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特開2024-112083情報処理装置、情報処理方法、及び、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024112083
(43)【公開日】2024-08-20
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/0631 20230101AFI20240813BHJP
【FI】
G06Q10/0631
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023016929
(22)【出願日】2023-02-07
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】藤本 直樹
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA06
5L049AA06
(57)【要約】
【課題】 調理業務を自動的に効率化できるような情報処理装置を提供することにある。
【解決手段】 本開示の情報処理装置は、顧客が注文した注文商品の情報を取得する、注文取得手段と、注文商品について、調理工程と当該調理工程の順番及び調理時間を含む調理情報を取得する、調理情報取得手段と、各調理人のタスク予定を取得する、予定取得手段と、タスク予定に基づいて、調理人のいずれかに注文商品の調理工程を割り当てる、割当手段と、調理工程の割り当て情報を出力する、出力制御手段と、を備える。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客が注文した注文商品の情報を取得する、注文取得手段と、
前記注文商品について、調理工程と当該調理工程の順番及び調理時間とを含む調理情報を取得する、調理情報取得手段と、
各調理人のタスク予定を取得する、予定取得手段と、
前記タスク予定に基づいて、調理人のいずれかに前記注文商品の前記調理工程を割り当てる、割当手段と、
前記調理工程の割り当て情報を出力する、出力制御手段と、を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記割当手段は、割り当てた前記調理工程を各調理人が実行する開始時間及び終了時間を更に設定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記注文取得手段は、前記注文商品の優先順位に関する情報を更に取得し、
前記割当手段は、前記タスク予定及び前記優先順位に基づいて、前記注文商品の前記調理工程を割り当てる、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
割り当てた前記調理工程が実行可能か否かを判定する、確認手段を更に備え、
前記割当手段は、実行可能ではないと判定された調理工程の割り当てを解除する、請求項1~3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記確認手段は、調理場所、調理人のスキル、又は、調理人のタスク予定の少なくともいずれかに基づいて、割り当てた前記調理工程が実行可能か否かを判定する、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
コンピュータが、
顧客が注文した注文商品の情報を取得し、
前記注文商品について、各調理工程と当該調理工程の順序及び調理時間を含む調理情報を取得し、
各調理人のタスク予定を取得し、
前記タスク予定に基づいて、調理人のいずれかに前記注文商品の前記調理工程を割り当てし、
前記調理工程の割り当て情報を出力する、情報処理方法。
【請求項7】
顧客が注文した注文商品の情報を取得し、
前記注文商品について、各調理工程と当該調理工程の順序及び調理時間を含む調理情報を取得し、
各調理人のタスク予定を取得し、
前記タスク予定に基づいて、調理人のいずれかに前記注文商品の前記調理工程を割り当てし、
前記調理工程の割り当て情報を出力することをコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、及び、プログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
外食店舗の調理業務において、調理業務の効率化を図るための技術がある。
【0003】
