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特開2024-112541測定装置およびブレーキトルクの測定方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024112541
(43)【公開日】2024-08-21
(54)【発明の名称】測定装置およびブレーキトルクの測定方法
(51)【国際特許分類】
   B66B 29/00 20060101AFI20240814BHJP
【FI】
B66B29/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023017652
(22)【出願日】2023-02-08
(71)【出願人】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】永友 優也
(72)【発明者】
【氏名】中村 知至
【テーマコード(参考)】
3F321
【Fターム(参考)】
3F321EA13
3F321HA03
3F321HA10
(57)【要約】
【課題】エスカレーターのブレーキトルクを定量的に測定することができる測定装置およびブレーキトルクの測定方法を提供する。
【解決手段】測定装置は、エスカレーターのブレーキトルクを測定するための装置であって、エスカレーターの駆動機のフライホイールに固定される固定部と、固定部に対して加えられる力であって、駆動機がUP方向およびDOWN方向のうち一方に回転するようにフライホイールに加えられる第1方向の力の値を測定する測定部と、を備えた。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エスカレーターのブレーキトルクを測定するための装置であって、
前記エスカレーターの駆動機のフライホイールに固定される固定部と、
前記固定部に対して加えられる力であって、前記駆動機がUP方向およびDOWN方向のうち一方に回転するように前記フライホイールに加えられる第1方向の力の値を測定する測定部と、
を備えた測定装置。
【請求項2】
前記測定部によって測定された前記第1方向の力の値に基づいて、前記エスカレーターのブレーキトルクの値を演算する演算部、
を更に備えた請求項1に記載の測定装置。
【請求項3】
前記測定部は、前記駆動機のブレーキ装置が前記駆動機への制動力を発生させている制動状態において前記固定部に加えられた前記第1方向への第1力の値と、前記ブレーキ装置が前記駆動機への制動力を発生させていない非制動状態において前記固定部に加えられた前記第1方向への第2力の値と、を測定し、
前記演算部は、前記第1力の値と前記第2力の値とに基づいて、前記ブレーキ装置が前記駆動機へ与える前記制動力の値を演算する請求項2に記載の測定装置。
【請求項4】
前記フライホイールの外周部に固定される前記固定部である第1固定部と、
前記フライホイールの中心から外周側に向かう方向へ前記第1固定部から延びる第1把持部と、
を備えた請求項1に記載の測定装置。
【請求項5】
前記フライホイールの外周部に固定される第2固定部と、
前記フライホイールの中心から外周側に向かう方向へ前記第2固定部から伸びる第2把持部と、
前記第2固定部に対して加えられる前記第1方向の力の値を測定する第2測定部と、
を更に備えた請求項4に記載の測定装置。
【請求項6】
前記測定部によって測定された前記第1方向の力を表示する表示部、
を更に備えた請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の測定装置。
【請求項7】
エスカレーターのブレーキトルクを測定するための方法であって、
前記エスカレーターの駆動機のフライホイールに測定装置の固定部を固定する固定工程と、
前記固定工程の後に行われ、前記駆動機がUP方向およびDOWN方向のうち一方に回転するように前記固定部を介して前記フライホイールに第1方向の力を加え、前記固定部に加えられる前記第1方向の力を前記測定装置の測定部に測定させる第1回転工程と、
を備えたブレーキトルクの測定方法。
【請求項8】
前記第1回転工程において、前記駆動機のブレーキ装置が前記駆動機に制動力を与えている制動状態で前記第1方向の第1力を加えて前記測定部に前記第1力の値を測定させ、
前記固定工程の後に行われ、前記ブレーキ装置が前記駆動機に制動力を与えていない非制動状態で前記第1方向の第2力を加えて前記測定部に前記第2力の値を測定させる第2回転工程と、
前記第1回転工程と前記第2回転工程との後に行われ、測定された前記第1力の値と前記第2力の値とに基づいて、前記ブレーキ装置が前記駆動機に与える制動力の値を演算する演算工程と、
を更に備える請求項7に記載のブレーキトルクの測定方法。
【請求項9】
前記固定工程の後に行われ、前記制動状態において、前記駆動機がUP方向およびDOWN方向のうち他方に回転するように前記固定部を介して前記フライホイールに第2方向の第3力を加えて前記測定部に前記第3力の値を測定させる第3回転工程と、
