(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024113333
(43)【公開日】2024-08-22
(54)【発明の名称】情報処理装置および制御方法
(51)【国際特許分類】
H05B 47/11 20200101AFI20240815BHJP
【FI】
H05B47/11
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023018231
(22)【出願日】2023-02-09
(71)【出願人】
【識別番号】311012169
【氏名又は名称】NECパーソナルコンピュータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100206081
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 央
(72)【発明者】
【氏名】南條 敏彦
(72)【発明者】
【氏名】相馬 豪紀
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA09
3K273QA21
3K273RA02
3K273RA17
3K273SA04
3K273SA11
3K273SA21
3K273SA24
3K273SA37
3K273SA40
3K273SA46
3K273SA59
3K273SA60
3K273TA03
3K273TA08
3K273TA15
3K273TA18
3K273TA28
3K273TA37
3K273TA47
3K273TA78
3K273VA04
3K273VA06
(57)【要約】
【課題】照度に応じて発光素子の視認性を向上する。
【解決手段】ホストシステムは照度センサにより検出された照度に基づいてディスプレイの輝度を制御し、コントローラは自装置の使用状態に応じて発光素子の点滅を制御し、点灯制御回路は一定の点滅周期ごとに駆動電流を発光素子に供給し、コントローラは検出された照度に基づいて点滅周期における点灯期間の比率を定める。本実施形態は、情報処理装置、制御方法など、いずれの態様で実現されてもよい。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
照度センサにより検出された照度に基づいて、ディスプレイの輝度を制御するホストシステムと、
自装置の使用状態に応じて、発光素子の点滅を制御するコントローラと、
一定の点滅周期ごとに駆動電流を前記発光素子に供給する点灯制御回路と、を備え、
前記コントローラは、前記照度に基づいて前記点滅周期における点灯期間の比率を定める
情報処理装置。
【請求項2】
前記ホストシステムは、前記照度が高いほど前記ディスプレイの輝度を高くし、
前記コントローラは、前記照度が高いほど前記点灯期間の比率を高くする
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記点灯制御回路は、前記発光素子の点灯の要否を示す論理値と前記発光素子の駆動の要否を示す論理値との論理演算値を示す駆動制御信号を生成する論理回路と、前記駆動制御信号に基づいて前記駆動電流の供給の要否を制御する開閉素子と、を備え、
前記コントローラは、
前記使用状態に基づいて前記発光素子の点灯の要否を示す点灯制御信号を生成し、
前記照度に基づいて前記点灯期間において駆動要を示す輝度制御信号を生成する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ディスプレイを備える第1筐体と、
入力デバイスを備える第2筐体と、
前記第1筐体と前記第2筐体との開閉状態を可変に結合する結合具と、
前記開閉状態を検出するセンサと、を備え、
前記発光素子は、前記第1筐体と前記第2筐体の少なくとも一方に設置され、
前記コントローラは、前記開閉状態に基づいて前記点灯制御信号を生成する
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記発光素子は、前記入力デバイスの表面に備わり、
前記コントローラは、
前記入力デバイスへの操作の検出に応じて、前記発光素子の点灯の要否を示す前記点灯制御信号を生成する
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記コントローラは、自装置への通電状態を検出し、前記通電状態に基づいて前記点灯制御信号を生成する
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記駆動制御信号は、前記点滅周期ごとに、前記点灯期間をパルス幅とするパルスを有するパルス幅変調信号である
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項8】
照度センサにより検出された照度に基づいて、ディスプレイの輝度を制御するホストシステムと、
自装置の使用状態に応じて、発光素子の点滅を制御するコントローラと、
一定の点滅周期ごとに駆動電流を前記発光素子に供給する点灯制御回路と、を備える情報処理装置の制御方法であって、
前記コントローラが、前記照度に基づいて前記点滅周期における点灯期間の比率を定める
