(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024112056
(43)【公開日】2024-08-20
(54)【発明の名称】電動作業機
(51)【国際特許分類】
H02K 3/52 20060101AFI20240813BHJP
B25F 5/00 20060101ALI20240813BHJP
【FI】
H02K3/52 E
B25F5/00 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023016887
(22)【出願日】2023-02-07
(71)【出願人】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】一岡 祐介
【テーマコード(参考)】
3C064
5H604
【Fターム(参考)】
3C064AA20
3C064AB02
3C064AC02
3C064AC03
3C064BA06
3C064BB01
3C064BB78
3C064CA03
3C064CA06
3C064CA09
3C064CA10
3C064CA11
3C064CA29
3C064CA57
3C064CA60
3C064CA61
3C064CB17
3C064CB19
3C064CB32
3C064CB36
3C064CB71
3C064CB73
3C064CB74
3C064CB84
5H604AA08
5H604BB01
5H604BB08
5H604BB14
5H604CC01
5H604CC05
5H604CC16
5H604PB03
5H604QB03
5H604QB04
5H604QB14
(57)【要約】
【課題】電動作業機のモータの発熱を抑制すること。
【解決手段】電動作業機は、ステータ及び回転軸を中心に回転するロータを有するモータと、モータが発生する回転力により回転する出力部と、を備える。ステータは、ステータコアと、ステータコアに固定されるインシュレータと、インシュレータに固定される複数のコイルと、電源線が接続される外部端子と、コイルに接続される第1コイル端子及び第2コイル端子と、外部端子と第1コイル端子と第2コイル端子とを繋ぐ短絡部材と、を有する。短絡部材は、外部端子と第1コイル端子との間の根元部分と、第1コイル端子と第2コイル端子との間の先端部分と、を含む。根元部分の太さは、先端部分の太さよりも太い。
【選択図】
図22
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステータ及び回転軸を中心に回転するロータを有するモータと、
前記モータが発生する回転力により回転する出力部と、を備え、
前記ステータは、ステータコアと、前記ステータコアに固定されるインシュレータと、前記インシュレータに固定される複数のコイルと、電源線が接続される外部端子と、前記コイルに接続される第1コイル端子及び第2コイル端子と、前記外部端子と前記第1コイル端子と前記第2コイル端子とを繋ぐ短絡部材と、を有し、
前記短絡部材は、前記外部端子と前記第1コイル端子との間の根元部分と、前記第1コイル端子と前記第2コイル端子との間の先端部分と、を含み、
前記根元部分の太さは、前記先端部分の太さよりも太い、
電動作業機。
【請求項2】
前記外部端子に供給された電流の一部は、前記根元部分を介して前記第1コイル端子に供給され、
前記外部端子に供給された電流の一部は、前記根元部分及び前記先端部分を介して前記第2コイル端子に供給される、
請求項1に記載の電動作業機。
【請求項3】
前記外部端子は、前記短絡部材の一端部に接続され、前記第1コイル端子は、前記短絡部材の中間部に接続され、前記第2コイル端子は、前記短絡部材の他端部に接続される、
請求項2に記載の電動作業機。
【請求項4】
ステータ及び回転軸を中心に回転するロータを有するモータと、
前記モータが発生する回転力により回転する出力部と、を備え、
前記ステータは、ステータコアと、前記ステータコアに固定されるインシュレータと、前記インシュレータに固定される複数のコイルと、電源線が接続される外部端子と、前記コイルに接続される第1コイル端子及び第2コイル端子と、前記外部端子と前記第1コイル端子と前記第2コイル端子とを繋ぐ短絡部材と、を有し、
前記短絡部材は、前記第1コイル端子に接続される第1部分と、前記第2コイル端子に接続される第2部分と、前記外部端子と前記第1部分及び前記第2部分のそれぞれとを接続する第3部分と、を含み、
前記第3部分の太さは、前記第1部分の太さ及び前記第2部分の太さよりも太い、
電動作業機。
【請求項5】
前記外部端子に供給された電流の一部は、前記第3部分及び前記第1部分を介して前記第1コイル端子に供給され、
前記外部端子に供給された電流の一部は、前記第3部分及び前記第2部分を介して前記第2コイル端子に供給される、
請求項4に記載の電動作業機。
【請求項6】
前記短絡部材の太さは、前記短絡部材において電流が流れる方向に直交する前記短絡部材の断面積を含む、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電動作業機。
【請求項7】
前記コイルは、6つ設けられ、
2つのコイルがU相コイルに割り当てられ、2つのコイルがV相コイルに割り当てられ、2つのコイルがW相コイルに割り当てられ、
前記短絡部材により、1つのU相コイルと1つのV相コイルと1つのW相コイルとからなる1つのコイル群がデルタ結線され、一方のコイル群と他方のコイル群とが並列接続される、
請求項1に記載の電動作業機。
【請求項8】
前記コイルは、3の倍数の個数だけ設けられ、
全個数のコイルのうち、1/3の個数のコイルがU相コイルに割り当てられ、1/3の個数のコイルがV相コイルに割り当てられ、1/3の個数のコイルがW相コイルに割り当てられ、
前記短絡部材により、少なくとも1つのU相コイルと少なくとも1つのV相コイルと少なくとも1つのW相コイルとからなる1つのコイル群がデルタ結線され、複数のコイル群が並列接続される、
請求項1に記載の電動作業機。
【請求項9】
前記外部端子と前記第1コイル端子と前記第2コイル端子と前記短絡部材とは、一体である、
請求項1に記載の電動作業機。
【請求項10】
前記外部端子及び前記短絡部材を支持する絶縁部材を備える、
請求項1に記載の電動作業機。
【請求項11】
前記絶縁部材は、前記ステータコアの外周面よりも径方向内側に配置される、
請求項10に記載の電動作業機。
【請求項12】
前記絶縁部材は、前記短絡部材を支持する環状のベース部と、前記ベース部から軸方向に突出し、前記外部端子を支持する支持部と、を有する、
請求項11に記載の電動作業機。
【請求項13】
前記外部端子は、径方向内側を向く第1面と、径方向外側を向く第2面と、を有し、
前記外部端子は、前記第1面及び前記第2面のそれぞれと前記回転軸とが平行になるように、前記支持部に支持される、
請求項12に記載の電動作業機。
【請求項14】
前記外部端子は、前記ステータコアの外周面よりも径方向内側に配置される、
請求項1に記載の電動作業機。
【請求項15】
前記短絡部材は、前記回転軸の周囲の一部に配置され、
前記外部端子は、前記短絡部材から軸方向に突出する、
請求項1に記載の電動作業機。
【請求項16】
前記外部端子は、径方向内側を向く第1面と、径方向外側を向く第2面と、を有し、
前記第1面及び前記第2面のそれぞれは、前記回転軸に平行である、
請求項15に記載の電動作業機。
【請求項17】
前記第1コイル端子及び前記第2コイル端子は、前記ステータコアの外周面よりも径方向内側に配置される、
請求項1に記載の電動作業機。
【請求項18】
前記短絡部材は、前記回転軸の周囲の一部に配置され、
前記第1コイル端子及び前記第2コイル端子は、前記短絡部材から軸方向に突出する、
請求項17に記載の電動作業機。
【請求項19】
前記外部端子、前記第1コイル端子、前記第2コイル端子、及び前記短絡部材のそれぞれは、前記ステータコアの外周面よりも径方向内側に配置され、
径方向において、前記回転軸と前記外部端子との距離は、前記回転軸と前記第1コイル端子との距離及び前記回転軸と前記第2コイル端子との距離よりも短い、
請求項1に記載の電動作業機。
【請求項20】
前記短絡部材は、前記回転軸の周囲の一部に配置され、
前記外部端子は、前記短絡部材から軸方向一方側に突出し、
前記第1コイル端子及び前記第2コイル端子は、前記短絡部材から軸方向他方側に突出する、
請求項19に記載の電動作業機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、電動作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
電動作業機に係る技術分野において、特許文献1に開示されているような、モータを備える電動工具が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
モータにおいて電流が流れる。電流によりモータが発熱する可能性がある。モータが過度に発熱すると、モータの性能が低下したり、モータの周囲の部材又は危機に影響を及ぼしたりする可能性がある。
【0005】
本明細書で開示する技術は、電動作業機のモータの発熱を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、電動作業機を開示する。電動作業機は、ステータ及び回転軸を中心に回転するロータを有するモータと、モータが発生する回転力により回転する出力部と、を備えてもよい。ステータは、ステータコアと、ステータコアに固定されるインシュレータと、インシュレータに固定される複数のコイルと、電源線が接続される外部端子と、コイルに接続される第1コイル端子及び第2コイル端子と、外部端子と第1コイル端子と第2コイル端子とを繋ぐ短絡部材と、を有してもよい。短絡部材は、外部端子と第1コイル端子との間の根元部分と、第1コイル端子と第2コイル端子との間の先端部分と、を含んでもよい。根元部分の太さは、先端部分の太さよりも太くてもよい。
【発明の効果】
【0007】
本明細書で開示する技術によれば、電動作業機のモータの発熱を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る電動作業機を示す左上後方からの斜視図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態に係る電動作業機を後方から見た図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態に係る電動作業機を左方から見た図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態に係る電動作業機を示す断面図である。
【
図5】
図5は、第1実施形態に係る電動作業機を示す断面図である。
【
図6】
図6は、第1実施形態に係る電動作業機を示す断面図である。
【
図7】
図7は、第1実施形態に係る電動作業機の一部を下方から見た図である。
【
図8】
図8は、第1実施形態に係るモータアセンブリを示す右上後方からの分解斜視図である。
【
図9】
図9は、第1実施形態に係るステータを示す右上後方からの斜視図である。
【
図10】
図10は、第1実施形態に係るステータを示す左下後方からの斜視図である。
【
図11】
図11は、第1実施形態に係るステータを右方から見た図である。
【
図12】
図12は、第1実施形態に係るステータを左方から見た図である。
【
図13】
図13は、第1実施形態に係るステータを上方から見た図である。
【
図14】
図14は、第1実施形態に係るステータを後方から見た図である。
【
図15】
図15は、第1実施形態に係るステータを示す右上後方からの分解斜視図である。
【
図16】
図16は、第1実施形態に係るステータコア及びインシュレータを示す右上後方からの分解斜視図である。
【
図17】
図17は、第1実施形態に係る短絡ユニットを示す右上後方からの斜視図である。
【
図18】
図18は、第1実施形態に係る短絡ユニットを示す右上後方からの分解斜視図である。
【
図19】
図19は、第1実施形態に係るステータを模式的に示す図である。
【
図20】
図20は、第1実施形態に係るコイルの結線状態を模式的に示す図である。
【
図21】
図21は、第1実施形態に係る短絡部材を示す右上後方からの分解斜視図である。
【
図22】
図22は、第1実施形態に係る短絡部材を上方から見た図である。
【
図23】
図23は、第1実施形態に係るU相の短絡部材を上方から見た図である。
【
図24】
図24は、第1実施形態に係るV相の短絡部材を上方から見た図である。
【
図25】
図25は、第1実施形態に係るW相の短絡部材を上方から見た図である。
【
図26】
図26は、第2実施形態に係るステータを示す右上後方からの斜視図である。
【
図27】
図27は、第2実施形態に係るステータを右方から見た図である。
【
図28】
図28は、第2実施形態に係るステータを上方から見た図である。
【
図29】
図29は、第3実施形態に係るステータを示す右上後方からの斜視図である。
【
図30】
図30は、第3実施形態に係る短絡ユニットを示す右上後方からの斜視図である。
【
図31】
図31は、第4実施形態に係るステータを示す右上後方からの斜視図である。
【
図32】
図32は、第4実施形態に係る短絡ユニットを示す右上後方からの分解斜視図である。
