(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024112604
(43)【公開日】2024-08-21
(54)【発明の名称】方立およびカーテンウォール
(51)【国際特許分類】
E04B 2/96 20060101AFI20240814BHJP
【FI】
E04B2/96
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023017758
(22)【出願日】2023-02-08
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(71)【出願人】
【識別番号】510128018
【氏名又は名称】パルマスティーリザ・ジャパン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【弁理士】
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 将尚
(72)【発明者】
【氏名】犬飼 哲也
(72)【発明者】
【氏名】野村 佳五
(72)【発明者】
【氏名】石橋 利彦
(72)【発明者】
【氏名】辻井 友成
(72)【発明者】
【氏名】坂本 泰信
(72)【発明者】
【氏名】中島 浩志
【テーマコード(参考)】
2E002
【Fターム(参考)】
2E002NA01
2E002NB02
2E002PA01
2E002QA05
2E002QA06
2E002QC01
2E002SA02
2E002WA05
2E002WA06
2E002WA09
(57)【要約】
【課題】断熱性の高い方立およびカーテンウォールを提供する。
【解決手段】方立部材2と、方立部材2に形成された屋外側に開口する溝部21に設けられたレール3と、方立部材2とレール3との間に設けられた断熱材4と、方立部材2とレール3との間に設けられた空気層5と、を有する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方立部材と、
前記方立部材に形成された屋外側に開口する溝部に設けられた内部材と、
前記方立部材と前記内部材との間に設けられた断熱材と、
前記方立部材と前記内部材との間に設けられた空気層と、を有する方立。
【請求項2】
前記内部材は、屋外に設けられるゴンドラを上下方向にガイドするレールである請求項1に記載の方立。
【請求項3】
前記方立部材の屋外側に設けられる金属製の屋外部材と、
前記方立部材と前記屋外部材との間に配置され、前記方立部材と前記屋外部材とを連結する樹脂製の連結材と、を有する請求項1または2に記載の方立。
【請求項4】
前記連結材を覆うカバー材を有する請求項3に記載の方立。
【請求項5】
前記方立部材は、
幅方向に一方側に配置される第1方立部材と、
幅方向の他方側に配置される第2方立部材と、
前記第1方立部材と前記第2方立部材との間に設けられるパッキン材と、を有する請求項1または2に記載の方立。
【請求項6】
前記方立部材に支持されるガラスの端面と、前記内部材との間に設けられるシール材を有する請求項1または2に記載の方立。
【請求項7】
前記断熱材は、少なくとも前記内部材の屋外側部分と、前記方立部材に支持されるガラスの端部が嵌め込まれるガラス溝部の底部との間に設けられている請求項1または2に記載の方立。
【請求項8】
請求項1または2に記載の方立を有するカーテンウォール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、方立およびカーテンウォールに関する。
【背景技術】
【0002】
カーテンウォールの方立には、ガラスなどの面材を支持する方立部材とともに屋外の窓清掃などに使用されるゴンドラの昇降をガイドするためのレールが設けられていることがある(例えば、特許文献1参照)。レールは、方立部材に形成された屋外側に開口する溝部に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
レールは、外気に晒されている。屋外の冷気によってレールが冷やされると、その冷気が方立部材に伝わり、方立部材から屋内に伝わってしまうことがある。特に、レールが金属製の場合は、レールを介して屋外の冷気が方立部材に伝わりやすく、方立の断熱性が低いという問題がある。
【0005】
本開示は、断熱性の高い方立およびカーテンウォールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示に係る方立は、方立部材と、前記方立部材に形成された屋外側に開口する溝部に設けられた内部材と、前記方立部材と前記内部材との間に設けられた断熱材と、前記方立部材と前記内部材との間に設けられた空気層と、を有する。
【0007】
上記目的を達成するため、本開示に係るカーテンウォールは、上記の方立を有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】方立が設けられたカーテンウォールの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施形態)
図1から
