(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024112704
(43)【公開日】2024-08-21
(54)【発明の名称】アウターヒンジブラケット及び車両用シート
(51)【国際特許分類】
B60N 2/68 20060101AFI20240814BHJP
【FI】
B60N2/68
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023017936
(22)【出願日】2023-02-08
(71)【出願人】
【識別番号】000004640
【氏名又は名称】日本発條株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】能登 祐二
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087DB07
3B087DB10
(57)【要約】
【課題】車両衝突時に荷室内の荷物が分割可倒式シートバックの背面に衝突した場合のアウターヒンジブラケットの変形を抑制する。
【解決手段】アウターヒンジブラケット40は、荷室の車両前方側で車体の床部に締結固定される固定壁部40Aと、固定壁部40Aの車両幅方向外側端部から車両上方側へ延出され、シートバック14のアウターヒンジ34が連結される縦壁部40Bと、を備えている。縦壁部40Bは、アウターヒンジ34より車両前方側において、平面視で略円弧状に車両幅方向外側へ膨出した膨出部40B1を有している。固定壁部40Aは、膨出部40B1の前端部に対して車両幅方向内側に隣接する箇所に床部への締結部54を有している。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体の床部に締結固定される固定壁部と、
前記固定壁部の車両幅方向外側端部から車両上方側へ延出され、分割可倒式シートバックのアウターヒンジが連結される縦壁部と、
を備え、
前記縦壁部は、前記アウターヒンジより車両前方側において、平面視で略円弧状に車両幅方向外側へ膨出した膨出部を有し、
前記固定壁部は、前記膨出部の前端部に対して車両幅方向内側に隣接する箇所に前記床部への締結部を有するアウターヒンジブラケット。
【請求項2】
前記縦壁部の上端部には、車両幅方向に屈曲したフランジ部が設けられる請求項1に記載のアウターヒンジブラケット。
【請求項3】
乗員が着座するシートクッションと、
乗員の背部を支持する分割可倒式シートバックと、
前記分割可倒式シートバックのアウターヒンジが前記縦壁部に連結され、前記固定壁部が車体の床部に締結固定される請求項1又は請求項2に記載のアウターヒンジブラケットと、
を備えた車両用シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用シートに関し、特に分割可倒式シートバックのアウターヒンジを車体の床部に連結するためのアウターヒンジブラケットに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、5:5あるいは6:4の比率で左右に分割され、独立して前倒し可能とされた分割可倒式シートバックのセンターヒンジが開示されている。このセンターヒンジは、車体側に固定される固定ヒンジ部材と、左右のシートバックを固定する左右一対の可動ヒンジ部材とを備えている。固定ヒンジ部材は、車体側への固定面をなす基部と、該基部の一側から折曲げ部を介し車両幅方向の軸に垂直に立設された支持部とを備えており、当該支持部に各可動ヒンジ部材が回動可能に軸支されている。折曲げ部には、側面視において可動ヒンジ部材の回動中心とボルト孔の中心とを結ぶ直線と交差する位置に補強ビードが形成されている。これにより、センターヒンジ部の強度を向上させることにより、車両衝突時に荷室内の荷物がシートバックの背面に衝突することによるシートバックの破損や変形等を防止するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような分割可倒式シートバックでは、左右に分割されたシートバックの上部における車両幅方向中央側が車体に支持されないため、車両衝突によって荷室内の荷物が左右のシートバックの背面に衝突した際に、左右のシートバックが観音開き状に車両前方側へ変形しようとする。この際、左右のシートバックの車両幅方向外側に設けられたアウターヒンジを車体の床部に連結するアウターヒンジブラケットに過大な荷重が入力される。この過大な荷重によってアウターヒンジブラケットが大きく変形すると、左右のシートバックの車両前方側への変形量が増加してしまう。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、車両衝突時に荷室内の荷物が分割可倒式シートバックの背面に衝突した場合の変形を抑制可能なアウターヒンジブラケット及びこれを備えた車両用シートを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様のアウターヒンジブラケットは、車体の床部に締結固定される固定壁部と、前記固定壁部の車両幅方向外側端部から車両上方側へ延出され、分割可倒式シートバックのアウターヒンジが連結される縦壁部と、を備え、前記縦壁部は、前記アウターヒンジより車両前方側において、平面視で略円弧状に車両幅方向外側へ膨出した膨出部を有し、前記固定壁部は、前記膨出部の前端部に対して車両幅方向内側に隣接する箇所に前記床部への締結部を有する。
