(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024112614
(43)【公開日】2024-08-21
(54)【発明の名称】受取手形管理装置、受取手形管理方法、および、受取手形管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/04 20120101AFI20240814BHJP
【FI】
G06Q20/04 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023017776
(22)【出願日】2023-02-08
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 雄
(72)【発明者】
【氏名】田中 豪
【テーマコード(参考)】
5L020
5L055
【Fターム(参考)】
5L020AA11
5L055AA11
(57)【要約】
【課題】手形ジャンプを行う際に、当初手形のデータより、新手形のデータに切り替えての管理を可能とする受取手形管理装置、受取手形管理方法、および、受取手形管理プログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】対象手形に対する手形ジャンプの依頼が承認された場合、受取手形データに基づいて、対象手形の顛末として手形ジャンプ、および、ステータスとして組戻を紐付けて設定した新たな受取手形データを受取手形履歴に登録し、ジャンプ後手形の顛末として手形ジャンプ、ステータスとして取立依頼、および、ジャンプ後手形のジャンプ元として対象手形を紐付けて設定した新たな受取手形データを受取手形履歴に登録する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備えた受取手形管理装置であって、
前記記憶部は、
対象手形の顛末、および、ステータスを紐付けて設定した受取手形データから構成される受取手形履歴を記憶する受取手形記憶手段、
を備え、
前記制御部は、
前記対象手形に対する手形ジャンプの依頼が承認された場合、前記受取手形データに基づいて、前記対象手形の前記顛末として前記手形ジャンプ、および、前記ステータスとして組戻を紐付けて設定した新たな受取手形データを前記受取手形履歴に登録し、ジャンプ後手形の前記顛末として前記手形ジャンプ、前記ステータスとして取立依頼、および、前記ジャンプ後手形のジャンプ元として前記対象手形を紐付けて設定した新たな受取手形データを前記受取手形履歴に登録する受取手形登録手段、
を備えたことを特徴とする受取手形管理装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記受取手形履歴の参照指示が設定された場合、前記受取手形履歴を表示させる受取手形照会手段、
を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の受取手形管理装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記受取手形履歴に基づいて、前記各受取手形データに対応する受取手形仕訳データを作成する仕訳作成手段、
を更に備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の受取手形管理装置。
【請求項4】
前記受取手形登録手段は、
更に、前記ジャンプ後手形に対する取立実行指示が設定された場合、前記ジャンプ後手形の前記顛末として取立、取立日、前記ステータスとして取立実行、および、前記ジャンプ後手形の前記ジャンプ元として前記対象手形を設定した新たな受取手形データを前記受取手形履歴に登録することを特徴とする請求項1または2に記載の受取手形管理装置。
【請求項5】
前記受取手形登録手段は、
組戻入力画面にてジャンプ対象の前記対象手形が指定され、且つ、前記対象手形に対する前記手形ジャンプの依頼が承認された場合、前記受取手形データに基づいて、前記対象手形の前記顛末として前記手形ジャンプ、および、前記ステータスとして前記組戻を紐付けて設定した新たな前記受取手形データを前記受取手形履歴に登録し、受取手形入力画面にて前記ジャンプ元の前記対象手形が指定された場合、前記ジャンプ後手形の前記顛末として前記手形ジャンプ、前記ステータスとして前記取立依頼、および、前記ジャンプ後手形の前記ジャンプ元として前記対象手形を紐付けて設定した新たな前記受取手形データを前記受取手形履歴に登録することを特徴とする請求項1または2に記載の受取手形管理装置。
【請求項6】
前記制御部は、
残債照会指示が設定された場合、前記受取手形データを表示させる受取手形照会手段、
を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の受取手形管理装置。
【請求項7】
記憶部と制御部とを備えた受取手形管理装置に実行させるための受取手形管理方法であって、
前記記憶部は、
対象手形の顛末、および、ステータスを紐付けて設定した受取手形データから構成される受取手形履歴を記憶する受取手形記憶手段、
を備え、
前記制御部において実行される、
前記対象手形に対する手形ジャンプの依頼が承認された場合、前記受取手形データに基づいて、前記対象手形の前記顛末として前記手形ジャンプ、および、前記ステータスとして組戻を紐付けて設定した新たな受取手形データを前記受取手形履歴に登録し、ジャンプ後手形の前記顛末として前記手形ジャンプ、前記ステータスとして取立依頼、および、前記ジャンプ後手形のジャンプ元として前記対象手形を紐付けて設定した新たな受取手形データを前記受取手形履歴に登録する受取手形登録ステップ、
