特開 2024-112855 文脈的に関連があるデバイス補償を生成するためのシステム及び方法

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2024112855

(43)【公開日】2024-08-21

(54)【発明の名称】文脈的に関連があるデバイス補償を生成するためのシステム及び方法

(51)【国際特許分類】

   G06Q 30/012 20230101AFI20240814BHJP

【ＦＩ】

G06Q30/012

【審査請求】有

【請求項の数】1

【出願形態】ＯＬ

【外国語出願】

(21)【出願番号】P 2024077106

(22)【出願日】2024-05-10

(62)【分割の表示】P 2020562135の分割

【原出願日】2019-05-05

(31)【優先権主張番号】15/971,550

(32)【優先日】2018-05-04

(33)【優先権主張国・地域又は機関】US

【公序良俗違反の表示】

（特許庁注：以下のものは登録商標）

１．ｉＰｈｏｎｅ

(71)【出願人】

【識別番号】518319126

【氏名又は名称】ハイラ・モバイル・インコーポレイテッド

【氏名又は名称原語表記】ＨＹＬＡ ＭＯＢＩＬＥ， ＩＮＣ．

【住所又は居所原語表記】１５０７ ＬＢＪ ＦＲＥＥＷＡＹ， ＳＵＩＴＥ ５００， ＦＡＲＭＥＲＳ ＢＲＡＮＣＨ， ＴＸ ７５２３４， Ｕ．Ｓ．Ａ．

(74)【代理人】

【識別番号】110000855

【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所

(72)【発明者】

【氏名】ナイール、ビジュ

(72)【発明者】

【氏名】デュウィべディ、ラジブ、ケイ．

(72)【発明者】

【氏名】ブラット、サニダ、ディー．

(72)【発明者】

【氏名】セッティミ、ジョセフ

(57)【要約】

【課題】家庭用電子機器デバイスの使用を検出することができ、また、家庭用電子機器デバイスの使用及び家庭用電子機器デバイスを使用している間の消費者傾向について判定し、考慮し、調整する保険又は補償プランを生成し、提供することができる方法を提供する。
【解決手段】該方法は、家庭用電子機器デバイスの第１のセンサーからの第１のデータを受信するステップと、第１のデータが、家庭用電子機器デバイスに対する危険を示すか、又は危険に関連するかを決定し、それに応答して、家庭用電子機器デバイスが危険に曝されたことを示す第１の情報を保存するステップとを含む。
【選択図】図１

【特許請求の範囲】

【請求項1】

家庭用電子機器デバイスの第１のセンサーからの第１のデータを受信するステップと、
前記第１のデータが、前記家庭用電子機器デバイスに対する危険を示すか、又は前記危険に関連するかを決定し、それに応答して、前記家庭用電子機器デバイスが前記危険に曝されたことを示す第１の情報を保存するステップと
を含む方法。

【請求項2】

前記第１のデータが第１のしきい値を上回り、その後、第１の時間期間内に第２のしきい値を下回るとき、前記第１のデータが前記家庭用電子機器デバイスに対する前記危険を示し、又は前記危険に関連することを決定するステップをさらに含み、
前記第１の情報が、前記家庭用電子機器デバイスが落とされたことを示す、請求項１に記載の方法。

【請求項3】

前記第１のセンサーが加速度計である、請求項２に記載の方法。

【請求項4】

前記第１のデータが、前記第２のしきい値よりも低い第３のしきい値を下回るとき、又は前記第１のデータが、前記第１のしきい値を上回る前に増加するとき、前記第１のデータが前記家庭用電子機器デバイスに対する前記危険を示し、又は前記危険に関連することを決定するステップをさらに含み、
前記第１の情報が、前記家庭用電子機器デバイスが投げられたことを示す、請求項２に記載の方法。

【請求項5】

前記家庭用電子機器デバイスの第２のセンサーから第２のデータを受信するステップと、
前記第２のデータが第３のしきい値を上回るかどうかを決定するステップと、
前記第２のデータが前記第３のしきい値を上回るとき、前記家庭用電子機器デバイスが、落とされた後に堅い表面に衝突したことを示す第２の情報を保存するステップと
をさらに含む、請求項２に記載の方法。

【請求項6】

前記第２のセンサーがジャイロスコープである、請求項５に記載の方法。

【請求項7】

前記家庭用電子機器デバイスを保護するために、前記家庭用電子機器デバイスのための追加の構成要素を購入するオファーを含む通知メッセージを生成するステップと、
前記電子機器デバイスのディスプレイ上に前記通知メッセージを表示するステップと
をさらに含む、請求項１に記載の方法。

【請求項8】

前記第１の情報を用いて前記家庭用電子機器デバイスのユーザのための危険プロファイルを更新するステップをさらに含む、請求項１に記載の方法。

【請求項9】

前記ユーザが前記家庭用電子機器デバイスを落とす傾向を有することを示す前記危険プロファイルに応答して、前記家庭用電子機器デバイスを保証するための保険料のコストを上げるステップをさらに含む、請求項８に記載の方法。

【請求項10】

イベント監視データベースから複数の識別されたシナリオを取り出すステップと、
前記第１のデータが、前記複数の識別されたシナリオのうちの１つに一致する、前記家庭用電子機器デバイスのユーザの活動を示すとき、前記第１のデータが、前記家庭用電子機器デバイスに対する前記危険を示し、又は前記危険に関連することを決定するステップと
をさらに含む、請求項１に記載の方法。

【請求項11】

前記第１のデータが、前記ユーザが危険なロケーション又はイベントに物理的に存在することを意図することを示し、前記複数の識別されたシナリオのうちの前記１つが、前記危険なロケーション又はイベントにおける存在である、請求項１０に記載の方法。

【請求項12】

前記第１のセンサーが前記家庭用電子機器デバイスのタッチスクリーンである、請求項１１に記載の方法。

【請求項13】

前記第１のデータを検出するために、前記家庭用電子機器デバイスに関連するインターネット・ブラウジング活動、ＧＰＳ活動、電子メール活動、又はユーザ対話をマイニングするステップをさらに含む、請求項１１に記載の方法。

【請求項14】

前記第１のセンサーが、前記家庭用電子機器デバイスのグローバル・ポジショニング・センサーであり、前記第１のデータが、前記ユーザが危険なロケーション又はイベントに物理的に存在することを示し、前記複数の識別されたシナリオのうちの前記１つが、前記危険なロケーション又はイベントにおける存在である、請求項１０に記載の方法。

【請求項15】

前記ユーザが前記活動に従事している間、前記家庭用電子機器デバイスのための追加の保険を保証又は追加するオファーを含む通知メッセージを生成するステップと、
前記家庭用電子機器デバイスのディスプレイ上に前記通知メッセージを表示するステップと
をさらに含む、請求項１０に記載の方法。

