IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ トリナ・ソーラー・カンパニー・リミテッドの特許一覧

特開2024-113124太陽電池構造及び太陽電池の製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024113124
(43)【公開日】2024-08-21
(54)【発明の名称】太陽電池構造及び太陽電池の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/18 20060101AFI20240814BHJP
   H01L 31/0216 20140101ALI20240814BHJP
   H01L 31/0224 20060101ALI20240814BHJP
   H01L 31/0747 20120101ALI20240814BHJP
【FI】
H01L31/04 460
H01L31/04 240
H01L31/04 266
H01L31/06 455
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2024092720
(22)【出願日】2024-06-07
(31)【優先権主張番号】202410301160.3
(32)【優先日】2024-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523183389
【氏名又は名称】トリナ・ソーラー・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】TRINA SOLAR CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 2 Trina Road, Trina PV Park, Xinbei District, Changzhou, Jiangsu 213031, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リ ホンウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン グアンタオ
(72)【発明者】
【氏名】チェン ダミン
(72)【発明者】
【氏名】チェン ホン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】加工コストを低減し、かつ低い効率損失を実現し、その端末モジュールの製品パワーを向上させることができる太陽電池構造、太陽電池の製造方法及びマスクキャリアを提供する。
【解決手段】太陽電池構造は、基板110と、第1ドープ層210と、複数の第1透明導電層310とを含み、第1ドープ層210は、基板110の一方の表面に位置し、複数の第1透明導電層310は、第1ドープ層210の基板110から離れた表面に間隔をあけて配列され、太陽電池構造のスライス対象領域は、隣接する2つの第1透明導電層310の間に位置する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を提供し、前記基板の一方の表面に第1ドープ層を形成するステップと、
前記第1ドープ層の前記基板から離れた表面に、間隔をあけて配列された複数の第1透明導電層を形成して太陽電池構造を得るステップと、
隣接する2つの前記第1透明導電層の間に位置するスライス対象領域に沿って前記太陽電池構造をスライスするステップと、を含む、ことを特徴とする太陽電池の製造方法。
【請求項2】
前記第1ドープ層の前記基板から離れた表面に、間隔をあけて配列された複数の第1透明導電層を形成するステップは、
前記第1ドープ層の前記基板から離れた表面に透明導電材料層を形成するステップと、
前記透明導電材料層に対してパターン化処理を行って、前記複数の第1透明導電層を形成するステップと、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項3】
前記第1ドープ層の前記基板から離れた表面に、間隔をあけて配列された複数の第1透明導電層を形成するステップは、
マスクキャリアを用いて前記第1ドープ層の前記基板から離れた表面に前記複数の第1透明導電層を形成するステップを含み、
前記マスクキャリアは、前記第1ドープ層における、隣接する2つの前記第1透明導電層の間の間隔に対応する間隔領域を遮蔽して前記間隔領域を前記複数の第1透明導電層から露出させるように構成されたストッパバーを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項4】
前記マスクキャリアは、前記第1ドープ層のエッジ領域を遮蔽して前記エッジ領域を前記複数の第1透明導電層から露出させるように構成された第1フレームをさらに含む、ことを特徴とする請求項3に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項5】
前記第1ドープ層の前記基板から離れた表面に第1非導電性反射防止層を形成するステップであって、前記第1非導電性反射防止層は、隣接する2つの前記第1透明導電層の間に位置することにより、隣接する2つの前記第1透明導電層の間を離間させるステップをさらに含み、
隣接する2つの前記第1透明導電層の間において、前記スライス対象領域の寸法は、前記第1非導電性反射防止層の寸法よりも小さい、ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項6】
前記第1非導電性反射防止層は、前記第1ドープ層の前記基板から離れた表面における、前記第1透明導電層以外の領域を被覆する、ことを特徴とする請求項5に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項7】
前記複数の第1透明導電層は、アレイ状に配列され、前記スライス対象領域に沿って前記太陽電池構造をスライスするステップは、
それぞれアレイの行方向及び/又は列方向に沿って前記太陽電池構造をスライスするステップを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項8】
前記基板の前記第1ドープ層から離れた表面に第2ドープ層を形成するステップであって、前記第2ドープ層のドープタイプが前記第1ドープ層のドープタイプと逆であるステップと、
前記第2ドープ層の前記基板から離れた表面に少なくとも1つの第2透明導電層を形成するステップと、をさらに含む、ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項9】
前記第2ドープ層の前記基板から離れた表面に第2非導電性反射防止層を形成するステップであって、前記第2非導電性反射防止層は、隣接する2つの前記第2透明導電層の間に位置することにより、隣接する2つの前記第2透明導電層の間を離間させるステップをさらに含み、
隣接する2つの前記第2透明導電層の間において、前記スライス対象領域の寸法は、前記第2非導電性反射防止層の寸法よりも小さい、ことを特徴とする請求項8に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項10】
前記第2ドープ層と前記基板との間に第2パッシベーション層を形成するステップと、
前記第2透明導電層の前記第2ドープ層から離れた表面に少なくとも1つの第2電極を形成するステップと、をさらに含む、ことを特徴とする請求項8に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項11】
前記第1ドープ層と前記基板との間に第1パッシベーション層を形成するステップと、
前記第1透明導電層の前記第1ドープ層から離れた表面に第1電極を形成するステップと、をさらに含み、
各前記第1透明導電層の前記第1ドープ層から離れた表面には、少なくとも1つの前記第1電極が形成される、ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項12】
基板と、
前記基板の一方の表面に位置する第1ドープ層と、
前記第1ドープ層の前記基板から離れた表面に間隔をあけて配列された複数の第1透明導電層と、を含む太陽電池構造であって、
前記太陽電池構造のスライス対象領域は、隣接する2つの前記第1透明導電層の間に位置する、ことを特徴とする太陽電池構造。
【請求項13】
前記第1ドープ層は、前記複数の第1透明導電層の外側に露出した間隔領域及びエッジ領域を含み、前記間隔領域は、隣接する2つの前記第1透明導電層の間の間隔に対応する、ことを特徴とする請求項12に記載の太陽電池構造。
【請求項14】
前記第1ドープ層の前記基板から離れた表面に位置し、かつ隣接する2つの前記第1透明導電層の間に位置することにより、隣接する2つの前記第1透明導電層の間を離間させる第1非導電性反射防止層をさらに含み、
隣接する2つの前記第1透明導電層の間において、前記スライス対象領域の寸法は、前記第1非導電性反射防止層の寸法よりも小さい、ことを特徴とする請求項12に記載の太陽電池構造。
【請求項15】
前記第1非導電性反射防止層は、前記第1ドープ層の前記基板から離れた表面における、前記第1透明導電層以外の領域を被覆する、ことを特徴とする請求項14に記載の太陽電池構造。
【請求項16】
前記複数の第1透明導電層は、アレイ状に配列され、前記スライス対象領域は、それぞれアレイの行方向及び/又は列方向に沿って延在する、ことを特徴とする請求項12に記載の太陽電池構造。
【請求項17】
前記基板の前記第1ドープ層から離れた表面に位置し、ドープタイプが前記第1ドープ層のドープタイプと逆である第2ドープ層と、
前記第2ドープ層の前記基板から離れた表面に位置する少なくとも1つの第2透明導電層と、をさらに含み、ことを特徴とする請求項12~16のいずれか一項に記載の太陽電池構造。