制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置および制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータ(PC:Personal Computer)には、ディスプレイ輝度調整機能を有するものがある。ディスプレイ輝度調整機能は、照度センサを備えて部屋の明るさを計測し、計測した明るさに応じて、既設のディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)の輝度を調整する機能である。ディスプレイ輝度調整機能は、ユーザ満足度ならびに消費電力量の低減に貢献する。特許文献1に例示される情報処理装置のように、キーボード(KB:Keyboard)などの部材や、その他、本体の表面もしくは側面において発光ダイオード(LED:Liquid Emitting Diode)が設置されることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例示される情報処理装置では、LCDの輝度は自動調整されるが、LEDの輝度は一定に維持される。そのため、暗い場所に設置されるLEDに対する明るさが目立つのに対し、明るい場所に設置されるLEDは相対的に目立たず視認性が低下する。
一般に、LEDは供給される電流量に応じて輝度が変化する。しかしながら、一定の輝度が得られるようにLEDに対して抵抗素子を直列に接続して電流量を調整しておくことが通例である。ここで、LEDの他端に対して低電圧(L)と高電圧(H)のいずれを印加することで通電の有無を制御することができる。また、抵抗素子の一端に対して高電圧(H)と低電圧(L)のいずれを印加することで通電の有無を制御することもできる。通電の有無によりLEDの点滅が実現されるが、直ちに輝度は調整されない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願は上記の課題を解決するためになされたものであり、本願の一態様に係る情報処理装置は、照度センサにより検出された照度に基づいて、ディスプレイの輝度を制御するホストシステムと、自装置の使用状態に応じて、発光素子の点滅を制御するコントローラと、一定の点滅周期ごとに駆動電流を前記発光素子に供給する点灯制御回路と、を備え、前記コントローラは、前記照度に基づいて前記点滅周期における点灯期間の比率を定める。
【0006】
上記の情報処理装置において、前記ホストシステムは、前記照度が高いほど前記ディスプレイの輝度を高くし、前記コントローラは、前記照度が高いほど前記点灯期間の比率を高くしてもよい。
【0007】
上記の情報処理装置において、前記点灯制御回路は、前記発光素子の点灯の要否を示す論理値と前記発光素子の駆動の要否を示す論理値との論理演算値を示す駆動制御信号を生成する論理回路と、前記駆動制御信号に基づいて前記駆動電流の供給の要否を制御する開閉素子とを備え、前記コントローラは、前記使用状態に基づいて前記発光素子の点灯の要否を示す点灯制御信号を生成し、前記照度に基づいて前記点灯期間において駆動要を示す輝度制御信号を生成してもよい。
【0008】
上記の情報処理装置において、前記ディスプレイを備える第1筐体と、入力デバイスを備える第2筐体と、前記第1筐体と前記第2筐体との開閉状態を可変に結合する結合具と、前記開閉状態を検出するセンサと、を備え、前記発光素子は、前記第1筐体と前記第2筐体の少なくとも一方に設置され、前記コントローラは、前記開閉状態に基づいて前記点灯制御信号を生成してもよい。
【0009】
上記の情報処理装置において、前記発光素子は、前記入力デバイスの表面に備わり、前記コントローラは、前記入力デバイスへの操作の検出に応じて、前記発光素子の点灯の要否を示す前記点灯制御信号を生成してもよい。
【0010】
上記の情報処理装置において、前記コントローラは、自装置への通電状態を検出し、前記通電状態に基づいて前記点灯制御信号を生成してもよい。
【0011】
上記の情報処理装置において、前記輝度制御信号は、前記点滅周期ごとに、前記点灯期間をパルス幅とするパルスを有するパルス幅変調信号であってもよい。
【0012】
本願の第2態様に係る制御方法は、照度センサにより検出された照度に基づいて、ディスプレイの輝度を制御するホストシステムと、自装置の使用状態に応じて、発光素子の点滅を制御するコントローラと、一定の点滅周期ごとに駆動電流を前記発光素子に供給する点灯制御回路と、を備える情報処理装置の制御方法であって、前記コントローラが、前記照度に基づいて前記点滅周期における点灯期間の比率を定める。
【発明の効果】
【0013】
本願の上記態様によれば、照度に応じて発光素子の視認性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本実施形態に係る情報処理装置の外観構成例を示す斜視図である。
【
図2】本実施形態に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
【
図3】本実施形態に係る点灯制御回路の一構成例を示す回路図である。
【
