(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024112252
(43)【公開日】2024-08-20
(54)【発明の名称】オンラインミーティングの進行を制御する方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20230101AFI20240813BHJP
【FI】
G06Q10/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023017208
(22)【出願日】2023-02-07
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年8月8日にウェブサイト「https://aismiley.co.jp/ai_news/tender-zoom-traial/?fbclid=IwAR1irkTwW5NScj30ucNpMD7V7PsFjlO9uXp23cZrr0twM2d6e3--ZQcnIwQ」に掲載。 令和4年9月21日にウェブサイト「https://tender.party/」に掲載。 令和4年9月21日にウェブサイト「https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000060975.html?fbclid=IwAR0gRA-7Xqwgj7zrwncviHp4zkuohP9w2LPADCcUXXerLUz2P9WsRPlySUY」に掲載。 令和4年10月3日にウェブサイト「https://www.youtube.com/watch?v=Zvm924RSrj4」に掲載。
(71)【出願人】
【識別番号】523043588
【氏名又は名称】株式会社HANATABA
(74)【代理人】
【識別番号】100138221
【弁理士】
【氏名又は名称】影山 剛士
(74)【代理人】
【識別番号】100177987
【弁理士】
【氏名又は名称】河野上 真緒
(72)【発明者】
【氏名】柴田 啓祐
(72)【発明者】
【氏名】龍 利典
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA12
5L049AA12
(57)【要約】 (修正有)
【課題】オンラインミーティングを効率的に進行するためのオンラインミーティングの進行を制御する方法を提供する。
【解決手段】オンラインミーティングの進行を制御する方法において、サーバ端末100は、オンラインミーティングの参加者のユーザ端末200Aから、オンラインミーティングのアジェンダの選択を示すミーティング設定指示を受け付けると、該アジェンダに基づいて、オンラインミーティングの進行に関する、複数の台本データの候補を抽出するミーティング設定を行う。その後、第1のユーザ端末から、台本データ選択を受け付けると、選択された台本データ設定を行い、該台本に基づく、オンラインミーティングの進行を制御する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オンラインミーティングの進行を制御する方法であって、
サーバ端末の制御部は、
前記オンラインミーティングの参加者である第1のユーザ端末から、前記オンラインミーティングのアジェンダの選択を受け付け、
前記アジェンダに基づいて、前記オンラインミーティングの進行に関する、複数の台本データの候補を前記第1のユーザ端末に送信し、
前記第1のユーザ端末から、前記複数の台本データの候補のうち、一の台本データの選択を受け付け、
前記選択された台本データに基づいて、前記オンラインミーティングの進行を制御する、
方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記台本データは、さらに、前記オンラインミーティングにおいて使用されるスライドに関するスライドデータを含む、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、
前記スライドデータは、前記ユーザ端末によって編集または作成可能である、方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法であって、
前記サーバ端末の制御部は、前記編集または作成されたスライドデータを、前記第1のユーザ端末に係るユーザのユーザ端末に対して売買のために提示する、方法。
【請求項5】
請求項2に記載の方法であって、
前記サーバ端末の制御部は、
前記オンラインミーティングに参加する第2のユーザ端末に対し、前記スライドデータを共有するよう、前記オンラインミーティングを実行するサーバ端末に対し指示を送信する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主にオンラインミーティングの進行を制御する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、ミーティングの開催手段として、オンラインミーティングが主流となりつつある。
