(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024112316
(43)【公開日】2024-08-20
(54)【発明の名称】弾性力調整が可能なポゴピン
(51)【国際特許分類】
G01R 1/067 20060101AFI20240813BHJP
G01R 1/073 20060101ALI20240813BHJP
【FI】
G01R1/067 C
G01R1/073 E
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024017333
(22)【出願日】2024-02-07
(31)【優先権主張番号】10-2023-0015928
(32)【優先日】2023-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】524052929
【氏名又は名称】オーキンス エレクトロニクス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】OKINS ELECTRONICS CO.,LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100196117
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 利恵
(72)【発明者】
【氏名】ジュン ジン クク
(72)【発明者】
【氏名】チャ サン フン
【テーマコード(参考)】
2G011
【Fターム(参考)】
2G011AA02
2G011AA17
2G011AB01
2G011AB03
2G011AB04
2G011AC14
2G011AE03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】接触する方向に応じて弾性力調整が可能なポゴピンが開示される。
【解決手段】本発明の一態様によると、ハウジングと、測定対象物に直接接触するようにハウジングの端部に取り付けられるプランジャピンと、プランジャピンが測定対象物に接触するために弾性力を提供するようにハウジングの内部に設けられるスプリングと、を含み、ハウジングの一側には、スプリングの第1位置が押されて固定できるように内側に突出した局部固定部が形成された弾性力調整が可能なポゴピンが提供される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
測定対象物に直接接触するように前記ハウジングの端部に取り付けられるプランジャピンと、
前記プランジャピンが測定対象物に接触するために弾性力を提供するように前記ハウジングの内部に設けられるスプリングと、を含み、
前記ハウジングの一側には、前記スプリングの第1位置が押されて固定できるように内側に突出した局部固定部が形成される弾性力調整が可能なポゴピン。
【請求項2】
前記プランジャピンは、前記ハウジングの上下部にそれぞれ設けられる請求項1に記載の弾性力調整が可能なポゴピン。
【請求項3】
前記局部固定部は、前記ハウジングの第1位置に少なくとも1つ以上の点の形で形成される請求項1に記載の弾性力調整が可能なポゴピン。
【請求項4】
前記局部固定部が複数個形成された場合には、第1位置は、前記ハウジングの長手方向に対して直角方向に同じ高さに形成される請求項3に記載の弾性力調整が可能なポゴピン。
【請求項5】
前記局部固定部は、前記第1位置が長手方向に対して直角方向または平行な方向に線状に少なくとも1つ以上形成される請求項1に記載の弾性力調整が可能なポゴピン。
【請求項6】
前記局部固定部は、前記第1位置が長手方向に対して直角方向にハウジングの全周にわたって形成される請求項1に記載の弾性力調整が可能なポゴピン。
【請求項7】
前記スプリングは、弾性力を提供できない無効巻数が1つ以上形成され、前記無効巻数のうちから選択される1つ以上に局部固定部が形成される請求項1に記載の弾性力調整が可能なポゴピン。
【請求項8】
前記局部固定部が形成されることにより、上下部に密着する測定対象物に対する前記プランジャピンの弾性力を設定して調整する請求項1に記載の弾性力調整が可能なポゴピン。
【請求項9】
前記ポゴピンのハウジングには、段差部が形成され、前記段差部は、前記ポゴピンを固定するためのピン固定部材に固定される請求項1に記載の弾性力調整が可能なポゴピン。
【請求項10】
前記ポゴピンのハウジングを固定するピン固定部材をさらに含み、前記ピン固定部材は、前記ハウジングの上下端部がかかる段差部が形成される請求項1に記載の弾性力調整が可能なポゴピン。
【請求項11】