例えば、特許文献1には、厨房の調理リソースの稼動状況に関する情報と、客に対して提供可能な各料理の調理に要する予め定められた作業時間と、客から注文を受けた料理の調理予定とに基づき、客に対して提供可能な各料理又は客から注文を受けた料理のいずれかの料理の料理提供時間を算出することが開示されている。また、特許文献2には、注文の入力を受け付けた時点で、注文された各商品の準備を開始する着手期限を算出し、着手期限が到来する順番に基づいて、注文された商品を表示することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-144963号公報
【特許文献2】特開2021-140244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これまで、経験者のスキルに依存していた各調理人への注文商品の調理工程の時間の割り当てを自動的に行うことが求められている。特許文献1に開示された技術では、各注文商品を調理する調理人が決まっていることが前提となっている。また、特許文献2に開示された技術では、注文商品を調理する各調理工程を考慮せずに算出した着手期限が到来順する順番に基づいて注文された商品を表示している。
【0006】
本開示の目的の一例は、調理業務を自動的に効率化できるような情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様における情報処理装置は、顧客が注文した注文商品の情報を取得する、注文取得手段と、注文商品について、調理工程と当該調理工程の順番及び調理時間を含む調理情報を取得する、調理情報取得手段と、各調理人のタスク予定を取得する、予定取得手段と、タスク予定に基づいて、調理人のいずれかに注文商品の調理工程を割り当てる、割当手段と、調理工程の割り当て情報を出力する、出力制御手段と、を備える。
【0008】
本開示の一態様における情報処理方法は、コンピュータが、顧客が注文した注文商品の情報を取得し、注文商品について、各調理工程と当該調理工程の順序及び調理時間を含む調理情報を取得し、各調理人のタスク予定を取得し、タスク予定に基づいて、調理人のいずれかに注文商品の調理工程を割り当てし、調理工程の割り当て情報を出力する。
【0009】
本開示の一態様におけるプログラムは、顧客が注文した注文商品の情報を取得し、注文商品について、各調理工程と当該調理工程の順序及び調理時間を含む調理情報を取得し、各調理人のタスク予定を取得し、タスク予定に基づいて、調理人のいずれかに注文商品の調理工程を割り当てし、調理工程の割り当て情報を出力することをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明による効果の一例は、調理業務を自動的に効率化できるような情報処理装置を提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、第一の実施形態における情報処理装置を含む構成を示すブロック図である。
図2図2は、第一の実施形態における情報処理装置をコンピュータ装置とその周辺装置で実現したハードウェア構成を示す図である。
図3図3は、第一の実施形態において、調理情報取得部が取得する調理情報を表示した例である
図4図4は、第一の実施形態において、調理レーンの情報の格納例を示した図である。
図5図5は、第一の実施形態において、出力制御部による各調理人への調理工程の割り当て情報の表示例を示した図である。
図6図6は、第一の実施形態において、出力制御部による各調理人への調理工程の割り当て情報の別の表示例を示した図である。
図7図7は、第一の実施形態における情報処理の動作を示すフローチャートである。
図8図8は、第一の実施形態の変形例を説明するための図である。
図9図9は、第二の実施形態における情報処理装置を含む構成を示すブロック図である。
図10図10は、第二の実施形態における各調理人の情報を示した図である。
図11図11は、第二の実施形態における情報処理の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
[第一の実施形態]
図1は、第一の実施形態における情報処理装置100の構成を含むブロック図である。図1を参照すると、情報処理システム10は、情報処理装置100、注文受付装置200及び出力装置300を備える。情報処理装置100は、顧客が注文した注文商品の調理工程の調理人への割り当て情報を、店舗内で商品を調理するキッチンに設けられた、ディスプレイ等の出力装置300に対して出力する。情報処理装置100は、注文取得部101と調理情報取得部102と予定取得部103と割当部104と出力制御部105を備える。
【0014】