【
図33】
図33は、第4実施形態に係るステータを上方から見た図である。
【
図34】
図34は、第4実施形態に係るステータを下方から見た図である。
【
図35】
図35は、第4実施形態に係るステータを示す断面図である。
【
図36】
図36は、第4実施形態に係るステータを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
1つ又はそれ以上の実施形態において、電動作業機は、ステータ及び回転軸を中心に回転するロータを有するモータと、モータが発生する回転力により回転する出力部と、を備えてもよい。ステータは、ステータコアと、ステータコアに固定されるインシュレータと、インシュレータに固定される複数のコイルと、電源線が接続される外部端子と、コイルに接続される第1コイル端子及び第2コイル端子と、外部端子と第1コイル端子と第2コイル端子とを繋ぐ短絡部材と、を有してもよい。短絡部材は、外部端子と第1コイル端子との間の根元部分と、第1コイル端子と第2コイル端子との間の先端部分と、を含んでもよい。根元部分の太さは、先端部分の太さよりも太くてもよい。
【0010】
上記の構成では、コイルに所定の電流を流すために外部端子に電流を供給する場合、外部端子及び根元部分を流れる電流は、先端部分を介して第1コイル端子及び第2コイル端子に供給される電流よりも多くなる。根元部分の太さが太いので、根元部分の電気抵抗が小さくなる。そのため、短絡部材を含むモータの発熱が抑制される。
【0011】
1つ又はそれ以上の実施形態において、外部端子に供給された電流の一部は、根元部分を介して第1コイル端子に供給され、外部端子に供給された電流の一部は、根元部分及び先端部分を介して第2コイル端子に供給されてもよい。
【0012】
上記の構成では、短絡部材の発熱が抑制される。
【0013】
1つ又はそれ以上の実施形態において、外部端子は、短絡部材の一端部に接続され、第1コイル端子は、短絡部材の中間部に接続され、第2コイル端子は、短絡部材の他端部に接続されてもよい。
【0014】
上記の構成では、短絡部材の発熱が抑制される。
【0015】
1つ又はそれ以上の実施形態において、電動作業機は、ステータ及び回転軸を中心に回転するロータを有するモータと、モータが発生する回転力により回転する出力部と、を備えてもよい。ステータは、ステータコアと、ステータコアに固定されるインシュレータと、インシュレータに固定される複数のコイルと、電源線が接続される外部端子と、コイルに接続される第1コイル端子及び第2コイル端子と、外部端子と第1コイル端子と第2コイル端子とを繋ぐ短絡部材と、を有してもよい。短絡部材は、第1コイル端子に接続される第1部分と、第2コイル端子に接続される第2部分と、外部端子と第1部分及び第2部分のそれぞれとを接続する第3部分と、を含んでもよい。第3部分の太さは、第1部分の太さ及び第2部分の太さよりも太くてもよい。
【0016】
上記の構成では、コイルに所定の電流を流すために外部端子に電流を供給する場合、外部端子及び第3部分を流れる電流は、第1部分を介して第1コイル端子に供給される電流及び第2部分を介して第2コイル端子に供給される電流よりも多くなる。根元部分の太さが太いので、根元部分の電気抵抗が小さくなる。そのため、短絡部材を含むモータの発熱が抑制される。
【0017】
1つ又はそれ以上の実施形態において、外部端子に供給された電流の一部は、第3部分及び第1部分を介して第1コイル端子に供給され、外部端子に供給された電流の一部は、第3部分及び第2部分を介して第2コイル端子に供給される。
【0018】
上記の構成では、短絡部材の発熱が抑制される。
【0019】
1つ又はそれ以上の実施形態において、短絡部材の太さは、短絡部材において電流が流れる方向に直交する短絡部材の断面積を含んでもよい。
【0020】
上記の構成では、短絡部材の断面積を短絡部材の太さとみなすことができる。
【0021】
1つ又はそれ以上の実施形態において、コイルは、6つ設けられ、2つのコイルがU相コイルに割り当てられ、2つのコイルがV相コイルに割り当てられ、2つのコイルがW相コイルに割り当てられてもよい。短絡部材により、1つのU相コイルと1つのV相コイルと1つのW相コイルとからなる1つのコイル群がデルタ結線され、一方のコイル群と他方のコイル群とが並列接続されてもよい。
【0022】
上記の構成では、U相コイル、V相コイル、及びW相コイルのそれぞれに所定の電流を流す場合、短絡部材の発熱が抑制される。
【0023】
1つ又はそれ以上の実施形態において、コイルは、3の倍数の個数だけ設けられ、全個数のコイルのうち、1/3の個数のコイルがU相コイルに割り当てられ、1/3の個数のコイルがV相コイルに割り当てられ、1/3の個数のコイルがW相コイルに割り当てられてもよい。短絡部材により、少なくとも1つのU相コイルと少なくとも1つのV相コイルと少なくとも1つのW相コイルとからなる1つのコイル群がデルタ結線され、複数のコイル群が並列接続されてもよい。
【0024】
上記の構成では、U相コイル、V相コイル、及びW相コイルのそれぞれに所定の電流を流す場合、短絡部材の発熱が抑制される。
【0025】
1つ又はそれ以上の実施形態において、外部端子と第1コイル端子と第2コイル端子と短絡部材とは、一体でもよい。
【0026】
上記の構成では、部品点数が抑制される。
【0027】
1つ又はそれ以上の実施形態において、電動作業機は、外部端子及び短絡部材を支持する絶縁部材を備えてもよい。
【0028】
上記の構成では、外部端子及び短絡部材と周囲の導電部材とが絶縁される。
【0029】
1つ又はそれ以上の実施形態において、絶縁部材は、ステータコアの外周面よりも径方向内側に配置されてもよい。
【0030】
上記の構成では、絶縁部材は、ステータコアの外周面よりも径方向内側に配置されるので、径方向においてモータが小型化される。
【0031】
1つ又はそれ以上の実施形態において、絶縁部材は、短絡部材を支持する環状のベース部と、ベース部から軸方向に突出し、外部端子を支持する支持部と、を有してもよい。
【0032】
上記の構成では、外部端子を支持する支持部がベース部から軸方向に突出するので、径方向においてモータが小型化される。
【0033】
1つ又はそれ以上の実施形態において、外部端子は、径方向内側を向く第1面と、径方向外側を向く第2面と、を有してもよい。第1面及び第2面のそれぞれと回転軸とが平行になるように、支持部に支持されてもよい。
【0034】
上記の構成では、径方向においてモータが小型化される。
【0035】
1つ又はそれ以上の実施形態において、外部端子は、ステータコアの外周面よりも径方向内側に配置されてもよい。
【0036】
上記の構成では、径方向においてモータが小型化される。
【0037】
1つ又はそれ以上の実施形態において、短絡部材は、回転軸の周囲の一部に配置されてもよい。外部端子は、短絡部材から軸方向に突出してもよい。
【0038】
上記の構成では、径方向においてモータが小型化される。
【0039】
1つ又はそれ以上の実施形態において、外部端子は、径方向内側を向く第1面と、径方向外側を向く第2面と、を有してもよい。第1面及び第2面のそれぞれは、回転軸に平行でもよい。
【0040】
上記の構成では、径方向においてモータが小型化される。
【0041】
1つ又はそれ以上の実施形態において、第1コイル端子及び第2コイル端子は、ステータコアの外周面よりも径方向内側に配置されてもよい。
【0042】
上記の構成では、径方向においてモータが小型化される。
【0043】
1つ又はそれ以上の実施形態において、短絡部材は、回転軸の周囲の一部に配置されてもよい。第1コイル端子及び第2コイル端子は、短絡部材から軸方向に突出してもよい。
【0044】
上記の構成では、径方向においてモータが小型化される。
【0045】
1つ又はそれ以上の実施形態において、外部端子、第1コイル端子、第2コイル端子、及び短絡部材のそれぞれは、ステータコアの外周面よりも径方向内側に配置されてもよい。径方向において、回転軸と外部端子との距離は、回転軸と第1コイル端子との距離及び回転軸と第2コイル端子との距離よりも短くてもよい。
【0046】
上記の構成では、径方向においてモータが小型化される。
【0047】
1つ又はそれ以上の実施形態において、短絡部材は、回転軸の周囲の一部に配置されてもよい。外部端子は、短絡部材から軸方向一方側に突出してもよい。第1コイル端子及び第2コイル端子は、短絡部材から軸方向他方側に突出してもよい。
【0048】
上記の構成では、径方向においてモータが小型化される。また、電源線と外部端子とが円滑に接続され、コイルと第1コイル端子及び第2コイル端子とが円滑に接続される。
【0049】
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示は実施形態に限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0050】
実施形態においては、「左」、「右」、「前」、「後」、「上」、及び「下」の用語を用いて各部の位置関係について説明する。これらの用語は、電動作業機1の中心を基準とした相対位置又は方向を示す。
【0051】
電動作業機1は、モータ21を有する。実施形態においては、モータ21の回転軸AXに平行な方向を適宜、軸方向、と称する。モータ21の回転軸AXの放射方向を適宜、径方向、と称する。モータ21の回転軸AXを周回する方向を適宜、周方向又は回転方向、と称する。
【0052】
径方向において、モータ21の回転軸AXに近い位置又は接近する方向を適宜、径方向内側、と称し、モータ21の回転軸AXから遠い位置又は離隔する方向を適宜、径方向外側、と称する。周方向の一方側の位置又は一方側の方向を適宜、周方向一方側、と称し、周方向の他方側の位置又は他方側の方向を適宜、周方向他方側、と称する。
【0053】
[第1実施形態]
第1実施形態について説明する。
【0054】
<電動作業機>
図1は、本実施形態に係る電動作業機1を示す左上後方からの斜視図である。
図2は、本実施形態に係る電動作業機1を後方から見た図である。
図3は、本実施形態に係る電動作業機1を左方から見た図である。
図4、
図5、及び
図6のそれぞれは、本実施形態に係る電動作業機1を示す断面図である。
図4は、
図3のIV-IV線断面矢視図に相当する。
図5は、
図2のV-V線断面矢視図に相当する。
図6は、
図2のVI-VI線断面矢視図に相当する。
図7は、本実施形態に係る電動作業機1の一部を下方から見た図である。
【0055】
実施形態において、電動作業機1は、ルータである。電動作業機1は、窓部3Eを有する。使用者は、窓部3Eを反使用者側に向けた姿勢で電動作業機1を把持する。以下の説明では、窓部3Eがある方を前方側とし、窓部3Cがある反対側を後方側とする。上下左右方向については、電動作業機1の後方側に位置する作業者から見た方向で規定する。
【0056】
電動作業機1は、被加工材Sの上面に当接する円盤状のベース2と、ベース2の上方側でベース2に連結される本体支持部3と、本体支持部3に上下に移動可能に支持される工具本体10とを有する。工具本体10の本体ハウジング11には、電動作業機1の駆動源としてのモータアセンブリ20が収容される。
【0057】
本体ハウジング11は、樹脂製で左右半割構造のモータハウジング12と、樹脂製でモータハウジング12の外周を覆うブラケット16とを有する。モータハウジング12は、左右に分離した右半割部12Bと左半割部12Aとを含む。モータハウジング12は、下部において円筒形状の円筒部12Iと、円筒部12Iの上方側で側方へ膨出する膨出部12Jとを有する。ブラケット16は、円筒部12Iの外周を覆う円筒形状に形成される。
【0058】
本体支持部3は、ベース2と連結される円筒状のベース連結部3Aと、ベース連結部3Aの上方側でブラケット16の外周を覆う略円筒形状の円筒部3Bとを有する。ベース連結部3Aは、上下方向の厚みが薄く、ベース2と略同じ厚みで形成される。ベース2には、上下方向に貫通する円形の透孔2A,2Bが設けられる。透孔2Aは、ベース2の中央において先端刃具25が通過可能な大きさで設けられる。透孔2Bは、透孔2Aの周囲に複数個設けられ、例えば周方向に60°の等角度間隔で6個設けられる。透孔2A,2Bは、ベース連結部3Aから上方側へ露出する。
【0059】
円筒部3Bの後部には、円筒部3Bの内部を視認可能に開口した窓部3Cが設けられる。円筒部3Bの前部には、円筒部3Bの内部を視認可能に開口した窓部3Eが設けられる。作業者は窓部3C,3Eを覗くことで、先端刃具25及び透孔2A,2Bを含むベース2を外側から視認することができる。円筒部3Bの左右側部には、左右外側に向けて略水平に張出した左右一対のグリップ支持部3Dが設けられる。各グリップ支持部3Dには、グリップ6が装着される。グリップ6は、グリップ支持部3Dに連結される略円柱状のアーム部6Aと、アーム部6Aの先端に設けられる把持部6Bとを有する。把持部6Bは、前方側から後方側に向けて下方側へ傾斜し且つ傾斜方向に長手方向を有している。作業者は、左右一対の把持部6Bをそれぞれ把持して、電動作業機1を被加工材Sの上面に沿って水平に移動させることができる。
【0060】
円筒部3Bの前部には、ロックレバー4が開閉可能に設けられる。ロックレバー4が開いている場合、本体ハウジング11は本体支持部3に対して上下に移動可能である。本体ハウジング11を上下動させることで、被加工材Sに対する先端刃具25の切り込み深さを変更可能である。図に示すようにロックレバー4を閉じた場合、本体ハウジング11は本体支持部3に対して上下に移動させた所定の高さで固定される。
