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特開2024-112772飲料容器のためのスライダーを備えた蓋アセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024112772
(43)【公開日】2024-08-21
(54)【発明の名称】飲料容器のためのスライダーを備えた蓋アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B65D 47/28 20060101AFI20240814BHJP
   B65D 47/06 20060101ALI20240814BHJP
   A47J 41/00 20060101ALI20240814BHJP
   A47J 41/02 20060101ALI20240814BHJP
【FI】
B65D47/28 120
B65D47/06 110
A47J41/00 304Z
A47J41/02 103Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024000790
(22)【出願日】2024-01-05
(31)【優先権主張番号】63/483,868
(32)【優先日】2023-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】591261602
【氏名又は名称】サーモス株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】513292008
【氏名又は名称】サーモス エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Thermos L.L.C.
【住所又は居所原語表記】475 N. Martingale Road, Suite 1100, Schaumburg, Illinois 60173 USA
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マーヴィン・レイン
【テーマコード(参考)】
3E084
4B002
【Fターム(参考)】
3E084AA02
3E084AA12
3E084AA22
3E084AA24
3E084AB01
3E084BA02
3E084CA01
3E084CB02
3E084EA04
3E084EB03
3E084FB03
3E084FD07
3E084GA04
3E084GA08
3E084GB04
3E084GB12
3E084HA05
3E084HB04
3E084HC03
3E084HD04
3E084KA06
3E084KB01
3E084LA13
3E084LB02
3E084LB07
3E084LC01
3E084LD01
4B002AA02
4B002BA13
4B002CA12
4B002CA24
(57)【要約】
【課題】飲料容器のためのスライダーを備えた蓋アセンブリを提供すること。
【解決手段】飲料容器システムが説明されている。飲料容器システムは、飲料容器を選択的に閉鎖するためのスライダーを備えた蓋アセンブリを含む。スライダーは、開放位置と閉鎖位置との間の中間位置では、より移動し易い。スライダーは、開放位置および閉鎖位置では、より移動し難く、このことは、スライダーをこれらの位置に保持することを支援する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スライダーを備えた蓋アセンブリであって、前記蓋アセンブリは、
蓋であって、前記蓋は、飲料容器に接続または係合するように構成されており、前記蓋は、中央壁部を有しており、前記中央壁部は、流体通路のための第1の開口部を有している、蓋と、
スライダーであって、前記スライダーは、前記蓋と係合するように構成されており、前記スライダーは、前記蓋に対して移動し、前記第1の開口部をカバーしたりカバーしなかったりするように構成されている、スライダーと
を含み、
前記スライダーは、接続部材を含み、前記接続部材は、前記中央壁部における第2の開口部を通過しており、
前記接続部材は、前記中央壁部の下側表面の上のカム表面を付勢する、スライダーを備えた蓋アセンブリ。
【請求項2】
