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特開2024-113098低コストの操縦可能な副反射器を有するアンテナ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024113098
(43)【公開日】2024-08-21
(54)【発明の名称】低コストの操縦可能な副反射器を有するアンテナ
(51)【国際特許分類】
   H01Q 3/20 20060101AFI20240814BHJP
【FI】
H01Q3/20
【審査請求】有
【請求項の数】26
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024091855
(22)【出願日】2024-06-05
(62)【分割の表示】P 2022541004の分割
【原出願日】2020-01-28
(71)【出願人】
【識別番号】513180451
【氏名又は名称】ヴィアサット,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ViaSat,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コスタ、ルイス
(57)【要約】      (修正有)
【課題】アンテナを指向する方法及び自動ピーク装置を含むユーザ端末アンテナアセンブリを提供する。
【解決手段】反射器220、副反射器204、反射器220及び副反射器204に対して配向されてビームを形成するフィード416及び反射器220及びフィード416に対して副反射器204を傾斜させる傾斜アセンブリ407を有するアンテナアセンブリ400において、方法は、複数の傾斜位置の各々において、アンテナアセンブリ400を介して通信される信号の信号強度を測定しながらビームを移動させるために、副反射器204を複数の傾斜位置で傾斜させるための制御信号を提供することと、測定された信号強度に基づいて、複数の傾斜位置から1つの傾斜位置を選択することと、副反射器204を選択された傾斜位置に傾斜させるように制御信号を提供することと、を含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナ指向する方法であって、前記方法は、
アンテナ及び自動ピーク装置を含むユーザ端末アンテナアセンブリを提供することと、ただし、前記アンテナは、反射器と、支持ブームを介して前記反射器に結合された副反射器と、前記支持ブーム上のフィード及び送受信機アセンブリと、を含み、前記フィードは、ビームを形成するために前記反射器及び前記副反射器に対して配向されており、前記アンテナは、前記反射器及び前記フィードに対して前記副反射器を傾斜させ、かつ前記自動ピーク装置から提供される制御信号に応答してパターンで前記ビームを移動させる傾斜アセンブリを更に含み、
前記自動ピーク装置によって、前記制御信号を前記傾斜アセンブリに提供して、前記反射器に対して複数の傾斜位置で前記副反射器を傾斜させ、前記複数の傾斜位置の各々で前記アンテナを介して通信される信号の対応する信号強度を測定しながら前記ビームを移動させることと、
前記自動ピーク装置によって、前記測定された信号強度に基づいて、前記複数の傾斜位置から1つの傾斜位置を選択することと、
前記自動ピーク装置によって、前記副反射器を前記選択された傾斜位置に傾斜させるために、前記制御信号を提供することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記傾斜アセンブリは、
ベース構造を前記支持ブームに接続することと、
中央ピボットを前記ベース構造と前記副反射器の背面との間に接続することと、
第1のアクチュエータを前記ベース構造に接続することであって、前記第1のアクチュエータは、第1の点で前記副反射器の前記背面と接触する、ことと、
第2のアクチュエータを前記ベース構造に接続することであって、前記第2のアクチュエータは第2の点で前記副反射器の前記背面と接触し、前記第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータの少なくとも一方の動きは、前記ベース構造に対して前記副反射器を傾斜させ、前記ビームの方位角及び仰角の両方の動きを提供する、ことと、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
反力装置を前記ベース構造に接続することであって、前記反力装置は前記副反射器の前記背面と接触する、ことを更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記反力装置は第3の点で前記副反射器の前記背面と接触し、前記第3の点は前記副反射器の前記背面の第1の部分に配置されており、前記第1の点及び前記第2の点は前記第1の部分の反対側の前記副反射器の前記背面の第2の部分に配置されている、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
ばねを前記ベース構造に接続することを更に含み、前記ばねは、前記副反射器の前記背面と接触する、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のアクチュエータ及び前記第2のアクチュエータは各々、前記副反射器を前記中央ピボットを中心に傾斜させるためのモータを含み、前記制御信号を前記傾斜アセンブリに提供することは、それぞれの前記第1のアクチュエータ及び前記第2のアクチュエータ内の前記モータの動きを引き起こす、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記選択された傾斜位置が前記副反射器の中立傾斜位置から所定の最大傾斜角にあるときに警報を送信することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記警報は、前記副反射器が前記副反射器の傾斜限界付近にあり、前記ユーザ端末アンテナアセンブリの全体的な照準が必要とされることを通知する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記複数の傾斜位置において前記副反射器を傾斜させるために前記制御信号を周期的に提供することと、前記傾斜位置を周期的に選択することと、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記複数の傾斜位置で前記副反射器を傾斜させるために前記制御信号を提供し、前記傾斜位置を選択することは、前記ユーザ端末アンテナアセンブリの設置を検証するために実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記制御信号を提供することと、前記アンテナが誤って指向されていると判定されたときに前記傾斜位置を選択することと、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記ビームを移動させることは、前記ビームを仰角方向と方位角方向の両方で移動させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
ユーザ端末アンテナアセンブリであって、
支持ブームと、
前記支持ブームの第1の端部に結合された反射器と、
副反射器と、
前記支持ブームに取り付けられたフィード及び送受信機アセンブリであって、前記フィードは、前記副反射器及び前記反射器に対して配向されており、かつユーザ端末ビームを形成する、フィード及び送受信機アセンブリと、
前記第1の端部に対向する、前記支持ブームの第2の端部に結合された傾斜アセンブリであって、前記反射器及び前記フィードに対して前記副反射器を傾斜させるために前記副反射器に更に結合されており、制御信号に応答して前記ユーザ端末ビームを移動させる、傾斜アセンブリと、
自動ピーク装置であって、
複数の傾斜位置の各々において前記アンテナアセンブリを介して通信される信号の対応する信号強度を測定しながら、前記ユーザ端末ビームを移動させるために前記副反射器を前記複数の傾斜位置で傾斜させるための前記制御信号を提供し、
前記測定された信号強度に基づいて、前記複数の傾斜位置から1つの傾斜位置を選択し、
前記副反射器を前記選択された傾斜位置に傾斜させるために、前記制御信号を提供するための自動ピーク装置と、
を備える、ユーザ端末アンテナアセンブリ。
【請求項14】
前記傾斜アセンブリは、
前記支持ブームに接続されたベース構造と、
前記ベース構造と前記副反射器の背面との間に接続された中央ピボットと、
前記ベース構造に接続され、第1の点で前記副反射器の前記背面と接触している第1のアクチュエータと、
前記ベース構造に接続され、第2の点で前記副反射器の前記背面と接触している第2のアクチュエータであって、前記第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータの少なくとも一方の動きは、前記ベース構造に対して前記副反射器を傾斜させ、前記ユーザ端末ビームの方位角及び仰角の両方の動きを提供する、第2のアクチュエータと、
を更に備える、請求項13に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項15】
前記ベース構造に接続され、前記副反射器の前記背面と接触している反力装置を更に備える、請求項14に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項16】
前記反力装置は第3の点で前記副反射器の前記背面と接触し、前記第3の点は前記副反射器の前記背面の第1の部分に配置されており、前記第1の点及び前記第2の点は前記第1の部分の反対側の前記副反射器の前記背面の第2の部分に配置されている、請求項15に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項17】
前記反力装置はばねを含む、請求項15に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項18】
前記第1のアクチュエータ及び前記第2のアクチュエータは各々、前記副反射器を前記中央ピボットを中心に傾斜させるためのモータを含む、請求項14に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項19】
前記第1のアクチュエータは、点接触を介して前記副反射器の前記背面と接触しており、前記第2のアクチュエータは、スライドジョイントを介して前記副反射器に結合されている、請求項14に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項20】
前記第1のアクチュエータと前記副反射器の前記背面との間の接触を維持するための反力装置を、前記点接触に更に備える、請求項19に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項21】
前記反力装置はばねを含む、請求項20に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項22】
前記第1のアクチュエータ及び前記第2のアクチュエータは、運動学的ジョイント接続を介して前記副反射器の前記背面に接続されている、請求項14に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項23】
前記第1のアクチュエータは球状アダプタ接続を介して前記副反射器の前記背面に接続されており、前記第2のアクチュエータはスライドジョイント接続を介して前記副反射器の前記背面に接続されている、請求項22に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項24】
前記第1のアクチュエータ及び前記第2のアクチュエータは各々、スナップ嵌め接続を介して前記副反射器の前記背面にそれぞれ接続されている、請求項22に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項25】
前記第1のアクチュエータ及び前記第2のアクチュエータのうちの少なくとも一方におけるバックラッシュを低減するためのバックラッシュばねを更に含む、請求項22に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項26】
前記複数の傾斜位置の間を移動させることは、前記ユーザ端末ビームを仰角方向及び方位角方向の両方で移動させることを容易にする、請求項13に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項27】
前記選択された傾斜位置が前記副反射器の中立傾斜位置から所定の最大傾斜角にあるときに警報を送信するための警報装置を更に含む、請求項13に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項28】
前記自動ピーク装置は、前記制御信号を前記傾斜アセンブリに周期的に提供して、前記複数の傾斜位置において前記副反射器を傾斜させ、前記傾斜位置を周期的に選択する、請求項13に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項29】
前記自動ピーク装置は、前記制御信号を前記傾斜アセンブリに提供して、前記複数の傾斜位置において前記副反射器を傾斜させ、前記傾斜位置を選択して前記アンテナアセンブリの設置を検証する、請求項13に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項30】
前記自動ピーク装置は、前記制御信号を前記傾斜アセンブリに提供して、前記複数の傾斜位置において前記副反射器を傾斜させ、前記アンテナアセンブリが誤って指向されていると判定されたときに、前記傾斜位置を選択する、請求項13に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項31】
前記フィードは、前記反射器の中心線からオフセットされている、請求項13に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項32】
前記自動ピーク装置は、前記送受信機アセンブリ内にある、請求項13に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項33】
前記支持ブームの前記第1の端部は、前記反射器の前面に対向する前記反射器の背面に接続しており、前記反射器の前記前面は、前記副反射器に面する、請求項13に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項34】
前記副反射器は、前記支持ブームによって支持されたカンチレバーである、請求項13に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項35】
前記支持ブームは、押出要素を含む単一の支持ブームを含み、前記副反射器は、前記単一の支持ブームによってのみ支持される、請求項13に記載のアンテナアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、アンテナに関し、より具体的には、副反射器を含むユーザ端末アンテナアセンブリに関する。
【0002】