【請求項18】
前記第2透明導電層の数は、複数であり、複数の前記第2透明導電層の前記基板への正投影は、前記複数の第1透明導電層の前記基板への正投影と重なり、
前記太陽電池構造は、前記第2ドープ層の前記基板から離れた表面に位置し、かつ隣接する2つの前記第2透明導電層の間に位置することにより、隣接する2つの前記第2透明導電層の間を離間させる第2非導電性反射防止層をさらに含み、
隣接する2つの前記第2透明導電層の間において、前記スライス対象領域の寸法は、前記第2非導電性反射防止層の寸法よりも小さい、ことを特徴とする請求項17に記載の太陽電池構造。
【請求項19】
前記第2ドープ層と前記基板との間に位置する第2パッシベーション層と、
前記第2透明導電層の前記第2ドープ層から離れた表面に位置する少なくとも1つの第2電極と、をさらに含む、ことを特徴とする請求項17に記載の太陽電池構造。
【請求項20】
前記第1ドープ層と前記基板との間に位置する第1パッシベーション層と、
前記第1透明導電層の前記第1ドープ層から離れた表面に位置する第1電極と、をさらに含み、
各前記第1透明導電層の前記第1ドープ層から離れた表面には、少なくとも1つの前記第1電極が形成される、ことを特徴とする請求項12~16のいずれか一項に記載の太陽電池構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、太陽光発電の技術分野に関し、特に太陽電池構造、太陽電池の製造方法及びマスクキャリアに関する。
【背景技術】
【0002】
太陽光発電技術の急速な発展に伴い、結晶シリコン太陽電池の変換効率は、年々向上しており、例えば、ヘテロ接合(Hetero-Junction Technology、HJT)太陽電池の現在の最高変換効率は、26.81%に達し、ヘテロ接合構造に基づくヘテロ接合バックコンタクト電池(Hetero junction Back Contact、HBC)は、27.09%という単結晶シリコン太陽電池の効率の新たな世界記録を創造し、ヘテロ接合電池がより注目されている。ヘテロ接合太陽電池は、N型両面電池であり、プロセスフローが簡単で、効率が高く、温度係数が低く、全体的に低温プロセスによりエネルギーを節約し、LIDやLeTIDの減衰問題がなく、自然な両面電池で薄型化に適し、弱光応答が高いなどの多くの利点を有し、同時に、将来の超高効率のシリコン系ラミネート電池の理想的なボトムセル技術であるため、ヘテロ接合電池技術は、PV分野の研究及び企業の注目の焦点とされている。
【0003】
関連技術において、ますます増加しているモジュールのパワー需要を満たすために、HJT電池をレーザーによって切断し、ハーフカットセルを形成した後、溶接して接続し、並列してモジュールを形成するが、レーザー切断過程において、セルにレーザー損傷領域と機械的破断領域が形成され、切断効率の損失を引き起こす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の実施例は、ハーフカット損失を低減できる太陽電池構造、太陽電池の製造方法及びマスクキャリアを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の第1態様に係る太陽電池構造は、基板と、前記基板の一方の表面に位置する第1ドープ層と、前記第1ドープ層の前記基板から離れた表面に間隔をあけて配列された複数の第1透明導電層と、を含み、前記太陽電池構造のスライス対象領域(region to be cut)は、隣接する2つの前記第1透明導電層の間に位置する。
【0006】
一実施例において、前記第1ドープ層は、前記複数の第1透明導電層の外側に露出した間隔領域及びエッジ領域を含み、前記間隔領域は、隣接する2つの前記第1透明導電層の間の間隔に対応する。
【0007】
一実施例において、前記太陽電池構造は、前記第1ドープ層の前記基板から離れた表面に位置し、かつ隣接する2つの前記第1透明導電層の間に位置することにより、隣接する2つの前記第1透明導電層の間を離間させる第1非導電性反射防止層をさらに含み、隣接する2つの前記第1透明導電層の間において、前記スライス対象領域の寸法は、前記第1非導電性反射防止層の寸法よりも小さい。
【0008】
一実施例において、前記第1非導電性反射防止層は、前記第1ドープ層の前記基板から離れた表面における前記第1透明導電層以外の領域を被覆する。
【0009】
一実施例において、前記複数の第1透明導電層は、アレイ状に配列され、前記スライス対象領域は、それぞれアレイの行方向及び/又は列方向に沿って延在する。
【0010】
一実施例において、前記太陽電池構造は、前記基板の前記第1ドープ層から離れた表面に位置し、ドープタイプが前記第1ドープ層のドープタイプと逆である第2ドープ層と、前記第2ドープ層の前記基板から離れた表面に位置する少なくとも1つの第2透明導電層と、をさらに含む。
【0011】
一実施例において、前記第2透明導電層の数は、複数であり、複数の前記第2透明導電層の前記基板への正投影は、前記複数の第1透明導電層の前記基板への正投影と重なる。
【0012】
一実施例において、前記太陽電池構造は、前記第2ドープ層の前記基板から離れた表面に位置し、かつ隣接する2つの前記第2透明導電層の間に位置することにより、隣接する2つの前記第2透明導電層の間を離間させる第2非導電性反射防止層をさらに含み、隣接する2つの前記第2透明導電層の間において、前記スライス対象領域の寸法は、前記第2非導電性反射防止層の寸法よりも小さい。
【0013】
一実施例において、前記太陽電池構造は、前記第2ドープ層と前記基板との間に位置する第2パッシベーション層と、前記第2透明導電層の前記第2ドープ層から離れた表面に位置する少なくとも1つの第2電極と、をさらに含む。
【0014】
一実施例において、前記太陽電池構造は、前記第1ドープ層と前記基板との間に位置する第1パッシベーション層と、前記第1透明導電層の前記第1ドープ層から離れた表面に位置する第1電極と、をさらに含み、各前記第1透明導電層の前記第1ドープ層から離れた表面には、少なくとも1つの前記第1電極が形成される。
【0015】
本願の第2態様に係る太陽電池の製造方法は、基板を提供し、前記基板の一方の表面に第1ドープ層を形成するステップと、前記第1ドープ層の前記基板から離れた表面に、間隔をあけて配列された複数の第1透明導電層を形成して太陽電池構造を得るステップと、隣接する2つの前記第1透明導電層の間に位置するスライス対象領域に沿って前記太陽電池構造をスライスするステップと、を含む。
【0016】
一実施例において、前記第1ドープ層の前記基板から離れた表面に、間隔をあけて配列された複数の第1透明導電層を形成するステップは、第1ドープ層の前記基板から離れた表面に透明導電材料層を形成するステップと、前記透明導電材料層に対してパターン化処理を行って、前記複数の第1透明導電層を形成するステップと、を含む。
【0017】
一実施例において、前記第1ドープ層の前記基板から離れた表面に、間隔をあけて配列された複数の第1透明導電層を形成するステップは、マスクキャリアを用いて第1ドープ層の前記基板から離れた表面に前記複数の第1透明導電層を形成するステップを含み、前記マスクキャリアは、前記第1ドープ層に当接して前記第1ドープ層における、隣接する2つの前記第1透明導電層の間の間隔に対応する間隔領域を遮蔽して前記間隔領域を前記複数の第1透明導電層から露出させるように構成されたストッパバーを含む。
【0018】
一実施例において、前記マスクキャリアは、前記第1ドープ層に当接して前記第1ドープ層のエッジ領域を遮蔽して前記エッジ領域を前記複数の第1透明導電層から露出させるように構成された第1フレームをさらに含む。
【0019】
一実施例において、前記太陽電池の製造方法は、前記第1ドープ層の前記基板から離れた表面に第1非導電性反射防止層を形成するステップであって、前記第1非導電性反射防止層は、隣接する2つの前記第1透明導電層の間に位置することにより、隣接する2つの前記第1透明導電層の間を離間させるステップをさらに含み、隣接する2つの前記第1透明導電層の間において、前記スライス対象領域の寸法は、前記第1非導電性反射防止層の寸法よりも小さい。
【0020】
一実施例において、前記第1非導電性反射防止層は、前記第1ドープ層の前記基板から離れた表面における前記第1透明導電層以外の領域を被覆する。
【0021】
一実施例において、前記複数の第1透明導電層は、アレイ状に配列され、前記スライス対象領域に沿って前記太陽電池構造をスライスするステップは、それぞれアレイの行方向及び/又は列方向に沿って前記太陽電池構造をスライスするステップを含む。
【0022】
一実施例において、前記太陽電池の製造方法は、前記基板の前記第1ドープ層から離れた表面に第2ドープ層を形成するステップであって、前記第2ドープ層のドープタイプが前記第1ドープ層のドープタイプと逆であるステップと、前記第2ドープ層の前記基板から離れた表面に少なくとも1つの第2透明導電層を形成するステップと、をさらに含む。
【0023】
一実施例において、前記太陽電池の製造方法は、前記第2ドープ層の前記基板から離れた表面に第2非導電性反射防止層を形成するステップであって、前記第2非導電性反射防止層は、隣接する2つの前記第2透明導電層の間に位置することにより、隣接する2つの前記第2透明導電層の間を離間させるステップをさらに含み、隣接する2つの前記第2透明導電層の間において、前記スライス対象領域の寸法は、前記第2非導電性反射防止層の寸法よりも小さい。
【0024】
一実施例において、前記太陽電池の製造方法は、前記第2ドープ層と前記基板との間に第2パッシベーション層を形成するステップと、前記第2透明導電層の前記第2ドープ層から離れた表面に少なくとも1つの第2電極を形成するステップと、をさらに含む。
【0025】
