(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024011232
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】一時的な入室者の認証のための装置、方法及びそのためのプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/163 20240101AFI20240118BHJP
E05B 47/00 20060101ALI20240118BHJP
【FI】
G06Q50/16 300
E05B47/00 U
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022113066
(22)【出願日】2022-07-14
(71)【出願人】
【識別番号】515035685
【氏名又は名称】株式会社Photosynth
(71)【出願人】
【識別番号】522283011
【氏名又は名称】株式会社MIWA Akerun Technologies
(74)【代理人】
【識別番号】100174078
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 寛
(72)【発明者】
【氏名】伊東 悠
(72)【発明者】
【氏名】苅宿 航太
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 宏明
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC29
(57)【要約】
【課題】各個室の錠をIPネットワークに接続するためのネットワーク設備を必要としない、電気信号により開錠する方式の錠が設けられた複数の個室を有する賃貸住宅における一時的な入室者の認証のための方法を提供する。
【解決手段】パスコード発行画面200の入力欄210に、入室者が入室する利用日を入力して「SMS送信」ボタンをクリック又はタップにより選択すると、物件情報管理装置110は、当該発行要求を権限情報管理装置120に送信し(S301)、権限情報管理装置120において、会社端末130を用いる担当者又はその属する物件管理会社の認証が成功していれば、有効期限付きパスコード暗証番号を生成して(S302)、指定された電話番号を宛先として、入室者端末140にSMSにより当該有効期限付きパスコードが送信される(S303)。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気信号により開錠する方式の錠が設けられた複数の個室を有する賃貸住宅における一時的な入室者の認証のための方法であって、
前記複数の個室のうちのいずれかを識別する部屋IDを含むパスコード発行要求を受信するステップと、
前記部屋IDに紐づけられた錠IDにより識別される錠に記憶された秘密鍵と同一の秘密鍵を用いて、パスコードを生成するステップと、
前記入室者が用いる入室者端末に、前記パスコードを送信するステップと
を含む。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記送信は、SMSによる送信である。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記部屋IDと前記部屋IDにより識別される部屋の錠を識別する錠IDとの紐づけ要求を受信するステップをさらに含む。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記生成は、前記錠IDにより識別される錠に記憶された秘密鍵と同一の秘密鍵と、入室可能な期間を表す期間情報とを用いて行われる。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、
前記期間情報は、利用日を含む。
【請求項6】
請求項4に記載の方法であって、
前記期間情報は、開始時刻及び有効期間を含む。
【請求項7】
コンピュータに、電気信号により開錠する方式の錠が設けられた複数の個室を有する賃貸住宅における一時的な入室者の認証のための方法を実行させるためのプログラムであって、前記方法は、
前記複数の個室のうちのいずれかを識別する部屋IDを含むパスコード発行要求を受信するステップと、
前記部屋IDに紐づけられた錠IDにより識別される錠に記憶された秘密鍵と同一の秘密鍵を用いて、パスコードを生成するステップと、
前記入室者が用いる入室者端末に、前記パスコードを送信するステップと
を含む。
【請求項8】