【0003】
オンラインミーティングの進行を制御することに関する技術として、例えば、特許文献1において、オンラインミーティングの一部モードを自動進行する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示の技術は、例えば、「点呼モード」、「講演中モード」等の、会議における各場面における制御シナリオに基づいて、主催者が会議の進行を制御する仕組みを開示しているが、会議そのものについて、通常、司会者(ファシリテータ)を必要とし、かつ、1ON1や定例会議のような、議題(アジェンダ)が一定程度決まっているようなミーティングにおいて、司会者が毎回会議に参加し、進行を行うことは会議進行の効率上、また、コストのうえでも好ましくない、という課題がある。また、会議を効率的に進行することで、限られた時間の中で本来議論すべき内容について話し合うことが可能な、実のある会議を行いたい、というニーズも存在する。
【0006】
そこで、本発明は、上記課題やニーズに鑑み、オンラインミーティングを効率的に進行する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様における、サーバ端末の制御部は、前記オンラインミーティングの参加者である第1のユーザ端末から、前記オンラインミーティングのアジェンダの選択を受け付け、前記アジェンダに基づいて、前記オンラインミーティングの進行に関する、複数の台本データの候補を前記第1のユーザ端末に送信し、前記第1のユーザ端末から、前記複数の台本データの候補のうち、一の台本データの選択を受け付け、前記選択された台本データに基づいて、前記オンラインミーティングの進行を制御する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、オンラインミーティングを効率的に進行する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第一実施形態に係る、オンラインミーティング進行の制御システムを示すブロック構成図である。
【
図2】
図1のサーバ端末100を示す機能ブロック構成図である。
【
図3】
図1のユーザ端末200Aを示す機能ブロック構成図である。
【
図4】サーバ100に格納されるユーザデータの一例を示す図である。
【
図5】サーバ100に格納される台本データの一例を示す図である。
【
図7】本発明の第一実施形態に係る、オンラインミーティングの進行の制御方法の一例を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の第一実施形態に係る、オンラインミーティングの進行の制御方法の他の一例を示すフローチャートである。
【
図9】本発明の第二実施形態に係る、オンラインミーティング進行の制御システムを示すブロック構成図である。
【
図10】本発明の第一実施形態に係る、オンラインミーティングの進行の制御方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本発明の必須の構成要素であるとは限らない。
【0011】
<構成>
図1は、本発明の第一実施形態に係る、オンラインミーティングの進行の制御方法を実行するシステムを示すブロック構成図である。本システム1は、例えば、オンラインミーティングの進行の制御を実行するサーバ端末100、オンラインミーティングのスケジューリングを行い、開催する、ミーティングサーバ端末400、オンラインミーティングに参加するユーザ端末200A、200B、Bot端末300等で構成される。なお、説明の便宜上、各端末を単一または特定数のものとして記載しているが、各々数は制限されない。
【0012】
サーバ端末100、ユーザ端末200A、200B及びミーティングサーバ端末400は、ネットワークNW1を介して各々接続される。ネットワークNWは、インターネット、イントラネット、無線LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等により構成される。
【0013】
サーバ端末100及びミーティングサーバ端末400は、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0014】
ユーザ端末200A、200Bは、例えば、パーソナルコンピュータやタブレット端末等の情報処理装置であるが、スマートフォンや携帯電話、PDA等により構成しても良い。
【0015】
Bot端末300は、サーバ端末100により制御されるリモートデスクトップであり、例えば、パーソナルコンピュータやタブレット端末等の情報処理装置であるが、スマートフォンや携帯電話、PDA等により構成しても良い。Bot端末は、サーバ端末100に格納される(例えば、ミーティングサーバ端末400にアクセスする指示プログラムや後述するミーティングの進行ルールプログラムに基づいて、サーバ端末100により遠隔制御される。
