(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024112792
(43)【公開日】2024-08-21
(54)【発明の名称】半導体スイッチングデバイス
(51)【国際特許分類】
H01L 29/78 20060101AFI20240814BHJP
H01L 29/12 20060101ALI20240814BHJP
H01L 29/739 20060101ALI20240814BHJP
【FI】
H01L29/78 652F
H01L29/78 652T
H01L29/78 655A
H01L29/78 652C
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024017122
(22)【出願日】2024-02-07
(31)【優先権主張番号】18/107,377
(32)【優先日】2023-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】506388923
【氏名又は名称】ジーイー・アビエイション・システムズ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(74)【代理人】
【識別番号】100207158
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 研二
(72)【発明者】
【氏名】コリン・ウィリアム・ヒッチコック
(72)【発明者】
【氏名】ステーシー・ジェイ・ケネリー
(72)【発明者】
【氏名】リュビサ・ディー・ステヴァノヴィク
(57)【要約】
【課題】半導体デバイス性能の改善を可能にするレイアウトを有する半導体デバイスセルを提供すること。
【解決手段】半導体デバイスセル(150)が、チャネル領域(28)に隣接したJFET領域(29)を含み、半導体デバイスセル(150)の周辺を規定する。JFET領域(29)は、半導体デバイスセル(150)の第1の角(69a)に近接して配設される第1の端部(29a)および半導体デバイスセル(150)の第2の角(69b)に近接する反対の第2の端部(29b)を有するJFETセグメント(29c)を含む。JFETセグメント(29c)が、第1の端部(29a)および第2の端部(29b)のJFET領域(29)の第2の幅(W2)より大きい、第1の端部(29a)と第2の端部(29b)の間の第1の幅(W1)を有する。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の導電型を有するドリフト領域(16)を含む半導体層(2)を含む半導体デバイスセル(150)と、
前記ドリフト領域(16)に隣接して配設される第2の導電型を有するウェル領域(18)と、
前記ウェル領域(18)に隣接し囲まれて配設される前記第1の導電型を有するソース領域(20)と、
前記ウェル領域(18)の周りに隣接して配設される前記第2の導電型を有するチャネル領域(28)と、
前記チャネル領域(28)の周辺に当接し半導体セル周辺(155)を規定するJFET領域(29)であって、JFET中間領域(29c)によって分離される、少なくとも1つの第1の角領域(69a)および第2の角領域(69b)を有するJFET領域(29)と、
を含む、システム(160)であって、
前記チャネル領域(28)の前記周辺に当接する前記JFET中間領域(29c)の端部から前記セル周辺(155)に延びる前記JFET中間領域(29c)の第1の幅(W1)が、前記チャネル領域(28)の前記周辺に当接する前記第1の角領域(69a)および第2の角領域(29b)のうちの少なくとも1つの端部から前記半導体セル周辺(155)に延びる前記JFET領域(29)の第2の幅(W2)より大きい、システム(160)。
【請求項2】
前記第1の角領域(69a)と前記第2の角領域(69b)の各々が直角を成す、請求項1に記載のシステム(160)。
【請求項3】
前記チャネル領域(28)が、前記第1の角領域(69a)に近接する第3の角領域(28a)を規定する、請求項1または2に記載のシステム(160)。
【請求項4】
前記チャネル領域(28)が、前記第2の角領域(29b)に近接する第4の角領域(28b)を規定する、請求項3に記載のシステム(160)。
【請求項5】
前記JFET領域(29)が前記チャネル領域(28)から前記半導体セル周辺(155)に延びる、請求項1または2に記載のシステム(160)。
【請求項6】
前記第1の幅(W1)が6ミクロンと18ミクロンの範囲内にある、請求項1または2に記載のシステム(160)。
【請求項7】
前記第2の幅(W2)が0.07ミクロンと1.4ミクロンの範囲内にある、請求項1または2に記載のシステム(160)。
【請求項8】
前記第1の幅(W1)が前記第2の幅(W2)より少なくとも20%広い、請求項1または2に記載のシステム(160)。
【請求項9】
前記半導体デバイスセル(150)がMOSFETデバイス(10)である、請求項1または2に記載のシステム(160)。
【請求項10】
前記第1の導電型を有する前記半導体デバイス層(2)中に少なくとも部分的に配設される半導体デバイスセル(151、152、153、154)の組をさらに備え、各デバイスセルがそれぞれ、
第1の導電型を有するドリフト領域(16)を含む半導体層(2)と、
前記ドリフト領域(16)に隣接して配設される第2の導電型を有するウェル領域(18)と、
前記ウェル領域(18)に隣接し囲まれて配設される前記第1の導電型を有するソース領域(20)と、
前記ウェル領域(18)の周りに隣接して配設される前記第2の導電型を有するチャネル領域(28)と、
前記チャネル領域(128)の周辺に当接し半導体セル周辺(155)を規定するJFET領域(29)であって、JFET中間領域(29c)によって分離される、少なくとも第1の角(69a)、第2の角(69b)を有するJFET領域と
を備え、
前記チャネル領域(128)の前記周辺に当接する前記JFET中間領域(29c)の端部から前記半導体セル周辺(155)に延びる前記JFET中間領域(29c)の第1の幅W1が、前記チャネル領域(128)の前記周辺に当接する前記第1の角(69a)および前記第2の角(69b)のうちの少なくとも1つの端部から前記半導体セル周辺(155)に延びる前記JFET領域(29)の第2の幅W2より大きい、請求項1または2に記載のシステム(160)。
【請求項11】
各半導体デバイスセル(150)が、隣接する半導体デバイスセル(150)のそれぞれの半導体セル周辺(155)と位置合わせされるそれぞれの半導体セル周辺(155)を備える、請求項10に記載のシステム(160)。
【請求項12】
第1の半導体デバイスセル(151)および第2の半導体デバイスセル(152)のそれぞれのJFET中間領域(29c)が、前記第1の半導体デバイスセル(151)および前記第2の半導体デバイスセル(152)の前記それぞれの半導体セル周辺(155)の部分に沿って当接して、前記第1の半導体デバイスセル(151)と前記第2の半導体デバイスセル(152)の間の共有JFET領域(29d)を規定する、請求項10に記載のシステム(160)。
【請求項13】
前記第1の半導体デバイスセル(151)および前記第2の半導体デバイスセル(152)の前記それぞれのチャネル領域(28)が、前記第1の半導体デバイスセル(151)および前記第2の半導体デバイスセル(152)の前記それぞれのJFET領域(29)によって分離される、請求項12に記載のシステム(160)。
【請求項14】
前記共有JFET領域の第3の幅(W3)が、前記第1の角領域(29a)と前記第2の角領域(29b)それぞれのうちの少なくとも1つにおいて、前記第1の半導体デバイスセル(151)および前記第2の半導体デバイスセル(152)の前記それぞれのチャネル領域(28)間の第4の幅(W4)より大きい、請求項12に記載のシステム(160)。
【請求項15】
前記第3の幅W3が、前記第1の半導体デバイス151の第1の幅(W1)と前記第2の半導体デバイスセル152の第1の幅(W1)のそれぞれの合計に等しい、請求項14に記載のシステム(160)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的に、炭化ケイ素パワーデバイスなどの半導体パワーデバイスに関し、より詳細には、半導体デバイス性能の改善を可能にするレイアウトを有する半導体デバイスセルに関する。
