(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024112448
(43)【公開日】2024-08-21
(54)【発明の名称】ゲーム装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/55 20140101AFI20240814BHJP
A63F 13/42 20140101ALI20240814BHJP
A63F 13/52 20140101ALI20240814BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20240814BHJP
【FI】
A63F13/55
A63F13/42
A63F13/52
A63F13/58
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023017453
(22)【出願日】2023-02-08
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-08-08
(71)【出願人】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(74)【代理人】
【識別番号】100124682
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100104710
【弁理士】
【氏名又は名称】竹腰 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100090479
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 一
(72)【発明者】
【氏名】坂本 大祐
(72)【発明者】
【氏名】岡本 有莉
(72)【発明者】
【氏名】安田 江利果
(72)【発明者】
【氏名】村上 朝咲
(72)【発明者】
【氏名】家鋪 淳史
(57)【要約】
【課題】キャラクタに関する操作を行って楽しむゲームにおける興趣を高める新しい技術を提供すること。
【解決手段】キャラクタに関する操作を行って楽しむゲームを実行するゲーム装置1500は、ユーザの設置操作に基づいて所与のアイテム5を設置する。設置された設置アイテム6の設置経過時間の条件を少なくとも含む発動条件の充足に応じてキャラクタ4の状態を発動状態とし、当該発動状態に基づく演出行動を行う演出制御を実行可能とする。
【選択図】
図9A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャラクタに関する操作を行って楽しむゲームを実行するゲーム装置であって、
ユーザの設置操作に基づいて所与のアイテムを設置する設置制御手段と、
前記設置制御手段により設置された設置アイテムの設置経過時間の条件を少なくとも含む発動条件の充足に応じて前記キャラクタの状態を発動状態とし、当該発動状態に基づく演出行動を行う演出制御を実行可能とする演出制御手段と、
を備えるゲーム装置。
【請求項2】
前記設置制御手段は、前記キャラクタが表示されている表示画面中に前記アイテムを設置する、
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記発動状態は、複数段階の状態を含み、
前記発動条件は、前記発動状態の各段階に応じた条件として、前記設置経過時間の条件を少なくとも含み、
前記演出行動は、前記発動状態の各段階に応じた演出行動を含み、
前記演出制御手段は、前記発動状態の各段階に応じた前記発動条件を充足するか否かを順次判定し、順次充足することで前記発動状態の各段階を順次遷移させ、現在の段階に応じた前記演出行動を前記キャラクタが行う演出制御を実行する、
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記キャラクタの種類および/又は前記キャラクタに付与された仮想性格を少なくとも含む先天設定を決定する先天設定決定手段、
を更に備え、
前記発動条件は、前記先天設定に関する条件を含む、
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記演出制御手段は、前記設置アイテムが、前記先天設定に基づく禁止アイテム条件の充足に応じて、前記発動状態への遷移を禁止する、
請求項4に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記ユーザの撤去操作に基づいて前記設置アイテムを撤去する撤去制御手段、
を更に備え、
前記演出制御手段は、前記発動状態の間の前記撤去制御手段の撤去に応じて前記キャラクタの状態を未練状態とし、所与の未練行動を前記キャラクタが行う演出制御を実行する、
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記撤去制御手段により撤去された前記設置アイテムを、前記ユーザの再設置操作に基づいて再設置する再設置制御手段、
を更に備え、
前記演出制御手段は、
前記発動状態の間に前記撤去制御手段により撤去された後、撤去後の所定の復帰可能時間が経過したこと、および、前記設置アイテムとは異なるアイテムが設置されたこと、の少なくとも何れか一方に応じて、前記キャラクタの状態をリセットすること、
を行う、
請求項6に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記撤去制御手段により撤去された前記設置アイテムを、前記ユーザの再設置操作に基づいて再設置する再設置制御手段、
を更に備え、
前記演出制御手段は、
前記発動状態の間に前記撤去制御手段により撤去された後、撤去後の所定の復帰可能時間の間に前記再設置制御手段により再設置されたことに応じて、前記キャラクタの状態を前記発動状態とすること、
を行う
請求項6に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記ユーザの撤去操作に基づいて前記設置アイテムを撤去する撤去制御手段と、
前記撤去制御手段により撤去された前記設置アイテムを、前記ユーザの再設置操作に基づいて再設置する再設置制御手段と、
を更に備え、
前記演出制御手段は、
前記発動状態の間の前記撤去制御手段の撤去に応じて前記キャラクタの状態を未練状態とし、所与の未練行動を前記キャラクタが行う演出制御を実行することと、
前記発動状態の間に前記撤去制御手段により撤去された後、撤去後の所定の復帰可能時間が経過したこと、および、前記設置アイテムとは異なるアイテムが設置されたこと、の少なくとも何れか一方に応じて、前記キャラクタの状態をリセットすることと、
前記発動状態の間に前記撤去制御手段により撤去された後、撤去後の前記復帰可能時間の間に前記再設置制御手段により再設置されたことに応じて、所与の歓喜行動を前記キャラクタが行う演出制御を実行するとともに、前記キャラクタの状態を前記発動状態の各段階のうちの初期の段階とすることと、
を行う、
請求項3に記載のゲーム装置。
【請求項10】
前記撤去操作は、1次撤去操作と2次撤去操作とを含み、
前記撤去制御手段は、前記1次撤去操作のみでは前記設置アイテムを撤去せず、前記1次撤去操作後の前記2次撤去操作に応じて前記設置アイテムを撤去する、
請求項6から9の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項11】
前記演出制御手段は、前記1次撤去操作後であって前記2次撤去操作前のときに、前記1次撤去操作に応じた前記発動状態に基づく演出行動を実行可能に制御する、
請求項10に記載のゲーム装置。
【請求項12】
前記演出制御手段は、
前記設置アイテムの設置後に、前記発動条件より条件が緩く、前記発動条件を充足する前に充足する前置き発動条件の充足に応じて、前記キャラクタの状態を前置き発動状態とし、当該前置き発動状態に基づく前置き演出行動を行う演出制御を実行可能とする、
請求項1から5の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項13】
前記前置き発動状態は、複数段階の状態を含み、
前記前置き発動条件は、前記前置き発動状態の各段階に応じて設定されており、
前記前置き演出行動は、前記前置き発動状態の各段階に応じた前置き演出行動を含み、
前記演出制御手段は、前記前置き発動状態の各段階に応じた前記前置き発動条件を充足するか否かを順次判定し、順次充足することで前記前置き発動状態の各段階を順次遷移させ、現在の段階に応じた前記前置き演出行動を前記キャラクタが行う演出制御を実行する、
請求項12に記載のゲーム装置。
【請求項14】
コンピュータに、キャラクタに関する操作を行って楽しむゲームを実行させるためのプログラムであって、
ユーザの設置操作に基づいて所与のアイテムを設置する設置制御手段、
前記設置制御手段により設置された設置アイテムの設置経過時間の条件を少なくとも含む発動条件の充足に応じて前記キャラクタの状態を発動状態とし、当該発動状態に基づく演出行動を行う演出制御を実行可能とする演出制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャラクタに関する操作を行って楽しむゲームを実行するゲーム装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
キャラクタに関する操作を行って楽しむゲームを実行するゲーム装置として、例えば、特許文1に開示されているような、ユーザの操作に応じてキャラクタを育成するゲームを実行するゲーム装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術は、キャラクタを撫でるといった、キャラクタに対する直接的な操作を行うことでキャラクタの表示形態が変化する興趣性であった。そのため、キャラクタを直接操作することでは得られない新たな興趣性が求められていた。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、キャラクタに関する操作を行って楽しむゲームにおける興趣を高める新しい技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様は、キャラクタに関する操作を行って楽しむゲームを実行するゲーム装置であって、ユーザの設置操作に基づいて所与のアイテムを設置する設置制御手段と、前記設置制御手段により設置された設置アイテムの設置経過時間の条件を少なくとも含む発動条件の充足に応じて前記キャラクタの状態を発動状態とし、当該発動状態に基づく演出行動を行う演出制御を実行可能とする演出制御手段と、を備えるゲーム装置である。
【0007】
また、前記設置制御手段は、前記キャラクタが表示されている表示画面中に前記アイテムを設置する、としてもよい。
【0008】
