(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024112081
(43)【公開日】2024-08-20
(54)【発明の名称】検知装置
(51)【国際特許分類】
G01V 8/20 20060101AFI20240813BHJP
H01L 31/12 20060101ALI20240813BHJP
G01J 1/02 20060101ALI20240813BHJP
【FI】
G01V8/20 P
H01L31/12 D
G01J1/02 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023016926
(22)【出願日】2023-02-07
(71)【出願人】
【識別番号】391041648
【氏名又は名称】新光電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100170070
【弁理士】
【氏名又は名称】坂田 ゆかり
(72)【発明者】
【氏名】砂原 一徳
【テーマコード(参考)】
2G065
2G105
5F889
【Fターム(参考)】
2G065AA18
2G065AB28
2G065BA09
2G065BA33
2G065BA36
2G065BB09
2G065BB23
2G065CA03
2G065CA05
2G065DA15
2G105AA01
2G105BB17
2G105CC03
2G105DD02
2G105EE02
2G105HH04
5F889AB03
5F889GA01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】小さな物体を検知することができる。
【解決手段】第1発光素子及び第2発光素子を含む発光部と、発光部から照射された光が入射する第1レンズ部と、を有する発光ユニットと、第1受光素子及び第2受光素子を含む受光部と、受光部に向けて光を集光する第2レンズ部と、を有する受光ユニットと、を備えた検知装置である。第1発光素子及び第2発光素子は、光軸に沿った第1方向と略直交する第2方向に沿って並べられており、第1レンズ部は、第1発光素子から照射された光が入射する第1レンズと、第2発光素子から照射された光が入射する第2レンズと、を有し、第1レンズと第2レンズとは、第2方向に沿って並べられており、第1方向に沿って見たときに、第1レンズの第2レンズ側の端である第1端と第2レンズの第1レンズ側の端である第2端とが重なっている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1発光素子及び第2発光素子を含む発光部と、前記発光部から照射された光が入射する第1レンズ部と、を有する発光ユニットと、
第1受光素子及び第2受光素子を含む受光部と、前記受光部に向けて光を集光する第2レンズ部と、を有する受光ユニットと、
を備え、
前記第1発光素子及び前記第2発光素子は、光軸に沿った第1方向と略直交する第2方向に沿って並べられており、
前記第1レンズ部は、前記第1発光素子から照射された光が入射する第1レンズと、前記第2発光素子から照射された光が入射する第2レンズと、を有し、
前記第1レンズと前記第2レンズとは、前記第2方向に沿って並べられており、
前記第1方向に沿って見たときに、前記第1レンズの前記第2レンズ側の端である第1端と前記第2レンズの前記第1レンズ側の端である第2端とが重なっており、
前記第1受光素子及び前記第2受光素子は、前記第2方向に沿って並べられており、
前記第2レンズ部は、前記第1受光素子に光を集光する第3レンズと、前記第2受光素子に光を集光する第4レンズと、を有し、
前記第3レンズと前記第4レンズとは、前記第2方向に沿って並べられており、
前記第1方向に沿って見たときに、前記第3レンズの前記第4レンズ側の端である第3端と前記第4レンズの前記第3レンズ側の端である第4端とが重なっている
ことを特徴とする検知装置。
【請求項2】
前記第1発光素子及び前記第2発光素子は、それぞれ発光レンズを有し、
前記発光レンズは、粗面化されている
ことを特徴とする請求項1に記載の検知装置。
【請求項3】
前記受光ユニットは、前記受光部と前記第2レンズ部との間に設けられた厚さが略0.05mm以上かつ略0.4mm以下の板状部材を有し、
前記板状部材は、前記受光部に隣接して設けられており、
前記板状部材には、前記第1方向に沿って見たときに前記第1受光素子及び前記第2受光素子と重なる位置にそれぞれスリットが設けられている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の検知装置。
【請求項4】
前記発光ユニットは、前記発光部と前記第1レンズと部の間に設けられた第3レンズ部を有し、
前記第3レンズ部は、前記第1方向に沿って見たときに、前記発光部から照射された光が入射する凸レンズ部を有し、
前記凸レンズ部は、前記第2方向に沿って見たときに前記第1方向の2つの端面の少なくとも一方に凸となる形状を有し、
前記第1レンズ、前記第2レンズ、前記第3レンズと前記第4レンズは、前記第1方向及び前記第2方向に沿った面で切断したときに前記第1方向の2つの端面の少なくとも一方に凸となる形を有する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の検知装置。