電気信号により開錠する方式の錠が設けられた複数の個室を有する賃貸住宅における一時的な入室者の認証のための装置であって、
前記複数の個室のうちのいずれかを識別する部屋IDを含むパスコード発行要求を受信し、
前記部屋IDに紐づけられた錠IDにより識別される錠に記憶された秘密鍵と同一の秘密鍵を用いて、パスコードを生成し、
前記入室者が用いる入室者端末に、前記パスコードを送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一時的な入室者の認証のための装置、方法及びそのためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
錠は、扉を開かないように固定する器具として古い歴史を持ち、金属製の鍵により施錠及び開錠がなされてきた。しかしながら、このような物理的な鍵は、たとえば日本では、年間数十万本の紛失が生じている。また、引っ越しの際に必要となる鍵交換費用は年間数百億円とも言われている。
【0003】
物理的な鍵が持つこうした危険性、非経済性等の問題に対処するために、近年、電子錠又は電気錠と呼ばれるものの利用が増えている。例としては、扉の付近に設置したテンキーで暗証番号を入力する方式、専用機器を所持して扉に接近すると自動的に開錠される方式、扉の付近に設置した受信機にカードキーをかざす方式、専用のアプリケーション(以下「アプリ」とも呼ぶ。)をスマートフォンにインストールして当該アプリを用いて開錠信号を送信する方式等が挙げられる。なんらかの電気信号でパスコードを表し、錠がこれを受け取って認証に成功することで開錠がなされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような物理的な鍵を用いずに電気信号により解錠する方式の錠は、利便性が高いものの、複数の個室を有する賃貸住宅において使用しようとすると、たとえば、錠に設定された開錠のためのパスコードを内見者が訪れるたびに頻繁に変更することの負担がある。
【0005】
当該錠が、インターネット等のIPネットワークに接続されていれば、内見の前に、当該IPネットワークを介して当該錠と通信する管理サーバから、パスコードの変更要求を送信すればよいが、各個室の錠をIPネットワークに接続することは設置コスト、維持コスト等のコストの観点から、望ましくない。
【0006】
上述の問題は、内見者のほかにも、物件管理会社、清掃会社等の一時的に入室を必要とする会社の担当者による入室についても同様に存在する。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、その課題は、各個室の錠をIPネットワークに接続するためのネットワーク設備を必要としない、電気信号により開錠する方式の錠が設けられた複数の個室を有する賃貸住宅における一時的な入室者の認証のための装置、方法及びそのためのプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような課題を解決するために、本発明の第1の態様は、電気信号により開錠する方式の錠が設けられた複数の個室を有する賃貸住宅における一時的な入室者の認証のための方法であって、前記複数の個室のうちのいずれかを識別する部屋IDを含むパスコード発行要求を受信するステップと、前記部屋IDに紐づけられた錠IDにより識別される錠に記憶された秘密鍵と同一の秘密鍵を用いて、パスコードを生成するステップと、前記入室者が用いる入室者端末に、前記パスコードを送信するステップとを含む。
【0009】
また、本発明の第2の態様は、第1の態様の方法であって、前記送信は、SMSによる送信である。
【0010】
また、本発明の第3の態様は、第1の態様の方法であって、前記部屋IDと前記部屋IDにより識別される部屋の錠を識別する錠IDとの紐づけ要求を受信するステップをさらに含む。
【0011】
また、本発明の第4の態様は、第1の態様の方法であって、前記生成は、前記錠IDにより識別される錠に記憶された秘密鍵と同一の秘密鍵と、入室可能な期間を表す期間情報とを用いて行われる。
【0012】
また、本発明の第5の態様は、第4の態様の方法であって、前記期間情報は、利用日を含む。
【0013】
また、本発明の第6の態様は、第4の態様の方法であって、前記期間情報は、開始時刻及び有効期間を含む。
【0014】
また、本発明の第7の態様は、コンピュータに、電気信号により開錠する方式の錠が設けられた複数の個室を有する賃貸住宅における一時的な入室者の認証のための方法を実行させるためのプログラムであって、前記方法は、前記複数の個室のうちのいずれかを識別する部屋IDを含むパスコード発行要求を受信するステップと、前記部屋IDに紐づけられた錠IDにより識別される錠に記憶された秘密鍵と同一の秘密鍵を用いて、パスコードを生成するステップと、前記入室者が用いる入室者端末に、前記パスコードを送信するステップとを含む。