ユーザ端末アンテナアセンブリは、典型的には、アンテナが使用される場所への展開時にターゲットに位置合わせされる。設置プロセスの一部として、設置者は、アンテナの支持構造を物体(例えば、地面、建物若しくは他の構造、又はアンテナを支持することができる他の物体)に取り付け、アンテナのビームをターゲットアンテナ(例えば、静止衛星上)に向けるための指向プロセスを実行することができる。指向プロセスは、アンテナの背面の取り付けブラケットのボルトを緩め、ターゲットに十分に向くまでアンテナを物理的に移動させることを含むことがある。設置者は、アンテナとターゲットとの間で通信される信号の信号メトリック(例えば、信号強度)を使用することによって指向を調整することができる。十分に指向されると、設置者は、ボルトを締め付けて取り付けブラケットを動かないようにすることができる。
【0003】
アンテナが「十分に」指向されていると見なされても、ターゲットアンテナの方向におけるビームの利得が、ビームの最大利得のボアサイト方向よりも小さくなることがある。これは、例えば、手動指向精度の限界によるもの、位置依存信号メトリック変動を考慮するために指向がいつ十分であるかを考慮するための比較的低い要件によるもの、又は手動指向精度の限界と、指向がいつ十分であるかを考慮するための比較的低い要件の両方によるものであり得る。更に、十分に指向された時点で、設置者が取り付けブラケットをロックすると、アンテナのビームの方向がわずかにシフトすることがある。更に、アンテナは、設置後に長い間、サービス内に留まり得る。この期間にわたって、いくつかの影響が、アンテナを移動させ、したがってビームの方向を変化させることがある。例えば、取り付けブラケットは滑り、アンテナが取り付けられている物体はわずかにシフトすることがあり、アンテナは物体(例えば、アンテナに打撃するボール)によって打撃されるか、又は他の要因は、経時的なアンテナのボアサイト方向の移動を引き起こすことがある。
【0004】
アンテナのビームのボアサイト方向とターゲットアンテナの方向との間の位置ずれは、アンテナとターゲットとの間のリンクの質に大きな有害な影響を及ぼす可能性がある指向エラーを引き起こすことがある。例えば、小さな位置ずれは、アンテナとターゲットとの間で通信される信号の変調及び符号化速度を低減することによって補償することができる。しかしながら、例えば1秒あたりのビット数(bps)のような所与のデータレートを維持するために、アンテナとターゲットとの間で通信される信号の変調及び符号化レートを低減することは、システムリソース使用量を増加させ、したがって、リソースの非効率な使用をもたらす。また、設置後に、性能低下がアンテナの位置ずれによるものか、その他の原因によるものかを判断することが困難な場合がある。劣化した性能を診断するには、技術者が原因を判断してそれを修正しようとすることができるように、トラックをアンテナの位置にディスパッチする必要があり、システムを管理するためのコストが増加する。
【発明の概要】
【0005】
例示的な実施形態では、アンテナ指向の方法は、ユーザ端末アンテナアセンブリを提供することを含む。アンテナ指向の方法で使用されるアンテナアセンブリは、アンテナ及び自動ピーク装置を含むことができる。アンテナは、反射器と、支持ブームを介して反射器に結合された副反射器と、支持ブーム上のフィード及び送受信機アセンブリとを含むことができる。フィードは、反射器及び副反射器に対して配向されてビームを形成することができる。アンテナは、反射器及びフィードに対して副反射器を傾斜させるための傾斜アセンブリを更に含み、自動ピーク装置から提供される制御信号に応答してパターンでビームを移動させることができる。更に、方法は、自動ピーク装置によって、制御信号を傾斜アセンブリに提供して、反射器に対して複数の傾斜位置で副反射器を傾斜させて、ビームを移動させることを含み得る。方法は、複数の傾斜位置の各々においてアンテナを介して通信される信号の対応する信号強度を測定することを含む。方法はまた、自動ピーク装置によって、測定された信号強度に基づいて、複数の傾斜位置から1つの傾斜位置を選択することを含む。更に、自動ピーク装置によって、副反射器を選択された傾斜位置に傾斜させるために、制御信号を提供することを含む。
【0006】
例示的な実施形態では、アンテナアセンブリは、支持ブームと、支持ブームの第1の端部に結合された反射器と、副反射器と、支持ブームに取り付けられたフィード及び送受信機アセンブリであって、フィードはユーザ端末ビームを形成するために副反射器及び反射器に対して配向された、フィード及び送受信機アセンブリと、第1の端部の反対側の、支持ブームの第2の端部に結合された傾斜アセンブリであって、反射器及びフィードに対して副反射器を傾斜させるために副反射器に更に結合されており、制御信号に応答してユーザ端末ビームを移動させる傾斜アセンブリと、自動ピーク装置とを含む。自動ピーク装置は、ユーザ端末ビームを移動させるために複数の傾斜位置で副反射器を傾斜させるための制御信号を提供することができる。自動ピーク装置は、複数の傾斜位置の各々においてアンテナアセンブリを介して通信される信号の対応する信号強度を測定することができる。自動ピーク装置は、測定された信号強度に基づいて複数の傾斜位置から1つの傾斜位置を選択し、副反射器を選択された傾斜位置に傾斜させるための制御信号を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の更なる態様は、添付の図面と併せて本明細書及び特許請求の範囲に記載された非限定的な実施形態を検討することで明らかになり、同様の符号は同様の要素を示す。
【0008】
図1】本明細書に記載のアンテナアセンブリを使用することができる例示的な双方向衛星通信システムを示す図である。
【0009】
図2図1の固定ユーザ端末の一例を示すブロック図である。
【0010】
図3】例示的なアンテナアセンブリの側面図を示す図である。
【0011】
図4】操縦可能な副反射器を有する例示的なユーザ端末アンテナアセンブリを示す図である。
【0012】
図5図4のアンテナと共に使用され得る2つのアクチュエータを有する例示的な操縦可能な副反射器を示す図である。
【0013】
図6図5の例示的な操縦可能な副反射器アセンブリを更に示す図である。
【0014】
図7図5及び図6の例示的な操縦可能な副反射器アセンブリを更に示す図である。
【0015】
図8図5図7の例示的な操縦可能な副反射器アセンブリを更に示す図である。
【0016】
図9A図5図8の例示的な操縦可能な副反射器を更に示す図である。
図9B図5図8の例示的な操縦可能な副反射器を更に示す図である。
【0017】
図10】傾斜アセンブリに取り付けられた副反射器を示す図である。
【0018】
図11図5図10の例示的な操縦可能な副反射器を更に示す図である。
【0019】
図12】球状ロッドエンドアダプタを示す図である。
【0020】
図13】モータを副反射器に接続する図12の球状ロッドエンドアダプタの設置を示す図である。
【0021】
図14】運動学的ジョイントの一例を示す図である。
【0022】
図15】例示的な方法を示すフロー図である。
【0023】
図16】副反射器への一対の球状アダプタ接続を使用する例示的な操縦可能な副反射器アセンブリを示す図である。
図17】副反射器への一対の球状アダプタ接続を使用する例示的な操縦可能な副反射器アセンブリを示す図である。
図18】副反射器への一対の球状アダプタ接続を使用する例示的な操縦可能な副反射器アセンブリを示す図である。
【0024】
図19】別の例示的な操縦可能な副反射器アセンブリを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
ここで、図面に示されている例示的な実施形態を参照し、それを説明するために本明細書では特定の言語が使用される。それにもかかわらず、本発明の範囲の限定はそれによって意図されないことが理解されよう。本明細書に示されている本発明の特徴の変更及び更なる修正、並びに本開示を所有する当業者が想到するであろう、本明細書に示されている本発明の原理の更なる適用は、本発明の範囲内であると考えられるべきである。
【0026】
本明細書に記載のアンテナアセンブリは、設置時にアンテナとターゲット(例えば、静止衛星又は他の通信装置上のターゲットアンテナ)との非常に正確な位置合わせ、並びに経時的に起こり得る位置ずれの訂正を提供することができる。アンテナアセンブリは、設置中に自己ピーキング能力を提供し、経時的な自己再位置合わせ及び遠隔再位置合わせを可能にすることができる。以下でより詳細に説明するように、アンテナアセンブリは、副反射器に対して小さな傾斜調整を行うことによって、アンテナのビームを移動させることができる傾斜アセンブリを含むことができる。
【0027】
本明細書に記載の方法、システム、及び装置は、アンテナ(例えば、衛星アンテナ又は他のアンテナ)の設置及び保守の運用コストを低減し、そのようなアンテナを使用する通信システムのリソース効率を改善することができる。例えば、アンテナとターゲットとの間の正確な位置合わせを達成及び維持することは、許容可能な符号化レートを増加させることによって所与のデータレートを維持するために必要なシステムリソースを低減することができ(例えば、データ冗長性の低減)、それはシステム全体の性能を向上させることができる。更に、経時的にアンテナを遠隔で再位置合わせさせるか、又はアンテナを自己再位置合わせさせることによって、技術者サービスコールを回避することができ、性能低下の問題をより迅速に解決することができ、これにより、顧客体験を改善し、システム全体に対する性能低下の影響を低減することができる。
【0028】
例示的な実施形態では、ユーザ端末アンテナアセンブリは、支持ブームと、支持ブームの第1の端部に結合された反射器と、副反射器と、支持ブームに取り付けられたフィード及び送受信機アセンブリであって、フィードはユーザ端末ビームを形成するために副反射器及び反射器に対して配向されている、フィード及び送受信機アセンブリと、第1の端部の反対側の、支持ブームの第2の端部に結合された傾斜アセンブリであって、反射器及びフィードに対して副反射器を傾斜させるために副反射器に更に結合されており、制御信号に応答してユーザ端末ビームを移動させる傾斜アセンブリと、を含む。ユーザ端末アンテナアセンブリは、複数の傾斜位置の各々においてアンテナアセンブリを介して通信される信号の対応する信号強度を測定しながら、ユーザ端末ビームを移動させるために副反射器を複数の傾斜位置で傾斜させるための制御信号を提供し、測定された信号強度に基づいて、複数の傾斜位置から1つの傾斜位置を選択し、副反射器を選択された傾斜位置に傾斜させるために、制御信号を提供するための自動ピーク装置を更に含む。
【0029】
図1は、本明細書に記載のアンテナアセンブリ104(縮尺通りではない)を使用することができる例示的な双方向衛星通信システム100を示す図である。例示的な実施形態では、アンテナアセンブリ104は、ユーザ端末アンテナアセンブリである。双方向衛星通信システム100よりも多い又は少ない構成要素を有する多くの他の構成が可能である。本明細書に記載の例は、例示の目的で衛星通信システムを使用しているが、本明細書に記載のアンテナアセンブリ104及び技術は、そのような衛星通信の実施形態に限定されない。例えば、本明細書に記載のアンテナアセンブリ104及び技術は、ポイントツーポイント地上波リンクに使用することができ、双方向通信に限定されなくてもよい。例示的な一実施形態では、衛星インターネット用の消費者居住用衛星「ディッシュ」は、アンテナアセンブリ104を介して提供してもよい。別の例示的な実施形態では、アンテナアセンブリ104は、衛星放送テレビを受信するためなどの受信専用実施形態に使用してもよい。
【0030】
アンテナアセンブリ104は、例えば、家屋の屋根又は側壁などの構造に取り付けられてもよい。以下でより詳細に説明するように、アンテナアセンブリ104は、設置時にアンテナアセンブリ104のアンテナとターゲットとの非常に正確な位置合わせ、並びに経時的に起こり得る位置ずれの訂正を提供することができる傾斜アセンブリを含む。ターゲットの例には、静止衛星112上のターゲットアンテナ、ポイントツーポイント地上波リンク上のターゲットアンテナ、又は他の通信システム上の他のアンテナが含まれるが、これらに限定されない。
【0031】
図示の実施形態では、アンテナアセンブリ104は、例えば、モデム、二重反射器アンテナなどのアンテナ、及び送受信機を含むことができる固定ユーザ端末102の一部である。固定ユーザ端末102はまた、データ及びソフトウェアアプリケーションを記憶するためのメモリ、データにアクセスしてアプリケーションを実行するためのプロセッサ、及び双方向衛星通信システム100を介した通信を容易にする構成要素、例えば、モデム又は他の構成要素を含むことができる。図1では、図面が煩雑になるのを避けるために、固定ユーザ端末102を1台のみ図示しているが、双方向衛星通信システム100は、固定ユーザ端末102を多く備えてもよい。
【0032】
図示の実施形態では、衛星112は、固定ユーザ端末102とゲートウェイ端末130との間の双方向通信を提供する。ゲートウェイ端末130は、ハブ又は地上局と呼ばれることもある。ゲートウェイ端末130は、衛星112にフォワードアップリンク信号140を送信し、衛星112からリターンダウンリンク信号142を受信するためのアンテナを含む。ゲートウェイ端末130はまた、固定ユーザ端末102へのトラフィックをスケジューリングしてもよい。あるいは、スケジューリングは、双方向衛星通信システム100の他の要素(例えば、コアノード、ネットワークオペレーションセンター(NOC)、又は図示されていない他の構成要素)で実行してもよい。ゲートウェイ端末130と衛星112との間で通信される信号140、142は、衛星112と固定ユーザ端末102との間で通信される信号114、116と同じ、重複する、又は異なる周波数を使用することができる。ゲートウェイ端末130は、周波数再利用を可能にするために固定ユーザ端末102から遠隔に配置してもよい。ゲートウェイ端末130と固定ユーザ端末102とを分離することにより、共通の周波数帯域を有するスポットビームを地理的に分離して干渉を回避することができる。
【0033】
ネットワーク135は、ゲートウェイ端末130とインタフェースすることができる。ネットワーク135は、任意のタイプのネットワークであり得、及び例えばインターネット、インターネットプロトコル(IP)ネットワーク、イントラネット、広域ネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、仮想私設ネットワーク(VPN)、仮想LAN(VLAN)、光ファイバーネットワーク、ケーブルネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)、公衆電話交換網(PSDN)、公衆携帯電話網、本明細書で説明するような装置間の任意の他のタイプのネットワーク支援通信、又はこれらの任意の組合せを含み得る。ネットワーク135は、有線接続及び無線接続の両方、並びに光リンクを含み得る。ネットワーク135は、衛星112及び/又は他の衛星と通信することができる複数のゲートウェイ端末130を接続することができる。
【0034】
ゲートウェイ端末130は、ネットワーク135と衛星112との間のインタフェースとして設けられてもよい。ゲートウェイ端末130は、固定ユーザ端末102に向けられたデータ及び情報を受信するように構成してもよい。ゲートウェイ端末130は、データ及び情報をフォーマットし、固定ユーザ端末102に配信するためにフォワードアップリンク信号140を衛星112に送信することができる。同様に、ゲートウェイ端末130は、ネットワーク135を介してアクセス可能な宛先に向けられた衛星112(例えば、固定ユーザ端末102から発信されたデータ及び情報を含む)からのリターンダウンリンク信号142を受信するように構成され得る。ゲートウェイ端末130はまた、ネットワーク135上での送信のために、受信したリターンダウンリンク信号142をフォーマットすることができる。