を含むことを特徴とする受取手形管理方法。
【請求項8】
記憶部と制御部とを備えた受取手形管理装置に実行させるための受取手形管理プログラムであって、
前記記憶部は、
対象手形の顛末、および、ステータスを紐付けて設定した受取手形データから構成される受取手形履歴を記憶する受取手形記憶手段、
を備え、
前記制御部において、
前記対象手形に対する手形ジャンプの依頼が承認された場合、前記受取手形データに基づいて、前記対象手形の前記顛末として前記手形ジャンプ、および、前記ステータスとして組戻を紐付けて設定した新たな受取手形データを前記受取手形履歴に登録し、ジャンプ後手形の前記顛末として前記手形ジャンプ、前記ステータスとして取立依頼、および、前記ジャンプ後手形のジャンプ元として前記対象手形を紐付けて設定した新たな受取手形データを前記受取手形履歴に登録する受取手形登録ステップ、
を実行させるための受取手形管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受取手形管理装置、受取手形管理方法、および、受取手形管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、委託者から託された手形の明細データを作成し、手形に組戻しがあった場合、明細データ上に組戻しフラグを立てることで、手形の明細データを一元的にシステム管理する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の発明においては、手形単体での期限・顛末の管理のみ可能であり、別手形に引き継ぐ運用において手形のつながりを正確に管理することができないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、手形ジャンプを行う際に、当初手形のデータより、新手形のデータに切り替えての管理を可能とする受取手形管理装置、受取手形管理方法、および、受取手形管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る受取手形管理装置は、記憶部と制御部とを備えた受取手形管理装置であって、前記記憶部は、対象手形の顛末、および、ステータスを紐付けて設定した受取手形データから構成される受取手形履歴を記憶する受取手形記憶手段、を備え、前記制御部は、前記対象手形に対する手形ジャンプの依頼が承認された場合、前記受取手形データに基づいて、前記対象手形の前記顛末として前記手形ジャンプ、および、前記ステータスとして組戻を紐付けて設定した新たな受取手形データを前記受取手形履歴に登録し、ジャンプ後手形の前記顛末として前記手形ジャンプ、前記ステータスとして取立依頼、および、前記ジャンプ後手形のジャンプ元として前記対象手形を紐付けて設定した新たな受取手形データを前記受取手形履歴に登録する受取手形登録手段、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る受取手形管理装置において、前記制御部は、前記受取手形履歴の参照指示が設定された場合、前記受取手形履歴を表示させる受取手形照会手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る受取手形管理装置において、前記制御部は、前記受取手形履歴に基づいて、前記各受取手形データに対応する受取手形仕訳データを作成する仕訳作成手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る受取手形管理装置において、前記受取手形登録手段は、更に、前記ジャンプ後手形に対する取立実行指示が設定された場合、前記ジャンプ後手形の前記顛末として取立、取立日、前記ステータスとして取立実行、および、前記ジャンプ後手形の前記ジャンプ元として前記対象手形を設定した新たな前記受取手形データを前記受取手形履歴に登録することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る受取手形管理装置において、前記受取手形登録手段は、組戻入力画面にてジャンプ対象の前記対象手形が指定され、且つ、前記対象手形に対する前記手形ジャンプの依頼が承認された場合、前記受取手形データに基づいて、前記対象手形の前記顛末として前記手形ジャンプ、および、前記ステータスとして前記組戻を紐付けて設定した新たな前記受取手形データを前記受取手形履歴に登録し、受取手形入力画面にて前記ジャンプ元の前記対象手形が指定された場合、前記ジャンプ後手形の前記顛末として前記手形ジャンプ、前記ステータスとして前記取立依頼、および、前記ジャンプ後手形の前記ジャンプ元として前記対象手形を紐付けて設定した新たな前記受取手形データを前記受取手形履歴に登録することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る受取手形管理装置において、前記制御部は、残債照会指示が設定された場合、前記受取手形データを表示させる受取手形照会手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る受取手形管理方法は、記憶部と制御部とを備えた受取手形管理装置に実行させるための受取手形管理方法であって、前記記憶部は、対象手形の顛末、および、ステータスを紐付けて設定した受取手形データから構成される受取手形履歴を記憶する受取手形記憶手段、を備え、前記制御部において実行される、前記対象手形に対する手形ジャンプの依頼が承認された場合、前記受取手形データに基づいて、前記対象手形の前記顛末として前記手形ジャンプ、および、前記ステータスとして組戻を紐付けて設定した