(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024111973
(43)【公開日】2024-08-20
(54)【発明の名称】デバイス制御システム、及び、デバイス制御方法
(51)【国際特許分類】
H04L 12/46 20060101AFI20240813BHJP
H04L 12/28 20060101ALI20240813BHJP
B60R 16/023 20060101ALI20240813BHJP
【FI】
H04L12/46 200Z
H04L12/28 100A
B60R16/023 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023016752
(22)【出願日】2023-02-07
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河野 悟司
(72)【発明者】
【氏名】加藤 久浩
(72)【発明者】
【氏名】伯川 弘昭
【テーマコード(参考)】
5K033
【Fターム(参考)】
5K033AA05
5K033BA06
5K033CB08
5K033CB17
5K033DA05
5K033DB14
(57)【要約】
【課題】車両に搭載され、ECUにより制御されるデバイスの動作タイミングを高い精度で管理する。
【解決手段】車両に搭載された出力デバイスを制御するデバイス制御システムであって、デバイスの動作を要求する操作信号を送信する第1制御部と、第1制御部が送信した操作信号に基づいて、出力デバイスを動作させるための出力要求信号を送信する第2制御部と、通信線によって出力デバイスと直接接続された第3制御部と、を備え、第3制御部は、第2制御部が送信した出力要求信号に基づいて駆動信号を生成し、生成した駆動信号を通信線により出力デバイスに送信する、デバイス制御システム。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載された出力デバイスを制御するデバイス制御システムであって、
前記出力デバイスの動作を要求する操作信号を送信する第1制御部と、
前記第1制御部が送信した前記操作信号に基づいて、前記出力デバイスを動作させるための出力要求信号を送信する第2制御部と、
通信線によって前記出力デバイスと直接接続された第3制御部と、を備え、
前記第3制御部は、前記第2制御部が送信した前記出力要求信号に基づいて駆動信号を生成し、生成した前記駆動信号を前記通信線により前記出力デバイスに送信する、
デバイス制御システム。
【請求項2】
前記第2制御部は、前記出力要求信号として、前記出力デバイスの特定の動作を指示する指示信号を出力可能であり、
前記第3制御部は、前記第2制御部から前記指示信号を受信した場合は、前記駆動信号を生成せずに、前記第2制御部から受信した前記指示信号を前記出力デバイスに送信する、
請求項1に記載のデバイス制御システム。
【請求項3】
前記第2制御部は、前記出力要求信号として、前記出力デバイスの動作の内容を指定する動作指定信号と前記指示信号とを出力可能であり、
前記第3制御部は、前記第2制御部から前記動作指定信号を受信した場合は、前記動作指定信号に基づいて前記駆動信号を生成し、生成した前記駆動信号を前記出力デバイスに送信する、
請求項2に記載のデバイス制御システム。
【請求項4】
前記第3制御部は、前記出力デバイスが第1の前記出力要求信号に基づく第1の動作を実行中に、前記第1の動作とは異なる第2の動作を指示する第2の前記出力要求信号を前記第2制御部から受信した場合、前記第2の前記出力要求信号に基づき生成した前記駆動信号を、前記出力デバイスの前記第1の動作が完了した後に前記出力デバイスに送信する、
請求項1に記載のデバイス制御システム。
【請求項5】
前記第2制御部は、複数の前記操作信号を受信した場合は、前記操作信号の内容または前記操作信号の送信元である前記第1制御部に定められた優先度に基づき、複数の前記操作信号の処理順序を決定し、複数の前記操作信号のそれぞれに基づく前記出力要求信号を前記処理順序に従って送信する、
請求項1に記載のデバイス制御システム。
【請求項6】
前記第1制御部は、前記車両の外部と通信を実行する通信部と、前記通信部とは異なる制御装置とを含み、
前記通信部から送信される前記操作信号は、前記制御装置から送信される前記操作信号よりも、前記第2制御部における優先度が低い、
請求項5に記載のデバイス制御システム。
【請求項7】
少なくとも1つの前記第1制御部と、前記第2制御部と、前記第3制御部とに接続され、前記第2制御部から送信される前記出力要求信号を前記第3制御部に送信する第4制御部を含む、
請求項1に記載のデバイス制御システム。
【請求項8】
前記第4制御部は、前記第1制御部が特定の前記操作信号を送信した場合、前記特定の前記操作信号を前記出力要求信号として前記第3制御部に送信する、
請求項7に記載のデバイス制御システム。
【請求項9】
前記第3制御部は、前記第1制御部及び前記第2制御部の少なくともいずれかとの通信が途絶した場合に、前記出力デバイスを停止させるための前記駆動信号を前記出力デバイスに送信する、
請求項1から請求項8のいずれかに記載のデバイス制御システム。
【請求項10】
車両に搭載された出力デバイスを制御する制御方法であって、
前記出力デバイスの動作を要求する操作信号を第1制御部が送信した場合に、前記操作信号に基づいて、前記出力デバイスを動作させるための出力要求信号を第2制御部によって送信し、
通信線によって前記出力デバイスと直接接続された第3制御部により、前記第2制御部が送信した前記出力要求信号に基づいて駆動信号を生成し、生成した前記駆動信号を前記通信線により前記出力デバイスに送信する、
デバイス制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デバイス制御システム、及び、デバイス方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両の機能の高度化に伴い、車両に搭載されるECU(Electronic Control Unit)の増加、及び、ECUを制御するプログラムの高度化が進んでいる。例えば、エネルギーの効率化に貢献する燃費向上に関する研究開発の成果が車両に適用され、エンジンやモータを制御するECUの高機能化が進んでいる。また、運転支援技術や予防安全技術を担う高度なECUの車両への搭載が進んでいる。これらの技術進化に伴い、車両に搭載される各種のデバイスをECUによって制御する技術が提案されている。例えば、特許文献1に記載されたシステムは、車両のドアロック装置やドアを開閉する装置等のデバイスを制御するECUを備える。これらのECUは、バスによって他のECUに接続されており、バスを介するECU間の通信を経て車両のデバイスが制御される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両のデバイスをECUによって制御する場合、ECU間の通信やECUの処理時間の影響により遅延が発生することがある。車両に搭載されるデバイスの中には、動作のタイミングに関する要求が厳しいデバイスがある。このため、デバイスの動作タイミングを高い精度で管理する手法が求められていた。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、車両に搭載され、ECUにより制御されるデバイスの動作タイミングを高い精度で管理することを目的としたものである。そして、延いては交通の安全性をより一層改善して持続可能な輸送システムの発展に寄与するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するための一態様は、車両に搭載された出力デバイスを制御するデバイス制御システムであって、前記出力デバイスの動作を要求する操作信号を送信する第1制御部と、前記第1制御部が送信した前記操作信号に基づいて、前記出力デバイスを動作させるための出力要求信号を送信する第2制御部と、通信線によって前記出力デバイスと直接接続された第3制御部と、を備え、前記第3制御部は、前記第2制御部が送信した前記出力要求信号に基づいて駆動信号を生成し、生成した前記駆動信号を前記通信線により前記出力デバイスに送信する、デバイス制御システムである。
