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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024112154
(43)【公開日】2024-08-20
(54)【発明の名称】ローン申込システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/03 20230101AFI20240813BHJP
【FI】
G06Q40/03
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023017040
(22)【出願日】2023-02-07
(71)【出願人】
【識別番号】595156322
【氏名又は名称】株式会社オリエントコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 光春
(74)【代理人】
【識別番号】100112564
【弁理士】
【氏名又は名称】大熊 考一
(74)【代理人】
【識別番号】100163500
【弁理士】
【氏名又は名称】片桐 貞典
(74)【代理人】
【識別番号】230115598
【弁護士】
【氏名又は名称】木内 加奈子
(72)【発明者】
【氏名】大武 正治
(72)【発明者】
【氏名】富田 一雄
(72)【発明者】
【氏名】赤川 光慶
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB23
5L055BB23
(57)【要約】      (修正有)
【課題】車両購入費用及び車両購入に伴う諸費用のローンの申し込みに際して、繰り上げ返済を可能とするローン申込システムを提供する。
【解決手段】ローン申込システムは、操作部23を含む申込端末2と、車両分割払手数料記憶部42及び諸費用分割払手数料記憶部43を含む受付装置4と、車両部分の残債額と車両部分の残債額に対する分割手数料に基づいて、車両の支払回数毎の支払額と車両部分支払総額を計算する車両部分計算部11、諸費用の残債額と諸費用の残債額に対する分割手数料に基づいて、諸費用の支払回数毎の支払額と諸費用支払総額を計算する諸費用計算部12及び車両の支払回数と諸費用の支払回数に応じて車両の支払回数毎の支払額と諸費用の支払回数毎の支払額とを合算し支払回数毎の一本化支払額を計算し、車両部分支払総額と諸費用支払総額とを合算して一本化支払総額を計算する一本化計算部13を含む申込支援装置1と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の支払額と支払回数を含む車両支払情報と、車両購入に伴う諸費用の支払額と支払回数を含む諸費用支払情報を入力する操作部と、
前記車両の分割払手数料情報のマスタを記憶する車両分割払手数料記憶部と、
前記諸費用の分割払手数料情報のマスタを記憶する諸費用分割払手数料記憶部と、
前記車両分割払手数料記憶部のマスタを参照し、前記車両支払情報と前記車両の分割払手数料情報とに基づき、前記車両の支払回数毎の支払額と車両部分支払総額を計算する車両部分計算部と、
前記諸費用分割払手数料記憶部のマスタを参照し、前記諸費用支払情報と前記諸費用の分割払手数料情報とに基づき、諸費用の支払回数毎の支払額と諸費用支払総額を計算する諸費用計算部と、
前記車両の支払回数と前記諸費用の支払回数に応じて前記車両の支払回数毎の支払額と前記諸費用の支払回数毎の支払額とを合算し支払回数毎の一本化支払額を計算し、前記車両部分支払総額と前記諸費用支払総額とを合算して一本化支払総額を計算する一本化計算部と、
を備え、
前記車両部分計算部は、前記車両部分の残債額と前記車両部分の残債額に対する分割手数料に基づいて、前記車両の支払回数毎の支払額を計算し、
前記諸費用計算部は、前記諸費用の残債額と前記諸費用の残債額に対する分割手数料に基づいて、前記諸費用の支払回数毎の支払額を計算するローン申込システム。
【請求項2】
表示部をさらに備え、
前記表示部は、前記車両支払情報と前記諸費用支払情報を入力する一連の入力フォーム画面を表示し、
前記入力フォーム画面は、前記車両支払情報及び前記諸費用支払情報のそれぞれに対して繰り上げ返済に関する情報の入力を受け付ける前記入力フォーム画面を含む請求項1記載のローン申込システム。
【請求項3】
前記入力フォーム画面において、前記繰り上げ返済に関する情報が入力された場合には、
前記車両部分計算部及び前記諸費用計算部の少なくとも一方は、前記繰り上げ返済に関する情報を加味した計算を行い、
前記表示部は、前記繰り上げ返済に関する情報を含む、試算結果を表示する請求項2記載のローン申込システム。
【請求項4】
前記操作部、前記車両部分計算部、前記諸費用計算部及び前記一本化計算部が出力する情報を記憶する申込情報記憶部を備えること、
を特徴とする請求項1又は2記載のローン申込システム。
【請求項5】
前記操作部、前記車両部分計算部、前記諸費用計算部及び前記一本化計算部が出力する情報を一通に纏めた帳票を生成する帳票生成部を備えること、
を特徴とする請求項1又は2記載のローン申込システム。
【請求項6】
前記操作部は、申込者の情報の入力を受け付け、
前記帳票生成部は、前記操作部、前記車両部分計算部、前記諸費用計算部及び前記一本化計算部が出力する情報に対して、前記申込者の情報を付帯させた申込情報が記載された帳票を生成すること、
を特徴とする請求項5記載のローン申込システム。
【請求項7】
車両の販売店に設置される申込端末と、
前記申込端末とネットワークを介して通信可能に接続する申込支援装置と、
前記申込支援装置に接続され、前記申込支援装置を経由して前記申込端末から送信されてきた申込情報を記憶する受付装置と、
前記申込情報に基づくローンの管理を行う基幹装置と、
を備え、
前記申込端末及び前記申込支援装置は、前記操作部、前記車両部分計算部、前記諸費用計算部及び前記一本化計算部を含み、
前記基幹装置は、車両部分の債務額を記憶する車両債務額記憶部と、諸費用の債務額を記憶する諸費用債務額記憶部と、一本化した債務額を記憶する一本化債務額記憶部と、を含む請求項1又は2記載のローン申込システム。
【請求項8】
前記基幹装置は、前記車両の債務額の繰り上げ返済実行部と前記諸費用の債務額の繰り上げ返済実行部をさらに含む、請求項7記載のローン申込システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の個別信用購入あっせんに用いられるローン申込システムに関する。
【背景技術】
【0002】
新車、中古車及び自動二輪車等の車両を購入する際、信販会社等が購入者の代金を立て替える個別信用購入あっせん方式が採られることがある。車両の購入者は、代金を立て替えた信販会社等に対して、立替代金と分割払手数料とを合計した額を毎月分割で支払う。
【0003】
車両の販売店は保険代理店を兼ねる場合がある。保険代理店を兼ねた販売店では、車両購入と共に、事故等による車両の修理費等が補償される任意保険への加入が可能である。よって、車両購入と保険加入の手続きを同じ販売店で行うことができる。車両購入と保険加入の手続きを同時に行う場合、車両購入費用と車両購入に伴う諸費用である保険加入費用の合計金額を求め、予め設定された支払回数で毎月一定額を返済するようにローン支払計画を算出するシステムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008-146368号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、電気自動車を購入した場合や電気自動車と同時に充電設備等を購入する場合、国や自治体などから補助金が給付される場合がある。このような補助金は申請後数カ月たってから給付されるため、車両購入時に車両購入費用として充当することができない。また、電気自動車と充電設備等において給付される補助金は、それぞれ給付日が相違し、数ヶ月単位ずれることもある。従って、購入者は補助金が給付されてから、繰り上げ返済を希望する場合があった。しかし、車両購入費用と保険加入費用の合計金額に基づいて、一定期間において固定額を返済するようなローン支払計画を算出した場合、実際の支払を開始した後に繰り上げ返済を行い、ローン支払計画を変更することは困難であった。
