(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024113210
(43)【公開日】2024-08-22
(54)【発明の名称】照明装置及び照明システム
(51)【国際特許分類】
H05B 47/17 20200101AFI20240815BHJP
H05B 47/13 20200101ALI20240815BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20240815BHJP
F21S 8/02 20060101ALI20240815BHJP
F21V 23/04 20060101ALI20240815BHJP
F21V 29/503 20150101ALI20240815BHJP
F21V 29/67 20150101ALI20240815BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240815BHJP
F21Y 101/00 20160101ALN20240815BHJP
F21Y 103/00 20160101ALN20240815BHJP
【FI】
H05B47/17
H05B47/13
F21V23/00 140
F21V23/00 110
F21V23/00 115
F21S8/02 400
F21V23/04 130
F21V29/503
F21V29/67 100
F21Y115:10
F21Y101:00 100
F21Y103:00
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023018012
(22)【出願日】2023-02-09
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】久保 亮介
【テーマコード(参考)】
3K014
3K273
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K014GA00
3K014MA05
3K014MA08
3K273PA03
3K273QA07
3K273QA29
3K273QA37
3K273RA02
3K273SA02
3K273SA38
3K273SA57
3K273TA03
3K273TA15
3K273TA28
3K273TA47
3K273TA52
3K273TA54
3K273TA62
3K273UA17
3K273UA22
3K273UA24
3K273UA25
3K273VA05
3K273VA06
(57)【要約】
【課題】低コストで設定を行うことができる照明装置及び照明システムを提供する。
【解決手段】照明装置は、着脱部と、前記着脱部に着脱されるカバーと、前記カバーが前記着脱部に装着されているか否かを検知し、前記カバーに代えて設定治具が前記着脱部に装着された場合に前記設定治具から設定内容を受信する検知部と、前記設定内容に基づいて設定を行う制御部と、を備える。
【選択図】
図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
着脱部と、
前記着脱部に着脱されるカバーと、
前記カバーが前記着脱部に装着されているか否かを検知し、前記カバーに代えて設定治具が前記着脱部に装着された場合に前記設定治具から設定内容を受信する検知部と、
前記設定内容に基づいて設定を行う制御部と、
を備える照明装置。
【請求項2】
光を発する光源を備え、
前記設定内容は、前記光の明るさについての設定内容を含み、
前記設定は、前記明るさについての設定を含む
請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
風を送る送風部を備え、
前記設定内容は、前記風の風量についての設定内容を含み、
前記設定は、前記風量についての設定を含む
請求項1に記載の照明装置。
【請求項4】
光源と、人が存在するか否かの検知を行う人感センサと、を備え、
前記設定内容は、前記検知の結果に対する前記光源の反応についての設定内容を含み、
前記設定は、前記反応についての設定を含む
請求項1に記載の照明装置。
【請求項5】
前記カバーは、第1の磁気を発生するマグネットを備え、
前記設定治具は、第2の磁気を発生し、
前記検知部は、前記第1の磁気を検知したか否かに基づいて前記カバーが前記着脱部に装着されているか否かを検知し、前記第2の磁気により前記設定内容を受信する磁気センサを備える
請求項1に記載の照明装置。
【請求項6】
前記第2の磁気は、スタートパルスと、前記設定内容を示すパルスと、を含み、
前記制御部は、前記検知部により前記スタートパルスが検知されるのに連動して、前記設定内容に基づいて前記設定を行う設定モードに移行する
請求項5に記載の照明装置。
【請求項7】
前記スタートパルスは、前記カバーが前記着脱部に着脱される場合に前記検知部により検知されうるパルスと異なる
請求項6に記載の照明装置。
【請求項8】
前記カバーは、第1の作用部を備え、
前記設定治具は、機械的動作を発生し、
前記検知部は、前記第1の作用部により作用されたか否かに基づいて前記カバーが前記着脱部に装着されているか否かを検知し、前記機械的動作により前記設定内容を受信するメカスイッチを備える
請求項1に記載の照明装置。
【請求項9】
設定スイッチを備え、
前記設定治具は、前記設定治具が前記着脱部に装着された場合に前記設定スイッチに作用する第2の作用部を備え、
前記制御部は、前記第2の作用部が前記設定スイッチに作用している場合は、前記設定内容を受信して前記設定内容に基づいて前記設定を行うことを許可し、前記第2の作用部が前記設定スイッチに作用していない場合は、前記設定内容を受信して前記設定内容に基づいて前記設定を行うことを許可しない
請求項1から8までのいずれかに記載の照明装置。
【請求項10】
光源を備え、
前記制御部は、前記検知部が前記設定内容を受信することを開始するのに連動して前記前記光源の点灯状態を変化させる
請求項1から8までのいずれかに記載の照明装置。
【請求項11】
光源を備え、
前記制御部は、前記検知部が前記設定内容を受信することが正常終了した場合は、前記光源を第1の点灯状態にし、前記検知部が前記設定内容を受信することが異常終了した場合は、前記光源を前記第1の点灯状態と異なる第2の点灯状態にする
請求項1から8までのいずれかに記載の照明装置。
【請求項12】
光源を備え、