前記スライダーは、閉鎖位置、中間位置、および開放位置の間で移動するように構成されており、前記閉鎖位置では、前記スライダーは、前記第1の開口部をカバーしており、前記開放位置では、前記スライダーは、前記第1の開口部をカバーしていない、請求項1に記載のスライダーを備えた蓋アセンブリ。
【請求項3】
前記カム表面は、前記中間位置よりも前記閉鎖位置および前記開放位置において、前記接続部材をより付勢する、請求項2に記載のスライダーを備えた蓋アセンブリ。
【請求項4】
接続部材は、前記中央壁部の前記下側表面の上の前記カム表面を付勢する上向きのカム表面を含む、請求項1に記載のスライダーを備えた蓋アセンブリ。
【請求項5】
前記カム表面は、前記第2の開口部に隣接して前記中央壁部の下側表面上に配置される、請求項1に記載のスライダーを備えた蓋アセンブリ。
【請求項6】
前記カム表面は、第1のカム表面および第2のカム表面を含み、前記第1のカム表面および前記第2のカム表面は、前記第2の開口部の両側において前記中央壁部の下側表面上に配置される、請求項1に記載のスライダーを備えた蓋アセンブリ。
【請求項7】
前記スライダーは、上側ハウジング、ガスケット、および接続部材を含む、請求項1に記載のスライダーを備えた蓋アセンブリ。
【請求項8】
前記上側ハウジングは、前記ガスケットの上にフィットする、請求項7に記載のスライダーを備えた蓋アセンブリ。
【請求項9】
前記ガスケットは、前記接続部材の上にフィットしており、前記ガスケットの側壁部の遠位部分は、前記中央壁部に対してシールするように構成されている、請求項7に記載のスライダーを備えた蓋アセンブリ。
【請求項10】
前記蓋の下側表面は、前記第2の開口部の横方向縁部に沿って第1のカム表面および第2のカム表面を含み、
前記第1のカム表面は、第1の突出部、第2の突出部、および、第3の突出部を含み、
前記第2のカム表面は、第1の突出部、第2の突出部、および、第3の突出部を含む、請求項1に記載のスライダーを備えた蓋アセンブリ。
【請求項11】
前記中央壁部の下側表面は、前記第2の開口部の第1の横方向縁部に沿って第1のカム表面を含み、前記中央壁部の下側表面は、前記第2の開口部の第2の横方向縁部に沿って第2のカム表面を含む、請求項1に記載のスライダーを備えた蓋アセンブリ。
【請求項12】
前記接続部材は、第1の接続部材および第2の接続部材を含む、請求項11に記載のスライダーを備えた蓋アセンブリ。
【請求項13】
前記第1の接続部材の上側カム表面は、前記第1のカム表面を付勢し、前記第2の接続部材の上側カム表面は、前記第2のカム表面を付勢する、請求項12に記載のスライダーを備えた蓋アセンブリ。
【請求項14】
前記第1の接続部材は、第1の前方上向きカム表面および第1の後方上向きカム表面を含み、前記第2の接続部材は、第2の前方上向きカム表面および第2の後方上向きカム表面を含む、請求項12に記載のスライダーを備えた蓋アセンブリ。
【請求項15】
前記第1の接続部材および前記第2の接続部材は、前記スライダーを前記蓋に保持するように弾性および可撓性を有しており、
前記第1の接続部材および前記第2の接続部材は、前記スライダーを前記蓋から分離するように内向きに撓むように構成されている、請求項12に記載のスライダーを備えた蓋アセンブリ。
【請求項16】
前記蓋の下側表面は、前記第2の開口部の横方向縁部に沿って第1のカム表面および第2のカム表面を含み、
前記第1のカム表面は、第1の突出部、第2の突出部、および、第3の突出部を含み、
前記第2のカム表面は、第1の突出部、第2の突出部、および、第3の突出部を含み、
前記第1の接続部材は、第1の前方上向きカム表面および第1の後方上向きカム表面を含み、
前記第2の接続部材は、第2の前方上向きカム表面および第2の後方上向きカム表面を含み、
前記第1の前方上向きカム表面および前記第1の後方上向きカム表面は、前記第1のカム表面の前記第1の突出部、前記第2の突出部、および、前記第3の突出部に対してスライドし、
前記第2の前方上向きカム表面および第2の後方上向きカム表面は、前記第2のカム表面の前記第1の突出部、前記第2の突出部、および、前記第3の突出部に対してスライドする、請求項12に記載のスライダーを備えた蓋アセンブリ。
【請求項17】
飲料容器システムであって、前記飲料容器システムは、
請求項1に記載のスライダーを備えた蓋アセンブリを含み、
飲料容器をさらに含み、
前記第1の開口部は、前記飲料容器の内部体積に流体接続するように構成されている、飲料容器システム。