注文受付装置200は、外食店舗の従業員が所持するハンディターミナル等の端末又は顧客が操作して料理を注文する注文端末から入力された注文商品の情報を受付する。注文受付装置200は、顧客が注文した注文商品の情報を情報処理装置100に送信する、送信部201を備える。送信部201は、例えば、顧客が注文した商品の情報を情報処理装置100にネットワークを介して送信する。
【0015】
図2は、本開示の第一の実施形態における情報処理装置100を、プロセッサを含むコンピュータ装置500で実現したハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示されるように、情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)501、ROM(Read Only Memory)502、RAM(Random Access Memory)503等のメモリ、プログラム504を格納するハードディスク等の記憶装置505、ネットワーク接続用の通信インタフェース508、データの入出力を行う入出力インタフェース509を含む。本実施形態において、記憶装置505には、店舗で提供している各商品について、各調理工程と当該調理工程の順番及び調理時間を含む調理情報が格納されている。
【0016】
第一の実施形態において、情報処理装置100における各構成部は、例えば、バス510を介してそれぞれ接続される。また、図1に示す第一の実施形態における情報処理装置100は、クラウドコンピューティング等で構成することもできる。
【0017】
CPU501は、オペレーティングシステムを動作させて本発明の第一の実施の形態に係る情報処理装置100の全体を制御する。また、CPU501は、例えばドライブ装置507などに装着された記録媒体506からメモリにプログラムやデータを読み出す。また、CPU501は、第一の実施の形態における注文取得部101と調理情報取得部102と予定取得部103と割当部104と出力制御部105及びこの一部として機能し、プログラムに基づいて後述する図7に示すフローチャートにおける処理または命令を実行する。
【0018】
記録媒体506は、例えば光ディスク、フレキシブルディスク、磁気光ディスク、外付けハードディスク、または半導体メモリ等である。記録媒体の一部である半導体メモリ等は、不揮発性記憶装置であり、そこにプログラムを記録する。また、プログラムは、通信網に接続されている図示しない外部コンピュータからダウンロードされてもよい。
【0019】
以上のように、図1に示す第一の実施形態は、図2に示されるコンピュータ・ハードウェアによって実現される。ただし、図1の情報処理装置100が備える各部の実現手段は、以上説明した構成に限定されない。また情報処理装置100は、物理的に結合した一つの装置により実現されてもよいし、物理的に分離した二つ以上の装置を有線または無線で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。また、情報処理装置100は、注文商品の調理工程の割り当て情報を表示するディスプレイ等の出力装置300を更に備えても構わない。また、情報処理装置100と、出力装置とが別々の装置により実現されたシステムとして構成されていてもよい。
【0020】
注文取得部101は、顧客が注文した注文商品の情報を取得する手段である。本実施形態における注文商品の一例としては、注文した料理を調理して提供する外食店舗における商品が挙げられる。注文商品は、一つの商品であっても、複数の商品であっても構わない。
【0021】
注文取得部101は、例えば、上述した注文受付装置200から、顧客の注文毎に、注文商品の情報を取得する。注文取得部101は、注文受付装置200から新たな注文商品の情報を取得すると、注文を受けた順に商品を並べる。なお、注文取得部101は、取得した注文商品の情報の中に、調理中又は調理が完了している注文商品の情報を除外して並べる。注文取得部101は、注文商品の情報を取得すると、各注文商品を特定する商品名やメニューID等の情報を調理情報取得部102に出力する。
【0022】
調理情報取得部102は、注文商品について、注文商品の調理工程と当該調理工程の順番及び調理時間とを含む調理情報を取得する手段である。調理情報取得部102は、注文取得部101から入力された、各注文商品を特定する情報に基づいて、記憶装置505から各注文商品の調理情報を取得する。本実施形態における調理情報とは、その商品の各調理工程、各調理工程を実施する順番、各調理工程に要する調理時間、調理工程を行う作業場所に関する情報を含む。また、調理情報取得部102は、注文取得部101から入力された注文商品の調理工程以外で、まだ割り当てていない調理工程がある場合は、その調理工程の調理情報も取得する。本実施形態において、割り当てていない調理工程の未割当リストは記憶装置505に格納されている。調理情報取得部102は、各注文商品の調理情報を取得すると、その情報を割当部104に出力する。
