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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024112471
(43)【公開日】2024-08-21
(54)【発明の名称】会計装置、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/12 20060101AFI20240814BHJP
   G06Q 20/20 20120101ALI20240814BHJP
【FI】
G07G1/12 321L
G07G1/12 321H
G06Q20/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023017503
(22)【出願日】2023-02-08
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】有賀 徳政
(72)【発明者】
【氏名】小宮 研一
(72)【発明者】
【氏名】大津 和彦
(72)【発明者】
【氏名】清水 誠也
【テーマコード(参考)】
3E142
5L020
5L055
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142DA08
3E142EA04
3E142FA02
3E142FA42
3E142GA41
3E142JA01
5L020AA42
5L055AA42
(57)【要約】
【課題】本発明が解決しようとする課題は、顧客による決済方法選択の自由度を確保しつつ、操作性を向上させることが可能な会計装置、およびプログラムを提供することである。
【解決手段】実施形態の会計装置は、取引の内容を示す取引情報を取得する第1取得手段と、取引を行う顧客を識別する顧客識別情報が入力される入力手段と、前記入力手段に入力された顧客識別情報に対応付けられた決済方法を示す決済方法情報を取得する第2取得手段と、前記第2取得手段が取得した決済方法情報が示す決済方法によって、前記第1取得手段が取得した取引情報に係る決済処理を実行する決済処理手段と、を備える。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取引の内容を示す取引情報を取得する第1取得手段と、
取引を行う顧客を識別する顧客識別情報が入力される入力手段と、
前記入力手段に入力された顧客識別情報に対応付けられた決済方法を示す決済方法情報を取得する第2取得手段と、
前記第2取得手段が取得した決済方法情報が示す決済方法によって、前記第1取得手段が取得した取引情報に係る決済処理を実行する決済処理手段と、
を備える会計装置。
【請求項2】
前記顧客識別情報に対応付けられた決済方法と異なる決済方法を選択可能な選択画面を表示部に表示させる表示制御手段、
をさらに備える請求項1に記載の会計装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記第2取得手段が取得した決済方法情報が示す決済方法による決済処理をキャンセルする操作子を前記表示部に表示させる、
請求項2に記載の会計装置。
【請求項4】
オペレータの操作によって選択された決済方法を示す決済方法情報を受け付ける受付手段と、
前記受付手段が受け付けた決済方法情報と前記入力手段に入力された顧客識別情報とを対応付ける対応付け手段と、
をさらに備える請求項1に記載の会計装置。
【請求項5】
取引の内容を示す取引情報を取得する第1取得手段と、
取引を行う顧客が所有する媒体から決済方法を読み取る読取手段と、
前記読取手段が読み取った決済方法によって、前記第1取得手段が取得した取引情報に係る決済処理を実行する決済処理手段と、
を備える会計装置。
【請求項6】
取引に係る決済処理を実行する会計装置をコンピュータで制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
取引の内容を示す取引情報を取得する第1取得手段と、
取引を行う顧客を識別する顧客識別情報が入力される入力手段と、
前記入力手段に入力された顧客識別情報に対応付けられた決済方法を示す決済方法情報を取得する第2取得手段と、
前記第2取得手段が取得した決済方法情報が示す決済方法によって、前記第1取得手段が取得した取引情報に係る決済処理を実行する決済処理手段と、
して機能させるプログラム。
【請求項7】
取引に係る決済処理を実行する会計装置をコンピュータで制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
取引の内容を示す取引情報を取得する第1取得手段と、
取引を行う顧客が所有する媒体から決済方法を読み取る読取手段と、
前記読取手段が読み取った決済方法によって、前記第1取得手段が取得した取引情報に係る決済処理を実行する決済処理手段と、
して機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、会計装置、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、各種キャッシュレス決済の普及に伴い、商品やサービス(以下、総称して「商品」という)を販売する店舗において、顧客が利用する決済方法が多様化してきている。このため、顧客が購入代金の支払いを行うための決済処理を実行する会計装置は、多くの決済方法からいずれかを選択するものとなっている。
【0003】
会計装置は、顧客が選択する決済方法によっては、階層的な操作を要する場合がある。例えば、クレジット決済を選択する場合、会計装置を操作するオペレータは、当該クレジット決済の選択操作に続いて支払回数の選択などの操作を行う必要がある。また、QRコード(登録商標)決済とも呼ばれるコード決済を選択する場合、上記オペレータは、当該コード決済の選択に続いてコード決済の種別の選択などの操作を行う必要がある。このため、会計装置における決済方法の選択が煩雑になってきている。
【0004】