【背景技術】
【0002】
炭化ケイ素(SiC)パワーデバイスなどの半導体デバイスは、負荷が消費するために電力をスイッチングまたは変換するため、従来型電気システム中で広く使用される。多くの電気システムは、サイリスタ、ダイオード、および様々なタイプのトランジスタ(たとえば、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、および他の好適なトランジスタ)などといった様々な半導体デバイスおよび構成要素を利用する。たとえば、MOSFETは、大電力用途の個別トランジスタパッケージとして、または、数百万トランジスタを有するチップとして製造することができる。比較的大きい電流および電圧を取り扱うために、数千のこれらのトランジスタ「セル」を1つのデバイスへと組み合わせることができる。
【0003】
多くの従来型MOSFETは、チップの反対側にソース端子とドレイン端子を有する垂直構造を使用する。垂直の幾何学的配置によって、ゲートで混雑するのを解消し、より大きいチャネル幅が提供される。一般的に、半導体デバイスが電流を導通しているとき、デバイスのオン状態の抵抗は、その導通損失を表し、これは、デバイスの効率およびそのコストに影響をおよぼす。すなわち、従来型半導体デバイスセルは、デバイスを通って流れる電流に対する抵抗を生じる可能性があるいくつかの内部構成要素を含む。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】典型的な平面MOSFETデバイスの概略図である。
【
図2】典型的なMOSFETデバイスの様々な領域についての抵抗を図示する概略図である。
【
図3】
図2のMOSFETデバイス構造の領域の、相対的な抵抗への寄与を描くチャートである。
【
図4】ストライプセルレイアウトを有する典型的なMOSFETデバイス構造を含むSiC層の表面の上面図である。
【
図5】ストライプセルレイアウトを有する典型的なMOSFETデバイス構造を含むSiC層の表面の上面図である。
【
図6】セルラレイアウトを有する典型的なMOSFETデバイス構造を含むSiC層の表面の上面図である。
【
図7】SiC層の部分およびSiC層を覆って配設される誘電体層の部分における正規化した電界強度を描くグラフであって、SiC層の部分が、逆バイアスされる従来型正方形デバイスセルのウェル領域の角間に配設される、グラフである。
【
図8】本明細書に記載される様々な態様にしたがった単一の半導体デバイスセルの上面図である。
【
図9】本明細書に記載される様々な態様にしたがった半導体デバイスセルのセルラ配列を備えるシステムの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本開示の態様は、熱発生モジュールによって実施される機能にかかわらず、熱発生モジュールを冷却するため、任意の環境、装置、または方法で実施することができる。
【0006】
本明細書で使用する、「組(set)」という用語または要素の「組」は、ただ1つを含む任意の数の要素であってよい。本開示の様々な実施形態の要素を導入するとき、冠詞の「a」、「an」および「the」は、1つまたは複数の要素があることを意味することが意図される。「備える(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」という用語は、包括的であって、リスト化される要素以外の追加要素があってよいことを意味することが意図される。加えて、本開示の「1つの態様」または「態様」への言及は、言及された特徴をやはり組み込む追加態様の存在を除外すると解釈することは意図されないことを理解するべきである。
【0007】
ここで開示される特徴の形状、位置、および配置合わせは、簡略化のために、比較的理想的(たとえば、完全に真っ直ぐで位置合わせされた特徴を有する正方形、長方形、および六角形のセルおよび遮蔽領域)であるように図示および記載されることを理解することができる。しかし、当業者には理解できるように、プロセスばらつきおよび技術的制約によって、理想的形状未満のセルラ設計が生じる可能性があり、または不規則な特徴でさえ、本開示にしたがうことができる。そのため、特徴の形状、位置、または位置合わせを記載するため本明細書で使用する「ほぼ」という用語は、理想的または目標の形状、位置、および位置合わせ、ならびに、当業者には理解できるように、半導体製造プロセスにおけるばらつきからもたらされる不完全に実施された形状、位置、および位置合わせを包含することを意味する。
【0008】
加えて、半導体デバイスセルは、半導体層の「表面に」、「表面中に」、「表面上に」もしくは「表面に沿って」配設または製造されると本明細書では記載される。これは、半導体層のバルク内に配設される部分、半導体層の表面に近接して配設される部分、半導体層の表面と同じ高さに配設される部分、および/または、半導体層の表面の上方もしくは上部に配設される部分を有する半導体デバイスセルを含むことが意図される。
【0009】
「電圧」、「電流」、および「電力」などといった用語を本明細書で使用できる一方で、電気回路または回路動作の態様を記載するときにこれらの用語が相互に関係する場合があることは、当業者には明らかであろう。
【0010】
すべての方向についての言及(たとえば、径方向、軸方向、上、下、上向き、下向き、左、右、横、前、後、上部、底部、上方、下方、垂直、水平、時計回り、反時計回り)は、本開示の読者の理解を助けるための識別目的で使用され、特にそれらの位置、方位、または使用についての制限を生じない。接続についての言及(たとえば、取り付けた、結合した、接続した、および連結した)は広義に解釈されるべきであり、別段の指示がない限り、要素の集合間に中間部材を含むことができ、要素間の相対的な動きを含むことができる。そのため、接続について言及は、必ずしも、2つの要素が直接接続されること、および互いに対して固定された関係であることを推定しない。非限定の例では、接続または切断は、それぞれの要素間の電気接続を設ける、イネーブルにする、ディセーブルにするなどのために選択的に構成することができる。例示的な図面は単に説明目的のためであり、ここに添付される図中に反映される寸法、位置、順番、および相対的なサイズを変える場合がある。
【0011】
本明細書で使用する、制御可能なスイッチング要素または「スイッチ」は、スイッチが非常に低い抵抗状態すなわち「オン」状態である、さもなくば、スイッチ入力からスイッチ出力に電流が流れることが意図される導通モードである第1の動作モードと、スイッチが非常に高い抵抗状態すなわち「オフ」状態である、さもなくば、スイッチ入力とスイッチ出力の間で電流が流れるのを防ぐことが意図される非導通モードである第2の動作モードとの間でトグル動作するように制御可能な電気デバイスである。非限定の例では、制御可能なスイッチング要素によりイネーブルまたはディセーブルした接続などの接続または切断は、それぞれの要素間の電気接続を設ける、イネーブルにする、ディセーブルにするなどのために選択的に構成することができる。
【0012】
さらに、記載および理解しやすいように、様々な態様を、下ではSiC MOSFETデバイスの文脈で議論できる一方で、本手法は、限定しないが、SiC DMOSFET、UMOSFET、およびVMOSFETなどといった他のタイプのMOSFETに適用可能であることを理解するべきである。様々な材料系(たとえば、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ガリウム(GaN)、ガリウムヒ素(GaAs)、ダイアモンド(C)、または任意の他の好適な大きいバンドギャップ半導体)を使用できることが意図される。nチャネルまたはpチャネル設計を利用する他のタイプのデバイス構造(たとえば、UMOSFET、VMOSFET、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、絶縁ベースMOS制御サイリスタ(IBMCT)、または任意の他の好適なFETおよび/もしくはMOSデバイス)を様々な非限定の態様で使用できることがさらに意図される。
【0013】
現在のパワーエレクトロニクスで使用される最も一般的な固体半導体スイッチングデバイスの1つが、MOSFETデバイスである。低抵抗の「オン」または導通状態であるとき、理想的スイッチがゼロの電気抵抗で電流を導通する一方で、MOSFETは、常に、有限の電気抵抗を呈することになる。したがって、全抵抗(たとえば、オン状態の抵抗)を可能な最小値に減らすことが一般的に望ましい。デバイスのオフ状態の抵抗、スイッチング速度、または両方を減らすことなく、MOSFETのオン状態の抵抗を最小化することも望ましい。