前記制御部は、前記設定治具が前記着脱部から脱着されるのに連動して前記光源の点灯状態を変化させる
請求項1から8までのいずれかに記載の照明装置。
【請求項13】
前記設定治具は、前記設定内容を書き換えるためのインターフェースを備える
請求項1から8までのいずれかに記載の照明装置。
【請求項14】
前記着脱部に、前記カバー及び前記設定治具を保持可能な空間が形成され、
前記カバー及び前記設定治具は、前記空間の形状に適合する形状を有する
請求項1から8までのいずれかに記載の照明装置。
【請求項15】
請求項1に記載の照明装置と、
前記設定治具と、
を備える照明システム。
【請求項16】
請求項5に記載の照明装置と、
前記設定治具と、
を備え、
前記設定治具は、
電磁石と、
前記電磁石を制御して前記電磁石に前記第2の磁気を発生させる電磁石制御部と、
を備える
照明システム。
【請求項17】
請求項8に記載の照明装置と、
前記設定治具と、
を備え、
前記設定治具は、
アクチュエータと、
前記アクチュエータを制御して前記アクチュエータに前記機械的動作を発生させるアクチュエータ制御部と、
を備える
照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明装置及び照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、照明システムを開示する。当該照明システムにおいては、操作端末が、設定値を送信する。中継装置は、送信された設定値を受信し、各照明装置に設定する設定値を生成し、設定した設定値を送信する。照明装置は、送信された設定値を受信し、受信した設定値に基づいて照明器具の明るさ、色温度等を調整する。(段落0010,0018,0019及び0020)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された照明システムは、照明装置に対して設定値を容易に設定することができる。しかし、特許文献1に開示された照明システムは、照明装置に対して設定される設定値を頻繁に変更する必要がない場合には、高コストである。例えば、当該照明システムは、照明装置が設置された後に照明装置に対して設置環境に応じた設定値を1回だけ設定すれば足りる場合は、高コストである。
【0005】
本開示は、この問題に鑑みてなされた。本開示の一態様は、例えば、低コストで設定を行うことができる照明装置及び照明システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様の照明装置は、着脱部と、前記着脱部に着脱されるカバーと、前記カバーが前記着脱部に装着されているか否かを検知し、前記カバーに代えて設定治具が前記着脱部に装着された場合に前記設定治具から設定内容を受信する検知部と、前記設定内容に基づいて設定を行う制御部と、を備える。
【0007】
本開示の第2の態様の照明システムは、本開示の第1の態様の照明装置と、前記設定治具と、を備える。
【0008】
本開示の第3の態様の照明システムは、本開示の第1の態様の照明装置と、前記設定治具と、を備え、前記カバーは、第1の磁気を発生するマグネットを備え、前記設定治具は、第2の磁気を発生し、前記検知部は、前記第1の磁気を検知したか否かに基づいて前記カバーが前記着脱部に装着されているか否かを検知し、前記第2の磁気により前記設定内容を受信する磁気センサを備え、前記設定治具は、電磁石と、前記電磁石を制御して前記電磁石に前記第2の磁気を発生させる電磁石制御部と、を備える。
【0009】
本開示の第4の態様の照明システムは、本開示の第1の態様の照明装置と、前記設定治具と、を備え、前記カバーは、第1の作用部を備え、前記設定治具は、機械的動作を発生し、前記検知部は、前記第1の作用部により作用されたか否かに基づいて前記カバーが前記着脱部に装着されているか否かを検知し、前記機械的動作により前記設定内容を受信するメカスイッチを備え、前記設定治具は、アクチュエータと、前記アクチュエータを制御して前記アクチュエータに前記機械的動作を発生させるアクチュエータ制御部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第1実施形態の照明装置を模式的に図示する斜視図である。
【
図2】第1実施形態の照明装置が天井に取り付けられた状態を模式的に図示する斜視図である。
【
図3】第1実施形態の照明装置を模式的に図示する断面図である。
【
図4】第1実施形態の照明装置が天井に取り付けられた状態を模式的に図示する断面図である。
【
図5】第1実施形態の照明装置を模式的に図示する分解斜視図である。
【
図6】第1実施形態の照明装置を模式的に図示する分解斜視図である。
【
図7】第1実施形態の照明装置に備えられるカバーを模式的に図示する斜視図である。
【
図8】第1実施形態の照明装置のブロック図である。
【
図9】第1実施形態の照明装置の設定を示す図である。
【
図10】第1実施形態の照明装置に備えられる制御部のブロック図である。
【
図11】第1実施形態の照明装置に備えられる本体に着脱される設定治具を模式的に図示する斜視図である。
【
図12】第1実施形態の照明装置に備えられる本体及び当該本体に着脱される設定治具のブロック図である。
【
図13】第1実施形態の照明装置に備えられる本体に着脱される設定治具に備えられる設定内容記憶部に記憶される設定内容を示す図である。
【
図14】第1実施形態の照明装置に備えられる制御部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【
図15】第1実施形態の変形例の照明装置のブロック図である。
【
図16】第1実施形態の変形例の照明装置に備えられる本体及び当該本体に着脱される設定治具のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、図面については、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0012】
1 第1実施形態
1.1 照明装置の外観
図1は、第1実施形態の照明装置を模式的に図示する斜視図である。
図2は、第1実施形態の照明装置が天井に取り付けられた状態を模式的に図示する斜視図である。
図3は、第1実施形態の照明装置を模式的に図示する断面図である。
図4は、第1実施形態の照明装置が天井に取り付けられた状態を模式的に図示する断面図である。
【0013】
図1から