一方、顧客を特定する顧客特定情報が入力されると、当該顧客特定情報に予め対応付けられたクレジット情報に基づき自動的に決済処理を行う会計装置も提案されている(例えば、特許文献1)。この会計装置は、決済方法の選択操作を要することがないため操作性は優れているが、決済方法がクレジット決済に限られており、決済方法選択の自由度がない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、顧客による決済方法選択の自由度を確保しつつ、操作性を向上させることが可能な会計装置、およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の会計装置は、取引の内容を示す取引情報を取得する第1取得手段と、取引を行う顧客を識別する顧客識別情報が入力される入力手段と、前記入力手段に入力された顧客識別情報に対応付けられた決済方法を示す決済方法情報を取得する第2取得手段と、前記第2取得手段が取得した決済方法情報が示す決済方法によって、前記第1取得手段が取得した取引情報に係る決済処理を実行する決済処理手段と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、第1の実施形態の会計システムの構成を示す図である。
図2図2は、第1の実施形態の店舗サーバの主たるハードウェア構成を示すブロック図である。
図3図3は、第1の実施形態の店舗サーバの記憶部に記憶された顧客情報ファイルのデータ構成を示す図である。
図4図4は、第1の実施形態の店舗サーバの記憶部に記憶された取引情報ファイルのデータ構成を示す図である。
図5図5は、第1の実施形態の店舗サーバの制御部の主たる機能構成を示すブロック図である。
図6図6は、第1の実施形態の会計装置の主たるハードウェア構成を示すブロック図である。
図7図7は、第1の実施形態の会計装置の制御部の主たる機能構成を示すブロック図である。
図8図8は、第1の実施形態の会計装置の制御部による会計処理の流れを示すフローチャートである。
図9図9は、第1の実施形態の会計装置の表示部が表示する第1画面を示す図である。
図10図10は、第1の実施形態の会計装置の表示部が表示する第2画面を示す図である。
図11図11は、第1の実施形態の会計装置の表示部が表示する第3画面を示す図である。
図12図12は、第1の実施形態の会計装置の制御部による通常決済処理の流れを示すフローチャートである。
図13図13は、第1の実施形態の会計装置の制御部による短縮決済処理の流れを示すフローチャートである。
図14図14は、第1の実施形態の会計装置の表示部が表示する第4画面を示す図である。
図15図15は、第2の実施形態の会計装置に用いられる会員カードを示す図である。
図16図16は、第2の実施形態の会計装置の制御部による会計処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態に係る会計処理装置、およびプログラムについて説明する。なお、以下に説明する各実施形態によりこの発明が限定されるものではない。例えば、各実施形態においては、会計装置を、店員が商品登録に係る操作を行う登録装置と顧客が支払いに係る操作を行う会計装置とを備えたセミセルフPOS(Point Of Sales)の会計装置とした例について説明するが、これに限らない。会計装置は、顧客が商品登録に係る操作と支払いに係る操作とを行うセルフPOS端末であってもよい。
【0009】
また、会計装置は、店員が商品登録に係る操作と支払いに係る操作とを行うPOS端末であってもよい。さらに、会計装置は、カートPOS、スマホPOSと呼ばれるシステムに用いられる会計装置であってもよい。ここで、カートPOSとは、例えばショッピングカートが備えるタブレット端末を用いて顧客自身が商品登録を行い、商品登録に基づく取引情報を取得した会計装置を顧客自身が操作して支払いを行うシステムである。また、スマホPOSとは、タブレット端末に代えて店舗が提供するスマートフォンや顧客が所有するスマートフォンを用いて商品登録を行うシステムである。本発明は、セミセルフPOSシステムの会計装置、セルフPOS端末、カートPOSの会計装置、スマホPOSの会計装置など、顧客が操作を行う会計装置に特に有効である。
【0010】
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態の会計装置、およびプログラムについて、図面を参照して説明する。図1は、会計システム1の構成を示す図である。会計システム1は、例えばスーパーマーケットなど商品を販売する店舗に用いられる。会計システム1は、店舗サーバ2、複数の登録装置3、および複数の会計装置4を備える。
【0011】
店舗サーバ2、登録装置3、および会計装置4は、ネットワークNを介して互いに通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば有線あるいは無線のLAN(Local Area Network)などである。なお、登録装置3および会計装置4の数は図示の例に限らない。
【0012】
顧客が購入商品を登録装置3に持ち込むと、登録装置3は店員の操作に基づいて当該購入商品の商品コードを読み取る。例えば、登録装置3は、図示しないスキャナによって商品に付されたコードシンボルから商品コードを読み取る。商品コードは、商品を特定する情報である。登録装置3は、読み取った商品コードを登録装置特定情報とともに店舗サーバ2に送信する。登録装置特定情報は、登録装置3を特定するための情報であり、例えば登録装置Noである。
【0013】
店舗サーバ2は、一の登録装置3から1取引の最初の商品コードを受信すると取引IDを発行する。また、店舗サーバ2は、受信した商品コードに基づいて商品登録を実行する。ここで、商品登録とは、発行した取引IDに対応付けて商品情報(商品コード、商品名、価格など)を登録(記憶)することをいう。店舗サーバ2は、1商品の商品登録が完了すると、商品情報および取引コードを登録装置3に送信する。以降、店舗サーバ2は、上記一の登録装置3から商品コードを受信するたびに商品登録を実行する。
【0014】
一顧客の購入商品全ての商品登録が完了すると、登録装置3は、店舗サーバ2に転送指示を送信する。転送指示は、取引情報を会計装置4に転送することを指示するものであって、取引ID、および転送先の会計装置Noを含む。取引情報は、商品登録した1取引分の商品情報、言い換えれば1取引IDに対応付けられた商品情報を含むデータである。店舗サーバ2は、転送指示を受信すると、当該転送指示に含まれる取引IDの取引情報を抽出して、指定された会計装置4に送信する。
【0015】
顧客は、取引情報の転送先である会計装置4に移動する。会計装置4は、顧客の操作に基づいて会計処理を実行する。会計処理は、顧客が商品の購入代金の支払を行うための処理であり、決済処理を含む。この際、会計装置4には、顧客を識別する顧客識別情報が入力される。顧客識別情報は、例えば、顧客の顔画像の特徴量である。
【0016】