【0016】
図2は、
図1のサーバ端末100の機能ブロック構成図である。サーバ端末100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。
【0017】
通信部110は、ネットワークNW1を介してユーザ端末200と通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等の通信規約により通信が行われる。
【0018】
記憶部120は、各種制御処理や制御部130内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等から構成される。また、記憶部120は、オンラインミーティングに参加するユーザに関連する各種データを格納する、ユーザデータ格納部121、及びオンラインミーティングの進行の制御のために必要であって、定型化された台本に関する台本データを格納する、台本データ格納部122を有する。なお、各種データを格納したデータベース(図示せず)が記憶部120またはサーバ端末100外に構築されていてもよい。
【0019】
制御部130は、記憶部120に記憶されているプログラムを実行することにより、サーバ端末100の全体の動作を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等から構成される。制御部130の機能として、各端末からの指示や情報を受け付ける情報受付部131と、ユーザに関連する各種データを参照し、処理する、ユーザ情報処理部132と、台本に関連する各種データを参照し、処理する、台本情報処理部133とを有する。この情報受付部131、ユーザ情報処理部132、及び台本情報処理部133は、記憶部120に記憶されているプログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)であるサーバ端末100により実行される。
【0020】
情報受付部131は、ユーザ端末200A、200B等から通信部110を介して情報を受付ける。例えば、ユーザ端末200Aからは、所定のフォーム等を介して、アジェンダの選択指示、台本の選択指示等に関する情報等を受信する。
【0021】
ユーザ情報処理部132は、ユーザ端末200Aに係るユーザが主催/参加するオンラインミーティングの進行に関連する各種データ(例えば、後述するユーザデータ1000等)を参照し、所定の処理を行う。
【0022】
台本情報処理部133は、台本に関する情報に関連する各種データ(例えば、後述する台本データ2000)を参照し、所定の処理を行う。
【0023】
また、制御部130は、図示しない、画面生成部を有することもでき、求めに応じて、ユーザ端末200A、ユーザ端末200Bのユーザーインターフェースを介して表示される画面情報を生成する。例えば、記憶部120に格納された(図示しない)画像及びテキストデータを素材として、所定のレイアウト規則に基づいて、各種画像及びテキストをユーザーインターフェースの所定の領域に配置することで、ユーザーインターフェースを生成する。画像生成部に関連する処理は、GPU(Graphics Processing Unit)によって実行することもできる。
【0024】
図3は、
図1のユーザ端末200Aを示す機能ブロック構成図である。ユーザ端末200は、通信部210と、表示操作部220と、記憶部230と、制御部240とを備える。
【0025】
通信部210は、ネットワークNWを介してサーバ端末100と通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP等の通信規約により通信が行われる。
【0026】
表示操作部220は、ユーザが指示を入力し、制御部240からの入力データに応じてテキスト、画像等を表示するために用いられるユーザーインターフェースであり、ユーザ端末200がパーソナルコンピュータで構成されている場合はディスプレイとキーボードやマウスにより構成され、ユーザ端末200がスマートフォンまたはタブレット端末で構成されている場合はタッチパネル等から構成される。この表示操作部220は、記憶部230に記憶されている制御プログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)であるユーザ端末200Aにより実行される。
【0027】
記憶部230は、各種制御処理や制御部240内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAMやROM等から構成される。また、記憶部230は、サーバ端末100との通信内容を一時的に記憶している。
【0028】
制御部240は、記憶部230に記憶されているプログラムを実行することにより、ユーザ端末200の全体の動作を制御するものであり、CPUやGPU等から構成される。