【0006】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、車両購入費用と車両購入に伴う諸費用のローンの申し込みに際して、繰り上げ返済を可能とするローン申込システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明に係るローン申込システムは、以下の構成を備える。
(1)車両の支払額と支払回数を含む車両支払情報と、車両購入に伴う諸費用の支払額と支払回数を含む諸費用支払情報を入力する操作部と、前記車両の分割払手数料情報のマスタを記憶する車両分割払手数料記憶部と、前記諸費用の分割払手数料情報のマスタを記憶する諸費用分割払手数料記憶部と、前記車両分割払手数料記憶部のマスタを参照し、前記車両支払情報と前記車両の分割払手数料情報とに基づき、前記車両の支払回数毎の支払額と車両部分支払総額を計算する車両部分計算部と、前記諸費用分割払手数料記憶部のマスタを参照し、前記諸費用支払情報と前記諸費用の分割払手数料情報とに基づき、前記諸費用の支払回数毎の支払額と諸費用支払総額を計算する諸費用計算部と、前記車両の支払回数と前記諸費用の支払回数に応じて前記車両の支払回数毎の支払額と前記諸費用の支払回数毎の支払額とを合算し支払回数毎の一本化支払額を計算し、前記車両部分支払総額と前記諸費用支払総額とを合算して一本化支払総額を計算する一本化計算部と、を備え、前記車両部分計算部は、前記車両部分の残債額と前記車両部分の残債額に対する分割手数料に基づいて、前記車両の支払回数毎の支払額を計算し、前記諸費用計算部は、前記諸費用の残債額と前記諸費用の残債額に対する分割手数料に基づいて、前記諸費用の支払回数毎の支払額を計算する。
【0008】
(2)表示部をさらに備え、前記表示部は、前記車両支払情報と前記諸費用支払情報を入力する一連の入力フォーム画面を表示し、前記入力フォーム画面は、前記車両支払情報及び前記諸費用支払情報のそれぞれに対して繰り上げ返済に関する情報の入力を受け付ける前記入力フォーム画面を含んでいても良い。
【0009】
(3)前記入力フォーム画面において、前記繰り上げ返済に関する情報が入力された場合には、前記車両部分計算部及び前記諸費用計算部の少なくとも一方は、前記繰り上げ返済に関する情報を加味した計算を行い、前記表示部は、前記繰り上げ返済に関する情報を含む、試算結果を表示して良い。
【0010】
(4)前記操作部、前記車両部分計算部、前記諸費用計算部及び前記一本化計算部が出力する情報を記憶する申込情報記憶部を備えていても良い。
【0011】
(5)前記操作部、前記車両部分計算部、前記諸費用計算部及び前記一本化計算部が出力する情報を一通に纏めた帳票を生成する帳票生成部を備えていても良い。
【0012】
(6)前記操作部は、申込者の情報の入力を受け付け、前記帳票生成部は、前記操作部、前記車両部分計算部、前記諸費用計算部及び前記一本化計算部が出力する情報に対して、前記申込者の情報を付帯させた申込情報が記載された帳票を生成しても良い。
【0013】
(7)車両の販売店に設置される申込端末と、前記申込端末とネットワークを介して通信可能に接続する申込支援装置と、前記申込支援装置に接続され、前記申込支援装置を経由して前記申込端末から送信されてきた申込情報を記憶する受付装置と、前記申込情報に基づくローンの管理を行う基幹装置と、を備え、前記申込端末及び前記申込支援装置は、前記操作部、前記車両部分計算部、前記諸費用計算部及び前記一本化計算部を含み、前記基幹装置は、車両部分の債務額を記憶する車両債務額記憶部と、諸費用の債務額を記憶する諸費用債務額記憶部と、一本化した債務額を記憶する一本化債務額記憶部と、を含んでいても良い。
【0014】
(8)前記基幹装置は、前記車両の債務額の繰り上げ返済実行部と前記諸費用の債務額の繰り上げ返済実行部をさらに含んでいても良い。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、車両購入費用と車両購入に伴う諸費用のローンの申し込みに際して、繰り上げ返済を可能とするローン申込システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】ローン申込システムの概略構成を示す模式図である。
図2】ローン申込システムの詳細構成を示す模式図である。
図3】ローン申込システムの入力フォーム画面の一例を示す模式図である。
図4】ローン申込システムの入力フォーム画面の一例を示す模式図である。
図5】ローン申込システムの入力フォーム画面の一例を示す模式図である。
図6】ローン申込システムの入力フォーム画面の一例を示す模式図である。
図7】(a)及び(b)ともに車両の支払回数毎の支払額と、諸費用の支払回数毎の支払額を説明するための模式図である。
図8】ローン申込システムの動作を示すシーケンス図である。
図9】ローンの試算の動作を示すシーケンス図である。
図10】申込情報の帳票の模式図である。
図11】繰り上げ返済のシミュレーション結果の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(全体構成)
以下、本発明のローン申込システムの実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、ローン申込システムの概略構成を示す模式図である。図1に示すローン申込システム100は、中古車及び新車を含む自動車並びに自動二輪車等の車両を販売する際に組まれるローン支払計画を算出するローン申込システムである。このローン申込システム100は、申込端末2と申込支援装置1と受付装置4と基幹装置5とを備える。申込端末2は、各販売店2A,2B・・・に設置される。申込支援装置1と受付装置4と基幹装置5は、代金を立て替えるサービス提供会社1Aに設置される。申込端末2と申込支援装置1とはネットワーク3を介して通信可能に接続されている。
【0018】
申込支援装置1、申込端末2、受付装置4及び基幹装置5は、所謂コンピュータであり、MPUやCPUとも呼ばれる演算制御装置、及びRAMとも呼ばれる主記憶装置、HDDやSSD等でありROMとも呼ばれる補助記憶装置を備えている。申込支援装置1、受付装置4及び基幹装置5は、単体又は分散型のコンピュータであってもよい。補助記憶装置には、各種のプログラムが記憶されている。
【0019】
ネットワーク3は、例えば、IEEE802.3等の有線通信プロトコルや、IEEE802.11で規定される無線通信プロトコルや、その他のプロトコルに準拠したネットワークであり、インターネット網、LAN、又は専用回線等の通信回線網である。各装置は、TCP/IP等の各種の通信プロトコルを用いてデータの送受信を行う。
【0020】
申込端末2は、販売店2A,2B・・・側でローンを申し込むための各種情報入力、ローンの試算結果表示、申込書内容確認、及びローン申込等に用いられる。入力された各種情報は、申込端末2から申込支援装置1へネットワーク3を介して送信される。申込支援装置1は、申込端末2で入力された各種情報からローンの試算を行い、結果を申込端末2へ返す。また、申込支援装置1は、申込端末2から送信されてきた申し込みを受付装置4へ渡す。
【0021】
受付装置4は、申込支援装置1を経由して申込端末2から送信されてきた申込情報を記憶する。また、受付装置4は、各種情報の入力やローンの試算に必要な情報を保管しており、これらを申込支援装置1に渡し、又は申込支援装置1を経由して申込端末2に渡す。基幹装置5は、申し込まれたローンの支払や売上等を管理する業務用の端末である。
【0022】
(申込端末)
図2は、このようなローン申込システム100の各装置の詳細構成を示すブロック図である。申込端末2は、Webブラウザ21とフォーム記憶部22と操作部23と表示部24と帳票生成部25を備えている。
【0023】
フォーム記憶部22は、主にRAMにより構成され、各種情報の入力フォーム画面D12~14を記憶している。Webブラウザ21は、主にCPUを含み構成され、フォーム記憶部22に記憶された入力フォーム画面D12~14を表示部24に表示させる。入力フォーム画面D12~14に入力された各種情報D4~D9は、申込支援装置1に送信される。