図3に示すようにカーテンウォール13Aには、方立1Aが設けられている。図面では、屋外を符号11で示し、屋内を符号12で示す。以下では、カーテンウォール13Aに沿った水平方向を左右方向と表記する。左右方向は、特許請求の範囲の「幅方向」に相当する。図面では、左右方向を矢印Xで示す。カーテンウォール13Aに直交する方向であり、左右方向に直交する方向を屋内外方向と表記する。図面では、屋内外方向を矢印Yで示す。図面では、上下方向を矢印Zで示す。方立1Aを屋外側から見た際の右側を「左右方向の一方側」と表記する。方立1Aを屋外側から見た際の左側を「左右方向の他方側」と表記する。方立1Aを構成する各部材の説明においては、それぞれの部材がカーテンウォール13Aの定位置に設置されている姿勢である。
【0010】
方立1Aは、上下方向に延びている。方立1Aは、左右方向に間隔をあけて複数配列されている。
図4に示すように、方立1Aは、方立部材2と、レール3と、断熱材4と、空気層5と、屋外端部材8と、を有する。方立部材2には、上下方向全体にわたって、屋外側に開口する溝部21が形成されている。レール3は、方立部材2の溝部21に設けられている。レール3は、カーテンウォール13Aの屋外に設けられた清掃用などのゴンドラを上下方向にガイドする。レール3には、上下方向全体にわたって、屋外側に開口する溝部33が形成されている。溝部33には、ゴンドラのローラーおよびローラーの支持材が挿入される。ゴンドラのローラーおよびローラーの支持材は、図示していない。ローラーおよび支持材は、溝部33に沿って昇降する。レール3は、特許請求の範囲の「内部材」に相当する。断熱材4は、方立部材2とレール3との間に設けられている。空気層5は、方立部材2とレール3との間に形成されている。方立部材2、レール3および屋外端部材8は、金属製である。断熱材4は、樹脂製である。
【0011】
方立1Aには、第1ガラス溝部1aと、第2ガラス溝部1bが形成されている。第1ガラス溝部1aは、左右方向の一方側に開口している。第1ガラス溝部1aには、方立1Aの左右方向の一方側に配置される複層ガラス15の端部151が嵌め込まれる。第2ガラス溝部1bは、左右方向の他方側に開口している。第2ガラス溝部1bには、方立1Aの左右方向の他方側に配置される複層ガラス15の端部151が嵌め込まれる。第1ガラス溝部1aおよび第2ガラス溝部1bは、方立1Aにおける屋外側の部分に形成されている。
【0012】
方立部材2、レール3、断熱材4および屋外端部材8は、それぞれ長尺に形成されている。方立部材2、レール3、断熱材4および屋外端部材8は、それぞれ上下方向に延びる姿勢に配置されている。方立部材2、レール3、断熱材4および屋外端部材8それぞれの水平断面形状は、上下方向全体にわたって同じ形状である。
【0013】
方立部材2は、第1方立部材6と、第2方立部材7と、有する。第1方立部材6は、第2方立部材7の左右方向の一方側に配置されている。第1方立部材6と第2方立部材7とは連結されている。溝部21は、第1方立部材6と第2方立部材7との間に形成されている。
【0014】
第1方立部材6は、第1溝形成部61と、第1屋内部62と、を有する。第1溝形成部61は、溝部21の左右方向の一方側の底面および側面を形成する。第1屋内部62は、第1溝形成部61の屋内側に設けられている。第1溝形成部61は、第1側板部63と、第2側板部64と、第3側板部65と、底板部66と、を有する。第1側板部63、第2側板部64、第3側板部65および底板部66は、この順に屋外側から屋内側に配列されている。
【0015】
第1側板部63、第2側板部64、第3側板部65および底板部66は、それぞれ平板状に形成されている。第1側板部63は、板面が左右方向を向く姿勢に配置されている。第2側板部64は、板面が屋内外方向を向く姿勢に配置されている。第2側板部64は、第1側板部63の屋内側の端部から左右方向の一方側に延びている。第3側板部65は、板面が左右方向を向く姿勢に配置されている。第3側板部65は、第2側板部64の左右方向の一方側の端部から屋内側に延びている。底板部66は、板面が屋内外方向を向く姿勢に配置されている。底板部66は、第3側板部65の屋内側の端部から左右方向の他方側に延びている。第1側板部63、第2側板部64および第3側板部65は、溝部21の左右方向の一方側の側部を形成している。底板部66は、溝部21の底部のうちの左右方向の一方側の部分を形成している。
【0016】
第1溝形成部61は、第1突出部651と、第2突出部661と、をさらに有する。第1突出部651は、第3側板部65の屋内外方向の中間部から左右方向の他方側、すなわち溝部21側に突出している。第1突出部651は、突出板部652と、先端板部653と、を有する。突出板部652は、第3側板部65の屋内外方向の中間部から左右方向の他方側に突出している。先端板部653は、突出板部652の先端部に接続されている。先端板部653は、平板状に形成されている。先端板部653は、板面が左右方向を向く姿勢に配置されている。先端板部653は、突出板部652の先端部から屋外側および屋内側に突出している。
【0017】
第2突出部661は、底板部66の左右方向の他方側の端部から屋外側、すなわち溝部21側に突出している。第2突出部661は、突出板部662と、先端板部663と、を有する。突出板部662は、底板部66の左右方向の他方側の端部から屋外側に突出している。先端板部663は、突出板部662の先端部に接続されている。先端板部663は、平板状に形成されている。先端板部663は、板面が屋内外方向を向く姿勢に配置されている。先端板部663は、突出板部652の先端部から左右方向の一方側に突出している。
【0018】
