(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024112052
(43)【公開日】2024-08-20
(54)【発明の名称】サーバ装置、情報処理システム及び情報処理用プログラム並びに情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20230101AFI20240813BHJP
【FI】
G06Q10/06
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023016874
(22)【出願日】2023-02-07
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-08-08
(71)【出願人】
【識別番号】302036013
【氏名又は名称】株式会社ヒューマンテクノロジーズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】弁理士法人インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100120189
【弁理士】
【氏名又は名称】奥 和幸
(74)【代理人】
【識別番号】100173510
【弁理士】
【氏名又は名称】美川 公司
(72)【発明者】
【氏名】恵志 章夫
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA10
5L049AA10
(57)【要約】
【課題】従業員に対する勤怠管理を目的として労務関連規則への準拠性と就業規則への適合性とを両立させることが可能な情報処理システム等を提供する。
【解決手段】就業規則を利用するユーザが使用する端末装置Tに接続されたサーバ装置SVにおいて、労務関連法規に基づいたアンケート情報であって、ユーザ向けの就業規則を作成する際に当該ユーザに問い合わせるべき内容を有するアンケート情報を、端末装置T宛に送信し、送信されたアンケート情報に対するユーザの回答内容を示す回答情報を取得し、労務関連法規に対応した汎用の就業規則の内容を有するマスタ情報を用いて、回答情報に対応した就業規則の内容を有する対応マスタ情報を生成し、生成された対応マスタ情報を、ユーザに特有の就業規則を示す就業規則情報として端末装置T宛に送信する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置と共に情報処理システムに含まれるサーバ装置において、
労務関連法規に基づいた作成用アンケート情報であって、前記端末装置を使用するユーザ向けの就業規則を作成する際に当該ユーザに問い合わせるべき内容を有する作成用アンケート情報を、当該ユーザが使用する前記端末装置宛に送信する第1送信手段と、
前記送信された作成用アンケート情報に対する前記ユーザの回答内容を示す作成用回答情報を前記端末装置から取得する取得手段と、
前記労務関連法規に対応した汎用の就業規則の内容を有する作成用マスタ情報を用いて、前記取得された作成用回答情報に対応した就業規則の内容を有する対応マスタ情報を生成する生成手段と、
前記生成された対応マスタ情報を、前記ユーザに特有の前記就業規則を示す就業規則情報として前記端末装置宛に送信する第2送信手段と、
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のサーバ装置において、
前記生成手段は、前記作成用マスタ情報を複製して複製マスタ情報を生成する複製手段を更に備え、
当該生成手段は、前記生成された複製マスタ情報を、前記取得された作成用回答情報を用いて変更して前記対応マスタ情報を生成することを特徴とするサーバ装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のサーバ装置において、
前記労務関連法規が改正された場合に、当該改正された労務関連法規に対応して前記作成用マスタ情報を更新する更新手段を更に備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のサーバ装置において、
前記送信された作成用アンケート情報に含まれていなかった就業規則についての前記作成用回答情報が前記取得手段により前記端末装置から取得されたとき、前記生成手段は、当該取得された作成用回答情報により示される回答内容を反映させて前記対応マスタ情報を生成することを特徴とするサーバ装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のサーバ装置において、
前記端末装置との情報の授受により、当該端末装置を使用する前記ユーザについての勤怠管理処理を行う管理手段と、
前記勤怠管理処理としての動作を規定するパラメータを、当該パラメータを識別するための識別情報に関連付けて予め一又は複数記録する記録手段と、
前記取得された作成用回答情報を数値化して数値化情報を生成する数値化手段と、
を更に備え、
前記管理手段は、前記生成された数値化情報に対応する前記識別情報により識別される前記パラメータを前記記録手段から読み出して前記勤怠管理処理の動作の規定に用いることを特徴とするサーバ装置。
【請求項6】
請求項5に記載のサーバ装置において、
前記識別情報は10進数の数列として記述されており、
前記数値化手段は、2進数の数列として得られる前記回答内容を10進数の数列に変換して数値化し、
前記管理手段は、前記数値化された10進数の数列と同値の前記識別情報により識別される前記パラメータを前記記録手段から読み出して前記勤怠管理処理の動作の規定に用いることを特徴とするサーバ装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のサーバ装置において、
前記就業規則の作成前に、前記ユーザにおける現在の就業規則の内容を診断する際に当該ユーザに問い合わせるべき内容を有する診断用アンケート情報を前記端末装置宛に送信する第3送信手段と、
前記送信された診断用アンケート情報に対する前記ユーザの回答内容を示す診断用回答情報を前記端末装置から取得する回答情報取得手段と、
労務関連法規に対応し且つ前記回答内容に予め対応した内容を有する診断用マスタ情報を用いて、前記現在の就業規則の前記労務関連法規に対する適合性を示す適合性情報を生成する適合性情報生成手段と、
前記生成された適合性情報を前記端末装置宛に送信する第4送信手段と、
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項8】
請求項7に記載のサーバ装置において、
前記診断用マスタ情報には、前記適合性についての専門家によるコメントであって前記回答内容に予め対応したコメントを示すコメント情報が含まれており、
前記適合性情報生成手段は、前記回答内容に対応した前記コメント情報を含ませて前記適合性情報を生成することを特徴とするサーバ装置。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のサーバ装置と、前記端末装置と、を含むことを特徴とする情報処理システム。
【請求項10】
就業規則を利用するユーザが使用する端末装置と共に情報処理システムに含まれ、第1送信手段と、取得手段と、生成手段と、第2送信手段と、を備えるサーバ装置において実行される情報処理方法であって、
労務関連法規に基づいた作成用アンケート情報であって、前記ユーザ向けの前記就業規則を作成する際に当該ユーザに問い合わせるべき内容を有する作成用アンケート情報を、当該ユーザが使用する前記端末装置宛に前記第1送信手段により送信する第1送信工程と、
前記送信された作成用アンケート情報に対する前記ユーザの回答内容を示す作成用回答情報を、前記取得手段により前記端末装置から取得する取得工程と、
前記生成手段により、前記労務関連法規に対応した汎用の就業規則の内容を有する作成用マスタ情報を用いて、前記取得された作成用回答情報に対応した就業規則の内容を有する対応マスタ情報を生成する生成工程と、
前記第2送信手段により、前記生成された対応マスタ情報を、前記ユーザに特有の前記就業規則を示す就業規則情報として前記端末装置宛に送信する第2送信工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項11】
就業規則を利用するユーザが使用する端末装置と共に情報処理システムに含まれるコンピュータを、
労務関連法規に基づいた作成用アンケート情報であって、前記ユーザ向けの前記就業規則を作成する際に当該ユーザに問い合わせるべき内容を有する作成用アンケート情報を、当該ユーザが使用する前記端末装置宛に送信する第1送信手段、
前記送信された作成用アンケート情報に対する前記ユーザの回答内容を示す作成用回答情報を前記端末装置から取得する取得手段、
前記労務関連法規に対応した汎用の就業規則の内容を有する作成用マスタ情報を用いて、前記取得された作成用回答情報に対応した就業規則の内容を有する対応マスタ情報を生成する生成手段、及び、
前記生成された対応マスタ情報を、前記ユーザに特有の前記就業規則を示す就業規則情報として前記端末装置宛に送信する第2送信手段、
として機能させることを特徴とする情報処理用プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置、情報処理システム及び情報処理用プログラム並びに情報処理方法の技術分野に属する。より詳細には、企業の従業者に適用される就業規則や当該従業者の勤怠管理に関する情報処理を行う情報処理システム及び情報処理方法、当該情報処理システムに含まれるサーバ装置並びに情報処理用プログラムの技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
一般に、企業には、その従業員に適用される就業規則がある。このような就業規則は、労働基準法等の労務関連規則に沿っている必要があり、その内容も多岐に渡る。このため、当該就業規則の作成や改定の省力化が求められる。このような要請に応じるための先行技術を開示した文献としては、例えば下記特許文献1が挙げられる。この特許文献1には、企業における手間やコストを抑制しつつ、品質が高い労務関連書面を提供することを目的とした就業規則作成システムが開示されている。そして、特許文献1に開示されている就業規則作成システムは、クライアント端末とネットワークを介してアクセス可能な制御部を有し、就業規則の一部の項目には複数パターンのテキスト等情報データが準備されているものであり、就業規則情報入力画面におけるユーザの入力に基づいて、複数パターンのテキスト等情報データの中から一又は複数のテキスト等情報データが、就業規則に記載される内容として抽出される構成とされている。
【0003】
一方、上記企業においては、上記従業員に対する勤怠管理を行う必要がある。この勤怠管理については、上記労務関連規則への準拠性と合わせて、当該企業の上記就業規則への適合性を図る必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に開示されている構成においては、上記勤怠管理を目的として上記準拠性と上記適合性とを両立させる点については開示が見当たらない。よって、上記特許文献1に開示されている構成では、上記の要請に答えることはできないという問題点があった。
