IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ トヨタ自動車株式会社の特許一覧 ▶ 株式会社デンソーの特許一覧

特開2024-111887車両制御装置、車両制御方法及びプログラム
<>
  • 特開-車両制御装置、車両制御方法及びプログラム 図1
  • 特開-車両制御装置、車両制御方法及びプログラム 図2
  • 特開-車両制御装置、車両制御方法及びプログラム 図3
  • 特開-車両制御装置、車両制御方法及びプログラム 図4
  • 特開-車両制御装置、車両制御方法及びプログラム 図5
  • 特開-車両制御装置、車両制御方法及びプログラム 図6
  • 特開-車両制御装置、車両制御方法及びプログラム 図7
  • 特開-車両制御装置、車両制御方法及びプログラム 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024111887
(43)【公開日】2024-08-20
(54)【発明の名称】車両制御装置、車両制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   B62D 6/00 20060101AFI20240813BHJP
【FI】
B62D6/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023016577
(22)【出願日】2023-02-07
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110000213
【氏名又は名称】弁理士法人プロスペック特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大森 光晟
【テーマコード(参考)】
3D232
【Fターム(参考)】
3D232CC08
3D232CC20
3D232DA03
3D232DA04
3D232DA15
3D232DA84
3D232DA87
3D232DA90
3D232DB11
3D232DC08
3D232DC38
3D232DD06
3D232EB04
3D232EC22
3D232GG01
(57)【要約】
【課題】車両が自動車専用道路以外の一般道を走行している場合にも横位置制御を実行し、且つ、横位置制御が運転者に違和感を与える可能性を低減する車両制御装置を提供する。
【解決手段】車両制御装置は、車両が走行している走行領域における車両の横位置が所定の目標横位置を維持して車両が走行するように横位置を制御する横位置制御を実行する。車両制御装置は、横位置制御においては、車両の横位置を制御可能な制御量を、横位置が目標横位置を維持するために取得された目標制御量と一致するように制御し、車両が自動車専用道路以外の一般道を走行している場合、車両が自動車専用道路を走行している場合よりも、目標制御量を小さくし、車両が一般道を走行している場合であっても横位置制御を実行する。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両が走行している走行領域における前記車両の横位置が所定の目標横位置を維持して前記車両が走行するように前記横位置を制御する横位置制御を実行する車両制御装置において、
前記車両制御装置は、
前記横位置制御においては、前記車両の前記横位置を制御可能な制御量を、前記横位置が前記目標横位置を維持するために取得された目標制御量と一致するように制御し、
前記車両が自動車専用道路以外の一般道を走行している場合、前記車両が前記自動車専用道路を走行している場合よりも、前記目標制御量を小さくし、
前記車両が前記一般道を走行している場合であっても前記横位置制御を実行する、
ように構成された、車両制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両制御装置において、
前記車両制御装置は、前記車両が前記一般道を走行している場合には、前記一般道のカーブ路の曲がり具合が急であるほど、前記目標制御量を小さくするように構成された、
車両制御装置。
【請求項3】
請求項1に記載の車両制御装置であって、
前記車両の前方の領域を撮影することにより前方画像を取得するカメラを備え、
前記車両制御装置は、
前記前方画像に基いて前記走行領域を区画する境界としての白線を認識し、
前記白線に基いて前記目標横位置を取得し、
前記車両が前記一般道を走行している場合には、前記白線の認識の確からしさを表す白線信頼度が低いほど、前記目標制御量を小さくするように構成された、
車両制御装置。
【請求項4】
請求項1に記載の車両制御装置であって、
前記車両の前方の領域を撮影することにより前方画像を取得するカメラを備え、
前記車両制御装置は、
前記前方画像に基いて前記走行領域を区画する境界としての白線を認識し、
前記白線に基いて前記目標横位置を取得し、
前記車両が前記一般道を走行している場合には、前記一般道のカーブ路の曲がり具合が急であるほど前記目標制御量を小さくし、前記白線の認識の確からしさを表す白線信頼度が低いほど前記目標制御量を小さくするように構成された、
