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特開2024-112536画像評価プログラム及び画像評価方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024112536
(43)【公開日】2024-08-21
(54)【発明の名称】画像評価プログラム及び画像評価方法
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/00 20170101AFI20240814BHJP
   B41M 1/30 20060101ALN20240814BHJP
【FI】
G06T7/00 Q
B41M1/30 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023017639
(22)【出願日】2023-02-08
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104178
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100143960
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 早百合
(72)【発明者】
【氏名】石本 関
【テーマコード(参考)】
2H113
5L096
【Fターム(参考)】
2H113BB06
2H113BB22
2H113FA24
5L096AA02
5L096EA45
5L096FA52
5L096GA51
5L096MA01
(57)【要約】
【課題】ユーザが選択可能な任意の画像データが、シート状の被加工物に加工を施すことが可能な加工装置で用いられるデータを生成する元となるデータとして適しているかを評価する画像評価プログラム及び画像評価方法を提供すること。
【解決手段】画像評価プログラムは、画像評価装置に以下の処理を実行させる指示を含む。制御部は画像を表す画像データを取得し(S4)、画像データが加工装置でシート状の被加工物に加工するのに用いる加工データを生成する元となるデータとして適しているかを、画像データに基づき生成された加工データに従って被加工物を加工した場合の加工のしやすさ、及び画像の再現性の少なくとも何れかの観点から評価する評価条件を取得する(S2)。制御部は評価条件に対応する、画像データの特徴量を取得する(S5)。制御部は画像データの特徴量に応じた値を表示部に表示する(S10)。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、制御部とを備える画像評価装置の前記制御部に、
画像を表す画像データを取得する画像データ取得処理と、
前記画像データが、加工装置でシート状の被加工物に加工するのに用いる加工データを生成する元となるデータとして適しているかを、前記画像データに基づき生成された前記加工データに従って前記被加工物を加工した場合の加工のしやすさ、及び前記画像の再現性の少なくとも何れかの観点から評価する評価条件を取得する評価条件取得処理と、
前記評価条件に対応する、前記画像データの特徴量を取得する特徴量取得処理と、
前記画像データの前記特徴量に応じた値を前記表示部に表示する表示制御処理と
を実行させるための指示を含むことを特徴とする画像評価プログラム。
【請求項2】
前記画像データは、前記画像を構成する複数の画素の各々の階調値を含み、
前記特徴量取得処理は、前記複数の画素の各々の前記階調値に基づき、前記評価条件に対応する前記画像データの前記特徴量を取得し、
前記画像評価プログラムは、
前記制御部に、前記特徴量に応じて、前記画像データが、前記加工データを生成する元となる前記データとして適しているかを表す評価結果を前記画像データに付与する評価処理を更に実行させるための指示を含み、
前記表示制御処理は、前記特徴量に応じた値として前記評価結果を前記表示部に表示することを特徴とする請求項1に記載の画像評価プログラム。
【請求項3】
前記加工装置は、被縫製物に刺繍縫製可能な刺繍ミシンであり、
前記加工データは、前記刺繍ミシンで用いられる縫製データであることを特徴とする請求項2に記載の画像評価プログラム。
【請求項4】
前記制御部は、
前記特徴量取得処理で、前記複数の画素の各々の前記階調値に基づき、前記画像に含まれる、同一の色で表される連続する部分である開区間の数を前記特徴量として取得し、
前記評価処理で、前記特徴量が少ない程、前記特徴量が多い場合よりも、高く評価することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像評価プログラム。
【請求項5】
前記画像評価プログラムは、
前記複数の画素の各々の前記階調値に基づき、前記画像を表す複数の線分を設定する線分設定処理を更に実行するための指示を含み、
前記制御部は、
前記特徴量取得処理で、前記複数の線分に応じた数を前記特徴量として取得することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像評価プログラム。
【請求項6】
前記制御部は、
前記評価処理で、前記特徴量が少ない程、前記特徴量が多い場合よりも、高く評価することを特徴とする請求項5に記載の画像評価プログラム。
【請求項7】
前記制御部は、
前記特徴量取得処理で、前記複数の線分の内の、長さが所定値未満である線分の数を前記特徴量として取得し、
前記評価処理で、前記特徴量が少ない程、前記特徴量が多い場合よりも、高く評価することを特徴とする請求項5に記載の画像評価プログラム。
【請求項8】
前記制御部は、
前記特徴量取得処理で、前記複数の画素の各々の前記階調値に基づき、前記画像に含まれる色に応じた数を前記特徴量として取得し、
前記評価処理で、前記特徴量が少ない程、前記特徴量が多い場合よりも、高く評価することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像評価プログラム。
【請求項9】
前記画像評価プログラムは、
前記複数の画素の各々の前記階調値に基づき、前記画像を表す複数の色を前記加工装置で加工可能な色に減色する減色処理と
を更に実行するための指示を含み、
前記制御部は、
前記特徴量取得処理で、前記減色処理後の前記画像の色の数を前記特徴量として取得し、
前記評価処理で、前記特徴量が少ない程、前記特徴量が多い場合よりも、高く評価することを特徴とする請求項8に記載の画像評価プログラム。
【請求項10】
前記制御部は、
前記特徴量取得処理で、前記画像に含まれる色のグラデーションに応じた量を前記特徴量として取得し、
前記評価処理で、前記特徴量が少ない程、前記特徴量が多い場合よりも、高く評価することを特徴とする請求項8に記載の画像評価プログラム。
【請求項11】
前記制御部は、
前記特徴量取得処理で、前記画像データに基づき生成された前記加工データに従って前記被加工物を前記加工装置で加工する場合の加工予測時間を前記特徴量として取得することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像評価プログラム。
【請求項12】
前記制御部は、
前記特徴量取得処理で、前記画像に含まれる、同一の色で表される連続する部分を開区間として、前記開区間毎に所定の規則で配置された線分の加工位置を示す前記加工データに従って前記被加工物を前記加工装置で加工する場合の前記加工予測時間を前記特徴量として取得し、
