(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024113042
(43)【公開日】2024-08-21
(54)【発明の名称】ナビゲーション装置
(51)【国際特許分類】
G01C 21/26 20060101AFI20240814BHJP
G08G 1/00 20060101ALI20240814BHJP
【FI】
G01C21/26 B
G08G1/00 D
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024090503
(22)【出願日】2024-06-04
(62)【分割の表示】P 2020057850の分割
【原出願日】2020-03-27
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】嶋崎 大樹
(72)【発明者】
【氏名】萩野谷 隼一
(72)【発明者】
【氏名】酒寄 一紀
(72)【発明者】
【氏名】池増 悟
(72)【発明者】
【氏名】難波 勇希
(57)【要約】
【課題】ユーザに貸し出される移動体で用いられるナビゲーション装置において、移動体が返却場所に到着したか否かの判定精度をより高める。
【解決手段】レンタカーに搭載されるナビゲーション装置1の記憶部4には、レンタカーの返却場所とレンタカーの貸出中に生成される貸出中データが格納される。ナビゲーション装置1の制御部2は、レンタカーの現在位置と走行状態(道路種別、車速)を含む複数の条件を満たしていることでレンタカーが返却場所に到着したものと判定して、貸出中データを消去するか否かの選択画面を表示部6に表示し、ユーザの選択に応じて貸出中データを消去する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに貸し出される移動体で用いられるナビゲーション装置であって、
前記移動体の返却場所と、前記移動体の貸出中に生成された貸出中データを記憶する記憶部を備え、
前記移動体が返却場所を含む所定範囲に入るとともに当該移動体の走行状態が所定条件を満たしている際に、前記貸出中データを消去するか否かの表示を行う
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、レンタカーにはナビゲーション装置が標準装備されている。レンタカーの貸出中にナビゲーション装置に記憶されるデータにはユーザの個人情報も含まれることから、レンタカー返却後に店舗スタッフが貸出中データの消去を行っているが、この作業が店舗スタッフの負担になっている。この作業負担を解消する方法として、例えば特許文献1に開示された技術がある。
【0003】
特許文献1には、レンタカーの返却日において、レンタカーの現在位置が返却場所と一致した際に、当該レンタカーが返却場所に到着したものとみなして、貸出中データの消去を行う旨をユーザに通知し、ユーザが消去を承諾することで貸出中データを消去するナビゲーション装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術では、時間情報及び車両の現在位置情報のみに基づいてレンタカーが返却場所に到着したものとみなすことから、ユーザにまだレンタカーを返却する意思がなく返却場所に近付いただけの場合でも上記通知が行われてしまうことがあった。
【0006】
また、レンタカーにドライブレコーダが搭載される場合でも、ナビゲーション装置と同様にレンタカー返却後に店舗スタッフが貸出中の録画データの消去を行う必要があるが、これに上記特許文献1の技術を適用すると、ユーザにまだレンタカーを返却する意思がなく返却場所に近付いただけの場合でもレンタカーが返却場所に到着したものとみなして、録画データを消去してしまうおそれがある。
【0007】
したがって、本発明が解決しようとする課題としては、ユーザに貸し出される移動体で用いられるナビゲーション装置において、移動体が返却場所に到着したか否かの判定精度をより高めることが一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のナビゲーション装置は、ユーザに貸し出される移動体で用いられるナビゲーション装置であって、前記移動体の返却場所と、前記移動体の貸出中に生成された貸出中データを記憶する記憶部を備え、前記移動体が返却場所を含む所定範囲に入るとともに当該移動体の走行状態が所定条件を満たしている際に、前記貸出中データを消去するか否かの表示を行うことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第1実施例のナビゲーション装置の構成例を示すブロック図である。