【請求項16】

前記第１のデータが、前記家庭用電子機器デバイスによって実行されるアプリケーションとの前記ユーザによる対話又は対話の欠如を含む、請求項１に記載の方法。

【請求項17】

前記アプリケーションと対話し、又は前記アプリケーションと対話することを停止することを前記ユーザに思い出させる通知メッセージを生成するステップをさらに含む、請求項１６に記載の方法。

【請求項18】

前記通知メッセージに対する応答の欠如を検出したことに応答して、前記家庭用電子機器デバイスに関連する保険プランの価格を上げるステップをさらに含む、請求項１７に記載の方法。

【請求項19】

メモリ・デバイスと、
第１のデータを生成する第１のセンサーと、
前記第１のセンサーから前記第１のデータを受信し、前記第１のデータが、前記家庭用電子機器デバイスに対する危険を示すか、又は前記危険に関連するかを決定し、それに応答して、前記家庭用電子機器デバイスが前記危険に曝されたことを示す第１の情報を前記メモリ・デバイスに保存するプロセッサと
を備える家庭用電子機器デバイス。

【請求項20】

家庭用電子機器デバイスのセンサーからデータを受信するステップと、
前記第１のデータが第１のしきい値を上回り、その後、時間期間内に第２のしきい値を下回ることを決定し、それに応答して、前記家庭用電子機器デバイスが落とされたことを示す情報を保存するステップと、
前記情報を用いて前記家庭用電子機器デバイスのユーザのための危険プロファイルを更新するステップと、
前記ユーザが前記家庭用電子機器デバイスを落とす傾向を有することを示す前記危険プロファイルに応答して、前記家庭用電子機器デバイスを保証するための保険料のコストを上げるステップと
を含む方法。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、一般に、家庭用電子機器デバイスに関する。より詳細には、本発明は、家庭用電子機器デバイスの使用を検出するシステム及び方法に関する。

【背景技術】

【0002】

多くの家庭用電子機器デバイスは、平均的消費者にとって高価であると考えられるプライス・ポイントにおいて販売される。結果として、平均的消費者は、家庭用電子機器デバイスを補償し、家庭用電子機器デバイスがなくなるか又は損傷したときに家庭用電子機器デバイスを交換又は修理するために消費者に返金するための補償又は他の保険プランを購入することを時々選ぶ。

【0003】

多くの消費者は、一般的に、保険又は補償プランを購入するが、知られている保険又は補償プランは、従来、家庭用電子機器デバイスの小売価格、家庭用電子機器デバイスを交換するコスト、又は家庭用電子機器デバイスを修理するコストに基づく。しかしながら、知られている保険又は補償プランは、家庭用電子機器デバイスの使用又は家庭用電子機器デバイスを使用している間の消費者傾向を考慮していない。

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

上記に鑑みて、家庭用電子機器デバイスの使用及び家庭用電子機器デバイスを使用している間の消費者傾向について判定し、考慮し、調整する保険又は補償プランを生成し、提供するためのシステム及び方法が必要である。

【図面の簡単な説明】

【0005】

【図1】開示される実施例によるシステムのブロック図である。

【図2】開示される実施例による、電子機器デバイスが落とされたかどうかを検出するための方法の流れ図である。

【図3】開示される実施例による、加速度計測定値をプロットするグラフである。

【図4】開示される実施例による、デバイスを落とす傾向をプロットするグラフである。

【図5】開示される実施例による、危険を調整するための方法の流れ図である。

【図6】開示される実施例による、危険を調整し、警告を生成するための方法の流れ図である。

【図7】開示される実施例による、デバイス減価償却（depreciation）をプロットするグラフである。

【図8】開示される実施例による、デバイス減価償却を考慮するための方法の流れ図である。

【図9】開示される実施例による、デバイス耐久性を考慮するための方法の流れ図である。

【図10】開示される実施例による、デバイス診断に基づいて補償プランを生成するための方法の流れ図である。

【発明を実施するための形態】

【0006】

本発明は多くの異なる形式での実施例が可能であるが、本発明の特定の実施例が図面に示されており、本開示は本発明の原理の例示と考えられるべきであるという理解とともに、本発明の特定の実施例について以下で詳細に説明する。本発明を特定の図示の実施例に限定することは意図されていない。

【0007】

本明細書で開示される実施例は、家庭用電子機器デバイスの使用を検出することができ、また、家庭用電子機器デバイスの使用及び家庭用電子機器デバイスを使用している間の消費者傾向について判定し、考慮し、調整する保険又は補償プランを生成し、提供することができるシステム及び方法を含む。

【0008】

いくつかの実施例では、本明細書で開示するシステム及び方法は、家庭用電子機器デバイス内に含まれるセンサーからのデータを受信するか又は取り出し、データを分析し、データが、家庭用電子機器デバイスが落とされたことを示すかどうかを決定することができる。たとえば、いくつかの実施例では、本明細書で開示するシステム及び方法は、第１のしきい値を上回るだけでなく、所定の時間期間内に第２のしきい値を下回るデータ、又は最初に第２のしきい値を下回り、その後、第１のしきい値を上回り、その後、所定の時間期間内に第２のしきい値を下回るデータなど、家庭用電子機器デバイス内に含まれる加速度計からのデータが、家庭用電子機器デバイスの加速が家庭用電子機器デバイスが落とされたことに一致することを示すかどうかを決定することができる。追加又は代替として、いくつかの実施例では、本明細書で開示するシステム及び方法は、家庭用電子機器デバイス内に含まれるジャイロスコープからのデータが、家庭用電子機器デバイスの回転及び配向が、家庭用電子機器デバイスが落とされ、表面に強く衝突したことに一致することを示すかどうかを決定することができる。

【0009】

いくつかの実施例では、本明細書で開示するシステム及び方法は、家庭用電子機器デバイスへの損傷の潜在的な危険を呈する、家庭用電子機器デバイスに関係する活動を識別することができる。たとえば、いくつかの実施例では、本明細書で開示するシステム及び方法は、家庭用電子機器デバイスのロケーション・データ、家庭用電子機器デバイスの意図されたロケーション・データ、又は家庭用電子機器デバイスのユーザが伴うべき意図されたイベントに基づいて、家庭用電子機器デバイスへの損傷の潜在的な危険を呈する活動を識別することができる。