会計装置4は、入力された顧客識別情報に対応する決済方法情報を店舗サーバ2から取得する。決済方法情報は、予め顧客識別情報に対応付けられたものであって、決済方法を示す情報である。決済方法は、例えば、現金による現金決済、クレジットカードによるクレジット決済、二次元コードによるコード決済などである。なお、決済方法は、電子マネーによる電子マネー決済、ポイントによるポイント決済などでもよい。
【0017】
会計装置4は、店舗サーバ2から取得した決済方法情報が示す決済方法によって決済処理を実行することができる。これにより、会計装置4は、顧客が決済方法を選択するための操作を簡略化することができる。例えば、顧客は、決済方法の選択、クレジット決済における支払回数の選択、コード決済における決済種別の選択など、煩わしい操作を行わなくてよい。なお、以下の説明において、店舗サーバ2から取得した決済方法情報が示す決済方法を、「店舗サーバ2から取得した決済方法」という場合がある。
【0018】
次に、会計システム1の各装置について詳細に説明する。まず、店舗サーバ2について説明する。店舗サーバ2は、店舗の各種情報を管理する。図2は、店舗サーバ2の主たるハードウェア構成を示すブロック図である。
【0019】
店舗サーバ2は、制御部20と、記憶部21と、表示部22と、操作部23と、通信部24と、を備えている。制御部20、記憶部21、表示部22、操作部23、および通信部24は、バス25等を介して互いに接続されている。なお、店舗サーバ2は、複数のコンピュータで構成されていてもよく、また、外部メモリを備えていてもよい。
【0020】
制御部20は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203を備えたコンピュータで構成されている。CPU201、ROM202、およびRAM203は、バス25を介して互いに接続されている。
【0021】
CPU201は店舗サーバ2の全体の動作を制御する。ROM202は、CPU201の駆動に用いられるプログラムなどの各種プログラムや各種データを記憶する。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用され、ROM202や記憶部21に記憶された各種プログラムや各種データを展開する。制御部20は、CPU201がROM202や記憶部21に記憶されRAM203に展開された制御プログラムにしたがって動作することによって、店舗サーバ2の各種制御処理を実行する。
【0022】
記憶部21は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。記憶部21は、制御プログラム211、商品マスタ212、顧客情報ファイル213、および取引情報ファイル214を記憶する。
【0023】
制御プログラム211は、商品登録を実行する機能、会計装置4から顧客識別情報を受信する機能、受信した顧客識別情報に対応する決済方法情報を抽出して会計装置4に送信する機能を実現するためのプログラムなどである。
【0024】
商品マスタ212は、店舗で取り扱っている商品の商品情報を記憶したマスタファイルである。商品マスタ212は、商品コードに対応付けて商品名、価格、税額などを記憶する。なお、店舗で取り扱う商品は日々変化するため、商品マスタ212は、適宜更新される。
【0025】
顧客情報ファイル213は、顧客ごとに決済方法を管理するファイルである。顧客情報ファイル213に記憶される情報は、顧客の申請によって登録される。例えば、顧客情報ファイル213に記憶される情報は、会計装置4による顧客の操作に基づいて登録され、あるいは店員が操作部23を操作することによって登録される。図3は、顧客情報ファイル213のデータ構成を示す図である。顧客情報ファイル213は、ユーザID、顔特徴量、および決済方法情報を対応付けて記憶する。
【0026】
ユーザIDは、ユーザごとに割り付けられた情報であって、例えば店舗会員の会員番号などである。ユーザIDは、顧客情報ファイル213に顔特徴量、および決済方法情報が登録される際に発行される。顔特徴量は、顧客の顔画像から抽出される特徴量であって、公知の顔認識技術で用いられる情報である。ユーザID、顔特徴量は、顧客を識別可能な情報であって、顧客識別情報の一例である。なお、顧客識別情報は、生体認識によって顧客を識別可能な生体情報などでもよい。
【0027】
決済方法情報は、決済方法を示す情報であり、例えば、現金決済、クレジット決済、コード決済を示す情報である。なお、決済方法情報は、クレジット決済を示すものである場合、クレジット会社名、支払回数を示す情報等を含む。また、決済方法情報は、コード決済を示すものである場合、決済運営会社名、コード決済の種別を示す情報等を含む。すなわち、決済方法情報は、決済を行う際に必要な全ての情報である。
【0028】
取引情報ファイル214は、取引情報を管理するファイルである。取引情報ファイル214は、登録装置3や会計装置4からの情報に基づいて更新される。図4は、取引情報ファイル214のデータ構成を示す図である。取引情報ファイル214は、登録装置No、取引ID、商品コード、商品名、価格、取引額および支払い完了フラグを対応付けて記憶する。
【0029】
登録装置Noは、登録装置3を特定する番号である。取引IDは、取引を特定する情報である。商品コードは、商品を特定する情報である。商品名は、商品の名称を示す情報である。価格は、商品の単価を示す情報である。一取引において複数の商品が購入される場合、取引IDに対応して複数の商品コード、商品名および価格が登録される。
【0030】
取引額は、1取引における商品価格の合計金額を示す情報である。支払完了フラグは、取引に係る支払いが完了したか否か、言い換えると会計装置4による会計処理が完了したか否かを示す情報である。支払完了フラグは、取引に係る支払いが完了していれば「1」、完了していなければ「0」が登録される。支払完了フラグは、会計装置4から決済完了通知を受信すると「1」に書き換えられる。決済完了通知は、取引に係る決済が完了したことを示すものであって、決済が完了した取引の取引IDを含む。
【0031】
図2に戻って店舗サーバ2のハードウェアについて説明する。表示部22は、例えば液晶パネルで構成されており、各種情報を表示する。例えば、表示部22は、商品マスタ212に商品情報を登録するための登録画面、顧客情報ファイル213に情報を登録するための登録画面等を表示する。
【0032】
操作部23は、制御部20に情報を入力するためのもので、キーボード、表示部22の表面に設けられるタッチパネルなどで構成される。例えば、操作部23は、商品マスタ412に登録される商品情報、顧客情報ファイル213に登録される情報を制御部20に入力する。
