(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024112733
(43)【公開日】2024-08-21
(54)【発明の名称】車両用駆動装置及びそれを搭載した車両
(51)【国際特許分類】
F16H 57/01 20120101AFI20240814BHJP
F16H 57/04 20100101ALI20240814BHJP
F16H 63/34 20060101ALI20240814BHJP
B60R 25/06 20060101ALI20240814BHJP
【FI】
F16H57/01
F16H57/04 E
F16H63/34
B60R25/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023018000
(22)【出願日】2023-02-08
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125265
【弁理士】
【氏名又は名称】貝塚 亮平
(72)【発明者】
【氏名】吉永 圭
(72)【発明者】
【氏名】金瀬 拓人
(72)【発明者】
【氏名】矢野 卓司
(72)【発明者】
【氏名】高谷 直治
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 孝太
(72)【発明者】
【氏名】土橋 誠
【テーマコード(参考)】
3J063
3J067
【Fターム(参考)】
3J063AA04
3J063AB01
3J063AC01
3J063BA07
3J063BB41
3J063CA07
3J063CD41
3J063CD67
3J063XE12
3J067AB23
3J067AC03
3J067FA57
3J067FB81
3J067GA01
(57)【要約】
【課題】比較的に簡単な構成で、車両用駆動装置を車両から降ろしたり大掛かりな分解整備作業を行ったりすることなく、車両用駆動装置の構成要素の状態の確認や必要な整備が可能となる車両用駆動装置、及びそれを搭載した車両を提供する。
【解決手段】車両の駆動源(10)と、駆動源(10)からの動力を駆動輪(FW)へ伝達する動力伝達機構(50)とを一体に備える車両用駆動装置(1)であって、少なくとも動力伝達機構(50)の構成要素を収容するケーシング(58)を備え、ケーシング(58)に開口部(59)が形成されており、当該開口部(59)を介してケーシング(58)の外部からケーシング(58)の内部に配置された第一ギヤ(52)、第二ギヤ(54)、第三ギヤ(56)それぞれの少なくとも一部を視認可能である。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の駆動源と、前記駆動源からの動力を駆動輪へ伝達する動力伝達機構とを一体に備える車両用駆動装置であって、
前記動力伝達機構は、構成要素として、互いに平行に配置された第一回転軸、第二回転軸、第三回転軸の各軸と、前記第一回転軸、前記第二回転軸、前記第三回転軸それぞれの軸周りに回転する第一ギヤ、第二ギヤ、第三ギヤの各ギヤとを備え、前記第一ギヤ、前記第二ギヤ、前記第三ギヤの順に動力が伝達され、
少なくとも前記動力伝達機構の前記構成要素を収容するケーシングを備え、
前記ケーシングに開口部が形成されており、当該開口部を介して前記ケーシングの外部から前記ケーシングの内部に配置された前記第一ギヤ、前記第二ギヤ、前記第三ギヤの歯面を視認可能である
ことを特徴とする車両用駆動装置。
【請求項2】
前記開口部は、前記ケーシングにおける軸方向の端面に設けられている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用駆動装置。
【請求項3】
前記第一回転軸、前記第二回転軸、前記第三回転軸の各回転軸は、軸方向から見て互いの軸心を頂点とする三角形を形成するように配置されており、
前記開口部は、前記軸方向から見て前記三角形に隣接する位置に配置されている
ことを特徴とする請求項2に記載の車両用駆動装置。
【請求項4】
前記開口部は、前記ケーシング内にオイルを給油するための開口部であり、前記開口部を開閉可能なキャップが取り付けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用駆動装置。
【請求項5】
前記車両用駆動装置は、前記ケーシング内に配置されて前記第一回転軸のパーキングロックを行うパーキング機構を備え、
前記開口部を介して前記ケーシングの外部から工具を挿入することで、当該工具によって前記第一回転軸のパーキングロックを解除することが可能である
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用駆動装置。
【請求項6】
前記パーキング機構は、アクチュエータで回転駆動されるシャフトと、前記シャフトの回転に伴い進退移動するパーキングロッドと、前記パーキングロッドの進退移動に伴いロック位置と解除位置との間で揺動するパーキングポールと、前記シャフトと一体に回動する回動部材と、を備え、
