(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024113558
(43)【公開日】2024-08-22
(54)【発明の名称】板材の継手構造
(51)【国際特許分類】
B23K 20/00 20060101AFI20240815BHJP
C23C 24/04 20060101ALI20240815BHJP
B23K 20/08 20060101ALI20240815BHJP
【FI】
B23K20/00 Z
C23C24/04
B23K20/08 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023018632
(22)【出願日】2023-02-09
(71)【出願人】
【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100102141
【弁理士】
【氏名又は名称】的場 基憲
(74)【代理人】
【識別番号】100137316
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 宏
(72)【発明者】
【氏名】安達 桃子
(72)【発明者】
【氏名】渥美 学
(72)【発明者】
【氏名】柴山 博久
(72)【発明者】
【氏名】松山 秀信
【テーマコード(参考)】
4E167
4K044
【Fターム(参考)】
4E167AD04
4E167CA17
4E167CC04
4E167DA10
4K044AA06
4K044AB02
4K044BA06
4K044BB01
4K044BB10
4K044BC09
4K044CA23
(57)【要約】
【課題】従来の板材の継手構造では、入熱により金属製の板材に大きな歪みが生じるおそれがあった。
【解決手段】第1板材P1と第2板材P2とをコールドスプレー法を用いて接合した板材の継手構造であり、投射材Cが投射される面を正面側として、第1板材P1の端部が、第2板材P2の背面側に傾斜して延出しており、第1板材P1及び第2板材P2が、夫々の端部に、投射溝Gを形成する第1投射面S1及び第2投射面S2を有し、第1投射面S1と第2投射面S2との成す角度θAが60度以上であり、投射溝Bを満たす投射材Cにより第1板材P1と第2板材P2が接合されている構成とし、板材P1.P2に歪みを生じさせることなく、充分な接合強度を実現する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1板材と第2板材とをコールドスプレー法を用いて接合した板材の継手構造であって、
投射材が投射される面を正面側として、前記第1板材の端部が、前記第2板材の背面側に傾斜して延出しており、
前記第1板材及び前記第2板材が、夫々の端部に、正面側に開放された投射溝を形成する第1投射面及び第2投射面を有すると共に、前記第1投射面と前記第2投射面との成す角度が、60度以上であり、
前記投射溝を満たす前記投射材により前記第1板材と前記第2板材が接合されていることを特徴とする板材の継手構造。
【請求項2】
前記第1投射面及び前記第2投射面が、前記投射材の投射方向に対して、いずれも傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の板材の継手構造。
【請求項3】
前記第1板材が、その端部に、前記第2板材の背面側に傾斜して延出する屈曲部を有し、
前記屈曲部が、前記第1板材の本体部に連続する傾斜部と、前記傾斜部に連続する偏位部とを有し、
前記第1投射面が、前記傾斜部に形成してあり、
前記第2板材が、前記偏位部の正面側に重ねて配置してあり、
前記第2投射面が、前記第2板材の本体部の端面を形成し、
前記第1板材と前記第2板材の前記本体部同士が同一平面上に配置してあることを特徴とする請求項2に記載の板材の継手構造。
【請求項4】
前記第2板材が、その端部に、前記本体部に連続して背面側に傾斜した折曲部を有し、
前記第2投射面が、前記折曲部の先端面を形成していることを特徴とする請求項3に記載の板材の継手構造。
【請求項5】
前記屈曲部の前記偏位部が、前記第1板材の前記本体部に対して、同本体部の厚さ以上の偏位量を有することを特徴とする請求項3に記載の板材の継手構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、板材の継手構造に関し、とくに、自動車等の車体に用いる板材同士の接合に用いられる板材の継手構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、板材の継手構造としては、例えば、特許文献1に記載されたものがある。特許文献1には、金属製の第1及び第2の板材で継手を形成する工程と、継手の継ぎ目に、ろう材を用いたブレーズ接合により、断続的にろう付け接合部を形成する工程と、ろう付け接合部間にはんだ接合部が充填されるように、ろう材よりも融点が低いはんだを用いてろう付け接合部間にはんだ接合部を形成する工程とを有する金属接合体の製造方法が記載されている。
