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特開2024-11306洗浄剤組成物及び該洗浄剤組成物を用いたエアゾール製品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024011306
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】洗浄剤組成物及び該洗浄剤組成物を用いたエアゾール製品
(51)【国際特許分類】
   C11D 7/24 20060101AFI20240118BHJP
   C11D 7/26 20060101ALI20240118BHJP
   C11D 17/08 20060101ALI20240118BHJP
【FI】
C11D7/24
C11D7/26
C11D17/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022113202
(22)【出願日】2022-07-14
(71)【出願人】
【識別番号】000108546
【氏名又は名称】株式会社イチネンケミカルズ
(74)【代理人】
【識別番号】100102141
【弁理士】
【氏名又は名称】的場 基憲
(74)【代理人】
【識別番号】100137316
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 宏
(72)【発明者】
【氏名】柿原 麻衣
(72)【発明者】
【氏名】森本 洸
【テーマコード(参考)】
4H003
【Fターム(参考)】
4H003BA20
4H003DA11
4H003EA31
4H003EB02
4H003EB04
4H003EB06
4H003FA04
4H003FA25
(57)【要約】
【課題】臭気を不快に感じることがない、カーボンニュートラルな洗浄剤組成物及び該洗浄剤を用いたエアゾール製品を提供する。
【解決手段】本発明の洗浄剤組成物は、リモネンとピネンとを主成分とする。
そして、上記リモネンがD-リモネンであり、上記ピネンがα-ピネンを含み、α-ピネンとβ-ピネンとの質量比(β-ピネン/α-ピネン)が0.5未満であり、上記D-リモネンと上記ピネンとの質量比(ピネン/D-リモネン)が0.6~1.5であることとしたため、臭気を不快に感じることがないカーボンニュートラルな洗浄剤組成物及び該洗浄剤を用いたエアゾール製品を提供することができる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リモネンとピネンとを主成分とする洗浄剤組成物であって、
上記リモネンがD-リモネンであり、
上記ピネンがα-ピネンを含み、α-ピネンとβ-ピネンとの質量比(β-ピネン/α-ピネン)が0.5未満であり、
上記D-リモネンと上記ピネンとの質量比(ピネン/D-リモネン)が0.6~1.5であることを特徴とする洗浄剤組成物。
【請求項2】
さらに、アルコールを0.05~30質量%含有することを特徴とする請求項1に記載の洗浄剤組成物。
【請求項3】
さらに、酸化防止剤を0.05~2.0質量%含有することを特徴とする請求項1に記載の洗浄剤組成物。
【請求項4】
さらに、酸化防止剤を0.05~2.0質量%含有することを特徴とする請求項2に記載の洗浄剤組成物。
【請求項5】
植物由来の原料を100%用いたことを特徴とする請求項1~4のいずれか1つの項に記載の洗浄剤組成物。
【請求項6】
洗浄剤組成物と噴射ガスとをエアゾール容器内に充填したエアゾール製品であって、
上記洗浄剤組成物が、上記請求項5に記載の洗浄剤組成物であることを特徴とするエアゾール製品。
【請求項7】
上記噴射ガスが、ジメチルエーテルであることを特徴とする請求項6に記載のエアゾール製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄剤及び該洗浄剤を用いたエアゾール製品に係り、更に詳細には、植物由来原料を用いた洗浄剤組成物及び該洗浄剤組成物を用いたエアゾール製品に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車、二輪車、鉄道車両、航空機などの輸送機関において、ブレーキやホイール、サスペンション等の部品は、金属や樹脂等により構成されている。
【0003】
このようなブレーキなどの機構は、使用に伴って油分や汚れ等がその表面に付着すると、その性能が低下する。また、付着した成分によっては、金属が腐食したり樹脂が変質したりすることがあり、所期の性能を損なわせることがある。
【0004】
また、ブレーキなどの様々な機構においては、その性能を維持・向上するために、潤滑油やグリス等の油分が必要部位に塗布される。この油分は車両の使用によってブレーキパッドやローターに付着し、制動性などを低下させる可能性がある。
【0005】