前記ポゴピンの上下部にプランジャピンがそれぞれ設けられ、前記上下部のピンのうちの1つのピンは、常に測定対象物に押されている状態で設けられる請求項1に記載の弾性力調節が可能なポゴピン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポゴピンに関するものであって、より詳細には、接触する方向に応じて弾性力を調整できるポゴピンに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ポゴピンは、内部にスプリングが取り付けられ、スプリングの弾性力によって両側または片側に設けられたプランジャピンを対象物に接触させる部品である。
【0003】
一般に、スプリングプローブピン、別名ポゴピン(Pogo Pin)は、半導体ウエハ、LCDモジュール、カメラモジュール、イメージセンサ、および半導体パッケージなどの検査装置をはじめ、各種ソケット、携帯電話のバッテリ接続部などに広く使用されている部品である。
【0004】
従来のポゴピンは、特許文献1に開示されている。従来のポゴピンは、上部接続部、下部接続部、上部接続部と下部接続部に弾性力を加えるスプリング、上部接続部と下部接続部の一部、およびスプリングを収容する円筒形本体からなる。このような従来のポゴピンの上部接続部と下部接続部は、一部が円筒形本体にかかって円筒形本体から外部へ離脱が防止され、上部接続部と下部接続部との間に設けられるスプリングによって弾性力を受けるように構成されている。従来のポゴピンは、被検査体が損傷を受けないようにスプリングが緩衝の役割を果たし、スプリングが円筒形本体、ハウジングなどのバレル内部に入らなければならないため、小型化が必要な検査器具である。
【0005】
従来技術によるポゴピンは、内部にスプリング1つに上下部にプランジャピンが弾性力の提供を受ける形であるため、スプリングの弾性力は、均等に上下部プランジャピンに伝達されるため、上下部の接触対象物の事情にかかわらず、同じ弾性力が加わる問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国登録特許第10-1330999号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前述の問題を解決するためのものであって、本発明の目的は、上下部の接続部と周辺環境に応じて上下部接続部に異なる弾性力を提供できる弾性力調整が可能なポゴピンを提供するものである。
【0008】
本発明の課題は、上記に言及されている課題に限定されず、言及されていない他の課題は、下記の記載から本発明が属する技術分野の通常の技術者に明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様によると、ハウジングと、測定対象物に直接接触するように前記ハウジングの端部に取り付けられるプランジャピンと、前記プランジャピンが測定対象物に接触するために弾性力を提供するように前記ハウジングの内部に設けられるスプリングと、を含み、前記ハウジングの一側には、前記スプリングの第1位置が押されて固定できるように内側に突出した局部固定部が形成された弾性力調整が可能なポゴピンが提供される。
【0010】
このとき、前記プランジャピンは、前記ハウジングの上下部にそれぞれ設けられ得る。
【0011】
このとき、前記局部固定部は、前記ハウジングの第1位置に少なくとも1つ以上の点の形で形成され得る。
【0012】
このとき、前記局部固定部が複数個形成されている場合、第1位置は、ハウジングの長手方向に対して直角方向に同じ高さに形成され得る。
【0013】
このとき、前記局部固定部は、前記第1位置が長手方向に対して直角方向または平行な方向に線状に少なくとも1つ以上形成され得る。
【0014】
このとき、前記局部固定部は、前記第1位置が長手方向に対して直角方向にハウジングの全周にわたって形成され得る。
【0015】
このとき、前記スプリングは、弾性力を提供できない無効巻数が1つ以上形成され、前記無効巻数のうちから選択される1つ以上に局部固定部が形成され得る。
【0016】
このとき、前記局部固定部が形成されることにより、上下部に密着する前記測定対象物に対する前記プランジャピンの弾性力を設定して調整できる。
【0017】
このとき、前記ポゴピンのハウジングには、段差部が形成され、前記段差部は、ポゴピンを固定するためのピン固定部材に固定できる。
【0018】
このとき、前記ポゴピンのハウジングを固定するピン固定部材をさらに含み、前記ピン固定部材は、前記ハウジングの上下端部がかかる段差部が形成され得る。
【0019】
このとき、前記ポゴピンの上下部にプランジャピンがそれぞれ設けられ、前記上下部ピンのうちの1つのピンは、常に測定対象物に押されている状態で設けられ得る。