【0061】
本体支持部3の上方側且つモータハウジング12の膨出部12Jの下側方には、本体ハウジング11の高さを変更可能な高さ調整ダイヤル5が設けられる。高さ調整ダイヤル5は、水平方向に回転可能に本体支持部3の上端部に支持される。高さ調整ダイヤル5の内周面には、周方向に螺旋状に延出し且つ径方向内側へ突出する螺旋状凸部5Aが設けられる。ブラケット16の外周面には、周方向に螺旋状に延出し且つ径方向内側に凹形状の螺旋状凹部16Dが設けられる。螺旋状凸部5Aと螺旋状凹部16Dとは相互に螺合する。ブラケット16は、本体支持部3に対して回り止めされている。高さ調整ダイヤル5を水平方向に回転させると、回り止めされたブラケット16は、螺旋状凸部5Aと螺旋状凹部16Dとの螺合によって上下方向に送られる。これにより、本体ハウジング11を本体支持部3に対して上下動させることができる。
【0062】
モータハウジング12の円筒部12Iには、モータ21及びファン22を含むモータアセンブリ20が内装される。モータ21は、インナロータ型のDCブラシレスモータであり、ロータ23とステータ24とを有する。ロータ23は、ロータシャフト28を含む。ロータシャフト28は、円筒部12Iの中央で上下方向に延出する回転軸AXを中心に回転する。ロータシャフト28の上部は、上軸受26Aに回転可能に支持される。ロータシャフト28の下部は、下軸受26Bに回転可能に支持される。
【0063】
ステータ24は、ロータ23の径方向外側においてモータハウジング12の内周面に沿って固定される。
【0064】
ファン22は、モータ21を冷却する空気の流れを生成する。ファン22は、ロータシャフト28に取り付けられる。ファン22は、上下方向についてロータ23と下軸受26Bとの間に位置する。ファン22は、モータ21の駆動によってロータシャフト28と一体で回転軸AXを中心に回転する。ファン22が回転すると、上方側から下方側に向けて空気が流れる。膨出部12Jの左右側面には、膨出部12Jを左右方向に貫通する複数の吸気孔12Cが設けられる。ブラケット16の下部には、ブラケット16を上下方向に貫通し且つブラケット16の内周面に沿って周方向に並んだ複数の排気孔16Bが設けられる。ファン22が回転すると、吸気孔12Cを介してモータハウジング12の内部にモータハウジング12の外部の空気が導入される。導入された空気は、下方側へ流れて排気孔16Bから本体ハウジング11の外側へ排出される。空気の流れによってモータ21及び膨出部12Jに収容されたコントローラ9が冷却される。
【0065】
ロータシャフト28は、ブラケット16の下部中央を上下方向に貫通する透孔16Aに挿通されて下方側へ突出する。ブラケット16の下方側には、略円錐状のフランジ17が装着される。ロータシャフト28は、フランジ17よりも下方側へ突出する。ロータシャフト28の先端部には、モータ21が発生する回転力により回転する先端刃具25が装着される。先端刃具25は、モータ21の駆動によって被加工材Sを切削する。先端刃具25は、モータ21が発生する回転力により回転する電動作業機1の出力部である。
【0066】
工具本体10の上部であってモータハウジング12の膨出部12Jの上面には、バッテリ装着部15が設けられる。バッテリ装着部15には、電源としてのバッテリパック19が着脱可能に装着される。バッテリパック19は、複数本のバッテリセルをケースに収容したリチウムイオンバッテリで、別途用意した充電器で充電することにより繰り返し使用することができる。バッテリパック19は、後方側へスライドさせることでバッテリ装着部15に装着され、前方側へスライドさせることでバッテリ装着部15から外される。バッテリパック19は、ねじ締め機や電気ドリル等のその他の充電式電動工具との間で電源として使い回すことができる。
【0067】
バッテリ装着部15の下方側であってモータハウジング12の膨出部12Jには、主としてモータ21の動作制御を行うためのコントローラ9が内装される。コントローラ9は、矩形底浅のケースに制御基板を収容して樹脂モールドしたもので、概ね平板形状である。コントローラ9は、その厚み方向を上下方向とする姿勢で膨出部12Jに収容される。コントローラ9の下面は、吸気孔12Cよりも僅かに上方側に位置する。コントローラ9には、マイコンからなる制御回路、FETからなる駆動回路、及びオートストップ回路等が搭載される。制御回路は、不図示のセンサ基板で検知されたロータ23の回転位置情報に基づいて制御信号を送信する。駆動回路は、モータ21の電流をスイッチングする。オートストップ回路は、バッテリパック19の電力供給状態を検出し且つ検出結果に応じて過放電又は過電流状態とならないようにモータ21への電力供給を遮断する。
【0068】
モータハウジング12の膨出部12Jの後面には、スイッチパネル13が設けられる。スイッチパネル13には、押圧操作される待機スイッチ13Aとロックオンスイッチ13Bとが設けられる。待機スイッチ13Aは、1回押圧操作をすることでオン状態になる。待機スイッチ13Aがオン状態になると、電動作業機1は休止状態から待機状態へと移行する。待機状態では、バッテリパック19からコントローラ9に電力が供給される。ロックオンスイッチ13Bは、1回押圧操作することでオン状態になる。電動作業機1が待機状態のときにロックオンスイッチ13Bがオン状態になると、電動作業機1は駆動状態に移行する。駆動状態では、バッテリパック19からモータ21への電力供給が維持され、モータ21の駆動が維持される。
【0069】
電動作業機1が駆動状態のときに待機スイッチ13A又はロックオンスイッチ13Bを1回押圧操作すると、コントローラ9は、バッテリパック19からコントローラ9及びモータ21への電力供給をそれぞれ停止させる。これにより、電動作業機1は休止状態に移行する。また、電動作業機1が待機状態のときにロックオンスイッチ13Bが押圧操作されることなく所定時間が経過した場合、コントローラ9は、待機スイッチ13Aをオフ状態にする。これにより、電動作業機1は、待機状態から休止状態へと移行する。膨出部12Jの左側部には、水平方向に回転可能な変速ダイヤル14が設けられる。変速ダイヤル14を回転させることで、モータ21の回転速度を調整することができる。以上のようにバッテリパック19と電気的に接続されるコントローラ9,モータ21、スイッチパネル13、及び変速ダイヤル14は、いずれもモータハウジング12に取付けられる。これらの電材部品は、ブラケット16には直接取付けられていない。
【0070】
<モータアセンブリ>
図8は、本実施形態に係るモータアセンブリ20を示す右上後方からの分解斜視図である。モータアセンブリ20は、モータ21と、ファン22とを有する。
【0071】
実施形態において、モータ21の回転軸AXは、上下方向に延伸する。実施形態において、軸方向と上下方向とは平行である。以下の説明において、軸方向一方側を適宜、上方側、と称し、軸方向他方側を適宜、下方側、と称する。
【0072】
モータ21は、バッテリパック19から供給される電力に基づいて駆動する。モータ21は、ロータ23と、ステータ24とを有する。ロータ23は、ステータ24に対して回転する。モータ21は、インナロータ型のDCブラシレスモータである。ステータ24は、ロータ23の周囲に配置される。ロータ23は、回転軸AXを中心に回転する。
【0073】
ロータ23は、ロータコア27と、ロータシャフト28と、永久磁石29とを有する。
【0074】
ロータコア27は、積層された複数の鋼板を含む。鋼板は、鉄を主成分とする金属製の板である。ロータコア27は、回転軸AXを囲むように配置される。
【0075】
ロータシャフト28は、軸方向に延伸する。ロータシャフト28は、ロータコア27の内側に配置される。ロータコア27とロータシャフト28とは固定される。ロータシャフト28の上部は、ロータコア27の上端面から上方側に突出する。ロータシャフト28の下部は、ロータコア27の下端面から下方側に突出する。上述のように、ロータシャフト28の上部は、上軸受26Aに回転可能に支持される。ロータシャフト28の下部は、下軸受26Bに回転可能に支持される。
【0076】
永久磁石29は、ロータコア27に支持される。実施形態において、永久磁石29は、回転軸AXの周囲に4つ配置される。ロータコア27と永久磁石29とは固定される。永久磁石29として、ネオジム・鉄・ボロン系磁石が例示される。永久磁石29は、板状である。永久磁石29は、ロータコア27の内部に配置される。モータ21は、磁石埋込式(IPM:Interior Permanent Magnet)モータである。ロータコア27は、磁石孔30を有する。磁石孔30は、軸方向に延伸する。永久磁石29は、磁石孔30に配置される。永久磁石29の外面と磁石孔30の内面との間の間隙に樹脂が充填される。
【0077】
ロータコア27の外周面に凹部32が形成される。凹部32は、軸方向に延伸する。凹部32の上端部は、ロータコア27の上端面に接続される。凹部32の下端部は、ロータコア27の下端面に接続される。凹部32は、ロータコア27の外周面に複数設けられる。実施形態において、凹部32は、回転軸AXの周囲に4つ設けられる。複数の凹部32は、周方向に等間隔に配置される。凹部32は、ロータコア27の回転に起因する騒音の発生を抑制するために設けられる。なお、凹部32は、省略されてもよい。
【0078】
ファン22は、モータ21を冷却するための空気の流れを生成する。ファン22は、ステータ24及びロータコア27よりも下方側に配置される。ファン22は、ロータシャフト28の下部に固定される。ファン22の少なくとも一部は、ロータコア27の下端面と対向する位置に配置される。ファン22は、モータ21が発生する回転力により回転する。ロータシャフト28が回転すると、ファン22は、ロータシャフト28と一緒に回転する。
【0079】
図9は、本実施形態に係るステータ24を示す右上後方からの斜視図である。
図10は、本実施形態に係るステータ24を示す左下後方からの斜視図である。
図11は、本実施形態に係るステータ24を右方から見た図である。
図12は、本実施形態に係るステータ24を左方から見た図である。
図13は、本実施形態に係るステータ24を上方から見た図である。
図14は、本実施形態に係るステータ24を後方から見た図である。
図15は、本実施形態に係るステータ24を示す右上後方からの分解斜視図である。
【0080】
【0081】
ステータコア33は、積層された複数の鋼板を含む。鋼板は、鉄を主成分とする金属製の板である。ステータコア33は、ロータ23のロータコア27の周囲に配置される。インシュレータ34は、合成樹脂製の電気絶縁部材である。インシュレータ34は、ステータコア33に固定される。インシュレータ34は、ステータコア33と一体成型される。インシュレータ34は、例えばインサート成形によりステータコア33に固定される。コイル35は、複数設けられる。実施形態において、コイルは、6つ設けられる。コイル35は、インシュレータ34に固定される。短絡ユニット36は、インシュレータ34に固定される。
【0082】
図16は、本実施形態に係るステータコア33及びインシュレータ34を示す右上後方からの分解斜視図である。
【0083】
ステータコア33は、外筒部37と、ティース部38と、内壁部39とを有する。外筒部37は、回転軸AXを囲むように配置される。ティース部38は、外筒部37の内面から径方向内側に突出する。ティース部38は、周方向に複数設けられる。実施形態において、ティース部38は、6つ設けられる。複数のティース部38は、周方向に間隔をあけて配置される。内壁部39は、ティース部38の径方向内側の端部に接続される。周方向において、内壁部39の寸法は、ティース部38の寸法よりも大きい。周方向において、ティース部38の中心の位置と内壁部39の中心の位置とは、一致する。内壁部39は、ティース部38の内端部から周方向一方側及び周方向他方側のそれぞれに突出する突出部40を含む。
【0084】
ステータコア33の表面は、内面41と、外周面42と、上端面43と、下端面44と、対向面45と、対向面46と、側面47と、側面48とを含む。
【0085】
内面41は、径方向内側を向く。内面41は、内壁部39に配置される。内面41は、ロータコア27と対向する。回転軸AXと直交する面内において、内面41は、円弧状である。
【0086】
外周面42は、径方向外側を向く。外周面42は、外筒部37に配置される。
【0087】
上端面43は、上方側を向く。上端面43は、外筒部37の上端面、ティース部38の上端面、及び内壁部39の上端面を含む。上端面43は、回転軸AXに直交する。
【0088】
下端面44は、下方側を向く。下端面44は、外筒部37の下端面、ティース部38の下端面、及び内壁部39の下端面を含む。下端面44は、回転軸AXに直交する。
【0089】
対向面45は、径方向外側を向く。対向面45は、内壁部39に配置される。
【0090】
対向面46は、径方向内側を向く。対向面46は、外筒部37に配置される。
【0091】
側面47は、周方向一方側を向く。側面47は、ティース部38に配置される。
【0092】
側面48は、周方向他方側を向く。側面48は、ティース部38に配置される。
【0093】