そこで、ブレーキ機構等に意図せず付着した油分等の汚れを洗浄除去するために、種々の洗浄剤組成物が提案されている(例えば、特許文献1等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2022-081551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年、国内外で様々な気象災害が発生しており、地球温暖化防止の観点から、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラルを目指すことが宣言されている。
【0008】
金属部品や樹脂部品などを脱脂・洗浄する、所謂パーツクリーナーにおいても、石油系原料の使用削減が強く望まれる。植物由来の洗浄成分としては、松やオレンジから採取されるテルペン類が知られている。
【0009】
このテルペン類は、芳香剤・消臭剤などにも使用されているので、一般的にいい香りがするものと思われているが、テルペン類を洗浄剤として用いるとその臭気は極めて不快に感じることが多い。
【0010】
人が匂いを感じるのは、ニオイ分子が嗅覚受容体を活性化し、嗅細胞からの刺激が脳に伝わることによる。
【0011】
そして、一般的に1つのニオイ分子は複数の嗅覚受容体を活性化する。活性化した嗅覚受容体は、ニオイ分子に対する感度がそれぞれ異なり、また、ニオイ分子の濃度に対する感応度もそれぞれ異なる。さらに、例えば、ニオイ分子X、ニオイ分子Yがそれぞれ単独の場合は、嗅覚受容体は両方をそれぞれ認識するが、混合物の場合はニオイ分子Xだけを認識するといった選択性もある。
【0012】
したがって、匂いをどのように感じるかは極めて複雑であり、低濃度の場合はいい香りであっても、高濃度になると嗅細胞から伝わる刺激のバランスや強さが変わるため、不快に感じてしまうことが生じる。
【0013】
つまり、森林中に存在するテルペン類の濃度は数μg/m以下であるが、テルペン類を主成分とする洗浄剤を使用すると、その空間のテルペン類の濃度は、森林中の濃度と比べられないほど極端に上昇してしまい、エアゾールとして使用する場合は、さらに高くなるので、その臭気を極めて不快に感じてしまう場合がある。
【0014】
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、臭気を不快に感じることがなく、かつカーボンニュートラルな洗浄剤組成物及び該洗浄剤を用いたエアゾール製品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、所定のリモネンとピネンとを所望の質量比で混合することにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0016】
即ち、上記課題は本発明の下記(1)~(5)のいずれか1つの洗浄剤組成物によって解決される。
(1)リモネンとピネンとを主成分とする洗浄剤組成物であって、
上記リモネンがD-リモネンであり、
上記ピネンがα-ピネンを含み、α-ピネンとβ-ピネンとの質量比(β-ピネン/α-ピネン)が0.5未満であり、
上記D-リモネンと上記ピネンとの質量比(ピネン/D-リモネン)が0.6~1.5であることを特徴とする洗浄剤組成物。
(2)さらに、アルコールを0.05~30質量%含有することを特徴とする上記第(1)項に記載の洗浄剤組成物。
(3)さらに、酸化防止剤を0.05~2.0質量%含有することを特徴とする上記第(1)項に記載の洗浄剤組成物。
(4)さらに、酸化防止剤を0.05~2.0質量%含有することを特徴とする上記第(2)項に記載の洗浄剤組成物。
(5)植物由来の原料を100%用いたことを特徴とする上記第(1)項~第(4)項のいずれか1つの項に記載の洗浄剤組成物。
【0017】
また、上記課題は本発明の下記(6)~(7)のいずれか1つのエアゾール製品によって解決される。
(6)洗浄剤組成物と噴射ガスとをエアゾール容器内に充填したエアゾール製品であって、上記洗浄剤組成物が、上記第(5)項に記載の洗浄剤組成物であることを特徴とするエアゾール製品。
(7)上記噴射ガスが、ジメチルエーテルであることを特徴とする上記第(6)項に記載のエアゾール製品。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば所定のリモネンとピネンとを所望の質量比で混合することしたため、臭気を不快に感じることがなく、かつカーボンニュートラルな洗浄剤組成物及び該洗浄剤を用いたエアゾール製品を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<洗浄剤組成物>
本発明の洗浄剤組成物について詳細に説明する。
本発明の洗浄剤組成物は、リモネンとピネンとを主成分(合計含有量が70質量%以上)とし、上記リモネンとしてD-リモネンを使用し、上記ピネンとしてα-ピネンを使用する。上記ピネンはさらにβ-ピネンを含んでいてもよい。