【発明の効果】
【0006】
上記構成によれば、出力デバイスに直接接続された第3制御部を利用して、出力デバイスを制御することにより、出力デバイスの動作タイミングの遅延を抑制できる。これにより、車両に搭載される出力デバイスの動作タイミングを高い精度で管理できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【発明を実施するための形態】
【0008】
[1.制御装置の構成]
図1は、制御システム100の概略構成を示す図である。
制御システム100は、車両に搭載される各種の機能部を制御する制御装置1を含む。制御装置1は、複数のECU(Electronic Control Unit)50を含む。制御装置1は、車両の機能部を制御することにより、車両の走行及び各種の機能を実現する。
【0009】
制御装置1を搭載する車両の具体的な態様は限定されない。この車両は、四輪自動車であってもよいし、自動二輪車やその他の移動体であってもよい。この車両は、駆動源として内燃機関を用いる車両であってもよいし、駆動源としてモータを用いる電動車両であってもよく、内燃機関とモータとを用いるハイブリッド車であってもよい。本実施形態では、四輪自動車である車両Vを例として説明する。
【0010】
制御装置1は、車両Vの全般的な制御および情報処理を行うセントラルECU2を備えている。セントラルECU2は、通信線B1~B6を含む通信ラインに接続される。セントラルECU2は、これらの通信ライン間における通信データの授受を管理するゲートウェイの機能を実現する。
【0011】
セントラルECU2には、通信線B1によりゾーンA-ECU11が接続され、通信線B2によりゾーンB-ECU13が接続される。ゾーンA-ECU11及びゾーンB-ECU13には、さらに複数のECU50が接続される。ゾーンA-ECU11は、セントラルECU2と、ゾーンA-ECU11に接続されたECU50との間の通信データの授受を管理する。ゾーンB-ECU13は、セントラルECU2と、ゾーンB-ECU13に接続されたECU50との間の通信データの授受を管理する。
【0012】
以下の説明及び各図面において、ECU50の一例として、キー通信ECU50A、ドア制御ECU50B、操作部ECU50C、TCU50D、及び、アラームユニット50E等を示す。セントラルECU2、ゾーンA-ECU11、及びゾーンB-ECU13に接続されるECU50の数や接続関係は制限されない。これらは車両Vの仕様によって異なる。本開示の適用対象の車両Vが備えるECU50は
図1に示したものに限定されず、
図1に示す通りに接続されることも限定されない。また、キー通信ECU50A、ドア制御ECU50B、操作部ECU50C、及び、制御装置1が備えるその他のECUを区別しない場合、ECU50と記載する。
【0013】
ゾーンA-ECU11には、通信線B3を介してホーンユニット60が接続される。ホーンユニット60は、ホーン61、及び、ホーン駆動部62を有する。ホーン61は、警報音を出力する警報装置であり、例えばコイル及びアーマチュアを有する。ホーン駆動部62は、ゾーンA-ECU11の制御に従ってホーン61に駆動電流を供給する。ホーン駆動部62がホーン61に駆動電流を出力する間、ホーン61のコイルに通電されることによってアーマチュアが振動し、警報音を発生する。
【0014】
キー通信ECU50A、ドア制御ECU50B、及び、操作部ECU50Cは、通信線B4によりゾーンB-ECU13に接続される。
【0015】
キー通信ECU50Aは、車両Vが備える通信部71を制御する。通信部71は、車両Vのユーザが所持する電子キー4との間で無線通信を実行する通信装置である。電子キー4は、例えばFOBキーである。電子キー4は、無線通信機能と、電子キー4に固有の識別情報や認証処理で使用される認証情報とを有する。キー通信ECU50Aは、電子キー4と通信を実行することにより、電子キー4が有する識別情報や認証情報を取得する。キー通信ECU50Aは、車両Vの車外における所定範囲内で電子キー4を検知した場合、電子キー4が有する識別情報と、予め制御装置1に設定された識別情報とを用いて認証を行う。認証に成功した場合、キー通信ECU50AはゾーンB-ECU13に対して認証成功を通知する。これにより、制御装置1は、電子キー4の認証結果に基づきドアロックの解除等を実行し、いわゆるスマートエントリの動作を実現できる。
【0016】
ドア制御ECU50Bは、車両Vが有するロック機構72を制御する。ロック機構72は、例えば、車両Vのドア、リアゲート、フード等の開閉部をロックする機構と、この機構を動作させるアクチュエータとを含み、ドア制御ECU50Bの制御に従って開閉部の施錠およびロック解除を行う。ロック機構72は、車両Vが有するドア、リアゲート、フードの開閉を検知するセンサを含んでもよい。
【0017】
操作部ECU50Cは、ユーザが車両Vに対する操作を行うための各種スイッチに接続され、これらのスイッチに対する操作を検出する。例えば、操作部ECU50Cは、ホーンスイッチ73に接続される。ホーンスイッチ73は、ホーン61を鳴動させるためのスイッチであり、例えば、車両Vのステアリングホイールに設けられる。
【0018】
セントラルECU2には、通信線B5を介してTCU(Telematics Control Unit)50Dが接続され、通信線B6を介してアラームユニット50Eが接続される。TCU50Dは、車両Vの外部の装置との間でデータ通信を実行する。TCU50Dは、不図示の通信アンテナや通信回路を備え、LTE(Long Term Evolution)、5G(第5世代移動通信方式)等のセルラー通信方式により無線データ通信を実行する無線通信装置である。
【0019】
アラームユニット50Eは、電子キー4、或いは他の無線通信装置との間で無線通信を実行する通信装置である。アラームユニット50Eは、電子キー4或いは他の無線通信装置からパニックアラーム信号が送信された場合に、このパニックアラーム信号を受信して、セントラルECU2にパニックアラームを通知する。アラームユニット50Eが電子キー4と通信を実行する機能は通信部71と同様であり、アラームユニット50Eの機能をアラームユニット50Eに実装することも可能である。
図1には、パニックアラーム信号を受信する機能を持たない車両Vに、オプションとしてパニックアラーム機能を追加する例を示す。この場合、アラームユニット50Eがオプション部品として車両Vに装着される。オプション部品を管理する機能はセントラルECU2が有しているので、アラームユニット50Eは、セントラルECU2に接続される。
【0020】