車両制御装置。
【請求項5】
請求項1に記載の車両制御装置において、
前記車両制御装置は、前記車両が前記一般道を走行している場合において、前記横位置制御により前記車両が移動する制御方向と運転者が前記車両を移動させようとする意図方向とが一致しないとき、前記制御方向と前記意図方向とが一致するときよりも、前記目標制御量を小さくするように構成された、車両制御装置。
【請求項6】
車両が走行している走行領域における前記車両の横位置が所定の目標横位置を維持して前記車両が走行するように前記横位置を制御する横位置制御を前記車両に搭載されたコンピュータが実行する車両制御方法において、
前記車両制御方法は、
前記横位置制御においては、前記車両の前記横位置を制御可能な制御量を、前記横位置が前記目標横位置を維持するために取得された目標制御量と一致するように制御するステップと、
前記車両が自動車専用道路以外の一般道を走行している場合、前記車両が前記自動車専用道路を走行している場合よりも、前記目標制御量を小さくするステップと、
前記車両が前記一般道を走行している場合であっても前記横位置制御を実行するステップと、
を含む、車両制御方法。
【請求項7】
車両が走行している走行領域における前記車両の横位置が所定の目標横位置を維持して前記車両が走行するように前記横位置を制御する横位置制御を前記車両に搭載されたコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
前記プログラムは、前記コンピュータに
前記横位置制御においては、前記車両の前記横位置を制御可能な制御量を、前記横位置が前記目標横位置を維持するために取得された目標制御量と一致するように制御させるステップと、
前記車両が自動車専用道路以外の一般道を走行している場合、前記車両が前記自動車専用道路を走行している場合よりも、前記目標制御量を小さくさせるステップと、
前記車両が前記一般道を走行している場合であっても前記横位置制御を実行させるステップと、
を含む、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両が走行領域における所定の目標横位置を走行するように車両の走行領域における横位置を制御する横位置制御を実行する車両制御装置、車両に搭載されたコンピュータが上記横位置制御を実行する車両制御方法、及び、上記コンピュータに上記横位置制御を実行させるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、上記横位置制御として車線維持制御(LTA)等を実行する車両制御装置が知られている。なお、LTAは、Lane Tracing Assistの略である。このような車両制御装置は、横位置制御を実行している場合には、車両の走行領域における横位置を制御するための制御量を、「走行領域における目標横位置を走行するために取得された目標制御量」と一致するように制御する。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の車両制御装置(以下、「従来装置」と称呼する。)は、車両が自動車専用道路を走行している場合には上記横位置制御を実行し、車両が自動車専用道路以外の道路である一般道を走行している場合には上記横位置制御を実行せずに車線逸脱警報制御を実行する。
【0004】
車両が一般道を走行している場合に従来装置が上記横位置制御を実行しない理由は以下の通りである。
(1)一般道には、路上駐車している車両及び歩行者等が存在するため、上記横位置制御による車両の横位置の制御が適切でない可能性がある。
(2)一般道では、白線を認識しにくい可能性があるため、目標横位置を適切に設定できない可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003-141694号公報
【発明の概要】
【0006】
車両が一般道を走行している場合にも上記横位置制御が実行されることが望ましい。しかし、車両が一般道を走行している場合に上記横位置制御が実行されると、運転者が意図している車両の横位置が上記横位置制御の目標横位置と一致しない可能性がある。このような不一致が生じている場合には、上記横位置制御により車両が向かう方向と運転者の操舵操作の方向とが一致しなくなり(逆になり)、上記横位置制御が運転者の操舵操作に干渉してしまう可能性が高い。このような干渉が生じた場合には、上記横位置制御は、運転者に違和感を与える可能性が高い。
【0007】
本発明は前述した課題に対処するためになされたものである。即ち、車両が一般道を走行している場合にも横位置制御を実行し、且つ、横位置制御が運転者に違和感を与える可能性を低減する車両制御装置を提供することにある。
【0008】
本発明の車両制御装置(以下、「本発明装置」と称呼する。)は、車両が走行している走行領域(TA)における前記車両の横位置が所定の目標横位置(Ltgt)を維持して前記車両が走行するように前記走行領域における前記車両の横位置を制御する横位置制御を実行する。
前記車両制御装置は、