図4】本実施形態に係る点灯制御回路の他の構成例を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本願の実施形態について図面を参照しながら説明する。以下の説明では、主に情報処理装置10がノートブック型パーソナルコンピュータ(本願では、「ノートPC(Personal Computer))」と呼ぶ)である場合を例にする。但し、情報処理装置10は、その他の形態を有するPC(例えば、デスクトップ型、スライド型、など)として実現されてもよいし、または、その他の種別の電子機器(例えば、携帯電話機、など)として実現されてもよい。
【0016】
図1は、本実施形態に係る情報処理装置10の外観構成例を示す斜視図である。
本実施形態に係る情報処理装置10は、第1筐体42と第2筐体44を備える。
第1筐体42の表面には、ディスプレイ24、カメラ26、照度センサ28および永久磁石54が配置されている。ディスプレイ24の表示面は、第1筐体42の表面の大部分を占める。カメラ26、照度センサ28および永久磁石54は、それぞれ第1筐体42の表面の周縁部に配置されている。
【0017】
第2筐体44の表面には、キーボード32k、タッチパッド32tおよび磁気センサ52が配置されている。キーボード32kとタッチパッド32tは、入力デバイスの例に相当する。キーボード32kに備わる複数の入力キー、例えば電源ボタン、Num Lockキー、Caps Lockキー、ScrollScreen Lockキー等、のうちの一部のキーの表面またはその周囲にLED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)38が備わる。
【0018】
情報処理装置10は、照度センサ28により検出された照度を示す照度信号を取得し、照度信号に示される照度に基づいて、ディスプレイ24の輝度を制御する。情報処理装置10は、自装置の使用状態に応じて、LED38の点滅を制御する。情報処理装置10は、点灯させるLED38に対し、一定の点滅周期ごとに駆動電流を発光素子に供給するとともに、照度に基づいて点滅周期における点灯期間の比率を定める。LED38は、発光素子の例である。
【0019】
情報処理装置10は、さらに結合具48a、48bを備える。第1筐体42と第2筐体44間の位置関係が可変となるように両者を結合する。
図1の例では、結合具48a、48bは、それぞれヒンジ機構を有し、第1筐体42と第2筐体44のそれぞれの一辺に沿って離間して設置されている。よって第1筐体42と第2筐体44のそれぞれの一辺を回転軸として、第1筐体42と第2筐体44の一方が他方に対し回転軸周りに回動可能に結合される。この構成により第1筐体42の表面と第2筐体44の表面のなす角度θ(本願では、「開き角」と呼ぶことがある)が可変となる。情報処理装置10は、通例、第1筐体42に対し第2筐体44が開いた状態において利用される。
【0020】
開き角θが0度のとき、第1筐体42に対し第2筐体44が完全に閉じた状態となる。開き角θが45~75度以上となるときに第1筐体42に対し第2筐体44が開いた状態となる。この状態では、ディスプレイ24が第2筐体44に、キーボード32kとタッチパッド32tが第1筐体42に、それぞれ遮られずに露出する。
【0021】
磁気センサ52、永久磁石54は、それぞれ第2筐体44、第1筐体42の一辺から一定距離以上離れた位置に設置されている。
図1の例では、磁気センサ52、永久磁石54は、それぞれ第2筐体44、第1筐体42の一辺よりも他辺に近い位置に配置されている。第2筐体44、第1筐体42それぞれの他辺は、それぞれの一辺と並行に対向する辺に相当する。永久磁石54の位置は、第1筐体42に対して第2筐体44が閉じた状態で、磁気センサ52の位置に対面して近接する。そのため、磁気センサ52により検出される永久磁石54による磁場の強弱により、第1筐体42に対して第2筐体44が閉じた状態であるか否かが検出可能となる。
【0022】
次に、本実施形態に係る情報処理装置10の構成例について説明する。
図2は、本実施形態に係る情報処理装置10の構成例を示すブロック図である。
情報処理装置10は、ホストシステム10hとEC31を備える。ホストシステム10hは、情報処理装置10の中核となるコンピュータシステムである。ホストシステム10hは、ハードウェアとしてCPU(Central Processing Unit)11の他、メモリ(図示せず)およびチップセット(図示せず)を備える。
【0023】
CPU11は、各種のプログラムを実行し、メモリ、チップセット、その他のハードウェアと協働して、情報処理装置10の機能を実現および制御する。本願では、プログラムに記述された指令(コマンド)で指示される処理を実行することを「プログラムを実行する」、「プログラムの実行」などと呼ぶことがある。CPU11は、OS(Operating System)、デバイスドライバ、ユーティリティ、アプリケーションプログラムなど、各種のプログラムを実行する。メモリは、メインメモリと補助記憶装置を備える。メインメモリは、CPU11の作業領域として用いられる記憶媒体である。メインメモリは、RAM(Random Access Memory)を備える。補助記憶装置は、各種のデータ、プログラムなどを読み書き可能かつ持続的に記憶できる記憶媒体である。記憶されるデータには、CPU11の処理に用いられる入力データ、パラメータ、処理により得られる中間データ、出力データなどが含まれうる。
【0024】