また、前記発動状態は、複数段階の状態を含み、前記発動条件は、前記発動状態の各段階に応じた条件として、前記設置経過時間の条件を少なくとも含み、前記演出行動は、前記発動状態の各段階に応じた演出行動を含み、前記演出制御手段は、前記発動状態の各段階に応じた前記発動条件を充足するか否かを順次判定し、順次充足することで前記発動状態の各段階を順次遷移させ、現在の段階に応じた前記演出行動を前記キャラクタが行う演出制御を実行する、としてもよい。
【0009】
また、前記キャラクタの種類および/又は前記キャラクタに付与された仮想性格を少なくとも含む先天設定を決定する先天設定決定手段、を更に備え、前記発動条件は、前記先天設定に関する条件を含む、としてもよい。
【0010】
また、前記演出制御手段は、前記設置アイテムが、前記先天設定に基づく禁止アイテム条件の充足に応じて、前記発動状態への遷移を禁止する、としてもよい。
【0011】
また、前記ユーザの撤去操作に基づいて前記設置アイテムを撤去する撤去制御手段、を更に備え、前記演出制御手段は、前記発動状態の間の前記撤去制御手段の撤去に応じて前記キャラクタの状態を未練状態とし、所与の未練行動を前記キャラクタが行う演出制御を実行する、としてもよい。
【0012】
また、前記撤去制御手段により撤去された前記設置アイテムを、前記ユーザの再設置操作に基づいて再設置する再設置制御手段、を更に備え、前記演出制御手段は、前記発動状態の間に前記撤去制御手段により撤去された後、撤去後の所定の復帰可能時間が経過したこと、および、前記設置アイテムとは異なるアイテムが設置されたこと、の少なくとも何れか一方に応じて、前記キャラクタの状態をリセットすること、を行う、としてもよい。
【0013】
また、前記撤去制御手段により撤去された前記設置アイテムを、前記ユーザの再設置操作に基づいて再設置する再設置制御手段、を更に備え、前記演出制御手段は、前記発動状態の間に前記撤去制御手段により撤去された後、撤去後の所定の復帰可能時間の間に前記再設置制御手段により再設置されたことに応じて、前記キャラクタの状態を前記発動状態とすること、を行う、としてもよい。
【0014】
また、前記ユーザの撤去操作に基づいて前記設置アイテムを撤去する撤去制御手段と、前記撤去制御手段により撤去された前記設置アイテムを、前記ユーザの再設置操作に基づいて再設置する再設置制御手段と、を更に備え、前記演出制御手段は、前記発動状態の間の前記撤去制御手段の撤去に応じて前記キャラクタの状態を未練状態とし、所与の未練行動を前記キャラクタが行う演出制御を実行することと、前記発動状態の間に前記撤去制御手段により撤去された後、撤去後の所定の復帰可能時間が経過したこと、および、前記設置アイテムとは異なるアイテムが設置されたこと、の少なくとも何れか一方に応じて、前記キャラクタの状態をリセットすることと、前記発動状態の間に前記撤去制御手段により撤去された後、撤去後の前記復帰可能時間の間に前記再設置制御手段により再設置されたことに応じて、所与の歓喜行動を前記キャラクタが行う演出制御を実行するとともに、前記キャラクタの状態を前記発動状態の各段階のうちの初期の段階とすることと、を行う、としてもよい。
【0015】
また、前記撤去操作は、1次撤去操作と2次撤去操作とを含み、前記撤去制御手段は、前記1次撤去操作のみでは前記設置アイテムを撤去せず、前記1次撤去操作後の前記2次撤去操作に応じて前記設置アイテムを撤去する、としてもよい。
【0016】
また、前記演出制御手段は、前記1次撤去操作後であって前記2次撤去操作前のときに、前記1次撤去操作に応じた前記発動状態に基づく演出行動を実行可能に制御する、としてもよい。
【0017】
また、前記演出制御手段は、前記設置アイテムの設置後に、前記発動条件より条件が緩く、前記発動条件を充足する前に充足する前置き発動条件の充足に応じて、前記キャラクタの状態を前置き発動状態とし、当該前置き発動状態に基づく前置き演出行動を行う演出制御を実行可能とする、としてもよい。
【0018】
また、前記前置き発動状態は、複数段階の状態を含み、前記前置き発動条件は、前記前置き発動状態の各段階に応じて設定されており、前記前置き演出行動は、前記前置き発動状態の各段階に応じた前置き演出行動を含み、前記演出制御手段は、前記前置き発動状態の各段階に応じた前記前置き発動条件を充足するか否かを順次判定し、順次充足することで前記前置き発動状態の各段階を順次遷移させ、現在の段階に応じた前記前置き演出行動を前記キャラクタが行う演出制御を実行する、としてもよい。
【0019】
また、本発明の別態様は、コンピュータに、キャラクタに関する操作を行って楽しむゲームを実行させるためのプログラムであって、ユーザの設置操作に基づいて所与のアイテムを設置する設置制御手段、前記設置制御手段により設置された設置アイテムの設置経過時間の条件を少なくとも含む発動条件の充足に応じて前記キャラクタの状態を発動状態とし、当該発動状態に基づく演出行動を行う演出制御を実行可能とする演出制御手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、キャラクタに関する操作を行って楽しむゲームを実行するゲーム装置において、ユーザの設置操作に基づいて所与のアイテムを設置し、設置された設置アイテムの設置経過時間の条件を少なくとも含む発動条件の充足に応じてキャラクタの状態を発動状態とし、当該発動状態に基づく演出行動を行う演出制御を実行可能となる。よって、キャラクタに関する操作を行って楽しむゲームにおける興趣を高める新しい技術を提供することができる。特に、キャラクタを直接操作することでは得られない新たな興趣性のある技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図5】キャラクタの状態遷移の一例を説明するための図。
【
図8A】第1発動状態における演出行動の表示例を示す図。
【
図8B】第1発動状態における演出行動の表示例を示す図。
【
図9A】第2発動状態における演出行動の表示例を示す図。
【
図9B】第2発動状態における演出行動の表示例を示す図。
【
図9C】第2発動状態における演出行動の表示例を示す図。
【
図10】嫌がり状態における演出行動の表示例を示す図。
【
図11A】未練状態における演出行動の表示例を示す図。
【
図11B】未練状態における演出行動の表示例を示す図。
【
図14】プログラムを実行することで制御部にて実現される機能について説明するための図。
【
図15】キャラクタ初期設定データのデータ構成例を示す図。
【
図16】第1前置き行動定義データのデータ構成例を示す図。
【
図17】第1演出行動定義データのデータ構成例を示す図。
【
図19】ゲーム装置が実行する処理の流れを説明するためのフローチャート。
【
図23】キャラクタが嫌い行動を行っている一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を適用した実施形態の一例を説明するが、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限られないことは勿論である。
【0023】
図1は、本発明を適用したゲーム装置1500の構成例を示す図である。
ゲーム装置1500は、ユーザが手に持って遊ぶ携帯型のコンピュータシステムの一種であり、電子玩具とも呼ばれる装置である。ゲーム装置1500は、例えば、操作スイッチ1502と、フラットパネルディスプレイ1506と、バッテリー1509と、制御部1550と、を備える。なお、フラットパネルディスプレイ1506は、タッチパネルであってもよい。
【0024】
制御部1550は、CPU(Central Processing Unit)1551や、GPU(Graphics Processing Unit),DSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種IC(Integrated Circuit)メモリ1552、無線通信モジュール1553、インターフェースIC1557、などを搭載する。インターフェースIC1557は、操作スイッチ1502からの操作入力信号の入力、フラットパネルディスプレイ1506への表示信号の出力、無線通信モジュール1553を介した通信データの入出力、などの制御を行う。制御部1550に搭載されているこれらの要素は、バス回路などを介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受が可能に接続されている。制御部1550の一部又は全部をASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)、SoC(System-on-a-Chip)にて構成してもよい。
【0025】
制御部1550は、ゲーム装置1500としての機能を実現させるためのプログラムや各種データをICメモリ1552に記憶する。CPU1551で所定のプログラムを実行することにより、ゲーム装置1500としての各種の機能を実現する。
【0026】
図2は、表示画面W2について説明するための図である。
ゲーム装置1500が実行するゲームは、キャラクタに関する操作を行って楽しむゲームである。本ゲームは、その一部又は全部が、仮想空間3内にてキャラクタ4を育成するゲームであって、ユーザの育成操作に応じてキャラクタ4が変化して成長するゲームを構成する。表示画面W2は、フラットパネルディスプレイ1506に表示されるゲーム画面である。表示画面W2は、仮想空間3に配置されたキャラクタ4の様子と、仮想空間3に設置された設置アイテム6(6a,6b)の様子と、を表示する。
図2の例では、キャラクタ4として、ウサギをモチーフとしてデザインされたキャラクタの一例を示しているが、キャラクタ4のデザインやゲームに登場するキャラクタの種類はこれ以外にも用意されている。どの種類のキャラクタ4を育成するかは、ゲーム開始時にランダムに設定される。なお、育成するキャラクタ4の種類を、ゲームプレイ開始前にユーザが選択できる構成であってもよい。
【0027】
制御部1550は、ゲーム進行の制御を実行して、ユーザによるキャラクタ4に関する様々な操作入力とプレイ開始からの経過時間とに応じてキャラクタ4の成長段階を変化させ、キャラクタ4をその成長段階に応じた姿で表示させる。
図2の例では、キャラクタ4は、育成されるにつれて、赤ちゃんウサギ4a、子供ウサギ4b、大人ウサギ4cの順に姿が変化するようにして3つの成長段階を経るように表示制御される。
【0028】
なお、キャラクタ4に設定される成長段階の数はこれ以外にも設定可能である。キャラクタ4の種類に応じて成長段階の数が異なってもよい。また、キャラクタ4の種類によっては、成長段階によるデザイン系統が大きく変化する、いわゆる「進化」を行うように設定してもよい。また、そもそもキャラクタ4は成長しないとしてもよい。
【0029】
キャラクタに関する操作であるキャラクタ4の育成やお世話のための操作の内容は、給餌、撫でる、叱る、散歩に連れ出す、芸を仕込む、仮想空間3へのアイテム5を設置する、設置したアイテム5を撤去する、など適宜設定可能である。キャラクタ4は、そうした操作に応じて様々なリアクションをするように表示制御される。例えば、給餌操作には食べ物を食べる行動をするように表示制御される。撫でる操作には、撫でられて喜ぶ行動をする、などである。