【
図2】本発明の第1実施例のナビゲーション装置が実行する貸出中データの消去プログラムを説明するフローチャートである。
【
図3】本発明の第1実施例のナビゲーション装置が表示する表示画面の一例を示す図である。
【
図4】本発明の第2実施例のドライブレコーダの構成例を示すブロック図である。
【
図5】本発明の第3実施例のドライブレコーダ管理システムの構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態を説明する。本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置は、ユーザに貸し出される移動体で用いられるナビゲーション装置であって、前記移動体の返却場所と、前記移動体の貸出中に生成された貸出中データを記憶する記憶部を備え、前記移動体が返却場所を含む所定範囲に入るとともに当該移動体の走行状態が所定条件を満たしている際に、前記貸出中データを消去するか否かの表示を行う。このように、本発明では、移動体が返却場所に到着したことを移動体の現在位置と走行状態に基づいて判定するので、判定精度をより高めることができる。
【0011】
また、前記移動体の走行状態は、当該移動体が走行している道路の種別情報を含んでいてもよい。
【0012】
また、前記移動体の走行状態は、当該移動体の車速情報を含んでいてもよい。
【0013】
また、前記移動体が返却場所を含む所定範囲に入るとともに当該移動体の走行状態が所定条件を満たしており、かつ、予め設定された期間内である際に、前記貸出中データを消去するか否かの表示を行うようにしてもよい。このような構成とすることで、移動体が返却場所に到着したか否かの判定精度をさらに高めることができる。
【0014】
また、本発明の一実施形態に係るドライブレコーダは、ユーザに貸し出される移動体で用いられるドライブレコーダであって、地図データと、前記移動体の現在位置を取得する位置取得部と、前記移動体の返却場所と、前記移動体の貸出中に生成された貸出中データを記憶する記憶部を備え、前記移動体が返却場所を含む所定範囲に入るとともに当該移動体の走行状態が所定条件を満たしている際に、前記貸出中データを消去する。このように、本発明では、移動体が返却場所に到着したことを移動体の現在位置と走行状態に基づいて判定するので、判定精度をより高めることができる。
【0015】
また、前記移動体の走行状態は、当該移動体が走行している道路の種別情報を含んでいてもよい。
【0016】
また、前記移動体の走行状態は、当該移動体の車速情報を含んでいてもよい。
【0017】
また、前記移動体が返却場所を含む所定範囲に入るとともに当該移動体の走行状態が所定条件を満たしており、かつ、予め設定された期間内である際に、前記貸出中データを消去するようにしてもよい。このような構成とすることで、移動体が返却場所に到着したか否かの判定精度をさらに高めることができる。
【0018】
また、前記貸出中データを消去する判定をした後、予め設定された所定時間が経過したタイミングで前記貸出中データを消去するようにしてもよい。
【0019】
また、本発明の一実施形態に係るドライブレコーダ管理システムは、ユーザに貸し出される移動体で用いられるドライブレコーダと、サーバ装置と、で構成されるドライブレコーダ管理システムであって、前記ドライブレコーダは、前記移動体の現在位置を取得する位置取得部と、前記移動体の貸出中に生成された貸出中データを記憶する記憶部と、前記サーバ装置と通信を行う通信部と、を備え、前記サーバ装置には、地図データと前記移動体の返却場所が記憶されており、前記サーバ装置は、前記ドライブレコーダから送信された情報に基き、前記移動体が返却場所を含む所定範囲に入るとともに当該移動体の走行状態が所定条件を満たしていると判定した際に、前記ドライブレコーダに制御信号を送信して前記貸出中データを消去させる。このように、本発明では、移動体が返却場所に到着したことを移動体の現在位置と走行状態に基づいて判定するので、判定精度をより高めることができる。