【0033】
通信部24は、登録装置3、会計装置4などの外部装置と通信するためのインターフェイスである。制御部20は、通信部24を介して外部装置と接続されることで、当該外部装置と情報(データ)の送受信が可能となる。
【0034】
続いて、店舗サーバ2の制御部20の機能構成について説明する。図5は、店舗サーバ2の制御部20の主たる機能構成を示すブロック図である。制御部20は、CPU201がROM202や記憶部21に記憶された制御プログラムにしたがって動作することで、受信手段2001、登録手段2002、および送信手段2003として機能する。なお、これら各機能を専用回路等のハードウェアで構成してもよい。
【0035】
受信手段2001は、登録装置3や会計装置4から各種情報を受信する。例えば、受信手段2001は、登録装置3から顧客が購入する商品の商品コードや転送指示を受信する。また、受信手段2001は、会計装置4から決済完了通知を受信する。
【0036】
受信手段2001は、会計装置4から決済方法問い合わせを受信する。決済方法問い合わせは、購入代金の支払いを行う顧客が予め登録している決済方法、言い換えれば顧客情報ファイル213に登録されている決済方法情報を問い合わせるものである。決済方法問い合わせは、購入代金の支払いを行う顧客の顔特徴量を示すデータ(以下、単に「顔特徴量」ともいう)を含む。顔特徴量は、会計装置4のカメラ44(図6参照)が撮像した顧客の顔画像データから抽出されたものである。なお、受信手段2001は、カメラ44が撮像した顧客の顔画像データを受信してもよく、この場合、特徴量の抽出は店舗サーバ2の制御部20によって行われる。また、受信手段2001は、顔特徴量に代えて、顧客のユーザIDを受信してもよい。
【0037】
受信手段2001は、会計装置4から決済方法登録要求を受信する。決済方法登録要求は、顧客情報ファイル213への情報の登録や更新を要求するものである。決済方法登録要求は、顧客情報ファイル213に登録する情報である顔特徴量、および決済方法情報を含む。
【0038】
登録手段2002は、記憶部21に各種データを登録する。例えば、登録手段2002は、商品登録を実行して商品情報を登録する。具体的には、登録手段2002は、受信手段2001が受信した商品コードに対応する商品情報を商品マスタ212から読み出し、取引情報ファイル214に登録する。
【0039】
登録手段2002は、受信手段2001が会計装置4から受信した決済方法登録要求に応じて、当該決済方法登録要求に含まれる顔特徴量、および決済方法情報を顧客情報ファイル213に登録する。登録手段2002は、顧客情報ファイル213に新たな顧客情報を登録する際、ユーザIDを発行して、当該ユーザIDに対応付けて顔特徴量、および決済方法情報を登録する。また、登録手段2002は、登録要求によって登録済データを変更する場合、決済方法登録要求に含まれるユーザIDまたは顔特徴量に対応する決済方法情報を、当該決済方法登録要求に含まれる決済方法情報に書き換える。
【0040】
送信手段2003は、登録装置3や会計装置4に各種情報を送信する。例えば、送信手段2003は、商品登録によって登録された商品情報を登録装置3に送信する。登録装置3は、受信した商品情報をオペレータ(店員)用表示器および客用表示器(ともに図示せず)に表示させる。また、送信手段2003は、制御部20が発行した取引IDを登録装置3に送信する。
【0041】
送信手段2003は、受信手段2001が受信した転送指示にしたがって、取引情報を会計装置4に送信する。会計装置4に送信される取引情報は、取引情報ファイル214において、上記転送指示に含まれる取引IDに係る取引情報である。また、送信手段2003は、受信手段2001が受信した決済方法問い合わせに対する応答として、決済方法情報を会計装置4に送信する。会計装置4に送信される決済方法情報は、顧客情報ファイル213において、上記決済方法問い合わせに含まれる顔特徴量に対応する決済方法情報である。
【0042】
次に、会計装置4について説明する。会計装置4は、店舗サーバ2から取引情報を取得して、当該取引情報に係る会計処理を実行する。図6は、会計装置4の主たるハードウェア構成を示すブロック図である。
【0043】
会計装置4は、制御部40と、記憶部41と、表示部42と、操作部43と、カメラ44と、スキャナ45と、カードリーダ46と、釣銭機47と、通信部48と、を備えている。制御部40、記憶部41、表示部42、操作部43、カメラ44、スキャナ45、カードリーダ46、釣銭機47、および通信部48は、バス49等を介して互いに通信可能に接続されている。
【0044】
制御部40は、CPU401、ROM402、RAM403を備えたコンピュータで構成されている。CPU401、ROM402、およびRAM403は、バス49を介して互いに接続されている。
【0045】
CPU401は会計装置4の全体の動作を制御する。ROM402は、CPU401の駆動に用いられるプログラムなどの各種プログラムや各種データを記憶する。RAM403は、CPU301のワークエリアとして使用され、ROM402や記憶部41に記憶された各種プログラムや各種データを展開する。制御部40は、CPU401がROM402や、記憶部41に記憶されてRAM403に展開された制御プログラムにしたがって動作することによって、会計装置4の各種制御処理を実行する。
【0046】
また、RAM403は、取引情報部4031および決済方法情報部4032を備える。取引情報部4031は、店舗サーバ2から取得した取引情報を記憶する。決済方法情報部4032は、店舗サーバ2から取得した決済方法情報を記憶する。取引情報部4031に記憶された取引情報、および決済方法情報部4032に記憶された決済方法情報は、対応する会計処理が完了するとクリアされる。
【0047】
記憶部41は、HDDやフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。記憶部41は、制御プログラム411を記憶する。
【0048】
制御プログラム411は、店舗サーバ2から取引情報を取得する機能、取引を行う顧客の顧客識別情報の入力を受け付ける機能、入力された顧客識別情報に対応する決済方法情報を店舗サーバ2から取得する機能、取得した取引情報および決済方法情報に基づく決済処理を実行する機能を実現するためのプログラムなどである。
【0049】
表示部42は、例えば液晶パネルで構成されており、各種情報を表示する。例えば、表示部42は、店舗サーバ2から取得した取引情報を表示する。また、表示部42は、顧客に対して会計装置4の操作を案内する各種画面などを表示する。