【0030】
図3は、設置操作画面W4の表示例を示す図である。
設置操作は、仮想空間3へのアイテム5を設置するキャラクタに関する操作の1つである。ユーザが、操作スイッチ1502で所定の設置操作を入力すると、フラットパネルディスプレイ1506にて設置操作画面W4が表示される。設置操作画面W4は、入手済のアイテム5(5a,5b,…)を選択対象候補として表示し、設置対象の指定操作と、設置実行の承認操作と、を受け付ける画面である。
【0031】
アイテム5(5a,5b,…)は、キャラクタ4が使用・利用する物品等である。例えば、アイテム5としては、楽器、文具、工具、スポーツ用品、アクセサリー、ヘルメット、本、音楽プレーヤ、画材、調理器具、ガーデニング用品、ぬいぐるみ、人形、模型、鉢植え、切り花、ペット、など適宜設定可能である。
図3では、マフラー5a、ポンポン5b、プラスチックバット5cを例示しているが、アイテム5の種類や何をアイテム5とするかは、ゲーム世界の設定、ゲーム世界におけるキャラクタ4の設定、などによって適宜設定可能である。
【0032】
アイテム5は、ゲーム内で時間経過とともに自動的にユーザに付与される。また、アイテム5は、仮想通貨を用いて購入するとしてもよい。例えば、無線通信モジュール1553で所定のオンラインショッピングサーバに接続してオンラインショッピングで購入するとしてもよい。また、ユーザが別途入手したコードを入力することで、当該コードに予め対応づけられたアイテム5が入手可能となるとしてもよい。
【0033】
ユーザは、設置操作画面W4に表示された入手済のアイテム5(5a,5b,…)の中から設置したいアイテム5を選択操作する。選択操作としては、例えば、アイテム5の表示アイコンをタッチ操作する、としてもよい。
【0034】
制御部1550は、設置操作画面W4にて選択されたアイテム5を、仮想空間3へ配置する配置制御をする。配置制御により、選択されたアイテム5はこれ以降、設置アイテム6として管理され、仮想空間3に配置された状態となって表示画面W2に配置・表示される。
図2の例では、設置アイテム6(6a,6b)として、マフラー5aとポンポン5bとが仮想空間3に設置された状態の例を示している。設置アイテム6が設置された状態は、アイテム5によって適宜な設定にすることができる。マフラー5aのように、キャラクタ4が装着することをもって設置状態としてもよい。ポンポン5bのように、仮想空間3の床に置くことで設置状態としてもよい。仮想空間3に家具などがあれば、その上に置くことで設置状態としてもよい。なお、仮想空間3へ設置可能なアイテムの数は適宜設定可能である。
【0035】
図4は、撤去操作画面W6の表示例を示す図である。
撤去操作は、設置アイテム6を仮想空間3から排除・消去するためのキャラクタ4に関する操作の1つである。ユーザが、操作スイッチ1502で所定の撤去操作を入力すると、フラットパネルディスプレイ1506にて撤去操作画面W6が表示される。撤去操作画面W6は、設置アイテム6(6a,b)を撤去対象候補として表示し、撤去対象の指定操作と撤去実行の承認操作と、を受け付ける画面である。
【0036】
撤去操作画面W6では、1つ又は複数の撤去対象候補20が表示される。
撤去対象候補20には、それぞれ指定操作アイコン22又は実行承認操作アイコン24が対応づけて表示される。
【0037】
指定操作アイコン22は、当該撤去対象候補20が示す設置アイテム6を撤去対象として指定するとともに、キャラクタ4へ向けて撤去を予告する予告操作を入力するためのアイコンである。
【0038】
指定操作アイコン22が操作された設置アイテム6の撤去対象候補20には、予告済マーク28が添付表示される。そして、指定操作アイコン22が操作された設置アイテム6の撤去対象候補20には、実行承認操作アイコン24が表示される。
【0039】
つまり、撤去操作は、撤去対象の指定操作(1次操作)および撤去する旨を予告する予告操作の兼用操作と、指定操作された設置アイテム6の撤去の実行操作(2次操作)との2段階で構成される。なお、指定操作(1次操作)の後、所定時間のインターバルが経過しないと、実行承認操作(2次操作)の入力は受け付けられない。
【0040】
図4の例では、設置アイテム6aについては、まだ指定操作がなされていないので指定操作アイコン22が表示されている。設置アイテム6bについては、既に指定操作が受け付けられているので予告済マーク28が添付表示されており、指定操作アイコン22は表示されずに実行承認操作アイコン24が表示されている。もし、設置アイテム6bへの指定操作の入力からインターバルが経過していなければ、実行承認操作アイコン24は表示されない。実行承認操作アイコン24を表示しない代わりに、実行承認操作可能になるまでの残時間を表示するとしてもよい。
【0041】
なお、ユーザが入手したアイテム5は、使用可能な入手済アイテムとして登録管理されているが、撤去された設置アイテム6は、再び使用可能な入手済アイテムとして再登録され、再設置が可能となる。
【0042】
ユーザは、撤去されて再登録されたアイテム5を、設置操作画面W4(
図3参照)にて再び選択して設置操作することで、当該撤去した設置アイテム6を仮想空間3に再設置できる。よって、設置操作画面W4は、再設置操作画面W5であるともいえる。
【0043】
図5は、キャラクタ4の状態遷移の一例を説明するための図である。
キャラクタ4の状態は、アイテム5の設置と設置アイテム6の撤去に係り、「第1前置き状態」「第2前置き状態」の2段階の前置き状態と、「第1発動状態」「第2発動状態」「嫌がり状態」「未練状態」の4段階の発動状態と、のうちの何れかの状態をとるように遷移制御される。なお、前置き状態の段階は、第1前置き状態と第2前置き状態の2段階に限らない。1段階でもよいし、3段階以上用意してもよい。
【0044】
設置アイテム6の無い状態では、キャラクタ4は様々な日常行動を通常行うように表示制御される。「日常行動」は、仮想空間3やキャラクタ4といったゲーム世界の設定に応じて適宜設定可能である。日常行動としては、例えば、仮想空間3を歩き回る、寝る、運動する、掃除する、遊ぶ、などの複数種類が用意されている。キャラクタ4の成長段階やゲーム進行状況に応じて、所与のタイミング(例えば、ランダム、所定周期など)で何れかの行動が選択されて演出表示される。
【0045】
そして、キャラクタ4が、設置アイテム6に対して発動状態になると、その時の状態に応じて、設置アイテム6の無いときの通常の日常行動では見られない特徴的な演出行動を行うように演出制御が実行される。具体的には、通常の日常行動に加えて演出行動が実行可能になり、キャラクタ4は、日常行動に交えて演出行動をする。
【0046】
次に、状態遷移について詳しく説明する。
キャラクタ4は、設置アイテム6が設置された直後、第1前置き状態に係る第1前置き条件が充足したとみなし、当該設置アイテム6に係る状態設定は、「第1前置き状態」とされる。キャラクタ4は、第1前置き状態において「第1前置き行動」が可能な状態となり、所与のタイミングで日常行動や第1前置き行動を行うように演出表示される。「第1前置き行動」は、例えば、設置アイテム6が設置されたことに気づいている様子を示す行動である。第1前置き行動としては、例えば「チラ見する」「凝視する」「近づくがすぐ離れる」、などである。
【0047】
所与の前置き状態遷移条件を充足すると、第2前置き状態に係る第2前置き条件が充足したとみなし、キャラクタ4は第1前置き状態から「第2前置き状態」へ遷移する。「前置き状態遷移条件」は、例えば、設置アイテム6が設置されてからの経過時間、キャラクタ4のキャラクタ種類、キャラクタ4の性格の設定、などの1つ又は複数の組み合わせで記述される。例えば、経過時間であれば「設置されてから6時間経過」などとしてもよい。
【0048】
キャラクタ4は、第2前置き状態において、第1前置き行動に代えて「第2前置き行動」が可能な状態となり、所与のタイミングで日常行動や第2前置き行動を行うように演出表示される。「第2前置き行動」は、例えば、設置アイテム6が設置されたことに気づいて、更に興味を抱きつつある様子を示す行動である。第2前置き行動としては、例えば、「設置アイテム6により近づく」「設置アイテム6に触れてみる」「臭いを嗅ぐ」などである。
【0049】
キャラクタ4が、第1発動条件を充足すると、キャラクタ4の状態は、第2前置き状態から「第1発動状態」へ遷移する。第1発動条件としては、例えば「第2前置き状態に遷移してから6時間経過」などとしてもよい。そして、キャラクタ4は、第1発動状態になると第1演出行動を実行可能になる。
【0050】
そして、第2発動条件を充足すると第1発動状態から「第2発動状態」へ遷移する。第2発動条件としては、例えば「第1発動状態に遷移してから日付を跨いた」「第1発動状態に遷移してから24時間経過」などとしてもよい。そして、キャラクタ4は、第2発動状態になると第2演出行動を実行可能になる。
【0051】
また、キャラクタ4は、第1発動状態および第2発動状態の少なくとも何れか一方の状態において、ユーザによって撤去対象の指定と撤去の予告を兼ねる指定操作(1次撤去操作)が入力されると、キャラクタ4の状態は第2発動状態から「嫌がり状態」へ遷移する。キャラクタ4は、嫌がり状態になると嫌がり行動を実行可能になる。
【0052】
更に、キャラクタ4は、嫌がり状態において、ユーザによって撤去の実行承認操作(2次撤去操作)が入力されると、キャラクタ4の状態は嫌がり状態から「未練状態」へ遷移する。キャラクタ4は、未練状態になると未練行動を実行可能になる。
【0053】
例えば、キャラクタ4の設置アイテム6への「好き」という感情について複数の状態を用意するケースを挙げると、第1前置き状態は「気になる」、第2前置き状態は「すごく気になる」、第1発動状態は「好き」、第2発動状態は「すごく好き」、未練状態は好きだった設置アイテム6が無くなって「残念・未練あり」となる。
【0054】
前置き状態遷移条件・第1発動条件・第2発動条件を適切に設定し、第1前置き行動、第2前置き行動、第1演出行動、第2演出行動を適切に設定することで、キャラクタ4が設置アイテム6を徐々に好きになってゆく様子を演出できる。
【0055】
すなわち、キャラクタ4は、第1前置き状態にあって、設置アイテム6に対して最初のうちは「気になっている」程度であったが、第2前置き状態に遷移すると設置アイテム6が「すごく気になる」。第1前置き行動は、キャラクタ4が「気になっている」様子を表現し、第2前置き行動はキャラクタ4が「すごく気になっている」様子を表現する。
【0056】
そのまま、第1発動条件を充足するに至ると、キャラクタ4は第1発動状態になって設置アイテム6が「好き」になる。第1演出行動は、キャラクタ4が「好き」になった様子を表現する。更に、第1発動状態のまま時間が経過するとキャラクタ4は第2発動状態になって設置アイテム6が「すごく好き」になる。第2演出行動は、キャラクタ4が「すごく好き」になった様子を表現する。