前記評価処理で、前記特徴量が少ない程、前記特徴量が多い場合よりも、高く評価することを特徴とする請求項11に記載の画像評価プログラム。
【請求項13】
前記制御部は、
前記表示制御処理で、複数組の前記画像と、前記評価結果とを対応付けて前記表示部に一覧表示することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像評価プログラム。
【請求項14】
前記制御部は、
前記表示制御処理で、前記複数組の前記画像と、前記評価結果とを前記評価結果が高い順にソートして表示することを特徴とする請求項13に記載の画像評価プログラム。
【請求項15】
前記制御部は、
前記表示制御処理で、前記評価結果が所定評価よりも低い前記画像には前記評価結果と共に、前記画像データが前記加工装置で加工するよりも印刷装置で印刷する方が向いていることを示す情報を対応付けて前記表示部に表示することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像評価プログラム。
【請求項16】
前記画像評価プログラムは、
前記複数の画素の各々の前記階調値を変更する条件を取得する指示取得処理と、
前記条件に従って、前記複数の画素の各々の前記階調値を変更する変更処理と
を更に実行するための指示を含み、
前記制御部は、
前記特徴量取得処理で、変更後の前記複数の画素の各々の前記階調値に基づき、前記評価条件に対応する前記画像データの前記特徴量を取得することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像評価プログラム。
【請求項17】
表示部と、制御部とを備える画像評価装置の前記制御部によって実行される画像評価方法であって、
画像を表す画像データを取得する画像データ取得工程と、
前記画像データが、加工装置でシート状の被加工物に加工するのに用いる加工データを生成する元となるデータとして適しているかを、前記画像データに基づき生成された前記加工データに従って前記被加工物を加工した場合の加工のしやすさ、及び前記画像の再現性の少なくとも何れかの観点から評価する評価条件を取得する評価条件取得工程と、
前記評価条件に対応する、前記画像データの特徴量を取得する特徴量取得工程と、
前記画像データの前記特徴量に応じた値を前記表示部に表示する表示制御工程と
を備えることを特徴とする画像評価方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザが選択可能な任意の画像データが、シート状の被加工物に加工を施すことが可能な加工装置で用いられるデータを生成する元となるデータとして適しているかを評価する画像評価プログラム及び画像評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像評価装置は、カメラ等で自動撮影した画像の中から、目的に応じた画像かどうかを評価する(例えば、特許文献1参照)。画像評価装置は、画像取得手段、記憶手段、編集対象特定手段、及びスコアリング手段を備える。記憶手段は、画像と、編集対象の属性情報とを記憶する。編集対象特定手段は、画像と、編集対象の属性情報とを照合して、画像の中から編集対象を含む画像を特定する。スコアリング手段は、編集対象を含む画像を複数組み合わせてスコア化し、スコアが閾値を超える画像を選択する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-114071号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ユーザが選択可能な任意の画像データが、シート状の被加工物に加工を施すことが可能な加工装置で用いられるデータを生成する元となるデータとして適しているかを評価する技術が求められている。
【0005】
本発明の目的は、ユーザが選択可能な任意の画像データが、シート状の被加工物に加工を施すことが可能な加工装置で用いられるデータを生成する元となるデータとして適しているかを評価する画像評価プログラム及び画像評価方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第一態様に係る画像評価プログラムは、表示部と、制御部とを備える画像評価装置の前記制御部に、画像を表す画像データを取得する画像データ取得処理と、前記画像データが、加工装置でシート状の被加工物に加工するのに用いる加工データを生成する元となるデータとして適しているかを、前記画像データに基づき生成された前記加工データに従って前記被加工物を加工した場合の加工のしやすさ、及び前記画像の再現性の少なくとも何れかの観点から評価する評価条件を取得する評価条件取得処理と、前記評価条件に対応する、前記画像データの特徴量を取得する特徴量取得処理と、前記画像データの前記特徴量に応じた値を前記表示部に表示する表示制御処理とを実行させるための指示を含む。画像評価プログラムは、特徴量に応じた値を画像評価装置の表示部に表示させることで、加工データを生成する元となる画像データを選択する際のユーザの利便性を従来に比べ向上することに貢献する。画像評価装置のユーザは、特徴量に応じた値を参照して、画像データが、加工データを生成する元となるデータとして適しているかを判断できる。
【0007】
本発明の第二態様に係る画像評価方法は、表示部と、制御部とを備える画像評価装置の前記制御部によって実行される画像評価方法であって、画像を表す画像データを取得する画像データ取得工程と、前記画像データが、加工装置でシート状の被加工物に加工するのに用いる加工データを生成する元となるデータとして適しているかを、前記画像データに基づき生成された前記加工データに従って前記被加工物を加工した場合の加工のしやすさ、及び前記画像の再現性の少なくとも何れかの観点から評価する評価条件を取得する評価条件取得工程と、前記評価条件に対応する、前記画像データの特徴量を取得する特徴量取得工程と、前記画像データの前記特徴量に応じた値を前記表示部に表示する表示制御工程とを備える。画像評価方法は、特徴量に応じた値を表示部に表示することで、加工データを生成する元となる画像データを選択する際のユーザの利便性を従来に比べ向上することに貢献する。画像評価装置のユーザは、特徴量に応じた値を参照して、画像データが、加工データを生成する元となるデータとして適しているかを判断できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】端末装置1、刺繍ミシン2、及び印刷装置4を備えるデータ生成システム5の概略構成を示すブロック図である。
図2】端末装置1の記憶部14の画像データ記憶エリア20に記憶されたフォルダ21から26、及びフォルダ22に記憶された画像P1からP3の説明図である。
図3】画像評価処理のフローチャートである。
図4図3の画像評価処理で実行される評価算出処理のフローチャートである。
図5】評価対象となる画像群を選択する画面G1と、評価対象の画像P1からP3が、評価が高い順にソートされて表示された画面G2との説明図である。
図6】第一変形例の評価算出処理のフローチャートである。
図7】第二変形例の評価算出処理のフローチャートである。
図8】第三変形例の評価算出処理のフローチャートである。