【0006】
そこで本発明は、上記の問題点に鑑みて為されたもので、その課題の一例は、従業員に対する勤怠管理を目的として労務関連規則への準拠性と就業規則への適合性とを両立させることが可能な情報処理システム及び情報処理方法、当該情報処理システムに含まれるサーバ装置並びに情報処理用プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、端末装置と共に情報処理システムに含まれるサーバ装置において、労務関連法規に基づいた作成用アンケート情報であって、前記端末装置を使用するユーザ向けの就業規則を作成する際に当該ユーザに問い合わせるべき内容を有する作成用アンケート情報を、当該ユーザが使用する前記端末装置宛に送信するインターフェース等の第1送信手段と、前記送信された作成用アンケート情報に対する前記ユーザの回答内容を示す作成用回答情報を前記端末装置から取得するインターフェース等の取得手段と、前記労務関連法規に対応した汎用の就業規則の内容を有する作成用マスタ情報を用いて、前記取得された作成用回答情報に対応した就業規則の内容を有する対応マスタ情報を生成する就業規則作成部等の生成手段と、前記生成された対応マスタ情報を、前記ユーザに特有の前記就業規則を示す就業規則情報として前記端末装置宛に送信する就業規則作成部等の第2送信手段と、を備える。
【0008】
上記の課題を解決するために、請求項9に記載の発明は、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のサーバ装置と、前記端末装置と、を含む。
【0009】
上記の課題を解決するために、請求項10に記載の発明は、就業規則を利用するユーザが使用する端末装置と共に情報処理システムに含まれ、インターフェース等の第1送信手段と、インターフェース等の取得手段と、就業規則作成部等の生成手段と、就業規則作成部等の第2送信手段と、を備えるサーバ装置において実行される情報処理方法であって、労務関連法規に基づいた作成用アンケート情報であって、前記ユーザ向けの前記就業規則を作成する際に当該ユーザに問い合わせるべき内容を有する作成用アンケート情報を、当該ユーザが使用する前記端末装置宛に前記第1送信手段により送信する第1送信工程と、前記送信された作成用アンケート情報に対する前記ユーザの回答内容を示す作成用回答情報を、前記取得手段により前記端末装置から取得する取得工程と、前記生成手段により、前記労務関連法規に対応した汎用の就業規則の内容を有する作成用マスタ情報を用いて、前記取得された作成用回答情報に対応した就業規則の内容を有する対応マスタ情報を生成する生成工程と、前記第2送信手段により、前記生成された対応マスタ情報を、前記ユーザに特有の前記就業規則を示す就業規則情報として前記端末装置宛に送信する第2送信工程と、を含む。
【0010】
上記の課題を解決するために、請求項11に記載の発明は、就業規則を利用するユーザが使用する端末装置と共に情報処理システムに含まれるコンピュータを、労務関連法規に基づいた作成用アンケート情報であって、前記ユーザ向けの前記就業規則を作成する際に当該ユーザに問い合わせるべき内容を有する作成用アンケート情報を、当該ユーザが使用する前記端末装置宛に送信する第1送信手段、前記送信された作成用アンケート情報に対する前記ユーザの回答内容を示す作成用回答情報を前記端末装置から取得する取得手段、前記労務関連法規に対応した汎用の就業規則の内容を有する作成用マスタ情報を用いて、前記取得された作成用回答情報に対応した就業規則の内容を有する対応マスタ情報を生成する生成手段、及び、前記生成された対応マスタ情報を、前記ユーザに特有の前記就業規則を示す就業規則情報として前記端末装置宛に送信する第2送信手段、として機能させる。
【0011】
請求項1、請求項9、請求項10又は請求項11のいずれか一項に記載の発明によれば、労務関連法規に基づき且つユーザ向けの就業規則を作成する際にユーザに問い合わせるべき内容を有する作成用アンケート情報を端末装置宛に送信し、当該作成用アンケート情報に対するユーザの回答内容を示す作成用回答情報を取得する。その後、労務関連法規に対応した汎用の就業規則の内容を有する作成用マスタ情報を用いて、取得した作成用回答情報に対応した就業規則の内容を有する対応マスタ情報を生成し、その対応マスタ情報を、ユーザに特有の就業規則を示す就業規則情報として端末装置宛に送信する。よって、ユーザからの作成用回答情報に対応することで、当該ユーザに特化してその勤怠管理にも適合し且つ労務関連法規にも対応した就業規則を簡易に当該ユーザに提供することができる。
【0012】
上記の課題を解決するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のサーバ装置において、前記生成手段は、前記作成用マスタ情報を複製して複製マスタ情報を生成する就業規則作成部等の複製手段を更に備え、当該生成手段は、前記生成された複製マスタ情報を、前記取得された作成用回答情報を用いて変更して前記対応マスタ情報を生成するように構成される。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、作成用マスタ情報を複製した複製マスタ情報を変更して対応マスタ情報を生成するので、元の作成用マスタ情報を保存しつつ繰り返し使用することができる。
【0014】
上記の課題を解決するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のサーバ装置において、前記労務関連法規が改正された場合に、当該改正された労務関連法規に対応して前記作成用マスタ情報を更新する就業規則作成部等の更新手段を更に備える。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、労務関連法規が改正された場合に、当該改正された労務関連法規に対応して作成用マスタ情報が更新されるので、最新の労務関連法規に対応した就業規則情報をユーザに提示することができる。
【0016】
上記の課題を解決するために、請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のサーバ装置において、前記送信された作成用アンケート情報に含まれていなかった就業規則についての前記作成用回答情報が前記取得手段により前記端末装置から取得されたとき、前記生成手段は、当該取得された作成用回答情報により示される回答内容を反映させて前記対応マスタ情報を生成するように構成される。
【0017】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、送信された作成用アンケート情報に含まれていなかった就業規則についての作成用回答情報が取得されたとき、当該取得された作成用回答情報により示される回答内容を反映させて対応マスタ情報を生成する。よって、例えばユーザによる自由記述の内容をも就業規則に反映させることができるので、当該ユーザに対してより特化された就業規則を自動的に生成することができる。
【0018】
上記の課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のサーバ装置において、前記端末装置との情報の授受により、当該端末装置を使用する前記ユーザについての勤怠管理処理を行う勤怠管理処理部等の管理手段と、前記勤怠管理処理としての動作を規定するパラメータを、当該パラメータを識別するための識別情報に関連付けて予め一又は複数記録する記録部等の記録手段と、前記取得された作成用回答情報を数値化して数値化情報を生成する勤怠管理処理部等の数値化手段と、を更に備え、前記管理手段は、前記生成された数値化情報に対応する前記識別情報により識別される前記パラメータを前記記録手段から読み出して前記勤怠管理処理の動作の規定に用いるように構成される。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、端末装置から取得された作成用回答情報を数値化した数値化情報に対応する識別情報により識別されるパラメータを用いて、当該作成用回答情報の取得元の勤怠管理処理の動作を規定するので、各ユーザに特化された勤怠管理処理を自動的に構成することができる。
【0020】
上記の課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のサーバ装置において、前記識別情報は10進数の数列として記述されており、前記数値化手段は、2進数の数列として得られる前記回答内容を10進数の数列に変換して数値化し、前記管理手段は、前記数値化された10進数の数列と同値の前記識別情報により識別される前記パラメータを前記記録手段から読み出して前記勤怠管理処理の動作の規定に用いるように構成される。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、請求項5に記載の発明の作用に加えて、パラメータを識別する識別情報が10進数の数列として記述されており、2進数の数列として得られる回答内容を変換した10進数の数列と同値の識別情報により識別されるパラメータを用いて勤怠管理処理を行うので、簡易な処理により各ユーザに特化された勤怠管理処理を自動的に構成することができる。
【0022】
上記の課題を解決するために、請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のサーバ装置において、前記就業規則の作成前に、前記ユーザにおける現在の就業規則の内容を診断する際に当該ユーザに問い合わせるべき内容を有する診断用アンケート情報を前記端末装置宛に送信するインターフェース等の第3送信手段と、前記送信された診断用アンケート情報に対する前記ユーザの回答内容を示す診断用回答情報を前記端末装置から取得するインターフェース等の回答情報取得手段と、労務関連法規に対応し且つ前記回答内容に予め対応した内容を有する診断用マスタ情報を用いて、前記現在の就業規則の前記労務関連法規に対する適合性を示す適合性情報を生成する就業規則診断部等の適合性情報生成手段と、前記生成された適合性情報を前記端末装置宛に送信する就業規則診断部等の第4送信手段と、を備える。
【0023】
請求項7に記載の発明によれば、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、ユーザにおける現在の就業規則の内容を診断する際にユーザに問い合わせるべき内容を有する診断用アンケート情報を端末装置宛に送信し、当該診断用アンケート情報に対するユーザの回答内容を示す診断用回答情報を取得する。そして、労務関連法規に対応し且つ上記回答内容に予め対応した内容を有する診断用マスタ情報を用いて、ユーザの現在の就業規則の労務関連法規に対する適合性を示す適合性情報を生成し、その適合性情報を端末装置宛に送信する。よって、ユーザからの診断用回答情報に対応することで、当該ユーザの就業規則の労務関連法規への適否を簡易に当該ユーザに認識させることができる。