【請求項18】
スライダーを備えた蓋アセンブリであって、前記蓋アセンブリは、
蓋であって、前記蓋は、飲料容器に接続または係合するように構成されており、前記蓋は、中央壁部を有しており、前記中央壁部は、流体通路のための開口部を有している、蓋と、
スライダーであって、前記スライダーは、前記蓋と係合するように構成されており、前記スライダーは、前記蓋に対して閉鎖位置および開放位置に移動するように構成されており、前記閉鎖位置では、前記スライダーは、前記開口部をカバーしており、前記開放位置では、前記スライダーは、前記開口部から離れるように移動されている、スライダーと
を含み、
前記閉鎖位置では、前記スライダーは、前記蓋に締め付けられており、
前記開放位置では、前記スライダーは、前記蓋に締め付けられている、スライダーを備えた蓋アセンブリ。
【請求項19】
前記スライダーは、前記閉鎖位置と前記開放位置との間の中間位置にさらに移動するように構成されており、前記中間位置では、前記スライダーは、前記閉鎖位置および前記開放位置よりも前記蓋に対する締め付けが少ない、請求項18に記載のスライダーを備えた蓋アセンブリ。
【請求項20】
スライダーを備えた蓋アセンブリであって、前記蓋アセンブリは、
蓋であって、前記蓋は、飲料容器に接続または係合するように構成されており、前記蓋は、中央壁部を有しており、前記中央壁部は、流体通路のための流体開口部を有している、蓋と、
スライダーであって、前記スライダーは、前記蓋と係合するように構成されており、前記スライダーは、前記蓋に対して移動し、前記流体開口部をカバーしたりカバーしなかったりするように構成されている、スライダーと
を含み、
前記スライダーは、第1の接続部材および第2の接続部材を含み、前記第1の接続部材は、前記中央壁部における第1の横方向開口部を通過しており、前記第2の接続部材は、前記中央壁部における第2の横方向開口部を通過しており、
前記中央壁部の下側表面は、前記第1の横方向開口部の横方向縁部に沿って第1のカム表面を含み、
前記中央壁部の前記下側表面は、前記第2の横方向開口部の横方向縁部に沿って第2のカム表面を含み、
前記第1の接続部材の上側カム表面は、前記第1のカム表面を付勢し、
前記第2の接続部材の上側カム表面は、前記第2のカム表面を付勢する、スライダーを備えた、蓋アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料容器のためのスライダーを備えた蓋アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
特定の飲料容器は、飲料容器の中に含有されている流体の流出または漏出を防止または低減させるために、閉鎖特徴または構造を備えた蓋を使用することが知られている。そのような従来の閉鎖特徴は、漏出する可能性があり、または、ポジティブクロージャー(positive closure)を提供しない可能性がある。そのような従来のクロージャーは、クロージャーが固定されたというインディケーションをユーザーに提供しない可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
飲料容器のためのスライダーを備えた蓋アセンブリの特定の態様が、示されて説明されている。1つの態様では、スライダーを備えた蓋アセンブリが説明されている。蓋アセンブリは、蓋を含み、蓋は、飲料容器の上側部分またはネック領域に係合または接続するように構成されている。スライダーは、蓋にスライド可能に係合し、蓋に対して移動するように構成されている。
【0004】
蓋は、1つ以上の開口部または流体通路を含む。スライダーは、開口部または流体通路を開放および/またはカバーするために移動する。開口部または流体通路は、飲料容器の内部体積に流体接続するように構成されている。ユーザーは、スライダーを開放位置に移動させることによって、蓋から直接的に飲むことが可能である。
【0005】
スライダーと蓋との間のスライド係合は、スライダーが蓋に対して開放位置、閉鎖位置、または中間位置にあるということを、ユーザーに示す。スライダーは、中間位置ではより移動し易く、中間位置は、開放位置と閉鎖位置との間にある。スライダーは、開放位置および閉鎖位置ではより移動し難く、このことは、スライダーをこれらの位置に保持することを支援し、スライダーのリークまたは不注意な閉鎖を低減させることを助ける。また、これは、スライダーの位置の触覚的な通知をユーザーに提供する。