新たな受取手形データを前記受取手形履歴に登録し、ジャンプ後手形の前記顛末として前記手形ジャンプ、前記ステータスとして取立依頼、および、前記ジャンプ後手形のジャンプ元として前記対象手形を紐付けて設定した新たな受取手形データを前記受取手形履歴に登録する受取手形登録ステップ、を含むことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る受取手形管理プログラムは、記憶部と制御部とを備えた受取手形管理装置に実行させるための受取手形管理プログラムであって、前記記憶部は、対象手形の顛末、および、ステータスを紐付けて設定した受取手形データから構成される受取手形履歴を記憶する受取手形記憶手段、を備え、前記制御部において、前記対象手形に対する手形ジャンプの依頼が承認された場合、前記受取手形データに基づいて、前記対象手形の前記顛末として前記手形ジャンプ、および、前記ステータスとして組戻を紐付けて設定した新たな受取手形データを前記受取手形履歴に登録し、ジャンプ後手形の前記顛末として前記手形ジャンプ、前記ステータスとして取立依頼、および、前記ジャンプ後手形のジャンプ元として前記対象手形を紐付けて設定した新たな受取手形データを前記受取手形履歴に登録する受取手形登録ステップ、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、手形ジャンプ(組戻入力・受取手形入力)の一連の登録内容を「受取手形履歴照会」で参照することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、組戻入力内容を含む一連の入力内容より会計仕訳を登録可能とすることで会計管理上の整合性を担保することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、手形ジャンプにともない、複数手形の連続性を管理できるようにすることで、管理精度を上げることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、残債権の厳密な管理をすることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、受取手形の期日管理、顛末管理において、期日延長を含めた残債権管理の精度向上をすることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、受取手形の組戻入力および受取手形入力による処理、ならびに、履歴照会等の関連処理をすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、本実施形態における受取手形管理処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、本実施形態における受取手形管理処理の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、本実施形態における受取手形管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、本実施形態における受取手形管理装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、本実施形態における受取手形管理処理の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本実施形態における表示画面の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、本実施形態における表示画面の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、本実施形態における表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0017】
[1.概要]
まず、
図1および
図2を参照して、本発明の概要を説明する。
図1および
図2は、本実施形態における受取手形管理処理の一例を示す図である。
【0018】
従来から、顧客の資金繰り状況により、手形の支払期日延長の依頼を受けた際に、既存手形から新しい支払期日の手形に交換を行う場合があり、このような運用は「手形ジャンプ」と呼ばれている。
【0019】
ここで、本実施形態においては、手形ジャンプを行う際に、当初手形のデータ(手形番号・支払期日)より、新手形のデータに切り替えての管理を可能とする仕組みを提供している。すなわち、本実施形態においては、当初手形に対する組戻入力により、当初手形の組戻を行い、新手形に対する受取手形入力により、新手形の登録を行う際、当初手形のデータに紐付けて登録を行っている。
【0020】
例えば、本実施形態においては、
図1に示すように、手形の振り出しにより、手形の顛末(取立依頼/取立/組戻/割引等)が保持された受取手形データをデータベースに格納し、
図2に示すように、手形ジャンプが発生した際に、ジャンプ対象の手形について組戻を行い、ジャンプ元手形の手形番号を紐付けて新手形のデータを登録し、組戻について参照対象に加えることで、手形画像を確認可能とし、組戻の仕訳作成を可能としている。
【0021】
[2.構成]
本実施形態に係る受取手形管理装置100の構成の一例について、
図3を参照して説明する。
図3は、本実施形態における受取手形管理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0022】
