(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024113034
(43)【公開日】2024-08-21
(54)【発明の名称】通信装置及び通信方法
(51)【国際特許分類】
H04W 64/00 20090101AFI20240814BHJP
H04W 4/46 20180101ALI20240814BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20240814BHJP
G08G 1/09 20060101ALI20240814BHJP
【FI】
H04W64/00 171
H04W4/46
H04W84/12
G08G1/09 H
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024090382
(22)【出願日】2024-06-04
(62)【分割の表示】P 2022155797の分割
【原出願日】2014-12-09
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002332
【氏名又は名称】弁理士法人綾船国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】床井 晶勅
(57)【要約】
【課題】
1つの通信フレームで送信できる移動体の位置情報の数を増加させ、車々間におけるマルチホップ通信による位置情報の通信効率を向上させる。
【解決手段】
所定規格の近距離無線通信を行う通信装置(100,200
1,…)間において、情報処理部150が、位置検出部120から送られた自装置の位置情報と、無線送受信部110を介して他通信装置から送信された他通信装置の位置情報(送信装置位置情報)を含む他装置送信位置情報とを取得する。引き続き、情報処理部150が、取得された自装置位置情報及び他装置送信位置情報に基づき、自装置の位置情報と自装置に対する当該他通信装置の相対位置情報とを含む複合位置情報を生成する。そして、情報処理部150が、生成された複合位置情報を、無線送受信部110を利用して外部へ送信する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
近距離無線通信により情報の送受信を行う送受信部と;
前記送受信部を利用して他通信装置から送信された前記他通信装置の位置情報を含む他装置送信位置情報、及び、自装置の位置情報を取得する取得部と;
前記取得部により取得された自装置の位置情報及び他装置送信位置情報に基づき、前記自装置の位置情報と前記自装置に対する前記他通信装置の相対位置情報とを含む複合位置情報を生成し、前記送受信部を利用して前記生成された複合位置情報を外部へ送信する情報生成部と;
を備えることを特徴とする通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置、通信方法及び通信プログラム、並びに、当該通信プログラムが記録された記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、無線LAN通信を利用した通信が、アクセスポイント(AP)装置と端末装置との間や、端末装置と端末装置との間で行われている。こうした無線LAN通信では、多くの場合に、無線LAN通信装置間で位置情報の交換が行われている。
【0003】
こうした位置情報の交換に際しては、情報内容を自由に定義できるサービスセット識別子(SSID)に、無線LAN通信装置の自装置位置の測位結果を反映した情報を含めて送信する技術が知られている。このSSIDには、最大で32文字分の情報を含めることができる。ここで、各文字として、「0」~「9」に対応するコードを含む94種類のコードのうちの1つを選択できるようになっている。なお、94種類のコードのうち、2種類程度は、デリミタ等に使用することが好ましいので、92種類程度を自由に使用することが一般的である。
【0004】
ところで、無線LAN通信装置の位置は、GPS(Global Positioning System)衛星を利用した測位を行った場合には、緯度情報及び経度情報が10進表示で小数第8位までの態様で得られるのが一般的である。かかる測位結果を10進表示に対応して表すため、「0」~「9」に対応するコードを採用すると、北緯/南緯及び東経/西経の区別を含めて、SSIDにおける32文字中の最低23文字を使用することになる。この場合には、当該23文字中においては、11文字が緯度情報のために使用され、12文字が経度情報のために使用される。
【0005】
さて、SSIDは、情報内容を自由に定義できるため、一つの目的のために使用される文字数は少ない方が好ましい。そこで、SSIDを利用して位置情報を送信する際に、そのために使用する文字数を少なくすることができる技術が提案されている(特許文献1参照:以下、「従来例」と呼ぶ)。
【0006】
