD比較器158a~158mは、デジタルコア56に総和イベントを提示し得る。信号POS[0~M]及び/又は信号NEG[0~M]は、デジタルコア56に提示され得る。
【0083】
デジタルコア56は、ブロック(又は回路)182及び/又はブロック(又は回路)184を備え得る。回路182は、GCDロジックを実装し得る。回路184は、プロセッサを実装し得る。デジタルコア56は、他の構成要素(図示せず)を備え得る。デジタルコア56の構成要素の数、タイプ及び/又は配置は、特定の実装形態の設計基準に従って変更され得る。
【0084】
GCDロジック182は、GCD110a~110mとデジタルコア56との間のインターフェースを提供し得る。GCDロジック182は、正の総和イベント信号POS[0~M]及び負の総和イベント信号NEG[0~M]を受信するように構成され得る。GCDロジック182は、信号RSTを生成するように構成され得る。アクティブ化されたRIS実装形態180では、信号RSTは、デジタルコア56によって提供され得る。
【0085】
GCDロジック182は、GCD110a~110mの各々によって生成された総和イベントを分析するように構成され得る。分析は、ピクセルクラスタ120a~120mの各々について検出された照度変化に関する統計情報を生成するために使用され得る。GCDロジック182は、総和イベントの分析に応答して、信号(例えば、STATISTICS)を生成するように構成され得る。信号STATISTICSは、統計情報を含み得る。信号STATISTICSは、プロセッサ184に提示され得る。
【0086】
プロセッサ184は、GCD110a~110mによって生成された総和イベントに関する統計情報を処理するように構成され得る。実施例では、プロセッサ184は、ピクセル回路60a~60nによって生成された偽イベントに対するフィルタリングを提供し、フリッカ雑音を判定し、かつ/又は信号BYPASSをトグルするために使用されるように構成され得る。プロセッサ184は、総和イベントに関する統計情報を処理することに応答して、信号SMART ACTIVATEを生成するように構成され得る。実施例では、信号SMART ACTIVATEは、外部ホスト(例えば、装置100の外部のデバイス)に送られ得る。
【0087】
図8を参照すると、ピクセルのクラスタごとに総和イベントを生成するように構成された絶対照度センサを実装するGCD回路の構成要素を例解するブロック図が示されている。GCDアレイ104及びピクセルクラスタ120a~120mを備える絶対照度センサ(Absolute Illuminance Sensor、AIS)実装形態180が示されている。信号IPCOPY内のピクセルクラスタ120a~120mからコピーされた合計された光電流IPSUMは、GCDアレイ104に提示され得る。GCDアレイ104は、絶対照度センサとして実装される複数のGCD回路110a~110mを備え得る。
【0088】
GCD回路110a~110mの構成要素が示されている。GCD回路110a~110mは各々、対応するブロック(又は回路)192a~192mのうちの1つ、対応するブロック(又は回路)194a~194mのうちの1つ、対応するブロック(又は回路)196a~196mのうちの1つ、及び/又は対応するブロック(又は回路)198a~198mのうちの1つを備え得る。GCDアレイ104は、ロジックゲート160及びGCDハンドシェイクロジック162を更に備え得る。回路192a~192mは、電流積分器を備え得る。回路194a~194mは、絶対照明値回路を備え得る。回路196a~196mは、減算回路を備え得る。回路198a~198mは、絶対値比較器を備え得る。個々のGCD回路110a~110m及び/又はGCDアレイ104は、他の構成要素(図示せず)を備え得る。GCD回路110a~110m及び/又はGCDアレイ104の構成要素の数、タイプ及び/又は配置は、特定の実装形態の設計基準に従って変更され得る。
【0089】
電流積分器192a~192mは、カレントミラー102a~102mから信号IPCOPYを受信するように構成され得る。電流積分器192a~192mは各々、コピーされた合計された光電流を積分し、合計された光電流を電圧レベルに変換するように構成され得る。一実施例では、電流積分器192a~192mは、容量性トランスインピーダンス増幅器(capacitive transimpedance amplifier、CTIA)を備え得る。いくつかの実施形態において、電流積分器192a~192mは、AIS実装形態190の積分フェーズとリセットフェーズとの間で切り替わるように構成され得る。電圧レベルは、絶対照明値回路194a~194mのうちのそれぞれ1つに提示され得る。電流積分器192a~192mの詳細は、図11図12に関連して説明され得る。
【0090】
絶対照明値回路194a~194mの各々は、電流積分器192a~192mのうちのそれぞれ1つから電圧レベルを受信するように構成され得る。絶対照明値回路194a~194mは、ピクセルクラスタ120a~120mの各々に対応する電圧レベルの絶対値を提供するように構成され得る。絶対照明値回路194a~194mは、ピクセルクラスタ120a~120mの各々について前の電圧レベルを記憶するように構成され得る。以前の電圧レベルを記憶すると、積分及びリセットフェーズの各サイクルにわたる照明の変化量を判定するための比較についての基準が提供され得る。絶対電圧レベルは、減算回路196a~196mのそれぞれ1つに提示され得る。
【0091】
減算回路196a~196mの各々は、絶対照明値回路194a~194mのうちのそれぞれ1つから絶対電圧レベルを受信するように構成され得る。減算回路196a~196mは、検出された電圧レベル(例えば、時間Nにおいて取られたサンプル)を、検出された前の電圧レベル(例えば、時間N-1において取られたサンプル)に減算するように構成され得る。減算回路196a~196mは、差(例えば、デルタ値)を生成するように構成され得る。デルタ値は、絶対値比較器198a~198mのそれぞれの1つに提示され得る。
【0092】
絶対値比較器198a~198mの各々は、減算回路196a~196mのそれぞれの1つからデルタ値を受信するように構成され得る。絶対値比較器198a~198mは、デルタ値をヌル値と比較するように構成され得る。総和イベントは、比較に応答して生成され得る。絶対値比較器198a~198mは、正の総和イベント(例えば、信号POS)又は負の総和イベント(例えば、信号NEG)を生成するように構成され得る。一実施例では、デルタ値がゼロより大きい場合(例えば、ΔV10については、ΔV-ΔV>0)、正の総和イベントが生成され得る。別の実施例では、デルタ値がゼロよりも小さい場合(例えば、ΔV10については、ΔV-ΔV<0)、負の総和イベントが生成され得る。デルタ値がゼロに等しい(例えば、コントラストに著しい変化が生じていない)とき、総和イベントは検出されない場合がある。絶対値を判定するためのサンプリング及びリセットの詳細は、図17に関連して説明され得る。絶対値比較器198a~198mの各々によって生成された信号POS及び/又は信号NEGは、ロジックゲート160に提示され得る。
【0093】
ロジックゲート160及びGCDハンドシェイクロジック162は、図5に関連して説明した実装形態150について説明した機能性と同様に動作し得る。正の総和イベント及び負の総和イベントの論理OR結果は、デジタルコア56のための信号ACTIVATEを生成するために使用され得る。AIS実装形態190では、GCDハンドシェイクロジック162は、信号ACKBに応答してリセット信号RSTを減算回路196a~196mに提示し得る。AIS実装形態190の実施例では、リセット信号RSTは、GCD回路110a~110mによって使用される内部信号であり得る。
【0094】