インシュレータ34は、ステータコア33に固定される。インシュレータ34は、ステータコア33の表面の少なくとも一部を覆うように配置される。インシュレータ34は、被覆部49と、被覆部50と、被覆部51とを有する。被覆部49は、上端面43の少なくとも一部を覆う。被覆部50は、下端面44の少なくとも一部を覆う。被覆部51は、対向面45、対向面45、側面47、及び側面48を覆う。被覆部49と、被覆部50と、被覆部51とは、一体である。
【0094】
図13及び
図16に示すように、被覆部49は、被覆領域491と、被覆領域492と、被覆領域493と、被覆領域494と、被覆領域495とを含む。被覆領域491、被覆領域492、被覆領域493、被覆領域494、及び被覆領域495のそれぞれは、外筒部37の上端面を覆う。被覆領域491と、被覆領域492と、被覆領域493と、被覆領域494と、被覆領域495とは、外筒部37の上端面において周方向に間隔をあけて配置される。
【0095】
被覆領域491は、外筒部37の上端面の左部に配置される。被覆領域492は、外筒部37の上端面の左前部に配置される。被覆領域493は、外筒部37の上端面の右前部に配置される。被覆領域494は、外筒部37の上端面の右部に配置される。被覆領域495は、外筒部37の上端面の下部に配置される。周方向において、被覆領域495の寸法は、被覆領域491の寸法、被覆領域492の寸法、被覆領域493の寸法、及び被覆領域494の寸法よりも大きい。
【0096】
図16に示すように、被覆部50は、被覆領域501と、被覆領域502と、被覆領域503と、被覆領域504と、被覆領域505と、被覆領域506とを含む。被覆領域501、被覆領域502、被覆領域503、被覆領域504、被覆領域505、及び被覆領域506のそれぞれは、外筒部37の下端面を覆う。被覆領域501と、被覆領域502と、被覆領域503と、被覆領域504と、被覆領域505と、被覆領域506とは、外筒部37の下端面において周方向に間隔をあけて配置される。
【0097】
被覆領域501は、外筒部37の下端面の左後部に配置される。被覆領域502は、外筒部37の下端面の左前部に配置される。被覆領域503は、外筒部37の下端面の前部に配置される。被覆領域504は、外筒部37の下端面の右前部に配置される。被覆領域505は、外筒部37の下端面の右後部に配置される。被覆領域506は、外筒部37の下端面の後部に配置される。周方向において、被覆領域501の寸法と、被覆領域502の寸法と、被覆領域503の寸法と、被覆領域504の寸法と、被覆領域505の寸法と、被覆領域506の寸法とは、等しい。
【0098】
インシュレータ34は、コイル止部53と、コイル止部54と、コイル止部55と、ワイヤ支持部56と、ねじボス部57と、凸部58と、リブ110とを有する。
【0099】
コイル止部53は、内壁部39を囲むように配置される。コイル止部53は、コイル35よりも径方向内側に配置される。コイル止部53は、被覆部49と被覆部50と被覆部51とに亘って設けられる。軸方向及び周方向のそれぞれにおいて、コイル止部53の寸法は、内壁部39の寸法よりも大きい。コイル止部53は、内壁部39から上方側及び下方側のそれぞれに突出する。コイル止部53は、内壁部39から周方向一方側及び周方向他方側のそれぞれに突出する。コイル止部53の少なくとも一部は、ステータコア33の上端面43から上方側に突出する。コイル止部53の少なくとも一部は、ステータコア33の下端面44から下方側に突出する。
【0100】
コイル止部54は、コイル止部53よりも径方向外側に配置される。コイル止部54は、コイル35よりも径方向外側に配置される。コイル止部54は、被覆部49に設けられる。コイル止部54は、ステータコア33の上端面43から上方側に突出するように配置される。軸方向において、上端面43とコイル止部54の上端部との距離は、上端面43とコイル止部53の上端部との距離よりも小さい。すなわち、上端面43からのコイル止部54の突出量は、上端面43からのコイル止部53の突出量よりも小さい。
【0101】
コイル止部55は、コイル止部53よりも径方向外側に配置される。コイル止部55は、コイル35よりも径方向外側に配置される。コイル止部55は、被覆部50に設けられる。コイル止部55は、ステータコア33の下端面44から下方側に突出するように配置される。軸方向において、下端面44とコイル止部55の下端部との距離は、下端面44とコイル止部53の下端部との距離よりも大きい。すなわち、下端面44からのコイル止部55の突出量は、下端面44からのコイル止部53の突出量よりも大きい。
【0102】
ワイヤ支持部56は、被覆部49に設けられる。ワイヤ支持部56は、コイル35の数と同じ数だけ設けられる。ワイヤ支持部56は、コイル35よりも径方向外側に配置される。ワイヤ支持部56は、被覆部49から前方側に突出する一対の突出部59と、被覆部49から前方側に突出する一対の突出部60とを含む。一対の突出部59は、周方向に配置される。一対の突出部60は、周方向に配置される。突出部60は、突出部59よりも径方向外側に配置される。軸方向において、上端面43と突出部59の前方側の端部との距離は、上端面43と突出部60の前方側の端部との距離よりも大きい。すなわち、上端面43からの突出部59の突出量は、上端面43からの突出部60の突出量よりも大きい。
【0103】
ワイヤ支持部56は、被覆領域491、被覆領域492、被覆領域493、及び被覆領域494のそれぞれに1つずつ設けられる。ワイヤ支持部56は、被覆領域495に2つ設けられる。
【0104】
ねじボス部57は、被覆部49に設けられる。ねじボス部57は、被覆部49から上方側に突出する。ねじボス部57は、回転軸AXの周囲に複数配置される。本実施形態において、ねじボス部57は、周方向に間隔をあけて4つ設けられる。ねじボス部57は、被覆領域492及び被覆領域493のそれぞれに1つずつ設けられる。ねじボス部57は、被覆領域495に2つ設けられる。ねじボス部57のそれぞれにねじ孔が形成される。
【0105】
リブ110は、被覆部49の一部に設けられる。リブ110は、被覆部49の表面から上方側に突出する。本実施形態において、被覆領域491及び被覆領域494のそれぞれがリブ110を有する。リブ110は、左右方向に延伸する。被覆領域491において、リブ110は、ワイヤ支持部56の周方向両側に配置される。被覆領域494において、リブ110は、ワイヤ支持部56の周方向両側に配置される。
【0106】
本実施形態において、リブ110は、被覆領域491に配置されたリブ111及びリブ112と、被覆領域494に配置されたリブ113及びリブ114とを含む。リブ111は、被覆領域491においてワイヤ支持部56よりも後方に配置される。リブ112は、被覆領域491においてワイヤ支持部56よりも前方に配置される。リブ113は、被覆領域494においてワイヤ支持部56よりも前方に配置される。リブ114は、被覆領域494においてワイヤ支持部56よりも下方に配置される。
【0107】
凸部58は、外筒部37の上端面の下部を覆う被覆領域495から径方向外側に突出する。凸部58の少なくとも一部は、ステータコア33の外周面よりも径方向外側に突出する。凸部58は、モータハウジング12の内面の少なくとも一部に接触する。凸部58は、モータハウジング12に対してモータ21が回転することを抑制する回り止め機構として機能する。
【0108】
コイル35は、インシュレータ34に固定される。コイル35は、インシュレータ34を介してステータコア33に装着される。コイル35は、複数設けられる。実施形態において、コイル35は、6つ設けられる。コイル35は、インシュレータ34を介して複数のティース部38のそれぞれに巻かれる。
【0109】
コイル35がインシュレータ34を介してティース部38に巻かれた状態で、コイル止部53は、コイル35よりも径方向内側に配置される。
【0110】
コイル35がインシュレータ34を介してティース部38に巻かれた状態で、コイル止部54は、コイル35よりも径方向外側に配置される。
【0111】
コイル35がインシュレータ34を介してティース部38に巻かれた状態で、コイル止部55は、コイル35よりも径方向外側に配置される。
【0112】
径方向において、コイル35の一部は、コイル止部53とコイル止部54との間に配置される。径方向において、コイル35の別の一部は、コイル止部53とコイル止部55との間に配置される。複数のコイル35は、インシュレータ34に固定される。コイル35とステータコア33とは、インシュレータ34により絶縁される。
【0113】
複数のコイル35は、1本のワイヤ620を巻くことに形成される。周方向に隣り合うコイル35は、ワイヤ620の一部である接続線62により繋がれる。接続線62は、一つのコイル35と他の一つのコイル35との間のワイヤ620である。軸方向において、接続線62は、コイル35の中心とコイル35の上端部との間に配置される。
【0114】
接続線62は、インシュレータ34のワイヤ支持部56に支持される。本実施形態において、接続線62は、径方向において突出部59と突出部60との間に配置される。
【0115】
図17は、本実施形態に係る短絡ユニット36を示す右上後方からの斜視図である。
図18は、本実施形態に係る短絡ユニット36を示す右上後方からの分解斜視図である。
【0116】
短絡ユニット36は、バッテリパック19からの駆動電流を供給される。バッテリパック19からの駆動電流は、コントローラ9及び電源線を介して短絡ユニット36に供給される。バッテリパック19から短絡ユニット36に供給される駆動電流は、コントローラ9により制御される。短絡ユニット36は、外部端子63と、コイル端子64と、短絡部材65と、絶縁部材66とを有する。
【0117】
外部端子63は、電源線に接続される。電源線は、コントローラ9と外部端子63とを接続する。外部端子63は、電源線及びコントローラ9を介してバッテリパック19に接続される。バッテリパック19からの駆動電流は、コントローラ9及び電源線を介して外部端子63に供給される。本実施形態において、外部端子63は、3つ設けられる。
【0118】
コイル端子64は、接続線62を介してコイル35に接続される。コイル端子64は、ヒュージング端子と呼ばれてもよい。コイル端子64は、導電部材である。接続線62は、ワイヤ支持部56に支持されている状態で、コイル端子64に接続される。接続線62は、コイル端子64の折り曲げ部分の内側に配置される。コイル端子64と接続線62とは溶接される。コイル端子64と接続線62とが溶接されることにより、コイル端子64は、接続線62を介してコイル35に接続される。
【0119】
コイル端子64は、回転軸AXの周囲に複数配置される。軸方向において、複数のコイル端子64の位置は等しい。コイル端子64は、コイル35の数と同じ数だけ設けられる。本実施形態において、コイル端子64は、6つ設けられる。
【0120】
短絡部材65は、外部端子63とコイル端子64とを繋ぐ。本実施形態において、短絡部材65は、外部端子63及びコイル端子64と一体である。短絡部材65は、径方向に対向する一対の接続線62を接続(短絡)する。径方向に対向する一対の接続線62は、周方向において180[°]離れている。短絡部材65は、導電部材である。短絡部材65は、回転軸AXの周囲の一部に配置される。回転軸AXと直交する面内において、短絡部材65は、湾曲する。短絡部材65は、複数設けられる。本実施形態において、短絡部材65は、3つ設けられる。短絡部材65は、1つの外部端子63と2つのコイル端子64とを接続(短絡)する。
【0121】
絶縁部材66は、合成樹脂製である。絶縁部材66は、回転軸AXを囲むように設けられる。絶縁部材66は、外部端子63及び短絡部材65を支持する。コイル端子64は、短絡部材65を介して絶縁部材66に支持される。絶縁部材66は、ベース部67と、ねじボス部69と、位置決め凹部71と、支持部72とを有する。
【0122】
ベース部67は、環状である。ベース部67は、短絡部材65を支持する。短絡部材65一部又は全部は、ベース部67の内部に配置される。ベース部67は、短絡部材65と一体成型される。短絡部材65は、ベース部67を形成する合成樹脂でモールドされる。なお、ベース部67は、例えばインサート成形により短絡部材65に固定されてもよい。ベース部67により、3つの短絡部材65は、相互に絶縁される。
【0123】
ねじボス部69は、ベース部67の外縁部から径方向外側に突出する。ねじボス部69は、周方向に複数設けられる。実施形態において、ねじボス部69は、4つ設けられる。ねじボス部69に開口74が形成される。
【0124】
位置決め凹部71は、ベース部67よりも径方向外側に配置される。位置決め凹部71は、ねじボス部69に設けられる。位置決め凹部71は、ねじボス部69の下端面から上方側に凹むように設けられる。
【0125】
支持部72は、ベース部67から軸方向に突出する。支持部72は、外部端子63を支持する。本実施形態において、支持部72は、ベース部67の後部から上方側に突出する。支持部72は、インシュレータ34の凸部58の上方側に配置される。
【0126】
支持部72は、外部端子63及びナット73を保持する3つの保持部72U,72V,72Wを有する。本実施形態において、支持部72は、1つである。1つの支持部72に3つの保持部72U,72V,72Wが設けられる。3つの保持部72U,72V,72Wのそれぞれに、外部端子63が配置される。また、支持部72は、3つのナット73を保持する。ナット73は、支持部72に固定される。電源線と外部端子63とがナット73に結合されるボルトにより固定される。