チップセットは、その他のデバイスとの接続状態を検出し、各種のデータの入出力を制御する。チップセットは、所定の入出力方式を用いた入出力制御のためのバスコントローラを備える。所定の入出力方式は、例えば、eSPI(Enhanced Serial Peripheral Interface)、I2C(Inter - Integrated Circuit)、USB(Universal Serial Bus)、PCIe(Peripheral Component Interconnect Express)、DisplayPortなどのいずれか、または、いずれかの組が利用可能である。
【0025】
図2の例では、ホストシステム10hは、ディスプレイ24、カメラ26、照度センサ28、EC(Embedded Controller)31、入力デバイス32、電源スイッチ34、電源回路35、点灯制御回路37および磁気センサ52に接続される。照度センサ28とCPU11ならびにEC31のそれぞれとの接続において、例えば、I2Cが用いられる。CPU11とEC31との接続において、例えば、eSPIが用いられる。CPU11とディスプレイ24との接続において、例えば、DisplayPortが用いられる。
【0026】
ホストシステム10hは、各種のプログラムを実行して表示画面を示す表示データを生成し、生成した表示データをディスプレイ24に出力する。
ホストシステム10hは、照度センサ28により検出された照度に基づいてディスプレイ24の輝度を制御する。ホストシステム10hには、予め照度に対する基準輝度を示す輝度設定情報を設定しておく。基準輝度は、1フレームの画像における輝度の基準値である。輝度設定情報は、照度に対する基準輝度を示すデータテーブル、照度を入力値として基準輝度を出力値として演算するための関数、などのいずれの形式であってもよい。基準輝度は、検出された照度が高いほど高くなるように設定される。基準輝度の照度に対する勾配は、検出された照度が高いほど小さくなるように設定されてもよい。その場合、基準輝度が照度の増加に伴い増加するが、一定の最大値に漸近するように設定されてもよい。
【0027】
ホストシステム10hには、照度センサ28から照度を示す照度信号が入力される。ホストシステム10hは、輝度設定情報を用い、取得した照度信号に示される照度に対応する輝度を定める。ホストシステム10hは、定めた輝度を示す輝度制御情報をディスプレイ24に出力する。
【0028】
ホストシステム10hは、自システムの稼働状態を制御し、稼働状態が変更されるとき、変更後の稼働状態を示す稼働状態情報をEC31に出力する。ホストシステム10hは、例えば、予め定めた複数段階の稼働状態のうち、いずれか1段階の稼働状態をとる。複数段階の稼働状態には、標準稼働状態と低消費電力状態が含まれる。標準稼働状態は、情報処理装置10が予め定めた処理能力を発揮できる稼働状態である。低消費電力状態は、標準稼働状態よりも消費電力が少ない稼働状態である。低消費電力状態として、例えば、スリープ状態、休止状態などが適用できる。低消費電力状態は、例えば、情報処理装置10の一部の機能、一部の他のデバイスとの入出力が制限された状態が該当する。
【0029】
ホストシステム10hは、例えば、動作開始時における稼働状態を通常稼働状態と定める。ホストシステム10hは、アクティブイベントの発生の有無を監視(モニタ)し、稼働状態が通常稼働状態であるときアクティブイベントが継続して検出されない期間(以下、「アクティブイベント非検出期間」と呼ぶ)が所定時間以上となったか否かを判定する。アクディブイベントには、例えば、アプリによる画面表示の開始もしくは更新、画面表示の変化を指示するためのユーザ操作(ユーザアクション)、音声の出力、第1筐体42による第2筐体44に対する閉じた状態から開いた状態への変化などがある。
【0030】
ホストシステム10hは、EC31から入力される開閉状態情報に基づいて第1筐体42による第2筐体44に対する閉じた状態から開いた状態への変化を検出することができる。アクティブイベント非検出期間が所定時間以上となったとき、ホストシステム10hは、稼働状態を通常稼働状態から低消費電力状態に変更する。また、ホストシステム10hは、第1筐体42による第2筐体44に対する開いた状態から閉じた状態への変化を検出するとき、直ちに稼働状態を通常稼働状態から低消費電力状態に変更してもよい。他方、ホストシステム10hは、稼働状態が低消費電力状態であってアクティブイベントを検出するとき、稼働状態を低消費電力状態から通常稼働状態に変更する。
【0031】
ディスプレイ24は、ホストシステム10hの制御に従い、ホストシステム10hから入力される表示データに基づいて表示画面を表示する。ディスプレイ24は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)である。液晶ディスプレイは、ディスプレイコントローラ24cとディスプレイパネル24pを備える。ディスプレイパネル24pは、バックライトアレイと液晶層を備える。バックライトアレイは、ディスプレイ24の光源であり、複数のバックライトを所定の表示領域において二次元配置してなる。個々のバックライトは、対応する部分領域に配置された画素の背面に光を照射する。液晶層は、表示領域において画素ごとに液晶が充填されたセルを二次元配置してなる。バックライトから照射された光は液晶を透過し、透過光がディスプレイ24の表示領域から放射される。表示画面は、画素ごとの輝度分布により表現される。画素ごとの輝度は、バックライトの輝度と当該画素の透過率により定まる。バックライトの輝度は、一定の電源電圧のもとで電流量によって定まる。画素の透過率は、その画素に印加した電圧値により定まる。ディスプレイコントローラ24cは、バックライトに供給する電流の電流値を調整するための増幅器(アンプ)を備える。