前記パーキングロックの解除は、前記開口部を介して挿入した前記工具で前記回動部材を回動させることで、前記パーキングポールを前記ロック位置から前記解除位置へ移動させる
ことを特徴とする請求項5に記載の車両用駆動装置。
【請求項7】
前記工具は、先端部が前記回動部材に係合可能な棒状の工具である
ことを特徴とする請求項6に記載の車両用駆動装置。
【請求項8】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の車両用駆動装置を搭載した車両であって、
前記車両用駆動装置は、前記車両の車輪に対応する位置において車幅方向の内側に配置され、
前記車両に前記車輪を取り付けた状態では、前記開口部が前記車輪で覆われており、前記車輪を取り外すことで前記開口部が露出するように構成した
ことを特徴とする車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用駆動装置及びそれを搭載した車両に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車などの車両に搭載される車両駆動装置として、例えば特許文献1に示すように、電動機(電動モータ)などの駆動源と、駆動源からの動力を駆動輪へ伝達するギヤ機構(動力伝達機構)とを一体に備える車両用駆動装置がある。また、このような車両用駆動装置と一体にパーキング機構を備えたものもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような車両用駆動装置は、外形寸法がコンパクトであるために設置場所の自由度が高まったことや、装置用の自己診断機などの進化によって日常的なメンテナンスの必要性が減少していることなどにより、車両に搭載された状態でのメンテナンスが行い難いレイアウトを取る場合が多くなってきている。その結果、万一、車両用駆動装置に機械的な不具合などが生じた場合、従来の車両用駆動装置と比較して、不具合の発生原因の早期発見や暫定的な対応の作業に手間や時間を要するおそれがある。
【0005】
特に、車両の外部からのアクセスがあまり容易ではない個所に車両用駆動装置が搭載されていると、パーキング機構に不具合が生じた場合には、車両の分解作業を行うか、車両をリフトアップして搬送する対応が必要となるおそれがあった。また、車両用駆動装置が備えるギヤ機構(回転軸やギヤ)の不具合を確認するためには、車両用駆動装置を車両から降ろして、大掛かりな分解整備作業が必要となる場合もあった。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、比較的に簡単な構成で、車両用駆動装置を車両から降ろしたり大掛かりな分解整備作業を行ったりすることなく、車両用駆動装置の構成要素の状態の確認や必要な整備が可能となる車両用駆動装置、及びそれを搭載した車両を提供し、車両による交通の安全性を向上させながら、交通の円滑性の低下を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明に係る車両用駆動装置は、車両の駆動源(10)と、駆動源(10)からの動力を駆動輪(FW)へ伝達する動力伝達機構(50)とを一体に備える車両用駆動装置(1)であって、動力伝達機構(50)は、構成要素として、互いに平行に配置された第一回転軸(51)、第二回転軸(53)、第三回転軸(55)の各軸と、第一回転軸(51)、第二回転軸(53)、第三回転軸(55)それぞれの軸周りに回転する第一ギヤ(52)、第二ギヤ(54)、第三ギヤ(56)の各ギヤとを備え、第一ギヤ(52)、第二ギヤ(54)、第三ギヤ(56)の順に動力が伝達され、少なくとも動力伝達機構(50)の構成要素を収容するケーシング(58)を備え、ケーシング(58)に開口部(59)が形成されており、当該開口部(59)を介してケーシング(58)の外部からケーシング(58)の内部に配置された第一ギヤ(52)、第二ギヤ(54)、第三ギヤ(56)それぞれの少なくとも一部を視認可能であることを特徴とする。またこの場合、開口部(59)は、ケーシング(58)における軸方向の端面(58c)に設けられていてよい。
【0008】
本発明にかかる車両用駆動装置によれば、車両の駆動源と該駆動源からの動力を駆動輪へ伝達する動力伝達機構とを一体に備える車両用駆動装置において、動力伝達機構の構成要素を収容するケーシングに開口部が形成されており、当該開口部を介してケーシングの外部からケーシングの内部に配置された第一ギヤ、第二ギヤ、第三ギヤそれぞれの少なくとも一部を視認可能であるので、車両用駆動装置を車両から降ろしたり大掛かりな分解整備作業を行ったりすることなく、車両用駆動装置の構成要素である各ギヤの状態の確認や必要な整備を行うことが可能となる。特に、車両の外部からのアクセスがあまり容易ではない個所に車両用駆動装置が搭載されている場合であっても、ケーシングの開口部さえ視認できる位置に配置されていれば、ケーシングの内部の状態を確認できるため、万一、車両用駆動装置に機械的な不具合などが生じた場合でも、不具合の発生原因の早期発見や暫定的な対応の作業を迅速かつ的確に行うことができるようになる。
【0009】
従来の車両用駆動装置では、ケーシング内のギヤ等の不具合を確認するためには、車両用駆動装置を車両から降ろして大掛かりな分解作業が必要であったが、本発明によれば、ケーシングの開口部から内部のギヤ等の確認が可能であるため、車両用駆動装置を車両から降ろしたり、大掛かりな分解作業を行ったりすることが不要となる。したがって、車両のメンテンナンス性を向上させることができる。
【0010】
また、本発明の車両用駆動装置では、第一回転軸(51)、第二回転軸(53)、第三回転軸(55)の各回転軸は、軸方向から見て互いの軸心を頂点とする三角形(T)を形成するように配置されており、開口部(59)は、軸方向から見て当該三角形(T)に隣接する位置に配置されているとよい。
【0011】
この構成によれば、ケーシングの開口部は、軸方向から見て少なくともその一部が各回転軸の軸心を頂点とする三角形に隣接する位置に配置されていることで、ケーシングの外部から開口部を介して各回転軸上の各ギヤの歯面等を容易かつ確実に視認することが可能となる。したがって、車両用駆動装置に生じている不具合の発生原因の早期発見や暫定的な対応の作業をより迅速かつ的確に行うことができる。
【0012】
また、本発明の車両用駆動装置では、開口部(59)は、ケーシング(58)内にオイルを給油するための開口部であり、当該開口部(59)を開閉可能なキャップ(59a)が取り付けられていてよい。
【0013】
この構成によれば、ケーシングの開口部は該ケーシング内にオイルを給油するための開口部であることで、当該開口部をオイルの給油口としてもメンテナンス用の開口部としても用いることができるので、車両用駆動装置及び車両の構成の簡素化を図りながらも、メンテンナンス性を向上させることができる。
【0014】
また、本発明の車両用駆動装置では、ケーシング(58)内に配置されて第一回転軸(51)のパーキングロックを行うパーキング機構(60)を備え、開口部(59)を介してケーシング(58)の外部から工具(70)を挿入することで、当該工具(70)によって第一回転軸(51)のパーキングロックを解除することが可能であってよい。
【0015】
この場合、パーキング機構(60)は、アクチュエータ(61)で回転駆動されるシャフト(62)と、シャフト(62)の回転に伴い進退移動するパーキングロッド(63)と、パーキングロッド(63)の進退移動に伴いロック位置と解除位置との間で揺動するパーキングポール(64)と、シャフト(62)と一体に回動する回動部材(67)と、を備え、パーキングロックの解除は、開口部(59)を介して挿入した工具(70)で回動部材(67)を回動させることで、パーキングポール(64)をロック位置から解除位置へ移動させるものであってよい。また、工具(70)は、その先端部(71a)が回動部材(67)に係合可能な棒状の工具であってよい。
【0016】
この構成によれば、ケーシングの開口部を介してケーシングの外部から工具を挿入することで、当該工具によって第一ギヤのパーキングロックを解除することが可能であるため、万一、パーキング機構に不具合が生じた場合でも、車両の分解作業やリフトアップして搬送する作業を行うことなく、パーキングロックの解除が可能となる。したがって、緊急時の車両のメンテンナンス性を向上させることができる。
【0017】
また、本発明は、上記構成の車両用駆動装置(1)を搭載した車両であって、車両用駆動装置(1)は、車両(100)の車輪(FW)に対応する位置において車幅方向の内側に配置され、車両(100)に車輪(FW)を取り付けた状態では、開口部(59)が車輪(FW)で覆われており、車輪(FW)を取り外すことで開口部(59)が露出するように構成してよい。
【0018】
車両の外部からパーキング機構によるパーキングロックを解除する際には、パーキングロックの解除によって車両が不用意に動くことを防止するため、別の手段によって車両の動きを規制する必要がある。車両用駆動装置の軸方向の端面に開口部を設けることで、車両のホイールハウスに面した位置に開口部が位置することになり、開口部を介してパーキングロックの解除操作を行うためには車輪を取り外す必要がある。これには車両のジャッキアップと輪留めが必然的に必要となるため、パーキングロックの解除直後に意図しない車両の移動(前進又は後進)が発生することを確実に防止できる。したがって、車両用駆動装置の軸方向の端面に開口部を設けることによって、車両の移動が規制された状態でパーキングロックの解除が行われるようになるため、工程上の安全を確実に担保することが可能となる。
【0019】
また、前述の作業が必要となることで、パーキングロックの解除には一定の時間と相当の工具が必要となるうえに、ジャッキアップに伴う車両の傾きが発生することから、パーキングロックの解除による車両の盗難を効果的に防止することができる。
【0020】
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態における対応する構成要素の図面参照番号を参考のために示すものである。
【発明の効果】
【0021】
本発明にかかる車両用駆動装置によれば、比較的に簡単な構成で、車両用駆動装置を車両から降ろしたり大掛かりな分解整備作業を行ったりすることなく、車両用駆動装置の構成要素の状態の確認や必要な整備が可能となる車両用駆動装置、及びそれを搭載した車両を提供し、車両による交通の安全性を向上させながら、交通の円滑性の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の一実施形態にかかる車両用駆動装置を示す斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態にかかる車両用駆動装置を示す側面図である。
【
図3】車両用駆動装置を搭載した車両の概略側面図である。
【
図4】ケーシング内のギヤ機構とパーキング機構の概略構成を示す図である。
【
図5】ギヤ機構とパーキング機構を示す図で、(a)はギヤ機構とパーキング機構を軸方向から見た図、(b)はギヤ機構とパーキング機構の斜視図である。
【
図6】工具によってパーキングロックを強制的に解除する手順を説明するための図で、(a)はギヤ機構とパーキング機構を軸方向から見た図、(b)はギヤ機構とパーキング機構の斜視図である。
【
図7】車両における前輪のホイールハウス及びその内部の構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明で前又は後というときは、後述する車両(車体)の前進方向である前側、又は後進方向である後側を示すものとする。また、左、右というときはそれぞれ車両(車体)の前進方向(前側)を向いた状態での車幅方向の左、右を示すものとする。また、上、下というときは車両(車体)の上下方向(鉛直上下方向)を示すものとする。
【0024】
図1及び
図2は、本発明の一実施形態にかかる車両用駆動装置を示す図で、
図1は斜視図、
図2は側面図である。また、
図3は、車両用駆動装置を搭載した車両の概略側面図である。本実施形態の車両用駆動装置1は、車両100の駆動源としての電動機(電動モータ)10と、電動機10と電気的に接続され、電動機10に供給する電力及び電動機10から供給される電力を変換する電力変換装置30と、電動機10の動力を車両100の駆動輪(本実施形態では前輪FW)に伝達する動力伝達機構50とを一体化してなる装置である。電力変換装置30は、例えばインバータである。
【0025】
車両用駆動装置1では、電動機10の回転軸11の軸方向を車両100の車幅方向に配置し、車幅方向における電動機10の右側(一方側)と左側(他方側)それぞれに電力変換装置30と動力伝達機構50を配置している。すなわち、電動機10は、略円筒形状を有し、その回転軸(駆動軸)11が車幅方向に略水平に延びている。回転軸11は、電動機10の回転軸心である。動力伝達機構50は、後述するモータ軸51の軸心が電動機10の回転軸11と同軸となるように、電動機10と車幅方向に並んで配置されている。
【0026】
電力変換装置30は、電力変換装置ケース38を有する。電力変換装置ケース38は、略直方体形状を有し、外側面38c、内側面38d、上端部38eを有する。電力変換装置ケース38は、電力変換装置ケース38の内側面38dが電動機ケース18の右端面と対向するように電動機ケース18に固定されている。
【0027】
動力伝達機構50は、互いに平行に配置した複数の回転軸(モータ軸51,カウンタ軸(減速軸)53,ファイナル軸55)とそれらに固定した複数のギヤ(モータギヤ52,カウンタギヤ54,ファイナルギヤ56)とを備えた構造である。すなわち、電動機10の回転軸11と同軸上に配置したモータ軸(第一回転軸)51及び該モータ軸51周りに回転するモータギヤ52と、モータ軸51と平行に配置されたカウンタ軸(第二回転軸)53及び該カウンタ軸53周りに回転するカウンタギヤ(減速ギヤ)54と、モータ軸51及びカウンタ軸53と平行に配置されたファイナル軸(第三回転軸)55と該ファイナル軸55周りに回転するファイナルギヤ56とを備えている。電動機10から伝達された動力の回転は、モータギヤ52からカウンタギヤ54に伝達され、さらにカウンタギヤ54からファイナルギヤ56に伝達されて、該ファイナルギヤ56から車両100の駆動軸111及び駆動輪(前輪FW)に伝達される。
【0028】
図3に示すように、車両100は、フロアパネル102とダッシュパネル103とにより区画形成された車室104及び荷室105とその前方のフロントルーム106とを備えている。車室104には、前部座席107及び後部座席108が設けられている。本実施形態の車両用駆動装置1は、車両100の前輪FWを駆動するためのユニット(前輪駆動ユニット)として搭載される場合、
図3に示すように、前輪FWに対応する車両100の前方位置に車両用駆動装置1が搭載される。具体的には、車両用駆動装置1は、フロントルーム106内における左右の前輪FWの間に設置され、車両用駆動装置1のファイナル軸55が前輪FWの駆動軸111と同軸上に配置される。
【0029】
図1及び
図2に戻り、動力伝達機構50が備える回転軸及びギヤなどの構成要素は、動力伝達機構ケース(以下、「ケーシング」という。)58内に配置されている。ケーシング58は、外ケースと内ケースを軸方向の中間の接合面で接合してなり、その外形は、車幅方向を厚み方向とし、車両100の前後方向を幅方向とし上下方向を高さ方向とする略矩形の箱型に形成されている。このケーシング58は、外側面(右側面)58c及び内側面(左側面)58dを有し、内側面58dが電動機ケース18の左端面と対向するように電動機ケース18に固定されている。ケーシング58内では、軸方向から見て、前側の中段にモータ軸51及びモータギヤ52が配置され、前後方向の中間の上段にカウンタ軸53及びカウンタギヤ54が配置され、後側の下段にファイナル軸55及びファイナルギヤ56が配置されている。
【0030】
また、ケーシング58における軸方向の端面である外側面58cには、フィラーキャップ穴(開口部)59が形成されている。フィラーキャップ穴59は、ケーシング58内にオイルを供給(補充)するためのオイル供給口であって、フィラーキャップ(蓋部材)59a(
図2参照)が着脱可能に取りけられている。また、このフィラーキャップ穴59は、後述するように、車両用駆動装置1のメンテンナンスの際に、ケーシング58内の状態を外部から視認により確認するための機能を有することで、当該フィラーキャップ穴59を介してケーシング58の外部からケーシング58の内部に配置されたモータギヤ52、カウンタギヤ54、ファイナルギヤ56の歯面等を視認可能である。また、このフィラーキャップ穴59は、後述するように当該フィラーキャップ穴59に専用の工具70(
図6等参照)を挿入することで、当該工具70によってケーシング58内のパーキング機構60によるパーキングロックを強制的に(機械的に)解除することが可能となっている。
【0031】
また、車両用駆動装置1では、
図1及び
図2に示すように、モータ軸51、カウンタ軸53、ファイナル軸55の各回転軸は、軸方向から見て互いの軸心を頂点とする三角形Tを形成するように配置されており、フィラーキャップ穴59は、軸方向から見てこの三角形Tに隣接する位置に配置されている。なおここでは、フィラーキャップ穴59を三角形Tに隣接する位置に配置した場合を示したが、これ以外にも、フィラーキャップ穴59を三角形Tの内側(内部)に配置することや、フィラーキャップ穴59の一部が三角形Tと重なるように配置することも可能である。
【0032】
また、ケーシング58内には、モータ軸51に固定されたパーキングギヤ57の回転を阻止するパーキング機構60が一体に設けられている。なお、
図1ではパーキング機構60は配置のみを点線で図示し、詳細な構成の図示は省略している。パーキングギヤ57はモータ軸51と連動して(一体に)回転する。したがって、パーキングギヤ57の回転を阻止(パーキングロック)すれば、車両1の駆動軸(ドライブシャフト)111の回転を阻止することができる。なお、パーキング機構60を、ケーシング58内のパーキングギヤ57以外のギヤ、例えばカウンタギヤ54の回転を阻止するように設けることもできる。すなわち、パーキング機構60は、ドライブシャフト111と連動して回転する種々の回転軸周りで回転するギヤの回転を阻止するように設けることができる。
【0033】
図4は、ケーシング内のギヤ機構とパーキング機構の概略構成を示す図である。同図では、ケーシング58を点線で図示している。また、
図5(a)はギヤ機構とパーキング機構を軸方向から見た図、同図(b)はギヤ機構とパーキング機構の斜視図である。なお、
図5では後述するアクチュエータ61は図示を省略している。これらの図に示すように、パーキング機構60は、電動モータなどのアクチュエータ61と、アクチュエータ61により回転駆動されるシャフト(軸部材)62と、シャフト62の回転により進退移動するパーキングロッド63と、パーキングロッド63の進退によりロック位置とロック解除位置との間で揺動するパーキングポール64とを備え、パーキングポール64がロック位置でパーキングギヤ57に係合してその回転を阻止するように構成されている。
【0034】
アクチュエータ61は、シャフト62の上端部に取り付けられる。シャフト62の下端部近傍には、パーキングロッド63を回動可能に連結してなる連結部材65が一体に回転可能に結合されている。これにより、アクチュエータ61の駆動により連結部材65がシャフト62を中心に回転し、当該連結部材65の回転によりパーキングロッド63が進退移動する。
【0035】