【0003】
そして、上記特許文献1には、ろう材を用いたブレーズ接合として、レーザブレージング又はMIGブレージングにより、ろう付け接合部を形成することや、はんだとしてワイヤ状のはんだを用い、該ワイヤ状のはんだを継手に供給しながら、ワイヤ状のはんだにレーザビームを照射することにより、はんだ接合部を形成することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記したような従来の板材の継手構造では、入熱により金属製の板材に大きな歪みが生じるおそれがあることから、板材に歪みの生じない新たな継手構造が要望されていた。
【0006】
本発明は、上記従来の状況に鑑みて成されたものであって、コールドスプレー法を用いることにより、板材に歪みを生じさせることなく、充分な接合強度を実現することができる板材の継手構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係わる板材の継手構造は、第1板材と第2板材とをコールドスプレー法を用いて接合した板材の継手構造である。この板材の継手構造は、投射材が投射される面を正面側として、第1板材の端部が、第2板材の背面側に傾斜して延出しており、第1板材及び第2板材が、夫々の端部に、正面側に開放された投射溝を形成する第1投射面及び第2投射面を有すると共に、第1投射面と第2投射面との成す角度が、60度以上である。そして、上記の板材の継手構造は、投射溝を満たす投射材により第1板材と第2板材が接合されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係わる板材の継手構造は、上記構成を採用したことにより、板材に歪みを生じさせることなく、また、投射材の吹き抜けを抑制しつつ板材同士の充分な接合強度を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明に係わる板材の継手構造の第1実施形態を示す断面図である。
【
図2】
図1に示す板材に投射材を投射した状態を示す断面図である。
【
図3】
図2に示す状態から余分な投射材を除去した状態を示す断面図である。
【
図4】投射方向に対する投射面の傾斜角度と成膜効率との関係を示すグラフである。
【
図5】本発明に係わる板材の継手構造の第2実施形態を示す断面図である。
【
図6】本発明に係わる板材の継手構造の第3実施形態を示す断面図である。
【
図7】本発明に係わる板材の継手構造の第4実施形態を示す断面図である。
【
図8】本発明に係わる板材の継手構造の第5実施形態を示す断面図である。
【
図9】本発明に係わる板材の継手構造の第6実施形態を示す断面図である。
【
図10】本発明に係わる板材の継手構造の第7実施形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1実施形態>
図1~
図4は、本発明に係わる板材の継手構造の第1実施形態を示す図である。以下の説明では、理解し易くする都合上、図示の状態において上下左右等の位置関係を記載しており、その位置関係は実際の構造物に適用した位置関係とは別である。
【0011】
すなわち、板材の継手構造は、
図1~
図3に示すように、例えば、自動車の外板等に使用される金属製の第1板材P1と第2板材P2とをコールドスプレー法を用いて接合する。第1板材P1は、投射材Cが投射される面を正面側(
図1中で上側)として、その端部が、第2板材P2の背面側に傾斜して延出している。したがって、本発明に係わる継手構造は、正確には重ね継手構造である。
【0012】
上記の継手構造は、第1板材P1及び第2板材P2が、夫々の端部に、正面側に開放された投射溝Gを形成する第1投射面S1及び第2投射面S2を有する。そして、上記の継手構造は、第1投射面S1と第2投射面S2との成す角度θAが、60度以上であり、投射溝Gを満たす投射材Cにより第1板材P1と第2板材P2が接合されている。
【0013】
より具体的に説明すると、第1板材P1は、その大半を占める本体部1Aの端部に、第2板材P2の背面側(
図1中で下側)に傾斜して延出する屈曲部1Bを有する。この屈曲部1Bは、本体部1Aに連続する傾斜部1Cと、傾斜部1Cに連続する偏位部1Dとを有しており、傾斜部1Bの正面側に上述の第1投射面S1が配置してある。また、偏位部1Dは、第1板材P1の本体部1Aと平行であり、同本体部1Aの厚さT以上の偏位量OSを有する。
【0014】
第2板材P2は、その大半を占める本体部2Aの端面として、上述の第2投射面S2を有する。図示例の第2板材P2は、その端部に、本体部2Aに連続して背面側に傾斜した折曲部2Bを有すると共に、折曲部2Bの先端面が第2投射面S2になっている。この第2板材P2は、その端部を第1板材P1の偏位部1Dの正面側に重ねて配置してある。
【0015】