前記固定工程の後に行われ、前記非制動状態において、前記第2方向の第4力を加えて前記測定部に前記第4力の値を測定させる第4回転工程と、
を更に備え、
前記演算工程は、
前記第1回転工程と前記第2回転工程との後に行われ、測定された前記第1力の値と前記第2力の値とに基づいて、前記UP方向および前記DOWN方向のうち前記一方への回転を制動するように前記ブレーキ装置が前記駆動機に与える第1制動力の値を演算する工程と、
前記第3回転工程と前記第4回転工程との後に行われ、測定された前記第3力の値と前記第4力の値とに基づいて、前記UP方向および前記DOWN方向のうち前記他方への回転を制動するように前記ブレーキ装置が前記駆動機に与える第2制動力の値を演算する工程と、
を含む請求項8に記載のブレーキトルクの測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、測定装置およびブレーキトルクの測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、ブレーキトルクの判定方法を開示する。当該判定方法によれば、エスカレーターが制動状態のままで規定のトルクによって駆動機が運転される。駆動機が回転しないことが検出された場合、規定値以上のブレーキトルクが生じていると判定される。即ち、エスカレーターのブレーキが正常な状態であると判定され得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平03-106793号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の判定方法において、規定値以上のブレーキトルクが生じているか否かのみしか判定されない。このため、当該ブレーキトルクの値を正確に知ることができない。
【0005】
本開示は、上述の課題を解決するためになされた。本開示の目的は、エスカレーターのブレーキトルクを定量的に測定することができる測定装置およびブレーキトルクの測定方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る測定装置は、エスカレーターのブレーキトルクを測定するための装置であって、エスカレーターの駆動機のフライホイールに固定される固定部と、固定部に対して加えられる力であって、駆動機がUP方向およびDOWN方向のうち一方に回転するようにフライホイールに加えられる第1方向の力の値を測定する測定部と、を備えた。
【0007】
本開示に係るブレーキトルクの測定方法は、エスカレーターのブレーキトルクを測定するための方法であって、エスカレーターの駆動機のフライホイールに測定装置の固定部を固定する固定工程と、固定工程の後に行われ、駆動機がUP方向およびDOWN方向のうち一方に回転するように固定部を介してフライホイールに第1方向の力を加え、固定部に加えられる第1方向の力を測定装置の測定部に測定させる第1回転工程と、を備えた。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、測定部において、駆動機が回転するようにフライホイールに加えられる力の値が測定される。このため、エスカレーターのブレーキトルクを定量的に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1における測定装置が適用されるエスカレーターの概要図である。
図2】実施の形態1における測定装置が適用されるエスカレーターの駆動機の側面図である。
図3】実施の形態1における測定装置と駆動機との側面図である。
図4】実施の形態1におけるブレーキトルクの測定方法の概要を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示を実施するための形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には同一の符号が付される。当該部分の重複説明は適宜に簡略化ないし省略される。
【0011】
実施の形態1.
図1は実施の形態1における測定装置が適用されるエスカレーターの概要図である。図2は実施の形態1における測定装置が適用されるエスカレーターの駆動機の側面図である。図3は実施の形態1における測定装置と駆動機との側面図である。
【0012】
図1には、エスカレーター1が示される。エスカレーター1は、図示されない建築物の上階と下階との間に掛け渡される。エスカレーター1は、上階と下階との間で乗客を輸送する。エスカレーター1は、第1乗降口2aと第2乗降口2bと主枠3と複数のステップ4とステップスプロケット5とステップチェーン6と駆動機7とを備える。
【0013】
