(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024113440
(43)【公開日】2024-08-22
(54)【発明の名称】印刷装置
(51)【国際特許分類】
H04N 1/32 20060101AFI20240815BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20240815BHJP
【FI】
H04N1/32 005
H04N1/00 J
H04N1/00 127Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】28
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023018413
(22)【出願日】2023-02-09
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】弁理士法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】浦川 豊
【テーマコード(参考)】
5C062
【Fターム(参考)】
5C062AA02
5C062AA05
5C062AB22
5C062AB38
5C062AB40
5C062AB42
5C062AC04
5C062AC22
5C062AC34
5C062AE02
5C062AE15
5C062AF01
(57)【要約】
【課題】画像データの受信の制限又は許可に関する多様な設定を行うことにより、柔軟性の高い処理を実行できる印刷装置を提供すること。
【解決手段】MFP10のコントローラ11は、許可リスト22に登録されている発信元番号(電話番号)についてはFAXデータの受信を許可し(S45、S19:YES、S97:YES)、受信を許可するとは、許可リスト22に基づいて判断されない発信元番号については、電話帳25の個別設定機能に基づいて受信する(S65、S97:YES)、又は受信を制限する(S69、S71、S97:NO)。これにより、許可リスト22及び電話帳25の個別設定機能を用いてFAXデータの受信の制限又は許可に関する多様な設定を行うことにより、柔軟性の高い処理を実行できる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷エンジンと、
外部インタフェースと、
コントローラと、
を備えた印刷装置であって、
前記コントローラは、
前記外部インタフェースを介して受信する画像データの送信元情報について、前記画像データの受信を許可する前記送信元情報が登録されたリストに基づいて、前記リストに登録されている前記送信元情報について前記画像データの受信を許可すると判断するリスト判断処理と、
前記画像データの受信を許可するか否かの個別設定を前記送信元情報ごとに登録可能な登録情報に基づいて、前記送信元情報について前記画像データの受信を許可するか否かを判断する個別判断処理と、
前記画像データの受信を許可する、と前記リスト判断処理において判断された前記送信元情報については、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データを、前記外部インタフェースを介して受信し、前記画像データの受信を許可するとは、前記リストに基づいては判断されない前記送信元情報については、前記個別判断処理の判断結果に基づいて、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データを、前記外部インタフェースを介して受信する、又は、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データの受信を制限する受信処理と、
を実行可能に構成されている、印刷装置。
【請求項2】
印刷エンジンと、
外部インタフェースと、
コントローラと、
を備えた印刷装置であって、
前記コントローラは、
前記外部インタフェースを介して受信する画像データの送信元情報について、前記画像データの受信を制限する前記送信元情報が登録されたリストに基づいて、前記リストに登録された前記送信元情報について前記画像データの受信を制限すると判断するリスト判断処理と、
前記画像データの受信を許可するか否かの個別設定を前記送信元情報ごとに登録可能な登録情報に基づいて、前記送信元情報について前記画像データの受信を許可するか否かを判断する個別判断処理と、
前記画像データの受信を制限する、と前記リスト判断処理において判断された前記送信元情報については、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データの前記外部インタフェースを介した受信を制限し、前記画像データの受信を制限するとは、前記リストに基づいては判断されない前記送信元情報については、前記個別判断処理の判断結果に基づいて、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データを、前記外部インタフェースを介して受信する、又は、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データの受信を許可する受信処理と、
を実行可能に構成されている、印刷装置。
【請求項3】
前記コントローラは、
前記リスト判断処理において前記送信元情報が前記リストに登録されていないと判断した場合、前記個別判断処理を実行する設定が有効であるか判断し、設定が有効である場合、前記送信元情報について個別判断処理を実行する、ように構成されている請求項1又は請求項2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記コントローラは、
前記リスト判断処理において前記送信元情報が前記リストに登録されていないと判断した場合、前記個別判断処理を実行する設定が有効であるか判断し、設定が有効でない場合、前記送信元情報が示す送信元から送信された画像データの受信を制限する、ように構成されている請求項1に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記コントローラは、
前記リスト判断処理において前記送信元情報が前記リストに登録されていないと判断した場合、前記個別判断処理を実行する設定が有効であるか判断し、設定が有効でない場合、前記送信元情報が示す送信元から送信された画像データを、前記外部インタフェースを介して受信する、ように構成されている請求項2に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記コントローラは、
前記画像データの受信を許可するか否かの前記個別設定が前記登録情報に未設定の前記送信元情報が、前記リストに登録されている場合、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データを、前記外部インタフェースを介して受信する、ように構成されている請求項1に記載の印刷装置。
【請求項7】
前記コントローラは、
前記画像データの受信を許可するか否かの前記個別設定が前記登録情報に未設定の前記送信元情報が、前記リストに登録されている場合、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データの受信を制限する、ように構成されている請求項2に記載の印刷装置。
【請求項8】
前記コントローラは、
前記受信処理において前記画像データを受信する場合、受信した前記画像データを前記印刷エンジンにより印刷する、ように構成されている請求項1又は請求項2に記載の印刷装置。
【請求項9】
前記画像データは、
FAX印刷の画像データであり、
前記送信元情報は、
送信元の電話番号である、請求項1又は請求項2に記載の印刷装置。
【請求項10】
前記登録情報には、
前記画像データを受信するか否かの前記個別設定と、前記電話番号から着信を受け付けた際に鳴動を実行するか否かの前記個別設定を、前記送信元情報ごとに登録可能である、ように構成されている請求項9に記載の印刷装置。
【請求項11】
前記コントローラは、
