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特開2024-111905スマートロック機器、及びスマートロックシステム
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  • 特開-スマートロック機器、及びスマートロックシステム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024111905
(43)【公開日】2024-08-20
(54)【発明の名称】スマートロック機器、及びスマートロックシステム
(51)【国際特許分類】
   E05B 49/00 20060101AFI20240813BHJP
【FI】
E05B49/00 J
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023016620
(22)【出願日】2023-02-07
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】595106969
【氏名又は名称】大東建託株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000131038
【氏名又は名称】株式会社オプナス
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(72)【発明者】
【氏名】岡本 修司
(72)【発明者】
【氏名】上島 賢大
(72)【発明者】
【氏名】杉村 鋭
(72)【発明者】
【氏名】大谷 宗弘
(72)【発明者】
【氏名】石塚 大器
【テーマコード(参考)】
2E250
【Fターム(参考)】
2E250AA01
2E250BB08
2E250BB28
2E250DD02
2E250FF27
2E250FF36
2E250GG06
(57)【要約】
【課題】本発明は、解錠権限を必要に応じて容易に変更することのできるスマートロック機器及びスマートロックシステムを提供することを目的とする。
【解決手段】
スマートロック機器において、通信ネットワークを介して通信可能な通信部と、施錠及び解錠を行うロック部と、前記ロック部の解錠を制御する制御部とを有し、前記通信部は、第1のクラウドと通信して、前記ロック部を解錠するための認証情報と前記認証情報の有効期限に対応する有効期限情報とを前記第1のクラウドから取得し、前記制御部は、前記有効期限内に使用者が行った認証が前記認証情報と適合するときに、前記ロック部を解錠させることを特徴とする、スマートロック機器。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スマートロック機器において、
通信ネットワークを介して通信可能な通信部と、
施錠及び解錠を行うロック部と、
前記ロック部の解錠を制御する制御部とを有し、
前記通信部は、第1のクラウドと通信して、前記ロック部を解錠するための認証情報と前記認証情報の有効期限に対応する有効期限情報とを前記第1のクラウドから取得し、
前記制御部は、前記有効期限内に使用者が行った認証が前記認証情報と適合するときに、前記ロック部を解錠させることを特徴とする、スマートロック機器。
【請求項2】
請求項1に記載のスマートロック機器において、前記制御部は、前記ロック部の施錠及び解錠状態に対応する情報を前記第1のクラウドに送信することを特徴とする、スマートロック機器。
【請求項3】
請求項1または2に記載のスマートロック機器において、前記制御部は、前記第1のクラウドからの指示に応じて、前記ロック部のオートロック機能の作動及び停止を切り替えることを特徴とする、スマートロックシステム。
【請求項4】
スマートロックシステムにおいて、
通信ネットワークを介して通信可能な通信部と、施錠及び解錠を行うロック部と、前記ロック部の解錠を制御する制御部とを有するスマートロック機器と、
前記スマートロック機器を遠隔制御する第1のクラウドとを有し、
前記通信部は、前記第1のクラウドと通信して、前記ロック部を解錠するための認証情報と前記認証情報の有効期限に対応する有効期限情報とを前記第1のクラウドから取得し、
前記制御部は、前記有効期限内に使用者が行った認証が前記認証情報と適合するときに、前記ロック部を解錠させることを特徴とする、スマートロックシステム。
【請求項5】
請求項4に記載のスマートロックシステムにおいて、前記第1のクラウドは、第2のクラウドと通信可能であり、前記第2のクラウドからの要求に応じて前記認証情報と有効期限情報とを生成することを特徴とする、スマートロックシステム。