【0032】
ディスプレイコントローラ24cは、ホストシステム10hから入力される表示データに基づいて部分領域に配置された個々の画素の輝度値の代表値(例えば、最大値)を定める。ディスプレイコントローラ24cには、例えば、基準輝度と代表値のセットに対応する電流値を示す電流制御情報を予め設定しておく。ディスプレイコントローラ24cは、電流制御情報を参照し、ホストシステム10hから通知される基準輝度と特定した代表値に基づいて対応するバックライトに対する電流値を定める。また、ディスプレイコントローラ24cには、バックライトへの電流値と輝度値のセットに対応する電圧値を示す電圧制御情報を予め設定しておいてもよい。ディスプレイコントローラ24cは、電圧制御情報を参照し、定めた電流値と、その部分領域内に配置された画素ごとの輝度値に基づいて画素ごとに印加する電圧値を定める。
【0033】
カメラ26は、光学系を備え、光学系に対面する情景を表す画像を撮影する。カメラ26は、撮影した画像を示す画像データをホストシステム10hに出力する。
照度センサ28は、自部に入射する光の照度を検出し、検出した照度を示す照度信号を生成する。照度センサ28は、生成した照度信号をホストシステム10hとEC31に出力する。照度センサ28は、例えば、フォトダイオードを含んで構成される。
【0034】
EC31は、動作環境を示す各種の情報を収集し、収集した情報に基づいてホストシステム10hまたは各種デバイスの稼働状態、もしくは、その表示を制御する。また、EC31は、ホストシステム10hとの間で各種の制御情報を送受信する。
EC31は、ホストシステム10hとは別個のCPU、メインメモリおよび入出力端子を有するマイクロコンピュータである。EC31は、ホストシステム10hの動作状態に関わらず定常的に動作可能とする。
【0035】
EC31は、収集した情報に示される情報処理装置10の使用状態、もしくは、収集した情報により判定される情報処理装置10の使用状態に基づいてLED38の点灯の要否を定める。EC31は、情報処理装置10は、点灯の要否を示す点灯制御信号を生成し、生成した点灯制御信号を点灯制御回路37に出力する。点灯の要否の判定例については、後述する。
【0036】
EC31は、LED38を点灯させるとき、照度センサ28から入力される照度信号で指示される照度に基づいてLED38の点灯周期ごとの点灯期間の比率(デューティ比、以下の説明では、「点灯期間比」と呼ぶことがある)を制御する。EC31には、照度に対応する点灯期間比を示す照度制御情報を予め設定しておく。照度制御情報において、高い照度ほど大きい点灯期間比が対応付けられる。照度制御情報は、照度ごとの点灯期間比を示すデータテーブルの形式を有していてもよいし、入力値として照度に対する点灯期間比を出力値として算出する関数の形式を有していてもよい。
【0037】
EC31は、照度制御情報を参照し、照度に対応する点灯期間比を定める。EC31は、定めた点灯期間比を示す照度制御信号としてパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)信号を生成する。PWM信号は、所定の周期ごとに矩形パルスを有する二値の電気信号である。本願では、当該周期が点灯周期に相当する。個々のパルスのパルス幅は、電位を高電圧値とする点灯期間長として設定されてもよいし、消灯期間長として設定されてもよい。高電圧値により点灯が指示される場合には、電位が低電圧値となる期間が消灯期間に相当し、高電圧値により消灯が指示される場合には、電位が低電圧値となる期間が点灯期間に相当する。EC31は、生成した照度制御信号を点灯制御回路37に出力する。
【0038】
EC31は、電源管理機能として、ホストシステム10hから通知される稼働状態情報に基づいて電源回路35を制御し、各デバイスに供給する電力を制御する。電力の供給先には、CPU11などのホストデバイスも含まれる。また、EC31は、入力デバイス32から入力される各種の操作信号をホストシステム10hに出力する。
【0039】
入力デバイス32は、ユーザの操作を受け付け、受け付けた操作に応じた操作信号を生成し、生成した操作信号をEC31に出力する。
図1に例示されるキーボード32kとタッチパッド32tは、入力デバイス32の例である。
電源回路35は、AC/DC(Alternating Current/Direct Current)アダプタを用いて供給される直流電力を情報処理装置10に備わる各デバイスに供給する。電源回路35は、給電器および変圧器を備える(図示せず)。給電器は、AC/DCアダプタからの供給される直流電力のうち各デバイスに供給されずに残された電力をバッテリに給電する。給電器は、AC/DCアダプタから直流電力が供給されないとき、または、AC/DCアダプタから供給される直流電力が不足するとき、バッテリに蓄えられ、放電される直流電力を、変圧器を経由して各デバイスに供給する。変圧器は、AC/DCアダプタとバッテリの一方または双方から供給される電力の電源電圧を各デバイスの動作に要する供給電圧に変換し、変換後の供給電圧を有する電力を各デバイスに供給する。