【0024】
上記の課題を解決するために、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のサーバ装置において、前記診断用マスタ情報には、前記適合性についての専門家によるコメントであって前記回答内容に予め対応したコメントを示すコメント情報が含まれており、前記適合性情報生成手段は、前記回答内容に対応した前記コメント情報を含ませて前記適合性情報を生成するように構成される。
【0025】
請求項8に記載の発明によれば、請求項7に記載の発明の作用に加えて、診断用マスタ情報に専門家によるコメント情報が含まれており、ユーザからの回答内容に対応したコメント情報を含ませて適合性情報が生成されるので、現在の就業規則の労務関連法規への適否の内容を具体的にユーザに認識させることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、労務関連法規に基づき且つユーザ向けの就業規則を作成する際にユーザに問い合わせるべき内容を有する作成用アンケート情報を端末装置宛に送信し、当該作成用アンケート情報に対するユーザの回答内容を示す作成用回答情報を取得する。その後、労務関連法規に対応した汎用の就業規則の内容を有する作成用マスタ情報を用いて、取得した作成用回答情報に対応した就業規則の内容を有する対応マスタ情報を生成し、その対応マスタ情報を、ユーザに特有の就業規則を示す就業規則情報として端末装置宛に送信する。
【0027】
従って、ユーザからの作成用回答情報に対応することで、当該ユーザに特化してその勤怠管理にも適合し且つ労務関連法規にも対応した就業規則を簡易に当該ユーザに提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】実施形態の情報処理システムの概要構成を示すブロック図である。
【
図2】実施形態の情報処理システムに含まれる端末装置の概要構成を示すブロック図等であり、(a)は当該ブロック図であり、(b)は実施形態の情報処理システムに含まれるサーバ装置の概要構成を示すブロック図であり、(c)は当該サーバ装置の記録部に記録されているデータの内容を示す図である。
【
図3】実施形態の診断用データの内容等を例示する図であり、(a)は当該診断用データの内容を例示する図であり、(b)は実施形態の診断/コメントデータの内容を例示する図である。
【
図4】実施形態のマスタデータの内容等を例示する図であり、(a)は当該マスタデータの内容を例示する図であり、(b)は実施形態の作成用アンケートデータの内容を例示する図である。
【
図5】実施形態の設定パターンデータの内容を例示する図である。
【
図6】実施形態の情報処理における就業規則診断処理を示すフローチャートである。
【
図7】実施形態の情報処理における就業規則作成処理等を示すフローチャートである。
【
図8】実施形態の作成用アンケート画面を例示する図であり、(a)は当該作成用アンケート画面の第1例を示す図であり、(b)は当該作成用アンケート画面の第2例を示す図である。
【
図9】実施形態の就業規則の生成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
次に、本発明を実施するための形態について、
図1乃至
図9を用いて説明する。なお、以下に説明する実施形態は、就業規則の適用対象たる従業員等を擁する企業が使用する端末装置とサーバ装置とを含む情報処理システムであって、当該就業規則についての診断処理及び当該就業規則の作成処理並びに当該企業の従業員に対する勤怠管理処理を実行する情報処理システムに対して本発明を適用した場合の実施の形態である。
【0030】
また、
図1は実施形態の情報処理システムの概要構成を示すブロック図であり、
図2は当該情報処理システムに含まれる端末装置の概要構成を示すブロック図等であり、
図3は実施形態の診断用データの内容等を例示する図であり、
図4は実施形態のマスタデータの内容等を例示する図であり、
図5は実施形態の設定パターンデータの内容を例示する図である。更に、
図6は実施形態の情報処理における就業規則診断処理等を示すフローチャートであり、
図7は実施形態の情報処理を示すフローチャートであり、
図8は実施形態の作成用アンケート画面を例示する図であり、
図9は実施形態の就業規則の生成を説明する図である。
【0031】
(I)
実施形態の情報処理システムの全体構成について
初めに、実施形態の情報処理システムの全体構成について、
図1を用いて説明する。
【0032】
図1に示すように、実施形態の情報処理システムSSは、実施形態の就業規則についての診断処理を利用し、当該診断処理において適切な就業規則が必要と診断された場合に当該就業規則を作成すると共に、実施形態の勤怠管理処理の対象となる企業にそれぞれ備えられた端末装置T1乃至端末装置Tnと、例えば固定設置されているサーバ装置SVと、端末装置T1乃至端末装置Tnとサーバ装置SVとをデータの授受が可能に接続するインターネット又は専用回線等のネットワークNWと、により構成されている。なお以下の説明において、端末装置T1乃至端末装置Tnについて共通の事項を説明する場合、これらを纏めて「端末装置T」と称する。また、実施形態の端末装置Tは、上記各企業に備えられたパーソナルコンピュータ等の、ネットワークNWを介したサーバ装置SVとの間のデータの授受が可能な装置として実現される。
【0033】
以上の構成において、情報処理システムSSのサーバ装置SVには、後述する実施形態の診断用データ及び作成用データが予め不揮発性に記録されている。実施形態の診断用データは、後述する実施形態の診断用アンケートデータ及び診断/コメントデータを含む。また、実施形態の作成用データは、後述する実施形態のマスタデータ、作成用アンケートデータ及び設定パターンデータを含む。
【0034】
このとき、実施形態の診断用データに含まれる上記診断用アンケートデータは、例えば明確な就業規則がない企業又はその時点で用いている就業規則の内容の労務関連法規に対する適否の診断を受けようとする企業に対して送信されるアンケートデータである。より具体的に診断用アンケートデータは、その企業における就業規則の必要性又はその時点で用いられている就業規則における上記適否を診断する際に用いられる回答データを当該企業から得るための診断用アンケートの内容を示すアンケートデータである。また、実施形態の診断用データに含まれる上記診断/コメントデータは、上記診断用アンケートの結果としての上記回答データの内容に基づいて実施形態の就業規則診断処理を行うサーバ装置SV内の後述する就業規則診断部が、上記企業における就業規則についての診断結果を生成して送信するために用いられる、予め設定された診断/コメントデータである。当該診断/コメントデータには、労務関連法規の専門家(例えば弁護士や中小企業診断士等)による上記回答データの内容についての診断コメントを示す診断コメントデータが、当該回答データにおける回答パターンに対応付けて予め含まれている。
【0035】
そして、実施形態の情報処理における就業規則診断処理として、上記診断用アンケートの結果としての上記回答データに基づき、上記診断/コメントデータを参照することで、当該回答データを送信してきた企業における就業規則の上記適否の診断結果及び当該診断結果に対する上記診断コメントを含む診断データが、上記就業規則診断部において生成される。その後、当該生成された診断データが上記企業に送信されることで、上記診断結果及びコメントが当該企業に提示される。
【0036】
一方、上記作成用データに含まれる実施形態のマスタデータは、各企業に特化された実施形態の就業規則を作成する際に用いられる、その時点での労働基準法その他の労務関連法規に準拠した汎用の就業規則の内容を示すマスタデータである。また、上記作成用データに含まれる実施形態の作成用アンケートデータは、就業規則を作成しようとする企業に対して送信される作成用アンケートであって、当該マスタデータをその企業に特化された内容に変更する際に用いられる回答データを得るための作成用アンケートの内容を示すアンケートデータである。更に、上記作成用データに含まれる実施形態の設定パターンデータは、実施形態の勤怠管理処理を行うサーバ装置SV内の後述する勤怠管理部の動作を規定するための設定パラメータのセットを複数セット分含む設定パターンデータである。
【0037】
そして、実施形態の情報処理における就業規則作成処理として、上記アンケートの結果としての回答データに基づき、上記マスタデータとしての汎用の就業規則を変更し、回答データを送信した端末装置Tを用いる企業に特化された就業規則が自動的に作成される。また、当該回答データに基づいて上記設定パターンデータから選ばれたパラメータのセットにより、実施形態の情報処理における勤怠管理処理の動作が規定される。
【0038】
(II)
実施形態の端末装置の細部構成及び動作について
次に、実施形態の情報処理システムSSを構成する上記各端末装置Tの細部構成及び動作について、
図2(a)を用いて説明する。
【0039】
図2(a)に示すように、例えばパーソナルコンピュータ等として実現される実施形態の各端末装置Tは、それぞれ、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等からなる処理部20と、HDD(Hard Disc Drive)又はSSD(Solid State Drive)等からなる不揮発性の記録部21と、キーボード及びマウス等からなる操作部22と、液晶ディスプレイ等からなるディスプレイ23と、インターフェース24と、により構成されている。
【0040】
以上の構成において、インターフェース24は、処理部20の制御の下、当該処理部20とサーバ装置SVとの間のネットワークNWを介したデータの授受を制御する。
【0041】
一方、処理部20は、実施形態の情報処理を構成する就業規則診断処理において端末装置Tが担うべき処理として、先ず、上記診断用アンケートデータをサーバ装置SVからネットワークNWを介して受信したら、その診断用アンケートデータに相当する診断用アンケート画面をディスプレイ23に表示し、操作部22を用いた当該診断用アンケートに対応する回答の入力操作を、当該企業の例えば人事担当者等に行わせる。当該入力操作により当該回答を示す回答データが得られたら、処理部20は、ネットワークNWを介して当該回答データをサーバ装置SVに出力する。
【0042】
その後、上記就業規則診断処理として、当該回答データに対応してサーバ装置SVにおいて作成された、その企業の就業規則に対する診断結果を示す上記診断データがネットワークNWを介してサーバ装置SVから送信されてきた場合、処理部20は、当該送信されてきた診断データに相当する診断結果をディスプレイ23に表示することで、例えば上記人事担当者等に提示する。
【0043】