【0050】
操作部43は、制御部40に情報を入力するためのもので、表示部42の表面に設けられるタッチパネルなどで構成される。操作部43は、顧客によって操作される。例えば、操作部43は、顧客が予め登録した決済方法で決済することを指示する短縮決済指示を制御部40に入力する。
【0051】
カメラ44は、会計装置4を利用する顧客の顔を撮像する。例えば、カメラ44は、図示しない人感センサによって、操作部43であるタッチパネルが設けられた表示部42の前に人物が検知された場合、撮像を開始する。カメラ44の設置位置は問わないが、操作部43の前に位置する顧客の顔を撮像できる位置に設置されることが望ましい。本実施形態においては、カメラ44は、表示部42付近に設置されている。
【0052】
スキャナ45は、顧客のスマートフォンなどに表示された二次元コードからコード決済に必要な決済IDを読み取る。また、スキャナ45は、顧客の保有する会員カードから会員番号を読み取る。
【0053】
カードリーダ46は、顧客のクレジットカードからクレジット決済に必要なクレジット情報を読み取る。カードリーダ46は、磁気カードから情報を読取る磁気カードリーダでもよいし、ICチップを内蔵したカードから情報を読取るICカードリーダでもよい。
【0054】
釣銭機47は、顧客が現金決済による支払いを行う際に、顧客の支払った紙幣や硬貨を受け付け、必要に応じて釣り銭を払い出す。
【0055】
通信部48は、店舗サーバ2などの外部装置と通信するためのインターフェイスである。制御部40は、通信部48を介して外部装置と接続されることで、当該外部装置と情報(データ)の送受信が可能となる。
【0056】
続いて、会計装置4の制御部40の機能構成について説明する。図7は、会計装置4の制御部40の主たる機能構成を示すブロック図である。制御部40は、CPU401がROM402や記憶部41に記憶された制御プログラムにしたがって動作することで、取得手段4001、特徴量抽出手段4002、入力手段4003、表示制御手段4004、受付手段4005、対応付け手段4006、決済処理手段4007、および出力手段4008として機能する。なお、これら各機能を専用回路等のハードウェアを用いて構成してもよい。
【0057】
取得手段4001は、店舗サーバ2から各種情報を取得する。例えば、取得手段4001は、取引の内容を示す取引情報を取得する。取得手段4001は、取引情報を取得する第1取得手段として機能する。
【0058】
また、取得手段4001は、決済方法を示す決済方法情報を取得する。具体的には、取得手段4001は、出力手段4008が出力した決済方法問い合わせに対する応答として、店舗サーバ2から決済方法情報を取得する。取得手段4001は、決済方法情報を取得する第2取得手段として機能する。
【0059】
取得手段4001は、カメラ44、スキャナ45、およびカードリーダ46からも各種情報を取得する。例えば、取得手段4001は、カメラ44から顧客の顔を撮像した撮像データを取得する。また、取得手段4001は、スキャナ45からコード決済に必要な決済IDを取得する。さらに、取得手段4001は、カードリーダ46からクレジット情報を取得する。
【0060】
特徴量抽出手段4002は、顧客の顔を撮像した撮像データから、人物を特定するための特徴量を抽出する。特徴量抽出手段4002は、広く採用されている顔認識技術を用いて取得手段4001が取得した顧客の顔の撮像データから当該顧客を特定する顔特徴量を抽出する。
【0061】
入力手段4003には、取引を行う顧客を識別する顧客識別情報が入力される。具体的には、入力手段4003には、特徴量抽出手段4002が撮像データから抽出した顔特徴量が入力される。入力手段4003に入力される顔特徴量は、撮像データに写る顧客を識別する顧客識別情報である。なお、入力手段4003には、顧客識別情報としてユーザID等が入力されてもよい。
【0062】
表示制御手段4004は、表示部42に各種情報を表示させる。例えば、表示制御手段4004は、顧客識別情報に対応付けられた決済方法と異なる決済方法を選択可能な選択画面を表示部に表示させる。また、表示制御手段4004は、取得手段4001が取得した決済方法による決済処理をキャンセルする操作子を表示部42に表示させる。表示制御手段4004の制御によって表示部42に表示される画面については後述する。
【0063】
受付手段4005は、操作部43から各種入力情報を受け付ける。例えば、受付手段4005は、顧客の操作によって選択された決済方法を示す決済方法情報を受け付ける。具体的には、受付手段4005は、顧客が自身の顧客識別情報に対応付けて決済方法を登録する際に、操作部43の操作によって入力された決済方法情報を受け付ける。
【0064】
対応付け手段4006は、受付手段4005が受け付けた決済方法情報と入力手段4003に入力された顧客識別情報とを対応付ける。具体的には、対応付け手段4006は、受付手段4005が受け付けた決済方法情報を、入力手段4003に入力された顔特徴量に対応付けて決済方法登録要求を生成する。
【0065】
決済処理手段4007は、取得手段4001が取得した取引情報に係る決済処理を実行する。例えば、決済処理手段4007は、取得手段4001が店舗サーバ2から取得した決済方法によって、上記取引情報に係る決済処理を実行する。決済処理手段4007が実行する決済処理は、現金決済においては入金された金額の検出、釣銭額の算出、算出された釣銭額の排出等の処理を含む。また、決済処理手段4007が実行する決済処理は、クレジット決済やコード決済においては、決済事業者の決済サーバとの情報の送受信等の処理を含む。
【0066】
出力手段4008は、店舗サーバ2に各種情報を出力する。例えば、出力手段4008は、決済処理手段4007が決済処理を完了すると、決済完了通知を店舗サーバ2に送信する。また、出力手段4008は、対応付け手段4006によって生成された登録要求を店舗サーバ2に送信する。
【0067】
次に、会計装置4が実行する会計処理について説明する。図8は、会計装置4の制御部40による会計処理の流れを示すフローチャートである。
【0068】
制御部40は、取得手段4001が店舗サーバ2から取引情報を取得したか否か判断し(ステップS1)、取得していなければ(ステップS1のNo)、ステップS1の処理に戻って待機する。取得手段4001が取引情報を取得すると(ステップS1のY)、取得手段4001は、カメラ44から顧客の顔の撮像データを取得する(ステップS2)。このとき、取得手段4001は、店舗サーバ2から取得した取引情報を取引情報部4031に登録する。