【0029】
図4は、サーバ100に格納されるユーザデータの一例を示す図である。
【0030】
図4に示すユーザデータ1000は、ユーザに関連する各種データを格納する。
図4において、説明の便宜上、一ユーザ(例えば、ユーザ端末200Aに係るユーザに対応するユーザID「10001」で識別されるユーザ)の例を示すが、複数のユーザの情報を格納することができる。ユーザに関連する各種データとして、例えば、ユーザに関する基本データ(例えば、ユーザ名、連絡先(メールアドレス、電話番号)、支払情報(クレジットカード番号、銀行口座情報等)、及びミーティングデータ(例えば、台本データ2000を参照し、定型化されたオンラインミーティングの進行の制御に関する台本の台本ID、スライドデータ、進行ルール、タイムキーピング等を含む台本データに対してユーザにより付加、編集された内容に関する台本データ付加情報、ユーザにより作成された台本データ等)を含むことができるがこれに限定されない。
【0031】
図5は、サーバ100に格納される台本データの一例を示す図である。
【0032】
台本データ2000は、オンラインミーティングの進行の制御に必要な台本に関する各種データを格納する。
図5において、説明の便宜上、一台本(例えば、1ON1ミーティングというアジェンダに関するミーティングの進行に関する複数パターンの台本うち一パターンの台本であって、「20001」で識別される台本)の例を示すが、複数の台本の情報を格納することができる。台本に関連する各種データとして、例えば、ミーティングの進行において使用されるスライドコンテンツ(画像、音声、アニメーション等のコンテンツを含む)に関するスライドデータ、ミーティングの進行を制御する進行ルール(タイムキーピングに関する情報を含む)に関するプログラム等を含むことができるがこれに限定されない。ここで、台本データとして格納される情報の一例として、1ON1ミーティング、チームの定例ミーティング、コーチング、交流会等定型化されたスライドデータ及び進行ルールプログラムを含むことができるが、ユーザにより編集または生成された台本データを、購入、レンタル、ライセンス等の方法を介した、他のユーザによる利用に供するために格納することもできる。
【0033】
台本データとして、例えば、社内1ON1ミーティングの進行について、
図6(a)に示すように、同図の左から右の進行の流れで、まず、所定のテーマについて複数枚のスライドをユーザ端末に対して表示させ、スライドで表示したテーマ/内容について討論するための時間を設け、一定時間が経過したタイミングで、次のテーマについて複数枚のスライドを表示させ、討論をするようファシリテートする、といった進行の制御が挙げられる。
【0034】
また、例えば、コーチングを目的としたミーティングの進行について、
図6(b)に示すように、まず、チャット用のユーザーインターフェース画面をコーチングするユーザとコーチングを受けるユーザのユーザ端末に表示させ、チャットを行った後に、複数枚のスライドを表示させ、続いて、スライドで表示したテーマ/内容について討論するための時間を設け、一定時間が経過したタイミングで、次のテーマについて複数枚のスライドを表示させ、討論をするようファシリテートする、といった進行の制御が挙げられる。
【0035】
さらに、例えば、交流会を目的としたミーティングの進行について、
図6(c)に示すように、まず、全体のユーザのユーザ端末に対してスライドを表示させ、全体向けの説明を実施したのちに、ユーザを複数のグループに分けるよう制御を行い、各グループにおいて、スライド説明、討論を行う、といった進行の制御が挙げられる。
【0036】
このように、台本データは、1ON1ミーティング、コーチング、交流会、婚活パーティ、葬儀、その他特定または不特定のユーザが集まる場といった各ミーティングのアジェンダに対応するように、スライド表示、討論、チャット、グループ分けといった各要素により構成された進行ルール制御プログラムを含み、また、進行ルール制御プログラムは、ユーザの選択/指示に基づいて、各々の要素を組合せ、各要素について所要時間の設定が可能であることを特徴とする。また、台本データは、スライドデータとしてのコンテンツを含み、スライドデータは、ユーザにより適宜編集/作成が可能であることを特徴とする。さらに、進行ルール制御プログラムは、予めソースコード化され、各々の要素がモジュール化されて、台本データとして格納されており、ユーザにより入力された選択/指示に基づいて、選択/指示された情報を関数とした、進行を制御するためのソースコードを自動生成することができる。
【0037】
<処理の流れ>
図7を参照しながら、本実施形態のシステム1が実行する、オンラインミーティングの進行を制御する方法の処理の流れについて説明する。
図7は、本発明の第一実施形態に係る、オンラインミーティング進行の制御方法の一例を示すフローチャートである。
【0038】