【0007】
第1の態様のアウターヒンジブラケットでは、車体の床部に締結固定される固定壁部の車両幅方向外側端部から縦壁部が車両上方側へ延出される。縦壁部には、分割可倒式シートバックのアウターヒンジが連結される。この縦壁部は、アウターヒンジより車両前方側において、平面視で略円弧状に車両幅方向外側へ膨出した膨出部を有する。固定壁部は、上記膨出部の前端部に対して車両幅方向内側に隣接する箇所に床部への締結部を有する。これにより、例えば車両衝突時に荷室内の荷物が分割可倒式シートバックの背面に衝突した際に、分割可倒式シートバックからの入力が縦壁部に沿って車両前方側へ伝達されるだけでなく、膨出部の前端部側から締結部側へ向かう分力となり、締結部から床部へと伝達される。その結果、アウターヒンジブラケットの変形を抑制可能となる。
【0008】
第2の態様のアウターヒンジブラケットは、第1の態様において、前記縦壁部の上端部には、車両幅方向に屈曲したフランジ部が設けられる。
【0009】
第2の態様のアウターヒンジブラケットでは、シートバックからの前述の入力が縦壁部の上端部に設けられたフランジ部を伝って車両前方側へ良好に伝達され易くなる。
【0010】
第3の態様の車両用シートは、乗員が着座するシートクッションと、乗員の背部を支持する分割可倒式シートバックと、前記分割可倒式シートバックのアウターヒンジが前記縦壁部に連結され、前記固定壁部が車体の床部に締結固定される第1の態様又は第2の態様のアウターヒンジブラケットと、を備えている。
【0011】
第3の態様の車両用シートでは、シートクッションに着座する乗員の背部が分割可倒式シートバックによって支持される。この分割可倒式シートバックのアウターヒンジは、アウターヒンジブラケットの縦壁部に連結される。このアウターヒンジブラケットの固定壁部は、車体の床部に締結固定される。このアウターヒンジブラケットは、第1の態様又は第2の態様のものであるため、前述した効果が得られる。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように、本発明によれば、車両衝突時に荷室内の荷物が分割可倒式シートバックの背面に衝突した場合のアウターヒンジブラケットの変形を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施形態に係る車両用シートを示す斜視図である。
【
図2】実施形態に係る車両用シートのフレームの一部を示す斜視図である。
【
図3】
図2に示される構成の一部を示す平面図である。
【
図4】実施形態に係る車両用シートのフレームの一部を示す斜視図であり、荷室隔壁強度試験時の状況を示す図である。
【
図5】実施形態に係るアウターヒンジブラケットの荷重伝達経路について説明するための斜視図である。
【
図6】実施形態に係る車両用シートのフレームの一部を示す斜視図である。
【
図7】比較例に係る車両用シートのフレームの一部を示す斜視図である。
【
図8】比較例に係るアウターヒンジブラケットの荷重伝達経路について説明するための斜視図である。
【
図9】比較例に係る車両用シートのフレームの一部を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、
図1~
図6を参照して本発明の実施形態に係る車両用シート10について説明する。なお、各図中においては、図面を見易くする関係から一部の符号を省略している場合がある。また、各図中に適宜記載された矢印FR、RH及びUPは、車両用シート10が搭載された車両の前方、右方及び上方をそれぞれ示している。以下、単に前後、左右、上下の方向を用いて説明する場合、車両に対する方向を示すものとする。
【0015】
図1に示されるように、本実施形態に係る車両用シート10は、3人掛け用のリヤシートであり、車両の乗員が着座するシートクッション12と、乗員の背部を支持する分割可倒式シートバック14(以下、単に「シートバック14」と称する)と、乗員の頭部を支持する3つのヘッドレスト16とを備えている。この車両用シート10は、車両の荷室の前方に配置されている。この車両用シート10の前後左右上下の方向は、車両の前後左右上下の方向と一致している。
【0016】
シートバック14は、一例として6:4の分割可倒式とされており、2人掛け用の左側シートバック14Lと、1人掛け用の右側シートバック14Rとに分割されている。左側シートバック14Lの上端部には、2つのヘッドレスト16が取り付けられており、右側シートバック14Rの上端部には、1つのヘッドレスト16が取り付けられている。
【0017】