【0010】

いくつかの実施例では、本明細書で開示するシステム及び方法は、保険若しくは補償プランによって補償される家庭用電子機器デバイス又は他のアイテムに対する潜在的な危険を決定するために、家庭用電子機器デバイスによって実行されるアプリケーションとのユーザ対話又はユーザ対話の欠如を含む、家庭用電子機器デバイスとのユーザ対話を監視することができる。いくつかの実施例では、本明細書で開示するシステム及び方法は、潜在的な危険を呈するものとして識別されるユーザ対話を示す可聴又は視覚警告メッセージをユーザに送信することができる。

【0011】

いくつかの実施例では、本明細書で開示するシステム及び方法は、家庭用電子機器デバイスの減価償却された価値に基づいて家庭用電子機器デバイスについての交換コスト・パーセンテージを識別し、交換コスト・パーセンテージが所定のしきい値を上回るときに、割引された保険又は補償プランを生成し、提供することができる。

【0012】

いくつかの実施例では、本明細書で開示するシステム及び方法は、家庭用電子機器デバイスについての耐久性指標格付け（durability index rating）を識別し、耐久性指標格付けが所定のしきい値を上回るときに、割引された保険又は補償プランを生成し、提供することができる。いくつかの実施例では、本明細書で開示するシステム及び方法は、家庭用電子機器デバイスの様々な形式及びモデルの広範な試験に基づく耐久性指標格付けを識別することができる。

【0013】

いくつかの実施例では、本明細書で開示するシステム及び方法は、家庭用電子機器デバイスに対して診断テストを実行し、家庭用電子機器デバイスの構成要素が機能しないか又は壊れたかどうかを決定し、所定の数の構成要素が機能しないとして識別されたときに、割引される保険又は補償プランを生成し、提供することができる。いくつかの実施例では、割引された保険又は補償プランの価値は、どの構成要素が機能しないとして識別されるかと、過去のポリシー・クレーム・データに基づいて、どのくらいの頻度でその機能しない構成要素が壊れたかとに基づき得る。

【0014】

図１は、本明細書で開示する方法を実装することができる、開示される実施例によるシステム１００のブロック図である。見られるように、システム１００は、ユーザ１によって動作させられ得、ソフトウェア・アプリケーション２を実行することができる、家庭用電子機器デバイス３を含むことができる。いくつかの実施例では、ソフトウェア・アプリケーション２は、家庭用電子機器デバイス３内に含まれる１つ又は複数のセンサー４と通信し、１つ又は複数のセンサー４からのデータを受信するか又は取り出すことができる。いくつかの実施例では、家庭用電子機器デバイス３は、スマートフォン、タブレット、又はラップトップ・コンピュータを含むことができる。家庭用電子機器デバイス３がスマートフォンであるとき、家庭用電子機器デバイスは、タッチスクリーン、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、グローバル・ポジショニング・システム（ＧＰＳ：Global Positioning System）、気圧計、周辺光センサー、プロキシミティ・センサー、及び指紋センサーのうちの１つ又は複数を含む、センサー４のうち、最大８つを含むことができる。追加又は代替として、いくつかの実施例では、センサー４は、ソフトウェア２がビデオ・アナリティクス・ソフトウェアを含むときにデータを収集することができる、１つ又は複数のカメラを含むことができる。

【0015】

いくつかの実施例では、ソフトウェア・アプリケーション２は、家庭用電子機器デバイス３上で記憶され、実行され得る。代替的に、いくつかの実施例では、ソフトウェア・アプリケーション２は、ウェブベースであり得、家庭用電子機器デバイス３が、ソフトウェア・アプリケーション２に関連するウェブサイト・ユニバーサル・リソース・ロケータ（ＵＲＬ：Universal Resource Locator）に、又はソフトウェア・アプリケーション２によって識別される周期的間隔においてナビゲートするときに、センサー４からデータを取り出すことができる。

【0016】

いくつかの実施例では、ソフトウェア・アプリケーション２は、センサー４から受信されたデータに基づいてユーザ危険プロファイル５を生成し、ユーザ危険プロファイル５をデータベース・デバイスに保存することができる。たとえば、いくつかの実施例では、ソフトウェア・アプリケーション２は、家庭用電子機器デバイス３が、家庭用電子機器デバイス３を落とす傾向を示す所定の数の回数、ユーザ１によって落とされたかどうかを決定するために、センサー４からのデータを使用することができる。それに応答して、ソフトウェア・アプリケーション２は、ユーザ１が、家庭用電子機器デバイス３を落とす傾向を有することを示すためにユーザ危険プロファイル５を生成することができ、したがって、補償するべき所定のレベルの危険に関連する。

【0017】

いくつかの実施例では、ソフトウェア・アプリケーション２及び家庭用電子機器デバイス３は、ロング・ターム・エヴォリューション（ＬＴＥ：Long Term Evolution）、４Ｇ、ＷｉＦｉ、又は他のインターネットベース接続など、ネットワーク接続を介して、ユーザ危険プロファイル５を補償及び保険オファリング・システム７に送信することができ、いくつかの実施例では、補償及び保険オファリング・システム７は、所定のＵＲＬにおいてアクセス可能であり得る、クラウドベース・サーバを含むことができる。いくつかの実施例では、補償及び保険オファリング・システム７はまた、他のソースからの入力データ６を受信するか又は取り出すことができる。たとえば、入力データ６は、家庭用電子機器デバイス３の安全に対する危険の増加を提示するロケーションの識別、家庭用電子機器デバイス３の安全に対する危険の増加を提示するイベントの時間及び日付の識別、別のデバイスとのユーザ１の過去の対話の識別、又はユーザ１が家庭用電子機器デバイス３を所有し、使用することに関連する危険に影響を及ぼし得る他のファクタの識別を含むことができる。

【0018】

ユーザ危険プロファイル５と入力データ６とに基づいて、補償及び保険オファリング・システム７は、ユーザ及び家庭用電子機器デバイス３に合わせてカスタマイズされた危険ベース・ポリシー・オファリング（risk based policy offering）８を生成することができる。たとえば、いくつかの実施例では、危険ベース・ポリシー・オファリング８は、ユーザ１のために家庭用電子機器デバイス３を補償するカスタム価格を含むことができ、いくつかの実施例では、危険ベース・ポリシー・オファリング８は、ユーザ１と家庭用電子機器デバイス３とに関連する保険又は補償プランのための規約及び補償の範囲を含むことができる。いくつかの実施例では、危険ベース・ポリシー・オファリング８は、ソフトウェア・アプリケーション２が、危険ベース・ポリシー・オファリング８の寿命中に常に家庭用電子機器デバイス２上にインストールされることと、家庭用電子機器デバイスからソフトウェア・アプリケーション２を削除すると危険ベース・ポリシー・オファリング８に関連する保険補償が無効になることを要求する、危険ベース・ポリシー・オファリング８に関連するサービス利用規約中の規定を含むことができる。