【0023】
図3は、本実施形態において、調理情報取得部102が取得する調理情報を表示した例である。図3に示すように、調理情報取得部102は、注文を受けた順に調理工程とその調理時間を取得する。調理情報取得部102は、調理工程で利用する調理レーンの情報を併せて取得してもよい。調理レーンは、例えば、調理人が調理工程で使用するガスコンロやキッチン台等の作業場所である。
【0024】
本実施形態では、各調理レーンにおいて行う調理工程の情報について、例えば、記憶装置505に格納されている。図4は、本実施形態において、各調理レーンの情報の格納例を示した図である。図4に示すように、本実施形態において、調理レーンIDとその調理レーンで行う調理内容が紐づけられている。調理内容には、中華鍋料理、煮る若しくは茹でる等の鍋料理、フライパン、又は、オーブン等の調理器具毎の調理内容(調理A~D)の他、ドリンク、下準備、盛り付け等が含まれる。また、図4の例では、キッチンに備えられている各調理レーンの数が格納されている。
【0025】
予定取得部103は、調理人のタスク予定を取得する手段である。予定取得部103は、既に割り当てられた調理工程のタスク予定の情報を取得する。タスク予定には、割り当てられた調理工程の開始時刻と終了時刻が含まれている。また、タスク予定には、調理工程及び調理工程で使用する調理レーン等の情報が含まれていてもよい。また、タスク予定には、調理人が取得予定の休憩時間を含んでいてもよい。予定取得部103は、タスク予定を取得すると、その情報を割当部104に出力する。
【0026】
割当部104は、タスク予定に基づいて、調理人のいずれかに注文商品の調理工程を割り当てる手段である。割当部104は、全ての調理人のタスク予定から、直近で空いている時間を検索し、注文商品の調理工程を実行するための調理時間を確保できる調理人に、調理工程を割り当てる。また、割当部104は、割り当てた調理工程を実行する開始時刻及び終了時刻を更に設定してもよい。この場合、割当部104は、料理人のスキルに基づいて、割り当てる調理時間を異ならせても構わないし、AI(Artificial Intelligence)技術により、調理人のスキルと調理時間との関係を学習したモデルを用いて、調理時間を自動的に設定してもよい。
【0027】
割当部104は、各調理人の稼働率を算出し、稼働率に基づいて、調理工程を割り当ててもよい。割当部104は、例えば、稼働率が最も低い調理人に対して調理工程を優先的に割り当てる。稼働率は、調理人に既に調理工程を含むタスクが割り当てられた時間を勤務当日の勤務時間で割ることにより求められる(稼働率=タスクが割り当てられた時間/勤務当日の勤務時間)。割当部104は、調理工程毎に、割り当てた調理人と調理工程の開始時刻及び終了時刻を出力制御部105に出力する。なお、割当部104は、所定時間内に、調理人の空いている時間がなく、調理人のいずれかに割り当てられなかった調理工程がある場合は、その調理工程を未割当リストに追加し、その調理工程の情報を出力制御部105に出力する。
【0028】
出力制御部105は、各調理人への調理工程の割り当て情報を出力する手段である。出力制御部105は、例えば、注文商品の調理工程を取り掛かる順にソートして、調理工程と調理工程に割り当てた調理人の情報を出力する。また、出力制御部105は、調理工程の情報として、調理人が実行する開始時刻及び終了時刻を表示してもよい。出力制御部105は、店舗のキッチンに設けられたディスプレイ等の出力装置300に調理工程の割り当て情報を出力する。出力制御部105は、店舗のキッチンに設けられたプリンタから出力される調理指示伝票に、調理工程の割り当て情報を印字してもよい。調理指示伝票とは、キッチンに対して、注文商品の調理を指示するための伝票を指す。また、出力制御部105は、割当部104から割り当てられなかった調理工程の情報が入力された場合は、割り当てていない調理工程の情報を表示してもよい。
【0029】
図5は、出力制御部105による各調理人への調理工程の割り当て情報の表示例を示した図である。図5に示すように、出力制御部105は、各調理工程に割り当てた調理人の情報及び調理工程の開始時刻と終了時刻を表示する。また、図5の例では、各調理工程に、伝票番号、メニューID及び注文を受けた卓番号の情報が併せて表示されている。
【0030】
