(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024113580
(43)【公開日】2024-08-22
(54)【発明の名称】出力装置及び放射線治療装置
(51)【国際特許分類】
A61B 5/00 20060101AFI20240815BHJP
A61N 5/10 20060101ALI20240815BHJP
【FI】
A61B5/00 G
A61N5/10 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023018666
(22)【出願日】2023-02-09
(71)【出願人】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 慎二
【テーマコード(参考)】
4C082
4C117
【Fターム(参考)】
4C082AL03
4C082AP06
4C082AR02
4C082AR11
4C117XA01
4C117XB01
4C117XE13
4C117XE15
4C117XE23
4C117XE24
4C117XE37
(57)【要約】
【課題】患者が不快な状態で治療が実行されることを抑制すること。
【解決手段】 実施形態に係る出力装置は、識別情報取得部と、安静度算出部と、出力部と、を備える。識別情報取得部は、放射線治療装置に固定具を用いて固定された患者の状態を識別するための識別情報を取得する。安静度算出部は、前記識別情報に基づいて前記患者の安静度を算出する。出力部は、前記安静度の経時的変化を出力する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線治療装置に固定具を用いて固定された患者の状態を識別するための識別情報を取得する識別情報取得部と、
前記識別情報に基づいて前記患者の安静度を算出する安静度算出部と、
前記安静度の経時的変化を出力する出力部と、
を備える、出力装置。
【請求項2】
前記安静度の経時的変化を表示する表示部を備える、
前記出力部は、前記表示部に前記安静度を出力する、
請求項1に記載の出力装置。
【請求項3】
前記識別情報取得部は、前記固定具を装着していない平常時における安静度を基準値として取得し、
前記安静度算出部は、前記基準値に対する前記安静度の変化量を算出し、
前記出力部は、前記変化量を出力する、
請求項1に記載の出力装置。
【請求項4】
前記平常時は、治療計画時、前記固定具の作成時、待合時、または前記固定具を装着する直前である、
請求項3に記載の出力装置。
【請求項5】
前記出力部は、前記安静度が変化した場合に警告を出力する、
請求項1に記載の出力装置。
【請求項6】
前記患者を撮影した画像データに基づいて前記患者に装着されている固定具を特定し、前記安静度の算出結果と前記固定具の特定結果に基づいて、前記安静度の変化の原因を判定する判定部をさらに備え、
前記出力部は、前記原因の判定結果を出力する、
請求項1に記載の出力装置。
【請求項7】
請求項1に記載の出力装置と、
前記患者が載置される寝台と、
放射線を照射する照射部と、
前記照射部を支持する架台と、
前記患者の前記識別情報を測定する測定装置と、
を備える、放射線治療装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書及び図面に開示の実施形態は、出力装置及び放射線治療装置に関する。
【背景技術】
【0002】
放射線治療装置を用いた放射線治療では、固定具を用いて患者を固定し、患者の動きを止めた状態で治療が行われることがある。この場合、固定具に自由を奪われているため、患者が不快に感じることがある。患者が不快な状態では、患者が不安を感じたり体調不良を起こす可能性がある。また、患者にとって、このような状況についての意思表意をすることが難しい場合がある。特に、患者が子供の場合は、不安や体調不良についての意思表意ができないことがある。このような場合、放射線治療装置の操作者は、患者の不安や体調不良を察知できずに、患者が不快な状態で治療を行ってしまう可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、患者が不快な状態で治療が実行されることを抑制することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る出力装置は、識別情報取得部と、安静度算出部と、出力部と、を備える。識別情報取得部は、放射線治療装置に固定具を用いて固定された患者の状態を識別するための識別情報を取得する。安静度算出部は、前記識別情報に基づいて前記患者の安静度を算出する。出力部は、前記安静度の経時的変化を出力する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に係る放射線治療装置の構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態に係る放射線治療装置が設置された治療室の様子を示す図である。
【
図3】
図3は、第1の実施形態に係る放射線治療装置による治療支援処理の処理手順を例示するフローチャートである。
【
図4】