この従来例の技術では、位置情報の同報送信に際して、緯度情報及び経度情報のそれぞれを、60進表示に変換してSSIDに入れ込むようにしている。かかるSSIDに入れ込まれた位置情報を受信した無線LAN通信装置は、60進表示されている緯度情報及び経度情報を解読するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述した従来例の技術では、緯度情報及び経度情報を60進表示としているので、10進表示でされている場合と比べて、位置情報のために使用する文字数を少なくできる。この結果、従来例の技術によれば、10進表示でされる場合よりも、位置情報の授受に使用する通信量の効率化が図られている。
【0009】
また、上述したように、SSIDでは、92種類程度のコードを利用できるので、緯度情報及び経度情報の表示のために60を超えるN種類のコードを使用したN(≦92)進表示を利用とすると、位置情報のために使用する文字数を更に少なくすることができる。例えば、92種類のコードを使用した92進表示とすると、12桁を使用することで、1m程度の精度で緯度情報及び経度情報を表現することができる。
【0010】
ところで、上述した従来例の技術は、アクセスポイント(AP)装置が、自身の位置情報のみを送信することを想定した技術である。これに対し、車両等の移動体に搭載される端末装置間で無線LAN通信(いわゆる車々間通信)を行って、それぞれが把握している移動体位置をマルチホップ方式で通知するようにすれば、各端末装置が、周辺に存在する端末装置の位置、すなわち、周辺に存在する移動体の位置を把握することができる。こうして周辺に存在する移動体の位置を把握し、把握した情報を利用者に提示するようにすれば、利用者は周辺に存在する移動体の位置を認識することができる。
【0011】
しかしながら、従来例の技術を用いて、複数台の移動体の位置情報をSSID内に収容し、マルチホップ方式による通信(以下、「マルチホップ通信」ともいう)を行うようにすると、1つの通信フレームで送信できる移動体の1m程度の精度の位置情報の数は「2」以下に限られる。これは、SSIDが32文字の情報であり、1台の移動体の1m程度の精度の位置情報には、92進表示したとしても、12文字を使用することになるからである。
【0012】
このため、1つの通信フレームで送信できる移動体の位置情報の数を増加させ、車々間におけるマルチホップ通信による位置情報の通信効率を向上させる技術が望まれている。かかる要請に応えることが、本発明が解決すべき課題の一つとして挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
請求項1に記載の発明は、近距離無線通信により情報の送受信を行う送受信部と;前記送受信部を利用して他通信装置から送信された前記他通信装置の位置情報を含む他装置送信位置情報、及び、自装置の位置情報を取得する取得部と;前記取得部により取得された自装置の位置情報及び他装置送信位置情報に基づき、前記自装置の位置情報と前記自装置に対する前記他通信装置の相対位置情報とを含む複合位置情報を生成し、前記送受信部を利用して前記生成された複合位置情報を外部へ送信する情報生成部と;を備えることを特徴とする通信装置である。
【0014】
請求項7に記載の発明は、近距離無線通信により情報の送受信を行う送受信部と;前記送受信部を利用して他通信装置から送信された前記他通信装置の位置情報を含む他装置送信位置情報、及び、自装置の位置情報を取得する取得部と;を備える通信装置において使用される通信方法であって、前記取得部により取得された自装置の位置情報及び他装置送信位置情報に基づき、前記自装置の位置情報と前記自装置に対する前記他通信装置の相対位置情報とを含む複合位置情報を生成する生成工程と;前記送受信部を利用して前記生成された複合位置情報を外部へ送信する送信工程と;を備えることを特徴とする通信方法である。
【0015】
請求項8に記載の発明は、通信装置が備えるコンピュータに、請求項7に記載の通信方法を実行させる、ことを特徴とする通信プログラムである。
【0016】
請求項9に記載の発明は、通信装置が有するコンピュータにより読み取り可能に、請求項8に記載の通信プログラムが記録されている、ことを特徴とする記録媒体である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施形態に係る通信装置の構成を説明するための図である。
【
図2】
図1の記憶部に記憶される情報を説明するための図である。
【
図3】車両位置SSIDの内容を説明するための図である。
【
図4】相対位置情報への変換及び相対位置情報からの変換を説明するための図である。
【
図5】車両位置SSIDの送信処理を説明するためのフローチャートである。
【
図6】車両位置SSIDの受信処理を説明するためのフローチャートである。
【
図7】
図6の記憶部内への登録処理を説明するためのフローチャートである。
【
図8】車両位置情報の表示例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態を、
図1~
図8を参照して説明する。
[構成]
図1には、一実施形態に係る通信装置100の構成が示されている。この
図1に示されるように、通信装置100は、車両CR
0内に配置されている。
【0019】
この通信装置100は、他の車両CRj(j=1,…,N)に配置された通信装置200jと、WiFi(Wireless Fidelity)規格に従った無線通信が可能となっている。ここで、日本においては、WiFi規格に従った無線通信では、一般的に350[m]を超えた距離を隔てて、装置間で無線通信を行うことはできない。また、通信装置100による、他の車両CR1,…CRNの位置(以下、「他車位置」という)の特定に際しては、特定精度は、1[m]程度で十分といえる。