次に処理部20は、実施形態の情報処理を構成する就業規則作成処理及び勤怠管理処理において端末装置Tが担うべき処理として、先ず、上記作成用アンケートデータをサーバ装置SVからネットワークNWを介して受信したら、その作成用アンケートデータに相当する作成用アンケート画面をディスプレイ23に表示し、操作部22を用いた当該作成用アンケートに対応する回答の入力操作を、例えば上記人事担当者等に行わせる。当該入力操作により当該回答を示す回答データが得られたら、処理部20は、ネットワークNWを介して当該回答データをサーバ装置SVに出力する。
【0044】
その後、上記就業規則作成処理として、当該回答データに対応してサーバ装置SVにおいて作成された、その企業に特化された就業規則を示す就業規則データがネットワークNWを介してサーバ装置SVから送信されてきた場合、処理部20は、当該送信されてきた就業規則データに相当する就業規則をディスプレイ23に表示することで、例えば上記人事担当者等に提示する。更に処理部20は、上記回答データに対応してその動作が規定(設定)されたサーバ装置SVの後述する勤怠管理部と連携して、その企業の従業員に対する上記勤怠管理処理を実行する。
【0045】
なお、上述した一連の動作において、記録部21は、上記端末装置Tが担うべき各処理を示すフローチャート(
図6左及び
図7左参照)に対応するプログラムを予め記録すると共に、当該各処理に必要なデータ等を一時的に記録し、必要に応じて処理部20に出力する。そして処理部20は、当該プログラムに基づき、上記端末装置Tが担うべき各処理を実行する。このとき操作部22は、当該操作部22を用いて行われた操作に相当する操作信号を生成して処理部20に出力する。これにより処理部20は、当該操作信号に基づいて上記端末装置Tが担うべき各処理を実行する。
【0046】
(III)
実施形態のサーバ装置の細部構成及び動作について
次に、実施形態の情報処理システムSSを構成する上記サーバ装置SVの細部構成及び動作について、
図2(b)、
図2(c)、
図3及び
図4を用いて説明する。
【0047】
すなわち、実施形態のサーバ装置SVは、
図2(b)に示すように、CPU、ROM及びRAM等からなる処理部10と、インターフェース11と、HDD又はSSD等からなる不揮発性の記録部12と、キーボード及びマウス等からなる操作部13と、液晶ディスプレイ等からなるディスプレイ14と、により構成されている。
【0048】
また処理部10は、就業規則作成部1と、システム連携部2と、勤怠管理処理部3と、就業規則診断部4と、により構成されている。このとき、就業規則作成部1、システム連携部2、勤怠管理処理部3及び就業規則診断部4は、処理部10を構成する上記CPU等のハードウェアロジック回路により実現されてもよいし、後述する実施形態の情報処理のうちサーバ装置SVが担うべき処理を示すフローチャート(
図6右及び
図7右参照)に対応するプログラムを上記CPUが記録部12から読み出して実行することにより、ソフトウェア的に実現されてもよい。
【0049】
以上の構成において、インターフェース11が本発明の第1送信手段の一例、第3送信手段の一例、取得手段の一例及び回答情報取得手段の一例にそれぞれ相当し、記録部12が本発明の記録手段の一例に相当し、就業規則作成部1が本発明の生成手段の一例、第2送信手段の一例、複製手段の一例及び更新手段の一例にそれぞれ相当する。また、勤怠管理処理部3が本発明の管理手段の一例及び数値化手段の一例にそれぞれ相当する。更に、就業規則診断部4が本発明の適合性情報生成手段の一例及び第4送信手段の一例にそれぞれ相当する。
【0050】
以上の構成において、インターフェース11は、処理部10の制御の下、当該処理部10といずれかの端末装置Tとの間のネットワークNWを介したデータの授受を制御する。一方記録部12には、
図2(c)に例示するように、上記診断用アンケートデータ12A1及び上記診断/コメントデータ12A2を含む診断用データ12Aと、上記マスタデータ12B1、上記作成用アンケートデータ12B2及び上記設定パターンデータ12B3を含む作成用データ12Bと、が不揮発性に記録されている。
【0051】
このとき診断用アンケートデータ12A1としては、
図3(a)に例示するように、上記診断用アンケートを構成する設問を示すデータと、当該設問に対応する回答選択肢等を示すデータと、が対を為して記録されている。このとき、
図3(a)において、「(自由記載)」とされている欄は、上記回答データとしての具体的な自由記載を認める部分である。
【0052】
一方、診断/コメントデータ12A2としては、
図3(b)に例示するように、診断用アンケートにおける設問に対する回答選択肢等ごとに、予め、「○」又は「×」により示される診断結果と、当該各診断結果についての上記診断コメントと、が、相互に関連付けて記録されている。なお、
図3(b)に例示する設問番号「X+1」(Xは自然数。以下、同様。)の設問は、その回答選択肢等として「はい」又は「いいえ」による分岐を含んでいる。そこで、当該分岐に対応した次の(分岐後の)設問及びその設問に対応した診断結果及び診断コメントが、当該設問番号「X+1」の設問の直後に、設問番号「X+2」の設問に関連付けて記録されている。
【0053】
そして、処理部10の就業規則診断部4は、上記診断用アンケートの結果として送信されてきた上記回答データに基づき、当該回答データを送信してきた企業の就業規則に対する診断結果を示す上記診断データを、上記診断/コメントデータ12A2を参照して生成する。その後就業規則診断部4は、当該生成された診断データを、ネットワークNWを介して、上記回答データを送信してきた端末装置Tに送信して提示させる。このとき当該提示とは、例えばディスプレイ23を用いた表示や図示しない端末装置Tのプリンタを用いた印刷出力である。
【0054】
他方マスタデータ12B1としては、
図4(a)に例示するように、上記汎用の就業規則の内容が当該就業規則の条文等として具体的に記述されたデータが記録されている。このとき、
図4(a)において、「<<」と「>>」で囲まれた条文又は文言或いは数値等は、上記回答データに対応して当該企業に特化された就業規則が作成される際の書き換え(削除又は修正等の変更)が可能とされている条文等である。またマスタデータ12B1では、その企業に特化された就業規則として当該端末装置Tにおいて自由記述形式により新たに内容を記述することが可能とされている。なお、このマスタデータ12B1は、関連する労務関連法規が改正された場合は、例えば就業規則作成部1によりその都度更新される。
【0055】
また、作成用アンケートデータ12B2としては、
図4(b)に例示するように、端末装置Tに送信される作成用アンケートの内容を構成するデータであって、当該作成用アンケートにおける設問としてのデータと、当該作成用アンケート上でその設問に回答する際の選択操作の対象となる選択肢のデータと、選択された選択肢に対応して回答データに含まれることとなる2進数のコードと、が、当該設問ごとに識別可能に記録されている。このとき、当該2進数のコードの意味としては、例えば、コード「00」が「(選択肢としての)対象外」を意味し、コード「01」が「YES」を意味し、コード「10」が「NO」を意味し、コード「11」が「その他」を意味するものと定義付けるのが好ましい。
【0056】
更に、設定パターンデータ12B3としては、
図5に例示するように、その企業に特化された実施形態の勤怠管理処理を行うに当たって実施形態の勤怠管理部の動作を規定するための設定パラメータのセット(回答パターンデータ)が、設定対象たる項目(
図5に例示する「法定内時間外」の「所定外」等の項目)ごとに、且つ、回答データの内容(回答パターン)ごとに識別可能に記録されている。このとき、各回答パターンデータは、10進数の数列(
図5に例示する「1366」又は「1626」等の10進数の数例)である識別情報により識別可能とされている。そして、回答パターンごとに、勤怠管理処理において有効(ON)とされる項目は「1」が記録されており、勤怠管理処理において無効(OFF)とされる項目は「0」が記録されている。
【0057】
以上により、処理部10の就業規則作成部1は、上記作成用アンケートの結果としての上記回答データに基づき、上記マスタデータ12B1としての汎用の就業規則を変更し、回答データを送信した端末装置Tを用いる企業に特化された就業規則を自動的に作成する。その後就業規則作成部1は、当該作成された就業規則に相当する就業規則データを生成し、当該生成された就業規則データを、ネットワークNWを介して、上記回答データを送信してきた端末装置Tに送信して提示させる。このとき当該提示も、例えばディスプレイ23を用いた表示や図示しない端末装置Tのプリンタを用いた印刷出力である。
【0058】
一方、処理部10のシステム連携部2は、上記回答データの回答パターンに対応した設定パラメータのセットを設定パターンデータ12B3の中から抽出し、当該抽出した設定パラメータのセットを処理部10の勤怠管理部3に出力する。これにより勤怠管理部3は、当該出力された設定パラメータのセットを用いてその動作を規定し、その後、回答データを送信してきた端末装置Tの処理部20と連携して、実施形態の勤怠管理処理を実行する。
【0059】
なお、上述した処理部10としての一連の動作において、記録部12は、上記診断用データ12A及び上記作成用データ12Bの他に、上記サーバ装置SVが担うべき各処理を示すフローチャート(
図6右及び
図7右端参照)に対応するプログラム等を予め記録し、必要に応じて処理部10に出力する。そして処理部10は、当該プログラムに基づき、上記サーバ装置SVが担うべき各処理を実行する。このとき操作部13は、当該操作部13を用いて例えばサーバ装置SVの管理者等により行われた操作に相当する操作信号を生成して処理部10に出力する。これにより処理部10は、当該操作信号に基づいて上記サーバ装置SVが担うべき各処理を実行する。更に、ディスプレイ14は、上記サーバ装置SVが担うべき各処理を実行するに当たって必要な情報を表示し、上記管理者等に提示する。
【0060】
(IV)
実施形態の情報処理について
次に、上述してきた構成を備えるサーバ装置SV及び各端末装置Tを含む情報処理システムSSにおいて実行される、実施形態の情報処理(上記就業規則診断処理、上記就業規則作成処理及び上記勤怠管理処理を含む)について、
図6乃至
図9を用いて纏めて説明する。なお
図6及び
図7では、一の企業に属する端末装置Tとサーバ装置SVとの間で実行される実施形態の情報処理について具体的に説明する。このとき、
図6左及び
図7左は実施形態の情報処理において端末装置Tが担うべき処理を示すフローチャートであり、
図6右及び
図7右は実施形態の情報処理においてサーバ装置SVが担うべき処理を示すフローチャートである。また、上記診断用データ12A及び上記作成用データ12Bは、予めサーバ装置SVの記録部12に記録されているものとする(
図2(c)、
図3乃至
図5参照)。
【0061】
先ず、実施形態の就業規則診断処理において端末装置Tが担うべき処理として、