図4は、第1の実施形態に係る放射線治療装置により表示される表示画面の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、第2の実施形態に係る放射線治療装置の構成の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、第2の実施形態に係る放射線治療装置による治療支援処理の処理手順を例示するフローチャートである。
【
図7】
図7は、第3の実施形態に係る放射線治療装置の構成の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、第3の実施形態に係る放射線治療装置による治療支援処理の処理手順を例示するフローチャートである。
【
図9】
図9は、第3の実施形態に係る放射線治療装置により表示される表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しながら、出力装置及び放射線治療装置の実施形態について詳細に説明する。以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
【0008】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る出力装置を備える放射線治療装置1の構成を示す図である。
図2は、放射線治療装置1が設置された治療室の様子を示す図である。本実施形態の放射線治療装置1は、固定具を用いた患者のセットアップ時に、患者の意思表意なしでも操作者が患者の状況を把握できるようにするため、患者が感じる不快感を指標化した安静度を算出し、安静度の継時的変化を表示する。安静度とは、放射線治療を受ける患者が感じている不快感を指標化した数値である。操作者が固定具を用いて患者を固定する際に、患者の安静度をリアルタイムで確認することにより、患者が不快な状態で治療が開始されることを抑制することができる。以下、安静度は、患者が感じている不快感が小さいほど、すなわち、患者が安静であるほど値が大きくなるように設定される場合について説明する。ただし、安静度は、患者が感じている不快感が大きいほど、すなわち、患者が安静でないほど値が大きくなるように設定されてもよい。
【0009】
図1及び
図2に示すように、放射線治療装置1は、架台10、寝台30、コンソール50及び測定装置40を有する。架台10及び寝台30は、治療室に設置される。架台10は、例えば、治療室の壁面に設置される。コンソール50は、例えば、治療室に隣接する操作室に設置される。
【0010】
架台10は、架台本体11、照射ヘッド15及びディスプレイ18を有している。架台本体11は、照射ヘッド15を回転可能に支持する。照射ヘッド15には、照射器17が内蔵されている。照射器17は、電子銃等により発生された電子等を加速する加速管(図示せず)と、加速管により加速された電子が衝突する金属ターゲット(図示せず)とを含む。金属ターゲットに電子が衝突することにより、放射線であるX線が発生する。照射器17は、コンソール50からの制御信号の供給を受けて放射線を照射する。照射器17の放射線出射口には図示しないマルチリーフ・コリメータ(MLC:Multi Leaf Collimator)が取り付けられている。マルチリーフ・コリメータは、X線遮蔽物質により形成された複数のリーフを個別に移動可能に支持している。複数のリーフを移動させることにより任意の形状の照射野を形成することが可能である。照射器17は、照射部の一例である。
【0011】
なお、照射器17が照射可能な放射線はX線に限定されない。照射器17は、電子線や粒子線等の如何なる放射線を照射しても良い。
【0012】
寝台30は、基台33と天板31とを有する。基台33は、天板31を移動自在に支持する。天板31には患者Pが載置される。例えば、基台33は、天板31の長軸に沿って移動可能に天板を支持する。
【0013】
放射線治療を行う際には、患者Pは、固定具60を用いて天板31上に固定される。固定具60は、例えば、患者Pと天板31との間に設置される。固定具60としては、患者Pの頭部、腹部、脚部等の治療部位を固定するものが用いられる。例えば、固定具60として、患者Pの体を上から覆い、患者の動きを防止するものが用いられる。固定具60は、患者の体格に応じて整形されてもよい。また、頭部用の固定具60は、例えば、網目状の部材で形成されたものであってもよい。また、1つの固定具60を用いてもよく、2つ以上の固定具60を組み合わせて用いてもよい。
【0014】
測定装置40は、寝台30に載置された患者Pの状態を識別するための情報(以下、識別情報と呼ぶ)を測定する。識別情報は、患者Pの安静度を把握するために用いられる複数の指標である。識別情報は、例えば、バイタルサイン、酸素飽和度(SpO2)、β波の観測結果、表情、顔色等を含む。バイタルサインは、例えば、「呼吸」、「体温」、「血圧」、「脈拍(心拍)」、「意識レベル」、「尿量」を含む。バイタルサインを測定する測定装置40は、例えば、一般的な呼吸波形測定器、血圧測定器、心電波形測定器などにより実現される。また、測定装置40は、β波を観測する脳波計や、患者の表情や顔色を判定するための画像を生成する光学カメラ等の装置により実現される。測定装置40で測定された識別情報は、コンソール50に送信される。また、測定装置40として、腕や額に装着されるセンサを備えるウエアラブル端末を用いてもよい。この場合、識別情報の測定による患者への影響を低く抑えることができる。