【0020】
リモネンは、キラル化合物であり、D-リモネンの他にL-リモネンやラセミ体も存在するが、本発明ではD-リモネンのみを用いる。
【0021】
臭気を感じる各嗅覚受容体はタンパク質によって形成されているので、光学異性体を区別することが可能であり、柑橘系の匂いがするD-リモネンのみを用いることで、上記ピネンと相俟って不快な臭気を抑制できる。上記D-リモネンは、オレンジの皮から得られる精油を蒸留精製することで得ることができる。
【0022】
上記ピネンには、α-ピネンとβ-ピネンとが存在し、これらは2重結合の位置が異なる構造異性体である。α-ピネンとβ-ピネンとは共に臭気を有するが、α-ピネンを必須の成分として用いることで、上記D-リモネンと相俟って不快な臭気を抑制できる。
【0023】
また、α-ピネンにβピネンを加えてもよいが、α-ピネンとβ-ピネンとの質量比(β-ピネン/α-ピネン)は0.5未満であり、さらに0.3以下であることが好ましい。
【0024】
β-ピネンの含有量が多くなると、上記D-リモネンと組み合わせる場合は臭気を不快に感じるようになり、また、β-ピネンはα-ピネンに比して沸点が高く、揮発性が低いので、洗浄剤組成物が被洗浄物上に残り易い。
【0025】
α-ピネンは、松やスギ等の針葉樹に多く含まれ、β-ピネンは、バラやバジルなどに多く含まれており、松脂や松精油を精製することで得ることができる。
【0026】
上記D-リモネンとピネンとの質量比(ピネン/D-リモネン)は0.6~1.5であり、さらに0.8~1.25であることが好ましい。
D-リモネンとピネンとの含有比が、上記範囲内であることで、快い臭気と揮発性とを両立できる。
【0027】
本発明の洗浄剤組成物は、必要に応じてアルコール、酸化防止剤、防錆剤をさらに含有することができる。
【0028】
アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどはグリスなどの油分を溶解するので、洗浄剤組成物にアルコール類を含有させることで洗浄性が向上する。
【0029】
アルコールの洗浄剤組成物中の含有量は、0.05~30質量%であることが好ましく、10質量%以上25質量%以下であることが好ましく、15質量%以上25質量%以下であることがより好ましい。
【0030】
本発明ではアルコール類の中でも、木質チップなどのバイオマス資源をガス化した合成ガスから製造されたメタノール、また、発酵過程を経て製造されるエタノールやイソプロパノールを使用することが望ましい。これにより、カーボンニュートラルな洗浄剤組成物とすることができる。
【0031】
また、本発明の洗浄剤組成物は、酸化防止剤を含有することが好ましい。
本発明の洗浄剤組成物は、上記のようにα-ピネンを必須の成分として含有しており、α-ピネンの四員環は反応性が高く、特に酸性条件では変質して不快な臭気を発するようになるので、酸化防止剤を含有することで、長期に亘り、不快な臭気となることを防止できる。
【0032】
酸化防止剤としては、油性の酸化防止剤を用いる。酸化防止剤が油性であることでエアゾール缶の腐食を防止できる。
【0033】
植物由来の油性酸化防止剤としては、RMキーパーOS、RMキーパーOSE(ローズマリー抽出物:三菱ケミカル社製)、エアコートC(アスコルビン酸と長鎖脂肪酸の脂溶性エステル:三菱ケミカル社製)を挙げることができる。
【0034】
上記酸化防止剤の洗浄剤組成物中の含有量は、0.05質量%~2.0質量%であることが好ましい。
【0035】
また、金属加工時の脱脂処理に洗浄剤を使用した場合、金属表面からあらかじめ塗布されていた防錆油がなくなるため、保管時に腐食の恐れがある。洗浄剤組成物に植物由来の防錆油を含有することで金属の脱脂洗浄後もわずかに防錆油が残存し、金属表面の腐食を抑制することができる。
植物由来の防錆油としては、パナセート#810(日油株式会社製)、R-3302(理研ビタミン株式会社製)を挙げることができる。
【0036】
本発明の洗浄剤組成物は、植物由来の原料を100%用いるので、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの排出量と植物による吸収量とが相殺され、温室効果ガスの排出量が実質的にゼロになって、地球温暖化を防止することができる。
【0037】
<エアゾール製品>
本発明のエアゾール製品は、容器と噴射機構とを備え、上記容器内には、上記洗浄剤組成物と噴射ガスとが充填されている。
【0038】
上記エアゾール製品に用いる容器は、アルミニウム缶、PC缶(ポリエチレンテレフタレートで内面をコートした缶)も使用できるが、安価なブリキ缶を使用することが好ましい。また、噴射機構としては、バルブや噴射ボタンなどは一般的なものが使用できる。
【0039】
上記噴射ガスとしては、ジメチルエーテル(DME)、液化石油ガス(LPG)、炭酸ガス(CO)、窒素ガス(N)等を使用できる。