【0024】
また、Webブラウザ21は、申込支援装置1により計算された支払の試算結果D20を受信して表示部24に表示させる。申し込みの際には、Webブラウザ21は、各種情報D4~D9、試算結果D20に含まれる支払情報及び申込者の情報を含む申込情報D10を申込支援装置1に送信する。
【0025】
入力フォーム画面D12~14に入力される各種情報D4~D9は、例えばリクエスト情報D4、販売店情報D5、車種情報D6、購入車両ローン基本情報D7、下取車両ローン基本情報D8、諸費用ローン基本情報D9である。
【0026】
図3に、入力フォーム画面D12の一例を示す。入力フォーム画面D12では、リクエスト情報D4の入力を受け付ける。リクエスト情報D4は、ローンの種類に関する情報を含む。入力フォーム画面D12は、ローンの種類を選択させるためのボタンBが含まれる。
【0027】
入力フォーム画面D12を介して選択可能なローンの種類としては、例えば、通常オートローンとツインオートローンがある。通常オートローンでは、1つの商品を個別に契約することができる。手数料算出方式は、支払額に分割手数料総額を加えた総支払額を支払回数で均等分割し、支払回数1回毎の支払額を計算するアドオン方式であっても、残債額(元金残高)と残債額に対する分割手数料とに基づいて、支払回数毎の支払額を計算する残債方式であっても良い。アドオン方式の通常オートローンは、例えば車両購入費用を均等払やボーナス払いで返済するローン支払計画に基づく自動車ローンである。残債方式の通常オートローンは、例えば車両購入費用の期間を延長したり短縮したりできるローン支払計画に基づくニューバジェットローンである。
【0028】
ツインオートローンでは、2つの商品を一本化して同時に契約することができる。ツインオートローンとしては、例えば、ツインリセットオートローン、TWINオートローンがある。手数料算出方式は、アドオン方式とすること自体は可能である。ただし、本実施形態では、手数料算出方式として残債方式を採用していることを特徴の一つとしている。残債方式は、例えば毎月返済する場合は1ヶ月ごとにおいて、支払額の元本が減少するたびにその残高に対して実質年率をかけて分割手数料計算を行い、支払回数毎の支払額を算出する。
【0029】
ツインリセットオートローンは、今回購入する車両購入費用と前回購入した車両購入費用の残債精算費用を返済するローン支払計画に基づく一本化ローンである。TWINオートローンは、車両購入費用と車両購入に伴う諸費用を返済するローン支払計画に基づく一本化ローンである。車両購入に伴う諸費用としては、任意保険の保険料、車検料、車両の充電設備料などが挙げられる。尚、ツインリセットオートローンにおける、前回購入した車両購入費用の残債精算費用も、車両購入に伴う諸費用と捉えて良い。
【0030】
フォーム記憶部22には、入力フォーム画面D12において表示した選択肢の数に対応して、入力フォーム画面D13が記憶されていて良い。図3の入力フォーム画面D12を用いる例では、通常オートローン、ツインリセットオートローン、TWINオートローンに対応する入力フォーム画面D13が、フォーム記憶部22にそれぞれ記憶されている。通常オートローンの入力フォーム画面D13については説明を省略し、ツインリセットオートローンの入力フォーム画面D13aと、TWINオートローンの入力フォーム画面D13bについて説明する。尚、入力フォーム画面D13aと、入力フォーム画面D13bを併せて、入力フォーム画面D13と表現する。
【0031】
ツインリセットオートローンの入力フォーム画面D13aの一例を図4に示す。入力フォーム画面D13aに入力される各種情報D5~D8としては、販売店情報D5、車種情報D6、購入車両ローン基本情報D7、下取車両ローン基本情報D8などがある。
【0032】
販売店情報D5は、販売店の名称、代表者名、住所、電話番号、担当者名等を含む。尚、ローン申込システム100に登録済みの販売店2A,2B・・・に関しては、販売店情報D5は販売店管理番号としてもよい。図4では、販売店情報D5の入力欄については省略する。また、販売店情報D5については、必ずしも入力フォーム画面D13で入力を受け付けるように構成する必要はなく、他のフォームにおいて予め設定された情報を用いる構成としてよい。
【0033】
車種情報D6は、車種コード、メーカ名、メーカコード、車種名、車種名コード、年式、型式、排気量、グレード等を含めることができる。その他、色、走行距離、登録番号、車台番号、名義、申し込み年月日、引き渡し時期等を含めても良い。また、車種情報D6は、購入車と下取車のそれぞれに対して入力可能とすることができる。
【0034】
購入車両ローン基本情報D7は、車両本体価格、オプション価格、値引き額、頭金(現金)、初回支払年月、支払回数、ボーナス払い額、ボーナス支払回数、繰り上げ返済に関する情報等を含む購入車両支払情報である。
【0035】
下取車両ローン基本情報D8は、残債クレジット、下取価格、支払回数、ボーナス払い額、ボーナス支払回数、繰り上げ返済に関する情報等を含む下取車両支払情報である。図4からも明らかな通り、入力フォーム画面D13aは、購入車と下取車のそれぞれに対して支払回数が入力可能に構成されている。購入車と下取車のそれぞれの支払回数は、同じ回数であっても異なる回数であっても良い。
【0036】
ただし、下取車の支払回数が、購入車の支払回数を超えない値とすることが好ましく、下取車の支払回数が購入車の支払回数を超える場合にはエラーメッセージを表示して良い。尚、購入車両ローン基本情報D7に含まれる頭金(現金)及び下取車両ローン基本情報D8に含まれる下取価格は、下取車の残債クレジットに充当するように構成して良い。
【0037】
また、図4の例では、ボーナス加算ありを選択すると、ボーナス払い額やボーナス支払回数の入力を受け付ける入力フォーム画面が表示される。また、繰り上げ返済ありを選択すると、繰り上げ返済対象商品、繰り上げ返済額、繰り上げ返済年月の入力を受け付ける入力フォーム画面D14が表示される。
【0038】
TWINオートローンの入力フォーム画面D13bの一例を図5に示す。入力フォーム画面D13bに入力される各種情報D5~D9としては、販売店情報D5、車種情報D6、購入車両ローン基本情報D7、諸費用ローン基本情報D9などがある。販売店情報D5、車種情報D6、購入車両ローン基本情報D7については、ツインオートローンの入力フォーム画面D13aと同様に構成可能である。
【0039】
諸費用ローン基本情報D9は、任意保険の保険料、車検料、車両の充電設備料などの車両購入に伴う諸費用の支払情報である。例えば、車両購入に併せて任意保険に加入する場合には、諸費用ローン基本情報D9は、任意保険の保険種類コード、任意保険の保険名、オプション、保険料、支払回数、ボーナス払い額、繰り上げ返済に関する情報等を含む保険支払情報とすることができる。また、車両購入に併せて充電設備を購入する場合には、諸費用ローン基本情報D9は、充電設備本体価格、支払回数、繰り上げ返済額等であって良い。このように諸費用ローン基本情報D9は、車両購入に伴う諸費用の対象に併せて、適宜変更することが可能である。また、下取車がある場合には、下取価格を諸費用ローン基本情報D9に含めても良い。
【0040】
入力フォーム画面D13bにおいても、購入車と諸費用のそれぞれに対して支払回数が入力可能に構成されている。購入車と諸費用のそれぞれの支払回数は、同じ回数であっても異なる回数であっても良い。ただし、諸費用の支払回数が、購入車の支払回数を超えない値とすることが好ましく、諸費用の支払回数が購入車の支払回数を超える場合にはエラーメッセージを表示して良い。尚、購入車両ローン基本情報D7に含まれる頭金(現金)及び下取価格は、分割払手数料が高い商品から順に充当するように構成して良い。ボーナス払いや繰り上げ返済については、入力フォーム画面D13aと同様に構成される。
【0041】