前記横位置制御においては、前記車両の前記横位置を制御可能な制御量(θ)を、前記横位置が前記目標横位置を維持するために取得された目標制御量(θtgt)と一致するように制御し(ステップ435)、
前記車両が自動車専用道路以外の一般道を走行している場合(ステップ430「No」)、前記車両が前記自動車専用道路を走行している場合よりも(ステップ430「Yes」)、前記目標制御量を小さくし(ステップ440)、
前記車両が前記一般道を走行している場合であっても前記横位置制御を実行する(ステップ430「No」、ステップ440、ステップ435)、
ように構成されている。
【0009】
上記したように、車両が一般道を走行している場合には、運転者が意図する横位置(意図横位置)と目標横位置との不一致が生じやすい。このような不一致が生じている場合には、運転者の操舵操作による車両の移動方向と横位置制御による車両の移動方向とが逆になる可能性がある(換言すると、横位置制御が運転者の操舵操作に干渉する可能性がある)。このような干渉が生じると、横位置制御は、運転者に違和感を与える可能性が高い。そこで、本発明装置は、車両が一般道を走行している場合には、車両が自動車専用道路を走行している場合よりも目標制御量を小さくして、横位置制御を実行する。これにより、車両が一般道を走行している場合にも横位置制御を実行し、且つ、車両が一般道を走行している場合に実行される横位置制御が運転者に違和感を与える可能性を低減できる。
【0010】
本発明装置の一態様において、
請求項1に記載の車両制御装置において、
前記車両制御装置は、前記車両が前記一般道を走行している場合には(ステップ430「No」)、前記一般道のカーブ路の曲がり具合が急であるほど、前記目標制御量を小さくするように構成されている(ステップ440、図5)。
【0011】
一般道には、曲がり具合が急なカーブ路が自動車専用道路よりも多く存在する傾向にある。カーブ路の曲がり具合が急であるほど、運転者が操舵操作を行う可能性が高くなる。このため、カーブ路の曲がり具合が急であるほど、意図横位置と目標横位置と一致しなくなる可能性が高くなり、横位置制御が運転者の操舵操作に干渉する可能性が高くなる。本態様によれば、車両が一般道のカーブ路を走行している場合には、カーブ路の曲がり具合を急であるほど目標制御量が小さくなるので、横位置制御が運転者の操舵操作に干渉する可能性が低くなり、横位置制御が運転者に違和感を与える可能性を低減できる。
【0012】
本発明装置の一態様であって、
前記車両の前方の領域を撮影することにより前方画像を取得するカメラ(22)を備え、
前記車両制御装置は、
前記前方画像に基いて前記走行領域を区画する境界としての白線を認識し(ステップ410)、
前記白線に基いて前記目標横位置を取得し(ステップ415)、
前記車両が前記一般道を走行している場合には(ステップ430「No」)、前記白線の認識の確からしさを表す白線信頼度が低いほど、前記目標制御量を小さくするように構成されている(ステップ440、図6図7)。
【0013】
白線信頼度が低い白線は、走行領域の境界でない可能性が高い。このような白線に基いて目標横位置が取得されると、意図横位置と目標横位置が一致しなくなる可能性が高い。一般道の白線信頼度は、自動車専用道路よりも低い傾向にある。なぜなら、一般道の白線にはかすれや消失が生じている可能性が高いためである。更に、一般道には路上に立体物が自動車専用道路よりも多く存在するため、白線が認識され難い。
【0014】
本態様によれば、車両が一般道を走行している場合には、白線信頼度が低いほど、前記目標制御量が小さくなるので、横位置制御が運転者に違和感を与える可能性を低減できる。
【0015】
本発明装置の一態様であって、
前記車両の前方の領域を撮影することにより前方画像を取得するカメラ(22)を備え、
前記車両制御装置は、
前記前方画像に基いて前記走行領域を区画する境界としての白線を認識し(ステップ410)、
前記白線に基いて前記目標横位置を取得し(ステップ415)、
前記車両が前記一般道を走行している場合には(ステップ430「No」)、前記一般道のカーブ路の曲がり具合が急であるほど前記目標制御量を小さくし、前記白線の認識の確からしさを表す白線信頼度が低いほど前記目標制御量を小さくするように構成されている(ステップ440、図7)。
【0016】
本態様によれば、車両が一般道を走行している場合には、カーブ路の曲がり具合が急であるほど白線信頼度が低いほど、前記目標制御量が小さくなるので、横位置制御が運転者に違和感を与える可能性を低減できる。
【0017】
本発明装置の一態様において、
前記車両制御装置は、前記車両が前記一般道を走行している場合において(図8に示したステップ430「No」)、前記横位置制御により前記車両が移動する制御方向と運転者が前記車両を移動させようとする意図方向とが一致しないとき(ステップ810「No」)、前記制御方向と前記意図方向とが一致するときよりも、前記目標制御量を小さくするように構成されている(ステップ815)。
【0018】