【0057】
また、設置アイテム6の撤去にともなってキャラクタ4の状態を未練状態に遷移可能とし、更に未練状態からの状態遷移によって、キャラクタ4が撤去された設置アイテム6に「未練がある」「心残りである」様子になる。そこから更に時間が経過すると、撤去された設置アイテム6のことを「忘れる」といった「好き」が過ぎ去った後の感情の変化を演出できる。
【0058】
キャラクタ4は、設置アイテム6が撤去された後は「未練がある」状態になり、未練行動でキャラクタ4が「未練がある」様子を表現する。設置アイテム6が撤去された後から所定の復帰可能時間が経過すると、キャラクタ4は未練状態から「前置き状態」へ遷移する。つまり、キャラクタ4の当該設置アイテム6に対する状態がリセットされる。いわば撤去された設置アイテム6のことを適度に「忘れた」状態となる。
【0059】
もし、復帰可能時間内に撤去された設置アイテム6と同種のアイテム5がユーザの再設置操作に応じて再設置された場合は、キャラクタ4は未練状態から設置アイテム6を「すき」である状態に含まれる「第1発動状態」および「第2発動状態」の何れか一方へ遷移する。これに伴い実行される歓喜行動は、未練を抱いていた設置アイテム6が帰ってきたので「未練がある」状態から再び「すき」に戻る様子を表現する。未練状態から「第1発動状態」および「第2発動状態」の何れに遷移するかは、ランダムに選択されてもよいし、一旦撤去されたということを考慮して、「すき」が相対的に低い状態である「第1発動状態」に遷移するとしてもよい。
【0060】
なお、撤去された設置アイテム6は、使用可能な入手済アイテムとして再登録される。このため、撤去された設置アイテム6の再設置操作は、当該アイテムを再度、設置操作することにより実現される。勿論、再設置操作を設置操作とは別の操作内容として定義してもよい。
【0061】
図6は、第1前置き行動の表示例を示す図である。
第1前置き行動30は、キャラクタ4が新たな設置アイテム6に気づく様子や、新たな設置アイテム6が少しだけ気になっている様子を示す。例えば「新たな設置アイテム6の正体が何なのかを考える」「設置アイテム6をじっと見る」など適宜設定可能である。
【0062】
図7は、第2前置き行動の表示例を示す図である。
第2前置き行動31は、キャラクタ4が設置アイテム6のことがすごく気になっている様子や、気になって仕方がない様子を示す。例えば「新たな設置アイテム6に興味津々」「設置アイテム6の周りをぐるぐる回る」など適宜設定可能である。
【0063】
図8A~
図8Bは、第1発動状態における演出行動の表示例を示す図である。
第1発動状態で実行可能になる第1演出行動33(31a,32b)は、キャラクタ4が使い方を模索している様子や、設置アイテム6を単純な使い方で使っている様子、を示す。第1演出行動33の内容は、少なくとも、設置アイテム6の種類とキャラクタ4の種類との組み合わせに基づいて、様々に用意されている。
【0064】
第1演出行動33は、基本的に1つの設置アイテム6を使っている様子を示す。
図8Aは、キャラクタ4が、設置アイテム6a(マフラー5a)に係る第1演出行動33aとして、マフラー5aを蝶結びで首に巻いて使っている例である。また、
図8Bは、キャラクタ4が、設置アイテム6b(ポンポン5b)に係る第1演出行動33bとして、ポンポン5bを抱きかかえて肌触りを楽しんでいる行動をしている例である。
【0065】
図9A~
図9Cは、キャラクタ4の第2発動状態における演出行動の表示例を示す図である。
第2発動状態で実行可能になる第2演出行動32(32a,32b)は、第1演出行動33(31a,32b)よりも、使い方に工夫が見られるように設定されている。第2演出行動32の内容は、少なくとも、設置アイテム6の種類とキャラクタ4の種類との組み合わせに基づいて、様々に用意されている。
【0066】
第2演出行動32は、1つ又は複数の設置アイテム6を使っている様子を示す。
図9Aは、キャラクタ4が、第2演出行動32aとして、マフラー5aをねじり巻きにして使い、且つポンポン5bを1つずつ両手に持って振って踊っている行動をしている例である。
図9Bは、キャラクタ4が、第2演出行動32bとして、巻いたマフラー5aを、蛇に見立てたパフォーマンスを披露しつつ、ポンポン5bを付け髭として使っている行動をしている例である。
図9Cは、キャラクタ4が、巻いたマフラー5aを蛇に見立てたパフォーマンスを披露しているが、ポンポン5bを髭代わりにはしていない行動をしている例である。
【0067】
なお、
図6~9に関しては、同じ設置アイテム6でも互いに異なる態様の表示になることが好ましい。
【0068】
図10は、キャラクタ4の嫌がり状態における演出行動の表示例を示す図である。
キャラクタ4は嫌がり状態において、演出行動として嫌がり行動34をする。嫌がり行動34は、ユーザの指定操作によって撤去対象として予告された設置アイテム6の撤去をキャラクタ4が嫌がっている様子を示す。例えば、
図10では、設置アイテム6bのポンポン5bが撤去対象として指定されている。キャラクタ4は、ポンポン5bが取られないように抱え、拒否する意志を示すように首を左右に振っている。
【0069】
図11A~
図11Bは、キャラクタ4の未練状態における演出行動の表示例を示す図である。
キャラクタ4は、未練状態において、演出行動として未練行動35をする。未練行動35は、キャラクタ4が撤去された設置アイテム6に未練がある様子や、当該設置アイテム6が無くなったことに呆然としたり、残念がっている様子を示す。勿論、その他の表現であってもよい。
図11Aは、設置アイテム6bのポンポン5bが撤去されており、未練行動35aとして、ポンポン5bが無くなって寂しくて涙が出ている様子を示している。ポンポン5bは仮想空間3から撤去されているが、未練行動35aの付属表示(例えば、吹き出し)などでポンポン5bの画像を示し、キャラクタ4が何について寂しがっているかをユーザに示すとしてもよい。
図11Bは、未練行動35bとして、キャラクタ4が寝ていて、ポンポン5bの夢を見ている様子を示している。
【0070】
図12A~
図12Bは、キャラクタ4の歓喜行動36の表示例を示す図である。
歓喜行動36は、設置アイテム6が撤去された後に、新たなアイテム5が設置された場合に実行される。具体的には、歓喜行動36は、(1)未練状態において設置アイテム6が撤去された後から所定の復帰可能時間内に、撤去された設置アイテム6と同種のアイテム5が再設置されると実行される「再配置用の歓喜行動36a」と、(2)設置アイテム6が撤去された後から所定の復帰可能時間が超過した場合に実行される「新規配置用の歓喜行動36b」と、の2種類が用意されている。
【0071】
再配置用の歓喜行動36aは、撤去された設置アイテム6が戻ってきたことを喜ぶ様子を示す。
図12Aの例は、ポンポン5bが撤去されたがその後に再設置されたので、キャラクタ4が、ポンポン5bを両手にそれぞれもって振りながら、派手にパフォーマンスしている様子を示している。勿論、ポンポン5bを持っていないキャラクタ4が喜ぶ様子であってもよい。
【0072】
図12Bの例は、歓喜行動36として、キャラクタ4が、設置アイテム6が撤去されたが、別の新しいアイテム5が設置されたことを喜ぶ様子を示している。
【0073】
図13は、ICメモリ1552に記憶されるプログラムやデータの例を示す図である。
ICメモリ1552は、ゲームプログラム501と、ゲーム初期設定データ510と、プレイデータ700と、現在日時900と、を記憶する。カウンタ、タイマー、フラグなどのその他のデータも適宜記憶する。
【0074】
CPU1551でゲームプログラム501を読み出して実行することによって、
図14に示すように、制御部1550は、育成対象設定部202と、設置制御部210と、撤去制御部212と、再設置制御部214と、演出制御部216と、を構成する。
【0075】
育成対象設定部202は、育成対象とするキャラクタ4の設定をする。育成対象設定部202は、先天設定決定部204を有する。先天設定決定部204は、キャラクタの種類および/又はキャラクタに付与された仮想性格を少なくとも含む先天設定を決定する。先天設定によってキャラクタ4に多様性を持たせ、ゲームの興趣を高めることができる。
【0076】
設置制御部210は、ユーザの設置操作に基づいて所与のアイテム5を仮想空間3に配置することで、キャラクタ4が表示されている表示画面W2中にアイテム5を設置する。
【0077】
撤去制御部212は、ユーザの撤去操作に基づいて設置アイテム6を撤去する。具体的には、撤去制御部212は、1次撤去操作(
図4の指定操作アイコン22への操作)のみでは設置アイテム6を撤去せず、1次撤去操作後の2次撤去操作(
図4の実行承認操作アイコン24への操作)に応じて設置アイテム6を撤去する。ユーザは、一度設置した設置アイテム6を撤去できる。
【0078】
再設置制御部214は、撤去制御部212により撤去された設置アイテム6を、ユーザの再設置操作に基づいて再設置する。ユーザは、一度撤去した設置アイテム6を再度、設置することが可能になる。よって、ユーザは、キャラクタ4が未練行動35(
図11参照)をする様子を見てキャラクタ4を可哀想に思ったら、一度撤去した設置アイテム6を再配置してキャラクタ4を慰めることができる。つまり、操作内容をより多彩にしてゲームの興趣を高めることができる。
【0079】
演出制御部216は、設置制御部210により設置された設置アイテム6の設置経過時間の条件を少なくとも含む発動条件の充足に応じてキャラクタ4の状態を発動状態とし、当該発動状態に基づく演出行動を行う演出制御を実行可能とする。
【0080】
具体的には、演出制御部216は、発動状態の各段階に応じた発動条件を充足するか否かを順次判定し、順次充足することで発動状態の各段階を順次遷移させ、現在の段階に応じた演出行動をキャラクタ4が行う演出制御を実行する。但し、演出制御部216は、設置アイテム6が、先天設定に基づく禁止アイテム条件の充足に応じて、発動状態への遷移を禁止する。
【0081】
また、演出制御部216は、先天設定に基づく演出行動をキャラクタ4が行う演出制御を実行する。
【0082】
また、演出制御部216は、発動状態の間の撤去制御部212の撤去に応じてキャラクタ4の状態を未練状態とし、所与の未練行動を前記キャラクタが行う演出制御を実行する。
【0083】
また、演出制御部216は、発動状態の間に撤去制御部212により撤去された後、撤去後の所定の復帰可能時間が経過したこと、および、設置アイテム6とは異なるアイテムが設置されたこと、の少なくとも何れか一方に応じて、キャラクタ4の状態をリセットする。
【0084】
また、演出制御部216は、発動状態の間に撤去制御部212により撤去された後、撤去後の復帰可能時間の間に再設置制御部214により再設置されたことに応じて、所与の歓喜行動をキャラクタ4が行う演出制御を実行するとともに、キャラクタの状態を発動状態とする。
【0085】