図3に示すように、受取手形管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、受取手形管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0023】
受取手形管理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。受取手形管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0024】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、受取手形管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、受取手形管理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0025】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(タッチパネルを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114またはプリンタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0026】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、受取手形データベース106aを備えている。
【0027】
受取手形データベース106aは、受取手形データを記憶する。ここで、受取手形データベース106aは、対象手形の顛末、および、ステータスを紐付けて設定した受取手形データから構成される受取手形履歴を記憶していてもよい。また、受取手形データベース106aは、仕訳データを記憶していてもよい。
【0028】
制御部102は、受取手形管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、受取手形登録部102aと受取手形照会部102bと仕訳作成部102cとを備えている。
【0029】
受取手形登録部102aは、受取手形データを受取手形履歴に登録する。ここで、受取手形登録部102aは、対象手形に対する手形ジャンプの依頼が承認された場合、受取手形データに基づいて、対象手形の顛末として手形ジャンプ、および、ステータスとして組戻を紐付けて設定した新たな受取手形データを受取手形履歴に登録し、ジャンプ後手形の顛末として手形ジャンプ、ステータスとして取立依頼、および、ジャンプ後手形のジャンプ元として対象手形を紐付けて設定した新たな受取手形データを受取手形履歴に登録してもよい。また、受取手形登録部102aは、ジャンプ後手形に対する取立実行指示が設定された場合、ジャンプ後手形の顛末として取立、取立日、ステータスとして取立実行、および、ジャンプ後手形のジャンプ元として対象手形を設定した新たな受取手形データを受取手形履歴に登録してもよい。また、受取手形登録部102aは、組戻入力画面にてジャンプ対象の対象手形が指定され、且つ、対象手形に対する手形ジャンプの依頼が承認された場合、受取手形データに基づいて、対象手形の顛末として手形ジャンプ、および、ステータスとして組戻を紐付けて設定した新たな受取手形データを受取手形履歴に登録し、受取手形入力画面にてジャンプ元の対象手形が指定された場合、ジャンプ後手形の顛末として手形ジャンプ、ステータスとして取立依頼、および、ジャンプ後手形のジャンプ元として対象手形を紐付けて設定した新たな受取手形データを受取手形履歴に登録してもよい。
【0030】
受取手形照会部102bは、受取手形を照会可能とする。ここで、受取手形照会部102bは、受取手形履歴の参照指示が設定された場合、受取手形履歴を表示させてもよい。また、受取手形照会部102bは、残債照会指示が設定された場合、受取手形データを表示させてもよい。
【0031】
仕訳作成部102cは、仕訳データを作成する。ここで、仕訳作成部102cは、受取手形履歴に基づいて、各受取手形データに対応する受取手形仕訳データを作成してもよい。
【0032】
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、
図4から
図8を参照して説明する。
【0033】
[受取手形管理処理]
ここで、
図4を参照して、本実施形態における受取手形管理処理の一例について説明する。
図4は、本実施形態における受取手形管理装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【0034】
図4に示すように、受取手形登録部102aは、ユーザにより入力装置112を介して組戻入力画面にてジャンプ対象の対象手形が指定され、且つ、対象手形に対する手形ジャンプの依頼が承認された場合、受取手形データベース106aに記憶された受取手形データに基づいて、対象手形の顛末として手形ジャンプ、および、ステータスとして組戻を紐付けて設定した新たな受取手形データを受取手形データベース106aに記憶された受取手形履歴に登録する(ステップSA-1)。
【0035】
そして、受取手形照会部102bは、ユーザにより入力装置112を介して受取手形履歴の参照指示が設定された場合、受取手形履歴を設定した受取手形履歴照会画面を出力装置114に表示させる(ステップSA-2)。
【0036】
そして、仕訳作成部102cは、受取手形履歴に基づいて、各受取手形データに対応する受取手形仕訳データを作成する(ステップSA-3)。
【0037】