【請求項5】
前記発光ユニットは、前記発光部及び前記第1レンズ部が内部に設けられた発光側ケースを含み、
前記受光ユニットは、前記受光部、前記第2レンズ部及び前記板状部材が内部に設けられた受光側ケースを含み、
前記発光側ケースは、前記第1レンズ部に隣接した面に、長手方向が前記第2方向に沿った第1外スリットが設けられており、
前記受光側ケースは、前記第2レンズ部に隣接した面に、長手方向が前記第2方向に沿った第2外スリットが設けられており、
前記第2外スリットの大きさは前記第1外スリットの大きさより小さい
ことを特徴とする請求項3に記載の検知装置。
【請求項6】
前記第1端は、前記第1発光素子に向かうにつれて前記第1レンズの前記第2方向に沿った幅が狭くなるように傾斜する第1傾斜面を有し、
前記第2端は、前記第2発光素子に向かうにつれて前記第2レンズの前記第2方向に沿った幅が狭くなるように傾斜する第2傾斜面を有し、
前記第1端の前記第1発光素子から最も離れた先端部が前記第2傾斜面に当接する、又は、前記第2端の前記第2発光素子から最も離れた先端部が前記第1傾斜面に当接する
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の検知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、発光点アレイの各発光点の径、集光レンズアレイの各集光レンズの焦点距離と間隔、各集光レンズと光学素子の光路長の間で所定の関係を満足させることにより、発光検出装置を小型化すると同時に、高感度と低クロストークを同時に実現する発光検出装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の発明では、集光レンズの焦点距離f、集光レンズとセンサと間の光路長gを選定することで、隣り合う発光点の発光点像が互いに重なるクロストークを調整できること、及び、各発光点からの発光を独立に検出するためにクロストークを50%以下、望ましくは0%とすることがよいと記載されている。しかしながら、特許文献1に記載の発明では、各発光点からの発光を独立して検出することを重視するあまり、各発光点からの発光領域の間にある物体を検知できないおそれがある。特に検知対象の物体が小さい(例えば、直径0.01mm~0.03mm程度)場合には、特許文献1に記載の発明では高い確率で物体を検知できない。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、小さな物体を検知することができる検知装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る検知装置は、例えば、第1発光素子及び第2発光素子を含む発光部と、前記発光部から照射された光が入射する第1レンズ部と、を有する発光ユニットと、第1受光素子及び第2受光素子を含む受光部と、前記受光部に向けて光を集光する第2レンズ部と、を有する受光ユニットと、を備え、前記第1発光素子及び前記第2発光素子は、光軸に沿った第1方向と略直交する第2方向に沿って並べられており、前記第1レンズ部は、前記第1発光素子から照射された光が入射する第1レンズと、前記第2発光素子から照射された光が入射する第2レンズと、を有し、前記第1レンズと前記第2レンズとは、前記第2方向に沿って並べられており、前記第1方向に沿って見たときに、前記第1レンズの前記第2レンズ側の端である第1端と前記第2レンズの前記第1レンズ側の端である第2端とが重なっており、前記第1受光素子及び前記第2受光素子は、前記第2方向に沿って並べられており、前記第2レンズ部は、前記第1受光素子に光を集光する第3レンズと、前記第2受光素子に光を集光する第4レンズと、を有し、前記第3レンズと前記第4レンズとは、前記第2方向に沿って並べられており、前記第1方向に沿って見たときに、前記第3レンズの前記第4レンズ側の端である第3端と前記第4レンズの前記第3レンズ側の端である第4端とが重なっていることを特徴とする。これにより、小さな物体を検知することができる。
【0007】
前記第1発光素子及び前記第2発光素子は、それぞれ発光レンズを有し、前記発光レンズは、粗面化されていてもよい。これにより、光の強度ムラを減らし、小さな物体を検知しやすくすることができる。
【0008】
前記受光ユニットは、前記受光部と前記第2レンズ部との間に設けられた厚さが略0.05mm以上かつ略0.4mm以下の板状部材を有し、前記板状部材は、前記受光部に隣接して設けられており、前記板状部材には、前記第1方向に沿って見たときに前記第1受光素子及び前記第2受光素子と重なる位置にそれぞれスリットが設けられていてもよい。これにより、外乱光をカットし、小さな物体を検知しやすくすることができる。
【0009】