また、演出制御部216は、1次撤去操作後であって2次撤去操作前のときに、発動状態に基づく演出行動を実行可能に制御する。
【0086】
また、演出制御部216は、設置アイテム6の設置後に、発動条件より条件が緩く、発動条件を充足する前に充足する前置き発動条件の充足に応じて、キャラクタの状態を前置き発動状態とし、当該前置き発動状態に基づく前置き演出行動を行う演出制御を実行可能とする。
【0087】
また、演出制御部216は、前置き発動状態の各段階に応じた前置き発動条件を充足するか否かを順次判定し、順次充足することで前置き発動状態の各段階を順次遷移させ、現在の段階に応じた前置き演出行動をキャラクタが行う演出制御を実行する。
【0088】
演出制御によって、キャラクタ4は様々な発動状態に応じた様々な演出行動をするようになり、キャラクタ4の表現が豊かになりゲームの興趣が高まる。
【0089】
図13に戻って、ゲーム初期設定データ510は、ゲームプレイに必要な各種初期設定データを格納する。ゲーム初期設定データ510は、例えば、仮想空間初期設定データ512と、アイテム5の種類毎に用意されたアイテム初期設定データ514と、キャラクタ初期設定データ520と、を含む。
【0090】
キャラクタ初期設定データ520は、キャラクタ4の種類毎に用意され、当該種類に係る各種初期設定データを格納する。1つのキャラクタ初期設定データ520は、例えば
図15に示すように、キャラクタ種類521と、性格候補データ523と、日常行動定義データ525と、第1前置き行動定義データ530Aと、第2前置き行動定義データ530Bと、演出行動定義データ群540Xと、禁止アイテム条件定義データ590と、嫌い行動実行データ592と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0091】
性格候補データ523は、キャラクタ4の先天的要素として設定される仮想性格の種類毎に用意され、当該種類に係る各種初期設定データを格納する。1つの性格候補データ523は、性格IDと、性格大分類と、性格小分類と、を含む。
【0092】
日常行動定義データ525は、設置アイテム6が設置されていない状態におけるキャラクタ4の日常行動の種類毎に用意され、当該種類に係る各種初期設定データを格納する。
例えば、給餌、撫でる、叱る、などの育成操作に応じて様々なリアクションや、一人遊びする様子、仮想空間3を歩き回る、寝る、などのそれぞれが1つの日常行動として定義されている。例えば、給餌操作に対応する日常行動定義データ525では、食べ物を食べる行動が定義されている。撫でる操作に対応する日常行動定義データ525では、撫でられて喜ぶ行動が定義されている。
【0093】
第1前置き行動定義データ530Aは、キャラクタ4が第1前置き状態にあるときの行動種類毎に用意され、第1前置き行動に係る各種データを格納する。
第2前置き行動定義データ530Bは、キャラクタ4が第2前置き状態にあるときの行動種類毎に用意され、第2前置き行動に係る各種データを格納する。
【0094】
第1前置き行動定義データ530Aと、第2前置き行動定義データ530Bは、基本的には同じデータ構成を有する。第1前置き行動定義データ530Aを例に説明すると、例えば、
図16に示すように、行動ID531と、行動実行データ532と、行動選択条件533と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0095】
行動実行データ532は、キャラクタ4が当該前置き行動を行うように演出制御を実行するためのデータである。例えば、キャラクタ4の行動をドットパターンの切替表示で実現する構成では、行動実行データ532は複数のドットパターンデータで実現される。表示画面を、仮想空間3に設置された仮想カメラで撮影した仮想空間3の画像をレンダリングした3DCG(Three Dimensional Computer Graphics)として生成する構成では、行動実行データ532は、キャラクタ4のキャラクタモデルを動作制御するためのモーションデータで実現される。
【0096】
行動選択条件533は、当該行動がどのような状況において選択され実行されるかを1つの詳細条件又は複数の詳細条件のANDやORによる組み合わせで記述される。詳細条件としては、例えば、ゲームプレイ開始からの経過時間についての育成経過時間条件534と、キャラクタ4の成長段階についての成長段階条件535と、キャラクタ4の仮想性格の種類についての性格種類条件536と、現在日時についての日時条件537と、ユーザによるプレイ操作の頻度についてのプレイ操作頻度条件538と、を含む。
【0097】
なお、行動選択条件533を記述する詳細条件は、これらの1つ又は複数を省略してもよいし、これら以外にも設定可能である。詳細条件は、実質的に「設定なし」「無制限」となるように設定してもよい。
【0098】
第1前置き行動定義データ530Aの行動選択条件533は、第2前置き行動定義データ530Bの行動選択条件533より条件が緩く、第2前置き行動定義データ530Bの行動選択条件533を充足している内容にするとよい。
【0099】
図15に戻って、演出行動定義データ群540Xは、第1演出行動定義データ540Aと、第2演出行動定義データ540Bと、嫌がり行動定義データ540Cと、未練行動定義データ540Dと、歓喜行動定義データ540Eと、を含む。
【0100】
第1演出行動定義データ540Aは、第1演出行動33(
図8参照)の種類毎に用意され、第2前置き状態(本実施形態での前置き状態の最終段階)と第1発動状態とにおいて参照される。
第2演出行動定義データ540Bは、第2演出行動32(
図9参照)の種類毎に用意され、第1発動状態と第2発動状態とにおいて参照される。
嫌がり行動定義データ540Cは、嫌がり行動34(
図10参照)の種類毎に用意され、第2発動状態と嫌がり状態とにおいて参照される。
未練行動定義データ540Dは、未練行動35(
図11参照)の種類毎に用意され、嫌がり状態と未練状態において参照される。
歓喜行動定義データ540Eは、歓喜行動36(
図12参照)の種類毎に用意されている。
【0101】
第1演出行動定義データ540Aと、第2演出行動定義データ540Bと、嫌がり行動定義データ540Cと、未練行動定義データ540Dと、歓喜行動定義データ540Eと、は基本的なデータの構成形式は同じである。第1演出行動定義データ540Aを例に説明すると、例えば
図17に示すように、行動ID541と、行動実行データ542と、発動条件550と、を含む。
【0102】
行動実行データ542は、キャラクタ4に特定の行動を行う演出制御を実行するためのデータである。第1演出行動定義データ540Aの行動実行データ542ならば、キャラクタ4が第1演出行動33を行うように演出制御を実行するためのデータである。同様にして、第2演出行動定義データ540Bならば第2演出行動32をキャラクタ4が行うように演出制御を実行するためのデータとなる。また、嫌がり行動定義データ540Cならば嫌がり行動34を、未練行動定義データ540Dならば未練行動35を、歓喜行動定義データ540Eならば歓喜行動36を、キャラクタ4が行うように演出制御を実行するためのデータとなる。
【0103】
発動条件550は、1つの詳細条件又は複数の詳細条件のANDやORによる組み合わせで記述される。詳細条件としては、例えば、(1)設置アイテム6の種類についてのアイテム種類条件551と、(2)設置アイテム6が設置されてからの経過時間についての設置経過時間条件552と、を含む。また発動条件550は、(3)直近の状態遷移からの経過時間についての遷移経過時間条件553と、(4)条件判定時点におけるキャラクタ4の成長段階についての成長段階条件554と、(5)先天設定条件555と、(6)幸福度条件557と、を含む。
【0104】
アイテム種類条件551は、発動条件550の判定対象とする主たる設置アイテム6の種類についての条件、又は、主たる設置アイテム6の種類と他の設置アイテム6の種類との組み合わせについての条件、である。
【0105】
例えば第2演出行動32b(
図9参照)の発動条件550は、主たる設置アイテム6としてマフラー5aを設定し、他の設置アイテム6としてポンポン5bを設定しているので、これら2つを使った演出行動の発動条件が設定されている。第2演出行動32c(
図9参照)の発動条件550は、主たる設置アイテム6としてマフラー5aを設定し、他の設置アイテム6は設定されていない。そのため、第2演出行動32cでは、マフラー5aのみを使った演出行動の発動条件が設定されている。
【0106】
遷移経過時間条件553の設定によって、直近過去の状態遷移から次の状態遷移が可能になるまでのインターバルを適切設定できる。成長段階条件554の設定によって、当該定義データの行動が、ある成長段階に達しないと実行されないように仕込むことができる。先天設定条件555は、キャラクタ4に設定された仮想性格の種類についての性格種類条件556でもある。幸福度条件557は、キャラクタ4に設定される幸福度722(
図18参照)についての条件である。なお、発動条件550を記述するこれらの詳細条件は、実質的に「設定なし」「無制限」とする内容であってもよい。
【0107】
発動条件550の寛厳に着目して述べると、第1演出行動定義データ540Aの発動条件550は、第1前置き行動定義データ530Aの行動選択条件533や、第2前置き行動定義データ530Bの行動選択条件533よりも、条件を厳しく設定する。つまり、当該発動条件550が充足する前に、第1前置き行動定義データ530Aの行動選択条件533や、第2前置き行動定義データ530Bの行動選択条件533が充足するように設定する。また、第2演出行動定義データ540Bの発動条件550は、第1演出行動定義データ540Aの発動条件550よりも条件を厳しく設定する。
【0108】
発動条件550の詳細条件を様々に設定することで、同じ種類のキャラクタ4であっても様々な状況に応じた多様な演出行動をするように仕込むことができる。
【0109】
図15に戻って、禁止アイテム条件定義データ590は、第2前置き状態から第1発動状態へ遷移するための第1発動条件が充足していると判定されても、第1発動状態への状態遷移を禁止する条件を示す。つまり、第1演出行動33・第2演出行動32・嫌がり行動34・未練行動35の実行を禁止するために充足すべき内容を定義する。具体的には、禁止アイテム条件定義データ590は、当該種類のキャラクタ4が嫌うアイテム5のリストとする。
【0110】
嫌い行動実行データ592は、設置アイテム6が禁止アイテム条件定義データ590を充足する場合に、キャラクタ4が嫌い行動を行う演出制御を実行するためのデータである。
【0111】
図18は、プレイデータ700のデータ構成例を示す図である。
プレイデータ700は、ゲーム進行状況を制御するための各種データを格納する。プレイデータ700は、例えば、育成開始日時701と、入手済アイテム管理データ703と、キャラクタ管理データ710と、仮想空間管理データ740と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。例えば、キャラクタ4の動作制御データなどが適宜含まれている。
