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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024111966
(43)【公開日】2024-08-20
(54)【発明の名称】泡排出装置
(51)【国際特許分類】
   A47K 5/16 20060101AFI20240813BHJP
   A47K 5/18 20060101ALI20240813BHJP
   A63H 17/05 20060101ALN20240813BHJP
   A63H 17/26 20060101ALN20240813BHJP
【FI】
A47K5/16
A47K5/18 A
A63H17/05
A63H17/26 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023016743
(22)【出願日】2023-02-07
(71)【出願人】
【識別番号】000003584
【氏名又は名称】株式会社タカラトミー
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 順子
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 秋男
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150CA08
2C150CA18
2C150CA22
2C150DD06
(57)【要約】
【課題】形成された泡が槽に戻り難く、しかも泡が排出されやすい泡排出装置を提供すること。
【解決手段】 上方が開口され内部に液体洗剤が収容される槽と、前記槽の内部に昇降可能に設けられ、前記液体洗剤及び泡が通過する第1の孔が複数形成され、前記槽に収容された前記液体洗剤を攪拌して泡を形成する攪拌板と、前記攪拌板の上方に固定的に設けられ、第2の孔が複数形成され、前記第2の孔を通じて浮き上がってきた泡を保持する泡保持板と、前記攪拌板に連結され前記攪拌板を昇降させる操作部と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方が開口され内部に液体洗剤が収容される槽と、
前記槽の内部に昇降可能に設けられ、前記液体洗剤及び泡が通過する第1の孔が複数形成され、前記槽に収容された前記液体洗剤を攪拌して泡を形成する攪拌板と、
前記攪拌板の上方に固定的に設けられ、第2の孔が複数形成され、前記第2の孔を通じて浮き上がってきた泡を保持する泡保持板と、
前記攪拌板に連結され前記攪拌板を昇降させる操作部と、
を備えた、ことを特徴とする泡排出装置。
【請求項2】
少なくとも1つの前記第2の孔の開口面積は前記第1の孔の開口面積よりも大きくなっている、ことを特徴とする請求項1に記載の泡排出装置。
【請求項3】
前記複数の第2の孔のうちの少なくとも一部の孔の中心は、前記複数の第1の孔のうちの少なくとも一部の孔の中心の上方にない、ことを特徴とする請求項1に記載の泡排出装置。
【請求項4】
前記泡保持板の前記第2の孔の周囲に筒状のリブが立設されている、ことを特徴とする請求項2に記載の泡排出装置。
【請求項5】
前記泡保持板の下面の前記第2の孔の周囲に筒状のリブが立設されている、ことを特徴とする請求項2に記載の泡排出装置。
【請求項6】
前記泡保持板の上面及び下面の前記第2の孔の周囲に筒状のリブが立設されている、ことを特徴とする請求項2に記載の泡排出装置。
【請求項7】
前記第1の孔及び前記第2の孔は、共に、円形の孔であることを特徴とする請求項2に記載の泡排出装置。
【請求項8】
前記攪拌板には、前記第2の孔が形成された領域外に前記泡保持板の上方まで延びる操作部が設けられている、ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の泡排出装置。
【請求項9】