まず、前提として、オンラインミーティングに主催及び/または参加するユーザは、ユーザ端末200Aのウェブブラウザまたはアプリケーション等を利用して、サーバ端末100にアクセスし、所定のフォームを介してユーザに関する基本データ(例えば、ユーザ名、連絡先(メールアドレス、電話番号)、支払情報(クレジットカード番号、銀行口座情報等)等を入力して、ユーザアカウントの登録を行う。制御部130のユーザ情報処理部132は、受信した基本情報を、ユーザデータ1000として、記憶部120のユーザデータ格納部121に格納する。
【0039】
続いて、ステップSQ101の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、通信部110を介して、ユーザ端末200Aから、ミーティングの設定の指示を受信する。ステップSQ102の処理として、制御部130のユーザ情報処理部132は、受信したミーティング設定指示に基づいて、ミーティングデータを生成し、ユーザデータ1000として、記憶部120のユーザデータ格納部121に格納する。ここで、ミーティング設定として、ミーティングのタイトル、日時等のミーティングを開催するために必要な基本的な情報を設定する。サーバ端末100は、ミーティングサーバ端末400と連携し、ミーティングサーバ端末400に対し、ミーティングの設定の指示を行い、ミーティングサーバ端末400からミーティングにアクセスするためのURLを取得する。
【0040】
続いて、ステップSQ103の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、通信部110を介して、ユーザ端末200Aから、ミーティングの台本データの選択指示を受信する。ここで、台本データの選択に際し、ユーザ端末200Aのユーザは、複数のアジェンダから所望のアジェンダを選択することができる。アジェンダとは、例えば、1ON1ミーティング、コーチング、交流会、婚活パーティ、葬儀等のミーティングの議題/テーマに関する内容をさし、本処理の一例として、ユーザにより1ON1ミーティングというアジェンダの選択指示を受信した場合の処理を以下説明する。ここで、サーバ端末100は、ユーザ端末200Aに対して、複数のアジェンダの選択肢を情報として送信し、ユーザ端末Aに係るユーザは、複数のアジェンダの選択肢の中から所望のアジェンダを選択することができる。
【0041】
ユーザ端末200Aからアジェンダの選択指示を受け付けると、サーバ端末100の制御部130の台本情報処理部133は、上記受信した、ユーザによるアジェンダ選択に基づいて、記憶部120の台本データ格納部122を参照し、台本データとして格納されている複数の台本データの中からユーザが選択したアジェンダに対応する台本データを、台本データ格納部122に格納された台本データを参照し、参照した台本IDをユーザデータ格納部121に格納する。
【0042】
ここで、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、通信部110を介して、ユーザ端末200Aから、台本データにおいて、進行ルールを選択する指示を受信することもできる。例えば、ユーザが、1ON1ミーティングに関するアジェンダを選択したときに、1ON1ミーティングに関する進行ルールとして複数のルールがユーザ端末200Aに対して提示され、ユーザは複数のルールのうち、所望のルールを選択することができる。一例として、
図6(a)に示すような、1ON1ミーティングに対応するミーティングの進行に関するルールを選択することができる。ここで、進行ルールには、スライドの提示、討論のファシリテート、インターバルの設置といった各要素の組合せ、及び各々の要素のタイムキーピングに関する情報が含まれる。進行ルールは定型化されたものでもよいし、ユーザが定型化されたルールをカスタマイズ(例えば、スライドの枚数を変更、順序の入れ替え、討論時間の変更等)することもできる。
【0043】
また、ここで、台本データとして、サーバ端末100は、ミーティングのアジェンダ別、コンテンツ別に、複数のスライドデータや進行ルール制御プログラムをパッケージ化して事前に格納しておくこともでき、ユーザはパッケージの各々または組合せを購入することもできる。また、ユーザは、他のユーザが生成したスライドデータ及び/または進行ルール制御プログラムを選択することもでき、また、選択に際して、購入する等有償により提供する方法を適用することもできる。これにより、各ユーザは積極的に台本データを編集、作成するようになり、台本データの選択肢を広げることが可能となり、また、質の高い台本データを利用可能となる。
【0044】
サーバ端末100の制御部130のユーザ情報処理部132は、上記受信した、ユーザによる進行ルールに基づいて、記憶部120のユーザデータ格納部121を参照し、ユーザにより設定された進行ルールをミーティングデータとして格納することができる。ここで、ユーザ情報処理部132は、ユーザが選択した台本データを台本データ格納部122に格納された台本データを参照し、参照した台本IDをユーザデータ格納部121に格納することができる。