セントラルECU2、ゾーンA-ECU11、ゾーンB-ECU13、及び、ECU50を、制御装置1を構成する制御部と呼び、これらの制御部が制御する対象の機器を、車両Vの機能部と呼ぶ。
【0021】
セントラルECU2、ゾーンA-ECU11、及びゾーンB-ECU13には、
図1に示したECU50のほか、各種のECUが接続される。例えば、セントラルECU2には、車両Vを自動的に駐車位置に駐車させる制御、或いは、運転者が車両Vを駐車させる場合の支援機能を実行する運転支援ECUが接続されてもよい。運転支援ECUは、制御対象の機能部として、例えば、車両Vが搭載する各種のカメラ、モニタ、タッチパネル、ステアリング装置、ブレーキ機構、アクセル装置を制御する。また、例えば、セントラルECU2に接続されるECU50は、V2X(Vehicle to Everything)通信装置、IVI(In-Vehicle Infotainment)制御ECU等を含んでもよい。V2X通信装置は、不図示の通信アンテナや通信回路を備え、無線通信機能を有する通信装置であり、セントラルECU2の制御に従って車々間通信及び又は路車間通信を行う。IVI制御ECUは、カーナビゲーションシステム、リアカメラを含む各種のカメラ、オーディオプレイヤー、モニタ、タッチパネル、キーやスイッチ等の操作子、スピーカ、マイクロホン等の車載機器を制御する。ゾーンA-ECU11に接続されるECU50は、例えば、車両Vの走行用バッテリを制御するECU、変速機構を制御するECUを含んでもよい。また、車両Vの走行を安定させるために加速や制動を制御するVSA(Vehicle Stability Asist)機能を実行するECU等を含んでもよい。ゾーンB-ECU13に接続されるECU50は、例えば、車両Vが搭載する灯火装置を制御するライト制御ECUを含んでもよい。
【0022】
通信線B1~B6は、セントラルECU2、ゾーンA-ECU11、ゾーンB-ECU13、及び各種のECU50を接続する。通信線B1~B6は、様々な通信規格に準拠した複数の通信伝送路により構成され、通信線B1~B6が、それぞれ、異なる通信規格に準拠したデータ伝送路であってもよい。すなわち、通信線B1~B6を構成するケーブルの具体的な構成、伝送帯域、及び、通信規格は任意に選択される。例えば、通信線B3は、ゾーンA-ECU11がホーン駆動部62を制御して、ホーン61の鳴動と鳴動の停止とを実行させるための通信路である。従って、通信線B3は、ホーン61が鳴動を開始するタイミング、及び、鳴動の停止を行うタイミングを、制御装置1に要求される精度で管理できる程度の帯域を有していればよい。また、例えば、通信線B1、B2は、セントラルECU2とゾーンA-ECU11との間、及び、セントラルECU2とゾーンB-ECU13との間で大容量かつ高速のデータ通信を可能とするため、通信線B3よりも広帯域の通信路であることが好ましい。
【0023】
通信線B1~B6に適用可能な通信規格としては、例えば、CAN(Controller Area Network)、Ethernet(登録商標)、USB(Universal Serial Bus)、LIN(Local Interconnect Network)、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)が挙げられるが、他の規格であってもよい。CANの規格としては、CAN FD(CAN Flexible Data rate)を含む高速通信が可能な通信プロトコルを採用してもよいし、低速のCAN通信を採用してもよい。
【0024】
セントラルECU2、ゾーンA-ECU11及びゾーンB-ECU13は、異なる通信方式におけるプロトコルの変換や調停を行う機能を有する。このため、制御装置1において通信方式を混在させて採用できるので、セントラルECU2、ゾーンA-ECU11、ゾーンB-ECU13及び他のECU50のそれぞれが必要とする通信速度等に応じて、適切な通信方式を選択できる。例えば、本実施形態の通信線B1、B2、B4は高速CAN通信を実行する通信伝送路である。また、例えば、通信線B3、B5、B6は低速CAN通信を実行する通信伝送路、或いは、機器をピアツーピア接続する信号線であってもよい。
【0025】
セントラルECU2は、ゾーンA-ECU11、ゾーンB-ECU13、及び各種のECU50との通信や、これらの制御を行う処理部210を備える。処理部210は、プロセッサ211、及び、メモリ212を備える。
【0026】
プロセッサ211は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)、MPU(Micro Processor Unit)により構成されるコンピュータである。メモリ212は、書き換え可能な不揮発性の記憶装置であり、プロセッサ211が実行するプログラム、及び、プロセッサ211により処理されるデータを記憶する。メモリ212は、例えば、フラッシュROM(Read Only Memory)やSSD(Solid State Disk)等の半導体記憶デバイス、或いは、磁気的記憶デバイスで構成される。メモリ212は、プログラム及びデータを一時的に記憶するためのワークエリアを形成するRAM(Random Access Memory)を備えてもよい。処理部210は、プロセッサ211、及びメモリ212を一体に備える集積回路(IC)で構成されてもよい。メモリ212は、例えば、プロセッサ211がセントラルECU2の機能を実現するための制御プログラムを記憶する。
【0027】
ゾーンA-ECU11は、セントラルECU2、ゾーンB-ECU13、及び各種のECU50との通信や、これらの制御を行う処理部110を備える。処理部110は、プロセッサ111、及び、メモリ112を備える。プロセッサ111は、例えば、CPU、MCU、MPUにより構成されるコンピュータである。メモリ112は、書き換え可能な不揮発性の記憶装置であり、プロセッサ111が実行するプログラム、及び、プロセッサ111により処理されるデータを記憶する。メモリ112は、例えば、フラッシュROMやSSD等の半導体記憶デバイス、或いは、磁気的記憶デバイスで構成される。メモリ112は、プログラム及びデータを一時的に記憶するためのワークエリアを形成するRAMを備えてもよい。処理部210は、プロセッサ111、及びメモリ112を一体に備える集積回路で構成されてもよい。メモリ112は、例えば、プロセッサ111がゾーンA-ECU11の機能を実現するための制御プログラムを記憶する。
【0028】
同様に、ゾーンB-ECU13は、セントラルECU2、ゾーンB-ECU13、及び各種のECU50との通信や、これらの制御を行う処理部130を備える。処理部130は、プロセッサ131、及び、メモリ132を備える。プロセッサ131は、例えば、CPU、MCU、MPUにより構成されるコンピュータである。メモリ132は、書き換え可能な不揮発性の記憶装置であり、プロセッサ131が実行するプログラム、及び、プロセッサ131により処理されるデータを記憶する。メモリ132は、例えば、フラッシュROMやSSD等の半導体記憶デバイス、或いは、磁気的記憶デバイスで構成される。メモリ132は、プログラム及びデータを一時的に記憶するためのワークエリアを形成するRAMを備えてもよい。処理部210は、プロセッサ131、及びメモリ132を一体に備える集積回路で構成されてもよい。メモリ132は、例えば、プロセッサ131がゾーンB-ECU13の機能を実現するための制御プログラムを記憶する。
【0029】