GCDアレイ104のAIS実装形態190は、絶対照度センサ(AIS)として構成され得る。AIS実装形態190は、総和イベントを単一の信号(例えば、アクティブ化信号ACTIVATE)にマージし得る。AIS実装形態190は、光電流合計(例えば、信号IPCOPYとしてコピーされた信号IPSUM)を電圧レベルに変換するように構成され得る。前の光電流総和サンプルからの電圧レベルは、正の総和イベント及び/又は負の総和イベントを生成するために、現在サンプリングされた総和光電流電圧値との比較のための基準値として使用され得る。
【0095】
AIS実装形態190では、デジタルコア56は、非アクティブ動作モードにあり得る。デジタルコア56が非アクティブ動作モードにあるので、装置100は、様々なピクセルクラスタ120a~120mにおけるコントラスト変化を区別することができない場合がある。ピクセルアレイ52は、無効化又は有効化され得る。信号ACTIVATEは、デジタルコア56(図示せず)に提示される正及び負の総和イベントの論理ORであり得る。デジタルコア56は、信号ACTIVATEに応答してアクティブ化され得る。同様に、ピクセルアレイ52を有効化するためのGCD110a~110mによるバイパス信号のデアサートは、正及び負の総和イベントの論理ORであり得る。
【0096】
図9を参照すると、アクティブ化されたデジタルコアに総和イベントを提供するように構成された絶対照度センサを実装するGCD回路の構成要素を例解するブロック図が示されている。デジタルコア56と、GCDアレイ104と、ピクセルクラスタ120a~120mとを備えるアクティブ化されたAIS実装形態220が示されている。ピクセルクラスタ120a~120mからコピーされた合計された光電流IPSUMは、GCDアレイ104に提示され得る。アクティブ化されたAIS実装形態220は、図8に関連して示されたAIS実装形態190と同様であり得る。
【0097】
アクティブ化されたAIS実装形態220では、GCD回路110a~110mは、電流積分器192a~192mと、絶対照明値回路194a~194mと、減算回路196a~196mと、絶対値比較器198a~198mとを備え得る。アクティブ化されたAIS実装形態220では、デジタルコア56は、(例えば、通常動作モードで)アクティブ化され得、ピクセルアレイ52は、無効化又は有効化され得る。いくつかの実施形態では、GCD110a~110mは、絶対照明値回路194a~194mからの絶対電圧レベルが単一の値に時分割多重化され、単一の減算回路196に提示され、単一の比較器198を使用して比較される、簡略化されたAIS実装形態を備え得る。デジタルコア56がアクティブ化された動作モードにある状態で、装置100は、異なるピクセルクラスタ120a~120mの各々における照度変化を区別することが可能であり得る。実施例では、アクティブ化されたAIS実装形態220におけるGCD回路110a~110mは、ピクセルクラスタ120a~120mの全てに対応する全ての正の総和イベント及び全ての負の総和イベントを(例えば、合計された光電流IPSUM[0~M]に基づいて)提供するように構成され得る。
【0098】
図7に関連して説明したアクティブ化されたRIS実装形態180と同様に、デジタルコア56がアクティブ化された状態で、GCDロジック182は、総和イベントを分析するように構成され得る。GCDロジック182は、AIS実装形態220の絶対照明センサに応答して生成された正の総和イベント及びデジタル総和に関する統計情報を生成するように構成され得る。プロセッサ184は、統計情報に応答して、外部ホストのための信号SMART ACTIVATEを生成するように構成され得る。他の機能性(例えば、フリッカフィルタリング)がプロセッサ184によって実行され得る。
【0099】
図10を参照すると、バイパストランジスタを備えるイベントベースのピクセル回路を例解する図が示されている。ピクセル回路60iの例示的な実施形態が示されている。ピクセル回路60iは、ピクセルアレイ52によって実装されたピクセル回路60a~60nのいずれかの代表的な実施例として示される。示されたピクセル回路60iの例示的な実施形態は、イベントベースピクセルの一物理的実装形態であり得る。イベントベースピクセル回路の他の実装形態は、特定の実装形態の設計基準に従って実装され得る。
【0100】
ピクセル回路60iは、フォトダイオード50iからの光電流IPHOTO[I]及び(例えば、GCDアレイ104又はデジタルコア56のいずれかからの)信号BYPASSのうちの1つを受信するように構成され得る。ピクセル回路60iは、信号(例えば、PX_PR_OUT[I])を生成するように構成され得る。ピクセル回路60a~60nの各々は、信号PX_PR_OUT[0~N]のうちのそれぞれ1つを生成するように構成され得る。信号PX_PR_OUT[0~N]は、ピクセルアナログ出力であり得る。ピクセルアナログ出力は、イベントストリームEVSTMとしてピクセルアレイ52から出力される前に、他のステージ(図示せず)によって操作され得る。実施例では、ピクセルアレイ52は、ピクセルデジタル出力(例えば、イベントストリームEVSTM)を作り出す前にアナログピクセル出力に対して動作し得るアナログ処理、比較器、ラッチなどを実装し得る。
【0101】
ピクセル回路60iは、回路250、電流源(例えば、IPR)、ダイオードD0及び/又はトランジスタMN_AMPを備え得る。電流源IPRは、電圧源VDDと出力PX_PR_OUT[I]のノードとの間に接続され得る。トランジスタMN_AMPのドレイン端子は、出力PX_PR_OUT[I]のノードに接続され得る。トランジスタMN_AMPのソース端子は、ダイオードD0のアノード及び接地に接続され得る。トランジスタMN_AMPのゲート端子は、ダイオードD0の第2の端部に接続され得る。
【0102】
回路250は、ピクセル回路60iを無効化する(すなわち、バイパスする)ように接続されたバイパストランジスタMN_BYPASSを備え得る。回路250は、光電流IPHOTO[I]を伝導し、信号BYPASSを受信するように構成され得る。トランジスタMN_BYPASSは、光電流IPHOTO[I]を伝導し得るトランジスタMN_FBに並列に接続され得る。トランジスタMN_FBのゲート端子は、出力PX_PR_OUT[I]のノードにおいてトランジスタMN_AMPのドレイン端子に接続され得る。素子MN_FB、MN_AMP及びIPRは、対数トランスインピーダンス増幅器を形成し、ダイオードD0によって流出された光電流をノードPX_PR_OUT[I]における電圧に変換する。トランジスタMN_BYPASSのソース端子は、ダイオードのカソードにおけるノードと、トランジスタMN_AMPのゲート端子と、トランジスタMN_FBのソース端子とに接続され得る。トランジスタMN_BYPASSのゲート端子は、信号BYPASSを受信し得る。トランジスタMN_BYPASSは、ピクセル回路60iにおいて、合計された光電流のための光電流を依然として収集しながらピクセル回路を無効化するためのバイパストランジスタとして接続される。バイパストランジスタをオンにすると、光電流のための低インピーダンス経路が提供され、光電流がトランジスタMN_FBから迂回し、ピクセル回路がイベントを生成するのを防ぐ。
【0103】
信号BYPASSは、デジタルコア56によって、かつ/又はGCD回路110a~110mから提供され得る。一実施例では、信号BYPASSは、ピクセル回路60iに対応するピクセルクラスタ120a~120mのうちの1つに対応する正の総和イベント及び/又は負の総和イベントの論理OR演算に応答して生成され得る。ピクセルアレイ52が低電力動作モードにあるとき、ピクセルアレイ52全体がバイパスされ、無効化され得る。更に、電流源IPRは、電力節約を提供するためにオフにされ得る。信号BYPASSがアサートされるとき、回路250は、光電流信号IPHOTO[I]がピクセル回路60iによって検出されることを防止する。加えて、電流源IPRがオフにされるとき、ピクセル回路はもはやIPR電流を消費しない。正の総和イベント及び/又は負の総和イベントは、ピクセル回路の通常動作を可能にするように構成され得、すなわち、電流源IPRがオンにされ、信号BYPASSがデアサートされるとき、光電流IPHOTO[I]は、ピクセルアナログ出力PX_PR_OUT[I]を生み出すために使用される。