前記発光ユニットは、前記発光部と前記第1レンズ部との間に設けられた第3レンズ部を有し、前記第3レンズ部は、前記第1方向に沿って見たときに、前記発光部から照射された光が入射する凸レンズ部を有し、前記凸レンズ部は、前記第2方向に沿って見たときに前記第1方向の2つの端面の少なくとも一方に凸となる形状を有し、前記第1レンズ、前記第2レンズ、前記第3レンズと前記第4レンズは、前記第1方向及び前記第2方向に沿った面で切断したときに前記第1方向の2つの端面の少なくとも一方に凸となる形を有してもよい。これにより、発光部から照射された光を有効に活用し平行光の光量を高くして、小さな物体を検知しやすくすることができる。
【0010】
前記発光ユニットは、前記発光部及び前記第1レンズ部が内部に設けられた発光側ケースを含み、前記受光ユニットは、前記受光部、前記第2レンズ部及び前記板状部材が内部に設けられた受光側ケースを含み、前記発光側ケースは、前記第1レンズ部に隣接した面に、長手方向が前記第2方向に沿った第1外スリットが設けられており、前記受光側ケースは、前記第2レンズ部に隣接した面に、長手方向が前記第2方向に沿った第2外スリットが設けられており、前記第2外スリットの大きさは前記第1外スリットの大きさより小さくてもよい。これにより、発光ユニットから発光されていない光が受光部で受光されないようにし、小さな物体を検知しやすくすることができる。
【0011】
前記第1端は、前記第1発光素子に向かうにつれて前記第1レンズの前記第2方向に沿った幅が狭くなるように傾斜する第1傾斜面を有し、前記第2端は、前記第2発光素子に向かうにつれて前記第2レンズの前記第2方向に沿った幅が狭くなるように傾斜する第2傾斜面を有し、前記第1端の前記第1発光素子から最も離れた先端部が前記第2傾斜面に当接する、又は、前記第2端の前記第2発光素子から最も離れた先端部が前記第1傾斜面に当接してもよい。これにより、第1レンズ及び第2レンズの第1方向の位置ずれが微小になり、性能を維持しつつ第1レンズ部を小さくすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、小さな物体を検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図3】発光ユニット10の部分拡大図であり、(A)は、
図1の一部を拡大しており、(B)は、(A)の一部(2点鎖線で囲んだ部分)を拡大している。
【
図8】受光ユニット20の部分拡大図であり、(A)は、
図1の一部を拡大しており、(B)は、(A)の一部(2点鎖線で囲んだ部分)を拡大している。
【
図9】レンズ221の概略を示す図であり、(A)、(C)は側面図であり、(B)は背面図(+x方向から見た状態)であり、(D)は斜視図である。
【
図10】(A)~(D)はスリットの形状の変形例の概略を示す図である。
【
図11】発光ユニット10と受光ユニット20とが一体となった検知装置1Aの概略を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。以下、本発明の検知装置を、発光装置、受光装置、発光装置及び受光装置を有するセンサを例に説明する。
【0015】
<第1の実施の形態>
図1、2は、本発明の一例である検知装置1の概略を示す図である。検知装置1は、主として、発光ユニット10と、受光ユニット20とを備える。
【0016】
発光ユニット10は、主として、発光部11と、外レンズ部12(本発明の第1レンズ部に相当)と、内レンズ部13(本発明の第3レンズ部に相当)と、ケース14(本発明の発光側ケースに相当)を有する。
【0017】
発光部11は、発光素子111、112、113、114、115と、発光素子111、112、113、114、115が設けられた基板116と、を有する。発光素子111、112、113、114、115は、例えば、赤外線を照射する光源であり、LEDである。基板116には、制御回路が設けられており、また、図示しない電源が接続されている。発光素子111~115は、制御回路により点灯・消灯が行われる。
【0018】
外レンズ部12には、発光部11から照射され、内レンズ部13を通過した光が入射する。外レンズ部12は、発光素子111から照射された光が入射する外レンズ121と、発光素子112から照射された光が入射する外レンズ122と、発光素子113から照射された光が入射する外レンズ123と、発光素子114から照射された光が入射する外レンズ124と、発光素子115から照射された光が入射する外レンズ125と、を有する。
【0019】
なお、発光部11が有する発光素子の数及び外レンズ部12が有する外レンズの数はこれに限られない。発光部11は少なくとも2つの発光素子111、112を有すればよく、外レンズ部12は少なくとも2つの外レンズ121、122を有すればよい。
【0020】
発光素子111~115は、光軸に沿った方向であるx方向(本発明の第1方向に相当)と略直交するy方向(本発明の第2方向に相当)に沿って並べられている。同様に、外レンズ121~125も、y方向に沿って並べられている。
【0021】
なお、x方向及びy方向は便宜上付したものであり、x方向及びy方向が水平方向に沿っているとは限らない。また、x方向及びy方向に直交する方向をz方向(本発明の第3方向に相当)とするが、z方向が鉛直方向に沿っているとは限らない。
【0022】