そして、上記の第1板材P1と第2板材P2は、本体部1A,2A同士が同一面上に配置してある。第1板材P1及び第2板材P2は、図示例では、互いの厚さがほぼ等しいものとしたが、異なる厚さであっても良く、いずれの場合も本体部1A,2Aの正面側の面が同一面上になるように構成する。
【0016】
上記の継手構造は、第1板材P1の第1投射面S1及び第2板材P2の第2投射面S2が、投射材Cの投射方向に対していずれも傾斜しており、より望ましくは、
図1中に矢印で示す投射方向に対して、第1投射面S1の傾斜角θB、第2投射面S2の傾斜角θCを夫々30度以上にする。
図1において、投射方向に対する第2板材P2の折曲部2Bの傾斜角は直角である。
【0017】
上記の継手構造に用いるコールドスプレー法は、一般的に、成膜に用いられる技術であり、投射材(溶射材)の融点又は軟化温度より低い温度に加熱したガスをノズルから高速で噴射すると共に、そのガス中に投射材を投入し、基材に投射材を高速で衝突させて皮膜を形成する。このコールドスプレー法では、
図4のグラフに示すように、投射方向に対する投射面の傾斜角を30度未満にすると成膜効率が低下し、傾斜角を30度以上にすることで充分な成膜効率を得ることができる。
【0018】
そこで、上記の継手構造では、好ましい実施形態として、第1当斜面S1及び第2投射面S2の傾斜角θB,θCを30度以上にしており、その上限は90度である。したがって、第1当斜面S1と第2投射面S2との成す角度θAは、両投射面S1,S2の傾斜角θB,θCの和であるとともに60度以上である。
【0019】
上記の継手構造では、第1板材P1及び第2板材P2を図示しない治具上にセットした後、コールドスプレー法に基づいて投射溝Gに投射材Cを高速で投射し、
図2に示すように、投射溝Gを投射材Cで満たすように堆積させる。このとき、投射材Cは、投射面S1,S2への高速衝突、堆積部分との高速衝突により塑性変形し、緻密な組織を形成する。
【0020】
これにより、上記の継手構造では、堆積した投射材Cにより、第1板材P1と第2板材P2を接合する。その後、上記の継手構造は、投射溝Gの外側に堆積した余分な投射材Cを除去することにより、
図3に示すように、第1板材P1及び第2板材P2の本体部1A,2Aの表面が滑らかに連続した状態になる。
【0021】
ここで、例えば、第1板材P1及び第2板材P2の端面を、互いに逆の勾配を有する投射面にし、双方を付き合わせて断面V形状の投射溝を形成した構造では、投射材を高速で投射すると、背面側に治具を配置しても投射材が背面側に吹き抜けてしまうので、投射溝に対する充填効率が悪く、充分な堆積量を得るまでに時間がかかる。
【0022】
これに対して、上記の継手構造では、第1板材P1と第2板材P2の端部同士を重ねているので、投射材Cの吹き抜けが大幅に抑制され、充分な堆積量を得るまでの時間も格段に短縮することができる。
【0023】
このようにして、上記の継手構造によれば、溶接による接合に比べて板材に対する入熱量が少なくて済むので、第1板材P1及び第2板材P2に熱による歪みを生じさせることなく、また、投射材Cの吹き抜けを抑制しつつ板材P1.P2同士の充分な接合強度を実現することができる。
【0024】
また、上記の継手構造は、投射材Cの投射方向に対して、第1投射面S1及び第2投射面S2が傾斜しているので、投射溝Gに対して効率良く投射材Cを堆積させることができ、製造時間の短縮化や製造コストの低下などに貢献することができる。
【0025】
さらに、上記の継手構造は、第1板材P1の屈曲部1Bが偏位部1Dを有し、この偏位部1Dに第2板材P2を重ねて配置しているので、投射材Cの吹き抜けを抑制する効果がより向上する。しかも、上記の継手構造は、第1板材P1と第2板材P2の本体部1A,2A同士を同一面上に配置したことで、双方の表面が滑らかに連続した状態になるので、自動車の外板等への適用に極めて有用なものとなり、外観品質の向上などに貢献することができる。
【0026】
さらに、上記の継手構造は、第2板材P2の端部に折曲部2Bを設けているので、投射溝Gの内部の表面積が拡大されることとなり、その分、投射材Cの堆積量が増すと共に、折曲部2Bに対する成膜効率が向上し、第1板材P1と第2板材P2との接合強度をより高めることができる。
【0027】
さらに、上記の継手構造は、偏位部1Dが、第1板材P1の本体部1Aの厚さT以上の偏位量OSを有するので、その分、投射溝Gの容積、並びに投射材Cの体積が増すこととなり、第1板材P1と第2板材P2との接合強度のさらなる向上に貢献し得る。
【0028】
図5~
図10は、本発明に係わる板材の継手構造の第2~第7の実施形態を説明する図である。以下の実施形態においては、第1実施形態と同一の構成部位に同一符号を付して、詳細な説明を省略する。また、以下の実施形態では、投射材の図示を省略している(
図2及び
図3を参照)。なお、以下の実施形態については、先に構成を説明し、その作用及び効果を後述する。