図6左に示すように、端末装置Tでは、例えばそれぞれの電源スイッチがオンとされると、処理部20は、端末装置Tが属する企業の就業規則の適否等に関する診断を受ける旨の操作が操作部22において実行されたか否かを監視している(ステップS1)。ステップS1の監視において、当該操作が実行されない場合(ステップS1:NO)、処理部20は後述するステップS9に移行する。一方ステップS1の監視において、就業規則の適否等に関する診断を受ける旨の操作が実行された場合(ステップS1:YES)、次に処理部20は、当該診断を要求する旨の就業規則診断要求D1を、ネットワークNWを介してサーバ装置SVに送信する(ステップS2)。その後処理部20は、当該就業規則診断要求D1に対応した診断用アンケートデータ12A1が、サーバ装置SVからネットワークNWを介して送信されてくるのを監視する(ステップS3)。ステップS3の監視において、診断用アンケートデータ12A1が送信されてこない場合(ステップS3:NO)、処理部20は後述するステップS9に移行する。
【0062】
一方、実施形態の就業規則診断処理においてサーバ装置SVが担うべき処理として、
図6右に示すように、サーバ装置SVの処理部10では、例えばその電源電力が投入されると、いずれかの端末装置Tからの就業規則診断要求D1のネットワークNWを介した送信を監視する(ステップSV1)。ステップSV1の監視において、いずれの端末装置Tからも就業規則診断要求D1が送信されてこない場合(ステップSV1:NO)、処理部10は後述するステップSV6に移行する。他方、ステップSV1の監視において、上記就業規則診断要求D1が送信されてきた場合(ステップSV1:YES)、処理部10は、当該就業規則診断要求D1を送信した端末装置Tに宛てて、記録部12に記録されている診断用アンケートデータ12A1を送信する(ステップSV2)。その後処理部10は、当該診断用アンケートデータ12A1に対応した回答データD2が、診断用アンケートデータ12A1の宛先たる端末装置TからネットワークNWを介して送信されてくるのを監視する(ステップSV3)。ステップSV3の監視において、回答データD2が送信されてこない場合(ステップSV3:NO)、処理部10は後述するステップSV6に移行する。
【0063】
他方、上記ステップS3の監視において、就業規則診断要求D1に対応する診断用アンケートデータ12A1が送信されてきた場合(ステップS3:YES)、端末装置Tの処理部20は次に、その診断用アンケートデータ12A1に対応する図示しない診断用アンケート画面をディスプレイ23に表示し、当該診断用アンケートに対応する回答を、操作部22を用いて入力させる(ステップS4)。ここで、診断用アンケートデータ12A1に対応した診断用アンケート画面は、例えば、後述する作成用アンケート画面A1又は作成用アンケート画面A2(
図8参照)に類似する態様でディスプレイ23に表示される。ステップS4における回答の入力が終了したら、処理部20は、当該入力された回答に相当する回答データD2を生成し、当該生成された回答データD2を、ネットワークNWを介してサーバ装置SVに送信する(ステップS5)。その後処理部20は、当該回答データD2に対応した実施形態の診断データD3が、ネットワークNWを介してサーバ装置SVから送信されてくるのを監視する(ステップS6)。ステップS6の監視において、診断データD3が送信されてこない場合(ステップS6:NO)、処理部20は後述するステップS9に移行する。
【0064】
次に、上記ステップSV3の監視において、回答データD2が端末装置Tから送信されてきた場合(ステップSV3:YES)、処理部10の就業規則診断部4は、当該回答データD2に基づき、当該回答データD2を送信してきた企業の就業規則に対する診断結果を示す上記診断データD3を、記録部12に記録されている診断/コメントデータ12A2を参照して生成し(ステップSV4)、当該生成された診断データD3を、ネットワークNWを介して、上記回答データD2を送信してきた端末装置Tに宛てて送信する(ステップSV5)。
【0065】
その後、処理部10は、例えば操作部13において実施形態の情報処理を終了する旨の操作が行われた等の理由により、実施形態の情報処理においてサーバ装置SVが担うべき処理を終了するか否かを監視する(ステップSV6)。ステップSV6の監視において、実施形態の情報処理においてサーバ装置SVが担うべき処理を継続する場合(ステップSV6:NO)、処理部10は、
図7右に示す実施形態の就業規則作成処理に移行する。一方、ステップSV6の監視において、実施形態の情報処理においてサーバ装置SVが担うべき処理を終了する場合(ステップSV6:YES)、処理部10は、そのまま当該処理を終了する。
【0066】
他方、上記ステップS6の監視において診断データD3が送信されてきた場合(ステップS6:YES)、当該診断データD3を受信した端末装置Tの処理部20は、送信されてきた診断データD3に相当する診断結果を当該端末装置Tにおいて提示する(ステップS7)。
【0067】
その後処理部20は、当該診断結果を確認した上記人事管理者等により、実施形態の就業規則作成処理に移行する旨の操作が操作部22において実行されたか否かを監視する(ステップS8)。このときの操作としては、例えば、
図6に示す実施形態の就業規則診断処理を無料で当該企業に提供し、
図7に示す実施形態の就業規則作成処理及び勤怠管理処理を有料とする場合に、当該有料化のために必要な情報の入力操作等が含まれる。ステプS8の監視において、上記就業規則作成処理に移行する旨の操作が実行された場合(ステップS8:YES)、処理部20は、
図7左に示す当該就業規則作成処理に移行する。他方、ステップS8の監視において、上記就業規則作成処理に移行する旨の操作が実行されない場合(ステップS8:NO)、処理部20は次に、例えば操作部22において実施形態の情報処理を終了する旨の操作が行われた等の理由により、実施形態の情報処理において端末装置Tが担うべき処理を終了するか否かを監視する(ステップS9)。ステップS9の監視において、実施形態の情報処理において端末装置Tが担うべき処理を継続する場合(ステップS9:NO)、処理部20は上記ステップS1に戻って一連の処理を繰り返す。一方、ステップS9の監視において、実施形態の情報処理において端末装置Tが担うべき処理を終了する場合(ステップS9:YES)、処理部20は、そのまま当該処理を終了する。
【0068】
次に、
図6に示す実施形態の就業規則作成処理を受けて、実施形態の就業規則作成処理及び勤怠管理処理において端末装置Tが担うべき処理として、
図7左に示すように、端末装置Tの処理部20は、
図6ステップS8において上記就業規則作成処理に移行する旨の操作が実行された場合(ステップS8:YES)、当該就業規則を作成することを要求する旨の就業規則作成要求D10を、ネットワークNWを介してサーバ装置SVに送信する(ステップS10)。その後処理部20は、当該就業規則作成要求D1に対応した作成用アンケートデータ12B2が、ネットワークNWを介してサーバ装置SVから送信されてくるのを監視する(ステップS11)。ステップS11の監視において、作成用アンケートデータ12B2が送信されてこない場合(ステップS11:NO)、処理部20は
図6ステップS9に移行する。
【0069】
一方、
図6に示す実施形態の就業規則作成処理を受けて、実施形態の就業規則作成処理及び勤怠管理処理においてサーバ装置SVが担うべき処理として、
図7右に示すように、サーバ装置SVの処理部10は、
図6ステップSV6において、実施形態の情報処理においてサーバ装置SVが担うべき処理を継続する場合(ステップSV6:NO)、いずれかの端末装置Tからの就業規則作成要求D10のネットワークNWを介した送信を監視する(ステップSV10)。ステップSV10の監視において、いずれの端末装置Tからも就業規則作成要求D10が送信されてこない場合(ステップSV10:NO)、処理部10は
図6ステップSV6に移行する。他方、ステップSV10の監視において、上記就業規則作成要求D10が送信されてきた場合(ステップSV10:YES)、処理部10は、当該就業規則作成要求D10を送信した端末装置Tに宛てて、記録部12に記録されている作成用アンケートデータ12B2を送信する(ステップSV11)。その後処理部10は、当該作成用アンケートデータ12B2に対応した回答データD11が、作成用アンケートデータ12B2の宛先たる端末装置TからネットワークNWを介して送信されてくるのを監視する(ステップSV12)。ステップSV12の監視において、回答データD11が送信されてこない場合(ステップSV12:NO)、処理部10は
図6ステップSV6に移行する。
【0070】
他方、上記ステップS11の監視において、就業規則作成要求D10に対応する作成用アンケートデータ12B2が送信されてきた場合(ステップS11:YES)、その端末装置Tの処理部20は次に、送信されてきた作成用アンケートデータ12B2に対応する作成用アンケート画面をディスプレイ23に表示し、当該アンケートに対応する回答を、操作部22を用いて入力させる(ステップS12)。ここで、作成用アンケートデータ12B2に対応した作成用アンケート画面としては、例えば、
図8(a)に例示される作成用アンケート画面A1や、
図8(b)に例示される作成用アンケート画面A2が挙げられる。これら作成用アンケート画面A1や作成用アンケート画面A2では、作成用アンケートデータ12B2に対応したアンケートの内容が、その回答に用いられる回答欄C及びその画面遷移の操作に用いられる操作ボタンB等と共に表示される。ステップS12における回答の入力が終了したら、処理部20は、当該入力された回答に相当する回答データD11を生成し、当該生成された回答データD11を、ネットワークNWを介してサーバ装置SVに送信する(ステップS13)。その後処理部20は、当該回答データD11に対応した実施形態の就業規則データD12が、ネットワークNWを介してサーバ装置SVから送信されてくるのを監視する(ステップS14)。ステップS14の監視において、就業規則データD12が送信されてこない場合(ステップS14:NO)、処理部20は
図6ステップS9に移行する。
【0071】
次に、上記ステップSV12の監視において、回答データD11が端末装置Tから送信されてきた場合(ステップSV12:YES)、処理部10の就業規則作成部1は、マスタデータ12B1の複製を生成して記録部12に一時的に記録すると共に(ステップSV13)、当該マスタデータ12B1の複製を、ステップSV12で受信した回答データD11を用いて変更し、当該回答データD11に対応した(すなわち、回答データD11を送信した端末装置Tが属する企業に特化させた)就業規則を作成する(ステップSV14)。
【0072】
このとき、回答データD11において、
図9に斜体字で例示するように、例えばマスタデータ12B1における「××条」の条文を削除すると共に、「窓口」なる規定(文言)を「担当者」なる規定(文言)に変更し、空白だった勤続年数を「5年」と追記し、更に自由記述形式で「労働基準法その他の定めによる」旨を追記することが示されているとすると、上記ステップSV14では、当該回答データD11の内容に応じて、上記ステップSV13で生成されたマスタデータ12B1の複製を変更し、