【0069】
特徴量抽出手段4002は、取得手段4001が取得した顔の撮像データから特徴量を抽出する(ステップS3)。出力手段4008は、特徴量抽出手段4002が抽出した特徴量を含む情報である決済方法問い合わせを店舗サーバ2に送信する(ステップS4)。
【0070】
制御部40は、取得手段4001が店舗サーバ2から決済方法情報を取得したか否か判断する(ステップS5)。取得手段4001が店舗サーバ2から決済方法情報を取得した場合(ステップS5のY)、表示制御手段4004は、表示部42に第1画面を表示させる(ステップS6)。このとき、取得手段4001は、店舗サーバ2から取得した決済方法情報を決済方法情報部4032に登録する。
【0071】
ここで、第1画面について説明する。図9は、会計装置4の表示部42が表示する第1画面を示す図である。第1画面は、取引額表示部421、短縮決済ボタン422、および通常決済ボタン423を表示する。表示部42の上方にはカメラ44が設けられている。なお、以降に説明する画面については、第1画面と同様の構成については、同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0072】
取引額表示部421は、取得手段4001が取得した取引情報に含まれる取引額を表示する。短縮決済ボタン422は、短縮決済を選択する操作子である。短縮決済とは、予め登録された決済方法による決済である。通常決済ボタン423は、通常決済を選択する操作子である。通常決済とは、予め登録された決済方法を利用しない決済である。決済方法を予め登録した顧客であっても、通常決済を選択することができる。これにより、例えば登録した決済方法がクレジット決済でありながらクレジットカードを持ち合わせていない場合などに他の決済方法を選択することができる。第1画面は、顧客識別情報に対応付けられた決済方法と異なる決済方法を選択可能な選択画面の一例である。
【0073】
図8のフローチャートに戻って会計処理について説明する。制御部20は、受付手段4005が通常決済を受け付けたか否か判断する(ステップS7)。言い換えると、制御部20は、第1画面において通常決済ボタン423が操作されたか否か判断する。受付手段4005が通常決済を受け付けた場合(ステップS7のY)、表示制御手段4004は、表示部42に第2画面を表示させる(ステップS8)。
【0074】
なお、ステップS5の処理において、取得手段4001が店舗サーバ2から決済方法情報を取得しない場合(ステップS5のN)、制御部20は、ステップS6およびステップS7の処理をスキップしてステップS8の処理に移行する。言い換えると、支払いを行う顧客の決済方法が予め登録されていない場合、表示制御手段4004は、表示部42に第1画面を表示させることなく第2画面を表示させる。
【0075】
ここで、第2画面について説明する。図10は、会計装置4の表示部42が表示する第2画面を示す図である。第2画面は、取引額表示部421、現金決済ボタン424、クレジット決済ボタン425、およびコード決済ボタン426を表示する。
【0076】
現金決済ボタン424は、現金決済を選択する操作子である。クレジット決済ボタン425は、クレジット決済を選択する操作子である。コード決済ボタン426は、コード決済を選択する操作子である。なお、会計装置4が他の決済方法による決済が可能である場合、第2画面は当該他の決済方法を選択する操作子も表示する。
【0077】
図8のフローチャートに戻って会計処理について説明する。決済処理手段4007は、顧客の第2画面に対する操作に基づいて通常決済処理を実行する(ステップS9)。通常決済処理については、後に詳述する。通常決済処理が完了すると、表示制御手段4004は、表示部42に第3画面を表示させる(ステップS10)。
【0078】
ここで、第3画面について説明する。図11は、会計装置4の表示部42が表示する第3画面を示す図である。第3画面は、支払いが完了したことを示す情報を表示する。また、第3画面は、決済方法の登録または登録済決済方法の変更に関する問い合わせを示す情報とともに、はいボタン427およびいいえボタン428を表示する。
【0079】
はいボタン427は、決済方法の登録または登録済決済方法の変更を選択する操作子である。いいえボタン428は、決済方法の登録または登録済決済方法の変更をしないことを選択する操作子である。顧客は、はいボタン427を選択することにより、決済方法の登録または登録済決済方法の変更を行うことができる。
【0080】
図8のフローチャートに戻って会計処理について説明する。ステップS7の処理において、受付手段4005が通常決済を受け付けない場合(ステップS7のN)、制御部20は、受付手段4005が短縮決済を受け付けたか否か判断する(ステップS11)。受付手段4005が短縮決済を受け付けない場合(ステップS11のN)、制御部20は、ステップS7の処理に戻る。
【0081】
受付手段4005が短縮決済を受け付けた場合(ステップS11のY)、決済処理手段4007は、短縮決済処理を実行する(ステップS12)。短縮決済処理については、後に詳述する。制御部20は、短縮決済処理が完了するとステップS10の処理に移行する。
【0082】
制御部20は、受付手段4005が決済方法登録を受け付けたか否か判断する(ステップS13)。受付手段4005が決済方法登録を受け付けた場合(ステップS13のY)、言い換えると、第3画面においてはいボタン427が操作された場合、出力手段4008は、店舗サーバ2に決済方法登録指示を送信する(ステップS14)。
【0083】
決済方法登録指示を受信した店舗サーバ2は、決済方法の登録あるいは登録済決済方法の変更に係る処理を実行する。決済方法の登録あるいは登録済決済方法の変更に係る処理方法は問わず、任意に設定することができる。
【0084】
続いて、出力手段4008は、支払完了通知を店舗サーバ2に送信する。そして、制御部20は会計処理を終了する。なお、ステップS13の処理において、受付手段4005が決済方法登録を受け付けなかった場合(ステップS13のN)、言い換えると、第3画面においていいえボタン428が操作された場合、制御部20はステップS14の処理をスキップしてステップS15の処理に移行する。
【0085】
次に、通常決済処理について説明する。図12は、会計装置4の制御部40による通常決済処理の流れを示すフローチャートである。
【0086】