【0019】

本明細書で開示するように、家庭用電子機器デバイス３に対する一般的な一定の危険は、ユーザ１が家庭用電子機器デバイス３を落とし、それによって家庭用電子機器デバイス３が損傷することである。たとえば、ユーザ１が、十分な高さから、特定の様態で家庭用電子機器デバイス３を落とした場合、家庭用電子機器デバイス３のスクリーンが粉砕し得る。したがって、ソフトウェア・アプリケーション２によって測定され、ユーザ危険プロファイル５中に含まれる重要なファクタは、ユーザ１がいつどのくらいの頻度で家庭用電子機器デバイス３を落とすかである。

【0020】

この点について、ソフトウェア・アプリケーション２は、家庭用電子機器デバイス３が、強い衝撃を受けることになる高さから落とされるたびに、外傷イベントを識別することができ、ソフトウェア・アプリケーション２は、ユーザ危険プロファイル５を作成するために外傷イベントを使用することができる。いくつかの実施例では、ソフトウェア・アプリケーション２は、将来の落下を防ぐための１つ又は複数の示唆された先見的アクションを含む通知メッセージ（たとえば、電子メール通知、プッシュ通知）を生成することによってなど、ユーザ１と通信することができる。たとえば、１つ又は複数の示唆された先見的アクションは、ユーザ１が、家庭用電子機器デバイス３のための衝撃吸収ケース、家庭用電子機器デバイスのためのスクリーン・プロテクタ、又はユーザ１によって保持されている間、家庭用電子機器デバイス３のハウジングに対する摩擦の量を増やす把持ストリップを購入することを含み得る。いくつかの実施例では、通知メッセージは、ユーザ１が平均よりも多く家庭用電子機器デバイス３を落とすことを示唆するデータなど、示唆された先見的アクションのための１つ又は複数の理由を含み得る。

【0021】

本明細書で開示するように、ソフトウェア・アプリケーション２は、家庭用電子機器デバイス３がいつ落とされたかを識別することができる。たとえば、いくつかの実施例では、ソフトウェア・アプリケーション２は、家庭用電子機器デバイス３が落とされたかどうかを決定するために、加速度計など、センサー４からのデータを監視することができる。いくつかの実施例では、ソフトウェア・アプリケーション２は、家庭用電子機器デバイス３が堅い表面（たとえば、セメントの床）に衝突したときの損傷を招く落下と、家庭用電子機器デバイス３が柔らかい表面（たとえば、カウチ）に衝突したときの無害な落下とを区別するために、落とされた家庭用電子機器デバイス３の衝撃レベルを識別することができる。いくつかの実施例では、ソフトウェア・アプリケーション２は、加速度計又はジャイロスコープなど、センサー４から収集されたデータを使用して衝撃レベルを検証することができる。

【0022】

図２は、開示される実施例による、家庭用電子機器デバイス３が落とされたかどうかを検出するための方法２００の流れ図である。見られるように、方法２００は、３－１と同様に、背景サービスを開始することを含むことができる。たとえば、背景サービスは、落下を示す条件を検出するためにセンサー４からのデータを継続的に監視するために、家庭用電子機器デバイス３にソフトウェア・アプリケーション２をインストールすることによって開始され得る。いくつかの実施例では、背景サービスは、家庭用電子機器デバイス３の定期的使用中にユーザ１に気づかれないことがある。

【0023】

方法２００はまた、３－２と同様に、下側及び上側しきい値並びに時間間隔を設定することを含むことができる。いくつかの実施例では、下側及び上側しきい値並びに時間間隔は事前決定され得、いくつかの実施例では、上側しきい値は下側しきい値よりも大きくなり得る。たとえば、上側しきい値は、家庭用電子機器デバイス３が、損傷を招く落下として資格を得るために落とされなければならない高さと対応する加速値に設定され得る。追加又は代替として、いくつかの実施例では、下側及び上側しきい値は、ソフトウェア・アプリケーション２がインストールされた家庭用電子機器デバイス３のタイプに基づき得る。たとえば、ｉＰｈｏｎｅ ８ ＰｌｕｓはｉＰｈｏｎｅ ８よりも重くなり得、したがって、落とされたときに、ｉＰｈｏｎｅ ８ Ｐｌｕｓに対する衝撃の力はｉＰｈｏｎｅ ８よりも高くなり得る。したがって、ｉＰｈｏｎｅ ８ Ｐｌｕｓにインストールされたソフトウェア・アプリケーション２は、ｉＰｈｏｎｅ ８にインストールされたソフトウェア・アプリケーション２が上側しきい値を設定するよりも高い上側しきい値を設定し得る。追加又は代替として、いくつかの実施例では、上側及び下側しきい値は、加速度計によって測定される加速値、ジャイロスコープによって測定される角速度値、及び／又はジャイロスコープと磁力計とによって測定される配向値を含む、センサー４からのデータと識別され得る。いずれかの実施例において、下側及び上側しきい値は、本明細書で説明した同じ一般的なパターンに従う落下を識別することを容易にする値で設定され得る。

【0024】

方法２００はまた、加速度計からのデータが落下を示すかどうか、すなわち、家庭用電子機器デバイス３の加速度が上側しきい値を上回り、その後、時間間隔内で下側しきい値を下回ったことをデータが示すかどうか、又は、３－３と同様に、家庭用電子機器デバイス３の加速度が最初に下側しきい値を下回り、その後上側しきい値を上回り、その後下側しきい値を下回ったことをデータが示すかどうかをソフトウェア・アプリケーション２が決定することを含むことができる。いくつかの実施例では、加速度計は、３つの方向におけるデータを測定するために、３つの軸（ｘ軸、ｙ軸、及びｚ軸）をもつ３軸加速度計を含むことができ、加速度計からのデータはメートル毎秒毎秒で測定され得る。加速度計が３軸加速度計であるとき、ソフトウェア・アプリケーション２は、以下のように、３つの軸に関連するデータの幾何平均を計算することができる、すなわち、｜Ａ_Ｔ｜＝ｓｑｒｔ（ａ_ｘ ^２、ａ_ｙ ^２、ａ_ｚ ^２）。３－３の条件が満たされなかったときに、ソフトウェア・アプリケーション２は３－３を繰り返すことができる。しかしながら、３－３の条件が満たされたとき、方法２００は３－４に続くことができる。