第1乗降口2aは、建築物の上階に設けられる。第2乗降口2bは、建築物の下階に設けられる。乗客は、第1乗降口2aと第2乗降口2bとを通過してエスカレーター1を利用する。主枠3は、第1乗降口2aと第2乗降口2bとの間に掛け渡される。主枠3は、上端部に機械室3aを有する。機械室3aは、第1乗降口2aの下方に設けられる。複数のステップ4の全体は、無端状に連結される。複数のステップ4は、第1乗降口2aと第2乗降口2bとの間に配置される。ステップスプロケット5は、機械室3aに設けられる。ステップチェーン6は、無端状のチェーンである。ステップチェーン6は、複数のステップ4を連結する。ステップチェーン6の一部は、ステップスプロケット5に巻き掛けられる。
【0014】
駆動機7は、ステップスプロケット5を駆動することで、複数のステップ4を移動させる。駆動機7は、減速機8とVベルト9と駆動モータ10とを有する。減速機8は、入力軸8aとギア部8bと出力軸8cとブレーキ装置8dとを有する。入力軸8aは、半径L1のプーリーを有する。プーリーが回転されることで、入力軸8aは、回転駆動力の入力を受け付ける。ギア部8bは、入力軸8aが受け付けた回転駆動力を、同じまたは異なる回転数並びに、同じまたは異なるトルク、を有する回転駆動力に変換する。出力軸8cは、ギア部8bで変換された回転駆動力を出力する。出力軸8cは、プーリーを有する。出力軸8cはプーリーに掛けられたチェーンベルトを介してステップスプロケット5と連結される。
【0015】
例えば、ブレーキ装置8dは、ディスクブレーキである。ブレーキ装置8dは、入力軸8aと同軸に設けられる。ブレーキ装置8dは、図示されないディスクを図示されないブレーキパッドで挟んで制動力を与えることで、入力軸8aを制動可能である。
【0016】
Vベルト9は、入力軸8aのプーリーに巻き掛けられる。駆動モータ10は、プーリー11を有する。プーリー11には、Vベルト9が巻き掛けられる。
【0017】
エスカレーター1がUP方向に運転するとき、駆動モータ10は、UP方向に対応する回転駆動力を発生させる。減速機8の入力軸8aには、Vベルト9を介して、駆動モータ10のUP方向への回転駆動力が入力される。減速機8は、出力軸8c、チェーンベルトを介して、ステップスプロケット5を回転させる。複数のステップ4は、ステップスプロケット5の回転に伴って、第1乗降口2aと第2乗降口2bとの間を循環移動する。この際、上側を移動するステップ4は、UP方向として、下階から上階への方向に移動する。なお、エスカレーター1がステップ4をDOWN方向に運転するとき、駆動モータ10は、DOWN方向に対応する回転駆動力を発生させる。この場合、同様の力の伝達が行われて、下側を移動するステップ4は、DOWN方向として、上階から下階への方向に移動する。
【0018】
例えば、ブレーキ装置8dは、入力軸8aに制動力を与えることで、ギア部8b、出力軸8cおよびステップスプロケット5を介して複数のステップ4を停止させる。また、ブレーキ装置8dは、入力軸8aに制動力を与え続けることで、複数のステップ4の静止状態を保持する。
【0019】
図2は、図1における矢印Xへの方向にみたときの駆動機7の側面図である。図2では、駆動機7を除く機器の図示が省略される。駆動モータ10は、フライホイール12を更に有する。フライホイール12は、円盤部12aを有する。円盤部12aは、規定の慣性トルクが発生するような半径および厚みの円盤である。一般的にエスカレーター1では、緊急停止する際の加速度の絶対値は、規定の基準加速度を超えないように設計される。停電時であってもこの設計を満たすために、エスカレーター1のフライホイール12の径は、比較的大きい。例えば、円盤部12aの半径L3は、プーリー11の半径L2より大きい。円盤部12aは、プーリー11に固定される。フライホイール12は、プーリー11と同期して回転することで、駆動機7の回転軸と連動して回転する。
【0020】
エスカレーター1の保守作業において、駆動機7のブレーキ性能であるブレーキトルクの測定作業が行われる。測定作業において、作業員は、測定装置20を利用する。測定装置20は、固定部21と把持部22と測定部23とを備える。
【0021】
固定部21は、フライホイール12の円盤部12aの外周部に固定される。具体的には、固定部21は、基体21aと進退部21bと可動板21cとを有する。
【0022】
基体21aは、U字状を呈する。基体21aは、U字の各辺として、結合体21dと第1板21eと第2板21fとを有する。結合体21dは、板状を呈する。第1板21eは、結合体21dの一端部から結合体21dに垂直に延びる。第2板21fは、結合体21dの一端部とは反対側の他端部から、第1板21eと同じ方向へ結合体21dに垂直に延びる。第1板21eと第2板21fとは、互いに平行になるよう対向する。第1板21eの第2板21fを向く面には、ゴム等の樹脂からなる第1緩衝体21gが設けられる。第2板21fの中央部分には、第2板21fを第1板21eの方向に貫通する1以上の穴が設けられる。
【0023】