【請求項6】
請求項4または5に記載のスマートロックシステムにおいて、前記制御部は、前記ロック部の施錠及び解錠状態に対応する情報を前記第1のクラウドに送信することを特徴とする、スマートロックシステム。
【請求項7】
請求項5に記載のスマートロックシステムにおいて、前記第2のクラウドは、前記スマートロック機器の施錠及び解錠履歴に対応する情報を前記第1のクラウドから取得可能であることを特徴とする、スマートロックシステム。
【請求項8】
請求項4,5,及び7のいずれか1項に記載のスマートロックシステムにおいて、前記制御部は、前記第1のクラウドからの指示に応じて、前記ロック部のオートロック機能の作動及び停止を切り替えることを特徴とする、スマートロックシステム。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スマートロック機器、及びスマートロックシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、通信可能に構成されることにより住戸ドアの施錠及び解錠の利便性が向上したスマートロック機器が知られている。この種のスマートロック機器は、Wi-Fi通信やBLE(Bluetooth Low Energy)通信を用いて解錠権限を有するモバイルやICカードと通信することにより施錠及び解錠の認証を行なっており、予め解錠権限が付与されたモバイル端末がスマートロックに近づくと、モバイル端末が自動的に解錠信号を送信して認証が行われる技術も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
スマートロック機器を使用することにより、賃貸住宅等において居住者が変わる場合に錠や摩耗した鍵の交換、空室管理用錠装置の取り付け/取り外しが不要になるため、これらの作業に伴う業務を削減させることができた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-145601
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の技術によるスマートロック機器では、施錠及び解錠を行うためには、スマートロック機器を解錠する権限を有する使用者毎に、施錠及び解錠に用いるモバイル端末やICカードをスマートロック機器に登録する必要があり、これに伴う業務が発生していた。
【0006】
また、モバイル端末やICカードを用いて解錠するスマートロック機器では、入居者の初回作動時はモバイル端末やICカードが使用できないことにより空室だったときの暗証番号にてスマートロック機器を解錠するため、スマートロック機器自体を操作して全住戸に個別の暗証番号を設定する必要があった。
【0007】
さらに、部屋の建設工事中、部屋が空室のとき、入居者が入居しているとき、及び入居者が退去後の期間において、それぞれの部屋の状況に応じてパスワードを変更する場合には、その都度、部屋まで行ってスマートロック機器自体を操作する必要があった。
【0008】
本発明は、解錠権限を必要に応じて容易に変更することのできるスマートロック機器及びスマートロックシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、スマートロック機器において、通信ネットワークを介して通信可能な通信部と、施錠及び解錠を行うロック部と、前記ロック部の解錠を制御する制御部とを有し、前記通信部は、第1のクラウドと通信して、前記ロック部を解錠するための認証情報と前記認証情報の有効期限に対応する有効期限情報とを前記第1のクラウドから取得し、前記制御部は、前記有効期限内に使用者が行った認証が前記認証情報と適合するときに、前記ロック部を解錠させることを特徴とする。
【0010】
この場合において、前記制御部は、前記ロック部の施錠及び解錠状態に対応する情報を前記第1のクラウドに送信してもよい。前記制御部は、前記第1のクラウドからの指示に応じて、前記ロック部のオートロック機能の作動及び停止を切り替えてもよい。
【0011】
また、本発明は、スマートロックシステムにおいて、通信ネットワークを介して通信可能な通信部と、施錠及び解錠を行うロック部と、前記ロック部の解錠を制御する制御部とを有するスマートロック機器と、前記スマートロック機器を遠隔制御する第1のクラウドとを有し、前記通信部は、前記第1のクラウドと通信して、前記ロック部を解錠するための認証情報と前記認証情報の有効期限に対応する有効期限情報とを前記第1のクラウドから取得し、前記制御部は、前記有効期限内に使用者が行った認証が前記認証情報と適合するときに、前記ロック部を解錠させることを特徴とする。