第1屋内部62は、第4側板部621と、屋内板部622と、第1中板部623と、第2中板部624と、第3中板部625と、第1突出部626と、第2突出部627と、第3突出部628と、を有する。第4側板部621、屋内板部622、第1中板部623、第2中板部624および第3中板部625は、それぞれ平板状に形成されている。第4側板部621は、板面が左右方向を向く姿勢に配置されている。第4側板部621は、第3側板部65の屋内側に連続している。第4側板部621の幅方向の一方側の面と、第3側板部65の幅方向の一方側の面とは、面一に配置されている。屋内板部622は、板面が屋内外方向を向く姿勢に配置されている。屋内板部622は、第4側板部621の屋内側の端部から左右方向の他方側に延びている。
【0019】
第1中板部623は、板面が屋内外方向を向く姿勢に配置されている。第1中板部623は、第4側板部621の屋内外方向の中間部から左右方向の他方側に延びている。第1中板部623は、底板部66の屋内側に間隔をあけて配置されている。第1中板部623は、屋内板部622の屋外側に間隔をあけて配置されている。第2中板部624は、板面が左右方向を向く姿勢に配置されている。第2中板部624は、屋内板部622と第1中板部623の間に配置されている。屋内板部622の屋外側の端部は、第1中板部623の左右方向の中間部と接続されている。第2中板部624の屋内側の端部は、屋内板部622の左右方向の中間部と接続されている。
【0020】
第3中板部625は、板面が左右方向を向く姿勢に配置されている。第3中板部625は、底板部66と第1中板部623との間に配置されている。第3中板部625の屋外側の端部は、底板部66の左右方向の他方側の端部と接続されている。第3中板部625の屋内側の端部は、第1中板部623の左右方向の他方側の端部と接続されている。第1突出部626は、屋内板部622の左右方向の他方側の端部から屋外側に突出し、屈曲して左右方向の他方側に突出している。第2突出部627は、第3中板部625の屋外側の端部近傍から左右方向の他方側に突出している。第3突出部628は、第3中板部625の屋内側の端部から左右方向の他方側に突出している。第3中板部625、第2突出部627および第3突出部628は、左右方向の他方側に開口する溝部629を形成している。
【0021】
第2方立部材7は、第2溝形成部71と、第2屋内部72と、を有する。第2溝形成部71は、溝部21の左右方向の他方側の底面および側面を形成する。第2屋内部72は、第2溝形成部71の屋内側に設けられている。第2溝形成部71は、第1溝形成部61を左右方向に反転させた配置および形状である。第2溝形成部71は、第1側板部73と、第2側板部74と、第3側板部75と、底板部76と、第1突出部751と、第2突出部761と、を有する。第1側板部73、第2側板部74、第3側板部75、底板部76、第1突出部751および第2突出部761は、第1溝形成部61の第1側板部63、第2側板部64、第3側板部65、底板部66、第1突出部651および第2突出部661を左右方向に反転させた形状および配置である。第1突出部751は、突出板部752と、先端板部753と、を有する。突出板部752および先端板部753は、第1方立部材6の第1突出部651の突出板部652および先端板部653を左右方向に反転させた配置および形状である。第2突出部761は、突出板部762と先端板部763と、を有する。突出板部762および先端板部763は、第1方立部材6の第2突出部661の突出板部652および先端板部653を左右方向に反転させた配置および形状である。
【0022】
第2屋内部72は、第4側板部721と、屋内板部722と、第1中板部723と、第2中板部724と、第3中板部725と、第1突出部726と、を有する。第2屋内部72における第4側板部721、屋内板部722、第1中板部723および第2中板部724は、第1方立部材6の第1屋内部62における第4側板部621、屋内板部622、第1中板部623および第2中板部624を左右方向に反転させた配置および形状である。第4側板部721は、第3側板部75の屋内側に連続している。第4側板部721の幅方向の他方側の面と、第3側板部75の幅方向の他方側の面とは、面一に配置されている。
【0023】
第3中板部725は、底板部76と第1中板部723との間に配置されている。第3中板部725の屋外側の端部は、底板部76の左右方向の中間部と接続されている。第3中板部725の屋内側の端部は、第1中板部723の左右方向の中間部と接続されている。第3中板部725の断面形状は、ハット形状である。第3中板部725は、第1板部725aと、第2板部725bと、第3板部725cと、第4板部725dと、第5板部725eと、を有する。第1板部725aは、底板部76の左右方向の中間部から屋内側に延びている。第2板部725bは、第1板部725aの屋内側の端部から左右方向の一方側に延びている。第3板部725cは、第2板部725bの左右方向の一方側の端部から屋内側に延びている。第4板部725dは、第2板部725bの屋内側の端部から左右方向の他方側に延びている。第5板部725eは、第4板部725dの左右方向の他方側の端部から屋内側に延びている。第5板部725eの屋内側の端部は、第1中板部723の左右方向の中間部と接続されている。
【0024】
第2板部725b、第3板部725cおよび第4板部725dは、第1板部725aおよび第5板部725eに対して左右方向の一方側に突出する凸部729aを形成している。底板部76、第1板部725aおよび第2板部725bは、左右方向の一方側に開口する第1溝部729bを形成している。第4板部725d、第5板部725eおよび第1中板部723は、左右方向の一方側に開口する第2溝部729cを形成している。