例えば、進退部21bは、1以上の穴に対応する1以上のボルトである。進退部21bは、第2板21fに対して第1板21eの方向に進退移動する。例えば、進退部21bは、第2板21fに設けられた穴に設けられた雌ねじに対して回転することで、進退移動する。進退部21bのうち第1板21eの側の一端部は、第1板21eと第2板21fとの間を移動可能である。
【0024】
可動板21cは、第1板21eと第2板21fとの間で、進退部21bの一端部に固定される。可動板21cは、進退部21bと共に移動する。可動板21cの第1板21eを向く面には、ゴム等の樹脂からなる第2緩衝体21hが設けられる。
【0025】
第1板21eと可動板21cとが円盤部12aを挟むことで、固定部21は、フライホイール12の外周部に固定される。この際、円盤部12aには、第1緩衝体21gと第2緩衝体21hとが直接に接触する。そのため、円盤部12aの表面にキズがついたり、円盤部12aの塗装が剥がれたりすることが抑制される。
【0026】
例えば、把持部22は、棒状を呈する。なお、把持部22の形状は、人が把持可能な形状であれば棒状でなくてもよい。把持部22は、フライホイール12の円盤部12aよりも外周側に位置するように固定される。例えば、把持部22は、固定部21の基体21aからフライホイール12の回転軸を中心とした放射方向である外周方向へ延びる。
【0027】
測定部23は、固定部21に取り付けられる。例えば、測定部23は、フライホイール12の円盤部12aよりも外周側に位置するよう固定部21に取り付けられる。具体的には、測定部23は、固定部21と把持部22とが固定される部分に取り付けられる。測定部23は、ひずみゲージ等によって把持部22から固定部21へ与えられる力の値を測定する測定器である。測定部23は、当該力として、フライホイール12を回転させる方向の力である、円盤部12aの円の接線方向の力の値を測定する。例えば、測定部23が測定する力の単位は、[N(ニュートン)]である。
【0028】
測定部23によって測定される力、即ち固定部21からフライホイール12に与えられた力は、半径L3の影響を受けて、プーリー11の回転軸を回転させるトルクとして働く。Vベルト9は、半径L2の影響を受けて、プーリー11が受けたトルクに応じた力を受ける。入力軸8aの回転軸には、Vベルト9から伝えられた力と半径L1とによって発生するトルクが与えられる。例えば、ブレーキ装置8dが入力軸8aに制動力を与えている状態で、フライホイール12に与えられた力によって生じたトルクが当該制動力による直接的なブレーキトルクを上回ったとき、フライホイール12等が回転移動する。測定部23によって測定される力について、フライホイール12が回転移動を始めるまで、フライホイール12が回転移動を始める直前、フライホイール12が回転移動をしているとき、等の様々なタイミングで測定される力は、駆動機7の様々な種類のブレーキトルクを反映している。特に、測定部23によって測定された力と入力軸8aの半径L1とプーリー11の半径L2とフライホイール12の半径L3とに基づけば、当該ブレーキトルクが算出され得る。即ち、フライホイール12が回転される方向の力が測定部23によって測定されることで、駆動機7の様々な種類のブレーキトルクが定量的に求められ得る。
【0029】
図3は、図2におけるY方向からみた駆動機7の要部と測定装置20との側面である。図3に示されるように、測定装置20には、固定部21と把持部22と測定部23との組が2以上設けられてもよい。例えば、測定装置20には、第1固定部21と第1把持部22と第1測定部23との組、および第2固定部21と第2把持部22と第2測定部23との組、という2つの組が備えられてもよい。なお、図示されないが、第1測定部23の測定結果と第2測定部23の測定結果とを集約する測定部23が設けられてもよい。また、測定装置20は、演算部24と表示部25とを更に備える。一例として、演算部24と表示部25とは、同じ筐体に設けられる。
【0030】
例えば、演算部24は、1つ以上のプロセッサと1つ以上のメモリとによって構成された処理回路を有する演算機器である。演算部24の各機能は、1つ以上のメモリに格納されたプログラムを1つ以上のプロセッサが実行することで実現される。演算部24は、測定部23と電気的に通信可能に接続される。演算部24は、駆動機7の型式、半径L1、L2、L3の値、等の情報の入力を受け付け可能である。演算部24は、入力された情報および測定部23の測定結果に基づいて、駆動機7に与えられる各種のブレーキトルク、ブレーキ装置8dが発生する制動力、等の各値を演算する。
【0031】
表示部25は、情報を表示するディスプレイを有する。表示部25は、測定部23および演算部24と電気的に通信可能に接続される。表示部25は、測定部23が測定した値および演算部24が演算した値のうち少なくとも一方を表示する。
【0032】
測定作業において、作業員は、固定部21に力を加えた後、表示部25に表示される値を記録する。なお、測定装置20は、必ずしも演算部24を備えなくてもよい。この場合、以下で説明されるブレーキトルクの演算は、演算部24でなく作業員によってまたは作業員が所持する端末によって行われる。