図9右に例示する就業規則Rを生成する。この就業規則Rは、上記回答データD11に対応した就業規則となる。その後就業規則作成部1は、ステップSV14で生成された就業規則Rに相当する就業規則データD12を生成し、当該生成された就業規則データD12を、ネットワークNWを介して、回答データD11を送信した端末装置Tに宛てて送信し(ステップSV15)、その後後述するステップSV17に移行する。
【0073】
これにより、上記ステップS14の監視において就業規則データD12が送信されてきた場合(ステップS14:YES)、当該送信された端末装置Tの処理部10は、送信されてきた就業規則データD12に相当する就業規則Rを当該端末装置Tにおいて提示するステップS15)。
【0074】
一方、上記ステップSV13乃至上記ステップSV15と並行して、処理部10のシステム連携部2は、上記回答データD11の回答パターンに対応した設定パラメータのセットを設定パターンデータ12B3の中から抽出し、当該抽出した設定パラメータのセットを処理部10の勤怠管理部3に出力する(ステップSV16)。このとき、回答データD11に含まれているアンケートに対する回答で選ばれた回答選択肢のコード(
図3(b)参照)が、アンケートの質問の順に例えば2進数で「01」、「01」、「01」、「01」、「01」及び「10」であったとすると、システム連携部2は、これを32ビットの整数型の変数となるようにいわゆるビット操作により順に二ビットずつ設定して「0X010101010110」なるビット表現を得、当該変数として10進数の数列たる「1366(一桁目から加算して、2+4+16+64+256+1024=1366)」を得る。その後システム連携部2は、上記ビット操作が終わった後の変数の値をその識別情報の値とする設定パラメータのセット(回答パターンデータ)を設定パターンデータ12B3の中から抽出し(
図5右から二列目参照)、当該抽出した設定パラメータのセットを勤怠管理部3に出力する(ステップSV16)。
【0075】
なお、上述した回答選択肢のコードに基づく設定パラメータのセットの抽出方法の他の一例としては、上記回答データD11に含まれているアンケートに対する回答で選ばれた回答選択肢のコードが、アンケートの質問の順に2進数で「01」、「01」、「01」、「01」、「01」及び「10」であった場合に、システム連携部2がこれを一連の2進数の数列「010101010110」に置き換え、それを10進数の数列たる「1366」に更に変換し、当該10進数に変換後の数列の値をその識別情報の値とする設定パラメータのセットを設定パターンデータ12B3の中から抽出する方法が挙げられる。
【0076】
その後勤怠管理部3は、ステップSV16で出力された設定パラメータのセットを用いて当該勤怠管理部3の動作を規定しつつ、就業規則データD12を送信した端末装置Tとの間で必要な勤怠管理データD13を授受して必要な勤怠管理処理を実行し(ステップSV17)、その後
図6ステップSV6に移行する。このとき、上述した設定パラメータのセットを用いた動作の規定を含む勤怠管理処理の内容は、上記端末装置Tを備えた企業に特化された就業規則Rに対応した、その企業独自の勤怠管理処理となる。そして、サーバ装置SVと連携して当該勤怠管理処理を行う端末装置Tの処理部20は、上記勤怠管理データD13を用いて必要な勤怠管理処理を実行する(ステップS16)。その後処理部20は、
図6ステップS9に移行する。
【0077】
以上説明したように、実施形態の情報処理システムSSによれば、労務関連法規に基づき且つ当該企業に特化された就業規則を作成する際に問い合わせるべき内容を有する作成用アンケートデータ12B2が端末装置T宛に送信され(
図7ステップSV11参照)、当該作成用アンケートデータ12B2に対する回答データD11がサーバ装置SVにおいて受信される(
図7ステップSV12参照)。その後、労務関連法規に対応した汎用の就業規則の内容を有するマスタデータ12B1を用いて、受信した回答データD11に対応した就業規則の内容を有する就業規則データD12がサーバ装置SVにおいて生成され(
図7ステップSV13及びステップSV14参照)、その就業規則データD12が、企業に特有の就業規則として端末装置Tに送信されて提示される(
図7ステップSV15及びステップS15参照)。よって、回答データD11に対応することで、当該企業に特化してその勤怠管理にも適合し且つ労務関連法規にも対応した就業規則Rを簡易に提供することができる。
【0078】
また、マスタデータ12B1が複製されて一時的に記録され(
図7ステップSV13参照)、その複製が変更されて就業規則データD12が生成されるので、元のマスタデータ12B1を保存しつつ繰り返し使用することができる。
【0079】
更に、労務関連法規が改正された場合に、当該改正された労務関連法規に対応してマスタデータ12B1が更新されるので、常に最新の労務関連法規に対応した就業規則データD12を提供することができる。
【0080】
更にまた、送信された作成用アンケートデータ12B2に含まれていなかった就業規則についての回答データD11が自由記述形式(
図9参照)で取得されたとき、当該取得された回答データD11により示される回答内容を反映させて就業規則データD12がサーバ装置SVにおいて生成されるので、例えば自由記述の内容をも就業規則Rに反映させることができ、当該企業に対してより特化された就業規則Rを自動的に生成することができる。
【0081】
また、端末装置Tから取得された回答データD11が10進数で数値化された数列に対応する設定パラメータのセット(
図5参照)を用いて、当該回答データD11の取得元の勤怠管理処理の動作を規定する場合には、各企業に特化された勤怠管理処理を自動的に構成することができる。
【0082】
更に、設定パラメータのセットが10進数の数列である識別情報により識別されており(
図5参照)、2進数の数列として得られる回答データD11を変換した10進数の数列と同値の識別情報(例えば、
図5に記載されている「1366」)により識別される設定パラメータのセットを用いて勤怠管理処理が行われる場合は、簡易な処理により各企業に特化された勤怠管理処理を自動的に構成することができる。
【0083】
更にまた、ユーザにおける現在の就業規則の内容を診断する際にユーザに問い合わせるべき内容を有する診断用アンケートデータ12A1が端末装置T宛に送信され(
図6ステップSV2参照)、当該診断用アンケートデータ12A1に対するユーザの回答内容を示す回答データD11が取得される(
図6ステップSV3参照)。そして、労務関連法規に対応し且つ上記回答内容に予め対応した内容を有する診断/コメントデータ12A2を用いて、ユーザの現在の就業規則の労務関連法規に対する適合性を示す診断データD3が生成されて端末装置T宛に送信される(
図6ステップSV4及びステップSV5参照)。よって、ユーザからの回答データD2に対応することで、当該ユーザの就業規則の労務関連法規への適否を、簡易に当該ユーザに認識させることができる。
【0084】
また、専門家による診断コメントが診断/コメントデータ12A2に含まれており(
図3(b)参照)、ユーザからの回答内容に対応した診断コメントを含ませて診断データD3が生成されるので、現在の就業規則の労務関連法規への適否の内容を具体的にユーザに認識させることができる。
【0085】
なお、上述した実施形態では、その就業規則作成処理と勤怠管理処理とを連続して実行する場合(
図7参照)について説明したが、これ以外に、当該就業規則作成処理と当該勤怠管理処理とが時系列的に別個に実行されるように構成してもよい。
【0086】
また、上述した実施形態の情報処理における就業規則作成処理では、そのステップSV12において作成用アンケートに含まれる各質問に対する回答データD11を纏めて受信した後に、当該受信した回答データD11を用いてステップSV13以降が実行されるように構成した。しかしながらこれ以外に、作成用アンケートデータ12B2として送信されるべき質問それぞれに対する回答データD11を当該質問ごとに逐次に受信し、当該回答データD11の受信の度にマスタデータ12B1の複製及び一時記録(上記ステップSV13参照)、並びに就業規則の作成(上記ステップSV14参照)が行われてもよい。
【0087】
更に、上述した実施形態の情報処理における就業規則作成処理では、ステップSV12で受信した回答データD11に対応した設定パラメータのセットを勤怠管理部3による実施形態の勤怠管理処理に用いる場合(上記ステップSV16参照)について説明した。しかしながらこれ以外に、当該設定パラメータのセットを、当該勤怠管理処理の対象となっている従業員を対象とした当該勤怠管理処理以外の処理(例えば人事労務処理や給与処理)で用いるように構成することもできる。
【0088】
更にまた、
図2(b)等を用いて説明したサーバ装置SVの各機能は、当該サーバ装置SVのようないわゆるオンプレミス型又はスタンドアローン型のコンピュータで行われてもよいし、いわゆるクラウド型のコンピュータシステムとして実現されていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0089】
以上説明したように、本発明は就業規則及び勤怠管理に関する処理の分野に利用することが可能であり、特に各企業に特化された就業規則及び勤怠管理に関する処理の分野に適用すれば特に顕著な効果が得られる。
【符号の説明】
【0090】
1 就業規則作成部
2 システム連携部
3 勤怠管理処理部
10、20 処理部
12、21 記録部
12A 診断用データ
12A1 診断用アンケートデータ
12A2 診断/コメントデータ
12B 作成用データ
12B1 マスタデータ
12B2 作成用アンケートデータ
12B3 設定パターンデータ
13、22 操作部
14、23 ディスプレイ
11、24 インターフェース
A1、A2 作成用アンケート画面
B 操作ボタン
C 回答欄
R 就業規則
SS 情報処理システム
T、T1、T2、Tn 端末装置
SV サーバ装置
NW ネットワーク
D1 就業規則診断要求
D2、D11 回答データ
D3 診断データ
D10 就業規則作成要求
D12 就業規則データ
D13 勤怠管理データ
【手続補正書】
【提出日】2024-05-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置と共に情報処理システムに含まれるサーバ装置において、
労務関連法規に基づいた作成用アンケート情報であって、前記端末装置を使用するユーザ向けの就業規則を作成する際に当該ユーザに問い合わせるべき内容を有する作成用アンケート情報を、当該ユーザが使用する前記端末装置宛に送信する第1送信手段と、
前記送信された作成用アンケート情報に対する前記ユーザの回答内容を示す作成用回答情報を前記端末装置から取得する取得手段と、
前記労務関連法規に対応した汎用の就業規則の内容を有する作成用マスタ情報を用いて、前記取得された作成用回答情報に対応した就業規則の内容を有する対応マスタ情報を生成する生成手段と、