一実施例において、前記太陽電池の製造方法は、前記第1ドープ層と前記基板との間に第1パッシベーション層を形成するステップと、前記第1透明導電層の前記第1ドープ層から離れた表面に第1電極を形成するステップと、をさらに含み、各前記第1透明導電層の前記第1ドープ層から離れた表面には、少なくとも1つの前記第1電極が形成される。
【0026】
本願の第3態様に係るマスクキャリアは、第1ドープ層上に複数の第1透明導電層を形成する過程において、太陽電池構造の前記第1ドープ層のエッジ領域を遮蔽して前記エッジ領域を前記複数の第1透明導電層から露出させるように構成された第1フレームと、前記複数の第1透明導電層を形成する過程において、前記第1ドープ層における、隣接する2つの前記第1透明導電層の間の間隔に対応する間隔領域を遮蔽して前記間隔領域を前記複数の第1透明導電層から露出させるように構成されたストッパバーとを、含み、前記太陽電池構造のスライス対象領域は、前記間隔領域に位置する。
【0027】
一実施例において、前記ストッパバーは、前記第1フレームの一側辺から対向する側辺まで延在し、前記ストッパバーの幅寸法は、前記間隔領域の幅寸法より大きく、幅方向は、前記ストッパバーの延在方向に垂直である。
【0028】
一実施例において、前記マスクキャリアは、前記第1フレームの外側を囲むように設けられた第2フレームをさらに含み、第2フレームの対向する2つの辺に孔又は溝が形成され、前記ストッパバーは、前記孔又は溝を介して前記第2フレームに固定される。
【0029】
本願の第4態様に係る太陽光発電モジュールは、上記太陽電池構造をスライスして形成された複数の太陽電池を含むか、又は、上記太陽電池の製造方法により製造された複数の太陽電池を含む電池ストリングを含む。
【0030】
本願の第5態様に係る太陽光発電システムは、上記太陽光発電モジュールを含む。
【発明の効果】
【0031】
上記太陽電池構造は、基板と、第1ドープ層と、間隔をあけた複数の第1透明導電層とを含む。スライス前に完全な1枚の太陽電池構造を形成することにより、プロセス装置の自動化の生産負荷を低減し、装置全体の有効生産能力を向上させることができ、同時に、スライス対象領域が隣接する2つの第1透明導電層の間の間隔領域に位置し、間隔領域が第1透明導電層によって被覆されないため、切断過程において導電性切り屑が発生せず、レーザーでカットした後にP/N領域の導電パスが形成されることを防止し、切断による効率損失を効果的に低減することができ、同時に、太陽電池のぞれぞれの金属化に比べて、全体金属化は、金属化装置の生産能力を効果的に増加させ、単一gigawatt(GW)クラス装置の投資コストを低減する。これにより、上記太陽電池構造、太陽電池の製造方法及びマスクキャリア、太陽光発電モジュール及び太陽光発電システムは、ヘテロ接合電池プロセス装置の固定資産投資を低減し、その加工コストを低減し、かつ低い効率損失を実現し、その端末モジュールの製品パワーを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本願の実施例における技術手段をより明確に説明するために、以下、実施例の説明に必要な図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の説明における図面は、本願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労働をしない前提で、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【0033】
図1】一実施例に係る太陽電池構造の概略図である。
図2】別の実施例に係る太陽電池構造の概略図である。
図3】また別の実施例に係る太陽電池構造の概略図である。
図4】さらに別の実施例に係る太陽電池構造の概略図である。
図5】またさらに別の実施例に係る太陽電池構造の概略図である。
図6】また別の実施例に係る太陽電池構造の概略図である。
図7】さらに別の実施例に係る太陽電池構造の概略図である。
図8】またさらに別の実施例に係る太陽電池構造の概略図である。
図9】一実施例に係る太陽電池の製造方法のフローチャートである。
図10】別の実施例に係る太陽電池の製造方法のフローチャートである。
図11】また別の実施例に係る太陽電池の製造方法のフローチャートである。
図12】さらに別の実施例に係る太陽電池の製造方法のフローチャートである。
図13】またさらに別の実施例に係る太陽電池の製造方法のフローチャートである。
図14】一実施例に係るマスクキャリアの構造概略図である。
図15】別の実施例に係るマスクキャリアの構造概略図である。
図16】また別の実施例に係るマスクキャリアの構造概略図である。
図17】さらに別の実施例に係るマスクキャリアの構造概略図である。
図18A】一実施例に係るストッパバーの概略断面図である。
図18B】別の実施例に係るストッパバーの概略断面図である。
図18C】また別の実施例に係るストッパバーの概略断面図である。
図18D】さらに別の実施例に係るストッパバーの概略断面図である。
図18E】またさらに別の実施例に係るストッパバーの概略断面図である。
図19】一実施例に係る間隔領域の形成概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本願の目的、技術的手段及び利点をより明確にするために、以下、図面及び実施例を参照しながら、本願をさらに詳細に説明する。理解されるように、ここで説明された具体的な実施例は、本願を説明するためのものに過ぎず、本願を限定するものではない。
【0035】
なお、本願で使用される用語「第1」、「第2」などは、本明細書において様々な要素を説明するものであるが、これらの要素は、これらの用語に限定されない。これらの用語は、第1要素を他の要素と区別するために使用するものであり、比較的な重要性を指示又は暗示するか、或いは示された技術的特徴の数を黙示的に指示すると理解してはいけない。これにより、「第1」、「第2」に限定されている特徴は、少なくとも1つの該特徴を明示的又は暗示的に含んでもよい。本願の説明において、明確かつ具体的な限定がない限り、「複数」は、少なくとも2つ、例えば、2つ、3つなどを意味する。
【0036】
なお、素子が他の素子に「設けられる」、「位置する」と称される場合、当該素子は他の素子上に直接あってもよいが、それらの間に介在する素子が存在してもよい。素子が他の素子に「接続される」と考えられる場合、当該素子は他の素子に直接接続されてもよいが、それらの間に介在する素子が同時に存在してもよい。特に明確な規定及び限定しない限り、「取り付け」、「連結」、「接続」などの用語は、広義に理解すべきであり、例えば、固定接続であってもよく、着脱可能な接続であってもよく、或いは、一体的な接続であってもよく、機械的な接続であってもよく、電気的な接続であってもよく、直接的に接続してもよく、中間媒体を介して間接的に接続されてもよく、2つの部材の内部の連通又は2つの部材の相互作用関係であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて、上記用語の本発明での具体的な意味を理解することができる。
【0037】
なお、明確な規定と限定がない限り、第1特徴が第2特徴の「上」又は「下」にあることは、第1特徴と第2特徴とが直接接触することを含んでもよく、第1特徴と第2特徴とが中間媒体を介して間接的に接触することを含んでもよい。また、第1特徴が第2特徴の「上」、「上方」及び「上面」にあることは、第1特徴が第2特徴の真上又は斜め上にあることを含み、或いは、第1特徴の水平高さが第2特徴よりも高いことを表すだけである。第1特徴が第2特徴の「下」、「下方」及び「下面」にあることは、第1特徴が第2特徴の直下又は斜め下にあることを含み、或いは、第1特徴の水平高さが第2特徴よりも低いことを表すだけである。
【0038】
以下、図面を参照しながら本願の実施例に係る太陽電池構造、太陽電池の製造方法、マスクキャリア、太陽光発電モジュール及び太陽光発電システムを説明する。
【0039】
図1に示すように、本願の実施例は、太陽電池構造を提供する。本願の実施例において、説明の便宜上、太陽電池がHJT太陽電池であることを例として説明する。太陽電池構造は、基板110と、第1ドープ層210と、複数の第1透明導電層310とを含んでもよい。
【0040】
基板110は、入射光を受けて光生成キャリアを生成する。基板110は、対向する第1面及び第2面を有し、第1面及び第2面のうちの一方の面は、太陽光線に正対する表面であると理解されてもよく、受光面、正面とも呼ばれ、他方の面は、太陽光線に背向する表面であると理解されてもよく、逆光面、裏面とも呼ばれる。いくつかの実施例において、受光面は、テクスチャ構造であってもよく、逆光面は、一部が平面構造であってもよく、他の一部がテクスチャ構造であってもよい。
【0041】
基板110は、シリコン又はゲルマニウムなどを材料とするドープ半導体基板、又は炭化ケイ素、シリコンゲルマニウム、ヒ化ガリウム、インジウムリン、酸化亜鉛又は酸化ガリウムなどのドープ化合物半導体基板を含むが、これらに限定されない。例示的には、本願の実施例において、基板110の材料は、ドープ単結晶シリコン材料を選択することができる。さらに、基板110のドープ元素タイプは、N型であってもよく、N型元素は、例えば、リン、ヒ素又はアンチモンのいずれか1種の元素であってもよく、基板110のドープ元素タイプは、P型であってもよく、P型元素は、例えば、ホウ素元素及びガリウム元素であってもよい。さらに、基板110は、N型単結晶シリコンウェハを選択することができ、基板110の厚さは、60~180μmの範囲にあってもよく、抵抗率は、0.2~3Ω・cmである。
【0042】