【0012】
この場合において、前記第1のクラウドは、第2のクラウドと通信可能であり、前記第2のクラウドからの要求に応じて前記認証情報と有効期限情報とを生成してもよい。前記制御部は、前記ロック部の施錠及び解錠状態に対応する情報を前記第1のクラウドに送信してもよい。前記第2のクラウドは、前記スマートロック機器の施錠及び解錠履歴に対応する情報を前記第1のクラウドから取得可能であってもよい。前記制御部は、前記第1のクラウドからの指示に応じて、前記ロック部のオートロック機能の作動及び停止を切り替えてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明では、解錠権限を必要に応じて容易に変更することのできるスマートロック機器及びスマートロックシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態に係るスマートロックシステムのシステム構成図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。
図1は、スマートロックシステムのシステム構成図を示す。
スマートロックシステム100は、図1に示すように、主にスマートロック機器10と、第1のクラウド20と、第2のクラウド30と、通信ネットワーク40とで構成されている。
【0016】
スマートロック機器10は、インターフェース1と、通信部2と、ロック部3と、制御部4とを有し、ドアに取り付けられるように設けられている。
【0017】
インターフェース1は、使用者が操作するための操作パネルが組み込まれた入力部であり、操作パネルには認証番号を入力するための番号キー、施錠キー、解錠キー等の複数の入力キーが配列されている。これにより、使用者がインターフェース1に認証番号を入力することにより、スマートロック機器10の施錠及び解錠を行うことができるようになっている。なお、インターフェース1を非接触型ICカードに格納された情報を読み取るためのICカードリーダや、スマートフォン等とBluetooth等により通信するための通信装置として、認証番号の入力に代えてICカードやスマートフォン等を用いてスマートロック機器10の施錠及び解錠を行うようにしてもよい。
【0018】
通信部2は、無線通信により通信ネットワーク40を介して通信可能に設けられている。通信部2は、第1のクラウド20と通信して、ロック部3を解錠するための認証情報とこの認証情報の有効期限に対応する有効期限情報とを第1のクラウド20から取得することができる。
【0019】
ロック部3は、ドアを施錠するためのデッドボルト(不図示)と、デッドボルトをドアから突出させたり引っ込めたりするように駆動して施錠及び解錠させるための駆動部(不図示)とを有している。ロック部3は、制御部4と電気的に接続されており、制御部4の制御により施錠及び解錠を行うように設けられている。このロック部3は、オートロック機能を有しており、オートロック機能を作動させた場合には、使用者がドアを閉めただけでスマートロック機器10が施錠されるようになっている。
【0020】
制御部4は、インターフェース1、通信部2、及びロック部3と電気的に接続されており、通信部2を介して通信ネットワーク40上の機器と通信して情報の送受信を行なったり、ロック部3の解錠及び施錠を制御したりするように設けられている。制御部4は、認証情報の有効期限内に使用者が行った認証が認証情報と適合するときに、ロック部3を解錠させるようになっている。
【0021】
また、制御部4は、第1のクラウド20からの指示に応じて、ロック部3のオートロック機能の作動及び停止を切り替えることができる。
【0022】
スマートロック機器10は、通信部2により通信ネットワーク40を介して第1のクラウド20と通信可能に接続されている。これにより、スマートロック機器10は、図中矢印Aで示すように、第1のクラウド20に問い合わせを行ったり、図中矢印Bで示すように、第1のクラウド20から命令を受けたり、図中矢印Cで示すように、第1のクラウド20に施錠及び解錠に関する履歴情報を送ったりすることができる。
【0023】