制御方向と操舵方向とが一致しない場合には、横位置制御が操舵操作に干渉する可能性が高い。本態様によれば、車両が一般道を走行している場合において制御方向と操舵方向とが一致しないときには、制御方向と意図方向とが一致するときよりも目標制御量が小さくなるので、横位置制御が運転者に違和感を与える可能性を更に低減できる。
【0019】
本発明の車両制御方法は、車両が走行している走行領域(TA)における前記車両の横位置が所定の目標横位置(Ltgt)を維持して前記車両が走行するように前記走行領域における前記車両の横位置を制御する横位置制御を前記車両に搭載されたコンピュータが実行する方法である。
前記車両制御方法は、
前記横位置制御においては、前記車両の前記横位置を制御可能な制御量(θ)を、前記横位置が前記目標横位置を維持するために取得された目標制御量(θtgt)と一致するように制御するステップ(ステップ435)と、
前記車両が自動車専用道路以外の一般道を走行している場合(ステップ430「No」)、前記車両が前記自動車専用道路を走行している場合よりも(ステップ430「Yes」)、前記目標制御量を小さくするステップ(ステップ440)と、
前記車両が前記一般道を走行している場合であっても前記横位置制御を実行するステップ(ステップ430「No」、ステップ440、ステップ435)と、
を含む。
【0020】
本発明のプログラムは、
車両が走行している走行領域(TA)における前記車両の横位置が所定の目標横位置(Ltgt)を維持して前記車両が走行するように前記走行領域における前記車両の横位置を制御する横位置制御を前記車両に搭載されたコンピュータに実行させるプログラムである。
前記プログラムは、前記コンピュータに
前記横位置制御においては、前記車両の前記横位置を制御可能な制御量(θ)を、前記横位置が前記目標横位置を維持するために取得された目標制御量(θtgt)と一致するように制御させるステップ(ステップ435)と、
前記車両が自動車専用道路以外の一般道を走行している場合(ステップ430「No」)、前記車両が前記自動車専用道路を走行している場合よりも(ステップ430「Yes」)、前記目標制御量を小さくさせるステップ(ステップ440)と、
前記車両が前記一般道を走行している場合であっても前記横位置制御を実行させるステップ(ステップ430「No」、ステップ440、ステップ435)と、
を実行させる、プログラム。
【0021】
上記車両制御方法及びプログラムによれば車両が一般道を走行している場合にも横位置制御を実行し、且つ、車両が一般道を走行している場合に実行される横位置制御が運転者に違和感を与える可能性を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実施形態に係る車両制御装置の概略構成図である。
図2】横位置制御の概要の説明図である。
図3】車両が一般道のカーブ路を走行している場合の目標横位置と意図横位置との違いの説明図である。
図4図1に示した車両制御ECUのCPUが実行する横位置制御ルーチンのフローチャートである。
図5】本発明の実施形態の第1変形例の第1ルックアップテーブルの説明図である。
図6】本発明の実施形態の第2変形例の第2ルックアップテーブルの説明図である。
図7】本発明の実施形態の第3変形例の第3ルックアップテーブルの説明図である。
図8】本発明の実施形態の第4変形例の車両制御装置の車両制御ECUのCPUが実行する横位置制御ルーチンのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1に示したように、本実施形態に係る車両制御装置(以下、「本装置10」と称呼する。)は、車両VAに適用され、図1に示した構成要素を備える。
【0024】
車両制御ECU20は、走行領域TAにおける車両VAの横位置が目標横位置Ltgtに維持されるように車両を制御する横位置制御を実行するECUであり、以下、「ECU20」と表記する。
【0025】
本明細書において、「ECU」はマイクロコンピュータを主要部として備える電子式制御装置である。ECUは、制御ユニット、コントローラ又はコンピュータとも称呼される。マイクロコンピュータは、CPU(プロセッサ)、ROM、RAM及びインタフェース等を含む。ECU20が実現する少なくとも一つの機能は、複数のECUにより実現されてもよい。
【0026】
前方カメラ22は、車両VAの前方の風景を撮影することにより前方画像を取得する。前方カメラ22は、前方画像に基いて、境界情報を取得する。境界情報は、「車両VAが現在走行している走行領域を区画する境界」の車両VAに対する位置に関する情報である。境界の例としては、道路上の白線及びガードレール等がある。前方カメラ22は、境界情報をECU20に送信する。
【0027】
ナビゲーション装置24は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機24a及び記憶装置24bを有する。GNSS受信機24aは、複数の衛星からGNSS信号を受信する。GNSS信号は、車両VAの現在位置を表す「緯度及び経度」を特定するための信号である。地図データは、道路が自動車専用道路であるか自動車専用道路以外の一般道であるかを特定可能な情報を含んでいる。