【0127】
絶縁部材66は、ステータコア33の外周面よりも径方向内側に配置される。すなわち、絶縁部材66は、ステータコア33よりも径方向外側に突出しないように設けられる。
図11及び
図12に示すように、支持部72の後端部は、凸部58の後端部よりも前方側に配置される。
【0128】
絶縁部材66と同様、外部端子63、コイル端子64、及び短絡部材65のそれぞれは、ステータコア33の外周面よりも径方向内側に配置される。径方向において、回転軸AXと外部端子63との距離は、回転軸AXとコイル端子64との距離よりも短い。すなわち、外部端子63は、コイル端子64よりも径方向内側に配置される。
【0129】
本実施形態においては、短絡ユニット36を構成する部材の全てが、ステータコア33の外周面よりも径方向内側に配置される。短絡ユニット36を構成する部材の全てが、ステータコア33よりも径方向外側に突出しないように設けられる。
【0130】
外部端子63は、短絡部材65から軸方向に突出する。コイル端子64は、短絡部材65から軸方向に突出する。外部端子63は、短絡部材65から上方側に突出する。コイル端子64は、短絡部材65から下方側に突出する。
【0131】
外部端子63は、板状である。外部端子63は、前面631(第1面)と、後面632(第2面)とを有する。前面631は、径方向内側を向く。後面632は、径方向外側を向く。前面631と後面632とは、平行である。前面631及び後面632のそれぞれは、平坦面である。前面631及び後面632のそれぞれは、回転軸AXに平行である。外部端子63は、前面631及び後面632のそれぞれと回転軸AXとが平行になるように、支持部72の保持部72U,72V,72Wに保持される。
【0132】
ナット73は、前面631に対向する対向面731を有する。対向面731は、径方向外側を向く。対向面731は、平坦面である。対向面731は、回転軸AXに平行である。ナット73は、対向面731と回転軸AXとが平行になるように、支持部72の保持部72U,72V,72Wに保持される。
【0133】
上面67Aは、実質的に平坦面である。ベース部67の上面67Aは、回転軸AXに実質的に直交する。支持部72の側面とベース部67の上面67Aとは、実質的に直交する。
【0134】
短絡部材65は、板状である。短絡部材65は、上面651(一方面)と、下面652(他方面)とを有する。上面651は、上方側を向く。下面652は、下方側を向く。上面651と下面652とは、実質的に平行である。軸方向における上面651と下面652との距離を示す短絡部材65の厚みは、一定である。上面651及び下面652のそれぞれは、回転軸AXに実質的に直交する。外部端子63の前面631と短絡部材65の上面651とは、実質的に直交する。
【0135】
短絡ユニット36の絶縁部材66は、インシュレータ34に固定される。モータアセンブリ20は、短絡ユニット36の絶縁部材66とインシュレータ34とを固定するねじ92を有する。ねじ92は、絶縁部材66のねじボス部69の開口74を介して、インシュレータ34のねじボス部57のねじ孔に結合される。ねじ92により、短絡ユニット36の絶縁部材66とインシュレータ34とが固定される。短絡ユニット36の少なくとも一部は、インシュレータ34よりも上方側に配置される。
【0136】
図19は、本実施形態に係るステータ24を模式的に示す図である。
図20は、本実施形態に係るコイル35の結線状態を模式的に示す図である。
図21は、本実施形態に係る短絡部材65を示す右上後方からの分解斜視図である。
図22は、本実施形態に係る短絡部材65を上方から見た図である。
【0137】
複数のコイル35は、1本のワイヤ620を巻くことに形成される。
図19及び
図20に示すように、ワイヤ620は、巻き始め部分35Sからティース部38に巻き始められる。周方向に隣り合うティース部38のそれぞれにワイヤ620が順次巻かれることによって、6つのコイル35が形成される。ワイヤ620は、巻き終わり部分35Eにおいて巻き終わる。
【0138】
バッテリパック19からの駆動電流は、コントローラ9及び電源線を介して、短絡ユニット36の外部端子63に供給される。バッテリパック19からコントローラ9及び電源線を介して外部端子63に供給された駆動電流は、短絡部材65及びコイル端子64を流れた後、接続線62を介してコイル35に供給される。
【0139】
本実施形態において、バッテリパック19からモータ21に供給される駆動電流は、U相駆動電流、V相駆動電流、及びW相駆動電流を含む。
【0140】
電源線は、U相駆動電流が供給される電源線93Uと、V相駆動電流が供給される電源線93Vと、W相駆動電流が供給される電源線93Wとを含む。
【0141】
外部端子63は、U相駆動電流が供給される外部端子63Uと、V相駆動電流が供給される外部端子63Vと、W相駆動電流が供給される外部端子63Wとを含む。外部端子63Uは、保持部72Uに保持される。外部端子63Vは、保持部72Vに保持される。外部端子63Wは、保持部72Wに保持される。
【0142】
短絡部材65は、外部端子63Uを介して電源線93Uに接続される短絡部材65Uと、外部端子63Vを介して電源線93Vに接続される短絡部材65Vと、外部端子63Wを介して電源線93Wに接続される短絡部材65Wとを含む。
【0143】
コイル端子64は、短絡部材65Uに接続される一対のコイル端子64U(64U1,64U2)と、短絡部材65Vに接続される一対のコイル端子64V(64V1,64V2)と、短絡部材65Wに接続される一対のコイル端子64W(64W1,64W2)とを含む。
【0144】
図23は、本実施形態に係るU相の短絡部材65Uを上方から見た図である。
図24は、本実施形態に係るV相の短絡部材65Vを上方から見た図である。
図25は、本実施形態に係るW相の短絡部材65Wを上方から見た図である。
図22、
図23、
図24、及び
図25において、仮想円VCは、回転軸AXに直交する面内におけるステータコア33の外周面を示す。仮想円VCは、回転軸AXを中心とする円である。
【0145】
短絡部材65Uは、外部端子63Uとコイル端子64U1とコイル端子64U2とを繋ぐ。短絡部材65Vは、外部端子63Vとコイル端子64V1とコイル端子64V2とを繋ぐ。短絡部材65Wは、外部端子63Wとコイル端子64W1とコイル端子64W2とを繋ぐ。
【0146】
外部端子63Uとコイル端子64U1とコイル端子64U2と短絡部材65Uとは、一体(単一部材)である。外部端子63Vとコイル端子64V1とコイル端子64V2と短絡部材65Vとは、一体(単一部材)である。外部端子63Wとコイル端子64W1とコイル端子64W2と短絡部材65Wとは、一体(単一部材)である。
【0147】
外部端子63Uは、短絡部材65Uの一端部に接続される。外部端子63Uは、短絡部材65Uの一端部から上方側に突出する。コイル端子64U2は、短絡部材65Uの他端部に接続される。コイル端子64U2は、短絡部材65Uの他端部から下方側に突出する。コイル端子64U1は、短絡部材65Uの一端部と他端部との間の中間部に接続される。コイル端子64U1は、短絡部材65Uの一端部と他端部との間の中間部から下方側に突出する。
【0148】
外部端子63Vは、短絡部材65Vの一端部と他端部との間の中間部に接続される。外部端子63Vは、短絡部材65Vの中間部から上方側に突出する。コイル端子64V1は、短絡部材65Vの一端部に接続される。コイル端子64V1は、短絡部材65Vの一端部から下方側に突出する。コイル端子64V2は、短絡部材65Vの他端部に接続される。コイル端子64V2は、短絡部材65Uの他端部から下方側に突出する。
【0149】
外部端子63Wは、短絡部材65Wの一端部に接続される。外部端子63Wは、短絡部材65Wの一端部から上方側に突出する。コイル端子64W2は、短絡部材65Wの他端部に接続される。コイル端子64W2は、短絡部材65Wの他端部から下方側に突出する。コイル端子64W1は、短絡部材65Wの一端部と他端部との間の中間部に接続される。コイル端子64W1は、短絡部材65Wの一端部と他端部との間の中間部から下方側に突出する。
【0150】
外部端子63U、コイル端子64U1、コイル端子64U2、及び短絡部材65Uのそれぞれは、ステータコア33の外周面よりも径方向内側に配置される。径方向において、回転軸AXと外部端子63Uとの距離は、回転軸AXとコイル端子64U1との距離及び回転軸AXとコイル端子64U2との距離よりも短い。すなわち、外部端子63Uは、コイル端子64U1及びコイル端子64U2よりも径方向内側に配置される。
【0151】
外部端子63V、コイル端子64V1、コイル端子64V2、及び短絡部材65Vのそれぞれは、ステータコア33の外周面よりも径方向内側に配置される。径方向において、回転軸AXと外部端子63Vとの距離は、回転軸AXとコイル端子64V1との距離及び回転軸AXとコイル端子64V2との距離よりも短い。すなわち、外部端子63Vは、コイル端子64V1及びコイル端子64V2よりも径方向内側に配置される。
【0152】
外部端子63W、コイル端子64W1、コイル端子64W2、及び短絡部材65Wのそれぞれは、ステータコア33の外周面よりも径方向内側に配置される。径方向において、回転軸AXと外部端子63Wとの距離は、回転軸AXとコイル端子64W1との距離及び回転軸AXとコイル端子64W2との距離よりも短い。すなわち、外部端子63Wは、コイル端子64W1及びコイル端子64W2よりも径方向内側に配置される。
【0153】
周方向の前端部の位置を0[°]の位置、周方向の右端部の位置を90[°]の位置、周方向の後端部の位置を180[°]の位置、周方向の左端部の位置を270[°]の位置とした場合、外部端子63Uは、180[°]の位置に配置される。一方のコイル端子64U1は、210[°]の位置に配置される。他方のコイル端子64U2は、30[°]の位置に配置される。
【0154】
外部端子63Vは、180[°]の位置に配置される。一方のコイル端子64V1は、270[°]の位置に配置される。他方のコイル端子64V2は、90[°]の位置に配置される。
【0155】
外部端子63Wは、180[°]の位置に配置される。一方のコイル端子64W1は、150[°]の位置に配置される。他方のコイル端子64W2は、330[°]の位置に配置される。
【0156】
図23に示すように、短絡部材65Uは、外部端子63Uとコイル端子64U1との間の根元部分65U1と、コイル端子64U1とコイル端子64U2との間の先端部分65U2と、を含む。根元部分65U1の長さは、先端部分65U2の長さよりも短い。
【0157】
図24に示すように、短絡部材65Vは、コイル端子64V1に接続される左部分65V1(第1部分)と、コイル端子64V2に接続される右部分65V2(第2部分)と、外部端子63Vと左部分65V1及び右部分65V2のそれぞれとを接続する根元部分65V3(第3部分)と、を含む。左部分65V1の長さと右部分65V2の長さとは、実質的に等しい。根元部分65V3の長さは、左部分65V1の長さ及び右部分65V2の長さよりも短い。
【0158】
図25に示すように、短絡部材65Wは、外部端子63Wとコイル端子64W1との間の根元部分65W1と、コイル端子64W1とコイル端子64W2との間の先端部分65W2と、を含む。根元部分65W1の長さは、先端部分65W2の長さよりも短い。
【0159】
根元部分65U1の太さは、先端部分65U2の太さよりも太い。上述のように、本実施形態において、短絡部材65Uの厚みは、一定である。短絡部材65Uの太さは、径方向における短絡部材65Uの寸法とみなされてもよい。
図23に示すように、根元部分65U1の径方向の寸法HU1は、先端部分65U2の径方向の寸法HU2よりも大きい。寸法HU1は、根元部分65U1の径方向の寸法の最小値を含み、寸法HU2は、先端部分65U2の径方向の寸法の最大値を含む。
【0160】
根元部分65W1の太さは、先端部分65W2の太さよりも太い。短絡部材65Wの太さは、径方向における短絡部材65Wの寸法とみなされてもよい。
図25に示すように、根元部分65W1の径方向の寸法HW1は、先端部分65W2の径方向の寸法HW2よりも大きい。寸法HW1は、根元部分65W1の径方向の寸法の最小値を含み、寸法HW2は、先端部分65W2の径方向の寸法の最大値を含む。
【0161】
根元部分65V3の太さは、左部分65V1の太さ及び右部分65V2の太さよりも太い。
図24に示すように、左部分65V1の径方向の寸法HV1と、右部分65V2の径方向の寸法HV2とは、実質的に等しい。根元部分65V3の幅の寸法HV3は、寸法HV1及び寸法HV2よりも大きい。
【0162】
短絡部材65U,65V,65Wの太さは、短絡部材65U,65V,65Wにおいて電流が流れる方向に直交する短絡部材65U,65V,65Wの断面積とみなされてもよい。
【0163】
根元部分65U1の断面積は、先端部分65U2の断面積よりも大きい。根元部分65U1の断面積は、根元部分65U1の電流が流れる方向に直交する断面積の最小値を含む。先端部分65U2の断面積は、先端部分65U2の電流が流れる方向に直交する断面積の最大値を含む。
【0164】