前記泡保持板の上には、前記第2の孔が形成された領域を取り囲み、且つ、前記泡保持板を底部とする泡収容室を構成するフェンスが設けられている、ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の泡排出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、泡排出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、上方に開口が形成され内部に洗浄剤と湯水とを収容する収容空間が形成された容器本体(槽)と、この容器本体の上端側中途部に載置又は係止され下方に移動することが規制されてなるとともに中央又はその近傍には挿通穴が形成された蓋体と、上端には昇降操作部が形成され、中途部は上記蓋体に形成された挿通穴に挿通されてなる昇降操作棒と、この昇降操作棒の下端に配置されてなるとともに、洗浄剤及び泡が通過する多数の貫通穴が形成された昇降板と、を備えてなる洗浄剤用泡だて器が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5957019号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記洗浄剤用泡だて器によれば、昇降板の昇降で形成された泡は容器本体(槽)内に溜めている。
しかしながら、所定量の泡を作り排出するためには、昇降板を昇降し続けなければならないが、昇降板の昇降に伴って昇降板が繰り返し容器本体内の液体に浸かるため、せっかく形成された泡が少なからず容器本体に戻ってしまうという問題があった。また、容器本体(槽)内に泡を溜めるため、泡を取り出すのに蓋体及び昇降板を一緒に取り外さなければならず面倒であった。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、形成された泡が槽に戻り難く、しかも泡が排出されやすい泡排出装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の手段は、
上方が開口され内部に液体洗剤が収容される槽と、
前記槽の内部に昇降可能に設けられ、前記液体洗剤及び泡が通過する第1の孔が複数形成され、前記槽に収容された前記液体洗剤を攪拌して泡を形成する攪拌板と、
前記攪拌板の上方に固定的に設けられ、第2の孔が複数形成され、前記第2の孔を通じて浮き上がってきた泡を保持する泡保持板と、
前記攪拌板に連結され前記攪拌板を昇降させる操作部と、
を備えた、ことを特徴とする。
【0006】
第2の手段は、第1の手段であって、少なくとも1つの前記第2の孔の開口面積は前記第1の孔の開口面積よりも大きくなっている、ことを特徴とする。
【0007】
第3の手段は、第1の手段であって、前記複数の第2の孔のうちの少なくとも一部の孔の中心は、前記複数の第1の孔のうちの少なくとも一部の孔の中心の上方にない、ことを特徴とする。
【0008】
第4の手段は、第2の手段であって、前記泡保持板の前記第2の孔の周囲に筒状のリブが立設されている、ことを特徴とする。
【0009】
第5の手段は、第2の手段であって、前記泡保持板の下面の前記第2の孔の周囲に筒状のリブが立設されている、ことを特徴とする。
【0010】
第6の手段は、第2の手段であって、前記泡保持板の上面及び下面の前記第2の孔の周囲に筒状のリブが立設されている、ことを特徴とする。
【0011】
第7の手段は、第2の手段であって、前記第1の孔及び前記第2の孔は、共に、円形の孔であることを特徴とする。
【0012】
第8の手段は、第1~第7の手段のいずれかであって、前記攪拌板には、前記第2の孔が形成された領域外に直立し前記泡保持板の上方まで延びる操作部が設けられている、ことを特徴とする。
【0013】
第9の手段は、第1~第7の手段のいずれかであって、前記泡保持板の上には、前記第2の孔が形成された領域を取り囲み、且つ、前記泡保持板を底部とする泡収容室を構成するフェンスが設けられている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
第1の手段によれば、第2の孔を通じて浮き上がってきた泡が、攪拌板の上方に固定的に設けられた泡保持板によって保持されるので、泡保持板で保持された泡が攪拌板側に戻り難く効果的に泡を溜め、排出することができる。また、泡が保持板上に保持されることにより、ソフトクリームやポップコーン等様々な商品を模すことができる。
【0015】
第2の手段によれば、攪拌によって形成され攪拌板の上にある泡が開口面積の大きい第2の孔に効果的に取り込まれ、取り込んだ泡を泡保持板の上に導くことができる。この泡保持板は固定的であるので、形成された泡が槽に戻り難い泡排出装置が実現できる。