図9】第四変形例の評価算出処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の実施形態を、図面を参照して説明する。図1に示すように、データ生成システム5(以下、「システム5」という。)は、端末装置1、刺繍ミシン2、及び印刷装置4を備える。端末装置1は、周知のタブレット型の端末装置又は多機能携帯電話機(所謂、スマートフォン)である。刺繍ミシン2は、刺繍縫製が可能な家庭用ミシン又は多針ミシンである。印刷装置4は、加工布に印刷可能な印刷装置である。システム5の端末装置1は、ユーザにより選択された任意の画像データが、加工装置でシート状の被加工物に加工するのに用いる加工データを生成する元となるデータとして適しているかを、画像データに基づき生成された加工データに従って被加工物を加工した場合の加工のしやすさ、及び画像の再現性の少なくとも何れかの観点から評価する機能を備える。本例の加工装置は、刺繍ミシン2であり、加工データは、加工布等のシート状の被縫製物に刺繍模様を縫製するための縫製データである。端末装置1は、ユーザにより選択された画像データに基づき画像中の模様を刺繍縫製するための縫製データを生成し、生成された縫製データを、ネットワーク3を介して刺繍ミシン2に出力できる。刺繍ミシン2は、端末装置1から出力された縫製データに基づき、刺繍縫製を実行できる。端末装置1は、ユーザにより選択された画像データに基づき印刷データを生成し、生成された印刷データをネットワーク3を介して印刷装置4に出力できる。印刷装置4は、端末装置1から出力された印刷データに基づき、加工布に印刷できる。
【0010】
端末装置1は、CPU6、ROM12、RAM13、記憶部14、通信部15、及び入出力インターフェイス17を備える。CPU6は、端末装置1の制御を司る。CPU6は、バス16を介して、ROM12、RAM13、記憶部14、通信部15、及び入出力インターフェイス17と電気的に接続する。ROM12には、各種プログラム及び設定値が記憶される。RAM13には、一時的なデータが記憶される。記憶部14は、不揮発性の記憶装置である。記憶部14には、図2の画像データ記憶エリア20並びに後述の画像評価処理の実行に必要な画像評価プログラム及び各種設定値が記憶される。通信部15は、端末装置1をネットワーク3に接続するためのインターフェイスである。CPU6は、通信部15を介して、ネットワーク3に接続する他の機器(例えば、刺繍ミシン2及び印刷装置4)とデータの送受信を実行できる。入出力インターフェイス17は、表示部18、入力部19、及び撮影部11と接続されている。表示部18は、例えば、液晶ディスプレイである。入力部19は、例えば、タッチパネルであり、各種指示を入力する場合に用いられる。撮影部11は、例えば、周知のCMOSイメージセンサである。
【0011】
図2から図5を参照して、端末装置1によって実行される画像評価処理を、図2の具体例を用いて説明する。図2に示す画像データ記憶エリア20は、画像データを複数のフォルダ21から26に分けて記憶する。フォルダ21から26の名称は各々、ALBUM1から6である。フォルダ22には、画像P1からP3に対応する画像データが記憶されている。画像P1からP3の名称は各々、PICTURE1から3である。各画像データは、複数の画素データから構成されている。各画素データは、画像を構成する二次元マトリクス状に配置された画素に対応し、RGBの階調値で表される色情報を含む。画像P1は、八色で表される、白色を背景とするイラストである。画像P2は、撮影部11で撮影された、降雪中の屋外に配置された雪だるまの写真である。画像P3は、撮影部11で撮影された、人物の写真である。画像データ記憶エリア20に記憶される画像データの画像は、例えば、撮影部11で撮影された画像、通信部15を介して外部装置から取得された画像、及びユーザが描画用のアプリケーションを用いて作成した画像の中から選択された画像である。つまり画像は、写真でもよいし、イラストでもよい。端末装置1のCPU6は、電源がONにされた後、ユーザから画像評価処理開始の指示を取得した場合に、記憶部14に記憶された画像評価プログラムをRAM13に読み出す。CPU6は、画像評価処理に必要な設定値を、ROM12又は記憶部14からRAM13に読み出す。CPU6は、RAM13に読み出された画像評価プログラムに含まれる指示に従って、以下のステップを有する画像評価処理を実行する。
【0012】
図3に示すように、画像評価処理では、CPU6は、表示部18に図5の画面G1を表示する。画面G1は、画像データ記憶エリア20に記憶されたフォルダ21から26の各々について、アイコンC1、名称C2、及びフォルダに記憶されている画像数C3を表示する。名称C2及び画像数C3は、アイコンC1の右方に配置される。各フォルダには、複数の画像が記憶されている。ユーザは、画面G1に表示された六つのフォルダ21から26の中から、一以上のフォルダを選択する。CPU6は、ユーザが選択した一以上のフォルダを、評価する対象となる画像群が記憶されたフォルダとして取得する(S1)。具体例では、三つの画像P1からP3が記憶されたフォルダ22が取得される。
【0013】
CPU6は、評価条件を取得する(S2)。評価条件は、画像データに基づき生成された縫製データに従って被縫製物に刺繍模様を縫製した場合の縫製作業のしやすさ、及び刺繍模様による画像の再現性の少なくとも何れかの観点から設定された、一以上の条件を含む。評価条件は一つの条件であってもよいし、複数の条件が組み合わされた条件でもよい。評価条件は、予め設定された条件でもよいし、ユーザにより設定された条件でもよい。評価は、数値によって表されてもよいし、評価が高い順に高、中、及び低等の度合いによって表されてもよい。本例の評価条件は、画像データを元に縫製データを生成した場合の、刺繍予測時間に基づき、被縫製物に刺繍模様を縫製した場合の縫製作業のしやすさを評価する条件である。CPU6は、刺繍予測時間に応じて、高、中、及び低の三段階で画像データに評価を付与する。
【0014】
CPU6は、S1で取得されたフォルダ内の画像データを順に読み出すための変数Nに1を設定する(S3)。CPU6は、N番目の画像データを取得する(S4)。変数Nが1である時、具体例のCPU6は、画像P1の画像データを取得する。CPU6は、S4で取得された画像データについて評価算出処理を実行する(S5)。評価算出処理では、S2で取得された評価条件に応じて、S1で取得されたフォルダに記憶された画像データの各々が、加工装置でシート状の被加工物に加工するのに用いる加工データを生成する元となるデータとして適しているかを評価する処理が実行される。CPU6は、S2で取得された評価条件に従って、画像データの各々が、縫製データを生成する元となるデータとして適しているかを評価する。
【0015】
図4に示すように、CPU6は、複数の画素の各々の階調値に基づき、減色処理を行う(S30)。減色処理は、任意の方法が用いられてよく、例えば、メディアンカット法を用いて行われる。減色処理により元画像に微小領域ができる場合には、例えば、ノイズリダクションにより微小領域が他の分割領域に統合される。画像P1が減色処理された場合、減色後の画像の色数は八色のままであってもよい。画像P2、P3が減色処理された場合、減色後の画像の色数は10色以上である。
【0016】