根元部分65W1の断面積は、先端部分65W2の断面積よりも大きい。根元部分65W1の断面積は、根元部分65W1の電流が流れる方向に直交する断面積の最小値を含む。先端部分65W2の断面積は、先端部分65W2の電流が流れる方向に直交する断面積の最大値を含む。
【0165】
根元部分65V3の断面積は、左部分65V1の断面積及び右部分65V2の断面積よりも大きい。左部分65V1の断面積と右部分65V2の断面積とは、実質的に等しい。根元部分65V3の断面積は、根元部分65V3の電流が流れる方向に直交する断面積の最小値を含む。左部分65V1の断面積は、左部分65V1の電流が流れる方向に直交する断面積の最大値を含む。右部分65V2の断面積は、右部分65V2の電流が流れる方向に直交する断面積の最大値を含む。
【0166】
6つのコイル35のそれぞれは、U(U-V)相、V(V-W)相、及びW(W-U)相のいずれか一つの相に割り当てられる。
【0167】
一対のコイル35が、U相、V相、W相のそれぞれに割り当てられる。6つのコイル35は、U相に割り当てられた一対のU相コイル35U(35U1,35U2)と、V相に割り当てられた一対のV相コイル35V(35V1,35V2)と、W相に割り当てられた一対のW相コイル35W(35W1,35W2)とを含む。すなわち、6つのコイル35のうち、2つのコイル35がU相コイル35U(35U1,35U2)に割り当てられ、2つのコイル35がV相コイル35V(35V1,35V2)に割り当てられ、2つのコイル35がW相コイル35W(35W1,35W2)に割り当てられる。
【0168】
2つのU相コイル35U(35U1,35U2)は、径方向に対向して配置される。2つのV相コイル35V(35V1,35V2)は、径方向に対向して配置される。2つのW相コイル35W(35W1,35W2)は、径方向に対向して配置される。
【0169】
図19に示すように、周方向において、U相コイル35U1の一方の隣にV相コイル35V2が配置され、V相コイル35V2の一方の隣にW相コイル35W2が配置され、W相コイル35W2の一方の隣にU相コイル35U2が配置され、U相コイル35U2の一方の隣にV相コイル35V1が配置され、V相コイル35V1の一方の隣にW相コイル35W2が配置される。U相コイル35U1とU相コイル35U2とは、径方向に対向して配置される。V相コイル35V1とV相コイル35V2とは、径方向に対向して配置される。W相コイル35W1とW相コイル35W2とは、径方向に対向して配置される。
【0170】
一方のコイル端子64U1は、周方向に隣り合うW相コイル35W1とU相コイル35U1とを繋ぐ接続線62に接続される。他方のコイル端子64U2は、周方向に隣り合うW相コイル35W2とU相コイル35U2とを繋ぐ接続線62に接続される。一方のコイル端子64V1は、周方向に隣り合うU相コイル35U1とV相コイル35V2とを繋ぐ接続線62に接続される。他方のコイル端子64V2は、周方向に隣り合うU相コイル35U2とV相コイル35V1とを繋ぐ接続線62に接続される。一方のコイル端子64W1は、周方向に隣り合うV相コイル35V1とW相コイル35W1とを繋ぐ接続線62に接続される。他方のコイル端子64W2は、周方向に隣り合うV相コイル35V2とW相コイル35W2とを繋ぐ接続線62に接続される。
【0171】
図20に示すように、1のU相コイル35U1と1つのV相コイル35V1と1つのW相コイル35W1とからなる1つのコイル群が、デルタ結線される。1つのU相コイル35U2と1つのV相コイル35V2と1つのW相コイル35W2とからなる1つのコイル群が、デルタ結線される。一方のコイル群と他方のコイル群とが並列接続される。
【0172】
電源線93UにU相駆動電流が入力された場合、U相駆動電流は、短絡部材65Uを介して一対のコイル端子64U(64U1,64U2)のそれぞれに供給される。外部端子63Uに供給されたU相駆動電流の一部は、根元部分65U1を介してコイル端子64U1に供給される。外部端子63Uに供給されたU相駆動電流の一部は、根元部分65U1及び先端部分65U2を介してコイル端子64U2に供給される。一対のU相コイル35Uのうち、一方のU相コイル35U1がN極に励磁される場合、他方のU相コイル35U2はS極に励磁される。N極に励磁されたU相コイル35U1の隣のV相コイル35V1はS極に励磁され、S極に励磁されたU相コイル35U2の隣のV相コイル35V2はN極に励磁される。
【0173】
電源線93VにV相駆動電流が入力された場合、V相駆動電流は、短絡部材65Vを介して一対のコイル端子64V(64V1,64V2)のそれぞれに供給される。外部端子63Vに供給されたV相駆動電流の一部は、根元部分65V3及び左部分65V1を介してコイル端子64V1に供給される。外部端子63Vに供給されたV相駆動電流の一部は、根元部分65V3及び右部分65V2を介してコイル端子64V2に供給される。一対のV相コイル35Vのうち、一方のV相コイル35V1がN極に励磁される場合、他方のV相コイル35V2はS極に励磁される。N極に励磁されたV相コイル35V1の隣のW相コイル35W1はS極に励磁され、S極に励磁されたV相コイル35V2の隣のW相コイル35W2はN極に励磁される。
【0174】
電源線93WにW相駆動電流が入力された場合、W相駆動電流は、短絡部材65Wを介して一対のコイル端子64W(64W1,64W2)のそれぞれに供給される。外部端子63Wに供給されたW相駆動電流の一部は、根元部分65W1を介してコイル端子64W1に供給される。外部端子63Wに供給されたW相駆動電流の一部は、根元部分65W1及び先端部分65W2を介してコイル端子64W2に供給される。一対のW相コイル35Wのうち、一方のW相コイル35W1がN極に励磁される場合、他方のW相コイル35W2はS極に励磁される。N極に励磁されたW相コイル35W1の隣のU相コイル35U1はS極に励磁され、S極に励磁されたW相コイル35W2の隣のU相コイル35U2はN極に励磁される。
【0175】
U相コイル35U(35U1,35U2)に流れる電流をIとした場合、コイル端子64U(64U1,64U2)には、[√3×I]の電流が流れ、外部端子63Uには[2×√3×I]の電流が流れる。本実施形態においては、根元部分65U1の太さは、先端部分65U2の太さよりも太い。根元部分65U1の太さが太く、根元部分65U1における電気抵抗が小さいので、根元部分65U1に[2×√3×I]のような大きい電流が流れても、短絡部材65Uが発熱することが抑制される。本実施形態においては、U相コイル35Uにおける電流密度と、先端部分65U2における電流密度と、根元部分65U1における電流密度との差が小さくなるように(電流密度が均一化されるように)、根元部分65U1の太さ(断面積)及び先端部分65U2の太さ(断面積)が調整される。なお、電流密度[A/mm2]とは、単位断面積を流れる電流値をいう。
【0176】
同様に、根元部分65V3の太さは、左部分65V1の太さ及び右部分65V2の太さよりも太い。根元部分65V3における電気抵抗が小さいので、V相コイル35Vに電流Iが流れるように根元部分65V3に[2×√3×I]のような大きい電流が流れても、短絡部材65Vが発熱することが抑制される。本実施形態においては、V相コイル35Vにおける電流密度と、左部分65V1における電流密度と、右部分65V2における電流密度と、根元部分65V3における電流密度との差が小さくなるように(電流密度が均一化されるように)、根元部分65V3の太さ(断面積)、左部分65V1の太さ(断面積)、及び右部分65V2の太さ(断面積)が調整される。
【0177】
同様に、根元部分65W1の太さは、先端部分65W2の太さよりも太い。根元部分65W1における電気抵抗が小さいので、W相コイル35Wに電流Iが流れるように根元部分65W1に[2×√3×I]のような大きい電流が流れても、短絡部材65Wが発熱することが抑制される。本実施形態においては、W相コイル35Wにおける電流密度と、先端部分65W2における電流密度と、根元部分65W1における電流密度との差が小さくなるように(電流密度が均一化されるように)、根元部分65W1の太さ(断面積)及び先端部分65W2の太さ(断面積)が調整される。
【0178】
なお、短絡部材65Uの耐熱温度がU相コイル35Uの耐熱温度よりも高い場合、U相コイル35Uにおける電流密度と根元部分65U1における電流密度とが均一化されなくてもよい。根元部分65U1における電流密度がU相コイル35Uにおける電流密度の例えば1.5倍以下になるように、根元部分65U1の太さ(断面積)が調整されてもよい。短絡部材65V及び短絡部材65Wについても同様である。
【0179】
<モータアセンブリの組立方法>
モータアセンブリ20の組立作業において、ステータコア33にインシュレータ34が固定された後、インシュレータ34にコイル35が巻かれる。インシュレータ34にコイル35が巻かれた後、インシュレータ34に短絡ユニット36が接続される。
【0180】
短絡ユニット36の絶縁部材66とインシュレータ34とを接続する場合、インシュレータ34のねじボス部57が短絡ユニット36の位置決め凹部71に配置される。ねじボス部57は、位置決め凹部71に配置される位置決め凸部として機能する。これにより、短絡ユニット36の絶縁部材66とインシュレータ34とが位置決めされる。
【0181】
短絡ユニット36の絶縁部材66は、インシュレータ34に固定される。モータアセンブリ20は、短絡ユニット36の絶縁部材66とインシュレータ34とを固定するねじ92を有する。ねじ92は、絶縁部材66のねじボス部69の開口74を介して、インシュレータ34のねじボス部57のねじ孔に結合される。ねじ92により、短絡ユニット36の絶縁部材66とインシュレータ34とが固定される。短絡ユニット36の少なくとも一部は、インシュレータ34よりも上方側に配置される。
【0182】
上述のように、接続線62とコイル端子64とが接続される。コイル端子64において、接続線62がコイル端子64の折り曲げ部分の内側に配置される。接続線62は、コイル端子64にヒュージングにより固定される。
【0183】
<効果>
以上説明したように、本実施形態において、電動作業機1は、ステータ24及び回転軸AXを中心に回転するロータ23を有するモータ21と、モータ21が発生する回転力により回転する出力部である先端刃具25と、を備える。ステータ24は、ステータコア33と、ステータコア33に固定されるインシュレータ34と、インシュレータ34に固定される複数のコイル35と、電源線93U,93Wが接続される外部端子63U,63Wと、コイル35(35U,35W)に接続されるコイル端子64U1,64W1及びコイル端子64U2,64W2と、外部端子63U,63Wとコイル端子64U1,64W1とコイル端子64U2,64W2とを繋ぐ短絡部材65U,65Wと、を有する。短絡部材65U,65Wは、外部端子63U,63Wとコイル端子64U1,64W1との間の根元部分65U1,65W1と、コイル端子64U1,64W1とコイル端子64U2,64W2との間の先端部分65U2,65W2と、を含む。根元部分65U1,65W1の太さは、先端部分65U2,65W2の太さよりも太い。
【0184】
上記の構成では、コイル35(35U,35W)に所定の電流を流すために外部端子63U,63Wに電流を供給する場合、外部端子63U,63W及び根元部分65U1,65W1を流れる電流は、先端部分65U2,65W2を介してコイル端子64U1,64W1及びコイル端子64U2,64W2に供給される電流よりも多くなる。例えば、コイル35(35U,35W)に電流Iを流す場合、外部端子63U,63W及び根元部分65U1,65W1を流れる電流は、[2×√3×I]であり、先端部分65U2,65W2を介してコイル端子64U1,64W1及びコイル端子64U2,64W2に供給される電流は、[√3×I]である。根元部分65U1,65W1の太さが太いので、根元部分65U1,65W1の電気抵抗が小さくなる。そのため、短絡部材65U,65Wを含むモータ21の発熱が抑制される。
【0185】
本実施形態において、外部端子63U,63Wに供給された電流の一部は、根元部分65U1,65W1を介してコイル端子64U1,64W1に供給され、外部端子63U,63Wに供給された電流の一部は、根元部分65U1,65W1及び先端部分65U2,65W2を介してコイル端子64U2,64W2に供給される。
【0186】
上記の構成では、短絡部材65U,65Wの発熱が抑制される。
【0187】
本実施形態において、外部端子63U,63Wは、短絡部材65U,65Wの一端部に接続され、コイル端子64U1,64W1は、短絡部材65U,65Wの中間部に接続され、コイル端子64U2,64W2は、短絡部材65U,65Wの他端部に接続されてもよい。
【0188】
上記の構成では、短絡部材65U,65Wの発熱が抑制される。
【0189】
本実施形態において、電動作業機1は、ステータ24及び回転軸AXを中心に回転するロータ23を有するモータ21と、モータ21が発生する回転力により回転する出力部である先端刃具25と、を備える。ステータ24は、ステータコア33と、ステータコア33に固定されるインシュレータ34と、インシュレータ34に固定される複数のコイル35と、電源線93Vが接続される外部端子63Vと、コイル35(35V)に接続されるコイル端子64V1及びコイル端子64V2と、外部端子63Vとコイル端子64V1とコイル端子64V2とを繋ぐ短絡部材65Vと、を有する。短絡部材65Vは、コイル端子64V1に接続される第1部分である左部分65V1と、コイル端子64V2に接続される第2部分である右部分65V2と、外部端子63Vと左部分65V1及び右部分65V2のそれぞれとを接続する第3部分である根元部分65V3と、を含む。根元部分65V3の太さは、左部分65V1の太さ及び右部分65V2の太さよりも太い。