【0025】

方法２００によれば、図３は、開示される実施例による、加速度計測定値をプロットするグラフ３００であり、上側しきい値３０２と、下側しきい値３０４と、落下３０６を示すデータとを識別する。当業者によって知られているように、加速度計からのデータは重力（たとえば９．８１ｍ／ｓ^２）を含むことができる。したがって、家庭用電子機器デバイス３が表面上で静止しているとき、加速度計からのデータは９．８１であり得る。しかしながら、家庭用電子機器デバイスが下方に落ちているとき、加速度計からのデータは０であり得る。この点について、図３に見られるように、落下の間、加速度計からのデータは、最初に下側しきい値３０４を下回り（たとえば、自由落下中、加速度計データ＝０）、その後上側しきい値３０２を上回り（たとえば、表面に衝突し、表面から跳ね返ったとき、加速度計データ＝３６）、その後時間間隔（たとえば２０ｍｓ）内で下側しきい値３０４を下回ることができる（たとえば、表面から跳ね返った後、自由落下中、加速度計データ＝０）。

【0026】

いくつかの実施例では、最初に下側しきい値３０４を下回った後、加速度計からのデータが、その後、上側しきい値３０２を下回る中間しきい値を上回ったとき、方法２００は、家庭用電子機器デバイス３が柔らかい表面上に落とされたこと、したがって、落下が無害であったことを決定することができる。

【0027】

方法２００はまた、３－４と同様に、落下が、衝突しきい値を上回る衝突で終わったかどうかをソフトウェア・アプリケーション２が決定することを含むことができる。たとえば、いくつかの実施例では、方法２００は、家庭用電子機器デバイス３が堅い表面に衝突したときの、損傷を招く落下と、家庭用電子機器デバイス３が柔らかい表面に衝突したときの無害な落下とを区別するために、落とされた家庭用電子機器デバイス３の衝撃レベルを識別することができる。この点について、いくつかの実施例では、方法２００は、アジマス（ｘ軸の周りの角度）方向、ピッチ（ｙ軸の周りの角度）方向、及びロール（ｚ軸の周りの角度）方向（^θＸ、^θＹ、^θＺ）における、家庭用電子機器デバイス３の回転及び／又は配向を示すジャイロスコープからのデータなど、センサー４からのデータを用いて、落下を検証することができる。いくつかの実施例では、加速度計からのデータが上側しきい値を上回った後、ソフトウェア・アプリケーション２は、家庭用電子機器デバイス３の回転の幾何平均を以下のように毎秒度で計算することができる、すなわち、^ωＴ＝ｓｑｒｔ（^ωｘ^２、^ωｙ^２、^ωｚ^２）。次いで、ソフトウェア・アプリケーション２は、回転と配向との幾何平均が衝撃しきい値を上回ったとき、落下が、損傷を招く落下であったことを確認することができる。いくつかの実施例では、衝撃しきい値は、落下中に堅い表面に衝突し、及び／又は落下して損傷を招く家庭用電化製品３の回転値と配向値とに基づいて設定され得、そのような値は、家庭用電子機器デバイスのモデリングと試験とを介して識別され得る。

【0028】

方法２００が、落下が、損傷を招く落下であったことを確認すると、方法２００は、３－５と同様に継続することができる。しかしながら、方法２００が、落下が、損傷を招く落下であったことを確認しなかったとき、方法２００は、３－３と同様に継続することができ、ソフトウェア・アプリケーション２は、落下が無害な落下であったことを確認することができる。

【0029】

最後に、方法２００は、３－５と同様に、ソフトウェア・アプリケーション２が、補償及び保険オファリング・システム７など、クラウド・サーバ上で落下を登録することを含むことができる。いくつかの実施例では、落下を登録することは、ソフトウェア・アプリケーション２がユーザ１と家庭用電子機器デバイス３とについての危険プロファイル５を更新することを含むことができる。この点について、図４は、開示される実施例による、デバイスを落とす傾向をプロットするグラフ４００であり、時間期間にわたる４つの落下を識別する。

【0030】

いくつかの実施例では、ソフトウェア・アプリケーション２は、下側しきい値よりも低くなり得る投げられしきい値（thrown threshold value）を設定することができる。これらの実施例では、加速度計からのデータが投げられしきい値を下回るとき、ソフトウェア・アプリケーション２は、危険ベース・ポリシー・オファリング８によって補償されないことがあるイベントである、家庭用電子機器デバイス３が投げられたことを決定することができる。追加又は代替として、ソフトウェア・アプリケーション２は、加速度計からのデータが最初に下側しきい値を下回る前に増加したときに、家庭用電子機器デバイス３が上方に投げられたことを決定することができる。

【0031】

ソフトウェア・アプリケーション２が、ユーザ１が家庭用電子機器デバイス３を落とす傾向を有する（たとえば、時間期間内の落下の回数が所定のしきい値を上回る）ことを決定したとき、補償及び保険オファリング・システム７は、ケース又はスクリーン・プロテクタを購入するユーザ１へのオファーを含み、ユーザ１が家庭用電子機器デバイス３を落とす傾向を有することを示すデータが添付され得る、家庭用電子機器デバイス３への通知メッセージを生成することができる。さらに、補償及び保険オファリング・システム７は、ユーザ１が家庭用電子機器デバイス３を落とす傾向を有することを決定したことに応答して、危険ベース・ポリシー・オファリング８の価格を引き上げ、ユーザ１にそのように通知することができる。

【0032】

図５は、たとえば、家庭用電子機器デバイス３を保証すること又は補償することに関与する危険に影響を及ぼし得る、ユーザ・イベントとユーザ活動とに基づいてユーザ１のための危険プロファイルを生成することによって、開示される実施例による、危険を調整するための方法５００の流れ図である。

【0033】

見られるように、方法５００は、４－１と同様に、イベント検出プロセスを開始することを含むことができる。いくつかの実施例では、イベント検出プロセスは、図２に関して説明した背景サービスとともに動作する背景サービスを含むことができる。イベント検出プロセスを開始した後、方法５００は、４－４と同様に、ユーザ・イベント及びユーザ活動のうちのいずれかが、識別された危険シナリオのうちのいずれかに一致するかどうかを決定するために、ソフトウェア・アプリケーション２又は補償及び保険オファリング・システム７が、４－２と同様に、ユーザ・イベント及びユーザ活動を識別することと、４－３と同様に、イベント監視データベースから、識別された危険シナリオを取り出すこととを含むことができる。４－４と同様に、一致が識別されない場合、方法５００は、ソフトウェア・アプリケーション２が、４－２と同様に、ユーザ・イベント及びユーザ活動について監視することと、４－３と同様に、識別された危険シナリオを取り出すこととを継続することを含むことができる。しかしながら、方法５００が、ユーザ・イベント及びユーザ活動のうちの１つと、識別された危険シナリオのうちの１つとの間の一致を識別したときに、方法５００は、ソフトウェア・アプリケーション２が、４－５と同様に、４－３と同様に識別されたユーザ・イベント及びユーザ活動のうちの１つをクラウド・サーバ上に登録することを含むことができる。