内レンズ部13には、発光部11から照射された光が入射する。内レンズ部13は、発光部11と外レンズ部12との間に設けられている。本実施の形態では、棒状の内レンズ部13が1つ設けられているが、内レンズの形態はこれに限られない。内レンズ部13が複数の内レンズを有しており、複数の内レンズがy方向に沿って並べられていてもよい。また、内レンズ部13は必須ではない。
【0023】
ケース14は、内部が空洞であり、発光部11と、外レンズ部12及び内レンズ部13がケース14の内部に設けられている。ケース14には、外レンズ部12を通過した光が通過する開口部14a(本発明の第1外スリットに相当)が設けられている。
【0024】
受光ユニット20は、受光部21と、レンズ部22(本発明の第2レンズ部に相当)と、板状部材23と、ケース24(本発明の受光側ケースに相当)を有する。
【0025】
受光部21は、受光素子211、212、213、214、215と、受光素子211、212、213、214、215が設けられた基板216と、を有する。
【0026】
レンズ部22は、受光部21に向けて光を集光する部材である。レンズ部22は、受光素子211に向けて光を集光するレンズ221と、受光素子212に向けて光を集光するレンズ222と、受光素子213に向けて光を集光するレンズ223と、受光素子214に向けて光を集光するレンズ224と、受光素子215に向けて光を集光するレンズ225と、を有する。
【0027】
なお、受光部21が有する受光素子の数及びレンズ部22が有するレンズの数はこれに限られない。レンズ部22は少なくとも2つの受光素子211、212を有すればよく、レンズ部22は少なくともレンズ221、222を有すればよい。
【0028】
受光素子211~215は、y方向に沿って並べられている。同様に、レンズ221~225も、y方向に沿って並べられている。
【0029】
板状部材23は、受光部21とレンズ部22との間に、かつ、受光部21に隣接して設けられている。板状部材23は、板厚が0.05mm~0.4mm程度と薄い板状である。板状部材23には、x方向に沿って見たときに受光素子211、212、213、214、215と重なる位置にそれぞれスリット23aが設けられている。スリット23aは、受光部21に入射する光を絞る絞りである。
【0030】
なお、本実施の形態では、受光部21と板状部材23とが隣接するが、受光部21と板状部材23とは離れていてもよい。ただし、受光部21に入射する光を制限するためには、受光部21と板状部材23とが隣接することが望ましい。
【0031】
ケース24は、内部が空洞であり、受光部21と、レンズ部22及び板状部材23がケース24の内部に設けられている。ケース14には、光が通過する開口部24a(本発明の第2外スリットに相当)が設けられている。
【0032】
開口部24aの大きさは開口部14aの大きさより小さい。したがって、開口部24aは、発光ユニット10から発光されていない光(
図2の点線参照)が受光素子211~215で受光されないようにすることができる。特に、開口部24aのz方向の幅を1mm~1.5mm程度と狭くすることで、不要な光がレンズ部22に入射し難くすることが望ましい。
【0033】
図3、4は、発光ユニット10の部分拡大図である。
図3(A)は、
図1の一部を拡大しており、
図4は、
図2の一部を拡大している。
図3(B)は、
図3(A)の一部(2点鎖線で囲んだ部分)を拡大している。
【0034】
発光素子111~115から照射された光は、主としてレンズ111gの中心軸(光軸)に沿って+x方向に照射される。発光素子111~115は、拡散光を照射し、指向角は30°~60°程度である。
【0035】
図5は、発光素子111の概略を示す図である。発光素子111~115は、同様の構成を有するため、以下、発光素子111~115について発光素子111を用いて説明する。
【0036】
発光素子111は、主として、LED素子111aと、電極111b、111cと、レンズ111gと、電極111b及び電極111cが設けられたプリント基板111hとを有する。電極111bはアノードであり、電極111cはカソードである。LED素子111aは、銀ペースト111eにより電極111cと電気的に接続されており、ボンディングワイヤー111dにより電極111bと電気的に接続されている。これにより、電極組立体が形成される。
【0037】
レンズ111gは、金型に樹脂を流し込むことにより形成される。レンズ111gの樹脂は、主としてエポキシ樹脂である。金型に樹脂を流し込み、プリント基板111hを当接させた状態で樹脂を硬化させる。これにより、発光素子111が形成される。
【0038】
レンズ111gは、先端が丸い、いわゆる砲弾型である。レンズ111gが砲弾型に成型されているため、指向性が強く、主として光が前方に照射される。
【0039】
発光素子111は、レンズ111gが粗面化されている。言い換えれば、レンズ111gの外側の表面111fの表面粗さが粗い。表面111fの表面を細かく荒らすことで、発光素子111は、例えば、すりガラス越しに差し込む光のようなぼんやりとした拡散光を発する光源となる。
【0040】
本実施の形態では、表面111fの表面粗さは、最大高さRyが30μm程度である。最大高さRyとは、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけを抜き取り、この抜き取った部分の山頂線と谷底線との間隔を粗さ曲線の縦倍率の方向に測定し、この値をマイクロメートルで表したものである。