【0033】
ブレーキトルクの演算は、駆動機7のUP方向への回転およびDOWN方向への回転のうち少なくとも一方に対して行われる。以下では、UP方向への回転時に行われる演算が第1演算、DOWN方向への回転時に行われる演算が第2演算とそれぞれ呼称される。例えば、測定部23は、測定値を正負で示す等の方法で、固定部21を介してフライホイール12に与えられる力の方向、即ち回転の方向を示す測定結果を出力可能である。演算部24は、作業員からの入力を受け付ける、測定部23の測定結果の値を解析する、等の方法で、回転の方向を判定可能である。また、演算部24は、作業員からの入力を受け付ける等によって、ブレーキ装置8dの状態が、駆動機7に制動力を与えている制動状態および駆動機7に制動力を与えていない非制動状態のいずれであるかを検知可能である。
【0034】
第1演算では、駆動機7がUP方向に回転するように、フライホイール12に対して固定部21から第1方向への力が加えられる。ブレーキ装置8dが制動状態であるときに第1方向へ与えられる力は、第1力とみなされる。特に、第1演算では、フライホイール12が回転可能な状態、即ちブレーキ装置8dが、相対移動する入力軸8aに対して動的な制動力を与えている状態の第1力が測定される。なお、第1演算では、フライホイール12が静止した状態から回転を始める直前の第1力、即ちブレーキ装置8dが相対的に静止している入力軸8aに対して与える静的な制動力の最大値を示す第1力も測定されてもよい。第1演算において、演算部24は、第1力、半径L1、L2、L3、等に基づいて、制動状態における駆動機7のUP方向の第1ブレーキトルクを演算する。
【0035】
第1演算において、ブレーキ装置8dが非制動状態であるときに第1方向へ与えられる力は、第2力とみなされる。特に、フライホイール12が等速で移動しているときに第1方向へ与えられる力が第2力とみなされる。第2力は、ブレーキ装置8dを除く駆動機7、ステップ4、手摺、手摺駆動装置、等のエスカレーター1に含まれる機器の駆動抵抗が反映された力である。例えば、第1力から第2力を減じた値は、第1力からエスカレーター1に含まれる機器の駆動抵抗の影響を除いた値、即ちUP方向への駆動機7の回転を制動するブレーキ装置8dの第1制動力を反映した値である。そのため、第1力、第2力、半径L1、L2、L3、等の各種値に基づいて、第1制動力が演算される。例えば、第1力による第1ブレーキトルクから第2力によるブレーキトルクを減じた値が、ブレーキ装置8dが直接に発生させるブレーキトルクである。なお、第1力から第2力を減じた値が、第1制動力とみなされてもよい。このようにして、演算部24は、第1力、第2力、等の値に基づいて、第1制動力を演算する。例えば、作業員は、第1制動力が基準値に収まっているか否かを判断する。
【0036】
第2演算では、駆動機7がDOWN方向に回転するように、フライホイール12に対して固定部21から第2方向への力が加えられる。ブレーキ装置8dが制動状態であるときに第2方向へ与えられる力は、第3力とみなされる。特に、第2演算では、フライホイール12が回転可能な状態、即ちブレーキ装置8dが、相対移動する入力軸8aに対して動的な制動力を与えている状態の第3力が測定される。なお、第2演算では、フライホイール12が静止した状態から回転を始める直前の第3力、即ちブレーキ装置8dが相対的に静止している入力軸8aに対して与える静的な制動力の最大値を示す第3力も測定されてもよい。第2演算において、演算部24は、第3力、半径L1、L2、L3、等に基づいて、制動状態における駆動機7のDOWN方向の第2ブレーキトルクを演算する。
【0037】
第2演算において、ブレーキ装置8dが非制動状態であるときに第2方向へ与えられる力は、第4力とみなされる。特に、フライホイール12が等速で移動しているときに第2方向へ与えられる力が第4力とみなされる。第4力は、ブレーキ装置8dを除くエスカレーター1に含まれる機器の駆動抵抗が反映された力である。例えば、第3力から第4力を減じた値は、第3力から駆動抵抗の影響を除いた値、即ちDOWN方向への駆動機7の回転を制動するブレーキ装置8dの第2制動力を反映した値である。そのため、第3力、第4力、半径L1、L2、L3、等の各種値に基づいて、第2制動力が演算される。例えば、第3力による第2ブレーキトルクから第4力によるブレーキトルクを減じた値が、ブレーキ装置8dが直接に発生させるブレーキトルクである。なお、第3力から第4力を減じた値が、第2制動力とみなされてもよい。このようにして、演算部24は、第3力、第4力、等の値に基づいて、第2制動力を演算する。例えば、作業員は、第2制動力が基準値に収まっているか否かを判断する。
【0038】