【0020】
以下の説明においては、通信装置200jのそれぞれは、通信装置100と同様に構成されているものとする。また、上述した350[m]を「到達可能最長距離DMAX」とも呼ぶものする。
【0021】
なお、上述した350[m]は、日本におけるWiFi規格に従った近距離無線通信の場合の例であり、到達可能最長距離DMAXは、各国が採用する近距離無線規格に基づいて決定される。
【0022】
ところで、10進表示で緯度が1×10-6度だけ異なると、同一経度であれば、経度が何度であったとしても、0.5[m]以下の距離を隔てることになる。また、10進表示で経度が1×10-6度だけ異なると、緯度が0度で最長となる場合であっても、0.5[m]以下の距離を隔てることになる。
【0023】
このため、緯度情報及び経度情報を10進表示で小数第6位の精度で検出できれば、1[m]以内の検出精度で位置検出を行うことができる。かかる1[m]以下の検出精度をGPS(Global Positioning System)測位により実現するためのGPS衛星数をN個とする。
【0024】
<通信装置100の構成>
次に、上記の通信装置100の構成を説明する。
【0025】
図1に示されるように、通信装置100は、無線送受信部110と、位置検出部120と、記憶部130とを備えている。また、通信装置100は、表示部140と、情報処理部150とを備えている。
【0026】
上記の無線送受信部110は、通信装置200j(j=1,…,N)等の外部装置との間で、WiFi規格に従った無線通信を行う。無線送受信部110は、外部装置からのデータを受信した場合には、受信データを情報処理部150へ送る。こうした受信データには、外部装置が同報送信した当該外部装置の位置情報を送信装置位置情報として含む車両位置SSIDが含まれている。
【0027】
また、無線送受信部110は、情報処理部150から送られたデータを外部装置へ送信する。こうした送信データには、通信装置100の自装置の位置情報を送信装置位置情報として含む車両位置SSIDが含まれている。
【0028】
上記の位置検出部120は、GPS測位機能を有している。位置検出部120による測位結果である自装置位置(緯度,経度)及び精度は、情報処理部150へ送られる。ここで、測位結果における「緯度」は、北緯/南緯(N/S)の識別情報と、10進表示の小数第6位までの数値とから構成されている。また、測位結果における「経度」は、東経/西経の識別情報と、10進表示の小数第6位までの数値とから構成されている。また、測位結果における「精度」は、本実施形態では、測位に際して利用できたGPS衛星の数が、N個以上の場合には「高」であり、N個未満の場合には「低」となる。
【0029】
上記の記憶部130は、通信装置100で利用される様々な情報を記憶する。この記憶部130へは、情報処理部150がアクセス可能となっている。
【0030】
なお、記憶部130に記憶される情報については、後述する。
【0031】
上記の表示部140は、液晶パネル等の表示デバイスを備えて構成されている。この表示部140は、情報処理部150から送られた表示データに対応する画像を表示する。
【0032】
上記の情報処理部150は、様々な処理を行うことにより、通信装置100の機能を実現する。この情報処理部150が行う処理には、自装置位置情報を含む車両位置SSIDの生成処理、及び、生成された車両位置SSIDを含む通信フレームの同報送信の制御処理が含まれている。また、情報処理部150が行う処理には、自装置位置、及び、無線送受信部110が受信した車両位置SSIDに含まれる他装置位置情報に基づく、車両位置情報の提示処理が含まれている。
【0033】
なお、情報処理部150が実行する車両位置SSIDの生成処理及び車両位置SSIDの同報送信の制御処理、並びに、車両位置情報の提示処理の詳細については、後述する。
【0034】
<記憶部130に記憶される情報>
次いで、記憶部130に記憶される情報について説明する。
【0035】
図2に示されるように、記憶部130には、地図情報MPI、車両位置情報CPIが記憶されている。本実施形態では、地図情報MPIには、道路の形状をリンクやノード(交差点等)で表す道路形状データ及び道路周辺の建物等を表す道路周辺データ、及び、道路勾配、道路幅等が含まれている。
【0036】
また、本実施形態では、車両位置情報CPIは、自装置位置情報(緯度,経度)及び精度、シングルホップ位置(SHP)情報、並びに、マルチホップ位置(MHP)情報が含まれている。ここで、自装置位置情報としては、位置検出部120による測位結果が記憶される。また、SHP情報及びMHP情報は、他装置位置情報となっている。
【0037】
シングルホップ位置(SHP)情報は、SHP#p(緯度,経度)(p=1,2,…)を含んでいる。
図2では、SHP情報におけるSHPの数がP個である例が示されている。なお、SHPにおける「緯度」は、北緯/南緯(N/S)の識別情報と、10進表示の小数第6位までの数値とから構成されている。また、SHPにおける「経度」は、東経/西経の識別情報と、10進表示の小数第6位までの数値とから構成されている。
