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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024112754
(43)【公開日】2024-08-21
(54)【発明の名称】ゲーム装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/53 20140101AFI20240814BHJP
   A63F 13/30 20140101ALI20240814BHJP
   A63F 13/56 20140101ALI20240814BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20240814BHJP
   A63F 13/825 20140101ALI20240814BHJP
【FI】
A63F13/53
A63F13/30
A63F13/56
A63F13/69 510
A63F13/825
【審査請求】未請求
【請求項の数】32
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023128654
(22)【出願日】2023-08-07
(62)【分割の表示】P 2023025508の分割
【原出願日】2023-02-21
(31)【優先権主張番号】P 2023017961
(32)【優先日】2023-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂本 大祐
(72)【発明者】
【氏名】岡本 有莉
(72)【発明者】
【氏名】安田 江利果
(72)【発明者】
【氏名】村上 朝咲
(72)【発明者】
【氏名】家鋪 淳史
(57)【要約】
【課題】興趣性の高い通信要素を提供する。
【解決手段】ゲーム装置は、キャラクタが登場するゲームを実行するゲーム装置であって、ゲーム装置で実行されるゲームに係る第1キャラクタを表示手段に表示させる表示制御手段と、他のゲーム装置と情報送受信を行う第1通信方法と、他のゲーム装置とは異なる外部装置と情報送受信を行う第2通信方法とで通信可能な通信手段と、を備え、通信手段は、第1通信方法を用いて他のゲーム装置から、当該他のゲーム装置で実行されるゲームで登場する第2キャラクタに関する情報を取得し、第2通信方法を用いて外部装置から、いずれかのゲーム装置で実行されるゲームで登場する第3キャラクタに関する情報を取得し、表示制御手段は、第2キャラクタ及び第3キャラクタのうちから選択されたキャラクタを、ゲーム中の所定のエリアに表示させる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャラクタが登場するゲームを実行するゲーム装置であって、
前記ゲーム装置で実行される前記ゲームに係る第1キャラクタを表示手段に表示させる表示制御手段と、
他のゲーム装置と情報送受信を行う第1通信方法と、前記他のゲーム装置とは異なる外部装置と情報送受信を行う第2通信方法とで通信可能な通信手段と、
を備え、
前記通信手段は、
前記第1通信方法を用いて前記他のゲーム装置から、当該他のゲーム装置で実行される前記ゲームで登場する第2キャラクタに関する情報を取得し、
前記第2通信方法を用いて前記外部装置から、いずれかのゲーム装置で実行される前記ゲームで登場する第3キャラクタに関する情報を取得し、
前記表示制御手段は、前記第2キャラクタ及び前記第3キャラクタのうちから選択されたキャラクタを、前記ゲーム中の所定のエリアに表示させるゲーム装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記第1キャラクタが前記所定のエリアに移動した場合に、前記選択されたキャラクタの少なくとも1体を前記第1キャラクタと共に表示させる請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
ユーザの操作入力を受け付ける操作入力手段をさらに備え、
前記第1キャラクタは、前記ゲーム装置で実行される前記ゲームにおいて、当該ゲーム装置のユーザの操作入力に応じて動作制御が行われるキャラクタであり、
前記第2キャラクタは、前記他のゲーム装置で実行される前記ゲームにおいて、当該他のゲーム装置のユーザの操作入力に応じて動作制御が行われるキャラクタであり、
前記第3キャラクタは、前記いずれかのゲーム装置で実行される前記ゲームにおいて、当該ゲーム装置のユーザの操作入力に応じて動作制御が行われるキャラクタである
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記所定のエリアにおける前記選択されたキャラクタの動作は、ユーザの操作入力に基づかずに制御される請求項3に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記選択されたキャラクタには、前記第2キャラクタよりも多くの前記第3キャラクタが含まれる請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記所定のエリアの表示に係り、前記第2キャラクタを表示させるか否かについて抽選を実行する抽選手段をさらに備え、
前記抽選手段による抽選結果が当選である場合に、前記選択されたキャラクタには前記第2キャラクタが含まれる
請求項5に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記抽選手段による抽選は、前回の抽選の実行後に前記第1通信方法を用いて前記他のゲーム装置から前記第2キャラクタに関する情報を取得していることを条件として実行される請求項6に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記抽選結果が当選である場合に前記選択されたキャラクタに含められる前記第2キャラクタは、直近に前記第1通信方法を用いて前記他のゲーム装置から情報が取得された前記第2キャラクタである請求項7に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記表示制御手段は、前記第2キャラクタと前記第3キャラクタとを異なる表示態様で前記所定のエリアに表示させる請求項6に記載のゲーム装置。
【請求項10】
前記表示制御手段は、前記第2キャラクタを所定の演出を伴って前記所定のエリアに表示させる請求項9に記載のゲーム装置。
【請求項11】
前記所定のエリアには、エリア属性が設定され、
前記表示制御手段は、前記選択されたキャラクタに、前記所定のエリアに設定された前記エリア属性と関連する前記第3キャラクタを含める請求項5に記載のゲーム装置。
【請求項12】
前記第3キャラクタに関する情報は、少なくともキャラクタの外観を特定するための情報を含み、
前記表示制御手段は、前記選択されたキャラクタに、前記所定のエリアに設定された前記エリア属性と関連する外観を有する前記第3キャラクタを含める
請求項11に記載のゲーム装置。
【請求項13】
操作入力を受け付ける入力手段をさらに備え、
前記所定のエリアは、複数の領域で構成され、
前記表示制御手段は、
前記複数の領域のそれぞれに、前記選択されたキャラクタのうちの異なるキャラクタを配置し、
前記所定のエリアの表示中、操作入力がなされたことに応じて、前記複数の領域のいずれを表示させるかを変更する
請求項5に記載のゲーム装置。
【請求項14】
前記複数の領域のうちの1つの領域は、前記第1キャラクタが前記所定のエリアに移動した場合に最初に表示される領域として定められており、
前記表示制御手段は、前記最初に表示される領域に、前記選択されたキャラクタのうちの所定の条件を満たす前記第3キャラクタを配置する
請求項13に記載のゲーム装置。
【請求項15】
前記表示制御手段は、前記所定のエリアにおいて、前記選択されたキャラクタのうちの前記第3キャラクタが挨拶する演出を表示させる請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項16】
前記第3キャラクタに関する情報は、対応する前記いずれかのゲーム装置における言語設定の情報を含み、
前記第3キャラクタが挨拶する演出は、当該第3キャラクタに関する情報に含まれる言語設定の情報に応じて異なる
請求項15に記載のゲーム装置。
【請求項17】
前記表示制御手段はさらに、前記第2キャラクタに関する情報及び前記第3キャラクタに関する情報を前記表示手段に表示可能に制御する請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項18】
前記第2キャラクタに関する情報は、前記第3キャラクタに関する情報に含まれない情報を含む請求項17に記載のゲーム装置。
【請求項19】
前記第2キャラクタに関する情報は、前記他のゲーム装置のユーザに関する情報を含む請求項17に記載のゲーム装置。
【請求項20】
前記表示制御手段は、前記第3キャラクタ及び直近に前記第1通信方法を用いて前記他のゲーム装置から情報が取得された前記第2キャラクタのうちから選択されたキャラクタを、前記ゲーム中の所定のエリアに表示させる請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項21】
前記通信手段が取得したキャラクタの情報を管理する管理手段をさらに備え、
前記管理手段は、
前記第1通信方法で取得された前記第2キャラクタに関する情報を第1リストに登録し、