【0016】
第3の手段によれば、複数の第2の孔のうち一部の孔の中心は、複数の第1の孔のうち一部の孔の中心の上方にないので、第1の孔外に溜まった泡を第2の孔で効果的に捕捉することができる。ずなわち、第1の孔内にある泡は攪拌板の上昇に伴い当該第1の孔から槽に逆戻りし易いが、第1の孔外に溜まった泡は比較的に逆戻りし難い。したがって、第1の孔外に溜まった泡を第2の孔で効果的に捕捉することができる。
【0017】
第4~第6の手段によれば、攪拌によって形成され攪拌板の上にある泡がリブの内面に付着され、攪拌板を下動させたときでも泡の槽や攪拌板への戻りが防止されるので、効果的に泡を泡保持板の上に導くことができる。
また、リブがあることにより、リブ内の内面に付着された粗い泡が効果的に揉まれて細かな泡となり、泡保持板の上に効果的に導かれることになる。
【0018】
第7の手段によれば、第1の孔及び第2の孔が共に円形の孔となっているので、第1の孔及び第2の孔を泡が円滑に通過し易くなる。
【0019】
第8の手段によれば、攪拌板には、第2の孔が形成された領域外に直立し泡保持板の上方まで延びる操作部が設けられているため、攪拌中に液体洗剤や泡が容器から漏れにくいまた、保持板に保持された泡を取り出す際に操作部が邪魔とならないので、泡を簡単に取り出すことができる。
【0020】
第9の手段によれば、泡が泡収容室に収容されるため、泡の取扱いが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】泡排出装置を搭載したフードトラックの使用時の正面側の斜視図である。
図2】フードトラックの使用時の背面側の斜視図である。
図3】フードトラックの分解斜視図である。
図4】泡排出装置の分解斜視図である。
図5】泡保持板を裏面側から見た斜視図である。
図6】泡の発生から泡の保持までの様子を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0023】
(泡排出装置100の概略構成)
図1は、泡排出装置50を搭載したフードトラック玩具(以下フードトラックと言う。)10の使用時の正面側の斜視図、図2は、フードトラック10の使用時の背面側の斜視図である。以下、フードトラック10の説明において、前後、左右はフードトラック10から見た前後、左右を意味するものとする。なお、このフードトラック10の使用状態では、フードトラック10の左側面が使用者に向けられる正面となる。
実施形態の泡排出装置は、フードトラック10として構成されている。このフードトラック10は、例えば、家庭の風呂場などで使用される。
フードトラック10の右面には4個の吸盤11が設けられている。これら吸盤11によって、フードトラック10は風呂場の壁などに取り付けられて使用される。
フードトラック10のキャビン12の天井上にはハンドル13が立設されている。ハンドル13は漏斗となっている。そして、このハンドル13に湯水を注ぐと、キャビン12の左面上部の口14から湯水が流出し、この湯水によって、下方にあるダミーの前輪15が回転する。
また、フードトラック10の荷台16には、キッチン設備を模した泡排出装置50が設けられている。そして、荷台16に立設されたフェンス55内に液体洗剤を注ぐと、注いだ液体洗剤が荷台16の床の孔から下方に流れ落ちる。
また、フードトラック10のフェンス55の後壁51aの外面には操作摘み52が突出して設けられている。この操作摘み52を人手によって繰り返し昇降させる。すると、荷台16の床の孔から泡が浮き上がってくる。泡は、操作摘み52の昇降を繰り返す度に体積を増し、やがては、フェンス55内の空間を満たす。
【0024】
このようにして得られた泡を掬って、例えば、ソフトクリームのコーンに似せた逆円錐状容器に泡を盛ったり、ポップコーンのカップに似せた逆円錐台状容器に泡を盛ったりすることで、あたかも、実物のソフトクリームやポップコーンを作っているかのような気分を味わうことができる。
【0025】
(細部構成)
図3は、フードトラック(フードトラック玩具)10を分解した状態を示した斜視図である。
1.車体
実施形態のフードトラック10は、左ボディ10LB、右ボディ10RB及びシャーシ10Cを備え、これらが互いに組み付けられることで、フードトラック10の車体が構成されている。
