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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024112481
(43)【公開日】2024-08-21
(54)【発明の名称】ロック機構付き紙箱
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/42 20060101AFI20240814BHJP
   B65D 5/64 20060101ALI20240814BHJP
   B65D 5/43 20060101ALI20240814BHJP
【FI】
B65D5/42 F
B65D5/64 C
B65D5/43
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023017521
(22)【出願日】2023-02-08
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(72)【発明者】
【氏名】古澤 和夫
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB05
3E060BA06
3E060BA08
3E060BB03
3E060BC04
3E060DA13
3E060DA15
3E060EA06
(57)【要約】
【課題】蓋部のタブをスリットに差し込むことが容易に可能で、かつ開封を防止するロック機構付き紙箱の提供を課題とする。
【解決手段】直方体のロック機構付き紙箱であって、直方体は、蓋部とそれに対向する面の底部、および4面の胴部からなり、蓋部は内蓋と外蓋が重なって形成されており、外蓋には、それに連続するタブが設けてあり、紙箱の密封は、タブを紙箱の内蓋と胴部の稜線に設けたスリットに差し込んで密封し、ロックすることが可能であって、タブは、スリットに差し込むことが可能な先端を有して、左右に幅を持ち、外蓋との間にくびれを有して外蓋に連続しており、スリットの幅は、タブの幅より小さく、両端部は胴部に向けて切り込まれており、タブと外蓋の境界には、折り罫線が設けてあり、折り罫線はタブから外蓋に向かって膨らんだ形状であることを特徴とする、ロック機構付き紙箱である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直方体のロック機構付き紙箱であって、
直方体は、蓋部とそれに対向する面の底部、および4面の胴部からなり、
蓋部は内蓋と外蓋が重なって形成されており、
外蓋には、それに連続するタブが設けてあり、
紙箱の密封は、タブを紙箱の内蓋と胴部の稜線に設けたスリットに差し込んで密封し、ロックすることが可能であって、
タブは、スリットに差し込むことが可能な先端を有して、左右に幅を持ち、外蓋との間にくびれを有して外蓋に連続しており、
スリットの幅は、タブの幅より小さく、両端部は胴部に向けて切り込まれており、
タブと外蓋の境界には、折り罫線が設けてあり、
折り罫線はタブから外蓋に向かって膨らんだ形状であることを特徴とする、ロック機構付き紙箱。
【請求項2】
前記折り罫線の膨らんだ形状は、円弧状の曲線で形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のロック機構付き紙箱。
【請求項3】
前記折り罫線の膨らんだ形状は、屋根型の直線と、もう一本タブ側の中央から屋根型の先端に向かう角度付きT字形状で形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のロック機構付き紙箱。
【請求項4】
前記底部もまた、蓋部と同様のロック機構を備えていることを特徴とする、請求項1~請求項3のいずれかに記載のロック機構付き紙箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙箱に関するものである。特に紙のブランクを組み立てて立体に形成する紙箱に関して、蓋部に設けたスリットにタブを挿入して、蓋部をロックすることが可能な、ロック機構付き紙箱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
包装容器として、平面の紙を立体に組み立てて、容器として用いる紙箱は古くから使われてきた。紙は比較的安価なうえ、一定の機械的強度を有しており、一方で切断や打ち抜き、また罫線加工など加工性に富み、印刷などの表面加飾によって、豊かな意匠性にも対応可能であるなど、包装材料としての利点は多い。
【0003】
その用途は幅広く、食品の分野を例にとれば、菓子類やインスタント食品などに用いられており、非食品の分野でも、マスクや化粧品、薬品のほか工業用、産業用にも用いられている。
【0004】
また、近年はすべてにおいて環境適合型の商品が求められる中、包装容器としての紙箱は、使用後にはリサイクルが可能であり、あるいは焼却も可能であるなど、きわめて環境適合型である。
【0005】
一方で、紙単独で紙箱を形成する場合には、機械的強度には限界がある。さらに、紙箱はそれ自体は密封性は十分ではない。一般に紙箱の密閉は、蓋部分に連続するタブを、スリットに差し込んで蓋をする方法が一般的である。
【0006】