第1ドープ層210が基板110の一方側の表面に位置するとは、例えば、第1ドープ層210が基板110の逆光面に位置すると理解されてもよい。第1ドープ層210の厚さは、5nm~30nmの範囲にあってもよい。第1ドープ層210の材料は、ドープアモルファスシリコン若しくはドープ微結晶シリコン、又は酸素、炭素、窒素元素のうちの少なくとも1種を含むドープアモルファスシリコン若しくはドープ微結晶シリコンを含んでもよい。
【0043】
複数の第1透明導電層310は、第1ドープ層130の基板110から離れた表面に間隔をあけて配列され、隣接する2つの第1透明導電層310の間に間隔領域が形成され、これにより、隣接する2つの第1透明導電層310の間の離間を実現する。好ましくは、第1透明導電層310は、透明導電性酸化物薄膜(Transparent Conductive Oxide、TCO)であってもよく、さらに、例えば、ITO、IWO、ICO、IMO、SCOT、AZO、GZO、GAZO、SnOのうちの1種又は複数種の薄膜の積層であってもよい。好ましくは、間隔領域は、物理的方法によって実現してもよい。即ち、堆積により第1透明導電層310を形成する過程において、本願に係るマスクキャリア(後述参照)によって、幅が0.5~2mmの間隔領域を形成することができる。なお、マスクキャリアによって遮蔽された領域は、間隔領域を形成することができ、該間隔領域は、後続のレーザー切断されるスライス対象領域以上である。間隔領域は、他の方法によって実現してもよい。例えば、まず、第1ドープ層を完全に被覆するTCO薄膜を形成し、その後、TCO薄膜に対してパターン化処理を行って、間隔をおいた複数のTCOサブ薄膜を形成し、例えば、間隔領域以外のTCO薄膜領域にインクINKをマスクとして印刷し、HCLなどの酸性溶液を利用して間隔領域のTCO薄膜をエッチングして除去してから、洗浄してインクを除去し、又は酸性エッチングペーストのスクリーン印刷によって間隔領域のTCO薄膜を除去する。なお、隣接する2つの第1透明導電層310の間に間隔領域が形成される方式では、第1透明導電層310が位置する層のプロセス及び構造を変更すればよく、他の機能層、例えば、第1ドープ層などの製造方式、コーティング構造を変更する必要がなく、プロセスフローが簡単であり、製造要求が相対的に低く、コストの低減に有利であるとともに、他の各層が後続にスライスステップによって対応するセル構造を形成すればよく、他の各層の切断精度の向上にも有利である。
【0044】
太陽電池構造のスライス対象領域は、隣接する2つの第1透明導電層310の間に位置する。スライス対象領域は、後続に太陽電池構造に対してレーザースライス操作を行う領域であってもよい。いくつかの実施例において、スライス対象領域は、太陽電池構造を横方向に貫通するストライプ構造であり、スライス対象領域に沿って太陽電池構造を2枚の太陽電池に切断することができる。他の実施例において、スライス対象領域は格子状構造であり、スライス対象領域に沿って太陽電池構造を3枚、4枚、ひいてはより多くの太陽電池に切断することができる。具体的なスライス数は、太陽電池構造の寸法及び所望の太陽電池寸法に基づいて制御されてもよく、本願では特に限定されない。
【0045】
いくつかの実施例において、隣接する2つの第1透明導電層310の間には、スライス対象領域の寸法が間隔領域の寸法以下であり、例えば、スライス対象領域のエッジと、最も隣接する第1透明導電層310のエッジとの距離が0.5mm以上であり、これにより、スライス過程において、第1透明導電層310と基板とが効果的に電気的に分離されることを保証すると理解されてもよい。スライス対象領域が隣接する2つの第1透明導電層310の間に位置するため、後続のレーザースクライブは、間隔領域におけるスライス対象領域で行われ、さらに、レーザーでカットした後にP/N領域の導電パスが形成されることを防止し、切断による効率損失を効果的に低減することができ、同時に、太陽電池のぞれぞれの金属化に比べて、全体金属化は、金属化装置の生産能力を効果的に増加させ、単一GWクラス装置の投資コストを低減する。
【0046】
一般的には、電池の分野において、通常、レーザー切断により電池構造をスライスし、レーザー切断過程において、セルの切断エッジにレーザー損傷領域と機械的破断領域が形成されるため、セル中のケイ素原子が本来の規則的な配列状態を保持できず、ダングリングボンドが形成され、電池効率が大幅に低下し、通常の電池がハーフカットされた後、0.15~0.25%程度の効率損失が発生し、対応するハーフカットモジュールのパワーも大きく損失する。特に、ヘテロ接合電池は、その正面、裏面にいずれもTCO薄膜が形成されるため、レーザー切断によりスライスした後、発生したTCO薄膜の切り屑により、裏面TCO薄膜と正面TCO薄膜又は裏面PN接合との間に導電パスが発生し、切断エッジのキャリア再結合が激しくなり、ヘテロ接合電池のハーフカットによる効率損失が通常の電池よりも大きく、0.3~0.5%に達する。
【0047】
関連技術において、ヘテロ接合電池のハーフカットによる効率損失が大きいという問題を改善するために、通常、シリコンウェハ素片(即ち、基板)を予めハーフカットしてから、ヘテロ接合電池に関連する製造プロセスを行ってハーフカットセルを直接形成し、これにより、レーザー切断による効率損失を回避する。しかし、このような方式は、対応するプロセス装置の自動化の生産負荷を増加させ、装置全体の有効生産能力を低下させ、特に、金属化を実現するスクリーン印刷装置にとって、単一GW生産能力の要求を満たすために、完全な1枚のスクリーン印刷に比べて、ハーフカットスクリーン印刷の方式は、装置の配置を増加させることにより生産能力の不足を補う必要があり、これは、ヘテロ接合電池の産業化とコスト削減の大きなトレンドに反するものである。
【0048】
本実施例に係る太陽電池構造は、スライス前に第1ドープ層210及び第1透明導電層310の両方とも完全な1枚の太陽電池構造において形成されるため、プロセス装置の自動化の生産負荷を低減し、装置全体の有効生産能力を向上させることができ、同時に、第1ドープ層210の基板110から離れた表面の複数の第1透明導電層310が離間し、スライス対象領域が2つ又は全ての隣接する第1透明導電層310の間の間隔領域に位置し、間隔領域が第1透明導電層によって被覆されないため、切断過程において導電性切り屑が発生せず、レーザーでハーフカットした後にP/N領域の導電パスが形成されることを防止し、切断による効率損失を効果的に低減することができ、同時に、太陽電池のぞれぞれの金属化に比べて、全体金属化は、金属化装置の生産能力を効果的に増加させ、単一GW装置の投資コストを低減する。これにより、本実施例の太陽電池構造は、ヘテロ接合電池のプロセス装置の固定資産投資を低減し、その加工コストを低減し、かつ低い効率損失を実現し、その端末モジュール製品のパワーを向上させることができる。
【0049】
一実施例において、図2及び図16に示すように、第1ドープ層210は、複数の第1透明導電層310の外側に露出した間隔領域(図におけるJG領域)及びエッジ領域(図におけるBY領域)を含み、間隔領域は、隣接する2つの第1透明導電層の間の間隔領域に対応する。
【0050】
間隔領域及びエッジ領域は、いずれも第1ドープ層210における第1透明導電層310で被覆されない領域であり、間隔領域は、隣接する2つの第1透明導電層310の間に位置し、レーザーでハーフカットした後にP/N領域の導電パスが形成されることを防止し、切断による効率損失を効果的に低減することができ、エッジ領域は、第1ドープ層210の外側エッジに位置し、複数の第1透明導電層310の周りに、電池構造の裏面と正面、即ちP/N領域の分離絶縁を形成することができ、エッジ領域の裏面と正面との間のP/N領域の導電パスの形成を効果的に回避することができる。なお、第1ドープ層210は、第1透明導電層310を形成する領域をさらに有し、該領域は、太陽電池構造が電子-正孔対の収集を実現して、光起電流を発生させることを保証する。これにより、第1ドープ層210の区画設定に基づいて、太陽電池構造が後続に光電変換を実現できることを保証することができ、切断による効率損失を効果的に低減することができ、P/N領域の導電パスの形成を効果的に回避することができる。
【0051】
好ましくは、隣接する2つの第1透明導電層310の間において、間隔領域の幅寸法は、0.5mm~2mmの範囲内にあってもよく、スライス対象領域に十分な空間を提供することができる。エッジ領域の幅寸法は、0.2mm~1mmの範囲内にあってもよい。この範囲内において、太陽電池の裏面と正面との間に導電パスの形成を効果的に回避することができる。
【0052】
一実施例において、図3に示すように、太陽電池構造は、第1非導電性反射防止層410をさらに含む。
【0053】
第1非導電性反射防止層410は、第1ドープ層210の基板110から離れた表面に位置し、かつ隣接する2つの第1透明導電層310の間に位置することにより、隣接する2つの第1透明導電層310の間を離間させる。
【0054】
隣接する2つの第1透明導電層310の間において、スライス対象領域の寸法(例えば幅)は、第1非導電性反射防止層410の寸法(例えば幅)よりも小さい。第1非導電性反射防止層410は、裏面反射機能を有する非導電誘電体薄膜、例えばSiN、SiON、SiO、MgFなどの非導電誘電体薄膜であってもよく、好ましくは、第1非導電性反射防止層410は、単層構造又は多層構造を用いてもよい。好ましくは、第1非導電性反射防止層410の厚さは、60nm~150nmの範囲にあってもよい。
【0055】