【0035】
衛星112は、ゲートウェイ端末130からフォワードアップリンク信号140を受信し、対応するフォワードダウンリンク信号114を固定ユーザ端末102に送信する。同様に、衛星112は、固定ユーザ端末102からリターンアップリンク信号116を受信し、対応するリターンダウンリンク信号142をゲートウェイ端末130に送信する。衛星112は、複数のスポットビームモードで動作し、地球上の異なる領域に向けられたいくつかの狭ビームを送受信することができる。これにより、固定ユーザ端末102を様々な狭ビームに分離することができる。あるいは、衛星112は、広域カバレッジビームモードで動作し、1つ以上の広域カバレッジビームを送信することができる。
【0036】
衛星112は、信号をそれらの宛先に再送信する前に、受信した信号の周波数及び偏波変換を実行する「ベントパイプ」衛星として構成され得る。他の例として、衛星112は、再送信前に受信した信号を復調及び再変調する再生型衛星として構成してもよい。
【0037】
アンテナアセンブリ104は、固定ユーザ端末102と衛星112との間の通信を容易にするために衛星112に指向されたビームを形成するアンテナを含む。図示の実施形態では、固定ユーザ端末102は、衛星112との間で信号を送受信するための送受信機(図示せず)を含む。以下に説明する図示の実施形態では、ユーザ端末アンテナアセンブリ104は、反射器、副反射器、フィード、送受信機アセンブリ、傾斜アセンブリ、及び自動ピーク装置を含む。したがって、反射器、副反射器、及びフィードは、衛星112に指向されたビームを形成するために協働して、リターンアップリンク信号116の送信及びフォワードダウンリンク信号114の受信を提供することができる。あるいは、アンテナアセンブリ104のアンテナは、副反射器を使用することができる任意の他のタイプのアンテナであってもよい。これらの例示的な実施形態では、ユーザ端末アンテナアセンブリ104は、自動化された方法で副反射器を傾斜させて、ユーザ端末アンテナアセンブリに対するビームの指向を調整するように構成される。
【0038】
図2は、図1の固定ユーザ端末102の一例を示すブロック図であり、図3は、アンテナアセンブリ104の一例の側面図を示す図である。図2及び図3に示す固定ユーザ端末102よりも多い又は少ない構成要素を有する他の多くの構成が可能である。更に、本明細書に記載の機能は、本明細書に記載のものとは異なる方法で構成要素間に分散させることができる。
【0039】
ここで図2及び図3を参照すると、アンテナアセンブリ104は、アンテナ210を含む。図示の実施形態では、アンテナ210は、反射器220と、副反射器204と、副反射器204を照射するフィード202とを含む反射器アンテナである。反射器220は、反射器表面221を更に備えてもよい。反射器表面221は、電磁エネルギーを反射する1つ以上の導電性材料を含むことができる。副反射器204は、副反射器表面206、例えば、電磁エネルギーを反射する1つ以上の導電性材料を有することができる。図示の実施形態では、フィード202は、副反射器204によって反射器表面221を照明する。例示的な実施形態では、アンテナ210は、オフセット給電二重反射器アンテナである。
【0040】
反射器表面221の形状及び副反射器表面206の形状は、互いに組み合わされて焦点領域201を画定するように設計される。フィード202は、副反射器204の副反射器表面206を照明するために焦点領域201内にあってもよく、副反射器表面は次に、反射器表面221を照明して、図1の衛星112に指向されたビームを形成することができる。反射器表面221及び/又は副反射器表面206は、実施形態ごとに異なっていてもよい。例えば、凸状の副反射器表面206を使用することができる。したがって、1つの例示的な実施形態では、グレゴリオ焦点特徴を使用することができる。別の例示的な実施形態では、カセグレン焦点特徴を使用することができる。他の例では、他の現在知られている又は将来開発される焦点特徴を使用することができる。焦点領域201は、反射器表面221が、入射平面波が衛星112の方向から到来したときに所望の性能特性を有する信号通信を可能にするのに十分に電磁エネルギーを収束させる3次元ボリュームであってもよい。相互に、反射器220の反射器表面221及び副反射器204の副反射器表面206は、焦点領域201内の位置でフィード202から生じる電磁エネルギーを反射するように互いに対して角度を付けられ、かつ配置され、その結果、反射された電磁エネルギーは、所望の性能特性を有する信号通信を可能にするのに十分に衛星112の方向に建設的に追加し、他の全ての方向の電磁エネルギーを部分的又は完全に無効にする。したがって、反射器表面221及び副反射器表面206は、フィード202から生じる電磁エネルギーを反射して、最終的なアンテナパターンのピークを含むビームを形成するように、互いに対して角度を付けられ、かつ配置される。
【0041】
例示的な実施形態では、フィード202は、副反射器表面206を照明する。次に、反射器表面221は、副反射器表面206によって反射されたビームによって照射され、リターンアップリンク信号116の送信を提供することができるビームを形成する。逆に、フォワードダウンリンク信号114のビームは、反射器表面221によって副反射器表面206に反射してもよい。副反射器表面206は、衛星112からのフォワードダウンリンク信号114の受信を提供することができるフィード202にビームを反射することができる。すなわち、衛星112からのフォワードダウンリンク信号114は、反射器表面221によって、次に副反射器表面206によって集束され、次いで焦点領域201内に配置されたフィード202によって受信される。同様に、フィードからのリターンアップリンク信号116は、反射器表面206、221によって反射され、衛星112の方向にリターンアップリンク信号116を集束させる。
【0042】
フィード202は、例えば、ホーンアンテナを含む導波路型フィード構造であってもよく、誘電体インサートを含んでもよい。あるいは、他のタイプの構造及びフィード要素を使用してもよい。上述したように、例示的な実施形態では、アンテナ210は、オフセット給電二重反射器アンテナである。したがって、フィード202は、副反射器204及び反射器220からオフセットされる。これは、典型的には副反射器を使用して信号を大きな反射器の中心にある焦点に反射するゲートウェイ端末130の構成とは対照的である。
【0043】
フィード202は、リターンアップリンク信号116及びフォワードダウンリンク信号号114を送受信機アセンブリ222と通信して、衛星112との双方向通信を提供する。図示の実施形態では、送受信機アセンブリ222は、アンテナアセンブリ104上に配置される。あるいは、送受信機アセンブリ222又はその様々な構成要素は、アンテナアセンブリ104上にない異なる位置にあってもよい。
【0044】
この例示的な実施形態では、送受信機アセンブリ222は、送信機/受信機280内に受信機を含み、受信機は、フィードからのフォワードダウンリンク信号114を増幅し、次いでダウンコンバートして、モデム230に配信するための中間周波数(IF)受信信号を生成することができる。同様に、送受信機アセンブリ222は、送信機/受信機280内に送信機を含み、送信機は、モデム230から受信されたIF送信信号をアップコンバートし、次いで増幅して、フィード202に配信するためのリターンアップリンク信号116を生成することができる。衛星112が複数のスポットビームモードで動作するいくつかの実施形態では、リターンアップリンク信号116及びフォワードダウンリンク信号114の周波数範囲及び/又は偏波は、様々なスポットビームで異なり得る。したがって、送受信機アセンブリ222は、1つ以上のスポットビームのカバレッジエリア内にあってもよく、特定のスポットビームの偏波及び周波数範囲を一致させるように構成可能であってもよい。モデム230は、例えば、アンテナアセンブリ104が取り付けられる構造の内側に配置してもよい。別の例として、モデム230は、送受信機アセンブリ222内に組み込まれるなど、アンテナアセンブリ104上に配置してもよい。
【0045】
図示の実施形態では、送受信機アセンブリ222は、DC電力を送受信機アセンブリ222に供給するためにも使用され得るIF/DCケーブル240を介して、IF受信信号及びIF送信信号をモデム230と通信する。あるいは、送受信機アセンブリ222及びモデム230は、例えば、IF送信信号及びIF受信信号を無線で通信することができる。
【0046】
モデム230は、それぞれ、RF受信及び送信信号を変調及び復調して、ルータ(図示せず)とデータを通信することができる。ルータは、例えば、ラップトップコンピュータ、タブレット、携帯電話、又は他のエンドユーザ装置などの1つ以上のエンドユーザ装置(図示せず)の間でデータをルーティングして、双方向インターネット、電話サービス、又は双方向インターネットと電話サービスのいくつかの組合せなどの双方向データ通信を提供することができる。
【0047】
例示的な実施形態では、アンテナアセンブリ104は、支持支柱258などの支持体を更に含む。支持支柱258は、ユーザ端末アンテナアセンブリを支持するように構成してもよい。例示的な実施形態では、支持支柱258は、一端で固定構造260(例えば、地面、建物又は他の構造物など)に取り付けられている。別の例示的な実施形態では、支持支柱258は、一端がレクリエーション用車両(RV)などの車両に取り付けられている。これらの例示的な実施形態では、支持支柱258は、反射器220、フィード202、送受信機アセンブリ222、及び副反射器204を支持するように構成してもよい。例えば、支持支柱258は、支持ブーム302を介してこれらの構成要素を支持することができ、具体的には取り付けブラケットアセンブリ252を介して反射器220を支持することができる。更に、例示的な実施形態では、支持ブームは、傾斜アセンブリ208を介して副反射器204を支持する。本明細書に記載の技術を使用して、副反射器は、例えば受信した信号強度に基づいてビームを位置決めするように指向してもよい。
【0048】
図示の実施形態では、反射器220は、取り付けブラケットアセンブリ252によって支持支柱258に接続されている。別の実施形態では、反射器220を支持ブーム302に取り付けることができ、取り付けブラケットアセンブリ252を支持ブームと支持支柱との間に接続することができる。例示的な実施形態では、取り付けブラケットアセンブリ252を使用して、アンテナ210のビームを衛星112に粗に指向することができる。一般に、副反射器204の向きは、ビームの指向を微調整するために使用され得る。
【0049】
本明細書に記載のいくつかの実施形態では、副反射器204の角度の調整によって提供されるビームの角変位は、取り付けブラケットアセンブリ252によって提供されるビームの角変位よりも小さくてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、取り付けブラケットアセンブリ252は、一定範囲の仰角及び一定範囲の方位角(例えば、仰角で完全な90度、方位角で完全な360度)にわたってビームの調整を提供することができ、一方、副反射器204の角度の調整は、それらの範囲未満(例えば、仰角4度、方位角4度)にわたって調整を提供することができる。
【0050】
取り付けブラケットアセンブリ252は、従来の設計のものであってもよく、支持支柱258に対するアンテナアセンブリ104の方位角、仰角及びスキュー調整を含むことができる。仰角は、反射器220の中心線と水平線との間の角度、例えば、反射器220の中心線と理想的な水平線との間の角度を指す。方位角は、水平面内の反射器220の中心線と真北の方向との間の角度を指す。スキューとは、中心線を中心とした回転角度を指す。
【0051】
取り付けブラケットアセンブリ252は、例えば、アンテナアセンブリ104を方位角、仰角、及びスキューで移動させることを可能にするために緩めることができるボルトを含むことができる。アンテナアセンブリ104を方位角、仰角、及びスキューのうちの1つの所望の位置に位置決めした後、取り付けブラケットアセンブリ252のその部分のボルトを締め、他のボルトを緩めて第2の調整を行うことができる。
【0052】
以下でより詳細に説明するように、設置者は、取り付けブラケットアセンブリ252を使用して、アンテナ210のビームを衛星112(又は他のターゲット)にほぼ向かう方向に粗に指向することができる。粗い指向は、指向誤差(例えば、手動指向精度の限界による)を有する可能性があり、その結果、衛星112の方向のビームの利得は、ビームの最大利得のボアサイト方向よりも小さくなる可能性がある。例えば、衛星112のターゲットの方向は、ビームの1dBビーム幅内にあり得る。
【0053】
設置者は、様々な技術を使用して、アンテナ210のビームを衛星112に粗に向けることができる。例えば、アンテナ210のビームを指向するための初期方位角、仰角、及びスキュー角は、衛星112の既知の位置と、アンテナアセンブリ104が設置されている既知の地理的位置とに基づいて設置者によって決定され得る。反射器表面221がボアサイト軸に関して対称ではなく、それに応じて2つの平面内に主ビーム幅及び副ビーム幅の値を有する実施形態では、設置者は、反射器表面221の主軸(反射器220の中心を通る最長線)が静止円弧と位置合わせされるまで、取り付けブラケットアセンブリ252のスキュー角を調整することができる。
【0054】
アンテナ210のビームが最初に衛星112のおおよその方向に指向されると、アンテナ210のビームが衛星112に十分に粗に向けられるまで、設置者によって仰角及び/又は方位角を更に調整することができる。アンテナ210のビームが衛星112に十分に粗に指向されているときを判断するための技術は、実施形態ごとに異なり得る。
【0055】
いくつかの実施形態では、アンテナ210のビームは、フォワードダウンリンク信号114などの、フィード202を介して衛星112から受信された信号の信号強度を使用して粗に指向することができる。他の実施形態では、アンテナ210のビームはまた、若しくは代替として、リターンアップリンク信号116などの、アンテナ210から衛星112によって受信した信号の信号強度を示す受信した信号内の情報を使用して粗に指向してもよい。他のメトリック及び技術もまた、若しくは代替として、アンテナ210のビームを粗に向けるために使用してもよい。
【0056】
受信信号強度が使用される実施形態では、電力計などの測定装置を使用して、受信した信号の信号強度を直接測定することができる。あるいは、測定装置を使用して、受信した信号の信号品質を示す何らかの他のメトリックを測定することができる。測定装置は、例えば、設置者がフィード202に一時的に取り付ける外部装置であってもよい。別の例として、測定装置は、自動ピーク装置282の測定装置286(以下でより詳細に説明する)などの送受信機アセンブリ222に組み込まれてもよい。そのような場合、測定装置は、例えば、設置者がアンテナ210のビームを指向するのを支援するために、信号強度を示す可聴トーンを発生することができる。
【0057】
設置者は、次いで、測定装置によって測定された受信した信号強度(又は他のメトリック)が所定の値に達するまで、取り付けブラケットアセンブリ252の仰角及び/又は方位角を繰り返し調整することができる。いくつかの実施形態では、設置者は、受信した信号強度を最大化するために取り付けブラケットアセンブリ252を調整する。あるいは、アンテナ210のビームが十分に粗に指向されている場合を判断するために、他の技術が使用されてもよい。