【0014】
従来型MOSFETは、典型的には、周期的なユニットセルの配列からなる。各ユニットセルがそれぞれの電気抵抗を有してよく、MOSFETのオン状態の抵抗は、並列電気回路におけるそれぞれのセル抵抗の合計によって規定することができる。加えて、各ユニットセル抵抗は、直列に結合されるセルの構造用構成要素のそれぞれの抵抗値の組によって規定することができる。特定のMOSFETのオン状態の抵抗は、したがって、それぞれのセル内の様々な機能的構成要素の相対的な幾何学的構造に少なくとも部分的に基づいて規定することができる。
【0015】
MOSFETが導通またはオン状態であるとき、電子は、SiC半導体本体の上面上の「ソース金属」から、SiC半導体本体内に規定される様々な構造を通って、本体の背面上の「ドレイン金属」の中へと、各個別セルを通って流れる。各それぞれのMOSFETユニットセル表面は、本明細書では、ソース接点領域、n+/p-ウェル領域、チャネル/蓄積(チャネル)領域、および接合電界効果トランジスタ(JFET)領域と呼ばれる、4つの相互に排他的で重なり合わない領域を含むことができる。4つの領域は、直列に電気的に結合することができ、それぞれのセルのほぼ全区域を占有することができる。
【0016】
MOSFETのオン状態の電気抵抗へのソース接点およびチャネル領域の抵抗の寄与は、それらそれぞれの面積に逆比例する。MOSFETのオン状態の電気抵抗へのn+/p-ウェル領域の抵抗の寄与は、その面積にほぼ直接比例する。チャネル領域の抵抗の寄与は、n+/p-ウェル領域もしくはソース接点領域のものより比較的大きいために、MOSFETのオン状態の電気抵抗は、n+/p-ウェル領域もしくはソース接点領域に対するユニットセル中のチャネル領域の相対的な面積を最大化することによって減らすことができる。したがって、従来型技法は、典型的には、チャネル領域、JFET領域または両方に対するn+/p-ウェル領域面積またはソース接点領域面積または両方の相対的な比率を最小化するようにセル幾何形状を配置することによって、チャネル領域面積の相対的な比率を最大化したMOSFET構造を採用する。
【0017】
しかし、SiC MOSFETでは、現在の製造技術によってそのような最適化が制限を受ける場合がある。たとえば、従来の技法は、チャネル領域に対して、最小サイズのn+領域で最小サイズのソース接点領域を囲むことによって作られる周期的なセルを使用して、MOSFETのオン状態の抵抗を減らすことに焦点を当ててきた。しかし、(従来の製造技法を使用する)最小の製造可能なソース接点領域の寸法は、計算上のまたは決定された最適面積より大きい可能性がある。加えて、隣接するセルのチャネル領域を拡大することによって、セルの角でオフ状態の降伏電圧が劣化する結果になる可能性がある。
【0018】
したがって、本明細書でより詳細に記載されるように、非限定の態様では、セルは、隣接して位置合わせされたセル間のJFET領域の相対的な比率を増やす一方で、セルの角でJFET領域に対するチャネル領域の相対的な幾何形状を維持するように配置することができる。この方法では、本明細書に記載される態様は、それによって、従来の技法と比較して、ソース接点領域またはサイズのn+領域または両方に対するJFET領域の面積の、正味の相対的な比率をより大きくして配置し、それによって、従来のデバイスに比べてそれぞれのセルについてのオン状態の抵抗の改善(すなわち、低下)を実現することができる。さらに、セルの角でJFET領域に対するチャネル領域の幾何形状を維持する一方で、角間のJFET領域を拡大することによって、いくつかの従来技術の解決策のセルの角での、オフ状態の降伏電圧の劣化を回避することができる。
【0019】
本明細書でより詳細に記載されるように、(たとえば、交番するバンドにおける)n+/p-ウェル領域の増加した面積からもたらされるオン状態の抵抗の不要な増加は、JFET領域の面積が対応して増加したことによって達成されるオン状態の抵抗の減少に起因して、予め規定された寸法範囲内で無効にすることまたは克服することができ、それによって、従来の設計と比較してそれぞれのセルのオン状態の抵抗の正味の減少がもたらされる。
【0020】
図1は、DMOSFETなどの従来型平面nチャネル電界効果トランジスタのアクティブセル、以降ではMOSFETデバイス10を図示する。MOSFETデバイス10ならびに以降で議論される他のデバイスのある種の構成要素をより明瞭に図示および記載するため、ある種の一般的に理解される設計要素(たとえば、上部金属化、不動態化、端部終端など)を省略する場合があることを理解することができる。
【0021】
図1の図示された従来型MOSFETデバイス10は、第1の面4および第2の面6を有する半導体層2(たとえば、エピタキシャルSiC半導体層)を含む。半導体層2は、第1の導電型を有するドリフト領域16(たとえば、n型ドリフト領域16)、ドリフト領域16に隣接し第1の面4に近接して配設される第2の導電型を有するウェル領域18(たとえば、pウェル領域18)を含む。半導体層2は、ウェル領域18に隣接し第1の面4に近接し、第1の導電型を有するソース領域20(たとえば、n型ソース領域20)をやはり含む。
【0022】
ソース接点22は、ソース領域20およびウェル領域18を部分的にカバーする第1の面4の上部に配設される。
【0023】
(ゲート絶縁層またはゲート誘電体層とも呼ばれる)誘電体層24が半導体層2の第1の面4の部分に配設され、ゲート電極26が誘電体層24上に配設される。
【0024】
半導体層2の第2の面6は、基板層14(たとえば、SiC基板層)であり、ドレイン接点12は、基板層14に沿ってMOSFETデバイス10の底部に配設される。
【0025】
オン状態動作の期間に、(たとえばMOSFETデバイス10のしきい値電圧(VTH)以上の)好適なゲート電圧によって、キャリアの蓄積に起因して、チャネル領域28の中に形成される反転層ならびに接合電界効果トランジスタ(JFET)領域29の中に拡大される導電経路を生じて、電流がドレイン接点12(すなわち、ドレイン電極)からソース接点22(すなわちソース電極)に流れることを可能にすることができる。本明細書で議論されるMOSFETデバイスでは、チャネル領域28は、一般的に、ゲート電極26および誘電体層24の下に配設されるウェル領域18の上部として規定することができることを理解されたい。
【0026】
図2は、
図1の従来型MOSFETデバイス10の概略断面図である。
図2に図示されるMOSFETデバイス10のソース接点22は、一般的に、ソース電極へのオーム接触を実現し、ソース領域20の部分とウェル領域18の部分の両方を覆って配設される。ソース接点22は、一般的に、MOSFETデバイス10のこれらの半導体部分と金属ソース電極の間に位置する1つまたは複数の金属層を備える金属界面である。
【0027】
分かりやすくするために、ソース接点22の下方に配置されるMOSFETデバイス10のソース領域20(たとえば、n+ソース領域20)の部分は、本明細書では、MOSFETデバイス10のソース接点領域42としてより具体的に呼ばれる場合がある。同様に、MOSFETデバイス10のウェル領域18(たとえば、pウェル領域18)の部分は、ウェル領域18の残りより高いレベルでp+ドープすることができるが、本明細書では、MOSFETデバイス10の本体領域44(たとえば、p+本体領域44)として具体的に呼ばれる場合がある。分かりやすくするために、ソース接点22の下方に配設される(たとえば、ソース接点22によってカバーされる、または、ソース接点22に直接電気的に接続される)本体領域44の部分は、本明細書では、MOSFETデバイス10の本体接点領域44(たとえば、p+本体接点領域44)としてより具体的に呼ばれる場合がある。
【0028】
一貫性を保つために、ソース接点22の部分は、本明細書では、ソース接点22の下方に配設される半導体デバイスの部分に基づいて指定される場合がある。たとえば、本体接点領域44の上方に配設されるソース接点22の部分は、本明細書では、ソース接点22の本体接点部と呼ばれる場合がある。同様に、MOSFETデバイス10のソース接点領域42の上方に配設されるソース接点22の部分は、本明細書では、ソース接点22のソース接点部と呼ばれる場合がある。