【0015】
また、架台10には、ディスプレイ18が取り付けられている。ディスプレイ18は、例えば、架台本体11に支持され、照射ヘッド15と一緒に回転しないように固定される。ディスプレイ18は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ18は、測定装置40での測定結果や、コンソール50で算出された安静度の経時的変化や、放射線治療の実行を支援するための手順等を表示する。例えば、ディスプレイ18は、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイである。ディスプレイ18は、表示部の一例である。
【0016】
コンソール50は、照射制御回路51、架台制御回路52、寝台制御回路53、処理回路54、通信インタフェース55、ディスプレイ56、入力インタフェース57及び記憶回路58を有する。本実施形態では、処理回路54及び記憶回路58を含むコンソール50が出力装置に相当する。
【0017】
照射制御回路51は、治療計画に含まれる照射条件に従い放射線を照射するために照射器17を制御する。照射条件としては、照射線量や照射角度等が含まれる。なお、照射条件は、入力インタフェース57を介してユーザにより入力されても良い。治療計画に関するデータは、図示しない治療計画装置や放射線治療情報管理システム(OIS: Oncology Information System)から供給される。照射制御回路51は、ハードウェア資源として、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサとROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリとを有する。
【0018】
架台制御回路52は、照射条件のうちの照射角度に照射ヘッド15を位置させるために架台駆動装置19を制御する。例えば、架台駆動装置19は、架台10の架台本体11に内蔵されている。架台駆動装置19は、架台制御回路52からの制御信号の供給を受けて照射ヘッド15を回転軸回りに回転し、照射ヘッド15を当該照射角度に位置させる。なお、照射角度は、入力インタフェース57を介してユーザにより入力されても良い。架台制御回路52は、ハードウェア資源として、CPU等のプロセッサとROMやRAM等のメモリとを有する。
【0019】
寝台制御回路53は、天板31を任意の位置に移動するために寝台駆動装置35を制御する。例えば、寝台駆動装置35は、寝台30の基台33に内蔵されている。寝台駆動装置35は、寝台制御回路53からの制御信号の供給を受けて天板31を移動する。寝台制御回路53は、ハードウェア資源として、CPU等のプロセッサとROMやRAM等のメモリとを有する。
【0020】
通信インタフェース55は、図示しない有線又は無線を介して、治療計画装置や放射線治療情報管理システム等との間でデータ通信を行う。
【0021】
ディスプレイ56は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ56は、処理回路54によって生成された医用情報や、操作者からの各種操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を出力する。例えば、ディスプレイ56は、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイである。ディスプレイ56は、表示部の一例である。
【0022】
入力インタフェース57は、操作者からの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路54に出力する。例えば、入力インタフェース57は、医用情報の入力、各種コマンド信号の入力等を操作者から受け付ける。入力インタフェース57は、処理回路54の各種処理等を行うためのマウスやキーボード、トラックボール、スイッチボタン、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、及び音声入力回路等によって実現される。入力インタフェース57は、処理回路54に接続されており、操作者から受け取った入力操作を電気信号へ変換し制御回路へと出力する。なお、本明細書において、入力インタフェースは、マウス、キーボードなどの物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路54へ出力する電気信号の処理回路も入力インタフェースの例に含まれる。入力インタフェース57は、入力部の一例である。
【0023】