前記第2通信方法で取得された前記第3キャラクタに関する情報を前記第1リストとは異なる第2リストに登録し、
前記第1リストと前記第2リストとでリストの更新条件を異ならせ、
前記表示制御手段は、前記第1リストに登録された前記第2キャラクタに関する情報及び前記第2リストに登録された前記第3キャラクタに関する情報に基づいて、前記所定のエリアに前記選択されたキャラクタを表示させる
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項22】
前記管理手段は、前記第2リストに登録された前記第3キャラクタに関する情報に基づいて前記所定のエリアに前記第3キャラクタが表示されたことを条件として、少なくとも前記第2リストに登録された当該第3キャラクタに関する情報を、次に前記第2通信方法を用いて前記外部装置と通信接続した際に新たに取得した前記第3キャラクタに関する情報で置換する請求項21に記載のゲーム装置。
【請求項23】
前記管理手段は、前記第2リストに登録された前記第3キャラクタに関する情報に基づいて前記所定のエリアに前記第3キャラクタが表示されたことを条件として、次に前記第2通信方法を用いて前記外部装置と通信接続した際に新たに取得した前記第3キャラクタに関する情報で前記第2リストに登録された全ての情報を置換する請求項22に記載のゲーム装置。
【請求項24】
前記第2リストは、所定数の前記第3キャラクタに関する情報が登録され、
前記ゲームに登場するキャラクタには、複数の属性のいずれかが割り当てられており、
前記通信手段は、前記第2通信方法を用いて前記外部装置から前記所定数の前記第3キャラクタに関する情報を一時に取得し、
前記一時に取得される前記所定数の前記第3キャラクタに関する情報には、予め定められた割合で、前記複数の属性の各属性の前記第3キャラクタに関する情報が含まれる
請求項23に記載のゲーム装置。
【請求項25】
前記通信手段は、前記第1通信方法を用いて前記他のゲーム装置と通信接続した際に前記第2キャラクタに関する情報を新たに取得し、
前記管理手段は、
前記新たに取得した前記第2キャラクタに関する情報と同一のキャラクタに関する情報が前記第1リストに登録されている場合に、前記第1リストに登録された当該同一のキャラクタに関する情報を前記新たに取得した前記第2キャラクタに関する情報に基づいて更新し、
前記新たに取得した前記第2キャラクタに関する情報と同一のキャラクタに関する情報が前記第1リストに登録されていない場合に、前記新たに取得した前記第2キャラクタに関する情報を前記第1リストに登録する
請求項21に記載のゲーム装置。
【請求項26】
前記第1リストは、登録可能な前記第2キャラクタに関する情報の上限数が定められており、
前記管理手段は、前記新たに取得した前記第2キャラクタに関する情報と同一のキャラクタに関する情報が前記第1リストに登録されておらず、かつ、前記第1リストに登録されている前記第2キャラクタに関する情報の数が前記上限数に至っている場合、前記第1リストに登録された最も古い情報を、前記新たに取得した前記第2キャラクタに関する情報で置換する
請求項25に記載のゲーム装置。
【請求項27】
前記表示制御手段は、前記第1リスト及び前記第2リストに情報が登録されている所定数のキャラクタを、前記選択されたキャラクタとして前記所定のエリアに表示させる請求項21に記載のゲーム装置。
【請求項28】
前記表示制御手段は、前記第2リストに情報が登録されているキャラクタの数が前記所定のエリアに配置可能な前記第3キャラクタの数に満たない場合に、不足数分の予め定められたキャラクタを表示させる請求項27に記載のゲーム装置。
【請求項29】
前記所定のエリアに表示される前記第2キャラクタ及び前記第3キャラクタは、前記ゲームにおいて所定の成長段階に至っているキャラクタである請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項30】
前記通信手段は、前記第2通信方法を用いて前記外部装置から、前記いずれかのゲーム装置で実行される前記ゲームに基づかない第4キャラクタに関する情報をさらに取得し、
前記表示制御手段は、前記通信手段により前記第4キャラクタに関する情報が取得された場合に、前記第2キャラクタ、前記第3キャラクタ及び前記第4キャラクタのうちから選択されたキャラクタを、前記所定のエリアに表示させる
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項31】
前記所定のエリアには、エリア属性が設定され、
前記表示制御手段は、前記選択されたキャラクタに、前記所定のエリアに設定された前記エリア属性と関連する前記第4キャラクタを含める請求項30に記載のゲーム装置。
【請求項32】
コンピュータを、請求項1乃至30のいずれか1項に記載のゲーム装置の各手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置及びプログラムに関し、特にキャラクタの表示を伴う電子ゲームに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲーム装置において育成されたキャラクタの情報を、スマートフォンを介してサーバに送信することで、幅広い地域のユーザ等、様々なユーザにより育成されたキャラクタを集めた交流ゲームをスマートフォンにてプレイ可能とするゲームシステムがある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-006264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のゲームシステムでは、交流ゲームのプレイ体験はスマートフォンでのみ提供されるため、スマートフォンを未所持のユーザや低年齢のユーザにはその興趣要素が好適に提供されない可能性があった。
【0005】
また特許文献1のゲームシステムでは、例えば友人の所持するゲーム装置となど、2台のゲーム装置間で直接情報通信を行うことで、一方のゲーム装置に双方のゲーム装置で育成されたキャラクタが登場するイベントを実行する手法でも交流に係る興趣要素を提供している。しかしながら、上記ゲームシステムではこれらの交流要素が独立して提供されるため、例えば友人とは直接通信で、他のユーザとは交流ゲームで交流を行う必要があり、煩雑であった。
【0006】
本発明は、興趣性の高い通信要素を備えたゲーム装置及びプログラムを提供すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様のゲーム装置は、キャラクタが登場するゲームを実行するゲーム装置であって、ゲーム装置で実行されるゲームに係る第1キャラクタを表示手段に表示させる表示制御手段と、他のゲーム装置と情報送受信を行う第1通信方法と、他のゲーム装置とは異なる外部装置と情報送受信を行う第2通信方法とで通信可能な通信手段と、を備え、通信手段は、第1通信方法を用いて他のゲーム装置から、当該他のゲーム装置で実行されるゲームで登場する第2キャラクタに関する情報を取得し、第2通信方法を用いて外部装置から、いずれかのゲーム装置で実行されるゲームで登場する第3キャラクタに関する情報を取得し、表示制御手段は、第2キャラクタ及び第3キャラクタのうちから選択されたキャラクタを、ゲーム中の所定のエリアに表示させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、興趣性の高い通信要素を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態及び変形例に係るゲームシステムの構成を例示した図
図2】本発明の実施形態及び変形例に係るゲーム装置100のハードウェア構成を例示した図
図3】本発明の実施形態及び変形例に係るサーバ200のハードウェア構成を例示した図
図4】本発明の実施形態及び変形例に係る交流ゲームを説明するための図
図5】本発明の実施形態及び変形例に係るゲーム装置100で実行される交流ゲーム処理を例示したフローチャート
図6】本発明の実施形態及び変形例に係るゲームシステムで用いられる各種情報のデータ構成を例示した図
図7】本発明の実施形態及び変形例に係る交流ゲームを説明するための別の図
図8】本発明の変形例3に係る交流ゲームを説明するための図
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施形態1]
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴は任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0011】
以下に説明する一実施形態は、ゲーム装置の一例としての、キャラクタを育成するゲーム(以下、育成ゲームとして言及)を実行可能なゲーム装置に、本発明を適用した例を説明する。しかし、本発明は、通信機能を備え、キャラクタが登場するゲームの実行が可能な任意の機器に適用可能である。
【0012】
《ゲームシステムの構成》
図1は、本発明の実施形態に係るゲームシステムの構成を示した図である。図示されるように、ゲームシステムにおいて、ゲーム装置100は、他のゲーム装置100及びサーバ200と無線通信可能に構成される。詳細は後述するが、ゲーム装置100は2種類の通信方法で通信可能に構成され、他のゲーム装置100と通信する場合とサーバ200と通信する場合とで異なる通信方法で情報の送受信を行う。図示されるように、ゲーム装置100とサーバ200との通信は、アクセスポイント(AP)300及びネットワーク400を介して行われる点で、ゲーム装置100間で直接行われる通信とは異なる。本実施形態では種々の地域に存在するユーザ間の交流を実現すべく、ネットワーク400はインターネット等の広域通信網(WAN)であるものとして説明するが、別の態様ではLANとしてもよい。