【0104】
ピクセル回路60iがオフであるかオンであるかにかかわらず、光電流IPHOTO[I]は、総和電流IPSUM[0~M]のうちの1つの成分として合計され得る。合計された光電流又はクラスタ光電流IPSUM[0~M]は、カレントミラー102a~102mのうちの1つによってコピーされ得る。クラスタ光電流IPCOPY[0~M]のコピーされたバージョンは、GCDアレイ104に提示され得る。一実施例では、ピクセル回路60a~60nは、GCDアレイ104が依然として光電流を収集している間、シャットダウンされ得る。別の実施例では、ピクセル回路60a~60nは、合計された光電流を収集するGCDアレイ104によって影響を受けることなく、イベントストリームEVSTMのためのピクセルアナログ出力を生成し得る。
【0105】
概して、信号BYPASSは、ピクセル回路60a~60n(及びIPRなどの全ての対応するバイアス源)がオフにされるときにアクティブ化され得る。実施例では、信号BYPASSは、デジタルコア56が低電力(又は非アクティブ)動作モードにあるときにアクティブ化され得る。ピクセル回路60a~60nがオンにされるとき、信号BYPASSはオフにされ得る。GDC110a~110mは、ピクセル回路60a~60n(例えば、イベントストリームEVSTMを生成する)と同時に動作する(例えば、総和イベントを生成する)ように構成され得る。実施例では、ピクセル回路60a~60n及びGCD110a~110mのうちの1つ以上が同時に機能するとき、ピクセルアレイ52及び/又はGCDアレイ104の性能に影響がない場合がある。
【0106】
バイパストランジスタMN_BYPASS及び対応する信号BYPASSは、他の用途を有し得る。例えば、製造前のピクセルの試験及び特徴付けフェーズ中に、バイパストランジスタは、フォトダイオードD0によって生み出された全ての電流をリダイレクトするように有効化され得る。その効果は、ピクセルフロントエンド回路が、光の変化とは無関係に静的な状態で動作することである。これは、バックグラウンドレート(background rate、BGR)を測定することによってなど、静的光条件においてピクセル回路を試験し、特徴付けることを可能にする。
【0107】
図11を参照すると、相対照度検出及び絶対照度検出を実施するように構成されたフロントエンド回路を例解する図が示されている。装置100の例示的な実施形態の回路部分280が示されている。回路部分280は、相対照度センサ及び絶対照度センサを実装するように構成されたフロントエンド回路の例示的な実施形態を備え得る。回路部分280は、ピクセルクラスタ120a~120mのうちの1つ(例えば、ピクセル回路60a~60iを備えるクラスタ)、カレントミラー102a、及びGCDアレイ104を備え得る。
【0108】
ピクセル回路60aの構成要素は、ピクセルクラスタ(例えば、ピクセルクラスタ120a)内のピクセル回路60a~60iの構成要素の代表的な実施例として示されている。ピクセル回路60a~60iの各々は、図10に関連して説明した例示的なピクセル回路60iと同様に実装され得る。
【0109】
フォトダイオード50a~50nからの光電流IPHOTOは、ピクセル回路60a~60nの各々(例えば、ピクセルクラスタ120a内のピクセル回路60a~60i及びピクセルアレイ52内の他のピクセル回路の各々)に提示され得る。ピクセル回路60a~60iの回路250は、ピクセル回路60a~60iがアクティブであるか非アクティブであるかにかかわらず、ピクセル回路60a~60iからの光電流IPHOTOを合計して、合計された光電流信号IPSUMを提供することを可能にし得る。示された実施例では、ピクセルクラスタ120aの合計された光電流は、合計された光電流IPSUM[A]を提供し得る。信号IPSUM[A]は、カレントミラー102aに提示され得る。
【0110】
カレントミラー102aは、装置100によって実装されるカレントミラー102a~102mのうちの1つ以上の代表的な実施例であり得る。カレントミラー102aは、回路282、回路284、及び回路286を備え得る。回路282~286の各々は、トランジスタを実装し得る。示された実施例では、トランジスタ282~286の各々は、PMOSトランジスタを実装し得る。トランジスタ282のドレインは、信号IPSUM[A]を受信し得る。トランジスタ282のドレインは、トランジスタ282のゲートに接続され得る。トランジスタ282のソースは、電圧源(例えば、VDD)に接続され得る。トランジスタ284のソースは、電圧源(例えば、VDD)に接続され得る。トランジスタ284のゲートは、トランジスタ282のゲート及びドレインと、トランジスタ286のゲートとに接続され得る。トランジスタ284のドレインは、カレントミラー102aの出力であり得る。トランジスタ284のドレインは、コピーされた光電流(例えば、IPCOPY[A])をGCDフロントエンド回路152aに提示し得る。トランジスタ286のソースは、電圧源(例えば、VDD)に接続され得る。トランジスタ286のドレインは、カレントミラー102aの出力であり得る。トランジスタ286のドレインは、コピーされた光電流(例えば、IPCOPY[A])を電流積分器192aに提示し得る。実施例では、カレントミラー102aは、合計された光電流IPSUM[A]を受け取り、合計された光電流に対して調整(例えば、利得又は減衰)を実行し、調整された光電流IPCOPY[A]をGCDアレイ104の構成要素にコピーするように構成され得る。
【0111】
示された実施例では、電流積分器192aは、容量性トランスインピーダンス増幅器(CTIA)として実装され得る。CTIA192aは、リセットスイッチ290、積分キャパシタ292と、増幅器294とを備え得る。いくつかの実施形態では、CTIA192aは、入力結合キャパシタを更に備え得る。入力結合キャパシタは、増幅器294の入力からフォトダイオード電圧を切り離すために実装され得る。キャパシタ292及び増幅器294は、AISの積分フェーズ中に、コピーされた光電流IPCOPY[A]を積分するように構成され得る。リセットスイッチ290は、AISがリセットフェーズと積分フェーズとの間でトグルすることを可能にし得る。積分された電流は、それぞれの絶対照明値回路194a(図8に関連して示される)に提示され得る。
【0112】
GCDフロントエンド152aは、コピーされた光電流IPCOPY[A]に応答して、出力GCD_PR_OUTを生成するように構成され得る。GCDフロントエンド152aは、電流源IGCD_PRと、トランジスタ296と、トランジスタ298とを備え得る。トランジスタ296のソースは、コピーされた光電流IPCOPY[A]を受け取るように構成され得る。トランジスタ296のソースは、トランジスタ298のゲートに接続され得る。トランジスタ296のゲートは、トランジスタ298のドレインと、出力GCD_PR_OUTと、電流源IGCD_PRとを備えるノードに接続され得る。トランジスタ296のドレインは、接地に接続され得る。トランジスタ298のソースは、電圧源(例えば、VDD)に接続され得る。電流源IGCD_PRは、接地と、トランジスタ296のゲート、トランジスタ298のドレイン、及び出力GCD_PR_OUTを備えるノードとの間に実装され得る。出力GCD_PR_OUTは、(図5に関連して示される)GCDローパスフィルタ154aのうちのそれぞれ1つに提示され得る。
【0113】