記憶回路58は、種々の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、集積回路記憶装置等の記憶装置である。例えば、記憶回路58は、処理回路54が実行するプログラムや、治療計画装置や放射線治療情報管理システムから供給された治療計画等を記憶する。また、記憶回路58は、HDDやSSD等以外にも、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、フラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体であってもよい。なお、記憶回路58は、フラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリ素子等との間で種々の情報を読み書きする駆動装置であってもよい。また、記憶回路58の保存領域は、放射線治療装置1内にあってもよいし、ネットワークで接続された外部記憶装置内にあってもよい。記憶回路58は、記憶部やメモリと呼ばれてもよい。
【0024】
記憶回路58は、処理回路54によって実行されるプログラム、処理回路54の処理に用いられる各種データ等を記憶する。プログラムとしては、例えば、予めネットワーク又は非一過性のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体からコンピュータにインストールされ、処理回路54の各機能を当該コンピュータに実現させるプログラムが用いられる。なお、本明細書において扱う各種データは、典型的にはデジタルデータである。
【0025】
処理回路54は、放射線治療装置1の中枢として機能し、放射線治療装置1全体の動作を制御する。処理回路54は、記憶回路58等に記憶されたプログラムを実行し、当該プログラムに従い各部を制御することにより放射線治療を実行するプロセッサである。具体的には、処理回路54は、記憶回路58内のプログラムを呼び出し実行することにより、識別情報取得機能541、安静度算出機能542及び表示制御機能543を実行する。
【0026】
処理回路54は、識別情報取得機能541により、患者の識別情報を経時的に取得する。例えば、処理回路54は、測定装置40で測定された識別情報を、数秒毎や数分毎に取得する。識別情報取得機能541を実現する処理回路54は、識別情報取得部の一例である。
【0027】
処理回路54は、安静度算出機能542により、識別情報を用いて患者の安静度を経時的に算出する。例えば、処理回路54は、識別情報取得機能541により新たな識別情報が取得される度に、安静度を算出する。安静度は、例えば、識別情報に含まれる各パラメータに異なる係数をかけて重み付けした値を加算することにより、算出される。安静度の算出式は、例えば、記憶回路58に記憶されている。また、安静度は、各パラメータの測定値や、測定値の変化の度合いや、解析結果を数値化した評価値等を組み合わせて算出されてもよい。また、安静度の算出には、識別情報取得機能541により取得した識別情報に含まれる全てのパラメータを用いてもよく、取得した識別情報のうちの1部のパラメータのみを用いてもよい。また、安静度の算出式は、操作者の経験値や、操作者の要望や、統計情報に基づいて調整されてもよい。安静度算出機能542を実現する処理回路54は、安静度算出部の一例である。
【0028】
また、安静度は、学習済みの機械学習モデルを用いて算出されてもよい。学習済みの機械学習モデルは、例えば、クリストファー M. ビショップ(Christopher M. Bishop)著、「パターン認識と機械学習(Pattern recognition and machine learning)」、(米国)、第1版、スプリンガー(Springer)、2006年、P.225-290に記載のニューラルネットワークによって実現される。学習済みの機械学習モデルは、上記の要請を満たす如何なるパラメータ付き合成関数であっても良い。学習済みの機械学習モデルは、入力データに基づいて対応する出力データを出力できるように各パラメータが学習された多層のネットワークモデルである。多層のネットワークモデルは、例えば、生物の脳の神経回路を模した深層ニューラルネットワーク(DNN:Deep Neural Network)である。なお、多層のネットワークモデルは、DNNに限定されず、例えば、畳み込みニューラルネットワーク(CNN:Convolutional Neural Network)が多層のネットワークモデルとして用いられてもよい。
【0029】
学習済みの機械学習モデルを用いて安静度を算出する場合は、識別情報の入力を受け付けて安静度の値を出力するように学習された機械学習モデルが用いられる。このような機械学習モデルに入力する識別情報としては、例えば、「呼吸」の測定結果や頻度や安定度、「体温」の測定結果や変動、「血圧」の測定結果や変動、「脈拍(心拍)」の測定結果や頻度や安定度、「意識レベル」の判定結果や変動、酸素飽和度(SpO2)の値や安定度、患者の顔の撮影画像や撮影画像に基づく表情の解析結果等が用いられる。このような機械学習モデルの学習時に用いられる教師データとしては、例えば、医師やスタッフが決定した安静度の値が用いられる。なお、安静度の値に加えて、安静度を用いた患者の不快度に関する判定結果を出力するように学習された機械学習モデルを用いてもよい。この場合、機械学習モデルの学習時に用いられる教師データとしては、医師やスタッフが決定した安静度の値に加えて、医師やスタッフが判定した患者の不快度に関する判定結果が用いられる。