このように、測定作業において、フライホイール12に与えられる力に基づいて、駆動機7のブレーキトルク、およびブレーキ装置8dが単体で発生させる制動力が、直接的かつ定量的に測定される。この際、特に上部駆動式のエスカレーター1において、フライホイール12の半径L3は、大きい。フライホイール12に与えられる力が一定でも、半径L3が大きいほど、最終的に入力軸8aに与えられるトルクが大きくなる。このため、作業員は、フライホイール12に対して人が与える力によって、駆動機7のブレーキトルク、およびブレーキ装置8dの制動力のような大きなトルクおよび力を測定することができる。
【0039】
なお、第1演算においてDOWN方向のブレーキトルクおよび制動力が演算されて、第2演算においてUP方向のブレーキトルクおよび制動力が演算されてもよい。
【0040】
次に、図4を用いて、測定作業において実施される測定方法の工程を説明する。
図4は実施の形態1におけるブレーキトルクの測定方法の概要を説明するためのフローチャートである。
【0041】
ブレーキトルクの測定方法は、図4のフローチャートに示される各工程を備える。フローチャートは、測定作業と共に開始する。
【0042】
ステップS1では、準備工程が行われる。準備工程において、作業員は、マンホール等を外して、第1乗降口2aにおいて駆動機7を露出させる。作業員は、駆動機7の電源を落とす。電源が落とされているため、ブレーキ装置8dは、駆動機7に制動力を与えている制動状態にある。
【0043】
その後、ステップS2では、固定工程が行われる。固定工程において、作業員は、固定部21をフライホイール12に固定する。作業員は、測定装置20の各機能を測定可能な状態に準備する。
【0044】
その後、ステップS3では、第1回転工程が行われる。第1回転工程において、作業員は、把持部22に対して第1方向へ第1力を加えて、フライホイール12を回転させる。この際、測定部23は、動的な値である第1力の値を測定する。作業員は、表示部25に表示された第1力の値を記録してもよい。なお、測定部23が測定した複数回分の値の平均値が第1力として記録されてもよい。
【0045】
なお、第1回転工程において、ブレーキ装置8dによる静的なブレーキトルクが測定されてもよい。またこの際、フライホイール12が1度回転を開始した後に停止され、再び第1方向に力が与えられたときの静的な測定結果が第1力とみなされてもよい。これは、ブレーキ装置8dにおいて、ブレーキディスクとパッドとの貼りつきによって、ブレーキ装置8dが初期に与える静的な制動力が異常に高くなっている可能性があるためである。
【0046】
その後、ステップS4では、第3回転工程が行われる。第3回転工程において、作業員は、把持部22に対して第2方向へ第3力を加えて、フライホイール12を回転させる。この際、測定部23は、動的な値である第3力の値を測定する。作業員は、表示部25に表示された第3力の値を記録してもよい。なお、第3回転工程において、回転方向を除けば、第1回転工程と同様の測定がなされてもよい。
【0047】
その後、ステップS5では、非制動化工程が行われる。非制動化工程において、作業員は、ブレーキ装置8dを非制動状態に切り換える。
【0048】
その後、ステップS6では、第2回転工程が行われる。第2回転工程において、作業員は、把持部22に対して第1方向へ第2力を加えて、フライホイール12を回転させる。測定部23は、動的な値である第2力の値を測定する。作業員は、表示部25に表示された第2力の値を記録してもよい。
【0049】
その後、ステップS7では、第4回転工程が行われる。第4回転工程において、作業員は、把持部22に対して第2方向へ第4力を加えて、フライホイール12を回転させる。測定部23は、動的な値である第4力の値を測定する。作業員は、表示部25に表示された第4力の値を記録してもよい。
【0050】
その後、ステップS8では、演算工程が行われる。演算工程において、演算部24は、第1演算および第2演算を行って、第1ブレーキトルク、第1制動力、第2ブレーキトルク、および第2制動力を演算する。例えば、表示部25は、演算部24の演算結果を表示する。作業員は、表示部25に表示された値を記録してもよい。なお、演算部24が設けられない場合、作業員が第1演算および第2演算を行ってもよい。
【0051】
その後、ステップS9では、取外工程が行われる。取外工程において、作業員は、測定装置20の各機器をフライホイール12から取り外す。
【0052】
その後、作業員は、測定作業を終了する。
【0053】
なお、第1回転工程と第3回転工程とは、逆の順番で行われてもよい。また、第1回転工程と第3回転工程とが規定の回数以上繰り返された後に、その後の工程が行われてもよい。
【0054】
なお、第2回転工程と第4回転工程とは、逆の順番で行われてもよい。また、第2回転工程と第4回転工程とが規定の回数以上繰り返された後に、その後の工程が行われてもよい。
【0055】
なお、第1回転工程と第3回転工程とは、第2回転工程と第4回転工程との後に行われてもよい。この場合、第2回転工程と第4回転工程との後であって、第1回転工程と第3回転工程との前に、制動化工程が行われる。制動化工程において、作業員は、ブレーキ装置8dを制動状態に切り換える。