【0029】
図2に概略的に図示されるように、MOSFETデバイス10の様々な領域は、各々が関連する抵抗を有することができ、これらの抵抗の各々の合計として表すことができるMOSFETデバイス10の全抵抗(たとえば、オン状態の抵抗、Rds(on))を有することができる。たとえば、
図2に図示されるように、MOSFETデバイス10のオン状態の抵抗Rds(on)は、ソース領域抵抗30(たとえば、Rs、ソース領域20の抵抗およびソース接点22の抵抗)、反転チャネル抵抗32(たとえば、Rch、
図2に図示されるチャネル領域28の抵抗)、蓄積層抵抗34(たとえば、Racc、誘電体層24とウェル領域18間に配置されるドリフト領域16の部分との間の蓄積層の抵抗)、JFET領域抵抗36(たとえば、RJFET、ウェル領域18間の非空乏ネック領域の抵抗)、ドリフト領域抵抗38(たとえば、Rdrift、ドリフト領域16についての抵抗)、および基板層抵抗48(たとえば、Rsub、基板層14についての抵抗)の合計として概算することができる。
図2に図示される抵抗は、網羅的であることが意図されず、他の抵抗(たとえば、ドレイン接点の抵抗、拡散抵抗など)がMOSFETデバイス10内に潜在的に存在することができることに留意されたい。
【0030】
ある種の場合では、
図2に図示される1つまたは2つの抵抗成分がMOSFETデバイス10の導通損失の大半を占める場合があり、これらの要因に対処することによって、オン状態の抵抗Rds(on)に大きい影響を与えることができる。たとえば、低電圧デバイスまたは低い反転層移動度を被るデバイス(たとえば、SiCデバイス)などといった、ドリフト抵抗38、基板層抵抗48、および接点抵抗が無視できるデバイスでは、チャネル抵抗32が、デバイスの導通損失の重要な部分の原因になる場合がある。
【0031】
さらなる例による中間電圧および高電圧デバイスでは、JFET領域抵抗36が全導通損失の重要な部分の原因になる場合がある。いくつかの場合では、MOSFETチャネルおよびJFETが、典型的な半導体デバイスのオン状態の抵抗の約55%を含む場合がある。
【0032】
図3を参照すると、
図2のMOSFETデバイス構造の様々な領域の相対的な抵抗の寄与の例を描くチャートが図示される。各領域についての相対的な抵抗が、それぞれの領域の距離(たとえば、経路長)の関数として描かれる。チャネル領域28の反転チャネル抵抗32がMOSFETデバイス10のオン状態の抵抗Rds(on)へ最大の寄与を行うものである可能性があるが、ソース領域抵抗30(たとえば、ソース領域20の抵抗およびソース接点22の抵抗)、および基板層抵抗48(たとえば、基板層14についての抵抗)が、MOSFETデバイス10のオン状態の抵抗Rds(on)に対する最小抵抗に寄与することを理解することができる。
【0033】
図4は、従来型ストライプセルレイアウト(すなわち、非セルラレイアウト)を有するMOSFETデバイス構造41を含む従来型半導体層2の上面図を図示する。
図4の図示されるストライプレイアウトは、チャネル領域28、ソース領域20、ソース接点領域42、本体接点領域44、およびJFET領域29を含む。ソース接点領域42の組および本体接点領域44の組は、
図4の図示されるストライプレイアウトのための、半導体の表面に沿った連続ストライプとして形成できることを理解することができる。
【0034】
寸法の観点では、従来型MOSFETデバイス構造41は、特定のチャネル長43、チャネル領域28からソース領域20への距離45、ソース接点領域42および本体接点領域44の幅47、ならびにJFET領域29の幅49を有するチャネル領域28を有するように記載することができる。
図4に図示される従来型ストライプセルレイアウトが良好な信頼性(たとえば、長期間の高温性能)を呈する一方で、MOSFETデバイス構造41の比較的大きいチャネル抵抗32およびJFET抵抗36が、デバイスの電気的性能を低下させる比較的大きいオン状態の抵抗Rds(on)をもたらす。
【0035】
別の従来型デバイスレイアウトの例が
図5に図示されており、これは、セグメント化したソース/本体接点を有するストライプラダーデバイスレイアウト40(すなわち、非セルラレイアウト)の上面図すなわち平面図である。図示されるストライプラダーデバイスレイアウト40は、チャネル領域28、ソース領域20、セグメント化したソース/本体接点46(本体接点領域44とソース接点領域42を含む)の組、およびJFET領域29を含む。
図5は、チャネル長43を有するチャネル領域28、チャネルからソース領域20への距離45、ソース接点領域42および本体接点領域44の幅47、JFET領域29の幅49、ソース接点領域42のセグメント長51、本体接点領域44のセグメント長52、デバイス区域53のサブセット、および、図示されるストライプラダーデバイスレイアウト40についてのデバイス区域53のサブセット内のJFET区域54の幅55を含む、ストライプラダーデバイスレイアウト40の寸法をさらに図示する。
【0036】
さらなる比較のために、従来型デバイスレイアウトの別の例が
図6に図示される。本明細書で図示されるレイアウトが、半導体層2の表面上の半導体デバイスの多数のデバイスセルのサブセットを表す少数のデバイスセルを使用することを理解することができる。
図4~
図6ならびに下で呈示されるデバイスセルの上面図では、デバイスセルのある種の特徴(たとえば、ゲート電極26、誘電体層24、ソース接点22)は、半導体層2の表面の邪魔のない図を実現するために省略できることをさらに理解することができる。特に、
図6は、位置合わせしたレイアウト、すなわちデバイスセル50が互いにずれてない、またはオフセットされない状態の、デバイスセル50の組を図示する。
【0037】
一般的に、図示される従来型のセル設計および
図6に図示されるレイアウトは、
図5に図示されるような従来型ストライプセルレイアウトに対して、チャネル抵抗32およびJFET抵抗の両方を減らすことによって、Rd(on)の値を減らすことを可能にすることができる。たとえば、
図6のデバイスセル50は、同様の製造プロセスに制限される寸法を仮定すると、
図5のストライプMOSFETデバイス構造41よりおよそ20%小さいRd(on)を実現する。
【0038】
図6では、図示される従来型デバイスセル50は、
図1Bに図示するような、ウェル領域18の部分であってよい各セルの中心領域65に配設される本体接点領域44を含む。本体接点領域44はソース領域20によって囲まれる。より具体的には、各セル50の本体接点領域44は、ソース領域20のソース接点領域42によって囲まれてよく、ソース接点領域42のドープがソース領域20の残りと同じであってよい。
図1に図示されるように、各セル50のソース領域20は、チャネル領域28によって囲まれ、これは、ウェル領域18の部分でもある。チャネル領域28は、次いで、JFET領域29によって囲まれる。
【0039】
図6に図示されるデバイスレイアウトが、
図5に図示されるようなストライプセルレイアウトに対してより低いオン状態の抵抗Rds(on)を可能にすることができる一方で、そのような設計は、遮断条件下で、隣接するデバイスセル50のウェル領域18の角間の、JFET領域29の部分において大幅に高い電界を有することができることが認められる。SiC MOSデバイスでは、(
図1および
図2に図示される)JFET領域29を覆って配設される誘電体層24(たとえば、二酸化ケイ素(SiO
2))中の電界は、デバイスセル50が逆バイアス下で動作するときのシリコンデバイス中のものと比較して約10倍大きい場合がある。一般的にSiCがより高い電界に強い一方で、誘電体層24は、長期間の動作期間に、降伏を経験する可能性があり、デバイスセル50での信頼性問題が生じる。
【0040】
特に、逆バイアス下のSiC MOSFETでは、隣接するデバイスセル50が接する(
図6では対角線矢印66に沿った距離60が図示される)角69における、隣接するデバイスセル50のチャネル領域28のそれぞれ隣接する角28a間のJFET領域29の最も広い部分に存在する電界は、JFET領域29の他の部分より大幅に高い。したがって、隣接するデバイスセル50のチャネル領域28の角28a間の、JFET領域29のサイズを減らすことが望ましい。
【0041】