図6は、出力制御部105による各調理人への調理工程の割り当て情報の別の表示例を示した図である。図6の例では、横軸に時間軸、縦軸に調理人の情報が示され、調理人毎に割り当てられた調理工程を行う時間帯が時間軸に合わせて表示されている。図6に示すように、出力制御部105は、各調理工程について、調理中又は調理完了等の進捗状況を表示してもよい。また、出力制御部105は、各調理工程に、伝票番号、商品名及び調理工程の情報を併せて表示してもよい。出力制御部105は、各調理人の勤務なし、又は、休憩時間についても時間軸に合わせて表示してもよい。また、図6に示すように、調理人の情報として、各調理人の稼働率を表示してもよい。なお、図6の例では、割り当てていない調理工程の調理情報として、「伝票xxxx」のメニュー「八宝菜」の「下準備」の調理工程の情報が表示されている。但し、出力制御部105による各調理人への調理工程の割り当て情報の表示例は、図5及び図6の例に限られない。
【0031】
図7は、第一の実施形態における情報処理装置100の動作の概要を示すフローチャートである。尚、このフローチャートによる処理は、前述したプロセッサによるプログラム制御に基づいて、実行されてもよい。
【0032】
図7に示すように、まず注文取得部101は、顧客が注文した注文商品の情報を取得する(ステップS101)。次に、調理情報取得部102は、注文商品について、調理工程と当該調理工程の順番及び調理時間とを含む調理情報を取得する(ステップS102)。次に、予定取得部103は、各調理人のタスク予定を取得する(ステップS103)。次に、割当部104は、タスク予定に基づいて、調理人のいずれかに注文商品の調理工程を割り当てる(ステップS104)。全ての注文商品の調理工程の割当が可能である場合(S105;YES)、割当部104は、調理工程の割り当て情報を出力制御部105に出力し、出力制御部105は、調理工程の割り当て情報を出力する(ステップS106)。割当部104は、全ての注文商品の調理工程の割当が可能でない場合(S105;NO)、割り当てられなかった未割当の調理工程を未割当リストに格納し(ステップS107)、出力制御部105は、調理工程の割り当て情報と未割当の調理工程の情報を出力する(ステップS108)。情報処理装置100は、例えば、注文受付装置200から、新たな注文商品の情報を受信する度に本フローチャートによる処理を繰り返す。以上で、情報処理装置100は、情報処理の動作を終了する。
【0033】
上述した本実施形態における情報処理装置100において、割当部104が、各調理人のタスク予定に基づいて、調理人のいずれかに注文商品の調理工程を割り当てする。これにより、例えば、直近で手が空いている料理人に調理工程を割り当てることができるので、調理業務を自動的に効率化できる。また、本実施形態において、出力制御部105は、各調理人への調理工程の割り当て情報を出力する。これにより、調理人は、割り当て情報に従って調理作業を行うことにより、調理順を検討する作業が軽減される。よって、経験が少ない調理人であっても最適な順序で調理を実施することができる。
【0034】
[変形例]
第一の実施形態では、注文を受けた注文商品の順に調理工程の割り当てを行った。これに対し、変形例では、割当部104は、優先度が高い注文商品の順に調理工程を割り当ててもよい。この場合、注文取得部101は、優先度が高い順に注文商品を並び替えてもよい。図8は、第一の実施形態の変形例を説明するための図である。図8に示されたメニューのうち、メニューID「000000002」の「ハンバーグ」最も優先度が高い。この場合、図5における「000000001」と「000000002」の調理工程の順番を入れ替えることになる。本変形例の構成によれば、優先順位を考慮して調理工程を割り当てることができる。
【0035】
[第二の実施形態]
次に、本開示の第二の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図9は、第二の実施形態における情報処理装置110の構成を含むブロック図である。本実施形態における情報処理システム11は、第一の実施形態と同様に、情報処理装置110が注文受付装置210及び出力装置310とそれぞれネットワークを通じて接続されている。
【0036】
以下、本実施形態の説明が不明確にならない範囲で、前述の説明と重複する内容については説明を省略する。本開示の各実施形態における各構成要素は、図2に示すコンピュータ装置と同様に、その機能をハードウェア的に実現することはもちろん、プログラム制御に基づくコンピュータ装置、ソフトウェアで実現することができる。
【0037】
図9に示すように、本実施形態における情報処理装置110は、注文取得部111と調理情報取得部112と予定取得部113と割当部114と確認部115と出力制御部116を備える。すなわち、確認部115を備えている点で、第一実施形態における情報処理装置100とは構成が異なる。