決済処理手段4007は、受付手段4005が現金決済を受け付けたか否か判断する(ステップS21)。言い換えると、決済処理手段4007は、第2画面において現金決済ボタン424が操作されたか否か判断する。受付手段4005が現金決済を受け付けた場合(ステップS21のY)、決済処理手段4007は、現金決済を実行し(ステップS22)、通常決済処理を終了する。
【0087】
受付手段4005が現金決済を受け付けない場合(ステップS21のN)、決済処理手段4007は、受付手段4005がクレジット決済を受け付けたか否か判断する(ステップS23)。言い換えると、決済処理手段4007は、第2画面においてクレジット決済ボタン425が操作されたか否か判断する。受付手段4005がクレジット決済を受け付けた場合(ステップS23のY)、決済処理手段4007は、クレジット決済を実行し(ステップS24)、通常決済処理を終了する。
【0088】
受付手段4005がクレジット決済を受け付けない場合(ステップS23のN)、決済処理手段4007は、受付手段4005がコード決済を受け付けたか否か判断する(ステップS25)。言い換えると、決済処理手段4007は、第2画面においてコード決済ボタン426が操作されたか否か判断する。受付手段4005がコード決済を受け付けた場合(ステップS25のY)、決済処理手段4007は、コード決済を実行し(ステップS26)、通常決済処理を終了する。受付手段4005がコード決済を受け付けない場合(ステップS25のN)、決済処理手段4007はステップS21の処理に戻る。
【0089】
次に、短縮決済処理について説明する。図13は、会計装置4の制御部40による短縮決済処理の流れを示すフローチャートである。
【0090】
短縮決済処理においては、まず表示制御手段4004は、表示部42に第4画面を表示させる(ステップS31)。
【0091】
ここで、第4画面について説明する。図14は、会計装置4の表示部42が表示する第4画面を示す図である。第4画面は、取引額表示部421、および確認ボタン(はいボタン429、いいえボタン430)を表示する。
【0092】
はいボタン429は、登録された決済方法で決済することを宣言するための操作子である。いいえボタン430は、登録された決済方法で決済することをキャンセルするための操作子である。いいえボタン430は、取得手段4001が取得した決済方法情報が示す決済方法による決済処理をキャンセルする操作子の一例である。
【0093】
図13のフローチャートに戻って短縮決済処理について説明する。決済処理手段4007は、受付手段4005が支払指示を受け付けたか否か判断する(ステップS32)。言い換えれば、決済処理手段4007は、第4画面においてはいボタン429が操作されたか否か判断する。
【0094】
受付手段4005が支払指示を受け付けた場合(ステップS32のY)、決済処理手段4007は、決済方法情報部4032に記憶されている決済方法情報が現金決済を示すものであるか否か判断する(ステップS33)。言い換えると、決済処理手段4007は、店舗サーバ2から取得した決済方法が現金決済であるか否か判断する。
【0095】
決済方法情報部4032に記憶されている決済方法情報が現金決済を示すものである場合(ステップS33のY)、決済処理手段4007は、現金決済を実行し(ステップS34)、短縮決済処理を終了する。
【0096】
ステップS32の処理において、受付手段4005が支払指示を受け付けなかった場合(ステップS32のN)、決済処理手段4007は、受付手段4005がキャンセル入力を受け付けたか否か判断する(ステップS35)。受付手段4005がキャンセル入力を受け付けなかった場合(ステップS35のN)、決済処理手段4007は、ステップS32の処理に戻る。受付手段4005がキャンセル入力を受け付けた場合(ステップS35のN)、制御部40は、ステップS6(図8参照)の処理に移行する。
【0097】
ステップS33の処理において、決済方法情報部4032に記憶されている決済方法情報が現金決済を示すものでない場合(ステップS33のN)、決済処理手段4007は、決済方法情報部4032に記憶されている決済方法情報がクレジット決済を示すものであるか否か判断する(ステップS37)。言い換えると、決済処理手段4007は、店舗サーバ2から取得した決済方法がクレジット決済であるか否か判断する。
【0098】
決済方法情報部4032に記憶されている決済方法情報がクレジット決済を示すものである場合(ステップS37のY)、決済処理手段4007は、クレジット決済を実行し(ステップS38)、短縮決済処理を終了する。
【0099】
決済方法情報部4032に記憶されている決済方法情報がクレジット決済を示すものでない場合(ステップS37のN)、決済処理手段4007は、決済方法情報部4032に記憶されている決済方法情報がコード決済を示すものであるか否か判断する(ステップS39)。言い換えると、決済処理手段4007は、店舗サーバ2から取得した決済方法がコード決済であるか否か判断する。
【0100】
決済方法情報部4032に記憶されている決済方法情報がコード決済を示すものである場合(ステップS39のY)、決済処理手段4007は、コード決済を実行し(ステップS40)、短縮決済処理を終了する。
【0101】
決済方法情報部4032に記憶されている決済方法情報がクレジット決済を示すものでない場合(ステップS39のN)、表示制御手段4004は、表示部42にエラー情報を表示させる(ステップS41)。エラー情報は、決済方法が登録されていないことを示す情報である。すなわち、支払いを行う顧客が決済方法を予め登録していないにもかかわらず短縮決済を選択した場合、表示制御手段4004は表示部42にエラー情報を表示する。制御部40は、エラー情報が表示されて所定時間経過すると、ステップS8(図8参照)の処理に移行する。
【0102】
以上説明したとおり、第1の実施形態の会計装置4は、取引の内容を示す取引情報を取得する第1取得手段(取得手段4001)と、取引を行う顧客を識別する顧客識別情報(顔特徴量)が入力される入力手段4003と、入力手段4003に入力された顧客識別情報に対応付けられた決済方法を示す決済方法情報を取得する第2取得手段(取得手段4001)と、前記第2取得手段が取得した決済方法情報が示す決済方法によって、前記第1取得手段が取得した取引情報に係る決済処理を実行する決済処理手段4007と、を備える。
【0103】
これにより、顧客は、事前に登録した決済方法によって支払いを行うことができる。また、顧客は、登録する決済方法を自由に設定することが可能である。このため、会計装置4は、顧客による決済方法選択の自由度を確保しつつ、操作性を向上させることが可能となる。
【0104】