スライス対象領域の寸法が第1非導電性反射防止層410の寸法よりも小さく、かつ第1非導電性反射防止層410が非導電性であるため、太陽電池構造のスライス過程において、レーザーでカットした後にP/N領域の導電パスが形成されることを防止し、切断による効率損失を効果的に低減することができ、同時に、スライス精度に対する要求を低減し、コストを低減することができる。また、第1非導電性反射防止層410の反射防止作用により、電池の短絡電流を向上させ、反射率を低減し(それに応じて、入射光を増加させる)、それにより、電流密度が向上した結晶シリコン太陽電池を取得し、さらに結晶シリコン太陽電池の効率を向上させることができる。これにより、第1ドープ層210の基板110から離れた表面に第1透明導電層310及び第1非導電性反射防止層410をそれぞれ形成することで、導電性と光学特性の両立を実現し、切断による効率損失及び製造コストを効果的に低減し、電池効率を向上させることができる。
【0056】
一実施例において、引き続き図3に示すように、第1非導電性反射防止層410は、第1ドープ層210の基板から離れた表面における、第1透明導電層310以外の領域を被覆する。第1透明導電層310以外の領域は、例えば、上記間隔領域及びエッジ領域を含んでもよく、これにより、第1ドープ層210における第1非導電性反射防止層410の被覆率を向上させて、電池効率をさらに向上させる。
【0057】
一実施例において、図4に示すように、複数の第1透明導電層310は、アレイ状に配列され(図では、4つを例とする)、スライス対象領域(図におけるD領域)は、それぞれアレイの行方向及び/又は列方向に沿って延在する。
【0058】
第1透明導電層310の数は、2つ以上であってもよく、複数の第1透明導電層310は、アレイ状に配列されてもよく、間隔領域は、アレイの行方向及び/又は列方向に沿って延在してもよく、それに対応して、スライス対象領域は、それぞれアレイの行方向及び/又は列方向に沿って延在してもよい。スライス対象領域の延在方向を第1透明導電層310の行列方向に対応させることにより、切断難度及びプロセス難度を大幅に低減し、製造歩留まりを向上させることができる。
【0059】
一実施例において、図5に示すように、太陽電池構造は、第2ドープ層220と、第2透明導電層320とをさらに含む。第2ドープ層220は、基板の第1ドープ層210から離れた表面に位置し、第2透明導電層320は、第2ドープ層220の基板110から離れた表面に位置する。
【0060】
第2ドープ層220のドープタイプは、第1ドープ層210のドープタイプと逆であり、例えば、第2ドープ層220のドープタイプは、N型ドープであってもよく、第1ドープ層210のドープタイプは、P型ドープであってもよい。第2ドープ層220が基板の第1ドープ層210から離れた表面に位置するとは、例えば、第2ドープ層220が基板110の正面に位置すると理解されてもよい。第2ドープ層220の厚さは、5~20nmの範囲にあってもよい。第2ドープ層220の材料は、ドープアモルファスシリコン若しくは微結晶シリコン、又は酸素、炭素、窒素元素のうちの少なくとも1種を含むドープアモルファスシリコン若しくは微結晶シリコンを含んでもよい。
【0061】
第2透明導電層320は、TCO薄膜であってもよく、関連する説明は、第1透明導電層310を参照することができ、ここでは説明を省略する。第1透明導電層310の数が複数であり、かつ複数の第1透明導電層310が間隔をあけて設けられた上で、第2透明導電層320の数が1つであってもよく、即ち、第2透明導電層320全体は、第2ドープ層220の基板から離れた表面に堆積して形成されてもよい。好ましくは、第2透明導電層320の数が複数であってもよく、複数の第2透明導電層320が互いに離間して間隔領域を形成する。間隔領域の形成方式は、上記実施例を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0062】
さらに、図6に示すように、複数の第2透明導電層320の基板への正投影は、複数の第1透明導電層310の基板への正投影と重なる。
【0063】
複数の第2透明導電層320は、第2ドープ層220の基板から離れた表面に間隔をあけて配列され、隣接する2つの第2透明導電層320の間にも間隔領域が形成され、これにより、隣接する2つの第2透明導電層320の離間を実現する。複数の第2透明導電層320と複数の第1透明導電層310とが1対1で位置合わせされ、隣接する2つの第1透明導電層310の間の間隔領域と、隣接する2つの第2透明導電層320の間の間隔領域とが位置合わせされ、位置合わせされた間隔領域におけるスライス対象領域での後続のレーザースクライブをさらに保証し、レーザースクライブによるハーフカット後にP/N領域の導電パスが形成されることを防止し、切断による効率損失をさらに効果的に低減する。対応して、第2ドープ層220は、複数の第2透明導電層320の外側に露出した間隔領域及びエッジ領域を含み、間隔領域は、隣接する2つの第2透明導電層320の間の間隔領域に対応する。さらに、エッジ領域は第2ドープ層220の周辺に位置し、複数の第2透明導電層320の周りに、該エッジ領域が第1ドープ層210のエッジ領域と位置合わせされてもよく、これにより、第2ドープ層220のエッジ領域は、電池構造の裏面と正面、即ち、P/N領域の分離絶縁を形成してもよく、エッジ領域の裏面と正面との間のP/N領域の導電パスの形成を効果的に回避する。
【0064】
一実施例において、図7に示すように、太陽電池構造は、第2非導電性反射防止層420をさらに含む。
【0065】
第2非導電性反射防止層420は、第2ドープ層220の基板から離れた表面に位置し、かつ隣接する2つの第2透明導電層320の間に位置することにより、隣接する2つの第2透明導電層320の間を離間させる。一実施例において、第2非導電性反射防止層420は、第2ドープ層220の基板から離れた表面における、第2透明導電層320以外の領域、例えば、間隔領域及びエッジ領域を覆う。
【0066】
第2非導電性反射防止層420は、裏面反射機能を有する非導電誘電体薄膜、例えば、SiN、SiON、SiO、MgFなどの非導電誘電体薄膜であってもよく、好ましくは、第2非導電性反射防止層420は、単層構造又は多層構造を用いてもよい。好ましくは、第2非導電性反射防止層420の厚さは、60nm~150nmの範囲にあってもよい。
【0067】
隣接する2つの第2透明導電層320の間において、スライス対象領域の寸法は、第2非導電性反射防止層420の寸法よりも小さい。上記実施例の複数の第2透明導電層320が複数の第1透明導電層310に位置合わせされた上で、第2非導電性反射防止層420は、少なくとも第1非導電性反射防止層410の間隔領域に位置する部分に位置合わせされ、スライス対象領域は、基板の正面から裏面まで垂直に延びる領域であってもよい。これにより、間隔領域の二重反射防止効果を少なくとも実現することができる。さらに、第2非導電性反射防止層420及び第1非導電性反射防止層410がそれぞれエッジ領域で位置合わせされる場合、エッジ領域の二重反射防止効果を実現することもできる。これにより、第1ドープ層210の基板から離れた表面に第1透明導電層310及び第1非導電性反射防止層410をそれぞれ形成し、第2ドープ層220の基板から離れた表面に第2透明導電層320及び第2非導電性反射防止層420をそれぞれ形成することで、導電性と光学特性の両立をさらに実現し、切断による効率損失及び製造コストを効果的に低減し、電池効率を向上させることができる。
【0068】
一実施例において、図8に示すように、太陽電池構造は、第2パッシベーション層520と、第2電極620とをさらに含む。第2パッシベーション層520は、第2ドープ層220と基板との間に位置し、第2電極620は、第2透明導電層320の第2ドープ層220から離れた側に位置する。
【0069】
第2パッシベーション層520及び第2電極620は、基板の正面に位置し、第2ドープ層220、第2透明導電層320、第2非導電性反射防止層420などと正面構造を形成すると理解されたい。
【0070】
第2パッシベーション層520は、正面パッシベーション効果を実現するために、真性アモルファスシリコン、酸化ケイ素パッシベーション層又は両者の積層膜パッシベーション層を含んでもよい。好ましくは、第2パッシベーション層520の厚さは、2nm~10nmの範囲にあってもよい。第2電極620は、スクリーン印刷、レーザー転写又は電気めっきなどの方式によって形成された金属電極であってもよく、さらに、低温銀ペースト/低温銅ペースト/銀コート銅ペーストのスクリーン印刷、レーザー転写によって実現されてもよく、Al/Ti/Ni/Co/Ag/Cu/Snなどの1種又は複数種の合金の電気めっきによってパターン化電極を形成してもよい。本願の実施例において、第2電極620は、金属グリッド線であると理解されてもよく、金属グリッド線の幅厚さについては限定されない。なお、第2電極620の数が複数であるため、後続のスライス後、各セルは、いずれも対応する第2電極620を有する。
【0071】
一実施例において、図8に示すように、太陽電池構造は、第1パッシベーション層510と、第1電極610とをさらに含む。
【0072】
第1パッシベーション層510は、第1ドープ層210と基板との間に位置し、第1電極610は、第1透明導電層310の第1ドープ層210から離れた側に位置し、各第1透明導電層310の第1ドープ層210から離れた側には、少なくとも1つの第1電極610が形成される。
【0073】
第1パッシベーション層510及び第1電極610は、基板の裏面に位置し、第1ドープ層210、第1透明導電層310、第1非導電性反射防止層410などと裏面構造を形成すると理解されたい。
【0074】
