(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024112197
(43)【公開日】2024-08-20
(54)【発明の名称】電力供給システム
(51)【国際特許分類】
H02J 7/34 20060101AFI20240813BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240813BHJP
B60L 53/14 20190101ALI20240813BHJP
B60L 53/67 20190101ALI20240813BHJP
【FI】
H02J7/34 B
H02J7/00 P
B60L53/14
B60L53/67
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023017111
(22)【出願日】2023-02-07
(71)【出願人】
【識別番号】517266115
【氏名又は名称】株式会社船橋総行
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100169823
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 雄郎
(72)【発明者】
【氏名】二宮 正
【テーマコード(参考)】
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA04
5G503BB01
5G503CC08
5G503DA17
5G503FA06
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC24
5H125BE02
5H125DD02
5H125EE51
(57)【要約】
【課題】車両を効率的に充電する。
【解決手段】電力供給システム1は、複数の充電器20と、複数の充電器20に電力を供給可能な電力供給装置10と、を備える。電力供給装置10は、複数の充電器20に接続されている車両の台数に基づいて、充電器20に供給する電力の大きさを切り替える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の充電器と、
前記複数の充電器に電力を供給可能な電力供給装置と、
を備え、
前記電力供給装置は、前記複数の充電器に接続されている車両の台数に基づいて、前記充電器に供給する電力の大きさを切り替える、電力供給システム。
【請求項2】
請求項1に記載の電力供給システムにおいて、
前記電力供給装置は、
前記複数の充電器に接続されている車両の台数が所定の台数以下である場合は、前記充電器に第1の電力を供給し、
前記複数の充電器に接続されている車両の台数が前記所定の台数より多い場合は、前記充電器に第2の電力を供給し、
前記第1の電力は、前記第2の電力より大きい、電力供給システム。
【請求項3】
請求項1に記載の電力供給システムにおいて、
前記電力供給装置は、前記複数の充電器に接続されている車両の台数を検出可能である、電力供給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電力供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車(EV:Electric Vehicle)、プラグインハイブリッド自動車(PHV:Plug-in Hybrid Vehicle)などのような、充電可能なバッテリを搭載した車両の普及が進んでいる。
【0003】
電気自動車などのような充電可能なバッテリを搭載した車両のバッテリは、充電器により充電可能である。例えば特許文献1は、電気自動車などの車両のバッテリを充電可能な充電器を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
駐車場などに設置されている充電器に使用可能な電力として、電力会社から供給される電力は、通常、上限が決まっている。
【0006】
このような上限が決まっている電力を用いて、車両を効率的に充電できることが望ましい。
【0007】
かかる点に鑑みてなされた本開示の目的は、車両を効率的に充電することができる電力供給システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る電力供給システムは、
複数の充電器と、
前記複数の充電器に電力を供給可能な電力供給装置と、
を備え、
前記電力供給装置は、前記複数の充電器に接続されている車両の台数に基づいて、前記充電器に供給する電力の大きさを切り替える。
【発明の効果】
【0009】
本開示に係る電力供給システムによれば、車両を効率的に充電することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の一実施形態に係る電力供給システムの概略構成を示す図である。
【
図2】車両の台数と充電器に供給される電力との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0012】
図1は、本開示の一実施形態に係る電力供給システム1の概略構成を示す図である。電力供給システム1は、駐車場を有する施設に設置されるシステムである。駐車場を有する施設は、任意の施設であってよいが、例えば、ホテル、ゴルフ場、テーマパークなどであってよい。
【0013】
電力供給システム1は、電力会社などから電力の供給を受ける。電力供給システム1が電力会社から供給を受ける電力には上限がある。電力供給システム1が電力会社から供給を受ける電力の上限は、例えば、50kWである。
【0014】
電力供給システム1は、電力供給装置10と、複数の充電器20とを備える。
【0015】
電力供給装置10は、電力会社などから電力の供給を受ける。電力供給装置10は、電力会社から供給された電力を、複数の充電器20に供給する。
【0016】