【0038】
マルチホップ位置(MHP)情報は、MHP#q(緯度,経度)(q=1,2,…)を含んでいる。
図2では、MHP情報におけるMHPの数がQ個である例が示されている。なお、MHPにおける「緯度」は、北緯/南緯(N/S)の識別情報と、10進表示の小数第6位までの数値とから構成されている。また、MHPにおける「経度」は、東経/西経の識別情報と、10進表示の小数第6位までの数値とから構成されている。
【0039】
<車両位置情報を含む同報送信フレームの構成>
図3には、車両位置情報を含む同報送信フレームにおける車両位置SSIDの構成例が示されている。この
図3に示されるように、車両位置SSIDは、2文字のヘッダを含んでいる。本実施形態では、当該ヘッダとして、「p@」が採用されている。
【0040】
車両位置SSIDは、ヘッダに引き続く12文字の送信装置位置情報(緯度,経度)を含んでいる。ここで、車両位置SSIDにおける送信装置位置情報は、車両位置SSIDを送信する装置における記憶部内の自装置位置情報(緯度,経度)を、92種類のコードを利用した92進表示としたものとなっている。このため、当該送信装置位置情報は、1[m]以内の精度の位置情報となっている。なお、車両位置SSIDにおける送信装置位置情報に対応する位置が、当該車両位置SSIDを受信した装置において、SHPとして取り扱われる。
【0041】
車両位置SSIDは、送信装置位置情報に引き続いて、1個以上、6個以下の他装置の自装置位置(送信装置位置)に対する相対位置情報を含むことができる。かかる他装置の相対位置情報のそれぞれは、92進表示とされ、3文字で表現されている。この他装置の相対位置情報は、本実施形態では、自装置位置(送信装置位置)からの東西方向の距離及び南北方向の距離を、1[m]を単位として表現している。
【0042】
なお、車両位置SSIDにおける他装置位置情報に対応する位置が、当該車両位置SSIDを受信した装置において、MHPとして取り扱われる。
【0043】
<車両位置SSIDにおける他装置の相対位置>
次いで、車両位置SSIDにおける他装置の相対位置について説明する。
【0044】
まず、車両位置SSIDを生成する通信装置の記憶部内の自装置位置(緯度(Θ),経度(Φ))と、SHP(緯度,経度)とに基づいて、緯度差ΔΘ及び経度差ΔΦを算出する。ここで、自装置位置の緯度がSHPの緯度よりも北側である場合には緯度差ΔΘが正となり、自装置位置の緯度がSHPの緯度よりも南側である場合には緯度差ΔΘが負となるようにする。また、自装置位置の経度がSHPの経度よりも東側である場合には経度差Δθが正となり、自装置位置の緯度がSHPの緯度よりも西側である場合には緯度差Δθが負となるようにする。
【0045】
次に、緯度差ΔΘ及び経度差ΔΦを弧度法表示した緯度差Δθ及び経度差Δφを、次の(1),(2)式により算出する。
Δθ=ΔΘ・(π/180) …(1)
Δφ=ΔΦ・(π/180) …(2)
【0046】
引き続き、緯度差Δθに対応する距離ΔN(1)及び経度差Δφに対応する距離ΔE(1)を、次の(3),(4)式により算出する。なお、1[m]未満については、小数第1位を四捨五入し、1[m]を単位とする整数値を算出する。
ΔN(1)=RE・Δθ・1000 …(3)
ΔE(1)=RE・cosΘ・Δφ・1000 …(4)
ここで、定数REは「km」を単位として表した地球半径である。
【0047】
さて、
図4(A)において実線で示されるように、自装置位置を原点O
(1)とし、原点O
(1)から東方向を正方向するE
(1)軸、及び、原点O
(1)から北方向を正方向とするN
(1)軸を採用した座標系を座標系L
(1)とする。こうした座標系L
(1)を採用した場合には、SHPの座標位置Pの座標値は(ΔE
(1),ΔN
(1))となる。
【0048】
ここで、距離ΔE(1)は、「正」である場合もあるし、「負」である場合もある。また、距離ΔN(1)も、「正」である場合もあるし、「負」である場合もある。
【0049】
さて、自装置にとってのSHPの存在する領域は、原点O(1)を中心とし、半径を350[m]とする円の内部領域となる。そこで、次の(5),(6)式により、正値であることが保証された値ΔE(2),ΔN(2)を算出する。
ΔE(2)=ΔE(1)+350 …(5)
ΔN(2)=ΔN(1)+350 …(6)
【0050】
なお、値(ΔE
(2),ΔN
(2))は、
図4(A)において破線で示される座標系L
(2)におけるSHPの座標位置Pの座標値となっている。
【0051】
こうして算出された値ΔE(2),ΔN(2)は、次の(7),(8)式で示される範囲の整数となる。
0≦ΔE(2)≦700 …(7)
0≦ΔN(2)≦700 …(8)
【0052】
引き続き、次の(9)式により、値NEを算出する。
NE=ΔN(2)×1000+ΔE(2) …(9)
【0053】
こうして算出された値NEでは、10進表示の上位三桁でΔN(2)が表され、下位三桁でΔE(2)が表されている。そして、値NEは、次の(10)式で示される範囲の数値となる。
0≦NE≦700700<923 …(10)
【0054】