図2に示されるように、右側シートバック14Rは、金属製のパイプ材や板材によって構成されたシートバックフレーム18を備えている。シートバックフレーム18は、右側シートバック14Rの上下方向に延びる左右一対のサイドフレーム部20と、左右のサイドフレーム部20の上端部を車両幅方向に繋いだアッパフレーム部22と、左右のサイドフレーム部20の上下方向中間部を車両幅方向に繋いだ中間フレーム部24とを備えている。シートバックフレーム18には、発泡体等からなるシートバックパッド(図示省略)が被せられている。シートバックパッドは、布材、皮革又は合成皮革等からなるシートバック表皮26(
図1参照)によって覆われている。
【0018】
左側のサイドフレーム部20の下端部には、センターヒンジ28が設けられており、右側のサイドフレーム部20の下端部には、アウターヒンジ34が設けられている。センターヒンジ28は、左側のサイドフレーム部20の下端部に取り付けられたリクライナ30と、リクライナ30を介して左側のサイドフレーム部20の下端部に連結されたセンターBブラケット32とを有している。アウターヒンジ34は、図示しない連結軸を介して右側のサイドフレーム部20の下端部に連結されたアウターBブラケット36を有している。センターBブラケット32及びアウターBブラケット36は、ここではプレス成形された金属板によって構成されている。
【0019】
センターBブラケット32は、センターヒンジブラケット38を介して車体の床部F(
図4~
図6参照)に固定されており、アウターBブラケット36は、アウターヒンジブラケット40を介して床部Fに固定されている。センターBブラケット32、アウターBブラケット36、センターヒンジブラケット38及びアウターヒンジブラケット40は、ここではプレス成形された金属板によって構成されている。センターヒンジブラケット38とアウターヒンジブラケット40には、車両幅方向に延びるロアフレーム部25が固定されている。ロアフレーム部25は、ここでは金属製の角パイプ材によって構成されている。
【0020】
左側シートバック14Lは、センターヒンジ28のリクライナ30のロックが解除されることで、床部Fに対してセンターヒンジ28及びアウターヒンジ34回りに前倒し及び後倒し可能となる。詳細な説明は省略するが、右側シートバック14Rも左側シートバック14Lと基本的に同様の構成で車体の床部Fに連結されている。
図4においては、左側シートバック14Lにおいて、右側シートバック14Rと同様の構成に同符号を付している。
【0021】
右側シートバック14R及び左側シートバック14Lの車両幅方向外側端部の上部には、図示しないラッチ機構が設けられている。右側シートバック14R及び左側シートバック14Lが
図1に示される起立位置に位置する状態では、右側シートバック14R及び左側シートバック14Lの各ラッチ機構が、車体の左右の側部に固定された図示しないストライカと係合する。これにより、右側シートバック14R及び左側シートバック14Lが上記の起立位置に保持される。この状態では、右側シートバック14R及び左側シートバック14Lは、車両幅方向外側端部の上部が車体に支持される一方、車両幅方向中央側端部の上部が車体に支持されない。
【0022】
次に、本実施形態の要部であるアウターヒンジブラケット40について詳細に説明する。
図2~
図6に示されるように、アウターヒンジブラケット40は、床部Fに締結固定された固定壁部40Aと、固定壁部40Aの車両幅方向外側端部から車両上方側へ一体に延出された縦壁部40Bとを有しており、車両前後方向から見た断面が略L字状をなしている。固定壁部40Aは、車両前後方向を長手方向とし且つ車両上下方向を板厚方向とする長尺板状をなしている。固定壁部40Aの前部と後部には、それぞれボルト孔42が形成されている。これらのボルト孔42に挿入されたボルト46(
図5、
図6参照)が、車体の床部Fを貫通して図示しないナットに螺合することで、固定壁部40Aが床部Fに締結固定されている。
【0023】
縦壁部40Bは、車両前後方向を長手方向とし且つ車両左右方向を主な板厚方向とする長尺板状をなしている。縦壁部40Bの後部の上端部には、アウターBブラケット36の下端部が固定されている。アウターBブラケット36の下端部は、縦壁部40Bの後部の上端部に対して車両幅方向外側から重ね合わされている。そして、アウターBブラケット36の下端部及び縦壁部40Bの後部の上端部を貫通した前後一対のボルト50がそれぞれナット52に螺合している。これにより、アウターBブラケット36が縦壁部40Bに対して締結固定されている。
【0024】
縦壁部40Bは、アウターBブラケット36すなわちアウターヒンジ34より車両前方側で車両幅方向外側へ膨出した膨出部40B1を有している。
図3に示されるように、膨出部40B1は、平面視で略円弧状をなしている。膨出部40B1の前後方向中間部は、車両前後方向に沿って延在しており、膨出部40B1の前部は、車両前方側へ向かうほど車両幅方向内側へ向かうように傾斜しており、膨出部40B1の後部は、車両後方側へ向かうほど車両幅方向内側へ向かうように傾斜している。この膨出部40B1は、縦壁部40Bの前部に設けられている。この膨出部40B1の上端部を含む縦壁部40Bの上端部には、車両幅方向内側に屈曲したフランジ部40Cが形成されている。