前記生成された対応マスタ情報を、前記ユーザに特有の前記就業規則を示す就業規則情報として前記端末装置宛に送信する第2送信手段と、
前記端末装置との情報の授受により、当該端末装置を使用する前記ユーザについての勤怠管理処理を行う管理手段と、
前記勤怠管理処理としての動作を規定するパラメータを、当該パラメータを識別するための識別情報に関連付けて予め一又は複数記録する記録手段と、
前記取得された作成用回答情報を数値化して数値化情報を生成する数値化手段と、
を備え、
前記管理手段は、前記生成された数値化情報に対応する前記識別情報により識別される前記パラメータを前記記録手段から読み出して前記勤怠管理処理の動作の規定に用い、
前記生成手段は、前記作成用マスタ情報を複製して複製マスタ情報を生成する複製手段を更に備え、
当該生成手段は、前記生成された複製マスタ情報を、前記取得された作成用回答情報を用いて変更して前記対応マスタ情報を生成することを特徴とするサーバ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のサーバ装置において、
前記労務関連法規が改正された場合に、当該改正された労務関連法規に対応して前記作成用マスタ情報を更新する更新手段を更に備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のサーバ装置において、
前記送信された作成用アンケート情報に含まれていなかった就業規則についての前記作成用回答情報が前記取得手段により前記端末装置から取得されたとき、前記生成手段は、当該取得された作成用回答情報により示される回答内容を反映させて前記対応マスタ情報を生成することを特徴とするサーバ装置。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載のサーバ装置において、
前記識別情報は10進数の数列として記述されており、
前記数値化手段は、2進数の数列として得られる前記回答内容を10進数の数列に変換して数値化し、
前記管理手段は、前記数値化された10進数の数列と同値の前記識別情報により識別される前記パラメータを前記記録手段から読み出して前記勤怠管理処理の動作の規定に用いることを特徴とするサーバ装置。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載のサーバ装置において、
前記就業規則の作成前に、前記ユーザにおける現在の就業規則の内容を診断する際に当該ユーザに問い合わせるべき内容を有する診断用アンケート情報を前記端末装置宛に送信する第3送信手段と、
前記送信された診断用アンケート情報に対する前記ユーザの回答内容を示す診断用回答情報を前記端末装置から取得する回答情報取得手段と、
労務関連法規に対応し且つ前記回答内容に予め対応した内容を有する診断用マスタ情報を用いて、前記現在の就業規則の前記労務関連法規に対する適合性を示す適合性情報を生成する適合性情報生成手段と、
前記生成された適合性情報を前記端末装置宛に送信する第4送信手段と、
を更に備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項6】
請求項5に記載のサーバ装置において、
前記診断用マスタ情報には、前記適合性についての専門家によるコメントであって前記回答内容に予め対応したコメントを示すコメント情報が含まれており、
前記適合性情報生成手段は、前記回答内容に対応した前記コメント情報を含ませて前記適合性情報を生成することを特徴とするサーバ装置。
【請求項7】
請求項1又は請求項2に記載のサーバ装置と、前記端末装置と、を含むことを特徴とする情報処理システム。
【請求項8】
就業規則を利用するユーザが使用する端末装置と共に情報処理システムに含まれ、第1送信手段と、取得手段と、生成手段と、第2送信手段と、複製手段を備えた管理手段と、記録手段と、数値化手段と、を備えるサーバ装置において実行される情報処理方法であって、
労務関連法規に基づいた作成用アンケート情報であって、前記ユーザ向けの前記就業規則を作成する際に当該ユーザに問い合わせるべき内容を有する作成用アンケート情報を、当該ユーザが使用する前記端末装置宛に前記第1送信手段により送信する第1送信工程と、
前記送信された作成用アンケート情報に対する前記ユーザの回答内容を示す作成用回答情報を、前記取得手段により前記端末装置から取得する取得工程と、
前記生成手段により、前記労務関連法規に対応した汎用の就業規則の内容を有する作成用マスタ情報を用いて、前記取得された作成用回答情報に対応した就業規則の内容を有する対応マスタ情報を生成する生成工程と、
前記第2送信手段により、前記生成された対応マスタ情報を、前記ユーザに特有の前記就業規則を示す就業規則情報として前記端末装置宛に送信する第2送信工程と、
前記端末装置との情報の授受により、当該端末装置を使用する前記ユーザについての勤怠管理処理を前記管理手段により行う管理工程と、
前記勤怠管理処理としての動作を規定するパラメータを、当該パラメータを識別するための識別情報に関連付けて前記記録手段により予め一又は複数記録する記録工程と、
前記数値化手段により、前記取得された作成用回答情報を数値化して数値化情報を生成する数値化工程と、
を含み、
前記管理工程においては、前記管理手段により、前記生成された数値化情報に対応する前記識別情報により識別される前記パラメータを前記記録手段から読み出して前記勤怠管理処理の動作の規定に用い、
前記生成工程は、前記作成用マスタ情報を前記複製手段により複製して複製マスタ情報を生成する複製工程を更に含み、
当該生成工程においては、前記生成手段により、前記生成された複製マスタ情報を前記取得された作成用回答情報を用いて変更して前記対応マスタ情報を生成することを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
就業規則を利用するユーザが使用する端末装置と共に情報処理システムに含まれるコンピュータを、
労務関連法規に基づいた作成用アンケート情報であって、前記ユーザ向けの前記就業規則を作成する際に当該ユーザに問い合わせるべき内容を有する作成用アンケート情報を、当該ユーザが使用する前記端末装置宛に送信する第1送信手段、
前記送信された作成用アンケート情報に対する前記ユーザの回答内容を示す作成用回答情報を前記端末装置から取得する取得手段、
前記労務関連法規に対応した汎用の就業規則の内容を有する作成用マスタ情報を用いて、前記取得された作成用回答情報に対応した就業規則の内容を有する対応マスタ情報を生成する生成手段、
前記生成された対応マスタ情報を、前記ユーザに特有の前記就業規則を示す就業規則情報として前記端末装置宛に送信する第2送信手段、
前記端末装置との情報の授受により、当該端末装置を使用する前記ユーザについての勤怠管理処理を行う管理手段、
前記勤怠管理処理としての動作を規定するパラメータを、当該パラメータを識別するための識別情報に関連付けて予め一又は複数記録する記録手段、及び、
前記取得された作成用回答情報を数値化して数値化情報を生成する数値化手段、
として機能させる情報処理用プログラムであって、
前記管理手段として機能する前記コンピュータを、前記生成された数値化情報に対応する前記識別情報により識別される前記パラメータを前記記録手段として機能する前記コンピュータから読み出して前記勤怠管理処理の動作の規定に用いるように機能させ、
前記生成手段として機能する前記コンピュータを、前記作成用マスタ情報を複製して複製マスタ情報を生成する複製手段として更に機能させ、
当該生成手段として機能する前記コンピュータを、前記生成された複製マスタ情報を、前記取得された作成用回答情報を用いて変更して前記対応マスタ情報を生成するように機能させることを特徴とする情報処理用プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、端末装置と共に情報処理システムに含まれるサーバ装置において、労務関連法規に基づいた作成用アンケート情報であって、前記端末装置を使用するユーザ向けの就業規則を作成する際に当該ユーザに問い合わせるべき内容を有する作成用アンケート情報を、当該ユーザが使用する前記端末装置宛に送信するインターフェース等の第1送信手段と、前記送信された作成用アンケート情報に対する前記ユーザの回答内容を示す作成用回答情報を前記端末装置から取得するインターフェース等の取得手段と、前記労務関連法規に対応した汎用の就業規則の内容を有する作成用マスタ情報を用いて、前記取得された作成用回答情報に対応した就業規則の内容を有する対応マスタ情報を生成する就業規則作成部等の生成手段と、前記生成された対応マスタ情報を、前記ユーザに特有の前記就業規則を示す就業規則情報として前記端末装置宛に送信する就業規則作成部等の第2送信手段と、前記端末装置との情報の授受により、当該端末装置を使用する前記ユーザについての勤怠管理処理を行う勤怠管理処理部等の管理手段と、前記勤怠管理処理としての動作を規定するパラメータを、当該パラメータを識別するための識別情報に関連付けて予め一又は複数記録する記録部等の記録手段と、前記取得された作成用回答情報を数値化して数値化情報を生成する勤怠管理処理部等の数値化手段と、を備え、前記管理手段は、前記生成された数値化情報に対応する前記識別情報により識別される前記パラメータを前記記録手段から読み出して前記勤怠管理処理の動作の規定に用い、前記生成手段は、前記作成用マスタ情報を複製して複製マスタ情報を生成する就業規則作成部等の複製手段を更に備え、当該生成手段は、前記生成された複製マスタ情報を、前記取得された作成用回答情報を用いて変更して前記対応マスタ情報を生成する用に構成される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
上記の課題を解決するために、請求項7に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のサーバ装置と、前記端末装置と、を含む。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