商品の性質が異なることから、上記の説明では、下取車両ローン基本情報D8と諸費用ローン基本情報D9の2つの基本情報を設け、それぞれについて入力フォーム画面D13aおよびD13bを用いて詳細に説明した。ただし、上述の通り、下取車両ローン基本情報D8に含まれる前回購入した車両の残債についても、車両購入に伴う諸費用と捉えて良い。そのため、諸費用ローン基本情報D9を、残債クレジット、下取価格、支払回数等を含む下取車両支払情報とすることもできる。入力フォーム画面D13の構成や入力する情報の種類も、実際の商品に合わせて適宜変更して良い。
【0042】
ツインリセットオートローン及びTWINオートローンの入力フォーム画面D13において、繰り上げ返済ありの支払情報が入力されると、フォーム記憶部22に記憶されている入力フォーム画面D14が表示部24に表示される。図6に、入力フォーム画面D14の一例を示す。図6では、図5の入力フォーム画面D13bにおいて、繰り上げ返済ありが選択された場合の入力フォーム画面D14の一例を示す。
【0043】
入力フォーム画面D14では、繰り上げ返済を行う商品の選択、支払年月、及び金額等の繰り上げ返済に関する情報の入力を受け付ける。図6からも明らかな通り、入力フォーム画面D14では、商品Iと商品IIのそれぞれに対して、繰り上げ返済の支払年月及び支払金額が入力できる。繰り上げ返済は、商品Iのみ又は商品IIのみに対して設定しても良い。また、商品I及び商品IIの双方に対して設定可能に構成できる。
【0044】
尚、図6はTWINオートローンの繰り上げ返済に対する入力フォーム画面D14であるため、適用商品が商品I又は商品IIと表示されている。ツインリセットオートローンの繰り上げ返済に対する入力フォーム画面D14の場合には、購入車又は下取車とするなど、適用商品の選択肢は適宜変更可能である。
【0045】
図2に戻り、申込端末2の説明を続ける。表示部24は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ等の文字、記号及び図形等の描画によって視覚に対して情報を表示する装置であり、Webブラウザ21の制御下で入力フォーム画面D12~14、試算結果D20を表示する。操作部23は、キーボード、マウス、タッチパネル、マイク等の申込端末2の操作者の入力操作を受け付けるデバイスであり、各種情報D4~D9の入力を受け付ける。
【0046】
帳票生成部25は、主にCPUを含み構成され、申込情報D10が記載された帳票を生成する。この帳票はお客様控え等として印刷される。Webブラウザ21で申込を要求するボタンが押下された場合に申込情報D10の帳票を生成する。
【0047】
(申込支援装置)
申込支援装置1は、Webサーバ10、車両部分計算部11、諸費用計算部12、一本化計算部13及び申込連携部14を備えている。
【0048】
Webサーバ10は、主にCPUを含み構成され、申込端末2への商品マスタD1の送信、申込端末2からリクエスト情報D4、販売店情報D5、車種情報D6、購入車両ローン基本情報D7、下取車両ローン基本情報D8、及び諸費用ローン基本情報D9の受信、並びに申込端末2に対する試算結果D20の送信を行う。
【0049】
車両部分計算部11は、主にCPUを含み構成され、支払総額演算部11a、分割手数料演算部11b、支払額演算部11cを含む。支払総額演算部11aは、車両部分の支払総額を演算する処理部である。支払総額演算部11aは、購入車両ローン基本情報D7に含まれる車両本体価格、オプション価格、値引き額、頭金、ボーナス払い額、繰り上げ返済額、などを用いて、車両部分の支払総額を算出する。支払総額演算部11aは、当初の支払総額に加え、支払額の元本が減少するたびに残債額に基づいて支払回数毎の支払総額を算出する。
【0050】
分割手数料演算部11bは、車両の分割払手数料を算出する処理部である。受付装置4は車両分割払手数料記憶部42を備えており、車両分割払手数料記憶部42は、車両用分割払手数料マスタD2を記憶している。分割手数料演算部11bは、販売店情報D5に応じた車両の分割払手数料情報を車両用分割払手数料マスタD2から取得して計算に用いる。分割手数料演算部11bは、支払額の元本が減少するたびに残債額に対して分割手数料計算を行い、支払回数毎の分割手数料と、分割手数料の支払総額を算出する。
【0051】
支払額演算部11cは、車両部分の支払回数毎の支払額を算出する処理部である。支払額演算部11cは、支払総額演算部11aが演算した車両部分の支払回数毎の支払総額と、分割手数料演算部11bが演算した車両部分の支払回数毎の分割手数料とに基づき、購入車両ローン基本情報D7に含まれる支払回数毎の支払額を求める。
【0052】
上述の通り、本実施形態のツインオートローンは、手数料算出方式を残債方式とすることを特徴の一つとしている。支払額演算部11cが演算した車両部分の支払回数毎の支払額において端数が生じた場合、この端数は、車両部分の最終回の支払額に計上される。なお、生じた端数は必ずしも最終回の支払額に計上する必要はない。
【0053】
諸費用計算部12は、主にCPUを含み構成され、支払総額演算部12a、分割手数料演算部12b、支払額演算部12cを含む。支払総額演算部12aは、諸費用の支払総額を演算する処理部である。支払総額演算部12aは、諸費用ローン基本情報D9に含まれる商品価格、オプション価格、値引き額、頭金、ボーナス払い額、繰り上げ返済額、などを用いて、諸費用の支払総額を算出する。支払総額演算部12aは、当初の支払総額に加え、支払額の元本が減少するたびに残債額に基づいて、支払回数毎の支払総額を算出する。
【0054】
分割手数料演算部12bは、諸費用の分割払手数料を算出する処理部である。受付装置4は諸費用分割払手数料記憶部43を備えており、諸費用分割払手数料記憶部43は、諸費用分割払手数料マスタD3を記憶している。分割手数料演算部12bは、販売店情報D5に応じた諸費用の分割払手数料情報を諸費用分割払手数料マスタD3から取得して計算に用いる。分割手数料演算部12bは、支払額の元本が減少するたびに残債額に対して分割手数料計算を行い、支払回数毎の分割手数料と分割手数料の支払総額を算出する。
【0055】
支払額演算部12cは、諸費用の支払回数毎の支払額を算出する処理部である。支払額演算部12cは、支払総額演算部12aが演算した諸費用の支払回数毎の支払総額と、分割手数料演算部12bが演算した諸費用の支払回数毎の分割手数料とに基づき、諸費用ローン基本情報D9に含まれる支払回数毎の支払額を求める。
【0056】
なお、支払額演算部12cが演算した諸費用の支払回数毎の支払額に端数がある場合、この端数は、諸費用の最終回の支払額に計上される。ただし、生じた端数は必ずしも最終回の支払額に計上する必要はない。
【0057】
一本化計算部13は、主にCPUを含み構成され、車両部分計算部11と諸費用計算部12の計算結果を合算し、車両と保険を一本化した商品の支払総額及び各支払回数における一本化支払額を得る。一本化計算部13は、車両の支払回数と諸費用の支払回数に応じて、車両の支払回数毎の支払額と諸費用の支払回数毎の支払額とを合算し、支払回数毎の一本化支払額を算出する。これら得られた情報は試算結果D20として申込端末2へ送信される。
【0058】
申込連携部14は、主にCPUを含み構成され、申込端末2から受信した申込情報D10を受付装置4に送信する。
【0059】
ここで、車両部分計算部11、諸費用計算部12、一本化計算部により算出される支払回数毎の支払額について、図7(a)及び(b)を参照して具体的に説明する。尚、以下の説明では、諸費用計算部12は、任意保険の保険料に関する演算を行うものとして説明する。
【0060】
まず、購入車両ローン基本情報D7に含まれる支払回数と、諸費用ローン基本情報D9に含まれる支払回数が同一の場合の支払額の計算について説明する。図7(a)は、購入車両ローン基本情報D7に含まれる支払回数が30回、諸費用ローン基本情報D9に含まれる支払回数が30回と同一の場合の支払額を示す模式図である。
【0061】
車両部分計算部11の支払総額演算部11aは購入車両ローン基本情報D7に基づいて、車両部分の支払回数毎の支払総額を算出する。分割手数料演算部11bは、車両部分の支払回数毎の分割払手数料を算出する。そして、支払額演算部11cは、車両部分の支払回数毎の支払総額と支払回数毎の分割手数料に基づき、支払回数毎の支払額を算出する。
【0062】