しかしながらこの方法では、開封もまたタブをスリットから抜くだけで、開封が行われ、いわば仮止めの域を出ないものである。したがって、いたずらや改ざんなどを防止するにも不十分である。いたずらや改ざん防止は、内容物が食品である場合にはもちろんであり、他の用途にとっても重要である。
【0007】
これに対して、タブとスリットの幅を調整して、きつめの開閉部分としてロック機構とすることも考えられるが、きつすぎたり、反対に緩すぎたりしてその加減がむつかしく、また紙厚が薄い場合には、紙が変形してスリットに差し込むことに支障をきたす恐れがあった。
【0008】
特許文献1には、紙器におけるフラップとして、フラップの形状の工夫が開示されているが、これは組み立てや取り扱いの利便性を目的としたものであって、ロック機構および紙が変形してスリットに差し込む際の支障の改善を目指したものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2008―174243号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明はかかる状況に鑑みてなされたものであり、紙箱の蓋部のタブをスリットに差し込む場合において、タブが薄い紙であったり、小さい形状のものであっても、容易に差し込むことが可能で、かつ開封を防止する、ロック機構付き紙箱の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、
直方体のロック機構付き紙箱であって、
直方体は、蓋部とそれに対向する面の底部、および4面の胴部からなり、
蓋部は、内蓋と外蓋が重なって形成されており、
外蓋には、それに連続するタブが設けてあり、
紙箱の密封は、タブを紙箱の内蓋と胴部の稜線に設けたスリットに差し込んで密封し、ロックすることが可能であって、
タブは、スリットに差し込むことが可能な先端を有して、左右に幅を持ち、外蓋との間にくびれを有して外蓋に連続しており、
スリットの幅は、タブの幅より小さく、両端部は胴部に向けて切り込まれており、
タブと外蓋の境界には、折り罫線が設けてあり、
折り罫線は、タブから外蓋に向かって膨らんだ形状であることを特徴とする、ロック機構付き紙箱である。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、
前記折り罫線の膨らんだ形状は、円弧状の曲線で形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のロック機構付き紙箱である。
【0013】
また、請求項3に記載の発明は、
前記折り罫線の膨らんだ形状は、屋根型の直線と、もう一本タブ側の中央から屋根型の先端に向かう角度付きT字形状で形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のロック機構付き紙箱である。
【0014】
また、請求項4に記載の発明は、
前記底部もまた、蓋部と同様のロック機構を備えていることを特徴とする、請求項1~請求項3のいずれかに記載のロック機構付き紙箱である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、紙箱の蓋部のタブをスリットに差し込む場合において、タブが薄い紙であったり、小さい形状のものであっても、容易に差し込むことが可能で、かつ開封を防止する、ロック機構付き紙箱の提供が可能である。
【0016】
蓋部は、内蓋と外蓋が重なって形成されており、外蓋には、それに連続するタブが設けてあり、タブは外蓋との間にくびれを有して、紙箱の密封は、タブを紙箱の内蓋と胴部との稜線に設けたスリットに差し込んで密封し、ロックすることが可能である。
【0017】
タブは、スリットに差し込むことが可能な先端を有して、左右に幅を持ち、くびれを有して外蓋に連続しており、スリットの幅は、タブの幅より小さく設けてあることによって、一旦スリットに差し込まれたタブは、幅の違いとくびれによって引き抜きが阻害され、ロック機構として有効である。
【0018】
また、タブと外蓋の境界には、折り罫線が設けてあり、折り罫線はタブから外蓋に向かって膨らんだ形状であることによって、タブを折り曲げてスリットに差し込む際にはタブが立体構造を持ち、強度が増すとともに、両端部が胴部に向けて切り込まれたスリットの形状にも適合して、タブの差し込みを容易にすることに効果的である。
【0019】
この構造によってタブのスリットへの差し込みを容易にすることに効果的であるとともに、紙箱のロック機構としてより強固なものとすることができる。すなわち、タブが薄い紙であったり、小さい形状のものであっても、容易にスリットに差し込むことが可能で、
かつ開封を防止する、ロック機構付き紙箱の提供が可能である。
【0020】
また、特に請求項2に記載の発明によれば、膨らんだ形状は、円弧状の曲線で形成されていることによって、タブを折り曲げてスリットに向けて差し込もうとする際には、タブが円弧状に反って立体的な形状となり、機械的強度が増し、ロック機構としてより強固なものとすることができる。
【0021】
また特に請求項3に記載の発明によれば、膨らんだ形状は、屋根型の直線と、もう一本タブ側の中央から屋根型の先端に向かう直線で形成されていることによって、直線で形成された屋根型の角度付きT字形状となり、立体的形状であることによって機械的強度が増し、ロック機構としてより強固なものとすることができる。
【0022】