【0030】
処理回路54は、表示制御機能543により、種々の情報をディスプレイ56やディスプレイ18に表示させる。例えば、処理回路54は、測定装置40で取得した識別情報の各パラメータや、安静度算出機能542により算出された安静度の値の経時的変化をディスプレイ56やディスプレイ18に表示させる。表示制御機能543を実現する処理回路54は、出力部の一例である。表示制御機能543を実現する処理回路54は、表示制御部と呼ばれてもよい。
【0031】
次に、本実施形態の放射線治療装置1により実行される治療支援処理の動作について説明する。治療支援処理とは、患者を寝台30に固定する際に、リアルタイムで患者の安静度を算出して表示する処理である。治療支援処理は、治療室に入出した患者が寝台30に載置され、ウエアラブル端末等の測定装置40が患者に装着された状態で実行される。
図3は、治療支援処理の手順の一例を示すフローチャートである。なお、以下で説明する各処理における処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り適宜変更可能である。また、以下で説明する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
【0032】
(治療支援処理)
(ステップS101)
処理回路54は、識別情報取得機能541により、患者Pの状態を識別するための識別情報を測定装置40から経時的に取得する。処理回路54は、患者Pのバイタルサイン、酸素飽和度、β波、顔の撮影画像などを測定装置40から取得する。取得した識別情報は、記憶回路58に記憶される。
【0033】
(ステップS102)
次に、処理回路54は、安静度算出機能542により、ステップS101の処理で取得した識別情報を用いて患者Pの安静度を経時的に算出する。処理回路54は、例えば、数秒ごとに、安静度を算出する。この際、記憶回路58に記憶された安静度の計算式を読み出して安静度を算出してもよく、記憶回路58に記憶された学習済み機械学習モデルに識別情報を入力することにより、安静度を算出してもよい。
【0034】
(ステップS103)
次に、処理回路54は、表示制御機能543により、ステップS102の処理で算出した安静度をディスプレイ18に表示させる。この際、安静度は、経時的変化を識別可能な態様で、ディスプレイ18に表示される。
【0035】
図4は、ディスプレイ18に表示される表示画面の一例である。
図4に示すように、表示画面には、例えば、安静度の経時的変化を示す安静度表示部181が設けられる。安静度表示部181には、安静度の経時的変化を示すグラフが表示されている。安静度の経時的変化を示すグラフの横軸は時刻であり、縦軸は安静度である。操作者は、ディスプレイ18に表示された安静度の経時的変化を確認することにより、患者Pが感じる不快感を定量的に把握することができる。
【0036】
例えば、
図4に示すように、安静度が著しく低下した場合、操作者は、患者Pが感じている不快感が大きくなったことを把握し、不快感の原因を取り除くことができる。例えば、安静度が低下する直前に固定具60を装着していた場合、固定具60が正しく装着されていないと判断し、その固定具60を付け直すことができる。固定具60を付け直した後に
図4のように安静度が上昇した場合、患者Pが感じている不快感が低下したことを確認し、固定具60が不快感の原因であると判断することができる。一方、固定具60を付け直した後でも、安静度が低下したまま変化しない場合、操作者は、固定具60が不快感の原因でないことを把握し、他の原因に対する対処を実行する。
【0037】
以下、本実施形態に係る出力装置を備える放射線治療装置1の効果について説明する。
【0038】
本実施形態に係る出力装置を備える放射線治療装置1は、放射線治療装置1に固定具60を用いて固定された患者の状態を識別するための識別情報を取得し、識別情報に基づいて患者の安静度を算出し、安静度の経時的変化を出力することができる。例えば、治療室に設置される架台10に設けられたディスプレイ18に安静度の経時的変化を出力し、ディスプレイ18に安静度の経時的変化を表示させることができる。
【0039】
上記構成により、本実施形態に係る放射線治療装置1によれば、例えば、固定具60により患者の皮膚が圧迫されたり擦れることにより患者が苦痛な思いをしている場合に、患者による訴えが無い場合であっても、操作者は、ディスプレイ18に表示された安静度の継時的変化を確認することにより、患者が不快に感じたことを把握することができ、その対処を迅速かつ適切に実行することができる。したがって、操作者は、放射線治療において放射線を照射する前に、患者の意思表意が無くても患者の状態を察知できるため、迅速に正しい患者セットアップを行うことができ、患者が不快なまま治療を開始することを防止し、快適な状態で治療を行うことができる。
【0040】
なお、安静度の変化をグラフで表示する例について説明したが、安静度の数値の変化を表形式で表示してもよい。また、安静度の数値に応じて、表示される安静度の数値やグラフを色分けして表示してもよい。