【0034】

実例として、ユーザ１は、家庭用電子機器デバイス３を高い高さに保持している間にビデオ又は写真をキャプチャする可能性があるので、又は、そのような危険性の高いイベントに関連する大群衆が、家庭用電子機器デバイス３が盗まれる可能性を高めるので、識別された危険シナリオのうちの１つは、ユーザ１が、家庭用電子機器デバイス３について高い危険を有するコンサート、スポーツ・イベント、ストリート・フェスティバル、又は政治的な行進に参加することを含むことができる。ソフトウェア・アプリケーション２は、たとえば、ユーザ１のインターネット・ブラウジングを監視し、家庭用電子機器デバイス３が、チケット購入を確認する電子メールを受信したことを決定することによって、又はユーザ１のテキスト・メッセージを監視することによって、ユーザ１がコンサートのチケットを購入したか又は購入しているかどうかを決定するために、識別された危険シナリオ（たとえば、コンサート参加）を取り出し、家庭用電子機器デバイス３を通してユーザ１の活動を監視することができる。ユーザ１がコンサートのチケット購入したことを検出したことに応答して、たとえば、ソフトウェア・アプリケーション２は、識別された危険シナリオとの一致を識別することができ、４－５と同様に、ユーザがクラウド・サーバにコンサート・チケット購入を購入したことを登録することができる。

【0035】

別の実例として、識別された危険シナリオのうちの１つは、ユーザ１が国際間を移動するか、又は別の危険性の高いロケーションに移動することを含むことができる。ソフトウェア・アプリケーション２は、識別された危険シナリオ（たとえば海外旅行）を取り出し、ユーザ１の活動を監視して、たとえば、ユーザ１によってナビゲーション・ソフトウェア（たとえば、Ｗａｚｅ、Ｇｏｏｇｌｅマップ）に入力された宛先アドレスを監視することによって、又は国際ロケーション、危険に特に関連する特定の国（たとえば発展途上国）、又は危険な若しくは安全でない地理的ロケーション（たとえば、犯罪が多い近隣）のＧＰＳ座標に対する、家庭用電子機器デバイス３のＧＰＳ座標を監視することによって、ユーザ１が、国際ロケーション、危険に特に関連する特定の国、又は危険な若しくは安全でない地理的ロケーションへのチケットを購入したか、そこにある宿所を予約したか、又はそこに物理的に存在するかどうかを決定することができる。ユーザ１が国際ロケーションへのチケットを購入したことを検出したことに応答して、たとえば、ソフトウェア・アプリケーション２は、識別された危険シナリオとの一致を識別することができ、ユーザ１が、４－５と同様に、国際ロケーションへのチケットを購入したことをクラウド・サーバに登録することができる。

【0036】

いくつかの実施例では、ソフトウェア・アプリケーション２が、ユーザ・イベント及びユーザ活動のうちの１つが、識別された危険シナリオのうちの１つに一致することを決定したとき、補償及び保険オファリング・システム７は、識別された危険シナリオのうちの１つに出席しているか又は移動しているユーザの任意の又はすべての部分に対して強化された補償又は高められた保険を与えるために、ユーザが、識別された危険シナリオのうちの１つに出席するか又は移動する前の任意の時間に追加の補償又は保険を購入するユーザ１へのオファーを含む、家庭用電子機器デバイス３への通知メッセージを生成することができる。

【0037】

図５のように、図６は、開示される実施例による、たとえば、家庭用電子機器デバイス３によって実行される他のアプリケーション内でユーザ１のユーザ活動を監視することによって、危険を調整し、警告を生成するための方法６００の流れ図である。そうする際、方法２００は、家庭用電子機器デバイス３を通してユーザ１の危険な挙動を識別し、家庭用電子機器デバイス３のためだけではなく、補償及び保険オファリング・システム７を通して保険又は補償プランを提供することができる。たとえば、補償及び保険オファリング・システム７は、家庭用電子機器デバイス３に記憶されたデータ、ユーザ１の家庭にある固定電子機器、又はユーザ１の行為のための保険又は補償を提供することができる。

【0038】

見られるように、方法６００は、１０－１と同様に、行為監視プロセスを開始することを含むことができる。いくつかの実施例では、行為監視プロセスは、図２に関して説明した背景サービス又は図５に関して説明したイベント検出プロセスとともに動作する、背景サービスを含むことができる。行為監視プロセスを開始した後、方法６００は、ソフトウェア・アプリケーション２が、１０－３と同様に、ユーザ・イベント及びユーザ活動のうちのいずれかが、保険のための適切性を有するアプリケーション及び行為のうちのいずれかに一致するかどうかを決定するために、１０－２と同様に、データベースから、保険のための適切性を有するアプリケーション及び行為を識別することと、４－２と同様に、ユーザ・イベント及びユーザ活動を識別することとを含むことができる。方法６００は、家庭用電子機器デバイス３のユーザ・インターフェース又はタッチスクリーンを監視することによってユーザ活動を決定することができる。４－２と同様に識別されたユーザ・イベント及びユーザ活動のうちのいずれも、１０－２と同様に識別されたアプリケーション及び行為に一致しない場合、方法６００は、ソフトウェア・アプリケーション２が、４－２と同様に、ユーザ・イベントとユーザ活動について監視することを継続することを含むことができる。しかしながら、４－２と同様に識別されたユーザ・イベント及びユーザ活動のうちの１つが、１０－２と同様に識別されたアプリケーション及び行為のうちの１つに一致する場合、方法６００は、ソフトウェア・アプリケーション２が、４－５と同様に、４－３と同様に識別されたユーザ・イベント及びユーザ活動のうちの１つをクラウド・サーバに登録することを含むことができる。

【0039】

最後に、方法６００は、１０－５と同様に、４－２と同様に識別されたユーザ・イベント及びユーザ活動のうちの１つが、ユーザ１に警告するための通知メッセージを必要とするかどうかを決定することを含むことができる。そうである場合、１０－６と同様に、通知メッセージが生成され、ユーザ１に可聴的に又は可視的に提示され得る。