【0026】
2.吸盤11
吸盤11は、図2に示すように、フードトラック10の右面に4個設けられている。4個の吸盤11は、フードトラック10の右面の上下及び前後に所定距離隔てて設けられている。4個の吸着盤11を分散して設けたのは、フードトラック10を、単に、風呂場の壁などに付着させるだけでなく、操作摘み52を操作したときに壁などからフードトラック10が離脱しないようにするためである。
【0027】
3.ハンドル13など
ハンドル13の中央には略逆円錐状の凹部13aが形成され、凹部13aの中心(底)には孔13cが形成されている。この凹部13aは湯水の受け口を構成している。ハンドル13の軸13bはパイプとなっている。
軸13bの下には水路(図示せず)が形成されており、水路はキャビン12の左面上部の口14に繋がっている。
その結果、ハンドル13の凹部13aに注がれた湯水は、軸13b及び水路を通って口14から流出される。
【0028】
4.前輪15など
フードトラック10のキャビン12には前輪15が設けられている。前輪15はフードトラック10の左側だけに設けられている。前輪15は、車輪としては機能しないダミーの車輪である。この前輪15は羽根車を構成しており、軸15aの外周には平板状の羽根が等間隔に複数設けられている(図1参照)。
前輪15の軸15aは、円板15cの中央に設けた円筒15dに嵌合している。円板15cは、キャビン12の内部に設置され、前輪15と一体的に回転となっている。
その結果、上から流れてきた湯水が羽根に当たると、前輪15が回転する。
また、フードトラック10の荷台16には後輪18が設けられている。後輪18もフードトラック10の左側だけに設けられている。後輪18は、車輪としては機能しないダミーの車輪である。この後輪18は荷台16に固定されている。
【0029】
5.泡排出装置50
図4は、泡排出装置50を分解した状態を示した斜視図である。
泡排出装置50には、液体洗剤を入れる槽53と、槽53内に配置され泡を作る攪拌板54と、槽53の上に配置され泡を保持する泡保持板56と、を備える。攪拌板54と泡保持板56とは平行に設置されている。
【0030】
槽53は、荷台16の形に適合させるため角槽となっている。槽53はシャーシ10Cと一体的に構成されている。この槽53は、上端部が荷台16の床の開口16aに下方から嵌合される。
なお、槽53の形は角槽に限らず、丸槽その他の形であってもよい。また、槽53は、シャーシ10Cと一体的でなく、シャーシ10Cと別体となっていてもよい。
【0031】
攪拌板54は矩形平板状に構成され、面内に多数〈複数〉の孔54aが均一に分散して形成されている。例えば、攪拌板54には、前後方向に13個、左右方向に7個、直径が3mmの孔54aがマトリクス状に配列されている。攪拌板54の上面後部には操作板54bが立設され、操作板54bの上部後面には、操作摘み52が後方に突出するように設けられている。
【0032】
泡保持板56は、槽53の開口を塞ぐように設置される。泡保持板56は着脱可能となっていてもよい。泡保持板56の面内には多数(複数)の孔56aが均一に分散して形成されている。孔56aの中心は上記孔54aの中心と合致していないことが好ましい。例えば、泡保持板56には、前後方向に4個、左右方向に3個、直径が13mmの孔56aがマトリクス状に配列されている。泡保持板56及び攪拌板54の孔の形成部分は互いに矩形平板状で略同一の面積を有している。また、図5に示すように、泡保持板56の下面には、孔56aと同径の孔を有する円筒状のリブ56bが孔56aに致心されて設けられている。
また、泡保持板56の上面には泡収容室を画成するフェンス55が一体的に設けられている。フェンス55は透明に形成され、フェンス55内に溜まった泡の状態を、フェンス55を通して、外側から確認することができる。
さらに、フェンス55の一部を構成する後壁55aは、厚壁となっており、中空で泡保持板56の下面に開口されている。また、中空の後壁55aの外壁には、矩形の窓55bが形成されている。そして、後壁55aには操作板54bが開口部55cから挿入され、窓55bには操作摘み52が挿入されている。操作板54bは操作摘み52付きの操作部を構成している。後壁55aは撹拌板54の昇降のガイドとなる。そして、操作板54bの操作によって、撹拌板54は、上は泡保持板56に当接する位置、下は槽53内の液体洗剤に浸かる位置との間で昇降可能となっている。