このため、値(ΔE(2),ΔN(2))、ひいては、距離(ΔE(1),ΔN(1))に関する一義的に示す値NEは、92進表示とすると、3文字で表現することができる。そこで、本実施形態では、上述した(1),(2),(3),(4),(5),(6),(9)を利用して算出された値NEを92進表示に変換することにより、車両位置SSIDにおける他装置の相対位置情報を算出している。
【0055】
このように算出された車両位置SSIDにおける他装置の相対位置情報に基づけば、上述した算出過程の逆過程を実行する復元処理により、当該他装置の位置(緯度,経度)を復元することができる。かかる復元処理に際しては、まず、車両位置SSIDにおける92進表示の他装置の相対位置情報を10進表示の値NEに変換する。
【0056】
引き続き、値NEの上位三桁から値ΔN
(2)を特定するとともに、下位三桁から値ΔE
(2)を特定する。こうして特定された値(ΔE
(2),ΔN
(2))は、
図4(B)において実線で示される座標系L
(2)における他装置位置Pの座標値となっている。
【0057】
次に、値ΔE
(2),ΔN
(2)に基づいて、次の(11),(12)式により、距離ΔE
(1),ΔN
(1)を算出する。
ΔE
(1)=ΔE
(2)-350 …(11)
ΔN
(1)=ΔN
(2)-350 …(12)
こうして算出された値(ΔE
(1),ΔN
(1))は、
図4(B)において破線で示される座標系L
(1)(原点O
(1)は、車両位置SSIDにおける自装置位置情報に対応する位置)における他装置位置Pの座標値となっている。
【0058】
次いで、車両位置SSIDにおける自装置位置情報を10進表示に変換して得られる自装置位置(緯度(Θ),経度(Φ))と、他装置位置(緯度,経度)との緯度差ΔΘ及び経度差ΔΦを、次の(13),(14)式により算出する。
ΔΘ=ΔN(1)・180/(1000・RE・π) …(13)
ΔΦ=ΔE(1)・180/(1000・RE・π・cosΘ) …(14)
こうして算出された(ΔΘ,ΔΦ)と、自装置位置(緯度(Θ),経度(Φ))とから、他装置位置(緯度,経度)が復元される。
【0059】
[動作]
次に、上記のようにして構成された通信装置100の動作について、情報処理部150が実行する車両位置SSIDの生成処理及び生成された車両位置SSIDの同報送信の制御処理、並びに、車両位置情報の提示処理に主に着目して説明する。
【0060】
なお、無線送受信部110は動作を開始しており、他装置から新たなSSIDを受信すると、当該SSIDが車両位置SSIDであるか否かにかかわらず、受信したSSIDのデータを、情報処理部150へ逐次送っているものとする。また、位置検出部120は動作を開始しており、情報処理部150からの現在位置取得要求に応答して、最新の測位結果を情報処理部150へ送る準備ができているものとする。
【0061】
<車両位置SSIDの生成処理及び車両位置SSIDの同報送信の制御処理>
まず、車両位置SSIDの生成処理及び車両位置SSIDの同報送信の制御処理について説明する。
【0062】
かかる処理に際しては、
図5に示されるように、情報処理部150が、まず、ステップS11において、新たな車両位置情報の送信タイミングとなったか否かを判定する。この判定は、今回の処理周期期間における後述するステップS36における車両位置情報の表示処理が終了したか否かを判定することにより行われる。ステップS11における判定の結果が否定的であった場合(ステップS11:N)には、ステップS11の処理が繰り返される。
【0063】
新たな車両位置情報の送信タイミングとなり、ステップS11における判定の結果が肯定的となると(ステップS11:Y)、処理はステップS12へ進む。このステップS12では、情報処理部150が、位置検出部120から最新の測位結果である自装置位置情報(緯度,経度)及び精度を取得する。そして、情報処理部150は、記憶部130内の自装置位置情報及び精度を、取得された自装置位置情報及び精度に更新する。
【0064】
次に、ステップS13において、情報処理部150が、取得された自装置位置情報における精度は「高」であるか否かを判定する。ステップS13における判定の結果が否定的であった場合(ステップS13:N)には、後述するステップS14~S22の処理を実行することなく、処理はステップS11へ戻る。
【0065】
ステップS13における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS13:Y)には、処理はステップS14へ進む。このステップS14では、情報処理部150が、記憶部130内からSHP情報を読み取る。なお、以下の説明においては、SHP情報内には、P個のSHP(SHP#1~SHP#P)が登録されていたものとして説明する。
【0066】
次いで、ステップS15において、情報処理部150が、自装置位置(緯度,経度)を92進表示に変換することにより、送信装置位置情報を算出する。引き続き、情報処理部150が、読み取られたSHP#1~#Pのそれぞれについて、上述したように、自装置位置(緯度,経度)と、SHP#1~#Pのそれぞれの(緯度,経度)に基づいて、SHP#1~#Pのそれぞれに関する値NE1~NEPを92進表示に変換することにより、SHP#1~#Pのそれぞれの自装置に対する相対位置情報を算出する。
【0067】