図7は、逆バイアス下の従来型SiCデバイスセル50の部分についての(任意のユニット(au)中の)電界の強度をプロットするグラフ70であり、本部分は、
図6に図示される対角線矢印66に沿って直線的に配設される。
図7のグラフ70は、半導体層2の中の電界を図示する第1の曲線72を含み、半導体層2を覆って配設される誘電体層24の中の電界を図示する第2の曲線74を含む(
図1に図示される)。
【0042】
図7に図示されるように、従来型SiCデバイスセル50の中心では(すなわち、x=0μmでは)電界が小さく、従来型デバイスセル50の角を通って対角に動くと、電界がJFET領域29の中間でピークの電界強度に増加する。セルの角間(すなわち、
図6の対角線矢印66に沿った距離60)のピークまたは最大の電界は、デバイスセル50の平行な部分間(すなわち、
図3の矢印64に沿った幅49)のピークまたは最大の電界よりもおよそ20%大きい。結果として、
図7に示されるように、誘電体層24の中のピーク電界は、隣接するデバイスセル50のウェル領域18の角間(たとえば、隣接するデバイスセル50が接する角69で隣接するデバイスセル50のチャネル領域28の角間)より大きく、このことによって、そのような遮蔽されないデバイスセル50についての長期間の信頼性問題が生じる場合がある。
【0043】
以上を念頭に置いて、本態様は、半導体デバイス特性の改善を可能にする半導体デバイス設計およびレイアウトに向けられる。特に、本明細書に開示されるような態様は、半導体デバイスセル50のオン状態の抵抗Rds(on)を著しく増加させることなく、隣接するデバイスセル50の角69が接する場所で、JFET領域29の中(ならびに
図1に図示される誘電体層24の中)の電界を減らすように構成される。
【0044】
したがって、本開示の態様は、セルの角69でJFET領域29の部分に対してJFET領域29の部分の幅を増やして配置され、その結果、隣接するデバイスセル50の角69におけるチャネル領域28間の距離は、隣接するデバイスセル50のチャネル領域28の平行な部分間の距離より小さい。したがって、本態様は、隣接するデバイスセル50のチャネル領域28の平行な部分間のJFET領域29の幅よりも広いJFET領域29の部分がないことを確実にすることができる。
【0045】
図8は、非限定の態様にしたがった、単一の半導体デバイスセル150の非限定の態様の例を図示する上面図または平面図を描く。本明細書でより詳細に記載されるように、半導体デバイスセル150は、従来の技法と比較して、MOSFETデバイス10のオン状態の抵抗Rds(on)を減らすことを可能にするように構成することができる。
図8の図示される例が正方形の幾何形状を有する半導体デバイスセル150を描く一方で、他の態様がそのように制限されないことを理解するべきである。他の非限定の態様では、デバイスセル150は、限定しないが、細長い矩形、六角形、多角形、丸めたもの、曲がったもの、幅が変わるもの、細長いまたは歪んだ形、およびそれらの様々な組合せを含む、任意の他の所望の幾何形状または形状を有することができる。
【0046】
半導体デバイスセル150は、半導体層2(たとえば、炭化ケイ素(SiC)半導体層)の第1の面4に配設することができる。半導体デバイスセル150は、(
図1に図示されるように)第1の導電型を有するドリフト領域16を含むことができる。半導体デバイスセル150は、セル周辺155または境界、および中心領域65を有することができる。非限定の態様では、セル周辺155は、セルの角69の組を規定することができる。たとえば、セルの角69の組は、第1のセルの角69aおよび第2のセルの角69bを含むことができる。
【0047】
半導体デバイスセル150は、本体接点領域44、ソース接点領域42、ソース領域20、チャネル領域28、ウェル領域18、およびJFET領域29をさらに含むことができる。半導体層2、ソース接点領域42を含むソース領域20、およびJFET領域29が第1の導電型(たとえば、n型)を有することができる一方で、本体接点領域44を含むウェル領域18、およびチャネル領域28が第2の導電型(たとえば、p型)を有することができることを理解することができる。
【0048】
図8に図示されるように、本体接点領域44は、
図1に図示されるようにウェル領域18の部分であってよい中心領域65に配設することができる。本体接点領域44は、第1の導電型(たとえば、n型またはp型)のソース領域20によって囲まれてよい。ソース領域20の周辺は、ウェル領域18によって囲まれてよく、ウェル領域18は次いで第2の導電型のチャネル領域28によって囲まれてよい。いくつかの態様では、ソース接点22の下方に配設されるソース領域20の部分が、半導体デバイスセル150のソース接点領域42の部分として機能できることを理解することができる。より具体的には、半導体デバイスセル150の本体接点領域44が、ソース領域20のソース接点領域42によって囲まれてよく、ソース接点領域42のドープがソース領域20の残りと同じであってよい。チャネル領域28は、次いで、JFET領域29によって囲まれてよい。
【0049】
JFET領域29は、半導体デバイスセル150のセル周辺155の周りに配置することができる。JFET領域29は、セル周辺155でチャネル領域28に隣接してよい。JFET領域29は、セルの角69に配設されて規定する角の組を含むことができる。たとえば、JFET領域29は、第1の角領域29aおよび第2の角領域29bを含むことができる。そのため、JFET領域29は、セル周辺155またはセルの角69または両方を規定することができる。少なくともJFET領域29の部分は、周辺155の長さまたは辺に沿った長手軸L1を規定することができる。周辺155の長さまたは辺に沿ったJFET領域29は、第1の角領域29aおよびJFET中間領域29cによって分離される反対側の第2の角領域29bを含む。
【0050】
非限定の態様では、チャネル領域28が1つまたは複数の角28a、28bを規定することができる。角28a、28bが直角を成してよい。図示されるように、いくつかの態様では、角28a、28bの各々が、対応するJFET角領域29a、29bに近接してよい。非限定の態様では、チャネル領域28のそれぞれの第1の角28aがJFET領域の第1の角領域29aに近接してよく、チャネル領域28の第2の角28bがJFET領域の第2の角領域29bに近接してよい。
【0051】
JFET中間領域29cは、第1の幅W1を規定することができる。第1の幅W1は、長手軸L1に対して直角に、JFET中間領域29cを横切って延びてよい。態様では、第1の幅W1は、チャネル領域28の周辺128に当接するJFET中間領域29cの端部から、セル周辺155に延びてよい。
【0052】
第1の角領域29aと第2の角領域29bのうちの少なくとも1つが第2の幅W2を規定してよい。第2の幅W2は、長手軸L1に対して直角に、JFET領域29を横切って延びてよい。態様では、第2の幅W2は、チャネル領域28の周辺128に当接するJFET領域29の第1の角領域29aまたは第2の角領域29bのうちの1つの端部から、セル周辺155に延びてよい。
【0053】
非限定の態様では、第1の幅W1は、第2の幅W2より大きい。非限定の態様では、第1の幅W1が約0.7ミクロンであってよく、第2の幅W2が約0.25ミクロンであってよい。他の態様では、第1の幅W1が0.3~1.2ミクロンの範囲内であってよく、第2の幅W2が0.07~0.4ミクロンの範囲内であってよい。さらに他の態様では、第1の幅W1は、第2の幅W2より少なくとも20%より広くてよい。
【0054】
他の態様はそのように制限されず、第1の幅W1または第2の幅W2または両方の寸法は、本明細書の開示の範囲から逸脱することなく、様々な用途のために所望に応じて変えることができる。
図9に図示されるように、第1の幅W1と第2の幅W2の寸法、または互いに対する相対的な寸法、または両方にかかわらず、それらが、JFET領域29のオン状態の抵抗の寄与を減少させる特定の目的で配置または規定される一方で、隣接する半導体デバイスセル150の角間の降伏電圧に対する耐性が維持される。
【0055】
図9は、非限定の態様にしたがった、正方形半導体デバイスセル150のセルラ配列を備えるシステム170(たとえば、MOSFETなどのセルラ半導体デバイス160)を図示する上面図または平面図を描く。
図9の非限定の態様は、
図9が位置合わせしたセルラタイプレイアウトで配置される半導体デバイスセル150の組を備えるという1つの違いがあるが、