【0040】

実例として、１０－２と同様に識別されたアプリケーション及び行為のうちの１つは、ユーザ１のホーム・セキュリティ・システムを制御するアプリケーションを含むことができる。ソフトウェア・アプリケーション２が、ＧＰＳデータを通して、ユーザ１が家から離れていることを決定したとき、ソフトウェア・アプリケーション２は、ユーザ１が、ホーム・セキュリティ・システムを制御するアプリケーションを介して、ホーム・セキュリティ・システムを装備したかどうかを決定することができる。ユーザ１が、ホーム・セキュリティ・システムを制御するアプリケーションを介して、ホーム・セキュリティ・システムを装備していなかったとき、ソフトウェア・アプリケーション２は、ホーム・セキュリティ・システムを制御するアプリケーションを介して、ホーム・セキュリティ・システムを装備することをユーザ１に思い出させるために通知メッセージを生成することができる。ホーム・セキュリティ・システムを一貫して装備しないと、又はそうするためのリマインダに応答しないと、危険ベース・ポリシー・オファリング８におけるコストが増加し得る。

【0041】

別の実例として、１０－２と同様に識別されたアプリケーション及び行為のうちの１つは、家庭用電子機器デバイス３に記憶されたデータをバック・アップするアプリケーションを含むことができる。ソフトウェア・アプリケーション２は、ユーザ１が、家庭用電子機器デバイス３に記憶されたデータをバック・アップするアプリケーションを介して、家庭用電子機器デバイス３をバック・アップすることを監視することができ、所定の時間期間内でバック・アップしないと、ソフトウェア・アプリケーション２が、危険ベース・ポリシー・オファリング８を介して、家庭用電子機器デバイス３に記憶されたデータをバック・アップするサービスを提供し、及び／又は家庭用電子機器デバイス３を自動的にバック・アップすることができる。

【0042】

一般に、家庭用電子機器デバイス３を修理又は交換するコストは時間とともに急激に低下する。たとえば、図７は、ｉＰｈｏｎｅ ６ｓモバイル・デバイス、ｉＰｈｏｎｅ Ｘモバイル・デバイス、及びサムスン・ギャラクシーＳ６モバイル・デバイスについてのデバイス減価償却をプロットするグラフである。図７に示されているように、デバイスの価値の７０～８０％が１年後に失われる。したがって、本明細書で開示するシステム及び方法は、デバイス減価償却に基づく割引された保険プランを提供することができる。

【0043】

図８は、たとえば、保険オファリングの価格を減価償却された価値に基づかせることによって、開示される実施例による、デバイス減価償却を考慮するための方法８００の流れ図である。たとえば、家庭用電子機器デバイス３は、より新しいバージョンが常に開発されているので、家庭用電子機器デバイス３がいつ購入されたかにかかわらず、発売日から価値が下がり得る。この点について、ｉＰｈｏｎｅ ８は、７５０ドルのリリース価格で２０１７年１０月に発売され、その後、延長時間期間の間、その価格で販売され続けた。とはいえ、ｉＰｈｏｎｅ ８の価値は週当たり約１％下がり、下限は市場における需要によって決定される。

【0044】

図８に見られるように、方法８００は、８０１と同様に、家庭用電子機器デバイスの型式及びモデルを決定することと、８０２と同様に、家庭用電子機器デバイス３の交換コスト・パーセンテージを識別することとを含むことができる。いくつかの実施例では、交換コスト・パーセンテージは、以下のように識別され得る、すなわち、

【数1】

ただし、リリース価格は、家庭用電子機器デバイス３が最初に発売されたときの、家庭用電子機器デバイス３の小売価格であり得、ＡＳＰ（Ａｖｅｒａｇｅ Ｓｅｌｌｉｎｇ Ｐｒｉｃｅ）は、流通市場における家庭用電子機器デバイス３の平均販売価格であり得る。ＡＳＰは、毎月又はある他の周期的間隔において更新され得る。いくつかの実施例では、方法８００は、それらの各々が、係数を割り当てられ、交換コスト・パーセンテージを識別するために使用される式に組み込まれ得る、発売日からの経過月数、デバイス属性、季節的影響、マクロ変数、及び世界的又は地理的災難（たとえば、貿易に影響を及ぼす政治的混乱、又は取引を停止させ、それによって北アメリカにおける家庭用電子機器デバイスの供給が影響を受ける、アジアにおける台風）など、追加の変数を交換コスト・パーセンテージの要因として含めることができる。

【0045】

次いで、方法８００は、８０４と同様に、交換コスト・パーセンテージをしきい値と比較することを含むことができる。交換コスト・パーセンテージがしきい値を上回るとき、方法８００は、８０６と同様に、ユーザ１に対する割引された保険オファリングを拡張することを含むことができる。たとえば、スマートフォンが、２０１８年１月１日に１０００ドル（たとえばリリース価格）で購入され、２０１９年１２月１日に３００ドル（たとえばＡＳＰ）と評価された場合、交換コスト・パーセンテージは７０％となり得、方法８００は、５０％割引で、割引された保険オファリングを提供することができる。

【0046】

家庭用電子機器デバイスのための何らかの技術は家庭用電子機器デバイス３の耐久性を高めることができる。たとえば、いくつかのスマートフォンは有機発光ダイオード（ＯＬＥＤ：ｏｒｇａｎｉｃ ｌｉｇｈｔ ｅｍｉｔｔｉｎｇ ｄｉｏｄｅ）ディスプレイを含むことができる。より高い表示品質に加えて、ＯＬＥＤディスプレイは、より高い耐久性と、ひび及びかき傷のより低い傾向とを有することができる。実際、ＯＬＥＤスクリーンを有するｉＰｈｏｎｅ ７は、１０フィートの距離から落下させた回数の６％のみ壊れるが、ＬＣＤスクリーンを有するｉＰｈｏｎｅ ６は、同じ距離から落下させた回数の７４％壊れること、及びｉＰｈｏｎｅ ７は、ｉＰｈｏｎｅ ６と比較して、後面ガラス、後面カメラ、前面カメラ、及びラウド・スピーカーの損傷の可能性が低下していることを、試験が示している。したがって、本明細書で開示するシステム及び方法は、デバイス耐久性に基づく割引された保険プランを提供することができる。

【0047】

図９は、たとえば、保険オファリングの価格をデバイス耐久性に基づかせることによって、開示される実施例による、デバイス耐久性を考慮するための方法９００の流れ図である。見られるように、方法９００は、６－１と同様に、危険評価プロセスを開始することを含むことができる。いくつかの実施例では、危険評価プロセスは、図２に関して説明した背景サービス、図５に関して説明したイベント検出プロセス、又は図７に関して説明した行為監視プロセス１０－１とともに動作する、背景サービスを含むことができる。危険評価プロセスにおいて開始した後、方法９００は、たとえば、家庭用電子機器デバイス３に記憶されたデータ、補償及び保険オファリング・システム７によって記憶されたユーザ１のプロファイル、又はインターネットを介して送られたＴＣＰ／ＩＰパケットを参照することによって、６－２と同様に、家庭用電子機器デバイス３の型式及びモデルを決定することを含むことができる。次いで、方法９００は、６－３と同様に、デバイス耐久性指標データベースから、型式とモデルとに関連するデバイス耐久性指標格付けを取り出すことと、６－４と同様に、デバイス耐久性指標格付けが所定のしきい値を上回るかどうかを決定することとを含むことができる。６－４と同様に、デバイス耐久性指標格付けが所定のしきい値を上回るとき、方法９００は、補償及び保険オファリング・システム７が、割引されたレートを提供することを含むことができる。