【実施例0020】
(第1実施例)
図1は、本発明の第1実施例のナビゲーション装置の構成例を示すブロック図である。ナビゲーション装置1は、移動体に搭載されて経路案内するものであって、制御部2、位置取得部3、記憶部4、操作部5、表示部6、音声出力部7、等を備えている。また、本発明における「移動体」は、ユーザに貸し出されるもの(有償・無償に関わらずユーザの所有物ではないもの)を前提としている。本実施例ではナビゲーション装置1が「移動体」としてのレンタカーに搭載される例について説明する。
【0021】
制御部2は、CPU及びRAMやROMなどのメモリを備えている。制御部2は、記憶部4に記憶された所定のプログラム(後述の
図2のフローに示す貸出中データの消去プログラムを含む)を実行することで各種の処理を行うと共に、他の各部に各種の制御指示を出力することで、ナビゲーション装置1の全体制御を司る。
【0022】
位置取得部3は、複数のGPS衛星から発信される電波を受信し、現在の位置情報を求めて制御部2に出力する。
【0023】
記憶部4は、例えばハードディスクや不揮発性メモリなどで構成され、経路探索及び表示部6に表示するための地図データや、制御部2がナビゲーション装置1を制御するためのプログラムやデータ等が格納され、制御部2からの制御により読み書きがなされる。
【0024】
また、記憶部4には、レンタカーの貸出中に生成された貸出中データを返却時に消去する「貸出中データの消去プログラム」が格納されている。この消去プログラムは、レンタカーの返却場所及びレンタカーが返却場所に到着したか否かの判定を有効とする判定期間
を設定可能であり、これら設定データも記憶部4に格納される。なお、レンタカーの返却場所及び判定期間は、レンタカーがユーザに貸し出される前にレンタカー業者の店舗スタッフによって設定される。前記「判定期間」は、例えば、「レンタカーの返却日」や、「レンタカーの返却時間のn時間前以降」として任意の期間を設定することができる。
【0025】
操作部5は、ボタンやタッチパネル等の入力手段やマイク等の音声入力手段で構成されている。操作部5は、ナビゲーション装置1の各種入力操作が行われ、入力操作を示す制御信号を制御部2に出力する。
【0026】
表示部6は、液晶ディスプレイや該液晶ディスプレイを制御するドライバ回路等から構成される。表示部6は、制御部2の制御により、液晶ディスプレイに地図データや各種アイコン及び操作用のボタン等や、目的地までの経路や進行方向等を表示する。
【0027】
音声出力部7は、スピーカ及びスピーカを駆動するアンプ等から構成され、制御部2からの制御により操作時の案内音声や確認音等が出力される。
【0028】
また、ナビゲーション装置1は、ユーザの携帯電話機を接続するためのインタフェースを備えており、接続された携帯電話のメモリダイヤルを取得することでハンズフリー通話を行うことが可能である。取得したメモリダイヤルは、貸出中データとして扱われ、記憶部4に格納される。
【0029】
本例における「貸出中データ」は、レンタカーの貸出中にユーザの操作によって生成されたデータであり、例えば、上述した携帯電話のメモリダイヤルや、設定した目的地、車両が実際に走行したルート等が含まれる。これら貸出中データは、記憶部4に格納される。
【0030】
上記構成のナビゲーション装置1において、制御部2が実行する貸出中データの消去プログラムの一例について、
図2のフローチャートを参照して説明する。まず、ステップS1で現在の日時が判定期間内かを判定し、判定期間内であればステップS2に進み、判定期間外であれば判定期間内となるまでステップS1を繰り返す。
【0031】
ステップS2では、車両の現在位置が返却場所の半径150メートル(任意の距離を設定可)以内かを判定し、返却場所の半径150メートル以内であればステップS3に進み、返却場所の半径150メートル以内でなければ150メートル以内となるまでステップS2を繰り返す。
【0032】