支払額演算部11cが求めた支払回数毎の支払額により生じた端数は、支払の最終回である30回目の車両部分に計上される。すなわち、車両部分計算部11は、1~29回目の支払額は算出した車両部分の支払回数毎の支払額そのものとし、30回目の支払額は算出した車両部分の支払回数毎の支払額に端数が計上された値とする。
【0063】
同様に、諸費用計算部12の支払総額演算部12aは諸費用ローン基本情報D9に基づいて、諸費用の支払回数毎の支払総額を算出する。分割手数料演算部12bは、諸費用の支払回数毎の分割払手数料を算出する。そして、支払額演算部11cは、諸費用の支払回数毎の支払総額と支払回数毎の分割手数料基づき、支払回数毎の支払額を算出する。
【0064】
支払額演算部12cが求めた支払回数毎の支払額により生じた端数は、支払の最終回である30回目の諸費用の支払額に計上される。すなわち、諸費用計算部12は、1~29回目の支払額は算出した諸費用の支払回数毎の支払額そのものとし、30回目の支払額は算出した諸費用の支払回数毎の支払額に端数が計上された値とする。
【0065】
一本化計算部13は、車両部分の支払総額と諸費用の支払総額を合算し、ツインローンの支払総額を得る。また、一本化計算部13は、各支払回数における車両部分の支払額と、諸費用の支払額を合算し、ツインローンにおける各支払回数における一本化支払額を得る。
【0066】
具体的には、一本化計算部13は、支払回数1回目の車両部分の支払額と、支払回数1回目の諸費用の支払額を合算し、ツインローンにおける支払回数1回目の一本化支払額を算出する。図7(a)の例では、ツインローンにおける支払回数1回目~29回目までの支払額は同額となるため、支払回数2~29回目の合算は省略し、支払回数1回目の一本化支払額を用いても良い。
【0067】
ただし、最終回の支払である支払回数30回目については、車両部分の支払額にも、諸費用の支払額にも、それぞれの支払額の端数が計上されている。そのため、一本化計算部13は、支払回数30回目の車両部分の支払額と、支払回数30回目の諸費用の支払額を合算し、ツインローンにおける支払回数30回目の一本化支払額を算出する。以上の通り、車両部分の支払回数と、諸費用の支払回数が同一の30回である場合には、一本化計算部13により、ツインローンにおける1~29回目の一本化支払額と、30回目の一本化支払額の2つの一本化支払額が算出されることとなる。
【0068】
次に、購入車両ローン基本情報D7に含まれる支払回数と、諸費用ローン基本情報D9に含まれる支払回数が異なる場合の支払額の計算について説明する。図7(b)は、購入車両ローン基本情報D7に含まれる支払回数が30回、諸費用ローン基本情報D9に含まれる支払回数が15回の場合の支払額を示す模式図である。
【0069】
車両部分計算部11の演算は、図7(a)の場合と同様である。すなわち、車両部分計算部11は、1~29回目の支払額は算出した車両部分の支払回数毎の支払額そのものとし、30回目の支払額は算出した車両部分の支払回数毎の支払額に端数が計上された値とする。
【0070】
次に、諸費用計算部12の支払総額演算部12aは諸費用ローン基本情報D9に基づいて、諸費用の支払回数毎の支払総額を算出する。分割手数料演算部12bは、諸費用の支払回数毎の分割払手数料を算出する。そして、支払額演算部11cは、諸費用の支払回数毎の支払総額と支払回数毎の分割手数料に基づいて、支払回数毎の支払額を算出する。
【0071】
支払額演算部12cが求めた支払回数毎の支払額により生じた端数は、支払の最終回である15回目の諸費用の支払額に計上される。すなわち、諸費用計算部12は、1~14回目の支払額は算出した諸費用の支払回数毎の支払額そのものとし、15回目の支払額は算出した諸費用の支払回数毎の支払額に端数が計上された値とする。
【0072】
一本化計算部13は、車両部分の支払総額と諸費用の支払総額を合算し、ツインローンの支払総額を得る。また、一本化計算部13は、各支払回数における車両部分の支払額と、諸費用の支払額を合算し、ツインローンにおける各支払回数における一本化支払額を得る。
【0073】
具体的には、一本化計算部13は、支払回数1回目の車両部分の支払額と、支払回数1回目の諸費用の支払額を合算し、ツインローンにおける支払回数1回目の一本化支払額を算出する。図7(b)の例では、ツインローンにおける支払回数1回目~14回目までの支払額は同額となるため、支払回数2~14回目の合算は省略し、支払回数1回目の一本化支払額を用いても良い。
【0074】
ただし、諸費用の最終回の支払である支払回数15回目については、諸費用の支払額に、端数が計上されている。そのため、一本化計算部13は、支払回数15回目の車両部分の支払額と、支払回数15回目の諸費用の支払額を合算し、ツインローンにおける支払回数15回目の一本化支払額を算出する。この支払回数15回目の支払で、諸費用の支払は終了となる。
【0075】
そのため、一本化計算部13は、車両部分計算部11が演算した車両部分の支払額を、ツインローンにおける一本化支払額として採用可能である。ツインローンにおける支払回数16回目から29回目までの支払額は、車両部分計算部11が演算した値に基づき同額の一本化支払額となる。ただし、最終回の支払である支払回数30回目については、車両部分の支払額に端数が計上されている。よって、一本化計算部13は、支払回数30回目の車両部分の支払額を、ツインローンにおける支払回数30回目の一本化支払額とする。以上の通り、車両部分の支払回数と、諸費用の支払回数が異なる場合には、一本化計算部13により、ツインローンにおける1~14回目の一本化支払額と、15回目の一本化支払額と、16~29回目の一本化支払額と、30回目の一本化支払額の4つの一本化支払額が算出されることとなる。
【0076】
(受付装置)
受付装置4は、商品マスタ記憶部41、車両分割払手数料記憶部42、諸費用分割払手数料記憶部43及び申込連携部44を備えている。商品マスタ記憶部41、車両分割払手数料記憶部42及び諸費用分割払手数料記憶部43は、主に補助記憶装置を含み構成される。申込連携部44は主にCPUを含み構成される。
【0077】
商品マスタ記憶部41は商品マスタD1を記憶する。商品マスタD1は、各種車両の属性データベースである。商品マスタD1は、申込支援装置1を経由して申込端末2に送信され、車種情報D6の入力支援に用いられる。
【0078】
車両分割払手数料記憶部42は車両用分割払手数料マスタD2を記憶する。車両用分割払手数料マスタD2は車両部分計算部11に読み込まれ、車両部分の分割払手数料計算に用いられる。車両用分割払手数料マスタD2は車両の分割払手数料情報を記憶している。諸費用分割払手数料記憶部43は諸費用分割払手数料マスタD3を記憶する。諸費用分割払手数料マスタD3は諸費用の分割払手数料情報を記憶している。諸費用分割払手数料マスタD3は、諸費用計算部12に読み込まれ、諸費用の分割払手数料計算に用いられる。車両部分計算部11と諸費用計算部12は、一日の初回にログインするときだけ、車両用分割払手数料マスタD2と諸費用分割払手数料マスタD3を読み込む。
【0079】
申込連携部44は、申込情報D10を送信する。送信タイミングは、申込支援装置1から送信されてきた申込情報D10に基づく審査が通ったときである。
【0080】
(処理)
図8は、このようなローン申込システム100の動作を示すシーケンス図である。まず、申込支援装置1は、サービス提供会社1A側の管理者の操作に応じて、受付装置4にログインしておく(ステップS01)。申込支援装置1は、一日の初回ログイン時に、受付装置4の車両用分割払手数料マスタD2と諸費用分割払手数料マスタD3を読み込んでおく(ステップS02)。
【0081】
販売店2A,2B・・・側では、車両の商談が進み、ローンの試算に商談が及ぶと、申込端末2が使用される。申込端末2には、車種情報D6の入力を支援するための商品マスタD1が読み込まれている(ステップS03)。即ち、申込端末2のWebブラウザ21は、申込支援装置1に商品マスタD1をリクエストし、申込支援装置1のWebサーバ10は、受付装置4の商品マスタ記憶部41に記憶されている商品マスタD1を申込端末2へ送信するレスポンスを行っている。