前記個別判断処理に基づいて受信する場合で、前記登録情報に前記画像データの受信を制限する前記個別設定がされ、且つ、前記電話番号から着信を受け付けた際に鳴動を実行する前記個別設定がされている前記送信元情報について、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データの受信を制限し、鳴動を実行する、ように構成されている請求項10に記載の印刷装置。
【請求項12】
前記コントローラは、
前記個別判断処理に基づいて受信する場合で、前記登録情報に前記画像データの受信を許可する前記個別設定がされ、且つ、前記電話番号から着信を受け付けた際に鳴動を実行する前記個別設定がされている前記送信元情報について、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データを受信し、鳴動を実行する、ように構成されている請求項10に
記載の印刷装置。
【請求項13】
前記コントローラは、
前記個別判断処理に基づいて受信する場合で、前記登録情報に前記画像データの受信を制限する前記個別設定がされ、且つ、前記電話番号から着信を受け付けた際に鳴動を制限する前記個別設定がされている前記送信元情報について、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データの受信を制限し、鳴動を制限する、ように構成されている請求項10に記載の印刷装置。
【請求項14】
前記リストに登録されておらず、且つ、前記登録情報にも登録されていない未登録状態の前記送信元情報について、前記画像データを受信するか否かを示す、デフォルト設定を登録可能であり、
前記コントローラは、
前記受信処理において、前記デフォルト設定が、前記画像データを受信することを示す場合には、前記リストに登録されておらず、且つ、前記登録情報にも登録されていない前記送信元情報については、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データを、前記外部インタフェースを介して受信し、前記デフォルト設定が、前記画像データを受信することを示さない場合には、前記リストに登録されておらず、且つ、前記登録情報にも登録されていない前記送信元情報については、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データの受信を制限する、ように構成されている請求項1又は請求項2に記載の印刷装置。
【請求項15】
印刷エンジンと、
外部インタフェースと、
コントローラと、
を備えた印刷装置であって、
前記コントローラは、
前記外部インタフェースを介して受信する画像データの送信元情報について、前記画像データの受信を許可する前記送信元情報が登録されたリストに基づいて、前記リストに登録されている前記送信元情報について前記画像データの受信を許可すると判断するリスト判断処理と、
前記画像データの受信を許可するか否かの個別設定を前記送信元情報ごとに登録可能な登録情報に基づいて、前記送信元情報について前記画像データの受信を許可するか否かを判断する個別判断処理と、
前記画像データの受信を許可する、と前記個別判断処理において判断された前記送信元情報については、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データを、前記外部インタフェースを介して受信し、前記画像データの受信を許可するとは、前記登録情報に基づいては判断されない前記送信元情報については、前記リスト判断処理の判断結果に基づいて、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データを、前記外部インタフェースを介して受信する、又は、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データの受信を制限する受信処理と、
を実行可能に構成されている、印刷装置。
【請求項16】
印刷エンジンと、
外部インタフェースと、
コントローラと、
を備えた印刷装置であって、
前記コントローラは、
前記外部インタフェースを介して受信する画像データの送信元情報について、前記画像データの受信を制限する前記送信元情報が登録されたリストに基づいて、前記リストに登
録された前記送信元情報について前記画像データの受信を制限すると判断するリスト判断処理と、
前記画像データの受信を許可するか否かの個別設定を前記送信元情報ごとに登録可能な登録情報に基づいて、前記送信元情報について前記画像データの受信を許可するか否かを判断する個別判断処理と、
前記画像データの受信を許可する、と前記個別判断処理において判断された前記送信元情報については、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データを、前記外部インタフェースを介して受信し、前記画像データの受信を許可するとは、前記登録情報に基づいては判断されない前記送信元情報については、前記リスト判断処理の判断結果に基づいて、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データの前記外部インタフェースを介した受信を制限し、又は、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データの受信を許可する受信処理と、
を実行可能に構成されている、印刷装置。
【請求項17】
印刷エンジンと、
外部インタフェースと、
コントローラと、
を備えた印刷装置であって、
前記コントローラは、
前記外部インタフェースを介した画像データの受信を許可するか否かの個別設定を前記画像データの送信元情報ごとに登録可能な登録情報に基づいて、前記送信元情報について前記画像データの受信を許可するか否かを判断する個別判断処理と、
前記個別判断処理の結果、受信を許可すると判断した前記送信元情報については、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データを、前記外部インタフェースを介して受信し、前記個別判断処理の結果、受信を許可しないと判断した前記送信元情報については、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データの受信を制限する受信処理と、
を実行可能に構成されている、印刷装置。
【請求項18】
前記コントローラは、
前記画像データの受信を許可する前記送信元情報が登録されたリストに基づいて、前記リストに登録されている前記送信元情報について前記画像データの受信を許可すると判断するリスト判断処理を、実行可能であり、
前記受信処理において、前記画像データの受信を許可するか否かの前記個別設定が前記登録情報に未設定の前記送信元情報であっても、当該送信元情報について前記画像データの受信を許可する、と前記リスト判断処理で判断された前記送信元情報については、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データを、前記外部インタフェースを介して受信する、ように構成されている、請求項17に記載の印刷装置。
【請求項19】
前記コントローラは、
前記画像データの受信を制限する前記送信元情報が登録されたリストに基づいて、前記リストに登録されている前記送信元情報について前記画像データの受信を制限すると判断するリスト判断処理を、実行可能であり、
前記受信処理において、前記画像データの受信を許可するか否かの前記個別設定が前記登録情報に未設定の前記送信元情報であっても、当該送信元情報について前記画像データの受信を制限する、と前記リスト判断処理で判断された前記送信元情報については、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データの前記外部インタフェースを介した受信を制限する、ように構成されている、請求項17に記載の印刷装置。
【請求項20】
前記画像データは、
FAX印刷の画像データであり、
前記送信元情報は、
送信元の電話番号である、請求項18又は請求項19に記載の印刷装置。
【請求項21】
前記コントローラは、