次に、ステップS16において、情報処理部150が、値Pが「6」以下であるか否かを判定する。ステップS16における判定の結果が否定的であった場合(ステップS16:N)には、処理はステップS17へ進む。
【0068】
ステップS17では、情報処理部150が、ヘッダ(「p@」)、送信装置位置情報、未送信のSHPの相対位置情報の中の6個が順次並べられた車両位置SSIDを生成する。引き続き、ステップS18において、情報処理部150が、生成された車両位置SSIDを含む同報フレームを、無線送受信部110を介して、外部へ送信する。
【0069】
次いで、ステップS19において、情報処理部150が、値Pを「6」だけ減じる。そして、処理はステップS16へ戻る。この後、ステップS16における判定の結果が肯定的となるまで、ステップS16~S19の処理が繰り返される。
【0070】
ステップS16における判定の結果が肯定的となると(ステップS16:Y)、処理はステップS20へ進む。このステップS20では、情報処理部150が、ヘッダ(「p@」)、送信装置位置情報、未送信のSHPの相対位置情報の全てが順次並べられた車両位置SSIDを生成する。引き続き、ステップS21において、情報処理部150が、生成された車両位置SSIDを含む同報フレームを、無線送受信部110を介して、外部へ送信する。
【0071】
次に、ステップS22において、情報処理部150が、記憶部130内のSHP情報及びMHP情報をクリアする。そして、処理はステップS11へ戻る。以後、ステップS11~S22の処理が繰り返される。
【0072】
なお、上記のステップS11~S22の処理において、最初のステップS16で判定される値Pが「0」であった場合(すなわち、記憶部130内にSHPが登録されていなかった場合)には、ステップS20において、ヘッダ(「p@」)及び送信装置位置情報のみが順次並べられた車両位置SSIDが生成される。
【0073】
<車両位置SSIDの受信処理>
次に、車両位置SSIDの受信処理について説明する。
【0074】
かかる車両位置SSIDの受信処理に際しては、
図6に示されるように、まず、ステップS31において、情報処理部150が、車両位置情報の今回の収集期間が終了したか否かを、今回の収集期間を開始してから所定時間を経過したか否かにより判定する。ステップS31の判定の結果が否定的であった場合(ステップS31:N)には、処理はステップS32へ進む。
【0075】
なお、「所定時間」は、車両位置情報の利用者への提示に際して、通常の走行速度で走行しても、車両CR0,CR1,…の位置の変化が、許容精度(本実施形態では、1[m]程度)を大きく超えることがなく、かつ、周辺の他通信装置から送信された車両位置SSIDを収集することができるとの観点から、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
【0076】
ステップS32では、情報処理部150が、車両位置SSIDを受信したか否かを、受信したSSIDの最初の2文字が「p@(車両位置SSIDのヘッダ)」であるか否かにより判定する。ステップS32における判定の結果が否定的であった場合(ステップS32:N)には、処理はステップS31へ戻る。
【0077】
車両位置SSIDを受信し、ステップS32における判定の結果が肯定的となると(ステップS32:Y)、処理はステップS33へ進む。このステップS33では、情報処理部150が、車両位置SSIDにおける送信装置位置情報に対応する位置から、記憶部130内の自装置位置情報に対応する自装置位置までの距離が到達可能最長距離DMAX(=350[m])以下であるかを判定する。
【0078】
かかるステップS33の判定に際して、情報処理部150は、まず、車両位置SSIDにおける92進表示の送信装置位置情報(緯度,経度)を、10進表示の送信装置位置(緯度,経度)に変換する。引き続き、情報処理部150は、自装置位置(緯度,経度)及び送信装置位置(緯度,経度)間における緯度差及び経度差を算出する。
【0079】
次に、情報処理部150は、こうして算出された(緯度差,経度差)を(ΔΘ,ΔΦ)として、上述した(1)~(4)式により、距離(ΔE(1),ΔN(1))を算出する。引き続き、情報処理部150は、算出された距離(ΔE(1),ΔN(1))で表現される2次元距離((ΔE(1))2+(ΔN(1))2)1/2が次の(15)式の条件を満たすか否かを判定することにより、送信装置位置から自装置位置までの距離が到達可能最長距離DMAX以下であるかを判定する。
((ΔE(1))2+(ΔN(1))2)1/2≦DMAX …(15)
【0080】
ステップS33の判定の結果が否定的であった場合(ステップS33:N)には、処理はステップS31へ戻る。一方、ステップS33の判定の結果が肯定的であった場合(ステップS33:Y)には、処理はステップS34へ進む。
【0081】
ステップS34では、情報処理部150が、車両位置SSIDにおける相対位置情報のそれぞれに対応する位置(緯度,経度)を復元する。かかる復元に際して、情報処理部150は、上述した変換により得られた10進表示の送信装置位置(緯度,経度)と、車両位置SSIDにおける相対位置情報とに基づいて、上述した復元処理を実行する。
【0082】