第1パッシベーション層510は、裏面パッシベーション効果を実現するために、真性アモルファスシリコン、酸化ケイ素パッシベーション層又は両者の積層膜パッシベーション層を含んでもよい。好ましくは、第1パッシベーション層510の厚さは、2nm~10nmの範囲にあってもよい。第1電極610は、スクリーン印刷、レーザー転写又は電気めっきなどの方式によって形成された金属電極であってもよく、さらに、低温銀ペースト/低温銅ペースト/銀コート銅ペーストのスクリーン印刷、レーザー転写によって実現されてもよく、Al/Ti/Ni/Co/Ag/Cu/Snなどの1種又は複数種の合金の電気めっきによってパターン化電極を形成してもよい。本願の実施例において、第1電極610は、金属グリッド線であると理解されてもよく、金属グリッド線の幅厚さについては限定されない。なお、各第1透明導電層310の第1ドープ層210から離れた側には、少なくとも1つの第1電極610が形成され、これにより、各透明導電層に対応する領域の太陽電池構造をスライスして得られた各セルは、いずれも対応して第1電極610があり、完全な太陽電池を形成する。
【0075】
本願の実施例は、上記いずれかの実施例に係る太陽電池を製造するための太陽電池の製造方法をさらに提供する。太陽電池の構造、機能、動作原理などは、上記実施例において詳細に説明したので、ここでは説明を省略する。一実施例において、図9は、一実施例に係る太陽電池の製造方法のフローチャートである。太陽電池の製造方法は、ステップ902~ステップ906を含む。
【0076】
ステップ902では、基板を提供し、基板の一方の表面に第1ドープ層を形成する。
【0077】
ステップ904では、第1ドープ層の基板から離れた表面に、間隔をあけて配列された複数の第1透明導電層を形成する。
【0078】
ステップ906では、隣接する2つの第1透明導電層の間に位置するスライス対象領域に沿って太陽電池構造をスライスする。
【0079】
本実施例において、まず、基板に対してゲッタリング処理、研磨・テクスチャリング処理などを行うことができ、処理後、超高周波プラズマ強化化学気相成長装置(Very High Frequency Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition、VHF-PECVD)によって基板の一方の表面に、関連する導電性ドープ材料を堆積して、第1ドープ層を形成することができ、マグネトロンスパッタリング装置(Physical Vapour Deposition、PVD)によって第1ドープ層の一方の表面に、関連する導電性透明材料を堆積して、間隔をあけて配列された複数の第1透明導電層を形成することができる。間隔領域の形成方法は、上記実施例を参照することができ、ここでは説明を省略する。好ましくは、第1ドープ層の成長温度は、160℃~210℃であってもよく、第1透明導電層の成長温度は、0~200℃であってもよい。
【0080】
本実施例において、レーザーで予め設定されたパラメータに従ってスライス対象領域に沿って太陽電池構造をスライスし、電池の裏面が電池切断面であり、即ち、レーザー照射面である。レーザーパラメータは、レーザーパワー、レーザー走査速度、レーザースポット及びレーザー切断温度などを含んでもよい。
【0081】
本実施例に係る太陽電池の製造方法は、基板を提供し、基板の一方の表面に第1ドープ層を形成するステップと、第1ドープ層の基板から離れた表面に間隔をあけて配列された複数の第1透明導電層を形成して、完全な1枚の太陽電池構造を形成するステップと、スライス対象領域に沿って太陽電池構造をスライスするステップと、を含む。スライス対象領域が隣接する2つの第1透明導電層の間の間隔領域に位置し、間隔領域が第1透明導電層によって被覆されないため、切断過程において導電性切り屑が発生せず、レーザーでハーフカットした後にP/N領域の導電パスが形成されることを防止し、切断による効率損失を効果的に低減することができ、同時に、太陽電池のぞれぞれの金属化に比べて、全体金属化は、金属化装置の生産能力を効果的に増加させ、単一GW装置の投資コストを低減する。これにより、本実施例の太陽電池の製造方法は、ヘテロ接合電池プロセス装置の固定資産投資を低減し、その加工コストを低減し、かつ低い効率損失を実現し、その端末モジュールの製品パワーを向上させることができる。
【0082】
一実施例において、図10に示すように、第1ドープ層の基板から離れた表面に、間隔をあけて配列された複数の第1透明導電層を形成するステップは、ステップ102~ステップ104を含む。
【0083】
ステップ102では、第1ドープ層の基板から離れた表面に透明導電材料層を形成する。
【0084】
ステップ104では、透明導電材料層に対してパターン化処理を行って、複数の第1透明導電層を形成する。
【0085】
本実施例において、PVDによって第1ドープ層の一方の表面に、関連する導電性透明材料を堆積して透明導電材料層を形成し、そして、透明導電材料層に対してパターン化処理を行い、例えば、間隔領域以外のTCO薄膜領域にインクINKをマスクとして印刷し、HCLなどの酸性溶液を利用して間隔領域のTCO薄膜をエッチングして除去してから、洗浄してインクを除去し、又は酸性エッチングペーストのスクリーン印刷によって間隔領域のTCO薄膜を除去する。このように、パターン化処理により複数の第1透明導電層を取得することができる。
【0086】
一実施例において、第1ドープ層の基板から離れた表面に、間隔をあけて配列された複数の第1透明導電層を形成するステップは、マスクキャリアを用いて第1ドープ層の基板から離れた表面に複数の第1透明導電層を形成するステップを含む。
【0087】
本実施例において、マスクキャリアによって間隔領域を遮蔽して透明導電材料の堆積を回避することができ、該間隔領域は、後続にレーザーで切断されるスライス対象領域以上である。マスクキャリアは、第1ドープ層における、隣接する2つの第1透明導電層の間の間隔に対応する間隔領域を遮蔽して間隔領域を複数の第1透明導電層から露出させるように構成されたストッパバーを含んでもよい。間隔領域については、上位の関連する説明を参照することができるため、ここでは説明を省略する。
【0088】
好ましくは、第1ドープ層が形成された基板は、マスクキャリアの一方側に配置されてもよく、第1ドープ層は、マスクキャリアに近接する側に位置し、コーティング源は、マスクキャリアの基板から離れた側に配置されてもよく、例えば、マスクキャリアは、基板の下方に位置し、コーティング源は、マスクキャリアの下方に位置し、底層コーティングにより第1ドープ層の基板から離れた下面に第1透明導電層を形成する。これにより、マスクキャリアを用いて第1ドープ層の基板から離れた表面に複数の第1透明導電層を形成することができる。
【0089】
好ましくは、マスクキャリアは、第1フレームをさらに含んでもよく、第1フレームは、太陽電池構造の第1ドープ層のエッジ領域を遮蔽してエッジ領域を複数の第1透明導電層から露出させるように構成される。エッジ領域の形成方法については、上記の関連する説明を参照することができるため、ここでは説明を省略する。
【0090】
一実施例において、太陽電池の製造方法は、第1ドープ層の基板から離れた表面に第1非導電性反射防止層を形成するステップであって、第1非導電性反射防止層は、隣接する2つの第1透明導電層の間に位置することにより、隣接する2つの第1透明導電層の間を離間させるステップをさらに含む。隣接する2つの第1透明導電層の間において、スライス対象領域の寸法は、第1非導電性反射防止層の寸法よりも小さい。
【0091】
本実施例において、低温PECVD装置(堆積温度≦200℃)又は蒸着装置などによって間隔領域に、関連する非導電誘電体材料を堆積して、第1非導電性反射防止層を形成することができる。
【0092】
一実施例において、第1非導電性反射防止層は、第1ドープ層の基板から離れた表面における、第1透明導電層以外の領域を被覆し、これにより、第1ドープ層における第1非導電性反射防止層の被覆率を向上させ、電池効率をさらに向上させる。さらに、別のマスクキャリアと組み合わせて間隔領域及びエッジ領域に、関連する非導電誘電体材料を堆積して、第1ドープ層の基板から離れた表面における、第1透明導電層以外の領域を被覆する第1非導電性反射防止層を形成することができる。
【0093】
一実施例において、複数の第1透明導電層は、アレイ状に配列され、スライス対象領域に沿って太陽電池構造をスライスするステップは、それぞれアレイの行方向及び/又は列方向に沿って太陽電池構造をスライスするステップを含み、これにより、スライスによって複数枚の太陽電池を得る。スライス対象領域の延在方向を第1透明導電層の行列方向に対応させることにより、切断難度及びプロセス難度を大幅に低減し、製造歩留まりを向上させることができる。
【0094】
一実施例において、図11に示すように、太陽電池の製造方法は、ステップ112~ステップ114をさらに含む。
【0095】
ステップ112では、基板の第1ドープ層から離れた表面に第2ドープ層を形成し、第2ドープ層のドープタイプが第1ドープ層のドープタイプと逆である。
【0096】
ステップ114では、第2ドープ層の基板から離れた表面に第2透明導電層を形成する。
【0097】
本実施例において、VHF-PECVD装置によって基板の一方の表面に、関連する導電性ドープ材料を堆積して、第2ドープ層を形成することができ、PVD装置によって第2ドープ層の一方の表面に、関連する導電性透明材料を堆積して、第2透明導電層を形成することができる。好ましくは、第2ドープ層の成長温度は、160℃~210℃であってもよく、第2透明導電層の成長温度は、0~200℃であってもよい。
【0098】
好ましくは、第2ドープ層の基板から離れた表面に、間隔を隔てた複数の第2透明導電層を形成することができ、複数の第2透明導電層と複数の第1透明導電層とが1対1で位置合わせされ、隣接する2つの第1透明導電層の間の間隔領域と、隣接する2つの第2透明導電層の間の間隔領域とが位置合わせされ、位置合わせされた間隔領域におけるスライス対象領域でのレーザースクライブをさらに保証し、レーザースクライブによるハーフカット後にP/N領域の導電パスが形成されることをさらに防止し、切断による効率損失をさらに効果的に低減する。好ましくは、第2ドープ層のエッジ領域は複数の第2透明導電層の周辺から露出し、該エッジ領域は第1ドープ層のエッジ領域と位置合わせされてもよく、これにより、第2ドープ層のエッジ領域は、電池構造の裏面と正面、即ち、P/N領域の分離絶縁を形成してもよく、エッジ領域の裏面と正面との間のP/N領域の導電パスの形成を効果的に回避する。