図11は更に、ピクセル回路60a~60iの電流源IPRの実施形態を示す。ピクセル回路60aに対して示される電流源は、ソースがVDDに接続され、ドレインがトランジスタMN_AMPのドレインに接続されたPMOSトランジスタIPRを備える。トランジスタIPRは、カレントミラーの出力を形成する。カレントミラーの入力は、全てのピクセル回路に共通のダイオード接続されたPMOSトランジスタMP1によって形成される。全てのトランジスタIPRのゲートは、トランジスタMP1のゲートに接続されている。トランジスタMP1のゲートとドレインは一緒に、バイアス電流源IPRbに接続され、トランジスタMP1のソースは、VDDに接続されている。
【0114】
PMOSトランジスタMP2は、トランジスタMP1に並列に接続され、そのゲートは、全ての電流源IPRをオフにする目的を果たすアクティブロー信号IPRoffによって制御される。信号IPRoffが非アクティブ(ハイ)であるとき、トランジスタMP2はオフであり、トランジスタMP1はソースIPRbからの電流を伝導させる。次いで、この電流は、全てのトランジスタIPRにコピーされる。信号IPRoffがアクティブ(ロー)であるとき、トランジスタIPRのゲートは、VDDに接続され、全てのトランジスタIPRをオフにする。
【0115】
図12を参照すると、絶対照度検出の基本バージョンを実装するように構成されたフロントエンド回路を例解する図が示されている。装置100の例示的な実施形態の回路部分320が示されている。回路部分320は、絶対照度センサのみを実装するように構成されたフロントエンド回路の例示的な実施形態を備え得る。回路部分320は、ピクセルクラスタ120a~120mのうちの1つ(例えば、ピクセル回路60a~60iを備えるクラスタ)と、GCDアレイ104とを備え得る。示される回路部分320は、絶対照度感知の基本バージョンを表し得る。
【0116】
ピクセル回路60aの構成要素は、ピクセルクラスタ(例えば、ピクセルクラスタ120a)内のピクセル回路60a~60iの構成要素の代表的な実施例として示されている。ピクセル回路60a~60iの各々は、図10に関連して説明した例示的なピクセル回路60iと同様に実装され得る。
【0117】
フォトダイオード50a~50nからの光電流IPHOTOは、ピクセル回路60a~60nの各々(例えば、ピクセルクラスタ120a内のピクセル回路60a~60i及びピクセルアレイ52内の他のピクセル回路の各々)に提示され得る。ピクセル回路60a~60iの回路250は、ピクセル回路60a~60iがアクティブであるか非アクティブであるかにかかわらず、ピクセル回路60a~60iからの光電流IPHOTOを合計して、合計された光電流信号IPSUMを提供することを可能にし得る。示された実施例では、ピクセルクラスタ120aの合計された光電流は、合計された光電流IPSUM[A]を提供し得る。
【0118】
回路部分320の絶対照度検出の基本的な実装形態では、カレントミラー102a~102mは実装されない場合がある。例えば、GCDアレイ104は、単一のGCD回路110aを備え得る。合計された光電流IPSUM[A]は、電流積分器192aの入力に提示され得る。電流積分器192aは、図11に関連して示されるようなCTIAを実装し得る。
【0119】
図13を参照すると、相対照度検出の基本バージョンを実装するように構成されたフロントエンド回路を例解する図が示されている。装置100の例示的な実施形態の回路部分340が示されている。回路部分340は、相対照度センサのみを実装するように構成されたフロントエンド回路の例示的な実施形態を備え得る。回路部分340は、ピクセルクラスタ120a~120mのうちの1つ(例えば、ピクセル回路60a~60iを備えるクラスタ)と、GCDアレイ104とを備え得る。示される回路部分340は、相対照度感知の基本バージョンを表し得る。
【0120】
ピクセル回路60aの構成要素は、ピクセルクラスタ(例えば、ピクセルクラスタ120a)内のピクセル回路60a~60iの構成要素の代表的な実施例として示されている。ピクセル回路60a~60iの各々は、図10に関連して説明した例示的なピクセル回路60iと同様に実装され得る。
【0121】
フォトダイオード50a~50nからの光電流IPHOTOは、ピクセル回路60a~60nの各々(例えば、ピクセルクラスタ120a内のピクセル回路60a~60i及びピクセルアレイ52内の他のピクセル回路の各々)に提示され得る。ピクセル回路60a~60iの回路250は、ピクセル回路60a~60iがアクティブであるか非アクティブであるかにかかわらず、ピクセル回路60a~60iからの光電流IPHOTOを合計して、合計された光電流信号IPSUMを提供することを可能にし得る。示された実施例では、ピクセルクラスタ120aの合計された光電流は、合計された光電流IPSUM[A]を提供し得る。
【0122】
回路部分340の相対照度検出の基本的な実装形態では、カレントミラー102a~102mは実装されない場合がある。例えば、GCDアレイ104は、単一のGCD回路110aを備え得る。合計された光電流IPSUM[A]は、GCDフロントエンド回路152aの入力に提示され得る。回路部分340によって実装される相対照度検出の基本的な実装形態では、ピクセルアレイ52及びGCD回路110a~110mは、機能的に排他的であり得る。例えば、ピクセルアレイ52は、GCD回路110a~110mがオンにされるときに、オフにされ、バイパスされ得る。
【0123】
GCDフロントエンド回路152aは、合計された光電流IPSUM[A]に応答して、出力GCD_PR_OUTを生成するように構成され得る。GCDフロントエンド回路152aは、電流源IGCD_PRと、トランジスタ342と、トランジスタ344とを備え得る。示された実施例では、トランジスタ342及びトランジスタ344は、NMOSトランジスタとして実装され得る。トランジスタ342のドレインは、電圧源(例えば、VDD)に接続され得る。トランジスタ342のソースは、トランジスタ344のゲートに接続され得るノードに接続され得、合計された光電流IPSUM[A]を受け取り得る。トランジスタ342のゲートは、トランジスタ344のドレイン、電流源IGCD_PR、及び出力GCD_PR_OUTに接続され得るノードに接続され得る。トランジスタ344のソースは、接地に接続され得る。電流源IGCD_PRは、電流源(例えば、VDD)と、トランジスタ342のゲート、トランジスタ344のドレイン、及び出力GCD_PR_OUTを備えるノードとの間に接続され得る。出力GCD_PR_OUTは、図5に関連して示されるように、GCDローパスフィルタ154aに提示され得る。
【0124】
図14を参照すると、相対照度センサ及び絶対照度センサを有するピクセルのクラスタを例解する図が示されている。表現360が示されている。表現360は、ピクセルクラスタ120a~120i、AISブロック362、RISブロック364を備え得る。表現360は、ピクセルクラスタ120a~120iによってキャプチャされたコントラスト変化を測定するために、AISとRISの両方を実装する装置100の実施例を提供し得る。
【0125】
示された実施例では、ピクセルアレイ52は、ピクセルクラスタ120a~120iを備え得る。ピクセルクラスタ120a~120iの各々は、いくつかのピクセル回路60a~60nを備え得る。ピクセルクラスタ120a~120iの各々は、光電流IPHOTO[0~N]のうちの1つ以上を受信するように構成され得る。示された実施例では、代表的な実施例として、フォトダイオード50f~50iのサブセットによって生成された光電流を含むピクセルクラスタ120cが示されている。フォトダイオード50f~50iのサブセットの各々は、光電流IPHOTO[F~I]のうちの1つを生成し得、これは、ピクセルクラスタ120c内のピクセル回路60a~60nのサブセットによって受け取り得る。ピクセルクラスタ120a~120iの各々は、合計された光電流IPSUM[0~I]のうちの1つを生成するように構成され得る。
【0126】