【発明の効果】
【0020】
前述の構成によると、本発明の実施形態による弾性力調整が可能なポゴピンは、ケーシングに局部固定部を形成してスプリングをその部分を基準に固定させることによって、上下部に提供される弾性力を望み通りに調整できる。
【0021】
また、実際の現場においては、ポゴピンの片側に力が入らないストローク(Stroke)が不足した状態で反対側のみストロークが入る場合、力が小さくなるという問題があるが、本発明は、反対側のストロークとは別に望むストロークに合う力を有するようにセッティングが可能である。すなわち、下部のストロークが正常と異なるように加えられた場合には、下部接触に問題が生じ、上部から正常なストロークを加えても下部に連結された力が加えられることで上部にも問題が発生することになるが、逆に上部から加えられるストロークが異なる場合にも、下部に配置されるボード(Board)に加えられる力が変わるように設定できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の第1実施形態による弾性力調整が可能なポゴピンの斜視図である。
【
図2】本発明の第1実施形態による弾性力調整が可能なポゴピンの縦断面図である。
【
図3】本発明の第2実施形態による弾性力調整が可能なポゴピンの縦断面図である。
【
図4】本発明の他の実施形態による弾性力調整が可能なポゴピンの一部分の斜視図である。
【
図5】本発明の第3実施形態による弾性力調整が可能なポゴピンの縦断面図である。
【
図6】本発明の第4実施形態による弾性力調整が可能なポゴピンの部分断面図である。
【
図7】本発明の第5実施形態による弾性力調整が可能なポゴピンの部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態について、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は、様々な異なる形態で実施でき、本明細書に記載の実施形態に限定されない。本発明を明確に説明するために、図面で説明と関係のない部分は省略し、明細書全体を通して同一または類似の構成要素については、同一の参照符号を付けた。
【0024】
本明細書および特許請求の範囲で使用される単語および用語は、通常的または辞書的な意味で限定解釈されず、本発明を最良の方法で説明するために発明者が用語および概念を定義することができる原則に従って本発明の技術的思想に符合する意味と概念として解釈されなければならない。
【0025】
したがって、本明細書に記載された実施形態と図面に示される構成は、本発明の好ましい一実施形態に該当し、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないため、該当構成は、本発明の出願時点でこれを代替する様々な均等物と変形例があり得る。
【0026】
本明細書において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものが存在することを説明しようとするものであり、1つまたは複数の他の特徴や、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加の可能性を予め排除しないものと理解されるべきである。
【0027】
ある構成要素が他の構成要素の「前方」、「後方」、「上部」または「下部」にあることは、特別な事情がない限り、他の構成要素と直接接して「前方」、「後方」、「上部」または「下部」に配置されるだけでなく、その中間に他の構成要素が配置される場合も含む。また、ある構成要素が他の構成要素と「連結」されていることは、特別な事情がない限り、互いに直接連結されるだけでなく、間接的に互いに連結される場合も含む。
【0028】
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態による弾性力調整が可能なポゴピンについて説明する。
【0029】
本発明の一実施形態によるポゴピン10は、
図1および
図2を参照すると、ハウジング11、プランジャピン12、13、およびスプリング20を含む。
【0030】
前記ハウジング11は、長手方向に沿って延長された円筒形の形で構成され、
図1を基準として上下部の一部が開放された形を有している。
【0031】
このとき、ハウジング11は、一般に、電気が導通する材質である金属材質からなるものであり、外部から応力が加わって曲がったり陥没したりするとその形態を維持する塑性の性格を有している。したがって、後述するように力を加えて局部固定部を形成する場合、その形態を維持し続ける。
【0032】
前記プランジャピン12、13は、
図1および