第1のクラウド20は、例えばスマートロック機器メーカーが運用するクラウドコンピューティングである。第1のクラウド20は、スマートロック機器10や第2のクラウド30に対し通信ネットワーク40を通じて情報等を提供するためのWEBサーバ21と、アプリケーションソフトウェアを実行するためのAPサーバ22と、データを格納するためのDBサーバ23と、通信ネットワーク40に接続するためのリクエストプール24とを備えている。第1のクラウド20は、通信ネットワーク40を介してスマートロック機器10と通信可能に接続されているとともに、インターネット等の通信ネットワークを介して第2のクラウド30と通信可能に設けられている。この第1のクラウド20は、スマートロック機器10のロック部3を解錠するための認証情報や、この認証情報の有効期限に対応する有効期限情報等を生成できるようになっている。
【0024】
第2のクラウド30は、主にパソコンやスマートフォン等の端末で構成されており、例えば、スマートロック機器10が設置された建物の建物管理会社が運用するクラウドコンピューティングである。ここで、第2のクラウド30は、建物管理会社が使用する社内システム30Aと、不動産業者が使用する社外システム30Bとで構成されており、それぞれ第1のクラウド20や第2のクラウド30に格納されたデータへのアクセス権限やパスワード入力の有無等が異なっている。
【0025】
社内システム30Aは、例えば、建築工事時の現場監督31aが使用する、webアプリがインストールされたモバイル端末31b、建物管理会社の店舗32aで使用される、webアプリがインストールされたパソコン32b、建物管理会社の営業所33aで使用される、webアプリがインストールされたパソコン33b、及びシステム管理者34aが使用する、メンテナンス用管理画面を表示するパソコン34bである。
【0026】
一方、社外システム30Bは、例えば、不動産業者35aが使用する、webアプリがインストールされたパソコン35b、及び入居者36aが使用する、webアプリがインストールされたモバイル端末36bである。
【0027】
使用者は、スマートロック機器10を対象である建物のドアに初めて設置する際には、図中矢印Dで示すように、スマートロック機器10が設置された建物の「建物コード」、スマートロック機器10が設置された部屋の「部屋番号」、及びスマートロック機器10を個別に識別するための「機器ID」に対応する情報を、図中矢印Dで示すように、第2のクラウド30を構成する端末から第1のクラウド20に送信する。これにより、第1のクラウド20は、第2のクラウド30から取得した「建物コード」、「部屋番号」、及び「機器ID」に対応する情報をDBサーバ21に格納するようになっている。第1のクラウド20とスマートロック機器10との通信は、「機器ID」を用いて複数のスマートロック機器10の各々を識別される一方、第1のクラウド20と第2のクラウド30との通信は、「建物コード」情報及び「部屋番号」情報を用いて複数のスマートロック機器10の各々を識別している。すなわち、第1のクラウド20は、スマートロック機器10の「機器ID」と、「建物コード」情報及び「部屋番号」情報とを紐付けて管理している。
【0028】
また、使用者は、第2のクラウド30を構成する端末31b,32b,33b,34b,35b,36bを操作することにより、図中矢印Eで示すように、認証情報及び有効期限情報が組み合わされて一定時間のみスマートロック機器10の解錠が可能なワンタイムパスワード情報を生成するように第1のクラウド20に命令したり、スマートロック機器10の電池残量情報を提供するように第1のクラウド20に命令したりすることができる。これに応答して、第1のクラウド20は、図中矢印Fで示すように、生成したワンタイムパスワード情報やスマートロック機器10から取得した電池残量情報を第2のクラウド30に回答として送信するようになっている。これにより、これらの情報を取得した第2のクラウド30は、取得した情報に対応する画像を端末31b,32b,33b,34b,35b,36bの表示画面上に表示させることができるようになっている。
【0029】
さらに、使用者は、第2のクラウド30を構成する端末31b,32b,33b,34b,35b,36bを操作することにより、図中矢印Gで示すように、ロック部3を解錠するための認証情報と認証情報の有効期限に対応する有効期限情報とからなるワンタイムパスワード情報を第1のクラウド20からスマートロック機器10に送信させたり、スマートロック機器10がその記憶部(不図示)に格納しているワンタイムパスワード情報を削除させたりすることができる。ワンタイムパスワード情報を記憶部に格納することにより、スマートロック機器10の制御部4は、有効期限内に使用者が行った認証が認証情報と適合するときにロック部3を解錠可能な状態になる。
【0030】