図4までに図示される第1実施形態の照明装置1は、天井11に埋め込まれ下方を照明するダウンライトである。照明装置1は、空気中にイオンを発生するイオン発生機能を有する。照明装置1が、イオン発生機能以外の空気調和機能を有してもよい。例えば、照明装置1が、空気を清浄にする清浄機能、空気を加熱する加熱機能、空気を冷却する冷却機能、空気を加湿する加湿機能、空気を除湿する除湿機能等を有してもよい。
【0014】
照明装置1が取り付けられる天井11は、オフィス等の居室、廊下、トイレ等の天井である。複数の照明装置1が天井11に取り付けられてもよい。複数の照明装置1が天井11に取り付けられる場合は、複数の照明装置1が点在してもよい。
【0015】
図1から
図4までに図示されるように、照明装置1は、埋め込み部21及び露出部22を備える。
【0016】
照明装置1が埋め込まれる天井11には、孔11aが形成される。孔11aは、円形状の平面形状を有する。
【0017】
埋め込み部21は、円柱状の外形形状を有し、天井11に形成された孔11aの径に適合する径を有し、大きな高さを有する。埋め込み部21は、孔11aに挿入され、天井11の天井面11bより上方に配置され、天井11に埋め込まれる。
【0018】
露出部22は、逆円錐台状の外形形状を有し、小さな高さしか有さない。露出部22の上端には、埋め込み部21が接続される。露出部22の上端は、天井11に形成された孔11aの径より大きな径を有する。このため、露出部22は、埋め込み部21が孔11aに挿入されても、孔11aに挿入されず、天井11の天井面11bより下方に配置され、天井11の下方に露出する。
【0019】
照明装置1においては、小さな高さしか有さない露出部22のみが、天井11の天井面11bから下方へ突出し、大きな高さを有する埋め込み部21が、天井面11bから下方へ突出しない。これにより、大きなサイズを有する構造物が天井面11bから下方へ突出することを抑制することができる。これにより、照明装置1の見栄えを良くすることができる。
【0020】
また、照明装置1においては、イオン発生機能を照明装置1に付与するための機構の主要部を、大きな高さを有するがユーザから見えない埋め込み部21に内蔵することができる。これにより、ユーザから見える露出部22のコンパクトさを損なうことなく、イオン発生機能を照明装置1に付与することができる。
【0021】
露出部22の下面22aには、出射口22i及び排気口22jが形成される。露出部22の側面22bには、複数の吸気口22kが形成される。複数の吸気口22kは、周方向に配列される。照明装置1は、下方を照明する光を、出射口22iから出射させる。照明装置1は、吸気口22kに空気を吸気し、排気口22jから空気を排気する。
【0022】
1.2 照明装置の内部構造
図1から
図4までに図示されるように、照明装置1は、ケース31、カバー32、光源33、送風部34、イオン発生部35及び人感センサ36を備える。
【0023】
ケース31には、吸気口22k、出射口22i及び開口31aが形成される。
【0024】
カバー32は、開口31aを塞ぐ。カバー32には、排気口22jが形成される。
【0025】
ケース31及びカバー32からなる筐体の内部には、風路31bが形成される。風路31bは、吸気口22kから排気口22jへ至り、吸気口22kから排気口22jへ風を導く。
【0026】
光源33は、下方を照明する光を、出射口22iに向かって発する。これにより、照明装置1は、下方を照明する光を、出射口22iから出射させる。光源33は、発光ダイオード、白熱電球、蛍光灯等であり、望ましくは、発光ダイオードである。
【0027】
送風部34は、風路31bに配置される。送風部34は、風路31bの上流側の区間から空気を吸い込み、吸い込んだ空気を風路31bの下流側の区間に吹き出す。これにより、送風部34は、吸気口22kから風路31bを経由して排気口22jへ向かう風を送る。送風部34は、シロッコファンを備える。送風部34が、シロッコファン以外のファンを備えてもよい。
【0028】
イオン発生部35は、風路31bに配置される。イオン発生部35は、風路31bにおいて、送風部34が配置される位置より排気口22j寄りの位置に配置される。イオン発生部35は、送られる風により流される空気中にイオンを発生する。イオン発生部35は、高電圧を発生し、発生した高電圧により空気中で放電を発生させることにより、空気中にイオンを発生する。
【0029】
送風部34及びイオン発生部35が風路31bに配置されることにより、吸気口22kに吸気された空気がイオン発生部35を通過してイオンを含む空気が生成される。また、生成されたイオンを含む空気が、排気口22jから排気される。これにより、イオンを含む空気が、排気口22jから広範囲に放出される。
【0030】
人感センサ36は、人が存在するか否かの検知を行う。人感センサ36は、人により発せられる赤外線が検知されたか否かにより人が存在するか否かを検知する赤外線センサ等である。
【0031】
図5及び
図6は、第1実施形態の照明装置を模式的に図示する分解斜視図である。
【0032】
図6に図示されるように、照明装置1は、設定スイッチ41を備える。
【0033】
設定スイッチ41に対しては、照明装置1の設定を行うための操作が行われる。
【0034】
1.3 カバー及びイオン発生部の本体への着脱
図5及び
図6に図示されるように、照明装置1は、本体51、カバー32及びイオン発生部35を備える。本体51は、ケース31、光源33、送風部34、人感センサ36、第1の着脱部61及び第2の着脱部62を備える。本体51には、内部空間51aが形成される。
【0035】
第1の着脱部61には、カバー32を保持可能な空間が形成される。カバー32は、当該空間の形状に適合する形状を有する。このため、当該空間は、カバー32を収容することができる。第1の着脱部61は、カバー32が当該に収容された状態においてカバー32を保持する。当該空間は、内部空間51aの一部である。カバー32は、第1の着脱部61に着脱され、内部空間51aに挿抜される。
【0036】