【0058】
ビームが衛星112の方向に十分に粗く指向されると、設置者は取り付けブラケットアセンブリ252を固定して、取り付けブラケットアセンブリ252によるビームの更なる移動を妨げることができる。以下でより詳細に説明するように、設置者はその後、傾斜アセンブリ208を使用してアンテナ210のビームの指向を微調整して、ボアサイト方向のビームを衛星112の方向により正確に指向させることができる(すなわち、指向エラーを低減する)。いくつかの態様では、例えば、取り付けブラケットアセンブリ252が設置中に粗い位置合わせのために設置者によって使用される場合、副反射器204の傾斜の調整を使用して、設置者の設置の精度を二重にチェックすることができる。
【0059】
図示の実施形態では、自動ピーク装置282は、傾斜アセンブリ208で副反射器204を傾斜させることによってビームの精密な指向を実行するための自動化されたプロセスを実行することができる。傾斜アセンブリ208は、副反射器を傾斜させるアクチュエータを備えることができる。例示的な一実施形態では、アクチュエータはモータである。様々な実施形態では、自動ピーク装置282は、送受信機アセンブリ222内、又は別の装置の一部、又は別個の構成要素内にあってもよい。図2において、自動ピーク装置282は、コントローラ284と、測定装置286と、モータ制御装置288とを備える。図2に示す自動ピーク装置282よりも多い又は少ない構成要素を有する多くの他の構成が可能である。更に、本明細書に記載の機能は、本明細書に記載のものとは異なる方法で構成要素間に分散させることができる。例示的な実施形態では、自動ピーク装置282は、制御信号257を傾斜アセンブリ208に周期的に提供して、複数の傾斜位置において副反射器204を傾斜させ、傾斜位置を周期的に選択するように構成してもよい。
【0060】
コントローラ284は、本明細書に記載の技術を使用して副反射器204を傾斜させて、ビームの精密な指向動作を実行するように測定装置286及びモータ制御装置288の動作を制御することができる。コントローラ284の機能は、ハードウェア、メモリに具現化され、かつ1つ以上の汎用又は特定用途向けプロセッサよって実行されるようにフォーマットされた命令、ファームウェア、又はそれらの任意の組合せにおいて実施することができる。
【0061】
コントローラ284は、受信したコマンドに応答して、アンテナ210のビームの精密な指向動作を開始することができる。コマンドは、例えば、粗い指向動作の完了時にフォワードダウンリンク信号114を介してゲートウェイ端末130(又はコアノード、NOCなどの双方向衛星通信システム100の他の要素)によって固定ユーザ端末102に送信してもよい。例えば、コマンドは、固定ユーザ端末102がネットワークに最初に入ると、フォワードダウンリンク信号114を介して送信してもよい。他の実施形態では、コマンドは、設置者によって持ち運ばれる機器(例えば、携帯電話、ラップトップ)から受信してもよい。そのような場合、設置者は、機器上のインタフェース上の入力を介して粗い指向動作の成功した完了を示すことができ、その結果、機器はその後、精密な指向動作を開始するためにコマンドをコントローラ284に送信する。更に他の実施形態では、設置者機器は、粗い指向動作の成功した完了をゲートウェイ端末130(又はコアノード、NOCなどの双方向衛星通信システム100の要素)に通信することができ、ゲートウェイ端末は次に、精密な指向動作を開始するためのコマンドをコントローラ284に送信する。精密な指向動作中、モータ制御装置288は、傾斜アセンブリ208内のモータにモータ制御信号257を提供することができる。例えば、自動ピーク装置282内のモータ制御装置288は、制御信号257を傾斜アセンブリ208に提供して、複数の傾斜位置で副反射器204を傾斜させ、傾斜位置を選択してアンテナアセンブリ104の設置を検証するように構成することができる。モータ、又はより一般的にはアクチュエータは、以下でより詳細に説明される。
【0062】
測定装置286は、副反射器204の様々な傾斜位置で受信した信号強度を測定するために使用され得る。いくつかの実施形態では、測定装置286は、電力計である。パターンに沿ってビームの方向を移動させると、コントローラ284は、測定された信号強度に基づいて、副反射器204の最終傾斜位置、したがってアンテナ210のビームを指向する最終方向を選択することができる(例えば、最大測定信号強度に対応する傾斜位置)。次いで、コントローラ284は、モータ制御装置288に、副反射器204を選択された傾斜位置に駆動するために、傾斜アセンブリ208内のモータのうちの1つ以上にモータ制御信号257を提供するように命令することができる。あるいは、他の技術を使用して、副反射器204の最終傾斜位置を決定することができる。例えば、アンテナ210のビームはまた、若しくは代替として、リターンアップリンク信号116などの、アンテナ210から衛星112によって受信した信号の信号強度を示す受信した信号内の情報を使用して精密に指向してもよい。
【0063】
例示的な実施形態では、ビームをスパイラル又は他のパターンで移動させて、アンテナアセンブリの好ましいビーム角度を決定することができる。例えば、スパイラル検索、ステップサイズ検索、グリッド検索、又は他の検索を実行することができる。そうすることで、ビームは、例えば、検索パターンを形成するために2次元の一連の位置に沿って、2次元(例えば、方位角及び仰角)で走査され得る。結果として、傾斜アセンブリは、2次元ビーム走査を提供することができる。
【0064】
いくつかの実施形態では、モータ制御装置288に、副反射器204を選択された傾斜位置に傾斜させるように命令する前に、コントローラ284は、選択された傾斜位置を、副反射器204が移動することができる調整の全範囲と比較することができる。例えば、コントローラ284は、選択された傾斜位置が、副反射器204に関連する調整範囲全体の終わりから閾値量未満であるかどうかを判定することができる。言い換えれば、コントローラ284は、選択された傾斜位置が傾斜アセンブリ/副反射器の可動範囲の外縁部に近すぎるかどうかを判定することができる。選択された傾斜位置が調整範囲全体の終わり(例えば、スパイラルパターンの中心に十分に近い)から閾値量よりも大きい場合、副反射器204は、経時的な遠隔再位置合わせを可能にするために、設置後に十分な角変位を有すると見なされ得る。そのような場合、コントローラ284は、次に、モータ制御装置288に、副反射器204を選択された傾斜位置に駆動するように命令することができる。ただし、選択された傾斜位置が調整範囲全体の端部から閾値量未満である場合には、コントローラ284は、アンテナ210のビームの更なる粗い指向動作が必要であることを設置者に通知してもよい。コントローラ284が設置者に通知する方法は、実施形態ごとに異なり得る。例えば、コントローラ284は、測定装置286に、別の粗い指向動作が必要であることを示す可聴トーンを発生するように命令することによって、設置者に通知することができる。別の例として、設置者が機器(例えば、携帯電話、ラップトップなど)を運ぶ実施形態では、コントローラ284は、別の粗い指向動作が必要であることを示すコマンドを設置者の機器に送信することができる。他の例示的な実施形態では、通知は、電子メールによって、又は電子的に顧客に送信されることができ、その結果、顧客は、指向精度の潜在的な欠如に起因する、例えば衛星インターネットサービスに関する潜在的な問題を認識する。別の例示的な実施形態では、通知は、副反射器の移動の全範囲の端部又は縁部にあることに起因して、粗い指向のためのトラックをディスパッチするために、電子メールによって、又は電子的にサービスプロバイダ又は他の組織に送信されることができる。
【0065】
上述の実施形態では、自動ピーク装置282は、アンテナアセンブリ104の設置中にアンテナ210のビームの指向を微調整するために使用される。いくつかの実施形態では、自動ピーク装置282はまた、若しくは代替的に、設置後に時々アンテナ210のビームの微調整指向に使用してもよい。特に、ユーザ端末アンテナアセンブリ104が設置されて使用されると、自動ピーク装置282は、技術者又は他の人が固定ユーザ端末102の設置場所に存在する必要なく、ビームの指向を時々微調整することを可能にすることができる。自動ピーク装置282は、例えば、副反射器204を傾斜させることによって微調整指向プロセスを自動的に実行することができる。例示的な実施形態では、自動ピーク装置282は、選択された傾斜位置が副反射器204の中立傾斜位置から所定の最大角にあるときに警報を送信するように更に構成され得る。いくつかの実施形態では、自動ピーク装置282は、アンテナアセンブリ104の外部にあってもよい。例えば、自動ピーク装置は、例示的な実施形態では外部試験機器であってもよい。
【0066】
いくつかの実施形態では、自動ピーク装置282は、ビームの方向の変化によって引き起こされ得る性能低下の検出に応答して微調整指向プロセスを実行することができる。性能低下が検出され、自動ピーク装置282が精密な指向動作を開始する方法は、実施形態ごとに異なることができる。いくつかの実施形態では、自動ピーク装置282は、設置中に測定装置286によって行われた測定信号強度を記憶し、その記憶された測定信号強度を測定装置286によって行われた現在の測定と比較するためのメモリを含むことができる。次いで、自動ピーク装置282は、現在の測定信号強度と記憶された測定信号強度との間の差が閾値を超える場合、微調整指向動作を開始することができる。
【0067】
いくつかの実施形態では、ゲートウェイ端末130(又はコアノード、NOCなどの双方向衛星通信システム100の他の要素)は、固定ユーザ端末102の動作を遠隔で監視し、ビームの方向の変化によって引き起こされ得る可能性のある性能低下を検出すると、フォワードダウンリンク信号114を介して自動ピーク装置282にコマンドを送信することができる。このコマンドは、コントローラ284に、副反射器204の指向を微調整させるように構成され得る。
【0068】
精密な指向動作に続いて性能低下が訂正されない場合、性能低下が誤った指向によるものではない場合があり、技術者が原因を判断できるように技術者サービスコールがスケジュールされ得る。いくつかの実施形態では、ゲートウェイ端末130又は双方向衛星通信システム100の他の要素は、性能低下が検出されたかどうかにかかわらず、アンテナ210のビームが衛星112に正確に指向されたままであることを保証するためにコマンドを時々送信することができる。
【0069】
本明細書に記載のシステム及び方法の例示的な実施形態は、例えば反射器220及び副反射器204を含む二重反射器構成を含むことができる。一般に、副反射器204は、反射器220よりも小さくてもよい。副反射器204は、アンテナ210の小さな不整列を調整するために機械的に操作してもよい。アンテナ210の手動指向は、衛星からの適切な信号受信又は衛星への適切な信号送信を提供するのに十分に正確に衛星に向けられていないアンテナ210を生じさせることがある。したがって、衛星に十分に正確に向けられていないアンテナ210は、ネットワークの全体的な容量を減少させることがある。例示的な実施形態では、自動ピーキング端末及び自動指向端末の配置は、不十分なアンテナ指向に関連する問題を軽減し、ネットワークの容量を最大化するのに役立つようにアンテナ指向を改善することができ、したがって、他の通信システムと比較して本明細書に記載のシステム及び方法を実装するシステムの競争力を高めることができる。
【0070】
図示の実施形態において、図2及び図3を引き続き参照すると、フィード202は、反射器220の縁部付近の位置で支持ブーム302に取り付けられている。別の言い方をすれば、フィード202は、支持ブーム302に直接取り付けられるか、支持ブーム302上にあるか、支持ブーム302に直接結合されるか、主要な中間構成要素なしで支持ブーム302に取り付けられるか、あるいは支持ブーム302によって直接支持されるかのいずれかであってもよい。副反射器204は、フィード202に対向して支持ブーム302に取り付けられている。図3に示すように、例示的な実施形態では、支持ブーム302は単一の支持ブーム302である。図3に示すように、単一の支持ブーム302は、反射器220の直径の「下方」、横付け、又は外側にあってもよい。したがって、例示的な実施形態では、単一の支持ブームは、反射器220の表面に取り付けられていない。また、副反射器は、支持ブーム302によって片持ち支持されている。したがって、単一の支持ブーム302は、操縦可能な副反射器204と反射器220との間の片持ち接続を提供することができる。対照的に、ゲートウェイ端末130のアンテナは、一般に、片持ちオフセット取り付けではなく、大きな反射器の中心にある焦点(及び関連するフィード)に信号を反射するために、3点取り付けの反射器を使用する。また、ゲートウェイ端末130では、対照的に、3点取り付けが主反射器の表面に接続する。
【0071】
副反射器204及び反射器220に対するフィード202の位置の結果として、フィード202は、(副反射器204を介して)反射器220を照明して、線300に沿ってボアサイト方向を有するビームを形成する。上述したように、取り付けブラケットアセンブリ252は、衛星112の一般的な方向にビームを粗に向けるために使用することができる。次いで、傾斜アセンブリ208は、衛星の方向が線300に沿ってビームのボアサイト方向と実質的に位置合わせされるように、衛星112におけるビームの微調整指向に使用され得る。傾斜アセンブリ208は、(例えば、信号114の)測定された信号強度を示す制御信号257に応答して、副反射器204を反射器220及びフィード202に対して傾斜させてビーム(例えば、線300)を移動させるように構成される。例示的な実施形態では、ビームを移動させることは、ビームを仰角方向及び方位角方向の両方に移動させることを含むことができる。
【0072】
例示的な実施形態では、支持ブーム302は、押出金属、押出プラスチックなどの押出要素を備える。更に、支持ブーム302は、金属、プラスチックなどの任意の他の適切な材料で作ることができ、鋳造、射出成形、3次元印刷などの任意の適切な製造技術を使用して形成することができる。
【0073】
図4は、操縦可能な副反射器204を有する例示的なユーザ端末アンテナアセンブリ400を示す図である。ユーザ端末アンテナアセンブリ400は、反射器220と、副反射器204と、傾斜アセンブリ407と、単一の支持ブーム302と、受信機、送信機、又は送受信機(例えば、pTRIA)(例えば、送受信機アセンブリ222)と、受信機、送信機、又は送受信機のための支持体414と、フィード416(例えば、フィードチェーンホーン及びレンズを含む)と、バックプレートアセンブリ418とを備える。例示的な実施形態では、支持体414は、単一の支持ブーム302の第1の端部とバックプレートアセンブリ418との間に接続され、送受信機アセンブリ222を支持する。別の例示的な実施形態では、支持体414は、その第1の端部でバックプレートアセンブリ418に接続された単一の支持ブーム302の一部を形成する。例示的な実施形態では、バックプレートアセンブリは、反射器220の背面に接続する。
【0074】
例示的な実施形態では、傾斜アセンブリ407は、支持ブームの第1の端部に対向する第2の端部に結合されている。傾斜アセンブリ407は、反射器220及びフィード416に対して副反射器204を傾斜させるために副反射器に更に結合され、制御信号に応答してユーザ端末ビームを移動させる。例示的な実施形態では、傾斜アセンブリ407は、ベース構造408と、筐体を形成する筐体蓋406とを更に備える。しかしながら、いくつかの例では、筐体蓋406の有無にかかわらず、ベース構造408は筐体を形成しなくてもよい。例えば、ベース構造408は、密閉されなくてもよい。むしろ、いくつかの例示的な実施形態では、ベース構造408は、様々な他の構成要素が取り付けられるフレームであってもよい。