【0056】
なお、第1演算および第2演算のいずれか一方、および当該一方に必要な回転工程のみが行われてもよい。
【0057】
以上で説明した実施の形態1によれば、ブレーキトルクの測定方法において、測定装置20が用いられる。測定装置20は、固定部21と測定部23とを備える。測定方法の第1回転工程において、測定部23は、駆動機7が回転するようにフライホイール12に加えられる力の値が測定される。当該力の値に基づいて、エスカレーター1のステップ4が制動される包括的な力であるブレーキトルクが定量的に測定され得る。即ち、測定装置20によって、エスカレーター1のブレーキトルクを定量的に測定することができる。
【0058】
また、測定装置20は、演算部24を更に備える。演算部24は、測定部23に測定された力の値に基づいて、ブレーキトルクの値を演算する。作業員は、自身でブレーキトルクの値を演算することがないため、測定作業を効率的に行うことができる。
【0059】
また、測定部23は、ブレーキ装置8dの制動状態における第1方向への第1力と、ブレーキ装置8dの非制動状態における第1方向への第2力と、を測定する。演算部24は、第1力と第2力とに基づいて、ブレーキ装置8dの制動力の値を演算する。このため、ブレーキ装置8dが単体で発揮するエスカレーター1のブレーキトルクの値を制動力の値として定量的に測定することができる。比較として、特許文献1の従来技術に示されるように、従来から、エスカレーター1のブレーキトルクを測定する代わりに制動距離が測定されていた。制動距離は、駆動中のエスカレーター1を急停止させたとき、停止が開始してから完全に停止するまでにステップ4が移動した距離である。当該制動距離は、エスカレーター1全体のブレーキトルクの大きさを示す指標とみなされ得る。この場合、ブレーキ装置8dが単体で発揮する制動力が未知となっていた。また、ステップ4が移動している状態でのブレーキトルク、即ちエスカレーター1の動的なブレーキ能力しか知ることができなかった。本実施の形態によれば、従来と異なり、ブレーキ装置8dの制動力の値を直接的かつ定量的に求めることができる。また、従来と異なり、ステップ4が停止した状態におけるエスカレーター1の静的なブレーキ能力を知ることができる。
【0060】
また、測定装置20は、第1固定部21と第1把持部22とを備える。作業員は、第1把持部22に力を加えることで、第1固定部21を介してフライホイール12に力を加えることができる。また、第1把持部22がフライホイール12の外周側よりも外側に存在するため、第1把持部22が当該外周側よりも内側に存在する場合よりもフライホイール12の回転軸に発生するトルクが大きくなる。その結果、作業員は、フライホイール12に対してブレーキトルクを測定するために必要なトルクを容易に発生させることができる。
【0061】
また、測定装置20は、第2固定部21と第2把持部22と第2測定部23とを更に備える。フライホイールには、第1固定部21と第2固定部21との2箇所から力が加えられる。このため、フライホイール12に対して第1固定部21および第2固定部21が取り付けられるための力が分散されて、各々の力を小さくすることができる。その結果、フライホイール12に傷が付くことを抑制することができる。
【0062】
また、測定方法は、第2回転工程と演算工程とを備える。第1回転工程において第1力の値が測定され、第2回転工程において第2力の値が測定される。演算工程において、第1力の値と第2力の値とに基づいて、ブレーキ装置8dの制動力が演算される。このため、ブレーキ装置8dが単体で発揮する制動力を定量的に知ることができる。
【0063】
また、測定方法は、第3回転工程と第4回転工程とを更に備える。演算工程には、駆動機7のUP方向への回転を制動する第1制動力が演算される工程と、駆動機7のDOWN方向への回転を制動する第2制動力が演算される工程と、が含まれる。一般的なエスカレーター1において、ブレーキパッドのすり減り、手摺装置の抵抗、等の設置環境に起因して、第1制動力と第2制動力とが異なることが多い。当該測定方法が用いられることで、第1制動力と第2制動力との両方が定量的に求められ得る。このため、作業員は、設置環境に応じた保守整備を適切に行うことができる。
【0064】
なお、固定部21と把持部22と測定部23との組は、1つでもよい。ただし、この場合、当該組が2つ以上の場合よりも、フライホイール12に十分な力を与えるために、固定部21がフライホイール12に固定される力の大きさが大きくされる必要がある。
【0065】
なお、測定部23または演算部24は、測定部23が測定した値の連続値が測定した時刻と対応付けられた測定結果のタイムチャートを作成して、保存してもよい。作業員は、当該タイムチャートの情報を持ち帰って解析することで、駆動機7のブレーキトルクを分析してもよい。この場合、表示部25は不要である。また、作業員は、作業現場で値を記録する作業を行うことなく、測定作業を完了することができる。