第2の着脱部62には、イオン発生部35を保持可能な空間が形成される。イオン発生部35は、当該空間の形状に適合する形状を有する。このため、当該空間は、イオン発生部35を収容することができる。第2の着脱部62は、イオン発生部35が当該空間に収容された状態においてイオン発生部35を保持する。当該空間は、内部空間51aの一部である。イオン発生部35は、カバー32が第1の着脱部61から脱着され内部空間51aから抜去された状態において、第2の着脱部62に着脱され、内部空間51aに挿抜される。したがって、カバー32を第1の着脱部61から脱着し内部空間51aから抜去し、古いイオン発生部35を第2の着脱部62から脱着し内部空間51aから抜去し、新しいイオン発生部35を内部空間51aに挿入し第2の着脱部62に装着し、カバー32を内部空間51aに挿入し第1の着脱部61に装着することにより、古いイオン発生部35を新しいイオン発生部35に交換することができる。
【0037】
内部空間51aは、開口31aを介して本体51の外部に露出する。カバー32は、内部空間51aに挿入され第1の着脱部61に装着された状態においては、開口31aを塞ぐ。このため、カバー32は、内部空間51aに挿入され第1の着脱部61に装着された状態においては、ユーザの指等が内部空間51aに侵入することを阻止し、ユーザの指等がイオン発生部35に触れることを阻止する。これにより、照明装置1の安全性を高めることができる。
【0038】
設定スイッチ41は、開口31aの奥に位置する。このため、カバー32は、内部空間51aに挿入され第1の着脱部61に装着された状態においては、設定スイッチ41に操作を行うことを阻害する。このため、設定スイッチ41に操作が行われる場合は、カバー32が第1の着脱部61から脱着され内部空間51aから抜去される。
【0039】
1.4 照明装置の制御系
図7は、第1実施形態の照明装置に備えられるカバーを模式的に図示する斜視図である。
図8は、第1実施形態の照明装置のブロック図である。
図9は、第1実施形態の照明装置の設定を示す図である。
【0040】
図4、
図5、
図7及び
図8に図示されるように、本体51は、光源33、送風部34、人感センサ36、設定スイッチ41、検知部81及び制御部101を備える。検知部81は、磁気センサ91を備える。カバー32は、マグネット71を備える。
【0041】
制御部101は、人感センサ36により行われた検知の結果に基づいて、光源33、送風部34及びイオン発生部35を制御する。例えば、制御部101は、人感センサ36により人が存在することが検知された場合に、光源33を点灯させ、人感センサ36により人が存在しないことが検知された場合に、光源33を消灯させる。又は、制御部101は、人感センサ36により人が存在することが検知された場合に、光源33を明るく点灯させ、人感センサ36により人が存在しないことが検知された場合に、暗く点灯させる。これより、制御部101は、人が存在する場合に適した動作及び人が存在しない場合に適した動作を光源33に行わせることができる。
【0042】
制御部101は、設定スイッチ41に対して行われた操作に基づいて照明装置1の設定を行う。
図9に示されるように、照明装置1の設定111は、複数の設定項目121についての複数の設定122を含む。複数の設定項目121は、光源33により発せられる光の明るさ131、送風部34により送られる風の風量132及び人感センサ36により行われた検知の結果に対する光源33の反応133を含む。複数の設定項目121が、光源33により発せられる光の明るさ131、送風部34により送られる風の風量132及び人感センサ36により行われた検知の結果に対する光源33の反応133以外の設定項目を含んでもよい。制御部101は、行われた照明装置1の設定にしたがって、光源33、送風部34及びイオン発生部35を制御する。
【0043】
設定スイッチ41は、押しボタンスイッチである。制御部101は、設定スイッチ41を長押しする操作が行われた場合は、設定を行う設定項目を切り替える。制御部101は、設定スイッチ41を短押しする操作が行われた場合は、設定を行う設定項目についての設定を切り替える。設定スイッチ41が、押しボタンスイッチ以外のスイッチであってもよい。例えば、設定スイッチ41が、スライドスイッチ、トグルスイッチ、タッチスイッチであってもよい。設定を行う設定項目を切り替える操作が、設定スイッチ41を長押しする操作以外の操作であってもよい。設定を切り替える操作が、設定スイッチ41を短押しする操作以外の操作であってもよい。
【0044】
上述したように、設定スイッチ41は、開口31aの奥に位置する。カバー32は、内部空間51aに挿入され第1の着脱部61に装着された状態においては、開口31aを塞ぐ。このため、設定スイッチ41を用いて照明装置1の設定が行われる場合は、第1のステップにおいて、カバー32が、第1の着脱部61から脱着され、内部空間51aから抜去される。これにより、設定スイッチ41に操作を行うことが可能になる。また、第2のステップにおいて、設定スイッチ41が長押しされて、設定を行う設定項目が切り替えられる。また、第3のステップにおいて、設定スイッチ41が短押しされて、設定を行う設定項目についての設定が切り替えられる。第2のステップ及び第3のステップは、複数の設定項目121の数だけ繰り返し実行される。また、第4のステップにおいて、カバー32が、内部空間51aに挿入され、第1の着脱部61に装着される。したがって、設定スイッチ41を用いて照明装置1の設定を行う場合は、第2のステップ及び第3のステップを複数の設定項目121の数だけ繰り返し実行する煩雑な操作を行わなければならない。照明装置1の設定を行う場合にこのように煩雑な操作を行わなければならないことは、複数の照明装置1の設定を行う場合に、複数の照明装置1の数だけ煩雑な操作を行わなければならないことを意味する。照明装置1の設定を行う場合にこのように煩雑な操作を行わなければならないのは、開口31aの奥に配置することができるスイッチの数に制約が存在することに起因する。
【0045】
マグネット71は、第1の磁気105を発生する。
【0046】
磁気センサ91は、発生させられた第1の磁気105を検知したか否かに基づいて、カバー32が第1の着脱部61に装着されているか否かを検知する。磁気センサ91は、カバー32が第1の着脱部61に装着された場合にマグネット71に近づき、カバー32が第1の着脱部61から脱着された場合にマグネット71から遠ざかる位置に配置される。このため、磁気センサ91は、カバー32が第1の着脱部61に装着された場合に第1の磁気105を検知し、カバー32が第1の着脱部61から脱着された場合に第1の磁気105を検知しない。これにより、磁気センサ91は、第1の磁気を検知した場合にカバー32が第1の着脱部61に装着されていることを検知し、第1の磁気を検知しない場合にカバー32が第1の着脱部61に装着されていないことを検知する。磁気センサ91は、ホールセンサ等を備える。