次いで、ステップS35において、情報処理部150が、送信装置位置(緯度,経度)及び車両位置SSIDにおける相対位置情報のそれぞれに対応する位置(緯度,経度)の記憶部130内への登録処理を行う。この登録処理については、後述する。
【0083】
ステップS35の処理が終了すると、処理はステップS31へ戻る。そして、ステップS31における判定の結果が肯定的となるまで、ステップS31~S35の処理が繰り返される。
【0084】
今回の収集期間が終了し、ステップS31における判定の結果が肯定的となると(ステップS31:Y)、処理はステップS36へ進む。このステップS36では、情報処理部150が、記憶部130内の車両位置情報CPIにおける登録情報(すなわち、今回の収集期間において取得された車両位置の情報)、及び、地図情報MPIに基づいて、自車位置及び周辺の他車位置を地図上に表示するための表示データを生成する。そして、情報処理部150は、生成された表示データを表示部140へ送る。この結果、自車位置及び周辺の他車位置が地図上に表示された画像が表示部140に表示される。
【0085】
次に、ステップS37において、情報処理部150が、ステップS36の処理の終了を待って実行されるステップS11~S22の処理におけるステップS22の処理が終了することを待って、車両位置情報の次の収集期間を開始する。そして、処理はステップS31へ戻る。以後、ステップS31~S37の処理が繰り返される。
【0086】
<ステップS35における登録処理>
次いで、ステップS35における登録処理について説明する。
【0087】
かかる登録処理に際しては、
図7に示されるように、まず、ステップS41において、送信装置位置((緯度,経度):情報処理部150にとっての今回のSHP)は、記憶部130におけるSHP情報内のいずれかのSHPと同一車両の位置といえるか否かを、情報処理部150が判定する。かかるステップS41の判定に際して、情報処理部150は、上述したステップS33の場合と同様にして、送信装置位置とSHP情報内のSHPのそれぞれとの間の2次元距離を算出する。そして、算出された2次元距離が所定距離以下であるかを判定することにより、送信装置位置はSHP情報内のいずれかのSHPと同一車両の位置といえるか否かを、情報処理部150が判定する。
【0088】
なお、「所定距離」は、上述した所定時間にわたって通常の走行速度による走行が行われていても、同一車両の位置であると判断できるとの観点から、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
【0089】
ステップS41における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS41:Y)には、処理は、後述するステップS46へ進む。一方、ステップS41における判定の結果が否定的であった場合(ステップS41:N)には、処理はステップS43へ進む。このステップS43では、情報処理部150が、送信装置位置を、新たなSHPとして追加登録する。
【0090】
次に、ステップS44において、送信装置位置は、記憶部130におけるMHP情報内のいずれかのMHPと同一車両の位置といえるか否かを、情報処理部150が判定する。かかるステップS44の判定に際して、情報処理部150は、上述したステップS41の場合と同様にして、送信装置位置はMHP情報内のいずれかのMHPと同一車両の位置といえるか否かを判定する。
【0091】
ステップS44における判定の結果が否定的であった場合(ステップS44:N)には、処理はステップS46へ進む。一方、ステップS44における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS44:Y)には、処理はステップS45へ進む。
【0092】
ステップS45では、情報処理部150が、送信装置位置と同一車両の位置と判定されたMHPを削除する。そして、処理はステップS46へ進む。
【0093】
ステップS46では、情報処理部150が、車両位置SSIDにおける相対位置情報に対応する位置((緯度,経度:情報処理部150にとっての今回のMHP))のそれぞれと、記憶部130における車両位置情報CPI内に登録されている位置(自装置位置、SHP及びDHP)のそれぞれとで、同一車両の位置とはいえない位置を抽出する。引き続き、ステップS47において、情報処理部150が、抽出された位置を、新たなMHPとして、MHP情報内に追加登録する。
【0094】
ステップS47の処理が終了すると、ステップS35の処理が終了する。そして、処理は、上述した
図6のステップS31へ戻る。
【0095】
なお、
図8には、自車位置及び周辺の他車位置が地図上に表示された画像の表示部140における表示例が示されている。ここで、自車位置は「●」で示され、他車位置は「○」で示されている。
【0096】
以上説明したように、本実施形態の通信装置100では、WiFi規格に従って車々間で無線通信を利用して行われる車両位置情報の交換に際して、情報処理部150が、位置検出部120から送られた自装置位置情報と、無線送受信部110を介して他通信装置から送信された他通信装置の位置情報(送信装置位置情報)を含む他装置送信位置情報とを取得する。引き続き、情報処理部150が、取得された自装置位置情報及び他装置送信位置情報に基づき、自装置位置情報と自装置に対する当該他通信装置の相対位置情報とを含む複合位置情報(車両位置SSID)を生成する。そして、情報処理部150が、生成された複合位置情報を、無線送受信部110を利用して外部へ送信する。