CPU6は、減色処理された画像の複数の画素の各々の階調値に基づき、減色処理された画像のうち、連続する同じ色の画素群を開区間とし、開区間毎に所定条件に従って線分を設定する(S31)。所定条件は、刺繍ミシン2の刺繍枠の大きさ、及び減色された画像から縫製データを変換する方法に応じて適宜設定されればよい。刺繍ミシン2の刺繍枠の大きさは、刺繍ミシン2から取得されてもよいし、入力部19を介して入力されてもよい。減色された画像から縫製データを変換する方法は、例えば、オートパンチ、フォトステッチ、及びクロスステッチの何れかから選択される。オートパンチは、開区間をタタミ縫い等の所定の縫目で縫製する場合の変換方法である。フォトステッチは、線画のような細かい線分状の縫目により模様を表す場合の変換方法である。クロスステッチは、X字状の縫目で模様を表す場合の変換方法である。変換方法がオートパンチの場合、所定条件は更に、開区間を表現する縫目の種類、縫目の延設方向、及び糸密度等を含む。縫目の種類は、タタミ縫い、及びサテン縫い等の縫目から適宜選択されればよい。所定条件は、特定の色又は背景色等、縫目を設定しない色を含んでもよい。具体例の所定条件は、オートパンチで、白色背景に縫目を設定せず、開区間をタタミ縫いで縫製する条件である。減色された画像中の開区間の数は、画像P2、画像P3、画像P1の順に多い。S31で設定される線分の数は、画像P2、画像P3、画像P1の順に多い。
【0017】
CPU6は、S31で設定された線分の長さの総和、開区間の数、及び色の数に応じて算出された刺繍予測時間Tを、S2で取得された評価条件に対応する、画像データの特徴量として取得する(S32)。刺繍予測時間Tは、S4で取得された画像データの複数の画素の各々の階調値に基づき、設定される値である。より詳細には、刺繍予測時間Tは、S31で設定された線分に基づき、縫製データを生成し、生成された縫製データに基づき、公知の方法で算出されてもよい。刺繍予測時間Tは、S31で設定された線分の長さの総和、開区間の数、及び色の数を、所定の式に代入して算出されてもよい。CPU6は、刺繍ミシン2の機種、現在装着されている糸の色を刺繍ミシン2及び入力部19の何れかから取得して刺繍予測時間Tを算出してもよい。一般に、S31で設定される線分の数が少ないほど、線分の数が多い場合に比べ、刺繍予測時間Tは短い。使用糸色数が少ないほど、使用糸色数が多い場合に比べ、刺繍予測時間Tは短い。開区間が少ないほど、開区間が多い場合に比べ、刺繍予測時間Tは短い。
【0018】
CPU6は、刺繍予測時間Tが閾値T1以下であるかを判断する(S33)。刺繍予測時間Tが閾値T1以下である場合(S33:YES)、CPU6は、N番目の画像データの評価に「高」を設定する(S34)。閾値T1及び後述の閾値T2は、予め定められてもよいし、ユーザが設定した値でもよい。刺繍予測時間Tが閾値T1以下ではない場合(S33:NO)、CPU6は、刺繍予測時間Tが閾値T1より大きく、且つ、閾値T2以下であるかを判断する(S35)。閾値T2は、閾値T1よりも大きい。刺繍予測時間Tが閾値T1より大きく、且つ、閾値T2以下である場合(S35:YES)、CPU6は、N番目の画像データの評価に「中」を設定する(S36)。S34又はS36の次に、CPU6は、N番目の画像データに値が0のフラグを対応付ける(S38)。フラグは、N番目の画像データが表す模様を刺繍縫製するのではなく、印刷装置4により加工布に印刷することを勧めるか否かを決める処理で用いられる。本例の端末装置1は、フラグが0である場合、布印刷を勧めず、フラグが1である場合、布印刷を勧める。
【0019】
CPU6は、刺繍予測時間Tが閾値T2より大きい場合(S35:NO)、CPU6は、N番目の画像データの評価に「低」を設定し(S37)、フラグに1を設定する(S39)。S38又はS39の次に、CPU6は以上で評価算出処理を終了し、処理を図3の画像評価処理に戻す。
【0020】
S5の次に、CPU6は、変数Nが、S1で取得されたフォルダが記憶する最後の画像データかを判断する(S6)。変数Nが最後ではない場合(S6:NO)、CPU6は、変数Nを1だけインクリメントし(S7)、処理をS4に戻す。具体例では、CPU6は、画像P1に評価「高」を設定し(S34)、画像P2に評価「低」を設定し(S37)、画像P3に評価「中」を設定する(S36)。CPU6は、画像P1、P3のフラグに0を設定し(S38)、画像P2のフラグに1を設定する(S39)。
【0021】
変数Nが最後である場合(S6:YES)、CPU6は、S5で算出された評価に基づき、表示対象となる画像を特定する(S8)。表示対象の特定方法は適宜設定されてよく、例えば、CPU6は、S5で評価が算出された全ての画像を表示対象としてもよいし、S5で評価が算出された全ての画像のうち、評価が高い順に所定数の画像を表示対象としてもよいし、S5で評価が算出された全ての画像のうち、評価が所定値以上の画像を表示対象としてもよい。具体例では、CPU6は、S5で評価が算出された全ての画像を表示対象とする。
【0022】
CPU6は、S8で特定された表示対象を、S5で算出された評価が高い順にソートする(S9)。具体例では、評価が高い順に、画像P1、画像P3、及び画像P2とソートされる。CPU6は、S9でのソート順に画像を配置した画面G2を表示部18に表示する(S10)。図5の画面G2は、S1で取得されたフォルダ22に含まれる画像データの各々について、サムネイル画像F1、画像名F2、及び評価F3が対応付けて表示される。画像名F2及び評価F3は、サムネイル画像F1の右方に配置される。画面G2に表示された画像P1からP3の内、フラグに1が対応付けられている画像P2には、縫製データの生成に用いるよりも、加工布に印刷することを推奨するメッセージF4が、評価F3の下方に配置される。画面G2は、更に、バーG3と、キーG4を含む。バーG3は、画面G2に表示された画像のパラメータとしてのコントラストを変更することを指示する。パラメータは、コントラストの他、複数の画素の階調値の変更に用いられる任意のパラメータであってよい。キーG4は、バーG3で指定されたコントラストの条件で、再度評価を算出することを指示する。ユーザは、画面G2を参考に、縫製データを作成したい画像データが見つかった場合に、縫製データの元となる画像のサムネイル画像F1を選択する。ユーザは、コントラストを変えた条件で評価を再計算したい場合に、バーG3を操作後、キーG4を押下して、再度評価を算出することを指示する。
【0023】
CPU6が、入力部19を介して、画面G2中の何れかのサムネイル画像F1を選択する指示が検出されたかを判断する(S11)。サムネイル画像F1を選択する指示が検出されない場合(S11:NO)、CPU6は、入力部19を介して、キーG4の押下が検出されたかを判断する(S22)。キーG4の押下が検出されない場合(S22:NO)、CPU6は、処理をS11に戻す。キーG4の押下が検出された場合(S22:YES)、CPU6は、S1で取得された一以上のフォルダ中の各画像の階調値を、バーG3で設定されたパラメータの値に従って変更する(S23)。CPU6は処理をS2に戻し、バーG3で設定された条件で階調値が変更された画像データを用いて、評価を算出し、算出された評価を表示部18に表示する処理を行う(S2からS10)。
【0024】