前記登録情報に前記画像データの受信を制限する前記個別設定がされ、且つ、前記電話番号から着信を受け付けた際に鳴動を実行する前記個別設定がされている前記送信元情報について、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データの受信を制限し、鳴動を実行する、ように構成されている、請求項20に記載の印刷装置。
【請求項22】
前記コントローラは、
前記登録情報に前記画像データの受信を制限する前記個別設定がされ、且つ、前記電話番号から着信を受け付けた際に鳴動を制限する前記個別設定がされている前記送信元情報について、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データの受信を制限し、鳴動を制限する、請求項20に記載の印刷装置。
【請求項23】
印刷エンジンと、
外部インタフェースと、
コントローラと、
を備えた印刷装置であって、
前記コントローラは、
前記外部インタフェースを介して受信する画像データの送信元情報について、前記送信元情報が前記画像データの受信を許可する第1レベルの設定に対応している場合、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データを受信し、前記送信元情報が前第1レベルの設定に対応しておらず且つ受信を制限する第2レベルの設定に対応している場合、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データの受信を制限する受信処理を、実行可能に構成されている、印刷装置。
【請求項24】
前記画像データは、
FAX印刷の画像データであり、
前記送信元情報は、
送信元の電話番号であり、
前記第1レベルの設定に対応している場合とは、
前記画像データの受信を許可する電話番号が登録されたリストに、前記送信元情報の電話番号が登録されている場合であり、
前記第2レベルの設定に対応している場合とは、
前記画像データの受信を制限するか否かの個別設定を前記送信元情報ごとに登録可能な登録情報に、前記送信元情報の電話番号が登録され、且つ、受信を制限する設定がされている場合である、請求項23に記載の印刷装置。
【請求項25】
前記画像データは、
FAX印刷の画像データであり、
前記送信元情報は、
送信元の電話番号であり、
前記第1レベルの設定に対応している場合とは、
前記画像データの受信を許可するか否かの個別設定を前記送信元情報ごとに登録可能な登録情報に、前記送信元情報の電話番号が登録され、且つ、受信を許可する設定がされている場合であり、
前記第2レベルの設定に対応している場合とは、
前記画像データの受信を許可する電話番号が登録されたリストに、前記送信元情報の電
話番号が登録されていない場合である、請求項23に記載の印刷装置。
【請求項26】
印刷エンジンと、
外部インタフェースと、
コントローラと、
を備えた印刷装置であって、
前記コントローラは、
前記外部インタフェースを介して受信する画像データの送信元情報について、前記送信元情報が前記画像データの受信を制限する第1レベルの設定に対応している場合、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データの受信を制限し、前記送信元情報が前第1レベルの設定に対応しておらず且つ受信を許可する第2レベルの設定に対応している場合、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データの受信を許可する受信処理を、実行可能である、印刷装置。
【請求項27】
前記画像データは、
FAX印刷の画像データであり、
前記送信元情報は、
送信元の電話番号であり、
前記第1レベルの設定に対応している場合とは、
前記画像データの受信を制限する電話番号が登録されたリストに、前記送信元情報の電話番号が登録されている場合であり、
前記第2レベルの設定に対応している場合とは、
前記画像データの受信を許可するか否かの個別設定を前記送信元情報ごとに登録可能な登録情報に、前記送信元情報の電話番号が登録され、且つ、受信を許可する設定がされている場合である、請求項26に記載の印刷装置。
【請求項28】
前記画像データは、
FAX印刷の画像データであり、
前記送信元情報は、
送信元の電話番号であり、
前記第1レベルの設定に対応している場合とは、
前記画像データの受信を制限するか否かの個別設定を前記送信元情報ごとに登録可能な登録情報に、前記送信元情報の電話番号が登録され、且つ、受信を制限する設定がされている場合であり、
前記第2レベルの設定に対応している場合とは、
前記画像データの受信を制限する電話番号が登録されたリストに、前記送信元情報の電話番号が登録されていない場合である、請求項26に記載の印刷装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、画像データの受信の制限又は許可をする技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、送信元のファックス番号を、ファックス受信を拒否する拒否ファックス番号として登録する印刷装置がある(例えば、特許文献1など)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した印刷装置では、拒否ファックス番号として登録したファックス番号についてファックスの画像データの受信を制限できる。しかしながら、柔軟性が低い部分があり、改善の余地があった。
【0005】
本明細書は、上記の課題に鑑み提案されたものであって、画像データの受信の制限又は許可に関する多様な設定を行うことにより、柔軟性の高い処理を実行できる印刷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書係る印刷装置は、印刷エンジンと、外部インタフェースと、コントローラと、を備えた印刷装置であって、前記コントローラは、前記外部インタフェースを介して受信する画像データの送信元情報について、前記画像データの受信を許可する前記送信元情報が登録されたリストに基づいて、前記リストに登録されている前記送信元情報について前記画像データの受信を許可すると判断するリスト判断処理と、前記画像データの受信を許可するか否かの個別設定を前記送信元情報ごとに登録可能な登録情報に基づいて、前記送信元情報について前記画像データの受信を許可するか否かを判断する個別判断処理と、前記画像データの受信を許可する、と前記リスト判断処理において判断された前記送信元情報については、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データを、前記外部インタフェースを介して受信し、前記画像データの受信を許可するとは、前記リストに基づいては判断されない前記送信元情報については、前記個別判断処理の判断結果に基づいて、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データを、前記外部インタフェースを介して受信する、又は、当該送信元情報が示す送信元から送信された画像データの受信を制限する受信処理と、を実行可能に構成されている。
【発明の効果】
【0007】
本明細書に係る印刷装置によれば、画像データの受信の制限又は許可に関する多様な設定を行うことにより、柔軟性の高い処理を実行できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施例のMFPの電気的構成を示すブロック図。
【
図4】リスト適用ルール確認処理のフローチャート。
【
図7】メモリに記憶される情報、各ルールの対応関係を示す図。
【
図9】第2実施例の受信判断処理のフローチャート。
【
図10】第2実施例の電話帳ルール確認処理のフローチャート。
【
図11】第2実施例の適用ルールと、対応するステップの一覧。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施例)
以下、本明細書の印刷装置を具体化した一実施例である第1実施例のMFP10について