【0047】
制御部101は、磁気センサ91により行われた検知の結果に基づいて、光源33、送風部34及びイオン発生部35を制御する。例えば、制御部101は、カバー32が第1の着脱部61に装着されていることが磁気センサ91により検知された場合に、イオン発生部35を動作させ、カバー32が第1の着脱部61に装着されていないことが磁気センサ91により検知された場合に、イオン発生部35を動作させない。これにより、制御部101は、カバー32が第1の着脱部61に装着されておらず、ユーザの指等がイオン発生部35に触れる可能性がある場合に、イオン発生部35を動作させない。これにより、ユーザの指等が高電圧を発生しているイオン発生部35に触れることを抑制することができる。これにより、照明装置1の安全性を高めることができる。
【0048】
1.5 制御部
図10は、第1実施形態の照明装置に備えられる制御部のブロック図である。
【0049】
図10に図示されるように、制御部101は、マイクロコントローラ141を備える。マイクロコントローラ141は、プロセッサ151及びメモリ152を備える。メモリ152は、制御プログラム161及び設定データ162を記憶する。プロセッサ151は、記憶された制御プログラム161を実行してマイクロコントローラ141を制御部101として動作させる処理を行う。設定データ162は、照明装置1の設定111の内容を示す。マイクロコントローラ141により行われる処理の全部又は一部が専用の電子回路により行われてもよい。
【0050】
1.6 設定治具
照明装置1の設定がいったん行われた後は、制御部101は、行われた照明装置1の設定にしたがって、光源33、送風部34及びイオン発生部35を自動制御することができる。このため、照明装置1の設定を変更する必要が生じることは少ない。
【0051】
そこで、第1実施形態においては、照明装置1が設置された直後に照明装置1の設定を行うのに適した設定治具が準備される。
【0052】
図11は、第1実施形態の照明装置に備えられる本体に着脱される設定治具を模式的に図示する斜視図である。
【0053】
図11に図示される設定治具171は、カバー32の外形形状に類似する外形形状を有する。このため、設定治具171は、第1の着脱部61に形成された、カバー32を保持可能な空間の形状に適合する形状を有する。このため、当該空間は、設定治具171を収容することができる。第1の着脱部61は、設定治具が当該空間に収容された状態において設定治具171を保持する。このため、設定治具171は、カバー32に代えて、第1の着脱部61に対して着脱可能であり、ケース31に形成された内部空間51aに挿抜可能である。
【0054】
図11に図示されるように、設定治具171は、電磁石制御部181、電磁石182及び第2の作用部183を備える。
【0055】
電磁石制御部181は、電磁石182を制御して電磁石182に第2の磁気を発生させる。電磁石制御部181は、電磁石182に供給する電流を制御することにより、電磁石182を制御し、電磁石182に発生させる第2の磁気を制御する。電磁石制御部181は、電子回路により構成される。
【0056】
電磁石182は、第2の磁気を発生する。このため、電磁石182を備える設定治具171は、第2の磁気を発生する。電磁石182は、設定治具171において、カバー32においてマグネット71が配置される位置に相当する位置に配置される。これにより、磁気センサ91は、カバー32に代えて設定治具171が第1の着脱部61に装着された場合に、発生させられた第2の磁気を検知する。
【0057】
第2の作用部183は、設定治具171が第1の着脱部61に装着された場合に、設定スイッチ41に作用し、設定治具171が第1の着脱部61に装着されていない場合に、設定スイッチ41に作用しない。例えば、第2の作用部183は、突起であり、設定治具171が第1の着脱部61に装着された場合に、設定スイッチ41を押し、設定治具171が第1の着脱部61に装着されていない場合に、設定スイッチ41を押さない。
【0058】
1.7 本体及び設定治具の制御系
図12は、第1実施形態の照明装置に備えられる本体及び当該本体に着脱される設定治具のブロック図である。
図13は、第1実施形態の照明装置に備えられる本体に着脱される設定治具に備えられる設定内容記憶部に記憶される設定内容を示す図である。
【0059】
図12に図示されるように、本体51は、光源33、送風部34、人感センサ36、設定スイッチ41、検知部81及び制御部101を備える。検知部81は、磁気センサ91を備える。設定治具171は、電磁石制御部181、電磁石182及び第2の作用部183を備える。電磁石制御部181は、電池191、設定内容記憶部192、スイッチ193、電流制御部194及びインターフェース195を備える。
【0060】
電池191は、電流制御部194に電流を供給する。
【0061】
設定内容記憶部192は、設定内容201を記憶する。
図13に示されるように、記憶される設定内容201は、複数の設定項目211についての複数の設定内容212を含む。複数の設定項目211は、光源33により発せられる光の明るさ131、送風部34により送られる風の風量132、人感センサ36により行われた検知の結果に対する光源33の反応133等を含む。設定内容記憶部192は、フラッシュメモリ等により構成される。
【0062】
スイッチ193には、操作が行われる。行われる操作は、設定内容201を本体51へ送信することを開始することを設定治具171に指示する開始操作を含む。
【0063】
電流制御部194は、開始操作がスイッチ193に行われるのに応答して、電池191により供給された電流を制御して駆動電流221を生成する。電流制御部194は、生成した駆動電流221を電磁石182に供給して電磁石182を駆動する。生成される駆動電流221は、スタートパルス電流231、設定内容パルス電流232及びストップパルス電流233を含む。設定内容パルス電流232は、設定内容201を示す。電流制御部194は、スタートパルス電流231を生成した後に設定内容パルス電流232を生成し、設定内容パルス電流232を生成した後にストップパルス電流233を生成する。電流制御部194は、設定内容記憶部192により記憶された設定内容201にしたがって電池191により供給された電流を変調して設定内容パルス電流232を生成する。
【0064】