【0190】
上記の構成では、コイル35(35V)に所定の電流を流すために外部端子63Vに電流を供給する場合、外部端子63V及び根元部分65V3を流れる電流は、左部分65V1を介してコイル端子64V1に供給される電流及び右部分65V2を介してコイル端子64V2に供給される電流よりも多くなる。例えば、コイル35(35V)に電流Iを流す場合、外部端子63V及び根元部分65V3を流れる電流は、[2×√3×I]であり、左部分65V1を介してコイル端子64Vに供給される電流及び右部分65V2を介してコイル端子64V2に供給される電流は、[√3×I]である。根元部分65V3の太さが太いので、根元部分65V3の電気抵抗が小さくなる。そのため、短絡部材65Vを含むモータ21の発熱が抑制される。
【0191】
本実施形態において、外部端子63Vに供給された電流の一部は、根元部分65V3及び左部分65V1を介してコイル端子64V1に供給され、外部端子63Vに供給された電流の一部は、根元部分65V3及び右部分65V2を介してコイル端子64V2に供給される。
【0192】
上記の構成では、短絡部材65Vの発熱が抑制される。
【0193】
本実施形態において、短絡部材65U,65V,65Wの太さは、短絡部材65U,65V,65Wにおいて電流が流れる方向に直交する短絡部材65U,65V,65Wの断面積を含む。
【0194】
上記の構成では、短絡部材65U,65V,65Wの断面積を短絡部材65U,65V,65Wの太さとみなすことができる。
【0195】
本実施形態において、コイル35は、6つ設けられ、2つのコイル35がU相コイル35Uに割り当てられ、2つのコイル35がV相コイル35Vに割り当てられ、2つのコイル35がW相コイル35Wに割り当てられる。短絡部材65U,65V,65Wにより、1つのU相コイル35Uと1つのV相コイル35Vと1つのW相コイル35Wとからなる1つのコイル35群がデルタ結線され、一方のコイル35群と他方のコイル35群とが並列接続される。
【0196】
上記の構成では、U相コイル35U、V相コイル35V、及びW相コイル35Wのそれぞれに所定の電流を流す場合、短絡部材65U,65V,65Wの発熱が抑制される。
【0197】
本実施形態において、コイル35は、3の倍数の個数だけ設けられ、全個数のコイル35のうち、1/3の個数のコイル35がU相コイル35Uに割り当てられ、1/3の個数のコイル35がV相コイル35Vに割り当てられ、1/3の個数のコイル35がW相コイル35Wに割り当てられてもよい。短絡部材65U,65V,65Wにより、少なくとも1つのU相コイル35Uと少なくとも1つのV相コイル35Vと少なくとも1つのW相コイル35Wとからなる1つのコイル35群がデルタ結線され、複数のコイル35群が並列接続されてもよい。
【0198】
上記の構成では、U相コイル35U、V相コイル35V、及びW相コイル35Wのそれぞれに所定の電流を流す場合、短絡部材65U,65V,65Wの発熱が抑制される。
【0199】
本実施形態において、外部端子63U,63V,63Wとコイル端子64U1,64V1,64W1とコイル端子64U2,64V2,64W2と短絡部材65U,65V,65Wとは、一体である。
【0200】
上記の構成では、部品点数が抑制される。
【0201】
本実施形態において、電動作業機1は、外部端子63U,63V,63W及び短絡部材65U,65V,65Wを支持する絶縁部材66を備える。
【0202】
上記の構成では、外部端子63U,63V,63W及び短絡部材65U,65V,65Wと周囲の導電部材とが絶縁される。
【0203】
本実施形態において、絶縁部材66は、ステータコア33の外周面よりも径方向内側に配置される。
【0204】
上記の構成では、絶縁部材66は、ステータコア33の外周面よりも径方向内側に配置されるので、径方向においてモータ21が小型化される。
【0205】
本実施形態において、絶縁部材66は、短絡部材65U,65V,65Wを支持する環状のベース部67と、ベース部67から軸方向に突出し、外部端子63U,63V,63Wを支持する支持部72と、を有する。
【0206】
上記の構成では、外部端子63U,63V,63Wを支持する支持部72がベース部67から軸方向に突出するので、径方向においてモータ21が小型化される。
【0207】
本実施形態において、外部端子63U,63V,63Wは、径方向内側を向く第1面である前面631と、径方向外側を向く第2面である後面632と、を有する。前面631及び後面632のそれぞれと回転軸AXとが平行になるように、支持部72に支持される。
【0208】
上記の構成では、径方向においてモータ21が小型化される。
【0209】
本実施形態において、外部端子63U,63V,63Wは、ステータコア33の外周面よりも径方向内側に配置される。
【0210】
上記の構成では、径方向においてモータ21が小型化される。
【0211】
本実施形態において、短絡部材65U,65V,65Wは、回転軸AXの周囲の一部に配置される。外部端子63U,63V,63Wは、短絡部材65U,65V,65Wから軸方向に突出する。
【0212】
上記の構成では、径方向においてモータ21が小型化される。
【0213】
本実施形態において、外部端子63U,63V,63Wは、径方向内側を向く第1面である前面631と、径方向外側を向く第2面である後面632と、を有する。前面631及び後面632のそれぞれは、回転軸AXに平行である。
【0214】
上記の構成では、径方向においてモータ21が小型化される。
【0215】
本実施形態において、コイル端子64U1,64V1,64W1及びコイル端子64U2,64V2,64W2は、ステータコア33の外周面よりも径方向内側に配置される。
【0216】
上記の構成では、径方向においてモータ21が小型化される。
【0217】
本実施形態において、短絡部材65U,65V,65Wは、回転軸AXの周囲の一部に配置される。コイル端子64U1,64V1,64W1及びコイル端子64U2,64V2,64W2は、短絡部材65U,65V,65Wから軸方向に突出する。
【0218】
上記の構成では、径方向においてモータ21が小型化される。
【0219】
本実施形態において、外部端子63U,63V,63W、コイル端子64U1,64V1,64W1、コイル端子64U2,64V2,64W2、及び短絡部材65U,65V,65Wのそれぞれは、ステータコア33の外周面よりも径方向内側に配置される。径方向において、回転軸AXと外部端子63U,63V,63Wとの距離は、回転軸AXとコイル端子64U1,64V1,64W1との距離及び回転軸AXとコイル端子64U2,64V2,64W2との距離よりも短い。
【0220】
上記の構成では、径方向においてモータ21が小型化される。
【0221】
本実施形態において、短絡部材65U,65V,65Wは、回転軸AXの周囲の一部に配置される。外部端子63U,63V,63Wは、短絡部材65U,65V,65Wから軸方向一方側に突出する。コイル端子64U1,64V1,64W1及びコイル端子64U2,64V2,64W2は、短絡部材65U,65V,65Wから軸方向他方側に突出する。
【0222】
上記の構成では、径方向においてモータ21が小型化される。また、電源線と外部端子63U,63V,63Wとが円滑に接続され、コイル35とコイル端子64U1,64V1,64W1及びコイル端子64U2,64V2,64W2とが円滑に接続される。
【0223】
[第2実施形態]
第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一の又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0224】
図26は、本実施形態に係るステータ224を示す右上後方からの斜視図である。
図27は、本実施形態に係るステータ224を右方から見た図である。
図28は、本実施形態に係るステータ224を上方から見た図である。
【0225】
ステータ224は、短絡ユニット236を有する。短絡ユニット236の絶縁部材266は、ベース部267と、ねじボス部269と、3つの支持部272U,272V,272Wとを有する。支持部272Uと支持部272Vと支持部272Wとは、周方向に間隔をあけて配置される。1つの支持部(272U,272V,272W)に1つの保持部(72U,72V,72W)が設けられる。支持部272Uは、外部端子63Uを保持する保持部72Uを有する。支持部272Vは、外部端子63Vを保持する保持部72Vを有する。支持部272Wは、外部端子63Wを保持する保持部72Wを有する。支持部272U,272V,272Wのそれぞれにナット73が配置される。ナット73の対向面731は、径方向外側を向く。
【0226】
支持部272Uは、270[°]の位置に配置される。支持部272Uは、6つのワイヤ支持部56のうち、第5のワイヤ支持部56の上方側に配置される。周方向において、支持部272Uの位置と第5のワイヤ支持部56の少なくとも一部の位置とは、一致する。
【0227】
支持部272Vは、30[°]の位置に配置される。支持部272Vは、6つのワイヤ支持部56のうち、第1のワイヤ支持部56の上方側に配置される。周方向において、支持部272Vの位置と第1のワイヤ支持部56の少なくとも一部の位置とは、一致する。
【0228】
支持部272Wは、150[°]の位置に配置される。支持部272Wは、6つのワイヤ支持部56のうち、第3のワイヤ支持部56の上方側に配置される。周方向において、支持部272Wの位置と第3のワイヤ支持部56の少なくとも一部の位置とは、一致する。
【0229】
以上説明したように、本実施形態において、支持部272U,272V,272Wは、3つである。1つの支持部(272U,272V,272W)に1つの保持部(72U,72V,72W)が設けられる。3つの支持部272U,272V,272Wは、周方向に間隔をあけて配置される。
【0230】
上記の構成では、3つの外部端子63U,63V,63Wが回転軸AXの周方向に分散される。
【0231】
[第3実施形態]
第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一の又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0232】
図29は、本実施形態に係るステータ324を示す右上後方からの斜視図である。ステータ324は、短絡ユニット336を有する。短絡ユニット336は、基板366と、ねじボス部369と、支持部372とを有する。支持部372は、180[°]の位置に配置される。支持部372は、外部端子63Uを保持する保持部72Uと、外部端子63Vを保持する保持部72Vと、外部端子63Wを保持する保持部72Wとを有する。
【0233】
基板366は、ガラス布基材エポキシ樹脂基板(FR-4基板)である。なお、基板366は、複合基材エポキシ樹脂基板(CEM-3基板)でもよい。
【0234】
図30は、本実施形態に係る短絡ユニット336を示す右上後方からの斜視図である。
図30において、基板366は、仮想線で図示してある。
図30に示すように、基板366は、短絡部材65を支持する。短絡部材65は、基板366の表面(下面)に実装されてもよいし、基板366の内部に埋設されてもよい。
【0235】
[第4実施形態]
第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一の又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0236】
図31は、本実施形態に係るステータ424を示す右上後方からの斜視図である。
図32は、本実施形態に係る短絡ユニット436を示す右上後方からの分解斜視図である。
図33は、本実施形態に係るステータ424を上方から見た図である。
図34は、本実施形態に係るステータ424を下方から見た図である。
図35は、本実施形態に係るステータ424を示す断面図であり、
図33のA-A線断面矢視図に相当する。
図36は、本実施形態に係るステータ424を示す断面図であり、
図33のB-B線断面矢視図に相当する。
【0237】
ステータ424は、短絡ユニット436を有する。短絡ユニット436は、外部端子463と、コイル端子464と、短絡部材465と、絶縁部材466とを有する。
【0238】
外部端子463は、U相に割り当てられる外部端子463Uと、V相に割り当てられる外部端子463Vと、W相に割り当てられる外部端子463Wとを含む。コイル端子464は、U相に割り当てられるコイル端子464Uと、V相に割り当てられるコイル端子464Vと、W相に割り当てられるコイル端子464Wとを含む。短絡部材465は、U相に割り当てられる短絡部材465Uと、V相に割り当てられる短絡部材465Vと、W相に割り当てられる短絡部材465Wとを含む。
【0239】