【0006】
1つの態様では、蓋は、嵌合カム表面を含み、開放位置および閉鎖位置においてスライダーを蓋に締め付け、一方では、スライダーの移動を容易にするために、開放位置と閉鎖位置との間でスライダーが緩くなることを可能にする。嵌合表面は、蓋の表面に対するスライダーのシールを付勢または圧縮することを支援することが可能である。
【0007】
他の態様では、飲料容器のためのスライダーを備えた蓋アセンブリが説明されている。蓋アセンブリは、蓋を含む。蓋は、飲料容器に接続または係合するように構成されている。蓋は、中央壁部を有している。中央壁部は、流体通路のための第1の開口部を有している。蓋は、スライダーを含む。スライダーは、蓋と係合するように構成されている。スライダーは、蓋に対して移動し、第1の開口部をカバーしたりカバーしなかったりするように構成されている。スライダーは、接続部材を含む。接続部材は、中央壁部における第2の開口部を通過している。接続部材は、中央壁部の下側表面の上のカム表面を付勢する。
【0008】
他の態様では、飲料容器のためのスライダーを備えた蓋アセンブリが説明されている。蓋アセンブリは、蓋を含む。蓋は、飲料容器に接続または係合するように構成されている。蓋は、中央壁部を有している。中央壁部は、流体通路のための開口部を有している。蓋は、スライダーを含む。スライダーは、蓋と係合するように構成されている。スライダーは、蓋に対して閉鎖位置および開放位置に移動するように構成されており、閉鎖位置では、スライダーは、開口部をカバーしており、開放位置では、スライダーは、開口部から離れるように移動されている。閉鎖位置では、スライダーは、蓋に締め付けられている。開放位置では、スライダーは、蓋に締め付けられている。
【0009】
他の態様では、飲料容器のためのスライダーを備えた蓋アセンブリが説明されている。蓋アセンブリは、蓋を含む。蓋は、飲料容器に接続または係合するように構成されている。蓋は、中央壁部を有している。中央壁部は、流体通路のための流体開口部を有している。蓋は、スライダーを含む。スライダーは、蓋と係合するように構成されている。スライダーは、蓋に対して移動し、流体開口部をカバーしたりカバーしなかったりするように構成されている。スライダーは、第1の接続部材および第2の接続部材を含む。第1の接続部材は、中央壁部における第1の横方向開口部を通過している。第2の接続部材は、中央壁部における第2の横方向開口部を通過している。中央壁部の下側表面は、第1の横方向開口部の横方向縁部に沿って第1のカム表面を含む。中央壁部の下側表面は、第2の横方向開口部の横方向縁部に沿って第2のカム表面を含む。第1の接続部材の上側カム表面は、第1のカム表面を付勢する。第2の接続部材の上側カム表面は、第2のカム表面を付勢する。
【0010】
他の態様では、本開示の蓋アセンブリのいずれかおよび飲料容器を含む飲料容器システムが説明されている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】スライダーを備えた蓋アセンブリおよびボトルの斜視図である。
図2】閉鎖位置にあるスライダーを備えた蓋アセンブリの斜視図である。
図3】閉鎖位置にあるスライダーを備えた蓋アセンブリの上側図である。
図4】閉鎖位置にあるスライダーを備えた蓋アセンブリの下側図である。
図5】閉鎖位置にあるスライダーを備えた蓋アセンブリの断面図である。
図6】閉鎖位置にあるスライダーを備えた蓋アセンブリの断面図である。
図7】開放位置にあるスライダーを備えた蓋アセンブリの斜視図である。
図8】開放位置にあるスライダーを備えた蓋アセンブリの上側図である。
図9】開放位置にあるスライダーを備えた蓋アセンブリの下側図である。
図10】開放位置にあるスライダーを備えた蓋アセンブリの断面図である。
図11】開放位置にあるスライダーを備えた蓋アセンブリの断面図である。
図12】蓋の係合の前のスライダーの上側図である。
図13】蓋に係合されているスライダーの下側図である。
図14】蓋に係合されているスライダーの断面図である。
図15】スライダーの分解図である。
図16】スライダーの下側斜視図である。
図17】閉鎖位置にある、蓋に係合されているスライダーの断面図である。
図18】中間位置にある、蓋に係合されているスライダーの断面図である。
図19】開放位置にある、蓋に係合されているスライダーの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本出願の目的のために、相対的な位置を説明する任意の用語(たとえば、「上側」、「中間」「下側」、「外側」、「内側」、「上方」、「下方」、「底部」、「上部」など)は、図示されているような本発明の態様を指すが、それらの用語は、実施形態が使用され得る配向を限定するものではない。
【0013】
ここで、飲料容器システム10が、図1図19を参照して説明されることとなる。飲料容器システム10は、飲料を保持するための容器20と、飲料容器20を選択的に閉鎖するためのスライダー50を備えた蓋アセンブリとを含む。スライダー50を備えた蓋アセンブリは、飲料容器20と係合し、飲料容器システム10を形成することが可能である。スライダー50を備えた蓋アセンブリは、飲料容器20からの飲用流体の流れを制御する。
【0014】
スライダー50を備えた蓋アセンブリは、蓋100およびスライダー300を含む。蓋100は、容器20から蓋100を通る流体通路を提供するための1つ以上の開口部110を含む。スライダー300は、蓋100に接続または係合し、飲料容器システム10からの流体の漏出をほとんど防止するかまたは低減させる。飲料容器20の上の蓋100へのスライダー300の接続または係合は、一般的に、飲料容器20の中の液体をシールする。スライダー300が蓋100に完全に接続または係合されているときに、飲料容器システム10は、一般的に、漏れに対して抵抗力がある。
【0015】
飲料容器システム10は、一般的に、飲むための開放位置または開放構成と、貯蔵位置または貯蔵構成を含む。開放構成では、スライダー300は、1つ以上の開口部110から離れるように移動されており、1つ以上の開口部110が、スライダー300によってカバーされないようになっている。貯蔵構成では、スライダー300は、1つ以上の開口部110の上に位置決めされているか、または、1つ以上の開口部110をカバーしており、スライダー300は、蓋100に対してシールすることが可能である。
【0016】
ここで、蓋100が説明されることとなる。
【0017】
蓋100は、飲料容器20からの流体通路を提供するための1つ以上の開口部110を含む。スライダー300は、1つ以上の開口部110の上で蓋100に除去可能に係合または接続している。蓋100は、任意の数の開口部110または他の流体通路を含むことが可能である。スライダー300は、蓋100の上側部分の上を横方向に移動する。
【0018】
この態様では、蓋100は、内側側壁部130および外側側壁部140を含む。この態様では、内側側壁部130は、概して円形の内径を形成している。外側側壁部140は、外部ネジ山142を含み、外部ネジ山142は、飲料容器20の内部ネジ山30とネジ式に係合している。外部ネジ山142および内部ネジ山30は、螺旋配置、線形配置、または、他の挿入および回転ロック配置、もしくは、ツイストツーロック配置(twist to lock arrangement)を含むことが可能である。
【0019】
内側側壁部130は、飲用リム132へとさらに移行する。蓋100の内側側壁部130は、中央壁部120へと移行する。中央壁部120は、スライダー300を除去可能に受け入れるように構成されている。この態様では、中央壁部120は、内側側壁部130から延在している。中央壁部120は、1つ以上の開口部110を含む。中央壁部120は、内側側壁部130の一方の側から内側側壁部130の他方の側へ延在することが可能である。
【0020】
蓋100は、ユーザーの飲用スタイルまたは好みに応じて、複数の異なるバージョン、構成、または種類を含むことが可能であり、それは、すべて、スライダー300および同じまたは異なる飲料容器20とともに動作することが可能である。蓋100は、熱い飲料、冷たい飲料、ストローなどを収容するために、異なるサイズ、形状などを有する1つ以上の開口部110を含むことが可能である。蓋100は、飲料容器20の内側から圧力を解放するためのベントを随意的に含むことが可能である。
【0021】
蓋100の中の1つ以上の開口部110は、半円形の、卵形の、楕円形の、涙滴形の、幾何学的な、有機的な、または他の形状を有することが可能である。また、単一の開口部110のみが、蓋100の中に存在していてもよい。1つ以上の開口部110は、流体通路を提供する。本明細書で使用されているように、「第1の開口部」という用語は、1つ以上の開口部110を指すことが可能である。
【0022】
下記に説明されているように、蓋100およびスライダー300は、互いに除去可能に接続または係合している。この態様では、蓋100は、蓋アセンブリ50を飲料容器20に保持するために、飲料容器20に除去可能に接続または係合している。飲料によって容器20を充填するために、蓋100は、飲料容器20から回して外されることが可能である。他の態様では、飲料容器20は、蓋100における1つ以上の開口部110を通して水を導くことによって充填されることが可能である。
【0023】
この態様では、蓋100は、飲料容器20にネジ式に係合している。図1を参照すると、飲料容器20の上側部分またはネック領域24の壁部22は、内部ネジ山30を有する内側表面25を含む。飲料容器20の内部ネジ山30は、蓋100の外部ネジ山142を受け入れ、蓋100を飲料容器20に係合させる。飲料容器20は、飲料を保持するための内部体積35を画定する壁部22を含む。飲料容器20の上側部分またはネック領域24の壁部22は、内部ネジ山30を有する内側表面25を含む。
【0024】
ここで、スライダー300が説明されることとなる。
【0025】
図14図16に関して、この態様では、スライダー300は、上側ハウジング310、ガスケット330、および接続部材350を含む。他の態様では、スライダー300は、これらの3つのコンポーネントを単一の部材または2ピースの部材へと組み合わせることが可能である。他の態様では、これらのコンポーネントのうちの1つが省略されることが可能である。たとえば、上側ハウジング310または接続部材350は、一体的なガスケット特徴を含むことが可能である。たとえば、上側ハウジング310および接続部材350は、一体的な構造体として形成されることが可能である。この態様では、接続部材350および蓋100は、嵌合カム表面を含み、開放位置および閉鎖位置においてガスケット330を蓋100に締め付け、一方では、スライダー300の容易な移動のために開放位置と閉鎖位置との間でスライダー300が緩くなることを可能にする。
【0026】
上側ハウジング310は、開放下側領域312を含み、開放下側領域312は、ガスケット330を受け入れるようにサイズ決めおよび構成されている。上側ハウジング310は、ガスケット330の上に入れ子になることが可能である。この態様では、上側ハウジング310の側壁部316の内側表面314は、キャッチまたは摩擦把持表面318を含み、それは、ガスケット330の側壁部334における相補的なキャッチ表面332と係合する。
【0027】
ガスケット330は、側壁部334を含み、側壁部334は、ガスケット330の中央部分338から下向きに延在している。側壁部334の遠位部分は、下側シーリング表面340を含み、下側シーリング表面340は、中央壁部120における凹部150の概して平坦な上側表面152に対してシールしている。ガスケット330は、漏出をほとんど防止するかまたは低減させるシール、圧縮性部材、または他のエラストマー部材を含むことが可能である。スライダー300が閉鎖位置に完全に移動されるとき、ガスケット330は、凹部150の概して平坦な上側表面152に対して圧縮される。ガスケット330は、下側側部339を含み、下側側部339は、スライダー300が蓋100に係合されているときに、1つ以上の開口部110をカバーする。ガスケット330の下側シーリング表面340は、蓋100の凹部150の概して平坦な上側表面152に対してシールすることが可能である。
【0028】
接続部材350は、上側部分352を含み、上側部分352は、凹部150の概して平坦な上側表面152の上をスライドする。この態様では、接続部材350は、ガスケット330の下側側部339の中へ入れ子になっているかまたはそれに対抗して入れ子になっている。この態様では、接続部材350の下側表面353は、突出部分355を含み、突出部分355は、支持部材162を付勢する。
【0029】
接続部材350は、第1の接続部材354および第2の接続部材356をさらに含み、それらは、中央壁部120における開口部160を通過する。この態様では、開口部160は、横方向開口部176および横方向開口部178を含む。第1の接続部材354および第2の接続部材356は、接続部材350から下向きに延在している。スライダー300が蓋100に係合されているときに、この態様では、第1の接続部材354は、横方向開口部176を通過し、第2の接続部材356は、横方向開口部178を通過する。横方向開口部176および178は、スライダー300の移動の方向に平行に配向された線形形状を含むことが可能である。この態様では、第1の接続部材354は、第1の前方上向きカム表面364および第1の後方上向きカム表面366を含み、第2の接続部材356は、第2の前方上向きカム表面374および第2の後方上向きカム表面376を含む。他の態様では、横方向開口部176および横方向開口部178は、同じ開口部の一部であってもよい。
【0030】
ここで、蓋100へのスライダー300の係合が説明されることとなる。
【0031】
中央壁部120は、凹部150を含む。凹部150は、ガスケット330のためのシーリング表面を形成する概して平坦な上側表面152を含む。この態様では、凹部150は、凹部壁部155によって画定されている。スライダー300が蓋100に係合されているときに、スライダー300は、凹部150の中でスライドし、蓋100における1つ以上の開口部110をカバーする。
【0032】
この態様では、凹部150は、開口部160をさらに含む。支持部材162は、開口部160にまたがっている。支持部材162は、第1の下側凸形部分164、中間凹形部分166、および第2の下側凸形部分168を含む。この態様では、開口部160は、横方向開口部176および178へと分割されており、横方向開口部176および178は、支持部材162の反対側に形成されている。凹部は、窪み161をさらに含む。窪み161は、スライダー300が閉鎖位置から容易に移動され得るように、ガスケット330に通気を提供することを支援する。本明細書で使用されているように、「第2の開口部」という用語は、開口部160ならびに/または横方向開口部176および178を指すことが可能である。
【0033】
凹部150の下側表面156は、開口部160の横方向縁部に沿って第1のカム表面180および第2のカム表面190を含む。第1のカム表面180は、第1の突出部181、第2の突出部182、および、第3の突出部183を含む。同様に、第2のカム表面190は、第1の突出部191、第2の突出部192、および、第3の突出部193を含む。この態様では、第1のカム表面180は、第2のカム表面190に概して平行である。
【0034】
図17図19を参照すると、蓋100に対するスライダー300の閉鎖位置、中間位置、および開放位置が示されている。
【0035】
図17では、スライダー300の閉鎖位置が示されている。第1の前方上向きカム表面364は、第1の突出部181を付勢しており、第2の前方上向きカム表面374は、第1の突出部191を付勢している。第1の後方上向きカム表面366は、第2の突出部182を付勢しており、第2の後方上向きカム表面376は、第2の突出部192を付勢している。この係合は、スライダー300を閉鎖位置に付勢し、凹部150の概して平坦な上側表面152に対してガスケット330を圧縮する。
【0036】
図18では、スライダー300の中間位置が示されている。第1の前方上向きカム表面364は、第1の突出部181と第2の突出部182との間にあり、第2の前方上向きカム表面374は、第1の突出部191と第2の突出部192との間にある。第1の後方上向きカム表面366は、第2の突出部182と第3の突出部183との間にあり、第2の後方上向きカム表面376は、第2の突出部192と第3の突出部193との間にある。スライダー300と蓋100との間の最小のまたはより少ない付勢によって、スライダー300は、より移動し易くなる。
【0037】
図19では、スライダー300の開放位置が示されている。第1の前方上向きカム表面364は、第2の突出部182を付勢しており、第2の前方上向きカム表面374は、第2の突出部192を付勢している。第1の後方上向きカム表面366は、第3の突出部183を付勢しており、第2の後方上向きカム表面376は、第3の突出部193を付勢している。この係合は、スライダー300を開放位置に付勢する。
【0038】