電磁石182は、供給される駆動電流221に応じた第2の磁気241を発生する。発生させられる第2の磁気241は、スタートパルス電流231に応じたスタートパルス251、設定内容パルス電流232に応じた設定内容パルス252及びストップパルス電流233に応じたストップパルス253を含む。設定内容パルス252は、設定内容201を示す。これにより、電磁石182は、第2の磁気241により設定内容201を送信する。
【0065】
磁気センサ91は、カバー32に代えて設定治具171が第1の着脱部61に装着された場合に、電磁石182により発生させられた第2の磁気241を検知する。これにより、磁気センサ91は、第2の磁気241により設定内容201を受信する。これにより、磁気センサ91を備える検知部81は、第2の磁気241を発生する電磁石182を備える設定治具171から設定内容201を受信する。
【0066】
制御部101は、磁気センサ91によりスタートパルス251が検知されるのに連動して、設定モードに移行する。制御部101は、設定モードに移行した場合に、設定内容パルス252により示される設定内容201に基づいて照明装置1の設定を行う。これにより、電磁石182と磁気センサ91との間で行われる電磁パルス通信により、照明装置1の設定が行われる。
【0067】
照明装置1及び設定治具171を備える照明システムにおいては、照明装置1の安全性を高めるために元々備えられる磁気センサ91を用いて、電磁パルス通信により照明装置1の設定を行うことができる。これにより、低コストの電磁石182により構成される低コストの設定治具171を用いて、電磁パルス通信により照明装置1の設定を行うことができる。これにより、低コストで照明装置1の設定を行うことができる。また、スイッチ193に対して開始操作を行うだけで、照明装置1の設定を行うことができる。これにより、照明装置1の設定を行うための操作を簡単な操作にすることができる。また、照明装置1の設定が誤って行われることを抑制することができる。また、照明装置1の設定に要する時間を短くすることができる。これらの利点は、多数の照明装置1の設定を行わなければならないならない場合に特に顕著になる。
【0068】
スタートパルス251は、カバー32が第1の着脱部61に着脱される場合に磁気センサ91により検知されうるパルスと異なる複雑なパルスである。これにより、カバー32が第1の着脱部61に着脱される場合に磁気センサ91により検知されるパルスにより制御部101が設定モードに移行することを抑制することができる。これにより、照明装置1の設定が誤って行われることを抑制することができる。
【0069】
カバー32は、設定スイッチ41に作用する第2の作用部183を備えないが、設定治具171は、設定スイッチ41に作用する第2の作用部183を備える。このため、制御部101は、第2の作用部183の設定スイッチ41への作用の有無から、第1の着脱部61に装着された装着物がカバー32及び設定治具171のいずれであるのかを識別することができる。制御部101は、このことを利用して、照明装置1の設定が誤って行われることを抑制する。例えば、制御部101は、第2の作用部183が設定スイッチ41に作用している場合は、設定内容201を受信して、受信した設定内容201に基づいて照明装置1の設定を行うことを許可する。制御部101は、第2の作用部183が設定スイッチ41に作用していない場合は、設定内容201を受信して、受信した設定内容201に基づいて照明装置1の設定を行うことを許可しない。これにより、設定治具171が第1の着脱部61に装着されている場合は、電磁パルス通信による照明装置1の設定を行うことができ、設定治具171が第1の着脱部61に装着されていない場合は、電磁パルス通信による照明装置1の設定を行うことができないようにすることができる。これにより、照明装置1の設定が誤って行われることをさらに抑制することができる。
【0070】
インターフェース195には、外部機器が通信可能に接続される。インターフェース195に接続された外部機器は、インターフェース195と有線通信又は無線通信を行うことができる。インターフェース195は、例えば、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)等の規格に準拠するインターフェースである。外部機器は、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット、専用端末等である。インターフェース195は、設定内容記憶部192に記憶された設定内容201を書き換えるためのインターフェースである。このため、インターフェース195に接続された外部機器は、設定内容記憶部192に記憶された設定内容201を書き換えることができる。
【0071】
設定治具171を用いて照明装置1の設定が行われる場合は、第1のステップにおいて、カバー32が、第1の着脱部61から脱着され、本体51に形成された内部空間51aから抜去される。また、第2のステップにおいて、設定治具171が、内部空間51aに挿入され、第1の着脱部61に装着される。また、第3のステップにおいて、スイッチ193に対して開始操作が行われて、電磁石182と磁気センサ91との間で行われる電磁パルス通信により、照明装置1の設定が行われる。また、第4のステップにおいて、設定治具171が、第1の着脱部61から脱着され、内部空間51aから抜去される。また、第5のステップにおいて、カバー32が、内部空間51aに挿入され、第1の着脱部61に装着される。したがって、設定治具171を用いて照明装置1の設定を行う場合は、開始操作を行えば足りる。
【0072】
1.8 制御部により行われる処理
図14は、第1実施形態の照明装置に備えられる制御部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【0073】
制御部101は、
図14に示されるステップS101からS113までを実行する。
【0074】
ステップS101においては、制御部101は、磁気センサ91により第1の磁気105が検知されたか否かを判定する。制御部101は、例えば、設定された強さを有する磁気が設定された時間以上の時間に渡って検知された場合に、第1の磁気105が検知されたと判定し、そうでない場合に、第1の磁気105が検知されていないと判定する。制御部101は、第1の磁気105が検知されたと判定した場合は、ステップS102を実行する。制御部101は、第1の磁気105が検知されていないと判定した場合は、ステップS103を実行する。