また、特に請求項4に記載の発明によれば、底部もまた、蓋部と同様のロック機構を備えていることによって、蓋部、底部両側からのロックが可能になる。これにより利便性の高いロック機構付き紙箱とすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、本発明によるロック機構付き紙箱の一実施態様を説明するための、平面展開図である。
図2図2は、本発明によるロック機構付き紙箱の一実施態様において、組み立ての様子を説明するための、蓋部側から見た斜視模式図である。
図3図3は、本発明によるロック機構付き紙箱の他の実施態様を説明するための、平面展開図である。
図4図4は、本発明によるロック機構付き紙箱の他の実施態様において、組み立ての様子を説明するための、蓋部側から見た斜視模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明を図1図4を参照しながら、更に詳しい説明を加える。ただし本発明は、ここに示す例にのみ限定されるものではない。本発明は、請求項によって特定されるものである。
【0025】
図1は、本発明によるロック機構付き紙箱の一実施態様を説明するための、平面展開図である。
【0026】
本発明は、ロック機構付き紙箱に関するものであって、特に直方体の紙箱に関するものである。
【0027】
図1はその直方体の平面展開図であって、このブランク(100)を組み立てることによって直方体のロック機構付き紙箱とすることができる。
【0028】
直方体は、蓋部(10)とそれに対向する面の底部(30)、および4面の胴部(20)からなり、蓋部(10)は内蓋(11)と外蓋(12)が重なって形成されるものであって、外蓋(12)には、それに連続して突き出したタブ(13)が設けてある。
【0029】
紙箱を密封するには、タブ(13)を、紙箱の内蓋(11)と胴部(20)との稜線に設けたスリット(14)に差し込んで行うことができる。
【0030】
タブ(13)は、スリット(14)に差し込むことが可能な先端(16)を有して、左右に幅を持ち、外蓋(12)との間にくびれ(15)を有して外蓋(12)に連続している。
【0031】
図1に示す例においては、タブ(13)の先端(16)は円弧状であって、タブ(13)をスリット(14)に差し込む際に、より円滑に差し込むことを可能にするものである。
【0032】
また、スリット(11)の幅は、タブ(13)の幅より小さく、両端部は胴部(20)に向けて切込み(19)が設けられている。
【0033】
すなわち、スリット(14)の幅は、タブ(13)の幅より小さく設けてあることによって、一旦スリット(14)に差し込まれたタブ(13)は、幅の違いとくびれによって引き抜きが阻害されロック機構として有効である。
【0034】
タブ(13)と外蓋(12)の境界には、折り罫線(17)が設けてあり、折り罫線(17)はタブ(13)から外蓋(12)に向かって膨らんだ形状で設けてある。
【0035】
図1に示す例においては、折り罫線(17)の膨らんだ形状は、円弧状の曲線で形成されていることを特徴とする、ロック機構付き紙箱である。この折り罫線(17)でタブ(13)を折った状態については、図2を用いて説明を加える。
【0036】
図2は、本発明によるロック機構付き紙箱の一実施態様において、組み立ての様子を説明するための蓋部側から見た斜視模式図である。
【0037】
タブ(13)と外蓋(12)の境界に設けられた、折り罫線(17)を折り曲げた時、折り罫線(17)は、タブ(13)から外蓋(12)に向かって膨らんだ形状であることによって、タブは折り罫線(17)に沿った形状で真ん中が凹んだ状態となり、平面ではなく3次元構造となる。
【0038】
図2に示す例において、折り罫線(17)の膨らんだ形状は、円弧状の曲線で形成されているために、タブ(13)に形成される、下方への凹みもまた円弧状の丸みを有したものになる。
【0039】
タブ(13)が、三次元の曲面構造を有することによって、タブ(13)は機械的強度が増し、タブ(13)のスリット(14)への差し込みはより容易になり、かつ二次元の平面である場合に比べて、折れ曲がったりすることを防止することに効果的である。
【0040】
また、図2に示すようにスリットの幅(W)は、タブの幅(W)より小さく、スリットの(14)両端部には、胴部に向けて切込み(19)が設けられている。
【0041】
すなわち、タブの幅をWとして、スリットの幅をWとしたときに、
タブの幅(W)>スリットの幅(W
である。
【0042】
また、この状態のスリット(14)及びタブ(13)は、両端部が胴部(20)に向けて切込スリット(14)の形状にタブ(13)が適合して、タブ(13)の差し込みを容易にすることに効果的である。
【0043】
したがって、一旦スリット(14)に差し込まれたタブ(13)は、タブの幅(W)がスリットの幅(W)より広いこと、またタブ(13)がくびれ(15)を有することによって、これらがロック機構として作用し、紙箱(101)の開封を阻害し、防止することに効果的である。
【0044】
このようにして、タブ(13)がスリット(14)に差し込まれることによって、外蓋(12)は内蓋(11)を覆って重なり、蓋部(10)の密閉が完成し、紙箱(101)の直方体の外観は完成する。
【0045】
この構造によってタブ(13)の差し込みを容易にすることに効果的であるとともに、ロック機構としてより強固なものとすることができる。