合計された光電流IPSUM[0~I]は、それぞれのカレントミラー102a~102i(図示せず)に提示され得る。カレントミラー102a~102iは、合計された電流光電流をコピーし、コピーされた光電流IPCOPY[0~I]をGCDアレイ104に提示し得る。GCDアレイ104は、AISブロック362及びRISブロック364を備え得る。
【0127】
AISブロック362は、AISとして実装されたGCD110a~110iを備え得る。AIS GCD110a~110iの各々は、ピクセルクラスタ120a~120iのそれぞれ1つと関連付けられ得る。AIS GCD110a~110iは、ピクセルクラスタ120a~120iの各々の絶対照度値を測定するように構成され得る。例えば、AIS GCD110aは、ピクセルクラスタ120aによって提供された合計された光電流IPHOTO[0]から生成されたコピーされた光電流IPCOPY[0]を受け取り、総和イベントのうちの1つを生成するために使用され得る絶対照度値を判定するように構成され得る。
【0128】
RISブロック364は、RISとして実装されたGDC110a’~110i’を備え得る。RIS GCD110a’~110i’の各々は、ピクセルクラスタ120a~120iのそれぞれの1つと関連付けられ得る。RIS GCD110a’~110i’は、ピクセルクラスタ120a~120iの各々の相対的な照度変化を測定するように構成され得る。例えば、RIS GCD110aは、ピクセルクラスタ120aによって提供された合計された光電流IPHOTO[0]から生成されたコピーされた光電流IPCOPY[0]を受け取り、総和イベントのうちの1つを生成するために使用され得る相対照度変化を判定するように構成され得る。
【0129】
表現360は、相対的感知と絶対的感知の両方を実装し得る。絶対測定値及び相対測定値変化は、ピクセルクラスタ120a~120iの各々について検出され得る。いくつかの実施形態では、装置100は、RIS又はAISを使用してコントラスト変化を測定すること(例えば、総和イベントを生成すること)を動的に切り替えるように構成され得る。実施例では、デジタルコア56及び/又は装置100の他の構成要素は、AIS又はRISを使用してコントラスト検出を実行するかどうかを判定するために、環境においてキャプチャされたシーンを分析するように構成され得る。例えば、特定のシーンの特性は、イベントストリームEVSTMを分析することによって判定され得る(例えば、コントラスト変化の頻度、コントラスト変化の場所、イベント間のコントラスト変化の量、利用可能な周辺光の量、コントラスト変化の数など)。別の実施例では、AIS測定又はRIS測定は、アプリケーションの特定の制約に基づいて、かつ/又はエンドユーザによって所望されるように選択され得る。
【0130】
概して、RISを使用して測定を実行すると、AISを使用して測定を実行することと比較して、より大きいダイナミックレンジが提供され得、広範囲のIPHOTO電流内でコントラストを検出することが可能になり得る。概して、AISを使用して測定を実行すると、RISを使用して測定を実行することと比較して、非常に小さいコントラスト変化を正確に検出することが可能になり得る。一実施例では、RISは、周囲光が大幅に変化し得、高精度が重要な要因ではない場合がある用途に対して選択され得る。別の実施例では、AISは、背景/周辺光がより静的であり得るが、より高い精度が小さいコントラストを検出するための重要な要因であり得る用途のために選択され得る。更に別の実施例では、AISは、コントラスト変化を検出することに加えて、検出された光の絶対測定を提供するように構成され得る。例えば、デジタルコア56は、絶対光測定を示す値が生成されることを可能にするために、AIS測定を選択し得る。光電流の総和を測定するためにAISとRISとの間で選択するためのパラメータ及び/又はシナリオは、特定の実装形態の設計基準に従って変更され得る。
【0131】
図15を参照すると、絶対照度センサを有するピクセルのクラスタを例解する図が示されている。表現380が示されている。表現380は、ピクセルクラスタ120a~120i及びAISブロック362を備え得る。表現380は、ピクセルクラスタ120a~120iによってキャプチャされたコントラスト変化を測定するために、AISのみを実装する装置100の実施例を提供し得る。
【0132】
図14に関連して説明したように、ピクセルクラスタ120a~120iの各々は、合計された光電流IPSUM[0~I]のうちの1つを生成するように構成され得る。合計された光電流IPSUM[0~I]は、それぞれのカレントミラー102a~102i(図示せず)に提示され得る。カレントミラー102a~102iは、合計された電流光電流をコピーし、コピーされた光電流IPCOPY[0~I]をGCDアレイ104に提示し得る。GCDアレイ104は、AISブロック362を備え得る。
【0133】
AISブロック362は、AISとして実装されたGCD110a~110iを備え得る。AIS GCD110a~110iの各々は、ピクセルクラスタ120a~120iのそれぞれ1つと関連付けられ得る。AIS GCD110a~110iは、ピクセルクラスタ120a~120iの各々の絶対照度値を測定するように構成され得る。例えば、AIS GCD110aは、ピクセルクラスタ120aによって提供された合計された光電流IPHOTO[0]から生成されたコピーされた光電流IPCOPY[0]を受け取り、総和イベントのうちの1つを生成するために使用され得る絶対照度値を判定するように構成され得る。
【0134】
表現380は、絶対感知を実装し得るが、相対感知は実装しない場合がある。絶対測定値は、ピクセルクラスタ120a~120iの各々について検出され得る。2つの絶対値間の照度差を作ることによって、相対値を判定することができる。1つのタイプの照度センサ(例えば、AIS又はRISのいずれか)のみを実装すると、検出の柔軟性を低下させる代償を払って、両方のタイプを実装することに比べ、コスト削減が提供され得る。
【0135】
図16を参照すると、相対感知波形を例解するグラフが示されている。相対感知グラフ400が示されている。相対感知グラフ400は、グラフ402及びグラフ404を含み得る。グラフ402は、リセット信号グラフであり得る。グラフ404は、相対電圧出力グラフであり得る。
【0136】
リセット信号グラフ402は、GCD110a~110mのうちの1つ以上のRIS実装形態のための信号RSTを例解し得る。例えば、リセット信号グラフ402は、図5図7に関連して示されるような信号RSTを含み得る。リセット信号グラフ402は、軸406及び軸408を含み得る。軸406は、信号RSTの電圧レベルを表し得る。軸408は時間を表し得る。
【0137】
リセット信号グラフ402は、いくつかのリセットアクティブ化410a~410cを含み得る。リセットアクティブ化410a~410cは、信号RSTがアサートされているときを例解し得る。示された実施例では、信号RSTは、3つの異なる時間にアクティブ化され得る。いくつかの実施形態では、信号RSTは、総和イベントのうちの1つが生成された後に、信号ACKBに応答して生成され得る。RIS実装形態では、信号RSTは必ずしも特定の周波数に従ってアサートされない場合がある。
【0138】
相対電圧出力グラフ404は、出力電圧を例解し得る。実施例では、出力電圧は、図5図7に関連して示されたGCDハイパスフィルタ及び利得段156a~156mによって生成された電圧(例えば、信号GCD_DIFF_OUT)であり得る。相対電圧出力グラフ404は、軸420及び軸422を含み得る。軸420は、相対電圧出力を表し得る。軸422は、時間を表し得る。リセット信号グラフ402及び相対電圧出力グラフ404は、時間に対して整列され得る。
【0139】
リセット電圧424が示されている。リセット電圧424は、信号RSTに応答して出力電圧がリセットされる基準電圧レベルの予め定義されたレベルを表し得る。出力電圧は、照度の変化に応じて増加又は減少し得る。例えば、出力電圧の増加又は減少は、光電流の総和に基づいて判定され得る。出力電圧は、正及び負の基準電圧(例えば、正の基準電圧VREF_POS及び負の基準電圧VREF_NEG)と比較され得る。
【0140】
リセットアクティブ化410aの時点において、出力電圧の値426は、リセット電圧424にリセットされ得る。照度の増加に応答して生成された光電流の総和に応答して、出力電圧の増加レベル428が生成され得る。出力電圧の増加レベル428は、正の基準電圧VREF_POSと交差し得る(例えば、到達する、超える、より高くなるなど)。正の総和イベントは、出力電圧が正の基準電圧VREF_POSと交差することに応答して、生成され得る。信号RSTは、総和イベントが肯定応答された後に生成されて、GCDをリセットし得る。
【0141】
リセットアクティブ化410bは、正の総和イベントに応答して、生成され得る。リセットアクティブ化410bの時間において、電圧降下430は、出力電圧をリセット電圧424にリセットするために、出力電圧を正の基準電圧VREF_POSから値432に変化させ得る。照度の減少に応答して生成された光電流の総和に応答して、出力電圧の減少レベル434が生成され得る。示された実施例では、減少レベル434の傾きは、増加レベル428の傾きによって表される増加照度の変化率よりも、減少照度の変化率が大きいことを示す場合がある。出力電圧の減少レベル434は、負の基準電圧VREF_NEGと交差(例えば、到達する、超える、下回るなど)し得る。負の総和イベントは、出力電圧が負の基準電圧VREF_NEGと交差することに応答して、生成され得る。信号RSTは、GCDをリセットするために総和イベントの後に生成され得る。
【0142】
リセットアクティブ化410cは、負の総和イベントに応答して、生成され得る。リセットアクティブ化410cの時間において、電圧降下436は、出力電圧をリセット電圧424にリセットするために、出力電圧を負の基準電圧VREF_NEGから値438に変化させ得る。GCDは、総和イベントを生成するために、出力電圧の変化を正及び負の基準電圧と比較し続ける場合がある。
【0143】
図17を参照すると、絶対感知波形を例解するグラフが示されている。絶対感知グラフ450が示されている。是体感知グラフ450は、グラフ452及びグラフ454を含み得る。グラフ452は、リセット信号グラフであり得る。グラフ454は、絶対電圧出力グラフであり得る。
【0144】
リセット信号グラフ452は、GCD110a~110mのうちの1つ以上のAIS実装形態のための信号RSTを例解し得る。例えば、リセット信号グラフ452は、図8図9に関連して示されるような信号RSTを含み得る。リセット信号グラフ452は、軸456及び軸458を含み得る。軸456は、信号RSTの電圧レベルを表し得る。軸458は時間を表し得る。
【0145】
リセット信号グラフ452は、いくつかのリセットアクティブ化460a~460cを含み得る。リセットアクティブ化460a~460cは、信号RSTがアサートされているときを例解し得る。示された実施例では、信号RSTは、3つの異なる時間にアクティブ化され得る。リセットアクティブ化460a~460cは、AISのリセットフェーズのタイミングに従って周期的に生成され得る。示された実施例では、リセットフェーズの長さ(例えば、リセットアクティブ化460a~460cの各々が続き得る時間量)は、TRSTであり得、積分フェーズの長さ(例えば、リセットアクティブ化460a~460cの各々の間の時間量)は、TINTであり得る。概して、積分フェーズの時間長TINTは、リセットフェーズの時間長TRSTよりも長い場合がある。TRST及びTINTのための時間量は、特定の実装形態の設計基準に従って変更され得る。
【0146】
絶対電圧出力グラフ454は、出力電圧の絶対値を例解し得る。実施例では、出力電圧の絶対値は、図8図9に関連して示される絶対照明値回路194a~194mによって生成された電圧であり得る。絶対電圧出力グラフは、軸470及び軸472を含み得る。軸470は、絶対電圧出力を表し得る。軸472は、時間を表し得る。リセット信号グラフ452及び絶対電圧出力グラフ454は、時間に対して整列され得る。
【0147】
リセット電圧474が示されている。リセット電圧474は、信号RSTに応答して絶対出力電圧がリセットされる基準電圧レベルの予め定義されたレベルを表し得る。絶対出力電圧は、照度の変化に基づいて増加し得る。例えば、出力電圧の増加は、光電流の総和に基づいて判定され得る。光電流の総和は、絶対値に変換され得るので、出力電圧は、照度の増加又は照度の減少が検出されているかどうかにかかわらず、正の値であり得る。
【0148】
AISを実装するGDC110a~110mは、2つの主なフェーズで動作し得る。フェーズの一方はリセットされ得、フェーズの他方は積分であり得る。各積分の終了時の絶対電圧をサンプリングして、前の積分サンプルの絶対電圧と比較し得る。絶対電圧は、リセットフェーズでリセットされ得る。リセットフェーズは、リセットアクティブ化460a~460cに応答して、アクティブ化され得る。示された実施例では、リセットアクティブ化460a~460cは、周期的にアクティブ化され得る。例えば、リセットアクティブ化460a~460cの各々は、所定の時間量の後に生成され得る。
【0149】
積分フェーズ中、絶対電圧出力は、ピーク476に達するまで増加し得る。ピーク476は、リセットフェーズを開始するためにリセットアクティブ化460aが生成されるときの絶対電圧レベルであり得る。絶対電圧出力をリセット電圧レベル474にリセットするために、リセットアクティブ化460aに応答して、電圧降下478が生じ得る。ピーク476における電圧とリセット電圧レベル474との間の差は、電圧変化ΔV0であり得る。
【0150】
リセットフェーズの終了後(例えば、信号RSTがリセットアクティブ化460aの終了時にデアサートされるとき)、次の積分フェーズが開始し得る。積分フェーズ中、絶対電圧出力は、ピーク480に達するまで(例えば、リセットフェーズの終了から時間量TINTの後)増加し得る。ピーク480は、次のリセットフェーズを開始するためにリセットアクティブ化460bが生成されるときの、絶対電圧レベルであり得る。絶対電圧出力をリセット電圧レベル474にリセットするために、リセットアクティブ化460bに応答して、電圧降下482が生じ得る。ピーク480における電圧とリセット電圧レベル474との間の差は、電圧変化ΔV1であり得る。
【0151】
比較器198a~198mは、現在の電圧変化(例えば、ΔV1)を前の電圧変化(例えば、ΔV0)と比較し、総和イベントを生成するかどうかを判定するように構成され得る。示された実施例では、電圧変化ΔV1は、電圧変化ΔV0よりも大きい場合がある。一実施例では、ヌル値が閾値として使用され得、電圧変化間の正の変化比較(例えば、ΔV1>ΔV0)に応答して、正の総和イベントが生成され得る。別の実施例では、電圧変化間の差が予め定義された正の基準電圧レベル(例えば、ΔV1-ΔV0>VREF_POS)と比較され、正の総和イベントを生成するかどうかを判定する場合がある。更に別の実施例では、電圧変化の比を正の基準電圧レベルと比較し得る。例えば、デジタルコア56は、正の基準電圧のための予め定義されたレベルをプログラムするように構成され得る。いくつかの実施形態では、正の基準電圧は、一定の(例えば、予め定義された)閾値であり得る。いくつかの実施形態では、正の基準電圧は、絶対電圧出力の比(又はパーセンテージ)であり得る。正の総和イベントを判定するために絶対電圧の変化を比較するために使用される特定の値及び/又は閾値は、特定の実装形態の設計基準に従って変更され得る。
【0152】
リセットフェーズの終了後(例えば、信号RSTが、リセットアクティブ化460bの終了時にデアサートされるとき)、次の積分フェーズが開始し得る。積分フェーズ中、絶対電圧出力は、ピーク484に達するまで(例えば、リセットフェーズの終了から時間量TINTの後)増加し得る。ピーク484は、次のリセットフェーズを開始するためにリセットアクティブ化460cが生成されるときの、絶対電圧レベルであり得る。絶対電圧出力をリセット電圧レベル474にリセットするために、リセットアクティブ化460cに応答して、電圧降下486が生じ得る。ピーク484における電圧とリセット電圧レベル474との間の差は、電圧変化ΔV2であり得る。
【0153】
比較器198a~198mは、現在の電圧変化(例えば、ΔV2)を前の電圧変化(例えば、ΔV1)と比較し、総和イベントを生成するかどうかを判定するように構成され得る。示された実施例では、電圧変化ΔV2は、電圧変化ΔV1よりも小さい場合がある。一実施例では、ヌル値が閾値として使用され得、電圧変化間の負の変化比較(例えば、ΔV2<ΔV1)に応答して、負の総和イベントが生成され得る。別の実施例では、電圧変化間の差が予め定義された負の基準電圧レベル(例えば、ΔV2-ΔV1<VREF_NEG)と比較され、負の総和イベントを生成するかどうかを判定する場合がある。更に別の実施例では、電圧変化の比を負の基準電圧レベルと比較することができる。例えば、デジタルコア56は、負の基準電圧のための予め定義されたレベルをプログラムするように構成され得る。いくつかの実施形態では、負の基準電圧は、一定の(例えば、予め定義された)閾値であり得る。いくつかの実施形態では、負の基準電圧は、絶対電圧出力の比(又はパーセンテージ)であり得る。負の総和イベントを判定するために絶対電圧の変化を比較するために使用される特定の値及び/又は閾値は、特定の実装形態の設計基準に従って変更され得る。
【0154】
AISは、電圧の変化を判定するために、積分フェーズ及びリセットフェーズを連続的に繰り返し得る。各積分段階の後、現在検出された電圧変化は、以前に検出された電圧変化と比較され得る。電圧変化の差が正である場合、正の総和イベントが生成され得る。電圧変化の差が負である場合、負の総和イベントが生成され得る。リセットフェーズと積分フェーズとの間の切り替えは、CTIA回路192a~192m(図11に関連して示される)によって実行され得る。
【0155】
図18を参照すると、方法(又はプロセス)550が示されている。方法550は、視覚ニューロモルフィックセンサでのグローバル及びクラスタコントラスト検出を実施し得る。方法550は、概して、ステップ(又は状態)552、ステップ(又は状態)554、ステップ(又は状態)556、ステップ(又は状態)558、ステップ(又は状態)560、決定ステップ(又は状態)562、ステップ(又は状態)564、決定ステップ(又は状態)566、ステップ(又は状態)568、及びステップ(又は状態)570を含む。
【0156】
ステップ552は、方法550を開始し得る。ステップ554では、フォトダイオード50a~50nは各々、装置100の近くの環境で検出された光入力LINに応答して、光電流IPHOTO[0~N]のうちの1つを生成し得る。光電流IPHOTO[0~N]は、ピクセルアレイ52のピクセル60a~60nに提示され得る。次に、方法550は、ステップ556及びステップ558に進み得る。
【0157】
ステップ556において、ピクセル60a~60nは各々、光電流IPHOTO[0~N]に応答して、イベントストリームEVSTMに対するイベント(例えば、正のイベント又は負のイベント)を生成するように構成され得る。ピクセル60a~60nは、ピクセルアレイ52がアクティブ化される(例えば、信号BYPASSがデアサートされる)ときにのみイベントを生成し得る。信号BYPASSがアサートされる場合、ピクセルアレイ52は、非アクティブ化され得、イベントが生成されない場合がある。概して、ステップ556は、ステップ558~570と並行して、かつ/又は実質的に並行して実行され得る。次に、方法550は、ステップ554に戻り得る。
【0158】
ステップ558では、ピクセル60a~60nのクラスタ120a~120mの各々は、光電流の総和IPSUM[0~M]を生成し得る。光電流の総和IPSUM[0~M]は、カレントミラー102a~102mに提示され得、光電流のコピーされた総和IPCOPY[0~M]は、GCDアレイ104内のGCD110a~110mに提示され得る。次に、ステップ560では、GCD110a~110mは、光電流IPCOPY[0~M]のコピーされた総和に対して測定を実行し得る。一実施例では、測定は、絶対照度測定を含み得る。別の実施例では、測定は相対照度測定を含み得る。更に別の実施例では、デジタルコア56は、GCDアレイ104が絶対照度測定を使用することを可能にすることと、相対照度測定を使用することとの間で選択するように構成され得る。次に、方法550は、決定ステップ562に進み得る。
【0159】
決定ステップ562では、GCD110a~110mは、検出されたコントラスト変化が正の閾値を超えるかどうかを判定し得る。実施例では、コントラスト変化は、コピーされた合計された光電流IPCOPY[0~M]の成分の各々について、GCD110a~110mによって比較され得る。コントラスト変化のうちの1つ以上が正の閾値を超える場合、方法550は、ステップ564に進み得る。ステップ564では、GCD110a~110mは、正の総和イベント(例えば、POS)を生成し得る。次に、方法550は、ステップ554に戻り得る。決定ステップ562では、コントラスト変化が正の閾値を超えない場合、方法550は、決定ステップ566に進み得る。
【0160】
決定ステップ566では、GCD110a~110は、検出されたコントラスト変化が負の閾値を超えるかどうかを判定し得る。実施例では、コントラスト変化は、コピーされた合計された光電流IPCOPY[0~M]の成分の各々について、GCD110a~110mによって比較され得る。コントラスト変化のうちの1つ以上が負の閾値を超える場合、方法550は、ステップ568に進み得る。ステップ568では、GCD110a~110mは、負の総和イベント(例えば、NEG)を生成し得る。次に、方法550は、ステップ554に戻り得る。決定ステップ566では、コントラスト変化が負の閾値を超えない場合、方法550は、ステップ570に進み得る。
【0161】
例解目的のために、ステップ562~568を順次示し得る。いくつかの実施形態では、ステップ562~568は、連続して実行され得る。いくつかの実施形態では、ステップ562~586は、並列に、かつ/又は実質的に並列に実行され得る。ステップ570では、GCD110a~110mは、総和イベントのうちの1つを生成しない場合がある。次に、方法550は、ステップ554に戻り得る。
【0162】
図19を参照すると、方法(又はプロセス)600が示されている。方法600は、絶対照度センサを使用して、シーン内の照度の変化を検出し得る。方法600は、概して、ステップ(又は状態)602、ステップ(又は状態)604、ステップ(又は状態)606、ステップ(又は状態)608、ステップ(又は状態)610、ステップ(又は状態)612、ステップ(又は状態)614、ステップ(又は状態)616、決定ステップ(又は状態)618、ステップ(又は状態)620、決定ステップ(又は状態)622、ステップ(又は状態)624、ステップ(又は状態)626、決定ステップ(又は状態)628、ステップ(又は状態)630、及びステップ(又は状態)632を含む。
【0163】
ステップ602は、方法600を開始し得る。ステップ604において、AISを実装するGCD110a~110mは、リセットフェーズを開始し得る。一実施例では、電流積分器192a~192mのリセットスイッチ290は、リセットフェーズを開始(例えば、電圧を予め定義されたリセットレベルにリセット)し得る。ステップ606では、リセットフェーズにおいて、絶対照明値回路194a~194mは、絶対出力電圧をリセット基準レベルに設定し得る。次に、ステップ608では、AISを実装するGCD110a~110mは、積分フェーズを開始し得る。一実施例では、電流積分器192a~192mのリセットスイッチ290は、積分フェーズを開始し得る。次に、方法600は、ステップ610に進み得る。