【0099】
一実施例において、太陽電池の製造方法は、第2ドープ層の基板から離れた表面に第2非導電性反射防止層を形成し、第2非導電性反射防止層は、隣接する2つの第2透明導電層の間に位置することにより、隣接する2つの第2透明導電層の間を離間させるステップをさらに含む。ここで、隣接する2つの第2透明導電層の間において、スライス対象領域の寸法は、第1非導電性反射防止層の寸法よりも小さい。
【0100】
本実施例において、低温PECVD装置(堆積温度≦200℃)又は蒸着装置などによって間隔領域に、関連する非導電誘電体材料を堆積して、第2非導電性反射防止層を形成することができる。
【0101】
一実施例において、第2非導電性反射防止層は、第2ドープ層の基板から離れた表面における、第2透明導電層以外の領域を被覆し、これにより、第2ドープ層における第2非導電性反射防止層の被覆率を向上させ、電池効率をさらに向上させる。さらに、別のマスクキャリアと組み合わせて間隔領域及びエッジ領域に、関連する非導電誘電体材料を堆積して、第2ドープ層の基板から離れた表面における、第2透明導電層以外の領域を被覆する第2非導電性反射防止層を形成することができる。
【0102】
一実施例において、図12に示すように、太陽電池の製造方法は、ステップ122~ステップ124をさらに含む。
【0103】
ステップ122では、第2ドープ層と基板との間に第2パッシベーション層を形成する。
【0104】
ステップ124では、第2透明導電層の第2ドープ層から離れた表面に第2電極を形成する。
【0105】
本実施例において、無線周波数プラズマ強化化学気相成長システム(Radio Frequency Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition、RF-PECVD)によって堆積して第2パッシベーション層を形成してもよく、例えば、RF-PECVDによって堆積して第2パッシベーション層として真性アモルファスシリコン層を形成してもよく、スクリーン印刷、レーザー転写又は電気めっきなどの方式によって金属電極を形成してもよく、さらに、低温銀ペースト/低温銅ペースト/銀コート銅ペーストのスクリーン印刷、レーザー転写によって実現されてもよく、Al/Ti/Ni/Co/Ag/Cu/Snなどの1種又は複数種の合金の電気めっきによってパターン化電極を形成してもよい。
【0106】
一実施例において、図13に示すように、太陽電池の製造方法は、ステップ132~ステップ134をさらに含む。
【0107】
ステップ132では、第1ドープ層と基板との間に第1パッシベーション層を形成する。
【0108】
ステップ134では、第1透明導電層の第1ドープ層から離れた表面に第1電極を形成する。各第1透明導電層の第1ドープ層から離れた表面には、少なくとも1つの第1電極が形成される。
【0109】
本実施例において、RF-PECVDによって堆積して第1パッシベーション層を形成してもよく、例えば、RF-PECVDによって堆積して第1パッシベーション層として真性アモルファスシリコン層を形成してもよく、スクリーン印刷、レーザー転写又は電気めっきなどの方式によって金属電極を形成してもよく、さらに、低温銀ペースト/低温銅ペースト/銀コート銅ペーストのスクリーン印刷、レーザー転写によって実現されてもよく、Al/Ti/Ni/Co/Ag/Cu/Snなどの1種又は複数種の合金の電気めっきによってパターン化電極を形成してもよい。
【0110】
以下、好ましい具体的な実施例により太陽電池の製造プロセスをさらに説明する。
【0111】
ステップ1では、厚さが60um~180um、抵抗率が0.2~3Ω・cmのN型単結晶シリコンウェハを提供し、高温炉チューブ又はチェーンゲッタリング装置を利用してシリコンウェハのゲッタリング処理を行い、シリコンウェハの品質を向上させ、ゲッタリング後のシート抵抗が20~40Ω/mであった。
【0112】
ステップ2では、HF/HNO/HCLなどの湿式酸性溶液によってシリコンウェハ表面のリン珪酸ガラス(PSG)層を除去し、その後、KOH/NaOH/水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)などのアルカリ性溶液を利用して、IPAイソプロパノールなどの添加剤を配合して、研磨とテクスチャリング処理を行って、表面がピラミッド形状を有する表面光閉じ込め構造を形成した。
【0113】
ステップ3では、N型シリコン基板の上下両面にRF-PECVDによって第1パッシベーション層510及び第2パッシベーション層520を堆積し、必要なプロセスガスは、SiH、H、CO、CH、NOなどのうちの1種又は複数種を含み、厚さは、2nm~10nmであり、堆積温度は、160~210℃であり、堆積圧力は、0.2~2mbarであった。
【0114】
ステップ4では、VHF-PECVDによって第1パッシベーション層510の上面に第1ドープ層210を堆積し、必要なプロセスガスは、SiH、H、CO、CH、NO、PHなどのうちの1種又は複数種を含み、厚さは、5nm~20nmであり、堆積温度は、160℃~210℃であり、堆積圧力は、0.5mbar~5mbarであった。
【0115】
ステップ5では、VHF-PECVDによって第2パッシベーション層520の上面に第2ドープ層220を堆積し、必要なプロセスガスは、SiH、H、CO、CH、NO、B、TMB(トリメチルホウ素)などのうちの1種又は複数種を含み、厚さは、5nm~30nmであり、堆積温度は、160℃~210℃であり、堆積圧力は、0.5mbar~5mbarであった。
【0116】
ステップ6では、PVDによって間隔領域を有する複数の第1透明導電層310及び第2透明導電層320を堆積形成し、堆積温度は、0℃~200℃であり、パワーは、3KW~8KWであり、キャビティ圧力は、0.3~1.0Paであり、必要なプロセスガスは、Ar、O、H、Ar/O、Ar/H、H0のうちの1種又は複数種であった。
【0117】
ステップ7では、各透明導電層上に金属電極を形成した。
【0118】
ステップ8では、レーザーで完成品HJT電池をハーフカットし、電池の裏面は、電池切断面であるレーザー照射面であり、レーザー機器のパワーは、10~150Wであり、レーザー走査速度は、1000~8000mm/sであり、レーザースポットは、10~300μmであり、レーザー切断温度は、200℃未満であり、切断方向は、電極の延在方向と平行であった。
【0119】
なお、上記実施例に係る太陽電池の製造方法に関連するステップに加えて、実際のニーズに応じて、対応するプロセス効果を得るために他の従来の製造ステップをさらに含んでもよく、ここでさらに限定しない。
【0120】
上記の各実施例に係るフローチャート中の各ステップは、矢印で示されるように連続して表示されるが、これらのステップは必ずしも矢印で示される順序で連続して実行されるわけではないことが理解されるべきである。本明細書で明示的に指定されていない限り、これらのステップの実行には厳密な順序制限はなく、別の順序で実行することができる。さらに、上記の各実施例に係るフローチャート中のステップの少なくとも一部は、必ずしも同じ時刻に完了するのではなく、異なる時刻に実行されることができる複数のステップ又は複数の段階を含むことができ、これらのステップ又は段階の実行順序は必ずしも連続的ではなく、他のステップ又は他のステップ中のステップ又は段階の少なくとも一部と交互に又は交互に実行されることができる。
【0121】
本願の実施例は、上記製造方法を組み合わせて上記いずれかの実施例に記載の太陽電池を製造するためのマスクキャリアをさらに提供する。太陽電池の構造、機能、動作原理、製造方法などは、上記実施例において詳細に説明したので、ここでは説明を省略する。一実施例において、図14に示すように、マスクキャリアは、ストッパバー710と、第1フレーム720とを含む。
【0122】
第1フレーム720は、第1ドープ層上に複数の第1透明導電層を形成する過程において、太陽電池構造の第1ドープ層のエッジ領域を遮蔽してエッジ領域を複数の第1透明導電層から露出させるように構成される。ストッパバー710は、複数の第1透明導電層を形成する過程において、第1ドープ層における、隣接する2つの第1透明導電層の間の間隔に対応する間隔領域を遮蔽して間隔領域を複数の第1透明導電層から露出させるように構成される。太陽電池構造のスライス対象領域は、間隔領域に位置する。
【0123】
第1フレーム720は、マスクキャリアの内側フレームであると理解されてもよく、マスクキャリアは、第1フレーム720及びストッパバー710によって囲まれて少なくとも2つの開口を形成し、該開口により、コーティング源がコーティング材料を第1ドープ層の表面にスパッタリングして、少なくとも2つの第1透明導電層を形成する。第1フレーム720及びストッパバー710は、コーティング源がコーティング材料をスパッタリングすることを遮蔽して、隣接する2つの第1透明導電層の間の間隔領域、及び複数の第1透明導電層の外周のエッジ領域を含む遮蔽領域を形成する。間隔領域及びエッジ領域は、上記実施例の関連する説明を参照することができるため、ここでは説明を省略する。一実施例において、形成した第1透明導電層の数が2つより大きい場合、ストッパバー710の数は、1つより大きくするために、複数のストッパバー710は、実際のニーズに応じて等間隔に配列されてもよいか又は不等間隔に配列されてもよい。図15に示すように、一実施例において、形成した第1透明導電層を行方向及び列方向にアレイ状に配列するために、複数のストッパバー710は、2組に分けることができ、2組のストッパバー710は互いに交差し、複数のストッパバー710と第1フレーム720との間、異なるストッパバー710の間にはアレイ状に配列された開口が囲まれて形成され、マスクキャリアの行方向及び列方向における開口の数は、限定されず、実際の使用ニーズに応じて設定される。