【0013】
〈ゲーム装置のハードウェア構成〉
続いて、図2を用いてゲーム装置100のハードウェア構成を説明する。図2は、ゲーム装置100のハードウェア構成を例示したブロック図である。
【0014】
制御部101は、CPU等のプロセッサであり、ゲーム装置100が備える各ハードウェアの動作制御を含む各種制御を行う。具体的には制御部101は、例えば記憶装置102に記憶されている必要なプログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより該当の制御を行う。
【0015】
記憶装置102は、例えば不揮発性メモリ等の、恒久的な情報記憶が可能な装置である。記憶装置102は、ゲーム装置100の動作に関するプログラムやゲーム装置100において実行される育成ゲームのプログラムに加え、各種制御の実現に必要となるパラメータの情報を記憶する。この他、記憶装置102は、育成ゲームに関する各種データのデータベース(キャラクタDB121及びアイテムDB122)としても機能する。またメモリ103は、例えば揮発性メモリ等の一時的なデータ記憶に使用される記憶装置である。メモリ103は、各プログラムの展開領域としてだけでなく、各種ハードウェアの動作や各種制御の過程で出力されたデータ等を一時的に記憶する格納領域としても用いられるものであってよい。
【0016】
キャラクタDB121は、育成ゲームにおいて育成可能なキャラクタに関する情報(キャラクタ情報)をレコードとして管理するデータベースである。本実施形態のゲーム装置100において実行される育成ゲームでは、ユーザは複数の成長段階を経て成長するキャラクタを育成することができる。キャラクタは、成長段階が変わるごとにその外観が異なるよう構成される。キャラクタDB121は、各成長段階でキャラクタがとり得る外観のそれぞれについて各種の情報をレコードとして管理する。1レコードに係るキャラクタ情報は、例えば図6(a)に示されるように、キャラクタ(の外観)を一意に特定するキャラクタID601に関連付けて、当該キャラクタの外観を描画するためのグラフィックス情報602、キャラクタが当該外観となる成長段階を示す成長段階603、及びキャラクタが当該外観から成長し得る外観を示す成長先情報604を含んで構成される。成長先情報604は、該当するキャラクタID601の情報が格納されるものであってよい。
【0017】
またアイテムDB122は、育成ゲームにおいてキャラクタに装着可能なアイテムに関する情報(アイテム情報)をレコードとして管理するデータベースである。本実施形態のゲーム装置100において実行される育成ゲームでは、育成しているキャラクタにアイテムを装着させることができる。アイテムは、例えば育成ゲーム内にて獲得可能であるものであってもよいし、所定の商品の購入によってDLC等の態様で取得可能であるものであってもよい。キャラクタは、上述したように成長段階ごとに外観が変わり、成長段階が進むことによって装着可能なアイテムが増える。アイテムDB122の1レコードに係るアイテム情報は、例えば図6(b)に示されるように、アイテムを一意に特定するアイテムID611に関連付けて、当該アイテムの外観を描画するためのグラフィックス情報612、当該アイテムを装着可能なキャラクタの部位を示す装着部位613、当該アイテムが装着可能となる成長段階を示す装着可能段階614、及び当該アイテムに付された属性を示すアイテム属性615を含んで構成される。
【0018】
GPU104は、ゲーム装置100に係る表示画面の生成に係る、各種の描画処理を実行する描画装置である。GPU104は、不図示のGPUメモリを含み、記憶装置102から読み出された各種グラフィックスデータを展開し、所定の演算を行って育成ゲームに係る各種の画像(画面)を生成する。GPU104により生成された画面や画像は、例えばゲーム装置100が具備するディスプレイ110に表示されることで、ユーザに提示される。ディスプレイ110は、例えば液晶ディスプレイ等の、ゲーム装置100が備える情報表示を行う装置である。
【0019】
操作I/F105は、ゲーム装置100が備える操作入力を受け付けるユーザインタフェースである。操作I/F105は、操作入力がなされたことを検出すると、該操作入力に対応する制御信号を制御部101に出力する。1つの態様において、操作I/F105は、例えばゲーム装置100の外装に設けられたボタン等の操作部材や各種センサ等を含む。またディスプレイ110はタッチ入力を検出可能に構成される態様では、操作I/F105は、当該ディスプレイ110に設けられた、タッチ入力検出センサを含む。
【0020】
通信I/F106は、ゲーム装置100が備える外部装置との通信インタフェースである。上述したように、本実施形態のゲーム装置100は、2種類の通信方法で他の装置との無線情報通信を行う。1つの通信方法は、ゲーム装置100がAP300に接続されていることを条件とせず、ゲーム装置100と他のゲーム装置100の一方がホストとなり他方がこれに接続する形で装置間で直接の情報送受信を行う、本発明に係る第1通信方法としてのアドホックモードの通信(以下、アドホック通信として言及)である。もう1つの通信方法は、各ゲーム装置100が対応付けられたAP300に接続し、当該AP300とネットワーク400を介してゲーム装置100とサーバ200との間で情報送受信を行う、本発明に係る第2通信方法としてのインフラストラクチャモードの通信(以下、インフラストラクチャ通信として言及)である。なお、本実施形態では通信I/F106が利用可能な2種類の通信方法を、アドホック通信とインフラストラクチャ通信として説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではなく、他の種類の通信を含んでもよいことは言うまでもない。
【0021】
〈サーバのハードウェア構成〉
図3は、本実施形態に係るサーバ200のハードウェア構成を示したブロック図である。なお、以下の説明において、ゲーム装置100と同様の機能を実現するハードウェア構成については、ゲーム装置100の構成と峻別すべく「サーバ」の接頭文字を付すものとする。
【0022】
サーバ制御部201は、CPU等のプロセッサであり、サーバ200が備える各ハードウェアの動作制御、育成ゲームに係るユーザ管理や交流機能を含む各種機能の実現に係る制御を行う。具体的にはサーバ制御部201は、例えばサーバ記憶装置202に記憶されている必要なプログラムを読み出し、サーバメモリ203に展開して実行することにより該当の制御を行う。
【0023】
サーバ記憶装置202は、例えば不揮発性メモリやHDD等の、恒久的な情報記憶が可能な装置である。サーバ記憶装置202は、サーバ200を動作させるためのオペレーティングシステムやマッチングに係るプログラムに加え、各種制御の実現に必要となるパラメータの情報や必要な各種データを記憶する。この他、サーバ記憶装置202は、ゲーム装置100を利用するユーザに関する各種データのデータベースとしても機能する。またサーバメモリ203は、例えば揮発性メモリ等の一時的なデータ記憶に使用される記憶装置である。サーバメモリ203は、各プログラムの展開領域としてだけでなく、各種ハードウェアの動作や各種制御の過程で出力されたデータ等を一時的に記憶する格納領域としても用いられるものであってよい。
【0024】
ユーザDB211は、ゲーム装置100を利用するユーザに関する情報(ユーザ情報)をレコードとして管理するデータベースである。本実施形態のゲームシステムでは、ゲーム装置100同士を直接接続しない方式でもキャラクタ同士が交流する要素を提供可能なよう、サーバ200に各ユーザの使用するゲーム装置100の育成ゲームの進捗状況を管理し、他のゲーム装置100に共有可能に構成される。ユーザDB211の1レコードに係るユーザ情報は、例えば図6(c)に示されるように、ユーザを一意に特定するユーザID621に関連付けて、当該ユーザの使用するゲーム装置100で設定されている言語設定622、当該ユーザがゲーム装置100において育成中のキャラクタに関するゴースト情報623を含んで構成される。ここで、ユーザID621は、例えばユーザの使用するゲーム装置100の個体識別番号等のユニークな情報を利用することができる。
【0025】
またユーザDB211に管理される各ゲーム装置100で育成中のキャラクタに関する情報は、当該情報の受信時点においてゲーム装置100で育成中のキャラクタの状態を示すものであり、当該情報がサーバ200等において利用される時点では厳密には当該ゲーム装置100で育成中のキャラクタと異なっている可能性がある。このため、本実施形態ではユーザDB211に管理されるキャラクタに関する情報を、ある時点において育成中であったキャラクタの面影との意で「ゴースト」と表現し、ゴースト情報623として管理する。ゴースト情報623は、育成中のキャラクタについて、その外観を示すキャラクタID631、当該キャラクタへのアイテムの装着状況を示す装着情報632、当該キャラクタの性別を示す性別情報633を含んで構成されるものであってよい。
【0026】