【0025】
第1溝形成部61と第2溝形成部71とは、左右方向に対向して配置される。第1溝形成部61の第1側板部63、第2側板部64および第3側板部65は、第2溝形成部71の第1側板部73、第2側板部74および第3側板部75と左右方向に間隔をあけて配置されている。上述しているように、第1溝形成部61の第1側板部63、第2側板部64および第3側板部65は、溝部21の左右方向の一方側の側部を形成している。第2溝形成部71の第1側板部73、第2側板部74および第3側板部75は、溝部21の左右方向の他方側の側部を形成している。第1溝形成部61の底板部66および第2溝形成部71の底板部76は、溝部21の底部を形成している。
【0026】
第1溝形成部61の第2突出部661の先端板部663と、第2溝形成部71の第2突出部761の先端板部763とは、それぞれに取り付けられたパッキン材23,23を介して接触している。パッキン材23は、筒状部231と、第1突出片232と、第2突出片233と、を有する。筒状部231は、筒状である。筒状部231の内部には、中空部234が形成されている。筒状部231は、先端板部663,763に取り付けられている。第1溝形成部61の先端板部663に取り付けられたパッキン材23の第1突出片232は、筒状部231から屋外側に突出している。第1溝形成部61の先端板部663に取り付けられたパッキン材23の第2突出片233は、筒状部231から左右方向の一方側に突出している。第2溝形成部71の先端板部763に取り付けられたパッキン材23の第1突出片232は、筒状部231から屋外側に突出している。第2溝形成部71の先端板部763に取り付けられたに取り付けられたパッキン材23の第2突出片233は、筒状部231から左右方向の他方側に突出している。
【0027】
第1屋内部62と第2屋内部72とは、左右方向に対向して配置される。第2屋内部72の第1突出部726の屋外側の端部が、第1屋内部62の第1突出部626の屋内側の面と接触している。第2屋内部72の凸部729aは、第1屋内部62の溝部629に挿入されている。第1屋内部62の第2突出部627は、第2屋内部72の第1溝部729bに挿入されている。第1屋内部62の第3突出部628は、第2屋内部72の第2溝部729cに挿入されている。第1屋内部62の第2突出部627の屋外側の面には、第1気密材627aが取り付けられている。第1気密材627aは、第2溝形成部71の底板部76の屋内側の面に接触している。第1屋内部62の第3突出部628の屋外側の面には、第2気密材628aが取り付けられている。第1屋内部62の第3突出部628の屋内側の面には、第3気密材628bが取り付けられている。第2気密材628aは、第2屋内部72の第3中板部725の第4板部725dに接触している。第3気密材628bは、第2屋内部72の第1中板部723に接触している。
【0028】
第1方立部材6には、底板部66、第4側板部621、第1中板部623および第3中板部625に囲まれた中空部221が形成されている。第1方立部材6には、第4側板部621、屋内板部622、第1中板部623および第2中板部624に囲まれた中空部222が形成されている。第2方立部材7には、底板部76、第4側板部721、第1中板部723および第3中板部725に囲まれた中空部223が形成されている。第2方立部材7には、第4側板部721、屋内板部722、第1中板部723および第2中板部724に囲まれた中空部224が形成されている。
【0029】
方立部材2には、第1方立部材6の第3中板部625、第2突出部627および第3突出部628と、第2方立部材7の底板部76および第3中板部725と、に挟まれた空間部225が形成されている。方立部材2には、第1方立部材6の第3突出部628と、第2方立部材7の第1中板部723、第3中板部725の第4板部725dおよび第5板部725eと、に挟まれた空間部226が形成されている。方立部材2には、第1方立部材6の屋内板部622、第1中板部623、第2中板部624、第1突出部626および第3突出部628と、第2方立部材7の屋内板部722、第1中板部723、第2中板部724および第1突出部726と、に挟まれた空間部227が形成されている。方立部材2には、第1方立部材6のパッキン材23、第3中板部625および第2突出部627と、第2方立部材7のパッキン材23および底板部76と、に挟まれた空間部228が形成されている。
【0030】
レール3は、第1レール部材31と、第2レール部材32と、有する。第1レール部材31は、第2レール部材32の左右方向の一方側に配置されている。第1レール部材31は、第1方立部材6の第1溝形成部61の内側に第1断熱材41を介して配置されている。第2レール部材32は、第2方立部材7の第2溝形成部71の内側に第2断熱材42を介して配置されている。断熱材4は、第1断熱材41と第2断熱材42とを有する。溝部33は、第1レール部材31と第2レール部材32との間に形成されている。第1レール部材31は、第1方立部材6に固定されている。第2レール部材32は、第2方立部材7に固定されている。
【0031】
第1レール部材31は、第1側板部311と、第2側板部312と、第3側板部313と、底板部314と、を有する。第1側板部311、第2側板部312、第3側板部313および底板部314は、この順に屋外側から屋内側に配列されている。第1側板部311、第2側板部312および第3側板部313は、溝部33の左右方向の一方側の側部を形成している。底板部314は、溝部33の底部のうちの左右方向の一方側の部分を形成している。