【0075】
例示的なユーザ端末アンテナアセンブリ400は、一般に、セルフ指向アンテナであってもよい。例示的な実施形態では、粗い照準の後、ユーザ端末アンテナアセンブリ400は、指向方向をある角度、例えば、いくつかの実施形態では4°以上(又は他の例示的な実施形態ではそれ以下)だけ変えるように構成される。したがって、ユーザ端末アンテナアセンブリ400は、設置の精度若しくは再指向の精度をチェックすること、ユーザ端末アンテナアセンブリ400の設置若しくは再指向中にユーザ端末アンテナアセンブリ400の指向のエラーを訂正すること、経時的な指向精度の変化をチェックし、潜在的に訂正すること、又はこれらのいくつかの組合せが可能であり得る。
【0076】
例示的なユーザ端末アンテナアセンブリ400は、一般に、図1の固定ユーザ端末102に使用することができる。例えば、ユーザ端末アンテナアセンブリ400は、一般に、固定ユーザ端末102において、信号114の受信(図1)、信号116の送信(図1)、又は信号114、116の受信及び送信を提供するために使用され得る。
【0077】
本明細書で説明されるように、例示的なユーザ端末アンテナアセンブリ400は、端末の主ビームを自己位置合わせ及び自動ピーキングするための方法を含むように構成してもよい。例示的な実施形態では、ユーザ端末アンテナアセンブリは、方位角と仰角の両方でビームを操縦するように構成される。本明細書で説明するように、このビーム操縦運動は、副反射器204を傾斜させることに基づいてもよい。様々な例示的な実施形態では、操縦運動は、±0.035°又は±1/35°(±0.0133°)の精度を有することができる。しかしながら、より高い又はより低い精度を有する例示的な実施形態も企図される。本明細書に記載されるように、移動は、2つのアクチュエータ(例えば、リニアモータ)によって提供され得る。例示的な実施形態では、アクチュエータの移動は、副反射器の角運動に変換することができる。より具体的には、例示的な実施形態では、各アクチュエータについて、1つのアクチュエータの移動は、ビームを方位角及び仰角方向の両方に傾けるように構成される。したがって、1つのアクチュエータの直線運動は、方位角傾斜と仰角傾斜との間で分割され、副反射器の運動においてより大きなステップサイズ分解能を提供する。
【0078】
図5図9は、図4のユーザ端末アンテナアセンブリ400の一部を形成することができる例示的な操縦可能な副反射器アセンブリ500の様々な態様を示す図である。図5図9の例は、例示的な操縦可能な副反射器アセンブリ500の様々な構成要素を紹介する。
【0079】
図5は、図4のアンテナと共に使用され得る2つのアクチュエータを有する例示的な操縦可能な副反射器を示す図である。例示的な操縦可能な副反射器アセンブリ500は、副反射器204及び傾斜アセンブリ208を含む。図5は、傾斜アセンブリ208の様々な構成要素(501、502、503、504、506、508、510)を示すために副反射器を通る切り取り図で、副反射器204及び傾斜アセンブリ208の拡大図を提供する。例示的な実施形態では、ベース構造408は、筐体蓋406(図5には示されていない)と共に、様々な構成要素を少なくとも部分的に収容するための筐体を形成することができる。傾斜アセンブリ208は、第1のアクチュエータ501と、第2のアクチュエータ502と、ばね503と、中央ピボットアセンブリ504とを更に備える。
【0080】
中央ピボットアセンブリ504は、傾斜アセンブリの構造に接続してもよい。例示的な一実施形態では、傾斜アセンブリは、ベース構造408に接続される。したがって、様々な構成要素は、傾斜アセンブリのベース構造408に取り付けられてもよく、副反射器に取り付けるために延在してもよい。更に、中央ピボットアセンブリは、副反射器を中央ピボットを中心に傾斜させるための任意の適切な接続を備え、副反射器を方位角方向及び仰角方向の両方に傾斜させることを容易にする。例示的な実施形態では、中央ピボットは、ボールジョイント又は任意の適切な運動学的ジョイントを含む。
【0081】
例示的な実施形態では、第1及び第2のアクチュエータ501/502はリニアアクチュエータである。各アクチュエータ501/502は、筐体の「天井」であり得るベース構造408に取り付けることができる。例示的な一実施形態では、各アクチュエータ501/502は、ベース構造408の内側に取り付けられ、ベース構造408を貫通して副反射器204の背面に接触することができる。各リニアアクチュエータは、副反射器を中央ピボットを中心に移動させるように構成してもよい。
【0082】
例示的な実施形態では、副反射器上の第1のアクチュエータの第1の取り付け点と同一直線上の方向への、第1のアクチュエータの直線運動は、中央ピボットを中心にした副反射器の第1の傾斜を引き起こすことができる。回転軸は、第1の取り付け点と同一直線上の方向に垂直であり得る。更に、副反射器上の第2のアクチュエータの第2の取り付け点と同一直線上の方向への、第2のアクチュエータの直線運動は、中央ピボットを中心にした副反射器の第2の傾斜を引き起こすことができる。回転軸は、第2の取り付け点と同一直線上にある方向に対して垂直であってもよく、第1の傾斜及び第2の傾斜は互いに垂直である。
【0083】
例示的な実施形態では、第1のアクチュエータ501及び第2のアクチュエータ502は各々モータを含む。モータは、例えば、ステッパモータであってもよい。本明細書ではモータとして説明されているが、例えば油圧アクチュエータ、ピストン、サーボ、ウォームギア、ラックピニオン、ウォームギア及び平ギア、リニアアクチュエータなど、副反射器204を移動させるための任意の適切なアクチュエータ601、602を使用することができる。
【0084】
傾斜アセンブリは、例えば、バックラッシュを低減するために、又はアクチュエータを副反射器と接触させたままにするために、傾斜アセンブリ内の遊びを減衰させるためのばね503を更に備えることができる。例示的な実施形態では、ばね503は、第1のアクチュエータの反対側の中央ピボットの側に、中央ピボット及び第1のアクチュエータを通る線に沿って配置してもよい。例示的な一実施形態では、ばね503は、副反射器204の背面に接触するようにベース構造408に接続される。別の例示的な実施形態では、ばね503は、傾斜アセンブリの表面に取り付けられ、副反射器204の背面に接触するように延在する。いずれの場合も、ばねアセンブリは、副反射器204の背面に力を維持するための任意の適切な反力装置を備える。本明細書ではばねとして説明されているが、力は、任意の適切な反力装置によって形成してもよい。例えば、反力装置は、油圧ピストン、ゴムバンド、バンジーコード、又は任意の他のタイプの反力装置を含むことができる。
【0085】
例示的な一実施形態では、第1及び第2のアクチュエータは、任意の適切なタイプのジョイント又は接触を介して副反射器に結合してもよい。例えば、接触は、本明細書でより詳細に説明するように、点接触、ボール及びソケット接触、又は球状ロッドエンド接続であってもよい。図5に示す例示的な実施形態では、第1のアクチュエータ501は、球状アダプタ接続506を有する。球状アダプタ接続は、副反射器204の背面との点接触を容易にするか、又は副反射器204の背面とのボール及びソケット接触を容易にすることができる。第2のアクチュエータ502は、球状ロッドエンド接続508を介して副反射器204に結合してもよい。別の例示的な実施形態では、第1のアクチュエータと第2のアクチュエータの両方が、対応する球状アダプタ接続を介して副反射器に結合される。更に別の例示的な実施形態では、第1のアクチュエータと第2のアクチュエータの両方が、対応する球状ロッドエンド接続を介して副反射器に結合される。例示的な実施形態では、球状ロッドエンド接続508は、以下で更に説明するようにシャフト510上で回転する。
【0086】
図6は、図5の例示的な操縦可能な副反射器アセンブリ500を更に示す図である。より具体的には、図6は、図5と同様であるが、図5の分解図を提供する。したがって、構成要素の設置位置において、カバーの下及び/又は反射器表面の下にある様々な構成要素(503、504、508、510、601、602)をより明確に示すことができる。図5と同様に、例示的な操縦可能な副反射器アセンブリ500は、副反射器204及び傾斜アセンブリ208を含む。傾斜アセンブリ208、例えば第1のアクチュエータ(601)及び第2のアクチュエータ(602)の更なる詳細が示されている。この例示的な実施形態では、第1のアクチュエータ(601)は、球状アダプタ接続506を備える。この例示的な実施形態では、第2のアクチュエータ(602)は、シャフト510とピボット軸受606とを有する球状ロッドエンド接続508を備える。傾斜アセンブリ208は、副反射器204を除く図5図10の構成要素の各々を含むことができる。例えば、傾斜アセンブリ208は、ばね503と、中央ピボットアセンブリ504と、第1のアクチュエータ球状アダプタ接続506と、シャフト510及びピボット軸受606を有する第2のアクチュエータ球状ロッドエンド接続508と、第1のアクチュエータ(601)と、第2のアクチュエータ(602)と、例えばベース構造408及び筐体蓋406(図6には示されていない)によって形成され得る筐体と、中央ピボットアセンブリ504とを含んでもよい。
【0087】
図6は、切り取り図を用いて、第1のアクチュエータ(601)を示す。切り取り図は、第1のアクチュエータ(601)を依然として見ることができながら、第1のアクチュエータ(601)を設置位置において見ることを可能にする。第2のアクチュエータ(602)は、筐体から十分に離れて示されている。したがって、第2のアクチュエータ602の詳細、並びにピボット軸受606及びシャフト510の設置が示されている。第2のアクチュエータ602、ピボット軸受606、及びシャフト510もまた分解図で示されている。例示的な実施形態では、第2のアクチュエータ(602)は、一般に、設置されたときに筐体内にあってもよいことが理解されよう。(図7は、設置位置にあるモータ601、602の両方の図を提供する。)
【0088】
図7は、図5及び図6の例示的な操縦可能な副反射器アセンブリ500を更に示す図である。より具体的には、図7は、筐体の内部構成要素を示すために筐体蓋を取り外した状態で、副反射器204の反対側のベース構造408の側から見た、傾斜アセンブリ208の内部構成要素の底面図を示す。図7には、副反射器204の背面の周囲、並びに副反射器204と傾斜アセンブリ208の内部構成要素との間に配置されたベース構造408が見える。第1及び第2のアクチュエータ601/602は、ベース構造408の内側に取り付けられた設置位置に示されている。したがって、図7は、設置位置にあるモータ601、602の図を提供する。
【0089】
傾斜アセンブリ208は、ベース構造408の支持リブ702を更に備える。支持リブ702は、ベース構造408に強度及び剛性を提供することができる。例えば、支持リブ702は、ベース構造408と副反射器204との間に接触が形成される領域に特に強度及び剛性を提供することができる。例えば、副反射器204は、アクチュエータ601、602への接続、並びに以下の図8図11に関してより詳細に説明する他の接触点のうちの1つ以上によって支持してもよい。
【0090】
第1のアクチュエータ(601)、第2のアクチュエータ(602)、又は第1のアクチュエータ(601)と第2のアクチュエータ(602)の両方が中心704に近いほど、副反射器204の傾斜は一般に不正確であり得る。したがって、第1のアクチュエータ(601)及び第2のアクチュエータ(602)の両方は、中心704から外側に、一般に中心704よりも縁部706の近くに配置してもよい。縁部706又はその近くにモータ601、602を配置することにより、一般に、副反射器204をより正確に傾斜させることができる。
【0091】
図7は、固定されていない副反射器204の背面への接続を有する第1のアクチュエータ(601)に対向する、ばねなどの反力装置の例示的な位置708を示す。そのような例では、ばねは、第1のアクチュエータ(601)間、例えば第1のアクチュエータ球状アダプタ接続506(図6)と副反射器204との間の接続を維持するのに役立つ。例えば、1つの例示的な実施形態では、反力装置がベース構造に接続してもよい。反力装置は、副反射器の背面と接触してもよい。例示的な実施形態では、第1及び第2のアクチュエータ並びに反力装置は、それぞれ第1、第2、及び第3の点で副反射器の背面に接触することができる。第3の点は、副反射器の背面の第1の部分に位置してもよい。第1及び第2の点は、第1の部分に対向する副反射器の背面の第2の部分に配置してもよい。第1の部分は副反射器の第1の半分であってもよく、第2の部分は副反射器の他の半分であってもよい。
【0092】
別の例示的な実施形態は、副反射器204の背面への2つの固定接続を含むことができる。副反射器204の背面への2つの固定接続が使用される場合、ばねなどの反力装置を使用してバックラッシュを低減することができる。そのような例では、ばねなどの反力装置は、第1のアクチュエータ(601)及び第2のアクチュエータ(602)の両方に対向し、第1のアクチュエータ(601)及び第2のアクチュエータ(602)から角度的に等距離にある位置710に移動することができ、それにより、反力装置は、一般に、第1のアクチュエータ(601)と第2のアクチュエータ(602)との間のバックラッシュを等しく低減することができる。
【0093】
図7の例はまた、第1のアクチュエータ(601)及び第2のアクチュエータ(602)が、互いに90°(270°)であり、例示的な操縦可能な副反射器アセンブリ500のアンテナの軸(例えば、仰角)から45°(135°)であることを示している。例示的な操縦可能な副反射器アセンブリ500について、アンテナの軸から45°の第1のアクチュエータ(601)及び第2のアクチュエータ(602)を有することは、各アクチュエータ(例えば、第1アクチュエータ(601)及び第2アクチュエータ(602))が各アンテナ軸、例えば仰角及び方位角でアンテナビームを移動させるのに寄与し得るため、アンテナ指向のより良好な精度をもたらすことができる。アンテナビームを移動させるために、一般に、ステッパモータにおいて複数のステップをとることができる。例示的な実施形態では、第1のアクチュエータ(601)及び第2のアクチュエータ(602)は、端数ステップサイズ、例えば半ステップサイズが形成され得るように、ある方向の移動を加算し、ある方向の移動を減算してもよい。例えば、1つのアクチュエータによる移動が部分的に仰角に寄与し、部分的に方位角に寄与する場合、端数ステップサイズが形成され得る。例えば、一方のアクチュエータ601、602の移動は、高度及び方位角のうちの1つ以上において、他方のアクチュエータ602、601の移動を打ち消すか、又は部分的に打ち消すことができる。
【0094】
図7の例は、様々な構成要素の様々な特定の位置、並びに様々な構成要素間の様々な角度関係及び相対距離を示す。しかしながら、図7及び本明細書に記載された他の図は単なる例であり、他の適切な空間的関係及びレイアウトが使用されてもよいことが理解されよう。一般に、2つ以上のアクチュエータ(モータ)及び1つ以上の反力装置(ばね)は、中心704領域のすぐ外側から縁部706まで中心704から任意の距離に配置してもよい。一般に、2つ以上のアクチュエータ及び1つ以上の反力装置は、例えば、それらが全く同じ点及び/又は同じ角度位置に作用していない限り、互いに任意の角度関係を有することができる。