【0045】
また、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、通信部110を介して、ユーザ端末200Aから、台本データにおいて、スライドデータを設定する指示を受信することができる。例えば、ユーザが、1ON1ミーティングに関するアジェンダを選択したときに、1ON1ミーティングに関する進行ルールとして複数のルールがユーザ端末200Aに対して提示された中に含まれる、スライドのコンテンツに関するスライドデータについて、内容を編集する指示を行ったり、ユーザが作成したスライドデータを追加する指示を行なったりする場合があり、このような場合に、ユーザは、スライドデータを設定する指示を、ユーザ端末200Aを介して、サーバ端末100に対して行うことができる。
【0046】
サーバ端末100の制御部130のユーザ情報処理部132は、上記受信した、ユーザによるスライドデータの設定指示に基づいて、記憶部120のユーザデータ格納部121を参照し、ユーザにより設定指示されたスライドデータをミーティングデータとして格納することができる。ここで、ユーザ情報処理部132は、ユーザが選択した台本データを台本データ格納部122に格納された台本データを参照し、参照した台本IDに含まれるスライドデータに対して付加及び/または変更される情報をユーザデータ格納部121に格納することができる。
【0047】
以上のように、本実施形態のように、オンラインミーティングを主催するユーザは、オンラインミーティングのアジェンダに応じて、複数の選択肢の中からオンラインミーティングを進行するルール及び/またはスライドデータの選択をしながら、オンラインミーティングの自動進行を指示することができ、このような指示に基づいて、オンラインミーティングの進行を自動制御することで、効率的なオンラインミーティングの進行を実現することができる。
【0048】
図8は、本発明の第一実施形態に係る、オンラインミーティング進行の制御方法の他の一例を示すフローチャートである。本例においては、
図7において、ユーザにより設定された台本に基づいて、サーバ端末100が、オンラインミーティングを開催するサーバ端末400と連携しながら、オンラインミーティングの進行を自動制御する処理について説明する。
【0049】
まず、
図7において設定したミーティング(例えば、1ON1ミーティング)の開催日時の到来に際して、ステップSQ201の処理として、Bot端末300は、Botユーザとして、サーバ端末100による指示により、サーバ端末100において設定されたミーティングデータ及び台本データに基づいて、ミーティングのURLを介して、サーバ端末400にアクセスすることにより、ミーティングに参加する。続いて、ステップSQ202の処理として、サーバ端末400の(図示しない)制御部は、ミーティング開催を実行する。
【0050】
続いて、ステップSQ203の処理として、ユーザ端末200Aは、ミーティングURLを介して、サーバ端末400にアクセスすることにより、ミーティングに参加する。同様に、ステップSQ204の処理として、ユーザ端末200Bも、ミーティングURLを介して、サーバ端末400にアクセスすることにより、ミーティングに参加する。
【0051】
続いて、ステップSQ205の処理として、Bot端末300は、サーバ端末100にアクセスし、サーバ端末100の記憶部120のユーザデータ格納部121に格納されたユーザデータ1000のミーティングデータを参照し、ステップSQ206の処理として、ミーティングデータに格納された台本IDを参照しながら、台本データに格納されたミーティング進行ルール制御プログラムに基づいて、ミーティング進行の処理を実行する。例えば、1ON1ミーティングに関するミーティングデータが格納されている場合、Bot端末300は、サーバ端末100のユーザ情報処理部132及び台本情報処理部133と連携しながら、台本データとして格納されている進行ルールに基づき、まず、スライドデータを複数枚提示し、続いて討論をファシリテートするように、スライド及び音声を出力しながらミーティングを進行するよう制御することができる。
【0052】
進行処理の例示として、ステップSQ207の処理として、ユーザ情報処理部132は、台本情報処理部133と連携して、台本データとして格納されたスライドデータを参照しながら、進行ルールプログラムを実行し、ユーザ端末200A及びユーザ200Bに対して、所定のスライドデータを共有するよう、サーバ端末400に対して指示を送信し、サーバ端末400は、サーバ端末100による共有指示に基づいて、スライドデータを各ユーザ端末に対して送信する。
【0053】