図1を参照しつつ説明する。MFP10は、印刷機能、コピー機能、スキャナ機能を備える複合機である。MFP10は、コントローラ11、メモリ12、印刷エンジン13、読取エンジン14、FAXIF(インタフェースの略)15、電話用ジャック16、ネットワークIF17、及びユーザIF18を備えている。これらのコントローラ11等は、バス19を介して互いに通信可能に接続されている。本実施例では、MFP10が印刷装置の一例である。FAXIF15が外部インタフェースの一例である。
【0010】
コントローラ11は、CPUや内部メモリを備える。本実例では、主に、プログラムに記述された命令に従ったコントローラ11の処理を示す。即ち、以下の説明における「検出」、「判断」、「受信」、「設定」、「取得」、「制御」等の処理は、コントローラ11の処理を表している。尚「取得」は要求を必須とはしない概念で用いる。即ち、コントローラ11が要求することなくデータを受信するという処理も、「コントローラ11がデータを取得する」という概念に含まれる。また、本明細書中の「データ」とは、コントローラ11に読取可能なビット列で表される。そして、実質的な意味内容が同じでフォーマットが異なるデータは、同一のデータとして扱われるものとする。本明細書中の「情報」についても同様である。また、コントローラ11は、1つに限らず、複数のコントローラにより構成されていても良い。この場合において、コントローラ11により実行される後述する各処理は、複数のコントローラにより分散されて実行されてもよい。
【0011】
メモリ12は、例えば、RAM、ROM、NVRAM、HDD、SSDなどを組み合わせて構成することができる。メモリ12は、制御プログラム21などの各種プログラムを記憶している。制御プログラム21は、例えば、MFP10の各部を統括的に制御するファームウェアである。コントローラ11は、制御プログラム21をCPUで実行することでバス19に接続された各装置を制御する。尚、以下の説明では、制御プログラム21を実行するコントローラ11のことを、単に装置名で記載する場合がある。例えば、「コントローラ11がFAXIF15を介してFAXデータを受信する」という記載は、「コントローラ11が制御プログラム21を実行しFAXIF15を制御することでFAXデータを受信する」ということを意味する場合がある。また、メモリ12には、許可リスト22、制限リスト23、リスト設定情報24、電話帳25、電話フラグ26、FAXフラグ27、デフォルト設定情報28が記憶可能となっている。本実施例では、許可リスト22、制限リスト23がリストの一例であり、電話帳25が登録情報の一例である。以下の説明では、許可リスト22及び制限リスト23の両方を説明する場合、単に「両リスト」と記載する場合がある。また、許可リスト22及び制限リスト23の設定は、第1レベルの設定、第2レベルの設定の一例である。
【0012】
尚、制御プログラム21、許可リスト22、制限リスト23、電話帳25、電話フラグ26、FAXフラグ27、デフォルト設定情報28を記憶する媒体は、MFP10に内蔵されるROM、RAM、HDD等に限らず、コンピュータが読取可能なストレージ媒体でも良い。コンピュータが読取可能なストレージ媒体とは、non-transitoryな媒体である。non-transitoryな媒体には、上記の例の他に、CD-RO
M、DVD-ROM等の記憶媒体も含まれる。また、non-transitoryな媒体は、tangibleな媒体でもある。一方、インターネット上のサーバなどからダウンロードされるプログラムを搬送する電気信号は、コンピュータが読取可能な媒体の一種であるコンピュータが読取可能な信号媒体であるが、non-transitoryなコンピュータが読取可能なストレージ媒体には含まれない。
【0013】
印刷エンジン13は、記録紙、OHPシートやディスクなどの被記録媒体に画像を印刷する。印刷エンジン13は、インクジェット方式で印刷する構成や、電子写真方式により印刷する構成を採用できる。読取エンジン14は、原稿から画像を読み取る読取センサ(CISやCCD)などを備え、読取センサを制御して原稿の画像を読取る。
【0014】
FAXIF15は、不図示の電話回線に接続され、電話の発呼、電話の着信、FAXの画像データ(以下、FAXデータという場合がある)の送受信に用いられるインタフェースである。電話用ジャック16は、外付け電話(図示略)を着脱可能に接続するコネクタである。ネットワークIF17は、例えば、LANインタフェースであり、LANやWANに接続される。尚、ネットワークIF17は、有線通信のネットワークIFに限らず、無線通信のネットワークIFでも良い。また、本明細書のFAXは、FAXデータを外部装置との間で公衆電話回線を介して送受信するFAXに限らない。例えば、FAXは、FAXデータを電子メールに添付して外部装置との間で送受信するインターネットFAXでも良い。ユーザIF18は、例えば、タッチパネルや押しボタンスイッチ等を備え、ユーザの操作入力の受け付けや、ユーザへの情報の表示を行なう。
【0015】
次に、コントローラ11が実行する受信判断処理について説明する。コントローラ11は、例えば、電源を投入され制御プログラム21を実行しシステムを起動した後、
図2に示す処理を開始する。尚、
図2の処理を開始する条件は、電源を投入する条件に限らない。例えば、コントローラ11は、電話回線の切断や電話線の取り外しを検出した後、電話回線の接続を再度検出した場合に、
図2に示す処理を開始しても良い。
【0016】
また、本願のフローチャート(
図2~
図6、
図9、10)の処理は、基本的に、制御プログラム21に記述された命令に従ったコントローラ11の処理を示す。即ち、以下の説明における「判断」等の処理は、コントローラ11の処理を示している。コントローラ11による処理はハードウェア制御も含む。また、本願中の「データ」とは、コンピュータに読取可能なビット列で表される。そして、実質的な意味内容が同じでフォーマットが異なるデータは、同一のデータとして扱われるものとする。本願中の「情報」についても同様である。また、コントローラ11による判断処理において、「AがBである場合」とは、「AがBであると判断した場合」を意味している。
【0017】
まず、コントローラ11は、
図2のステップ(以下、単にSと記載する)11において、FAXIF15に接続された電話回線を介して、外部装置から送信された呼び出し信号を検出したか否か、即ち、電話が掛かってきているか否かを判断する。コントローラ11は、呼び出し信号を検出しなかった場合(S11:NO)、S11の処理を繰り返し実行する。コントローラ11は、例えば、所定の時間(例えば、100ms)ごとにS11の処理を繰り返し実行する。一方、コントローラ11は、呼び出し信号を検出した場合(S11:YES)、FAXIF15を介して取得した検出信号に基づいて発振元の電話番号である発信元番号を外部装置から取得し(S13)、S15のリスト適用ルール確認処理を実行する。
【0018】
図4に示すように、コントローラ11は、リスト適用ルール確認処理を開始すると、リスト設定情報24(
図1参照)に基づいて利用設定が許可リスト22を利用する設定であるか判断する(S41)。
図7は、メモリ12に記憶される各情報を示している。また、
図7には、コントローラ11の処理を理解するための参考情報として、各情報に基づいて判断を行うステップ(S)の番号と、その判断結果によって電話の着信及びFAXデータの受信に適用されるルールを識別する番号(ルール1~6)を図示している。
図7のルール1に示すように、コントローラ11は、発信元番号の判断について、許可リスト22を利用する設定、制限リスト23を利用する設定、あるいは両リストを使用しない設定の3つの設定のうち、何れか1つの設定を利用設定としてリスト設定情報24に設定可能となっている。コントローラ11は、例えば、ユーザIF18を介してリスト設定情報24の利用設定を受け付け、受け付けた利用設定をリスト設定情報24としてメモリ12の不揮発性領域に記憶している。尚、リスト設定情報24を受け付ける方法は、ユーザIF18を用いる方法に限らず、例えば、ネットワークIF17に接続されたPC(プリンタドライバ)から受け付ける方法でも良い。また、他の設定情報(許可リスト22の登録や制限設定、制限リスト23の登録や制限設定、電話帳25の登録や個別設定、デフォルト設定情報28など)の受け付け方法についてもユーザIF18等で受け付けても良い。また、本実施例では、発信元番号(電話番号)が送信元情報の一例である。また、FAXデータを受信する方法として、ネットワークIF17を介してFAXデータを受信するインターネットファックス(IFAX)を採用した場合、ネットワークIF17が外部インタフェースの一例であり、送信元のIPアドレスが送信元情報の一例である。