【0048】

いくつかの実施例では、本明細書で開示するシステム及び方法はまた、複数の型式及び複数のモデルの有意の診断試験と、それの集計データとに基づいて、複数の型式の各々及び複数のモデルの各々について、それぞれのデバイス耐久性指標格付けを用いて、デバイス耐久性指標データベースを作成し、ポピュレートすることを含むことができる。追加又は代替として、本明細書で開示するシステム及び方法は、複数の型式の各々及び複数のモデルの各々についてのそれぞれのデバイス耐久性格付けを、それぞれのデバイスを形成する複数の部品の各々についてのそれぞれの部品耐久性格付けと識別することができる。

【0049】

いくつかの状況では、家庭用電子機器デバイス３は壊れ得るが、ユーザ１は、家庭用電子機器デバイス３の残りの機能構成要素を補償することを望み得る。図１０は、たとえば、診断テストの結果に基づく専用保険プランを生成することによって、開示される実施例による、デバイス診断に基づく補償プランを生成するための方法１０００の流れ図である。

【0050】

見られるように、方法１０００は、ソフトウェア・アプリケーション２が、９－２と同様に、診断テストを実行し、診断テストの結果に基づいて、９－３と同様に、家庭用電子機器デバイス３のすべての構成要素が機能しているかどうかを決定することを含むことができる。診断テストが、家庭用電子機器デバイス３のすべての構成要素が十分に機能していることを示すとき、方法１０００は、ソフトウェア・アプリケーション２が、それを示す報告を生成することを含むことができ、補償及び保険オファリング・システム７は、９－４と同様に、標準レート保険プランを提供することができる。しかしながら、診断テストが、家庭用電子機器デバイス３の構成要素のうちの１つ又は複数が機能していないことを示すとき、ソフトウェア・アプリケーション２は、９－５と同様に、診断テストで不合格になった家庭用電子機器デバイス３の構成要素を含む除外リストを識別する報告を作成することができる。次いで、方法１０００は、ソフトウェア・アプリケーション２が、５－３と同様に、補償オファリング・データベースを参照するために除外リストを使用し、９－６と同様に、免責事項をもつ専用オファーを与えることができる、補償及び保険オファリング・システム７に除外リストを送信することを含むことができる。

【0051】

たとえば、診断テストにより、家庭用電子機器デバイス３の前面カメラが機能していないことが明らかになった場合、補償及び保険オファリング・システム７は、前面カメラの補償を除外し、それに応じて割引される保険プランを提供することができる。いくつかの実施例では、割引の額は、そのような機能していない構成要素（たとえば前面カメラ）の損傷を賠償請求する保険金請求のパーセンテージに基づき得る。たとえば、比較的少ない保険金請求が前面カメラの損傷を賠償請求する（たとえば１０％）場合、保険プランの価格は、比較的小さい額割引され得る（たとえば５％割引）。代替的に、家庭用電子機器デバイス３のスクリーンが割れ、したがって、機能していない構成要素であり、比較的高い回数の保険金請求がスクリーンの損傷を賠償請求する（たとえば、７５％）場合、割引はより高くなり得る（たとえば４５％割引）。

【0052】

いくつかの実施例では、割引は、家庭用電子機器デバイス３の全体的価値に対する機能していない構成要素の相対的価値に基づき得る。追加又は代替として、いくつかの実施例では、割引は、機能していない構成要素を修理する価格に基づき得る。たとえば、機能していない構成要素を修理する価格が家庭用電子機器デバイス３の機能している構成要素よりも高い場合、割引は、機能していない構成要素を修理する価格が機能している構成要素よりも低かった場合よりも高くなり得る。

【0053】

本明細書で開示するシステム及び方法は、家庭用電子機器デバイス自体のセンサーからのデータに基づいて、家庭用電子機器デバイスを保証する価格を識別することによって、従来技術に勝る実質的な進歩を提示する。さらに、本明細書で開示するシステム及び方法は、家庭用電子機器デバイスによって実行される他の機能又はアプリケーションを中断させることなしに、家庭用電子機器デバイスの背景において実行し、動作するソフトウェア・アプリケーションを介して、危険を生じるイベント及び家庭用電子機器デバイスの作動、家庭用電子機器デバイスの健全性、並びに家庭用電子機器デバイスの全体的状態に関するデータを常に監視し、検出することによって、従来技術を改善する。最後に、本明細書で開示するシステム及び方法は、家庭用電子機器デバイス自体のセンサーと対話し、それによって、家庭用電子機器デバイスがそれ自体を損傷から保護するためにそれ自体の健全性を定期的に監視することを容易にするので、本明細書で開示するシステム及び方法は従来技術に対する改善である。

【0054】

いくつかの実施例について上記で詳細に説明したが、他の改変が可能である。たとえば、上記で説明した論理フローは、望ましい結果を達成するために、説明した特定の順序又は連続順序を必要としない。他のステップが与えられ得、ステップが、説明したフローからなくされ得、他の構成要素が、説明したシステムに追加されるか、又は説明したシステムにから削除され得る。他の実施例は本発明の範囲内であり得る。

【0055】

上記のことから、多数の変形及び改変が、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなしに実施され得ることが認識される。本明細書で説明した特定のシステム又は方法に関するいかなる限定も意図されず、又は推論されるべきでないことを理解されたい。もちろん、本発明の趣旨及び範囲内に入るすべてのそのような改変をカバーすることが意図される。

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【手続補正書】

【提出日】2024-06-07

【手続補正1】

【補正対象書類名】特許請求の範囲

【補正対象項目名】全文

【補正方法】変更

【補正の内容】

【特許請求の範囲】

【請求項1】

家庭用電子機器デバイスの第１のセンサーからの第１のデータを受信するステップと、
前記第１のデータが、前記家庭用電子機器デバイスに対する危険を示すか、又は前記危険に関連するかを決定し、それに応答して、前記家庭用電子機器デバイスが前記危険に曝されたことを示す第１の情報を保存するステップと
を含む方法。

【手続補正2】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】全図

【補正方法】変更

【補正の内容】

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【外国語明細書】