【0112】
入手済アイテム管理データ703は、ユーザが入手したアイテム5(ユーザが保有するアイテム5と同義)の登録データであって、アイテム毎に用意される。1つの入手済アイテム管理データ703は、アイテム種類と、所持数と、を格納する。
【0113】
キャラクタ管理データ710は、キャラクタ4毎に用意され、当該キャラクタ4の最新状態を示す各種データを格納する。
図18の例では、キャラクタ管理データ710を1つのみ描いているが、仮想空間3に同時に複数体のキャラクタ4を配置して育成する場合には、各キャラクタ4毎にキャラクタ管理データ710を用意する。
【0114】
キャラクタ管理データ710は、例えば、キャラクタID711と、先天設定713と、成長段階720と、幸福度722と、状態設定データ730と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0115】
先天設定713は、キャラクタ種類714と、仮想性格設定715と、を含む。成長段階720は、プレイ開始からの経過時間や、育成操作の結果に応じて自動的に変更される。幸福度722は、キャラクタ4がユーザの育成操作に対してどれだけ満足しているか、育成操作の正しさを示すパラメータ値であって、ゲーム進行に応じて自動的に更新される。例えば、キャラクタ4への餌やりが毎日決まって定期的に行われれば、幸福度722が上がり、餌やりを忘れると幸福度722が下がる。
【0116】
状態設定データ730は、設置アイテム6毎に用意され、当該設置アイテム6に係る最新状態等の情報を格納する。具体的には、1つの状態設定データ730は、対象設置アイテムID732と、状態設定734と、直近の状態遷移が行われた日時である状態遷移日時736と、飽きたアイテムフラグ737と、を含む。なお、仮想空間3に1つしかアイテム5を設置できないとするゲームルールの場合は、状態設定データ730は1つだけ用意すればよい。
【0117】
状態設定734は、当該設置アイテム6に係る当該キャラクタ4の最新状態を示す。状態設定734は、「第1前置き状態」「第2前置き状態」「第1発動状態」「第2発動状態」「嫌がり状態」「未練状態」の何れかを示す。状態設定734の初期設定は基本的には「第1前置き状態」である(再設置を除く)。
【0118】
飽きたアイテムフラグ737は、当該設置アイテム6がキャラクタ4に飽きられたことを示す。飽きたアイテムフラグ737は、初期値は「0」で飽きていない状態を示し、設置されてからの経過時間が所定の長時間条件(例えば、1週間、1ヶ月)を充足する場合に「1」に変更される。
【0119】
仮想空間管理データ740は、仮想空間3の最新状態を示す各種データを格納する。仮想空間管理データ740は、設置アイテム6毎の設置アイテム管理データ741を含む。
【0120】
設置アイテム管理データ741は、設置アイテムID742と、設置アイテム種類743と、設置日時744と、撤去指示日時745と、撤去実行承認日時746と、復帰可能時間計時カウンタ747と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0121】
撤去指示日時745は、当該設置アイテム6への指定操作(指定操作アイコン22(
図4参照)への操作;1次撤去操作)が入力された日時である。
撤去実行承認日時746は、当該設置アイテム6の撤去に係る実行承認操作(実行承認操作アイコン24(
図4参照)への操作;2次撤去操作)が入力された日時である。
【0122】
図19から
図22は、ゲーム装置1500が実行する処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【0123】
図19に示すように、ゲーム装置1500は、先ず育成対象とするキャラクタ4のキャラクタ種類を決定する(ステップS10)。具体的には、キャラクタ初期設定データ520を参照して、ゲーム装置1500が何れかをランダムに選択する。或いは、ユーザがキャラクタ4の種類を選択する構成では、フラットパネルディスプレイ1506にてキャラクタ候補の一覧を表示して、何れかのキャラクタ候補を育成対象としてユーザに選択させる。選択結果は、先天設定713のキャラクタ種類714に設定される(
図18参照)。
【0124】
次いで、ゲーム装置1500は、育成対象とされたキャラクタ4の仮想性格を設定する(ステップS12)。具体的には、性格候補データ523(
図15参照)の中から、何れかをランダムに選択して、先天設定713の仮想性格設定715を設定する(
図18参照)。
【0125】
次に、ゲーム装置1500は、仮想空間初期設定データ512を参照して仮想空間3を初期化する(ステップS16)。そして、初期化した仮想空間3へ育成対象とされたキャラクタ4を配置して、育成ゲームのゲーム進行制御を開始する(ステップS18)。これ以降、ユーザの操作入力や育成経過時間等に応じて、キャラクタ4に設定されている各種パラメータ値が更新される。例えば、キャラクタ4の成長段階720(
図18参照)は、所定の初期段階から徐々に上がるように自動制御される。幸福度722は、ユーザの育成操作の頻度などに応じて自動的に変更される。
【0126】
ゲーム進行開始以降、ゲーム装置1500は、所与の演出表示制御タイミングの到来を監視している。演出表示制御タイミングは、例えば所与の周期毎としてもよいし、ランダムであってもよい。
【0127】
演出表示制御タイミングが到来すると(ステップS20のYES)、ゲーム装置1500は、日常行動定義データ525(
図15参照)の示す日常行動と、発動条件550を充足する各種演出行動と、のなかから1つ又は複数の行動を選択する(ステップS22)。そして、キャラクタ4が選択した行動を実行するように表示制御・演出制御を実行する(ステップS24)。
【0128】
次に、ゲーム装置1500は、ユーザへアイテム5を自動付与し、入手済アイテム管理データ703を追加する。
【0129】
もし、所定のアイテム購入操作を検出した場合は(ステップS32のYES)、ゲーム装置1500は、インターネットに接続して所定のオンラインショッピングサーバにアクセスし、アイテム5のオンラインショッピングを実行する(ステップS34)。オンラインショッピングで購入された新たなアイテム5は、入手済アイテム管理データ703を追加することで入手済と登録される(ステップS36)。
【0130】
もし、所定のコード登録操作を検出した場合は(ステップS38のYES)、ゲーム装置1500は、アイテム5の種類毎に設定されているアイテムコードの入力画面をフラットパネルディスプレイ1506に表示し、ユーザが入手したアイテムコードの入力を受け付ける。そして、入力されたアイテムコードに対応するアイテム5の入手済アイテム管理データ703を追加することで入手済として登録する(ステップS40)。
【0131】
図20に移って、所定の設置操作入力を検出すると(ステップS50のYES)、ゲーム装置1500は、フラットパネルディスプレイ1506にて設置操作画面W4(
図3参照)を表示し、設置アイテム6を除く入手済アイテムの中からアイテム5の選択操作を受け付け(ステップS52)、選択されたアイテム5を新たな設置アイテム6として仮想空間3に設置する(ステップS54)。これにより、プレイデータ700には、設置アイテム管理データ741が追加される(
図18参照)。
【0132】
次に、ゲーム装置1500は、当該新たな設置アイテム6の設置が、復帰可能時間内における再設置に該当するか判定する(ステップS56)。
該当しなければ(ステップS56のYES)、更に復帰可能時間が超過しているかを判定する(ステップS58)。復帰可能時間は、設置アイテム6の撤去実行から計時される。復帰可能時間の長さが所定値に達していれば肯定判定し、達していなければ否定判定する。設置アイテム6の撤去がされていなければ、そもそも復帰可能時間が計時さていないので、この場合も否定される。仮想空間3に最初の1個となるアイテム5を設定する場合はそもそも復帰可能時間が計時さていないので否定判定となる。
【0133】
ゲーム装置1500は、ステップS54で新たな設置アイテム6が設置されたならば、第1前置き発動条件が充足したとみなす。
そして、復帰可能時間が超過していなければ(ステップS58のNO)、当該設置アイテム6についての状態設定データ730を追加・初期化する(ステップS62;
図18参照)。状態設定734は「第1前置き状態」に初期化・リセットされ、状態遷移日時736に現在日時900が設定される。
【0134】
もし、復帰可能時間が超過していれば(ステップS58のYES)、キャラクタ4が新規配置用の歓喜行動を行うように演出制御してから(ステップS60)、当該設置アイテム6についての状態設定データ730を追加・初期化する(ステップS62)。
【0135】
次いで、ゲーム装置1500は、キャラクタ4が新たに設置されたアイテム5に対応する第1前置き行動を行うように演出制御する(ステップS64)。具体的には、行動選択条件533を充足する第1前置き行動定義データ530A(
図16参照)を検索して、その何れかを選択して実行する。
【0136】
一方、復帰可能時間内で、直近過去に撤去された設置アイテム6(例えば、撤去実行承認日時746が現在日時900に対して復帰可能時間内の過去の設置アイテム6として判定できる。)と同種のアイテム5が設置操作された場合(ステップS56のYES)、ゲーム装置1500は、当該設置操作は再設置操作であるとみなし、ステップS54で設置した設置アイテム6の状態設定734を「第1発動状態」へ設定して、キャラクタ4を状態遷移させる(ステップS70)。なお、ステップS70において、撤去からの経過時間が所定の第1時間条件を満たす場合には第2発動状態へ状態遷移させ、第1時間条件の時間閾値より長い所定の第2時間条件を満たす場合には第1発動状態へ状態遷移させるとしてもよい。
【0137】
そして、ゲーム装置1500は、キャラクタ4が再配置用の歓喜行動36(
図12参照)を行うように演出制御を実行する(ステップS72)。
【0138】
次に、ゲーム装置1500は、設置アイテム6毎にループAを実行する(ステップS80からステップS138;
図21)。ループAにおいて、ゲーム装置1500は、処理対象である設置アイテム6が禁止アイテム条件定義データ590(
図15参照)に該当するかを判定する。
【0139】
もし、禁止アイテムに該当するならば(ステップS82のYES)、ゲーム装置1500は、キャラクタ4が嫌い行動を行うように演出表示して(ステップS83)、ループAを抜ける。
図23は、キャラクタ4が嫌い行動37を行っている一例を示す図である。嫌い行動37は、例えば「嫌そうな素振り」「無視する」「設置アイテム6から遠ざかろうとする」など適宜設定可能である。
【0140】
図20に戻って、もし、禁止アイテムに該当しなければ(ステップS82のNO)、ゲーム装置1500は、前置き状態遷移条件を充足するかを判定する(ステップS84)。