【0019】
コントローラ11は、リスト設定情報24が許可リスト22を利用することを示す(以下、「リスト設定情報24が許可リスト22である」と記載する)場合(S41:YES)、許可リスト22の制限設定を判断する(S43)。
図7のルール2に示すように、許可リスト22は、例えば、電話の着信を許可する電話番号を登録するリストである。許可リスト22の制限設定とは、許可リスト22に登録された電話番号の各々について、FAXデータの受信を許可するか否かを設定する設定であり、許可リスト22に関連付けてメモリ12に記憶される。本実施例の許可リスト22は、登録された各電話番号について、電話の着信及びFAXデータの受信を両方とも許可する設定、又は電話の着信を許可しFAXデータの受信を制限する設定のどちらか一方を制限設定として設定可能となっている。尚、以下の説明において、電話の着信を許可又は制限することを、単に着信を許可又は制限と記載し、FAXの受信を許可又は制限することを、単に受信を許可又は制限と記載する場合がある。着信を許可するとは、通常の着信動作を実行することである。着信を制限するとは、例えば、電話の着信時に鳴動させない制御である。また、着信の制限は、鳴動させない制限に限らず、着信を切断する等の他の制限でも良い。また、受信を許可するとは、通常のFAXの受信動作を実行することである。また、受信の制限とは、例えば、FAXデータを受信しない制御である。受信の制限は、FAXデータを受信しない制御に限らず、例えば、受信するもののFAXデータを破棄する制御でも良い。また、許可リスト22は、着信を許可する電話番号を登録するリストに限らず、受信を許可する電話番号を登録するリストでも良い。この場合、許可リスト22は、制限設定として、着信の許可又は制限を設定可能でも良い。
【0020】
図8は、
図7に示す各ルール1~6、各ルール1~6を適用した結果(
図8中の電話・FAXフラグ)、対応するステップ、の一覧を示している。
図8中の電話・FAXフラグは、その右側に記載した対応ステップにおいて設定された最終的なフラグの設定を示している。コントローラ11は、許可リスト22の制限設定が着信及び受信の両方を許可する設定である場合(S43:YES)、メモリ12の電話フラグ26及びFAXフラグ27の両方に許可を示す値を設定し(以下、単に「許可を設定する」と記載する、S45)、
図4の処理を終了する。一方、コントローラ11は、S43で否定判断した場合(S43:NO)、電話フラグ26に許可を設定し、FAXフラグ27に制限を示す値を設定し(以下、単に「制限を設定する」と記載する、S47)、
図4の処理を終了する。
【0021】
また、コントローラ11は、S41で否定判断した場合(S41:NO)、リスト設定
情報24が制限リスト23であるか判断し(S49)、リスト設定情報24が制限リスト23である場合(S49:YES)、制限リスト23の制限設定を判断する(S51)。
図7に示すように、制限リスト23は、例えば、着信及び受信の両方を制限する電話番号を登録するリストである。制限リスト23の制限設定は、登録されていない電話番号について、着信は許可し、受信を許可するか否かを設定する設定であり、制限リスト23に関連付けてメモリ12に記憶される(
図7のルール3)。このため、本実施例の制限リスト23は、登録されていない電話番号について、着信及び受信を両方とも許可する設定、又は着信のみを許可し受信を制限する設定の一方に設定可能となっている。尚、制限リスト23の制限設定は、受信の許可又は制限を設定するのではなく、着信の許可又は制限を設定するものであっても良い。コントローラ11は、制限リスト23の制限設定が着信及び受信の両方を許可する設定である場合(S51:YES)、電話フラグ26及びFAXフラグ27の両方に許可を設定し(S53)、一方そうでない場合(S51:NO)、電話フラグ26に許可を設定し、FAXフラグ27に制限を設定し(S55)、
図4の処理を終了する。また、コントローラ11は、リスト設定情報24が両リストを利用しない設定である場合(S49:NO)、
図4の処理を終了する。
【0022】
図2に示すように、コントローラ11は、S15を実行すると、リスト設定情報24が許可リスト22であるか判断し(S17)、許可リスト22である場合(S17:YES)、S13で取得した発信元番号が許可リスト22に登録されているか判断する(S19)。本実施例では、コントローラ11が実行するS19の処理が、リスト判断処理の一例である。コントローラ11は、発信元番号が許可リスト22に登録されている場合(S19:YES)、S23の呼び出し処理を実行する。
【0023】
一方、コントローラ11は、発信元番号が許可リスト22に登録されていない場合(S19:NO)、電話帳個別設定機能(以下、単に個別設定機能という)が利用する設定となっているか判断する(S25)。尚、コントローラ11は、S13において発信元番号が取得できなかった場合(非通知設定である場合)、S19において登録されてないと判断しても良い。また、後述するS32の制限リスト23の登録判断やS61の電話帳25の登録判断についても同様である。また、コントローラ11は、発信元番号が取得できない場合、登録を判断せずに一律に着信及び受信の両方を制限しても良い。
【0024】
図7に示すように、電話帳25は、例えば、電話番号、名前(氏名や会社名)、個別設定を関連付けて登録可能となっている。個別設定機能は、電話帳25に登録された電話番号の各々について、着信の許可又は制限、受信の許可又は制限を設定する機能である。
図7のルール5に示すように、個別設定機能は、例えば、1.着信及び受信の両方を制限する設定、2.着信のみを許可し受信を制限する設定、3.着信及び受信の両方を許可する設定、4.未設定の4つの設定の何れかを選択可能となっている。尚、個別設定機能の設定(以下、個別設定という)の組み合わせは、上記した4つに限らず、例えば、未設定を選べない組み合わせや、着信を制限し受信を許可する設定を含む組み合わせでも良い。本実施例では、個別設定機能の個別設定は、第1レベル、第2レベルの設定の一例である。
【0025】
図7のルール4に示すように、個別設定機能を利用するか否かの設定情報は、例えば、電話帳25と関連付けてメモリ12に記憶されている。コントローラ11は、S25においてこの関連付けられた設定情報を判断し、利用する設定である場合(S25:YES)、S27の電話帳ルール確認処理を実行し、利用しない設定の場合(S25:NO)は電話フラグ26及びFAXフラグ27に制限を設定し(S29)、S23を実行する。
【0026】
次に、S27の電話帳ルール確認処理について
図5を参照して説明する。コントローラ11は、
図5の処理を開始すると、発信元番号が電話帳25に登録されているか判断し(S61)、登録されている場合(S61:YES)、発信元番号の個別設定が着信及び受
信の両方を許可する設定であるか判断する(S63)。コントローラ11は、許可する設定である場合(S63:YES)、電話フラグ26及びFAXフラグ27の両方に許可を設定し(S65)、
図5の処理を終了する。また、コントローラ11は、S63で否定判断した場合(S63:NO)、発信元番号の個別設定について着信が許可で受信が制限であるか判断し(S67)、そうである場合(S67:YES)、電話フラグ26に許可を設定し、FAXフラグ27に制限を設定し(S69)、
図5の処理を終了する。また、コントローラ11は、S67で否定判断した場合(S67:NO)、電話フラグ26及びFAXフラグ27の両方に制限を設定し(S71)、