画面G2に表示された複数の画像の中から、縫製データの元となる画像のサムネイル画像F1が選択された場合(S11:YES)、CPU6は、フラグが0であるかを判断する(S13)。S11で画像P1又は画像P3が選択された場合、フラグは0であるので(S13:YES)、CPU6は、縫製データ編集処理を実行する(S14)。縫製データ編集処理では、S11で選択された、減色後の画像データに基づき、移動、回転、拡大縮小、及び色の変更等の縫製データを編集する処理が実行される。CPU6は、入力部19を介して、S14で編集された縫製データを刺繍ミシン2に出力する縫製出力指示が検出されたかを判断する(S15)。縫製出力指示が検出された場合(S15:YES)、CPU6は、S14で編集された縫製データを生成し、生成された縫製データを、通信部15を介して刺繍ミシン2に出力する(S16)。縫製データは、公知の方法で適宜生成されればよく、例えば、CPU6は、S31で設定された線分上に、所定間隔で針落ち点を設定し、開区間毎に設定された針落ち点を結ぶ順序を定めることで、縫製順序、針落ち点の座標データ、及び糸色データを含む縫製データを生成してもよい。刺繍ミシン2では、端末装置1から出力された縫製データを受信する処理が実行され、受信された縫製データに基づき、刺繍枠に挟持された被縫製物に刺繍模様を縫製する処理が実行される。縫製出力指示が検出されない場合(S15:NO)、又はS16の次に、CPU6は、以上で画像評価処理を終了する。
【0025】
S11で画像P2が選択された場合、フラグは1であるので(S13:NO)、CPU6は、選択された画像は、縫製データの元となるデータとするよりも、加工布に印刷する方が適していることを示すメッセージを表示部18に表示する(S17)。CPU6は、入力部19を介して、刺繍編集する指示を検出したかを判断する(S18)。刺繍編集をする指示が検出された場合(S18:YES)、CPU6は、S11で選択された画像データに関するS14の処理を行う(S14)。刺繍編集をする指示が検出されない場合(S18:NO)、CPU6は、印刷データ編集処理を行う(S19)。印刷データ編集処理では、S11で選択された、減色後の画像データ、又はS4で取得された減色前の画像データに基づき、加工布に印刷を行うための印刷データを編集する処理が実行される。CPU6は、入力部19を介して、S14で編集された印刷データを印刷装置4に出力する印刷出力指示が検出されたかを判断する(S20)。印刷出力指示が検出された場合(S20:YES)、CPU6は、S19で編集された印刷データを生成し、生成された印刷データを通信部15を介して印刷装置4に出力する(S21)。印刷装置4では、端末装置1から出力された印刷データを受信する処理が実行され、受信された印刷データに基づき、加工布にS19で編集された画像を印刷する処理が実行される。印刷出力指示が検出されない場合(S20:NO)、又はS21の次に、CPU6は、以上で画像評価処理を終了する。
【0026】
上記実施形態の評価算出処理は適宜変更されてよい。図6を参照して、図2の具体例を用いて、第一変形例の評価算出処理を説明する。第一変形例の評価は、0から4の整数で表され、値が大きいほど評価が高い。画像P1からP3の評価算出処理は各々、互いに異なるタイミングで実行されるが、説明を簡単にするために、並列に説明する。CPU6は、評価を算出するための変数Pに0を設定する(S40)。CPU6は、S30と同様にN番目の画像データに減色処理を実行する(S41)。CPU6はS41で減色された後の色に基づき、刺繍縫製で用いられる使用糸色数を取得する(S42)。糸色の設定方法は適宜設定されればよく、例えば、S41で減色後の複数の色の各々に最も近い糸色が使用糸色とされてもよい。画像P1の使用糸色数は八色である。画像P2、P3の使用糸色数は十色以上である。CPU6は、S42で取得された使用糸色数が、閾値J1未満であるかを判断する(S43)。刺繍ミシン2で刺繍模様を縫製する場合の使用糸色数は、通常十色程度が設定される。閾値J1は、通常の使用糸色数を考慮して設定される。画像P1では、使用糸色数が閾値J1未満であると判断され(S43:YES)、CPU6は、変数Pを1だけインクリメントした後(S44)、S45の処理を実行する。画像P2、P3では、使用糸色数が閾値J1以上であると判断され(S43:NO)、CPU6は、S31と同様に、減色処理された画像データに線分を設定する(S45)。CPU6は、S45で設定された線分の両端を構成点とした場合の、構成点の数を取得する(S46)。CPU6は、S46で取得された構成点の数が閾値J2よりも小さいかを判断する(S47)。画像P1、P3では構成点の数が閾値J2よりも小さいと判断され(S47:YES)、CPU6は、変数Pを1だけインクリメントした後(S48)、S49の処理を実行する。
【0027】
画像P2では、構成点の数が閾値J2以上であると判断され(S47:NO)、CPU6は、S45で設定された線分の内、長さがL未満の線分の数を取得する(S49)。CPU6は、S49で取得された長さがL未満の線分の数が閾値J3よりも小さいかを判断する(S50)。画像P1、P3では、長さがL未満の線分の数が閾値J3よりも小さいと判断され(S50:YES)、CPU6は、変数Pを1だけインクリメントした後(S51)、S52の処理を実行する。画像P2では、長さがL未満の線分の数が閾値J3以上であると判断され(S50:NO)、CPU6は、S41で減色された画像データのグラデーションに応じた量として、グラデーションの有無を取得する(S52)。CPU6は、S52でグラデーション有りが取得されたかを判断する(S53)。画像P1、P3ではグラデーション無しが取得され(S53:NO)、CPUは、変数Pを1だけインクリメントした後(S54)、S55の処理を実行する。画像P2では、グラデーション有りが取得され(S53:YES)、CPU6は、変数Pが閾値J4よりも小さいかを判断する(S55)。閾値J4は、変数Pが取り得る範囲を考慮し、1から3の何れかの値が設定される。画像P2は、変数Pが閾値J4よりも小さいと判断され(S55:YES)、CPU6はフラグに1を設定する(S56)。画像P1、P3は、変数Pが閾値J4よりも小さくはないと判断され(S55:NO)、CPU6は、フラグに0を設定する(S57)。第一変形例の評価算出処理により、CPU6は、画像P1の評価を4に設定し、画像P2の評価を0に設定し、画像P3の評価を3に設定する。CPU6は、画像P1、P3のフラグを0に設定し、画像P2のフラグを1に設定する。
【0028】
図7を参照して、第二変形例の評価算出処理を説明する。図7では、図6の第一変形例の評価算出処理と同様の処理には同じステップ番号を付与している。図7に示すように、第二変形例の評価算出処理は、S43、S44の処理に替えて、S61の処理を行い、S47、S48の処理に替えて、S62の処理を行い、S50からS55の処理に替えて、S63からS65の処理を行う点で、第一変形例と異なる。以下、第一変形例と同様な処理については説明を省略し、第一変形例と互いに異なる処理について説明する。第二変形例では、S42、S46、S49の各々で取得された値は、画像データと対応付けて記憶部14に記憶される。S61ではCPU6は、式(1)を用い、S42で取得され使用色数の偏差値K1を取得する(S61)。
【0029】
偏差値K1=(今回の値-これまでS42で取得された値の平均値)/(これまでS42で取得された値の標準偏差)×10+50 ・・・式(1)
【0030】
同様に、S62ではCPU6は、SS46で取得された構成点の偏差値K2を取得する(S62)。S63ではCPU6は、S49で取得された長さがL未満の線分の数の偏差値K3を取得する(S63)。CPU6は、係数k1からk3と式(2)とを用い、重み付け評価Qを算出する(S64)。係数k1からk3は、予め設定されてもよいし、ユーザにより設定されてもよい。係数k1からk3は各々、端末装置1のユーザがS11で選択する画像の評価の傾向に応じて、自動的に変更される値でもよい。
【0031】
評価Q=k1×K1+k2×K2+k3×K3 ・・・式(2)
【0032】