【0040】
電源回路35は、EC31から通知される稼働状態情報に示される稼働状態に応じて、電力の供給の要否ならびに供給要とする場合における電力を定めてもよい。例えば、低消費電力状態では、通常稼働状態とは異なり、ディスプレイ24、カメラ26、照度センサ28および入力デバイス32に対する電力供給が停止されてもよい。また、低消費電力状態では、CPU11に供給される電力は、通常稼働状態において供給される電力よりも少なくてもよい。
【0041】
点灯制御回路37は、EC31から入力される点灯制御信号と照度制御信号に基づいてLED38の点灯を制御する。点灯制御回路37は、点灯制御信号に示される点灯の要否と照度制御信号に示される点灯の要否との論理演算値を示す駆動制御信号を生成する。点灯制御回路37は、生成した駆動制御信号に従ってLED38への駆動電流の供給の要否を制御する。
【0042】
次に、本実施形態に係る点灯制御回路37の一構成例について説明する。
図3は、本実施形態に係る点灯制御回路37の一構成例を示す回路図である。
図3の例では、点灯制御回路37は、論理積(AND)回路37a、開閉(スイッチング)素子37bおよび抵抗素子R
ua、R
ubを備える。点灯制御信号により点灯要、点灯否が、それぞれ高電圧値、低電圧値で表される。また、照度制御信号により点灯要、点灯否が、それぞれ高電圧値、低電圧値で表される。点灯制御信号と照度制御信号との論理積を示す駆動制御信号により点灯要、点灯否が、それぞれ高電圧値、低電圧値で表される。点灯制御回路37は、駆動制御信号で指示される点灯期間においてLED38のカソードよりもアノードの電位を有意に上昇させることで、LED38を点灯させる(高電圧駆動(high voltage drive))。
【0043】
論理積回路37aは、2個の入力端IN1、IN2、1個の出力端OUT、低電位端および高電位端を備える。入力端IN1には点灯制御信号が入力され、入力端IN2には照度制御信号が入力される。低電位端には基準電位点(GND:ground)が接続され、高電位端には抵抗素子Ruaの他端が接続される。低電位端における低電圧値は、0Vとなる。抵抗素子Ruaの一端には電源端Vcが設置される。電源端Vcには、さらに抵抗素子Rcの一端が接続される。抵抗素子Rcの他端には、LED38のアノード端に接続される。よって、抵抗素子Rua、Rub、Rcは、それぞれプルアップ電圧として機能する。
【0044】
高電位端に印加される高電圧値は、電源端Vcに印加される電源電圧を論理積回路37aの内部抵抗と抵抗素子Ruaの比で分圧することにより得られる。論理積回路37aは、点灯制御信号に示される論理値と照度制御信号に示される論理値との論理積を示す駆動制御信号を生成する。論理値、論理積は、高電圧値または低電圧値のいずれかをとる。論理積回路37aの出力端は、開閉素子37bのゲート端子に接続される。ゲート端子には、生成された駆動制御信号により論理値として指示される電位が印加される。
【0045】
開閉素子37bは、制御端、入力端および出力端を備える。
図3の例では、開閉素子37bは、Pチャネル型MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)である。Pチャネル型MOSFETは、ゲート端(G)、ドレイン端(D)、ソース端(S)を有する。ゲート端、ドレイン端、ソース端は、それぞれ制御端、入力端、出力端として適用される。Pチャネル型MOSFETは、ゲート端に印加される電圧値が高電圧値であるか低電圧値であるかにより、ドレイン端とソース端との間を導通(ON)状態とするか、開放(OFF)状態とするかを切り替える。
【0046】
よって、駆動制御信号が高電圧値を有するとき、ドレイン端とソース端が導通し、抵抗素子Rubの他端およびLED38のカソード端が基準電位点に接続される。抵抗素子Rubの一端およびLED38のアノード端には電源端Vcに接続され、電源電圧が印加される。LED38のアノード端における電位は、LED38のカソード端における電位よりも有意に高くなるので、アノード端からカソード端に向けて電流が生じ、生じた電流に応じてLED38が点灯する。
【0047】
駆動制御信号が低電圧値を有するとき、ドレイン端とソース端が開放され、抵抗素子Rubの他端はLED38のカソード端に接続されるが、基準電位点から絶縁される。抵抗素子Rubの一端およびLED38のアノード端には電源端Vcに接続されるので、LED38のアノード端における電位は、LED38のカソード端における電位に有意な電位差が生じない。アノード端からカソード端に向けて電流が生じないため、LED38は消灯する。
【0048】
従って、点灯制御信号により高電圧値が示される点灯期間においては、点灯周期ごとに点滅が繰り返される。点灯周期は、人間の視覚特性において点滅が知覚されず継続した点灯が視認される程度に十分に短くなるように設定しておく(例えば、20~100ms)。点灯周期に対する点灯期間比を小さくすることで、視認される主観的な輝度を低下させることができる。
【0049】
次に、本実施形態に係る点灯制御回路37の他の構成例について説明する。以下の説明では、
図3の例との差異点を主とする。