【0028】
ナビゲーション装置24は、GNSS信号に基いて車両VAの現在位置を特定し、地図データに基いて車両VAの現在位置に対応する道路が自動車専用道路であるか一般道であるかを特定する。ナビゲーション装置24は、現在位置に対応する道路が自動車専用道路であるか一般道であるかを特定可能な種別情報をECU20に送信する。
【0029】
舵角センサ26は、車両VAの転舵輪の舵角θを検出する。操舵角センサ27は、ステアリングホイール(不図示)の中立位置からの回転角度を表す操舵角θsを検出する。トルクセンサ28は、車両VAのステアリングホイール(不図示)に連結されたステアリングシャフト(不図示)に作用するトルクを表すトルクTrを検出する。ECU20は、これらのセンサ26乃至28の検出値を取得する。一例として、舵角θ、操舵角θs及びトルクTrは、車両VAが右旋回する場合には正の値となり、車両VAが左旋回する場合には負の値となる。
【0030】
操舵モータ30は操舵機構32に組み込まれている。操舵機構32は、ステアリングホイールの操作に応じて転舵輪を転舵するための機構である。操舵モータ30は、ECU20からの指示に応じて、転舵輪の舵角θを変化させるための自動操舵トルクを操舵機構32に発生させる。
【0031】
(横位置制御)
上記したように横位置制御の例としてLTAが知られている。LTA自体は周知であり、詳細については、例えば特開2008-195402号公報、特開2009-190464号公報、特開2010-6279号公報、及び、特許第4349210号明細書などを参照されたい。以下、LTAについて簡単に説明する。
【0032】
本実施形態においては、ECU20は、図2に示したように、境界情報に基いて特定される左右の境界BLによって区画される走行領域TAを特定し、左右の境界BLの幅方向の中心位置を目標横位置Ltgtに設定する。更に、ECU20は、目標横位置Ltgtの曲率Cuを取得する。なお、本実施形態においては、目標横位置Ltgtは、左右の境界BLの幅方向の中心位置から所定距離だけ走行領域TAの幅方向にオフセットされた位置に設定されてもよい。
【0033】
更に、ECU20は、図2に示した横偏差Dy及びヨー角θyを取得する。横偏差Dyは、「車両VAの所定の位置に予め設定されている基準点P」と目標横位置Ltgtとの間の走行領域TAの幅方向の距離である。ヨー角θyは、目標横位置Ltgtの方向と車両VAの前後方向とがなす角度である。なお、一例として、横偏差Dyの値は、基準点Pが目標横位置Ltgtに対して右側に位置する場合には正となり、左側に位置する場合には負となる。ヨー角θyの値は、車両VAの前後方向が目標横位置Ltgtの方向よりも右側である場合には正となり、左側である場合には負となる。曲率Cuの値は、カーブ路が右に曲がる場合には正となり左に曲がる場合には負となる。
【0034】
ECU20は、図示しないLTAスイッチがオン状態に設定されている場合には、曲率Cu、横偏差Dy及びヨー角θyを下記の式(1)に適用することにより、転舵輪の目標舵角θtgtを所定の演算周期が経過する毎に演算する。目標舵角θtgtは、車両VAの横位置を制御するための制御量(舵角θ)の目標値であり、「目標制御量」と称呼する場合もある。式(1)において、K1,K2、K3、K4及びKrは制御ゲインであり、それぞれ定数である。
θtgt=K1・Cu+Kr・(K2・θy+K3・Dy+K4・ΣDy) (1)
【0035】
なお、上記式(1)において、右辺第1項はフィードフォワード制御項であり、目標横位置Ltgtの形状に応じて変化する。また、上記式(1)において、右辺第2項は、フィードバック制御項であり、各種偏差(θy、Dy及びΣDy)をゼロにするように機能する。特に、K4・ΣDyの項は、積分制御項であり、定常的な横偏差Dyをなくすように機能する。
【0036】
ECU20は、舵角θが目標舵角θtgtと一致するように操舵モータ40を制御する。
【0037】
(作動の概要)
ECU20は、ナビゲーション装置24から種別情報を受信し、種別情報に基いて車両VAが自動車専用道路を走行しているか、一般道を走行しているかを判定する。ECU20は、車両VAが自動車専用道路を走行していると判定した場合には、舵角θが目標舵角θtgtと一致するように操舵モータ40を制御する(換言すれば、目標舵角θtgtを用いて横位置制御を実行する。)。これに対し、ECU20は、車両VAが一般道を走行していると判定した場合には、上記のように取得した目標舵角θtgtよりも小さな抑制目標舵角θtgt1と舵角θが一致するように操舵モータ40を制御する(換言すれば、抑制目標舵角θtgt1を用いて横位置制御を実行する。)。
【0038】
ECU20は、目標舵角θtgtに所定のゲインGaを乗じることにより抑制目標舵角θtgt1を取得する。ゲインGaは、「0」よりも大きく「1」よりも小さな値に設定されている。
【0039】