CPU6は、S64で算出された評価Qが閾値J5よりも小さいかを判断する(S65)。閾値J5は、評価Qが取り得る範囲を考慮して設定される。評価Qが閾値J5よりも小さい場合(S65:YES)、CPU6はフラグに1を設定する(S56)。評価Qが閾値J5よりも小さくはない場合(S65:NO)、CPU6は、フラグに0を設定する(S57)。第二変形例の評価算出処理によれば、例えば評価が高い順に画像P1、画像P3、画像P2である。CPU6は、画像P1、P3のフラグを0に設定し、画像P2のフラグを1に設定する。
【0033】
図8を参照して、第三変形例の評価算出処理を説明する。図8では、図4の実施形態の評価算出処理と同様の処理には同じステップ番号を付与している。図8に示すように、第三変形例の評価算出処理は、S31、S32の処理に替えて、S71の処理を行い、S33の処理に替えて、S72の処理を行い、S35の処理に替えて、S73の処理を行う点で、上記実施形態と異なる。以下、上記実施形態と同様な処理については説明を省略し、実施形態と互いに異なる処理について説明する。S71ではCPU6は、S30で減色された画像の開区間の数Eを取得する(S71)。S72ではCPU6は、S71で取得された数Eが閾値E1以下であるかを判断する(S72)。数Eが閾値E1以下である場合(S72:YES)、CPU6は、N番目の画像データの評価に「高」を設定する(S34)。数Eが閾値E1以下ではない場合(S72:NO)、CPU6は、数Eが閾値E1より大きく、且つ、閾値E2以下であるかを判断する(S73)。閾値E2は、閾値E1よりも大きい値が適宜設定されればよい。数Eが閾値E1より大きく、且つ、閾値E2以下である場合(S73:YES)、CPU6は、N番目の画像データの評価に「中」を設定する(S36)。S34又はS36の次に、CPU6は、N番目の画像データに値が0のフラグを対応付ける(S38)。数Eが閾値E1より大きく、且つ、閾値E2以下ではない、つまり閾値E2より大きい場合(S73:NO)、CPU6は、N番目の画像データの評価に「低」を設定し(S37)、フラグに1を設定する(S39)。S38又はS39の次に、CPU6は以上で評価算出処理を終了し、処理を図3の画像評価処理に戻す。
【0034】
図9を参照して、第四変形例の評価算出処理を説明する。図9では、図4の実施形態の評価算出処理と同様の処理には同じステップ番号を付与している。図9に示すように、第三変形例の評価算出処理は、S31、S32の処理に替えて、S81の処理を行い、S33の処理に替えて、S82の処理を行い、S35の処理に替えて、S83の処理を行う点で、上記実施形態と異なる。以下、上記実施形態と同様な処理については説明を省略し、実施形態と互いに異なる処理について説明する。S81ではCPU6は、S30で減色後の画像データの色数Wを取得する(S81)。S82ではCPU6は、S81で取得された数Wが閾値W1以下であるかを判断する(S82)。数Wが閾値W1以下である場合(S82:YES)、CPU6は、N番目の画像データの評価に「高」を設定する(S34)。数Wが閾値W1以下ではない場合(S82:NO)、CPU6は、数Wが閾値W1より大きく、且つ、閾値W2以下であるかを判断する(S83)。閾値W2は、閾値W1よりも大きい値が適宜設定されればよい。数Wが閾値W1より大きく、且つ、閾値W2以下である場合(S83:YES)、CPU6は、N番目の画像データの評価に「中」を設定する(S36)。S34又はS36の次に、CPU6は、N番目の画像データに値が0のフラグを対応付ける(S38)。数Wが閾値W1より大きく、且つ、閾値W2以下ではない、つまり閾値W2より大きい場合(S83:NO)、CPU6は、N番目の画像データの評価に「低」を設定し(S37)、フラグに1を設定する(S39)。S38又はS39の次に、CPU6は以上で評価算出処理を終了し、処理を図3の画像評価処理に戻す。
【0035】
上記実施形態において、端末装置1、表示部18、CPU6、及び刺繍ミシン2は各々、本発明の画像評価装置、表示部、制御部、及び加工装置の一例である。図3のS4の処理は、本発明の画像データ取得処理及び画像データ取得工程の一例である。S2の処理は、本発明の評価条件取得処理及び評価条件取得工程の一例である。S32の処理は、本発明の特徴量取得処理及び特徴量取得工程の一例である。S34、S36、S37は、本発明の評価処理の一例である。S10の処理は、本発明の表示制御処理及び表示制御工程の一例である。S31の処理は、本発明の線分設定処理の一例である。S30の処理は、本発明の減色処理の一例である。
【0036】
上記実施形態の端末装置1は、表示部18と、CPU6とを備える。画像評価プログラムは、CPU6に以下のS4、S2、S32、及びS10の処理を実行させるための指示を含む。CPU6は、画像を表す画像データを取得する(S4)。CPU6は、画像データが、加工装置でシート状の被加工物に加工するのに用いる加工データを生成する元となるデータとして適しているかを、画像データに基づき生成された加工データに従って被加工物を加工した場合の加工のしやすさ、及び画像の再現性の少なくとも何れかの観点から評価する評価条件を取得する(S2)。CPU6は、評価条件に対応する、画像データの特徴量を取得する(S32)。CPU6は、画像データの特徴量に応じた値を表示部18に表示する(S10)。画像評価プログラムは、特徴量に応じた値を端末装置1の表示部18に表示させることで、加工データを生成する元となる画像データを選択する際のユーザの利便性を従来に比べ向上することに貢献する。端末装置1のユーザは、特徴量に応じた値を参照して、画像データが、加工データを生成する元となるデータとして適しているかを判断できる。
【0037】
上記実施形態の画像データは、画像を構成する複数の画素の各々の階調値を含む。S32の処理は、複数の画素の各々の階調値に基づき、評価条件に対応する画像データの特徴量を取得する。画像評価プログラムに従い、CPU6は、特徴量に応じて、画像データが、加工データを生成する元となるデータとして適しているかを表す評価結果を、画像データに付与する(S33からS37)。CPU6は、特徴量に応じた値として評価結果を表示部18に表示する。端末装置1は、複数の画素の各々の階調値に基づき、評価条件に対応する画像データの特徴量を取得できる。端末装置1のユーザは、評価結果を参照して、画像データが、加工データを生成する元となるデータとして適しているかを判断できる。
【0038】
上記実施形態の加工装置は、被縫製物に刺繍縫製可能な刺繍ミシン2であり、加工データは、刺繍ミシンで用いられる縫製データである。端末装置1のユーザは、評価結果を参照して、画像データが縫製データを生成する元となるデータとして適しているかを判断できる。端末装置1は、縫製データを生成する元となる画像データを選択する際のユーザの利便性を従来に比べ向上することに貢献する。
【0039】
第三変形例の画像評価プログラムを実行するCPU6は、S71の処理で、複数の画素の各々の階調値に基づき、画像に含まれる、同一の色で表される連続する部分である開区間の数を特徴量として取得する(S71)。S34、S36、S37、S72、及びS73の処理で、CPU6は、特徴量が少ない程、特徴量が多い場合よりも、高く評価する。一般に開区間の数が多いほど、加工装置で被加工物を加工する処理が複雑となる。端末装置1は、開区間の数を取得し、開区間の数に応じて画像データに評価を付与するユーザの手間を省略することに貢献する。端末装置1のユーザは、評価結果を参照して、開区間の数に基づき、加工のしやすさの観点から、画像データが縫製データを生成する元となるデータとして適しているかを判断できる。
【0040】