ステップS3では、車両が走行している道路の種別、即ち車両の現在位置が一般道から外れているかを判定する。一般道から外れている状態は、車両が私有地に入っていることを意味している。即ち、車両がレンタカー店舗等の返却場所の敷地内に入ったと推測することができる。そして、一般道から外れていなければステップS4に進み、一般道から外れて私有地に入っていればステップS5に進む。
【0033】
ステップS4では、車両の現在位置が返却場所の半径20メートル(任意の距離を設定可)以内かを判定し、返却場所の半径20メートル以内であればステップS5に進み、返却場所の半径20メートル以内でなければステップS2に戻る。
【0034】
ステップS5では、車両の速度が所定速度(例えば時速7km)以下であるかを判定する。この判定は、返却場所の敷地内に入ったと推測される車両が停車しようとしているか否かを判定するものである。そして、所定速度以下であればステップS6に進み、所定速度以下でなければステップS2に戻る。
【0035】
ステップS6では、貸出中データを消去するか否かの表示として、表示部6に
図3に示す初期化選択画面を表示させる。そしてステップS7に進む。
【0036】
ステップS7では、ステップS6での表示に対し、ユーザが初期化を承諾したかを判定する。承諾した場合(初期化選択画面の「はい」を選択)はステップS8に進んで初期化の実行、即ち貸出中データの消去を行い処理を終了する。承諾しなかった場合(初期化選択画面の「いいえ」を選択)は、初期化を行わずに処理を終了する。
【0037】
上述したように、本発明のナビゲーション装置1においては、レンタカーが返却場所の半径150メートル以内に入るとともに一般道から外れて私有地に入り、車速が所定速度以下であり、かつ、予め設定された判定期間内である際に、レンタカーが返却場所に到着したものと判定して貸出中データを消去するか否かの表示を行う。また、レンタカーが返却場所の半径150メートル以内に入っても一般道から外れていない場合(返却場所の駐車場が一般道から至近距離に位置する場合)は、レンタカーが返却場所の半径20メートル以内に入り、車速が所定速度以下であり、かつ、予め設定された判定期間内である際にレンタカーが返却場所に到着したものと判定して貸出中データを消去するか否かの表示を行う。
【0038】
このように、本発明のナビゲーション装置1においては、レンタカーの現在位置と走行状態(道路種別、車速)を含む複数の条件を満たしていることでレンタカーが返却場所に到着したものと判定するので、判定精度をより高めることができる。また、貸出中データを消去するか否かの選択画面を表示部6に表示し、ユーザの選択に応じて貸出中データを消去するので、レンタカー業者の店舗スタッフの負担を軽減することができると同時に、ユーザへ「個人情報が残らない」という安心感を提供することができる。
【0039】
なお、本発明の貸出中データの消去プログラムにおいて、
図2のフローに示したステップS1の現在の日時が判定期間内か否かの判定は、必須ではなく、省略してもよい。その場合、制御部2は、
図2のステップS2からプログラムを実行する。
【0040】
(第2実施例)
図4は、本発明の第2実施例のドライブレコーダの構成例を示すブロック図である。ドライブレコーダ11は、第1実施例と同じく移動体としてのレンタカーに搭載されて映像や音声を記録するものであって、制御部12、位置取得部13、記憶部14、操作部15、カメラ17、走行情報取得部18、等を備えている。
【0041】
制御部12は、CPU及びRAMやROMなどのメモリを備えている。制御部12は、記憶部14に記憶された所定のプログラム(後述の貸出中データの消去プログラムを含む)を実行することで各種の処理を行うと共に、他の各部に各種の制御指示を出力することで、ドライブレコーダ11の全体制御を司る。
【0042】
位置取得部13は、複数のGPS衛星から発信される電波を受信し、現在の位置情報を求めて制御部12に出力する。
【0043】
記憶部14は、例えばハードディスクや不揮発性メモリなどで構成され、制御部12がドライブレコーダ11を制御するためのプログラムやデータ等が格納され、制御部12からの制御により読み書きがなされる。レンタカーの貸出中にカメラ17によって記録された映像や音声は、「貸出中データ」として記憶部14に格納される。
【0044】
また、記憶部14には、カメラ17によって記録された貸出中データをレンタカーの返