図8に描かれる態様と同様である。本明細書で使用する、2つの半導体デバイスセル150は、2つのセルの境界のいずれかの部分が(たとえば、半導体デバイスセル150のセル周辺155の部分に沿って、または角69で、または両方で)当接または接触するとき、隣接するセルまたは隣接セルと呼ばれる場合がある。そのため、
図9の各々の正方形半導体デバイスセル150は、8つの隣接するまたは隣接半導体デバイスセル150を有してよいことを理解することができる。
【0056】
図9に図示されるように、半導体デバイスセル150の組は、第1の隣接セル151、第2の隣接セル152、第3の隣接セル153、および第4の隣接セル155、ならびに第2の隣接セル152を含むことができる。
図9の図示される例は、矩形または正方形の幾何形状を有する半導体デバイスセル150の組を描く一方で、他の態様ではそのように制限されないことを理解するべきである。他の非限定の態様では、半導体デバイスセル150は、限定しないが、細長い矩形、六角形、丸めたもの、曲がったもの、幅が変わるもの、細長いまたは歪んだ形、およびそれらの様々な組合せを含む、任意の他の所望の幾何形状または形状を有することができる。本明細書でより詳細に記載されるように、半導体デバイスセル150は、半導体デバイス160のオン状態の抵抗Rds(on)を減らすことを可能にするように構成することができる。各半導体デバイスセル150は、半導体層2(たとえば、炭化ケイ素(SiC)半導体層)の第1の面4に配設することができる。
【0057】
示されるように、JFET領域29は、各それぞれの半導体デバイスセル150のセル周辺155の周りに配置することができる。JFET領域29の第1の角領域29aおよび第2の角領域29bは、セル周辺155に規定することができ、各半導体デバイスセル150についての角69を規定することができる。隣接半導体デバイスセル150のうちの少なくとも1つ(たとえば、第1の隣接セル151)のセル周辺155の周りのJFET領域29の少なくとも一部は、長手軸L1を規定して、第1の角領域29aおよびJFET中間領域29cによって分離される反対側の第2の角領域29bを有することができる。非限定の態様では、第1の隣接セルのチャネル領域28のそれぞれの第1の角28aがJFETの第1の角領域29aに近接してよく、チャネル領域28の第2の角28bがJFETの第2の角領域29bに近接してよい。
【0058】
位置合わせしたセルラ配列として配置されると、2つの隣接半導体デバイスセル150、たとえば第1の隣接セル151および第2の隣接セル152のJFET領域29は、第1の隣接セル151および第2の隣接セル152のセル周辺155の一部に沿って当接することができる。この方法では、第1の隣接セル151と第2の隣接セル152の当接するJFET領域29が共有JFET領域29dを規定することができる。
【0059】
当接するJFET領域29(すなわち、共有JFET領域29d)が第3の幅W3を規定することができる。第3の幅W3は、長手軸L1に対して直角に、第1の隣接セル151および第2の隣接セル152の当接するJFET中間領域29cを横切って延びてよい。非限定の態様では、第3の幅W3は、第1の隣接セル151のチャネル領域28に当接するJFET中間領域29cの周辺の端部から、第1の隣接セル151と第2の隣接セル152の当接するJFET領域29を横切って、第2の隣接セル152のチャネル領域28の周辺128へ延びてよい。一般的に、第3の幅W3は、JFET領域29のもの(たとえば、n型)と比較して、反対のドープ型(たとえば、p型)を有する領域(たとえば、チャネル領域28)間の、第1の隣接セル151のJFET領域29と第2の隣接セル152のJFET領域29を横切る最短距離として規定することができる。
【0060】
当接するJFET領域29は第4の幅W4を規定することができる。第4の幅W4は、長手軸L1に対して直角に、第1の隣接セル151と第2の隣接セル152の第1の角領域29aと第2の角領域29bのうちの少なくとも1つに近接して、第1の隣接セル151および第2の隣接セル152のJFET領域29を横切って延びてよい。非限定の態様では、第4の幅W4は、特定の第1の隣接セル151のチャネル領域28の周辺の(たとえば、それぞれの第1の角28aまたは第2の角28bの)端部から、JFET領域を横切って、第2の隣接セル152のチャネル領域28の周辺に(たとえば、対応する第1の角28aまたは第2の角28bに)延びてよい。態様では、第4の幅W4は、第1の隣接セル151のチャネル領域28の周辺に当接するJFET領域29の第1の角領域29aまたは第2の角領域29bのうちの1つの端部から、第1の隣接セル151および第2の隣接セル152のJFET領域29を横切って、第2の隣接セル152のチャネル領域28の周辺に延びてよい。一般的に、第4の幅W4は、JFET領域29のもの(たとえば、n型)と比較して、反対のドープ型(たとえば、p型)を有する第1の隣接セル151のチャネル領域28の角28a、28bから、JFET領域29のもの(たとえば、n型)と比較して、反対のドープ型(たとえば、p型)を有する第2の隣接セル152のチャネル領域28の角28a、28bへの、第1の隣接セル151のJFET領域29と第2の隣接セル152のJFET領域29を横切る最短距離として規定することができる。
【0061】
非限定の態様では、第3の幅W3は、第1の隣接セルの第1の幅W1と第2の隣接セル152の第1の幅W1のそれぞれの合計に等しくてよい。同様に、非限定の態様では、第4の幅W4は、第1の隣接セルの第2の幅W2と第2の隣接セル152の第2の幅W2のそれぞれの合計に等しくてよい。非限定の態様では、第1の隣接セル151および第2の隣接セル152によって規定される第4の幅W4は、第1の隣接セル151および第2の隣接セル152によって規定される第3の幅W3より大きくてよい。
【0062】
非限定の態様では、第3の幅W3が約1.3ミクロンであってよく、第4の幅W4が約0.45ミクロンであってよい。他の態様では、第3の幅W3が0.5~2.2ミクロンの範囲内であってよく、第4の幅W4が0.2~0.9ミクロンの範囲内であってよい。さらに他の態様では、第3の幅W3は、第4の幅W4より少なくとも20%より広くてよい。
【0063】
他の態様はそのように制限されず、第3の幅W3または第4の幅W4または両方の寸法は、本明細書の開示の範囲から逸脱することなく、様々な用途のために所望に応じて変えることができる。第3の幅W3と第4の幅W4の寸法、または互いに対する相対的な寸法、または両方にかかわらず、それらが、半導体デバイスセル150の組のそれぞれのJFET領域29のオン状態の抵抗の寄与を減少させる特定の目的で配置または規定される一方で、隣接する半導体デバイスセル150の角間の降伏電圧に対する耐性が維持される。
【0064】
本開示の態様は、セルのそれぞれの角69に近接したチャネル領域の角28a、28bの寸法を変更すること(たとえば、減少または増加させること)なく、第1の角領域29aおよび第2の角領域29bから離れた、セル周辺155におけるJFET領域29の幅を増加させること、それによって、セルのそれぞれの角69での電界の増加を回避または減らすことによって、従来の技法を超えて、半導体デバイスセル150のオン状態の抵抗の減少を実現し、そのことによって、これらの半導体デバイスセル150について長期間の信頼性の改善をもたらすことができることを理解することができる。
【0065】
したがって、本開示の半導体デバイスセル150は、隣接する半導体デバイスセル150の角69におけるチャネル領域28間の距離を減らすことなく、JFET領域の部分の幅を増加するのを実現することによって、デバイスの導通損失を減少させる(たとえば、オン状態の抵抗Rds(on)を最小化させる)。
【0066】
事前に記載されない限り、様々な態様の異なる特徴および構造を、所望に応じて互いに組み合わせて使用することができる。1つの態様がすべての態様に図示されない場合があるということは、それができないと解釈されることを意味せず、記載を簡潔にするために行われている。したがって、異なる態様の様々な特徴は、新しい態様が明示的に記載されるか否かにかかわらず、新しい態様を形成するために所望に応じて混合および整合させることができる。本明細書に記載される特徴の組合せまたは置換は、本開示によってカバーされる。
【0067】