【0124】
一実施例において、ストッパバー710の数は、1つであり、ストッパバー710と第1フレーム720は、2つの開口を形成し、2つの第1透明導電層を形成することができる。図16に示すように、電池のエッジが第1フレーム720によって遮蔽されるため、コーティング過程においてエッジ領域()を形成し、このエッジ領域は、電池の裏面と正面との間の分離絶縁を形成し、ストッパバー710による遮蔽により、間隔領域を形成する。Aは、セル全体の辺長であり、Bは、ストッパバー710により遮蔽された後に形成された間隔領域の幅であり、Cは、第1フレーム720により遮蔽された後に形成されたエッジ領域の幅であり、間隔領域の幅寸法は、2mm≧B≧0.5mmであってもよく、エッジ領域の幅寸法は、1mm≧C≧0.2mmであってもよい。
【0125】
好ましくは、ストッパバー710の材料は、タングステン、チタン、鉄などの一定の靭性を有し、かつ一定の高温(<200℃で明らかな変形がない)に耐える金属を含み、金属表面に耐高温絶縁保護膜、例えばアルミナセラミック膜、イットリアセラミック膜、ジルコニアセラミック膜などを有し、又はストッパバー710自体の材質は、このような耐高温絶縁セラミック材料である。なお、ストッパバー710の材料は、その他の材料、例えば、ステンレス、炭素繊維、アルミニウム、チタン合金、黒鉛、又は他の合金及び硬質材料、例えば、ステンレスと炭素繊維との複合物を含んでもよい。
【0126】
本実施例に係るマスクキャリアは、第1透明導電層を形成する過程において、太陽電池構造における基板の一方の表面に位置する第1ドープ層の一部の領域を遮蔽することができるため、第1ドープ層の基板から離れた表面に複数の第1透明導電層を形成した後に第1ドープ層のエッジ領域を露出させ、第1ドープ層における隣接する2つの第1透明導電層の間の間隔領域を露出させる、太陽電池構造のスライス対象領域は、間隔領域に位置する。スライス対象領域が隣接する2つの第1透明導電層の間の間隔領域に位置し、間隔領域が第1透明導電層によって被覆されないため、切断過程において導電性切り屑が発生せず、レーザーでハーフカットした後にP/N領域の導電パスが形成されることを防止し、切断による効率損失を効果的に低減することができる。エッジ領域が第1ドープ層の外側エッジに位置するため、複数の第1透明導電層の周りに、電池構造の裏面と正面、即ちP/N領域の分離絶縁を形成することができ、エッジ領域の裏面と正面との間のP/N領域の導電パスの形成を効果的に回避することができる。それと同時に、太陽電池のぞれぞれの金属化に比べて、全体金属化は、金属化装置の生産能力を効果的に増加させ、単一GW装置の投資コストを低減させる。これにより、太陽電池をスライスする過程において、本実施例のマスクキャリアを用いることにより、ヘテロ接合電池プロセス装置の固定資産投資を低減し、その加工コストを低減し、かつ低い効率損失を実現し、その端末モジュールの製品パワーを向上させることができる。
【0127】
一実施例において、ストッパバー710は、第1フレームの一側辺から対向する側辺まで延在し、ストッパバー710の幅寸法は、間隔領域の幅寸法より大きく、幅方向は、ストッパバー710の延在方向に垂直である。なお、ストッパバー710と第1ドープ層との間に距離が存在し、当該距離に基づいて、ストッパバー710の遮蔽により形成された間隔領域の幅寸法は、ストッパバー710の幅寸法よりも小さい。図19を参照すると、ストッパバー710の最大幅寸法W、及びストッパバー710と第1ドープ層との間の距離Hは、共にコーティング過程における間隔領域Bの幅を決定する。したがって、実際のニーズに応じて、ストッパバー710の幅寸法を設定することができる。
【0128】
一実施例において、図17に示すように、マスクキャリアは、第1フレーム720の外側を囲むように設けられた第2フレーム730をさらに含み、対向する2つの第2フレーム730に孔又は溝が形成され、ストッパバー710は、孔又は溝を介して第2フレーム730に固定される。
【0129】
第2フレーム730は、マスクキャリアの外側フレームであると理解されてもよく、第1フレーム720の外側を囲むように設けられる。ストッパバー710は、対向する2つの第2フレーム730における孔又は溝を介して第2フレーム730に固定される。例えば、ストッパバー710は、第2フレーム730に孔を開けて貫通することにより固定されてもよく、第2フレーム730に溝を開けてストッパバー710を嵌め込むことにより固定されてもよい。
【0130】
好ましくは、図18A~18Eに示すように、ストッパバー710の断面形状は、円形、環形、三角形、矩形、T字型などの形状であってもよいが、これらの形状に限定されない。図18A図18Bのような規則的な円柱形のストッパバー710は、より孔開け貫通に適しており、図18C図18Dのような角張ったストッパバー710は、より嵌め込みに適しており、図18Eのような立方型のストッパバー710は、2つの方式のいずれにも適用可能である。
【0131】
さらに、図19に示すように、図18Aにおけるストッパバー710の構造及び形状を例としてさらに説明する。中間は、タングステン線であり、外側は、セラミックスリーブであり、D1は、タングステン線の直径であり、D2は、セラミックスリーブの内径であり、Wは、セラミックスリーブの外径であり、Hは、ストッパバー710の最高点と第1ドープ層の下面との距離であり、Bは、ストッパバー710の遮蔽によって形成された間隔領域の幅であり、ストッパバー710の形状の最大幅寸法W、及びストッパバー710と第1ドープ層の下面との距離Hは、共にコーティング過程における間隔領域の幅Bを決定する。したがって、W>Bであり、Hの設定範囲が0.1mm~2mmであり、Wの設定範囲が1mm~3mmであり、D1の設定範囲が0.5mm~2mmであり、D1<D2<Wである。
【0132】
なお、本実施例に係るマスクキャリアは、第1透明導電層を形成する製造過程に適用されることに限定されず、同様に、第2透明導電層を形成する製造過程に適用されてもよく、具体的な操作は、第1透明導電層の形成過程を参照することができ、これについては、限定されない。本実施例に係るマスクキャリアは、他の機能層、他の製品を形成する製造過程に適用されてもよく、本実施例は、これについては、さらに限定されない。
【0133】
本願の実施例は、太陽光発電モジュールをさらに提供し、太陽光発電モジュールは、上記いずれかの実施例に係る太陽電池構造をスライスして形成された太陽電池が接続されてなるか、又は上記いずれかの実施例に係る太陽電池の製造方法により製造された複数の太陽電池が接続されてなる電池ストリングを含む。
【0134】
太陽光発電モジュールは、電池ストリングの表面を被覆する封止層と、封止層の電池ストリングから離れた表面を被覆するカバープレートとをさらに含む。太陽電池は、完全な1枚又は複数の個片の形態で電気的に接続されて複数の電池ストリングを形成し、複数の電池ストリングは、直列及び/又は並列に電気的に接続される。具体的には、いくつかの実施例において、複数の電池ストリングは、導電性テープによって電気的に接続されてもよい。封止層は、太陽電池の表面を被覆する。例として、封止層は、エチレン-酢酸ビニルコポリマー薄膜、ポリエチレンオクテン共エラストマー薄膜、又はポリエチレンテレフタレート薄膜などの有機封止薄膜であってもよい。カバープレートは、ガラスカバープレート、プラスチックカバープレートなどの光透過機能を有するカバープレートであってもよい。
【0135】
本願の実施例は、上記いずれかの実施例に係る太陽光発電モジュールを含む太陽光発電システムをさらに提供する。太陽光発電システムは、地上発電所、屋上発電所、水面発電所などの太陽光発電所に適用することができ、また、ユーザ太陽光電源、太陽光街路灯、太陽光カー、太陽光ビルディングなどのような太陽光を利用して発電する設備又は装置に適用することができる。理解されるように、太陽光発電システムの利用シーンはこれに限らない。つまり、太陽光発電システムは、太陽光による発電を必要とするあらゆる分野に適用可能である。太陽光発電システムネットワークを例とし、太陽光発電システムは、太陽光発電アレイと、集電ボックスと、インバータとを含んでもよく、太陽光発電アレイは、複数の太陽光発電モジュールのアレイの組み合わせとすることができ、例えば、複数の太陽光発電モジュールは、複数の太陽光発電アレイを構成することができ、太陽光発電アレイは、集電ボックスに接続され、集電ボックスは、太陽光発電アレイによって生成された電流を集電することができ、集電された電流は、インバータを介して商用電力網によって要求される交流に変換された後、商用電力網に接続され、太陽光電力供給を実現する。
【0136】
以上の実施例の各技術的特徴は任意に組み合わせることができ、説明を簡潔にするために、上記の実施例における各技術的特徴の全ての可能な組み合わせについては記述していないが、これらの技術的特徴の組み合わせに矛盾がない限り、全て本明細書に記載された範囲であると見なすべきである。
【0137】
上記実施例は、本願の幾つかの実施形態を示し、その記述は、より具体的且つ詳細であり、従って、本願の特許範囲を制限するものと理解することはできない。当業者にとって、本願の構想から逸脱することなく、いくつかの変形又は改善を加えることもでき、これらの変形又は改善は、両方とも、本願の保護範囲に属することに留意されたい。よって、本願の特許の保護範囲は、添付の特許請求の範囲を基準とするべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18A
図18B
図18C
図18D
図18E
図19