【0066】
以上の説明をまとめると、本開示に係る技術の取りうる構成は、以下に付記として示す各構成などを含む。
(付記1)
エスカレーターのブレーキトルクを測定するための装置であって、
前記エスカレーターの駆動機のフライホイールに固定される固定部と、
前記固定部に対して加えられる力であって、前記駆動機がUP方向およびDOWN方向のうち一方に回転するように前記フライホイールに加えられる第1方向の力の値を測定する測定部と、
を備えた測定装置。
(付記2)
前記測定部によって測定された前記第1方向の力の値に基づいて、前記エスカレーターのブレーキトルクの値を演算する演算部、
を更に備えた付記1に記載の測定装置。
(付記3)
前記測定部は、前記駆動機のブレーキ装置が前記駆動機への制動力を発生させている制動状態において前記固定部に加えられた前記第1方向への第1力の値と、前記ブレーキ装置が前記駆動機への制動力を発生させていない非制動状態において前記固定部に加えられた前記第1方向への第2力の値と、を測定し、
前記演算部は、前記第1力の値と前記第2力の値とに基づいて、前記ブレーキ装置が前記駆動機へ与える前記制動力の値を演算する付記2に記載の測定装置。
(付記4)
前記フライホイールの外周部に固定される前記固定部である第1固定部と、
前記フライホイールの中心から外周側に向かう方向へ前記第1固定部から延びる第1把持部と、
を備えた付記1から付記3のいずれか一項に記載の測定装置。
(付記5)
前記フライホイールの外周部に固定される第2固定部と、
前記フライホイールの中心から外周側に向かう方向へ前記第2固定部から伸びる第2把持部と、
前記第2固定部に対して加えられる前記第1方向の力の値を測定する第2測定部と、
を更に備えた付記4に記載の測定装置。
(付記6)
前記測定部によって測定された前記第1方向の力を表示する表示部、
を更に備えた付記1から付記5のいずれか一項に記載の測定装置。
(付記7)
エスカレーターのブレーキトルクを測定するための方法であって、
前記エスカレーターの駆動機のフライホイールに測定装置の固定部を固定する固定工程と、
前記固定工程の後に行われ、前記駆動機がUP方向およびDOWN方向のうち一方に回転するように前記固定部を介して前記フライホイールに第1方向の力を加え、前記固定部に加えられる前記第1方向の力を前記測定装置の測定部に測定させる第1回転工程と、
を備えたブレーキトルクの測定方法。
(付記8)
前記第1回転工程において、前記駆動機のブレーキ装置が前記駆動機に制動力を与えている制動状態で前記第1方向の第1力を加えて前記測定部に前記第1力の値を測定させ、
前記固定工程の後に行われ、前記ブレーキ装置が前記駆動機に制動力を与えていない非制動状態で前記第1方向の第2力を加えて前記測定部に前記第2力の値を測定させる第2回転工程と、
前記第1回転工程と前記第2回転工程との後に行われ、測定された前記第1力の値と前記第2力の値とに基づいて、前記ブレーキ装置が前記駆動機に与える制動力の値を演算する演算工程と、
を更に備える付記7に記載のブレーキトルクの測定方法。
(付記9)
前記固定工程の後に行われ、前記制動状態において、前記駆動機がUP方向およびDOWN方向のうち他方に回転するように前記固定部を介して前記フライホイールに第2方向の第3力を加えて前記測定部に前記第3力の値を測定させる第3回転工程と、
前記固定工程の後に行われ、前記非制動状態において、前記第2方向の第4力を加えて前記測定部に前記第4力の値を測定させる第4回転工程と、
を更に備え、
前記演算工程は、
前記第1回転工程と前記第2回転工程との後に行われ、測定された前記第1力の値と前記第2力の値とに基づいて、前記UP方向および前記DOWN方向のうち前記一方への回転を制動するように前記ブレーキ装置が前記駆動機に与える第1制動力の値を演算する工程と、
前記第3回転工程と前記第4回転工程との後に行われ、測定された前記第3力の値と前記第4力の値とに基づいて、前記UP方向および前記DOWN方向のうち前記他方への回転を制動するように前記ブレーキ装置が前記駆動機に与える第2制動力の値を演算する工程と、
を含む付記8に記載のブレーキトルクの測定方法。
【符号の説明】
【0067】
1 エスカレーター、 2a 第1乗降口、 2b 第2乗降口、 3 主枠、 3a 機械室、 5 ステップスプロケット、 6 ステップチェーン、 7 駆動機、 8 減速機、 8a 入力軸、 8b ギア部、 8c 出力軸、 8d ブレーキ装置、 9 Vベルト、 10 駆動モータ、 11 プーリー、 12 フライホイール、 12a 円盤部、 20 測定装置、 21 固定部、 21a 基体、 21b 進退部、 21c 可動板、 21d 結合体、 21e 第1板、 21f 第2板、 21g 第1緩衝体、 21h 第2緩衝体、 22 把持部、 23 測定部、 24 演算部、 25 表示部
図1
図2
図3
図4