制御装置1は、ECU50が出力する信号やデータに基づき、ホーンユニット60を動作させる機能を有する。例えば、制御装置1は、電子キー4によるドアロックの施錠あるいは解錠の操作を受け付けた場合に、アンサーバックとしてホーンユニット60により警報音を出力させる。また、例えば、制御装置1は、電子キー4によるパニックアラーム要求の操作、車両Vのドアロックの不正な解錠、或いは、ホーンスイッチ73の操作が行われた場合に、制御装置1はホーンユニット60により警報音を出力させる。
【0030】
制御装置1は、TCU50Dによって外部の装置から受信したデータに、ホーンユニット60を動作させることの指示が含まれる場合、ホーンユニット60により警報音を出力させる。この機能は、制御装置1が予め有する標準化された機能の一部として、或いは、制御装置1に追加してインストールされるアプリケーションプログラムの機能として、実現可能である。例えば、ユーザが駐車中の車両Vの位置を知るために、スマートフォン等の電子機器を利用して、ホーンユニット60の動作の指示を制御装置1に送信する場合に利用される。この場合、制御装置1は、TCU50Dによってホーンユニット60の動作の指示を受信し、受信した指示に従って、ホーンユニット60により警報音を出力させる。
【0031】
以下、制御装置1がホーンユニット60を動作させるための構成、及び、ホーンユニット60を駆動させるための制御装置1の動作について説明する。
【0032】
[2.ホーンの動作に関する信号]
図2は、制御装置1の要部構成を示す機能ブロック図であり、ホーンユニット60の制御に関与する各部の機能を示す。
制御装置1は、ホーンユニット60の駆動に関する機能部として、ホーン出力制御部115、ホーン調停部135、ゲートウェイ215、及び入力受付部217を備える。
【0033】
ホーン出力制御部115は、ゾーンA-ECU11の処理部110の機能である。すなわち、プロセッサ111がプログラムを実行することにより、プロセッサ111の処理機能およびメモリ112の記憶領域を利用して、ホーン出力制御部115の機能を実行する。ホーン出力制御部115は、制御信号保持部117を有する。制御信号保持部117は、ホーン出力制御部115が後述する出力要求信号S2を受信した場合に、受信した出力要求信号S2を一時的に記憶する記憶領域である。ゾーンA-ECU11は、第3制御部の一例に対応する。
【0034】
ホーン調停部135は、ゾーンB-ECU13の処理部130の機能である。すなわち、プロセッサ131がプログラムを実行することにより、プロセッサ131の処理機能およびメモリ132の記憶領域を利用して、ホーン調停部135の機能を実行する。ゾーンB-ECU13は、第2制御部の一例に対応する。
【0035】
ゲートウェイ215及び入力受付部217は、セントラルECU2の処理部210の機能である。すなわち、プロセッサ211がプログラムを実行することにより、プロセッサ211の処理機能およびメモリ212の記憶領域を利用して、ゲートウェイ215の機能、及び、入力受付部217の機能を実行する。セントラルECU2は、第4制御部の一例に対応する。
【0036】
キー通信ECU50A、ドア制御ECU50B、及び、操作部ECU50Cは、操作信号S1をゾーンB-ECU13に送信する。例えば、キー通信ECU50Aは、電子キー4の操作に対するアンサーバックとして警報音の出力を要求する操作信号S1を送信する。また、キー通信ECU50Aは、パニックアラーム信号に基づき警報音の出力を要求する操作信号S1を送信する。ドア制御ECU50Bは、例えば、電子キー4の認証を経ずにロック機構72が解錠されたことを検知した場合に、セキュリティアラームの機能として、警報音の出力を要求する操作信号S1を送信する。操作部ECU50Cは、ホーンスイッチ73が操作された場合に、警報音の出力を要求する操作信号S1を送信する。
【0037】
操作信号S1は、ホーンユニット60の動作を要求する信号であり、ホーンユニット60が警報音を出力する時間を指定する情報を含む。また、操作信号S1は、ホーンユニット60の動作を繰り返すことを要求する情報を含んでもよい。例えば、操作信号S1は、ホーンユニット60が警報音の出力を繰り返す回数を指定する情報、ホーンユニット60が警報音を出力する時間を指定する情報、及び、警報音の出力を停止する時間を指定する情報を含んでもよい。
【0038】
TCU50D、及び、アラームユニット50Eは、操作信号S1を出力する。例えば、TCU50Dは、車両Vの外部の装置からホーンユニット60を動作させる指示を受信した場合に、操作信号S1を出力する。アラームユニット50Eは、パニックアラーム信号を受信した場合に、操作信号S1を出力する。セントラルECU2は、TCU50Dが出力する操作信号S1、及び、アラームユニット50Eが出力する操作信号S1を、入力受付部217により受信する。
【0039】
ホーン調停部135は、ゾーンB-ECU13に接続されたECU50から操作信号S1を受信する。例えば、ホーン調停部135は、キー通信ECU50A、ドア制御ECU50B、及び、操作部ECU50Cから操作信号S1を受信する。
車両Vにおいて、操作信号S1を送信するECU50は、第1制御部の一例に対応する。例えば、キー通信ECU50A、ドア制御ECU50B、及び、操作部ECU50Cは第1制御部の一例である。また、セントラルECU2に接続されたTCU50D及びアラームユニット50Eも、操作信号S1を送信するため、第1制御部の一例といえる。
【0040】
入力受付部217は、セントラルECU2に接続されたECU50から操作信号S1を受信する。例えば、入力受付部217は、TCU50D、及び、アラームユニット50Eから操作信号S1を受信する。入力受付部217は、操作信号S1を受信した場合、受信した操作信号S1をゾーンB-ECU13に送信する。ホーン調停部135は、セントラルECU2から送信される操作信号S1を、ゾーンB-ECU13に接続されたECU50から送信された操作信号S1と同様に、受信する。
【0041】
ホーン調停部135は、操作信号S1に基づき出力要求信号S2を生成し、出力要求信号S2を出力する。ホーン調停部135は、操作信号S1を受信した場合、操作信号S1に含まれる情報、及び、操作信号S1を送信した送信元のECU50を判別する。ホーン調停部135は、操作信号S1に含まれる情報、或いは、操作信号S1の送信元のECU50に対応付けられた動作条件に従って、ホーンユニット60の動作内容を決定し、決定した動作内容を示す出力要求信号S2を生成する。
【0042】
ホーン調停部135は、操作信号S1の調停を行う機能を有する。ホーン調停部135は、複数のECU50から操作信号S1を受信した場合であって、各々の操作信号S1を受信したタイミングが十分な時間差を有する場合は、操作信号S1を順次処理する。すなわち、ホーン調停部135は、操作信号S1を受信した順序に従って、操作信号S1に基づく出力要求信号S2の生成、及び、出力要求信号S2の送信を行う。
【0043】
一方、ホーン調停部135は、複数のECU50から操作信号S1を送信した場合であって、調停を要する場合には、調停処理を行って操作信号S1の処理順序を調整する。調停を要する場合とは、例えば、複数の操作信号S1を受信したタイミングの時間差が所定値以下の場合、及び、複数の操作信号S1が指示するホーンユニット60の動作が重複する場合である。調停を要する場合とは、複数の操作信号S1が競合する場合と言い換えることができる。具体的な例として、ホーン調停部135が2つの操作信号S1を受信し、1つの操作信号S1がホーンユニット60を2秒間動作させることを要求し、他方の操作信号S1が即時にホーンユニット60を鳴動させることを要求する場合が挙げられる。