【0082】
申込端末2のWebブラウザ21は、フォーム記憶部22の入力フォーム画面D12~D14を表示部24に表示させる。販売店2A,2B・・・の従業員は、操作部23を用い、表示部24に表示される入力フォーム画面D12~14を確認しながら、各種情報D4~D9を入力していく(ステップS04)。
【0083】
試算を実行させるボタンを押下する等の実行を命令する操作によって、リクエスト情報D4が申込支援装置1に送信され(ステップS05)、販売店情報D5が申込支援装置1に送信され(ステップS06)、購入車両ローン基本情報D7が申込支援装置1に送信され(ステップS07)、車種情報D6が申込支援装置1に送信され(ステップS08)、下取車両ローン基本情報D8又は諸費用ローン基本情報D9が申込支援装置1に送信される(ステップS09)。尚、情報D4~D9の送信順番や入力順番は特に限定せず、何れの順番であってもよい。
【0084】
申込支援装置1側では、各種情報D4~D9を受信すると、ローンの計算が行われる(ステップS10)。図9は、ローンの計算の詳細動作を示すシーケンス図である。図8及び図9のステップS02に示すように、車両部分計算部11と諸費用計算部12は、初回のログインに伴って車両用分割払手数料マスタD2と諸費用分割払手数料マスタD3を受け取っている。
【0085】
図9に示すように、ローンの計算(ステップS10)では、車両部分計算部11は、車両用分割払手数料マスタD2と、申込端末2が入力した購入車両ローン基本情報D7を用いて(ステップS101)、車両部分のローンを計算する(ステップS103)。また、車両部分計算部11とは別に、諸費用計算部12は、諸費用分割払手数料マスタD3と、申込端末2が入力した諸費用ローン基本情報D9を用いて(ステップS102)、諸費用のローンを計算する(ステップS104)。ローンの計算では、車両部分の支払回数毎の支払総額、車両部分の支払回数毎の分割払手数料、車両部分の支払回数毎の支払額、車両部分のボーナス払いの額、車両部分の繰り上げ返済額、諸費用の支払回数毎の支払総額、諸費用の支払回数毎の分割払手数料、諸費用の支払回数毎の支払額、諸費用のボーナス払いの額、諸費用の繰り上げ返済の額等を計算する。
【0086】
車両部分と諸費用の各々のローン計算が終了すると、一本化計算部13は、車両部分のローンの計算結果と諸費用のローンの計算結果を用い(ステップS105)、車両と諸費用を一本化した商品についての計算を行う(ステップS016)。即ち、車両の支払総額と諸費用の支払総額を合算した一本化商品の支払総額を計算する。車両部分の分割払手数料と諸費用の分割払手数料を合算した一本化商品の分割払手数料総額を計算する。
【0087】
次に、車両の支払回数と諸費用の支払回数に応じて、車両部分の支払回数毎の支払額と諸費用の支払回数毎の支払額を合算した一本化支払額を計算する。また、車両部分のボーナス払いの額と諸費用のボーナス払いの額を合算した一本化商品のボーナス払総額を計算しても良く、車両部分の繰り上げ返済の額と諸費用の繰り上げ返済の額を合算した一本化商品のボーナス払総額を計算しても良い。
【0088】
図8に戻り、車両と諸費用の一本化商品のローン計算が終了すると、Webサーバ10は、ローン計算の結果である試算結果D20を申込端末2へ送信する(ステップS11)。申込端末2では、試算結果D20を含む各種情報が表示部24に表示され、契約の申込みに進展すれば、操作部23を用いて、申込者の情報が入力される(ステップS12)。
【0089】
そして、Webブラウザ21は、各種情報D4~D9と試算結果D20が表す支払情報に対応する車両と諸費用が一本化された商品に対して、申込者の情報を付帯させた申込情報D10を表示し、内容が正しければ送信する(ステップS13)。送信先は、申込支援装置1であるが、申込支援装置1の申込連携部14は、受信した申込情報D10を受付装置4に送信する。受付装置4は、この申込情報D10を記憶する。受付装置4に記憶された申込情報D10は審査に用いられる。
【0090】
審査が通った場合には、受付装置4の申込連携部44は、申込情報D10を基幹装置5に送信する(ステップS14)。基幹装置5に送信される際には審査が通り契約が成立しているため、この送信時点で申込情報D10は契約情報D10であるとも言える。基幹装置5は、受け取った契約情報D10を登録し、登録された契約情報D10は、売り上げや支払管理等の業務に用いられる。
【0091】
(具体的な演算例1)
上記の処理において、車両部分計算部11、諸費用計算部12、一本化計算部13が算出する各支払額について、具体的な例を示して演算する。ツインリセットオートローンの入力フォーム画面D13aにおいて、例えば、図4に示すように入力した場合、以下のように支払額が算出される。
【表1】
【0092】
表1について説明すると、車両部分計算部11の支払総額演算部11aは購入車両ローン基本情報D7に基づいて、車両部分の当初の支払総額10,406,000円を算出する。また、支払総額演算部11aは、車両部分の支払額の元本が減少するたびに残債額に基づいて、車両部分の支払回数毎の支払総額を算出する。分割手数料演算部11bは、支払額の元本が減少するたびに残債額に対して分割手数料計算を行い、支払回数毎の車両部分の分割手数料を算出する。また、分割手数料演算部11bは、車両部分の分割払手数料の支払総額627,750円を算出する。支払額演算部11cは、車両部分の支払回数毎の支払総額と支払回数毎の分割手数料に基づき、支払回数48回における支払回数毎の支払額229,870円を算出する。
【0093】
なお、支払額演算部11cが求めた支払回数毎の支払額の端数である-10円は、支払の最終回である48回目の車両部分の支払額に計上される。そのため、48回目の車両部分の支払額は、229,860円となる。
【0094】
同様に、諸費用計算部12の支払総額演算部12aは下取車両ローン基本情報D8に基づいて、諸費用の当初の支払総額2,000,000円を算出する。また、支払総額演算部12aは、車両部分の支払額の元本が減少するたびに残債額に基づいて、諸費用の支払回数毎の支払総額を算出する。分割手数料演算部12bは、支払額の元本が減少するたびに残債額に対して分割手数料計算を行い、支払回数毎の諸費用の分割手数料を算出する。また、分割手数料演算部12bは、諸費用の分割払手数料の支払総額270,740円を算出する。支払額演算部11cは、諸費用の支払回数毎の支払総額と支払回数毎の分割手数料に基づき、支払回数24回における支払回数毎の支払額94,614円を算出する。
【0095】
なお、支払額演算部12cが求めた支払回数毎の支払額の端数である+4円は、支払の最終回である24回目の諸費用の支払額に計上される。そのため、48回目の車両部分の支払額は、94,618円となる。
【0096】
最後に、一本化計算部13が、各支払回数において車両部分の支払額と諸費用の支払額を加算して、支払回数毎の一本化支払額を算出する。一本化計算部13は、支払回数1回目から23回目までの支払回数においては、車両部分の支払回数毎の支払額229,870円と諸費用の支払回数毎の支払額94,614円を加算して、支払回数1回目~23回目までの一本化支払額324,484円を算出する。
【0097】
支払回数24回目における諸費用の支払額には端数が計上されている。よって、一本化計算部13は、車両部分の支払回数毎の支払額229,870円と諸費用の最終回の支払額94,618円を加算して、支払回数24回目の一本化支払額324,488円を算出する。
【0098】
諸費用の支払回数は24回であるため、25回目以降は車両部分の支払のみが残る。そのため、一本化計算部13は、支払回数25回目~47回目支払回数においては、車両部分の支払回数毎の支払額229,870円を、一本化支払額として算出する。支払回数24回目における車両部分の支払額には端数が計上されている。よって、一本化計算部13は、車両部分の最終回の支払額229,860円を、支払回数48回目の一本化支払額として算出する。
【0099】
(具体的な演算例2)