なお、フェンス55は、上記後壁55aと別体でもよい。また、フェンス55は、上記後壁55aによらずに、それ自体で泡収容室を画成するものであってもよい。さらには、フェンス55は、泡保持板56に着脱可能に構成されていてもよい。また、泡が流れるような仕様の場合にはフェンスがなくてもよい。
【0033】
6.バックパネル57
キッチン設備に後部となる荷台16の右端には、キッチン設備の背景を構成するバックパネル57が立設されている。バックパネル57の表面には、フードトラック10で模擬販売される商品(ソフトクリームやポップコーン)の絵柄、価格表、店名その他、背景絵柄が表示されている。
【0034】
(泡の発生から泡の保持)
液体洗剤を攪拌板で攪拌すると、液体洗剤と空気とが混ざり合い、泡が形成され、形成された泡は攪拌板54の上に乗る(図6(A))。攪拌板54の上に乗った泡は、攪拌板54が上昇したとき、泡保持板56のリブ56b内に取り込まれ、リブ56bの内面に付着する(図6(B))。リブ56bの内面に付着した泡は、攪拌板54が下降したときでも、リブ56bの内側に留まる(図6(C))。リブ56bの内側に留まった泡は、攪拌板54が上昇する毎に、新しい泡によって押し上げられて、泡保持板56の上に流出する(図6(D))。この間、リブ56bの内側で泡は破裂を通して細かくなる。
【0035】
(実施形態の作用効果)
この実施形態のフードトラック10によれば以下のような作用効果が得られる。
すなわち、出来上がった泡を、上方が開放された泡保持板56の上に溜めることができるので、泡を取り出しやすい。
また、攪拌板54の孔54aの孔径よりも泡保持板56の孔径の方が大きいので、攪拌板54で作られた泡が泡保持板56の上に出やすい。例えば、孔の孔径が同じ攪拌板54及び泡保持板56を用いる場合、泡が泡保持板の孔56aから出てきても撹拌板54に戻りやすい。
また、泡保持板56にリブ56bを設けているため、泡がリブ56bの内壁に付着されそこに留まるので、さらに、泡が槽53に戻り難くなる。
また、泡保持板56にリブ56bを設けているため、攪拌板54によって形成された粗い泡がすぐに泡保持板56の上に出てしまうことを抑え、繰り返し攪拌され細かくなった泡が保持板55の上に流出することになる。
【0036】
(変形例)
上記実施形態では、泡保持板56の下面にリブ56bを設けたが、泡保持板56の上面或いは上面と下面にリブを設けることもできる。上面のリブを設けた場合には,リブが堰としても機能する。
【0037】
また、リブ56bを孔56aに形状(円)に合わせて円筒状としたが、孔56aの周りを取り囲める形状であれば足り、例えば角筒状のリブであってもよい。
【0038】
さらには、円筒状のリブ56bの内面の孔径と孔56aの孔径とを同じとしたが、リブ56bの内面の直径が孔56aの孔径より大きくてもよい。
【0039】
また、上記実施形態では、フードトラック10に泡排出装置50を搭載したものを説明したが、泡排出装置50は様々な玩具に適用できることは言うまでもない。
【0040】
また、上記実施形態では、操作部は、操作摘み52付きの操作板54としたが、操作部は、操作摘み52以外の把持部を備える操作板54bとしてもよいし、また、所定の軸を中心に回転可能なハンドルと、ハンドルの回転を攪拌板54の昇降動作に変換する運動変換機構と、から構成してもよい。なお、操作部は棒状に構成されていてもよい。
【0041】
さらに、模擬販売される商品として、ソフトクリームやポップコーンを挙げたが、綿あめであってもよい。綿あめの場合、例えば、槽53、攪拌板54及び泡保持板56を円形にし、棒に泡を付着させるようにしてもよい。
【0042】
また、上下で泡保持板56と攪拌板54を重ねた場合に、少なくとも一部の孔56aの中心と孔54aの中心とがずれていれば、両者の孔径が同じであってもよい。
【0043】
また、泡保持板56の孔は、円形に限らず、その他の形状であってもよい。例えば、泡保持板56の孔は網目状のものであってもよい。撹拌板54も同様である。
【符号の説明】
【0044】
10 フードトラック
50 泡排出装置
53 槽
54 攪拌板
54a 孔
54b 操作板
55 フェンス
56 泡保持板
56a 孔
56b リブ
図1
図2
図3
図4
図5
図6