【0044】
ホーン調停部135は、調停機能を実行すると、操作信号S1の送信元のECU50、及び、操作信号S1が指示するホーンユニット60の動作内容の少なくともいずれかを特定する。例えば、ホーン調停部135は、操作信号S1の送信元のECU50を特定する。この場合、ホーン調停部135は、送信元のECU50に予め設定された優先度を取得する。優先度は、ECU50ごとに定められ、例えばメモリ132に予め記憶される。この優先度は、操作信号S1を送信する各々のECU50について、他のECU50との相対的な優先度の高低、或いは、相対的な順位を指定する情報であってもよい。
【0045】
例えば、アラームユニット50Eの優先度が最も高く、以下、操作部ECU50C、ドア制御ECU50B、キー通信ECU50A、TCU50Dの順に高い優先度が設定される。アラームユニット50E、操作部ECU50C及びドア制御ECU50Bが送信する操作信号S1はセキュリティに関連するため緊急性が高い。これに対し、キー通信ECU50A及びTCU50Dが送信する操作信号S1はユーザの利便性に寄与するものであり、緊急性は、セキュリティに関連する操作信号S1よりも低い。また、この例では、車両Vの外部と通信を行うECU50が送信する操作信号S1は、その他のECU50が送信する操作信号S1よりも優先度が低いといえる。このように、ホーン調停部135は、操作信号S1の送信元ごとの緊急性を考慮して決定された優先度に従って、操作信号S1の優先度を判定する。
【0046】
ホーン調停部135は、複数の操作信号S1の優先度を比較して、優先度が高い順に、操作信号S1の処理順序を決定する。ホーン調停部135は、処理順序に従って、順次、操作信号S1を処理する。すなわち、操作信号S1に基づく出力要求信号S2の生成、及び、出力要求信号S2の出力を行う。これにより、優先度が高い操作信号S1が先にホーン調停部135によって処理される。
【0047】
ホーン調停部135は、操作信号S1が指定するホーンユニット60の動作を実現するため、出力要求信号S2を生成する。
【0048】
出力要求信号S2の構成例を、
図2に示す。出力要求信号S2は、動作指定信号S21、指示信号S22、または、停止信号S23のいずれかを含む。
【0049】
動作指定信号S21は、動作指示301、ON時間指定データ302、及び、OFF時間指定データ303を含む。動作指定信号S21は、ホーンユニット60に対し、警報音の出力と停止とを連続して行う動作の開始を指示する信号である。動作指示301は、出力要求信号S2が動作指定信号S21であることを示すデータ、或いはコマンドである。ON時間指定データ302は、ホーンユニット60が警報音を出力する時間を指定するデータであり、OFF時間指定データ303は、ホーンユニット60が警報音の出力を停止する時間を指定するデータである。ON時間指定データ302及びOFF時間指定データ303は、例えば、5ミリ秒あるいは10ミリ秒を単位として時間を指定する。
【0050】
指示信号S22は、動作指示311、及び、マニュアル出力要求312を含む。動作指示311は、出力要求信号S2が指示信号S22であることを示すデータ、或いはコマンドである。マニュアル出力要求312は、ホーンユニット60の動作の開始または停止を指示するデータあるいはコマンドである。具体的には、動作指示311は、ホーンユニット60による警報音の出力開始を指示するデータあるいはコマンド、または、ホーンユニット60による警報音の停止を指示するデータあるいはコマンドである。
【0051】
停止信号S23は、動作指示321を含む。動作指示321は、出力要求信号S2が停止信号S23であることを示すデータ、或いはコマンドである。停止信号S23は、動作指定信号S21に基づき開始されたホーンユニット60の動作を停止させることを指示する信号である。
【0052】
ホーン調停部135は、操作信号S1の内容に基づいて、操作信号S1に対応するホーンユニット60の動作を特定する。ホーンユニット60の動作とは、例えば、警報音の出力と停止とを周期的に実行する動作を要求する内容、警報音を所定時間出力した後で停止することを要求する内容、警報音の出力を開始することを要求する内容、警報音の出力を停止することを要求する内容が挙げられる。ホーンユニット60の動作の内容を示す情報が操作信号S1に含まれる場合、ホーン調停部135は、操作信号S1に従ってホーンユニット60の動作を特定する。また、ホーン調停部135は、操作信号S1を送信した送信元のECU50に基づいて、操作信号S1に対応するホーンユニット60の動作を特定してもよい。この場合、操作信号S1の送信元のECU50ごとに、ホーンユニット60の動作の内容が予め定められ、例えばメモリ132に予め記憶される。
【0053】
ホーン調停部135は、ホーンユニット60の動作の内容に従って、出力要求信号S2を生成する。例えば、ホーンユニット60の動作の内容が、警報音の出力と停止とを周期的に実行する動作である場合、ホーン調停部135は、動作指定信号S21及び停止信号S23を生成する。詳細には、ホーン調停部135は、1周期における警報音の出力時間を示すON時間指定データ302、及び、1周期における警報音の停止時間を示すOFF時間指定データ303を含む、動作指定信号S21を生成し、送信する。ここで、ホーンユニット60の動作の1周期を、鳴動周期と呼ぶ。さらに、ホーン調停部135は、操作信号S1に基づき特定した数の鳴動周期が完了するタイミングに合わせて、停止信号S23を生成し、送信する。
【0054】
ホーン調停部135は、例えば、ホーンユニット60の動作の内容が、警報音を所定時間出力した後で停止することを要求する内容である場合、指示信号S22を生成する。詳細には、ホーン調停部135は、警報音の出力を開始することを要求するマニュアル出力要求312を含む指示信号S22を生成し、送信する。さらに、ホーン調停部135は、警報音の出力を開始してから所定時間経過後に警報音の出力を停止させるため、警報音を停止することを指示するマニュアル出力要求312を含む指示信号S22を生成し、送信する。ホーン調停部135は、これら2つの指示信号S22を送信するタイミングを、警報音を出力する時間に合わせて調整する。
また、ホーン調停部135は、ホーンユニット60の動作の内容が、警報音を所定時間出力した後で停止することを要求する内容である場合、動作指定信号S21を生成して出力してもよい。すなわち、ホーン調停部135は、動作指定信号S21が示す鳴動周期を1周期のみ実行するように、動作指定信号S21と停止信号S23とを生成し、出力してもよい。
【0055】
ホーン調停部135は、例えば、ホーンユニット60の動作の内容が、警報音の出力を開始することである場合、指示信号S22を生成し、出力する。この場合、ホーン調停部135は、警報音の出力を開始することを指示するマニュアル出力要求312を含む指示信号S22を生成し、出力する。また、例えば、ホーン調停部135は、ホーンユニット60の動作の内容が、警報音の出力を停止することである場合、警報音の出力を停止することを指示するマニュアル出力要求312を含む指示信号S22を生成し、出力する。
【0056】