図2を参照すると、測定対象物1、2に直接接触するように、前記ハウジング11の端部に取り付けられ得る。
【0033】
このとき、プランジャピン12、13は、本体部である一部は、ハウジングの内部に隠蔽されており、残りの一部であるピン部は外部に露出している。本体部の場合には、内部のスプリング20の端部がかかって支持できる形状と直径または厚さを有し、ピン部は、端部が尖った形状からなり、測定対象物1、2に接触する。もちろん、プランジャピン12、13も電気が通じる金属材質からなり得る。
【0034】
図2を参照すると、前記スプリング20は、前記プランジャピン12、13が測定対象物1、2に接触するために弾性力を提供するように前記ハウジング11の内部に設置され得る。
【0035】
このとき、前記ハウジング11の一側には、前記スプリング20の第1位置が押されて固定できるように、内側に突出した局部固定部10aが形成され得る。
【0036】
このとき、前記スプリング20の弾性力を局部固定部10aが形成された第1位置を基準に上下に弾性力が異なるように提供できる。すなわち、局部固定部10aが
図2を基準に中間高さの中央に形成された場合には、スプリング20の弾性力が上下部ともに同一に提供でき、局部固定部10aが
図1のように、中間高さ以下の第1位置が下側に偏って形成された場合には、第1位置基準に下部よりも上部で弾性力が大きく適用され、上部プランジャピン12に下部プランジャピン13よりも大きい弾性力が作用する。
【0037】
このとき、前記プランジャピン12、13は、前記ハウジング11の上下部にそれぞれ設けられており、一方にのみ設けられた場合には、局部固定部10aを形成し得る。
【0038】
このとき、前記局部固定部10aは、前記ハウジング11の第1位置に少なくとも1つ以上の点状に形成され得る。ここで、前記局部固定部10aが複数個形成されている場合、第1位置は、ハウジング11の長手方向に対して直角方向に同じ高さに形成され得る。
【0039】
このとき、他の実施形態として、前記局部固定部10b、10c、10dは、前記第1位置が長手方向に対して直角方向または平行な方向に線状に少なくとも1つ以上形成され得る。
【0040】
このとき、他の実施形態として、前記局部固定部10cは、前記第1位置が長手方向に対して直角方向にハウジングの全周にわたって形成され得る。
【0041】
このとき、他の実施形態として、スプリング120は、弾性力を提供できない無効巻数120a、120b、120cが1つ以上形成され、前記無効巻数のうちから選択される1つ以上に局部固定部が形成され得る。
【0042】
図1を参照すると、本発明の第1実施形態による弾性力調整が可能なポゴピン10の斜視図が示され、
図2を参照すると、本発明の第1実施形態による弾性力調整が可能なポゴピン10の縦断面図が示されている。
図1において、図面を参照して中央にケーシング11が垂直に示され、ケーシング11の上下部にそれぞれプランジャピン12、13が突出した状態で結合される。このとき、ケーシング11の1/3となる高さに局部固定部10aが形成される。
図2を参照すると、ケーシング11の上下部にプランジャピン12、13がケーシング11の外側方向にスプリング20の弾性力の提供を受けるように設けられる。このとき、局部固定部10aは、外部の時点では陥没した形であり、内部時点では突出した形である。したがって、その位置のスプリング20本体の間に突出して入ることによって、スプリング20は、その位置である高さを基準とする第1位置を基準に上下部に分けられ、上部が下部よりもスプリング20の巻数が多いため、第1位置を基準として上部プランジャピン12に提供される弾性力が下部プランジャピン13に提供される弾性力よりも大きく作用する。もちろん、逆に、第1位置がケーシング11の中間高さ以上に形成されている場合には、下部プランジャピン13の弾性力が強く提供できる。このとき、通常のポゴピン10の場合には、半導体パッケージ検査などに多く使用されるが、上部には半導体パッケージ1が、下部には基板2が配置される。通常、ポゴピン10は、半導体検査装置のプローブカードに非常に多くの数が取り付けられ、基板と半導体パッケージウエハとの間に配置されてウエハを検査する。
【0043】
図3は、本発明の第2実施形態による弾性力調整が可能なポゴピン10の縦断面図である。ここでは、局部固定部10aが180度角度で同じ第1位置の高さ2つが形成された場合である。これに加えて、局部固定部10aを複数個形成することができることはもちろんである。このように局部固定部10aを点状に複数個形成することによって、確実に第1位置でスプリング20の弾性力を上下部に分けることができる。
【0044】