サーバ通信I/F204は、サーバ200が備える外部装置との通信インタフェースである。サーバ通信I/F204と外部装置との間の情報通信は、インターネット等の広域通信網(WAN)を介して行われるものであってもよいし、LAN等を介して行われるものであってもよい。サーバ通信I/F204が行う情報通信は、有線及び無線のいずれで行われるものであってもよい。
【0027】
《ゲーム概要》
以下、本実施形態のゲーム装置100においてプレイ体験が提供されるゲームについてその概要を説明する。本実施形態では、当該ゲームはキャラクタの育成要素、ユーザとキャラクタとのコミュニケーション要素、及びキャラクタ間の交流要素を興趣要素として提供する育成ゲームであるものとして説明する。しかしながら、育成ゲームは、あくまでもキャラクタが登場するゲームの一態様であり、本発明の実施はこれに限られるものではない。本発明は、ユーザにより行われた操作入力に応じて動作制御が行われるキャラクタが登場するゲームであれば適用可能である。ここで、動作制御とは、キャラクタをユーザが直接的に操作するものに限らず、ユーザが行った操作入力が評価された結果としてパラメータや環境が変化したことに応じて、キャラクタの行動や動作が間接的に変化することも含む。
【0028】
育成ゲームでは、ユーザは、キャラクタの世話に係る操作入力を行うことで、キャラクタを育成することができる。育成ゲームは、例えば卵を孵化させるところから開始し、順次必要な世話に係る操作入力を行うことで成長段階が進み、外観を異ならせながらキャラクタが成長する様を提示する。
【0029】
キャラクタには、アイテムを装着することが可能に構成され、ユーザは育成ゲームにおいて獲得したアイテム等をキャラクタに装着することで、キャラクタの外観に装飾を加えることができる。アイテムを装着できる部位は、成長段階が進むことに応じて増加するよう構成されており、所定の成長段階に至るまではアイテムを装着できる部位は一部に限定される。装着可能な部位には、例えばキャラクタの頭、顔、胴、脚、手が設けられ、それぞれ帽子アイテム、眼鏡アイテム、被服アイテム、靴アイテム、アクセサリ(持ち物)等を装着することが可能に構成されるものであってよい。
【0030】
〈通信要素〉
育成ゲームは、外部装置と通信することにより、他のユーザにより育成されたキャラクタを登場させることが可能に構成される。このため、ゲーム装置100では、通信I/F106を介して他のユーザが育成中のキャラクタに関する情報を取得する。上述したように、通信I/F106は2種類の通信方法で情報通信が可能であり、それぞれでキャラクタに関する情報を取得することができる。より詳しくは、通信I/F106は、他のゲーム装置100からはアドホック通信で、当該他のゲーム装置100において育成中のキャラクタに関する情報を取得する。また通信I/F106は、サーバ200からはインフラストラクチャ通信で、サーバ200と通信接続したことがあるいずれかのゲーム装置100において育成中のキャラクタに関する情報を取得する。
【0031】
以下では、ゲーム装置100において育成中のキャラクタを「自機キャラクタ」、他のゲーム装置100からアドホック通信において情報取得した、当該他のゲーム装置100において育成中のキャラクタを「友達キャラクタ」、サーバ200からインフラストラクチャ通信において情報取得した、サーバ200と接続したいずれかのゲーム装置100において育成中のキャラクタを「他ユーザキャラクタ」として言及し、峻別する。即ち、自機キャラクタは、ゲーム装置100で実行される育成ゲームにおいて、当該ゲーム装置100のユーザの操作入力に応じて動作制御が行われるキャラクタである。また、友達キャラクタは、アドホック通信で接続した他のゲーム装置100で実行される育成ゲームにおいて、当該ゲーム装置100のユーザの操作入力に応じて動作制御が行われるキャラクタである。また、他ユーザキャラクタは、サーバ200と通信接続したいずれかのゲーム装置100で実行される育成ゲームにおいて、当該ゲーム装置100のユーザの操作入力に応じて動作制御が行われるキャラクタである。
【0032】
インフラストラクチャ通信でのキャラクタに関する情報の取得を可能ならしめるために、各ゲーム装置100は、例えば所定の時刻になった場合等、定期的にインフラストラクチャ通信でサーバ200に接続して、育成中の自機キャラクタに関する情報をアップロードするように構成される。アップロードされた自機キャラクタに関する情報は、該当のユーザについて管理されるユーザ情報のゴースト情報623の更新に用いられる。従って、ゲーム装置100はサーバ200に対し、ユーザ情報と同様にユーザID、言語設定、及び自機キャラクタに関する情報(キャラクタID、装着情報、性別情報)を定期的にアプロードするよう構成される。
【0033】
これらの情報は、ゲーム装置100においてユーザについて管理している所有者情報から必要な情報を取得して構成される。所有者情報は、例えば図6(d)に示されるように、ユーザを一意に特定するユーザID641に関連付けて、当該ユーザが設定した自身のニックネームを示すユーザ名642、ゲーム装置100において設定されている表示言語を示す言語設定643、自機キャラクタのゲーム内での居住地を示す仮想居住地設定644、及び自機キャラクタに関する情報を示す育成キャラクタ情報645を含んで構成され、記憶装置102に保持されるものであってよい。育成キャラクタ情報645は、自機キャラクタの外観を示すキャラクタID651、自機キャラクタに装着されたアイテムを示す装着情報652、自機キャラクタの性別を示す性別情報653、育成状況によって変動し得る自機キャラクタのパラメータ654を含む。
【0034】
また自機キャラクタに関する情報のアップロード時、各ゲーム装置100は、後述する交流ゲームにて利用するために、サーバ200から他ユーザキャラクタに関する情報を取得する。サーバ200は、各ゲーム装置100から自機キャラクタに関する情報を受信すると、ユーザDB211に管理されている当該ゲーム装置100のユーザ以外のユーザにユーザ情報のうちから無作為に所定数(例えば10以上の決められた数)を選択する。そしてサーバ200は、選択した所定数のユーザ情報の言語設定622及びゴースト情報623を、他ユーザキャラクタに関する情報として当該ゲーム装置100に送信する。
【0035】
インフラストラクチャ通信にて所定数の他ユーザキャラクタに関する情報を受信すると、制御部101は、本発明に係る第2リストとしての他ユーザリストにこれらを登録する。ここで、他ユーザリストは、交流ゲームにおいて他ユーザキャラクタを表示するための情報を管理するリストであり、例えば記憶装置102に保持される。
【0036】
対して、友達キャラクタに関する情報は、ゲーム装置100において、ユーザが他のゲーム装置100と通信する操作入力を行ったことを条件として、当該他のゲーム装置100から取得される。またこのときゲーム装置100は、通信相手の他のゲーム装置100に対して、同様に自機キャラクタに関する情報を送信する。
【0037】
インフラストラクチャ通信でゴースト情報が共有されるユーザは、当該ゴースト情報に係るキャラクタを育成しているユーザの知人や友人とは限らないため、ニックネーム等のユーザ個人の特定に繋がるような情報の共有は好ましくない。このため、上述したようにサーバ200から送信される他ユーザキャラクタに関する情報にはユーザ個人の特定に繋がるような情報(ユーザID641、ユーザ名642)は含まれない。一方で、アドホック通信は基本的にはゲーム装置100同士を同時期に通信可能な状態として直接情報の送受信を行うため、ゲーム装置100のユーザと他のゲーム装置100のユーザは知人や友人であることが想定される。このため、アドホック通信にてゲーム装置100間で送受信されるキャラクタに関する情報(友達キャラクタに関する情報/自機キャラクタに関する情報)は、インフラストラクチャ通信で各ゲーム装置100が取得する他ユーザキャラクタに関する情報とは異なって構成される。即ち、知人や友人との間で楽しむことができる興趣要素を提供するために、アドホック通信でやり取りされる情報には、ユーザのニックネーム等の情報が含まれる。より詳しくは、アドホック通信にて送受信されるキャラクタに関する情報は、例えば各ゲーム装置100で管理される所有者情報のユーザID641、ユーザ名642、ゲーム装置言語設定643、仮想居住地設定644、育成キャラクタ情報645を含んで構成される。
【0038】
アドホック通信にて友達キャラクタに関する情報を受信すると、制御部101は、本発明に係る第1リストとしての友達リストに、受信日時の情報と共にこれを登録する。ここで、友達リストは、交流ゲームにおいて友達キャラクタを表示するための情報を管理するリストであり、例えば記憶装置102に保持される。
【0039】
また友達リストと他ユーザリストとは、リストの更新条件が異なる。本実施形態では友達リストは、アドホック通信で通信した最大8人のユーザに係る友達キャラクタに関する情報を管理可能に構成される。制御部101は、アドホック通信にて友達キャラクタに関する情報を受信すると、同一の友達キャラクタに関する情報が友達リストに既に登録されているか否かを判断する。当該判断は、例えば受信した情報に含まれるユーザIDに基づいて、同一のユーザIDを有する情報が友達リストに登録されているか否かを確認することにより行うことができる。制御部101は、同一の友達キャラクタに関する情報が既に登録されている場合には、友達リストに登録された同一の友達キャラクタに関する情報を新たに受信した情報で更新する。これにより、以前にアドホック通信を行ったことのあるユーザが育成中のキャラクタ(友達キャラクタ)の情報を最新の状態に更新することができる。また制御部101は、同一の友達キャラクタに関する情報が登録されていない場合には、新たに受信した情報を友達リストに追加登録する。このとき、友達リストに既に上限8体の友達キャラクタに関する情報が登録されている場合には、制御部101は、このうちの最も古くに友達リストに登録された情報を、新たに受信した情報で置換することにより友達リストに登録する。