却後に消去する「貸出中データの消去プログラム」と、この消去プログラムを実行するために必要な地図データが格納されている。この消去プログラムは、第1実施例と同様に、レンタカーの返却場所及びレンタカーが返却場所に到着したか否かの判定を有効とする判定期間を設定可能であり、これら設定データも記憶部14に格納される。
【0045】
操作部15は、ボタンやタッチパネル等の入力手段で構成されており、入力操作を示す制御信号を制御部12に出力する。
【0046】
走行情報取得部18は、車両に搭載された種々のセンサ(加速度センサ、前方ソナー、後方ソナー、ブレーキペダルセンサ、ハンドル操作センサ、車速センサ等)あるいは制御装置に接続されており、車両の走行に関する走行情報を取得する。
【0047】
上記構成のドライブレコーダ11において、制御部12が実行する貸出中データの消去プログラムの一例について説明する。制御部12は、第1実施例と概ね同様に、
図2のフローに示す貸出中データの消去プログラムを実行する。ただし、ドライブレコーダ11は、
図3に示すような初期化選択画面を表示させる表示部を備えていないため、
図2のフローのステップS6とステップS7は省略される。
【0048】
また、本例においては、レンタカーが返却場所に到着したものと判定した後、即ち貸出中データを消去する判定をした後(ステップS5のYes)、予めレンタカー業者によって設定された所定時間が経過したタイミング(すぐに、1時間後、1日後、等)で貸出中データを消去するようにしてもよい。このようにすることで、貸出中データを適切に管理することができる。
【0049】
このように、本発明のドライブレコーダ11においては、レンタカーの現在位置と走行状態(道路種別、車速)を含む複数の条件を満たしていることでレンタカーが返却場所に到着したものと判定するので、判定精度をより高めることができる。また、レンタカーが返却場所に到着したものと判定した後、貸出中データを自動で消去するので、レンタカー業者の店舗スタッフの負担を軽減することができる。
【0050】
(第3実施例)
図5は、本発明の第3実施例のドライブレコーダ管理システムの構成例を示すブロック図である。ドライブレコーダ管理システム30は、移動体としてのレンタカーに搭載されるドライブレコーダ11と、サーバ装置21と、で構成される。
【0051】
本例のドライブレコーダ11の基本構成は、第2実施例のドライブレコーダ11と概ね同様であり、第2実施例と異なる点は、サーバ装置21の通信部29と無線通信を行う通信部19を備えていることと、記憶部14に、上述した貸出中データの消去プログラム、地図データ、レンタカーの返却場所、レンタカーが返却場所に到着したか否かの判定を有効とする判定期間、等が格納されていないことである。これらはサーバ装置21の記憶部24に格納されている。
【0052】
サーバ装置21の制御部22は、ドライブレコーダ11から送信された情報(車両の現在位置と走行状態)に基き、第2実施例と同様の貸出中データの消去プログラム(
図2のフローのステップS1~ステップS5)を実行する。そして、レンタカーが返却場所に到着したものと判定した後、即ち貸出中データを消去する判定をした後(ステップS5のYes)、ドライブレコーダ11に制御信号を送信して記憶部14に格納された貸出中データ(レンタカーの貸出中にカメラ17によって記録された映像や音声)を消去させる。
【0053】
このように、本発明のドライブレコーダ管理システム30においては、レンタカーの現
在位置と走行状態(道路種別、車速)を含む複数の条件を満たしていることでレンタカーが返却場所に到着したものと判定するので、判定精度をより高めることができる。また、レンタカーが返却場所に到着したものと判定した後、貸出中データを自動で消去するので、レンタカー業者の店舗スタッフの負担を軽減することができる。さらに、貸出中データの消去プログラム、地図データ、レンタカーの返却場所等をサーバ装置21の記憶部24に格納することにより、ドライブレコーダ11の構成を簡素化できる。
【0054】
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。上述の各図で示した実施例は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。