【0041】
また、架台10に設けられるディスプレイ18の代わりに、コンソール50に設けられるディスプレイ56に安静度の経時的変化を表示してもよく、ディスプレイ18とディスプレイ56の両方に安静度の経時的変化を表示してもよい。また、治療室や操作室に設けられた他の表示装置に安静度の経時的変化を出力して表示させてもよく、医用施設内の他の部屋に設けられた表示装置に安静度の経時的変化を出力して表示させてもよい。
【0042】
また、放射線治療の開始前に固定具60を用いて患者を固定する際に限らず、放射線治療の実行中(放射線照射中)に、安静度の経時的変化をディスプレイ18に表示させてもよい。この場合、操作者は、治療中に患者が不快に感じていることを把握し、不快感の原因を取り除くことにより、患者が不快な状態で治療が実行されることを抑制することができる。
【0043】
また、安静度の経時的変化の代わりに、基準値に対する安静度の変化量の経時的変化を表示してもよい。基準値としては、例えば、平常時の安静度が用いられる。この場合、処理回路54は、識別情報取得機能541により、平常時における安静度を基準値として取得し、安静度算出機能542により、基準値に対する現在の安静度の変化量を算出し、表示制御機能543により、算出した変化量をディスプレイ18に出力し表示させる。「平常時」は、固定具60が装着されておらず、患者が感じる不快感が小さい状態を指す。「平常時」は、例えば、固定具60の作成時に患者が寝台30上に寝ている時や、放射線治療の前に患者が待合室で待機している時(待合時)や、患者が寝台30上に載置されて固定具60を装着する直前のことを示す。基準値は、平常時に測定された識別情報を用いて算出され、記憶回路58に予め記憶されている。また、基準値は、治療を行う患者から得られた識別情報を用いて算出したものであってもよく、過去に算出された他の患者の基準値の統計値等を用いてもよい。また、治療を行う患者と同じ性別や同じ人種の患者の基準値の統計値等を用いてもよい。
【0044】
平常時からの安静度の変化量を用いることにより、操作者は、固定具60を装着したことにより患者が感じる不快感がどれくらい変化したかを容易に把握することができる。また、基準値を安静度の経時的変化とともにディスプレイ18に表示させてもよい。
【0045】
(第2の実施形態)
第2の実施形態について説明する。本実施形態は、第1の実施形態の構成を以下の通りに変形したものである。第1の実施形態と同様の構成、動作、及び効果については、説明を省略する。本実施形態では、安静度が変化した場合に警告(アラート)する。
【0046】
図5は、本実施形態に係る放射線治療装置1の構成を示す図である。
図5に示すように、本実施形態では、処理回路54は、識別情報取得機能541、安静度算出機能542及び表示制御機能543に加えて、警告機能544をさらに実行する。警告機能544を実現する処理回路54は、出力部の一例である。警告機能544を実現する処理回路54は、警告部と呼ばれてもよい。
【0047】
処理回路54は、警告機能544により、安静度が変化した場合に警告を出力する。ここでは、一例として、安静度は、患者が感じている不快感が小さいほど、すなわち、患者が安静にできる環境であるほど、値が大きくなるように設定される場合について説明する。警告機能544において処理回路54は、安静度が低下し、安静度が予め定められた閾値よりも小さくなった場合、操作者に警告する。閾値は、例えば、予め記憶回路58に記憶されている。閾値は、操作者の入力により変更されてもよい。警告を出力する方法としては、例えば、警告音を発する方法や、ディスプレイ18に警告メッセージを表示する方法や、音声で警告メッセージを読み上げる方法等が挙げられる。また、警告として、安静度が閾値より小さくなった場合に、安静度の経時的変化を表示したグラフの色を変更してもよい。
【0048】
次に、本実施形態の放射線治療装置1により実行される治療支援処理の動作について説明する。
図6は、治療支援処理の手順の一例を示すフローチャートである。なお、以下で説明する各処理における処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り適宜変更可能である。また、以下で説明する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
図6のステップS201-ステップS203の処理は、それぞれ
図3のステップS101-ステップS103の処理と同様のため、説明を省略する。
【0049】
(治療支援処理)
(ステップS204)
処理回路54は、警告機能544により、ステップS203で算出した安静度が閾値Aより小さいか否かを判定する。
【0050】
(ステップS205)
安静度が閾値Aより小さい場合(ステップS204-Yes)、処理回路54は、患者Pの安静度が低下したと判断し、警告を出力する。例えば、処理回路54は、ディスプレイ18に警告メッセージを表示するとともに、安静度表示部181に表示される安静度の経時的変化を示すグラフにおいて、安静度が閾値よりも小さい部分の色を変更して表示させる。
【0051】