さらにまた、使用者は、第2のクラウド30を構成する社内システム30Aの端末31b,32b,33b,34bを操作して管理ID及びパスワードを入力してアクセスすることにより、図中矢印Hで示すように、各スマートロック機器10の施錠及び解錠履歴情報や、各スマートロック機器10のID番号情報を第1のクラウド20のDBサーバ23から取得し、取得した情報に対応するID番号情報を社内システム30Aの端末31b,32b,33b,34b上で閲覧することができる。
【0031】
本実施形態に係るスマートロックシステム100は、通信ネットワーク40を介して通信可能な通信部2と、施錠及び解錠を行うロック部3と、ロック部3の解錠を制御する制御部4とを有するスマートロック機器10と、スマートロック機器10を遠隔制御する第1のクラウド20とを備え、通信部2は、第1のクラウド20と通信して、ロック部3を解錠するための認証情報と認証情報の有効期限に対応する有効期限情報とを第1のクラウド20から取得し、制御部4は、有効期限内に使用者が行った認証が認証情報と適合するときに、ロック部3を解錠させるように設けられている。これにより、複数の使用者が解錠できるようにするための設定を、使用者が管理物件の現場まで赴かずに容易に変更できるため、スマートロック機器10の解錠権限を必要に応じて容易に変更することができる。すなわち、スマートロックシステム100は、スマートロック機器10が設置された部屋が空室のときに、内覧者にワンタイムパスワードを付与することにより、不動産業者が指定した時間帯の間だけ内覧者がスマートロック機器10を解錠可能にして、不動産業者が立ち会わなくても内覧者が自由に部屋を内覧できるようにすることができる。また、スマートロック機器10が設置された部屋の入居者は、第三者にワンタイムパスワードを付与することにより、入居者が指定した時間帯の間だけ第三者が自由に部屋に入れるようにすることができる。さらに、入居者が退去して部屋が空室になっているときに、建物管理会社が指定した日時の間だけ原状回復業者がスマートロック機器10を解錠可能にして、原状回復業者の施工作業を実施する施工日及び時間を限定することができる。
【0032】
また、スマートロック機器10の制御部4は、ロック部3の施錠及び解錠状態に対応する情報を第1のクラウド20に送信するように設けられている。これにより、部屋が建築工事中に、建築業者や建物管理会社が毎日の作業終了時に遠隔により戸締りを確認することができる。また、部屋が空室のときに、内覧者が内覧した後に遠隔により戸締りを確認することができる。さらに、入居者36aが入居しているときに、入居者36aが使用するモバイル端末36bを用いて遠隔により戸締りを確認することができる。
【0033】
さらに、第2のクラウド30は、スマートロック機器10の施錠及び解錠履歴に対応する情報を第1のクラウド20から取得可能に設けられている。これにより、部屋が建築工事中のときに、建築業者や建物管理会社は、建築作業の開始時間及び終了時間を確認することにより管理を徹底することができる。また、部屋が空室のときに、建物管理会社は、不動産業者による内覧状況を確認することができる。さらに、入居者36aが入居しているときに、親族等がモバイル端末等を用いて遠隔により入居者36aの安否確認を行うことができる。さらにまた、入居者が退去して部屋が空室になっているときに、原状回復業者の作業効率の確認及び把握をすることができる。
【0034】
さらにまた、第2のクラウド30は、スマートロック機器10の電池残量情報を取得することができる。これにより、電池残量を遠隔により確認することができるので、電池切れを防止することができる。
【0035】
また、スマートロックシステム100は、Wi-Fi等が使えない状況においてもスマートロック機器10を制御することができるため、建築工事中、空室の間、入居者が入居している間、及び入居者の退去後を通して、いつでも認証情報等をリセット及び変更することができる。
【符号の説明】
【0036】
1…インターフェース
2…通信部
3…ロック部
4…制御部
10…スマートロック機器
20…第1のクラウド
21…WEBサーバ
22…APサーバ
23…DBサーバ
24…リクエストプール
30…第2のクラウド
40…通信キャリア
30A…社内システム
30B…社外システム
31a…現場監督
31b…モバイル端末
32a…賃貸店舗
32b…パソコン
33a…管理営業所
33b…パソコン
34a…システム管理者
34b…パソコン
35a…不動産業者
35b…パソコン
36a…入居者
36b…モバイル端末
100…スマートロックシステム
図1