【0040】
一方、他ユーザリストは、サーバ200から受信した所定数の他ユーザキャラクタに関する情報を管理可能に構成される。制御部101は、インフラストラクチャ通信にて所定数の他ユーザキャラクタに関する情報を受信すると、当該情報で現在他ユーザリストに登録されている全ての情報を置換することにより他ユーザリストに登録する。即ち、本実施形態のゲーム装置100では、他ユーザリストの情報は、インフラストラクチャ通信が行われるたびに全て更新される。これは、他ユーザキャラクタは友達キャラクタと異なり、知人・友人等に関連するキャラクタでないから長期的に保持されていなくてもよく、頻繁に更新されることで多くのユーザと共にゲームを行っているとの興趣要素をユーザに提供できるからである。
【0041】
また他ユーザリストは、後述の交流ゲームが実行される際に参照され、当該交流ゲームに他ユーザキャラクタを表示させるために情報が使用される。換言すると、他ユーザリストに登録された情報は、交流ゲームが実行されない場合には更新されなくてもよい。従って、一態様では、インフラストラクチャ通信にて送受信する情報量を削減し、また通信に係り消費する電力量を低減すべく、サーバ200からの他ユーザキャラクタに関する情報の取得は、他ユーザリストに登録された情報に基づいて交流ゲームで他ユーザキャラクタが表示されたことを条件として行われるものとしてもよい。当該制御は、ゲーム装置100から他ユーザキャラクタに関する情報送信要求を行わないことにより実現されてもよい。
【0042】
《交流ゲーム》
本実施形態の育成ゲームは、1体のキャラクタを育成し続けることもできるが、例えば他のキャラクタと結婚することにより誕生した新たな世代のキャラクタを育成可能とする要素を含んで構成される。当該要素により、ユーザを飽きさせず、育成ゲームに対して高い関心を維持させることができる。
【0043】
本実施形態のゲーム装置100は、アドホック通信を行った場合に通信相手のゲーム装置100において育成中の友達キャラクタを表示して自機キャラクタと交流する様を示す通信ゲームを実行することができる。従って、当該通信ゲームを利用して自機キャラクタと友達キャラクタとを結婚させ、新たな世代のキャラクタの育成要素を開放することもできる。一方で、このような通信ゲームに係る興趣要素は、通信相手となる他のゲーム装置100の所有者が身近に存在することが必要となる。また結婚相手となるキャラクタが、身近な知人や友人が育成したキャラクタに限定されると、誕生し得るキャラクタの種類が限られる可能性がある。
【0044】
このため、本実施形態のゲーム装置100では、他のキャラクタとの結婚も含めた、種々のキャラクタとの交流要素を提供すべく、交流ゲームの実行機能を有する。交流ゲームは、オフラインの状況でもプレイ可能なよう、予め保持している友達リスト及び他ユーザリストに情報が登録されたキャラクタ(友達キャラクタ、他ユーザキャラクタ)を登場させるよう構成される。また、様々な個性のキャラクタ(多様なアイテムで装飾されたキャラクタ)が表示されることによる興趣性や、上記結婚に係る興趣性を提供可能なよう、交流ゲームにおいて表示される友達キャラクタ及び他ユーザキャラクタは、所定の成長段階に至ったキャラクタに限定されているものとする。同様に、交流ゲームは、自機キャラクタが当該所定の成長段階に至っていることを条件としてプレイ可能に構成される。
【0045】
交流ゲームは、図4に示されるような交流エリアを用いて展開される。図示されるように、本実施形態では交流エリアは5つの領域で構成され、領域移動に係る操作入力がなされることで順次異なる領域が表示される(領域401→領域402→領域403→領域404→領域405→領域401→・・・)よう構成される。所定エリアには、友達リストに情報が登録された友達キャラクタ及び他ユーザリストに情報が登録された他ユーザキャラクタのうちから選択されたキャラクタが、各領域に分離されて配置される。選択されたキャラクタは、いずれか1つの領域に配置され、当該領域において自機キャラクタと交流が可能に構成される。
【0046】
交流ゲームの開始時には、例えば全領域を表示した後に、自機キャラクタが交流エリアに移動してくる演出が表示される。5つの領域のうちの1つの領域401には、交流エリアのエントランスゲートが設けられ、交流ゲームの開始時には当該領域401が表示されるように制御され、図7に示されるように自機キャラクタ701はまず領域401に当該領域に配置された友達キャラクタや他ユーザキャラクタと共に表示される。ユーザは、自機キャラクタ701を他の領域に移動させたい場合、領域移動に係る操作入力を行うことで、表示順が次である領域(領域401の次は領域402)に自機キャラクタ701を移動させて表示することができる。
【0047】
交流エリアにおいて、配置される友達キャラクタや他ユーザキャラクタの動作は、ゲーム装置100を使用するユーザの操作入力に基づかずに制御される。本実施形態の交流ゲームでは、交流エリアに配置された友達キャラクタや他ユーザキャラクタが行う動作には、自機キャラクタに対する挨拶演出を伴う動作が含まれる。挨拶演出は、多様な国のユーザとの交流の興趣性をユーザに伝えるべく、友達キャラクタや他ユーザキャラクタに対応付けられた言語設定の情報に基づいて表示が異なる。例えば、英語の言語設定が関連付けられた他ユーザキャラクタについては、「Hi!」との吹き出し表示を含む挨拶演出が表示され、仏語の言語設定が関連付けられた他ユーザキャラクタについては「Salut!」との吹き出し表示を含む挨拶演出が表示される。
【0048】
〈表示されるキャラクタの選択制御〉
交流エリアに配置されるキャラクタの数は予め定められており、本実施形態では友達キャラクタについて1体、他ユーザキャラクタについて10体が配置される。従って、制御部101は、交流ゲームの実行に際し、例えば友達リストに登録されている情報のうちから1つの情報を抽選で選択し、当該情報に対応する1体の友達キャラクタを所定のエリアに配置する。また制御部101は、交流のゲームの実行に際し、例えば他ユーザリストに登録されている情報のうちから10個の情報を抽選で選択し、当該情報に対応する10体の他ユーザキャラクタを所定のエリアに配置する。
【0049】
《交流ゲーム処理》
以下、本実施形態のゲーム装置100において交流ゲームに係り実行される交流ゲーム処理について、図5のフローチャートを用いて具体的な処理を説明する。該フローチャートに対応する処理は、制御部101が、例えば記憶装置102に記憶されている対応する処理プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより実現することができる。なお、本交流ゲーム処理は、例えばゲーム装置100において交流ゲームのメニュー選択に係る操作入力が検出された際に開始されるものとして説明する。なお、本交流ゲーム処理の実行中、GPU104は制御部101の制御の下、交流ゲームに係る対応する画面を順次生成し、制御部101は、当該画面をディスプレイ110に表示させるよう制御するものとする。
【0050】
S501で、制御部101は、交流エリアに配置するキャラクタを選択する。具体的には制御部101は、友達リストに情報が登録されている友達キャラクタのうちから1体と、他ユーザリストに情報が登録されている他ユーザキャラクタのうちから10体のキャラクタを、交流エリアに配置するキャラクタ(以下、来場キャラクタとして言及)として選択する。
【0051】
S502で、制御部101は、S501において選択した来場キャラクタを交流エリアに配置し、交流エリアの全領域を表示する演出を表示させる。
【0052】
S503で、制御部101は、交流エリアの領域401に自機キャラクタが移動する演出を表示させる。
【0053】
S504で、制御部101は、表示中の領域に配置された来場キャラクタについて挨拶演出の表示条件が満たされたか否かを判断する。制御部101は、挨拶演出の表示条件が満たされたと判断した場合は処理をS505に移し、満たされていないと判断した場合は処理をS506に移す。
【0054】
S505で、制御部101は、挨拶演出の表示条件が満たされた来場キャラクタについて友達リストまたは他ユーザリストに登録されている言語設定の情報に基づいて、当該来場キャラクタの挨拶演出を表示させる。
【0055】
S506で、制御部101は、領域移動に係る操作入力がなされたか否かを判断する。制御部101は、領域移動に係る操作入力がなされたと判断した場合は処理をS507に移し、なされていないと判断した場合は処理をS504に戻す。
【0056】
S507で、制御部101は、領域表示順において現在表示中の交流エリアの次の順番の領域に自機キャラクタが移動する演出を表示させて、処理をS504に戻す。
【0057】
以上説明したように、本実施形態のゲーム装置によれば、興趣性の高い通信要素を提供することができる。
【0058】
[変形例1]