【0141】
前置き状態遷移条件は、例えば、処理対象である設置アイテム6の状態設定734が「第1前置き状態」であって、且つ状態遷移日時736から所定時間(例えば、24時間)が経過している、とする。
【0142】
前置き状態遷移条件が充足している場合(ステップS84のYES)、ゲーム装置1500は、第2前置き発動条件が充足したとみなし、処理対象である設置アイテム6の状態設定734を「第1前置き状態」から「第2前置き状態」へ変更して、キャラクタ4の状態を遷移させる(ステップS86)。そして、ゲーム装置1500は、キャラクタ4が処理対象である設置アイテム6に対応する第2前置き行動を行うように演出制御する(ステップS88)。具体的には、行動選択条件533を充足する第2前置き行動定義データ530B(
図15、
図16参照)を検索して、その何れかを選択して実行する。
【0143】
図21に移って、ゲーム装置1500は、処理対象である設置アイテム6に係り、第1発動条件(例えば、設置から24時間経過)が充足されているかを判定する(ステップS90。)
【0144】
なお、ステップS90では、第1発動条件に加えて第1演出行動定義データ540Aの発動条件550(
図17参照)も含めて判定する構成としてもよい。この場合、第1発動条件と第1演出行動定義データ540Aの発動条件550の何れかが充足されているかを判定することになる。
【0145】
ステップS90が肯定の場合(ステップS90のYES)、ゲーム装置1500は、処理対象である設置アイテム6の状態設定734を「第2前置き状態」から「第1発動状態」へ変更して、キャラクタ4の状態を遷移させる(ステップS92)。そして、ゲーム装置1500は、キャラクタ4が処理対象である設置アイテム6に対応する第1演出行動33(
図8参照)を行うように演出制御する(ステップS94)。
【0146】
次に、ゲーム装置1500は、処理対象である設置アイテム6に係り、第2発動条件(例えば、第1発動状態にあって、且つ設置から48時間経過)が充足されているかを判定する(ステップS100)。
【0147】
なお、ステップS100では、第2発動条件に加えて第2演出行動定義データ540Bの発動条件550も含めて判定する構成としてもよい。この場合、第2発動条件と第2演出行動定義データ540Bの発動条件550の何れかが充足されているかを判定することになる。
【0148】
ステップS100が肯定の場合(ステップS100のYES)、ゲーム装置1500は、処理対象である設置アイテム6の状態設定734を「第1発動状態」から「第2発動状態」へ変更して、キャラクタ4の状態を遷移させる(ステップS102)。
【0149】
そして、ゲーム装置1500は、所定の遷移通知演出を実行して(ステップS104)、キャラクタ4が処理対象である設置アイテム6に対応する第2演出行動32(
図9参照)を行うように演出制御する(ステップS106)。
【0150】
図24は、遷移通知演出38の例を示す図である。例えば、第1発動状態を「好き」、第2発動状態を「すごく好き」なら、遷移通知演出38は、キャラクタ4が設置アイテム6にすごく愛着を持っている様子を表現する。
【0151】
図21に戻って、次に、ゲーム装置1500は、処理対象である設置アイテム6に係る設置からの経過時間が、所定の長時間条件を充足する場合(ステップS130のYES)、処理対象である設置アイテム6の飽きたアイテムフラグ737(
図18参照)を「1」にして「飽きたアイテム」として設定する(ステップS132)。
【0152】
そして、処理対象である設置アイテム6の状態設定734を「第1前置き状態」にリセットして(ステップS134)、処理対象である設置アイテム6を飽き演出表示する(ステップS136)。飽き演出表示の内容としては、例えば、表示画面W2での表示位置を隅っこに移し、表示サイズを標準より小さくする。勿論、これ以外でもよい。
【0153】
なお、ステップS130は設置からの経過時間に加えて、キャラクタ4の仮想性格が所定の性格種類に該当するか(例えば、移り気の多い性格に該当)を判定条件に加えた構成も可能である。
【0154】
全ての設置アイテム6にループAを実行したならば、
図22に移って、ゲーム装置1500は、ユーザによる撤去操作の入力を検出すると(ステップS150のYES)、フラットパネルディスプレイ1506にて撤去操作画面W6(
図4参照)を表示させる(ステップS156)。
【0155】
ゲーム装置1500は、撤去操作画面W6にて指定操作すなわち1次撤去操作を受け付けると(ステップS154のYES)、指定操作された設置アイテム6の撤去指示日時745を初期値(例えばNULL)から現在日時900へ変更・設定する(ステップS156のYES)。そして、キャラクタ4が嫌がり行動34(
図10参照)を行うように演出制御する(ステップS158)。
【0156】
ゲーム装置1500は、撤去操作画面W6にて実行承認操作すなわち2次撤去操作を受け付けると(ステップS170のYES)、実行承認操作がなされた設置アイテム6の撤去実行承認日時746(
図18参照)を所定の初期値(例えば、NULL)から現在日時900へ変更・設定し、復帰可能時間の計時を開始する(ステップS172)。
【0157】
更に、ゲーム装置1500は、実行承認操作がなされた設置アイテム6の表示画面W2での表示を止めて仮想空間3から撤去し(ステップS174)、キャラクタ4が未練行動35(
図11参照)を行うように演出制御する(ステップS176)。
【0158】
次に、ゲーム装置1500は所定の終了条件を充足しているかを判定する。
終了条件は、例えば育成開始日時701が所定時間に達した場合、ユーザによるプレイ操作が所定時間以上途絶えた場合、など適宜設定可能である。そして、終了条件を充足していなければ(ステップS180のNO)、ステップS30に戻る。終了条件を充足していれば(ステップS180のYES)、ゲーム終了処理を実行して(ステップS182)、一連の処理の流れを終了する。
【0159】
以上、本実施形態によれば、キャラクタ4に関する操作を行って楽しむゲームにおける興趣を高める新しい技術を提供できる。キャラクタ4は、ユーザによるアイテム5の設置操作によって、あたかも設置されたアイテム5(設置アイテム6)へ対応する行動(演出行動)が変化する。ユーザからしてみれば、自身の操作次第によって、キャラクタ4の好みが変化しているようにみえる。よって、キャラクタに関する操作を行って楽しむゲームとしての興趣を従来よりも高めることができる。特に、アイテム5の設置といった、キャラクタを直接操作することでは得られない新たな興趣性を得ることができる。
【0160】
〔変形例〕
本発明を適用可能な実施形態は、上記の例に限らず適宜構成要素の追加・省略・変更が可能である。
【0161】
(変形例その1)
ゲーム装置1500は、携行可能な小型の装置であれば、その外観や商品としてのカテゴリーは問わない。例えば、スマートフォンやタブレットコンピュータに、アプリケーションソフトとしてゲームプログラム501を記憶させて実行させることとしてもよい。この場合、スマートフォンやタブレットコンピュータがゲーム装置1500となる。
【0162】
(変形例その2)
また、キャラクタ4が1種類に決まっている場合は、キャラクタ4の種類を設定するステップS10(
図19参照)を省略してもよい。また、仮想性格を設定するステップS12(
図19参照)を省略する構成も可能である。
【0163】
〔概括〕
上述した実施形態および変形例による本明細書の開示は、次のように概括することができる。
【0164】
第1の態様は、
キャラクタに関する操作を行って楽しむゲームを実行するゲーム装置であって、
ユーザの設置操作に基づいて所与のアイテムを設置する設置制御手段と、
前記設置制御手段により設置された設置アイテムの設置経過時間の条件を少なくとも含む発動条件の充足に応じて前記キャラクタの状態を発動状態とし、当該発動状態に基づく演出行動を行う演出制御を実行可能とする演出制御手段と、
を備えるゲーム装置、である。
【0165】
第2の態様は、
前記設置制御手段は、前記キャラクタが表示されている表示画面中に前記アイテムを設置する、
第1の態様のゲーム装置である。
【0166】
第3の態様は、
前記発動状態は、複数段階の状態を含み、
前記発動条件は、前記発動状態の各段階に応じた条件として、前記設置経過時間の条件を少なくとも含み、
前記演出行動は、前記発動状態の各段階に応じた演出行動を含み、
前記演出制御手段は、前記発動状態の各段階に応じた前記発動条件を充足するか否かを順次判定し、順次充足することで前記発動状態の各段階を順次遷移させ、現在の段階に応じた前記演出行動を前記キャラクタが行う演出制御を実行する、
第1又は第2の態様のゲーム装置である。
【0167】
第4の態様は、
前記キャラクタの種類および/又は前記キャラクタに付与された仮想性格を少なくとも含む先天設定を決定する先天設定決定手段、
を更に備え、
前記発動条件は、前記先天設定に関する条件を含む、
第1から第3の何れかの態様のゲーム装置である。
【0168】
第5の態様は、
前記演出制御手段は、前記設置アイテムが、前記先天設定に基づく禁止アイテム条件の充足に応じて、前記発動状態への遷移を禁止する、
第4の態様のゲーム装置である。
【0169】
第6の態様は、
前記ユーザの撤去操作に基づいて前記設置アイテムを撤去する撤去制御手段、
を更に備え、
前記演出制御手段は、前記発動状態の間の前記撤去制御手段の撤去に応じて前記キャラクタの状態を未練状態とし、所与の未練行動を前記キャラクタが行う演出制御を実行する、
第1から第5の何れかの態様のゲーム装置である。
【0170】
第7の態様は、
前記撤去制御手段により撤去された前記設置アイテムを、前記ユーザの再設置操作に基づいて再設置する再設置制御手段、
を更に備え、
前記演出制御手段は、
前記発動状態の間に前記撤去制御手段により撤去された後、撤去後の所定の復帰可能時間が経過したこと、および、前記設置アイテムとは異なるアイテムが設置されたこと、の少なくとも何れか一方に応じて、前記キャラクタの状態をリセットすること、
を行う、
第6の態様のゲーム装置である。
【0171】
第8の態様は、
前記撤去制御手段により撤去された前記設置アイテムを、前記ユーザの再設置操作に基づいて再設置する再設置制御手段、
を更に備え、
前記演出制御手段は、
前記発動状態の間に前記撤去制御手段により撤去された後、撤去後の所定の復帰可能時間の間に前記再設置制御手段により再設置されたことに応じて、前記キャラクタの状態を前記発動状態とすること、
を行う
第6の態様のゲーム装置である。
【0172】
第9の態様は、
前記ユーザの撤去操作に基づいて前記設置アイテムを撤去する撤去制御手段と、
前記撤去制御手段により撤去された前記設置アイテムを、前記ユーザの再設置操作に基づいて再設置する再設置制御手段と、
を更に備え、
前記演出制御手段は、
前記発動状態の間の前記撤去制御手段の撤去に応じて前記キャラクタの状態を未練状態とし、所与の未練行動を前記キャラクタが行う演出制御を実行することと、