第一変形例及び第二変形例の画像評価プログラムを実行するCPU6は、複数の画素の各々の階調値に基づき、画像を表す複数の線分を設定する処理を実行する(S45)。第一変形例のCPU6は、S46の処理で、S45で設定された複数の線分に応じた数を特徴量として取得する(S46)。第二変形例のCPU6は、S62の処理で、S45で設定された複数の線分に応じた数を特徴量として取得する(S62)。端末装置1は、画像を表す線分の数を取得し、画像を表す線分の数に応じて画像データに評価を付与するユーザの手間を省略することに貢献する。端末装置1のユーザは、評価結果を参照して、線分の数に基づき、加工のしやすさの観点から、画像データが縫製データを生成する元となるデータとして適しているかを判断できる。
【0041】
第一変形例及び第二変形例の画像評価プログラムを実行するCPU6は、S45で設定された複数の線分に応じた数として設定された特徴量が少ない程、特徴量が多い場合よりも、高く評価する(S47、S48、S64)。一般に画像を表す線分の数が多いほど、加工装置で被加工物を加工する処理が複雑となる。端末装置1のユーザは、評価結果を参照して、線分の数に基づき、加工のしやすさの観点から、画像データが縫製データを生成する元となるデータとして適しているかを判断できる。
【0042】
第一変形例及び第二変形例の画像評価プログラムを実行するCPU6は、S49の処理で、複数の線分の内の、長さが所定値未満である線分の数を特徴量として取得する(S49)。第一変形例のCPU6は、S50、S51の処理で、特徴量が少ない程、特徴量が多い場合よりも、高く評価する(S50、S51)。第二変形例のCPU6は、S64の処理で、特徴量が少ない程、特徴量が多い場合よりも、高く評価する(S64)。一般に画像を表す長さが短い線分の数が多いほど、加工装置で被加工物を加工する処理が複雑となる。端末装置1は、画像を表す長さが所定値よりも短い線分の数を取得し、長さが所定値よりも短い線分の数に応じて画像データに評価を付与するユーザの手間を省略することに貢献する。端末装置1のユーザは、評価結果を参照して、長さが所定値未満である線分の数に基づき、加工のしやすさの観点から、画像データが縫製データを生成する元となるデータとして適しているかを判断できる。
【0043】
第一変形例及び第二変形例の画像評価プログラムを実行するCPU6は、S42の処理で、複数の画素の各々の階調値に基づき、画像に含まれる色に応じた数を特徴量として取得する。第一変形例のCPU6は、S43、S44の評価処理で、特徴量が少ない程、特徴量が多い場合よりも、高く評価する(S50、S51)。第二変形例のCPU6は、S64の評価処理で、特徴量が少ない程、特徴量が多い場合よりも、高く評価する(S64)。一般に画像の色の数が多いほど、加工装置で被加工物を加工する処理が複雑となる。端末装置1は、画像に含まれる色に応じた数を取得し、画像に含まれる色に応じた数に応じて画像データに評価を付与するユーザの手間を省略することに貢献する。端末装置1のユーザは、評価結果を参照して、画像に含まれる色に応じた数に基づき、加工のしやすさの観点から、画像データが縫製データを生成する元となるデータとして適しているかを判断できる。
【0044】
第四変形例の画像評価プログラムを実行するCPU6は、複数の画素の各々の階調値に基づき、画像を表す複数の色を加工装置で加工可能な色に減色する減色処理を実行する(S30)。CPU6は、S81の処理で、減色処理後の画像の色の数を特徴量として取得し、S34、S36、S37、S82、及びS83の処理で、特徴量が少ない程、特徴量が多い場合よりも、高く評価する。端末装置1は、減色処理後の画像の色の数を取得し、減色処理後の画像の色の数に応じて画像データに評価を付与するユーザの手間を省略することに貢献する。端末装置1のユーザは、評価結果を参照して、加工装置で加工される場合の色の数に基づき、加工のしやすさの観点から、画像データが縫製データを生成する元となるデータとして適しているかを判断できる。
【0045】
第二変形例の画像評価プログラムを実行するCPU6は、S52の処理で、画像に含まれる色のグラデーションに応じた量を特徴量として取得し、S53、S54の処理で、特徴量が少ない程、特徴量が多い場合よりも、高く評価する(S53、S54)。一般に画像データにグラデーションが含まれる場合、グラデーションが含まれない場合に比べ、加工処理が複雑になる。端末装置1は、画像に含まれる色のグラデーションに応じた量を取得し、グラデーションに応じた量に応じて画像データに評価を付与するユーザの手間を省略することに貢献する。端末装置1のユーザは、評価結果を参照して、色のグラデーションに応じた量に基づき、加工のしやすさ及び画像の再現性の観点から、画像データが縫製データを生成する元となるデータとして適しているかを判断できる。
【0046】
上記実施形態のCPU6は、S32の処理で、画像データに基づき生成された加工データに従って被加工物を加工装置で加工する場合の加工予測時間を特徴量として取得する(S32)。具体例では、CPU6は、縫製データに従って被縫製物に刺繍ミシン2で縫製する場合の刺繍予測時間Tを特徴量として取得する(S32)。端末装置1は、加工予測時間を取得し、加工予測時間に応じて画像データに評価を付与するユーザの手間を省略することに貢献する。端末装置1のユーザは、評価結果を参照して、加工予測時間に基づき、加工のしやすさの観点から、画像データが縫製データを生成する元となるデータとして適しているかを判断できる。
【0047】
上記実施形態のCPU6は、S32の処理で、画像に含まれる、同一の色で表される連続する部分を開区間として、開区間毎に所定の規則で配置された線分の加工位置を示す加工データに従って被加工物を加工装置で加工する場合の加工予測時間を特徴量として取得し、S32からS37の処理で、特徴量が少ない程、特徴量が多い場合よりも、高く評価する。端末装置1のユーザは、評価結果を参照して、開区間毎に所定の規則で配置された線分により画像を表す場合の加工予測時間に基づき、画像データが縫製データを生成する元となるデータとして適しているかを判断できる。
【0048】
上記実施形態のCPU6は、S10の処理で、複数組の画像と、評価結果とを対応付けて表示部18に一覧表示する。端末装置1は、複数組の画像と、評価結果とを比較する場合のユーザの利便性を向上することに貢献する。端末装置1のユーザは、表示部18に一覧表示された、複数組の画像と評価結果とに基づき、画像データが縫製データを生成する元となるデータとして適している画像を選択できる。
【0049】
上記実施形態のCPU6は、S9、S10の処理で、複数組の画像と、評価結果とを評価結果が高い順にソートして表示する。端末装置1は、評価結果がソートされない場合に比べ、表示部18に一覧表示された、複数組の画像と評価結果との中から、縫製データを生成する元となるデータとして適している画像を選択する際のユーザの利便性を向上できる。
【0050】
上記実施形態のCPU6は、S10の処理で、評価結果が所定評価よりも低い画像には評価結果と共に、画像データが加工装置で加工するよりも印刷装置4で印刷する方が向いていることを示す情報を対応付けて表示部18に表示する。端末装置1は、画像データに基づき加工データを生成することを検討しているユーザに、加工装置で加工する以外の選択肢を提示することに貢献する。端末装置1のユーザは、画像データが加工装置で加工するよりも印刷装置4で印刷する方が向いていることを確認できる。
【0051】