そして、受取手形登録部102aは、ユーザにより入力装置112を介して受取手形入力画面にてジャンプ元の対象手形が指定された場合、受取手形データベース106aに記憶された受取手形データに基づいて、ジャンプ後手形の顛末として手形ジャンプ、ステータスとして取立依頼、および、ジャンプ後手形のジャンプ元として対象手形を紐付けて設定した新たな受取手形データを受取手形データベース106aに記憶された受取手形履歴に登録する(ステップSA-4)。
【0038】
そして、受取手形照会部102bは、ユーザにより入力装置112を介して受取手形履歴の参照指示が設定された場合、受取手形履歴を設定した受取手形履歴照会画面を出力装置114に表示させる(ステップSA-5)。
【0039】
そして、仕訳作成部102cは、受取手形履歴に基づいて、各受取手形データに対応する受取手形仕訳データを作成し(ステップSA-6)、処理を終了する。
【0040】
ここで、
図5から
図8を参照して、本実施形態における受取手形管理処理の一例について説明する。
図5は、本実施形態における受取手形管理処理の一例を示す図である。
図6から
図8は、本実施形態における表示画面の一例を示す図である。
【0041】
本実施形態においては、
図5(1)に示すように、当初の受取手形が回収された場合、顛末として当初の受取手形回収、および、ステータスとして取立依頼を紐付けて設定した新たな受取手形データが受取手形履歴に登録され、仕訳データが作成される。
【0042】
そして、本実施形態においては、
図6に示すように、手形ジャンプ発生時、ユーザにより組戻入力画面にてジャンプ対象の当初の受取手形が指定され、日付・摘要・備考(例えば、ジャンプ理由等)が設定された場合、
図5(2)に示すように、顛末として手形ジャンプ、および、ステータスとして組戻を紐付けて設定した新たな受取手形データが受取手形履歴に登録され、仕訳データが作成される。
【0043】
そして、本実施形態においては、
図7に示すように、手形ジャンプ時、ユーザにより受取手形入力画面にてジャンプ元の手形番号が指定された場合、
図5(2)に示すように、ジャンプ後手形の顛末として手形ジャンプ、ステータスとして取立依頼、および、ジャンプ後手形のジャンプ元として当初の対象手形を紐付けて設定した新たな受取手形データが受取手形履歴に登録され、仕訳データが作成される。
【0044】
ここで、
図8に示すように、本実施形態においては、ユーザにより受取手形履歴の参照指示が設定された場合、受取手形履歴を設定した受取手形履歴照会画面が表示され、手形ジャンプ発生時の組戻入力分、および、ジャンプ後の受取手形履歴の参照が可能となる。
【0045】
そして、
図5(3)に示すように、本実施形態においては、ユーザにより銀行にジャンプ後手形の取立依頼がされ、取立実行された場合、ジャンプ後手形の顛末としてジャンプ後手形の取立、ステータスとして取立実行、および、ジャンプ後手形のジャンプ元として当初の対象手形を紐付けて設定した新たな受取手形データが受取手形履歴に登録され、仕訳データが作成される。
【0046】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0047】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0048】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0049】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0050】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0051】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0052】
また、受取手形管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0053】
例えば、受取手形管理装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて受取手形管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0054】
また、このコンピュータプログラムは、受取手形管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0055】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0056】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0057】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0058】
また、受取手形管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、受取手形管理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0059】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、顧客から支払手形による支払の運用がある製造業界等を含む全ての業界において有用である。
【符号の説明】
【0061】
100 受取手形管理装置
102 制御部
102a 受取手形登録部
102b 受取手形照会部
102c 仕訳作成部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 受取手形データベース
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク