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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024112746
(43)【公開日】2024-08-21
(54)【発明の名称】箱容器組立用シート及び箱容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/02 20060101AFI20240814BHJP
【FI】
B65D5/02 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023046030
(22)【出願日】2023-02-08
(71)【出願人】
【識別番号】592173043
【氏名又は名称】藤原 保信
(72)【発明者】
【氏名】藤原 保信
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060BA03
3E060BB03
3E060BC02
3E060CG12
3E060CG22
3E060DA07
3E060DA13
(57)【要約】      (修正有)
【課題】効率良く、荷作りが出来る様、簡易に開閉出来るとともに、省時間でパレット積出来、荷崩れしない箱容器として、中心が簡単に決めることが出来て、素早く嵌合出来る箱容器を提供する。
【解決手段】谷折線を介して横一列に相隣接するように設けられた4つの側壁と、前記4つの側壁それぞれの下方に、谷折線を介して折り曲げ可能に設けられた4つの下部フラップと、一方の端部に位置する前記下部フラップの内部に、斜めに延びる谷折線で折り曲げ可能に設けられた嵌入三角フラップと、他方の端部に位置する前記下部フラップの内部に、斜めに延びる山折線で折り曲げ可能に設けられた下部三角閉止フラップと、前記下部三角閉止フラップの内部に、谷折線で折り曲げ可能に設けられた下部スライドキーと、一方の端部に位置する前記下部フラップの内部に、谷折線で折り曲げ可能に穿設されたスライドキー支持フラップと、を備える箱容器組立用シート。
【選択図】図-4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱容器を組み立てるための箱容器組立用シートであって、
谷折線を介して横一列に相隣接するように設けられた4つの側壁と、
前記4つの側壁それぞれの下方に、谷折線を介して折り曲げ可能に設けられた4つの下部フラップと、
一方の端部に位置する前記下部フラップの内部に、斜めに延びる谷折線で折り曲げ可能に設けられた嵌入三角フラップと、
他方の端部に位置する前記下部フラップの内部に、斜めに延びる山折線で折り曲げ可能に設けられた下部三角閉止フラップと、
前記下部三角閉止フラップの内部に、谷折線で折り曲げ可能に設けられた下部スライドキーと、
一方の端部に位置する前記下部フラップの内部に、谷折線で折り曲げ可能に穿設されたスライドキー支持フラップと、
を備えることを特徴とする箱容器組立用シート。
【請求項2】
一方の端部に位置する前記側壁の側方に、谷折線を介して折り曲げ可能に設けられ、他方の端部に位置する前記側壁に固定されるジョイントフラップと、
前記嵌入三角フラップの側方に、谷折線を介して折り曲げ可能に設けられ、そのダイカット部分が前記ジョイントフラップのダイカット部分と嵌合する嵌入三角フラップロックキーと、
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の箱容器組立用シート。
【請求項3】
前記4つの側壁それぞれの上方に、谷折線を介して折り曲げ可能に設けられた4つの上部フラップと、
一方の端部に位置する前記上部フラップの側方に、上下に延びる山折線を介して折り曲げ可能に設けられた上部閉止フラップと、
前記上部閉止フラップの内部に、谷折線で折り曲げ可能に設けられた上部スライドキーと、
他方の端部に位置する前記上部フラップの内部に、谷折線で折り曲げ可能に穿設されたスライドキー支持フラップと、
を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の箱容器組立用シート。
【請求項4】
前記下部フラップと前記側壁との間の谷折線上に穿設され、前記下部フラップを折り曲げることで出現する嵌合凹部と、
前記上部フラップと前記側壁との間の谷折線上における前記嵌合凹部と対応する位置に設けられ、前記上部フラップを折り曲げることで形成されるフラップ係合突起兼嵌合凸部と、
を更に備えることを特徴とする請求項3に記載の箱容器組立用シート。
【請求項5】
請求項4に記載の箱容器組立用シートを組み立てることにより形成される箱容器であって、
前記4つの側壁及び前記ジョイントフラップを、その間の前記各谷折線でそれぞれ折り曲げると共に、前記ジョイントフラップを他方の端部に位置する前記側壁に固定することにより、前記箱容器組立用シートを角筒状とし、
他方の端部に位置する前記下部フラップ、それに隣接する前記下部フラップ、更にそれに隣接する前記下部フラップの順にそれぞれ折り曲げて重ね、
前記下部三角閉止フラップを折り曲げて持ち上げながら、前記嵌入三角フラップロックキーを折り曲げると共に、前記嵌入三角フラップを折り曲げることにより、他方の端部に位置する前記下部フラップの内側に前記嵌入三角フラップを前記嵌入三角フラップロックキーと共に挿入し、
前記下部フラップの内部に穿設された前記スライドキー支持フラップを折り曲げてできた隙間に、前記下部スライドキーを折り曲げて挿入し、
一方の端部に位置する前記上部フラップ、それに隣接する前記上部フラップ、更にそれに隣接する前記上部フラップの順にそれぞれ折り曲げて重ね、
前記上部閉止フラップを折り曲げて持ち上げながら、他方の端部に位置する前記上部フラップを折り曲げ、
前記上部フラップの内部に穿設された前記スライドキー支持フラップを折り曲げてできた隙間に、前記上部スライドキーを折り曲げて挿入することにより、
一対の前記箱容器を上下に積層する際に、上に位置する前記箱容器の前記下部フラップを折り曲げて重ねることで外部に露出するダイカット部と、下に位置する前記箱容器の前記上部フラップを折り曲げて重ねることで外部に露出するダイカット部とが嵌合する位置において、上に位置する前記箱容器の前記嵌合凹部と下に位置する前記箱容器の前記フラップ係合突起兼嵌合凸部とが嵌合する、
ことを特徴とする箱容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上面及び下面のフラップをオーバーラップさせ開閉可能とした箱容器に関する。
【技術背景】
【0002】
従来、正,長方体の箱容器を組立てる場合、下面の相方にある、短辺フラップを折り込み、次に相方の長辺フラップを折り込んで、粘着テープや、バインダーで閉止更に、反転させて上面も同様ににして閉止する方法が常である。又、上面については、テープやバインダーを使用せず、フラップ同志をクロスさせることで閉止する要領にて、それそれのフラップを順次重ね合わせ、最後のフラップを直前のフラップの下方に差込むことにより、簡易閉止する方法がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
テープやバインダーを使用せず、上面の4ケ所のフラップを順次クロスさせることにより最后のフラップを最初のフラップの下方にスライドさせて差込んで閉止する方法が一般に行なわれているが差込むに際して最初のフラップを持上げなければならず、相互のフラップに負荷が掛かり変形するため再使用するときに見映えが悪くなったり、粘着テープが付着し難くなり、箱容器の強度が低下する不都合が発生していた。又、底部、外側については
パレット輸送時には、塩化ビニール等のストレッチフイルム等を大量に消費することで、ゴミとして焼かれることで、有機性塩素化合物であるダイオキシンを発生させることになり環境問題の原因となっている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
そこで、本発明が上記課題を解決するため、構成した手段は、箱容器の下部フラップUF1内に嵌入三角フラップロックキーFFを延設した嵌入三角フラップITFを谷折線2Eで折り曲げ、下部フラップUF1を谷折線2A′で折り曲げ下部三角閉止フラップUTFを山折線2E′で折り曲げで持ち上げながら、下部フラップUF4の内側にスライドさせて、下部スライドキーLK′を
スライドキー支持フラップKSFを谷折線8Fで折り曲げながら挿入させる。
更に、底部が完成した箱容器を180度反転させて、内側底部の嵌入三角フラップFFをジョイントフラップJFのダイカット部に嵌合せてて、底部が底抜けしない様に構成する。
【0005】
箱容器の上部については、フラップが損傷しない様に、上部閉止フラップTF5と側壁WS1の境界部分にスリツトSTを入れ、山折線6Fで上部閉止フラップを上方に持上け可能にすることで谷折線2Aで折り曲げると同時に、フラップ係合突起兼嵌合凸部TT1が出現すべく構成することで、上部フラップTF2の一方が側壁WS3と係合するとともに、TT1部と係合することで箱容器の変形を防止効果が得られる。
【0006】
次に上部フラップTF3をTF2に重ねる様に谷折線2Cで折曲げることで、フラップ係合突起兼嵌合凸部TT2が出現するとともに、TF3の一方が側壁WS4と係合するとともにTF2を折り曲けて出現したフラップ係合突起TT3と係合することで箱容器の変形を防止できる。
【0007】
更に、スリットSTを入れた上部閉止フラップTF5を山折線6Fで引上げ、上部フラツプTF4を谷折線2Dで折り曲けることで、TF5の内側にスムースに挿入可能となり、上部フラップTF4に、上部閉止フラップTF5を重ねると同時に、上部閉止フラップTF5のコーナーに内設された上部スライドキーLKを谷折線3Eで折り曲げて、上部フラップTF4内に係接する様に形成したスラドキー支持フラップを谷折線5Fで折り曲げて挿入することで箱容器1が完成する。
【0008】
箱容器1を積層する時の底面と上面の状態を〔図-5〕の(5-A)に示す様に、底面の長尺フラップのダイカット部DC1、DC2が外側に突出して(5-B)で示す様に上面の長尺フラップのダイカット部DC1′、DC2′と嵌合することで長尺方行に整列し易くなるとともに短尺方向へのズレ防止ができ、更にフラップ係合突起兼嵌合凸部TT1、TT2と嵌合する様に、嵌合凹部UT1、UT2を設けることで(5-C)で示す状態に嵌合することで長尺方向へのズレを防止できることになり、完全嵌合状態が実現するので(5-E)で示す様に傾いた状態に於てもズレが生じることがなくそのためパレットに積層した状態(5-D)で物流に供した場合、坂道を移送してもズレ荷崩れを防止でるのでストレッチフィルムの使用を減らすことがてきる。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、一枚のシートを曲接することにより、箱容器1を形成するものであり、且、一番普及しているみかん箱状の(A式)ものと同面積の材料であるため、低コストの利点がある。
【0010】
特に、本発明は、下部フラップを順次折り重ねて底部分を形成するが、最后に下部三角フラップUTFを山折線2E′で折曲げて、持ち上げ、下部三角閉止フラップUTFの内側へ嵌入三角フラップロックキーFFを谷折線4Fで折り曲げ、更に、嵌入三角フラップITFを谷折線2Eで折り曲げて、挿入しながら、下三角閉止フラップUTFに内設した下部スライドキーLK′を谷折線7Fで折り曲げて、スライドキー支持フラップKSFを谷折線8Fで折り曲げて挿入させ、最後に底抜けしない様に内側から、底部の嵌入三角フラップFFをジョイントフラップJFのダイカット部に嵌合さてロックすることで、粘着テープ等を必要とせず、底部を完成できる。
【0011】
上部についても、上部フラップTF1、をはじめ順次折り重ねて、最后に、上部閉止フラップTF5を側壁WS1との境界部分にスリットSTを入れることで、山折線6Fで折り曲げて持上げて、上部フラップTF4をその内側へ挿入し、上部閉止フラップ内に内設した上部スライドキーLKを谷折線3Eで折り曲げて、スライドキー支持フラップKSFを谷折線5Fで折り曲げて挿入し、箱容器1が出来上がるので、全く粘着テープ等の副資材を必要としないのでトータルでの原材料コストはみかん箱状の(A式)よりも安価で提供できる利点がある。
【0012】
機能面に於ても、従来は、クロス状にフラップを重ねて閉止しようとすると、上下面ともに、最後のフラップを最初のフラップの下方に挿入するのに、どうしても相互のフラップに無理な力が加わり、相方のフラップが変形して箱容器の機能が著しく低下していたのを、本発明は、下部フラップUF1内に嵌入三角フラップITFを設け、谷折線2Eで折り曲げ、下部フラップUF4内に設けた下部三角閉止フラップUTFを、山折線2E′で持上げて、スムースに閉止できるようにし、又、上部についても上部閉止フラップTF5と側壁WH1の境界にスリットSTを入れ、山折線6Fで持上げ、上部フラップTF4をスムースに上部閉止フラップTF5の下方に谷折線2Dで折り曲げて、上部閉止
成させることができる。
【0013】
従来の箱容器は、粘着テープ等によって閉止されているので、開封するときに、粘着テープが箱容器の表紙と共剥れして、劣化して、再使用が難しかったが、本発明は、粘着テープを使用しないで閉止可能であるのでリユースでき、製造時に発生するCO2削減に貢献できる。
【0014】
本発明は、粘着テープで閉止しないので開閉が繰返し行なわれる場合にフラップが開放状態になることを防止止でき、整理整頓がし易い。
【0015】
上部及び底部も粘着テープで固着させて閉じてないので扁平化が簡単でありリデュースし易い利点がある。
【0016】
本発明は、側壁WS1、WS2、WS3のそれぞれの上部の谷折線上に設けたフラップ係合突起兼嵌合凸部TT1、フラップ係合突起TT3、フラップ係合突起兼嵌合凸部TT2の係合機能により、上部フラップTF2がTT1に、上部フラップTF3がTT3に、更に上部フラップTF4がTT2にそれぞれ折り重ねながら係合する様構成されることで箱容器1が対角よりの応力により変形することを防止し、強度を上げることができる。
【0017】
〔図-5〕の(5-A)、(5-B)、(5-C)に示す様に、完成した箱容器1の下部フラップを折重ねて、外側に張り出したダイカット部DC1、DC2と、上部フラップを折重ねて外側に張り出したダイカット部DC1′、DC2′が嵌合することで、長尺方向の前後にズレ難くなることで整列し易くなり、更に天面のフラップ係合突起兼嵌合凸部TT1、TT2とそれに対応して底面に形成した嵌合凹部UT1、UT2が嵌合することで、短尺方向の左右にもズレ難くなることで、複数の箱容器1を積層しても(5-E)に示す様に傾けても荷崩れを防止できるので、パレット物流するとき、(5-D)の様に積層して可能となると同時に、従来荷崩れ防止のために塩ビストレッチフィルム等で胴巻にしたものを開梱時に塩ビフィルムがゴミとして、焼却処分する時に、有機塩素化合物の発生を押えることができる。
【産業上の利用分野】
【0018】
この箱容器は従来のみかん箱(A式)と比較して先に述べた様に、秀逸であるためあらゆる産業に普及が期待される。例えは、収納用ケースとして、又、引越用段ボールとして、E.コマース用包装容器、農作物収獲用段ボール、資料収納BOX等々がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図-1】の(1-A)は、箱容器1の展開図である。(1―B)は展開図の谷折線1Cで折り曲けジョイントフラップJFと側壁WS4とをバインダーで継ぎ合わせ箱容器1の偏平体を形成した状態を示す。(1-C)は、底部を上にして角筒状にした状態を表す斜視図である。
【0020】
【図-2】の(2-A)は、下部フラップUF4を谷折線2D′で折り曲けた斜視図である。(2-B)は、下部フラップUF4の上へ下部フラップUF3を谷折線2C′で折り曲けた斜視図である。(2-C)は、下部フラップUF3に下部フラップUF2を谷折線2B′で折り曲げて重ねて、嵌入三角フラップITFに延設した嵌入三角フラップロックキーFFを谷折線4Fで折り曲げた状態を示す斜視図である。(2―D)は、下部三角閉止フラップUTFを山折線2E′で折り曲けて持ち上げながら、嵌入三角フラップITFを谷折線2Eで折り曲げた状態を示す斜視図である。
【0021】
【図-3】の(3-A)は、嵌入三角フラップと伸延部の嵌入三角フラップロックキーFFを下部三角閉止フラップUTFの下方に挿入した状態を示す斜視図である。(3-B)は、下部三角閉止フラップUTF内に設けた下部スライドキーLK′をスライドキー支持フラップKSF内に谷折線7Fで折り曲げて挿入しようとする状態を示す斜視図である。(3-C)は、箱容器1の底部が出来上った状態を示す斜視図である。(3-D)は、(3-C)の状態を反転させて箱容器を内部の嵌入三角フラップITFを押えて、嵌入三角フラップロックキーFFのダイカット部をショイントフラップJFのダイカット部と嵌合させた状態示すが分かり易くするため、点線の円弧で示した部分を拡大して、(3-E)に、点線の楕円部に斜線で具体的に嵌合状態を示す斜視図である。(3-F)は底部が完成した状態を示す斜視図である。
【0022】
【図-4】の(4-A)は、上部フラップTF1を谷折線2Aで折り曲げて、フラップ係合兼嵌合凸部TT1が出現した状態を示す斜視図である。(4-B)は、上部フラップTF1に重ねて上部フラップTF2を谷折線2Bで折り曲げて、フラップ係合凸部を出現した状態を示す斜視図である。(4-C)は、上部フラップTF2に重ねて上部フラップTF3を谷折線2Cで折り曲げて、フラップ係合突起兼嵌合凸部TT2を出現させ、上部フラップTF4を上部閉止フラップTF5の下に入り易くするため、上部閉止フラップTF5を山折線6Fで折り曲げた状態を示す斜視図である。(4-D)は、上部フラップTF4を上部フラップTF3を谷折線2Dで折り曲げて重ねた状態を示す斜視図である。(4-E)は、持上げた上部閉止フラップTF5内に形成した上部スライドキーLKを谷折線3Eで折り曲げて、上部フラップTF4内に形成された、スライドキー支持フラップKSFを谷折線5Fで折り曲げて挿入しようとする斜視図である。(4―F)は、上部スライドキーをスライドキ支持フラップ内に差込んで、箱容器1が完成した状態を示す斜視図である。
【0023】
【図-5】の(5―A)及び(5-B)は、一対の完成した箱容器1の底面と天面のダイカット部DC1がDC1′に、DC2がDC2′に、嵌合し、前後の動きを制止し、フラップ係合突起兼嵌合凸部TT1が、嵌合凹部UT1に、更にフラップ係合突起兼嵌合凸部が嵌合凹部UT2に嵌合し、完全に左右の動きを制止できる様にした底面と天面の状態を表示した斜視図である。(5―C)は、箱容器1同志が、ダイカット部DC1、DC1′・DC2、DC2′、及び、フラップ係合突起兼嵌合凸部TT1、TT2と、嵌合凹部UT1、UT2と重なり合って完全に嵌合した状態を示す斜視図である。(5-E)は、積層した箱容器を傾けても荷崩れしない状態を示す。(5-D)は、物流時に使用するパレットに箱容器1を積み込んだ一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下図面に基づいて、本発明の実施形態について詳述する。
【0025】
(容器本体を形成するための本体シート)
本発明は、一枚のボール紙及び段ボール又は合成樹脂から成る曲折可能な厚みのある準硬貭性の矩形状の本体シートにより、箱容器を形成するものであり、本体シートは、〔図-1〕の(1―A)の展開図にある様に、4つの側壁とその上下に伸延して形成された8つのフラップにより構成され、側壁WS1に延設されたジョイントフラップJFとWS1の下方に伸延する下部フラップに延設された嵌入三角フラップロックキーFFを備えて成る。その他仔細部については順を追って詳しく説明する。箱容器1の偏平体容器を作るために、側壁WS1とWS2の境界を谷折線1Bで、側壁WS3とWS4の境界を谷折線1Dでそれぞれ折り曲げて、ジョイントフラップJFの斜線と側壁WS4とを接着して(1―B)の状態の平偏体容器を形成する。偏平体容器下面を上にして、谷折線1A、1Cで折り曲げて角筒状にした状態を(1-C)に示す。
【0026】
〔図-2〕では、下部フラップUF4を谷折線2D′で折り曲げ、その上へ下部フラップUF3を谷折線2C′で折り曲げて嵌合凹部UT2が形成された状態を(2-A)、(2-B)に示し、UF3の上へ下部フラップUF2を谷折線2B′で折り曲げて重ね下部フラップUF1内に形成された嵌入三角フラップITFに連設する嵌入三角フラップロックキーFFを谷折線4Fで折り曲けるとともに、上部フラップUF4内に形成された下部三角閉止フラップUTFを山折線2E′で折曲げて持上げながら下部フラップUF1内に形成された嵌入三角フラップITFを谷折線2Eで折り曲げてFFとともに下部フラップUF4の内側に挿入する状態を(2-C)、(2-D)で示す。
【0027】
〔図―3〕の(3-A)では、下部三角閉止フラップUTFを山折線2E′で持ち上げたまま、下部フラップUF1を谷折線2A′で折り曲げることで、嵌合凹部UT1を出現できる様に形成して、嵌入三角フラップITFとITFに連設する嵌入三角フラップロックキーFFが、下部フラップUF4の内側に負荷なくスムースに折り込むことが可能となる。
(3-B)では、下部三角閉止フラップUTF内に形成された下部スライドキーLK′を谷折線7Fで折り曲げて、下部フラップUF1内に穿設されたスライドキー支持フラップKSFを谷折線8Fで折り曲けて挿入する行程を示している。
(3―C)は、下部スライドキーLK′がKSF内に納まることで下部三角閉止フラップUTFで閉口される。
更に、(3-C)の状態を反転させて、内側から、嵌入三角フラップITFを押さえることで嵌入三角フラップロックキーFFがジョイントフラップJFのダイカット部と嵌合して底部がロックされて底抜けを阻止することが可能となる状態を(3-D)に示し、その状態を分かり易く示すために(3-D)の円弧で示した部分の拡大図を(3-E)に示し、ショイントフラップJFと嵌入三角フラップロックキーのダイカット部分が嵌合した状態を楕円内の斜線で示すとともに、箱容器1の底部を形成できた状態を(3-F)に示す。
【0028】
〔図-4〕の(4-A)に示すような、箱容器1の上部フラップTF1に延設された上部閉止フラップTF5は、独立して立ち上げる様に、側壁WS1とTF5の境界にスリットSTを入れて構成されている。
上部フラップTF1を谷折線2Aで折り曲げることでフラップ係合突起兼嵌合凸部TT1が形成される工程を示している。
(4-B)では、上部フラップTF1にTF2を谷折線2Bで折り重ねることで、フラップ係合凸部TT3が形成される様構成されるとともに、上部フラップTF2がTT1に係合することで箱容器が保形される効果が得られる。
(4-C)に於ては、上部フラップTF2にTF3を谷折線2Cで折り曲げフラップ係合突起兼嵌合凸部TT2が形成される様構成されるとともにTF3がTT3に係合することで箱容器が保形される効果が得られる。
但し、TT3はTT1、TT2の様に嵌合目的でないので上部フラップの外側
(4-C)、(4-D)で示すのは、上部閉止フラップTF5を山折線6Fで折り曲げて持上げることで、上部フラップTF4がTF5と接触しないで谷折線2Dで折り曲げることが可能となる。この工程がスリットSTを入れることによって得られるのである。又、TF4がTT2に係合することで箱容器が保形される効果が得られる。
(4-E)に於ては、上部閉止フラップTF5に内設された、上部スライドキーLKを谷折線3Eで折り曲げて上部フラップTF4内に穿設されたスライドキー支持フラップKSFを谷折線5Fで折り曲げて挿入することで、粘着テープを使用しなくとも、強度のある箱容器1を構成することができる状態を(4-F)に示す。もし粘着テープを使う場合でも、上部閉止フラップTF5と側壁WS4との一部分でよい。
【0029】
〔図-5〕の(5-A)、(5-B)では、一対の箱容器が積層して嵌合する状態を示すが、まず(5-A)は、箱容器の下部フラップが重なり合って外部に露出したダイカット部DC1、DC2が、もう一方の箱容器の上部フラップが重なり合って外部に露出したダイカット部DC1′、DC2′と嵌合する様構成されているのでダイカット部がガイドとなり整列が容易となり、(5-C)で示す様に底部に穿設された嵌合凹部UT1、UT2と上部に形成されたフラップ係合突起兼嵌合凸部TT1、TT2が完全に嵌合する様構成されているので複数の箱容器を積層しても安定するため傾斜による荷崩れを防止できる。
(5-D)はパレットに積んたとき、従来はストレッチフィルムで積荷全体を覆う必要がなくなり積み込み時間の短縮に寄与することができる。
【符号の説明】
1 :箱容器
TF1、TF2、TF3、TF4 :上部フラップ
UF1、UF2、UF3、UF4 :下部フラップ
WS1、WS2、WS3、WS4 :側壁
JF :ジョイントフラップ
TF5 :上部閉止フラップ
ITF :嵌入三角フラップ
FF :嵌入三角フラップロックキー
UTF :下部三角閉止フラップ
1A、1B、1C、1D、2A、2A′、2B、2B′、2C、2C′、2D、2D′、2E、3E
4F、5F、7F、8F :谷折線
2E′、6F :山折線
ST :スリット
LK :上部スライドキー
LK′ :下部スライドキー
KSF :スライドキー支持フラップ
TT1、TT2 :フラップ係合突起兼嵌合凸部
TT3 :フラップ係合凸部
UT1、UT2 :嵌合凹部
DC1、DC1′、DC2、DC2′ :嵌合ダイカット部
NTP :粘着テープ
【図-1】
【図-2】
【図-3】
【図-4】
【図-5】