一方、安静度が閾値A以上である場合(ステップS204-No)、処理回路54は、患者Pの安静度は低下していないと判断し、固定具60のセットアップが完了するまで、ステップS201-ステップS203の処理を繰り返し実行することにより、患者Pの安静度の監視を継続する。
【0052】
以下、本実施形態に係る出力装置を備える放射線治療装置1の効果について説明する。
【0053】
本実施形態に係る出力装置を備える放射線治療装置1は、患者の安静度が変化し、安静度が閾値よりも小さくなった場合に、警告を出力することができる。上記構成により、本実施形態に係る放射線治療装置1によれば、第1の実施形態と同様に、固定具60により患者の皮膚が圧迫されたり擦れることにより患者が苦痛な思いをしている場合に、患者による訴えが無い場合であっても、警告により、操作者は患者が不快に感じたことを把握することができ、その対処を迅速かつ適切に実行することができる。
【0054】
(第3の実施形態)
第3の実施形態について説明する。本実施形態は、第1の実施形態の構成を以下の通りに変形したものである。第1の実施形態と同様の構成、動作、及び効果については、説明を省略する。本実施形態では、寝台30に寝ている患者Pを撮影可能な撮影装置を用いて患者へ装着された固定具60を判別し、特定結果を用いて安静度の変化の原因の固定具60を特定する。
【0055】
図7は、本実施形態に係る放射線治療装置1の構成を示す図である。
図7に示すように、本実施形態では、放射線治療装置1は、撮影装置70をさらに備える。撮影装置70は、コンソール50の処理回路54と有線又は無線で接続されている。撮影装置70は、寝台30上に載置された患者Pの様子を撮影する。撮影装置70は、例えば、一般的なカメラである。撮影装置70は、治療室において寝台30上を撮影可能な位置に固定される。撮影装置70は、例えば、治療室の天井や壁面に固定される。撮影装置70は、処理回路54の制御に基づいて寝台30上の様子を定期的に撮影し、撮影により生成した画像データ(以下、撮影画像と呼ぶ)をコンソール50へ送信する。撮影画像は、記憶回路58に記憶される。
【0056】
処理回路54は、識別情報取得機能541、安静度算出機能542及び表示制御機能543に加えて、判定機能545をさらに実行する。判定機能545を実現する処理回路54は、判定部の一例である。
【0057】
処理回路54は、判定機能545により、撮影画像を撮影装置70から取得し、撮影画像を用いて患者に装着されている固定具60を特定し、安静度の算出結果と固定具60の特定結果とに基づいて、安静度の変化の原因を判定する。固定具60の特定には、例えば、公知の画像解析技術を用いることができる。判定機能545において処理回路54は、固定具60の特定結果を用いて固定具60のそれぞれが患者に装着されたタイミングを特定し、ある固定具60が装着されたタイミングで安静度が変化した場合、その固定具60が安静度の変化の原因であると判定し、判定結果を操作者に通知する。
【0058】
処理回路54は、表示制御機能543により、判定機能545で判定された安静度の変化の原因の判定結果をディスプレイ18に出力し、ディスプレイ18に表示させる。
【0059】
次に、本実施形態の放射線治療装置1により実行される治療支援処理の動作について説明する。
図8は、治療支援処理の手順の一例を示すフローチャートである。なお、以下で説明する各処理における処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り適宜変更可能である。また、以下で説明する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
図8のステップS301-ステップS303の処理は、それぞれ
図6のステップS201-ステップS203の処理と同様のため、説明を省略する。
【0060】
(治療支援処理)
(ステップS304)
処理回路54は、判定機能545により、ステップS203で算出した安静度が予め定められた閾値Aより小さいか否かを判定する。閾値は、例えば、予め記憶回路58に記憶されている。安静度が閾値A以上である場合(ステップS304-No)、処理回路54は、患者Pの安静度は低下していないと判断し、固定具60のセットアップが完了するまで、ステップS301-ステップS303の処理を繰り返し実行することにより、患者Pの安静度の監視を継続する。
【0061】
(ステップS305)
安静度が閾値Aより小さい場合(ステップS304-Yes)、処理回路54は、患者Pの安静度が低下したと判断する。この場合、処理回路54は、撮影装置70で生成された最近の撮影画像を取得する。撮影画像は、例えば、記憶回路58に記憶されている。
【0062】
図9は、ディスプレイ18に表示される表示画面の一例である。処理回路54は、時刻T3において安静度が閾値Aより小さくなったことに基づいて、安静度が閾値Aより小さくなった時間から過去数秒間に撮影された撮影画像を取得する。処理回路54は、取得した各撮影画像に対して公知の画像解析技術を適用し、撮影画像に含まれる固定具60を抽出する。その後、抽出された固定具60を予め登録されている固定具60の形状データ等と比較し、抽出された固定具60の種類を特定するとともに、固定具60が装着されたタイミングを特定する。例えば、直前の撮影画像に含まれていない固定具60が次の撮影画像で出現した場合、処理回路54は、そのタイミングでその固定具60が装着されたと判定される。ここでは、時刻T1において固定具60Aが装着され、時刻T2において固定具60Bが装着されたとする。例えば、