【0038】
本実施形態では、記憶装置505に、各調理レーンの使用予定情報、並びに、休憩時間を含むタスク予定、実施可能な調理レーンID等の調理スキル、及び、勤務中の有無等の各調理人の情報が格納されている。図10は、本実施形態における各調理人の情報を示した図である。図10の例では、調理人毎に、休憩時間と、実施可能な料理レーンID、勤務中の有無が「true」又は「false」で示されている。
【0039】
確認部115は、割り当てた調理工程が実行可能か否かを判定する手段である。確認部115は、例えば、調理場所、調理人のスキル、又は、調理人のタスク予定の少なくともいずれかに基づいて、割り当てた調理工程が実行可能か否かを判定する。具体的に、確認部115は、記憶装置505に格納された各調理レーンの使用予定情報に基づき、各調理工程において使用する調理レーンの空きがあるか否かを判定する。また、確認部115は、記憶装置505に格納された調理人の調理スキルに基づき、割り当てられた調理人が実行可能な調理工程であるか否かを判定する。確認部115は、記憶装置505に格納された調理人の休憩時間又は勤務中の有無に関する情報に基づき、割り当てられた調理人が調理工程を実行可能か否か判定する。例えば、確認部115は、図10の例において、調理人のAさんの休憩時間である13:00-14:00の時間帯に、Aさんに何らかの調理工程が割り当てられている場合、実行可能ではないと判定する。
【0040】
確認部115は、割り当てた調理工程が実行可能であると判定した場合、割り当て情報を出力制御部116に出力する。確認部115は、割り当てた調理工程が実行可能ではないと判定した場合、その調理工程の情報を割当部114に出力する。次いで、割当部114は、入力された調理工程の割り当てを解除し、未割当リストに格納すると共に、解除した調理工程の情報を出力制御部116に出力する。
【0041】
図11は、第二の実施形態における情報処理装置100の動作の概要を示すフローチャートである。尚、このフローチャートによる処理は、前述したプロセッサによるプログラム制御に基づいて、実行されてもよい。なお、割当部114が、タスク予定に基づいて、調理人のいずれかに注文商品の調理工程を割り当てるまでの処理(ステップS111~114)は、第一の実施形態の処理(ステップS101~104)と同様である。
【0042】
図11に示すように、まず注文取得部111は、顧客が注文した注文商品の情報を取得する(ステップS111)。次に、調理情報取得部112は、注文商品について、調理工程と当該調理工程の順番及び調理時間とを含む調理情報を取得する(ステップS112)。次に、予定取得部113は、各調理人のタスク予定を取得する(ステップS113)。次に、割当部114は、タスク予定に基づいて、調理人のいずれかに注文商品の調理工程を割り当てる(ステップS114)。次いで、確認部115は、割り当てた調理工程が実行可能であると判定した場合(S115;YES)、フローをS116に進める。一方、確認部115が、割り当てた調理工程が実行可能ではないと判定した場合(S115;NO)、割当部114は、実行可能ではないと判定された調理工程の割り当てを解除して未割当リストに格納し(ステップS117)、フローをS120に進める。
【0043】
次いで、割当部114は、全ての注文商品の調理工程の割当が可能である場合(S116;YES)、調理工程の割り当て情報を出力制御部116に出力し、出力制御部116は調理工程の割り当て情報を出力する(ステップS118)。一方、割当部114は、全ての注文商品の調理工程の割当が可能でない場合(S116;NO)、割り当てられなかった未割当の調理工程を未割当リストに格納する(ステップS119)。次いで、出力制御部116は、調理工程の割り当て情報と未割当の調理工程の情報を出力する(ステップS120)。情報処理装置110は、例えば、注文受付装置210から、新たな注文商品の情報を受信する度に本フローチャートによる処理を繰り返す。以上で、情報処理装置110は、情報処理の動作を終了する。
【0044】
上述した第二の実施形態の情報処理装置110において、確認部115は、割り当てた調理工程が実行可能か否かを判定し、割当部114は、実行可能ではないと判定された調理工程の割り当てを解除する。これにより、実行可能の調理工程のみを調理人に割り当てることができるので、予定通りに注文商品を提供する可能性が高まる。
【0045】
以上、各実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しえる様々な変更をすることができる。