【0015】
また、本発明の第8の態様は、電気信号により開錠する方式の錠が設けられた複数の個室を有する賃貸住宅における一時的な入室者の認証のための装置であって、前記複数の個室のうちのいずれかを識別する部屋IDを含むパスコード発行要求を受信し、前記部屋IDに紐づけられた錠IDにより識別される錠に記憶された秘密鍵と同一の秘密鍵を用いて、パスコードを生成し、前記入室者が用いる入室者端末に、前記パスコードを送信する。
【発明の効果】
【0016】
本発明の一態様によれば、電気信号により開錠する方式の錠が設けられた複数の個室を有する賃貸住宅における一時的な入室者の認証のために、当該複数の個室のうちのいずれかを識別する部屋IDを含むパスコード発行要求を受信して、当該部屋IDに紐づけられた錠IDにより識別される錠に記憶された秘密鍵と同一の秘密鍵を用いて、パスコードを生成する。そして、生成されたパスコードを当該入室者が用いる入室者端末に送信することによって、各個室の錠をIPネットワークに接続するためのネットワーク設備を必要とせずに、一時的な入室者の認証が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施形態にかかるシステムを示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態にかかるパスコード発行要求入力画面の一例を示すである。
【
図3】本発明の一実施形態にかかるパスコードの発行手順を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態にかかる入室者の認証のためのシステムを示す。システム100は、物件情報を管理する物件情報管理装置110と、権限情報を管理する権限情報管理装置120と、物件管理会社の担当者が用いる会社端末130と、入室者が用いる入室者端末140と、入室対象の個室に設けられた錠150とを備える。
【0020】
物件情報管理装置110には、会社端末130から送信された物件登録情報に対応する物件情報が記憶される。物件情報は、個室の部屋IDを含み、物件名、当該部屋を有する建物の建物名、当該部屋又は当該建物の住所、電話番号、当該部屋又は当該建物の写真等をさらに含んでもよい。物件情報は、会社端末130において入力された物件登録情報と同一でもよいが、たとえば、物権情報管理装置110が受信した物件登録情報に対して部屋IDを生成して、当該部屋IDを含む物件情報を記憶してもよい。
【0021】
物件情報管理装置110は、会社端末130に対して、パスコード発行要求入力画面表示情報を送信し、会社端末130の表示画面に
図2に示すようなパスコード発行要求入力画面、略してパスコード発行画面を表示させることができる。パスコード発行画面200は、指定された物件に入室するためのパスコードである日次暗証番号の発行要求の入力欄210を有する。
図2では、入室者が入室する利用日を入力して「SMS送信」ボタンをクリック又はタップにより選択すると、当該発行要求を権限情報管理装置120に送信し(S301)、権限情報管理装置120において、会社端末130を用いる担当者又はその属する物件管理会社の認証が成功していれば、日次暗証番号を生成して(S302)、指定された電話番号を宛先として、入室者端末140にSMSにより当該日次暗証番号が送信される(S303)。宛先の例としては、電話番号以外にメールアドレスも挙げられる。
【0022】
ここでは、日単位の暗証番号を発行しているが、入室可能な期間の開始日時及び有効期間を入力可能とし、日時単位の暗証番号を発行することもでき、より一般には、有効期限付きパスコードとすることができる。また、利用日、開始日時、有効期間等が入力されない場合に既定の値を用いるようにしてもよい。また、開始日時及び有効期間の代わりに、開始日時及び終了日時を入力させたり、時間帯を選択させたりしてもよい。
【0023】
担当者又はその属する物件管理会社の認証は、パスコード発行画面200を表示させる前に、たとえば、物権情報管理装置110により提供される物件情報管理サービスへのログイン時に行っておいてもよい。物件情報管理装置110又は物件情報管理装置110からアクセス可能な記憶装置又は記憶媒体(図示せず)には、複数の物件管理会社と各物件管理会社が発行要求をすることのできる1又は複数の物件との対応づけを、これらの物件管理会社の発行権限として記憶しておくことができる。当該対応づけは、発行要求をすることができる期間、発行要求を現在時刻においてすることができるか否かのフラグ等をさらに含んでもよい。当該対応づけは、物件管理会社ごとの発行権限ではなく、物件管理会社の担当者ごとの発行権限を表すものとしてもよく、いずれにしても、会社端末130から発行要求を送信する担当者に発行権限があるか否かを権限情報管理装置120にて判定可能であればよい。