絶縁部材466は、ベース部467と、ねじボス部469と、支持部472とを有する。支持部472は、ベース部467から軸方向に突出する。支持部472は、外部端子463U及びナット473を保持する保持部472Uと、外部端子463V及びナット473を保持する保持部472Vと、外部端子463W及びナット473を保持する保持部472Wとを有する。ナット473は、支持部472に固定される。電源線と外部端子463とがナット473に結合されるボルトにより固定される。
【0240】
図33及び
図34に示すように、絶縁部材466は、ステータコア33の外周面よりも径方向内側に配置される。すなわち、絶縁部材466は、ステータコア33よりも径方向外側に突出しないように設けられる。
【0241】
絶縁部材466と同様、外部端子463、コイル端子464、及び短絡部材465のそれぞれは、ステータコア33の外周面よりも径方向内側に配置される。径方向において、回転軸AXと外部端子463との距離は、回転軸AXとコイル端子464との距離よりも短い。すなわち、外部端子463は、コイル端子464よりも径方向内側に配置される。
【0242】
図33及び
図34に示すように、本実施形態においては、短絡ユニット436を構成する部材の全てが、ステータコア33の外周面よりも径方向内側に配置される。短絡ユニット436を構成する部材の全てが、ステータコア33よりも径方向外側に突出しないように設けられる。
【0243】
外部端子463は、短絡部材465から軸方向に突出する。コイル端子464は、短絡部材465から軸方向に突出する。外部端子463は、短絡部材465から上方側に突出する。コイル端子464は、短絡部材465から下方側に突出する。
【0244】
外部端子463は、板状である。外部端子463は、上面と、下面とを有する。上面は、上側(軸方向一方側)を向く。下面は、下側(軸方向他方側)を向く。上面と下面とは、平行である。上面及び下面のそれぞれは、平坦面である。上面及び下面のそれぞれは、回転軸AXに平行な軸に直交する。外部端子463は、上面及び下面のそれぞれと回転軸AXに平行な軸とが直交するように、支持部472の保持部472U,472V,472Wに保持される。
【0245】
ナット473は、下面に対向する対向面を有する。対向面は、上側を向く、対向面は、平坦面である。対向面は、回転軸AXに平行な軸に直交する。ナット473は、対向面と回転軸AXに平行な軸とが直交するように、支持部472の保持部472U,472V,472Wに保持される。
【0246】
図35及び
図36に示すように、支持部472は、6つのコイル35のうち1つのコイル35の直上に配置される。外部端子463及びナット473は、1つのコイル35の直上に配置される。径方向において、コイル35の位置と支持部472の少なくとも一部の位置とは、等しい。径方向において、コイル35の位置と外部端子463の少なくとも一部の位置とは、等しい。径方向において、コイル35の位置とナット473の少なくとも一部の位置とは、等しい。これにより、径方向におけるステータ424の寸法の大型化が抑制される。
【0247】
支持部472の最も径方向内側の部分は、1つのコイル35よりも径方向内側に配置される。外部端子463の最も径方向内側の部分は、1つのコイル35の最も径方向外側の部分よりも径方向内側に配置される。ナット473の最も径方向内側の部分は、1つのコイル35の最も径方向外側の部分よりも径方向内側に配置される。
【0248】
コイル35は、ステータコア33の外周面よりも径方向内側に配置される。支持部472の最も径方向外側の部分は、径方向においてステータコア33の外周面とコイル35との間に配置される。外部端子463の最も径方向外側の部分は、径方向においてステータコア33の外周面とコイル35との間に配置される。ナット473の最も径方向外側の部分は、径方向においてステータコア33の外周面とコイル35との間に配置される。
【0249】
また、
図36に示すように、1つのコイル35と3つの外部端子463(463U,463V,463W)とは、同一平面内に配置される。1つのコイル35と3つのナット473とは、同一平面内に配置される。1つのコイル35と3つの保持部472U,472V,472Wとは、同一平面内に配置される。これにより、径方向におけるステータ424の寸法の大型化が抑制される。
【0250】
電源線と外部端子463とを固定する場合、外部端子463の少なくとも一部に電源線が接続された状態で、外部端子固定用のボルトが外部端子463の上方から外部端子463に設けられた開口に挿入される。外部端子463の開口に挿入された外部端子固定用のボルトは、ナット473のねじ孔に挿入される。外部端子463の開口に挿入された外部端子固定用のボルトがナット473のねじ孔に結合されることにより、電源線と外部端子463とがナット473に結合される外部端子固定用のボルトにより固定される。外部端子固定用のボルトの中心軸は、回転軸AXと平行である。
【0251】
ロータ23の回転を検出するセンサ基板7が短絡ユニット436に接続される。センサ基板7は、ロータコア27に支持されている永久磁石29を検出する磁気センサを有する。センサ基板7は、ロータコア27に支持されている永久磁石29の位置を検出することによって、回転方向におけるロータ23の位置を検出する。磁気センサは、ホール素子を含む。磁気センサは、3つ設けられる。磁気センサは、コイル35よりも径方向内側に配置される。磁気センサは、ロータコア27の上端面と対向するように配置される。センサ基板7の検出信号は、コントローラ9に出力される。コントローラ9は、センサ基板7の検出信号に基づいて、バッテリパック19からモータ21に供給される駆動電流を制御する。
【0252】
センサ基板7の少なくとも一部は、絶縁部材66のベース部467よりも径方向内側に配置される。絶縁部材66は、ベース部467よりも径方向内側に配置される位置決めピン474と、ベース部467よりも径方向内側に配置されるねじボス部475とを有する。センサ基板7は、位置決めピン474が挿入される位置決め孔476と、ねじボス部475に位置合わせされるねじボス部477とを有する。
【0253】
センサ基板7を短絡ユニット436に固定する場合、位置決めピン474に位置決め孔476が挿入された状態で、センサ基板固定用のボルトがねじボス部477の上方からねじボス部477に設けられた開口に挿入される。ねじボス部477の開口に挿入されたセンサ基板固定用のボルトは、ねじボス部475のねじ孔に挿入される。ねじボス部477の開口に挿入されたセンサ基板固定用のボルトがねじボス部475のねじ孔に結合されることにより、センサ基板7と短絡ユニット436とがセンサ基板固定用のボルトにより固定される。センサ基板固定用のボルトの中心軸は、回転軸AXと平行である。
【0254】
本実施形態においては、外部端子固定用のボルトは、外部端子463の上方から外部端子463に設けられた開口に挿入される。センサ基板固定用のボルトは、ねじボス部477の上方からねじボス部477に設けられた開口に挿入される。これにより、モータ21を組み立てる作業者は、ステータ424の向きを変えること無く、外部端子463の上方から外部端子463に設けられた開口に外部端子固定用のボルトを挿入する作業と、ねじボス部477の上方からねじボス部477に設けられた開口にセンサ基板固定用のボルトを挿入する作業とを、連続的に実施することができる。これにより、モータ21の組立作業が効率良く実施される。
【0255】
[その他の実施形態]
上述の実施形態において、コイル35は6つ設けられ、デルタ結線された3つのコイル35からなる一方のコイル群と、デルタ結線された3つのコイル35からなる他方のコイル群とが、並列接続されることとした。コイル35は、3の倍数の個数だけ設けられてもよい。すなわち、コイル35の個数は、例えば、9個、12個、15個、18個、21個、24個のいずれか一つでもよい。全個数のコイル35のうち、1/3の個数のコイル35がU相コイル35Uに割り当てられ、1/3の個数のコイル35がV相コイル35Vに割り当てられ、1/3の個数のコイル35がW相コイル35Wに割り当てられ、短絡部材65U,65V,65Wにより、少なくとも1つのU相コイル35Uと少なくとも1つのV相コイル35Vと少なくとも1つのW相コイル35Wとからなる1つのコイル群がデルタ結線され、複数のコイル群が並列接続されてもよい。例えば、4つのコイル群が並列接続される場合、コイル35に電流Iを流すために外部端子63に[4×√3×I]の電流が供給されるので、[4×√3×I]の電流が流れても発熱が抑制されるように、短絡部材65U,65V,65Wの太さ(断面積)が調整される。
【0256】
上述の実施形態において、電動作業機1は、ルータであることとした。電動作業機1は、ルータに限定されない。電動作業機として、電動工具であるドライバドリル、アングルドリル、インパクトドライバ、グラインダ、ハンマ、ハンマドリル、マルノコ、及びレシプロソーが例示される。また、電動作業機1は、園芸工具(Outdoor Power Equipment)でもよい。園芸工具として、チェーンソー、ヘッジトリマ、芝刈り機、草刈機、及びブロワが例示される。
【0257】
上述の実施形態においては、電動作業機1の電源としてバッテリ装着部15に装着されるバッテリパック19が使用されることとした。電動作業機1の電源として、商用電源(交流電源)が使用されてもよい。
【符号の説明】
【0258】
1…電動作業機、2…ベース、2A…透孔、2B…透孔、3…本体支持部、3A…ベース連結部、3B…円筒部、3C…窓部、3D…グリップ支持部、3E…窓部、4…ロックレバー、5…高さ調整ダイヤル、5A…螺旋状凸部、6…グリップ、6A…アーム部、6B…把持部、7…センサ基板、9…コントローラ、10…工具本体、11…本体ハウジング、12…モータハウジング、12A…左半割部、12B…右半割部、12C…吸気孔、12I…円筒部、12J…膨出部、13…スイッチパネル、13A…待機スイッチ、13B…ロックオンスイッチ、14…変速ダイヤル、15…バッテリ装着部、16…ブラケット、16A…透孔、16B…排気孔、16D…螺旋状凹部、17…フランジ、19…バッテリパック、20…モータアセンブリ、21…モータ、22…ファン、23…ロータ、24…ステータ、25…先端刃具、26A…上軸受、26B…下軸受、27…ロータコア、28…ロータシャフト、29…永久磁石、30…磁石孔、32…凹部、33…ステータコア、34…インシュレータ、35…コイル、35E…巻き終わり部分、35S…巻き始め部分、35U…U相コイル、35U1…U相コイル、35U2…U相コイル、35V…V相コイル、35V1…V相コイル、35V2…V相コイル、35W…W相コイル、35W1…W相コイル、35W2…W相コイル、36…短絡ユニット、37…外筒部、38……ティース部、39…内壁部、40…突出部、41…内面、42…外周面、43…上端面、44…下端面、45…対向面、46…対向面、47…側面、48…側面、49…被覆部、50…被覆部、51…被覆部、53…コイル止部、54…コイル止部、55…コイル止部、56…ワイヤ支持部、57…ねじボス部、58…凸部、59…突出部、60…突出部、62…接続線、63…外部端子、63U…外部端子、63V…外部端子、63W…外部端子、64…コイル端子、64U…コイル端子、64U1…コイル端子(第1コイル端子)、64U2…コイル端子(第2コイル端子)、64V…コイル端子、64V1…コイル端子、64V2…コイル端子、64W…コイル端子、64W1…コイル端子(第1コイル端子)、64W2…コイル端子(第2コイル端子)、65…短絡部材、65U…短絡部材、65U1…根元部分、65U2…先端部分、65V…短絡部材、65V1…左部分(第1部分)、65V2…右部分(第2部分)、65V3…根元部分(第3部分)、65W…短絡部材、65W1…根元部分、65W2…先端部分、66…絶縁部材、67…ベース部、67A…上面、69…ねじボス部、71…位置決め凹部、72…支持部、72U…保持部、72V…保持部、72W…保持部、73…ナット、74…開口、92…ねじ、93U…電源線、93V…電源線、93W…電源線、110…リブ、111…リブ、112…リブ、113…リブ、114…リブ、224…ステータ、236…短絡ユニット、266…絶縁部材、267…ベース部、269…ねじボス部、272U…支持部、272V…支持部、272W…支持部、324…ステータ、336…短絡ユニット、366…基板、369…ねじボス部、372…支持部、424…ステータ、436…短絡ユニット、463…外部端子、463U…外部端子、463V…外部端子、463W…外部端子、464…コイル端子、464U…コイル端子、464V…コイル端子、464W…コイル端子、465…短絡部材、465U…短絡部材、465V…短絡部材、465W…短絡部材、466…絶縁部材、467…ベース部、469…ねじボス部、472…支持部、472U…保持部、472V…保持部、472W…保持部、473…ナット、474…位置決めピン、475…ねじボス部、476…位置決め孔、477…ねじボス部、491…被覆領域、492…被覆領域、493…被覆領域、494…被覆領域、495…被覆領域、501…被覆領域、502…被覆領域、503…被覆領域、504…被覆領域、505…被覆領域、506…被覆領域、620…ワイヤ、631…前面(第1面)、632…後面(第2面)、651…上面(一方面)、652…下面(他方面)、731…対向面、AX…回転軸、S…被加工材、VC…仮想円。