【0095】
例示的な実施形態では、アクチュエータ、例えば第1のアクチュエータ(601)及び第2のアクチュエータ(602)の位置を知ることが必要な場合がある。アクチュエータがステッパモータである例示的な実施形態では、副反射器204の制限位置は、モータのうちの1つ以上の制限位置によって設定してもよい。したがって、モータのうちの1つ以上は、モータが所定の方向に可能な限り移動したことを保証することができる所定の数のステップでモータを移動させることによって、「ホーム」、既知の、又は所定の位置に位置決めすることができる。例えば、モータの制限位置によって設定された副反射器の制限位置を有するモータは、例えば200ステップなどのある方向に可能な最大ステップ数以上移動するように命令され得る。したがって、ステッパモータは、その方向においてモータの最大位置に達する。(余分なステップは、モータをそれ以上移動させなくてもよい。)例示的な実施形態では、一方向の制限位置は、そのモータの「ホーム」位置であってもよい。別の例示的な実施形態では、モータは、反対方向のいくつかのステップ、例えば、「ホーム」位置に50ステップ「戻る」ように命令してもよい。このようにして、副反射器204の位置は、コマンドに応じて特定の位置に「リセット」することができ、その結果、副反射器のその後の位置決めを知ることができる。
【0096】
一例では、2方向に沿った副反射器204の制限位置は、両方のモータ、例えば第1のアクチュエータ(601)及び第2のアクチュエータ(602)によって設定してもよい。したがって、両方のモータを「ホーム」、既知、又は所定の位置に配置して、モータが所定の方向にできる限り移動したことを保証することができる所定の数のステップで各モータを移動させることによって、副反射器を「ホーム」、既知、又は所定の位置に設定することができる。例えば、各モータは、各モータに、ある方向に可能な最大ステップ数以上、例えば200ステップ移動するように命令することによって、モータの制限位置に設定され得る。したがって、各ステッパモータは、選択された各方向においてモータの最大位置に達する。(余分なステップは、モータをそれ以上移動させなくてもよい。)例示的な実施形態では、各方向の制限位置は、対応するモータの「ホーム」位置であってもよい。別の例示的な実施形態では、モータは各々、反対方向のいくつかのステップ、例えば、「ホーム」位置に50ステップ「戻る」ように命令してもよい。更に、限定はしないが、リミットスイッチ又はエンコーダを使用することを含む、副反射器を既知の位置に位置決めするための任意の適切なシステムを使用することができる。
【0097】
図8は、図5図7の例示的な操縦可能な副反射器アセンブリ500を更に示す図である。より具体的には、図8は、副反射器204と対向する筐体の側の視点からのベース構造408の別の底面図を示しているが、ここでは、副反射器204の背面の詳細を示す切り取り部分800を有する。例えば、図8は、副反射器204の背面側の中央ピボット接続点802と、副反射器204の背面側に配置された球状ロッドエンドアダプタ受け部804と、支持リブ806とを示す。支持リブ806は、副反射器204に強度及び剛性を提供することができ、ばね及びアクチュエータからの力にもかかわらず、副反射器204が衛星(又は他の)電磁信号を送信、受信、又は送信及び受信するために配置され得る様々な位置及び様々な角度で、副反射器204がその形状を維持することを可能にする。例えば、支持リブ806は、(ばね、中央ピボット、及びアクチュエータによって)副反射器と接触する領域に特に強度及び剛性を提供することができる。例えば、副反射器204は、副反射器がアクチュエータ(球状ロッドエンド接続508/510において、球状ロッドエンドアダプタ受け部804)、並びに中央ピボット接続点802及びばね接続点803などの他の接触点と接触する支持リブ806を備えることができる。
【0098】
したがって、支持リブ806は、第1のアクチュエータ球状ロッドエンドアダプタ受け部804及び第2のアクチュエータ球状ロッドエンド接続508を更に備えてもよい。例示的な実施形態では、これらの2つのリブは互いに垂直であってもよい。更に、中央ピボット接続点802は、第1のアクチュエータ球状ロッドエンドアダプタ受け部804及び第2のアクチュエータ球状ロッドエンド接続508を有する垂直支持リブ806が交わる点に位置してもよい。図8の図示の実施形態では、副反射器204と各アクチュエータ601、602との間の接続は、互いに垂直である。しかしながら、例えば0度付近から180度付近までの他の角度が使用されてもよいことが理解されよう。しかしながら、一般に、90°に近い角度が好ましい場合がある。
【0099】
更に、例示的な操縦可能な副反射器アセンブリ500は、副反射器204及び傾斜アセンブリ208を含む。傾斜アセンブリ208は、ベース構造408を含むことができる。傾斜アセンブリ208は、例えば、図5及び図6を参照して説明したような構成要素を含むことができる。
【0100】
図9A及び図9Bは、図5図8の例示的な操縦可能な副反射器アセンブリ500を更に示す図である。図9A及び図9Bは、図4図8に関して説明した様々な部品の詳細を示す分解図を提供する。図9Aは、第1のアクチュエータ601のアクチュエータ配置を示す。第1のアクチュエータ601は、ベース構造408の平面部分に取り付けられてもよい。球状アダプタ接続506及び軸受902を有する第1のアクチュエータ(601)が示されている。球状アダプタ接続506は、ベース構造408の平面部分にほぼ垂直な線に沿って第1のアクチュエータ(601)によって直線的に移動することができる。したがって、図10に関してより詳細に説明するように、第1のアクチュエータ(601)は副反射器を移動させてもよい。図9Aは、ばね503の配置も示している。ばね503は、分解された位置に示されており、図に示すように、位置904に設置することができる。
【0101】
図9Bは、第2のアクチュエータ(602)を示す。第2のアクチュエータ602は、ベース構造408の平面部分に取り付けられてもよい。第2のアクチュエータ(602)は、ピボット軸受606との球状ロッドエンド接続508を有するものとして示されている。球状ロッドエンド接続508は、ベース構造408の平面部分にほぼ垂直な線に沿って第2のアクチュエータ(602)によって直線的に移動することができる。したがって、第2のアクチュエータ(602)は、図10図13に関してより詳細に説明するように、副反射器204を移動させることができる。しかしながら、第2のアクチュエータ(602)はピボット軸受606との球状ロッドエンド接続508を有するため、ピボット軸受606における接続は、シャフト510に沿って摺動してもよい。
【0102】
図10は、図5図9の傾斜アセンブリに取り付けられた副反射器を更に示す図である。より具体的には、図10は、副反射器204と傾斜アセンブリ208との間の接続を強調する側面図を提供する。特に、例示的な操縦可能な副反射器アセンブリ500は、副反射器204と、ばね503と、中央ピボットアセンブリ504と、第1のアクチュエータ球状アダプタ接続506(図5参照)と、シャフト510及びピボット軸受606を有する第2のアクチュエータ球状ロッドエンド接続508と、ベース構造408とを含む。図2の制御信号257は、図10に示す複数の傾斜位置1002において副反射器204を傾斜させるために使用することができる。複数の傾斜位置1002は、一般に点線で示されている。傾斜位置1002は、複数の傾斜位置1002の各々においてアンテナを介して通信される信号(例えば、信号114)の対応する信号強度を測定しながらビーム(例えば、図3の線300に沿って示すビーム)を移動させるために使用され得る。
【0103】
例示的な実施形態では、モータは、リニアモータであってもよい。より具体的には、例示的な実施形態では、モータは、リニアステッパモータであってもよい。したがって、一例では、両方のリニアステッパモータは、副反射器204の角度を変更することができる。例えば、第1のアクチュエータ(601)の場合、副反射器204と第1のアクチュエータ601との間の接触は、例えば球状アダプタ接続506で単一の点で行われてもよい。球状ジョイントは、単一の点で副反射器204の表面にのみ接触するので、接触ジョイントは、表面上の点によって表すことができる。したがって、例えば球状アダプタ接続506における単一の点は、リニアステッパモータ、例えば第1のアクチュエータ(601)の移動に基づいて直線的に移動することができる。第2のアクチュエータ(602)はまた、リニアモータ、例えばリニアステッパモータであってもよい。
【0104】
第2のアクチュエータ(602)は、副反射器204に接続されたシャフト510上を摺動することができる球状アダプタを介して設けられた副反射器204と第2のアクチュエータ602との間の接触を含む。したがって、接触ジョイントは、線上の点によって表されてもよい。一例では、線上を摺動する点を有する目的は、副反射器204の回転をロックすることであってもよく、その理由は、そのような装置は、装置の方位角軸及び仰角軸上でのみ回転することができるためである。例示的な実施形態では、ばねは、副反射器204と球状のロッドエンドを有するシャフトとの間の一定の接触を維持することができる。回転は、シャフトの使用によってロックアウトしてもよい。2つのリニアモータを使用することにより、プッシュプルが発生する可能性がある。したがって、例えば、ベース構造408及び筐体蓋406などの筐体内の2つのリニアモータは、副反射器204の角度を制御することができる。例えば、副反射器204の角度は、ステッパモータのステップのサイズによって設定される小さな増分で変更してもよい。一般に、ステッパモータのステップのサイズは、アンテナの性能に測定可能な差を作り出すために必要とされ得る実際のステップよりもはるかに微細であり得る。例えば、アンテナ210の性能に測定可能な差を生じさせるために多くのステップを要することがある。したがって、一実施形態では、リニアステッパモータの移動は、例えば、副反射器204とステッパモータとの間の接続の形状に基づいて、例えば、リニアステッパモータのステップのサイズ及びステッパモータのステップによる角度の変化に応じて、5、10、15、20、又はそれ以上のステップであってもよい。
【0105】
図10に示すように、副反射器204は、例えばアクチュエータ601、602のモータによって、ばね503と共に、様々な角度で傾斜させることができる。図10は、例示的な傾斜角の2次元表現を提供する。しかしながら、副反射器204は、例えば、スパイラル又はビームパターンの他のセットが形成され得るように、三次元で様々な角度で傾斜してもよいことが理解されよう。複数の傾斜位置1002は、副反射器204の中立傾斜位置1006を含むことができる。複数の傾斜位置1002は、副反射器204の中立傾斜位置1006からの第1の所定の最大角度1004を含むことができる。複数の傾斜位置1002は、副反射器204の中立傾斜位置1006からの第2の所定の最大角度1008を含むことができる。最大角度は、例えば、2D図に示すように、副反射器の周りの任意の方向、ページ内へ、ページから外へ、又は任意の他の角度であってもよいことが理解されよう。更に、最大角度は固定された大きさとして示されているが、最大角度は傾斜の方向に応じて変化し得ることが理解されよう。例えば、最大傾斜は、いくつかの方向に制限してもよく、他の方向に制限されなくてもよい。しかしながら、一般に、最大角度は、ほとんどの例示的な実施形態では、傾斜方向にかかわらず同じ又は同様であってもよい。
【0106】
図11は、図5図10の例示的な操縦可能な副反射器204を更に示す図である。より具体的には、図11は、副反射器204の背面を示す。例示的な操縦可能な副反射器204は、シャフト510を有する球状ロッドエンド接続508、並びに中央ピボット接続点802、及び球状ロッドエンドアダプタ受け部804を含むことができる。例示的な操縦可能な副反射器204はまた、ばね503を受け入れるためのばね接触面1102を含むことができる。ばね接触面1102は、ばね503によって押圧されるように構成してもよい。図8に関して説明したように、支持リブ806は、強度及び剛性を提供することができ、副反射器204が、衛星(又は他の)電磁信号を送信、受信、又は送信及び受信するために、ユーザ端末アンテナアセンブリ400が配置され得る様々な位置及び様々な角度でその形状を維持することを可能にする。例えば、支持リブ806は、副反射器と接触する領域に特に強度及び剛性を提供することができる。例えば、副反射器204は、アクチュエータ601、602及び中央ピボットのうちの1つ以上と接触することができる。
【0107】
更に、球状ロッドエンド接続508は、矢印1104によって示されるように、シャフト510に沿って直線的に移動するように構成してもよい。例示的な実施形態では、シャフト510に沿って直線的に移動するように構成された球状ロッドエンド接続508を有することにより、そのようなシステムの副反射器204は、副反射器204の方位角軸及び仰角軸上でのみ回転することができるため、副反射器204の回転をロックすることができる。球状ロッドエンド接続508は、例示的な操縦可能な副反射器204を、シャフト510及びピボット軸受606(図示せず)を介して第2のアクチュエータ(602)に結合することができる。
【0108】
例示的な実施形態では、接触点を含む支持リブ806は、互いに垂直であってもよい。例えば、ばね接触面1102を含む支持リブ806は、第2のアクチュエータ球状ロッドエンド接続508を含む支持リブ806に対して垂直であってもよい。球状ロッドエンドアダプタ受け部804を含む支持リブ806は、第2のアクチュエータ球状ロッドエンド接続508を有する支持リブ806に対して垂直であってもよい。しかしながら、他の角度も可能であることが理解されよう。更に、球状ロッドエンドアダプタ受け部804及び球状ロッドエンド接続508の接触点(及び/又はそれに関連するリブ)は両方とも、それらの接触点/リブを二等分する中心線から45°であってもよい。他の角度も可能であることが理解されよう。
【0109】
図12は、球状ロッドエンド接続508を示す図である。例示的な実施形態では、副反射器204とアクチュエータ、例えば第2のアクチュエータ(602)との間の接触は、図12に示すように球状アダプタを介して行われてもよい。球状ロッドエンド接続508は、ボールジョイント1202を含むことができる。ボールジョイント1202は、シャフトが穴又は開口部1204の軸に沿って直線的に摺動することを可能にする穴又は開口部1204を有することができる。穴又は開口部1204を有するボールジョイント1202は、カラー1206内を移動することができ、穴又は開口部の角度αを変化させることができる。したがって、穴又は開口部1204を通るシャフトの角度は変化してもよい。
【0110】
図13は、第2のアクチュエータ602を副反射器204に接続する図12の球状ロッドエンド接続508の設備1300を示す図である。上述したように、球状ロッドエンド接続508は、ボールジョイント1202を含むことができる。ボールジョイント1202は、例えば、シャフト510に平行な矢印1302によって示されるように、シャフトが図12の穴又は開口部1204の軸に沿って直線的に摺動することを可能にする穴又は開口部1204を有することができる。図13に示すように、副反射器204には、シャフト510が接続されている。シャフトが使用されるため、接触ジョイントは、単一の点ではなく、線上の点によって表されてもよい。副反射器はその方位角軸及び仰角軸上でのみ回転することができるため、シャフト510に沿った摺動は、副反射器204の回転をロックすることができる。