【0032】
第1側板部311、第2側板部312、第3側板部313および底板部314は、それぞれ平板状に形成されている。第1側板部311は、板面が左右方向を向く姿勢に配置されている。第2側板部312は、板面が屋内外方向を向く姿勢に配置されている。第2側板部312は、第1側板部311の屋内側の端部から左右方向の一方側に延びている。第3側板部313は、板面が左右方向を向く姿勢に配置されている。第3側板部313は、第2側板部312の左右方向の一方側の端部から屋内側に延びている。底板部314は、板面が屋内外方向を向く姿勢に配置されている。底板部314は、第3側板部313の屋外側の端部から左右方向の他方側に延びている。第1側板部311には、屋内外方向の中間部に左右方向の他方側に突出する凸部311aが形成されている。
【0033】
第1側板部311は、第1溝形成部61の第1側板部63の左右方向の他方側に第1断熱材41を介して配置されている。第1側板部311の屋外側の端部は、第1側板部63の屋外側の端部よりも屋外側に突出している。第2側板部312は、第1溝形成部61の第2側板部64の屋内側に第2断熱部412を介して配置されている。第3側板部313は、第1溝形成部61の第3側板部65の左右方向の他方側に第1断熱材41を介して配置されている。底板部314は、第1溝形成部61の底板部66の屋外側に第1断熱材41を介して配置されている。
【0034】
底板部314の左右方向の他方側の端面は、パッキン材23の第1突出片232に左右方向の一方側から接触している。第1レール部材31の底板部314の屋内側の面における左右方向の他方側の端部は、パッキン材23の筒状部231および第2突出片233に屋外側から接触している。
【0035】
第1断熱材41は、第1断熱部411と、第2断熱部412と、第3断熱部413と、第4断熱部414と、を有する。第1断熱部411は、第1レール部材31の第1側板部311と第1溝形成部61の第1側板部63との間に設けられている。第2断熱部412は、第1レール部材31の第2側板部312と第1溝形成部61の第2側板部64との間に設けられている。第3断熱部413は、第1レール部材31の第3側板部313と第1溝形成部61の第3側板部65との間に設けられている。第4断熱部414は、第1レール部材31の底板部314と第1溝形成部61の底板部66との間に設けられている。
【0036】
第1断熱部411、第2断熱部412、第3断熱部413および第4断熱部414は、それぞれ平板状に形成されている。第1断熱部411は、板面が左右方向を向く姿勢に配置されている。第2断熱部412は、板面が屋内外方向を向く姿勢に配置されている。第2断熱部412は、第1断熱部411の屋内側の端部から左右方向の一方側に延びている。第3断熱部413は、板面が左右方向を向く姿勢に配置されている。第3断熱部413は、第2断熱部412の左右方向の一方側の端部から屋内側に延びている。第4断熱部414は、板面が屋内外方向を向く姿勢に配置されている。第4断熱部414は、第3断熱部413の屋内側の端部から左右方向の他方側に延びている。
【0037】
第1断熱部411の左右方向の一方側の面は、第1方立部材6の第1側板部63の幅方向の他方側の面全体と接触している。第1断熱部411の左右方向の他方側の面は、第1レール部材31の第1側板部311の左右方向の一方側の面と接触している。第1断熱部411の屋外側の端部と第1方立部材6の第1側板部63の屋外側の端部とは、左右方向に並んでいる。第1レール部材31の第1側板部311の屋外側の端部は、第1断熱材41の屋外側の端部よりも屋外側に突出している。
【0038】
第2断熱部412の屋外側の面は、第1方立部材6の第2側板部64の屋内側の面と接触している。第2断熱部412の屋内側の面は、第1レール部材31の第2側板部312の屋外側の面全体と接触している。第2断熱部412の左右方向の一方側の端部は、第1方立部材6の第2側板部64の左右方向の中間部と屋内外方向に並んでいる。第2断熱部412の左右方向の一方側の端部は、第1方立部材6の第2側板部64の左右方向の一方側の端部まで達していない。
【0039】
第3断熱部413の左右方向の一方側の面における屋内外方向の中間部は、第1方立部材6の第1突出部651の先端板部653の左右方向の他方側の面と接触している。第3断熱部413の左右方向の一方側の面と、第1方立部材6の第3側板部65の左右方向の他方側の面との間には、間隔が形成されている。第3断熱部413の左右方向の他方側の面は、第1レール部材31の第3側板部313の左右方向の一方側の面全体と接触している。第3断熱部413の屋内側の端部は、第1方立部材6の底板部66の屋外側の面よりも屋外側に間隔をあけて配置されている。
【0040】
第4断熱部414の屋内側の面における左右方向の他方側の端部は、第1方立部材6の第2突出部661の先端板部663の屋外側の面と接触している。第4断熱部414の屋内側の面における左右方向の他方側の端部には、切り欠き部414aが形成されている。先端板部663は、切り欠き部414aに配置されている。第4断熱部414における切り欠き部414aよりも左右方向の一方側の屋内側の面と、先端板部663の屋内側の面とは、面一に配置されている。第4断熱部414の屋内側の面と、第1方立部材6の底板部66の屋外側の面との間には、間隔が形成されている。第4断熱部414の屋外側の面は、第1レール部材31の底板部314の屋内側の面と接触している。第4断熱部414の左右方向の他方側の端部は、パッキン材23の第2突出片233と接触している。