スライダー300は、洗浄のために蓋100から除去されることが可能である。ユーザーは、第1の接続部材354および第2の接続部材356を互いに押し合わせ、第1のカム表面180および第2のカム表面190からカム表面364、366、374、および376を自由にすることが可能である。次いで、第1の接続部材354および第2の接続部材356は、横方向開口部176および横方向開口部178から除去されることが可能である。第1の接続部材354および第2の接続部材356は、弾性的に可撓性の材料から作製されることが可能であり、それは、除去のために内向きに曲げられ、次いで、通常の位置に自然に撓んで戻ることが可能である。
【0039】
この態様では、スライダー300の上側ハウジング310は、スライダー300の上側ハウジング310の上側表面320から延在するノブ390を含む。他の態様では、ノブ390は省略されることが可能である。上側表面320は、ユーザーがスライダー300を移動させるための摩擦把持構造体を提供するために、テクスチャー加工された表面を含むことが可能である。
【0040】
蓋アセンブリ50の特定の態様の1つの利益は、スライダー300と蓋100との間のスライド係合が、スライダー300が蓋100に対して開放位置、閉鎖位置、または中間位置にあるということを、ユーザーに示すということである。スライダー300は、開放位置と閉鎖位置との間の中間位置では、より移動し易い。スライダー300は、開放位置および閉鎖位置では、より移動し難く、このことは、スライダー300をこれらの位置に保持することを支援する。
【0041】
この態様では、蓋ガスケット194が、蓋100の底部外径195に係合されている。この態様では、底部外径195に近接する外側溝部197が、蓋ガスケット194を保持する。蓋ガスケット194は、蓋100が飲料容器20にねじ込まれるときに、飲料容器20に対してシールする。
【0042】
他の態様では、蓋100は、蓋100を飲料容器20に選択的に取り付けるように構成されているスナップフィット係合、摩擦係合、バヨネット係合、または他の係合を含む、ネジ式の係合以外の様式で、飲料容器20に係合することが可能である。
【0043】
この態様では、容器20は、熱的に絶縁された二重壁構築体を有している。他の態様では、容器20は、絶縁されていない単層のもしくは多層の構築体、または、他の絶縁された構築体を含む。容器20は、成形可能な食品グレードのプラスチック、熱可塑性プラスチック、ステンレス鋼、他の金属および金属合金、他のプラスチック、または、それらの任意の組み合わせから形成されることが可能である。
【0044】
そうであるので、本開示は、本明細書で説明されている特定の態様に限定されるのではなく、以下の特許請求の範囲によって定義されているようなこの新規な概念の精神および範囲から逸脱することなく、そのさまざまな変更および修正が行われ得るということが理解されるべきである。さらに、出願人の開示の多くの他の利点は、上記の説明および下記の特許請求の範囲から当業者に明らかになることとなる。
【符号の説明】
【0045】
10 飲料容器システム
20 飲料容器
22 壁部
24 上側部分、ネック領域
25 内側表面
30 内部ネジ山
35 内部体積
50 スライダー
100 蓋
110 開口部
120 中央壁部
130 内側側壁部
132 飲用リム
140 外側側壁部
142 外部ネジ山
150 凹部
152 概して平坦な上側表面
155 凹部壁部
156 下側表面
160 開口部
161 窪み
162 支持部材
164 第1の下側凸形部分
166 中間凹形部分
168 第2の下側凸形部分
176 横方向開口部
178 横方向開口部
180 第1のカム表面
181 第1の突出部
182 第2の突出部
183 第3の突出部
190 第2のカム表面
191 第1の突出部
192 第2の突出部
193 第3の突出部
194 蓋ガスケット
195 底部外径
197 外側溝部
300 スライダー
310 上側ハウジング
312 開放下側領域
314 内側表面
316 側壁部
318 摩擦把持表面
320 上側表面
330 ガスケット
332 相補的なキャッチ表面
334 側壁部
338 中央部分
339 下側側部
340 下側シーリング表面
350 接続部材
352 上側部分
353 下側表面
354 第1の接続部材
355 突出部分
356 第2の接続部材
364 第1の前方上向きカム表面
366 第1の後方上向きカム表面
374 第2の前方上向きカム表面
376 第2の後方上向きカム表面
390 ノブ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【外国語明細書】