【0111】
別の例示的な実施形態では、両方のモータは、球状アダプタによって副反射器に固定され得る。モータ球状ボール押しロッドの固定は、副反射器上に固定されたスナップ嵌めコネクタ(以下の図14を参照されたい)を使用して実施することができる。例示的な実施形態は、運動学的機構を完成させるためにばねを必要としないが、ばねは、全ての運動学的要素を恒久的に接触させたままにするジョイント間の可能性のあるバックラッシュを低減するために製品に設置してもよい。
【0112】
図14は、運動学的ジョイント1402の一例を示す図である。様々な例示的な実施形態では、運動学的ジョイント1402は、図16図18(以下)に関して説明した球状ロッドエンドアダプタ受け部804、又は球状アダプタ接続1606、1608用の球状ロッドエンドアダプタ受け部に使用することができる。この図は、運動学的ジョイント1402のスナップ嵌め球状アダプタ1406を受け入れるための穴1404を含む副反射器204を示している。例えば、両方ともボールジョイント1408によって表される、図5のアクチュエータロッドエンド(例えば、球状アダプタ接続506)又は(例えば、中央ピボットアセンブリ504の)中央ピボットを、スナップ嵌め球状アダプタ1406内に押し込むことができる。ボールジョイント1408及びスナップ嵌め球状アダプタ1406は、穴1404内に押圧され得る。したがって、運動学的ジョイント1402は、穴1404に押し込まれ、穴1404にスナップ嵌めすることによって副反射器204に取り付けられて摩擦嵌めを形成することができる。スナップ嵌め球状アダプタ1406はまた、スナップ嵌め球状アダプタ1406及びボールジョイント1408を穴1404に固定するためのタブ1410を含み得る。例示的な実施形態では、スナップ嵌め設計は、ねじなしの取り付けを可能にする。一態様では、接続は、永久固定具であり得る。一例示的な実施形態では、運動学的ジョイント1402は、副反射器204に恒久的に接続されている。しかしながら、別の例示的な実施形態では、ねじを使用して、例えば穴1404に対応するが、運動学的ジョイント1402を受け入れるために引き離すことができる円筒を形成することができる部品を一緒に保持することができる。そのような実施形態では、運動学的ジョイント1402は、例えば、ねじ込みを解除することによって、運動学的ジョイント1402の取り付け点として使用されるシリンダを分解することによって切断され得る。他の例示的な実施形態では、そのような円筒は、ねじの代わりに他の締結具、例えばボルト、ナット、リベット、溶接部、接着剤、タイ、クランプ、クリップ、フック、ラッチ、ペグ、ピン、保持リング、又は他の締結具を使用して一緒に保持してもよい。更に、運動学的ジョイントを対応する構造に接続する任意の適切な方法を使用して、傾斜アセンブリ構成要素を副反射器に接続することができる。
【0113】
例示的な実施形態では、副反射器上の第1のアクチュエータの第1の取り付け点と同一直線上の方向への、第1のアクチュエータの直線運動は、中央ピボットを中心にした副反射器の第1の傾斜を引き起こすことができる。回転軸は、第1の取り付け点と同一直線上の方向に垂直であり得る。更に、副反射器上の第2のアクチュエータの第2の取り付け点と同一直線上の方向への、第2のアクチュエータの直線運動は、中央ピボットを中心にした副反射器の第2の傾斜を引き起こすことができる。回転軸は、第2の取り付け点と同一直線上の方向に垂直であり得る。第1の傾斜と第2の傾斜とは、互いに垂直であってもよい。
【0114】
図16図18は、副反射器1602への一対の球状アダプタ接続部1606、1608を使用する例示的な操縦可能な副反射器アセンブリ1600を示す図である。図16図18の例示的な操縦可能な副反射器アセンブリ1600は、図5図11の例示的な操縦可能な副反射器アセンブリ500とほぼ同様である。したがって、図5図11の例示的な操縦可能な副反射器アセンブリ500の異なる実施形態の異なる特徴は、一般に、図16図18の例示的な操縦可能な副反射器アセンブリ1600に適用される。例示的な操縦可能な副反射器アセンブリ1600は、筐体1604、並びにばね1610及び中心ピボット1612を含む。リブ1614(図18)は、中心ピボット1612から延びることができる。これらの構成要素は、一般に、本明細書で論じられる他の実施形態のように機能する。図5図11の例示的な操縦可能な副反射器アセンブリ500と図16図18の例示的な操縦可能な副反射器アセンブリ1600との違いは、図16図18の例示的な操縦可能な副反射器アセンブリ1600が、1つの球状アダプタ及び1つの球状ロッドエンドアダプタではなく、2つの球状アダプタを使用することである。図16図18の例示的な操縦可能な副反射器アセンブリ1600は、点接触及びシャフト取り付けではなく、2点で取り付けられてもよい。
【0115】
したがって、例示的な実施形態では、球形アダプタ及びシャフトを使用するのではなく、両方のアクチュエータ1616、1618(図18参照)を球状アダプタによって副反射器に固定することができる。このような設計は、副反射器の設置を単純化することができる。モータ球状ボール押しロッドの固定は、図14に関して説明したようにスナップ嵌めコネクタによって行うことができる。スナップ嵌めコネクタは、副反射器上に固定してもよい。
【0116】
この例示的な実施形態は、運動機構を完成させるためにばねを必要としない場合がある。しかしながら、ばねは、全ての運動学的要素を恒久的に接触させたままにするジョイント間のあらゆる可能なバックラッシュを低減するために、例示的な実施態様に取り付けられてもよい。
【0117】
図19は、別の例示的な操縦可能な副反射器アセンブリ1900を示す図である。例示的な操縦可能な副反射器アセンブリ1900は、副反射器1902、ばね1903、プレート1904、及び筐体1906を含む。筐体1906は、プレート1904に取り付けられてもよい。筐体1906は、副反射器1902を移動させるモータを収容することができる。例えば、モータ(筐体1906によって図19の視界から隠される)は、プレート1904に結合され、筐体1906内に配置してもよい。より具体的には、例示的な実施形態では、モータは、ねじ、ボルト、ナット、リベット、溶接部、接着剤、タイ、クランプ、クリップ、フック、ラッチ、ペグ、ピン、保持リング、又は他の締結具を使用してプレート1904に結合、接続、取り付け、又は固定してもよい。例示的な実施形態では、モータは、モータがプレート1904の開口部を通って筐体1906の開口部にほぼ垂直に移動するように、プレート1904に結合されたリニアモータであってもよい。筐体1906は、ねじ、ボルト、ナット、リベット、溶接部、接着剤、タイ、クランプ、クリップ、フック、ラッチ、ペグ、ピン、保持リング、又は他の締結具を使用してプレート1904に結合、接続、取り付け、又は固定してもよい。Oリング、ガスケット、又は他の材料は、筐体1906とプレート1904との間の接続を封止するのに役立ち得る。プレート1904と筐体1906との組合せは、一般に、例えば、少なくとも副反射器1902がプレート1904及び筐体1906に対して移動されるときに、固定されて保持してもよい。モータは、プレート1904、筐体1906、又はプレート1904と筐体1906との組合せに対して力を加えて、プレート1904、筐体1906、又はプレート1904と筐体1906との組合せに対して副反射器1902を移動させることができる。筐体1906内のモータは、一対のモータであってもよい。一対のモータは、本明細書で説明する方法のいずれかを使用して副反射器1902に接続することができる。例えば、一実施形態では、一対のモータは、1つの球状アダプタ及び1つの球状ロッドエンドアダプタを使用して副反射器1902に接続してもよい。別の例示的な実施形態では、一対のモータは、2つの球状アダプタを使用して副反射器1902に接続してもよい。例示的な操縦可能な副反射器アセンブリ1900は、リブ1908及び開放部分1910を含むことができる。リブ1908及び開放部分1910は、重量を減少させながら強度及び剛性を提供すことができる。
【0118】
筐体1906(筐体と同様に、例えば、ベース構造体408及び筐体蓋406)は、防水性又は耐水性筐体であってもよい。したがって、筐体1906は、屋外衛星アンテナ設備を提供することができる。筐体1906は、一般に、例えば図4の筐体又は筐体1906によって、他の例示的な実施形態で囲まれた構成要素の一部又は全てを囲むことができる。モータと副反射器1902との間に、例えば、1つの球状アダプタ及び1つの球状ロッドエンドアダプタ、又は2つの球状アダプタなどのリンク機構を設けることができる。モータと副反射器1902との間のリンク機構の一部は、筐体1906の外部にあってもよい。例えば、モータと副反射器1902との間のリンク機構の一部は、副反射器1902を移動させるために筐体1906の外部にあってもよい。筐体1906は、一般に、雨、雪、埃、又は他の潜在的な汚染物質などの要素から内部の構成要素を遮蔽することができる。更に、操縦可能な副反射器アセンブリ1900は、一般に、筐体上の任意の開口部が下を向くように指向してもよいため、筐体1906は、一般に、モータと副反射器1902との間のリンク機構を要素から遮蔽することもできる。更に、任意の開口部は、リンク機構の移動を可能にしながら、任意の適切な方法で封止又は被覆してもよい。
【0119】
再び図15を参照すると、この図は、アンテナ指向2000の例示的な方法を示すフロー図である。図15に示すアンテナ指向2000の例示的な方法は、ユーザ端末アンテナアセンブリ(2002)を提供することと、制御信号(2004)を提供することと、傾斜位置(2006)を選択することと、副反射器を選択された傾斜位置(2008)に傾斜させるための制御信号を提供することとを含む。
【0120】
上述したように、アンテナ指向する方法2000は、ユーザ端末アンテナアセンブリ(2002)を提供することを含む。例えば、アンテナ指向する方法2000は、ユーザ端末アンテナアセンブリ104を提供することを含むことができる。アンテナアセンブリは、アンテナ210及び自動ピーク装置282を含むことができる。アンテナ210は、反射器220と、単一の支持ブーム302を介して反射器220に結合された副反射器204と、単一の支持ブーム302上のフィード202及び送受信機アセンブリ222とを含むことができる。フィード202は、反射器220及び副反射器204に対して配向されて、ビーム(例えば、線300に沿ったボアサイト方向を有するビーム)を形成することができる。アンテナ210は、反射器220及びフィード202に対して副反射器204を傾斜させる傾斜アセンブリ208を更に含み、制御信号257に応答してパターンでビームを移動させることができる。例示的な実施形態では、アンテナアセンブリ内の傾斜アセンブリは、中央ピボットを含む。例示的な実施形態では、傾斜アセンブリ208は、副反射器を中央ピボットを中心にして移動させるように構成された複数のリニアステッパモータと、傾斜アセンブリ208内の遊びを減衰させる、例えば、バックラッシュを低減するか、又はモータ接続を副反射器と接触させたままにするように構成されたばねとを更に含むことができる。例示的な実施形態では、アンテナアセンブリ内の反射器は、オフセット給電反射器を備える。
【0121】
アンテナ指向する方法2000は、制御信号を提供すること(2004)を含む。例えば、アンテナ指向する方法2000は、例えば、自動ピーク装置282によって、複数の傾斜位置1002の各々でアンテナを介して通信される信号(例えば、信号114)の対応する信号強度を測定しながら、ビーム(例えば、線300)を移動させるために複数の傾斜位置1002で副反射器204を傾斜させるための制御信号257を提供することを含むことができる(図10参照)。
【0122】
アンテナ指向する方法2000は、傾斜位置(2006)を選択することを含む。例えば、アンテナ指向する方法2000は、例えば自動ピーク装置282によって、(例えば、信号114の)測定された信号強度に基づいて複数の傾斜位置1002から傾斜位置1002を選択することを含むことができる。
【0123】
アンテナ指向する方法2000は、副反射器204を選択された傾斜位置に傾斜させるための制御信号を提供することを含む(2008)。例えば、アンテナ指向する方法2000は、例えば自動ピーク装置282によって、副反射器204を(例えば、複数の傾斜位置1002のうちの)選択された傾斜位置に傾斜させるための制御信号257を提供することを含むことができる。例示的な実施形態では、複数の傾斜位置で副反射器204を傾斜させるための制御信号を提供し、傾斜位置を選択することは、アンテナアセンブリの設置を検証するために実行される。
【0124】
例示的な実施形態では、複数の傾斜位置は、スパイラル検索、ステップサイズ検索、及びグリッド検索のうちの少なくとも1つに沿った一連の位置を含み、制御信号ビームは、一連の位置に沿ってビームを操縦する。
【0125】
例示的な実施形態では、アンテナが誤って指向されているという判定を行うことができる(2010)。例えば、アンテナ210は、誤って指向されていることがある。アンテナが誤って指向されているという判定は、(1)アンテナ210によって受信された信号の現在の信号強度を測定すること、(2)一連の他のアンテナ位置に対する一連の他の信号強度を測定するために、例えばスパイラル検索パターンを使用して、アンテナ210の一連の他のアンテナ位置を通って延びること、(3)測定された現在の信号強度よりも高い信号強度を有する一連の他のアンテナ位置の少なくとも1つのアンテナ位置を識別すること、及び(4)測定された現在の信号強度よりも高い信号強度を有する一連の他のアンテナ位置の少なくとも1つのアンテナ位置の存在に基づいて、アンテナ210が誤って指向されていると判定すること、によって行われ得る。例示的な実施形態では、測定された現在の信号強度よりも高い信号強度を有する一連の他のアンテナ位置のうちの少なくとも1つのアンテナ位置の存在に基づいてアンテナ210が誤って指向されているという判定は、何らかの所定の閾値、例えば0.1dB、又は何らかの他の閾値を超える信号強度の差を必要とすることがある。例示的な実施形態では、測定された現在の信号強度よりも高い信号強度を有する一連の他のアンテナ位置のうちの少なくとも1つのアンテナ位置の存在に基づいてアンテナ210が誤って指向されているという判定は、任意のアンテナ位置が測定された現在の信号強度よりも高い信号強度の任意の値を有する場合に行われ得る。したがって、アンテナ210が誤って指向されているという判定に基づいて、本明細書に記載のシステム及び方法を実装する装置、例えば、アンテナアセンブリ104の1つ以上の構成要素は、傾斜位置(2006)を選択し、例えば、上述したようにアンテナが誤って指向されているという判定がなされたときに、副反射器204を選択された傾斜位置(2008)に傾斜させるための制御信号を提供することができる。
【0126】
例示的な実施形態では、所定の期間(例えば、待ち時間)が発生した(例えば、2010においても)という判定を行うことができる。したがって、所定の期間(例えば、待ち時間)が発生したという判定に基づいて、傾斜位置(2006)を選択し、副反射器204を選択された傾斜位置(2008)に傾斜させるための制御信号を提供することができる。言い換えれば、繰り返され得るある期間の後、例示的な実施形態は、アンテナ210が依然として最良の方向を指向しているかどうかを判定するために、検索、例えばスパイラル検索を実行することができる。
【0127】