【0041】
空気層5は、第1方立部材6の第3側板部65および底板部66と、第3断熱部413および第4断熱部414との間に形成されている。空気層5は、第1溝形成部61の第1突出部651によって屋内外方向に2つに分割されている。第1方立部材6と第1レール部材31とは、直接接触していない。第1レール部材31の第3側板部313と、第1溝形成部61の先端板部653とは、第3断熱部413を介した状態で、ネジ24によって固定されている。
【0042】
第2レール部材32は、第1側板部321と、第2側板部322と、第3側板部323と、底板部324と、凸部321aと、を有する。第1側板部321、第2側板部322、第3側板部323、底板部324および凸部321aは、第1レール部材31の第1側板部311、第2側板部312、第3側板部313、底板部314および凸部311aを左右方向に反転させた形状および配置である。
【0043】
第2断熱材42は、第1断熱部421と、第2断熱部422と、第3断熱部423と、第4断熱部424と、を有する。第1断熱部421、第2断熱部422、第3断熱部423および第4断熱部424は、第1断熱材41の第1断熱部411、第2断熱部412、第3断熱部413および第4断熱部414を左右方向に反転させた形状および配置である。第2溝形成部71、第2レール部材32および第2断熱材42の配置は、第1溝形成部61、第1レール部材31および第1断熱材41を左右方向に反転させた配置である。第2溝形成部71と第2レール部材32との間には、第1溝形成部61と第1レール部材31との間に形成されているのと同様の空気層5が設けられている。第2方立部材7と第2レール部材32とは、直接接触していない。
【0044】
第1レール部材31と第2レール部材32とは、左右方向に対向して配置される。第1レール部材31の第1側板部311、第2側板部312および第3側板部313は、第2レール部材32の第1側板部321、第2側板部322および第3側板部323と左右方向に間隔をあけて配置されている。第1レール部材31の第1側板部311、第2側板部312および第3側板部313は、溝部33の左右方向の一方側の側部を形成している。第2レール部材32の第1側板部321、第2側板部322および第3側板部313は、溝部33の左右方向の他方側の側部を形成している。第1レール部材31の底板部314および第2レール部材32の底板部324は、溝部33の底部を形成している。第1レール部材31の底板部314の左右方向の他方側の端部と、第2レール部材32の底板部324の左右方向の一方側の端部と、は、パッキン材23,23を介して接触している。
【0045】
屋外端部材8は、第1レール部材31の第1側板部311の屋外側の端部および第2レール部材32の第2側板部322の屋外側の端部それぞれに取り付けられている。第1レール部材31の第1側板部311の屋外側の端部に取り付けられる屋外端部材8について説明する。第2レール部材32の第2側板部322の屋外側の端部に取り付けられる屋外端部材8については、第1レール部材31の第1側板部311の屋外側の端部に取り付けられる屋外端部材8を左右反転させた形状であるため、説明を省略する。
【0046】
屋外端部材8は、固定板部81と、端板部82と、第1凸部83と、第2凸部84と、第3凸部85と、を有する。固定板部81および端板部82は、平板状に形成されている。固定板部81は、板面が左右方向に向く姿勢に配置されている。端板部82は、板面が屋内外方向を向く姿勢に配置されている。端板部82は、固定板部81の屋外側の端部から左右方向の一方側に突出している。第1凸部83は、固定板部81の屋内側の端部から左右方向の一方側に突出している。第2凸部84は、端板部82の左右方向の他方側の端部近傍から屋内側に突出している。第2凸部84は、固定板部81の左右方向の一方側に間隔をあけて配置されている。第3凸部85は、端板部82の左右方向の一方側の端部から屋内側に突出している。
【0047】
固定板部81は、第1レール部材31の第1側板部311の屋外側の端部近傍に左右方向の他方側から重なっている。端板部82は、第1側板部311の屋外側に配置される。第1凸部83は、第1レール部材31の第1側板部311から左右方向の他方側に突出する凸部311aに引っ掛けられている。固定板部81と第2凸部84との間には、第1側板部311の屋外側の端部が挿入されている。第2凸部84は、第1側板部311の左右方向の一方側の面と接触している。
【0048】
第1溝形成部61の第1側板部63および第2側板部64、第1レール部材31の第1側板部311における第1側板部63および第1断熱材41よりも屋外側に突出している部分、および屋外端部材8の端板部82は、第1ガラス溝部1aを形成している。上述しているように、第1ガラス溝部1aには、複層ガラス15の端部151が嵌め込まれている。第1側板部63は、第1ガラス溝部1aの底部を形成している。第1側板部311における第1側板部63および第1断熱材41よりも屋外側に突出している部分は、第1ガラス溝部1aの底部を形成している。第1側板部63は、第1ガラス溝部1aの屋内側の側部を形成している。端板部82は、第1ガラス溝部1aの屋外側の側部を形成している。
【0049】