ホーン調停部135は、出力要求信号S2をセントラルECU2に送信する。セントラルECU2は、ホーン調停部135が送信する出力要求信号S2をゲートウェイ215によって受信し、ゲートウェイ215によって出力要求信号S2をゾーンA-ECU11に送信する。ゲートウェイ215は、出力要求信号S2をゾーンB-ECU13からゾーンA-ECU11に受け渡す機能を有する。
図1に示す制御装置1の構成例では、操作信号S1を出力するECU50の多くがゾーンB-ECU13が接続されているため、操作信号S1から出力要求信号S2を生成するホーン調停部135の機能を、ゾーンB-ECU13が有する構成とした。一方、ホーンユニット60は通信線B3によりゾーンA-ECU11に接続されているため、ホーンユニット60を駆動させるホーン出力制御部115の機能を、ゾーンA-ECU11が有する構成とした。この構成では出力要求信号S2をゾーンB-ECU13からゾーンA-ECU11に伝送する必要があるため、セントラルECU2が入力受付部217によって出力要求信号S2を伝送する。従って、例えば、ゾーンA-ECU11とゾーンB-ECU13とが通信線により直接接続されている場合、ゲートウェイ215を経由せずに、ゾーンB-ECU13が出力要求信号S2をゾーンA-ECU11に送信してもよい。ゾーンA-ECU11は、ゲートウェイ215が送信する出力要求信号S2を、ホーン出力制御部115により受信する。
【0057】
ホーン出力制御部115は、出力要求信号S2を受信した場合、受信した出力要求信号S2を制御信号保持部117に記憶する。ホーン出力制御部115は、制御信号保持部117に記憶した出力要求信号S2を順次読み出して、出力要求信号S2に基づくホーン駆動信号S3を、ホーンユニット60に出力する。ホーン駆動信号S3は、ホーン駆動部62に対して、ホーン61への駆動電流の出力開始、或いは、出力停止を指示する信号である。例えば、ホーン駆動部62は、ホーン駆動信号S3を受信する毎にホーン61への駆動電流の出力と停止とを切り替える構成であってもよい。或いは、ホーン駆動部62は、ホーン駆動信号S3がゾーンA-ECU11から入力されている間のみホーン61に駆動電流を出力し、ホーン駆動信号S3の入力が途絶えると駆動電流の出力を停止する構成であってもよい。ホーン駆動信号S3は、駆動信号の一例に対応する。
【0058】
ホーン出力制御部115は、出力要求信号S2が動作指定信号S21であるか、指示信号S22であるか、停止信号S23であるかを識別する。ホーン出力制御部115は、出力要求信号S2が動作指定信号S21である場合は、ホーン駆動部62が周期的な駆動電流の出力を行うように、ホーン駆動信号S3を送信する。ホーン出力制御部115は、出力要求信号S2が動作指定信号S21である場合、ホーン駆動部62による駆動電流の出力を開始または停止させる。ホーン出力制御部115は、出力要求信号S2が停止信号S23である場合、ホーン駆動部62による周期的な駆動電流の出力を停止させる。
【0059】
動作指示301、動作指示311、及び、動作指示321は、共通する形態のコマンドとして実現できる。すなわち、動作指示301、311、321は、値を含む1種類のコマンドであってもよい。このコマンドを、仮に、要求コマンドとする。要求コマンドは少なくとも3種類の値をとることができ、例えば、要求コマンドの値として「0」、「1」、「2」が定義される。ホーン出力制御部115は、要求コマンドの値が「0」である場合、要求コマンドを、ON時間指定データ302及びOFF時間指定データ303を伴う動作指示301と認識する。要求コマンドの値が「1」である場合、ホーン出力制御部115は、要求コマンドを、マニュアル出力要求312を伴う動作指示311と認識する。要求コマンドの値が「2」である場合、ホーン出力制御部115は、要求コマンドを動作指示321と認識する。
【0060】
ホーン出力制御部115は、ホーンユニット60が不必要に警報音を出力し続けることを回避するため、出力要求信号S2に基づかない動作を実行できる。例えば、ホーン出力制御部115は、セントラルECU2及びゾーンB-ECU13のいずれかとの通信が途絶した場合に、ホーンユニット60の警報音の出力を停止させるホーン駆動信号S3を、ホーンユニット60に出力してもよい。この動作は、後述するフローチャートには示さないが、例えば、割り込み処理として実行される。例えば、ホーン出力制御部115は、通信線B1、B2を介してセントラルECU2及びゾーンB-ECU13との間で周期的に接続確認の通信を実行し、この接続確認の通信への応答が所定時間以上、途絶えた場合に、通信が途絶したと判定して、警報音の出力を停止する動作を、割り込み処理として実行してもよい。
【0061】
[3.制御システムの動作]
図3及び
図4は、制御装置1の動作例を示すフローチャートである。
図3はホーン調停部135の動作を示し、ステップSA11~SA21はプロセッサ131により実行される。
図4は、ホーン出力制御部115の動作を示し、ステップSB11~SB20はプロセッサ111により実行される。
【0062】
ホーン調停部135は、操作信号S1をECU50から受信する毎に、
図3の動作を実行する。ホーン調停部135は、ECU50から操作信号S1を受信すると(ステップSA11)、複数の操作信号S1の調停が必要か否かを判定する(ステップSA12)。調停が必要ないと判定した場合(ステップSA12;NO)、ホーン調停部135は、受信した操作信号S1を取得する(ステップSA13)。ホーン調停部135は、取得した操作信号S1に基づき出力要求信号S2を生成し(ステップSA14)、生成した出力要求信号S2をセントラルECU2に送信する(ステップSA15)。
【0063】
ホーン調停部135は、操作信号S1の調停が必要であると判定した場合(ステップSA12;YES)、競合する操作信号S1の各々の優先度を判定する(ステップSA16)。ステップSA16で、ホーン調停部135は、例えば、各々の操作信号S1を送信した送信元のECU50について予め設定された優先度に従い、操作信号S1の優先度を判定する。
【0064】
ホーン調停部135は、優先度の高い順に、操作信号S1の出力順序を決定する(ステップSA17)。ホーン調停部135は、出力順序に従って1つの操作信号S1を取得する(ステップSA18)。すなわち、ホーン調停部135は、処理すべき操作信号S1の中でも出力順序が最も高い操作信号S1を取得する。
【0065】
ホーン調停部135は、取得した操作信号S1に基づき出力要求信号S2を生成し(ステップSA19)、生成した出力要求信号S2をセントラルECU2に送信する(ステップSA20)。その後、ホーン調停部135は、調停を必要とした複数の操作信号S1のうち未処理の操作信号S1があるか否かを判定する(ステップSA21)。未処理の操作信号S1がある場合は(ステップSA21;YES)、ホーン調停部135はステップSA18に戻る。また、未処理の操作信号S1がない場合は(ステップSA21;NO)、ホーン調停部135は本処理を終了する。
【0066】
ホーン出力制御部115は、上述のように、出力要求信号S2を受信する毎に、受信した出力要求信号S2を制御信号保持部117に記憶する。ホーン出力制御部115は、
図4に示すように、制御信号保持部117から1つの出力要求信号S2を取得する(ステップSB11)。ホーン出力制御部115は、取得した出力要求信号S2が、停止信号S23であるか否かを判定する(ステップSB12)。
【0067】