図3の例との共通点については特に断らない限り、その説明を援用する。
図4は、本実施形態に係る点灯制御回路37の他の構成例を示す回路図である。
図4の例では、点灯制御回路37は、論理和(OR)回路37c、開閉(スイッチング)素子37bおよび抵抗素子R
ua、R
ubを備える。点灯制御信号により点灯否、点灯要が、それぞれ高電圧値、低電圧値で表される。また、照度制御信号により点灯否、点灯要が、それぞれ高電圧値、低電圧値で表される。点灯制御信号と照度制御信号との論理和を示す駆動制御信号により点灯否、点灯要が、それぞれ高電圧値、低電圧値で表される。点灯制御回路37は、駆動制御信号で指示される点灯期間においてLED38のカソードよりもアノードの電位を有意に上昇させることで、LED38を点灯させる(低電圧駆動(low voltage drive))。
【0050】
図4の例では、開閉素子37bをなすPチャネル型MOSFETのドレイン端が抵抗素子R
ubの一端とLED38のアノード端に接続され、ソース端が基準電位端端に接続される。LED38のカソード端は、抵抗素子R
cの一端に接続される。抵抗素子R
cの他端は基準電位点に接続される。抵抗素子R
cは、プルダウン電圧として機能する。
【0051】
よって、駆動制御信号が高電圧値を有するとき、ドレイン端とソース端が導通し、抵抗素子Rubの一端およびLED38のアノード端が基準電位点に接続される。LED38のアノード端、カソード端における電位は、それぞれ基準電位(0V)となる。そのため、アノード端からカソード端に向けて電流は生じず、LED38は消灯する。
駆動制御信号が低電圧値を有するとき、ドレイン端とソース端が開放されるため、ドレイン端が基準電位点から絶縁される。そのため、抵抗素子Rubの他端に印加される電源電圧は、抵抗素子Rub、LED38および抵抗素子Rcにより分圧される。LED38のアノード端における電位は、カソード端における電位よりも高くなるため、アノード端からカソード端に向けて電流が生じ、LED38が点灯する。
従って、点灯制御信号により低電圧値が示される点灯期間においては、点灯周期ごとに点滅が繰り返される。かかる構成によっても、点灯周期に対する点灯期間比が小さくすることで、視認される主観的な輝度を低下させることができる。
【0052】
次に、LED38の点灯の要否の判定例について説明する。
第1判定例では、EC31は、入力デバイス32から操作信号が入力される都度、LED38の点灯の要否を切り替える(トグル)。EC31は、点灯の要否を示す点灯制御信号を点灯制御回路37に出力する。第1判定例は、キーボード32kに備わる複数のキーのいずれかに対する操作に適用されうる。適用対象とするキーは、例えば、Num Lockキー、Caps Lockキー、Scroll Lockキーのいずれでもよい。LED38は、適用対象とするキーの表面またはその周辺に設置される。LED38の点滅は、当該キーに係る機能の有効性の有無を示してもよい。Num Lockキーは、数字キーに対する数字の入力の有効性の有無を押下により切り替えるためのキーである。Caps Lockキーは、アルファベット文字キーに対する文字種として大文字と小文字のいずれかを押下により切り替えるためのキーである。Scroll Lockキーは、その時点で指示されているカーソルの位置もしくは操作により選択される領域を移動させずに画面の表示領域をスクロールするか否かを押下により切り替えるためのキーである。
【0053】
第2判定例では、EC31は、磁気センサ52から入力される磁場信号に示される磁場強度が予め設定した磁場強度の閾値以上となるか否かにより、第2筐体44に対して第1筐体42が閉じた状態か開いた状態かを示す開閉状態を判定することができる。EC31は、判定した開閉状態に基づいてLED38の点滅を制御してもよい。その場合、EC31は、第2筐体44に対して第1筐体42が開いた状態であるとき、点灯を示す点灯制御信号を点灯制御回路37に出力し、第2筐体44に対して第1筐体42が閉じた状態であるとき消灯を示す点灯制御信号を点灯制御回路37に出力する。LED38は、例えば、第1筐体42もしくは第2筐体44の表面に配置される電源ボタンもしくは当該電源ボタンから所定範囲内の位置に設置されてもよいし、第1筐体42もしくは第2筐体44の表面もしくは側面に設置されてもよい。
【0054】
第3判定例では、EC31は、電源回路35から入力される電源電圧情報に示される電源電圧に基づいて外部電源からの通電を検出してもよい。EC31は、電源電圧が所定の電源電圧から予め定めた公差の範囲内であるとき、通電ありと判定し、それ以外の場合、通電なしと判定する。EC31は、通電を検出するとき、点灯を示す点灯制御信号を点灯制御回路37に出力し、通電を検出しないとき、消灯を示す点灯制御信号を点灯制御回路37に出力する。LED38は、例えば、第1筐体42もしくは第2筐体44の表面に配置される電源ボタンもしくは当該電源ボタンから所定範囲内の位置に設置されてもよいし、第1筐体42もしくは第2筐体44の表面もしくは側面に設置されてもよい。
【0055】
なお、情報処理装置10に備わるLED38の数は1個に限られず、2個以上となってもよい。LED38の数が2個以上となる場合、情報処理装置10は、個々のLED38ごとに点滅を制御するための点灯制御回路37を備える。これら2個以上の点灯制御回路37とLED38のセットごとに、第1判定例に係る個々のキー、第2判定例、第3判定例などのいずれかが適用し分けられる。