また、第1の実施形態の会計装置4は、顧客識別情報に対応付けられた決済方法と異なる決済方法を選択可能な選択画面(第1画面)を表示部42に表示させる表示制御手段4004を備える。さらに、表示制御手段4004は、第2取得手段(取得手段4001)が取得した決済方法情報が示す決済方法による決済処理をキャンセルする操作子(いいえボタン430)を表示部42に表示させる。
【0105】
これにより、会計装置4を操作するオペレータは、事前に登録された決済方法による支払いを選択する前、あるいは選択した後、他の決済方法での支払いを行うことができる。この点において、会計装置4は、さらに操作性を向上させることができる。
【0106】
加えて、第1の実施形態の会計装置4は、オペレータの操作によって選択された決済方法を示す決済方法情報を受け付ける受付手段4005と、受付手段4005が受け付けた決済方法情報と入力手段4003に入力された顧客識別情報とを対応付ける対応付け手段4006と、をさらに備える。
【0107】
これにより、顧客の決済方法の登録は、会計装置4の操作によって行うことが可能となる。このため、顧客は、購入代金の支払い時に併せて決済方法の登録を行うことができる。したがって、会計装置4は、顧客の利便性を向上させることができる。
【0108】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態の会計装置4は、顧客が所有する媒体から決済方法を読み取り、読み取った決済方法で決済処理を実行するようにしたものである。以下、第1の実施形態と同様の構成、機能については、説明を省略する場合がある。以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0109】
図15は、顧客が所有する会員カードを示す図である。会員カード5には、バーコード51、会員番号52、氏名53、および決済方法選択部54が記載されている。会員カード5は、決済方法を示す媒体の一例である。なお、媒体は、決済方法が示されているものであればよく、会員カードでなくてもよい。
【0110】
バーコード51は、会員の情報をエンコードしたものである。会員番号52は、会員を特定する番号である。氏名53は、会員の氏名である。決済方法選択部54は、チェックマークを記入することによって決済方法を選択するものである。図15の例では、会員カードの所有者である会員によって現金決済が選択されている。
【0111】
なお、クレジット決済が選択される場合、支払回数も選択される。また、コード決済が選択される場合、コード決済の種別も選択される。例えば、クレジット決済が選択されて支払回数が選択されていない場合、これを読み取った会計装置4はエラー表示する。同様に、コード決済が選択されてコード決済の種別が選択されていない場合、これを読み取った会計装置4はエラー表示する。
【0112】
会計装置4は、会計処理時に会員カードから決済方法を読み取ると、読み取った決済方法で決済処理を実行する。会計装置4は、例えばカメラ44が撮像した会員カードの撮像データから画像処理技術によって決済方法を読み取る。会計装置4の制御部40は、カメラ44が撮像した会員カードの撮像データから決済方法を読み取る読取手段(図示せず)を備えているものとする。
【0113】
次に、会計装置4が実行する会計処理について説明する。図16は、会計装置4の制御部40による会計処理の流れを示すフローチャートである。
【0114】
制御部40は、取得手段4001が取引情報を取得したか否か判断し(ステップS51)、取得していなければ(ステップS51のNo)、ステップS51の処理に戻って待機する。取得手段4001が取引情報を取得すると(ステップS51のY)、表示制御手段4004は、表示部42に取引額を表示する(ステップS52)。このとき、表示制御手段4004は、併せて決済方法を読み取らせる場合には会員カードをカメラ44の前に位置させる旨のメッセージを表示させる。
【0115】
続いて、制御部40は、所定時間内に読取手段が決済方法を読み取ったか否か判断する(ステップS53)。読取手段が所定時間内に決済方法を読み取った場合(ステップS53のY)、決済処理手段4007は、読取手段が読み取った決済方法で決済する(ステップS54)。次いで、出力手段4008は、支払完了通知を店舗サーバ2に送信する(ステップS55)。そして、制御部20は会計処理を終了する。
【0116】
ステップS53の処理において、読取手段が所定時間内に決済方法を読み取らない場合(ステップS53のN)、表示制御手段4004は、第2画面を表示部42に表示させる(ステップS56)。続いて、決済処理手段4007は、通常決済処理を実行する(ステップS57)。通常決済処理は、第1の実施形態と同様である。そして、制御部40は、ステップS55の処理に移行する。
【0117】
以上説明したとおり、第2の実施形態の会計装置4は、取引の内容を示す取引情報を取得する第1取得手段(取得手段4001)と、取引を行う顧客が所有する媒体から決済方法を読み取る読取手段と、前記読取手段が読み取った決済方法によって、前記第1取得手段が取得した取引情報に係る決済処理を実行する決済処理手段4007と、を備える。
【0118】
これにより、顧客は、事前に媒体に記載した決済方法によって支払いを行うことができる。また、顧客は、媒体に記載する決済方法を自由に選択することが可能である。このため、会計装置4は、顧客による決済方法選択の自由度を確保しつつ、操作性を向上させることが可能となる。
【0119】
なお、上記各実施形態において、店舗サーバ2および会計装置4の各装置で実行される制御プログラムは、CD-ROM等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。また、上記各実施形態の各装置で実行される制御プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良く、さらには、インターネット等のネットワーク経由で提供するように構成しても良い。
【0120】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0121】
4 会計装置
4001 取得手段(第1取得手段、第2取得手段)
4003 入力手段
4004 表示制御手段
4005 受付手段
4006 対応付け手段
4007 決済処理手段
【先行技術文献】
【特許文献】
【0122】
【特許文献1】2022-25910号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16