【0046】
例えば、複数の動作をフローチャートの形式で順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の動作を実行する順番を限定するものではない。このため、各実施形態を実施するときには、その複数の動作の順番は内容的に支障しない範囲で変更することができる。
【符号の説明】
【0047】
10、11 情報処理システム
100、110 情報処理装置
101、111 注文取得部
102、112 調理情報取得部
103、113 予定取得部
104、114 割当部
105、116 出力制御部
115 確認部
200、210 注文受付装置
300、310 出力装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2024-03-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客が注文した注文商品の情報を取得する、注文取得手段と、
前記注文商品について、調理工程と当該調理工程の順番及び調理時間とを含む調理情報を取得する、調理情報取得手段と、
各調理人のタスク予定を取得する、予定取得手段と、
前記タスク予定に基づいて、調理人のいずれかに前記注文商品の前記調理工程を割り当てる、割当手段と、
前記調理工程の割り当て情報を出力する、出力制御手段と、を備え、
前記割当手段は、割り当てられた前記調理人のスキルに基づいて、前記調理人のスキルと調理時間との関係を機械学習したモデルを用いて、前記調理人が調理に要する調理時間を設定する、情報処理装置。
【請求項2】
前記割当手段は、割り当てた前記調理工程を各調理人が実行する開始時間及び終了時間を更に設定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記注文取得手段は、前記注文商品の優先順位に関する情報を更に取得し、
前記割当手段は、前記タスク予定及び前記優先順位に基づいて、前記注文商品の前記調理工程を割り当てる、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
割り当てた前記調理工程が実行可能か否かを判定する、確認手段を更に備え、
前記割当手段は、実行可能ではないと判定された調理工程の割り当てを解除する、請求項1~3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記確認手段は、調理場所、調理人のスキル、又は、調理人のタスク予定の少なくともいずれかに基づいて、割り当てた前記調理工程が実行可能か否かを判定する、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
コンピュータが、
顧客が注文した注文商品の情報を取得し、
前記注文商品について、各調理工程と当該調理工程の順序及び調理時間を含む調理情報を取得し、
各調理人のタスク予定を取得し、
前記タスク予定に基づいて、調理人のいずれかに前記注文商品の前記調理工程を割り当てし、
前記調理工程の割り当て情報を出力し、
前記割り当てにおいて、割り当てられた前記調理人のスキルに基づいて、前記調理人のスキルと調理時間との関係を機械学習したモデルを用いて、前記調理人が調理に要する調理時間を設定する、情報処理方法。
【請求項7】
顧客が注文した注文商品の情報を取得し、
前記注文商品について、各調理工程と当該調理工程の順序及び調理時間を含む調理情報を取得し、
各調理人のタスク予定を取得し、
前記タスク予定に基づいて、調理人のいずれかに前記注文商品の前記調理工程を割り当てし、
前記調理工程の割り当て情報を出力し、
前記割り当てにおいて、割り当てられた前記調理人のスキルに基づいて、前記調理人のスキルと調理時間との関係を機械学習したモデルを用いて、前記調理人が調理に要する調理時間を設定する、ことをコンピュータに実行させるプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本開示の一態様における情報処理装置は、顧客が注文した注文商品の情報を取得する、注文取得手段と、注文商品について、調理工程と当該調理工程の順番及び調理時間を含む調理情報を取得する、調理情報取得手段と、各調理人のタスク予定を取得する、予定取得手段と、タスク予定に基づいて、調理人のいずれかに注文商品の調理工程を割り当てる、割当手段と、調理工程の割り当て情報を出力する、出力制御手段と、を備え、割当手段は、割り当てられた調理人のスキルに基づいて、調理人のスキルと調理時間との関係を機械学習したモデルを用いて、調理人が調理に要する調理時間を設定する