図2に示すように、固定具60Aは患者Pの復部を固定する固定具であり、固定具60Bは、患者Pの脚部の下に設置され患者Pの脚部を固定する固定具である。
【0063】
次に、処理回路54は、固定具60の装着タイミングの特定結果と、安静度が変化したタイミングに基づいて、安静度変化の原因を判定する。
図9に示す例では、時刻T1から時刻T2の間において安静度が低下していないため、処理回路54は、固定具60Aは安静度低下の原因ではないと判定する。一方、時刻T2から時刻T3の間において安静度が低下しているため、処理回路54は、固定具60Bが安静度低下の原因であると判定する。
【0064】
(ステップS306)
処理回路54は、表示制御機能543により、ステップS305の処理による安静度低下の原因の判定の結果をディスプレイ18の表示画面に表示させる。
図9に示すように、表示画面には、原因表示部182が設けられる。原因表示部182には、安静度低下の原因の固定具60の判定結果が表示される。ここでは、固定具60Bが安静度低下の原因として表示されている。操作者は、原因表示部182を確認することにより、不快感の原因の固定具60を容易に把握することができる。
【0065】
以下、本実施形態に係る出力装置を備える放射線治療装置1の効果について説明する。
【0066】
本実施形態に係る出力装置を備える放射線治療装置1は、患者を撮影した画像データに基づいて患者に装着されている固定具60を特定し、安静度の算出結果と固定具60の特定結果とに基づいて、安静度の変化の原因を判定し、原因の判定結果を出力するができる。
【0067】
上記構成により、本実施形態に係る出力装置を備える放射線治療装置1によれば、複数の固定具60が用いられる場合に、撮影画像を用いて固定具60の装着タイミングを特定し、安静度が低下したタイミングで装着された固定具60を特定することにより、患者が不快に感じる原因の固定具60を判定し、操作者に通知することができる。操作者は、通知された固定具60を正しく装着し直すことで、患者が不快な状態で治療が開始されることを抑制することができる。
【0068】
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、患者が不快な状態で治療が実行されることを抑制することができる。
【0069】
なお、放射線治療装置1は単一のコンソールにて複数の機能を実行するものとして説明したが、複数の機能を別々の装置が実行することにしても構わない。例えば、処理回路54の各機能は、異なる装置に分散して搭載されても構わない。
【0070】
また、単一の処理回路54にて各機能が実現されるものとして説明したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより各機能を実現するものとしても構わない。また、処理回路54が実現する各機能は、それぞれ個別のハードウェア回路として実装してもよい。
【0071】
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(central processing unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit :ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD))、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)等の回路を意味する。プロセッサが例えばCPUである場合、プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出して実行することで機能を実現する。一方、プロセッサが例えばASICである場合、プログラムが記憶回路に保存される代わりに、当該機能がプロセッサの回路内に論理回路として直接組み込まれる。なお、各実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
【0072】
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0073】
1…放射線治療装置
10…架台
11…架台本体
15…照射ヘッド
17…照射器
18…ディスプレイ
181…安静度表示部
182…原因表示部
19…架台駆動装置
30…寝台
31…天板
33…基台
35…寝台駆動装置
40…測定装置
50…コンソール
51…照射制御回路
52…架台制御回路
53…寝台制御回路
54…処理回路
541…識別情報取得機能
542…安静度算出機能
543…表示制御機能
544…警告機能
545…判定機能
55…通信インタフェース
56…ディスプレイ
57…入力インタフェース
58…記憶回路
60(60A、60B)…固定具
70…撮影装置
A…閾値
T1、T2、T3…時刻