【0041】
レンズ111gを粗面化する方法は、様々な方法が考えられる。例えば、レンズ111gの成形に用いる金型の表面をあえて磨かず仕上げをしないことで、金型の表面粗さは最大高さ30μm程度となる。これにより、レンズ111gの成型のときに金型の粗さが表面111fに反映される。通常、拡散光を照射するLED光源のレンズ部分は、金型に鏡面仕上げを施し、成型樹脂に拡散材を混ぜて成型することにより製造するが、本実施の形態では鏡面仕上げ及び拡散材が不要となり、製造工程を減らし、かつ製造コストも安くすむ。また、例えば、ブラスト加工等により、鏡面仕上げを施した金型を用いて製造された通常のLED光源のレンズ表面の表面粗さを粗くすることもできる。
【0042】
図3、4の説明に戻る。このようにして、レンズ111gが粗面化されているため、発光素子111~115からはぼんやりとした拡散光が照射されている(
図3、4の1点鎖線参照)。
【0043】
発光素子111~115から照射された光は、内レンズ部13に入射する。内レンズ部13は、棒状であり、長手方向がy方向に沿って延設されている。
【0044】
図6は、内レンズ部13の概略を示す斜視図である。内レンズ部13は、長手方向(y方向)に沿って延設された凸レンズ部13aを有する。内レンズ部13には、発光部11から照射された光が入射する。
【0045】
凸レンズ部13aは、x方向及びz方向に沿った面で切断したときにx方向の2つの端面(+x方向及び-x方向の端面)の少なくとも一方に凸となる形状を有する。本実施の形態では、凸レンズ部13aは、+x方向及び-x方向に凸となる両凸レンズであるが、凸レンズ部13aの形状はこれに限られない。また、凸レンズ部13aは、x方向及びy方向に沿った面で切断した時の形状が矩形状(ここでは、長方形状)である。
【0046】
図3、4の説明に戻る。発光素子111~115から照射された光線束は、内レンズ部13に入射し、凸レンズ部13aにおいて集光される。凸レンズ部13aは、x方向及びy方向に沿った面で切断した時の形状が矩形状(ここでは、長方形状)であるため、z方向の光線束の幅のみ狭くする(
図4参照)。また、凸レンズ部13aはz方向の光線束を集光しないため、発光素子111~115から照射された拡散光のまま光線束が凸レンズ部13aを通過する。そして、凸レンズ部13aがy方向に沿って延設されているため、発光素子111~115から照射されて内レンズ部13を通過した光線束は、x方向に沿って見たときにz方向の上下端がつぶれた扁平な形となる。
【0047】
内レンズ部13を通過した光線束は、外レンズ部12に入射する。
図7は、外レンズ121の概略を示す斜視図である。外レンズ121~125は、同様の構成を有するため、以下、外レンズ121~125について外レンズ121を用いて説明する。
【0048】
外レンズ121は、x方向及びy方向に沿った面で切断したときに+x方向及び-x方向の端面の少なくとも一方に凸となる形状を有する。本実施の形態では、外レンズ121は、+x方向及び-x方向に凸となる両凸レンズであるが、外レンズ121の形状はこれに限られない。外レンズ121は、光が出射する面(+x側の面)に凹部12aが設けられている。
【0049】
また、凹部12aを除いたときに、外レンズ121は、x方向及びz方向に沿った面で切断した時の形状が矩形状(ここでは、長方形状)である。
【0050】
図3、4の説明に戻る。外レンズ部12は、外レンズ121~125の端がわずかに重なるようにして並べられている。すなわち、x方向に沿って見たときに、外レンズ121の外レンズ122側の端121b(本発明の第1端に相当)と外レンズ122の外レンズ121側の端122a(本発明の第2端に相当)とが重なっている(
図3(B)参照)。外レンズ121と外レンズ122との間に隙間があると、光線束にも隙間が生じるため、小さい物体が検知できないおそれがあるが、外レンズ121と外レンズ122との端を重ねることで光の隙間の発生を防ぐことができる。
【0051】
図3では図示していないが、外レンズ121、122と同様に、x方向に沿って見たときに、外レンズ122の外レンズ123側の端122bと外レンズ123の外レンズ122側の端123aとが重なっており、外レンズ123の外レンズ124側の端123bと外レンズ124の外レンズ123側の端124aとが重なっており、外レンズ124の外レンズ125側の端124bと外レンズ125の外レンズ124側の端124aとが重なっている(
図1参照)。
【0052】
端121b、122b、123b、124b(本発明の第1端に相当)は、発光素子111~114に向かうにつれてy方向に沿った幅が狭くなるように傾斜している。また、端122a、123a、124a、125a(本発明の第2端に相当)は、発光素子112~115に向かうにつれてy方向に沿った幅が狭くなるように傾斜している。そして、端122a、123a、124a、125aの発光素子112~115から最も離れた先端部が端121b、122b、123b、124bにそれぞれ当接する。このように、外レンズ121~125の端121a~125a、121b~125bを傾斜させて外レンズ121~125のx方向の位置を微小にずらすことで、外レンズ121~125の端をわずかに重ねることができる。