上記実施形態のCPU6は、複数の画素の各々の階調値を変更する条件を取得する処理と(S22)、取得された条件に従って、複数の画素の各々の階調値を変更する処理と(S23)を実行する。CPU6は、S23の後のS5では、変更後の複数の画素の各々の階調値に基づき、評価条件に対応する画像データの特徴量を取得する。端末装置1は、指定された条件で階調値を変更できない場合に比べ、画像データを選定する際のユーザの利便性を向上することに貢献する。端末装置1のユーザは、指定した条件で階調値が変更された画像データに基づく評価結果を確認できる。
【0052】
本発明の画像評価プログラム及び画像評価方法は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更が加えられてもよい。例えば、以下の変形が適宜加えられてもよい。
【0053】
本発明は種々の態様で実行可能であり、例えば、画像評価プログラムを記憶したコンピュータ可読媒体、画像評価装置、画像評価システム等の形態で実現されてもよい。加工装置は、シート状の被切断物を切断刃で切断する切断装置、及びシート状の媒体に描画するプロッタ等でもよい。加工データ及び特徴量は、加工装置に応じて変更されてよく、加工装置が切断装置である場合、加工データは切断位置を示す切断データであり、特徴量は、切断予測時間、切断されるシートの数、切断線分の長さ、及び切断される開区間の数の中から選択されてもよい。加工装置がプロッタである場合、加工データは描画位置及びペンの色を示す描画データであり、特徴量は、描画予測時間、描画に用いられるペンの色数、描画線分の長さ、及び描画される開区間の数の中から選択されてもよい。
【0054】
(A)画像評価プログラムを実行可能な端末装置1の構成は、適宜変更されてよく、例えば、PCでもよい。端末装置1の表示部18は、画像を表示可能であればよく、例えば、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、プラズマチューブアレイディスプレイ、電気泳動等を利用した電子ペーパーディスプレイ等でもよい。端末装置1の入力部19は、タッチパネルの他、キーボード、マウス、及びジョイスティック等でもよい。
【0055】
(B)図3及び図4の処理を実行させるための指示を含む画像評価プログラムは、端末装置1が有するCPU6が、対応する画像評価プログラムを実行するまでに、端末装置1の記憶機器に記憶されればよい。従って、画像評価プログラムの取得方法、取得経路及びプログラムを記憶する機器の各々は、適宜変更してもよい。端末装置1が実行する画像評価プログラムは、ケーブル又は無線通信を介して、他の装置から受信し、記憶部等の記憶装置に記憶されてもよい。他の装置は、例えば、PC、及びネットワーク網を介して接続されるサーバを含む。
【0056】
(C)画像評価処理の各ステップは、CPU6によって実行される例に限定されず、一部又は全部が他の電子機器(例えば、ASIC)によって実行されてもよい。同様に、画像評価処理の各ステップは、CPU6によって実行される例に限定されず、一部又は全部が他の電子機器によって実行されてもよい。画像評価処理の各ステップは、複数の電子機器(例えば、複数のCPU)によって分散処理されてもよい。画像評価処理の各ステップは、必要に応じて順序の変更、ステップの省略、及び追加が可能である。画像評価処理に、以下の変更が適宜加えられてもよい。
【0057】
S2の処理で取得される評価条件は、画像データに基づき生成された加工データに従って被加工物を加工した場合の加工のしやすさ、及び画像の再現性の少なくとも何れかの観点から画像データを評価できる条件であればよく、加工装置及び加工条件を考慮して適宜変更されてよい。例えば、CPU6は、複数の条件を用いて評価する場合、複数の条件の各々の評価結果の傾向が、過去にユーザがS11で選択した画像と類似する画像については、類似しない画像に比べ、最終的な評価結果を高くしてもよい。加工装置が刺繍ミシン2であり、評価条件として複数の条件が組み合わされる場合、各条件の重みは一定であってもよいし、互いに異なっていてもよい。端末装置1は、例えば、重みが大きい順に次の第一から第三条件を組み合わせて評価結果を算出してもよい。第一条件は、画像中の模様の境界値がはっきりしていて、且つ、設定される線分の数が少ないほど、評価が高い条件である。第二条件は、使用糸色数が少ないほど、評価が高い条件である。第三条件は、開区間が少ないほど、評価が高い条件である。
【0058】
特徴量は、評価条件に応じて適宜変更されてよい。特徴量と評価の関係は、特徴量に応じて適宜変更されてよい。特徴量がグラデーションに応じた量である場合、特徴量は、グラデーション部分の面積及び色数の少なくとも何れかに応じた量であってもよい。特徴量に応じた値は、特徴量に応じて付与された評価結果でもよいし、特徴量そのものでもよい。
【0059】
CPU6は、S1で取得されたフォルダ内の画像の内の、ユーザによって指定された特定の一以上の画像を、評価対象として処理S2からS10の処理を行ってもよい。表示部18に表示される画面のレイアウトは適宜変更されてよい。画面G2は、名称F3を含まなくてもよい。画面G2は、評価結果を直接含まず、評価結果をソート順で間接的に表示してもよい。例えば、CPU6は評価対象の画像を、複数の画素の各々の階調値に基づき、減色前又は減色後の画像の色数が少ない順に、ソートして表示してもよい(S10)。この場合CPU6は、色数を特徴量として取得し、特徴量でソートすることで、特徴量が少ないほど、特徴量が多い場合に比べ、高い評価を画像データに付与している。評価条件が背景色の部分は縫製しない条件である場合、CPU6は評価対象の画像を、複数の画素の各々の階調値に基づき、背景色以外の色の面積が小さい順に、ソートして表示してもよい(S10)。この場合CPU6は、背景色以外の色の面積を特徴量として取得し、特徴量でソートすることで、特徴量が小さいほど、特徴量が大きい場合に比べ、高い評価を画像データに付与している。CPU6は、評価対象を評価が高い順にソートせずに表示部18に表示してもよい。CPU6は、画像と評価との組合せを一覧表示せずに、一組ずつ又は任意の数組ずつ表示してもよい。
【0060】
CPU6は、S10で、画像データが印刷装置4で印刷する方が向いていることを示す情報を表示しなくてもよい。この場合CPU6は、フラグを設定する処理及びフラグに応じた処理を省略してもよい。CPU6は、S22で、複数種類のパラメータに基づき、画像データの複数の画素の階調値の変更する指示を受け付けてもよい。CPU6は、S22、S23の処理を省略し、画像データの複数の画素の階調値の変更を受け付けなくてもよい。CPU6は、S2の処理で評価条件の変更を受け付けてもよい。この場合、CPU6は、変更後の評価条件に基づき、S3からS10の処理を実行すればよい。
【0061】
画像データは、複数の画素の各々の階調値を有するラスターデータではなく、ベクターデータであってもよい。画像データがベクターデータを含む場合、ベクターデータをラスターデータに変換した後、処理を行ってもよいし、ベクターデータに含まれる数値化された線のデータから、開区間の数、及び複数の線分に応じた数等の特徴量を直接取得して、処理を行ってもよい。上記変形例は、矛盾のない範囲で適宜組み合わされてよい。
【符号の説明】
【0062】
1:端末装置、2:刺繍ミシン、3:ネットワーク、4:印刷装置、6:CPU、15:通信部、18:表示部、19:入力部
図1
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