【0056】
なお、情報処理装置10に備わる第1筐体42と第2筐体44の位置関係は、それぞれの一辺を回転軸として開閉可能とするものに限られない。情報処理装置10は、第1筐体42の位置が第2筐体44に対して相対的に変位可能(例えば、スライド、着脱など)としながら両者を結合する結合具を備えてもよい。EC31は、第1筐体42と第2筐体44の位置関係によりユーザによる使用が想定されているか否かに応じ、点灯の要否を示す点灯制御信号を生成してもよい。
また、情報処理装置10は、ノートPCに限られず、携帯電話機、その他の形態を有する電子機器であってもよい。また、EC31は点灯制御回路37を備え、一体に構成されてもよい。
【0057】
以上に説明したように、本実施形態に係る情報処理装置10は、照度センサ28により検出された照度に基づいて、ディスプレイ24の輝度を制御するホストシステム10hと、自装置(即ち、情報処理装置10)の使用状態に応じて、発光素子(例えば、LED38)の点滅を制御するコントローラ(例えば、EC31)と、一定の点滅周期ごとに駆動電流を発光素子に供給する点灯制御回路37と、を備える。コントローラは、照度センサ28により検出された照度に基づいて点滅周期における点灯期間の比率を定める。
この構成により、点滅周期ごとに検出された照度に基づく点灯期間において駆動電流が発光素子に供給される。検出された照度に対応する点灯期間の比率で発光素子が発光するため、供給電流が一定となるように回路定数が設定されても、照度に基づいて発光素子の輝度を調整することができる。そのため、照度に応じて発光素子の視認性が向上する。
【0058】
ホストシステム10hは、照度が高いほどディスプレイ24の画面の輝度を高くし、コントローラは、前記照度が高いほど点灯期間の比率を高くしてもよい。
この構成により、検出される照度が高いほどディスプレイ24の画面の輝度を高くし、発光素子の輝度を高くすることができる。そのため、検出される照度に応じてディスプレイ24の輝度と発光素子の輝度を連動して調整することができる。
【0059】
点灯制御回路37は、発光素子の点灯の要否を示す論理値と発光素子の駆動の要否を示す論理値との論理演算値を示す駆動制御信号を生成する(例えば、論理積回路37a、論理和回路37c)と、駆動制御信号に基づいて駆動電流の供給の要否を制御する開閉素子37bを備えてもよい。コントローラは、情報処理装置10の使用状態に基づいて発光素子の点灯の要否を示す点灯制御信号を生成し、照度に基づいて点灯期間において駆動要を示す輝度制御信号を生成してもよい。
この構成により、使用状態に基づいて点灯要と指示されるとき、点滅周期ごとに照度に基づく点灯期間において発光素子が点灯する。そのため、点灯要と指示されるとき照度に応じて発光素子の輝度が調整される。
【0060】
また、情報処理装置10は、ディスプレイ24を備える第1筐体42と、入力デバイス32を備える第2筐体44と、第1筐体42と第2筐体44との開閉状態を可変に結合する結合具48a、48bと、開閉状態を検出するセンサ(例えば、磁気センサ52)と、を備えてもよい。発光素子は、第1筐体42と第2筐体44の少なくとも一方に設置され、コントローラは、開閉状態に基づいて点灯制御信号を生成してもよい。
この構成によれば、第1筐体42と第2筐体44との開閉状態に基づく点灯制御信号により点滅の要否が指示される。そのため、第1筐体42と第2筐体44の開閉状態に応じて検出された照度に基づく輝度が得られるように発光素子の点滅が制御される。
【0061】
発光素子は、入力デバイス32の表面に備わり、コントローラは、入力デバイス32への操作の検出に応じて、発光素子の点灯の要否を示す点灯制御信号を生成してもよい。
この構成によれば、入力デバイス32への操作の検出に応じて点滅の要否が指示される。そのため、入力デバイス32への操作の検出に応じて検出された照度に基づく輝度が得られるように発光素子の点滅が制御される。
【0062】
コントローラは、自装置への通電状態を検出し、検出した通電状態に基づいて点灯制御信号を生成してもよい。
この構成によれば、検出した通電状態に応じて検出された照度に基づく輝度が得られるように発光素子の点滅が制御される。
【0063】
駆動制御信号は、点滅周期ごとに、点灯期間をパルス幅とするパルスを有するパルス幅変調信号であってもよい。
この構成によれば、パルス幅変調信号で点滅周期ごとに点灯の要否を電気的に指示することができる。
【0064】
この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。上述の実施形態において説明した各構成は、矛盾が生じない限り組み合わせることができ、構成の一部が省略されてもよい。
【符号の説明】
【0065】
10…情報処理装置、10h…ホストシステム、11…CPU、24…ディスプレイ、24c…ディスプレイコントローラ、24p…ディスプレイパネル、26…カメラ、28…照度センサ、31…EC、32…入力デバイス、32k…キーボード、32t…タッチパッド、35…電源回路、37…点灯制御回路、38(38-1、38-2、38-3)…LED、42…第1筐体、44…第2筐体、48a、48b…結合具、52…磁気センサ、54…永久磁石