第1断熱材41の第1断熱部411は、第1レール部材31の第1側板部311と、第1ガラス溝部1aの底部を形成する第1側板部63と、の間に設けられている。第1側板部63は、特許請求の範囲の「ガラス溝部の底部」に相当する。第1レール部材31の第1側板部311は、特許請求の範囲の「内部材の屋外側部分」に相当する。複層ガラス15の端部151における屋内側の面と、第1溝形成部61の第2側板部64の屋外側の面との間には、シール材86が設けられている。第1側板部311における第1側板部63および第1断熱材41よりも屋外側に突出している部分と、複層ガラス15の左右方向の一方側の端面152と、の間には、シール材87が設けられている。シール材87の屋内側の端面は、第1溝形成部61の第1側板部63の屋外側の端面および第1断熱材41の第1断熱部411の屋外側の端面と接触している。
【0050】
複層ガラス15の端部151における屋外側の面と、屋外端部材8の第3凸部85との間には、パッキン材88が嵌め込まれている。方立1Aには、複層ガラス15、シール材87、パッキン材88、第1レール部材31の第1側板部311の屋外側の端部、屋外端部材8の端板部82および第2凸部84に囲まれた空部153が形成されている。第2ガラス溝部1bは、第1ガラス溝部1aを左右方向に反転させた形状である。第2ガラス溝部1bの説明は、省略する。
【0051】
方立部材2とレール3との間には、断熱材4および空気層5が設けられている。このため、レール3から方立部材2への伝熱を抑制できる。その結果、屋外の冷気が方立部材2を介して屋内に伝達することを抑制できて、方立1Aの断熱性を向上できる。屋外の冷気が方立部材2に伝わらないため、方立1Aの屋外側に結露が生じることを防止できる。すなわち、方立1Aの防露性を向上できる。方立1Aの断熱性および防露性が向上されることによって、カーテンウォール13Aの断熱性および防露性を向上できる。
【0052】
レール3は、屋外に設けられたゴンドラを上下方向にガイドするためのレールである。レール3の溝部33がゴンドラのローラーを通すために屋外により多く露出する場合であっても、断熱材4および空気層5によって方立1Aの断熱性を向上できる。レール3が金属製の場合であっても、断熱材4および空気層5によって方立1Aの断熱性を向上できる。
【0053】
第1方立部材6の底板部66と第2方立部材7の底板部76との間には、パッキン材23,23が設けられている。パッキン材23,23によって、第1方立部材6と第2方立部材7との間の伝熱を抑制できる。
【0054】
複層ガラス15の端面152とレール3との間には、シール材87が設けられている。シール材87は、方立部材2の屋外側に配置されている。シール材87によって、複層ガラス15の端面152と、レール3との間から方立部材2に屋外の冷気が伝達することを抑制できる。
【0055】
第1断熱材41の第1断熱部411は、第1ガラス溝部1aの底部を形成する第1側板部63と、第1レール部材31の屋外側部分である第1側板部311と、の間に設けられている。第2断熱材42の第1断熱部411は、第2ガラス溝部1bの底部を形成する第1側板部73と、第2レール部材32の屋外側部分である第1側板部321と、の間に設けられている。第1断熱材41および第2断熱材42によって、ガラス溝部1a,1bを介したレール3から方立部材2への伝熱を抑制できる。断熱材4の屋外側の端部は、シール材87と接触している。断熱材4およびシール材87の連続した断熱部材によって、ガラス溝部1a,1bを介したレール3から方立部材2への伝熱を抑制できる。
【0056】
(第2実施形態)
図5に示すように、第2実施形態によるカーテンウォール13Bの方立1Bは、方立部材2B、レール3Bおよび断熱材4Bにおける屋外側の部分が第1実施形態の方立1Aと異なっている。第2実施形態の第1方立部材6Bの第1側板部63Bは、第1実施形態の第1方立部材6の第1側板部63よりも屋内外方向の長さが短く形成されている。第1側板部63Bの屋外側には、樹脂製のブリッジ材92を介して金属製の屋外部材91が連結されている。ブリッジ材92は、第1側板部63Bと屋外部材91とをカシメ加工によって連結している。ブリッジ材92は、特許請求の範囲の「連結材」に相当する。屋外部材91の屋外側に屋外端部材8Bが設けられている。
【0057】
第1レール部材31Bの第1側板部311Bの屋外側の端部および第1断熱材41Bの第1断熱部411Bの屋外側の端部は、第1方立部材6Bの第1側板部63Bの屋外側の端部よりも屋内側に配置されている。第1側板部63Bの屋外側の端部における左右方向の他方側の面、ブリッジ材92の左右方向の他方側の面および屋外部材91の左右方向の他方側の面は、カバー材93に覆われている。カバー材93は、第1側板部63Bおよび屋外部材91に固定されている。カバー材93の屋内側の端部は、第1レール部材31Bの第1側板部311Bの屋外側の端面および第1断熱材41Bの第1断熱部411Bの屋外側の端面と接触している。カバー材93の屋外側の端部は、屋外部材91の屋外側の端部と左右方向に重なっている。カバー材93の左右方向の他方側の面は、第1レール部材31Bの第1側板部311Bの左右方向の他方側の面の屋外側に面一に配置されている。
【0058】
複層ガラス15の端面152と、第1側板部63Bの屋外側の端部における左右方向の一方側の面、ブリッジ材92の左右方向の一方側の面および屋外部材91の左右方向の一方側の面との間には、シール材87Bが設けられている。
【0059】
第2方立部材7B、第2レール部材32Bおよび第2断熱材42Bの屋外側の形態は、第1方立部材6B、第1レール部材31Bおよび第1断熱材41Bの屋外側の部分を左右反転させた形態である。第2方立部材7B、第2レール部材32Bおよび第2断熱材42Bの屋外側の形態の説明は、省略する。第1レール部材31Bと第2レール部材32Bとの間、および第1レール部材31Bの屋外側に配置されたカバー材93と第2レール部材32Bの屋外側に配置されたカバー材93との間に、ゴンドラのローラーおよびローラーの支持材が挿入されるゴンドラ用溝部16が形成されている。