本説明は例を使用して、最良の形態を含む本開示の態様を開示し、また、当業者が、任意のデバイスまたはシステムを作成して使用することおよび任意の組み込まれる方法を実施することを含む、本開示の態様を実施するのを可能にする。本開示の特許請求の範囲は請求項によって規定され、当業者が想到する他の例を含むことができる。そのような他の例は、請求項の文字通りの言葉遣いと変わらない構造的要素を有する場合、または、請求項の文字通りの言葉遣いとごくわずかな差異しかない等価な構造的要素を含む場合、請求項の範囲内となることが意図される。
【0068】
上の記載、以下の請求項、および/または添付図面に開示される特徴は、個別、およびそれらの組合せの両方で、それらの多様な形で実施形態を実現するために関連することができる。
【0069】
本開示の様々な特性、態様、および利点は、限定しないが、列挙される態様に規定されるような以下の技術的解決策を含む、本開示の態様の任意の並べ替えで具体化することもできる。
【0070】
第1の導電型を有するドリフト領域(16)を含む半導体層(2)を含む半導体デバイスセル(150)と、ドリフト領域(16)に隣接して配設される第2の導電型を有するウェル領域(18)と、ウェル領域(18)に隣接し囲まれて配設される第1の導電型を有するソース領域(20)と、ウェル領域(18)の周りに隣接して配設される第2の導電型を有するチャネル領域(28)と、チャネル領域(128)の周辺に当接し半導体セル周辺(155)を規定するJFET領域(29)であって、JFET中間領域(29c)によって分離される、少なくとも第1の角(69a)、第2の角(69b)を有するJFET領域とを備える、システム(160)であって、チャネル領域(128)の周辺に当接するJFET中間領域(29c)の端部から半導体セル周辺(155)に延びるJFET中間領域(29c)の第1の幅W1が、チャネル領域(128)の周辺に当接する第1の角(69a)および第2の角(69b)のうちの少なくとも1つの端部から半導体セル周辺(155)に延びるJFET領域(29)の第2の幅W2より大きい、システム(160)。
【0071】
第1の角領域(269a)と第2の角領域(29b)の各々が直角を成す、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0072】
チャネル領域(28)が第1の角領域29aに近接する第3の角領域(28a)を規定する、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0073】
チャネル領域(28)が第2の角領域(29b)に近接する第4の角領域(28b)を規定する、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0074】
JFET領域(29)がチャネル領域(28)から半導体セル周辺(155)に延びる、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0075】
第1の幅(W1)が6ミクロンと18ミクロンの範囲内にある、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0076】
第2の幅(W2)が0.07ミクロンと1.4ミクロンの範囲内にある、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0077】
第1の幅(W1)が第2の幅(W2)より少なくとも20%広い、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0078】
半導体デバイスセル(150)がMOSFETデバイス(10)である、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0079】
第1の導電型を有する半導体デバイス層(2)中に少なくとも部分的に配設される半導体デバイスセル(151、152、153、154)の組をさらに備え、各デバイスセルがそれぞれ、第1の導電型を有するドリフト領域(16)を含む半導体層(2)と、ドリフト領域(16)に隣接して配設される第2の導電型を有するウェル領域(18)と、ウェル領域(18)に隣接し囲まれて配設される第1の導電型を有するソース領域(20)と、ウェル領域(18)の周りに隣接して配設される第2の導電型を有するチャネル領域(28)と、チャネル領域(28)の周辺に当接し半導体セル周辺(155)を規定するJFET領域(29)であって、JFET中間領域(29c)によって分離される、少なくとも第1の角(69a)、第2の角(69b)を有するJFET領域とを備え、チャネル領域(128)の周辺に当接するJFET中間領域(29c)の端部から半導体セル周辺(155)に延びるJFET中間領域(29c)の第1の幅W1が、チャネル領域(128)の周辺に当接する第1の角(69a)および第2の角(69b)のうちの少なくとも1つの端部から半導体セル周辺(155)に延びるJFET領域(29)の第2の幅W2より大きい、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0080】
各半導体デバイスセル(150)が、隣接する半導体デバイスセル(150)のそれぞれの半導体セル周辺(155)と位置合わせされるそれぞれの半導体セル周辺(155)を備える、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0081】
第1の半導体デバイスセル(151)および第2の半導体デバイスセル(152)のそれぞれのJFET中間領域(29c)が、第1の半導体デバイスセル(151)および第2の半導体デバイスセル(152)のそれぞれの半導体セル周辺(155)の部分に沿って当接して、第1の半導体デバイスセル(151)と第2の半導体デバイスセル(152)の間の共有JFET領域(29d)を規定する、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0082】
第1の半導体デバイスセル(151)および第2の半導体デバイスセル(152)のそれぞれのチャネル領域(28)が第1の半導体デバイスセル(151)および第2の半導体デバイスセル(152)のそれぞれのJFET領域(29)によって分離される、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0083】
共有JFET領域の第3の幅(W3)が、第1の角領域(29a)と第2の角領域(29b)それぞれのうちの少なくとも1つにおいて、第1の半導体デバイスセル(151)および第2の半導体デバイスセル(152)のそれぞれのチャネル領域(28)間の第4の幅(W4)より大きい、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0084】
第3の幅W3が、第1の半導体デバイス151の第1の幅(W1)と第2の半導体デバイス152の第1の幅(W1)のそれぞれの合計に等しい、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0085】
第4の幅(W4)が、第1の半導体デバイスセル(151)の第2の幅(W2)と第2の半導体デバイスセル(152)の第2の幅(W2)のそれぞれの合計に等しい、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0086】
第1の軸方向の幅(W1)が12ミクロンと36ミクロンの範囲内にある、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0087】
第2の軸方向の幅(W2)が0.14ミクロンと2.8ミクロンの範囲内にある、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0088】
第1の幅(W1)が第2の幅(W2)より少なくとも20%広い、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0089】
半導体デバイスセル(150)が集合的にMOSFETデバイス(10)を規定する、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0090】