上述した実施形態では交流ゲームの実行に際して、来場キャラクタとして、友達リストに情報が登録されている1体の友達キャラクタと、他ユーザリストに情報が登録されている10体の他ユーザキャラクタとを選択するものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。友達リストにいずれの情報も登録されていない場合には、制御部101は、来場キャラクタに友達キャラクタを含めないよう制御してよい。また他ユーザリストに10体以上の他ユーザキャラクタに関する情報が登録されていない場合には、制御部101は、不足数分のキャラクタであって、予め記憶装置102に登録されていたそれぞれ異なる外観を示すデフォルトキャラクタを選択し、来場キャラクタとして表示させてもよい。
【0059】
[実施形態2]
上述した実施形態では、1体の友達キャラクタを交流エリアに常に配置するものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。例えば、友達リストに情報が登録されている友達キャラクタが1体のみである場合、交流エリアには毎回同一の友達キャラクタが配置されることになるため、ユーザが違和感を覚え得る。このため、交流エリアに友達キャラクタを配置させるか否かは、交流ゲームの実行の度に抽選処理によってランダムに決定されるものとしてもよい。
【0060】
また友達リストに情報が登録されている友達キャラクタが1体のみである態様では、抽選処理によって交流エリアに配置させるか否かがランダムに変化するとしても、同一の友達キャラクタが度々配置されるため、抽選処理は、先回の抽選処理の実行後にアドホック通信にて友達キャラクタに関する情報を新たに取得していることを条件として実行されるものとしてもよい。
【0061】
[変形例2]
上述した実施形態及び変形例では、友達リストに情報が登録されている友達キャラクタのうちから1体の友達キャラクタが来場キャラクタとして選択される態様を説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。
【0062】
他のゲーム装置100とアドホック通信を行う機会は知人や友人がゲーム装置100を所有している場合等に限定され得るため、ユーザによっては友達リストに登録された情報の更新頻度が低いことがある。故に、友達リストから無作為に1体の友達キャラクタが来場キャラクタとして選択された場合、情報が受信されてからの経過時間が長く、ユーザの印象に残っていない友達キャラクタが交流エリアに配置され得る。また友達リストに登録された情報を用いて来場キャラクタの描画が行われるため、情報受信してから時間が経過しているにも拘わらず外観が変わらない、あるいは、交流ゲームの実行時期にそぐわない外観(例えば異なる季節のアイテムが装着されている等)を有する友達キャラクタが交流エリアに配置され得る。このような場合、友達キャラクタが交流エリアに配置されて表示されたとしても、交流ゲームの興趣性の向上に寄与しない可能性があった。
【0063】
従って、本変形例では交流ゲームの興趣性を向上させるべく、来場キャラクタとして友達リストから選択される1体の友達キャラクタを、直近にアドホック通信を用いて他のゲーム装置100から情報を取得した友達キャラクタに制御する。即ち、交流エリアに友達キャラクタが配置される場合、当該友達キャラクタは直近のアドホック通信で情報が取得されて友達リストに登録されたキャラクタとなる。このため、ユーザの印象にもあり(最近遊んだ友人等の育成しているキャラクタであり)、交流ゲームの実施時期に適した外観を有し得る友達キャラクタを、交流ゲームにおいて表示させることができる。
【0064】
特に、実施形態2のように、先回の抽選処理の実行後にアドホック通信にて友達キャラクタに関する情報を新たに取得していることを条件に、友達キャラクタを来場キャラクタとして選択するか否かを抽選処理で決定する態様では、より交流ゲームの実行時期に近い時期に情報が登録された友達キャラクタが来場キャラクタとして選択される。つまり、当該友達キャラクタが、交流ゲームの実行時期に適した外観を有している可能性がより高くなり、交流ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0065】
[変形例3]
上述した実施形態及び変形例では、友達キャラクタは他ユーザキャラクタと同様の態様で交流エリアに配置して表示されるものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。
【0066】
友達キャラクタは、他ユーザキャラクタのように例えばサーバ200によって無作為に選択されたキャラクタではなく、ユーザの意思でゲーム装置100を他のゲーム装置100とアドホック通信させて情報取得されたキャラクタである。即ち、ユーザにとって、他ユーザキャラクタよりも友達キャラクタの方が思い入れが強い可能性が高い。故に、図4のように友達キャラクタが他ユーザキャラクタに紛れてしまうような表示態様では、好適なプレイ体験がユーザに提供されない可能性がある。
【0067】
従って、来場キャラクタとして友達キャラクタと他ユーザキャラクタが選択される場合には、これらを異なる表示態様で表示されるように制御してもよい。一態様では、友達キャラクタの交流エリアへの登場を目立たせるべく、交流ゲームが開始して自機キャラクタが交流エリアに進入する表示がなされた後に、友達キャラクタと自機キャラクタとが一緒にダンスするダンス演出を伴って友達キャラクタが表示される。ダンス演出は、例えば図8に示されるように遷移し、友達キャラクタが他ユーザキャラクタとは異なるキャラクタであることが示される。図8のダンス演出では、エントランスゲートのある領域401に2体の他ユーザキャラクタ802と自機キャラクタ801とが配置(図8(a))された後、一度、2体の他ユーザキャラクタ802がエントランスゲートから一時退出(図8(b))して友達キャラクタ803が登場(図8(c))し、自機キャラクタ801と友達キャラクタ803とが共にダンスする(図8(d))内容で表示が遷移する。またダンス演出の提示後は、一時退出した2体の他ユーザキャラクタ802が再度領域401に配置され、自機キャラクタ801と共に表示される。友達キャラクタ803は、ダンス演出にのみ登場する態様としてもよいし、ダンス演出の後は領域401に配置されてもよい。
【0068】
本変形例では、交流ゲームにおける友達キャラクタの表示態様をダンス演出により他ユーザキャラクタと異ならせる態様を説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではなく、他の表示態様を採用してもよいことは言うまでもない。友達キャラクタと他ユーザキャラクタとの表示態様の差別化は、例えば、ダンスとは異なる種類の演出を伴うことにより行われるものであってもよいし、単に友達キャラクタと他ユーザキャラクタの表示位置等を明示的に異ならせることにより行われるものであってもよい。
【0069】
[変形例4]
上述した変形例3ではエントランスゲートが設けられる領域401にて友達キャラクタを表示するものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。領域401は、交流ゲームの開始時にディスプレイ110に最初に表示される領域であり、当該領域にユーザの興味を引くキャラクタを配置することは、交流ゲーム自体へのユーザの関心を高めることにも繋がる。従って、制御部101は、来場キャラクタとして選択した他ユーザキャラクタのうち、予め定められた条件を満たす他ユーザキャラクタを領域401に配置するよう制御を行ってもよい。
【0070】
[実施形態3]
上述した実施形態及び変形例では、他ユーザリストに情報が登録されている他ユーザキャラクタのうちから、抽選処理で選択した10体を来場キャラクタとする態様を説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。来場キャラクタとして選択される他ユーザキャラクタは、交流エリアに関連するキャラクタであることを条件とするものであってもよい。
【0071】
交流エリアあるいは交流エリアの各領域には、例えば配置される建造物オブジェクトや背景オブジェクト等に応じたエリア属性(テーマパーク、スポーツスタジアム等)が設定される態様では、他ユーザリストに情報が登録された他ユーザキャラクタのうちの、当該エリア属性と関連するキャラクタが来場キャラクタとして選択されるものとしてもよい。例えば、ある領域に対してテーマパークのエリア属性が設定される態様では、当該領域に配置する他ユーザキャラクタとして、当該テーマパークに関連するアイテム(同テーマのアイテム、関連キャラクタのアイテム、テーマカラーの配色のアイテム等)が装着されている他ユーザキャラクタが優先的に選択されるよう制御されてもよい。
【0072】
また交流エリアあるいは交流エリアの領域においてイベントが開催される態様では、当該イベントに関するエリア属性が設定されてもよい。この場合、例えばイベントに関連するアイテム、イベントにて配布/販売されたアイテム等が装着されている他ユーザキャラクタが、来場キャラクタとして優先的に選択されるよう制御されてもよい。
【0073】
あるいは、エリア属性に関連するアイテムを装着していることに限らず、例えばエリア属性に対応付けられた言語設定がなされている他ユーザキャラクタ(特定の地域に対応付けられた領域への、同地域のユーザにより育成されたキャラクタ)や、エリア属性に対応付けられた性別の他ユーザキャラクタが、来場キャラクタの選択時に優先的に選択されるよう制御されるものであってもよい。
【0074】