【0075】
ステップS102においては、制御部101は、光源33を通常点灯させ、照明装置1の設定111にしたがって、光源33、送風部34及びイオン発生部35を制御する。
【0076】
制御部101は、ステップS102を実行した後に、再びステップS101を実行する。
【0077】
ステップS101及びS102により、制御部101は、カバー32が第1の着脱部61に装着されている間は、光源33を通常点灯させ、照明装置1の設定111にしたがって、光源33、送風部34及びイオン発生部35を制御する。
【0078】
ステップS103においては、制御部101は、光源33を微点灯させる。微点灯している光源33により発せられる光の明るさは、通常点灯している光源33により発せられる光の明るさより暗い。
【0079】
ステップS101からS103までにより、制御部101は、カバー32が第1の着脱部61から脱着されるに連動して、光源33の点灯状態を通常点灯している状態から微点灯している状態へ変化させる。これにより、ユーザは、カバー32が第1の着脱部61に装着されているか否かを光源33の点灯状態により認識することができる。
【0080】
ステップS103に続くステップS104においては、制御部101は、第2の作用部183が設定スイッチ41に作用しているか否かを判定する。制御部101は、第2の作用部183が設定スイッチ41に作用していると判定した場合は、ステップS105を実行する。制御部101は、第2の作用部183が設定スイッチ41に作用していないと判定した場合は、ステップS113を実行する。
【0081】
ステップS105においては、制御部101は、照明装置1の設定を行うことを許可する。
【0082】
ステップS105に続くステップS106においては、制御部101は、磁気センサ91によりスタートパルス251が検知されたか否かを判定する。制御部101は、例えば、設定された波形と一致する波形を有する磁気が検知された場合に、スタートパルス251が検知されたと判定し、そうでない場合に、スタートパルス251が検知されていないと判定する。制御部101は、スタートパルス251が検知されたと判定した場合は、ステップS107を実行する。制御部101は、スタートパルス251が検知されていないと判定した場合は、再びステッS103を実行する。
【0083】
ステップS107においては、制御部101は、光源33を点滅させ、設定内容パルス252により示される設定内容201に基づいて照明装置1の設定を行う。
【0084】
ステップS103からS107までにより、制御部101は、設定治具171が第1の着脱部61に装着されている間は、スタートパルス251が検知されるまでは、待機し、スタートパルス251が検知されるのに応答して、光源33を点滅させ、設定内容パルス252により示される設定内容201に基づいて照明装置1の設定を行う。これにより、制御部101は、検知部81が設定内容201を受信することを開始するのに連動して、光源33の点灯状態を微点灯している状態から点滅している状態へ変化させる。これにより、ユーザは、検知部81が設定内容201の受信を開始したか否かを光源33の点灯状態により認識することができる。
【0085】
ステップS107に続くステップS108においては、制御部101は、検知部81が設定内容201を受信することが正常終了したか否かを判定する。制御部101は、検知部81が設定内容パルス252及びストップパルス253を正常に受信することができた場合は、検知部81が設定内容201を受信することが正常終了したと判定し、そうでない場合は、検知部81が設定内容201を受信することが異常終了したと判定する。制御部101は、設定内容201を受信することが正常終了したと判定した場合は、ステップS109を実行する。制御部101は、設定内容201を受信することが異常終了したと判定した場合は、ステップS111を実行する。
【0086】
ステップS109においては、制御部101は、光源33を第1の点灯状態にする。例えば、制御部101は、光源33を点灯させる。
【0087】
ステップS109に続くステップS110においては、制御部101は、第2の作用部183が設定スイッチ41に作用しているか否かを判定する。制御部101は、第2の作用部183が設定スイッチ41に作用していると判定した場合は、再びステップS109を実行する。制御部101は、第2の作用部183が設定スイッチ41に作用していないと判定した場合は、再びステップS101を実行する。
【0088】
ステップS109,S110,S101及びS103により、制御部101は、設定治具171が第1の着脱部61から脱着されるのに連動して、光源33の点灯状態を第1の点灯状態から微点灯している状態に変化させることができる。これにより、ユーザは、設定治具171が第1の着脱部61から脱着されたか否かを光源33の点灯状態により認識することができる。
【0089】
ステップS111においては、制御部101は、光源33を第2の点灯状態にする。例えば、制御部101は、光源33を高速点滅させる。高速点滅している光源33により発せられる光の点滅周期は、点滅している光源33により発せられる光の点滅周期より短い。
【0090】
ステップS111に続くステップS112においては、制御部101は、第2の作用部183が設定スイッチ41に作用しているか否かを判定する。制御部101は、第2の作用部183が設定スイッチ41に作用していると判定した場合は、再びステップS111を実行する。制御部101は、第2の作用部183が設定スイッチ41に作用していないと判定した場合は、再びステップS101を実行する。
【0091】
ステップS111,S112,S101及びS103により、制御部101は、設定治具171が第1の着脱部61から脱着されるのに連動して、光源33の点灯状態を第2の点灯状態から微点灯している状態に変化させることができる。これにより、ユーザは、設定治具171が第1の着脱部61から脱着されたか否かを光源33の点灯状態により認識することができる。
【0092】
ステップS113においては、制御部101は、設定内容201を受信して受信した設定内容201に基づいて照明装置1の設定を行うことを許可しない。これにより、設定治具171が第1の着脱部61から脱着されている場合に誤って照明装置1の設定が行われることを抑制することができる。
【0093】
制御部101は、ステップS113を実行した後に、再びステップS101を実行する。
【0094】
1.9 変形例