第1の導電型を有するドリフト領域(16)を含む半導体層(2)と、ドリフト領域(16)に隣接して配設される第2の導電型を有するウェル領域(18)と、ウェル領域(18)に隣接しに囲まれて配設される第1の導電型を有するソース領域(20)と、ウェル領域(18)の周りに隣接して配設される第2の導電型を有するチャネル領域(28)と、チャネル領域(128)の周辺に当接し半導体セル周辺(155)を規定するJFET領域(29)であって、少なくとも第1の角(69a)、第2の角(69b)を有するJFET領域とを備え、JFET中間領域(29c)が第1の角(69a)に近接して配設される第1の端部(29a)および第2の角(69b)に近接する反対の第2の端部(29b)を有し、チャネル領域(128)の周辺に当接するJFET中間領域(29c)の端部から半導体セル周辺(155)に延びるJFET中間領域(29c)の第1の幅W1が、チャネル領域(128)の周辺に当接する第1の角(69a)および第2の角(69b)のうちの少なくとも1つの端部から半導体セル周辺(155)に延びるJFET領域(29)の第2の幅W2より大きい、半導体デバイスセル(150)。
【0091】
第1の角領域(29a)と第2の角領域(29b)の各々が直角を成す、前項に記載の半導体デバイスセル(150)。
【0092】
チャネル領域(28)が第1の角領域(29a)に近接する第3の角領域(28a)を規定する、任意の前項に記載の半導体デバイスセル(150)。
【0093】
チャネル領域(28)が第2の角領域(29b)に近接する第4の角領域(28b)を規定する、任意の前項に記載の半導体デバイスセル(150)。
【0094】
JFET領域(29)がチャネル領域(28)から半導体セル周辺(155)に延びる、任意の前項に記載の半導体デバイスセル(150)。
【0095】
第1の幅(W1)が6ミクロンと18ミクロンの範囲内にある、任意の前項に記載の半導体デバイスセル(150)。
【0096】
第2の幅(W2)が0.07ミクロンと1.4ミクロンの範囲内にある、任意の前項に記載の半導体デバイスセル(150)。
【0097】
第1の幅(W1)が第2の幅(W2)より少なくとも20%広い、任意の前項に記載の半導体デバイスセル(150)。
【0098】
半導体デバイスセル(150)がMOSFETデバイス(10)である、任意の前項に記載の半導体デバイスセル(150)。
【0099】
第1の導電型を有する半導体層(2)中に少なくとも部分的に配設される半導体デバイスセル(150)の組を備えるシステム(160)であって、各デバイスセル(150)がそれぞれ、第1の導電型を有するドリフト領域(16)を含む半導体層(2)と、ドリフト領域に隣接して配設される第2の導電型を有するウェル領域(18)と、ウェル領域(18)に隣接しに囲まれて配設される第1の導電型を有するソース領域(20)と、ウェル領域(18)の周りに隣接して配設される第2の導電型を有するチャネル領域(28)と、チャネル領域(28)および、チャネル領域(28)の周辺(128)に当接し半導体セル周辺(155)を規定し、少なくとも第1の角(69a)、第2の角(69b)を有するJFET領域(29)とを備え、JFET中間領域(29c)が、第1の角(69a)に近接して配設される第1の端部(29a)および第2の角(69b)に近接する反対の第2の端部(29b)を有し、チャネル領域(128)の周辺に当接するJFET中間領域(29c)の端部から半導体セル周辺(155)に延びるJFET中間領域(29c)の第1の幅W1が、チャネル領域(128)の周辺に当接する第1の角(29a)および第2の角(29b)のうちの少なくとも1つの端部から半導体セル周辺(155)に延びるJFET領域(29)の第2の幅W2より大きい、システム(160)。
【0100】
各半導体デバイスセル(150)が、隣接する半導体デバイスセル(150)のそれぞれの半導体セル周辺(155)と位置合わせされるそれぞれの半導体セル周辺(155)を備える、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0101】
第1の半導体デバイスセル(151)および第2の半導体デバイスセル(152)のそれぞれのJFET中間領域(29c)が、第1の半導体デバイスセル(151)および第2の半導体デバイスセル(152)のそれぞれの半導体セル周辺(155)の部分に沿って当接して、第1の半導体デバイスセル(151)と第2の半導体デバイスセル(152)の間の共有JFET領域(29d)を規定する、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0102】
第1の半導体デバイスセル(151)および第2の半導体デバイスセル(152)のそれぞれのチャネル領域(28)が第1の半導体デバイスセル(151)および第2の半導体デバイスセル(152)のそれぞれのJFET領域(29)によって分離される、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0103】
共有JFET領域(29d)の第3の幅(W3)が、第1の角領域(29a)と第2の角領域(29b)のうちの少なくとも1つにおいて、第1の半導体デバイスセル(151)および第2の半導体デバイスセル(152)のそれぞれのチャネル領域(28)間の第4の幅(W4)より大きい、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0104】
第3の幅W3が、第1の半導体デバイス151の第1の幅(W1)と第2の半導体デバイスセル152の第1の幅(W1)のそれぞれの合計に等しい、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0105】
第4の幅(W4)が、第1の半導体デバイスセル(151)の第2の幅(W2)と第2の半導体デバイスセル(152)の第2の幅(W2)のそれぞれの合計に等しい、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0106】
第1の幅(W1)が12ミクロンと36ミクロンの範囲内にある、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0107】
第2の幅(W2)が0.14ミクロンと2.8ミクロンの範囲内にある、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0108】
第1の幅(W1)が第2の幅(W2)より少なくとも20%広い、任意の前項に記載のシステム(160)。
【0109】
半導体デバイスセル(150)がMOSFETデバイス(10)を規定する、任意の前項に記載のシステム(160)。
【符号の説明】
【0110】
2 半導体層
4 第1の面
6 第2の面
10 MOSFETデバイス
12 ドレイン接点
14 基板層
16 ドリフト領域
18 ウェル領域
20 ソース領域
22 ソース接点
24 誘電体層
26 ゲート電極
28 チャネル領域
28a 第3の角領域、角
28b 第4の角領域、角
29 JFET領域
29a 第1の角領域、第1の端部、第1の角
29b 第2の角領域、第2の端部、第2の角
29c JFET中間領域、JFETセグメント
29d 共有JFET領域
30 ソース領域抵抗
32 チャネル抵抗、反転チャネル抵抗
34 蓄積層抵抗
36 JFET領域抵抗、JFET抵抗
38 ドリフト領域抵抗、ドリフト抵抗
40 ストライプラダーデバイスレイアウト
41 ストライプMOSFETデバイス構造
42 ソース接点領域
43 チャネル長
44 本体接点領域、本体領域
45 距離
46 ソース/本体接点
47 幅
48 基板層抵抗
49 幅
50 デバイスセル
51 セグメント長
52 セグメント長
53 デバイス区域
54 JFET区域
55 幅
60 距離
64 矢印
65 中心領域
66 対角線矢印
69 角
69a 第1の角領域、第1の角
69b 第2の角領域、第2の角
70 グラフ
72 第1の曲線
74 第2の曲線
128 チャネル領域、周辺
150 半導体デバイスセル
151 第1の半導体デバイスセル、第1の隣接セル
152 第2の半導体デバイスセル、第2の隣接セル
153 半導体デバイスセル、第3の隣接セル
154 半導体デバイスセル
155 第4の隣接セル、半導体セル周辺
160 システム、セルラ半導体デバイス
170 システム
L1 長手軸
W1 第1の幅
W2 第2の幅
W3 第3の幅
W4 第4の幅
【外国語明細書】