図5の処理を終了する。本実施例では、コントローラ11が実行する
図5の処理(S27,
図5のS35,S38の処理)は、個別判断処理の一例である。
【0027】
また、コントローラ11は、発信元番号が電話帳25に登録されていない場合(S61:NO)、S73以降を実行しデフォルト設定情報28を判断する。また、コントローラ11は、発信元番号が電話帳25に登録されているが個別設定が未登録である場合もS61で否定判断し(S61:NO)、S73以降を実行する(
図7のルール5の3個別設定参照)。従って、S73以降が実行される場合、発信元番号は、許可リスト22及び電話帳25に登録されていない状態(S27、S61:NO)、制限リスト23及び電話帳25に登録されていない状態(
図5のS35、S61:NO)、リスト設定情報24で両リストを使用しない設定で電話帳25に登録されていない状態(
図5のS38、S61:NO)、電話帳25に登録されているが個別設定が未登録である状態、の何れかの状態(以下、未登録状態という)である。デフォルト設定情報28は、この未登録状態の発信元番号に対する着信及び受信の許可・制限の設定情報である。
図7のルール6に示すようにデフォルト設定情報28は、例えば、1.着信及び受信の両方を制限する設定、2.着信を許可し受信を制限する設定、3.着信及び受信の両方を許可する設定の何れかの設定を設定可能となっている。尚、コントローラ11は、発信元番号が電話帳25に登録されているが個別設定が未登録である場合、S73以降のデフォルト設定情報28に従わずに、デフォルト設定情報28とは別の設定情報に従った電話フラグ26及びFAXフラグ27の設定を実行しても良い。
【0028】
コントローラ11は、S73において、デフォルト設定情報28が着信及び受信の両方を許可する設定であるか判断する。コントローラ11は、着信及び受信の両方を許可する設定である場合(S73:YES)、電話フラグ26及びFAXフラグ27の両方に許可を設定し(S75)、
図5の処理を終了する。また、コントローラ11は、S73で否定判断した場合(S73:NO)、デフォルト設定情報28について着信が許可で受信が制限であるか判断し(S77)、そうである場合(S77:YES)、電話フラグ26に許可を設定し、FAXフラグ27に制限を設定し(S78)、
図5の処理を終了する。また、コントローラ11は、S77で否定判断した場合(S77:NO)、電話フラグ26及びFAXフラグ27の両方に制限を設定し(S79)、
図5の処理を終了する。
【0029】
また、コントローラ11は、
図2のS17においてリスト設定情報24が許可リスト22でない場合(S17:NO)、リスト設定情報24が制限リスト23であるか判断する(
図3のS31)。本実施例では、コントローラ11が実行するS31の処理はリスト判断処理の一例である。コントローラ11は、リスト設定情報24が制限リスト23である場合(S31:YES)、発信元番号が制限リスト23に登録されているか判断し(S32)、登録されている場合(S32:YES)、電話フラグ26及びFAXフラグ27に制限を設定し(S33)、
図2のS23を実行する。また、コントローラ11は、発信元番号が制限リスト23に登録されていない場合(S32:NO)、個別設定機能の利用の有無を判断し(S34)、利用する場合(S34:YES)、上記したS27と同様に
図5の電話帳ルール確認処理(S35)を実行し、利用しない場合(S34:NO)、S23を実行する。コントローラ11は、S35において
図5の処理を実行し、電話フラグ2
6及びFAXフラグ27を設定する(
図8のNO.11~NO.16参照)。
【0030】
一方、コントローラ11は、S31で否定判断した場合(S31:NO)、即ち、両リストを利用しない設定がリスト設定情報24に設定されている場合、個別設定機能を利用するか判断し(S37)、利用する場合(S37:YES)、上記したS27と同様に
図5の電話帳ルール確認処理を実行し(S38)、利用しない場合(S37:NO)、電話フラグ26及びFAXフラグ27に許可を設定し(S39)、S23を実行する。従って、本実施例では、両リストと個別設定機能の全てを使用しない場合、着信及び受信を許可する通常動作となる。コントローラ11は、S38において
図5の処理を実行し、電話フラグ26及びFAXフラグ27を設定する(
図8のNO.19~NO.24参照)。
【0031】
コントローラ11は、
図6(
図2のS23)の処理において、S23を開始するまでに最終的に設定した電話フラグ26及びFAXフラグ27に基づいて、着信及び受信の各々を許可するか制限するかを制御する。コントローラ11は、
図6の処理を開始すると、電話フラグ26に許可が設定されているか判断し(S81)、許可が設定されている場合(S81:YES)、S83を実行し、制限が設定されている場合(S81:NO)、鳴動しない設定とし(S85)、S87を実行する。S85を実行することで、コントローラ11は、呼び出し信号を検出した状態で着信音を鳴らさない(鳴動しない)制御を実行する。尚、コントローラ11は、鳴動しない状態において、ユーザIF18のディスプレイで呼び出し信号を検出している(着信している)ことを表示しても良い。
【0032】
また、コントローラ11は、S83でFAXフラグ27に許可が設定されているか判断し、許可が設定されている場合(S83:YES)、S89を実行しS87を実行する。コントローラ11は、S89において、所定の呼び出し回数だけ鳴動する設定とする。この所定の呼び出し回数は、FAXの受信を知らせる呼び出し回数であり、例えば、数回である。また、コントローラ11は、S83で否定判断した場合(S83:NO)、S91を実行しS87を実行する。コントローラ11は、S91において、電話の応答待ち、例えば、MFP10又は外付け電話のハンドセットが持ち上げられるまでの間、着信音を繰り返し鳴らす設定とする。
【0033】
コントローラ11は、S87において電話用ジャック16に外付け電話が接続されているか判断し、接続されている場合(S87:YES)、S93を実行し、接続されていない場合(S87:NO)、S95を実行する。S87の判断方法は、特に限定されないが、電話用ジャック16の所定端子のオープン又はクローズを検出する方法でも良く、ソフトウェアによる設定情報を確認する方法でも良い。コントローラ11は、S93において電話用ジャック16を介して外付け電話へ呼び出し信号を流す制御を開始し、S95を実行する。これにより、外付け電話が鳴動を開始する。尚、MFP10が鳴動を開始するタイミングは、S89又はS91を実行したタイミングでも良く、S93で外付け電話を鳴らすタイミングと同時でも良い。
【0034】
S95において、コントローラ11は、MFP10本体又は外付け電話で鳴動を開始してからS89で設定した所定回数だけ鳴動したか判断し、所定回数だけ鳴動した場合(S95:YES)、FAXフラグ27に許可が設定されているか判断する(S97)。コントローラ11は、FAXフラグ27に許可が設定されている場合(S97:YES)、例えば、鳴動を停止させて電話回線を締結し、FAX通信を受信可能な状態とする(S99)。コントローラ11は、電話回線を介したFAX信号の検出を判断し(S101)、FAX信号を検出すると(S101:YES)、FAXデータを受信する(S103)。本実施例では、FAXデータが画像データの一例である。MFP10は、受信したFAXデータについて、受信後すぐに印刷する設定と、メモリ12に蓄積する設定が可能となっている。コントローラ11は、印刷する設定である場合(S105:YES)、受信したF
AXデータを印刷エンジン13で印刷し(S107)、処理を終了する。コントローラ11は、
図2のS23の実行が終了すると、例えば、所定の時間(例えば、100ms)だけ経過した後、S11からの処理を再度実行する。一方、コントローラ11は、蓄積する設定である場合(S105:NO)、FAXデータをメモリ12に記憶させ(S109)、処理を終了する。この場合、コントローラ11は、メモリ12に蓄積後、ユーザIF18に対する操作指示等に基づいて蓄積中のFAXデータを印刷する。尚、MFP10は、受信したFAXデータをメモリ12に蓄積する機能を備えなくとも良い。