アクチュエータ61は、車両100の運転席に設けられた不図示のシフトレバーやシフトスイッチの操作(シフト操作)に応じてシャフト62を回転させる。シフト操作は、例えばD(ドライブ)レンジ、R(リバース)レンジ、N(ニュートラル)レンジ、P(パーキング)レンジへの切換操作を含む。シフト操作は不図示のセンサにより電気的に検出され、検出信号に応じて不図示のコントローラがアクチュエータ61に制御信号を出力することでアクチュエータ61が駆動され、これによりシャフト62が所定位置に回転される。アクチュエータ61には、Pレンジ以外へのシフト操作が検出されると、コントローラからパーキング解除指令が出力され、Pレンジへのシフト操作が検出されると、パーキング作動指令が出力される。例えばパーキング解除指令が出力されるとシャフト62が第1位置に回転し、パーキング作動指令が出力されると第2位置に回転位置が拘束される。なお、アクチュエータ61を省略し、ケーブル等を介してシフト操作をディテントプレートに機械的に伝達するように構成してもよい。
【0036】
図5(b)に示すように、パーキングロッド63の先端部には、コーン形状のパーキングカム63aが設けられる。パーキングカム63aは軸線を中心とした円錐面を有し、パーキングカム63aの径は根元側から先端側にかけて徐々に拡大する。パーキングカム63aは、シャフト62がパーキング解除指令により第1位置に回転すると、軸線に沿って突出位置に移動し、パーキング作動指令により第2位置に回転すると、軸線に沿って退避位置に移動する。
【0037】
パーキングポール64は、全体が前後方向に延在するレバー形状を呈し、その一端部が支点64cに回転可能に支持される。支点64cにはリターンスプリングとしてのばね(図示せず)が取り付けられ、パーキングポール64は、当該ばねの付勢力により図示の上向き(パーキングギヤ57向き)に付勢されている。支点64cは、ケーシング58の内壁に支持される。
【0038】
パーキングポール64の中間部の上側面には爪状の係合部64aが形成され、下側面には、パーキングカム63aが当接する当接部64bが設けられる。係合部64aの上方には、パーキングギヤ57が配置される。パーキングギヤ57の外周面には、係合部64aが係合可能な周方向複数の凹部が形成される。パーキングポール64の当接部64bの下方には、パーキングホルダ66が配置される。パーキングホルダ66は、ケーシング58の内壁に固定され、パーキングカム63aは、パーキングホルダ66により位置を規制されながら、パーキングロッド63の進退に伴い左右方向に移動する。すなわち、パーキング解除位置およびパーキング作動位置に移動する。
【0039】
図5(b)は、パーキングロックが解除された状態を図示し、
図4及び
図5(a)は、パーキングロック状態を図示している。
図5(b)に示すように、パーキングカム63aがパーキング解除位置に移動した状態では、パーキングポール64はばねの付勢力によって矢印R1方向に回転する。このため、係合部64aがパーキングギヤ57の外周面から離間し、パーキングロックが解除される。一方、パーキングカム63aがパーキング作動位置に移動すると、パーキングポール64の当接部64bはパーキングカム63aにより上方に押動され、パーキングポール64は
図5(b)の矢印R2方向に回転する。これにより、
図4及び
図5(a)に示すように、係合部64aがパーキングギヤ57に係合してパーキングロック状態となる。
【0040】
図6は、工具によってパーキングロックを強制的に解除する手順を説明するための図で、同図(a)はギヤ機構とパーキング機構を軸方向から見た図、同図(b)はギヤ機構とパーキング機構の斜視図である。シャフト62における連結部材65の上方の位置には、シャフト62と一体に回転する係合片67が設けられている。この係合片67には、貫通孔からなる係合部67aが形成されており、当該係合部67aに係合させた工具70によってシャフト62を強制的に回転させることが可能である。工具70は、棒状部71とその根元側に設けた手で把持する把持部72とを一体に備えた部材であって、棒状部71の先端部71aは係合部67aに係合させる鉤状に形成されている。この工具70の棒状部71を車両用駆動装置1のケーシング58に設けたフィラーキャップ穴59から挿入することで、先端部71aを係合部67aに係合させる。その状態で、工具70を矢印Aの方向へ引くことでシャフト62周りに係合片67を回動させてパーキングロックを強制的に解除することが可能である。
【0041】
すなわち、本実施形態の車両用駆動装置1では、
図6に示すように、フィラーキャップ穴59からケーシング58内に挿入した工具70の先端部71aをパーキング機構60の係合片67に設けた係合部67aに係合させることで、当該工具70によってパーキング機構60のシャフト62を強制的に(機械的に)回動させることができる。これにより、車両100のメンテンナンスなどの際に、アクチュエータ61によらずにパーキング機構60によるパーキングロックを強制的(機械的)に解除することが可能である。
【0042】
図7は、車両における前輪のホイールハウス及びその内部の構造を示す概略図である。同図では、前輪FWを取り外した状態を図示(前輪FWを点線で図示)している。本実施形態の車両用駆動装置1は、
図3に示すように、車両100の駆動輪である前輪FWに対応する位置において当該前輪FWよりも車幅方向の内側に配置されている。そして、