図15は、第1実施形態の変形例の照明装置のブロック図である。
【0095】
図15に図示されるように、第1実施形態の変形例においては、カバー32は、マグネット71に代えて、第1の作用部261を備える。検知部81は、磁気センサ91に代えて、メカスイッチ262を備える。
【0096】
第1の作用部261は、カバー32が第1の着脱部61に装着された場合に、メカスイッチ262に作用し、カバー32が第1の着脱部61に装着されていない場合に、メカスイッチ262に作用しない。例えば、第1の作用部261は、突起であり、カバー32が第1の着脱部61に装着された場合に、メカスイッチ262を押し、カバー32が第1の着脱部61に装着されていない場合に、メカスイッチ262を押さない。
【0097】
メカスイッチ262は、第1の作用部261により作用されているか否かに基づいて、カバー32が第1の着脱部61に装着されているか否かを検知する。メカスイッチ262は、カバー32が第1の着脱部61に装着された場合に第1の作用部261に接し、カバー32が第1の着脱部61から脱着された場合に第1の作用部261から離れる位置に配置される。このため、メカスイッチ262は、カバー32が第1の着脱部61に装着された場合に第1の作用部261により作用され、カバー32が第1の着脱部61から脱着された場合に第1の作用部261により作用されない。これにより、メカスイッチ262は、第1の作用部261により作用された場合にカバー32が第1の着脱部61に装着されていることを検知し、第1の作用部261により作用されない場合にカバー32が第1の着脱部61に装着されていないことを検知する。
【0098】
図16は、第1実施形態の変形例の照明装置に備えられる本体及び当該本体に着脱される設定治具のブロック図である。
【0099】
図16に図示されるように、第1実施形態の変形例においては、設定治具171は、電磁石182に代えて、アクチュエータ271を備え、電磁石制御部181に代えて、アクチュエータ制御部272を備える。
【0100】
アクチュエータ271は、機械的動作281を発生する。このため、アクチュエータ271を備える設定治具171は、機械的動作281を発生する。アクチュエータ271は、設定治具171において、カバー32において第1の作用部261が配置される位置に相当する位置に配置される。これにより、メカスイッチ262は、カバー32に代えて設定治具171が第1の着脱部61に装着された場合に、アクチュエータ271により作用される。
【0101】
アクチュエータ制御部272は、アクチュエータ271を制御してアクチュエータ271に機械的動作281を発生させる。アクチュエータ制御部272は、アクチュエータ271に供給する駆動電流221を制御することにより、アクチュエータ271を制御し、アクチュエータ271に発生させる機械的動作281を制御する。アクチュエータ制御部272は、電子回路により構成される。
【0102】
アクチュエータ制御部272においては、電流制御部194が、開始操作がスイッチ193に行われる応答して、電池191により供給された電流を制御して駆動電流221を生成する。電流制御部194は、生成した駆動電流221をアクチュエータ271に供給してアクチュエータ271を駆動する。生成される駆動電流221は、スタート電流301、設定内容電流302及びストップ電流303を含む。設定内容電流302は、設定内容201を示す。電流制御部194は、スタート電流301を生成した後に設定内容電流302を生成し、設定内容電流302を生成した後にストップ電流303を生成する。電流制御部194は、設定内容記憶部192により記憶された設定内容201にしたがって電池191により供給された電流を変調して設定内容電流302を生成する。
【0103】
アクチュエータ271は、供給される駆動電流221に応じた機械的動作281を発生する。発生させられる機械的動作281は、スタート電流301に応じたスタート動作291、設定内容電流302に応じた設定内容動作292、及びストップ電流303に応じたストップ動作293を含む。これにより、電磁石182は、機械的動作281により設定内容201を送信する。アクチュエータ271は、ソレノイド等により構成される。
【0104】
メカスイッチ262は、カバー32に代えて設定治具171が第1の着脱部61に装着された場合に、アクチュエータ271により発生させられた機械的動作281を検知する。これにより、メカスイッチ262は、機械的動作281により設定内容201を受信する。これにより、メカスイッチ262を備える検知部81は、機械的動作281を発生するアクチュエータ271を備える設定治具171から設定内容201を受信する。
【0105】
本開示は、上記実施の形態に限定されるものではなく、上記実施の形態で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えてもよい。
【符号の説明】
【0106】
1 照明装置、11 天井、11a 孔、11b 天井面、21 埋め込み部、22 露出部、22a 下面、22b 側面、22i 出射口、22j 排気口、22k 吸気口、31 ケース、31a 開口、31b 風路、32 カバー、33 光源、34 送風部、35 イオン発生部、36 人感センサ、41 設定スイッチ、51 本体、51a 内部空間、61 第1の着脱部、62 第2の着脱部、71 マグネット、81 検知部、91 磁気センサ、101 制御部、111 設定、121 複数の設定項目、122 複数の設定、131 明るさ、132 風量、133 反応、141 マイクロコントローラ、151 プロセッサ、152 メモリ、161 制御プログラム、162 設定データ、171 設定治具、181 電磁石制御部、182 電磁石、183 第2の作用部、191 電池、192 設定内容記憶部、193 スイッチ、194 電流制御部、195 インターフェース、201 設定内容、211 複数の設定項目、212 複数の設定内容、221 駆動電流、231 スタートパルス電流、232 設定内容パルス電流、233 ストップパルス電流、241 第2の磁気、251 スタートパルス、252 設定内容パルス、253 ストップパルス、261 第1の作用部、262 メカスイッチ、271 アクチュエータ、272 アクチュエータ制御部、281 機械的動作、291 スタート動作、292 設定内容動作、293 ストップ動作、301 スタート電流、302 設定内容電流、303 ストップ電流。