前記発動状態の間に前記撤去制御手段により撤去された後、撤去後の所定の復帰可能時間が経過したこと、および、前記設置アイテムとは異なるアイテムが設置されたこと、の少なくとも何れか一方に応じて、前記キャラクタの状態をリセットすることと、
前記発動状態の間に前記撤去制御手段により撤去された後、撤去後の前記復帰可能時間の間に前記再設置制御手段により再設置されたことに応じて、所与の歓喜行動を前記キャラクタが行う演出制御を実行するとともに、前記キャラクタの状態を前記発動状態の各段階のうちの初期の段階とすることと、
を行う、
第3の態様のゲーム装置である。
【0173】
第10の態様は、
前記撤去操作は、1次撤去操作と2次撤去操作とを含み、
前記撤去制御手段は、前記1次撤去操作のみでは前記設置アイテムを撤去せず、前記1次撤去操作後の前記2次撤去操作に応じて前記設置アイテムを撤去する、
第6から第9の何れかの態様のゲーム装置である。
【0174】
第11の態様は、
前記演出制御手段は、前記1次撤去操作後であって前記2次撤去操作前のときに、前記1次撤去操作に応じた前記発動状態に基づく演出行動を実行可能に制御する、
第10の態様のゲーム装置である。
【0175】
第12の態様は、
前記演出制御手段は、
前記設置アイテムの設置後に、前記発動条件より条件が緩く、前記発動条件を充足する前に充足する前置き発動条件の充足に応じて、前記キャラクタの状態を前置き発動状態とし、当該前置き発動状態に基づく前置き演出行動を行う演出制御を実行可能とする、
第1から第11の何れかの態様のゲーム装置である。
【0176】
第13の態様は、
前記前置き発動状態は、複数段階の状態を含み、
前記前置き発動条件は、前記前置き発動状態の各段階に応じて設定されており、
前記前置き演出行動は、前記前置き発動状態の各段階に応じた前置き演出行動を含み、
前記演出制御手段は、前記前置き発動状態の各段階に応じた前記前置き発動条件を充足するか否かを順次判定し、順次充足することで前記前置き発動状態の各段階を順次遷移させ、現在の段階に応じた前記前置き演出行動を前記キャラクタが行う演出制御を実行する、
第12の態様のゲーム装置である。
【0177】
第14の態様は、
コンピュータに、キャラクタに関する操作を行って楽しむゲームを実行させるためのプログラムであって、
ユーザの設置操作に基づいて所与のアイテムを設置する設置制御手段、
前記設置制御手段により設置された設置アイテムの設置経過時間の条件を少なくとも含む発動条件の充足に応じて前記キャラクタの状態を発動状態とし、当該発動状態に基づく演出行動を行う演出制御を実行可能とする演出制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム、である。
【符号の説明】
【0178】
4…キャラクタ
5…アイテム
6…設置アイテム
22…指定操作アイコン
24…実行承認操作アイコン
32…第1演出行動
33…第2演出行動
34…嫌がり行動
35…未練行動
36…歓喜行動
202…育成対象設定部
204…先天設定決定部
210…設置制御部
212…撤去制御部
214…再設置制御部
216…演出制御部
501…ゲームプログラム
520…キャラクタ初期設定データ
521…キャラクタ種類
523…性格候補データ
530A…第1前置き行動定義データ
530B…第2前置き行動定義データ
532…行動実行データ
533…行動選択条件
534…育成経過時間条件
540A…第1演出行動定義データ
540B…第2演出行動定義データ
540C…嫌がり行動定義データ
540D…未練行動定義データ
540E…歓喜行動定義データ
542…行動実行データ
550…発動条件
551…アイテム種類条件
552…設置経過時間条件
553…遷移経過時間条件
554…成長段階条件
555…先天設定条件
556…性格種類条件
590…禁止アイテム条件定義データ
700…プレイデータ
710…キャラクタ管理データ
713…先天設定
714…キャラクタ種類
715…仮想性格設定
730…状態設定データ
734…状態設定
741…設置アイテム管理データ
743…設置アイテム種類
744…設置日時
745…撤去指示日時
746…撤去実行承認日時
747…復帰可能時間計時カウンタ
900…現在日時
1500…ゲーム装置
1550…制御部
W2…表示画面
W4…設置操作画面
W5…再設置操作画面
W6…撤去操作画面
【手続補正書】
【提出日】2023-06-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャラクタに関する操作を行って楽しむゲームを実行するゲーム装置であって、
ユーザの設置操作に基づいて所与のアイテムを設置する設置制御手段と、
前記設置制御手段により設置された設置アイテムの設置経過時間の条件を少なくとも含む発動条件の充足に応じて前記キャラクタの状態を発動状態とし、当該発動状態に基づく演出行動を行う演出制御を実行可能とする演出制御手段と、
前記ユーザの撤去操作に基づいて前記設置アイテムを撤去する撤去制御手段と、
を備え、
前記演出制御手段は、前記発動状態の間の前記撤去制御手段の撤去に応じて前記キャラクタの状態を撤去対応状態とし、所与の撤去対応行動を前記キャラクタが行う演出制御を実行する、
ゲーム装置。
【請求項2】
前記設置制御手段は、前記キャラクタが表示されている表示画面中に前記アイテムを設置する、
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記発動状態は、複数段階の状態を含み、
前記発動条件は、前記発動状態の各段階に応じた条件として、前記設置経過時間の条件を少なくとも含み、
前記演出行動は、前記発動状態の各段階に応じた演出行動を含み、
前記演出制御手段は、前記発動状態の各段階に応じた前記発動条件を充足するか否かを順次判定し、順次充足することで前記発動状態の各段階を順次遷移させ、現在の段階に応じた前記演出行動を前記キャラクタが行う演出制御を実行する、
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記キャラクタの種類および/又は前記キャラクタに付与された仮想性格を少なくとも含む先天設定を決定する先天設定決定手段、
を更に備え、
前記発動条件は、前記先天設定に関する条件を含む、
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記演出制御手段は、前記設置アイテムが、前記先天設定に基づく禁止アイテム条件の充足に応じて、前記発動状態への遷移を禁止する、
請求項4に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記撤去制御手段により撤去された前記設置アイテムを、前記ユーザの再設置操作に基づいて再設置する再設置制御手段、
を更に備え、
前記演出制御手段は、
前記発動状態の間に前記撤去制御手段により撤去された後、撤去後の所定の復帰可能時間が経過したこと、および、前記設置アイテムとは異なるアイテムが設置されたこと、の少なくとも何れか一方に応じて、前記キャラクタの状態をリセットすること、
を行う、
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記撤去制御手段により撤去された前記設置アイテムを、前記ユーザの再設置操作に基づいて再設置する再設置制御手段、
を更に備え、
前記演出制御手段は、
前記発動状態の間に前記撤去制御手段により撤去された後、撤去後の所定の復帰可能時間の間に前記再設置制御手段により再設置されたことに応じて、前記キャラクタの状態を前記発動状態とすること、
を行う
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記撤去制御手段により撤去された前記設置アイテムを、前記ユーザの再設置操作に基づいて再設置する再設置制御手段、
を更に備え、
前記演出制御手段は、
前記発動状態の間に前記撤去制御手段により撤去された後、撤去後の所定の復帰可能時間が経過したこと、および、前記設置アイテムとは異なるアイテムが設置されたこと、の少なくとも何れか一方に応じて、前記キャラクタの状態をリセットすることと、
前記発動状態の間に前記撤去制御手段により撤去された後、撤去後の前記復帰可能時間の間に前記再設置制御手段により再設置されたことに応じて、所与の歓喜行動を前記キャラクタが行う演出制御を実行するとともに、前記キャラクタの状態を前記発動状態の各段階のうちの初期の段階とすることと、
を行う、
請求項3に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記撤去操作は、1次撤去操作と2次撤去操作とを含み、
前記撤去制御手段は、前記1次撤去操作のみでは前記設置アイテムを撤去せず、前記1次撤去操作後の前記2次撤去操作に応じて前記設置アイテムを撤去する、
請求項1から8の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項10】
前記演出制御手段は、前記1次撤去操作後であって前記2次撤去操作前のときに、前記1次撤去操作に応じた前記発動状態に基づく演出行動を実行可能に制御する、
請求項9に記載のゲーム装置。
【請求項11】
前記演出制御手段は、
前記設置アイテムの設置後に、前記発動条件より条件が緩く、前記発動条件を充足する前に充足する前置き発動条件の充足に応じて、前記キャラクタの状態を前置き発動状態とし、当該前置き発動状態に基づく前置き演出行動を行う演出制御を実行可能とする、
請求項1から8の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項12】
前記前置き発動状態は、複数段階の状態を含み、
前記前置き発動条件は、前記前置き発動状態の各段階に応じて設定されており、
前記前置き演出行動は、前記前置き発動状態の各段階に応じた前置き演出行動を含み、
前記演出制御手段は、前記前置き発動状態の各段階に応じた前記前置き発動条件を充足するか否かを順次判定し、順次充足することで前記前置き発動状態の各段階を順次遷移させ、現在の段階に応じた前記前置き演出行動を前記キャラクタが行う演出制御を実行する、
請求項11に記載のゲーム装置。
【請求項13】
コンピュータに、キャラクタに関する操作を行って楽しむゲームを実行させるためのプログラムであって、
ユーザの設置操作に基づいて所与のアイテムを設置する設置制御手段、
前記設置制御手段により設置された設置アイテムの設置経過時間の条件を少なくとも含む発動条件の充足に応じて前記キャラクタの状態を発動状態とし、当該発動状態に基づく演出行動を行う演出制御を実行可能とする演出制御手段、
前記ユーザの撤去操作に基づいて前記設置アイテムを撤去する撤去制御手段、
として前記コンピュータを機能させ、
前記演出制御手段は、前記発動状態の間の前記撤去制御手段の撤去に応じて前記キャラクタの状態を撤去対応状態とし、所与の撤去対応行動を前記キャラクタが行う演出制御を実行する、
プログラム。