【0025】
固定壁部40Aは、膨出部40B1の下端部に繋がる箇所が車両幅方向外側へ向けて突出している。固定壁部40Aにおいて、膨出部40B1の前端部に対して車両幅方向内側に隣接する箇所に、床部Fへの締結部54を有している。この締結部54には、前述したボルト孔42が形成されており、ボルト46及び図示しないナットによって締結部54が床部Fに締結固定されている。この締結部54の車両後方近傍で固定壁部40Aには、一例として、車両幅方向視で略クランク状に曲がった段部40A1が形成されている。
【0026】
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
【0027】
上記構成の車両用シート10では、シートクッション12に着座する乗員の背部が分割可倒式のシートバック14によって支持される。このシートバック14のアウターヒンジ34は、アウターヒンジブラケット40の縦壁部に連結されている。このアウターヒンジブラケット40では、車体の床部Fに締結固定された固定壁部40Aの車両幅方向外側端部から縦壁部40Bが車両上方側へ延出されている。この縦壁部40Bには、シートバック14のアウターヒンジ34が有するアウターBブラケット36が固定されている。
【0028】
アウターヒンジブラケット40の縦壁部40Bは、アウターBブラケット36より車両前方側において、平面視で略円弧状に車両幅方向外側へ膨出した膨出部40B1を有している。これにより、アウターヒンジブラケット40の剛性が向上している。このアウターヒンジブラケット40の固定壁部40Aは、膨出部40B1の前端部に対して車両幅方向内側に隣接する箇所に床部Fへの締結部54を有している。
【0029】
ここで、
図4には、実施形態に係る車両用シート10のシートバック14の背面に荷室内の荷物Cが衝突した際の状況が斜視図にて図示されている。
図4に示される荷物Cは、例えばECE-R17-07に定められた荷室隔壁強度試験で使用される重さ18kgの規格荷物である。この荷室隔壁強度試験では、車両の前面衝突時と同様の慣性力によって荷物Cをシートバック14の背面に衝突させる。
【0030】
このシートバック14では、左側シートバック14L及び右側シートバック14Rの上部における車両幅方向中央側が車体に支持されないため、荷物Cが背面に衝突した際に、左右のシートバック14L、14Rが観音開き状に車両前方側へ変形しようとする。この際、左右のシートバック14L、14Rの車両幅方向外側に設けられたアウターヒンジ34を車体の床部Fに連結するアウターヒンジブラケット40に過大な荷重が入力される。
【0031】
上記の入力は、
図5に矢印F1、F2で示されるように、縦壁部40Bに沿って車両前方側へ伝達されるが、この入力の一部は膨出部40B1の前端部側から締結部54側へ向かう分力(
図5の矢印F3参照)となり、締結部54から床部Fへと伝達される。これにより、アウターヒンジブラケット40の変形を抑制することができるので、左右のシートバック14L、14Rが観音開き状に車両前方側へ変形することを抑制可能となり、シートバック14の全体としての変形量を減少させることができる。しかも、本実施形態では、上記の入力が縦壁部40Bの上端部に設けられたフランジ部40Cを伝って車両前方側へ良好に伝達され易くなるため、これによってもシートバック14の変形量を減少させることができる。
【0032】
本実施形態では、アウターヒンジブラケット40の縦壁部40Bの車両幅方向外側への変形量が少なくなるため、アウターヒンジ34の車両幅方向外側への変形量も少なくなり、左右のシートバック14L、14Rの観音開き状の変形が抑制される。
【0033】
上記の効果について
図7~
図9に示される比較例を用いて補足説明する。
図7及び
図9には、比較例における車両用シートのフレームの一部が斜視図にて示されており、
図8には、比較例におけるアウターヒンジブラケット40周辺の構成が斜視図にて図示されている。
【0034】
この比較例では、アウターヒンジブラケット40の縦壁部40Bが膨出部40B1を有していないが、それ以外の構成は本実施形態と同様とされている。この比較例では、シートバック14の背面に荷物Cが衝突した際の入力が、
図8に矢印F4で示されるように、縦壁部40Bに沿って車両前方側へ伝達されるが、締結部54側へ向かう分力が発生しない。このため、アウターヒンジブラケット40の縦壁部40Bの車両幅方向外側への変形量が多くなり、アウターヒンジ34の車両幅方向外側への変形量も多くなるため、左右のシートバック14L、14Rの観音開き状の変形が増加する。本実施形態ではこれを回避することができる。
【0035】
以上、実施形態を挙げて本発明について説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは勿論である。
【符号の説明】
【0036】
10 車両用シート
12 シートクッション
14 分割可倒式シートバック
34 アウターヒンジ
40 アウターヒンジブラケット
40A 固定壁部
40B 縦壁部
40B1 膨出部
40C フランジ部
54 締結部