車両VAが一般道を走行している場合には、車両VAが自動車専用道路を走行している場合よりも、運転者が意図する横位置と目標横位置Ltgtとの不一致が生じやすい。この原因としては上記(1)及び(2)が考えられる。その他にも、「一般道では、自動車専用道路と比べてカーブ路が多く、更に、そのカーブ路の曲がり具合も自動車専用道路に比べて急である傾向にある」ことが原因として考えられる。曲がり具合が急なカーブ路では、運転者の操舵操作が必要となる場合があるためである(詳細は後述する)。上記不一致が生じている場合、上記横位置制御が運転者の操舵操作と干渉することにより上記横位置制御が運転者に違和感を与える可能性がある。
【0040】
本実施形態では、車両VAが一般道を走行している場合には、抑制目標舵角θtgt1を用いて横位置制御が実行される。これにより、車両VAが一般道を走行している場合にも横位置制御を実行することができ、たとえ、車両VAが一般道を走行している場合に運転者が意図する横位置と目標横位置Ltgtとが一致していなくても、上記干渉を弱めることができ、横位置制御が運転者に違和感を与える可能性を低減できる。
【0041】
(作動例)
図3を参照しながら、本装置10の作動例を説明する。
図3では、ECU20が上記横位置制御を実行している場合に車両VAが一般道のカーブ路を走行する例を示している。この場合、時点t1から時点t2までの期間において、運転者は操舵操作を行う。運転者は、車両VAが図3に太線で示した意図横位置DLtgtを走行するように、ステアリングホイールを左側へ操舵操作を行うものとする。
【0042】
横位置制御では上限横加速度を超えない範囲で車両VAの横位置が制御されるので、横位置制御による車両VAの横位置の制御だけでは、曲がり具合が急な(曲率半径Rが小さい)カーブ路を曲がりきれない可能性がある。このため、図3に示した例では、時点t1から時点t4までの期間、運転者が操舵操作を行っている。
【0043】
図3に示したように、意図横位置DLtgtは、目標横位置Ltgtよりも左側(内側)に位置する。運転者が上記操舵操作を行っているときには車両VAが目標横位置Ltgtの左側に位置するので、ECU20は、車両VAが右側へと移動するような目標舵角θtgtを取得する。このため、ECU20は、舵角θが目標舵角θtgtと一致するように制御してしまう。つまり、横位置制御による操舵方向(制御方向)が運転者による操舵方向と反対方向になり、横位置制御が運転者による操舵操作に干渉してしまう。このような干渉が生じた場合には、横位置制御は、運転者に違和感を与える可能性が高い。
【0044】
曲がり具合が急なカーブ路は、自動車専用道路よりも一般道の方に多く存在する。従って、車両VAが一般道を走行しているときに横位置制御が運転者に違和感を与える可能性が高くなる。このため、ECU20は、車両VAが一般道を走行しているときには抑制目標舵角θtgt1を用いて横位置制御を実行する。これにより、干渉が発生したとしても、干渉度合は小さくなるので、横位置制御が運転者に違和感を与える可能性を低減できる。
【0045】
(具体的作動)
<横位置制御ルーチン>
ECU20のCPUは、図4にフローチャートにより示したルーチンを所定時間が経過する毎に実行する。
【0046】
適当な時点が到来すると、CPUは、図4のステップ400から処理を開始し、ステップ405に進む。ステップ405にて、CPUは、図示しないLTAスイッチがオン状態であるか否かを判定する。
【0047】
LTAスイッチがオフ状態である場合、CPUは、ステップ405にて「No」と判定し、ステップ495に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【0048】
LTAスイッチがオン状態である場合、CPUは、ステップ405にて「Yes」と判定し、ステップ410乃至ステップ430を実行する。
【0049】
ステップ410:CPUは、境界情報に基いて境界BLの車両VAに対する位置を特定する。
ステップ415:CPUは、ステップ410にて特定した境界BLに基いて走行領域TAを特定し、走行領域TAにおける目標横位置Ltgtを取得する。
【0050】
ステップ420:CPUは、上記目標横位置Ltgtの曲率Cuと、車両VAの目標横位置Ltgtに対する横偏差Dy及びヨー角θyと、を特定する。
ステップ425:CPUは、曲率Cu、横偏差Dy及びヨー角θyを上記式(1)に適用することにより、目標舵角θtgtを取得する。
ステップ430:CPUは、種別情報に基いて車両VAが自動車専用道路を走行しているか一般道を走行しているかを判定する。
【0051】
車両VAが自動車専用道路を走行している場合、CPUは、ステップ430にて「Yes」と判定し、ステップ435に進む。ステップ435にて、CPUは、舵角θが目標舵角θtgtと一致するように操舵モータ40を制御する。その後、CPUは、ステップ495に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【0052】
車両VAが一般道を走行している場合、CPUは、ステップ430にて「No」と判定し、ステップ440に進む。ステップ440にて、CPUは、目標舵角θtgtにゲインGaを乗じることにより抑制目標舵角θtgt1を取得する。その後、CPUは、舵角センサ26が検知する舵角θが抑制目標舵角θtgt1と一致するように操舵モータ40を制御する。その後、CPUは、ステップ495に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【0053】
以上説明したように、本装置10は、車両VAが一般道を走行している場合には、目標舵角θtgtよりも小さな抑制目標舵角θtgt1を用いて横位置制御を実行する。これにより、車両VAが一般道を走行している場合に、運転者に違和感を与える可能性が低い横位置制御を実行できる。
【0054】
本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用できる。
【0055】
(第1変形例)
本変形例に係る車両制御装置10のECU20は、車両VAが一般道を走行している場合において、目標横位置Ltgtの曲率半径Rが小さいほど(即ち、カーブ路の曲がり具合が急であるほど)抑制目標舵角θtgt1を小さくする。
【0056】
ECU20のROMには、図5に示した第1ルックアップテーブルが記憶されている。第1ルックアップテーブルは、曲率半径Rが小さいほどゲインGaが小さくなるように曲率半径RとゲインGaとの関係を規定している。なお、第1ルックアップテーブルに規定されているゲインGaは「0」よりも大きく且つ「1」よりも小さい値である(後述する第2ルックアップテーブル及び第3ルックアップテーブルでも同様である。)。
【0057】
ECU20は、車両VAが一般道を走行していると判定した場合(図4に示したステップ430「No」)、曲率Cuに基いて曲率半径Rを取得し、その曲率半径Rを第1ルックアップテーブルに適用することによりゲインGaを取得する。
【0058】
その後、ECU20は、図4に示したステップ440にて、曲率半径Rに対応する上記ゲインGaを式(1)のゲインGaとして用いて、抑制目標舵角θtgt1を取得する。
【0059】
曲がり具合が急なカーブ路ほど運転者が操舵操作を行う必要がある可能性が高くなる。このため、曲がり具合が急なカーブ路ほど横位置制御が運転者に違和感を与える可能性が高くなる。本変形例によれば、車両VAが一般道を走行している場合には、曲がり具合が急なカーブ路ほど目標舵角θtgtが小さくなるので、運転者に違和感を与える可能性を低減しつつも、車両VAが目標横位置Ltgtを走行できる可能性を高めることができる。
【0060】
(第2変形例)
本変形例に係る車両制御装置10のECU20は、車両VAが一般道を走行している場合において、白線信頼度WDが低いほど抑制目標舵角θtgt1を小さくする。
【0061】
白線信頼度WDは境界BLとして認識した白線の確からしさを表す。白線信頼度WDが低いほど、上記確からしさは低くなる。一例として、ECU20は、エッジ強度が低いほど低くなるように白線信頼度を取得する。
【0062】
ECU20のROMには、図6に示した第2ルックアップテーブルが記憶されている。第2ルックアップテーブルは、白線信頼度WDが低いほどゲインGaが小さくなるように白線信頼度WDとゲインGaとの関係を規定している。
【0063】
ECU20は、車両VAが一般道を走行していると判定した場合(図4に示したステップ430「No」)、前方画像に基いて白線信頼度WDを取得し、その白線信頼度WDを第2ルックアップテーブルに適用することによりゲインGaを取得する。ECU20は、図4に示したステップ440にて、上記ゲインGaを式(1)のゲインGaとして用いて、抑制目標舵角θtgt1を取得する。
【0064】
白線信頼度WDが低い白線は、走行領域TAの境界BLでない可能性が高い。このような白線が境界BLとして用いられると、本来の目標横位置Ltgtからずれた位置に目標横位置Ltgtが設定される。このように設定された目標横位置Ltgtは、境界BLが正常に認識されている場合の目標横位置Ltgtからずれていることに起因して、意図横位置DLtgtと一致しない可能性が高いため、横位置制御が運転者に違和感を与える可能性が高くなる。なお、一般道では、白線のかすれ及び消失が生じている可能性が自動車専用道路よりも高い。更に、一般道に存在する立体物が自動車専用道路よりも多いので一般道路の白線は自動車専用道路よりも認識され難い。このため、一般道の白線信頼度は自動車専用道路よりも低い傾向にある。本変形例によれば、車両VAが一般道を走行している場合には、白線信頼度WDが低いほど目標舵角θtgtが小さくなるので、横位置制御が運転者に違和感を与える可能性を更に低減できる。
【0065】
なお、カメラ22が前方画像に基いて白線信頼度WDを取得してもよい。
【0066】
(第3変形例)
本変形例に係る車両制御装置10のECU20は、車両VAが一般道を走行している場合において、目標横位置Ltgtの曲率半径Rが小さいほど抑制目標舵角θtgt1を小さくし、白線信頼度WDが低いほど抑制目標舵角θtgt1を小さくする。
【0067】
ECU20のROMには、図7に示した第3ルックアップテーブルが記憶されている。第3ルックアップテーブルは、曲率半径Rが小さいほどゲインGaが小さくなり且つ白線信頼度WDが低いほどゲインGaが小さくなるように、「曲率半径R及び白線信頼度WD」とゲインGaとの関係を規定している。
【0068】
ECU20は、車両VAが一般道を走行していると判定した場合(図4に示したステップ430「No」)、曲率半径R及び白線信頼度WDを取得し、その曲率半径R及び白線信頼度WDを第3ルックアップテーブルに適用することによりゲインGaを取得する。ECU20は、図4に示したステップ440にて、上記ゲインGaを式(1)のゲインGaとして用いて、抑制目標舵角θtgt1を取得する。
【0069】
本変形例によれば、車両VAが一般道を走行している場合に運転者に違和感を与える可能性を更に低減しつつも、車両VAが目標横位置Ltgtを走行できる可能性を高めることができる。
【0070】
(第4変形例)
本変形例に係る車両制御装置10のECU20は、車両VAが一般道を走行している場合において横位置制御が運転者による操舵操作に干渉するとき、抑制目標舵角θtgt1よりも更に小さな強抑制目標舵角θtgt2を取得し、強抑制目標舵角θtgt2を用いて横位置制御を実行する。
【0071】
EUC20のCPUは、図4にフローチャートにより示した横位置制御ルーチンの代わりに図8にフローチャートにより横位置制御ルーチンを実行する。なお、図8に示したステップのうち図4と同じステップには、図4と同じ符号を付与し、その説明を省略する。
【0072】
CPUは、図8に示したステップ405にて「Yes」と判定した場合、図8に示したステップ410乃至ステップ430を実行する。CPUは、車両VAが一般道を走行している場合(図8に示したステップ430「No」)、ステップ805及びステップ810を実行する。
【0073】
ステップ805:CPUは、操舵角センサ27からの検出値に基いて操舵角θsを取得する。
ステップ810:CPUは、操舵角θsと目標舵角θtgtとを乗じた乗算値が0以上であるか否かを判定する。
【0074】
乗算値が0以上である場合、横位置制御により車両が移動する方向(制御方向)と運転者が車両を移動させようとする方向(意図方向)とが同じであるので、横位置制御が操舵操作に干渉しない可能性が高い。この場合、CPUは、ステップ810にて「Yes」と判定し、図8に示したステップ440に進んで抑制目標舵角θtgt1を取得する。その後、CPUは、図8に示したステップ435を実行し、ステップ895に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【0075】
乗算値が0よりも小さい場合、上記制御方向と上記意図方向とが一致しないので、横位置制御が操舵操作に干渉する可能性が高い。この場合、CPUは、ステップ810にて「No」と判定し、ステップ820に進む。
【0076】
ステップ820にて、CPUは、ゲインGaよりも小さな値に設定されたゲインGa’を目標舵角θtgtに乗じることにより、強抑制目標舵角θtgt2を取得する。その後、CPUは、図8に示したステップ435にて、舵角θが強抑制目標舵角θtgt2と一致するように操舵モータ40を制御する。その後、CPUは、ステップ895に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【0077】
以上により、車両VAが一般道を走行している場合において横位置制御が運転者による操舵操作に干渉するとき、強抑制目標舵角θtgt2を用いて横位置制御を実行する。これにより、車両VAが一般道を走行している場合に横位置制御が運転者に違和感を与える可能性を更に低減できる。
【0078】
(第5変形例)
本変形例に係る車両制御装置10のECU20は、ナビゲーション装置24を使用せずに前方画像に基いて、車両VAが自動車専用道路を走行しているか一般道を走行しているかを判定してもよい。一例として、ECU20は、走行領域TAの幅が所定の閾値幅以上である場合には車両VAが自動車専用道路を走行していると判定し、走行領域TAの幅が所定の閾値幅未満である場合には車両VAが一般道を走行していると判定する。
【0079】
(第6変形例)
上記実施形態では、横位置制御が制御する制御量として舵角θを例に説明したが、制御量はこれに限定されない。制御量は、車両VAの横位置を制御可能な値であればよく、例えば、ステアリングシャフト(不図示)に作用するトルクTrであってもよい。この場合、ECU20は、トルクセンサ28が検知するトルクTrが目標トルクTrtgtと一致するように操舵モータ30を制御する。
【0080】
本装置10は、エンジン自動車、ハイブリッド車、プラグインハブリッド車、燃料電池車及び電気自動車等の車両に適用可能である。更に、本装置10は、自動運転車両にも適用可能である。更に、本発明は、本装置10の機能を実現するためのプログラムが記憶され且つコンピュータが読み取り可能な非一時的な記憶媒体として捉えることも可能である。
【符号の説明】
【0081】
10…車両制御装置、20…車両制御ECU、22…前方カメラ、24…ナビゲーション装置、30…操舵モータ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8