【0029】
<第2実施形態>
図5に示す第1板材P1は、本体部1Aの端部に、傾斜部1C及び偏位部1Dを有する屈曲部1Bが形成してあり、傾斜部1Cの正面側(図中で上側)に第1投射面S1を有する。第2板材P2は、本体部2Aの端面が第2投射面S2に形成してあり、第1板材P1の偏位部1Dの正面側に重ねて配置してある。そして、継手構造は、第1投射面S1と第2投射面S2とで投射溝Gを形成すると共に、第1投射面S1と第2投射面S2との成す角度θAを60度以上にしている。
【0030】
<第3実施形態>
図6に示す第1板材P1及び第2板材P2は、第2実施形態と同等の構成を備えているが、第2実施形態に比べて双方を相反する方向にずらせた構成になっており、これにより、投射溝Gが、偏位部1Dの一部を底面とする形状であり、第1投射面S1と第2投射面S2との成す角度θAを60度以上にしている。
【0031】
<第4実施形態>
図7に示す第1板材P1は、本体部1Aの端部に、傾斜部1Cのみを有する屈曲部1Bが形成してあり、傾斜部1Cに第1投射面S1を有する。第2板材P2は、本体部2Aの端部に折曲部2Bを有し、その先端面を第1板材P1の傾斜部1Cに当接させており、折曲部2Bの正面側に第2投射面S2を有する。そして、第1板材P1の第1投射面S1と第2板材P2の第2投射面S2とで投射溝Gを形成し、第1投射面S1と第2投射面S2との成す角度θAを60度以上にしている。
【0032】
<第5実施形態>
図8に示す第1板材P1は、本体部1Aの端部に、傾斜部1C及び偏位部1Dを有する屈曲部1Bを備え、傾斜部1Cに第1投射面S1を有する。この実施形態の第1板材P1は、他の実施形態に比べて、偏位部1Dの変位量OSが本体部1Aの厚さTを大幅に超える大きさであり、これにより傾斜部1Cの長さも増大している。第2板材P2は、本体部2Aと第2投射面S2との間に、背面側に傾斜した折曲部2Bを有する。そして、第1板材P1と第2板材P2は、本体部1A,2A同士が同一面上に配置してあり、第1板材P1の第1投射面S1と第2板材P2の第2投射面S2とで投射溝Gを形成し、第1投射面S1と第2投射面S2との成す角度θAを60度以上にしている。
【0033】
<第6実施形態>
図9に示す第1板材P1は、本体部1Aの端部に、傾斜部1Cのみを有する屈曲部1Bが形成してあり、傾斜部1Cに第1投射面S1を有する。第2板材P2は、本体部2Aの端面が第2投射面S2に形成してあり、第1板材P1の傾斜部1Cに第2投射面S2の下端を当接させている。そして、第1板材P1と第2板材P2は、第1板材P1の第1投射面S1と第2板材P2の第2投射面S2とで投射溝Gを形成し、第1投射面S1と第2投射面S2との成す角度θAを60度以上にしている。
【0034】
<第7実施形態>
図10に示す第1板材P1は、本体部1Aの端部に、傾斜部1Cのみを有する屈曲部1Bが形成してあり、傾斜部1Cに第1投射面S1を有する。第2板材P2は、本体部2Aの端部に折曲部2Bを有し、その先端を第1板材P1の傾斜部1Cに当接させており、折曲部2Bの正面側に第2投射面S2を有する。そして、第1板材P1の第1投射面S1と第2板材P2の第2投射面S2とで投射溝Gを形成し、第1投射面S1と第2投射面S2との成す角度θAを60度以上にしている。
【0035】
上述した第2~第7の実施形態の継手構造にあっても、第1実施形態と同様に、溶接による接合に比べて板材に対する入熱量が少なくて済むので、第1板材P1及び第2板材P2に熱による歪みを生じさせることなく、また、第1板材P1と第2板材P2の端部同士を重ねることで、投射材Cの吹き抜けを抑制しつつ板材P1.P2同士の充分な接合強度を実現することができる。
【0036】
とくに、第2実施形態(
図5)、第3実施形態(
図6)、第4実施形態(
図7)、及第5実施形態(
図8)に示すように、第1板材P1と第2板材P2とが面接触する構成にすることで、投射材の吹き抜けをより確実に抑制することができ、製造時間の短縮化や製造コストの低下などに貢献し得る。
【0037】
また、上記の継手構造は、例えば、自動車の外板に適用する場合、その部位に応じて上記各実施形態の構成を選択することが可能であり、いずれの構成でも充分な接合強度と良好な外観品質を得ることができる。
【0038】
本発明に係わる板材の継手構造は、その具体的な構成が上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができ、第1板材、第2板材、及び投射材の材料や、投射条件等々を適宜選択することが可能である。
【符号の説明】
【0039】
P1 第1板材
P2 第2板材
1A 第1板材の本体部
1B 屈曲部
1C 傾斜部
1D 偏位部
2A 第2板材の本体部
2B 折曲部
C 投射材
G 投射溝
S1 第1投射面
S2 第2投射面
T 本体部の厚さ
OS 偏位部の偏位量
θA 第1投射面と前記第2投射面との成す角度
θB 第1投射面の傾斜角
θC 第2投射面の傾斜角