車両部分計算部11、諸費用計算部12、一本化計算部13が算出する各支払額について、さらに例を示して演算する。TWINオートローンの入力フォーム画面D13bにおいて、例えば、図5に示すように入力した場合、以下のように支払額が算出される。尚、スポット返済の設定は、図6に記載の通り、商品Iに対して2023年11月に50,000円行うものとして計算する。
【表2】
【0100】
表2について説明すると、車両部分計算部11の支払総額演算部11aは購入車両ローン基本情報D7に基づいて、車両部分の当初の支払総額80,000,000円を算出する。また、支払総額演算部11aは、車両部分の支払額の元本が減少するたびに残債額に基づいて、車両部分の支払回数毎の支払総額を算出する。分割手数料演算部11bは、支払額の元本が減少するたびに残債額に対して分割手数料計算を行い、支払回数毎の車両部分の分割手数料を算出する。また、分割手数料演算部11bは、車両部分の分割払手数料の支払総額7,878,741円を算出する。支払額演算部11cは、車両部分の支払回数毎の支払総額と支払総額毎の分割手数料に基づいて、支払回数84回における支払回数毎の支払額1,046,282円を算出する。
【0101】
ここで、本例では、2023年11月に50,000円の繰り上げ返済が行われることを加味して、上記の演算が行われている。すなわち、2023年11月時点での残債に対して、支払回数毎の支払額に加え、繰り上げ返済額50,000円が返済されたものとして、以降の支払回数毎の支払総額および分割手数料が演算されている。
【0102】
支払額演算部11cが求めた支払回数毎の支払額の端数である-58,912円が、支払の最終回である84回目の車両部分の支払額に計上される。尚、繰り上げ返済により支払回数毎の支払額や支払回数が変更となる場合もあるが、そのような場合でも端数が生じた場合には、最終回の支払額に端数を計上してよい。そのため、48回目の車両部分の支払額は、987,335円となる。
【0103】
同様に、諸費用計算部12の支払総額演算部12aは諸費用ローン基本情報D9に基づいて、諸費用の価格5,000,000円から頭金(現金)20,000円と下取価格30,000円を差し引いて、諸費用の当初の支払総額4,950,000円を算出する。また、支払総額演算部12aは、車両部分の支払額の元本が減少するたびに残債額に基づいて、諸費用の支払回数毎の支払総額を算出する。分割手数料演算部12bは、支払額の元本が減少するたびに残債額に対して分割手数料計算を行い、支払回数毎の諸費用の分割手数料を算出する。また、分割手数料演算部12bは、諸費用の分割払手数料の支払総額452,912円を算出する。そして、支払額演算部11cは、諸費用の支払回数毎の支払総額と支払回数毎の分割手数料に基づき、支払回数60回における支払回数毎の支払額90,049円を算出する。
【0104】
なお、支払額演算部12cが求めた支払回数毎の支払額の端数である+3円は、支払の最終回である60回目の諸費用の支払額に計上される。そのため、60回目の車両部分の支払額は、90,021円となる。
【0105】
最後に、一本化計算部13が、各支払回数において車両部分の支払額と諸費用の支払額を加算して、支払回数毎の一本化支払額を算出する。一本化計算部13は、支払回数1回目から59回目までの支払回数においては、車両部分の支払回数毎の支払額1,046,282円と諸費用の支払回数毎の支払額90,049円を加算して、支払回数1回目~59回目までの一本化支払額1,136,331円を算出する。
【0106】
支払回数60回目における諸費用の支払額には端数が計上されている。よって、一本化計算部13は、車両部分の支払回数毎の支払額1,046,282円と諸費用の最終回の支払額90,021円を加算して、支払回数60回目の一本化支払額1,136,303円を算出する。
【0107】
諸費用の支払回数は60回であるため、61回目以降は車両部分の支払のみが残る。そのため、一本化計算部13は、支払回数61回目~83回目支払回数においては、車両部分の支払回数毎の支払額1,046,282円を、一本化支払額として算出する。支払回数84回目における車両部分の支払額には端数が計上されている。よって、一本化計算部13は、車両部分の最終回の支払額987、335円を、支払回数48回目の一本化支払額として算出する。
【0108】
(作用)
表示部24には、入力フォーム画面D12~D14が、画面のスクロールや遷移によって表示される。これにより、購入車両ローン基本情報D7、下取車両ローン基本情報D8、諸費用ローン基本情報D9が入力される欄が表示される。申込者は車両と諸費用に関して情報を重複入力することがなく、入力フォーム画面D12~D14がスクロールや画面遷移によってシームレスに続くので、車両と車両購入に伴う諸費用とが一本化された契約として手続きを行うことができる。
【0109】
また、入力フォーム画面D14においては、車両及び諸費用に対して、それぞれ繰り上げ返済に関する情報を入力できる。一本化された契約として手続きを行いつつ、申込者の希望する支払計画を車両と諸費用の双方に対して実現することが可能となる。
【0110】
図10は、申込情報D10を印刷した帳票を示す模式図である。図10に示すように、一枚乃至は一連の申込情報D10に、車両部分の支払いと諸費用の支払いと合計の支払が記載されており、申込者からは車両と保険とが一本化された契約に見える。
【0111】
(効果)
以上のような本実施形態の移動装置の効果は、以下の通りである。
(1)車両の支払額と支払回数を含む車両支払情報と、車両購入に伴う諸費用の支払額と支払回数を含む諸費用支払情報を入力する操作部23と、車両の分割払手数料情報のマスタを記憶する車両分割払手数料記憶部42と、諸費用の分割払手数料情報のマスタを記憶する諸費用分割払手数料記憶部43と、車両分割払手数料記憶部42のマスタを参照し、車両支払情報と車両の分割払手数料情報とに基づき、車両の支払回数毎の支払額と車両部分支払総額を計算する車両部分計算部11と、諸費用分割払手数料記憶部のマスタを参照し、諸費用支払情報と諸費用の分割払手数料情報とに基づき、諸費用の支払回数毎の支払額と諸費用支払総額を計算する諸費用計算部12と、車両の支払回数と諸費用の支払回数に応じて車両の支払回数毎の支払額と諸費用の支払回数毎の支払額とを合算し支払回数毎の一本化支払額を計算し、車両部分支払総額と諸費用支払総額とを合算して一本化支払総額を計算する一本化計算部13と、を備え、車両部分計算部11は、車両部分の残債額と車両部分の残債額に対する分割手数料に基づいて、車両の支払回数毎の支払額を計算し、諸費用計算部12は、諸費用の残債額と諸費用の残債額に対する分割手数料に基づいて、諸費用の支払回数毎の支払額を計算する。
【0112】
車両の分割払手数料情報と諸費用の分割払手数料情報とが分けて記憶され、車両部分の支払を車両部分計算部11が、諸費用の支払を諸費用計算部12がそれぞれ行うように構成されている。そのうえで、車両部分計算部11は、車両の残債額とこの残債額に対する分割手数料に基づく演算を行う。また、諸費用計算部12は、諸費用の残債額とこの残債額に対する分割手数料に基づく演算を行う。
【0113】
これにより、これにより、車両の購入者や販売店は、車両と諸費用とが一本化したローン契約を締結しているように見える。従って、車両の購入と諸費用に関する商品の購入を別々に申し込む必要がない。別々に車両情報や購入者の住所氏名等を入力する必要もなく、車両の購入と諸費用に関する商品の加入が簡便化される。
【0114】
さらに、車両部分計算部11および諸費用計算部12の双方が、残債額と残債額に対する分割手数料により、支払回数毎の支払額を演算している。そのため、ローンの契約完了後に、ローンの支払計画の変更により実際の残債額に変化が生じた場合であっても、例えば繰り上げ返済後の残債額と残債額に対する分割手数料とから再度支払回数毎の支払額を算出することが可能となる。すなわち、ローン申込時点において、契約後の変更に対応可能なローン支払計画が算出されているため、例えばローンの支払開始後に繰り上げ返済を行うことも可能とすることができる。
【0115】
(2)表示部24をさらに備え、表示部24は、車両支払情報と諸費用支払情報を入力する一連の入力フォーム画面D12~D14を表示し、入力フォーム画面D12~D14は、車両支払情報及び諸費用支払情報のそれぞれに対して繰り上げ返済に関する情報の入力を受け付ける入力フォーム画面D14を含む。