上記の課題を解決するために、請求項8に記載の発明は、就業規則を利用するユーザが使用する端末装置と共に情報処理システムに含まれ、第1送信手段と、取得手段と、生成手段と、第2送信手段と、就業規則作成部等の複製手段を備えた勤怠管理処理部等の管理手段と、記録部等の記録手段と、勤怠管理処理部等の数値化手段と、を備えるサーバ装置において実行される情報処理方法であって、労務関連法規に基づいた作成用アンケート情報であって、前記ユーザ向けの前記就業規則を作成する際に当該ユーザに問い合わせるべき内容を有する作成用アンケート情報を、当該ユーザが使用する前記端末装置宛に前記第1送信手段により送信する第1送信工程と、前記送信された作成用アンケート情報に対する前記ユーザの回答内容を示す作成用回答情報を、前記取得手段により前記端末装置から取得する取得工程と、前記生成手段により、前記労務関連法規に対応した汎用の就業規則の内容を有する作成用マスタ情報を用いて、前記取得された作成用回答情報に対応した就業規則の内容を有する対応マスタ情報を生成する生成工程と、前記第2送信手段により、前記生成された対応マスタ情報を、前記ユーザに特有の前記就業規則を示す就業規則情報として前記端末装置宛に送信する第2送信工程と、前記端末装置との情報の授受により、当該端末装置を使用する前記ユーザについての勤怠管理処理を前記管理手段により行う管理工程と、前記勤怠管理処理としての動作を規定するパラメータを、当該パラメータを識別するための識別情報に関連付けて前記記録手段により予め一又は複数記録する記録工程と、前記数値化手段により、前記取得された作成用回答情報を数値化して数値化情報を生成する数値化工程と、を含み、前記管理工程においては、前記管理手段により、前記生成された数値化情報に対応する前記識別情報により識別される前記パラメータを前記記録手段から読み出して前記勤怠管理処理の動作の規定に用い、前記生成工程は、前記作成用マスタ情報を前記複製手段により複製して複製マスタ情報を生成する複製工程を更に含み、当該生成工程においては、前記生成手段により、前記生成された複製マスタ情報を前記取得された作成用回答情報を用いて変更して前記対応マスタ情報を生成するように構成される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
上記の課題を解決するために、請求項9に記載の発明は、就業規則を利用するユーザが使用する端末装置と共に情報処理システムに含まれるコンピュータを、労務関連法規に基づいた作成用アンケート情報であって、前記ユーザ向けの前記就業規則を作成する際に当該ユーザに問い合わせるべき内容を有する作成用アンケート情報を、当該ユーザが使用する前記端末装置宛に送信する第1送信手段、前記送信された作成用アンケート情報に対する前記ユーザの回答内容を示す作成用回答情報を前記端末装置から取得する取得手段、前記労務関連法規に対応した汎用の就業規則の内容を有する作成用マスタ情報を用いて、前記取得された作成用回答情報に対応した就業規則の内容を有する対応マスタ情報を生成する生成手段、前記生成された対応マスタ情報を、前記ユーザに特有の前記就業規則を示す就業規則情報として前記端末装置宛に送信する第2送信手段、前記端末装置との情報の授受により、当該端末装置を使用する前記ユーザについての勤怠管理処理を行う管理手段、前記勤怠管理処理としての動作を規定するパラメータを、当該パラメータを識別するための識別情報に関連付けて予め一又は複数記録する記録手段、及び、前記取得された作成用回答情報を数値化して数値化情報を生成する数値化手段、として機能させる情報処理用プログラムであって、前記管理手段として機能する前記コンピュータを、前記生成された数値化情報に対応する前記識別情報により識別される前記パラメータを前記記録手段として機能する前記コンピュータから読み出して前記勤怠管理処理の動作の規定に用いるように機能させ、前記生成手段として機能する前記コンピュータを、前記作成用マスタ情報を複製して複製マスタ情報を生成する複製手段として更に機能させ、当該生成手段として機能する前記コンピュータを、前記生成された複製マスタ情報を、前記取得された作成用回答情報を用いて変更して前記対応マスタ情報を生成するように機能させる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
請求項1、請求項7、請求項8又は請求項9のいずれか一項に記載の発明によれば、労務関連法規に基づき且つユーザ向けの就業規則を作成する際にユーザに問い合わせるべき内容を有する作成用アンケート情報を端末装置宛に送信し、当該作成用アンケート情報に対するユーザの回答内容を示す作成用回答情報を取得する。その後、労務関連法規に対応した汎用の就業規則の内容を有する作成用マスタ情報を用いて、取得した作成用回答情報に対応した就業規則の内容を有する対応マスタ情報を生成し、その対応マスタ情報を、ユーザに特有の就業規則を示す就業規則情報として端末装置宛に送信する。よって、ユーザからの作成用回答情報に対応することで、当該ユーザに特化してその勤怠管理にも適合し且つ労務関連法規にも対応した就業規則を簡易に当該ユーザに提供することができる。
また、端末装置から取得された作成用回答情報を数値化した数値化情報に対応する識別情報により識別されるパラメータを用いて、当該作成用回答情報の取得元の勤怠管理処理の動作を規定するので、各ユーザに特化された勤怠管理処理を自動的に構成することができる。
このとき、作成用マスタ情報を複製した複製マスタ情報を変更して対応マスタ情報を生成するので、元の作成用マスタ情報を保存しつつ繰り返し使用することができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
上記の課題を解決するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のサーバ装置において、前記労務関連法規が改正された場合に、当該改正された労務関連法規に対応して前記作成用マスタ情報を更新する就業規則作成部等の更新手段を更に備える。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、労務関連法規が改正された場合に、当該改正された労務関連法規に対応して作成用マスタ情報が更新されるので、最新の労務関連法規に対応した就業規則情報をユーザに提示することができる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
上記の課題を解決するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のサーバ装置において、前記送信された作成用アンケート情報に含まれていなかった就業規則についての前記作成用回答情報が前記取得手段により前記端末装置から取得されたとき、前記生成手段は、当該取得された作成用回答情報により示される回答内容を反映させて前記対応マスタ情報を生成するように構成される。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、送信された作成用アンケート情報に含まれていなかった就業規則についての作成用回答情報が取得されたとき、当該取得された作成用回答情報により示される回答内容を反映させて対応マスタ情報を生成する。よって、例えばユーザによる自由記述の内容をも就業規則に反映させることができるので、当該ユーザに対してより特化された就業規則を自動的に生成することができる。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
上記の課題を解決するために、請求項4に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のサーバ装置において、前記識別情報は10進数の数列として記述されており、前記数値化手段は、2進数の数列として得られる前記回答内容を10進数の数列に変換して数値化し、前記管理手段は、前記数値化された10進数の数列と同値の前記識別情報により識別される前記パラメータを前記記録手段から読み出して前記勤怠管理処理の動作の規定に用いるように構成される。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、パラメータを識別する識別情報が10進数の数列として記述されており、2進数の数列として得られる回答内容を変換した10進数の数列と同値の識別情報により識別されるパラメータを用いて勤怠管理処理を行うので、簡易な処理により各ユーザに特化された勤怠管理処理を自動的に構成することができる。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
上記の課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のサーバ装置において、前記就業規則の作成前に、前記ユーザにおける現在の就業規則の内容を診断する際に当該ユーザに問い合わせるべき内容を有する診断用アンケート情報を前記端末装置宛に送信するインターフェース等の第3送信手段と、前記送信された診断用アンケート情報に対する前記ユーザの回答内容を示す診断用回答情報を前記端末装置から取得するインターフェース等の回答情報取得手段と、労務関連法規に対応し且つ前記回答内容に予め対応した内容を有する診断用マスタ情報を用いて、前記現在の就業規則の前記労務関連法規に対する適合性を示す適合性情報を生成する就業規則診断部等の適合性情報生成手段と、前記生成された適合性情報を前記端末装置宛に送信する就業規則診断部等の第4送信手段と、を更に備える。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、ユーザにおける現在の就業規則の内容を診断する際にユーザに問い合わせるべき内容を有する診断用アンケート情報を端末装置宛に送信し、当該診断用アンケート情報に対するユーザの回答内容を示す診断用回答情報を取得する。そして、労務関連法規に対応し且つ上記回答内容に予め対応した内容を有する診断用マスタ情報を用いて、ユーザの現在の就業規則の労務関連法規に対する適合性を示す適合性情報を生成し、その適合性情報を端末装置宛に送信する。よって、ユーザからの診断用回答情報に対応することで、当該ユーザの就業規則の労務関連法規への適否を簡易に当該ユーザに認識させることができる。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0024】
上記の課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のサーバ装置において、前記診断用マスタ情報には、前記適合性についての専門家によるコメントであって前記回答内容に予め対応したコメントを示すコメント情報が含まれており、前記適合性情報生成手段は、前記回答内容に対応した前記コメント情報を含ませて前記適合性情報を生成するように構成される。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
請求項6に記載の発明によれば、請求項5に記載の発明の作用に加えて、診断用マスタ情報に専門家によるコメント情報が含まれており、ユーザからの回答内容に対応したコメント情報を含ませて適合性情報が生成されるので、現在の就業規則の労務関連法規への適否の内容を具体的にユーザに認識させることができる。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
従って、ユーザからの作成用回答情報に対応することで、当該ユーザに特化してその勤怠管理にも適合し且つ労務関連法規にも対応した就業規則を簡易に当該ユーザに提供することができる。
また、端末装置から取得された作成用回答情報を数値化した数値化情報に対応する識別情報により識別されるパラメータを用いて、当該作成用回答情報の取得元の勤怠管理処理の動作を規定するので、各ユーザに特化された勤怠管理処理を自動的に構成することができる。
このとき、作成用マスタ情報を複製した複製マスタ情報を変更して対応マスタ情報を生成するので、元の作成用マスタ情報を保存しつつ繰り返し使用することができる。