【0060】
方立部材2Bと屋外部材91とは、樹脂製のブリッジ材92を介して連結されている。屋外部材91が屋外の冷気によって冷やされた場合でも、ブリッジ材92によって屋外部材91から方立部材2Bに冷気が伝達することを防止できる。その結果、屋外の冷気が方立部材2を介して屋内に伝達することを抑制できて、方立1Bの断熱性を向上できる。屋外の冷気が方立部材2Bに伝わらないため、方立1Bの屋外側に結露が生じることを防止できる。すなわち、方立1Bの防露性を向上できる。方立1Bの断熱性および防露性が向上されることによって、カーテンウォール13Bの断熱性および防露性を向上できる。
【0061】
ブリッジ材92は、カバー材93に覆われている。ブリッジ材92およびカバー材93によって屋外からゴンドラ用溝部16に入り込んだ冷気が方立部材2Bに伝達することを防止できる。
【0062】
(第3実施形態)
図6に示すように、第3実施形態によるカーテンウォール13Cの方立1Cの断熱材4Cは、レール3の周囲に部分的に設けられている。第1方立部材6と第1レール部材31との間には、第1断熱材431、第2断熱材432、第3断熱材433および第4断熱材434が設けられている。
【0063】
第1断熱材431は、第1方立部材6の第1側板部63と第1レール部材31の第1側板部311との間に設けられている。第1側板部311の屋外側の端部は、第1側板部63の屋外側の端部よりも屋外側に突出している。第1断熱材431の屋外側の端部と、第1方立部材6の第1側板部63の屋外側の端部とは、左右方向に並んでいる。第2断熱材432は、第1方立部材6の第1側板部63と第2側板部64との角部と、第1レール部材31の第1側板部311と第2側板部312との角部との間に設けられている。第2断熱材432は、第1断熱材431の屋内側に間隔をあけて配置されている。
【0064】
第3断熱材433は、第1方立部材6の第1突出部651の先端板部653と、第1レール部材31の第3側板部313との間に設けられている。第3断熱材433は、第1レール部材31の第3側板部313よりも屋内外方向の長さ寸法が小さい。第3断熱材433は、第3側板部313の屋内外方向の中間部と接触している。第2断熱材432と第3断熱材433とは、離れて配置されている。第4断熱材434は、第1方立部材6の第2突出部661の先端板部663と、第1レール部材31の底板部314との間に設けられている。第3断熱材433と第4断熱材434とは、離れて配置されている。
【0065】
空気層5Cは、第1レール部材31と第1溝形成部61との間に形成されている。第3実施形態による方立1Cでは、第1実施形態による方立1Aと比べて、断熱材4Cの設置範囲が少なく、空気層5Cが広い範囲に形成されている。第2方立部材7と第2レール部材32との間には、第1方立部材6と第1レール部材31との間と同様に、第1断熱材431、第2断熱材432、第3断熱材433および第4断熱材434が設けられている。
【0066】
第3実施形態による方立1Cは、方立部材2とレール3との間の広い範囲に空気層5Cが形成されている。空気層5Cによって、屋外の冷気が方立部材2を介して屋内に伝達することを更に抑制できて、方立1Cの断熱性を向上できる。屋外の冷気が方立部材2に伝わらないため、方立1Cの屋外側に結露が生じることを防止できる。すなわち、方立の防露性を向上できる。方立1Cの断熱性および防露性が向上されることによって、カーテンウォール13Cの断熱性および防露性を向上できる。
【0067】
本開示は上記の実施形態に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、上記の実施形態では、方立部材2の溝部21に、屋外に設けられた清掃用などのゴンドラを上下方向にガイドするためのレール3以外の内部材が設けられていてもよい。内部材は、上記のレール3と同様に金属製であってもよい。内部材は、樹脂製であってもよい。
【0068】
第1方立部材6と第2方立部材7との間には、パッキン材23が設けられていなくてもよい。複層ガラス15の端面152と、第1レール部材31の第1側板部311および第2レール部材32の第1側板部321との間にシール材87が設けられていなくてもよい。
【0069】
断熱材4,4B,4Cは、少なくともレール3,3Bの屋外側部分である第1側部材311,321,311B,321Bと、ガラス溝部1a,1bの底部を形成する第1側板部63,63B,73,73Bと、の間に設けられている構成であってもよい。第1側部材311,321,311B,321Bと、第1側板部63,63B,73,73Bと、の間に設けられている断熱材は、第1断熱部411,411B,431が相当する。
【符号の説明】
【0070】
1A,1B,1C 方立、1a 第1ガラス溝部、1b 第2ガラス溝部、2, 2B 方立部材、3,3B レール、4,4B,4C 断熱材、5,5C 空気層、6,6B 第1方立部材、7,7B 第2方立部材、13A,13B,13C カーテンウォール、15 複層ガラス、21 溝部、23 パッキン材、63,73 第1側板部、87,87B シール材、91 屋外部材、92 ブリッジ材、93 カバー材、152 端面、311,321 第1側板部、411,411B,431 第1断熱部