【0035】
また、コントローラ11は、S95又はS97で否定判断した場合(S95:NO、S97:NO)、本体又は外付け電話のハンドセットが持ち上げられたか判断する(S111)。コントローラ11は、ハンドセットが持ち上げられた場合(S111:YES)、電話フラグ26に許可が設定されているか判断し(S113)、許可が設定されている場合(S113:YES)、例えば、鳴動を停止させ電話回線を閉結し通話可能な状態にし(S115)、処理を終了する。
【0036】
また、コントローラ11は、S111又はS113で否定判断した場合(S111:NO、S113:NO)、相手からの呼び出しが終了したか、即ち、呼び出し信号を検出できなくなったか判断し(S117)、呼び出し信号の検出が継続している場合(S117:NO)、S95からの処理を再度実行する。また、コントローラ11は、呼び出しが終了した場合、即ち、電話回線が切断された場合(S117:YES)、処理を終了する。本実施例では、コントローラ11が実行するS97:YESの場合のS99~S103、S97:NOの場合のS111~S117の処理は、受信処理の一例である。
【0037】
以上、上記した第1実施例によれば、以下の効果を奏する。
第1実施例では、コントローラ11は、許可リスト22に登録されている発信元番号(電話番号)については受信を許可し(S45、S19:YES、S97:YES)、受信を許可するとは許可リスト22に基づいて判断されない発信元番号については、電話帳25の個別設定機能に基づいて受信する(S65、S97:YES)、又は受信を制限する(S69、S71、S97:NO)。これにより、許可リスト22及び電話帳25の個別設定機能を用いてFAXデータの受信の制限又は許可に関する多様な設定を行うことにより、柔軟性の高い処理を実行できる。第2実施例のような個別設定による判断よりも許可リスト22による判断を優先し、許可リスト22に発信元番号を登録すれば、電話帳25で個別設定をすることなく、その発信元番号の受信を許可できる。
【0038】
コントローラ11は、制限リスト23に登録されている発信元番号については受信を制限し(S32:YES、S33、S97:NO)、受信を制限するとは制限リスト23に基づいて判断されない発信元番号については、許可リスト22と同様に、個別設定機能に基づいて受信する、又は受信を制限する(S32:NO、S35)。これにより、制限リスト23及び電話帳25の個別設定機能を用いて受信の制限又は許可に関する多様な設定を行うことができる。個別設定による判断よりも制限リスト23による判断を優先し、制限リスト23に発信元番号を登録すれば、電話帳25で個別設定をすることなく、その発信元番号の受信を制限できる。
【0039】
コントローラ11は、両リストの少なくとも一方に登録されておらず(S19:NO、S32:NO)、個別設定機能が有効である場合(S25:YES、S34:YES)、発信元番号について個別設定を判断する(S27、S35)。これにより、両リストの少なくとも一方に未登録の発信元番号については、個別設定で受信の許可・制限を設定できる。
【0040】
コントローラ11は、許可リスト22に登録されておらず(S19:NO)、個別設定
が有効でない場合(S25:NO)、受信を制限する(S29)。これにより、許可リスト22に登録されていない発信元番号について受信を制限できる。
【0041】
コントローラ11は、制限リスト23に登録されておらず(S32:NO)、個別設定が有効でない場合(S34:NO)、受信を許可する(S53)。これにより、制限リスト23に登録されていない発信元番号について受信を許可できる。
【0042】
コントローラ11は、個別設定が未設定の発信元番号が、許可リスト22に登録されている場合(S19:YES)、受信を許可する。これにより、個別設定を設定しなくとも許可リスト22を優先して適用し受信を許可できる。
【0043】
コントローラ11は、個別設定が未設定の発信元番号が、制限リスト23に登録されている場合(S32:YES)、受信を制限する。これにより、個別設定を設定しなくとも制限リスト23を優先して適用し受信を制限できる。
【0044】
コントローラ11は、受信を許可され受信したFAXデータを印刷エンジン13により印刷する(S107)。これにより、受信を許可されたFAXデータを、受信後に迅速に印刷できる。
【0045】
本実施例では、本明細書の画像データとして、FAX印刷の画像データを採用し、送信元情報として、送信元の電話番号を採用した。これにより、発信元番号を許可リスト22等に登録し受信・制限を設定することで、多様なFAXデータの受信を実行できる。
【0046】
電話帳25には、FAXデータを受信するか否かと、着信時に鳴動するか否かを電話番号ごとに登録可能である。これにより、個々の送信元番号について、受信と鳴動の実行の有無を個別に設定できる。
【0047】
コントローラ11は、発信元番号の個別設定で受信を制限し、且つ着信を許可する設定がされている場合(S67:YES、S69)、受信を制限し(S97:NO)、鳴動を実行する(S81:YES、S91)。これにより、電話の着信だけ許可したい発信元番号について、AXデータの受信を制限しつつ、電話の着信を受けることができる。
【0048】
コントローラ11は、発信元番号の個別設定で受信及び着信の両方を許可する設定がされている場合(S63:YES、S65)、受信を許可し(S97:YES、S103)、鳴動を実行する(S81:YES、S91)。これにより、信頼のできる発信元番号について個別設定で許可することで、FAXデータの受信と電話の着信を実行できる。
【0049】
コントローラ11は、発信元番号の個別設定で受信及び着信の両方を制限する設定がされている場合(S67:NO、S71)、受信を制限し(S97:NO)、鳴動しない(S85)。これにより、受信及び着信を制限したい発信元番号について個別設定で制限することで、受信及び着信の両方を制限できる。
【0050】
MFP10は、両リストの少なくとも一方に登録されておらず、且つ、電話帳25にも登録されていない未登録状態の発信元番号について、受信を許可する設定又は制限する設定をデフォルト設定情報28として設定可能である(S27、S35、S38、S75、S78、S79)。これにより、両リストと電話帳25に未登録の発信元番号について受信と着信の多様な設定を実行できる。
【0051】
上記実施例では、コントローラ11は、許可リスト22、制限リスト23、個別設定を用いて受信の許可・制限を判断したが、個別設定だけで判断しても良い。この場合にも、
コントローラ11は、個々の電話番号の個別設定に基づいて受信の許可及び制限を発信元番号ごとに個別に制御できる。
【0052】
上記実施例のMFP10は、受信の許可及び制限について、両リストと、個別設定機能の2段階(本実施例の第1レベル、第2レベルの一例)で設定できる。具体的には、本実施例の受信を許可する第1レベルの設定に許可リスト22を採用し、受信を制限する第2レベルの設定に個別設定を採用した場合、発信元番号が許可リスト22に登録されている場合(本実施例の受信を許可する第1レベルの設定に対応している場合の一例、S19:YES)、受信を許可し、許可リスト22に未登録で(本実施例の第1レベルの設定に対応していない場合の一例、S19:NO)、発信元番号が電話帳25に登録され且つ個別設定で受信を制限する設定がされている場合(本実施例の受信を制限する第2レベルの設定に対応している場合の一例、S27、S69、S71)、受信を制限する。また、本実施例の受信を許可する第1レベルの設定として個別設定を採用し、受信を制限する第2レベルの設定として許可リスト22を採用した場合、発信元番号が電話帳25に登録され個別設定で受信を許可する設定がされていれば受信し(S65)、個別設定に登録されておらず、且つ許可リスト22に未登録である場合(S19:NO、S25:NO、S29)受信を制限する。
【0053】