例示的な実施形態では、選択された傾斜位置が副反射器(2012)の中立傾斜位置から所定の最大角度にあると判定することができる。例えば、(例えば、複数の傾斜位置1002のうちの)選択された傾斜位置が、副反射器204の中立傾斜位置1006(図10参照)から所定の最大角度1004、1008にあると判定することができる。例示的な実施形態では、判定は、制御信号の値に基づいて行われてもよい。制御信号のいくつかの値は、所定の最大角度1004、1008又はその付近になるように予め決定してもよい。制御信号は、アナログであってもよいし、デジタルであってもよい。制御信号は、各々が2つのモータのうちの1つを制御するように構成された別個の制御信号を含むことができる。
【0128】
(例えば、複数の傾斜位置1002のうちの)選択された傾斜位置が、副反射器204の中立傾斜位置1006から所定の最大角度1004、1008にあるとき、警報が送信され得る(2014)。例示的な実施形態では、警報は、設置者に提供される可聴警報、設置装置への警報メッセージ、ユーザの電話へのテキストメッセージ、電子メール警報、バックオフィスシステムへの警報、セットトップボックスへの警報、又は任意の他の適切なシステムへの警報を含むことができる。警報は、アンテナシステムの全体的な調整、又は他の是正措置を促すことができる。あるいは、選択された傾斜位置が副反射器の中立傾斜位置から所定の最大角度にない場合、例示的なシステムは、副反射器204を選択された傾斜位置(2008)、例えば、複数の傾斜位置のうちの1つに傾斜させるための制御信号を提供することができる。
【0129】
本発明を説明する際に、以下の用語が使用される。単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈がそうでない旨を明確に指示しない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、品目への言及は、1つ以上の品目への参照を含む。「ones」という用語は、1つ、2つ、又はそれ以上を指し概して、ある量の一部又は全ての選択に適用される。「複数」という用語は、品目のうちの2つ以上を指す。「約」と言う用語は、量、寸法、サイズ、配合、パラメータ、形状、及び他の特性を意味し、正確である必要はないが、許容可能な許容誤差、変換係数、丸め、測定誤差などを反映し、当業者に既知の他の要因を反映し得る。「実質的に」という用語は、列挙された特性、パラメータ、又は値が正確に達成される必要はなく、例えば、許容誤差、測定誤差、測定精度制限、及び当業者に既知の他の要因を含む偏差又は変動が、特性が提供されることを意図した効果を除外しない量で生じ得ることを意味する。数値データは、本明細書では、範囲フォーマットで表現又は提示され得る。このような範囲形式は単に便宜上及び簡潔さのために使用され、したがって、範囲の限度として明示的に列挙される数値だけでなく、各数値及びサブ範囲が明示的に列挙されているかのように、その範囲内に包含される個々の数値又は部分範囲の全てを含むと解釈されるように、柔軟に解釈されるべきであることを理解されたい。例示として、「約1~5」の数値範囲は、約1~約5の明示的に列挙された値だけでなく、示された範囲内の個々の値及び部分範囲も含むと解釈されるべきである。したがって、この数値範囲に含まれるのは、2、3及び4などの個々の値、並びに1~3、2~4及び3~5などのサブ範囲である。この同じ原理は、1つの数値(例えば、「約1よりも大きい」)のみを列挙した範囲に適用され、範囲の広さ又は記載される特性にかかわらず適用されるべきである。便宜上、複数の品目を共通のリストに提示することができる。しかしながら、これらのリストは、リストの各メンバーが別個の固有の部材として個別に識別されるかのように解釈されるべきである。したがって、このようなリストの個々のメンバーは、反対に指示することなく、共通のグループにおけるそれらの提示にのみ基づいて、同じリストの任意の他のメンバーのデフェーサ等価物として解釈されるべきではない。更に、「及び」及び「又は」という用語は、項目のリストと共に使用される場合、列挙された項目のうちの任意の1つ以上を単独で、又は他の列挙された項目と組み合わせて使用することができるという点で、広範に解釈されるべきである。「代替的に」と言う用語は、2つ以上の代替物のうちの1つの選択を指し、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、列挙された代替物のみ又は列挙された代替物のうちの1つのみに選択を限定することを意図するものではない。
【0130】
本明細書に示され説明される特定の実施態様は、本発明及びその最良の形態を例示するものであり、決して本発明の範囲を限定することを意図するものではないことを理解されたい。更に、本明細書に含まれる様々な図に示される接続線は、様々な要素間の例示的な機能的関係及び/又は物理的結合を表すことを意図している。実際の装置には、多くの代替又は追加の機能的関係又は物理的接続が存在し得ることに留意されたい。
【0131】
当業者が理解するように、本発明の機構は、いくつかの方法のいずれかで適切に構成され得る。図面を参照して本明細書に記載された機構は、本発明の1つの例示的な実施形態にすぎず、上記のように本発明の範囲を限定することを意図するものではないことを理解されたい。
【0132】
しかしながら、詳細な説明及び具体例は、本発明の例示的な実施形態を示しているが、限定ではなく例示のみを目的として与えられていることを理解されたい。本発明の趣旨から逸脱することなく、本発明の範囲内で多くの変更及び修正を行うことができ、本発明はそのような全ての修正を含む。以下の特許請求の範囲における全ての要素の対応する構造、材料、動作、及び均等物は、具体的に特許請求されている他の特許請求されている要素と組み合わせて機能を実行するための任意の構造、材料、又は動作を含むことが意図されている。本発明の範囲は、上記の例ではなく、添付の特許請求の範囲及びそれらの法的均等物によって決定されるべきである。例えば、任意の方法請求項に記載された動作は、任意の順序で実行してもよく、請求項に提示された順序に限定されない。更に、本明細書で「重要」又は「必須」と具体的に記載されていない限り、要素は本発明の実施に必須ではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【手続補正書】
【提出日】2024-07-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビームを形成し、固定支持支柱に配置され、反射器と副反射器と傾斜アセンブリとを含むアンテナのアンテナ指向する方法であって、
複数の傾斜位置の各々において前記アンテナを介して通信される信号の対応する信号強度が測定されている間に、前記反射器に対して前記複数の傾斜位置で前記副反射器を傾斜させて前記ビームを移動させるように、前記傾斜アセンブリを制御するための制御信号を自動ピーク装置から受信することと、
前記制御信号に応答して、前記複数の傾斜位置のうちの少なくとも1つの傾斜位置に前記副反射鏡を傾斜させること、とを備え、
前記傾斜アセンブリは、
前記副反射器と、
前記反射器と、
前記反射器にさらに接続する支持ブームに接続されたベース構造と、
前記副反射器が前記ベース構造に対してピボットアセンブリのピボット点を中心に1方向以上に回転するように、前記副反射器を前記ベース構造に結合するピボットアセンブリと、
前記反射器に対して1つ以上の傾斜位置で前記副反射器を傾斜させ、前記副反射器を前記ピボット点を中心に回転させる1つ以上のアクチュエータと、
前記副反射器にかかる力を維持し、前記1つ以上のアクチュエータに応答して前記副反射器の動きを減衰させる反力装置と、を含み、
前記1つ以上のアクチュエータは、前記制御信号に応答して前記副反射器を前記1つ以上の傾斜位置に傾斜させる、方法。
【請求項2】
前記傾斜アセンブリは、前記ベース構造と前記副反射器の背面との間に接続されたばねを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つ以上のアクチュエータは、前記ピボット点を中心に前記副反射器を傾斜させるモータをそれぞれ有する第1のアクチュエータと第2のアクチュエータとを含み、前記制御信号に応答して前記副反射器を傾斜させることは、それぞれの前記第1及び第2のアクチュエータ内の前記モータの動きを引き起こす、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記アンテナと前記自動ピーク装置とを含む固定ユーザ端末アンテナアセンブリを提供することをさらに含み、前記副反射器は、支持ブームを介して前記反射器に結合され、前記反射器は、取り付けブラケットアセンブリによって支持支柱に結合され、前記アンテナは、前記支持ブーム上にフィードと送受信機アセンブリとをさらに含み、前記フィードは、前記反射器と前記副反射器とに対して方向付けられてビームを形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記複数の傾斜位置の各々において前記アンテナを介して通信される前記信号の対応する信号強度を測定している間に、前記副反射器を前記反射器に対して前記複数の傾斜位置で傾斜させて前記ビームを移動させるために、前記自動ピーク装置によって前記制御信号を前記傾斜アセンブリに提供することと、
前記副反射器を選択傾斜位置に傾斜させるために、前記自動ピーク装置によって前記制御信号を選択すること、とを更に備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記選択傾斜位置が前記副反射器の中立傾斜位置から所定の最大傾斜角にあるときに警報を送信することを更に含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記警報は、前記副反射器が前記副反射器の傾斜限界付近にあり、端末アンテナアセンブリの全体的な照準が必要とされることを通知する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記複数の傾斜位置において前記副反射器を傾斜させるために前記制御信号を周期的に提供することと、選択傾斜位置を周期的に選択することと、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記複数の傾斜位置で前記副反射器を傾斜させるために前記制御信号を提供し、選択傾斜位置を選択することは、ユーザ端末アンテナアセンブリの設置を検証するために実行される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記制御信号を提供することと、前記アンテナが誤って指向されていると判定されたときに選択傾斜位置を選択することと、を更に備える、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記ビームを移動させることは、前記ビームを仰角方向と方位角方向の両方で移動させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
制御信号に応答してアンテナアセンブリのユーザ端末ビームを移動させるために、固定支持支柱上の前記アンテナアセンブリの反射器に対して副反射器の向きを調整するための操縦可能な副反射器アセンブリであって、
前記副反射器と、
前記反射器にさらに接続する支持ブームに接続されたベース構造と、
前記副反射器が前記ベース構造に対してピボットアセンブリのピボット点を中心に1方向以上に回転するように、前記副反射器を前記ベース構造に結合するピボットアセンブリと、
前記反射器に対して複数の傾斜位置で前記副反射器を傾斜させ、前記副反射器を前記ピボット点を中心に回転させる1つ以上のアクチュエータと、
前記副反射器にかかる力を維持し、前記1つ以上のアクチュエータに応答して前記副反射器の動きを減衰させる反力装置と、を備え、
前記制御信号は、自動ピーク装置から受信され、
前記1つ以上のアクチュエータは、前記制御信号に応答して前記副反射器を前記複数の傾斜位置のうちの1つ以上の傾斜位置に傾斜させる、操縦可能な副反射器アセンブリ。
【請求項13】
前記制御信号は、前記複数の傾斜位置の各々において前記アンテナアセンブリを介して通信される信号の対応する信号強度を測定することに基づいて生成される、請求項12に記載の操縦可能な副反射器アセンブリ。
【請求項14】
前記1つ以上のアクチュエータは、
前記ベース構造に接続され、第1の点で前記副反射器の背面と接触している第1のアクチュエータと、
前記ベース構造に接続され、第2の点で前記副反射器の前記背面と接触している第2のアクチュエータと、を含み、
前記第1及び第2のアクチュエータの少なくとも一方の動きは、前記ベース構造に対して前記副反射器を傾斜させ、前記ユーザ端末ビームの方位角及び仰角の両方の動きを提供する、請求項12に記載の操縦可能な副反射器アセンブリ。
【請求項15】
前記反力装置は第3の点で前記副反射器の前記背面と接触し、前記第3の点は前記副反射器の前記背面の第1の部分に配置されており、前記第1及び第2の点は、前記第1の部分の反対側にある前記副反射器の前記背面の第2の部分に配置されている、請求項14に記載の操縦可能な副反射器アセンブリ。
【請求項16】
前記第1のアクチュエータは、点接触を介して前記副反射器の前記背面と接触しており、前記第2のアクチュエータは、スライドジョイントを介して前記副反射器に結合されている、請求項14に記載の操縦可能な副反射器アセンブリ。
【請求項17】
前記第1のアクチュエータは球状アダプタ接続を介して前記副反射器の前記背面に接続されており、前記第2のアクチュエータはスライドジョイント接続を介して前記副反射器の前記背面に接続されている、請求項14に記載の操縦可能な副反射器アセンブリ。
【請求項18】
前記反力装置は、ばね、油圧ピストン、ゴムバンド、またはバンジーコードを含む、請求項12に記載の操縦可能な副反射器アセンブリ。
【請求項19】
前記1つ以上のアクチュエータは、それぞれの運動学的ジョイント接続を介して前記副反射器の背面に接続されている、請求項12に記載の操縦可能な副反射器アセンブリ。
【請求項20】
前記1つ以上のアクチュエータはそれぞれモータを含み、前記ピボット点を中心に前記副反射器を傾斜させる、請求項12に記載の操縦可能な副反射器アセンブリ。
【請求項21】
前記1つ以上のアクチュエータはスナップ嵌め接続を介して前記副反射器の背面にそれぞれ接続されている、請求項12に記載の操縦可能な副反射器アセンブリ。
【請求項22】
前記複数の傾斜位置の間を移動させることは、前記ユーザ端末ビームを仰角方向及び方位角方向の両方で移動させることを容易にする、請求項12に記載の操縦可能な副反射器アセンブリ。
【請求項23】
前記自動ピーク装置は、前記制御信号を前記操縦可能な副反射器アセンブリに周期的に提供して、前記複数の傾斜位置において前記副反射器を傾斜させ、前記傾斜位置を周期的に選択する、請求項12に記載の操縦可能な副反射器アセンブリ。
【請求項24】
前記選択傾斜位置が前記副反射器の中立傾斜位置から所定の最大傾斜角にあるときに警報を送信する警報装置を更に備える、請求項23に記載の操縦可能な副反射器アセンブリ。
【請求項25】
前記副反射器の背面には、前記1つ以上のアクチュエータのうちの第1のアクチュエータと、前記1つ以上のアクチュエータのうちの第2のアクチュエータと、前記反力装置とを含む3つの接続点が備えられている、請求項12に記載の操縦可能な副反射器アセンブリ。
【請求項26】
前記反力装置は、前記反射器の前記背面の中線に対して前記第1および第2のアクチュエータとは反対側に位置している、請求項25に記載の操縦可能な副反射器アセンブリ。