【0046】
すなわち、タブ(13)が薄い紙であったり、小さい形状のものであっても、容易に差し込むことが可能で、かつ開封を防止するロック機構付き紙箱の提供が可能である。したがって、いたずらや改ざんといった問題を防止することにも効果的である。
【0047】
図3は、本発明によるロック機構付き紙箱の他の実施態様を説明するための、平面展開図である。
【0048】
図3はその直方体の平面展開図であって、このブランク(100)を組み立てることによって、ロック機構付き紙箱の他の実施態様の、直方体の紙箱とすることができる。
【0049】
図1に示す例と同様に、図3に示す例においても、タブ(13)には、くびれ(15)が設けてあり、またタブ(13)の先端は突き出した円弧状に形成されている例である。
【0050】
くびれ(15)は、一旦スリット(14)に差し込んだタブ(13)が容易に引き抜かれないようにするロック機構として働く。また円弧状の先端(16)は、タブ(13)をスリット(14)に差し込む際に、より円滑に差し込むことを可能にするものである。
【0051】
また、スリット(11)の幅は、タブ(13)の幅より小さく、両端部は胴部(20)に向けて切込み(19)が設けられている。
【0052】
すなわち、スリット(14)の幅は、タブ(13)の幅より小さく設けてあることによって、一旦スリット(14)に差し込まれたタブ(13)は、幅の違いとくびれによって引き抜きが阻害され、ロック機構として有効である。
【0053】
タブ(13)と外蓋(12)との境界には、折り罫線(17)が設けてあり、折り罫線(17)はタブ(13)から外蓋(12)に向かって膨らんだ形状で設けてある。
【0054】
図3に示す例において、折り罫線の膨らんだ形状は、屋根型の直線と、もう一本タブ側の中央から屋根型の先端に向かう、角度付きT字形状で形成されている例である。この折り罫線(18)でタブ(13)を折った状態については、図4を用いて説明を加える。
【0055】
図4は、本発明によるロック機構付き紙箱の他の実施態様において、組み立ての様子を説明するための、蓋部側から見た斜視模式図である。
【0056】
図4は、本発明によるロック機構付き紙箱の一実施態様において、組み立ての様子を説明するための蓋部側から見た斜視模式図である。
【0057】
タブ(13)と外蓋(12)との境界に設けられた、折り罫線(18)を折曲げた時、折り罫線(18)は、タブ(13)から外蓋(12)に向かって膨らんだ形状であることによって、タブは折り罫線(18)に沿った形状で真ん中が凹んだ状態となり、平面ではなく3次元構造となる。
【0058】
図4に示す例において、折り罫線(18)の膨らんだ形状は、角度付きT字状の直線で形成されているために、タブ(13)の真ん中に形成される、下方への凹みも角度付きT字を反映したものになる。
【0059】
タブ(13)が、三次元の立体構造を有することによって、タブ(13)は機械的強度が増し、タブ(13)のスリット(14)への差し込みはより容易になり、かつ二次元の平面である場合に比べて、折れ曲がったりすることを防止することに効果的である。
【0060】
また、前述のようにスリット(14)の幅は、タブ(13)の幅より小さく、スリット(14)の両端部は、胴部に向けた切込み(19)を有している。
【0061】
また、この状態のタブ(13)は、両端部が胴部(20)に向けて切り込まれたスリット(14)の形状にも適合して、タブ(13)の差し込みを容易にすることに効果的である。
【0062】
また、一旦スリット(14)に差し込まれたタブ(13)は、くびれ(15)を有する場合ことによって、これがロック機構として作用し、紙箱(101)の開封を阻害し、防止することに効果的である。
【0063】
このようにして、タブ(13)がスリット(14)に差し込まれることによって、外蓋(12)は内蓋(11)を覆って重なり、蓋部(10)の密閉が完成し、紙箱(101)の直方体の外観は完成する。
【0064】
この構造によってタブ(13)の差し込みを容易にすることに効果的であるとともに、ロック機構としてより強固なものとすることができる。
【0065】
すなわち、タブ(13)が薄い紙であったり、小さい形状のものであっても、容易に差し込むことが可能で、かつ開封を防止するロック機構付き紙箱の提供が可能である。したがって、いたずらや改ざんといった問題を防止することにも効果的である。
【0066】
本発明による紙箱(101)は、底部(30)にもまた、蓋部(10)と同様のロック機構を備えることができる。この場合には、紙箱(101)の、蓋部(10)、底部(30)どちら側にも、ロック機構を有することが可能であり、より利便性が高い紙箱(101)とすることができる。
【0067】
このようにして、本発明によれば、紙箱の蓋部のタブをスリットに差し込む場合において、タブが薄い紙であったり、小さい形状のものであっても、容易に差し込むことが可能で、かつ開封を防止するロック機構付き紙箱の提供が可能である。
【符号の説明】
【0068】
10・・・蓋部
11・・・内蓋
12・・・外蓋
13・・・タブ
14・・・スリット
15・・・くびれ
16・・・先端
17・・・折り罫線
18・・・折り罫線
19・・・切込み
20・・・胴部
30・・・底部
100・・・ブランク
101・・・紙箱
・・・タブの幅
・・・スリットの幅
図1
図2
図3
図4