また、本実施例の受信を制限する第1レベルの設定として制限リスト23を採用し、受信を許可する第2レベルの設定として個別設定を採用した場合、発信元番号が制限リスト23に登録されている場合(S32:YES)、受信を制限し、制限リスト23に未登録で、発信元番号が電話帳25に登録され且つ個別設定で受信を許可する設定がされている場合(S35、S65)、受信を許可する。また、本実施例の受信を制限する第1レベルの設定として個別設定を採用し、受信を許可する第2レベルの設定として制限リスト23を採用した場合、発信元番号が電話帳25に登録され且つ個別設定で受信を許可する設定がされていれば受信し(S65)、個別設定が設定されておらず、且つ制限リスト23に登録されていない場合(S32:NO、S61:NO、S75)受信を許可する。
【0054】
(第2実施例)
次に、本明細書の第2実施例について説明する。第1実施例では、両リストを利用しない場合(S31:NO)や、発信元番号が両リストに登録されていない場合(S19:NO、S32:NO)、
図5の処理が実行され個別設定が反映された。これに対し、第2実施例では、電話帳25の個別設定を、両リストの設定よりも優先的に適用する。詳述すると、
図9は、第2実施例の受信判断処理を、
図10は、第2実施例の電話帳ルール確認処理のフローチャートを、
図11は、第2実施例の適用ルールと対応するステップの一覧を、それぞれ示している。尚、以下の説明では、第1実施例と同様の内容の処理については、同一符号を付し、その説明を適宜省略する。また、第1実施例と同様の処理内容で符号が異なる処理についても同様に説明を省略する。また、第2実施例では、
図4と
図6の処理は第1実施例と同一内容とする。
【0055】
図9に示すように、第2実施例のコントローラ11は、第1実施例と同様にS15を実行した後、個別設定機能を利用する場合(S121:YES)、
図10に示す処理を実行する。
図10に示す処理は、
図5と比較してS129を追加した点のみが異なっている。コントローラ11は、発信元番号が電話帳25に登録されている場合(S61:YES)、第1実施例と同様に、個別設定に基づいて電話フラグ等を設定する(S65、S69、S71)。そして、
図9に示すように、コントローラ11は、発信元番号が電話帳25に登録されている場合(S125:YES)、両リストの判断を実行せず、S23を実行する。これにより、
図10のS65,S69,S71の何れかの個別設定が呼び出し処理で反映され、個別設定を両リストの設定よりも優先的に適用できる(
図11のNO.1~NO.3、NO.7~NO.9、NO.13~NO.15参照)。換言すれば、両リストに
登録されていれも、個別設定が優先的に適用される。例えば、第1実施例では、許可リスト22を利用し許可リスト22に登録されていれば、着信は許可された(S45又はS47、S19:YES)。一方、第2実施例では、許可リスト22に登録されている場合であっても、個別設定で着信を制限すれば(S123、S71)、着信を制限できる。
【0056】
一方、コントローラ11は、個別設定機能を利用するが(S121:YES)、電話帳に登録がない場合(
図10のS61:NO)、リスト設定情報24に基づいて両リストを利用しない設定であるか判断する(S129)。コントローラ11は、両リストを利用しない場合(S129:YES)、S73以降の未登録設定を反映させる(
図11のNO.16~NO.18参照)。また、コントローラ11は、個別設定機能を利用するが、電話帳に登録がなく、両リストの一方を利用する設定がリスト設定情報24に設定されている場合(S129:NO)、S125で否定判断し(S125:NO)、S17以降において各リストの登録を適宜判断する。コントローラ11は、リスト設定情報24が許可リスト22で(S17:YES)、許可リスト22に登録されている場合(S19:YES)、S15のS45又はS47の設定を反映し(
図11のNO.4、NO.5参照)、登録されていなければ着信及び受信ともに制限する(S127、
図11のNO.6参照)。また、コントローラ11は、リスト設定情報24が制限リスト23で(S17:NO、S31:YES)、制限リスト23に登録されている場合(S32:YES)、着信及び受信ともに制限し(S33、
図11のNO.10参照)、登録されていなければS15のS53又はS55の設定を反映する(
図11のNO.11、NO.12参照)。また、コントローラ11は、個別設定機能を利用するが電話帳に登録がなく両リストも利用しない場合(S31:NO)、あるいは、個別設定機能を利用せず(S121:NO)に両リストも利用しない場合、着信及び受信を許可する(S39、
図11のNO.19)。
【0057】
以上、上記した第2実施例によれば、第1実施例と同様の効果を奏する。
また、第2実施例のコントローラ11は、個別設定で受信を許可すると判断した場合(S121:YES、S123、S65、S125:YES)、受信を許可する。一方、コントローラ11は、個別設定機能を利用しない(S121:NO)、又は電話帳25に未登録の発信元番号(S125:NO)について、許可リスト22によって受信を許可又は制限できる(S19、S127)、あるいは、コントローラ11は、個別設定機能を利用しない、又は電話帳25に未登録の発信元番号について、制限リスト23によって受信を許可又は制限できる(S33、S53、S55)。これにより、受信の許可又は制限について、柔軟性の高い処理を実行できる。個別設定による判断を優先的に実行し、電話帳25に登録されていない発信元番号については両リストにより受信の許可又は制限を設定できる。例えば、許可リスト22内の電話番号について例外的に制限したい場合、あるいは、制限リスト23内の電話番号について例外的に許可したい場合、個別設定によって調整できる。即ち、両リストを変更せずに例外処理を設定できる。
【0058】
尚、本明細書の内容は上記各実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内での種々の改良、変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、本明細書の技術は、印刷装置に限らず、種々の形態で実現することが可能であり、印刷装置を制御するための制御方法や、上記装置の機能又は上記方法を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の形態で実現することができる。
上記実施例では、コントローラ11は、許可リスト22又は制限リスト23の一方が使用可能であったが、両方のリストを用いて判断しても良い。例えば、コントローラ11は、許可リスト22に登録されていなかった場合に、制限リスト23の登録を判断し、制限リスト23に登録されていなかった場合に、電話帳25の登録を判断しても良い。
また、上記実施例では、コントローラ11は、両リスト(許可リスト22、制限リスト23)と、個別設定機能の両方を用いて着信及び受信の許可・制限を判断したが、これに
限らない。コントローラ11は、両リスト又は個別設定機能の一方のみで判断しても良い。また、コントローラ11は、両リストや個別設定機能を用いて、着信又は受信の一方のみを判断しても良い。また、コントローラ11は、両リストの一方しか備えない構成でも良い。
また、
図2~
図6、
図9、
図10に示すフローチャートの各ステップの順番、ステップの数、ステップの内容等は、一例である。例えば、
図6の呼び出し処理のS95とS97の順番を入れ替えても良い。
【0059】
また、上記実施例では、本明細書のコントローラとして、所定のプログラムを実行するコントローラ11を採用したが、これに限らない。例えば、コントローラを、ASICなどの専用のハードウェアで構成してもよい。また、コントローラは、例えばソフトウェアによる処理と、ハードウェアによる処理とを併用して動作する構成でもよい。
また、上記実施例では、本明細書の印刷装置として複合機であるMFP10を採用したが、これに限らない。本願の印刷装置は、FAX機能のみを有するFAX装置でもよい。
【符号の説明】
【0060】
10 MFP(印刷装置)、11 コントローラ、13 印刷エンジン、15 FAXIF(外部インタフェース)、22 許可リスト(リスト)、23 制限リスト(リスト)、25 電話帳(登録情報)。