取得した出力要求信号S2が停止信号S23でない場合(ステップSB12;NO)、ホーン出力制御部115は、取得した出力要求信号S2が指示信号S22であるか否かを判定する(ステップSB13)。
【0068】
取得した出力要求信号S2が指示信号S22でない場合(ステップSB13;NO)、ホーン出力制御部115は、取得した出力要求信号S2が、ホーンユニット60の動作の時間変更の指示であるか否かを判定する(ステップSB14)。ホーンユニット60の動作の時間変更の指示とは、具体的には、動作指定信号S21である。ホーン出力制御部115は、動作指定信号S21に従ってホーンユニット60の警報音の出力と停止とを周期的に実行できる。この周期的な警報音の出力を実行中に、警報音の出力時間および/または停止時間が異なる動作指定信号S21を受信した場合、この動作指定信号S21は、ホーンユニット60の動作の時間変更の指示に相当する。つまり、動作指定信号S21はホーンユニット60の周期的な動作を指示する信号であるが、ホーンユニット60の周期的な動作における時間の変更を指示する信号としても機能する。
【0069】
ホーンユニット60の動作の時間変更の指示でないと判定した場合(ステップSB14;NO)、ホーン出力制御部115が取得した出力要求信号S2は、動作指定信号S21である。この場合、ホーン出力制御部115は、出力要求信号S2のON時間指定データ302及びOFF時間指定データ303に従って、ホーン駆動信号S3の生成及び出力を開始する(ステップSB15)。
【0070】
ホーンユニット60の動作の時間変更の指示であると判定した場合(ステップSB14;YES)、ホーン出力制御部115は、ホーン出力制御部115が実行中の周期的な警報音の出力の時間を変更する(ステップSB16)。すなわち、ホーン出力制御部115は、ON時間をON時間指定データ302に従って変更し、OFF時間をOFF時間指定データ303に従って変更する。ON時間とは鳴動周期においてホーンユニット60が警報音を出力する時間であり、OFF時間とは鳴動周期において警報音の出力を停止する時間である。ホーン出力制御部115は、実行中の周期的な警報音の出力において、次の鳴動周期から、ON時間およびOFF時間の変更を反映させて、動作を継続する(ステップSB17)。
【0071】
ホーン出力制御部115は、ステップSBB11で取得した出力要求信号S2が停止信号S23である場合(ステップSB12;YES)、ホーン出力制御部115が実行中の周期的な警報音の出力を停止する(ステップSB18)。すなわち、ホーン出力制御部115は鳴動周期を繰り返す動作を停止する。
【0072】
また、ホーン出力制御部115は、ステップSBB11で取得した出力要求信号S2が指示信号S22である場合(ステップSB13;YES)、ホーン出力制御部115は、指示信号S22に従って動作する(ステップSB19)。ステップSB19で、ホーン出力制御部115は、指示信号S22に含まれるマニュアル出力要求312を、ホーン駆動信号S3としてホーンユニット60に送信する。例えば、マニュアル出力要求312が、ホーンユニット60の動作の開始を指示するデータあるいはコマンドである場合、ホーン出力制御部115は、ホーンユニット60の動作を開始するホーン駆動信号S3を送信する。また、例えば、マニュアル出力要求312が、ホーンユニット60の停止を指示するデータあるいはコマンドである場合、ホーン出力制御部115は、ホーンユニット60の停止を指示するホーン駆動信号S3を送信する。
【0073】
図4の動作例では、ホーン出力制御部115が指示信号S22を受信した場合に、指示信号S22の内容をそのままホーン駆動信号S3として出力する例を示した。この場合、ホーン調停部135は、操作信号S1をそのまま出力要求信号S2として出力してもよい。すなわち、操作信号S1が、マニュアル出力要求312に相当するデータまたはコマンドを含む場合、ホーン調停部135は、このデータまたはコマンドを出力要求信号S2としてホーン出力制御部115に送信してもよい。これにより、操作信号S1に対応して、より速やかにホーンユニット60を動作させることができる。この例において、ホーン出力制御部115は、指示信号S22に基づきホーン駆動信号S3を生成し、ホーン駆動信号S3をホーンユニット60に送信すればよく、指示信号S22をそのままホーン駆動信号S3として送信しなくてもよい。
【0074】
図4の動作例に示したように、ホーン調停部135は、ホーンユニット60に第1の出力要求信号S2に基づく動作を実行させている間に、次の第2の出力要求信号S2をホーン調停部135が受信した場合は、第1の出力要求信号S2に基づく動作を完了した後に、第2の出力要求信号S2に基づく動作を実行させる。具体的には、動作指定信号S21に基づく周期的な動作を実行中は、停止信号S23により鳴動周期を停止した後に、次の動作を実行する。また、動作指定信号S21に基づく周期的な動作を実行中に、時間変更の指示に相当する第2の出力要求信号S2を受信した場合は、次の鳴動周期から時間の変更を適用する。これにより、ホーンユニット60の動作が不自然に変化することを防止し、ユーザに違和感を抱かせないホーンユニット60の動作を実現できる。
【0075】
[4.他の実施形態]
上記実施形態は本発明を適用した一具体例を示すものであり、発明が適用される形態を限定するものではない。
【0076】
上記実施形態では、車両Vのホーンユニット60を出力デバイスの一例として示し、ホーンユニット60を制御するための操作信号S1、出力要求信号S2、及び、ホーン駆動信号S3の生成および伝送を例に挙げて説明した。本開示の適用対象はホーンユニット60に制限されない。例えば、車両Vが搭載する灯体を出力デバイスとして制御する場合に、本開示を適用してもよい。この場合、灯体の点灯、周期的な点灯または点滅、及び消灯を制御するために、上述した動作を適用できる。また、出力デバイスは、車両Vが搭載し、出力を行う装置であればよく、振動発生装置であってもよいし、ホーンユニット60とは異なる音発生装置であってもよい。例えば、出力デバイスは、車両Vの後退時の通知音や、車両Vの右左折時を通知する音声を、車両Vの外に向けて出力する音発生装置であってもよい。
【0077】
上記実施形態において、操作信号S1、出力要求信号S2及びホーン駆動信号S3の信号形態は、制御装置1の仕様に合わせて適宜に変更可能である。また、操作信号S1を出力するECU50は
図1に示した構成に限定されない。
図1に示していないECUが操作信号S1を出力する構成とすることも可能である。
【0078】
上記実施形態で示した制御システム100の構成は一例であり、制御装置1が備えるECUの種類、ECUの数、ECUの制御対象の装置の構成は種々に変更可能である。また、
図3及び
図4に示したステップ単位は、制御装置1の動作の理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものであり、処理単位の分割の仕方や名称によって、限定されることはない。処理内容に応じて、さらに多くのステップ単位に分割してもよい。1つのステップ単位がさらに多くの処理を含むように分割してもよい。そのステップの順番は、適宜に入れ替えてもよい。
【0079】
[5.上記実施形態によりサポートされる構成]
上記実施形態は、以下の構成をサポートする。
【0080】