充電器20は、施設の駐車場において、各駐車スペースに設置されている。充電器20は、各駐車スペースにおいて、例えば、車止めの後方など、駐車の邪魔にならず、また、電気自動車などの電源プラグを差し込みやすい場所に設置されている。充電器20は、コンセントを備え、電気自動車の電源プラグなどを差し込むことができる。充電器20が電力供給装置10から電力を供給されているとき、充電器20は、電源プラグが差し込まれている電気自動車のバッテリを充電することができる。
【0017】
なお、充電器20は、電気自動車のバッテリに限らず、例えば、プラグインハイブリッド車(PHEV:Plug-in Hybrid Electric Vehicle)のバッテリも充電することができる。
【0018】
電力供給装置10は、充電器20に供給する電力の大きさを切り替えることができる。電力供給装置10は、複数の充電器20に接続されている車両の台数に基づいて、充電器20に供給する電力の大きさを切り替える、
【0019】
電力供給装置10は、複数の充電器20に接続されている車両の台数を検出することができる。電力供給装置10は、例えば、充電器20に電流が供給されている場合、その充電器20には車両が接続されていると判定することができる。電力供給装置10は、例えば、電流が供給されている充電器20の台数をカウントすることによって、複数の充電器20に接続されている車両の台数を検出することができる。
【0020】
電力供給装置10は、充電器20に供給する電力の大きさを、第1の電力と第2の電力とで切り替えてよい。第1の電力は、第2の電力より大きい電力である。
【0021】
電力供給装置10は、複数の充電器20に接続されている車両の台数が所定の台数以下である場合は、充電器20に第1の電力を供給する。電力供給装置10は、複数の充電器20に接続されている車両の台数が所定の台数より多い場合は、充電器20に第2の電力を供給する。
【0022】
具体例として、電力供給システム1が電力会社から供給を受ける電力の上限が、50kWである場合を例に挙げて説明する。また、具体例として、電力供給システム1が備える充電器20の台数、電力供給装置10が供給する電力を切り替える閾値となる所定の台数、第1の電力、第2の電力が、それぞれ以下の数値であるものとして説明する。
充電器20の台数:14台
所定の台数:8台
第1の電力:6kW
第2の電力:3kW
【0023】
この具体例の場合について、
図2に、充電器20に接続されている車両の台数と、電力供給装置10が充電器20に供給する電力との関係を表で示す。
【0024】
電力供給装置10は、14台の充電器20に接続されている車両の台数が8台以下である場合は、充電器20に6kWの電力を供給する。
【0025】
こうすると、例えば、8台の車両が充電器20に接続されている場合、8台の車両の全体に供給される電力は、6kW×8=48kWである。これは、電力供給システム1が電力会社から供給を受ける電力の上限である50kWより小さい電力である。したがって、電力供給装置10は、8台の充電器20に6kWの電力を供給することができる。
【0026】
また、電力供給装置10は、14台の充電器20に接続されている車両の台数が8台より多い場合、すなわち9台以上である場合は、充電器20に3kWの電力を供給する。
【0027】
こうすると、例えば、14台の車両が充電器20に接続されている場合、14台の車両の全体に供給される電力は、3kW×14=42kWである。これは、電力供給システム1が電力会社から供給を受ける電力の上限である50kWより小さい電力である。したがって、電力供給装置10は、14台の充電器20に3kWの電力を供給することができる。
【0028】
このように、充電器20に接続されている車両の台数に応じて、充電器20に供給する電力を切り替えることにより、電力供給システム1は、車両を効率的に充電することができる。
【0029】
例えば、本実施形態に係る電力供給システム1とは異なり、充電器20に供給する電力が3kWに固定されていると、複数の充電器20に接続されている車両の台数が少ない場合でも、3kWでしか車両を充電することができないため、車両を充電するのに時間がかかる。
【0030】
これに対し、本実施形態に係る電力供給システム1は、充電器20に接続されている車両の台数が8台以下である場合は、6kWの電力を充電器20に供給することができるため、3kWの電力を供給している場合に比べて2倍の早さで車両を充電することができる。
【0031】
また、本実施形態に係る電力供給システム1は、複数の充電器20に接続されている車両の台数に応じて、自動で充電器20に供給する電力を切り替える。すなわち、複数の充電器20に接続されている車両の台数が8台から9台になると、電力供給装置10は、充電器20に供給する電力を6kWから3kWに自動で切り替え、複数の充電器20に接続されている車両の台数が9台から8台になると、電力供給装置10は、充電器20に供給する電力を3kWから6kWに自動で切り替える。このような動作をすることにより、本実施形態に係る電力供給システム1は、常に車両を効率的に充電することができる。
【0032】
このように、本実施形態に係る電力供給システム1は、複数の充電器20と、複数の充電器20に電力を供給可能な電力供給装置10と、を備える。そして、電力供給装置10は、複数の充電器20に接続されている車両の台数に基づいて、充電器20に供給する電力の大きさを切り替える。したがって、本実施形態に係る電力供給システム1によれば、車両を効率的に充電することができる。
【0033】
本開示は、その精神又はその本質的な特徴から離れることなく、上述した実施形態以外の他の所定の形態で実現できることは当業者にとって明白である。従って、先の記述は例示的であり、これに限定されない。開示の範囲は、先の記述によってではなく、付加した請求項によって定義される。あらゆる変更のうちその均等の範囲内にあるいくつかの変更は、その中に包含される。
【0034】
例えば、上述した各構成部の配置及び個数等は、上記の説明及び図面における図示の内容に限定されない。各構成部の配置及び個数等は、その機能を実現できるのであれば、任意に構成されてもよい。
【符号の説明】
【0035】
1 電力供給システム
10 電力供給装置
20 充電器