【0040】
なかでも、ジメチルエーテルは、上記メタノールと同様に、木質チップなどのバイオマス資源をガス化した合成ガスから製造することができ、洗浄剤組成物だけでなく、噴射ガスも植物に由来の原料を用いることで、カーボンニュートラルなエアゾール製品とすることができる。植物由来のジメチルエーテルは、例えば、特許第5205568号に記載の方法で作製できる。
【0041】
さらに、ジメチルエーテルは極性を有する化合物であるため、液化石油ガスに比べ、水溶性の汚れに対する相溶性が上がり、洗浄性の向上が期待できる。
【0042】
上記噴射ガスの充填圧は、0.4~0.6MPaであることが好ましい。充填圧を高くすることにより、洗浄性を向上させることができる。
【実施例0043】
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
【0044】
[実施例1~9、比較例1~10]
α‐ピネン、βピネンと、D-リモネン、L-リモネン、及び発酵アルコール、酸化防止剤を、表1、2に示す質量比で混合して洗浄剤組成物を得た。
【0045】
[比較例11~14]
また、α‐ピネン、βピネン、D-リモネンに替えて、ターピネオール、メンタノール、ターピノーレン、ミルセンを用いて表3の洗浄剤組成物とした。
【0046】
これらの洗浄剤組成物を以下の方法で評価した。臭気が快かったものについては、貯蔵性についても評価した。評価結果と合わせて表1~3に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
表1~3の結果から、本発明の洗浄剤組成物は、快い臭気であり、多量に使用しても不快に感じることがないことが分かる。また、洗浄性、揮発性も良好であり、洗浄剤組成物としての十分な性能を有することが確認された。
【0051】
D-リモネン、α‐ピネンをそれぞれ単独で用いた比較例1、比較例5は、臭気の評価が低いことから、α‐ピネンとD-リモネンとを所定の質量比で混合することで、臭気が快く感じることか分かる。
【0052】
実施例4と比較例3との比較から、α‐ピネンは、L-リモネンではなく、D-リモネンと組み合わせることで、臭気が快く感じられることか分かる。
【0053】
比較例6から、β-ピネンは、D-リモネンと1:1の割合で混合しても、臭気を快く感じないことが分かる。また、実施例5、比較例7~8の比較から、βピネンの含有量が増加すると不快な臭気になる傾向があることが分かり、α-ピネンとβ-ピネンとの質量比(β-ピネン/α-ピネン)が0.5以上になると、臭気を不快に感じ、また揮発性も低下することが分かる。
【0054】
実施例2,3と実施例7との比較から、アルコールを添加することで揮発性、洗浄性が向上することが分かる。
【0055】
実施例3と実施例8との比較から、酸化防止剤を添加することで、洗浄剤組成物の変質を抑制でき、保存後においてもその臭気を維持できることが分かる。
【0056】
<評価方法>
(臭気)
洗浄剤組成物100mlをフィンガースプレーヤーに入れ、開放空間で噴出量5ml/秒で5秒間噴射し、噴射箇所から1m離れたところでの官能検査、及び、洗浄剤組成物を40ml入れた開口径が10cmの開放容器を25℃で静置し、1m離れたところでの官能検査を行い、快くも不快でもない臭気を0として、非常に快い(+4)から非常に不快(-4)まで、9段階で評価し、検査者30人の評価を平均した。
【0057】
(揮発性)
開口径が10cmの開放容器に入れた洗浄剤組成物2.0gを、25℃のドラフト内で24時間静置し、開放容器内に残留した洗浄剤組成物の質量から揮発率を算出した。

◎:100~80%
○:79~60%
△:59~40%
×:39~20%
【0058】
(洗浄性)
ブレーキラバーグリス5gを10cm角の鉄板上に塗り延ばして45度傾け、これに洗浄剤組成物を5回霧状噴霧して洗浄性を相対評価した。

◎◎:きわめて良い
◎ :非常に良い
○ :良い
△ :普通
× :悪い
【0059】
(貯蔵性)
1Lのブリキの角缶に洗浄剤組成物を100mL入れ、密封して45℃の恒温室で保管し、2ケ月経過後、上記臭気評価と、ブリキの角缶の錆の有無を評価した。

◎:全く錆が見当たらない。
〇:ジョイント部に僅かに錆が認められる。
△:ジョイント部の錆がはっきりと見られる。
【0060】
[実施例10~15]
エアゾール製品の容器内に上記実施例3の洗浄剤組成物を入れ、表4に示す噴射ガスを表4の圧力で充填してエアゾール製品を作製し、同様に評価した。評価結果を表4に示す。
【0061】
【表4】
【0062】
表4の結果から、ジメチルエーテル(DME)を用いた実施例12,13は、実施例3よりも洗浄性が向上していることから、噴射ガスがジメチルエーテルであると、本発明の洗浄剤組成物と相俟って洗浄性が向上すること、また、充填圧を高くすると洗浄性が向上することが分かる。