【0053】
なお、外レンズ121~125の形態はこれに限られない。例えば、本実施の形態では、端121a~125a、121b~125bは発光素子111~115に向かうにつれてy方向に沿った幅が狭くなるように傾斜しているが、端121a~125a、121b~125bの傾斜は逆でもよい。また、端121b、122b、123b、124bの発光素子111~114から最も離れた先端部が122a、123a、124a、125aに当接してもよい。
【0054】
外レンズ121~125は、凹部12aを除いた場合におけるx方向及びz方向に沿った面で切断した時の形状が矩形状であるため、z方向に沿って見たときに、+x方向にいくにつれて広がる光線束を集光してx方向に沿った平行光とする(
図3参照)。
【0055】
また、凹部12aは、y方向に沿って見たときに、凸レンズ部13aを通過した光線束を広げてx方向に沿った平行光とする(
図4参照)。発光素子111からの光を凸レンズ部13aで集光しているため、そのまま集光された光を開口部14aから出力すると開口部14aから出たところで光線束の一部が交差して光線束が広がって出力が低下してしまう。したがって、凹部12aで平行光として、出力の低下を防止する。
【0056】
図1、2の説明に戻る。このような構成にすることで、発光ユニット10は、ぼんやりとした、均一でムラのない光を隙間なく生み出すことができる。
【0057】
外レンズ部12を通過した光は開口部14aを通過して、ケース14、すなわち発光ユニット10から照射される。受光ユニット20は、発光ユニット10から照射された光を開口部24aを介して受光することで、物体を検知する。
【0058】
図8は、受光ユニット20の部分拡大図である。
図8(A)は、
図1の一部を拡大しており、
図8(B)は、
図8(A)の一部(2点鎖線で囲んだ部分)を拡大している。
【0059】
開口部24aを介してケース24の内部に入射した光線束は、レンズ部22に入射する。
図9は、レンズ221の概略を示す図であり、(A)、(C)は側面図であり、(B)は背面図(+x方向から見た状態)であり、(D)は斜視図である。なお、
図9(B)は、
図9(A)を紙面右側から見た状態を示し、
図9(C)は、
図9(A)を90度回転させた状態を示す。レンズ221~225は、同様の構成を有するため、以下、レンズ221~225についてレンズ221を用いて説明する。
【0060】
レンズ221は、+x方向及び-x方向の端面の少なくとも一方に凸となる形状を有する。本実施の形態では、レンズ221は、+x方向及び-x方向の端面、すなわち両側(正面側及び背面側)の面221c、221dが凸となる両凸レンズである。また、面221c、221dは、円錐形状であり、上下方向(z方向)及び左右方向(y方向)共に集光が可能である。また、面221c、221dは、4つの側面221e、221g及び4つの曲面221fにより連結されている。4つの側面のうちの2つの側面221eは傾斜している。なお、側面221eは、端221a~225a、221b~225b(後に詳述)に該当する。
【0061】
なお、レンズ221~225の形状は
図9に示す形態に限られない。例えば、面221c、221dの突出高さはこれに限られないし、側面221eと同様に側面221gが傾斜していてもよい。
【0062】
図8の説明に戻る。レンズ部22は、レンズ221~225の端がわずかに重なるようにして並べられている。すなわち、x方向に沿って見たときに、レンズ221のレンズ222側の端221b(本発明の第3端に相当)とレンズ222のレンズ221側の端222a(本発明の第4端に相当)とが重なっている。レンズ221とレンズ222との間に隙間があると、検知できない光線束が生じるため、小さい物体が検知できないおそれがあるが、レンズ221とレンズ222との端を重ねることで光の隙間の発生を防ぐことができる。
【0063】
図3では図示していないが、レンズ221、222と同様に、x方向に沿って見たときに、レンズ222のレンズ223側の端222bとレンズ223のレンズ222側の端223aとが重なっており、レンズ223のレンズ224側の端223bとレンズ224のレンズ223側の端224aとが重なっており、レンズ224のレンズ225側の端224bとレンズ225のレンズ224側の端224aとが重なっている(
図1参照)。
【0064】
端221b、222b、223b、224b(本発明の第3端に相当)は、受光素子211~214に向かうにつれてy方向に沿った幅が狭くなるように傾斜している。また、端222a、223a、224a、225a(本発明の第4端に相当)は、受光素子212~215に向かうにつれてy方向に沿った幅が狭くなるように傾斜している。そして、端222a、223a、224a、225aの受光素子212~215から最も離れた先端部が端221b、222b、223b、224bにそれぞれ当接する。このように、レンズ221~225の端221a~225a、221b~225bを傾斜させてレンズ221~225のx方向の位置を微小にずらすことで、レンズ221~225の端をわずかに重ねることができる。