[実施形態4]
上述した実施形態及び変形例では、実行される交流ゲームの交流エリアには、友達キャラクタ及び他ユーザキャラクタのうちから選択された所定数のキャラクタが配置されるものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。例えばゲームシステムの運営側により生成されたキャラクタのような、特定のゲーム装置100で実行される育成ゲームに基づかずに構成されたキャラクタ(以下、特殊キャラクタとして言及)が、交流エリアに配置されるものとしてもよい。一態様では特殊キャラクタは、例えば、他のコンテンツとのコラボレーションイベント等において、当該他のコンテンツに登場するキャラクタの外観を有して生成された所謂コラボキャラクタとすることができる。
【0075】
このような特殊キャラクタに関する情報は、他ユーザキャラクタに関する情報とは別にサーバ200からゲーム装置100に提供され、ゲーム装置100において交流ゲームが実行される際に参照されるものであってよい。特殊キャラクタは、例えば予め定められた期間内に交流ゲームが実行される際には来場キャラクタとして選択されるものとしてもよいし、交流エリア内に特殊キャラクタに関連するエリア属性が設定された特定の領域が含まれる場合に来場キャラクタとして選択されるよう制御されればよい。
【0076】
[変形例5]
上述した実施形態及び変形例では、他ユーザリストに情報が登録された他ユーザキャラクタのうちから抽選処理で選択したキャラクタを来場キャラクタとして決定するものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。上述したように、交流ゲームにおいて異性のキャラクタとの結婚に係る興趣要素が提供される態様では、当該興趣要素をユーザが利用するためには、交流エリアに自機キャラクタとは異なる性別のキャラクタが配置されている必要がある。即ち、来場キャラクタとする他ユーザキャラクタを抽選処理により無作為に選択する態様では、実行された交流ゲームにおいて当該興趣要素が提供されない可能性がある。一方で、来場キャラクタの全てを自機キャラクタと同一の性別のキャラクタとする態様は不自然な印象をユーザに与え得る。このため、来場キャラクタとする他ユーザキャラクタの選択の際には、各性別の他ユーザキャラクタが同数含まれるよう制御してもよい。あるいは、各性別の他ユーザキャラクタが予め定められた割合で含まれるように制御してもよい。
【0077】
なお、このような来場キャラクタに含める他ユーザキャラクタの割合の制御は、キャラクタの性別に限らず行われるものであってよい。例えば、キャラクタの血液型・性格・外観の系統や、装着しているアイテム、交流エリアにて実施されるイベントとの関連性等、キャラクタについて定められた種々の属性について、来場キャラクタに含められるキャラクタ数が制御されるものであってもよい。
【0078】
[変形例6]
上述した実施形態及び変形例では、ゲーム装置100において交流ゲームが実行された場合に、他ユーザリストに登録された全ての情報が、インフラストラクチャ通信で受信した所定数の他ユーザキャラクタに関する情報で置換されるものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。交流ゲームが実行される度に異なるキャラクタと交流可能にする興趣要素は、このような他ユーザリストの更新方法でなくとも提供可能である。例えば、他ユーザリストのうちの、少なくとも来場キャラクタとして表示された他ユーザキャラクタに関する情報を、次にインフラストラクチャ通信を用いて受信した他ユーザキャラクタに関する情報で置換することによって実現されるものであってもよい。
【0079】
[変形例7]
上述した実施形態及び変形例では、友達リスト及び他ユーザリストに登録された情報を交流ゲームにおけるキャラクタの表示(キャラクタの外観確定)にのみ用いる態様を説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。各リストに登録された外観以外の情報は、ユーザがその内容を確認可能な態様でディスプレイ110に表示されてもよい。友達リストと他ユーザリストとは、その役割が異なるものであるため、例えば以下のように各リストに登録された情報の表示制御はなされるものであってよい。
【0080】
友達リストは、知人や友人等との間で、ユーザの意思でゲーム装置100をアドホック通信させた場合に取得される情報が格納される。即ち、友達リストに登録された情報をユーザ同士が確認可能とすることは、当該ユーザ同士のコミュニケーションを円滑化させる観点で好適に作用し得る。一方で、交流ゲームでは、表示される友達キャラクタの数は制限され、他ユーザキャラクタの方が多く表示される。このため、友達リストに登録された情報については、交流ゲームの実行中でなくとも表示可能なよう制御される。例えば、育成ゲームのメニュー等から遷移可能な画面にて、友達キャラクタの各種情報が表示されるよう制御されればよい。友達リストについて表示される友達キャラクタの各種情報は、例えば、他のゲーム装置100から受信した、当該他のゲーム装置において所有者情報として管理されていた情報のうちの、ユーザ名642、言語設定643、仮想居住地設定644、及び、育成キャラクタ情報645に含まれる装着情報652、性別情報653及びパラメータ654等を含んで構成される。
【0081】
対して、他ユーザリストは、知人や友人であるとは限らないユーザが育成したキャラクタに関する情報が格納される。つまり、他ユーザリストに登録される情報は、ユーザの意思を介して受信/送信された情報ではない。また他ユーザリストに情報が登録された他ユーザキャラクタは、来場キャラクタとして選択され、交流ゲームにて表示されない限りその外観がユーザに提示されないキャラクタである。従って、外観が提示されていないキャラクタに関する情報をユーザに提示したとしても、ユーザを混乱させる可能性がある。さらに、他ユーザリストは友達リストよりも頻繁に更新されることが想定されるため、交流ゲームの終了後に情報を確認可能としても、ユーザが所望する他ユーザキャラクタの情報を表示できない可能性もある。故に、他ユーザリストに登録された情報については、交流ゲームの実行中にのみ表示可能なよう制御される。例えば、交流ゲームのゲーム画面がディスプレイ110に表示されている際になされた所定の操作入力に応じて、当該ゲーム画面に含まれる領域中に配置された他ユーザキャラクタの各種情報が表示されるよう制御されればよい。他ユーザリストについて表示される他ユーザキャラクタの各種情報は、例えば、いずれかのゲーム装置100からサーバ200に送信された、当該ゲーム装置において所有者情報として管理されていた情報のうちの、言語設定643、及び育成キャラクタ情報645に含まれる装着情報652及び性別情報653のみを含んで構成される。即ち、他ユーザリストについて表示される情報は、友達リストについて表示される情報よりも項目種類が少なく構成され、上述したようにユーザ個人の特定に繋がるような情報が含まれない。
【0082】
[実施形態のまとめ]
上記実施形態は以下のゲーム装置及びプログラムを少なくとも開示する。
【0083】
(1) キャラクタが登場するゲームを実行するゲーム装置であって、
前記ゲーム装置で実行される前記ゲームに係る第1キャラクタを表示手段に表示させる表示制御手段と、
他のゲーム装置と情報送受信を行う第1通信方法と、前記他のゲーム装置とは異なる外部装置と情報送受信を行う第2通信方法とで通信可能な通信手段と、
を備え、
前記通信手段は、
前記第1通信方法を用いて前記他のゲーム装置から、当該他のゲーム装置で実行される前記ゲームで登場する第2キャラクタに関する情報を取得し、
前記第2通信方法を用いて前記外部装置から、いずれかのゲーム装置で実行される前記ゲームで登場する第3キャラクタに関する情報を取得し、
前記表示制御手段は、前記第2キャラクタ及び前記第3キャラクタのうちから選択されたキャラクタを、前記ゲーム中の所定のエリアに表示させるゲーム装置。
【0084】
(2) 前記表示制御手段は、前記第1キャラクタが前記所定のエリアに移動した場合に、前記選択されたキャラクタの少なくとも1体を前記第1キャラクタと共に表示させる(1)に記載のゲーム装置。
【0085】
(3) ユーザの操作入力を受け付ける操作入力手段をさらに備え、
前記第1キャラクタは、前記ゲーム装置で実行される前記ゲームにおいて、当該ゲーム装置のユーザの操作入力に応じて動作制御が行われるキャラクタであり、
前記第2キャラクタは、前記他のゲーム装置で実行される前記ゲームにおいて、当該他のゲーム装置のユーザの操作入力に応じて動作制御が行われるキャラクタであり、
前記第3キャラクタは、前記いずれかのゲーム装置で実行される前記ゲームにおいて、当該ゲーム装置のユーザの操作入力に応じて動作制御が行われるキャラクタである、(1)または(2)に記載のゲーム装置。
【0086】
(4) 前記所定のエリアにおける前記選択されたキャラクタの動作は、ユーザの操作入力に基づかずに制御される(3)に記載のゲーム装置。
【0087】
(5) 前記選択されたキャラクタには、前記第2キャラクタよりも多くの前記第3キャラクタが含まれる(1)乃至(4)のいずれか1つに記載のゲーム装置。
【0088】
(6) 前記所定のエリアの表示に係り、前記第2キャラクタを表示させるか否かについて抽選を実行する抽選手段をさらに備え、
前記抽選手段による抽選結果が当選である場合に、前記選択されたキャラクタには前記第2キャラクタが含まれる、(5)に記載のゲーム装置。
【0089】
(7) 前記抽選手段による抽選は、前回の抽選の実行後に前記第1通信方法を用いて前記他のゲーム装置から前記第2キャラクタに関する情報を取得していることを条件として実行される(6)に記載のゲーム装置。
【0090】
(8) 前記抽選結果が当選である場合に前記選択されたキャラクタに含められる前記第2キャラクタは、直近に前記第1通信方法を用いて前記他のゲーム装置から情報が取得された前記第2キャラクタである(7)に記載のゲーム装置。
【0091】
(9) 前記表示制御手段は、前記第2キャラクタと前記第3キャラクタとを異なる表示態様で前記所定のエリアに表示させる(6)乃至(8)のいずれか1つに記載のゲーム装置。
【0092】
(10) 前記表示制御手段は、前記第2キャラクタを所定の演出を伴って前記所定のエリアに表示させる(9)に記載のゲーム装置。
【0093】
(11) 前記所定のエリアには、エリア属性が設定され、
前記表示制御手段は、前記選択されたキャラクタに、前記所定のエリアに設定された前記エリア属性と関連する前記第3キャラクタを含める(5)乃至(10)のいずれか1つに記載のゲーム装置。
【0094】
(12) 前記第3キャラクタに関する情報は、少なくともキャラクタの外観を特定するための情報を含み、
前記表示制御手段は、前記選択されたキャラクタに、前記所定のエリアに設定された前記エリア属性と関連する外観を有する前記第3キャラクタを含める(11)に記載のゲーム装置。
【0095】
(13) 操作入力を受け付ける入力手段をさらに備え、
前記所定のエリアは、複数の領域で構成され、
前記表示制御手段は、
前記複数の領域のそれぞれに、前記選択されたキャラクタのうちの異なるキャラクタを配置し、
前記所定のエリアの表示中、操作入力がなされたことに応じて、前記複数の領域のいずれを表示させるかを変更する、(5)乃至(12)のいずれか1つに記載のゲーム装置。
【0096】
(14) 前記複数の領域のうちの1つの領域は、前記第1キャラクタが前記所定のエリアに移動した場合に最初に表示される領域として定められており、
前記表示制御手段は、前記最初に表示される領域に、前記選択されたキャラクタのうちの所定の条件を満たす前記第3キャラクタを配置する、(13)に記載のゲーム装置。
【0097】
(15) 前記表示制御手段は、前記所定のエリアにおいて、前記選択されたキャラクタのうちの前記第3キャラクタが挨拶する演出を表示させる(1)乃至(14)のいずれか1つに記載のゲーム装置。
【0098】
(16) 前記第3キャラクタに関する情報は、対応する前記いずれかのゲーム装置における言語設定の情報を含み、
前記第3キャラクタが挨拶する演出は、当該第3キャラクタに関する情報に含まれる言語設定の情報に応じて異なる、(15)に記載のゲーム装置。
【0099】
(17) 前記表示制御手段はさらに、前記第2キャラクタに関する情報及び前記第3キャラクタに関する情報を前記表示手段に表示可能に制御する(1)乃至(16)のいずれか1つに記載のゲーム装置。
【0100】
(18) 前記第2キャラクタに関する情報は、前記第3キャラクタに関する情報に含まれない情報を含む(17)に記載のゲーム装置。
【0101】
(19) 前記第2キャラクタに関する情報は、前記他のゲーム装置のユーザに関する情報を含む(17)または(18)に記載のゲーム装置。
【0102】
(20) 前記表示制御手段は、前記第3キャラクタ及び直近に前記第1通信方法を用いて前記他のゲーム装置から情報が取得された前記第2キャラクタのうちから選択されたキャラクタを、前記ゲーム中の所定のエリアに表示させる(1)乃至(4)のいずれか1つに記載のゲーム装置。
【0103】
(21) 前記通信手段が取得したキャラクタの情報を管理する管理手段をさらに備え、
前記管理手段は、
前記第1通信方法で取得された前記第2キャラクタに関する情報を第1リストに登録し、
前記第2通信方法で取得された前記第3キャラクタに関する情報を前記第1リストとは異なる第2リストに登録し、
前記第1リストと前記第2リストとでリストの更新条件を異ならせ、
前記表示制御手段は、前記第1リストに登録された前記第2キャラクタに関する情報及び前記第2リストに登録された前記第3キャラクタに関する情報に基づいて、前記所定のエリアに前記選択されたキャラクタを表示させる、(1)乃至(4)のいずれか1つに記載のゲーム装置。
【0104】
(22) 前記管理手段は、前記第2リストに登録された前記第3キャラクタに関する情報に基づいて前記所定のエリアに前記第3キャラクタが表示されたことを条件として、少なくとも前記第2リストに登録された当該第3キャラクタに関する情報を、次に前記第2通信方法を用いて前記外部装置と通信接続した際に新たに取得した前記第3キャラクタに関する情報で置換する(21)に記載のゲーム装置。
【0105】
(23) 前記管理手段は、前記第2リストに登録された前記第3キャラクタに関する情報に基づいて前記所定のエリアに前記第3キャラクタが表示されたことを条件として、次に前記第2通信方法を用いて前記外部装置と通信接続した際に新たに取得した前記第3キャラクタに関する情報で前記第2リストに登録された全ての情報を置換する(22)に記載のゲーム装置。
【0106】
(24) 前記第2リストは、所定数の前記第3キャラクタに関する情報が登録され、
前記ゲームに登場するキャラクタには、複数の属性のいずれかが割り当てられており、
前記通信手段は、前記第2通信方法を用いて前記外部装置から前記所定数の前記第3キャラクタに関する情報を一時に取得し、
前記一時に取得される前記所定数の前記第3キャラクタに関する情報には、予め定められた割合で、前記複数の属性の各属性の前記第3キャラクタに関する情報が含まれる、(23)に記載のゲーム装置。
【0107】
(25) 前記通信手段は、前記第1通信方法を用いて前記他のゲーム装置と通信接続した際に前記第2キャラクタに関する情報を新たに取得し、
前記管理手段は、
前記新たに取得した前記第2キャラクタに関する情報と同一のキャラクタに関する情報が前記第1リストに登録されている場合に、前記第1リストに登録された当該同一のキャラクタに関する情報を前記新たに取得した前記第2キャラクタに関する情報に基づいて更新し、
前記新たに取得した前記第2キャラクタに関する情報と同一のキャラクタに関する情報が前記第1リストに登録されていない場合に、前記新たに取得した前記第2キャラクタに関する情報を前記第1リストに登録する、(21)乃至(24)のいずれか1つに記載のゲーム装置。
【0108】
(26) 前記第1リストは、登録可能な前記第2キャラクタに関する情報の上限数が定められており、
前記管理手段は、前記新たに取得した前記第2キャラクタに関する情報と同一のキャラクタに関する情報が前記第1リストに登録されておらず、かつ、前記第1リストに登録されている前記第2キャラクタに関する情報の数が前記上限数に至っている場合、前記第1リストに登録された最も古い情報を、前記新たに取得した前記第2キャラクタに関する情報で置換する、(25)に記載のゲーム装置。
【0109】
(27) 前記表示制御手段は、前記第1リスト及び前記第2リストに情報が登録されている所定数のキャラクタを、前記選択されたキャラクタとして前記所定のエリアに表示させる(21)乃至(26)のいずれか1つに記載のゲーム装置。
【0110】
(28) 前記表示制御手段は、前記第2リストに情報が登録されているキャラクタの数が前記所定のエリアに配置可能な前記第3キャラクタの数に満たない場合に、不足数分の予め定められたキャラクタを表示させる(27)に記載のゲーム装置。
【0111】
(29) 前記所定のエリアに表示される前記第2キャラクタ及び前記第3キャラクタは、前記ゲームにおいて所定の成長段階に至っているキャラクタである(1)乃至(28)のいずれか1つに記載のゲーム装置。
【0112】
(30) 前記通信手段は、前記第2通信方法を用いて前記外部装置から、前記いずれかのゲーム装置で実行される前記ゲームに基づかない第4キャラクタに関する情報をさらに取得し、
前記表示制御手段は、前記通信手段により前記第4キャラクタに関する情報が取得された場合に、前記第2キャラクタ、前記第3キャラクタ及び前記第4キャラクタのうちから選択されたキャラクタを、前記所定のエリアに表示させる、(1)乃至(29)のいずれか1つに記載のゲーム装置。
【0113】
(31) 前記所定のエリアには、エリア属性が設定され、
前記表示制御手段は、前記選択されたキャラクタに、前記所定のエリアに設定された前記エリア属性と関連する前記第4キャラクタを含める(30)に記載のゲーム装置。
【0114】
(32) コンピュータを、(1)乃至(30)のいずれか1つに記載のゲーム装置の各手段として機能させるためのプログラム。
【0115】
[その他の実施形態]
発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0116】
100:ゲーム装置、101:制御部、102:記憶装置、103:メモリ、104:GPU、105:操作I/F、106:通信I/F、110:ディスプレイ、121:キャラクタDB、122:アイテムDB、200:サーバ、201:サーバ制御部、202:サーバ記憶装置、203:サーバメモリ、204:サーバ通信I/F、211:ユーザDB、300:AP、400:ネットワーク
図1
図2
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図8