図7に示すように、車両用駆動装置1のフィラーキャップ穴59は、車両100に前輪FWを取り付けた状態では、その手間に前輪FWが設置されていることで、当該フィラーキャップ穴59が前輪FWによって覆われた状態となっており、車両100をジャッキアップして前輪FWを取り外すことでホイールハウス(タイヤハウス)121内にフィラーキャップ穴59が露出するように構成されている。
【0043】
ここで、車両100の外部からパーキング機構60によるパーキングロックを(強制的に)解除する際には、パーキングロックの解除によって車両100が不用意に動くことを防止するため、他の手段によって車両100の動きを規制する必要がある。この点、本実施形態の車両100では、車両用駆動装置1(ケーシング58)の軸方向の端面にフィラーキャップ穴59を設けたことで、車両100(ボディ120)のホイールハウス121内の前輪FWの奥側にフィラーキャップ穴59が位置している。したがって、フィラーキャップ穴59を介してパーキングロックの解除操作を行うためには前輪FWを取り外す必要がある。これには車両100のジャッキアップと輪留めが必然的に必要となるため、パーキングロックの解除直後に意図しない車両100の移動(前進又は後進)が発生することを確実に防止できる。したがって、車両用駆動装置1(ケーシング58)の軸方向の端面にフィラーキャップ穴59を設けることによって、車両100の移動が規制された状態でパーキングロックの解除が行われるようになるため、パーキングロックの解除を伴う工程の安全性を確実に担保することが可能となる。
【0044】
また、前述の作業が必要となることで、パーキングロックの解除には一定の時間と相当の工具が必要となるうえに、ジャッキアップに伴う車両の傾きが発生することから、パーキングロックの解除による車両100の盗難を効果的に防止することができる。
【0045】
また、自動車など車両の防盗性の観点では、万一、車両が窃盗等により攻撃を受けたとき、パーキング機構のパーキングロック状態を不正に解除することができるまでに要する時間が所定時間以上となることが重要である。この点に関して、本実施形態の車両用駆動装置1及びそれを備えた車両100によれば、上記のように車両100の前輪(駆動輪)FWに対応する位置において車幅方向の内側に配置され、車両100に前輪FWを取り付けた状態では、フィラーキャップ穴59が前輪FWで覆われており、前輪FWを取り外すことでフィラーキャップ穴59が露出するように構成していることで、車両100をジャッキアップして前輪FWを取り外してからでないとフィラーキャップ穴59にアクセスすることができないため、パーキングロックの解除には相当の時間を要する。したがって、本実施形態の車両用駆動装置1及びそれを備えた車両100は、防盗性にも優れた構造である。
【0046】
以上説明したように、本実施形態の車両用駆動装置1では、ケーシング58の軸方向の端面にフィラーキャップ穴59が形成されており、当該フィラーキャップ穴59を介してケーシング58の外部から内部に配置されたモータギヤ52、カウンタギヤ54、ファイナルギヤ56の歯面を視認可能であることで、車両用駆動装置1を車両100から降ろしたり大掛かりな分解整備作業を行ったりすることなく、車両用駆動装置1の構成要素である各ギヤの状態の確認や必要な整備を行うことが可能となる。特に、車両100の外部からのアクセスがあまり容易ではない個所に車両用駆動装置1が搭載されている場合であっても、フィラーキャップ穴59さえ視認できる位置に配置されていれば、ケーシング58の内部の構成要素の状態を確認できるため、万一、車両用駆動装置1に機械的な不具合などが生じた場合でも、不具合の発生原因の早期発見や暫定的な対応の作業を迅速かつ的確に行うことができるようになる。
【0047】
すなわち、従来の車両用駆動装置では、ケーシング内のギヤの不具合を確認するためには、車両用駆動装置を車両から降ろして大掛かりな分解作業が必要であったが、本実施形態の車両用駆動装置1によれば、ケーシング58のフィラーキャップ穴59から内部のギヤ等の確認が可能であるため、車両用駆動装置1を車両100から降ろしたり、大掛かりな分解作業を行ったりすることが不要となる。したがって、車両100のメンテンナンス性を向上させることができる。
【0048】
また、本実施形態の車両用駆動装置1では、モータ軸51、カウンタ軸53、ファイナル軸55の各回転軸は、軸方向から見て互いの軸心を頂点とする三角形Tを形成するように配置されており、フィラーキャップ穴59は、軸方向から見て当該三角形Tと隣接する位置に配置されている。
【0049】
この構成によれば、ケーシング58の外部からフィラーキャップ穴59を介して各回転軸51,53,55上の各ギヤ52,54,56の歯面を容易かつ確実に視認することが可能となる。したがって、車両用駆動装置1に生じている不具合の発生原因の早期発見や暫定的な対応の作業をより迅速かつ的確に行うことができる。
【0050】
また、ケーシング58のフィラーキャップ穴59は、ケーシング58内にオイルを給油するためのオイル給油口を兼ねており、当該フィラーキャップ穴59には開閉可能なフィラーキャップ(蓋部材)59aが取り付けられている。