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本開示の一態様における情報処理方法は、コンピュータが、顧客が注文した注文商品の情報を取得し、注文商品について、各調理工程と当該調理工程の順序及び調理時間を含む調理情報を取得し、各調理人のタスク予定を取得し、タスク予定に基づいて、調理人のいずれかに注文商品の調理工程を割り当てし、調理工程の割り当て情報を出力し、割り当てにおいて、割り当てられた調理人のスキルに基づいて、調理人のスキルと調理時間との関係を機械学習したモデルを用いて、調理人が調理に要する調理時間を設定する
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本開示の一態様におけるプログラムは、顧客が注文した注文商品の情報を取得し、注文商品について、各調理工程と当該調理工程の順序及び調理時間を含む調理情報を取得し、各調理人のタスク予定を取得し、タスク予定に基づいて、調理人のいずれかに注文商品の調理工程を割り当てし、調理工程の割り当て情報を出力し、割り当てにおいて、割り当てられた調理人のスキルに基づいて、調理人のスキルと調理時間との関係を機械学習したモデルを用いて、調理人が調理に要する調理時間を設定する、ことをコンピュータに実行させる。

【手続補正書】
【提出日】2024-06-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客が注文した注文商品の情報を取得する、注文取得手段と、
前記注文商品について、調理工程と当該調理工程の順番及び調理時間とを含み、予め格納された調理情報を取得する、調理情報取得手段と、
各調理人のタスク予定を取得する、予定取得手段と、
前記タスク予定に基づいて、所定時間内に前記注文商品の調理工程を実行するための前記調理時間を確保できる調理人のいずれかに前記注文商品の前記調理工程を割り当てる、割当手段と、
前記調理工程の割り当て情報を出力する、出力制御手段と、を備え、
前記割当手段は、割り当てられた前記調理人のスキルに基づいて、前記調理人のスキルと調理時間との関係を機械学習したモデルを用いて、前記調理時間を変更する、情報処理装置。
【請求項2】
前記割当手段は、割り当てた前記調理工程を各調理人が実行する開始時間及び終了時間を更に設定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記注文取得手段は、前記注文商品の優先順位に関する情報を更に取得し、
前記割当手段は、前記タスク予定及び前記優先順位に基づいて、前記注文商品の前記調理工程を割り当てる、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
割り当てた前記調理工程が実行可能か否かを判定する、確認手段を更に備え、
前記割当手段は、実行可能ではないと判定された調理工程の割り当てを解除する、請求項1~3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記確認手段は、調理場所、調理人のスキル、又は、調理人のタスク予定の少なくともいずれかに基づいて、割り当てた前記調理工程が実行可能か否かを判定する、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
コンピュータが、
顧客が注文した注文商品の情報を取得し、
前記注文商品について、各調理工程と当該調理工程の順序及び調理時間とを含み、予め格納された調理情報を取得し、
各調理人のタスク予定を取得し、
前記タスク予定に基づいて、所定時間内に前記注文商品の調理工程を実行するための前記調理時間を確保できる調理人のいずれかに前記注文商品の前記調理工程を割り当てし、
前記調理工程の割り当て情報を出力し、
前記割り当てにおいて、割り当てられた前記調理人のスキルに基づいて、前記調理人のスキルと調理時間との関係を機械学習したモデルを用いて、前記調理時間を変更する、情報処理方法。
【請求項7】
顧客が注文した注文商品の情報を取得し、
前記注文商品について、各調理工程と当該調理工程の順序及び調理時間を含み、予め格納された調理情報を取得し、
各調理人のタスク予定を取得し、
前記タスク予定に基づいて、所定時間内に前記注文商品の調理工程を実行するための前記調理時間を確保できる調理人のいずれかに前記注文商品の前記調理工程を割り当てし、
前記調理工程の割り当て情報を出力し、
前記割り当てにおいて、割り当てられた前記調理人のスキルに基づいて、前記調理人のスキルと調理時間との関係を機械学習したモデルを用いて、前記調理時間を変更する、ことをコンピュータに実行させるプログラム。