(構成1)車両に搭載された出力デバイスを制御するデバイス制御システムであって、前記出力デバイスの動作を要求する操作信号を送信する第1制御部と、前記第1制御部が送信した前記操作信号に基づいて、前記出力デバイスを動作させるための出力要求信号を送信する第2制御部と、通信線によって前記出力デバイスと直接接続された第3制御部と、を備え、前記第3制御部は、前記第2制御部が送信した前記出力要求信号に基づいて駆動信号を生成し、生成した前記駆動信号を前記通信線により前記出力デバイスに送信する、デバイス制御システム。
構成1のデバイス制御システムによれば、出力デバイスに直接接続された第3制御部を利用して、出力デバイスを制御することにより、出力デバイスの動作タイミングの遅延を抑制できる。これにより、車両に搭載される出力デバイスの動作タイミングを高い精度で管理できる。
【0081】
(構成2)前記第2制御部は、前記出力要求信号として、前記出力デバイスの特定の動作を指示する指示信号を出力可能であり、前記第3制御部は、前記第2制御部から前記指示信号を受信した場合は、前記駆動信号を生成せずに、前記第2制御部から受信した前記指示信号を前記出力デバイスに送信する、構成1に記載のデバイス制御システム。
構成2のデバイス制御システムによれば、信号の変換や生成に係る処理の一部を省略することにより、出力デバイスへの信号伝達の遅延を抑制できる。これにより、車両に搭載される出力デバイスの動作タイミングを、より高い精度で管理できる。また、第3制御部が処理する信号の種類を抑えることにより、処理負荷を軽減し、第3制御部に要するコストを低減できる。
【0082】
(構成3)前記第2制御部は、前記出力要求信号として、前記出力デバイスの動作の内容を指定する動作指定信号と前記指示信号とを出力可能であり、前記第3制御部は、前記第2制御部から前記動作指定信号を受信した場合は、前記動作指定信号に基づいて前記駆動信号を生成し、生成した前記駆動信号を前記出力デバイスに送信する、構成2に記載のデバイス制御システム。
構成3のデバイス制御システムによれば、出力要求信号の内容に基づいて、第3制御部が、出力デバイスを制御する駆動信号を送信する。このため、第3制御部が出力要求信号の内容を処理することによって、駆動信号の構成を単純化できるので、出力デバイスは、単純化された信号に従って動作すればよく、出力デバイスを簡易な構成とすることが可能となる。また、簡易な構成からなる出力デバイスに本発明を適用できる。
【0083】
(構成4)前記第3制御部は、前記出力デバイスが第1の前記出力要求信号に基づく第1の動作を実行中に、前記第1の動作とは異なる第2の動作を指示する第2の前記出力要求信号を前記第2制御部から受信した場合、前記第2の前記出力要求信号に基づき生成した前記駆動信号を、前記出力デバイスの前記第1の動作が完了した後に前記出力デバイスに送信する、構成1から構成3のいずれかに記載のデバイス制御システム。
構成4のデバイス制御システムによれば、出力デバイスの動作を要求する出力要求信号が連続して送信された場合に、出力デバイスを、出力要求信号に基づいて順次動作させることができる。このため、出力デバイスが、複数の信号を調停して動作する必要がなく、出力デバイスを簡易な構成とすることが可能となる。また、簡易な構成からなる出力デバイスに本発明を適用できる。また、出力デバイスの動作中に、出力デバイスの動作の態様が切り替わらないため、ユーザに違和感のない態様で出力を行うことができる。
【0084】
(構成5)前記第2制御部は、複数の前記操作信号を受信した場合は、前記操作信号の内容または前記操作信号の送信元である前記第1制御部に定められた優先度に基づき、複数の前記操作信号の処理順序を決定し、複数の前記操作信号のそれぞれに基づく前記出力要求信号を前記処理順序に従って送信する、構成1から構成4のいずれかに記載のデバイス制御システム。
構成5のデバイス制御システムによれば、操作信号の特性に対応して処理順序を決定することにより、最適な順序で出力を行うことができる。
【0085】
(構成6)前記第1制御部は、前記車両の外部と通信を実行する通信部と、前記通信部とは異なる制御装置とを含み、前記通信部から送信される前記操作信号は、前記制御装置から送信される前記操作信号よりも、前記第2制御部における優先度が低い、構成5に記載のデバイス制御システム。
構成6のデバイス制御システムによれば、車両の外部から送信された指示に基づく操作信号の優先度を低くすることにより、緊急性の高い用途にも利用される出力デバイスを、最適な順序で動作させることができる。
【0086】
(構成7)少なくとも1つの前記第1制御部と、前記第2制御部と、前記第3制御部とに接続され、前記第2制御部から送信される前記出力要求信号を前記第3制御部に送信する第4制御部を含む、構成1から構成6のいずれかに記載のデバイス制御システム。
構成7のデバイス制御システムによれば、制御部の接続態様に応じて信号を適切に伝送することにより、信号の伝送や処理による遅延を抑制し、車両に搭載される出力デバイスの動作タイミングを高い精度で管理できる。
【0087】
(構成8)前記第4制御部は、前記第1制御部が特定の前記操作信号を送信した場合、前記特定の前記操作信号を前記出力要求信号として前記第3制御部に送信する、構成7に記載のデバイス制御システム。
構成8のデバイス制御システムによれば、特定の操作信号に対する出力デバイスの応答性を高めることができる。
【0088】
(構成9)前記第3制御部は、前記第1制御部及び前記第2制御部の少なくともいずれかとの通信が途絶した場合に、前記出力デバイスを停止させるための前記駆動信号を前記出力デバイスに送信する、構成1から構成8のいずれかに記載のデバイス制御システム。
構成9のデバイス制御システムによれば、出力デバイスによる意図しない出力や制御されない出力を防止できる。
【0089】
(構成10)車両に搭載された出力デバイスを制御する制御方法であって、前記出力デバイスの動作を要求する操作信号を第1制御部が送信した場合に、前記操作信号に基づいて、前記出力デバイスを動作させるための出力要求信号を第2制御部によって送信し、通信線によって前記出力デバイスと直接接続された第3制御部により、前記第2制御部が送信した前記出力要求信号に基づいて駆動信号を生成し、生成した前記駆動信号を前記通信線により前記出力デバイスに送信する、デバイス制御方法。
構成10のデバイス制御方法によれば、出力デバイスに直接接続された第3制御部を利用して、出力デバイスを制御することにより、出力デバイスの動作タイミングの遅延を抑制できる。これにより、車両に搭載される出力デバイスの動作タイミングを高い精度で管理できる。
【符号の説明】
【0090】
1…制御装置、2…セントラルECU(第4制御部)、4…電子キー、11…ゾーンA-ECU(第3制御部)、13…ゾーンB-ECU(第2制御部)、50…ECU、50A…キー通信ECU(第1制御部)、50B…ドア制御ECU(第1制御部)、50C…操作部ECU(第1制御部)、50D…TCU(第1制御部)、50E…アラームユニット(第1制御部)、60…ホーンユニット(出力デバイス)、61…ホーン、62…ホーン駆動部、71…通信部、72…ロック機構、73…ホーンスイッチ、100…制御システム、110…処理部、111…プロセッサ、112…メモリ、115…ホーン出力制御部、117…制御信号保持部、130…処理部、131…プロセッサ、132…メモリ、135…ホーン調停部、210…処理部、211…プロセッサ、212…メモリ、215…ゲートウェイ、217…入力受付部、B1、B2、B3、B4、B5、B6…通信線、S1…操作信号、S2…出力要求信号、S21…動作指定信号、S22…指示信号、S23…停止信号、S3…ホーン駆動信号(駆動信号)、V…車両。