【0164】
ステップ610では、電流積分器192a~192mは、光電流IPCOPY[0~M]のコピーされた総和を受信し得る。次に、ステップ612では、絶対照明値回路194a~194mは、光電流の合計を絶対電圧に変換し得る。ステップ614では、絶対照明値回路194a~194mは、(例えば、次の電流積分フェーズでの比較に使用するため)現在の時間の絶対電圧を記憶し得る。次に、ステップ616では、減算回路196a~196mは、比較器198a~198mが現在の絶対電圧値を前の絶対電圧値と比較することを可能にするために、現在の時間(例えば、電流積分フェーズ)の絶対電圧と前の時間からの絶対電圧(例えば、前の積分フェーズ中に生成された記憶された絶対電圧)との間の差を判定し得る。次に、方法600は、決定ステップ618に進み得る。
【0165】
決定ステップ618では、比較器198a~198mは、現在の絶対電圧値と前の絶対電圧値との間の差が、正の基準電圧よりも大きいかどうかを判定し得る。実施例では、絶対電圧とリセット値との間のデルタを判定し、減算して、一連の2つの積分フェーズ間のコントラスト変化の量を判定し得る。この差は、正の基準電圧値VREF_POSと比較され得る。絶対電圧値間の差が正の基準電圧よりも大きい場合、方法600は、ステップ620に進み得る。ステップ620では、比較器198a~198mは、正の総和イベント(例えば、POS)を生成し得る。次に、方法600は、ステップ626に進み得る。決定ステップ618では、絶対電圧値間の差が正の基準電圧よりも大きくない場合、方法600は、決定ステップ622に進み得る。
【0166】
決定ステップ622では、比較器198a~198mは、現在の絶対電圧値と前の絶対電圧値との間の差が、負の基準電圧よりも小さいかどうかを判定し得る。実施例では、絶対電圧とリセット値との間のデルタを判定し、減算して、一連の2つの積分フェーズ間のコントラスト変化の量を判定し得る。この差は、負の基準電圧値VREF_NEGと比較され得る。絶対電圧値間の差が、負の基準電圧よりも小さい場合、方法600は、ステップ624に進み得る。ステップ624では、比較器198a~198mは、負の総和イベント(例えば、NEG)を生成し得る。次に、方法600は、ステップ626に進み得る。ステップ626では、GCDハンドシェイクロジック162は、肯定応答信号ACKBを待つ場合がある。次に、方法600は、決定ステップ628に進み得る。
【0167】
決定ステップ628では、GCDハンドシェイクロジック162は、肯定応答信号ACKBが受信されているかどうかを判定し得る。肯定応答信号ACKBがまだ受信されていない場合、方法600は、ステップ626に戻り得る。肯定応答信号ACKBが受信されている場合、方法600は、ステップ632に進み得る。
【0168】
決定ステップ622では、絶対電圧値の差が負の基準電圧よりも小さくない場合、方法600は、ステップ630に進み得る。例解目的のために、ステップ618~624を順次示し得る。しかしながら、ステップ618~624のうちの1つ以上は、並列に、かつ/又は実質的に並列に実行され得る。ステップ630では、GCD110a~110mは、総和イベントを生成しない場合がある(例えば、最後の積分フェーズ以降、特定のピクセルクラスタ120a~120mに対して著しい量の照度変化が存在していない場合がある)。次に、方法600は、ステップ632に進み得る。ステップ632では、GCDハンドシェイクロジック162は、次のリセットフェーズを開始するためにリセット信号RSTを生成し得る。次に、方法600は、ステップ604に戻り得る。
【0169】
図20を参照すると、方法(又はプロセス)650が示されている。方法650は、相対照度センサを使用してシーン内の照度の変化を検出し得る。方法650は、概して、ステップ(又は状態)652、ステップ(又は状態)654、ステップ(又は状態)656、ステップ(又は状態)658、決定ステップ(又は状態)660、ステップ(又は状態)662、ステップ(又は状態)664、決定ステップ(又は状態)666、ステップ(又は状態)668、ステップ(又は状態)670、決定ステップ(又は状態)672、ステップ(又は状態)674、ステップ(又は状態)676、及びステップ(又は状態)678を含む。
【0170】
ステップ652は、方法650を開始し得る。いくつかの実施形態では、デジタルコア56は、キャプチャされたシーンに基づいて、ローパスフィルタ帯域幅、基準電圧、バイアスなどをプログラムし得る。ステップ654では、GCDフロントエンド回路152a~152mは、光電流IPCOPY[0~M]のコピーされた総和を受信し得る。次に、ステップ656では、GCDフロントエンド回路152a~152mは、光電流の総和を電圧値(例えば、GCD_PR_OUT)に変換し得る。GCD回路110a~110mは、電圧値に対してローパスフィルタリング及びバッファリングを実行するためにGCDローパスフィルタ154a~154mを実装し、利得演算に応答して相対電圧値を生成し、ハイパスフィルタリングを実行するためにGCDハイパス及び利得段156a~156mを実装するように更に構成され得る。次に、ステップ658では、GCD比較器158a~158mは、相対電圧値を正の電圧閾値VREF_POSと比較し得る。次に、方法650は、決定ステップ660に進み得る。
【0171】
決定ステップ660では、GCD比較器158a~158mは、相対電圧値が正の閾値基準電圧よりも大きいかどうかを判定し得る。相対電圧値がより大きい場合、方法650は、ステップ662に進み得る。ステップ662では、GCD比較器158a~158mは、正の総和イベント(例えば、POS)を生成し得る。次に、方法650は、ステップ670に進み得る。決定ステップ660では、相対電圧値が正の閾値基準電圧よりも大きくない場合、方法650は、ステップ664に進み得る。ステップ664では、GCD比較器158a~158mは、相対電圧値を負の電圧閾値VREF_NEGと比較し得る。次に、方法650は、決定ステップ666に進み得る。
【0172】
決定ステップ666では、GCD比較器158a~158mは、相対電圧値が負の閾値基準電圧よりも小さいかどうかを判定し得る。相対電圧値がより小さい場合、方法650は、ステップ668に進み得る。ステップ668では、GCD比較器158a~158mは、負の総和イベント(例えば、NEG)を生成し得る。次に、方法650は、ステップ670に進み得る。ステップ670では、GCDハンドシェイクロジック162は、肯定応答信号ACKBを待つ場合がある。次に、方法650は、決定ステップ672に進み得る。
【0173】
決定ステップ672では、GCDハンドシェイクロジック162は、肯定応答信号ACKBがデジタルコア56から受信されているかどうかを判定し得る。肯定応答信号ACKBが受信されていない場合、方法650はステップ670に戻り得る。肯定応答信号ACKBが受信されている場合、方法650は、ステップ676に進み得る。
【0174】
決定ステップ666では、相対電圧値が負の閾値基準電圧以上である場合、方法650はステップ674に進み得る。例解目的のために、ステップ658~668を順次示し得る。しかしながら、ステップ658~668のうちの1つ以上は、並列に、かつ/又は実質的に並列に実行され得る。ステップ674では、GCD110a~110mは、総和イベントを生成しない場合がある(例えば、特定のピクセルクラスタ120a~120mに対して著しい量の照度変化が存在していない場合がある)。次に、方法650は、ステップ676に進み得る。ステップ676では、GCDハンドシェイクロジック162は、リセット信号RSTを生成し得る。ステップ678では、相対電圧値はリセット電圧レベルにリセットされ得る。次に、方法650は、ステップ654に戻り得る。
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【外国語明細書】