【0065】
なお、レンズ221~225の形態はこれに限られない。たとえば、本実施の形態では、端221a~225a、221b~225bは受光素子211~215に向かうにつれてy方向に沿った幅が狭くなるように傾斜しているが、端221a~225a、221b~225bの傾斜は逆でもよい。また、端221b、222b、223b、224bの受光素子211~214から最も離れた先端部が222a、223a、224a、225aに当接してもよい。
【0066】
レンズ221~225は、開口部24aから入光した平行光のみを板状部材23のスリット23aに集光する。
【0067】
レンズ221~225を通過した光は、それぞれ、板状部材23のスリット23aを通過して受光素子211~215に入射する。板状部材23は、板厚が0.05mm~0.4mm程度であるが、板状部材23の厚さが厚いとスリット23aの内側の面(厚さ方向の面)が光の反射面となるため、厚さは0.1mm以下とすることが望ましい。また、スリット23aをエッチングにより高精度で形成するためにも、板状部材23の厚さを0.1mm以下とすることが望ましい。
【0068】
スリット23aは、丸孔であり、直径が0.3mm以下である。レンズ221~225で光が集光されているため、本実施の形態ではスリット23aの直径は0.25mmである。
【0069】
なお、スリット23aは丸孔に限られない。
図10は、スリット23aの形状の変形例の概略を示す図である。スリット23aは、
図10(A)に示す長孔、
図10(B)に示す楕円形状の孔、
図10(C)、(D)に示す矩形形状((C)は長方形状、(D)は正方形状)であってもよい。スリット23aの形状は、光線束の形状や受光素子211~215に応じて適宜選択することができる。
【0070】
図8の説明に戻る。スリット23aは、レンズ221~225を通過した光のうち、平行光以外を遮る。その結果、対向する発光ユニット10からの光である平行光のみが受光素子211~215に入光する。平行光でない光(角度のある光)は外乱光であり、スリット23aは外乱光をカットする。
【0071】
発光ユニット10から照射された平行光が通過する領域が、検知装置1の検知エリアとなる。小さい物体が検知エリアを通過した場合には、出力変化も小さい変化となるが、外乱光も出力を変化させるため、小さい物体を確実に検知するためには開口部24a及びスリット23aを用いて外乱光をカットすることが望ましい。
【0072】
本実施の形態によれば、外レンズ121~125の端がわずかに重なるようにした外レンズ部12を用い、発光ユニット10から照射される光線束に隙間を生じさせないようにし、かつ、レンズ221~225の端がわずかに重なるようにしたレンズ部22を用いることで、開口部24aを通過した平行光が全て受光部21に入射することで、直径0.02mm程度の小さな物体を検知することができる。
【0073】
また、本実施の形態によれば、発光部11のレンズを粗面化して、発光部11がぼんやりとした拡散光を発するようにすることで、内レンズ部13に入射する光の強度ムラを減らすことができる。この結果、小さな物体でも確実に検知できる。
【0074】
また、本実施の形態によれば、受光部21とレンズ部22との間にスリット23aが設けられた板状部材23を設けることで、外乱光をカットし、小さな物体を検知しやすくすることができる。また、ケース24に開口部24aを設けることで、発光ユニット10から発光されていない光が受光素子211~215で受光されないようにし、小さな物体を検知しやすくすることができる。
【0075】
また、本実施の形態によれば、外レンズ部12がy方向に広がる光線束を集光してx方向に沿った平行光とし、内レンズ部13の凸レンズ部13aがz方向の光線束の幅を狭くすることで、発光部11から照射された光を有効に活用することができる。したがって、発光ユニット10から照射される平行光の光量を高くし、小さな物体を検知しやすくすることができる。
【0076】
また、本実施の形態によれば、端121a~125a、121b~125bを傾斜させて外レンズ121~125のx方向の位置を微小にずらすことで、外レンズ部12を小さくすることができる。同様に、端221a~225a、221b~225bを傾斜させてレンズ221~225のx方向の位置を微小にずらすことで、レンズ部22を小さくすることができる。
【0077】
なお、本実施の形態では、発光素子111~115のレンズが粗面化されているが、粗面化は必須ではない。ただし、発光素子111~115のレンズを粗面化しない場合には、ワイヤー等の影が発生してしまい、検知精度が低下するおそれがある。したがって、発光素子111~115のレンズを粗面化することが望ましい。
【0078】
また、本実施の形態では、発光部11と外レンズ部12との間に内レンズ部13を設けたが、内レンズ部13は必須ではない。特に、発光ユニット10と受光ユニット20の距離が近い場合には、内レンズ部13が無くても直径0.02mm程度の小さな物体を検知することができる。また、凹部12aは必須ではない。例えば、発光ユニット10と受光ユニット20の距離が近い場合には内レンズ部13のみで凹部12aは不要であり、さらに内レンズ部13を用いない場合あっても凹部12aは不要である。