【0097】
したがって、1つの通信フレームで送信できる車両の位置情報の数を増加させ、車々間におけるマルチホップ通信による位置情報の通信効率を向上させることができる。
【0098】
また、本実施形態の通信装置100では、送信対象となる自装置位置情報は、緯度情報及び経度情報であり、予め定められた位置精度により定まる桁数を有し、他通信装置の相対位置情報は、当該予め定められた位置精度、及び、WiFi規格に従った近距離無線通信の無線信号の到達可能最長距離により定まる桁数を有する。このため、車々間におけるマルチホップ通信による位置情報の通信効率を合理的に向上させることができる。
【0099】
また、本実施形態では、他通信装置に対する他通信装置とは異なる少なくとも1つの別通信装置の相対位置情報が他装置送信位置情報に含まれる場合でも、複合位置情報には、自装置に対する当該別通信装置の相対位置情報を含ませないようにしている。このため、送信対象となる車両位置の情報の数を合理的に抑制することができる。
【0100】
また、本実施形態では、他装置送信位置情報における一の相対位置情報に反映された位置が自装置の位置であると判断される場合には、情報処理部150は、他装置送信位置情報から当該一の相対位置情報を除いた情報と、自装置の位置情報とに基づいて、複合位置情報を生成する。このため、複合位置情報には、自装置位置情報が1種類のみ含まれていることになるので、重複する位置情報の送信を防止することができる。
【0101】
また、本実施形態では、情報処理部150が、位置検出部120により検出された自装置位置の精度を更に取得する。そして、自装置位置が予め定められた許容精度を有していないと判断される場合には、情報処理部150は、複合位置情報の生成、及び、複合位置情報の送信を行わないようにしている。このため、許容精度を有していない車両位置情報の送信を防止することができる。
【0102】
また、本実施形態では、複数の他通信装置から送信された複数の他装置送信位置情報に含まれる装置の位置情報に同一装置の位置情報が複数ある場合には、情報処理部150が、当該複数の同一装置の位置情報の中の1つを採用して複合位置情報を生成する。このため、重複する位置情報の送信を防止することができる。
【0103】
[実施形態の変形]
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【0104】
例えば、上記の実施形態では、装置間における無線通信の規格としてWiFi規格を採用するものとしたが、他の近距離無線通信規格を採用した場合にも、本発明を適用することができる。
【0105】
また、上記の実施形態では、各装置における位置検出結果が10進表示となっているものとしたが、他の形式の表示としてもよい。
【0106】
また、上記の実施形態では、通信装置が車両に配置されるものとしたが、車両以外の移動体に配置されるようにしてもよい。
【0107】
また、上記の実施形態では、到達可能最長距離を350[m]としたが、到達可能最長距離を、実験等により定めるようにしてもよい。
【0108】
また、上記の実施形態では、自装置に対する他装置の相対位置を、直交座標を用いて表すようにしたが、極座標を用いて表すようにしてもよい。
【0109】
また、上記の実施形態では、記憶部130内のMHPに関する相対位置情報については、車両位置SSIDに含めることがないようにしたが、MHPに関する相対位置情報についても車両位置SSIDに含めて外部へ同報送信するようにしてもよい。
【0110】
また、上記の実施形態では、1個の車両位置SSIDに含めることができない数の送信すべき車両位置情報が存在する場合には、複数の車両位置SSIDに分けて送信するようにした。これに対し、送信する車両位置情報の数を1個の車両位置SSIDに含めることができる数に限定して、送信するようにしてもよい。この場合には、例えば、自装置位置に近いほど優先度を高くして、送信する車両位置情報を選択するようにすることができる。
【0111】
なお、上記の実施形態における情報処理部を、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)等を備えた演算部としてのコンピュータとして構成し、予め用意されたプログラムを当該コンピュータで実行することにより、情報処理部における処理の一部又は全部を実行するようにしてもよい。このプログラムはハードディスク、CD-ROM、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、当該コンピュータによって記録媒体からロードされて実行される。また、このプログラムは、CD-ROM、DVD等の可搬型記録媒体に記録された形態で取得されるようにしてもよいし、インターネットなどのネットワークを介した配信の形態で取得されるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0112】
100 … 通信装置
110 … 無線送受信部(送受信部)
150 … 情報処理部(取得部、情報生成部)