【0051】
この構成によれば、ケーシング58のフィラーキャップ穴59は該ケーシング58内にオイルを給油するためのオイル給油口を兼ねていることで、当該フィラーキャップ穴59をオイルの給油口としてもメンテナンス用の開口部としても用いることができる。したがって、車両用駆動装置1及び車両100の構成の簡素化を図りながらも、車両100のメンテンナンス性を向上させることができる。
【0052】
また、本実施形態の車両用駆動装置1は、ケーシング58内に配置されてパーキングギヤ57の回転を阻止するパーキング機構60を備えている。そして、フィラーキャップ穴59を介してケーシング58の外部から工具70を挿入することで、当該工具70によってパーキング機構60によるパーキングロックを解除することが可能である。
【0053】
この構成によれば、ケーシング58のフィラーキャップ穴59を介してケーシング58の外部から工具70を挿入することで、当該工具70によってパーキングロックを解除することが可能である。そのため、万一、パーキング機構60に不具合が生じた場合でも、車両100の分解作業やリフトアップして搬送する作業を行うことなく、パーキングロックの解除を行うことが可能となる。したがって、緊急時の車両100のメンテンナンス性を向上させることができる。
【0054】
また、本実施形態の車両100は、上記構成の車両用駆動装置1を搭載した車両であって、車両用駆動装置1は、車両100の前輪(駆動輪)FWに対応する位置において車幅方向の内側に配置され、車両100に前輪FWを取り付けた状態では、フィラーキャップ穴59が前輪FWで覆われており、前輪FWを取り外すことでフィラーキャップ穴59が露出するように構成している。
【0055】
すなわち、本実施形態では、車両用駆動装置1(ケーシング58)の軸方向の端面である外側面58cにフィラーキャップ穴59を設けることで、車両100のホイールハウス121内にフィラーキャップ穴59が位置することになり、フィラーキャップ穴59を介してパーキングロックの解除操作を行うためには前輪FWを取り外す必要がある。これには車両100のジャッキアップと輪留めが必然的に必要となるため、パーキングロックの解除直後に意図しない車両100の移動(前進又は後進)が発生することを確実に防止できる。したがって、車両用駆動装置1(ケーシング58)の外側面58cにフィラーキャップ穴59を設けることによって、車両100の移動が規制された状態でパーキングロックの解除が行われるようになるため、工程上の安全を確実に担保することが可能となる。
【0056】
また、前述の作業が必要となることで、パーキングロックの解除には一定の時間と相当の工具が必要となるうえに、ジャッキアップに伴う車両100の傾きが発生することから、パーキングロックの解除による車両100の盗難を効果的に防止する効果を高めることができる。
【0057】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、本実施形態の車両用駆動装置1を車両100の前輪FWを駆動するためのユニット(前輪駆動ユニット)として搭載した場合を示したが、これ以外にも、車両用駆動装置1は、車両100の後輪RWを駆動するためのユニット(後輪駆動ユニット)として搭載することも可能である。その場合、図示は省略するが、車両用駆動装置1は、左右の後輪RWの間に設置され、フィラーキャップ穴59は、後輪RWのホイールハウス内に配置される。
【0058】
また、上記実施形態では、フィラーキャップ穴59を介してケーシング58の外部からケーシング58の内部に配置されたモータギヤ52、カウンタギヤ54、ファイナルギヤ56の歯面を視認可能である場合を示したが、本発明の車両用駆動装置が備える開口部は、ケーシングの内部に配置された各ギヤそれぞれの少なくとも一部を視認可能であれば良くギヤの歯面を視認可能であるものには限定されない。
【符号の説明】
【0059】
1 車両用駆動装置
10 電動機(駆動源)
11 回転軸
18 電動機ケース
30 電力変換装置
50 動力伝達機構
51 モータ軸(第一回転軸)
52 モータギヤ(第一ギヤ)
53 カウンタ軸(第二回転軸)
54 カウンタギヤ(第二ギヤ)
55 ファイナル軸(第三回転軸)
56 ファイナルギヤ(第三ギヤ)
57 パーキングギヤ
58 ケーシング(動力伝達機構ケース)
58a 外ケース
58b 内ケース
58c 外側面(軸方向の端面)
58d 内側面
59 フィラーキャップ穴(開口部)
60 パーキング機構
61 アクチュエータ
62 シャフト
63 パーキングロッド
63a パーキングカム
64 パーキングポール
64a 係合部
64b 当接部
64c 支点
65 連結部材
66 パーキングホルダ
67 係合片(回動部材)
67a 係合部
70 工具
71 棒状部
71a 先端部
72 把持部
100 車両
111 駆動軸(ドライブシャフト)
FW 前輪(駆動輪、車輪)
T 三角形