【0079】
また、本実施の形態では、受光部21とレンズ部22との間に板状部材23を設けたが、板状部材23及びスリット23aは必須ではない。ただし、信号を安定化させて検知精度を高くするためには板状部材23及びスリット23aを設けることが望ましい。
【0080】
また、本実施の形態では、開口部24aの大きさが開口部14aの大きさより小さいが、開口部24aの大きさはこれに限られない。ただし、発光ユニット10から発光されていない光が受光素子211~215で受光されないようにして小さな物体を検知しやすくするためには、開口部24aの大きさが開口部14aの大きさより小さくすることが望ましい。
【0081】
また、本実施の形態では、外レンズ121~125の端121a~125a、121b~125bを傾斜させて、端122a、123a、124a、125aの発光素子112~115から最も離れた先端部を端121b、122b、123b、124bにそれぞれ当接させて、外レンズ121~125のx方向の位置を微小にずらしつつ外レンズ121~125の端がわずかに重なるように外レンズ121~125を並べたが、外レンズ121~125の端がわずかに重なるようにして外レンズ121~125を並べる形態、すなわち外レンズ121~125の形態はこれに限られない。例えば、外レンズ121~125の端を傾斜させず、外レンズ121~125の厚さ分だけ外レンズ121~125をx方向にずらして、外レンズ121~125の端がわずかに重なるようにして外レンズ121~125を並べてもよい。同様に、レンズ221~225の端がわずかに重なるようにしてレンズ221~225を並べる形態、すなわちレンズ221~225の形態はこれに限られない。ただし、光学的な性能を維持するためには外レンズ121~125及びレンズ221~225のx方向の位置は近ければ近いほどよいため、外レンズ121~125の端121a~125a、121b~125b及びレンズ221~225の端221a~225a、221b~225bを傾斜させることが望ましい。
【0082】
また、本実施の形態では、発光ユニット10と受光ユニット20とが分離していたが、発光ユニット10と受光ユニット20とが一体であってもよい。
図11は、発光ユニット10と受光ユニット20とが一体となった検知装置1Aの概略を示す図である。検知装置1Aでは、発光ユニット10及び受光ユニット20がケース30により一体化されている。
【0083】
発光ユニット10と受光ユニット20とが分離している分離型の検知装置1は、発光ユニット10と受光ユニット20との距離が自由に変更可能な利点があるが、振動に弱い可能性がある。したがって、振動がある場所に設置する場合には、発光ユニット10と受光ユニット20との位置関係がぶれない一体型の検知装置1Aを用いることが好ましい。例えば、アクチュエータの近傍に取り付ける場合には、検知装置1Aが有利である。
【0084】
また、検知装置1の場合には発光ユニット10と受光ユニット20のそれぞれにハーネス(電源の供給や信号の通信に用いられる複数のケーブルを束にして、端部にコネクタを取り付けた部品)を用意する必要があるが、検知装置1Aは1本のハーネスで済む。したがって、検知装置1Aを他の装置に取り付けるときに配線が容易である。
【0085】
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、実施形態の構成に他の構成の追加、削除、置換等をすることが可能である。
【0086】
また、本発明において、「略」とは、厳密に同一である場合のみでなく、同一性を失わない程度の誤差や変形を含む概念である。例えば、「略直交」とは、厳密に直交の場合には限られず、例えば数度程度の誤差を含む概念である。また、例えば、単に直交、平行、一致等と表現する場合において、厳密に直交、平行、一致等の場合のみでなく、略平行、略直交、略一致等の場合を含むものとする。また、本発明において「近傍」とは、基準となる位置の近くのある範囲(任意に定めることができる)の領域を意味する。
【符号の説明】
【0087】
1 :検知装置
10 :発光ユニット
11 :発光部
12 :外レンズ部
12a :凹部
13 :内レンズ部
13a :凸レンズ部
14 :ケース
14a :開口部
20 :受光ユニット
21 :受光部
22 :レンズ部
23 :板状部材
23a :スリット
24 :ケース
24a :開口部
30 :ケース
101 :検知装置
111、112、113、114、115:発光素子
111a :LED素子
111b、111c:電極
111d :ボンディングワイヤー
111e :封止樹脂
111f :表面
111g :レンズ
116 :基板
121、122、123、124、125:外レンズ
121a、121b、122a、122b、123a、123b、124a、124b、125a、125b:端
211、212、213、214、215:受光素子
216 :基板
221、222、223、224、225:レンズ
221a、221b、222a、222b、223a、223b、224a、224b、225a、225b:端
221c、221d:面
221e、221g:側面
221f :曲面