以上のように、本実施形態によれば、ミーティングを主催するユーザは事前に設定した台本データを含むミーティングデータに基づいて、主催するミーティングの進行を、サーバ端末を介して自動的に制御することが可能であり、ミーティングの参加者は、ミーティングで議論すべき内容に集中することができ、結果として効率的なミーティング進行を図ることができる。ここで、ミーティングを開催するユーザは、ミーティング進行及びその進行において提示されるスライドデータの内容を取捨選択することができるので、どのようなアジェンダのミーティングに対しても柔軟、かつ効率的なミーティングの自動進行を実現することができる。
【0054】
図9は、本発明の第二実施形態に係る、オンラインミーティングの進行の制御方法を実行するシステムを示すブロック構成図である。本実施形態において、本システム1は、オンラインミーティングのスケジューリングを行い、開催する、ミーティングサーバ端末400が、オンラインミーティングの進行の制御を実行することを特徴とする。この点を除いて、本システムは、Bot端末300を除き、オンラインミーティングに参加するユーザ端末200A、200B等で構成される点において、
図1において説明したシステムと相違ない。本実施形態において、サーバ端末400は、第一実施形態においてサーバ端末100で実装される構成を備えることを特徴とし、具体的には、サーバ端末400は、オンラインミーティングを主催するユーザのミーティングデータを含むユーザデータ、及びミーティングの進行を制御するための進行ルール制御プログラム及びスライドデータを含む台本データを格納し、これらのデータを参照しながらミーティングに進行制御を実行する制御部を備える。
【0055】
図10は、本発明の第二実施形態に係る、オンラインミーティング進行の制御方法の一例を示すフローチャートである。なお、上記の通り、サーバ端末400は、第一実施形態におけるサーバ端末100が備える構成を具備し、ユーザ端末200Aに係るユーザは、ミーティングの進行に係る台本の設定を、
図7と同様の手順でサーバ端末400に対して行うものとする。本例においては、
図7と同様の手順で、ユーザにより設定された台本に基づいて、サーバ端末400が、オンラインミーティングの進行を自動制御する処理について説明する。
【0056】
まず、ステップSQ301の処理として、
図7において設定したミーティング(例えば、1ON1ミーティング)の開催日時の到来に際して、サーバ端末400の(図示しない)制御部は、ミーティング開催を実行する。続いて、ステップSQ302の処理として、ユーザ端末200Aは、ミーティングURLを介して、サーバ端末400にアクセスすることにより、ミーティングに参加する。同様に、ステップSQ303の処理として、ユーザ端末200Bも、ミーティングURLを介して、サーバ端末400にアクセスすることにより、ミーティングに参加する。
【0057】
続いて、ステップSQ304の処理として、サーバ端末400の制御部は、(図示しない)格納部120に格納されたミーティングデータを参照し、ステップSQ305の処理として、ミーティングデータに格納された台本IDを参照しながら、台本データに格納されたミーティング進行ルール制御プログラムに基づいて、ミーティング進行の処理を実行する。例えば、1ON1ミーティングに関するミーティングデータが格納されている場合、制御部は、台本データとして格納されている進行ルールに基づき、まず、スライドデータを複数枚提示し、続いて討論をファシリテートするように、スライド及び音声を出力しながらミーティングを進行するよう制御することができる。
【0058】
進行処理の例示として、ステップSQ306の処理として、制御部は、台本データとして格納されたスライドデータを参照しながら、進行ルールプログラムを実行し、ユーザ端末200A及びユーザ200Bに対して、スライドデータを各ユーザ端末に対して送信する。
【0059】
以上のように、本実施形態によれば、オンラインミーティングを開催、実行するサーバ端末が、オンラインミーティングを開催しながら、同時にミーティングの自動進行を実行がすることができる。ミーティングの開催と自動進行処理をワンストップで行うことで、プログラム処理の効率化を実現することができるとともに、ミーティングを自動進行するためのBOTユーザが参加する第一実施形態とは異なり、他の参加ユーザからみて、自然な形でミーティングの自動進行が行われているように見せることもできる。
【0060】
以上、発明に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換および変更を行なって実施することが出来る。これらの実施形態および変形例ならびに省略、置換および変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0061】
1 システム 100 サーバ端末、110 通信部、120 記憶部、130 制御部、200 ユーザ端末、300 Bot端末、400 サーバ端末、NW1 ネットワーク