【0024】
また、SMSメッセージの宛先となる入室者の電話番号は、
図2において入力可能としてもよく、
図2の前又は後に入力画面を用意して入力可能としてもよい。ここで、物件管理会社の担当者による入力は、入力画面表示情報を、たとえばHTML形式のファイルとして送信して、会社端末130の表示画面にウェブブラウザ上で表示される入力画面から行ったり、会社端末130にインストールされたアプリを動作させ、当該アプリ上で表示される入力画面から行ったりすることができる。なお、「入力画面」とは、ウェブブラウザ上で表示される場合にはウェブページ、モーダルウィンドウ、ポップアップウィンドウ等のさまざまな形式を採用することができ、アプリ上で表示される場合にはアプリの一画面とすることができる。いずれにおいても、入力するための入力欄を有する領域を含む画面であれば、入力画面に該当し、本明細書で言及する入力画面全般について同様である。
【0025】
図2のパスコード発行画面200では、「ABC Residence」という名称の建物の202号室という物件が指定されている。たとえば、物件管理会社の担当者が検索欄220に部屋IDを入力して当該部屋IDを含む物件情報により定まる物件を表示させるか、検索欄220に建物名を入力して当該建物名を含む物件情報により定まる複数の物件を表示し、さらに部屋を選択することにより定まる物件を表示させてもよい。
【0026】
以下、権限情報管理装置120におけるパスコードの生成処理について詳述する。権限情報管理装置120は、通信インターフェースなどの通信部121と、プロセッサ、CPU等の処理部122と、メモリ、ハードディスク等の記憶装置又は記憶媒体を含む記憶部123とを備え、各処理を行うためのプログラムを処理部122において実行することによって構成することができる。権限情報管理装置120は、1又は複数の装置、コンピュータないしサーバを含むことがある。また、当該プログラムは、1又は複数のプログラムを含むことがあり、また、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記録して非一過性のプログラムプロダクトとすることができる。当該プログラムは、記憶部123又は権限情報管理装置120からIPネットワークを介してアクセス可能なデータベース124等の記憶装置又は記憶媒体に記憶しておき、処理部122において実行することができる。以下で記憶部123に記憶されるものとして記述されるデータはデータベース124に記憶してもよく、またその逆も同様である。また、物件情報管理装置110についても、同様の構成とすることができる。
【0027】
物件情報管理装置110からパスコードの発行要求を受信した権限情報管理装置120は、必要に応じて認証を行った上で、当該発行要求に含まれる部屋IDにより識別される個室の錠に記憶された秘密鍵と同一の秘密鍵を用いて、パスコードを生成する。より具体的には、パスコードは、当該発行要求に含まれる部屋IDにより識別される個室の錠に記憶された秘密鍵と同一の共通秘密鍵と、入室可能な期間を表す期間情報を用いて得ることができる。たとえば、共通秘密鍵と、期間情報又はそれを用いて得られる値とをハッシュ関数に入力して得られるハッシュ値の一部をパスコードとすることが挙げられる。パスコードは、一例として、所定の桁数の数字、記号又はこれらの組み合わせである。期間情報は、例として、利用日、開始日時及び有効期間、開始日時及び終了日時、又は時間帯識別子が挙げられる。09:00~12:00などの時間帯をパスコード発行画面200で選択させ、選択された時間帯を表す識別子を期間情報に含めたり、パスコード発行画面200で入力された開始日時及び有効期間、又は、開始日時及び終了日時に対応する時間帯を表す識別子を期間情報に含めたりしてもよい。
【0028】
当該パスコードを受信した入室者端末140を用いる入室者は、たとえば、当該パスコードを錠150のテンキーで入力することができる。入室者端末140にそれを用いる入室者を認証するためのアプリがインストールされていなくとも、パスコードを受信することができればよく、たとえば、SMS又は電子メールにより受信することができる。錠150では、そこに記憶された秘密鍵を用いてパスコードを生成して、受信したパスコードとの比較により受信したパスコードを検証し、検証に成功すれば、開錠処理に進む。