【0116】
これにより、車両の購入と諸費用に関する商品の購入に際し、申込者の情報を一度入力するだけで済み、一本化された一つの契約に見え、利便性が高まる。上記の通り、本実施形態では、車両計算部11が車両の支払を計算し、諸費用計算部12が諸費用の支払を計算している。一見すると一本化した契約が行われているようであっても、それぞれの支払額については別々の演算が行われている。そのため、車両及び諸費用のそれぞれに対して、繰り上げ返済に関する情報の入力を受け付けることが可能である。
【0117】
例えば電気自動車を購入した場合に補助金が給付されることがある。また、電気自動車の充電設備を購入した場合にも補助金が給付されることがある。このような場合に、本実施形態のローン申込システムでは、車両の支払額と諸費用の支払額のそれぞれに対して、それぞれの補助金を用いて繰り上げ返済を行いたい、という要望に応えることが可能となる。補助金の給付は申請後数カ月以上経過してから行われることが多いが、ローン申込時にこれらの給付金が給付されてから繰り上げ返済を行うというローン支払計画を算出することが可能となる。
【0118】
(3)入力フォーム画面D14において、繰り上げ返済に関する情報が入力された場合には、車両部分計算部11及び諸費用計算部12の少なくとも一方は、繰り上げ返済に関する情報を加味した計算を行い、表示部24は、繰り上げ返済に関する情報を含む、試算結果D20を表示する。
【0119】
入力する繰り上げ返済に関する情報を用いて車両の支払額及び/又は諸費用の支払額の演算を行い、繰り上げ返済に関する情報を含む試算結果D20を表示することで、申込者は、自身の支払計画をより明確に把握することが可能となる。
【0120】
上記の通り、申込端末2は、販売店2A、2B・・・側に配置される。通常、販売店2A、2B・・・では、ローン商品の申し込みを受け付ける業務のみを行っていることが多く、ローンの返済額や分割手数料などローン商品の具体的な内容を従業員が十分に把握していることは少ない。ローン申込システム100によれば、入力した情報に基づいて試算結果D20を表示できるため、販売店2A、2B・・・の従業員の操作であっても、詳細な試算結果D20を表示することが可能となる。繰り上げ返済に関する情報を含む試算結果D20を、基幹装置5を介さずに演算することが可能となるため、実際のローンの申込の前に様々な試算条件によりシミュレーションを行うことが可能となり、申込者にとって有益な情報を提供可能となる。
【0121】
(4)操作部23、車両部分計算部11、諸費用計算部12及び一本化計算部13が出力する情報を記憶する申込情報記憶部を備える。
【0122】
申込情報記憶部は本実施形態では、受付装置4や基幹装置5である。これにより、申し込みのみならず、審査、契約及び契約後の業務がシームレスとなる。
【0123】
(5)操作部23、車両部分計算部11、諸費用計算部12及び一本化計算部13が出力する情報を一通に纏めた帳票を生成する帳票生成部25を備える。
【0124】
これにより、申込者や販売店は、一通に纏まった申込情報D10の帳票により、一本化された一つの契約をしているように見え、利便性が高まる。
【0125】
(6)操作部23は、申込者の情報の入力を受け付け、帳票生成部25は、操作部23、車両部分計算部11、諸費用計算部12及び一本化計算部13が出力する情報に対して、申込者の情報を付帯させた申込情報が記載された帳票を生成する。
【0126】
これにより、車両の購入と諸費用に関する商品の購入に際し、申込者の情報を一度入力するだけで済み、一本化された一つの契約に見え、利便性が高まる。
【0127】
(他の実施形態)
以上のように本発明の実施形態を説明したが、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。そして、この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0128】
(1)上記実施形態では、車両の販売店2A,2B・・・に設置される申込端末2と、申込端末2とネットワーク3を介して通信可能に接続する申込支援装置1とを備えるようにした。そして、申込端末2は、操作部23を有し、申込支援装置1は、車両部分計算部11、諸費用計算部12及び一本化計算部13を有するようにした。
【0129】
この実施形態以外にも、申込端末2は、操作部23、車両部分計算部11、諸費用計算部12及び一本化計算部13を有し、操作部23、車両部分計算部11、諸費用計算部12及び一本化計算部13が出力する情報を申込支援装置1へ送信するようにしてもよい。
【0130】
(2)図11に示すように、入力フォーム画面D14において、繰り上げ返済に関する情報を入力した場合に、申込支援装置1により計算された支払の試算結果D20に基づいて、繰り上げ返済のシミュレーション結果Rを表示部24に表示するように構成することができる。シミュレーション結果Rには、現在の支払計画、繰り上げ返済による変更点、繰り上げ返済後の支払計画等を表示して良い。入力フォーム画面D14に入力した繰り上げ返済に関する情報に連動したシミュレーション結果Rを表示することで、繰り上げ返済による支払計画の変更点を随時確認しながら、繰り上げ返済の計画を立てることが可能となる。
【0131】
(3)上記の通り、受付装置4や基幹装置5は申込情報記憶部を含み、車両部分計算部11、諸費用計算部12及び一本化計算部13が出力する情報を記憶する。従って、ローン申込システム100を介して、申し込みのみならず、審査、契約及び契約後の業務をシームレスに行うことが可能となっている。契約後は、基幹装置5において、ローンの債務額等の管理が行われる。基幹装置5は、車両部分の債務額を記憶する車両債務額記憶部と、諸費用の債務額を記憶する諸費用債務額記憶部と、一本化した債務額を記憶する一本化債務額記憶部と、が設けられている。基幹装置5は、車両の債務額の繰り上げ返済実行部と諸費用の債務額の繰り上げ返済実行部を含んでいてよい。
【0132】
それぞれの繰り上げ返済実行部は、受付装置4から送られる繰り上げ返済要求に基づいて、所定口座から、繰り上げ返済額を引き落とす。また、受付装置4又は基幹装置5は、繰り上げ返済に応じて、車両債務額記憶部又は諸費用債務額記憶部が記憶する債務額情報を更新する更新部を有していてよい。更新部は、繰り上げ返済額分だけ債務の金額が減るように債務額記憶部の債務額情報を更新する。この更新に伴い、一本化債務額記憶部が記憶する債務額も更新されるように構成されている。
【0133】
繰り上げ返済により、月々の返済額に、ローン申込時には存在しなかった端数が新たに生じる可能性がある。ローン申込システム100を介して申込み及び契約がなされた場合、車両部分計算部11および諸費用計算部12は、残債額とこの残債額に対する分割手数料に基づく演算を行っている。そのため、実際の繰り上げ返済により生じる返済額の残債額と残債額に対する分割手数料とから再度支払回数毎の支払額を算出することが可能となる。
【符号の説明】
【0134】
100 :ローン申込システム
1A :サービス提供会社
1 :申込支援装置
4 :受付装置
5 :基幹装置
2A、2B…:販売店
2 :申込端末
3 :ネットワーク
10 :Webサーバ
11 :車両部分計算部
11a :支払総額演算部
11b :分割手数料演算部
11c :支払額演算部
12 :諸費用計算部
12a :支払総額演算部
12b :分割手数料演算部
12c :支払額演算部
13 :一本化計算部
14 :申込連携部
21 :Webブラウザ
22 :フォーム記憶部
23 :操作部
24 :表示部
25 :帳票生成部
41 :商品マスタ記憶部
42 :車両分割払手数料記憶部
43 :諸費用分割払手数料記憶部
44 :申込連携部
D12~14:入力フォーム画面
B :ボタン
R :シミュレーション結果
図1
図2
図3
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図5
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図8
図9
図10
図11