図4を参照すると、本発明の他の実施形態による弾性力調整が可能なポゴピンの一部分の斜視図が示されている。(a)の場合には、局部固定部10bが一の字状に1つ陥没した形をとることになり、これは
図1および
図2に示される局部固定部10aとほぼ同様であるが、図面を基準に水平方向に一の字状に形成されているため、一点で局部固定部10aを形成した場合よりもスプリング20の局部固定信頼性の面で非常に高い。(b)の場合には、ケーシング11の長手方向に対して垂直方向、すなわち、図面基準で水平方向に局部固定部10cがケーシング11の周りにリング状に全体にわたって形成された場合である。この場合は、もちろん(a)の場合よりもスプリング固定信頼性が高くなり得る。ただし、応力疲労の安定性を考慮しなければならない。(c)の場合は、(a)の場合よりも信頼性を高めるように2列に局部固定部10cを形成した場合である。(d)の場合は、一の字状に局部固定部10dを長手方向に沿って2つ以上、複数個形成した場合である。このように図面上の縦方向、すなわち、長手方向に沿って局部固定部を形成した場合も、同一に上下部に提供される弾性力を調整できる。
【0045】
一方、
図5を参照すると、本発明の第3実施形態による弾性力調整が可能なポゴピン10の縦断面図が示されている。本発明においては、ケーシング11と、ケーシング11の上下部にスプリング120によって弾性力の提供を受けるプランジャピン12、13と、を含むが、スプリング120は、弾性力を提供できないいわゆる1つ以上の無効巻数120a、120b、120cが形成され、前記無効巻数120a、120b、120cのうちから選択される1つ以上に局部固定部が形成され得る。このとき、スプリング120の本体が一部密着して弾性力を提供できないいわゆる無効巻数120a、120b、120cがケーシング11の高さに応じて特定の位置A、B、Cに形成されることによって複数に分割できるように予めスプリング120に形成され、これに基づいて作業者または使用者が望む無効巻数の位置120a、120b、120cに第1位置を想定し、その部分に局部固定部を形成し得る。このとき、このように無効巻数120a、120b、120c部分を消費者の要求に対応して予め想定して製品を出荷することによって、消費者が望む無効巻数120a、120b、120c部分に様々な形の局部固定部を形成し得る。無効巻数120a、120b、120c部分に局部固定部を形成すると、スプリング120の無効巻数120a、120b、120c部分以外の部分に形成する場合より、弾性力の低下または予測と異なる弾性力の変化を減少させることができる。
【0046】
一方、
図6を参照すると、本発明の第4実施形態による弾性力調整が可能なポゴピン10の部分断面図が示されている。ポゴピン10のハウジング111には、段差部111aが形成され、前記段差部111aは、ポゴピン10を固定するためのピン固定部材112の段差部112aに固定できる。このような方式でポゴピン10のハウジング111がピン固定部材112に固定でき、このときにも局部固定部10aが形成されることによって、上下部に密着する測定対象物1、2に対するプランジャピン12、13の弾性力を設定して調整できる。
【0047】
一方、
図7を参照すると、本発明の第5実施形態による弾性力調整が可能なポゴピン10の部分断面図が示されている。ここでは、ポゴピン10のハウジング111を固定するピン固定部材112をさらに含み、前記ピン固定部材112は、前記ハウジング111の上下端部がかかる段差部112aが形成され得る。また、(a)の場合には、ピン固定部材112と測定対象物の移動によって上下部のプランジャピン12、13が押されることになる。(b)の場合には、一般的な場合として、ポゴピン10の上下部にプランジャピン12、13がそれぞれ設けられ、前記上下部プランジャピン12、13のうちの1つのピンは、常に測定対象物2に押された状態で設けられ得る。もちろん、このときも、ポゴピン10のハウジング111に局部固定部10aが形成されることによって、上下部に密着する測定対象物に対するプランジャピン12、13の弾性力を設定して調整できる。
【0048】
本発明の実施形態について説明したが、本発明の思想は、本明細書に提示される実施形態によって限定されず、本発明の思想を理解する当業者は、同じ思想の範囲内で、構成要素の付加、変更、削除、追加などによって他の実施形態を容易に提案できるが、これも本発明の思想範囲内に入ると言えるだろう。
【符号の説明】
【0049】
1:半導体パッケージ(測定対象物)
2:基板(測定対象物)
10:ポゴピン
10a、10b、10c、10d:局部固定部
11:ケーシング(ハウジング)
12、13:プランジャピン
20、120:スプリング
120a、120b、120c:無効巻数