【0029】
権限情報管理装置120でパスコード生成に用いられる期間情報が利用日である場合、錠150においては、パスコードが受信した日を期間情報として用いて、権限情報管理装置120と同一の演算によってパスコードを生成する。期間情報が、入室可能となる期間の開始日時及び有効期間である場合には、錠150が当該開始日時及び当該有効期間を知る必要があり、権限情報管理装置120からパスコードとは別途、又はパスコードの一部として錠150が受信すればよい。
【0030】
錠150に記憶された秘密鍵は、セキュアな方式により、権限情報管理装置120が生成した秘密鍵を埋め込んだものであり、錠IDと関連づけて権限情報管理装置120に記憶される。また、錠IDは、錠150に印字されたシリアル番号と関連づけて権限情報管理120に記憶されてもよい。個室に錠150が設けられた後、権限情報管理装置120は、権限情報管理装置120との間で所要の認証がなされた端末(図示せず)から、錠ID及び当該個室の部屋ID、又は錠150に印字されたシリアル番号及び当該個室の部屋IDを含む紐づけ要求を受信する。当該シリアル番号は、一例として、錠150に印字された二次元コードによって表すことができる。紐づけ要求を受信した権限情報管理装置120は、これにより、錠IDと部屋IDとを紐づけることができる。ここで用いられる端末は、たとえば、錠150の製造会社の端末、錠150が設けられる個室又はそれを有する建物の施工会社の端末等である。紐づけ要求の後に、錠150におけるパスコード機能を有効化する命令が当該端末から錠150に対して送信されてもよい。
【0031】
このように、予め部屋IDに紐づけられた錠IDにより識別される錠150に記憶された秘密鍵を権限情報管理装置120に格納しておくことで、入室時に、錠150をIPネットワークに接続するためのネットワーク設備を必要とすることなく、入室者端末140に錠150を解錠するためのパスコードを与えることが可能となる。
【0032】
上述のパスコード生成方式では、部屋IDが同一で、期間情報も同一である場合には、同一のパスコードが生成される。発行要求を入力した物件管理会社又はその担当者によって、又はパスコードの送信先によって異なるパスコードが生成されるようにしてもよい。また、代替的又は追加的に、発行回数によって異なるパスコードが生成されるようにしてもよい。たとえば、錠150及び権限情報管理装置120に記憶される共通秘密鍵を複数用意しておき、発行要求に含まれる部屋IDが同一であっても、使用する秘密鍵を選択することによって、上述したように異なるパスコードを生成可能である。
【0033】
物件情報管理装置110と権限情報管理装置120とは、別個のサーバである例を
図1では示しているが、同一のサーバとしてもよい。また、権限情報管理装置120は、物件情報管理装置110がパスコード発行要求を送信するためのAPIその他のAPIを提供する第1のサーバと、当該第1のサーバが受信した要求に応じたパスコードの発行等の処理を行う第2のサーバとに分けてもよい。
【0034】
なお、上述の実施形態において、「××のみに基づいて」、「××のみに応じて」、「××のみの場合」というように「のみ」との記載がなければ、本明細書においては、付加的な情報も考慮し得ることが想定されていることに留意されたい。また、一例として、「aの場合にbする」という記載は、明示した場合を除き、「aの場合に常にbする」こと、「aの直後にbする」ことを必ずしも意味しないことに留意されたい。また、「Aを構成する各a」という記載は、必ずしもAが複数の構成要素によって構成されることを意味するものではなく、構成要素が単数であることを含む。
【0035】
また、念のため、なんらかの方法、プログラム、端末、装置、サーバ又はシステム(以下「方法等」)において、本明細書で記述された動作と異なる動作を行う側面があるとしても、本発明の各態様は、本明細書で記述された動作のいずれかと同一の動作を対象とするものであり、本明細書で記述された動作と異なる動作が存在することは、当該方法等を本発明の各態様の範囲外とするものではないことを付言する。
【0036】
また、
図3において示される「開始」及び「終了」は、一例を示すものに過ぎず、本実施形態にかかる方法が図示された手順で必ず開始され、図示された手順で必ず終了することを意味するものではない。
【符号の説明】
【0037】
100 システム
110 物件情報管理装置
120 権限情報管理装置
130 会社端末
140 入室者端末
150 錠
200 パスコード発行画面
210 発行要求入力欄
220 検索欄